以下、添付図面を参照しながら各実施例について詳細に説明する。
図1は、一実施例による行為支援システム1の全体構成の概略図である。
行為支援システム1は、ユーザ端末である携帯端末21と、行為支援装置100とを含む。携帯端末21及び行為支援装置100は、ネットワーク4を介して接続される。携帯端末21及び行為支援装置100は、ネットワーク4を介して通信が可能である。以下では、特に言及しない限り、ユーザとは、携帯端末21のユーザを指す。
ネットワーク4は、インターネット、WAN(Wide Area Network)、無線通信網、有線ネットワーク、又はこれらの任意の組み合わせ等を含んでもよい。
携帯端末21は、例えばスマートフォンや携帯電話であるが、ウェアラブル端末(例えばスマートウオッチ、リング等)、リモコン等であってもよい。
携帯端末21は、加速度センサ22及びGPS(Global Positioning System)受信機23を内蔵する。加速度センサ22は、例えば互いに直交する3軸に沿った各加速度に応じた加速度信号を生成する。GPS受信機23は、衛星からの電波に基づいて携帯端末21の位置を算出し、位置情報を生成する。なお、位置情報の情報源はGPS情報に限らない。携帯電話の基地局や、Wi-Fiを用いて位置情報を取得する方法が利用されてもよい。
行為支援装置100は、サーバの形態であり、例えばサーバコンピュータにより形成される。行為支援装置100は、複数のサーバコンピュータにより実現されてもよい。例えば、行為支援装置100は、互いに異なる場所に配置された複数のサーバコンピュータが協動することで実現されてもよい。
図2は、行為支援装置100のハードウェア構成の一例を示す図である。なお、携帯端末21のハードウェア構成は、表示装置(図示せず)を含む点以外は、行為支援装置100のハードウェア構成と同様であってよい。
図2に示す例では、行為支援装置100は、制御部101、主記憶部102、補助記憶部103、ドライブ装置104、ネットワークI/F部106、及び入力部107を含む。
制御部101は、主記憶部102や補助記憶部103に記憶されたプログラムを実行する演算装置であり、入力部107や記憶装置からデータを受け取り、演算、加工した上で、記憶装置などに出力する。
主記憶部102は、ROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)などである。主記憶部102は、制御部101が実行する基本ソフトウェアであるOS(Operating System)やアプリケーションソフトウェアなどのプログラムやデータを記憶又は一時保存する記憶装置である。
補助記憶部103は、HDD(Hard Disk Drive)やSSD(Solid State Drive)などであり、アプリケーションソフトウェアなどに関連するデータを記憶する記憶装置である。
ドライブ装置104は、記録媒体105、例えばフレキシブルディスクからプログラムを読み出し、記憶装置にインストールする。
記録媒体105は、所定のプログラムを格納する。この記録媒体105に格納されたプログラムは、ドライブ装置104を介して行為支援装置100にインストールされる。インストールされた所定のプログラムは、行為支援装置100により実行可能となる。
ネットワークI/F部106は、有線及び/又は無線回線などのデータ伝送路により構築されたネットワークを介して接続された通信機能を有する周辺機器と行為支援装置100とのインターフェースである。
入力部107は、カーソルキー、数字入力及び各種機能キー等を備えたキーボード、マウスやタッチパッド等を有する。
なお、図2に示す例において、以下で説明する各種処理等は、プログラムを行為支援装置100に実行させることで実現することができる。また、プログラムを記録媒体105に記録し、このプログラムが記録された記録媒体105を行為支援装置100に読み取らせて、以下で説明する各種処理等を実現させることも可能である。なお、記録媒体105は、様々なタイプの記録媒体を用いることができる。例えば、記録媒体105は、CD(Compact Disc)-ROM、フレキシブルディスク、光磁気ディスク等のように情報を光学的、電気的あるいは磁気的に記録する記録媒体、ROM、フラッシュメモリ等のように情報を電気的に記録する半導体メモリ等であってよい。
図3は、携帯端末21及び行為支援装置100の機能ブロック図である。
まず、行為支援装置100側の機能について説明する。
行為支援装置100は、図3に示すように、仮想レジ範囲記憶部112と、仮想レジ範囲情報登録部113と、位置情報取得部114と、仮想レジ情報記憶部115と、仮想レジ情報登録部116と、個人情報記憶部117と、処理部118と、懸賞受付部122とを含む。仮想レジ範囲記憶部112、仮想レジ情報記憶部115、及び個人情報記憶部117は、補助記憶部103により実現できる。仮想レジ範囲情報登録部113、位置情報取得部114、仮想レジ情報登録部116、処理部118、及び懸賞受付部122は、制御部101が記憶装置(例えば主記憶部102)内のプログラムを実行することで実現できる。
仮想レジ範囲記憶部112には、仮想レジ範囲(位置に関する所定範囲の一例)が、所定行為に対応付けて記憶される。
仮想レジ範囲は、例えば緯度や経度で定められた範囲であるが、高度が含められてもよい。また、仮想レジ範囲は、中心座標(緯度及び経度で定められた座標)に対して半径何kmといった態様で規定されてもよい。なお、複数の所定行為に係る仮想レジ範囲は、重複してもよい。
所定行為は、任意であるが、商取引のような経済行為を含んでよく、この場合、登録店舗での取引きである。例えば、所定行為は、商品の売買に関する行為や、商品の賃貸に関する行為、サービスの授受に関する行為等を含んでよい。サービスの授受に関する行為は、入園や施設の利用等である。また、所定行為は、寄付や、賽銭を納める行為のような、商品やサービスに関連しない行為を含んでよい。
図4には、仮想レジ範囲記憶部112に記憶される情報(以下、「仮想レジ範囲情報」と称する)の一例が示される。図4には、登録店舗ごとに、所定行為及び仮想レジ範囲が示される。なお、登録店舗は、実在の店舗であってもよいし、実在しない仮想的な店舗(例えばネットワーク4上に存在する店舗)であってもよいし、個人であってもよい。
図4では、例えば、店舗Aでの商品X1の購入は、座標(A1、B1)を中心として半径R1[m]の範囲である仮想レジ範囲内で可能であることが示される。また、店舗Aでの商品X2の購入は、座標(A1、B1)を中心として半径R1[m]の範囲内で可能であることが示される。この場合、座標(A1、B1)は、店舗Aの実在地の座標に対応してもよい。なお、商品X1と商品X2の仮想レジ範囲は、同じであるが、異なっていてもよい。また、半径R1は、kmのオーダーであってもよいし、cmのオーダーであってもよい。
また、図4では、神社Bでの賽銭を納める行為は、座標(A2、B2)を中心として半径R2[m]の範囲である仮想レジ範囲内で可能であることが示される。この場合、座標(A2、B2)は、神社Bの入場口付近に対応してよいし、賽銭箱付近に対応してよい。
また、図4では、管理会社Cが管理する潮干狩り場への入場(及び潮干狩りを行う行為)は、座標(A3、B3)を中心として半径R3[m]の範囲である仮想レジ範囲内で可能であることが示される。この場合、座標(A3、B3)は、潮干狩り場の入場口付近に対応してよい。
また、図4では、駐車場管理会社Dが管理する駐車場の利用は、座標(A4、B4)を中心として半径R4[m]の範囲である仮想レジ範囲内で可能であることが示される。この場合、座標(A4、B4)は、駐車場の入場口付近に対応してよいし、駐車場の各駐車区画付近に対応してもよい。
また、図4では、飲料販売会社Eが販売する飲料の購入は、座標(A5、B5)を中心として半径R5[m]の範囲である仮想レジ範囲内で可能であることが示される。この場合、座標(A5、B5)は、例えば球場等でビールのような飲料を販売する売り子の位置に対応してよい。この場合、座標(A5、B5)は、売り子が携帯するGPS受信機(図示せず)(所定の物体の一例)からの位置情報に基づいて、売り子の位置と一致するように設定されてもよい。従って、飲料販売会社Eの場合、売り子の数に応じた数の座標(A5、B5)が存在してもよい。なお、図4では示されていないが、仮想レジ範囲が変化しうる所定行為としては、例えば、タクシーの乗車、バスの乗車、宅配便の受け取り等がありうる。例えばタクシーの乗車の場合、仮想レジ範囲は、タクシーに搭載されるGPS受信機(図示せず)(所定の物体の一例)からの位置情報に基づいて、タクシーの位置と一致するように設定されてもよい。
その他、図4では、動物園F、イベント会社G、団体H、管理会社I、及び管理会社Jに関する所定行為及び仮想レジ範囲が示されるが、これらについても同様である。
また、図4では、個人Kへの支払いは、座標(A11、B11)を中心として半径R11[m]の範囲である仮想レジ範囲内で可能であることが示される。座標(A11、B11)は、個人Kの位置に対応し、例えば、個人Kが携帯するGPS受信機(図示せず)(所定の物体の一例)からの位置情報に基づいて、個人Kの位置に一致するように設定されてもよい。
仮想レジ範囲情報登録部113は、新規の仮想レジ範囲情報を取得すると、新規の仮想レジ範囲情報を仮想レジ範囲記憶部112に記憶(登録)する。新規の仮想レジ範囲情報は、新規に店舗が登録されると、生成される。
位置情報取得部114は、携帯端末21から後述のように送信される位置情報を取得する。
仮想レジ情報記憶部115には、仮想レジ情報が、登録店舗又は所定行為に対応付けて記憶される。図5には、仮想レジ情報記憶部115に記憶される仮想レジ情報の一例が示される。図5には、登録店舗ごとに、仮想レジ情報に含まれる金額情報及び送金先情報が示される。なお、仮想レジ情報は、仮想レジ範囲情報と一体的に管理されてもよい。
図5では、例えば、店舗Aでの商品X1の購入には、100円の代金が必要であり、代金の送金先(振込先)が口座Ac1であることが示される。他も同様であり、例えば、駐車場管理会社Dの管理下の駐車場の利用には、一時間当たり400円の駐車料金が必要であり、駐車料金の送金先(振込先)が口座Ac4であることが示される。なお、料金は、円のような通貨に限られず、仮想通貨や、経済的な価値のあるポイント等が利用されてもよい。
このように、仮想レジ情報は、上述した所定行為に関する送金先を表す情報であり、携帯端末21の位置(現在の位置)に応じて変化しうる。
本実施例では、一例として、仮想レジ情報は、図5に示すように、所定行為に関する送金先を表す情報(以下、「送金先情報」と称する)を含むとともに、更に、所定行為に関する金額を表す情報(以下、「金額情報」と称する)を適宜含む。所定行為に関する金額とは、所定行為を行うために必要な金額や、行った所定行為に対して事後的に支払うべき金額等である。この場合、携帯端末21上で仮想レジ情報を見るユーザは、容易に支払先や金額を把握でき、所定行為のための負担が軽減される。なお、寄付や賽銭を納める行為の場合は、寄付額等やユーザが決めるものであるので、金額情報は不要である(図5参照)。
仮想レジ情報登録部116は、新規の仮想レジ情報を取得すると、新規の仮想レジ情報を仮想レジ情報記憶部115に記憶(登録)する。新規の仮想レジ情報は、新規に店舗が登録されると、上述した仮想レジ範囲情報とともに生成される。
個人情報記憶部117には、ユーザID(Identification)ごとに個人情報が記憶される。個人情報は、生年月日や、性別、住所、電話番号、メールアドレス、出金用口座等であってよい。個人情報記憶部117には、個人情報に加えて、ユーザごとに、過去の所定行為の履歴を表す行為履歴情報が記憶されてもよい。図6には、行為履歴情報の一例が示される。図6では、ユーザIDごとに、所定行為の履歴が対応付けられ、所定行為ごとに付与されうるクーポンの期限が対応付けられている。
処理部118は、位置情報取得部114が位置情報を取得すると、当該位置情報と、仮想レジ範囲記憶部112内の仮想レジ範囲情報とに基づいて、仮想レジ情報を携帯端末21に送信する。具体的には、処理部118は、位置情報と仮想レジ範囲情報とに基づいて、位置情報の表す位置を包含する仮想レジ範囲に対応付けられた所定行為を特定する。なお、この際、複数の所定行為が特定される場合もあり得る。そして、処理部118は、特定した所定行為に対応付けられた仮想レジ情報を携帯端末21に送信する。
例えば、位置情報取得部114が取得した携帯端末21の位置情報(以下、単に「携帯端末21の位置情報」と称する)が、座標(A2、B2)を中心として半径R2[m]の範囲内である場合、携帯端末21の位置でユーザが行うことが可能な所定行為は、図4に示すように、神社Bでの賽銭を納める行為である。この場合、処理部118は、所定行為“神社Bでの賽銭を納める行為”に対応付けられた仮想レジ情報(神社Bでの賽銭を納める際の送金先を表す情報)を、携帯端末21に送信する。この場合、携帯端末21上で仮想レジ情報を見るユーザは、近くで神社Bでの賽銭が可能であることを容易に把握でき、賽銭をしたいと思えば、神社Bに出向いて賽銭箱にお金を入れなくても、その場で送金先に所望のお金を送金すれば、賽銭を納めることができる。
また、携帯端末21の位置情報が、座標(A7、B7)を中心として半径R7[m]の範囲内である場合、携帯端末21の位置でユーザが行うことが可能な所定行為は、図4に示すように、イベント会社Gの主催のイベント会場への入場である。この場合、仮想レジ情報は、イベント会場に係るイベントの参加に要する費用と、送金先とを表す情報であってもよい。この場合、処理部118は、所定行為“イベント会場への入場”に対応付けられた仮想レジ情報(イベントの参加に要する費用の送金先を表す情報)を、携帯端末21に送信する。この場合、携帯端末21上で仮想レジ情報を見たユーザは、近くでイベントがあることを容易に把握できるとともに、イベントに参加したいと思えば、その場で(送金を行うことで)支払いを済ませて、近くの(すなわち半径R1[m]の範囲内の)イベント会場に出向くことができる。この場合、ユーザは、チケット売り場でチケットを購入せずにイベントに参加できる。
また、処理部118は、仮想レジ情報を携帯端末21に送信する際に、個人情報記憶部117内に、当該携帯端末21に係るユーザが利用可能なクーポン(例えば期限内のクーポン)が存在すれば、クーポン情報を携帯端末21に送信してもよい。なお、この場合、仮想レジ情報が携帯端末21上に表示される際に、後出の図8に示す画像部分806が出力されることになる。また、処理部118は、懸賞応募条件を満たす場合は、仮想レジ情報を携帯端末21に送信する際に、懸賞応募情報を携帯端末21に送信してもよい。なお、この場合、仮想レジ情報が携帯端末21上に表示される際に、後出の図8に示す画像部分809が出力されることになる。
処理部118は、仮想レジ情報を携帯端末21に送信した後、仮想レジ情報の送信先の携帯端末21から、当該仮想レジ情報に応答した送金指示を受けると、当該仮想レジ情報に含まれる送金先情報の送金先への送金処理を行う。なお、送金指示は、仮想レジ情報に係る所定行為に対する送金を実行する旨の指示であり、後述のようにユーザからの指示に応じて携帯端末21の送金指示送信部224により送信される。
具体的には、処理部118は、当該携帯端末21に対応付けられたユーザの口座から、当該仮想レジ情報に含まれる送金先情報の送金先への送金を実行する。なお、ユーザの口座は、出金用口座(個人情報記憶部117内の個人情報の一要素)としてあらかじめ登録される。なお、送金処理は、携帯端末21側で実行されてもよい。すなわち、ユーザは、携帯端末21上で送金アプリケーションを起動して、送金先情報の送金先への送金を行ってもよい。
懸賞受付部122は、個人情報記憶部117内の個人情報に基づいて、ユーザからの懸賞の応募を受け付ける。具体的には、懸賞受付部122は、携帯端末21から懸賞応募指示を受信すると、当該懸賞応募指示を送信した携帯端末21に対応付けられたユーザIDに基づいて、個人情報を抽出する。そして、懸賞受付部122は、抽出した個人情報とともに、懸賞応募を受け付ける。これにより、ユーザ側は、個人情報を入力することなく、懸賞を応募でき、負担が軽減される。
また、懸賞受付部122は、携帯端末21からクーポン利用指示を受信すると、クーポン利用を受け付ける。具体的には、懸賞受付部122は、クーポンを利用した場合の金額(通常金額よりも少ない金額)を送金する送金処理を処理部118に実行させる。
次に、携帯端末21側の機能について説明する。
携帯端末21は、図3に示すように、位置情報送信部210と、仮想レジ情報受信部212(送金先情報受信部の一例)と、仮想レジ情報出力部222(送金先情報出力部の一例)と、送金指示送信部224と、懸賞応募送信部226と、クーポン利用処理部228とを含む。位置情報送信部210、仮想レジ情報受信部212、仮想レジ情報出力部222、送金指示送信部224、懸賞応募送信部226、及びクーポン利用処理部228は、例えば、制御部101のような制御部が記憶装置(例えば主記憶部102のような主記憶部)内のアプリケーションプログラムを実行することで実現できる。以下、位置情報送信部210、仮想レジ情報受信部212、仮想レジ情報出力部222、送金指示送信部224、懸賞応募送信部226、及びクーポン利用処理部228を実現するためのアプリケーションプログラムを、フルフル取引アプリとも称する。
位置情報送信部210は、GPS受信機23が生成する位置情報を行為支援装置100に送信する。位置情報送信部210は、所定の入力(位置情報送信トリガの一例)に基づいて、位置情報を送信する。すなわち、位置情報送信部210は、ユーザが仮想レジ情報を要求するにあたり所定の入力を生成した場合に、位置情報を行為支援装置100に送信する。
所定の入力は、任意であり、例えば、携帯端末21で所定のアプリケーション(例えばフルフル取引アプリ)を起動するための入力や、携帯端末21で所定のアプリケーションを起動してから所定の操作を行うことで生成される入力であってもよい。
本実施例では、所定の入力は、一例として、携帯端末21(端末本体)を動かすことで生成される入力である。具体的には、ユーザは、仮想レジ情報を要求する際に、携帯端末21を振るものとする。すなわち、所定の入力は、携帯端末21を振ることで生成される入力である。所定の入力を生成するための携帯端末21の振る方向は、任意であるが、例えば画面を上にして横方向といったように、あらかじめ決められてよい。この場合、位置情報送信部210は、携帯端末21がユーザにより振られた状態となると、GPS受信機23が生成する位置情報を行為支援装置100に送信する。具体的には、位置情報送信部210は、加速度センサ22からの加速度信号に基づいて、携帯端末21が振られているときの加速度波形を検出した場合に、位置情報を行為支援装置100に送信する。なお、この場合、携帯端末21が振られているときに生じる波形の加速度信号が、所定の入力である。以下、所定の入力を、「フルフル入力」と称する。
なお、位置情報送信部210は、フルフル取引アプリが動作している状態(すなわち起動済で動作中)においてのみ、フルフル入力に基づいて、位置情報を送信してもよい。この場合、ユーザが意図しないフルフル入力に基づいて位置情報が送信されてしまう可能性を低減できる。
仮想レジ情報受信部212は、位置情報送信部210からの位置情報の送信に応答して行為支援装置100から送信されてくる仮想レジ情報を受信する。仮想レジ情報は、上述したように、所定行為に関する送金先(仮想レジ)を表す情報である。所定行為は、上述したように、対価を支払うべき行為、又は、自主的に金銭を支払う行為であり、例えば、商取引のような経済行為や、寄付、募金等である。
なお、行為支援装置100から送信されてくる仮想レジ情報は、携帯端末21の位置に応じて決まり、携帯端末21の位置によっては行為支援装置100から送信されない場合もある。
仮想レジ情報出力部222は、仮想レジ情報受信部212が仮想レジ情報を受信すると、仮想レジ情報を出力する。例えば、仮想レジ情報出力部222は、仮想レジ情報を表示装置(図示せず)上に出力する。なお、仮想レジ情報の出力態様は、任意であり(後出の図8参照)、仮想レジ情報受信部212の受信した仮想レジ情報が加工された形態であってもよいし、仮想レジ情報受信部212の受信した仮想レジ情報に他の情報が付加された形態であってもよいし、仮想レジ情報受信部212の受信した仮想レジ情報の一部が欠落された形態であってもよい。なお、仮想レジ情報出力部222は、行為支援装置100の処理部118と協動して、携帯端末21の位置情報と仮想レジ範囲との位置関係に基づいて仮想レジ情報を携帯端末21上に出力する出力部(行為支援システム1の出力部の一例)を形成する。
ユーザは、携帯端末21上に出力された仮想レジ情報を見ることで、現在の位置に対応付けられた所定行為(ユーザが行うことが可能な所定行為、又は、ユーザが対価の支払いが可能な所定行為等)に関して、送金が可能であることを把握できる。
送金指示送信部224は、ユーザからの指示に応じて送金指示を行為支援装置100に送信する。送金指示は、例えば、携帯端末21の画面上のタッチスイッチ(後出の図8のOKボタン811参照)へのユーザの操作を介して入力される。
懸賞応募送信部226は、所定行為を実行するにあたり応募可能となる懸賞(又はキャンペーン、以下、懸賞で代表する)に対する応募指示をユーザから受けると、懸賞応募指示を行為支援装置100に送信する。懸賞応募指示は、携帯端末21の画面上のタッチスイッチ(後出の図8のチェックボックス810参照)へのユーザの操作を介して入力される。懸賞応募指示は、送金指示とともに行為支援装置100に送信されてもよい。
クーポン利用処理部228は、所定行為を実行することで発行され得るクーポンに対する利用指示をユーザから受けると、クーポン利用指示を行為支援装置100に送信する。クーポン利用指示は、利用対象の所定行為に係る送金指示とともに行為支援装置100に送信されてもよい。クーポン利用指示は、携帯端末21の画面上のタッチスイッチ(後出の図8のチェックボックス808参照)へのユーザの操作を介して入力される。
ところで、従来、ユーザは、ある仮想店舗で、ある取引を行いたい場合、ユーザ端末を用いて、当該仮想店舗のWEBサイトにアクセスし、クレジットカード番号等を入力する必要があり、ユーザ側の負担が比較的大きい。また、ユーザは、ある実店舗で、ある取引を行いたい場合、レジに並んで支払いを済ませる必要があり、特にレジを待つ人の列が長いと、支払いに時間がかかり、ユーザ側の負担が比較的大きくなる。また、実店舗での電子マネーやクレジットカードを用いる取引の場合は、電子マネーやクレジットカードに係る磁気情報を読み取る機材(リーダー)が必要となり、店舗側の負担が比較的大きい。また、現金や一部の電子マネーは、匿名性があり、個人情報を利用したサービスを容易に行うことが難しい。例えば、レシートなどに懸賞用のバーコードなどを印字すると、ユーザは、当該バーコードをユーザ端末で読み取り、かつ、その後、個人情報を入力する必要があり、ユーザ側の負担が大きくなる。
この点、本実施例によれば、ユーザは、携帯端末21を振るだけで、その位置に応じた所定行為に関する仮想レジ情報を見ることができ、次いで、送金指示を入力するだけで、所定行為に関する金銭の支払いを済ませることができる。従って、上記のような従来技術で生じていたユーザ側の負担を軽減できる。以下では、このように、ユーザが携帯端末21を振りかつ送金指示を入力することで、所定行為に関する金銭の支払いを済ますことを、「フルフル取引」と称する。
また、本実施例によれば、懸賞応募送信部226及び懸賞受付部122を備えるので、フルフル取引の場合でも、懸賞の応募が可能となり、かつ、懸賞を応募する際のユーザ側の負担を軽減できる。すなわち、ユーザは、上述のようにレシートに印字されたバーコード等を読み取ったり、個人情報を入力したりする必要性がなくなる。また、匿名性がある通貨(現金や一部の電子マネー)が使用される場合に必要とされていた、レシートなどへの懸賞用のバーコードなどの印字が不要となり、登録店舗側の負担も低減される。
また、本実施例によれば、クーポン利用処理部228を備えるので、フルフル取引の場合でも、クーポンの利用が可能であり、利便性が高くなる。
また、本実施例によれば、登録店舗側は、仮想レジ範囲情報及び仮想レジ情報を生成するための情報を登録するだけで、当該登録店舗に係る所定行為へとユーザを誘引する機会を得ることも可能である。また、所定行為に関する金銭の支払いが電子的に実現されるので、電子マネーに係る磁気情報を読み取る機材が不要であり、また、おつりなどを用意する負担を無くすことができる。
図7は、行為支援システム1で実現可能なフルフル取引の概念図である。図8は、仮想レジ情報の表示例を示す図である。
図7には、店舗Aの責任者702が模式的に示されている。店舗Aの責任者702は、仮想レジ範囲700を登録するとともに(S750参照)、仮想レジ704を登録する(S752参照)。仮想レジ704は、送金先となる。なお、仮想レジ704には、名称が付与されてもよい。図4に示したような仮想レジ範囲情報及び図5に示したような仮想レジ情報が登録されると、店舗Aが登録店舗Aとなる。
図7には、2人の異なるユーザの携帯端末21A及び21Bが示される。携帯端末21Aは、仮想レジ範囲700内に位置するのに対して、携帯端末21Bは、仮想レジ範囲700外に存在する。図7には、ユーザの携帯端末21A及び21Bのそれぞれに対応付けて作成された仮想ウォレット706、710(出金用口座の一例)が示される。
図7では、携帯端末21A及び21Bが振られている状態が模式的に示される。この場合、携帯端末21A及び21Bのそれぞれにおいて、GPS衛星770(実際には3つ以上のGPS衛星770)からの電波に基づいて位置情報が生成され、生成された位置情報が行為支援装置100に送信される(S760、S762)。この場合、携帯端末21Aは、仮想レジ範囲700内に位置するのに対して、携帯端末21Bは、仮想レジ範囲700外に存在するので、携帯端末21A及び21Bのうちの、携帯端末21Aに対してのみ、登録店舗Aに係る仮想レジ情報が送信されることになる(S764)。携帯端末21Aは、仮想レジ情報を受信すると、仮想レジ情報を出力する。図8には、仮想レジ情報が出力された画面の一例として画面G800が示される。画面G800は、携帯端末21Aの表示装置上に出力される。商品X1(商品X2についても同様)を示す画像部分801と、商品X1の価格を示す画像部分802と、商品X1の個数(デフォルトは“0”)を示す操作部分803と、購入するかどうかを示すチェックボックス804とを含む。ユーザは、商品X1を購入する場合は、チェックボックス804にチェックを入れるとともに、操作部分803を操作して商品X1の個数を選択する。また、画面G800は、クーポンを表示する画像部分806と、画像部分806に対応付けてチェックボックス808とを含む。ユーザは、クーポンを利用する場合は、チェックボックス808にチェックを入れる。また、画面G800は、懸賞応募を誘引する画像部分809と、画像部分809に対応付けてチェックボックス810とを含む。ユーザは、懸賞応募を行う場合は、チェックボックス810にチェックを入れる。なお、懸賞の内容は、画像部分809を操作することで表示されてもよい。画面G800は、更に、送金指示を送信する際に操作されるOKボタン811を含む。ユーザは、商品X1等の個数やクーポンの利用態様を確認した後に、OKボタン811を押す。携帯端末21は、OKボタン811が押されると、送金指示を行為支援装置100に送信する(S766)。この際、チェックボックス808にチェックが入っていると、送金指示は、クーポン利用指示を含むことになり、チェックボックス810にチェックが入っていると、送金指示は、懸賞応募指示を含むことになる。
行為支援装置100は、送金指示を受信すると、仮想ウォレット706から仮想レジ704への送金処理を実行する(S768)。行為支援装置100は、送金処理を完了すると、所定行為が可能となる状態を形成する。例えば、ユーザが商品X1を購入する場合、行為支援装置100は、携帯端末21Aに、ユーザが商品X1を購入したことを示す証明情報を送信してもよい。この場合、ユーザは、登録店舗Aで店員等に対して証明情報を適宜提示することで、正当な購買者であることを証明できる。
図9は、フルフル取引のための他の画面の表示例を示す図である。画面G900は、携帯端末21Aの表示装置上に出力される。画面G900は、周辺地図の画像部分901と、画像部分901上に重畳されユーザ位置を示す画像部分902と、画像部分901上に重畳され周辺の仮想レジの位置を示す画像部分903と、画像部分901上に重畳され仮想レジ範囲を示す画像部分904とを含む。
図9に示す画面G900によれば、ユーザは、周辺の仮想レジ(登録店舗)の存在状況を容易に把握できる。なお、図9では図示していないが、例えば、ユーザが仮想レジをタッチすると、タッチされた仮想レジ(登録店舗)の詳細な情報(例えば仮想レジ情報の金額情報や、広告等)が出力されてもよい。
なお、図9に示す例において、仮想レジの位置を示す画像部分903は、仮想レジの特性に応じて異なる態様で表示されてもよい。例えば、仮想レジ範囲の中心座標が変化しうる仮想レジ(例えば、図4の飲料販売会社Eや個人Kに係る仮想レジ)の位置を示す画像部分903は、点滅等することで、仮想レジ範囲の中心座標が固定された仮想レジの位置を示す画像部分903とは、異なる態様で表示されてもよい。
次に、図10以降を参照して、行為支援システム1の更なる具体例を説明する。
図10は、行為支援システム1において神社Bに対応付けられた所定行為に関して実行される処理の概略的なタイミングチャートである。図10には、出金用口座からの送金を実行する送金用サーバコンピュータ200が併せて示されている。送金用サーバコンピュータ200は、例えば金融機関ごとに存在してよい。
ユーザは、フルフル取引アプリを起動した後、座標(A2、B2)を中心として半径R2[m]の範囲内で、携帯端末21を振ることでフルフル入力を生成すると(ステップS1000)、携帯端末21は、座標(A2、B2)を中心として半径R2[m]の範囲内の位置情報を行為支援装置100に送信する(ステップS1002)。
行為支援装置100は、座標(A2、B2)を中心として半径R2[m]の範囲内の位置情報を受信すると(ステップS1004)、仮想レジ範囲情報に基づいて、当該位置情報に対応する所定行為が“神社Bで賽銭を納める行為”であると判断し、“神社Bで賽銭を納める行為”に対応付けられた仮想レジ情報を生成する(ステップS1006)。行為支援装置100は、仮想レジ情報を生成すると、仮想レジ情報を携帯端末21に送信する(ステップS1008)。
携帯端末21は、仮想レジ情報を受信すると(ステップS1010)、仮想レジ情報を出力する(ステップS1012)。ここでは、ユーザが、仮想レジ情報を見て、“神社Bで賽銭を納める行為”を望むことを想定する。この場合、ユーザは、行為支援装置100に送金指示を送信する(ステップS1014)。この際、ユーザは、賽銭金額を入力した上で、送金指示を送信する。賽銭金額情報は、送金指示とともに行為支援装置100に送信される。
行為支援装置100は、送金指示及び賽銭金額情報を受信すると(ステップS1016)、送金処理を実行する。具体的には、行為支援装置100は、送金用サーバコンピュータ200に対して、対応する出金用口座情報と、対応する仮想レジ情報の送金先情報と、賽銭金額情報とを送信する(ステップS1018)。
送金用サーバコンピュータ200は、出金用口座情報、賽銭金額情報及び送金先情報を受信すると(ステップS1020)、出金用口座から送金先情報の送金先へ賽銭金額を送金する取引き画面(図示せず)を生成し、当該取引き画面へのリンク情報を携帯端末21に送信する(ステップS1022)。
携帯端末21は、取引き画面へのリンク情報を受信すると、リンク情報を表示する(ステップS1024)。ユーザは、携帯端末21上でリンク情報を利用して取引き画面を表示し、パスワード等とともに確定ボタンを操作することで、送金確定を送金用サーバコンピュータ200に送信する(ステップS1026)。
送金用サーバコンピュータ200は、送金確定を受信すると、送金(出金用口座から送金先情報の送金先への賽銭金額の送金)を実施し(ステップS1028)、送金完了通知を行為支援装置100に送信する(ステップS1030)。送金完了通知は、神社Bでの賽銭の事実や賽銭金額を表す情報(いわゆる一般的な領収書の情報)を含んでよい。
行為支援装置100は、送金完了通知を受信すると(ステップS1032)、“神社Bで賽銭を納める行為”を表す行為履歴情報を記憶するとともに、送金完了通知を携帯端末21に送信する(ステップS1034)。
携帯端末21は、送金完了通知を受信すると、送金完了通知を表示する(ステップS1036)。
図10に示す処理によれば、ユーザは、座標(A2、B2)を中心として半径R2[m]の範囲内で、携帯端末21を振り、その後、賽銭金額を入力した上で送金指示を送信するだけで、“神社Bで賽銭を納める行為”を実現できる。すなわち、ユーザは、実際に神社Bの賽銭箱の前まで出向き、賽銭箱に向けてお金を入れなくても、“神社Bで賽銭を納める行為”を実現できる。これにより、“神社Bで賽銭を納める行為”を行う際のユーザの負担を低減できる。また、神社B側では、賽銭箱からのお金の回収等を行う頻度が低減されるので、賽銭に関する負担が低減されうる。
なお、図10は、所定行為が“神社Bで賽銭を納める行為”である例であるが、所定行為が“寄付”等であっても同様である。
また、所定行為が“潮干狩り場への入場”や“動物園への入園”、“イベント会場への入場”、“山の利用”等である場合も、送金する金額が決まっている点が異なるだけで、実質的に同様である。
図11は、行為支援システム1において駐車場管理会社Dに対応付けられた所定行為(“駐車場の利用”)に関して実行される処理の概略的なタイミングチャートである。図11には、出金用口座からの送金を実行する送金用サーバコンピュータ200と、駐車料金を計算する駐車管理用サーバコンピュータ202とが併せて示されている。駐車管理用サーバコンピュータ202は、例えば駐車場ごとや駐車場管理会社ごとに存在してよい。また、図11には、駐車場管理会社Dの管理下の駐車場のロック板を制御する駐車場コンピュータ204が示される。
ユーザは、フルフル取引アプリを起動した後、座標(A4、B4)を中心として半径R4[m]の範囲内で、携帯端末21を振ることでフルフル入力を生成すると(ステップS1100)、携帯端末21は、座標(A4、B4)を中心として半径R4[m]の範囲内の位置情報を行為支援装置100に送信する(ステップS1102)。
行為支援装置100は、座標(A4、B4)を中心として半径R4[m]の範囲内の位置情報を受信すると(ステップS1104)、仮想レジ範囲情報に基づいて、当該位置情報に対応する所定行為が“駐車場の利用”であると判断し、“駐車場の利用”に対応付けられた仮想レジ情報を生成する(ステップS1106)。行為支援装置100は、仮想レジ情報を生成すると、仮想レジ情報を携帯端末21に送信する(ステップS1108)。
携帯端末21は、仮想レジ情報を受信すると(ステップS1110)、仮想レジ情報を出力する(ステップS1112)。ここでは、ユーザが、すでに駐車場を利用しており、出庫しようとしている場面を想定する。この場合、ユーザは、仮想レジ情報を見て、駐車料金を支払うために、行為支援装置100に送金指示を送信する(ステップS1114)。この際、ユーザは、必要に応じて、自身の車両が駐車している駐車区画の番号(以下、「駐車区画番号」と称する)を入力した上で、送金指示を送信する。駐車区画番号情報は、送金指示とともに行為支援装置100に送信される。
行為支援装置100は、送金指示及び駐車区画番号情報を受信すると(ステップS1116)、送金処理のための前処理を実行する(ステップS1118)。具体的には、行為支援装置100は、駐車管理用サーバコンピュータ202に対して、駐車区画番号情報を通知して駐車料金の問い合わせを行う。
駐車管理用サーバコンピュータ202は、駐車料金の問い合わせを受信すると(ステップS1120)、通知された駐車区画番号に係る駐車料金を算出し(ステップS1122)、算出した駐車料金を表す駐車料金情報を行為支援装置100に送信する(ステップS1124)。
行為支援装置100は、駐車料金情報を受信すると(ステップS1126)、送金処理を実行する。具体的には、行為支援装置100は、送金用サーバコンピュータ200に対して、対応する出金用口座情報と、対応する仮想レジ情報の送金先情報と、駐車料金情報とを送信する(ステップS1128)。なお、クーポンが利用された場合は、クーポンの利用が反映された駐車料金情報が送信される。
送金用サーバコンピュータ200は、出金用口座情報、送金先情報、及び駐車料金情報を受信すると(ステップS1130)、出金用口座から送金先情報の送金先へ駐車料金の金額を送金する取引き画面(図示せず)を生成し、当該取引き画面へのリンク情報を携帯端末21に送信する(ステップS1132)。
携帯端末21は、取引き画面へのリンク情報を受信すると、リンク情報を表示する(ステップS1134)。ユーザは、携帯端末21上でリンク情報を利用して取引き画面を表示し、パスワード等とともに確定ボタンを操作することで、送金確定を送金用サーバコンピュータ200に送信する(ステップS1136)。
送金用サーバコンピュータ200は、送金確定を受信すると、送金(出金用口座から送金先情報の送金先への駐車料金の送金)を実施し(ステップS1138)、送金完了通知を行為支援装置100に送信する(ステップS1140)。送金完了通知は、駐車場の利用事実や駐車料金を表す情報(いわゆる一般的な領収書の情報)を含んでよい。また、送金完了通知は、次回に使用できるクーポンを含んでもよい。
行為支援装置100は、送金完了通知を受信すると(ステップS1142)、“駐車場の利用”を表す行為履歴情報を記憶するともに、送金完了通知を携帯端末21に送信する(ステップS1144)。
携帯端末21は、送金完了通知を受信すると、送金完了通知を表示する(ステップS1146)。
また、送金用サーバコンピュータ200は、送金完了通知を行為支援装置100に送信すると同時に、送金完了通知を駐車管理用サーバコンピュータ202に送信する(ステップS1148)。この際、送金完了通知は、駐車区画番号を表す情報を含んでよい。
駐車管理用サーバコンピュータ202は、送金完了通知を受信すると(ステップS1150)、駐車場コンピュータ204にロック解除指示を送信する(ステップS1152)。
駐車場コンピュータ204は、ロック解除指示を受信すると、ロック解除処理を行う。すなわち、駐車場コンピュータ204は、対応する駐車区画内のロック板(図示せず)を下降させて、出庫が可能な状態を形成する(ステップS1154)。なお、ロック板に代えて、バーを用いる駐車場では、バーを上昇させることで、出庫が可能な状態を形成してもよい。なお、ロック板やバー等を用いない駐車場の場合は、ステップS1150~ステップS1154が省略されてもよい。
図11に示す処理によれば、ユーザは、座標(A4、B4)を中心として半径R4[m]の範囲内で、携帯端末21を振り、その後、駐車区画番号を入力した上で送金指示を送信するだけで、“駐車場の利用”(駐車料金の支払い)を実現できる。すなわち、ユーザは、実際に駐車場等に設置される料金支払い機にお金を入れなくても、“駐車場の利用”(駐車料金の支払い)を実現できる。これにより、“駐車場の利用”の際のユーザの負担を低減できる。
なお、図11は、所定行為が“駐車場の利用”である例であるが、所定行為が“電気自動車の充電”等である場合も、ロック板の解除が不要である点が異なるだけで、実質的に同様である。
図12は、行為支援システム1において飲料販売会社Eに対応付けられた所定行為に関して実行される処理の概略的なタイミングチャートである。図12には、出金用口座からの送金を実行する送金用サーバコンピュータ200が併せて示されている。送金用サーバコンピュータ200は、例えば金融機関ごとに存在してよい。
ユーザは、フルフル取引アプリを起動した後、携帯端末21を振ることでフルフル入力を生成すると(ステップS1200)、携帯端末21は、その位置情報を行為支援装置100に送信する(ステップS1202)。
行為支援装置100は、位置情報を受信すると(ステップS1204)、座標(A5、B5)を更新する(ステップS1205)。座標(A5、B5)は、上述のように、売り子の動きに応じて変化するためである。
ここでは、一例として、座標(A5、B5)を中心として半径R5[m]の範囲内の位置情報を受信したものとする。この場合、行為支援装置100は、仮想レジ範囲情報に基づいて、当該位置情報に対応する所定行為が“飲料の購入”であると判断し、“飲料の購入”に対応付けられた仮想レジ情報を生成する(ステップS1206)。行為支援装置100は、仮想レジ情報を生成すると、仮想レジ情報を携帯端末21に送信する(ステップS1208)。
携帯端末21は、仮想レジ情報を受信すると(ステップS1210)、仮想レジ情報を出力する(ステップS1212)。ここでは、ユーザが、仮想レジ情報を見て、“飲料の購入”を望むことを想定する。この場合、ユーザは、行為支援装置100に送金指示を送信する(ステップS1214)。この際、ユーザは、購入個数を入力した上で、送金指示を送信する。購入個数情報は、送金指示とともに行為支援装置100に送信される。
行為支援装置100は、送金指示及び購入個数情報を受信すると(ステップS1216)、送金処理を実行する。具体的には、行為支援装置100は、送金用サーバコンピュータ200に対して、対応する出金用口座情報と、対応する仮想レジ情報の送金先情報と、購入個数に応じた代金情報とを送信する(ステップS1218)。
送金用サーバコンピュータ200は、出金用口座情報、代金情報及び送金先情報を受信すると(ステップS1220)、出金用口座から送金先情報の送金先へ、代金情報の代金を送金する取引き画面(図示せず)を生成し、当該取引き画面へのリンク情報を携帯端末21に送信する(ステップS1222)。
携帯端末21は、取引き画面へのリンク情報を受信すると、リンク情報を表示する(ステップS1224)。ユーザは、携帯端末21上でリンク情報を利用して取引き画面を表示し、パスワード等とともに確定ボタンを操作することで、送金確定を送金用サーバコンピュータ200に送信する(ステップS1226)。
送金用サーバコンピュータ200は、送金確定を受信すると、送金(出金用口座から送金先情報の送金先への代金の送金)を実施し(ステップS1228)、送金完了通知を行為支援装置100に送信する(ステップS1230)。送金完了通知は、飲料の購入や代金等を表す情報(いわゆる一般的な領収書の情報)を含んでよい。
行為支援装置100は、送金完了通知を受信すると(ステップS1232)、“飲料の購入”を表す行為履歴情報を記憶するともに、送金完了通知を携帯端末21に送信する(ステップS1234)。
携帯端末21は、送金完了通知を受信すると、送金完了通知を表示する(ステップS1236)。なお、ユーザは、例えば、適宜、携帯端末21上に表示された送金完了通知を売り子に見せることで、支払いが済んでいることを示すことができる。
図12に示す処理によれば、ユーザは、売り子の周辺で(すなわち座標(A5、B5)を中心として半径R5[m]の範囲内で)、携帯端末21を振り、その後、購入個数を入力した上で送金指示を送信するだけで、当該売り子からの“飲料の購入”を実現できる。すなわち、ユーザは、実際に売り子にお金を渡さなくても、“飲料の購入”を実現できる。これにより、“飲料の購入”を行う際のユーザの負担を低減できる。また、飲料販売会社E側では、売り子がお金を扱う頻度が低減されるので、お金の管理や売り上げの計算等に関する負担が低減されうる。また、飲料販売会社E側では、売り子ごとに送金先(仮想レジ)を設定している場合は、売り子ごとの売り上げの計算等も容易となる。
なお、図12は、所定行為が“飲料の購入”である例であるが、所定行為が“商品の購入”である場合も、仮想レジ範囲の中心座標が固定である点が異なるだけで、実質的に同様である。
図13は、行為支援システム1において個人Kに対応付けられた所定行為(“個人Kへの支払い”)に関して実行される処理の概略的なタイミングチャートである。図13には、出金用口座からの送金を実行する送金用サーバコンピュータ200が併せて示されている。送金用サーバコンピュータ200は、例えば金融機関ごとに存在してよい。
ユーザは、フルフル取引アプリを起動した後、携帯端末21を振ることでフルフル入力を生成すると(ステップS1300)、携帯端末21は、その位置情報を行為支援装置100に送信する(ステップS1302)。
行為支援装置100は、位置情報を受信すると(ステップS1304)、座標(A11、B11)を更新する(ステップS1305)。座標(A11、B11)は、上述のように、個人Kの動きに応じて変化するためである。
ここでは、一例として、座標(A11、B11)を中心として半径R11[m]の範囲内の位置情報を受信したものとする。この場合、行為支援装置100は、仮想レジ範囲情報に基づいて、当該位置情報に対応する所定行為が“個人Kへの支払い”であると判断し、“個人Kへの支払い”に対応付けられた仮想レジ情報を生成する(ステップS1306)。行為支援装置100は、仮想レジ情報を生成すると、仮想レジ情報を携帯端末21に送信する(ステップS1308)。
携帯端末21は、仮想レジ情報を受信すると(ステップS1310)、仮想レジ情報を出力する(ステップS1312)。ここでは、ユーザが、仮想レジ情報を見て、“個人Kへの支払い”を望むことを想定する。この場合、ユーザは、行為支援装置100に送金指示を送信する(ステップS1314)。この際、ユーザは、支払い金額を入力した上で、送金指示を送信する。支払い金額情報は、送金指示とともに行為支援装置100に送信される。
行為支援装置100は、送金指示及び支払い金額情報を受信すると(ステップS1316)、送金処理を実行する。具体的には、行為支援装置100は、送金用サーバコンピュータ200に対して、対応する出金用口座情報と、対応する仮想レジ情報の送金先情報と、支払い金額情報とを送信する(ステップS1318)。
送金用サーバコンピュータ200は、出金用口座情報、支払い金額情報及び送金先情報を受信すると(ステップS1320)、出金用口座から送金先情報の送金先へ、支払い金額を送金する取引き画面(図示せず)を生成し、当該取引き画面へのリンク情報を携帯端末21に送信する(ステップS1322)。
携帯端末21は、取引き画面へのリンク情報を受信すると、リンク情報を表示する(ステップS1324)。ユーザは、携帯端末21上でリンク情報を利用して取引き画面を表示し、パスワード等とともに確定ボタンを操作することで、送金確定を送金用サーバコンピュータ200に送信する(ステップS1326)。
送金用サーバコンピュータ200は、送金確定を受信すると、送金(出金用口座から送金先情報の送金先への支払い金額の送金)を実施し(ステップS1328)、送金完了通知を行為支援装置100に送信する(ステップS1330)。送金完了通知は、個人Kへの支払い事実や支払い金額等を表す情報(いわゆる一般的な領収書の情報)を含んでよい。
行為支援装置100は、送金完了通知を受信すると(ステップS1332)、“個人Kへの支払い”を表す行為履歴情報を記憶するともに、送金完了通知を携帯端末21に送信する(ステップS1334)。
携帯端末21は、送金完了通知を受信すると、送金完了通知を表示する(ステップS1336)。
図13に示す処理によれば、ユーザは、個人Kの周辺で(すなわち座標(A11、B11)を中心として半径R11[m]の範囲内で)、携帯端末21を振り、その後、支払い金額を入力した上で送金指示を送信するだけで、“個人Kへの支払い”を実現できる。すなわち、ユーザは、実際に個人Kにお金を渡さなくても、“個人Kへの支払い”を実現できる。これにより、“個人Kへの支払い”を行う際のユーザの負担を低減できる。また、個人K側では、お金を扱う必要性がないので、お金の管理等に関する負担が低減されうる。なお、図13に示すようなフルフル取引は、食事の機会に、いわゆる割り勘を行う際に、個人Kが全部をお店に支払い、友人が個人Kに割り勘分を支払う場合に好適である。
以上、各実施例について詳述したが、特定の実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された範囲内において、種々の変形及び変更が可能である。また、前述した実施例の構成要素を全部又は複数を組み合わせることも可能である。
例えば、上述した実施例において、登録店舗に対しては、フルフル取引の利用が可能となる対価として、所定の料金が課せられてもよい。所定の料金は、仮想レジ範囲の大きさに応じて異なってもよい。例えば、仮想レジ範囲が一定面積以内であれば、無料であり、仮想レジ範囲が一定面積を超えると有料となってもよい。
また、上述した実施例では、所定行為ごとに、フルフル入力(位置情報送信トリガの一例)が異なることはないが、所定行為の属性に応じて、フルフル入力が異なってもよい。例えば、所定行為が“賽銭を納める行為”である場合、フルフル入力は、携帯端末21を手で持ちながら賽銭を納めるときの手の動きをしたときに生じる波形の加速度信号であってもよい。
また、上述した実施例では、仮想レジ範囲は円形で規定されているが、他の形状で規定されてもよい。また、上述のように、仮想レジ範囲は、高度情報を含めた3次元的な範囲で規定されてもよい。