JP7412392B2 - 部分放電判定装置及び方法 - Google Patents

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Description

本発明は、部分放電判定装置及び方法に関し、例えば、地中送電ケーブルの絶縁劣化を判定する部分放電判定装置に適用して好適なものである。
都市部では、地中に巨大な送電網が張り巡らされ、発電所で作られた電力がこの送電網を経由して各電力需要家にそれぞれ送電されている。地中送電設備は、高度経済成長期に増大し、現在では運転開始から40年を迎えるものが多くなったため、その経年劣化の診断技術が重要になってきている。ケーブルの経年劣化の主な要因は、ケーブルに使用されている絶縁体の劣化である。
地中送電ケーブルの劣化診断技術の一つとして部分放電測定法がある。地中送電ケーブルは、電流が流れる導体を絶縁体で覆った構造となっている。経年劣化により絶縁体に空隙が生じた場合、その部分に部分放電が発生するようになり、最終的には絶縁破壊に至ってしまう。部分放電測定法は、このような部分放電を観測し、その観測結果に基づいて地中送電ケーブルの絶縁劣化の度合いを診断するものであり、これまで様々な企業や研究機関において、部分放電発生メカニズムの解明や、部分放電特性から絶縁劣化度合を推定するための研究が進められてきた。
例えば、非特許文献1には、実験用電極を使っての課電開始から絶縁破壊までの部分放電パルスの位相角特性の測定結果と、パターン認識の手法を応用した劣化診断推定手法について記載されている。ここで、部分放電パルスの位相角特性とは、ケーブル印加電圧の位相角φで発生した電荷量qの部分放電パルス数nの特性と定義され、φ-q-n特性とも呼ばれる。
この文献では課電開始から絶縁破壊までの5つの時間帯におけるφ-q-n特性の変化が示されている。例えば、課電直後では-30°から90°の位相角範囲での正の部分放電パルスが発生し、150°~270°の位相角範囲で負の部分放電パルスが発生している。放電電荷量は、正のパルスでは10pCから400pCに分布し、負のパルスでは-10pCから-800pCに亘り分布している。これが、時間が経過すると位相角範囲及び放電電荷量範囲に変化が生じる。劣化推定手法は、測定データからφ-q-n特性を生成し、予め作成した複数段階の劣化度にそれぞれ応じた標準パターンとの類似性比較を行うものである。
また非特許文献2には、油隙欠陥内に気泡が生成されたOF(Oil-Filled)ケーブル劣化状態をモデル化し、66,77kVから275kVまでの設計電界と、実運用範囲内の油圧条件における部分放電特性の測定と、解析結果とが開示されている。この中で、ディジタルオシロスコープによる部分放電の測定において、ベースノイズ除去として100pC以下を除いていることが記載されている。
さらに特許文献1には、電気機器の運転開始から所定期間の間に生成された信号に対して機械学習を行うことによって、電気機器近傍のノイズを含む信号を学習した学習モデルと、所定期間の経過後に生成された信号とに基づいて電気機器の部分放電の発生の有無を判定する部分放電検出システムについて開示されている。
特開2020-12726号公報
古森郁尊、外3名、「部分放電発生位相角分布によるパターン認識を応用した絶縁劣化診断および余寿命推定」、社団法人電気学会、1993年、Vol.113-A、No.8、p.586-593 牧野雄太、「油膜欠陥を含むOFケーブル油浸紙_絶縁油複合絶縁系での部分放電特性に与える油圧および電界の影響」、電力中央研究所報告 H15107 2016年
電力ケーブルや電気機器は環境ノイズに晒されているため、測定された信号にはノイズが混在していると考えられる。ランダムノイズのφ-q-n(位相-電荷量-パルス数)特性は、印加電圧のすべての位相角範囲において、正と負のパルスが0pCからそれぞれ正と負の最大値までに亘ってほぼ均等に分布していると考えられる。部分放電パルスにランダムノイズが混在した信号のφ-q-n特性は、これら部分放電パルス及びランダムノイズそれぞれのφ-q-n特性を重ね合わせた特性になると考えられる。
このため測定データのφ-q-n特性と類似性比較を行う標準パターンは、部分放電のみ、ノイズのみ、及び、ノイズ付き部分放電といった3タイプのφ-q-n特性とすることが適当である。測定データにおける部分放電パルスの振幅がノイズの振幅に比べて十分に大きい場合には、部分放電と判定される確率が高いが、部分放電パルスの振幅がノイズの振幅よりも小さい場合には、ノイズと判定される確率が高いと思われる。
そこで、部分放電パルス及びノイズの周波数特性の違いに着目し、バンドパスフィルタを通して測定信号のノイズ成分を減衰させ、部分放電パルス成分を抽出する方法が考えられる。この方法によれば、ノイズを完全に除去することはできないものの、部分放電パルスの振幅に対してノイズの振幅を小さくすることができる。
実際に部分放電判定装置を用いて電力ケーブルからデータを測定して解析した結果、フィルタを入れない場合にはすべての位相角範囲で-数百pCから数百pCまでの電荷量であったのが、バンドパスフィルタを挿入して測定を行うと、部分放電の位相角特性が観測できるようになった。
しかしながら、この方法ではノイズ成分を完全に除去できず、部分放電パルスの振幅よりも小さい-数十pCから数十pCの範囲の信号として測定されており、その数が部分放電パルスの数よりも桁違いに多いため、標準パターンとの類似性判定でノイズと判定されてしまうという問題があることが分かった。
本発明は以上の点を考慮してなされたもので、ノイズ環境下で取得された測定データに基づいて精度良く部分放電判定を行い得る信頼性の高い部分放電判定装置及び方法を提案しようとするものである。
かかる課題を解決するため本発明においては、電設備に発生する部分放電を判定する部分放電判定装置において、前記送電設備で発生した各前記部分放電の電荷量及び位相を表す測定データを取得する部分放電測定部と、前記測定データに含まれるノイズを統計情報に基づいて削除又は削減するノイズ処理部と、前記ノイズ処理部により前記ノイズが削除又は削減された前記測定データから、当該測定データに含まれる前記部分放電及び前記ノイズの電荷量、位相及びパルス数を表すφ-q-nデータを生成するφ-q-nデータ生成部と、前記部分放電及び前記ノイズのφ-q-nデータを機械学習して学習モデルを生成する学習モデル生成部と、前記φ-q-nデータ生成部が生成した前記φ-q-nデータに基づき、前記学習モデルを利用して、少なくとも前記部分放電が発生しているか否かを判定する判定部とを設け、前記ノイズ処理部は、前記測定データの電荷量分布における度数が最大となる電荷量を中心とする所定範囲を前記ノイズとして、前記測定データを前記部分放電のデータと、前記ノイズのデータとに分離し、分離した前記ノイズのデータを所定の比率で間引き、間引いた前記ノイズのデータと、前記分離した前記部分放電のデータとを合成するようにして前記測定データから前記ノイズを削除又は削減するようにした。
また本発明においては、送電設備に発生する部分放電を判定する部分放電判定装置において実行される部分放電判定方法であって、前記送電設備で発生した各前記部分放電の電荷量及び位相を表す測定データを取得する第1のステップと、前記測定データに含まれるノイズを統計情報に基づいて削除又は削減する第2のステップと、前記ノイズを削除又は削減した前記測定データから、当該測定データに含まれる前記部分放電及び前記ノイズの電荷量、位相及びパルス数を表すφ-q-nデータを生成する第3のステップと、前記φ-q-nデータ生成部が生成した前記φ-q-nデータに基づき、前記部分放電及び前記ノイズのφ-q-nデータを機械学習して生成した学習モデルを利用して、少なくとも前記部分放電が発生しているか否かを判定する第4のステップとを設け、前記第2のステップにおいて、前記部分放電判定装置は、前記測定データの電荷量分布における度数が最大となる電荷量を中心とする所定範囲を前記ノイズとして、前記測定データを前記部分放電のデータと、前記ノイズのデータとに分離し、分離した前記ノイズのデータを所定の比率で間引き、間引いた前記ノイズのデータと、前記分離した前記部分放電のデータとを合成するようにして前記測定データから前記ノイズを削除又は削減するようにした。
本発明の部分放電判定装置及び方法によれば、ノイズ環境下で取得された測定データに基づいて精度良く部分放電判定を行うことができる。
本発明によれば、信頼性の高い部分判定装置及び方法を実現できる。
地中送電ケーブル劣化判定システムの全体構成を示すブロック図である。 部分放電測定装置の詳細構成を示すブロック図である。 部分放電判定装置の概略ハードウェア構成を示すブロック図である。 地中送電ケーブル劣化判定システムにおける一連の処理の流れを示すブロック図である。 (A)~(D)は、部分放電パルス信号に含まれる部分放電パルスと、印加電圧信号との関係を示す図である。 φ-qデータの説明に供する図表である。 (A)~(C)は、それぞれ部分放電開始時、部分放電中期又は絶縁破壊直前の部分放電電荷量位相角分布パターンを示す図である。 φ-q-nデータの電荷量位相角分布パターンを示す図である。 部分放電電荷量位相角分布パターンの規格化の説明に供する図である。 図9の部分放電電荷量位相角分布パターンを規格化した部分放電電荷量位相角分布パターンを示す図である。 (A)~(C)は、それぞれ図7(A)~(C)を規格化した部分放電電荷量位相角分布パターンを示す図である。 (A)~(C)は、それぞれ部分放電、ノイズ又はノイズ付き部分放電の学習用φ-q-nデータの電荷量位相角分布パターンを示す図である。 (A)~(D)は、部分放電パルス信号に含まれる部分放電パルス及びノイズと、印加電圧信号との関係を示す図である。 (A)~(C)は、それぞれノイズを含む部分放電パルス信号の部分放電開始時、部分放電中期又は絶縁破壊直前の電荷量位相角分布パターンを示す図である。 ノイズを含むφ-q-nデータの電荷量位相角分布パターンを示す図である。 ノイズを含む判定用のφ-q-nデータの電荷量位相角分布パターンを示す図である。 ノイズ削減部における一連の処理の流れを示すブロック図である。 電荷分布生成部により生成される電荷量の度数分布を示すグラフである。 (A)~(C)は、それぞれノイズ削減部から出力されるノイズ削減φ-qデータの部分放電開始時、部分放電中期又は絶縁破壊直前の電荷量位相角分布パターンを示す図である。 図19(A)のノイズ削減φ-qデータから生成した視認用φ-q-nデータの電荷量位相角分布パターンを示す図である。 図20のφ-q-nデータから生成した判定用のφ-q-nデータの電荷量位相角分布パターンを示す図である。
以下図面について、本発明の一実施の形態を詳述する。
(1)本実施の形態による地中送電ケーブル劣化判定システムの構成
図1において、1は全体として本発明を適用した地中送電ケーブル劣化判定システムを示す。この地中送電ケーブル劣化判定システム1は、地中送電ケーブル2に発生する部分放電の進行度合を判定することで当該地中送電ケーブル2の絶縁劣化を監視するシステムであり、分割型高周波CT(Current Transformer)3、バンドパスフィルタ4、部分放電測定装置5及び部分放電判定装置6を備えて構成される。
地中送電ケーブル2は、クラフト紙及び油で絶縁を保つOF(Oil Filled)ケーブルの場合、電気が流れる導体10上に、絶縁油に浸したクラフト紙からなる絶縁体11と、油を封入するための金属シース12と、腐食防止のための防食層13とが順次積層されて構成される。そして金属シース12は、金属シース接地線14を介して接地されており、これにより地中送電ケーブル2内で発生した部分放電パルスPLを金属シース接地線14を介して大地に放出し得るようになされている。
分割型高周波CT3は、クランプ型の高周波電流センサから構成され、地中送電ケーブル2の所定長さごとに設置される。分割型高周波CT3は、金属シース接地線14を流れる部分放電パルスPLを含む部分放電パルス信号SG1を生成し、生成した部分放電パルス信号SG1をバンドパスフィルタ4に送信する。
バンドパスフィルタ4は、分割型高周波CT3から与えられた部分放電パルス信号SG1に含まれる様々周波数帯域の信号成分のうち、部分放電パルス信号SG1の周波数帯域である数十MHz~数百MHzの信号成分のみを通過させて部分放電測定装置5に出力する。このようにバンドパスフィルタ4を用いて必要な周波数帯域以外のノイズの信号強度を弱めることで、金属シース接地線14を流れる信号に放送波などのノイズが混入した場合においても、部分放電パルス信号SG1の検出が容易になる。
部分放電測定装置5は、各分割型高周波CT3にそれぞれ対応させて設置される。部分放電測定装置5は、対応する分割型高周波CT3から送信されてきた部分放電パルス信号SG1に含まれる各部分放電パルスPLの電荷量と、これらの部分放電パルスPLがそれぞれ発生した各時点における対象とする地中送電ケーブル(以下、これを対象地中送電ケーブルと呼ぶ)2を流れる電気の電圧(以下、これを印加電圧と呼ぶ)の位相角とを測定し、測定結果を測定データD1としてネットワーク7を介して部分放電判定装置6に送信する。
部分放電判定装置6は、各部分放電測定装置5から送信されてきた測定データD1に基づいて、対象地中送電ケーブル2に発生する部分放電の進行度合を判定し、判定結果を表示する。
ここで、図2は、部分放電測定装置5の概略ハードウェア構成を示す。この図2に示すように、部分放電測定装置5は、第1及び第2のA/D(Analog/Digital)変換器20A,20Bと、記憶装置21、データ取得部22及び通信装置23とを備えて構成される。
第1及び第2のA/D変換器20A,20Bは、それぞれ汎用のA/D変換器から構成される。また記憶装置21は、ハードディスク装置やSSD(Solid State Drive)又は半導体メモリなどから構成される。記憶装置21には、計測により得られた各部分放電パルスPLの電荷量及び位相角のデータでなる計測データD1が格納される。
データ取得部22については後述する。なおデータ取得部22は、ソフトウェア構成であってもよい。通信装置23は、NIC(Network Interface Card)などから構成され、部分放電測定装置5がネットワーク7を介して部分放電判定装置6と通信を行う際のプロトコル制御を行う。
図3は、部分放電判定装置6の概略ハードウェア構成を示す。この図2からも明らかなように、部分放電判定装置6は、CPU(Central Processing Unit)30、メモリ31、記憶装置32、通信装置33、入力装置34及び表示装置35を備えた汎用のコンピュータ装置から構成される。
CPU30は、部分放電判定装置6全体の動作制御を司るプロセッサである。またメモリ31は、揮発性の半導体メモリなどから構成され、CPU30のワークメモリとして利用される。後述するφ-qデータ生成プログラム40、ノイズ削減プログラム41、φ-q-nデータ生成プログラム42、φ-q-nグラフ生成プログラム43、学習モデル生成プログラム44及び部分放電判定プログラム45は、部分放電判定装置6の起動時や必要時に記憶装置32からロードされてこのメモリ31に格納されて保持される。
記憶装置32は、ハードディスク装置やSSD又はフラッシュメモリなどの不揮発性の大容量の記憶装置から構成され、各種プログラムや長期間保持すべきデータなどが格納される。また通信装置33は、NICなどから構成され、部分放電判定装置6がネットワーク7を介して部分放電測定装置5と通信を行う際のプロトコル制御を行う。
入力装置34は、ユーザが必要な命令や情報を部分放電判定装置6に入力する際に利用するデバイスであり、例えば、キーボードやマウスなどから構成される。さらに表示装置35は、必要な情報を表示するためのデバイスであり、例えば、液晶パネルや有機EL(Electro Luminescence)パネルなどから構成される。
(2)地中送電ケーブル劣化判定システムにおける部分放電判定処理の流れ
図4は、本地中送電ケーブル劣化判定システム1において実行される、対象地中送電ケーブル2に発生する部分放電の進行度合を判定する一連の処理(以下、これを部分放電判定処理と呼ぶ)の流れを示す。図中、φ-qデータ生成部50、ノイズ削減部51、φ-q-nデータ生成部52、φ-q-nグラフ生成部53、学習モデル生成部54及び部分放電判定部56は、それぞれ部分放電判定装置6において、記憶装置32(図3)からメモリ31(図3)にロードされた図3について上述したφ-qデータ生成プログラム40、ノイズ削減プログラム41、φ-q-nデータ生成プログラム42、φ-q-nグラフ生成プログラム43、学習モデル生成プログラム44及び部分放電判定プログラム45のうちの対応するプログラムをCPU30が実行することにより具現化される機能部である。
この図4に示すように、本地中送電ケーブル劣化判定システム1では、分割型高周波CT3(図1)から出力され、バンドパスフィルタ4においてフィルタリング処理が施された図5(A)に示すような部分放電パルス信号SG1が部分放電測定装置5の第1のA/D変換器20Aに与えられる。そして第1のA/D変換器20Aは、この部分放電パルス信号SG1をA/D変換し、かくして得られた部分放電パルス信号SG1のディジタルデータをデータ取得部22に出力する。
また部分放電測定装置5の第2のA/D変換器20Bには、対象地中送電ケーブル2の印加電圧を5V程度にまで降圧してなる図5(B)に示すような印加電圧信号SG2が与えられる。そして第2のA/D変換器20Bは、この印加電圧信号SG2をA/D変換し、かくして得られた印加電圧信号SG2のディジタルデータをデータ取得部22に出力する。
なお、図5(A)~(D)からも明らかなように、部分放電パルス信号SG1には、印加電圧の負から正へのゼロクロス点付近から正の部分放電パルスPLが発生し、印加電圧の正から負へのゼロクロス点付近から負の部分放電パルスPLが発生する。
データ取得部22は、部分放電パルス信号SG1に含まれる各部分放電パルスPLをそれぞれ抽出し、これら部分放電パルスPLの電圧値のディジタル値をその部分放電パルスPLの電荷量としてそれぞれ取得する。またデータ取得部22は、部分放電パルスPLごとに、その部分放電パルスPLが発生した時点における印加電圧信号SG2の位相角(以下、これを部分放電パルスPLの位相角又は発生位相角と呼ぶ)をそれぞれ取得する。そしてデータ取得部22は、このようにして取得した各部分放電パルスPLの電荷量及び位相角の組をそれぞれ計測データD1として記憶装置21(図2)に格納する。
この記憶装置21に格納された計測データD1は、この後、ネットワーク7を介して部分放電判定装置6により読み出されて記憶装置32(図3)に格納される。そして、記憶装置32に格納された計測データD1は、この後、φ-qデータ生成部50により読み出される。
φ-qデータ生成部50は、読み出した計測データD1に基づいて、印加電圧位相φの電荷量qを印加電圧サイクルごとに表した図6に示すようなφ-qデータD2を生成する。この図6に示すように、φ-qデータD2は、横軸を印加電圧位相角番号、縦軸を印加電圧サイクルとする2次元配列データである。印加電圧位相角番号は、0から95までの整数で、それぞれ0°から356.25°までの3.75°刻みの位相角を意味する。印加電圧サイクルは、0から59までの60サイクルがある。従って、例えば、対象地中送電ケーブル2の印加電圧が60Hzの場合には、1秒ごとにφ-qデータD2が生成されることになる。印加電圧位相角番号と印加電圧サイクルとの交点には、計測された該当する各部分放電パルスPL(又はノイズ)の電荷量のうちの最大の電荷量が格納される。そしてφ-qデータ生成部50は、生成したφ-qデータD2をノイズ削減部51に出力する。
ノイズ削減部51は、φ-qデータ生成部50から与えられたφ-qデータD2から統計情報に基づいてノイズ成分を削減したノイズ削減φ-qデータD3を生成し、生成したノイズ削減φ-qデータD3をφ-q-nデータ生成部52に出力する。ノイズ削減部51の具体的な構成及び処理内容については後述する。
φ-q-nデータ生成部52は、ノイズ削減部51から与えられたノイズ削減φ-qデータD3に基づいて、図8について後述するφ-q-nデータD4を生成する。φ-q-nデータD4は、位相角φで発生した電荷量qの部分放電パルスPL及びノイズのパルス数nの特性を2次元座標上に表したデータである。そしてφ-q-nデータ生成部52は、生成したφ-q-nデータD4をφ-q-nグラフ生成部53及び部分放電判定部56に出力する。
φ-q-nグラフ生成部53は、φ-q-nデータ生成部52から与えられたφ-q-nデータD4をグラフ化した図15について後述するようなφ-q-nグラフ58を生成する。そして、このようにして生成されたφ-q-nグラフ58が表示装置35(図3)に表示される。
一方、学習モデル生成部54には、計算機を用いた地中送電ケーブル2の劣化シミュレーションにより発生させた例えば図11(A)~(C)について後述するような地中送電ケーブル2の劣化度合(部分放電の進行度合であり、以下、同様)ごとの複数のφ-q-nデータと、計算機を用いたシミュレーションにより発生させた図12(A)~(C)について後述するような部分放電パルス、ノイズ及びノイズ付き部分放電パルスの各データとが学習用φ-q-nデータD5として与えられる。そして学習モデル生成部54は、かかる学習用φ-q-nデータD5を利用して地中送電ケーブル2の劣化度合ごとの部分放電パルスPLの電荷量の位相角分布パターンと、ノイズの位相角分布パターンと、ノイズ付き部分放電パルスPLの電荷量の位相角分布パターンとを機械学習し、学習結果である学習モデル55を生成する。
そして部分放電判定部56は、φ-q-nデータ生成部52から与えられた例えば図20について後述するようなφ-q-nデータD4に基づいて図21について後述するような判定用のφ-q-nデータ(以下、これを判定用φ-q-nデータと呼ぶ)を生成し、生成した判定用φ-q-nデータを学習モデル55に入力することにより部分放電パルスPLが発生しているか否か、部分放電パルスPLが発生している場合には対象地中送電ケーブル2の劣化度合(部分放電の進行度合)を判定する。そして部分放電判定部56は、かかる判定の判定結果を部分放電判定結果57として所定形式で表示装置35(図3)に表示する。
(3)部分放電判定装置の各機能部の具体的な処理内容
ここで、図7(A)~(C)は、縦軸に部分放電パルスPLの電荷量をとり、横軸に印加電圧の位相角をとった座標平面上に印加電圧の複数サイクル(例えば60サイクル)期間に発生した各部分放電パルスPLをそれぞれ表す点をプロットすることにより得られた部分放電パルスPLの電荷量の位相角分布パターンの一例を示す。図7(A)~(C)はノイズがない場合の例であり、図中の「■」は、部分放電パルスPLに対応する。なお、以下においては、このようなパターンを電荷量位相角分布パターンT1と呼ぶものとする。
図7(A)は、部分放電開始時における部分放電パルスPLの電荷量位相角分布パターンT1の一例である。この例では、印加電圧の負から正へのゼロクロス点付近から正の部分放電パルスPLが発生し、印加電圧の正から負へのゼロクロス点付近から負の部分放電パルスPLが発生している。具体的には、印加電圧の位相角が0度から90度の範囲で正の電荷量の部分放電パルスPLが発生し、印加電圧の位相角が150度から270度の範囲で負の電荷量の部分放電パルスPLが発生し、さらに印加電圧の位相角が330度から360度の範囲で正の電荷量の部分放電パルスPLが発生していることが示されている。
また図7(B)は、部分放電中期における部分放電の電荷量位相角分布パターンT1の一例を示す。部分放電中期になると、図7(A)の電荷量位相角分布パターンT1と比べて、部分放電パルスPLの電荷量が大きくなり、さらに部分放電パルスPLが発生する位相角の範囲も拡大する。
さらに図7(C)は、部分放電後期で絶縁破壊直前における部分放電の電荷量位相角分布パターンT1の一例を示す。図7(C)では、印加電圧のすべての位相角において部分放電パルスPLが発生し、その電荷量が+数万pCから-数万pCの範囲にまで及ぶことが示されている。
このように、部分放電開始から絶縁破壊直前までの間に、部分放電パルスPLの電荷量と発生位相角は徐々に変化していく。具体的には、部分放電による地中送電ケーブル2の劣化が進むにつれて、上述のように部分放電の発生箇所が増加し、その部分放電の電荷量も大きくなる。
図8は、図7(A)に示した部分放電の電荷量位相角分布パターンT1を規格化することにより得られる上述のφ-q-nデータD4(図4)の電荷量位相角分布パターンT2を示す。φ-q-nデータ生成部52(図4)は、ノイズ削減部51(図4)によりノイズが削減されたφ-qデータ(ノイズ削減φ-qデータD3)を規格化し、規格化した電荷量及び規格化位相角の組合せごとの部分放電の発生数をそれぞれ集計するようにしてφ-q-nデータD4を生成する。
具体的に、φ-q-nデータ生成部52は、まず、図9に示すように、図7(A)において部分放電パルスPLを表す点のすべてを中に含む範囲(以下、これをウインドと呼ぶ)60を電荷量位相角分布パターンT1上に設定する。このとき部分放電の放電電荷量を表すウインド60の縦の長さは、電荷量0から上と、電荷量0から下とが同じになるように設定する。つまり、部分放電電荷量の正の最大値と、負の最大値のうちの大きいほうの絶対値がウインド60の0から上及び0から下のそれぞれの長さとなる。
次に、φ-q-nデータ生成部52は、図9のウインド60の縦方向及び横方向をそれぞれ所定数に等分し、ウインド60内を図8のような複数の小領域(以下、これをセルと呼ぶ)61に分割し、これら各セル61に対応する部分放電パルスPL(及びノイズのパルス)の数をカウントするためのカウンタ(以下、これを部分放電パルスカウンタと呼ぶ)をそれぞれ設定する。
なお、図8は、ウインド60の縦方向及び横方向ともにそれぞれ32個に等分した例である。図8の縦方向において、セル61の1つ分は規格化した電荷量(以下、これを規格化電荷量と呼ぶ)sqを表す。図9ではウインド60の縦方向の範囲は-2000pC~+2000pCであるため、図8において、sq=0は-2000pC以上で-1875pC未満の範囲、sq=1は-1875pC以上で-1750pC未満の範囲にそれぞれ対応する。sq=2からsq=14も同様である。sq=15は-125pC以上で0pC未満の範囲、sq=16は0pCよりも大きく125pC以下の範囲、sq=17は125pCより大きく250pC以下の範囲にそれぞれ対応する。sq=18からsq=30も同様である。sq=31は1875pCより大きく2000pC以下の範囲に対応する。
また図8の横方向において、セル61の1つ分は1つの規格化位相角sdを表す。上述のように規格化位相角sdは印加電圧位相角を32等分したものであるため、規格化位相角sdの刻みは11.25度になる。sd=0は0度以上11.25度未満の範囲、sd=1は11.25度以上22.5度未満の範囲にそれぞれ対応する。sd=2からsd=31も同様である。
次いで、φ-q-nデータ生成部52は、対象とする各部分放電パルスPL(及びノイズのパルス)の電荷量を0~31の整数値にそれぞれ規格化する。さらにφ-q-nデータ生成部52は、部分放電パルスPL(及びノイズのパルス)ごとに、その規格化された電荷量(規格化電荷量)と、φ-q-nデータ生成部52が生成したその規格化位相角との組合せに対応するセル61の部分放電パルスカウンタをそれぞれカウントアップする。これによりセル61ごとに対応する部分放電パルスPLの数(以下、これを部分放電パルス数と呼ぶ)sqcがカウントされる。
なお図8では、理解の容易化のため、各セル61を、そのセル61の部分放電パルスカウンタによりカウントされた部分放電パルス数sqcに応じた濃度で着色している。具体的に、図8では、無色は規格化部分放電パルス数sqcが0であることを表し、規格化部分放電パルス数sqcの値が大きくなるにつれて薄い灰色、濃い灰色及び黒の順番で濃度が濃くなるように各セル61が着色されている。
そしてφ-q-nデータ生成部52は、上述のようにしてカウントした各セル61の部分放電パルス数sqcをφ-q-nデータD4としてφ-q-nグラフ生成部53(図4)及び部分放電判定部56(図4)にそれぞれ出力する。
一方、図10は、学習モデル生成部54に与えられる学習用φ-q-nデータD5のうち、部分放電パルスPLのφ-q-nデータの荷量位相角分布パターンT3の一例を示す。学習用φ-q-nデータD5は、φ-q-nデータD4の電荷量位相角分布パターンT2における2×2の4つのセル61の部分放電パルス数sqcの合計を、その4つのセル61を纏めた1つのセル62の部分放電パルス数とする、横方向及び縦方向にそれぞれ16個のセル62を有する電荷量位相角分布パターンT3における各セル62の部分放電パルス数の情報から構成される。なお、学習用φ-q-nデータD5をφ-q-nデータD4の1/4の解像度としたのは、学習処理や後述する判定処理の迅速化のためである。
図11(A)~(C)は、例えば、劣化シミュレーションで発生させた図7(A)~(C)の電荷量位相角分布パターンT1を有するφ-q-nデータに基づいてそれぞれ生成した学習用φ-q-nデータD5の電荷量位相角分布パターンT3を示す。図11(A)は、部分放電開始時の学習用φ-q-nデータD5の電荷量位相角分布パターンT3、図11(B)は、部分放電中期の学習用φ-q-nデータD5の電荷量位相角分布パターンT3、図11(C)は、絶縁破壊直前の学習用φ-q-nデータD5の電荷量位相角分布パターンT3を示す。φ-q-nデータとしては、実際上は部分放電開始時、部分放電中期及び絶縁破壊直前の3段階だけでなく、より細かい劣化度合ごとのφ-q-nデータが学習データとして学習モデル生成部54に与えられる。
また図12(A)~(C)は、学習用φ-q-nデータD5として学習モデル生成部54に与えられる部分放電、ノイズ、ノイズ付き部分放電の電荷量位相角分布パターンT4~T6を示す。図12(A)は、部分放電の学習用φ-q-nデータD5の電荷量位相角分布パターンT4であり、図11(A)と同じである。また図12(B)は、ランダムノイズを模擬したノイズの学習用φ-q-nデータD5の電荷量位相角分布パターンT5であり、すべての規格化位相角sdの範囲で帯状のパターンとなる。さらに図12(C)は、ノイズを含む部分放電の学習用φ-q-nデータD5の電荷量位相角分布パターンT6であり、図12(A)及び(B)の対応するセル62同士の値を加算して生成される。
学習モデル生成部54は、図11(A)~(C)に示すような電荷量位相角分布パターンT3を有するφ-q-nデータに基づいて地中送電ケーブル2の劣化度合ごとの電荷量位相角分布パターンT3を学習すると共に、図12(A)~(C)に示すようなノイズやノイズ付き部分放電の電荷量位相角分布パターンを機械学習して学習モデル55を生成する。
図13は、部分放電パルス信号SG1に含まれる部分放電パルスPL及びノイズNSと、印加電圧信号SG2との関係を示す。この図13からも明らかなように、部分放電パルス信号SG1には、印加電圧の負から正へのゼロクロス点付近から正の部分放電パルスPLが発生し、印加電圧の正から負へのゼロクロス点付近から負の部分放電パルスPLが発生する。一方、ノイズNSは、印加電圧のすべての位相範囲において、正や負のパルスがランダムに発生する。
図14(A)~(C)は、部分放電パルスPL及びノイズNSが混在する部分放電パルス信号SG1の電荷量位相角分布パターンT7の一例を示す。この図14(A)~(C)に示す電荷量位相角分布パターンT7は、図13(A)に示した部分放電パルス信号SG1から図6について上述したφ-qデータD2を生成し、生成したφ-qデータD2の値を、横軸に印加電圧位相角、縦軸に電荷量をとった平面座標上にプロットすることにより生成することができる。図中の「■」は、部分放電パルスに対応し、「×」はノイズに対応する。
図14(A)は、部分放電開始時のφ-qデータD2に基づく電荷量位相角分布パターンT7を示す。この図14(A)からも明らかなように、部分放電開始時のφ-qデータD2では、印加電圧の位相角0°から90°にかけて正の部分放電パルスPLが、印加電圧の位相角150°から270°にかけて負の部分放電パルスPLが、印加電圧の位相角330°から360°にかけて正の部分放電パルスPLがそれぞれ発生していることが分かる。また、すべての位相角範囲でノイズNSが発生している。
図14(B)は、部分放電中期のφ-qデータD2に基づく電荷量位相角分布パターンT7を示す。部分放電中期になると、図14(A)の電荷量位相角分布パターンT7と比べて部分放電パルスPLの電荷量と発生位相角とに変化が表れてくるが、ノイズNSの電荷があるためにこの電荷量位相角分布パターンT7と、図13(A)の部分放電開始時の電荷量位相角分布パターンT7との違いが判別し難い。
図14(C)は、絶縁破壊直前のφ-qデータD2に基づく電荷量位相角分布パターンT7を示す。この図14(C)に示すように、絶縁破壊直前になると、数万pCに及ぶ電荷と、マイナス数万pCに及ぶ電荷とが発生する。
図15は、図14(A)について上述した部分放電パルスPL及びノイズNSが混在する信号のφ-qデータD2から生成したφ-q-nデータの電荷量位相角分布パターンT8を示す。図8と同様に、図15の縦軸は図14(A)の-2000pCから+2000pCを32等分した規格化電荷量sqである。図8の部分放電パルスPLのみのφ-q-nデータD4の電荷量位相角分布パターンT2と比べると、規格化電荷量sqが0から14の範囲のセル63と、17から31の範囲のセル63との色が薄くなり、一方で規格化電荷量sqが15から16の範囲のセル63の色が濃くなっていることが分かる。これは図14(A)の部分放電パルスPL及びノイズNSの電荷量が、0pC付近の小さな値に集中しているためである。
図16は、例えば図15に示した電荷量位相角分布パターンT8を有するφ-q-nデータに基づいて部分放電判定部56が生成した判定用φ-q-nデータの電荷量位相角分布パターンT9を示す。この判定用φ-q-nデータでは、図10と同様に、規格化電荷量sqと規格化位相角sdをそれぞれ16等分し、かかるφ-q-nデータにおける隣接する2×2の4つのセル63(図15)の部分放電パルスPL及びノイズNSの合計値を対応する1つのセル64の部分放電パルスPL及びノイズNSの値とする。
かかる判定用φ-q-nデータの電荷量位相角分布パターンT9は、図10の学習用φ-q-nデータD5の電荷量位相角分布パターンT3と比べると、規格化電荷量sqが0から6の範囲のセル64と、9から15の範囲のセルとの色が薄くなり、7と8のセルの色が濃くなっている。この判定用φ-q-nデータを、図12(A)~(C)で示した学習用φ-q-nデータD5を学習することにより得られた学習モデル55(図4)を用いて判定を行うと、ノイズと判定される確率が高くなる。
このように部分放電パルスPL及びノイズNSが混在する信号のφ-qデータD2をノイズ削減部51を通すことなくそのまま利用してφ-q-nデータを生成し、生成したφ-q-nデータに基づいて判定用φ-q-nデータを生成して部分放電判定を行うと、正しい判定を行うことができない。
そこで本実施の形態の部分放電判定装置6では、上述のようにノイズ削減部51においてφ-qデータD2に含まれるノイズ成分を削減することにより以上のような不都合を解消し、部分放電判定部56において精度良く判定を行い得るようにしたものである。
(4)ノイズ削減部の詳細構成
次に、図4について上述したノイズ削減部51の詳細構成について説明する。図17は、ノイズ削減部51における一連の処理の流れを示す。本実施の形態では、電荷量が部分放電パルスPLの電荷量よりも小さく、特定の電荷量の範囲に集中しているというノイズNSの特性を利用してノイズNSを特定し、φ-qデータD2を部分放電パルスPLとノイズNSとに分離することにより、φ-qデータD2からノイズNSを削減する。
なお、図17における電荷量分布生成部70、パルス数最大電荷量算出部71、ノイズ電荷量範囲算出部72、PD/ノイズ分離部73、ノイズ間引き部74及び合成部75は、それぞれ図3について上述した部分放電判定装置6のCPU30がメモリ31に格納されたノイズ削減プログラム41を実行することにより具現化される機能部である。
電荷量分布生成部70は、φ-qデータ生成部50(図5)から与えられたφ-qデータD2に基づいて、図18について後述するようなφ-qデータD2に含まれるパルス(部分放電パルスPL及びノイズNS)の電荷量の度数分布を生成する。ここで、かかるパルスの電荷量の度数は、負の最大値から正の最大値までを含む電荷量範囲をおよそ数十の数で等分割した範囲ごとにそれぞれ計算する。例えば、電荷量分布生成部70は、電荷量の負の最大値が-2000pC、正の最大値が+2000pCであり、-2000pCから+2000pCまでの範囲を40等分する場合、-2000から-1900、-1900から-1800、……-100から0、0から+100、……、+1900から+2000のそれぞれの範囲の電荷量の数をそれぞれカウントし、カウント結果に基づいて電荷量の度数分布を生成する。そして電荷量分布生成部70は、生成した電荷量の度数分布を電荷量分布情報としてパルス数最大電荷量算出部71及びノイズ電荷量範囲算出部72に出力する。
パルス数最大電荷量算出部71は、電荷量分布生成部70から与えられた電荷量分布情報に基づいて、電荷量の度数が最大となる電荷量(パルス数が最大と推測される電荷量であり、以下、これをパルス数最大電荷量と呼ぶ)を算出し、算出した電荷量をパルス数最大電荷量情報としてノイズ電荷量範囲算出部72に出力する。なお、例えば図18のように電荷量が0~100pCの範囲の度数が最大であった場合、当該範囲の平均値の50pCをパルス数最大電荷量としてもよい。または0~100pCの電荷量をさらに10で分割した0~10pC,10~20pC,……,90~100pCのそれぞれの範囲の電荷量の数を計算し、その数が最大となる電荷量の範囲の平均値をパルス数最大電荷量としてもよい。
ノイズ電荷量範囲算出部72は、電荷量分布生成部70から与えられた電荷量分布情報と、パルス数最大電荷量算出部71から与えられたパルス数最大電荷量情報とに基づいて、部分放電パルスPLとノイズNSとを分割するための電荷量の閾値(ノイズの電荷量の範囲)を算出する。
具体的に、ノイズ電荷量範囲算出部72は、電荷量分布情報に基づいて電荷量を度数の昇順又は降順に並べ替え、パルス数最大電荷量算出部71から通知されたパルス数最大電荷量を中心として、負の電荷量と正の電荷量との各方向に全パルス数の所定割合が含まれる電荷量の範囲(例えば図18で「ノイズ」と記された範囲)を算出する。本実施の形態の場合、この所定割合として、統計情報に基づく90%を適用する。この範囲の両側の電荷量が部分放電パルスPLとノイズNSとを分割するための閾値(以下、これらを電荷量閾値SH1,SH2(図18参照)と呼ぶ)となる。
すなわち電荷量の最小値から小さい方の電荷量閾値SH1までの電荷量は部分放電パルス、2つの電荷量閾値SH1,SH2の間の電荷量はノイズNS、大きい方の電荷量閾値SH2から最大の電荷量までの電荷量は部分放電パルスPLとする。そしてノイズ電荷量範囲算出部72は、このようにして算出した2つの電荷量閾値SH1,SH2をPD(Partial Discharge)/ノイズ分離部73に出力する。
PD/ノイズ分離部73は、ノイズ電荷量範囲算出部72から与えられた2つの電荷量閾値SH1,SH2に基づいて、φ-qデータ生成部50(図4)から与えられたφ-qデータD2をノイズNSのφ-qデータ(以下、これをノイズφ-qデータと呼ぶ)D2Aと、部分放電パルスPLのφ-qデータ(以下、これを部分放電φ-qデータと呼ぶ)D2Bとに分離する。従って、部分放電φ-qデータD2Aは、ノイズ成分を削減したφ-qデータD2である。そしてPD/ノイズ分離部73は、分離したノイズφ-qデータD2Bをノイズ間引き部74に出力し、部分放電φ-qデータD2Aを合成部75に出力する。
ノイズ間引き部74は、PD/ノイズ分離部73から与えられたノイズφ-qデータD2Aに対する間引き(ノイズのデータの間引き)処理を実行する。例えば、ノイズ間引き部74は、ノイズφ-qデータD2Aのデータの所定比率(以下、90%とする)を間引きしてデータの10%を残す場合には、0から1の乱数を発生させて値が0~0.1の場合に元の値を残し、それ以外の場合に元の値を0に置き換える。このように一部のノイズを残すのは、部分放電パルスPLの中にはノイズと同じ電荷量のものが存在するためである。そしてノイズ間引き部74は、このようにしてデータを間引いたノイズφ-qデータ(以下、これを間引き後ノイズφ-qデータと呼ぶ)D2AAを合成部75に出力する。
合成部75は、ノイズ間引き部74から与えられた間引き後ノイズφ-qデータD2AAと、PD/ノイズ分離部73から与えられた部分放電φ-qデータD2Bとを合成し、かくして得られたノイズ成分を削減したφ-qデータD2を上述のノイズ削減φ-qデータD3としてφ-q-nデータ生成部52(図4)に出力する。
図18は、電荷量分布生成部70が生成した電荷量の度数分布を棒グラフで表現したものである。図中、パルス数が最も多い(棒グラフが最も高い)電荷量がパルス数最大電荷量であり、図18では0~100pCの平均値である50pCがこれに該当する。また図18において2本の破線はそれぞれ上述の電荷量閾値SH1,SH2を表しており、これら2つの電荷量閾値SH1,SH2で挟まれる範囲内の電荷量がノイズNS、これ以外の電荷量が部分放電パルスPLとしてPD/ノイズ分離部73により分離される。
図19(A)~(C)は、ノイズ削減部51から出力されるノイズ削減φ-qデータD3の電荷量位相角分布パターンT10の一例を示す。図19(A)は部分放電開始時のノイズ削減φ-qデータD3の電荷量位相角分布パターンT10、図19(B)は部分放電中期のノイズ削減φ-qデータD3の電荷量位相角分布パターンT10、図19(C)は絶縁破壊直前のノイズ削減φ-qデータD3の電荷量位相角分布パターンT10である。これら図19(A)~(C)の電荷量位相角分布パターンT10と、図14(A)~(C)についてそれぞれ上述した部分放電パルスPL及びノイズNSが混在するφ-qデータD2の電荷量位相角分布パターンT7とを比較すると、部分放電開始時、部分放電中期及び絶縁破壊直前のいずれの場合においても、0pCを中心とする正及び負の一定電荷量範囲でノイズNSが削減されていることが分かる。
図20は、図19(A)に示したノイズ削減φ-qデータD3から生成したφ-q-nデータD4の電荷量位相角分布パターンT11の一例を示す。図15と同様に、縦軸は-2000pCから+2000pCを32等分した規格化位相角sdを表し、横軸は印加電圧位相角を32等分した規格化位相角sdを表す。図15について上述した部分放電パルスPL及びノイズNSが混在するφ-q-nデータD4の電荷量位相角分布パターンT8と、この図20に示す電荷量位相角分布パターンT11とを比較すると、図20に示す電荷量位相角分布パターンT11の方が、規格化電荷量sqが0から14の範囲と、17から31の範囲とでセル65の色とが濃くなり、一方で規格化電荷量sqが15から16の範囲でセル65の色が薄くなっていることが分かる。
図21は、図20について上述したφ-q-nデータD4に基づいて部分放電判定部56により生成される判定用のφ-q-nデータの電荷量位相角分布パターンT12を示す。判定用φ-q-nデータは、図16と同様に規格化電荷量sqと規格化位相角sdとをそれぞれ16とし、φ-q-nデータD4の隣接する2×2の4つのセル65(図20)の合計値をそのセル66の値とする。
図16の部分放電パルスPL及びノイズNSが混在する判定用φ-q-nデータの電荷量位相角分布パターンT9と、図18のノイズ成分を削減した判定用φ-q-nデータの電荷量位相角分布パターンT12とを比較すると、ノイズ成分を削減した判定用φ-q-nデータの電荷量位相角分布パターンT12では、規格化電荷量sqが0から6の範囲のセル66の色と、9から15の範囲のセル66の色とが濃くなり、一方で規格化電荷量sqが7及び8のセル66の色が薄くなっていることが分かる。
図4について上述した部分放電判定部56は、図12について上述した学習用φ-q-nデータD4を用いて機械学習した学習モデル55(図4)を用いてこの判定用φ-q-nデータD4を判定するため、ノイズ付き部分放電と判定される確率が高くなる。
(5)本実施の形態の効果
以上のように本実施の形態の部分放電判定装置6では、φ-qデータD2に含まれるノイズをノイズ削減部51において統計情報に基づいて削減し、ノイズを削減したφ-qデータD2に基づいてφ-q-nデータD4を生成し、生成したφ-q-nデータD4に基づき、学習用φ-q-nデータD5で機械学習することにより得られた学習モデル55を用いて部分放電の有無、対象地中送電ケーブル2に部分放電が発生している場合には対象地中送電ケーブル2の劣化度合(部分放電の進行度合)を判定する。従って、本部分放電判定装置6によれば、ノイズ環境下で取得された計測データに基づいて部分放電判定を行うことができ、かくして信頼性の高い部分放電判定装置を実現できる。
また本部分放電判定装置6では、ノイズ削減部51が、統計情報に基づき、φ-qデータD2の電荷量分布における度数が最大となる電荷量を中心とする所定範囲をノイズとして、φ-qデータD2を部分放電パルスPLのデータと、ノイズのデータとに分離するようにして、φ-qデータD2ノイズを削減するようにしているため、完全にノイズ成分を除去することができる。従って、例えばバントパスフィルタなどを用いてノイズ成分を除去する際にノイズが-数十pC~+数十pCの範囲の信号として計測されるという問題が発生せず、信頼性高く部分放電判定を行うことができる。
(6)他の実施の形態
なお上述の実施の形態においては、部分放電の進行度合の判定対象が地中送電ケーブル2である部分放電判定装置6に本発明を適用するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、地中送電ケーブル2以外の送電ケーブルやこの他の送電設備に発生する部分放電の進行度合を判定する種々の部分放電判定装置に広く適用することができる。
また上述の実施の形態においては、学習用φ―q-nデータD5として、劣化シミュレーションで発生させたφ-q-nデータを適用するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、例えば、ノイズが発生しない環境下で各段階の劣化度合の地中送電ケーブル2を用いて測定したφ-q-nデータの実測値を学習用φ-q-nデータD5として適用するようにしてもよい。
さらに上述の実施の形態においては、図4について上述した一連の部分放電判定処理を実行する機能を1台のコンピュータ装置である部分放電判定装置6に搭載するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、かかる機能を複数の機能部分に分割し、これらの機能部分を分散型コンピューティングシステムを構成する複数のコンピュータ装置に分散させて搭載するようにしてもよい。
さらに上述の実施の形態においては、計測データに含まれるノイズを統計情報に基づいて削除又は削減するノイズ処理部として、ノイズを削減するノイズ削減部51を適用するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、ノイズを完全に削除するようノイズ削減部51を構築するようにしてもよい。ただし、ノイズの電荷量帯域にも部分放電パルスPLが存在するため、本実施の形態のように完全にノイズを削除するのではなくノイズを削減した方が部分放電判定の精度を向上させることができる。
本発明は、送電設備に発生する部分放電の有無や部分放電の進行度合(送電設備の劣化度合)を判定する種々の部分放電判定装置に広く適用することができる。
1……地中送電ケーブル劣化判定システム、2……地中送電ケーブル、3……分割型高周波CT、4……バンドパスフィルタ、5……部分放電測定装置、6……部分放電判定装置、30……CPU、35……表示装置、40……φ-qデータ生成プログラム、41……ノイズ削減プログラム、42……φ-q-nデータ生成プログラム、44……学習モデル生成プログラム、45……部分放電判定プログラム、50……φ-qデータ生成部、51……ノイズ削減部、52……φ-q-nデータ生成部、54……学習モデル生成部、55……学習モデル、56……部分放電判定部、61~66……セル、D1……計測データ、D2……φ-qデータ、D3……ノイズ削減φ-qデータ、D4……φ-q-nデータ、D5……学習用φ-q-nデータ、NS……ノイズ、PL……部分放電パルス、SG1……部分放電パルス信号、SG2……印加電圧信号、T1~T11……電荷量位相角分布パターン。

Claims (4)

  1. 送電設備に発生する部分放電を判定する部分放電判定装置において、
    前記送電設備で発生した各前記部分放電の電荷量及び位相を表す測定データを取得する部分放電測定部と、
    前記測定データに含まれるノイズを統計情報に基づいて削除又は削減するノイズ処理部と、
    前記ノイズ処理部により前記ノイズが削除又は削減された前記測定データから、当該測定データに含まれる前記部分放電及び前記ノイズの電荷量、位相及びパルス数を表すφ-q-nデータを生成するφ-q-nデータ生成部と、
    前記部分放電及び前記ノイズのφ-q-nデータを機械学習して学習モデルを生成する学習モデル生成部と、
    前記φ-q-nデータ生成部が生成した前記φ-q-nデータに基づき、前記学習モデルを利用して、少なくとも前記部分放電が発生しているか否かを判定する判定部と
    を備え
    前記ノイズ処理部は、
    前記測定データの電荷量分布における度数が最大となる電荷量を中心とする所定範囲を前記ノイズとして、前記測定データを前記部分放電のデータと、前記ノイズのデータとに分離し、分離した前記ノイズのデータを所定の比率で間引き、間引いた前記ノイズのデータと、前記分離した前記部分放電のデータとを合成するようにして前記測定データから前記ノイズを削除又は削減する
    ことを特徴とする部分放電判定装置。
  2. 前記判定部は、
    前記部分放電が発生している場合には、当該部分放電の進行度合を判定する
    ことを特徴とする請求項1に記載の部分放電判定装置。
  3. 送電設備に発生する部分放電を判定する部分放電判定装置において実行される部分放電判定方法であって、
    前記送電設備で発生した各前記部分放電の電荷量及び位相を表す測定データを取得する第1のステップと、
    前記測定データに含まれるノイズを統計情報に基づいて削除又は削減する第2のステップと、
    前記ノイズを削除又は削減した前記測定データから、当該測定データに含まれる前記部分放電及び前記ノイズの電荷量、位相及びパルス数を表すφ-q-nデータを生成する第3のステップと、
    前記φ-q-nデータ生成部が生成した前記φ-q-nデータに基づき、前記部分放電及び前記ノイズのφ-q-nデータを機械学習して生成した学習モデルを利用して、少なくとも前記部分放電が発生しているか否かを判定する第4のステップと
    を備え
    前記第2のステップにおいて、前記部分放電判定装置は、
    前記測定データの電荷量分布における度数が最大となる電荷量を中心とする所定範囲を前記ノイズとして、前記測定データを前記部分放電のデータと、前記ノイズのデータとに分離し、
    分離した前記ノイズのデータを所定の比率で間引き、間引いた前記ノイズのデータと、前記分離した前記部分放電のデータとを合成するようにして前記測定データから前記ノイズを削除又は削減する
    ことを特徴とする部分放電判定方法。
  4. 前記第4のステップにおいて、前記部分放電判定装置は、
    前記部分放電が発生している場合には、当該部分放電の進行度合いを判定する
    ことを特徴とする請求項に記載の部分放電判定方法。
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