JP7410502B2 - 光励起磁気センサ用セル - Google Patents

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Description

本発明は、光励起磁気センサ用セルに関する。
光ポンピングを利用する光励起磁気センサは、微小な磁気を測定する磁気センサである。光励起磁気センサは、超伝導量子干渉計(superconducting quantum interference device, SQUID)に代わる新たな磁気測定の技術として注目されている。例えば、特許文献1は、光ポンピングを利用した磁気センサを開示する。この磁気センサは、いわゆるポラリメータ型検出器の構成を採用する。
特開2009-236598号公報
光励起磁気センサは、光ポンピングによりスピン偏極した蒸気状のアルカリ金属の原子(アルカリ金属蒸気)が磁気の影響を受けると、それらのスピン偏極がトルクを受けて回転し、向きが変わる(回転角が変化する)ことを利用する。スピン偏極の向き(回転角)の変化は、アルカリ金属蒸気にプローブ光を照射することにより得られる。
このアルカリ金属蒸気は、セルと呼ばれる容器に封入されたアルカリ金属を加熱して気化させることにより得る。つまり、セルに封入されたアルカリ金属を蒸気状にするため、光励起磁気センサは高温環境下で動作させる必要がある。その際、アルカリ金属の原子が、セルを構成する材料内に侵入する恐れがある。その結果、セル内のアルカリ金属蒸気(アルカリ金属原子)の密度が低下し、検出感度が低下してしまう場合があった。
そこで、本発明は、検出感度の低下を抑制可能な光励起磁気センサ用セルを提供することを目的とする。
本発明の一形態に係る光励起磁気センサ用セルは、アルカリ金属の原子をポンプ光によって所定の励起状態とし、プローブ光によって励起状態を検出することにより磁気を測定する光励起磁気センサ用セルであって、アルカリ金属の原子及び封入ガスを密封し、ポンプ光及びプローブ光を透過する容器部と、容器部の内面に設けられた内側被覆膜と、を備え、内側被覆膜は、無機材料により形成されている。
この光励起磁気センサ用セルは、アルカリ金属の原子を密封する容器部の内面に、内側被覆膜を有する。この内側被覆膜は、容器部の内面を被覆することで、アルカリ金属原子がセルを構成する材料内に侵入することを抑制することができる。それにより、アルカリ金属の原子の密度の低下を抑制し、検出感度の低下を抑制することができる。さらに、内側被覆膜を無機材料により形成することで、有機材料と比較して高温環境下での耐性に優れ、内側被覆膜の剥離や脱落を抑制できるので、より検出感度の低下を抑制することができる。
上記の光励起磁気センサ用セルは、容器部の外面に設けられた外側被覆膜をさらに備えてもよい。この構成によれば、蒸気状のアルカリ金属の原子(アルカリ金属蒸気)を制御するために密封される封入ガスが容器部から透過することを好適に抑制できる。
上記の光励起磁気センサ用セルにおいて、容器部は、ポンプ光及びプローブ光を透過する本体部と、本体部よりも小径の封じ切り部と、を有してもよい。さらに、封じ切り部は、基端側が本体部に接続され、先端側が本体部から突出して設けられてもよい。この構成によれば、封じ切りの工程がポンプ光及びプローブ光を透過する本体部に影響を及ぼすことを抑制し、アルカリ金属の原子及び封入ガスを密封する容器部を好適に形成することができる。
本発明によれば、検出感度の低下を抑制可能な光励起磁気センサ用セルが提供される。
図1は、実施形態に係る光励起磁気センサの斜視図である。 図2は、実施形態に係る光励起磁気センサを別の方向から見た斜視図である。 図3は、図1の光励起磁気センサが備えるセルの断面を示す斜視図である。 図4は、ポンプ光源の構成を示す図である。 図5は、プローブ光源の構成を示す図である。 図6は、ポンプ光とプローブ光との関係を示す図である。 図7は、実施形態に係る光励起磁気センサが備えるセルの断面構成と、変形例5に係る光励起磁気センサが備えるセルの断面構成と、を示す図である。 図8は、アルカリ金属の特性を示す表である。 図9は、比較例に係る光励起磁気センサの構成を示す図である。
以下、添付図面を参照しながら本発明を実施するための形態を詳細に説明する。図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
図1及び図2に示すように、光励起磁気センサ1は、セル2(光励起磁気センサ用セル)と、ポンプ光源3と、プローブ光源4と、光検出ユニット6と、を有する。この光励起磁気センサ1は、プローブ光源4が有する1個の偏光ビームスプリッタ7を、プローブ光がセル2へ入射する際に通過する偏光素子として用いると共に、セル2からの信号光を検出する際の偏光素子としても用いる。セル2は、アルカリ金属と封入ガスを収容している。ポンプ光源3は、アルカリ金属が加熱されて気化した、蒸気状のアルカリ金属の原子(アルカリ金属蒸気)に対して照射されるポンプ光を発生する。アルカリ金属蒸気は、ポンプ光が照射されることにより、所定のスピン状態を形成する。この状態が、磁気計測が可能な状態である。そして、プローブ光源4は、アルカリ金属蒸気に対してスピン偏極の向きの変化(回転角の変化)を検出するためのプローブ光を発生する。プローブ光源4は、互いに異なる2か所の測定領域のそれぞれにプローブ光を照射する。このような構成によれば、光励起磁気センサ1は、いわゆるグラジオメータ型のセンサを構成する。偏光ビームスプリッタ7は、アルカリ金属蒸気を通過し、アルカリ金属原子の励起状態を示す(スピン偏極の向きの変化(回転角の変化)に関する情報を含んだ)プローブ光である信号光から、所定の偏光角度からずれた成分を分離して、光検出ユニット6に提供する。光検出ユニット6は、信号光を検出し、検出した信号光の強度に応じた電気信号を出力する。この電気信号を情報処理装置(不図示)などにより処理することにより、測定対象における磁気に関する情報を得ることができる。
〔セル〕
セル2は、ガラス製の封入容器であり、その内部にアルカリ金属(アルカリ金属蒸気)及び封入ガスを収容する。本実施形態においてアルカリ金属は、カリウム(K)である。アルカリ金属として、リチウム(Li)、ナトリウム(Na)、ルビジウム(Rb)、セシウム(Cs)を採用してもよい(図8の表参照)。また、収容されるアルカリ金属はこれらを少なくとも1種類以上含めばよく、例えば、カリウムのみを含んでもよいし、例えばカリウムとルビジウムとを含んでもよい。
カリウムは、スピン破壊衝突(spin-destruction collision)緩和レートがアルカリ金属のうち最も遅いので、より高感度化することができる。例えば、アルカリ金属におけるスピン破壊衝突緩和レートは、一例として、カリウム:ルビジウム:セシウム=1:10:100である。また、感度で比較すると、一例として、カリウム:ルビジウム:セシウム=1:3:10である。つまり、原子番号の小さなアルカリ金属ほど高感度化には好ましい。
封入ガスは、アルカリ金属蒸気を制御するため、より具体的には、アルカリ金属蒸気のスピン偏極の緩和を抑制するためや、アルカリ金属蒸気の保護、ノイズ発光の抑制のために用いられる。封入ガスとしては、不活性ガスが好ましい。例えば、不活性ガスの原料として、ヘリウム(He)、ネオン(Ne)、アルゴン(Ar)、クリプトン(Kr)、キセノン(Xe)、窒素(N)、水素(H)を採用してよい。
封入ガスは、これらの不活性ガスの混合ガスであってもよく、例えば、ヘリウムと窒素の混合ガス(He:N=10:1)であってもよい。ヘリウムは、バッファガスとしても機能し、アルカリ金属原子がセル2の内面に衝突に起因するスピン破壊衝突緩和を抑制する。また、封入ガスは、アルカリ金属原子との反応性が低く、原子番号の小さな原子ほど好適であるので、封入ガスとしてヘリウムを採用することが好ましい。また、窒素は、クエンチングガスとして機能する。具体的には、アルカリ金属原子を窒素とスピン衝突させて脱励起による発光ノイズを抑制する。封入ガスの封入圧力は、高い方が効果的である。例えば、封入圧力は、0.1atm以上であり、最大4atmとしてよい。
図3に示すように、セル2は、ガラス基体8(容器部)と、コーティング層9(内側被覆膜)と、コーティング層11(外側被覆膜)と、を有する。ガラス基体8は、アルカリ金属(アルカリ金属蒸気)及び封入ガスを密封する空間を形成する。
ガラス基体8の材料として、例えば、石英、サファイア、シリコン、コバールガラス、ホウケイ酸ガラス(パイレックス(登録商標)ガラス)を採用してよい。特に、コバールガラスは、パイレックス(登録商標)ガラスと比較すると、ヘリウム(He)の透過係数が一桁低い。従って、厚さを薄くでき、小型化に資する。このような材料によれば、後述するポンプ光17A、17B及びプローブ光26A、26Bを良好に透過して、内部のアルカリ金属蒸気に好適に提供することができる。つまり、ガラス基体8は、ポンプ光17A、17B及びプローブ光26A、26Bに対して光透過性を有する材料を採用してよい。
ガラス基体8は、筒状のガラス本体部12と、封じ切り部13と、を有する。後述するポンプ光17A、17B及びプローブ光26A、26Bはガラス本体部12を透過して、アルカリ金属蒸気に照射される。また、アルカリ金属(アルカリ金属蒸気)及び封入ガスを密封する空間は、主にガラス本体部12が形成する。ガラス本体部12は、所定の軸線方向に延びる略直方体状の筒形状を呈し、その軸線に対して垂直な方向での断面は一例として正方形である。ガラス本体部12の一端(先端)は平面であり、測定対象に対向する磁気入射部12Aとなる。ガラス本体部12の他端(基端)には、封じ切り部13が形成されている。この封じ切り部13は、セル2を封止する際の封じ切り作業を行うための部位であり、その一端側(基端側)がガラス本体部12の他端に接続され、他端側(先端側)がガラス本体部12から所定の軸線方向に突出して設けられ、他端には気密に封止された封着部13Aを備える。また、封じ切り部13は、ガラス本体部12よりも小径であり、先端側は基端側に比べて縮径されており、特に、封着部13Aに向かうにつれて徐々に縮径されている。つまり、封じ切りのための部位を、ガラス本体部12とは別途設けるとともに、ガラス本体部12から最も離間した封着部13Aで封止することで、封じ切り作業時の熱や応力の影響がガラス本体部12に及ぶことを抑制することができる。よって、後述するポンプ光17A、17B及びプローブ光26A、26Bの光学的な透過特性に影響を及ぼすことを抑制できる。さらに、ガラス本体部12よりも小径な部分で封じ切り作業を行うため、作業自体が容易であり、作業に伴う熱や応力の発生自体も抑制することができる。なお、封じ切り部13の内部にも、少なくとも封入ガスは収容可能であるため、セル2における封入ガスの絶対量も増やすことができる。
光励起磁気センサ1の動作中においては、アルカリ金属をアルカリ金属蒸気にするために、セル2を高温環境下に配置する必要がある。その際、蒸気状のアルカリ金属原子が、セル2を構成するガラス基体8内に侵入する恐れがある。また、封入ガスがガラス基体8を透過してしまう恐れもある。コーティング層9、11は、これらのガラス基体8に対するアルカリ金属原子の侵入及び封入ガスの透過を抑制する。
コーティング層9は、ガラス基体8におけるガラス本体部12の内面(内壁面)の全面に設けられる。なお、封じ切り部13の内面(内壁面)においても、少なくとも封着部13Aの内面(内壁面)を除く領域の全面にコーティング層9が設けられているのが好ましい。コーティング層9は、主に、アルカリ金属原子のガラス基体8への侵入を抑制すると共に、封入ガスのガラス基体8からの透過を抑制する。さらに、コーティング層9は、ポンプ光17A、17B及びプローブ光26A、26Bを透過するような光学特性を備える。
コーティング層11は、ガラス基体8におけるガラス本体部12の外面(外壁面)に設けられ、好ましくは全面に設けられる。また、封じ切り部13の外面(外壁面)にも、コーティング層11が設けられ、好ましくは全面に設けられる。ただし、封着部13Aの外面(外壁面)は、ガラス基体8全体に対して相対的に微小な領域であるため、コーティング層11が設けられていてもよいし、設けられていなくてもよい。コーティング層11は、主に、封入ガスがガラス基体8を透過することを抑制する。さらに、コーティング層11は、ポンプ光17A、17B及びプローブ光26A、26Bを透過するような光学特性を備える。
このようなコーティング層9、11の材料には、無機材料が用いられる。なお、ここでいう無機材料とは金属材料も含む。無機材料は、有機材料と比較して高温環境下での耐性に優れる。光励起磁気センサ1の磁気検出感度は、セル2におけるアルカリ金属蒸気(アルカリ金属原子)密度の影響を受ける。具体的には、アルカリ金属蒸気の密度が高くなると、磁気検出感度が高まる。アルカリ金属蒸気密度は、温度によって制御可能であり、アルカリ金属蒸気密度を高めるためには、動作温度を高めればよい。そうすると、コーティング層9、11として比較的高温環境に強い無機材料を利用することにより、アルカリ金属蒸気の温度を200℃以上(例えば220℃程度)に高めることが可能となるので、結果的に磁気検出感度を高めることができる。
例えば、コーティング層9、11の材料として、酸化アルミニウム(Al)、酸化チタン(TiO)、酸化亜鉛(ZnO)、酸化シリコン(SiO)、酸化マグネシウム(MgO)、プラチナ(Pt)などを採用してよい。また、コーティング層9、11の形成方法としては、蒸着や塗布等が用いられ、ガラス基体8を組み上げる前の構成部材に形成してからガラス基体8として組み上げてもよいし、ガラス基体8を組み上げた後に形成してもよい。ただし、ガラス基体8の組み上げ時にコーティング層9、11が影響を及ぼすことを抑制するとともに、より均一なコーティング層9、11を形成するため、ガラス基体8を組み上げた後に、蒸着によって形成するのが好ましい。その際、ALD(Atomic Layer Deposition)を利用するのが好ましく、ガラス基体8の内部に対しては、封じ切り前の封じ切り部13の開口部を介して材料を導入することで、コーティング層9、11を一括に形成できるとともに、異物のない、緻密で強固なコーティング層を得ることができる。例えば、ALDによって酸化アルミニウム(Al)からなるコーティング層9、11を形成するのが好ましい。また、コーティング層9、11は、これらの材料により構成された複数の膜を有していてもよい。つまり、コーティング層9、11は、酸化アルミニウム(Al)単体であってもよいし、酸化アルミニウム(Al)及び酸化チタン(TiO)を積層させたものであってもよい。酸化アルミニウム(Al)に酸化チタン(TiO)を組み合わせることにより、酸化アルミニウム(Al)の水分に起因する変質を酸化チタン(TiO)によって抑制することができる。
コーティング層9、11の厚さは、例えば、1ナノメートル以上1000ナノメートル以下である。コーティング層9、11が薄すぎる(例えば1ナノメートル以下)と、ピンホールなどの穴(未形成領域)が存在し、十分な効果を得られない場合があり得る。また、コーティング層9、11が厚すぎる(例えば1000ナノメートル以上)と、ポンプ光17A、17B及びプローブ光26A、26Bの透過性が低下する恐れがある。一例として、コーティング層9、11の厚さは、20ナノメートルである。
このようなコーティング層9、11によれば、検出感度を高めるための高温環境下においても、アルカリ金属原子のガラス基体8への侵入及び封入ガスのガラス基体8からの透過を好適に抑制できる。特に、このコーティング層9、11は、無機材料により形成されており、無機材料は、有機材料と比較して高温環境下での耐性に優れるため、コーティング層9、11の剥離や脱落を抑制できる。コーティング層9、11の剥離や脱落が生じた場合、アルカリ金属原子のガラス基体8への侵入及び封入ガスのガラス基体8からの透過が抑制し難くなることに加え、ポンプ光やプローブ光の透過領域において生じた場合は光学的な透過特性が変わってしまう恐れがある。また、ガラス基体8の内部に設けられたコーティング層9においては、剥離や脱落した材料が異物となって測定に影響を及ぼす可能性もある。また、コーティング層9、11は、ガラス基体8自身が含む、もしくはガラス基体8の外部環境からガラス基体8自身に侵入した物質に起因するアウトガスによるアルカリ金属原子の酸化を抑制する。その結果、アルカリ金属原子の消費を抑制することができる。従って、高温環境下のセル2内においても、アルカリ金属蒸気(アルカリ金属原子)の密度の低下を抑制し、検出感度の低下を抑制することができる。
また、上述したように、アルカリ金属及び封入ガスのいずれにおいても、例えばカリウムやヘリウムのような原子番号の小さな原子の方が好ましいが、その場合、動作環境温度を上げる必要があったり、封入ガスがガラス基体8から透過しやすくなる。そのため、このようなコーティング層9、11を設けることで、高温環境下での使用を可能としつつ、ガラス基体8からの封入ガスの透過を抑制できるので、アルカリ金属及び封入ガスのいずれにおいても、原子番号の小さな材料を使用することができ、検出感度の向上も期待できる。
セル2には、ヒータ14(図2参照)が取り付けられている。ヒータ14は、セル2内に収容したアルカリ金属を加熱して、アルカリ金属を蒸気化してアルカリ金属蒸気を生成する。また、ヒータ14は、温度を制御することによりアルカリ金属蒸気密度を制御する。また、セル2は、外側面としてセル側面2a、2b、2c及び2dを備え、ヒータ14は、外側面のうちのセル側面2bに取り付けられている。セル側面2bは、例えば、後述するポンプ光17のための光導波部19が設けられたセル側面2aに対向する。同様に、セル側面2cはセル側面2dに対向する。
〔ポンプ光源〕
図4に示すように、ポンプ光源3は、セル2における2か所の測定領域16A、16Bに対してポンプ光17A、17Bをそれぞれ照射する。測定領域16Aは、セル2の先端側において磁気入射部12Aと対向する領域に設定され、磁場源(測定対象)の磁場を検出するためのものである。測定領域16Bは、セル2の基端側に設定され、外部磁場を検出するためのものである。なお、外部磁場とは、例えば測定対象には起因しない環境的な磁場であって、外部ノイズ成分である。ポンプ光源3は、光源18(第1光源)と、光導波部19と、を有する。
光源18は、光軸の方向にポンプ光17を出射する。光源18は、例えばレーザであって、ポンプ光17の波長は、アルカリ金属蒸気を構成する原子の種類に応じる。例えば、アルカリ金属としてカリウムを採用した場合には、ポンプ光17の波長は、770.1ナノメートルである。
光導波部19は、導波、反射及び透過によって光源18からセル2の所定の領域までポンプ光17を導く。具体的には、光導波部19は、セル2の2か所の測定領域16A、16Bにポンプ光17A、17Bをそれぞれ導光し、照射する。具体的には、光導波部19は、セル2の先端側に設定された測定領域16Aにはポンプ光17Aを導光、照射し、セル2の基端側に設定された測定領域16Bにはポンプ光17Bを導光、照射する。光導波部19は、ポンプ光17A、17Bがセル2に入射する際、セル2の延在方向と直交する方向に入射するように導光する。ポンプ光17A、17Bは、アルカリ金属蒸気を励起するので、ポンプ光17A、17Bを照射する領域が、磁気の測定位置となる。
光導波部19は、導波路21、22と、プリズムミラー23、24と、を有し、これらは同軸になるように(光軸が一致するように)配置されている。
導波路21、22は、ポンプ光17、17A、17Bの光路を構成する。導波路21、22は、光軸の方向に延びる角柱形状の光学部品である。導波路21、22は、光源18の光軸上において、光軸に沿って並置されている。また、導波路21、22は、セル2の軸線方向に沿って延在し、少なくともその一部がセル側面2aに沿って配置されており、セル側面2a上に配置されていてもよい。導波路21は、セル2の基端側に配置されている。導波路22は、セル2の先端側に配置されている。つまり、導波路21は、導波路22よりも光源18に近い。
プリズムミラー23は、導波路21、22の間においてそれぞれの導波路21、22に対して光学的に接続されている。プリズムミラー24は、導波路22の先端部に光学的に接続されている。プリズムミラー23、24は、ポンプ光17、17A、17Bを透過及び反射する。より詳細には、プリズムミラー23は、ポンプ光17の一部の成分をポンプ光17Bとして反射し、残りの成分をポンプ光17Aとして透過する。つまり、ポンプ光17はプリズムミラー23によってポンプ光17Aとポンプ光17Bとに分割される。プリズムミラー24は、ポンプ光17Aのすべてを反射する。
導波路21は、光入力面21aと、光出力面21bと、を有する。
光入力面21aは、導波路21の基端側の端面である。光入力面21aは、後述する偏光ビームスプリッタ7に対して光学的に接続されている。つまり、光源18と導波路21との間には、偏光ビームスプリッタ7が配置されている。この構成では、光入力面21aは、偏光ビームスプリッタ7を透過したポンプ光17が入射される。
光出力面21bは、導波路21の先端側の端面である。光出力面21bには、プリズムミラー23が光学的に接続されている。つまり、光出力面21bは、ポンプ光17をプリズムミラー23に出射する。
プリズムミラー23は、光入力面23aと、光出力面23b、23cと、を有する。基端側の光入力面23aは、導波路21の光出力面21bに対して光学的に接続されている。つまり、光入力面23aは、ポンプ光17が入射される。先端側の光出力面23bは、導波路22に対して光学的に接続されている。つまり、光出力面23bは、ポンプ光17Aを導波路22に出射する。さらに、セル2に対面する光出力面23cは、セル側面2a(第1セル光接続部)に光学的に接続されている。つまり、光出力面23cは、セル側面2aにポンプ光17Bを出射することで、ポンプ光17Bを測定領域16Bに照射する。
導波路22は、光入力面22aと、光出力面22bと、を有する。
光入力面22aは、導波路22の基端側の端面である。光入力面22aは、プリズムミラー23の光出力面23bに対して光学的に接続されている。つまり、光入力面22aは、プリズムミラー23からポンプ光17Aが入射される。
光出力面22bは、導波路22の先端側の端面である。光出力面22bには、プリズムミラー24が光学的に接続されている。つまり、光出力面22bは、ポンプ光17Aをプリズムミラー24に出射する。
プリズムミラー24は、光入力面24aと、光出力面24bと、を有する。基端側の光入力面24aは、導波路22の光出力面22bに対して光学的に接続されている。つまり、光入力面24aは、ポンプ光17Aが入射される。セル2に対面する光出力面24bは、セル側面2aに光学的に接続されている。つまり、光出力面24bは、セル側面2aにポンプ光17Aを出射することで、ポンプ光17Aを測定領域16Aに照射する。
〔プローブ光源〕
図5に示すように、プローブ光源4は、セル2における2か所の測定領域16A、16Bに対してプローブ光26A1、26B1をそれぞれ照射する。プローブ光源4は、光源27(第2光源)と、光分割部28と、偏光ビームスプリッタ7と、光導波部29A、29B(光学部材)と、偏光板41と、を有する。
光源27から出射されたプローブ光26(第1プローブ光)は、偏光板41を透過してプローブ光260となり、プローブ光260は光分割部28において、プローブ光26A、26Bに分割される。プローブ光26A、26Bは、それぞれ偏光ビームスプリッタ7に入射し、その透過成分が光導波部29A、29Bに提供される。偏光ビームスプリッタ7は、プローブ光26A、26Bを、透過成分であるプローブ光26A1、26B1(第2プローブ光)と、反射成分であるプローブ光26Aa、26Ba(第3プローブ光)とに分離する。より詳細には、偏光ビームスプリッタ7は、プローブ光26A、26Bを、偏光ビームスプリッタ7を透過した所定の偏光角度である光成分をプローブ光26A1、26B1と、偏光ビームスプリッタ7に反射された所定の偏光角度とは異なる偏光角度を有する光成分であるプローブ光26Aa、26Baとに分離する。光導波部29Aは、測定領域16Aにプローブ光26A1を導光、照射すると共に、測定領域16Aを通過したプローブ光26A2(信号光)が、後述するミラー37A(反射部)によって反射されたプローブ光26A2R(反射信号光)を偏光ビームスプリッタ7に導く。光導波部29Bは、測定領域16Bにプローブ光26B1を導光、照射すると共に、測定領域16Bを通過したプローブ光26B2(信号光)が、後述するミラー37B(反射部)によって反射されたプローブ光26B2R(反射信号光)を偏光ビームスプリッタ7に導く。偏光ビームスプリッタ7は、光導波部29A、29Bから提供されたプローブ光26A2R、26B2Rを光検出ユニット6に導く。
光源27は、光軸の方向にプローブ光26を出射する。光源27は、例えばレーザであって、プローブ光26の波長は、アルカリ金属蒸気を構成する原子の種類に応じる。例えば、アルカリ金属蒸気としてカリウムを採用した場合には、プローブ光26の波長は、ポンプ光17の波長である770.1ナノメートルから、若干、離調させることで吸収を抑制した波長である。
偏光板41は、光源27と偏光ビームスプリッタ7との間に配置されており、より詳細には光源27と後述するプリズムミラー31との間に配置されている。偏光板41は、特定の偏光角度を有する光を透過する。特定の偏光角度以外の偏光角度を有する光成分については、光量の減少という形で扱われる。
光分割部28は、プリズムミラー31、32を有する。プリズムミラー31は、プローブ光260の一部の成分を透過してプローブ光26Aを形成し、残りの成分を反射してプローブ光26B(分割プローブ光)を形成する。つまり、プローブ光260はプリズムミラー31によってプローブ光26Aとプローブ光26B(分割プローブ光)とに分割される。プリズムミラー32は、プローブ光26Bの進行方向を変換する。
プリズムミラー31は、光源27の光軸上に配置されている。プリズムミラー31は、光入力面31aと、光出力面31b、31cと、を有する。光入力面31aは、光源27と対面する。光出力面31bは、偏光ビームスプリッタ7と対面する。つまり、光出力面31bは、プローブ光26Aを偏光ビームスプリッタ7に出射する。光出力面31cは、プリズムミラー32と対面する。光出力面31bは、プローブ光26Bをプリズムミラー32に出射する。
プリズムミラー32は、プリズムミラー31から提供されたプローブ光26Bの光軸上に配置されている。この光軸は、光源27の光軸に対して直交である。プリズムミラー32は、光入力面32aと、光出力面32bと、を有する。光入力面32aは、プリズムミラー31の光出力面31cと対面する。つまり、光入力面32aは、プローブ光26Bが入射される。そして、プリズムミラー32は、入射されたプローブ光26Bの進行方向を90度変換する。光入力面32aは、偏光ビームスプリッタ7に対して光学的に接続されている。つまり、光入力面32aは、偏光ビームスプリッタ7に対してプローブ光26Bを出射する。
偏光ビームスプリッタ7は、プローブ光26A、26Bが入射されると、所定の偏光角度を有するプローブ光26A1、26B1、及び所定の偏光角度とは異なる偏光角度を有するプローブ光26Aa、26Baを出射する。つまり、プローブ光26Aは偏光ビームスプリッタ7によってプローブ光26A1とプローブ光26Aaとに分離され、プローブ光26Bは偏光ビームスプリッタ7によってプローブ光26B1とプローブ光26Baとに分離される。また、プローブ光26A1、26B1は、いわゆる横偏光の光である。プローブ光26Aa、26Baは、いわゆる縦偏光の光である。
偏光ビームスプリッタ7は、立方体形状を呈し、光入力面7a(第1スプリッタ光接続部)と、光出力面7b(第2スプリッタ光接続部)と、光出力面7c、7dと、を有する。なお、偏光ビームスプリッタ7は、立方体形状に限らず、他の形状(例えば平板状)でもよい。
光入力面7aは、光源27と対面し、光分割部28が設けられている。より詳細には、光入力面7aには、光分割部28のプリズムミラー31の光出力面31bが光学的に接続されている。プリズムミラー31は、光入力面7aにおいて、一方の辺部側(光出力面7c側)に配置されている。さらに、光入力面7aには、光分割部28のプリズムミラー32の光出力面32bが光学的に接続されている。プリズムミラー32は、光入力面7aにおいて、他方の辺部側(光出力面7d側)に配置されている。
光出力面7bは、光入力面7aと対向する、逆側の面である。光出力面7bは、横偏光とされたプローブ光26A1、26B1を出射する。光出力面7bは、光導波部29A、29Bに光学的に接続されている。
光出力面7c、7dは、光入力面7aと光出力面7bとを連結する一対の面である。光出力面7c、7dは互いに対向する。光出力面7cは、プローブ光26A3、26B3を出射する。光出力面7dは、縦偏光であるプローブ光26Aa、26Baを出射する。
光導波部29Aは、偏光ビームスプリッタ7から出射されたプローブ光26A1を測定領域16Aに導光、照射する。光導波部29Aは、導波路34Aと、プリズムミラー36Aと、ミラー37A(反射部)と、を有する。これらの光学的要素は、プローブ光26A1、26A2Rのための光路を構成する。
導波路34Aは、プローブ光26A1、26A2Rの光路を構成する。導波路34Aは、光軸の方向に延びる角柱形状の部材である。また、導波路34Aは、セル2の軸線方向に沿って延在し、少なくともその一部がセル側面2cに沿って配置されており、セル側面2c上に配置されていてもよい。導波路34Aは、光入力面34Aa(第1端面)と光出力面34Ab(第2端面)と、を有する。
光入力面34Aaは、導波路34Aの基端側の端面である。光入力面34Aaは、偏光ビームスプリッタ7の光出力面7bに対して光学的に接続されている。つまり、光源27と導波路34Aとの間には、プリズムミラー31と偏光ビームスプリッタ7とが配置されている。この構成では、光入力面34Aaは、偏光ビームスプリッタ7を透過したプローブ光26A1が入射される。
光出力面34Abは、導波路34Aの先端側の端面である。光出力面34Abには、プリズムミラー36Aが光学的に接続されている。つまり、光出力面34Abは、プローブ光26A1をプリズムミラー36Aに出射する。
プリズムミラー36Aは、光入力面36Aaと、光出力面36Abと、を有する。基端側の光入力面36Aaは、導波路34Aの光出力面34Abに対して光学的に接続されている。つまり、光入力面36Aaは、プローブ光26A1が入射される。セル2に対面する光出力面36Abは、セル側面2c(第2セル光接続部)の先端側に光学的に接続されている。つまり、光出力面36Abは、プローブ光26A1をセル2に出射する。従って、プリズムミラー36Aが配置された位置は、測定領域16Aの位置に対応する。
ミラー37Aは、プリズムミラー36Aが設けられたセル側面2cと対向する、逆側のセル側面2dに設けられる。ミラー37Aは、プリズムミラー36Aの光出力面36Abと対面する。ミラー37Aは、測定領域16Aを通過したプローブ光26A2を反射して、戻り光であるプローブ光26A2Rを形成する。
光導波部29Bは、偏光ビームスプリッタ7から出射されたプローブ光26B1を測定領域16Bに導光、照射する。光導波部29Bは、導波路34Bと、プリズムミラー36Bと、ミラー37B(ミラー部)と、を有する。これらの光学的要素は、プローブ光26B1、26B2Rのための光路を構成する。
導波路34Bは、プローブ光26B1、26B2Rの光路を構成する。導波路34Bは、光軸の方向に延びる角柱形状の光学部品である。また、導波路34Bは、セル2の軸線方向に沿って延在し、少なくともその一部がセル側面2dに沿って配置されており、セル側面2d上に配置されていてもよい。導波路34Bは、光入力面34Baと、光出力面34Bbと、を有する。
光入力面34Baは、導波路34Bの基端側の端面である。光入力面34Baは、偏光ビームスプリッタ7の光出力面7bに対して光学的に接続されている。この構成では、光入力面34Baは、偏光ビームスプリッタ7を透過したプローブ光26B1が入射される。
光出力面34Bbは、導波路34Bの先端側の端面である。光出力面34Bbには、プリズムミラー36Bが光学的に接続されている。つまり、光出力面34Bbは、プローブ光26B1をプリズムミラー36Bに出射する。
プリズムミラー36Bは、光入力面36Baと、光出力面36Bbと、を有する。基端側の光入力面36Baは、導波路34Bの光出力面34Bbに対して光学的に接続されている。つまり、光入力面36Baは、プローブ光26B1が入射される。セル2に対面する光出力面36Bbは、セル側面2dの基端側に光学的に接続されている。従って、プリズムミラー36Bが配置された位置は、測定領域16Bの位置に対応する。
ミラー37B(反射部)は、プリズムミラー36Bが設けられたセル側面2dと対向する、逆側のセル側面2cに設けられる。ミラー37Bは、プリズムミラー36Bの光出力面36Bbと対面する。ミラー37Bは、測定領域16Bを通過したプローブ光26B2を反射して、戻り光であるプローブ光26B2Rを形成する。
ここで、図6を参照しながら、ポンプ光17Aとプローブ光26A1との関係について説明する。図6に示すように、ポンプ光17Aは、セル側面2aに設けられたプリズムミラー24から出射される。ポンプ光17Aは、セル側面2aの法線方向に進む。そして、ポンプ光17は、ヒータ14が設けられた、逆側のセル側面2bに至る。ポンプ光17は、測定領域16Aにおけるアルカリ金属蒸気を励起できればよい。従って、セル2は、一つの測定領域に対して、ポンプ光17を入射する一つの入力面を有していればよい。
プローブ光26A1は、セル側面2cに設けられたプリズムミラー36Aから出射される。セル側面2cは、セル側面2a、2bに対して直交する。換言すると、セル側面2a、2cの間の角度は、直角である。プローブ光26A1(セル2内に入射した時点でプローブ光26A2でもある)は、セル側面2cの法線方向に進む。そうすると、セル側面2a、2cは互いに直交しているので、ポンプ光17Aの進行方向及びプローブ光26A1の進行方向も互いに直交する。測定領域16Aを通過したプローブ光26A1(プローブ光26A2)は、セル側面2dに設けられたミラー37Aに至り、反射される。つまり、プローブ光26A1は、測定領域16Aにおけるアルカリ金属蒸気を通過してプローブ光26A2となった後に、ミラー37Aで反射され、プローブ光26A2Rとして再びプリズムミラー36Aに戻る。従って、セル2は、一つの測定領域16Aに対して、プローブ光26A1を受け入れる入力面と、プローブ光26A2Rを取り出す出力面とを有する。この入力面及び出力面は、本実施形態のように共通でもよい。この場合には、プローブ光26A2の進行方向を制御する光学部品(つまり、ミラー37A)が必要である。
〔光検出系〕
再び図5に示すように、光検出ユニット6は、アルカリ金属蒸気を通過したプローブ光26A2R、26B2Rを検出し、その偏光角度(直線偏光面の回転)に応じた信号を出力する。光励起磁気センサ1は、当該信号を利用して測定対象における磁気に関する情報を得る。さらに、光検出ユニット6は、偏光ビームスプリッタ7に反射されたプローブ光26Aa、26Baを検出し、その光強度(光量)に応じた信号を出力する。
光検出ユニット6は、4個のフォトダイオード38A、39A、38B、39Bを有する。フォトダイオード38A、39A、38B、39Bは、受け入れた光の光強度に応じた信号をそれぞれ出力する。フォトダイオード38A(第3プローブ光検出部)は、プローブ光26Aaを検出する。フォトダイオード39A(信号光検出部)は、プローブ光26A3を検出する。フォトダイオード38B(第3プローブ光検出部)は、プローブ光26Baを検出する。フォトダイオード39B(分割信号光検出部)は、プローブ光26B3を検出する。フォトダイオード38A、38Bは、光出力面7dに配置されている。フォトダイオード39A、39Bは、光出力面7cに配置されている。
フォトダイオード38A、38Bは、プローブ光26Aa、26Baを検出して、当該プローブ光26Aa、26Baに応じた信号を出力する。プローブ光26Aa、26Baは、アルカリ金属蒸気に提供される前のプローブ光26A1、26B1の特性に応じる。具体的には、プローブ光26Aa、26Baは、プローブ光26A、26Bに含まれていた縦偏光の成分である。つまり、フォトダイオード38A、38Bの出力によれば、例えば外乱に起因して、プローブ光26を構成する偏光成分が変化したことによるプローブ光26A1、26B1の強度のゆらぎなどを監視できる。この揺らぎは、フォトダイオード39A、39Bの出力に対してフォトダイオード38A、38Bの出力を減算することにより電気的にキャンセルすることができる。
また、プローブ光26Aa、26Baの光量の変化は、プローブ光26の光量の変化にも同期する。つまり、プローブ光26Aa、26Baの光量を検出することで、光源27の光量の変化もモニタリングすることができるため、フォトダイオード38A、38Bは光源27に対する出力モニタとして用いることができる。なお、フォトダイオード38A、38Bの出力は、光源27から出射されたプローブ光26の光強度の変化に対しては比例する。一方、光源27から出射されたプローブ光26の偏光角度の変化に対しては、変化の向き(正方向又は負方向)に応じて、極性(正又は負)が変化する。その結果、フォトダイオード38A、38Bの出力が変化したとき、光強度の変化に起因する成分と、偏光角度の変化に起因する成分とに分離することが難しい。そこで、偏光板41を採用する。偏光板41は、プローブ光26の偏光角度の変化をプローブ光26Aa、26Baの光強度の変化に変換する。そうすると、プローブ光26の光強度の変化と偏光角度の変化とを、プローブ光26Aa、26Baの光強度の変化として評価することができるため、より容易にプローブ光26の変化を検出することができ、安定した出力を得ることができる。さらに、信号の差分を利用した評価にも利用できる。
フォトダイオード39A、39Bは、プローブ光26A3、26B3を検出して、当該プローブ光26A3、26B3に応じた信号を出力する。このプローブ光26A3、26B3は、アルカリ金属蒸気を通過した後のプローブ光26A2R、26B2Rに含まれた縦偏光の成分である。測定対象における磁場に変化がなければ、プローブ光26A2R、26B2Rは横偏光の成分のみであり、縦偏光の成分は含まれない。従って、フォトダイオード39A、39Bの出力によれば、測定対象における磁場の変化を反映したプローブ光26A3、26B3の光強度を監視できる。具体的には、セル2に提供されるプローブ光26A1、26B1は、横偏光の光である。アルカリ金属蒸気の状態によっては、当該プローブ光26A1、26B1の偏光角度が変化する。つまり、アルカリ金属蒸気を通過した後のプローブ光26A2、26B2は、縦偏光の成分を含み得る。その結果、縦偏光の成分を含むプローブ光26A2、26B2が偏光ビームスプリッタ7に戻ると、当該縦偏光の成分が反射されて、プローブ光26A3、26B3となる。そして、プローブ光26A3、26B3がフォトダイオード39A、39Bに検出される。要するに、偏光の状態に変化がない場合には、フォトダイオード39A、39Bの出力はゼロである。偏光の状態に変化が生じた場合には、フォトダイオード39A、39Bは所定の信号を出力する。
〔作用効果〕
以下、比較例の光励起磁気センサ100の構成とその作用効果について説明した後に、光励起磁気センサ1の作用効果について説明する。
〔比較例〕
図9は、比較例の光励起磁気センサ100を示す概略図である。比較例の光励起磁気センサ100は、光源101と、プリズム102と、セル103と、波長板104と、偏光ビームスプリッタ106と、フォトダイオード107、108と、を有する。偏光ビームスプリッタ106及びフォトダイオード107、108は、ポラリメータ型検出器109を構成する。波長板104は、いわゆるλ/2型である。この構成によれば、偏光角度が45度である光が偏光ビームスプリッタ106に入力されると、当該光の半分は、フォトダイオード107に入力され、残りの半分はフォトダイオード108に入力される。そして、処理装置111は、フォトダイオード107、108の出力の差分を得る。磁場による磁気光学回転に起因して偏光角度が変化すると、フォトダイオード107、108の出力に偏りが生じる。この偏りは、フォトダイオード107、108の出力の差分により得ることができる。
ポラリメータ型検出器109に入射される光は、偏光角度が45度に設定される。この偏光角度を有する光は、波長板104によって得られる。波長板104は、入射された光の偏光角度をずらすものである。そうすると、入射される光の偏光角度が揺らぐと、出力される光の偏光角度も揺らぐ。
例えば、フェムトテスラ程度の磁場であるとき、検出すべき偏光角度の回転角度は、マイクロラジアン程度である。そして、磁気光学回転角度θの算出には、sin(2θ)≒2θの近似を利用する。しかし、外乱によって光の偏光角度に大きな揺らぎが生じると、上記の近似が成り立たなくなる。換言すると、線形領域から外れる。従って、線形領域からはずれないように、入力される光の偏光角度に対して波長板104の回転角度を調整する必要が生じる。そのうえ、ポラリメータ型検出器109は、外乱によって偏光の状態が変化したとき、磁気光学回転に起因するものであるか、または、外乱に起因するものであるかを判別できない。
要するに、比較例の光励起磁気センサ100は、スピン偏極の変化によるファラデー回転により、直線偏光における偏光角度の変化を検出する。そこで、比較例の光励起磁気センサ100は、直線偏光を生成する波長板104と、偏光の変化を検出するためのポラリメータ型検出器109と、を有する。しかし、実際の磁気測定環境では、直線偏光の向きが外乱の影響で揺らぐことがある。当該揺らぎに起因して、検出ダイナミックレンジから外れて計測できないといった課題が生じ得る。
実施形態の光励起磁気センサ1では、偏光ビームスプリッタ7に光源27から出射されたプローブ光26A、26Bを透過させて、所定の偏光角度を有するプローブ光26A1、26B1を得る。そして、当該プローブ光26A1、26B1をセル2に提供する。その結果、セル2内のアルカリ金属原子には、安定した偏光角度を有するプローブ光26A1、26B1が照射される。そして、安定した偏光角度を有するプローブ光26A1、26B1によれば、セル2に封入されてポンプ光17A、17Bによって所定の励起状態とされたアルカリ金属蒸気の状態を安定して得ることができる。さらに、プローブ光26Aa、26Baの光量をフォトダイオード38A、38Bで検出することで、プローブ光26(光源27)の光量の変化も検出することができる。より詳細には、光源27から提供されるプローブ光26の光強度の変化と、外乱に起因する偏光変化と、に起因するプローブ光26A1、26B1の光強度の変化は、フォトダイオード38A、38Bによってモニタリングできる。従って、光励起磁気センサ1によれば、安定した出力を得ることができる。
さらに、光励起磁気センサ1は、比較例の光励起磁気センサ100が備えていた波長板104が不要である。その結果、波長板104の制御も不要である。
上記の光励起磁気センサ1は、プローブ光26A1、26B1を反射させるミラー37A、37Bを更に備える。この構成によれば、偏光ビームスプリッタ7は、所定の偏光角度を有するプローブ光26A1、26B1を生成する入射光学系として機能すると共にプローブ光26A2R、26B2Rの偏光角度の変化に応じた出力を生成する検出光学系としても機能することができる。従って、光励起磁気センサ1の構成を簡易にできる。さらに、プローブ光26A2、26B2がミラー37A、37Bによって反射される。その結果、プローブ光26A1、26B1は、プローブ光26A2及び26A2R、プローブ光26B2及び26B2Rとしてアルカリ金属蒸気を2度通過している。つまり、磁気の測定に関係する光路長が2倍になる。その結果、磁気測定の感度がさらに向上する。
上記の光励起磁気センサ1は、プローブ光26A1、26B1のための光路を形成する光導波部29A、29Bをさらに備える。光導波部29A、29Bの導波路34A、34Bは、偏光ビームスプリッタ7の光出力面7bに光学的に接続された光入力面34Aa、34Baを有する。光導波部29A、29Bのプリズムミラー36A、36Bは、セル側面2b、2cに光学的に接続された光出力面36Ab、36Bbを有する。光導波部29A、29Bによれば、安定した光路が形成されるので、空気に起因するプローブ光26A1、26B1の揺らぎや散乱を抑制することができる。さらに、光導波部29A、29Bによれば、光学部品間での光伝達時のロスを減少することができ、光の空気ゆらぎによる影響を排除することが可能になる。さらに、光励起磁気センサ1の光学的な組立作業を容易にすることができる。
上記の光励起磁気センサ1において、セル2は、ポンプ光17A、17Bが入射されるセル側面2aをさらに有する。セル側面2aから入射されたポンプ光17A、17Bの進行方向は、セル側面2c、2dから入射されたプローブ光26A1、26B1の進行方向に対して交差する。この構成によれば、光励起磁気センサ1を容易に小型化できる。
上記の光励起磁気センサ1は、光源27と偏光ビームスプリッタ7との間に配置されて、プローブ光26から分割されたプローブ光26A、26Bを形成する光分割部28と、アルカリ金属蒸気を通過して得られた信号光を構成する光成分であるプローブ光26A3、26B3を検出する光検出ユニット6と、をさらに備える。この構成によれば、測定対象からの距離が遠い領域における磁気を測定することで、外部ノイズの検出が可能となり、いわゆるグラジオメータ型のセンサを1個の偏光ビームスプリッタ7により構成することができる。
具体的には、フォトダイオード39Aによって測定対象における磁場信号を取得する。フォトダイオード39Bによって、環境起因の磁場信号を取得する。そして、それぞれの出力の差分を得る。この差分を利用することにより、環境磁場ノイズ成分をキャンセルすることができる。
以上、本発明について説明したが、上記本発明の構成に限定されることなく様々な形態で実施してよい。
〔変形例1〕
図7の(b)部に示すように、アルカリ金属30を封入した実施形態のセル2は、ガラス基体8の内面に設けられたコーティング層9と、外面に設けられたコーティング層11と、を有していた。対して、図7の(a)部に示すように、セル2Aは、ガラス基体8の内面に設けられたコーティング層9のみを有していてもよい。
〔変形例2〕
セル2は、例えばその全体がガラスで構成されているので、その全体においてポンプ光及びプローブ光の透過が妨げられることはない。対して、ポンプ光及びプローブ光が透過する領域にのみ窓部を設け、そのほかの領域には、遮光部を設けてもよい。同様に、ポンプ光及びプローブ光が入射される領域にのみ、例えばガラス等の光透過性材料からなる窓部を設け、そのほかの領域は、遮光性の材料から構成してもよい。この構成によれば、ポンプ光及びプローブ光の入射経路を制限することができる。また、これらの場合、遮光部及び遮光部材が、アルカリ金属原子のセルへの侵入及び封入ガスのセルからの透過を抑制できるような材料で構成されていれば、窓部のみに内側被覆膜及び外側被覆膜を設けてもよい。つまり、コーティング層9、11は、少なくともポンプ光及びプローブ光を透過する領域に形成されていればよい場合もある。
1…光励起磁気センサ、2…セル、2a…セル側面(第1セル光接続部)、2b,2d…セル側面、2c…セル側面(第2セル光接続部)、3…ポンプ光源、4…プローブ光源、6…光検出ユニット、7…偏光ビームスプリッタ、7a…光入力面(第1スプリッタ光接続部)、7b…光出力面(第2スプリッタ光接続部)、7c,7d…光出力面、8…ガラス基体(容器部)、9…コーティング層(内側被覆膜)、11…コーティング層(外側被覆膜)、12…ガラス本体部、12A…磁気入射部、13…封じ切り部、13A…封着部、14…ヒータ、16A,16B…測定領域、17,17A,17B…ポンプ光、18…光源(第1光源)、19…光導波部、21,22…導波路、23,24…プリズムミラー、21a,22a,23a,24a…光入力面、21b,22b,23b,23c…光出力面、26…プローブ光(第1プローブ光)、26A,260…プローブ光、26B…プローブ光(分割プローブ光)、26A1、26B1…プローブ光(第2プローブ光)、26Aa,26Ba…プローブ光(第3プローブ光)、26A2,26A3,26B2,26B3…プローブ光(信号光)、26A2R,26B2R…プローブ光(反射信号光)、27…光源(第2光源)、28…光分割部、29A,29B…光導波部(光学部材)、30…アルカリ金属、31,32,36A,36B…プリズムミラー、31a,32a…光入力面、31b,31c…光出力面、34A,34B…導波路、37A,37B…ミラー(ミラー部)、34Aa…光入力面(第1端面)、34Ab…光出力面(第2端面)、36Aa,34Ba,36Ba…光入力面、36Ab,34Bb,36Bb…光出力面、38A,39A,38B…フォトダイオード、39B…フォトダイオード(分割信号光検出部)、41…偏光板、100…光励起磁気センサ、101…光源、102…プリズム、103…セル、104…波長板、106…偏光ビームスプリッタ、107,108…フォトダイオード、109…ポラリメータ型検出器、111…処理装置。

Claims (4)

  1. アルカリ金属の原子をポンプ光によって所定の励起状態とし、プローブ光によって前記励起状態を検出することにより磁気を測定する光励起磁気センサ用セルであって、
    前記ポンプ光及び前記プローブ光を透過する本体部と、前記本体部よりも小径の封じ切り部と、を有すると共に、前記アルカリ金属の原子及び封入ガスを密封し、前記ポンプ光及び前記プローブ光を透過する容器部と、
    前記容器部の内面に設けられた内側被覆膜と、
    前記容器部の外面に設けられた外側被覆膜と、を備え、
    前記内側被覆膜は、無機材料により形成され、
    前記容器部の内面は、前記本体部の内面と、前記封じ切り部の内面と、を含み、
    前記容器部の外面は、前記本体部の外面と、前記封じ切り部の外面と、を含み、
    前記内側被覆膜は、前記本体部の内面の全面に形成され、
    前記外側被覆膜は、前記本体部の外面の全面に形成されている、光励起磁気センサ用セル。
  2. 前記封じ切り部は、先端部において気密に封止された封着部と、前記本体部から前記封着部に向かって次第に縮径される部分と、を含み、
    前記内側被覆膜は、前記次第に縮径される部分の内面に形成されており、前記封着部の内面には形成されていない、請求項1に記載の光励起磁気センサ用セル。
  3. 前記封じ切り部は、先端部において気密に封止された封着部と、前記本体部から前記封着部に向かって次第に縮径される部分と、を含み、
    前記外側被覆膜は、前記次第に縮径される部分の外面に形成されており、前記封着部の外面には形成されていない、請求項1又は2に記載の光励起磁気センサ用セル。
  4. 前記封じ切り部は、基端側が前記本体部に接続され、先端側が前記本体部から突出して設けられる、請求項に記載の光励起磁気センサ用セル。
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