JP2021196338A - 光励起磁気センサ - Google Patents

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哲生 小林
Tetsuo Kobayashi
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Abstract

【課題】計測箇所の間隔を狭めることができる光励起磁気センサを提供すること。【解決手段】光励起磁気センサ1は、計測対象に沿って配置され、アルカリ金属の蒸気が封入されたセル2と、ポンプ光を出射するポンプレーザ7と、計測対象に沿った第1の方向に導かれるポンプ光をセル2に入射させることに係る一又は複数のポンプ光用ミラーと、プローブ光を出射するプローブレーザ8と、プローブ光を複数に分割する分割部12と、第1の方向に直交する方向であって計測対象に沿った第2の方向に導かれる各プローブ光をセル2に入射させることに係る一又は複数のプローブ光用ミラーと、セル2の内部においてポンプ光と直交した各プローブ光を、セル2の外部において検出する検出部と、検出部の検出結果に基づき、各プローブ光に対応するスピン偏極により生じる磁気旋光角の変化を導出し、直交する領域に対応する計測箇所に係る磁場を導出する導出部と、を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、光励起磁気センサに関する。
従来、脳磁計として、微小な脳磁場を計測するために超伝導量子干渉計(superconducting quantum interference device, SQUID)が用いられている。近年では、SQUIDに代わり光励起磁気センサを用いた脳磁計が研究されている。光励起磁気センサは、光ポンピングによって励起されたアルカリ金属の原子のスピン偏極を用いることで微小な脳磁場を計測する。例えば、特許文献1は光ポンピング磁力計を利用した脳磁計を開示している。
特許5823195号公報
光励起磁気センサを用いた脳磁計は、例えば頭皮に沿って100個以上の光励起磁気センサが配置される。しかしながら、従来の光励起磁気センサのフットプリントは20×20mm程度のサイズであるため、複数の光励起磁気センサを並べると計測箇所の間隔(ピッチ)を狭めることができない。
そこで、本発明は、計測箇所の間隔を狭めることができる光励起磁気センサを提供することを目的とする。
本発明の一態様に係る光励起磁気センサは、計測対象に沿って配置され、アルカリ金属の蒸気が封入されたセルと、アルカリ金属の原子を励起するためのポンプ光を出射するポンプレーザと、ポンプレーザから出射されたポンプ光を反射し、計測対象に沿った第1の方向に導かれるポンプ光をセルに入射させることに係る一又は複数のポンプ光用ミラーと、アルカリ金属の原子の励起状態におけるスピン偏極により生じる磁気旋光角の変化を検出するためのプローブ光を出射するプローブレーザと、プローブ光を複数に分割する分割部と、分割部によって分割された各プローブ光を反射し、第1の方向に直交する方向であって計測対象に沿った第2の方向に導かれる各プローブ光をセルに入射させることに係る一又は複数のプローブ光用ミラーと、セルの内部においてポンプ光と直交した各プローブ光を、セルの外部において検出する検出部と、検出部の検出結果に基づき、各プローブ光に対応する磁気旋光角の変化を導出し、各プローブ光に対応する磁気旋光角の変化から、各プローブ光とポンプ光とが直交する領域に対応する計測箇所に係る磁場を導出する導出部と、を備える。
本発明の一態様に係る光励起磁気センサでは、アルカリ金属の蒸気が封入されたセルにおいて、計測対象に沿った第1の方向に導かれるポンプ光が入射すると共に、分割部により複数に分割された、第1の方向に直交する方向であって計測対象に沿った第2の方向に導かれる各プローブ光が入射する。そして、セルを通過した各プローブ光に対応するスピン偏極により生じる磁気旋光角の変化を導出することにより、セルの内部においてポンプ光と各プローブ光とが直交する領域に対応する磁場が導出される。このように、本発明の一態様に係る光励起磁気センサでは、プローブ光が複数に分割されるため、ポンプ光と各プローブ光とが直交する領域ごとにプローブレーザを用意する必要がなく、プローブレーザの構成が簡易になる。また、このような光励起磁気センサでは、プローブ光が複数に分割されて、単一の筐体の内部において複数のチャンネルが計測されるため、プローブ光を分割しない場合と比べて、計測箇所の間隔を狭めることができる。以上のように、本発明の一態様によれば、計測箇所の間隔を狭めることができる光励起磁気センサを提供することができる。
プローブレーザは、高さが幅よりも小さいプローブ光を出射してもよい。このように、幅が大きいプローブ光が出射されることにより、ポンプ光とプローブ光とが直交する領域が大きくなり、光励起磁気センサの計測精度を向上させることができる。
アルカリ金属はカリウム及びルビジウムであり、ポンプレーザは、ルビジウムの原子を励起して、ルビジウムの原子のスピン偏極をカリウムの原子に移すためのポンプ光を出射し、プローブレーザは、カリウムの原子の励起状態におけるスピン偏極により生じる磁気旋光角の変化を検出するためのプローブ光を出射してもよい。このような構成によれば、ポンプ光がルビジウムの原子を励起させると、ルビジウムの原子のスピン偏極がカリウムの原子に移り、カリウムの原子が励起する。このようなカリウムとルビジウムのスピン交換相互作用を用いることにより、カリウムの原子のみを励起させる場合と比較して、カリウムの原子を均一に励起させることができる。また、アルカリ金属の中でも磁場の感度が高いカリウムが用いられることにより、光励起磁気センサの計測精度を向上させることができる。
ポンプ光と各プローブ光とが、セルの内部における、磁場が入射する面の付近において直交してもよい。このような構成によれば、ポンプ光と各プローブ光とが、磁場をより強く受ける位置で直交するため、光励起磁気センサの計測精度を向上させることができる。
ポンプ光用ミラーのうちの少なくとも1つ、及びプローブ光用ミラーのうちの少なくとも1つは、接着剤によってセルに接着されていてもよい。このような構成によれば、ポンプ光用ミラー及びプローブ光用ミラーがセルに固定され、セルとの間にスペースが生じない。これにより、各ミラーを安定的且つコンパクトに配置させることができる。
分割部は、セルを挟んで計測対象の反対側に配置され、プローブレーザは、第1の方向の逆の方向に導かれるプローブ光が分割部に入射するようにプローブ光を出射し、分割部は、第1の方向に直交する方向であって計測対象に沿った方向に、分割した各プローブ光を出力し、2つのプローブ光用ミラーのうち一方は、分割部により分割された各プローブ光を計測対象に向かう方向に反射し、他方は、一方によって反射された各プローブ光を第2の方向にさらに反射し、各プローブ光をセルに入射させてもよい。このような構成によれば、セルの面に沿うようにプローブ光の光路を設定することが可能になる。プローブ光の光路がセルの面に沿って設定されて省スペース化が図られることにより、光励起磁気センサを小型化することができる。
アルカリ金属の蒸気が封入されると共にセルを挟んで計測対象の反対側に配置されており、アルカリ金属の原子を励起する、第1の方向に導かれる参照用第1光が入射し、アルカリ金属の原子の励起状態におけるスピン偏極により生じる磁気旋光角の変化を検出するための、第2の方向に導かれる複数の参照用第2光が入射する参照用第1部材と、参照用第1部材の内部において参照用第1光と直交した複数の参照用第2光を、参照用第1部材の外部において検出する参照用第2部材と、を更に備え、セルにおいて各プローブ光とポンプ光とが直交する各領域は、参照用第1部材においていずれかの参照用第2光と参照用第1光とが直交する領域と、計測対象に対して垂直な方向において重なっており、導出部は、検出部によって検出された各プローブ光に対応する磁気旋光角の変化を導出するに際して、各プローブ光の検出部における検出結果と、計測対象に対して垂直な方向において各プローブ光と領域が重なっている参照用第2光の参照用第2部材における検出結果とを考慮したノイズ除去処理を行う、一次微分軸型グラジオメータとして構成されてもよい。このような構成によれば、コモンモードノイズの影響が各プローブ光の検出部における検出結果と、参照用第2光の参照用第2部材における検出結果とのそれぞれに示されるため、両者の出力結果の差分を取得することによってコモンモードノイズを除去することができる。これにより、光励起磁気センサの計測精度を向上させることができる。
ポンプレーザは、プローブレーザによるプローブ光の出射方向と同一の方向にポンプ光を出射してもよい。このような構成によれば、一箇所又は近接した箇所にポンプ光導入口及びプローブ光導入口が配置され、光励起磁気センサの構成を簡素化することができる。
ポンプレーザは、プローブレーザによるプローブ光の出射方向と直交する方向にポンプ光を出射してもよい。ポンプ光とプローブ光とはセルの内部において直交するところ、ポンプレーザ及びプローブレーザの出射方向が互いに直交していることにより、ポンプ光ミラー及びプローブ光ミラーを含むミラーの構成を簡素化することができる。
本発明によれば、計測箇所の間隔を狭めることができる光励起磁気センサを提供することができる。
光励起磁気センサの構成を示す図である。 セルの形状を示す概略図である。 ポンプ光及びプローブ光の光路を示す概略図である。 4chの一次微分軸型グラジオメータにおけるポンプ光及びプローブ光の光路を示す概略図である。 4×4chの一次微分軸型グラジオメータを示す概略図である。 光励起磁気センサを用いた脳磁計を示す概略図である。 ポンプ光の別の光路を示す概略図である。 プローブ光の別の光路を示す概略図である。
以下、添付図面を参照しながら本発明を実施するための形態を詳細に説明する。図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
図1は、光励起磁気センサ1の構成を示す図である。光励起磁気センサ1は光ポンピングを利用して磁場を計測する装置である。本明細書において、光励起磁気センサ1は脳磁計測に用いられるものとして説明するが、用途はこれに限られない。図1のx軸及びy軸は頭皮(計測対象)に対し平行であり、z軸は頭皮に対し垂直である。図1(a)及び図1(b)は、それぞれ異なる角度から光励起磁気センサ1を見たときの構成を示す。すなわち、図1(a)は光励起磁気センサ1を側面から見た図であり、図1(b)は光励起磁気センサ1を正面から見た図である。
光励起磁気センサ1は、セル2と、ヒータ3と、熱電対5と、ケース6と、ポンプレーザ7と、プローブレーザ8と、ファイバコネクタ9と、ミラー10と、ミラー11と、分割部12と、ミラー13と、ミラー14と、ミラー15と、偏光ビームスプリッタ16と、ミラー17と、第1のフォトダイオード18と、第2のフォトダイオード19と、ピークフレーム20と、プリント基板21と、ピーク支柱22と、ヒートシンク23と、を備える。
図1(a)に示されるように、セル2は、頭皮に沿って配置され、アルカリ金属の蒸気が封入される。セル2は、例えば、石英、サファイア、シリコン、コバールガラス、ホウケイ酸ガラス等の材料により構成され得る。セル2は、後述するポンプ光及びプローブ光に対して光透過性を有する。ここで、図2を参照して、セル2の詳細を説明する。
図2は、セル2の形状を示す概略図である。セル2は、略直方体且つ有底筒状の形状を有する。x軸方向に対して垂直な方向のセル2の断面は、例えば正方形である。セル2の一端であるポンプ光入射面2aは、x軸の正の方向に導かれたポンプ光が入射する平面である。セル2の側面であるプローブ光入射面2bは、y軸の正の方向に導かれた複数のプローブ光が入射する平面である。セル2の側面であるプローブ光出射面2cは、y軸の正の方向に導かれた複数のプローブ光がセル2の内部を通過した後出射する平面である。セル2の上面2dは、後述するヒータ3等が取り付けられる平面である。セル2の下面である磁場入射面2eは、脳から発生するz軸の正の方向の磁場が入射する平面である。セル2の他端は平面であってもよく、x軸の正の方向に徐々に縮径される封じ切り部2fが形成されていてもよい。
セル2は、アルカリ金属の蒸気及び封入ガスを収容する。セル2に収容されるアルカリ金属は、例えば、リチウム(Li)、ナトリウム(Na)、カリウム(K)、ルビジウム(Rb)、及びセシウム(Cs)の少なくとも1種類以上とされてもよい。セル2に収容されるアルカリ金属は、カリウム及びルビジウムであってもよく、カリウムのみであってもよい。カリウムは、スピン破壊衝突(spin-destruction collision)緩和レートが光励起磁気センサで用いられるアルカリ金属の中でも比較的小さい。カリウムのスピン破壊衝突緩和レートは、例えばセシウム及びルビジウム等よりも小さい。従って、単一のアルカリ金属を採用する場合、カリウムのみを用いた光励起磁気センサは、セシウムのみ又はルビジウムのみを用いた光励起磁気センサよりも感度が高い。
封入ガスは、アルカリ金属の蒸気のスピン偏極の緩和を抑制する。また、封入ガスは、アルカリ金属蒸気を保護するとともにノイズ発光を抑制する。封入ガスは、例えば、ヘリウム(He)、ネオン(Ne)、アルゴン(Ar)、クリプトン(Kr)、キセノン(Xe)、窒素(N)等の不活性ガスであってもよい。封入ガスは、例えばヘリウム及び窒素とされてもよい。
図1(a)に戻り、セル2には、ヒータ3、及び熱電対5が取り付けられている。ヒータ3は、ヒータ電源(不図示)から供給される電流に応じて発熱する。熱電対5は、セル2の内部温度を計測する。ヒータ3は、セル2の内部温度を制御することによりアルカリ金属の蒸気密度を制御する。ヒータ3は、例えばセル2においてアルカリ金属としてカリウム及びルビジウムが収容されている場合、セル2の内部温度が180℃になるように加熱する。ヒータ3は、例えばセル2の上面2dに取り付けられる。熱電対5は、例えばセル2のプローブ光入射面2b又はプローブ光出射面2cであって、プローブ光の光路を遮らない位置に取り付けられる。
ポンプレーザ7は、アルカリ金属の原子を励起するためのポンプ光を出射する。ポンプレーザ7は、ポンプ光を任意のサイズに成形してもよい。セル2に収容されたアルカリ金属の原子は、ポンプ光により励起され、スピンの方向が揃う(スピン偏極)。ポンプ光の波長は、アルカリ金属の蒸気を構成する原子の種類(より詳細には吸収線の波長)に応じて設定される。
ポンプレーザ7は、ルビジウムの原子を励起して、ルビジウムの原子のスピン偏極をカリウムの原子に移すためのポンプ光を出射してもよい。この場合、ポンプ光によりルビジウムの原子が励起状態となる。そして、カリウムとルビジウムのスピン交換相互作用によって、ルビジウムの原子のスピン偏極がカリウムの原子に移り、カリウムの原子が励起状態となる。
プローブレーザ8は、アルカリ金属の原子の励起状態におけるスピン偏極により生じる磁気旋光角の変化を検出するためのプローブ光を出射する。プローブレーザ8は、プローブ光を任意のサイズに成形してもよい。プローブレーザ8は、高さが幅よりも小さいプローブ光を出射してもよい。プローブ光は、アルカリ金属の蒸気を通過する際に、アルカリ金属原子のスピン偏極の状態の影響を受けて、磁気旋光角が変化する。この磁気旋光角の変化が検出されることにより、スピン偏極の状態が導出可能となる。プローブ光の波長は、アルカリ金属の蒸気を構成する原子の種類(より詳細には吸収線の波長)に応じて設定される。プローブ光の波長は、例えばセル2においてアルカリ金属としてカリウムのみが収容されている場合、ポンプ光の波長(例えば770.1nm)から離調し、例えば770nm程度とされる。プローブ光の波長がポンプ光の波長から離調することによって、プローブ光がカリウムに吸収されることが抑制される。
プローブレーザ8は、セル2においてアルカリ金属としてカリウム及びルビジウムが収容されている場合、カリウムの原子の励起状態におけるスピン偏極により生じる磁気旋光角の変化を検出するためのプローブ光を出射してもよい。このように2種類のアルカリ金属を用いる場合、励起に用いるルビジウムの密度をプローブに用いるカリウムよりも低くすることが好ましい。ルビジウムの密度が小さいと、ポンプ光はポンプ光入射端から奥深くまで到達し、セルがx軸方向に細長くてもルビジウムを均一に励起することができる。よって、均一な感度を得ることができる。
ファイバコネクタ9は、ポンプレーザ7から出射されたポンプ光、及びプローブレーザ8から出射されたプローブ光を光励起磁気センサ1の筐体内部に導入するポンプ光導入口及びプローブ光導入口を有するコネクタである。また、ファイバコネクタ9は、ポンプ光及びプローブ光をそれぞれ任意のサイズに成形してもよい。ファイバコネクタ9は、例えばコリメートレンズによって、ポンプ光及びプローブ光のそれぞれを平行状態に調整してもよい。
ポンプレーザ7は、プローブレーザ8によるプローブ光の出射方向と同一の方向にポンプ光を出射してもよい。例えば、ポンプレーザ7及びプローブレーザ8は、それぞれポンプ光及びプローブ光をx軸の負の方向に出射する。ポンプレーザ7により出射されたポンプ光及びプローブレーザ8により出射されたプローブ光は、ファイバコネクタ9に導かれる。この場合、ファイバコネクタ9は、ポンプ光導入口がプローブ光導入口に対しz軸の正の方向に位置するように配置される。ファイバコネクタ9のポンプ光及びプローブ光の出射方向はこれに限られない。
ミラー10は、ポンプレーザ7から出射されたポンプ光を反射するポンプ光用ミラーである。ミラー10は、ファイバコネクタ9のポンプ光導入口に対し、x軸の負の方向に配置される。ミラー10には、ファイバコネクタ9を介してポンプ光が入射する。ミラー10は、ポンプレーザ7からx軸の負の方向に出射されたポンプ光を、z軸の負の方向(頭皮に向かう方向)に反射する。ミラー10は、光学接着剤によって、ピークフレーム20に接着されてもよい。
ミラー11は、ミラー10によってz軸の負の方向(頭皮に向かう方向)に反射されたポンプ光を、頭皮に沿った第1の方向(x軸の正の方向)に反射することにより、第1の方向(x軸の正方向)に導かれるポンプ光をセル2に入射させるポンプ光用ミラーである。ミラー11は、ミラー10に対しz軸の負の方向に配置される。ミラー11は、耐熱光学接着剤によって、セル2のポンプ光入射面2aに接着されてもよい。
分割部12は、プローブ光を複数に分割する。分割部12は、例えばビームスプリッタ12BS及びミラー12Mによって構成される。ビームスプリッタ12BSは、入射した光成分の一部を反射し、残りの光成分を透過する。ミラー12Mは、入射した光を反射する。ビームスプリッタ12BSには、ファイバコネクタ9を介してプローブ光が入射する。ミラー12Mには、ビームスプリッタ12BSを透過したプローブ光が入射する。
分割部12は、セル2を挟んで頭皮の反対側に配置されてもよい。プローブレーザ8は、第1の方向の逆の方向(x軸の負の方向)に導かれるプローブ光が分割部12に入射するようにプローブ光を出射してもよい。分割部12は、第1の方向に直交する方向であって頭皮に沿った方向(y軸の負の方向)に、分割した各プローブ光を出力してもよい。例えば、ビームスプリッタ12BS及びミラー12Mは、ファイバコネクタ9のプローブ光導入口に対し、x軸の負の方向に配置される。この場合、ファイバコネクタ9はx軸の負の方向にプローブ光を導く。ミラー12Mはビームスプリッタ12BSに対しx軸の負の方向に位置する。ビームスプリッタ12BSは、入射したプローブ光の一部を第1の方向に直交する方向であって頭皮に沿った方向(y軸の負の方向)に出力し、プローブ光の残りをx軸の負の方向に透過する。ミラー12Mは、入射したプローブ光をy軸の負の方向に反射する。ビームスプリッタ12BS及びミラー12Mは、光学接着剤によって、ピークフレーム20に接着されてもよい。
分割した各プローブ光の数は、光励起磁気センサ1が磁場を計測できるチャンネル(ch)数に対応する。また、チャンネル数に応じて、プローブ光の光路上の各構成の数も異なり得る。例えばプローブ光を4つのプローブ光に分割する(4チャンネル)場合、分割部12はビームスプリッタ12BSa、12BSb、12BSc、及びミラー12Mによって構成される。分割部12は、4つのプローブ光がそれぞれ同程度の光成分、すなわち分割前(分割部12に導かれる前)のプローブ光の25%の光成分を有するようにプローブ光を分割する。例えばビームスプリッタ12BSa、12BSb、及び12BScをx軸の負の方向で直列に配置して、この順にプローブ光を透過させて分割する場合、ビームスプリッタ12BSa、12BSb、及び12BScの透過率はそれぞれ異なる。例えば、ビームスプリッタ12BSa、12BSb、及び12BScの透過率はそれぞれ、75%、66.6%、及び50%とされてもよい。この場合、ビームスプリッタ12BSaは、入射した光成分のうち、25%をy軸の負の方向に出力して、残りの75%をx軸の負の方向に出力する。ビームスプリッタ12BSbは、ビームスプリッタ12BSaから透過した光成分のうち、33.3%をy軸の負の方向に出力して、残りの66.6%をx軸の負の方向に出力する。ビームスプリッタ12BScは、ビームスプリッタ12BSbから透過した光成分のうち、50%をy軸の負の方向に出力して、残りの50%をx軸の負の方向に出力する。ミラー12Mは、ビームスプリッタ12BScを透過した光成分をy軸の負の方向に反射する。このように分割することによって、4つのプローブ光はそれぞれ、分割前(分割部12に導かれる前)のプローブ光の25%の光成分を有する。
図1(b)では、ミラー10及びミラー11を省略している。図1(b)に示されるように、ミラー13は、分割部12によって分割された各プローブ光を反射するプローブ光用ミラーである。ミラー13は、分割部12により分割された各プローブ光を頭皮に向かう方向に反射する。ミラー13は、分割部12に対しy軸の負の方向に配置される。ミラー13は、分割部12によってy軸の負の方向に出力された各プローブ光をz軸の負の方向(頭皮に向かう方向)に反射する。
ミラー14は、第1の方向に直交する方向であって頭皮に沿った第2の方向に導かれる各プローブ光をセル2に入射させるプローブ光用ミラーである。第2の方向とは、例えばy軸の正の方向である。ミラー14は、ミラー13によって反射された各プローブ光を第2の方向にさらに反射し、各プローブ光をセル2に入射させる。ミラー14は、ミラー13に対しz軸の負の方向に配置される。ミラー14には、ミラー13において反射された各プローブ光が入射する。ミラー14は、ミラー13によってz軸の負の方向に導かれた各プローブ光をy軸の正の方向(第2の方向)に反射する。ミラー14において反射された各プローブ光はそれぞれ、セル2のプローブ光入射面2bに対し垂直に入射する。ミラー14は、耐熱光学接着剤によって、セル2のプローブ光入射面2bに接着されてもよい。
ミラー15は、入射したプローブ光を反射する。ミラー15は、セル2に対しy軸の正の方向に配置される。ミラー15には、セル2の内部を通過し、セル2のプローブ光出射面2cから出射された各プローブ光が入射する。ミラー15は、セル2のプローブ光出射面2cを経て入射した各プローブ光をz軸の正の方向(頭皮から離れる方向)に反射する。ミラー15は、耐熱光学接着剤によって、セル2のプローブ光出射面2cに接着されてもよい。
ミラー13、ミラー14、及びミラー15はそれぞれ、1つのミラーとして構成されてもよいし、複数のミラーとして構成されてもよい。例えばチャンネル数が4つの場合、ミラー13は4つのミラー13a、13b、13c、及び13d(図3(b)参照)によって構成されてもよい。同様に、ミラー14は4つのミラーによって構成されてもよい。同様に、ミラー15は4つのミラー15a、15b、15c、及び15dによって構成されてもよい。各ミラーは、4つのプローブ光のそれぞれの光路に対応して配置される。
偏光ビームスプリッタ16は、入射した光に含まれる第1の磁気旋光角度を有する第1の光成分を透過し、そのほかの磁気旋光角度を有する第2の光成分を透過面とは異なる面から出力することによって分離する。例えば、第1の磁気旋光角度は、プローブレーザ8から出射されたプローブ光が有する磁気旋光角度に対して45度傾いた角度である。第2の光成分は、第1の磁気旋光角度に対して90度傾いた角度である。よって、セル2に磁場が与えられない場合、第1、第2の磁気旋光角度を有するプローブ光の光量は等しい。また、磁場が与えられた場合、アルカリ金属原子のスピン偏極が変化し、プローブ光がセル2の内部を通過する際にその偏波面が変化するので磁場強度に応じて光量のバランスが変化する。偏光ビームスプリッタ16は、ミラー15に対しz軸の正の方向に配置される。偏光ビームスプリッタ16には、ミラー15が反射した各プローブ光が入射する。偏光ビームスプリッタ16は、入射した各プローブ光に含まれる第1の光成分をz軸の正の方向に透過する。また、偏光ビームスプリッタ16は、各プローブ光に含まれる第2の光成分をy軸の負の方向に出力する。
ミラー17は、入射した光を反射する。ミラー17は、偏光ビームスプリッタ16に対しy軸の負の方向に配置される。ミラー17には、偏光ビームスプリッタ16から出力された第2の光成分が入射する。ミラー17は、入射した第2の光成分をz軸の正の方向に反射する。
第1のフォトダイオード18及び第2のフォトダイオード19は、セル2の内部においてポンプ光と直交した各プローブ光を、セル2の外部において検出する検出部である。第1のフォトダイオード18は、チャンネルの数(分割部12によるプローブ光の分割数)と同一の数のフォトダイオードで構成される。第1のフォトダイオード18は、偏光ビームスプリッタ16に対しz軸の正の方向に配置される。第1のフォトダイオード18には、偏光ビームスプリッタ16を透過した第1の光成分が入射する。第1のフォトダイオード18は、第1の光成分の強度に応じた信号を生成して出力する。第2のフォトダイオード19は、チャンネルの数と同一の数のフォトダイオードで構成される。第2のフォトダイオード19は、ミラー17に対しz軸の正の方向に配置される。第2のフォトダイオード19は、ミラー17において反射された第2の光成分が入射する。第2のフォトダイオード19は、第2の光成分の強度に応じた第2の光信号を生成して出力する。
第1のフォトダイオード18及び第2のフォトダイオード19(検出部)は、導出部(不図示)と電気的に接続されている。導出部の機能は、例えば図6に示される制御装置26が有していてもよい。導出部は、第1のフォトダイオード18及び第2のフォトダイオード19の検出結果に基づき、各プローブ光に対応する磁気旋光角の変化を導出し、各プローブ光に対応する磁気旋光角の変化から、各プローブ光とポンプ光とが直交する領域に対応する脳の位置(計測箇所)に係る磁場を導出する。
また、例えばチャンネル数が4つの場合、偏光ビームスプリッタ16は、4つの偏光ビームスプリッタ16a、16b、16c、及び16dによって構成されてもよい。同様に、ミラー17は、4つのミラーによって構成されてもよい。また、第1のフォトダイオード18は、4つの第1のフォトダイオード18a、18b、18c、及び18dによって構成されてもよい。さらに、第2のフォトダイオード19は、4つの第2のフォトダイオードによって構成されてもよい。この場合、第1のフォトダイオード18a、18b、18c、及び18dと、4つの各第2のフォトダイオードとがそれぞれ一対となる。
ピークフレーム20は、z軸の負の方向にケース6を接着し固定する板状の台座である。ピークフレーム20は、ポンプ光及びプローブ光の光路のための窓を設けてもよい。
ピーク支柱22は、ピークフレーム20とプリント基板21との間の空間を一定に保つための柱である。
ヒートシンク23は、プリント基板21に対しz軸の正の方向に取り付けられる放熱用の部品である。ヒートシンク23は、光励起磁気センサ1の筐体の内部温度(セル2を除く)を放熱し、外部温度(室温)に近付けるように調整する。
図3は、ポンプ光及びプローブ光の光路を示す概略図である。図3では、光励起磁気センサ1の構成を簡略化して示している。また、図3では、光励起磁気センサ1が4チャンネルである場合を示す。図3(a)は光励起磁気センサ1を側面から見た図であり、図3(b)は光励起磁気センサ1を上方から見た図であり、図3(c)は光励起磁気センサ1を正面から見た図である。
まず、ポンプ光の光路について、図3(a)を参照して説明する。図3(a)に示されるように、ポンプレーザ7は、ポンプ光LPをx軸の負の方向に出射する。ミラー10は、ファイバコネクタ9を介して入射したポンプ光LPをz軸の負の方向に反射する。続いて、ミラー11は、ミラー10において反射されたポンプ光LPをx軸の正の方向(第1の方向)に反射する。このようにして、ポンプ光LPは、ポンプ光入射面2aからセル2に入射して、セル2の内部を第1の方向に通過する。
次に、プローブ光の光路について説明する。図3(a)に示されるように、プローブレーザ8から出射されたプローブ光LBは、ファイバコネクタ9を介してx軸の負の方向に導かれる。
図3(b)はポンプ光LPの図示を省略している。図3(b)に示されるように、分割部12は、セル2に対しz軸の正の方向(上方)に配置される。分割部12には、プローブレーザ8によってx軸の負の方向に出射されたプローブ光LBが入射する。ビームスプリッタ12BSaは、プローブ光LBの25%の光成分をプローブ光LBaとしてy軸の負の方向に出力し、残りの75%の光成分をx軸の負の方向に透過する。ビームスプリッタ12BSbは、ビームスプリッタ12BSaから透過されたプローブ光のうち、33.3%の光成分をプローブ光LBbとしてy軸の負の方向に出力し、残りの66.6%の光成分をx軸の負の方向に透過する。続いて、ビームスプリッタ12BScは、ビームスプリッタ12BSbから透過されたプローブ光のうち、50%の光成分をプローブ光LBcとしてy軸の負の方向に出力し、残りの50%の光成分をx軸の負の方向に透過する。最後に、ミラー12Mは、ビームスプリッタ12BScにより透過されたプローブ光をプローブ光LBdとしてy軸の負の方向に反射する。このようにして、プローブ光LBは、複数のプローブ光LBa、LBb、LBc、及びLBdに分割される。各プローブ光の光成分は、分割前のプローブ光LBのうちの25%の光成分となる。各プローブ光は、y軸の負の方向に配置されたミラー13(ミラー13a、13b、13c、及び13d)に入射する。
図3(c)に示されるように、ミラー13(ミラー13a、13b、13c、及び13d)は、分割部12から出力された各プローブ光をz軸の負の方向に反射する。ミラー14(4つのミラー)は、ミラー13において反射された各プローブ光をy軸の正の方向(第2の方向)に反射する。各プローブ光は、セル2のプローブ光入射面2bから入射し、セル2の内部を第2の方向に通過する。
各プローブ光は、セル2の内部を通過すると、セル2のプローブ光出射面2cからセル2の外側に出射される。ミラー15(ミラー15a、15b、15c、及び15d(図1参照))は、セル2を介して入射した各プローブ光をz軸の正の方向に反射する。各プローブ光は、ミラー15から見てz軸の正の方向に配置された偏光ビームスプリッタ16に入射する。
偏光ビームスプリッタ16は、入射した各プローブ光に含まれる第1の光成分をz軸の正の方向に透過し、第2の光成分をy軸の負の方向に出力する。各プローブ光に含まれる第1の光成分はそれぞれ、第1のフォトダイオード18(第1のフォトダイオード18a、18b、18c、及び18d(図1(a)参照))に入射する。各プローブ光に含まれる第2の光成分はそれぞれ、ミラー17(4つの各ミラー)においてz軸の正の方向に反射される。そして、各プローブ光に含まれる第2の光成分はそれぞれ、第2のフォトダイオード19(4つの各第2のフォトダイオード)に入射する。
図3(a)に示されるように、領域ARは、ポンプ光LPとプローブ光とがセル2の内部において直交する4チャンネル分の領域を示す。具体的には、ポンプ光LPは、セル2の内部をx軸の正の方向(第1の方向)に進む。各プローブ光は、セル2の内部においてy軸の正の方向(第2の方向)に進む。第1の方向のポンプ光LPと第2の方向の各プローブ光とは、それぞれがセル2の内部において直交する。光励起磁気センサ1による磁気の計測領域は、セル2の内部においてポンプ光とプローブ光とが直交する領域ARとなる。
また、ポンプ光LPと各プローブ光とが、セル2の内部における、磁場が入射する面の付近において直交してもよい。具体的には、ポンプ光LPと各プローブ光との直交領域が、セル2の磁場入射面2e(図2参照)に近付くように、セル2、ミラー11及びミラー14のそれぞれの位置が調整されてもよい。
図4は、4chの一次微分軸型グラジオメータにおけるポンプ光及びプローブ光の光路を示す概略図である。図4(a)及び(b)において、光励起磁気センサ1は、参照用セル2rと、参照用ミラー10rと、参照用ミラー11rと、参照用ミラー13rと、参照用ミラー14rと、参照用ミラー15rと、参照用偏光ビームスプリッタ16rと、参照用ミラー17rと、参照用第1のフォトダイオード18rと、参照用第2のフォトダイオード19rと、をさらに備える。これらの各構成は、計測領域のセル2、ミラー10、ミラー11、ミラー13、ミラー14、ミラー15、偏光ビームスプリッタ16、ミラー17、第1のフォトダイオード18、及び第2のフォトダイオード19にそれぞれ対応する(機能が一致する)。光励起磁気センサ1は、図示されていないその他の構成についても、対となる構成を備えていてもよい。
光励起磁気センサ1は、参照用セル2r(参照用第1部材)と、参照用第1のフォトダイオード18r及び参照用第2のフォトダイオード19r(参照用第2部材)と、をさらに備える一次微分軸型グラジオメータとして構成されてもよい。参照用第1部材は、アルカリ金属の蒸気が封入されると共にセル2を挟んで頭皮の反対側に配置されており、アルカリ金属の原子を励起する、第1の方向に導かれる参照用第1光が入射し、アルカリ金属の原子の励起状態におけるスピン偏極により生じる磁気旋光角の変化を検出するための、第2の方向に導かれる複数の参照用第2光が入射する。
参照用第2部材は、参照用第1部材の内部において参照用第1光と直交した複数の参照用第2光を、参照用第1部材の外部において検出してもよい。セル2において各プローブ光とポンプ光とが直交する各領域は、参照用第1部材においていずれかの参照用第2光と参照用第1光とが直交する領域と、頭皮に対して垂直な方向において重なっていてもよい。導出部(例えば制御装置26)は、第1のフォトダイオード18及び第2のフォトダイオード19によって検出された各プローブ光に対応する磁気旋光角の変化を導出するに際して、各プローブ光の第1のフォトダイオード18及び第2のフォトダイオード19における検出結果と、頭皮に対して垂直な方向において各プローブ光と領域が重なっている参照用第2光の参照用第1のフォトダイオード18r及び参照用第2のフォトダイオード19rにおける検出結果とを考慮したノイズ除去処理を行ってもよい。また、参照用セル2rを用いずとも、セル2の隣り合うチャンネルからの信号に共通する部分をコモンモードノイズとして除去する平面グラジオメータ構成としてもよい。
図5は、4×4chの一次微分軸型グラジオメータを示す概略図である。4×4chの一次微分軸型グラジオメータは、4つの4chの一次微分軸型グラジオメータを1つの筐体でモジュール化したものであり、16チャンネル分の計測結果が得られる。
光励起磁気センサ1は、コイル電源(不図示)から供給される電流に応じて、セル2が配置される領域にバイアス磁場Bを発生させるバイアス磁場形成用コイル24を備えてもよい。バイアス磁場形成用コイル24は、例えば光励起磁気センサ1を周回するコイルシステムとすることができる。バイアス磁場Bの方向は、例えば、セル2の内部を通過するポンプ光の光路と同一方向(x軸の正の方向)である。バイアス磁場Bの強度を調整することによって、光励起磁気センサ1の磁場の感度のピーク周波数を調整できる。ピーク周波数は、光励起磁気センサ1が計測する対象に応じて変更され得る。例えば光励起磁気センサ1を脳磁計測に用いる場合、磁場の感度のピーク周波数を脳磁場の周波数帯域である数〜数百Hzに合わせることが望ましい。ここで、例えば一次微分軸型グラジオメータの周囲に巻いたコイルが7nTのバイアス磁場Bを形成すると、光励起磁気センサ1のピーク周波数を50Hzに調整できる。
図6は、光励起磁気センサ1を用いた脳磁計を示す概略図である。光励起磁気センサ1は、例えば4×4chの一次微分軸型グラジオメータとされてもよい。脳磁計は、光励起磁気センサ1と、非磁性フレーム25と、制御装置26と、ポンプレーザ7と、プローブレーザ8と、アンプ27と、ヒーターコントローラ28と、を備える。複数の光励起磁気センサ1は、例えば頭皮に沿って所定の間隔で配置される。脳磁計は、例えば12個の4×4chの一次微分軸型グラジオメータを頭皮に沿って所定の間隔で配置した場合、192チャンネル分の計測領域を取得できる。
非磁性フレーム25は、脳磁場の計測対象である被験者の頭皮の全域を覆うフレームであり、グラファイト等の非磁性体材料により構成される。非磁性フレーム25は、例えば被験者の頭皮の全域を囲み、被験者の頭部に装着されるヘルメット型のフレームとすることができる。非磁性フレーム25には、被験者の頭皮に近接するように複数の光励起磁気センサ1が固定されている。
制御装置26は、アンプ27から出力された信号を利用して、光励起磁気センサ1が検出した磁場に関する情報を得る装置である。制御装置26は、導出部として構成されてもよい。なお、制御装置26は、ポンプレーザ7及びプローブレーザ8の出射タイミング、出射時間等の動作を制御してもよい。
制御装置26は、物理的には、RAM、ROM等のメモリ、CPU等のプロセッサ(演算回路)、通信インターフェイス、ハードディスク等の格納部を備えて構成されている。かかる制御装置26としては、例えばパーソナルコンピュータ、クラウドサーバ、スマートフォン、タブレット端末などが挙げられる。制御装置26は、メモリに格納されるプログラムをコンピュータシステムのCPUで実行することにより機能する。
ポンプレーザ7から出射されたポンプ光は、ファイバ分岐により、複数の光励起磁気センサ1のそれぞれに入射してもよい。また、プローブレーザ8から出射されたプローブ光は、ファイバ分岐により、複数の光励起磁気センサ1のそれぞれに入射してもよい。
アンプ27は、光励起磁気センサ1からの出力結果の信号を増幅して、制御装置26に出力する機器又は回路である。
ヒーターコントローラ28は、光励起磁気センサ1のセルを加熱するためのヒータ3、及びセル2の温度を計測する熱電対5と接続される調温装置である。ヒーターコントローラ28は、熱電対5からセル2の温度情報を受信し、当該温度情報に基づいてヒータ3の加熱を調整することにより、セル2の温度を調整する。
図7は、ポンプ光の別の光路を示す概略図である。ポンプレーザ7は、プローブレーザ8によるプローブ光の出射方向(図3(a)参照)と直交する方向にポンプ光を出射してもよい。例えば、ポンプレーザ7は、ポンプ光をz軸の負の方向に出射してもよい。ミラー11には、ファイバコネクタ9を介して、ポンプレーザ7から出射されたポンプ光が入射する。ミラー11は、入射したポンプ光をx軸の正の方向(第1の方向)に反射する。ポンプ光は、セル2のポンプ光入射面2aに垂直に入射する。このようにして、ポンプ光は、ミラー11のみによってセル2のポンプ光入射面2aに導かれる。このような構成によれば、ミラー10が不要となる。
図8は、プローブ光の別の光路を示す図である。プローブレーザ8は、頭皮に向かう方向にプローブ光を出射してもよい。図8において、プローブ光は予めファイバ分岐等により分割されてもよい。この場合、ファイバコネクタ9は、チャンネル数分のプローブ光導入口を有してもよい。ミラー14には、ファイバコネクタ9から出射された複数のプローブ光のそれぞれが入射する。ミラー14は、入射した複数のプローブ光のそれぞれをy軸の正の方向(第1の方向)に反射する。複数のプローブ光はそれぞれ、セル2のプローブ光入射面2bに垂直に入射する。このようにして、プローブ光は、ミラー14のみによってセル2のプローブ光入射面2bに導かれる。このような構成によれば、ファイバコネクタ9のプローブ光導入口は複数必要となるが、分割部12及びミラー13が不要となる。
[実施例]
光励起磁気センサ1が4チャンネル分の計測領域を確保する際のサイズの例を示す。セル2の形状は、x軸の方向の長さが50mm、x軸の方向に垂直な断面の外形が6×6mm、x軸の方向に垂直な断面の内側が4×4mm、ガラス厚が1mmとされてもよい。ポンプレーザ7又はファイバコネクタ9は、例えばポンプ光の高さが3.5mm、幅が3.5mmとなるように成形してもよい。また、プローブレーザ8又はファイバコネクタ9は、例えばプローブ光の高さが2mm、幅が8mmとなるように成形してもよい。そして、x軸の方向において、隣り合うチャンネルの間隔は2mmとされてもよい。プローブ光の幅が8mmであり、隣のチャンネルとの間隔が2mmであるため、セル2のx軸の方向の長さが50mm程度あれば4チャンネル分の幅が確保される。このような4チャンネルの光励起磁気センサ1では、3.5×2×8mmの計測領域を4つ得ることができる。このように、1つの筐体で複数のチャンネルを有する光励起磁気センサ1を第1の方向に複数並べた場合、隣り合う光励起磁気センサ1の計測箇所との間隔を狭めることができる。上述したポンプ光及びプローブ光は、任意のサイズに成形され得る。
また、例えば、ミラー13、ミラー14、及びミラー15はそれぞれ、プローブ光の高さ方向を反射する幅がプローブ光の高さと略同一の幅(例えば2mm)とされてもよい。このような幅を有するミラー13、ミラー14、及びミラー15を用いることによって、第2の方向に対して、光励起磁気センサ1の構成を小型化することができる。例えば、ミラー14(幅が2mm)、セル2(x軸の方向に垂直な断面の外形が6×6mm)、及びミラー15(幅が2mm)の幅を合計すると10mmとなる。
[作用効果]
次に、上述した実施形態に係る光励起磁気センサ1の作用効果について説明する。
本実施形態に係る光励起磁気センサ1は、計測対象に沿って配置され、アルカリ金属の蒸気が封入されたセル2と、アルカリ金属の原子を励起するためのポンプ光を出射するポンプレーザ7と、ポンプレーザ7から出射されたポンプ光を反射し、計測対象に沿った第1の方向に導かれるポンプ光をセル2に入射させることに係る一又は複数のポンプ光用ミラーと、アルカリ金属の原子の励起状態におけるスピン偏極により生じる磁気旋光角の変化を検出するためのプローブ光を出射するプローブレーザ8と、プローブ光を複数に分割する分割部12と、分割部12によって分割された各プローブ光を反射し、第1の方向に直交する方向であって計測対象に沿った第2の方向に導かれる各プローブ光をセル2に入射させることに係る一又は複数のプローブ光用ミラーと、セル2の内部においてポンプ光と直交した各プローブ光を、セル2の外部において検出する検出部と、検出部の検出結果に基づき、各プローブ光に対応する磁気旋光角の変化を導出し、各プローブ光に対応する磁気旋光角の変化から、各プローブ光とポンプ光とが直交する領域に対応する計測箇所に係る磁場を導出する導出部と、を備える。
本実施形態に係る光励起磁気センサ1では、アルカリ金属の蒸気が封入されたセル2において、計測対象に沿った第1の方向に導かれるポンプ光が入射すると共に、分割部12により複数に分割された、第1の方向に直交する方向であって計測対象に沿った第2の方向に導かれる各プローブ光が入射する。そして、セル2を通過した各プローブ光に対応するスピン偏極により生じる磁気旋光角の変化を導出することにより、セル2の内部においてポンプ光と各プローブ光とが直交する領域に対応する磁場が導出される。このように、本実施形態に係る光励起磁気センサ1では、プローブ光が複数に分割されるため、ポンプ光と各プローブ光とが直交する領域ごとにプローブレーザ8を用意する必要がなく、プローブレーザ8の構成が簡易になる。また、このような光励起磁気センサ1では、プローブ光が複数に分割されて、単一の筐体の内部において複数のチャンネルが計測されるため、プローブ光を分割しない場合と比べて、計測箇所の間隔を狭めることができる。以上のように、本実施形態によれば、計測箇所の間隔を狭めることができる光励起磁気センサ1を提供することができる。
プローブレーザ8は、高さが幅よりも小さいプローブ光を出射してもよい。このように、幅が大きいプローブ光が出射されることにより、ポンプ光とプローブ光とが直交する領域が大きくなり、光励起磁気センサ1の計測精度を向上させることができる。
アルカリ金属はカリウム及びルビジウムであり、ポンプレーザ7は、ルビジウムの原子を励起して、ルビジウムの原子のスピン偏極をカリウムの原子に移すためのポンプ光を出射し、プローブレーザ8は、カリウムの原子の励起状態におけるスピン偏極により生じる磁気旋光角の変化を検出するためのプローブ光を出射してもよい。このような構成によれば、ポンプ光がルビジウムの原子を励起させると、ルビジウムの原子のスピン偏極がカリウムの原子に移り、カリウムの原子が励起する。このようなカリウムとルビジウムのスピン交換相互作用を用いることにより、カリウムの原子のみを励起させる場合と比較して、カリウムの原子を均一に励起させることができる。この効果は、ルビジウムの密度をカリウムの密度より低くすることで強調される。また、アルカリ金属の中でも磁場の感度が高いカリウムが用いられることにより、光励起磁気センサ1の計測精度を向上させることができる。
ポンプ光と各プローブ光とが、セル2の内部における、磁場が入射する面の付近において直交してもよい。このような構成によれば、ポンプ光と各プローブ光とが、磁場をより強く受ける位置で直交するため、光励起磁気センサ1の計測精度を向上させることができる。
ポンプ光用ミラーのうちの少なくとも1つ、及びプローブ光用ミラーのうちの少なくとも1つは、接着剤によってセル2に接着されていてもよい。このような構成によれば、ポンプ光用ミラー及びプローブ光用ミラーがセル2に固定され、セル2との間にスペースが生じない。これにより、各ミラーを安定的且つコンパクトに配置させることができる。
分割部12は、セル2を挟んで計測対象の反対側に配置され、プローブレーザ8は、第1の方向の逆の方向に導かれるプローブ光が分割部12に入射するようにプローブ光を出射し、分割部12は、第1の方向に直交する方向であって計測対象に沿った方向に、分割した各プローブ光を出力し、2つのプローブ光用ミラーのうち一方は、分割部12により分割された各プローブ光を計測対象に向かう方向に反射し、他方は、一方によって反射された各プローブ光を第2の方向にさらに反射し、各プローブ光をセル2に入射させてもよい。このような構成によれば、セル2の面に沿うようにプローブ光の光路を設定することが可能になる。プローブ光の光路がセル2の面に沿って設定されて省スペース化が図られることにより、光励起磁気センサ1を小型化することができる。
アルカリ金属の蒸気が封入されると共にセル2を挟んで計測対象の反対側に配置されており、アルカリ金属の原子を励起する、第1の方向に導かれる参照用第1光が入射し、アルカリ金属の原子の励起状態におけるスピン偏極により生じる磁気旋光角の変化を検出するための、第2の方向に導かれる複数の参照用第2光が入射する参照用第1部材と、参照用第1部材の内部において参照用第1光と直交した複数の参照用第2光を、参照用第1部材の外部において検出する参照用第2部材と、を更に備え、セル2において各プローブ光とポンプ光とが直交する各領域は、参照用第1部材においていずれかの参照用第2光と参照用第1光とが直交する領域と、計測対象に対して垂直な方向において重なっており、導出部は、検出部によって検出された各プローブ光に対応する磁気旋光角の変化を導出するに際して、各プローブ光の検出部における検出結果と、計測対象に対して垂直な方向において各プローブ光と領域が重なっている参照用第2光の参照用第2部材における検出結果とを考慮したノイズ除去処理を行う、一次微分軸型グラジオメータとして構成されてもよい。このような構成によれば、コモンモードノイズの影響が各プローブ光の検出部における検出結果と、参照用第2光の参照用第2部材における検出結果とのそれぞれに示されるため、両者の出力結果の差分を取得することによってコモンモードノイズを除去することができる。これにより、光励起磁気センサ1の計測精度を向上させることができる。
ポンプレーザ7は、プローブレーザ8によるプローブ光の出射方向と同一の方向にポンプ光を出射してもよい。このような構成によれば、一箇所又は近接した箇所にポンプ光導入口及びプローブ光導入口が配置され、光励起磁気センサ1の構成を簡素化することができる。
ポンプレーザ7は、プローブレーザ8によるプローブ光の出射方向と直交する方向にポンプ光を出射してもよい。ポンプ光とプローブ光とはセル2の内部において直交するところ、ポンプレーザ7及びプローブレーザ8の出射方向が互いに直交していることにより、ポンプ光ミラー及びプローブ光ミラーを含むミラーの構成を簡素化することができる。
1…光励起磁気センサ、2…セル、7…ポンプレーザ、8…プローブレーザ、12…分割部。



Claims (9)

  1. 計測対象に沿って配置され、アルカリ金属の蒸気が封入されたセルと、
    前記アルカリ金属の原子を励起するためのポンプ光を出射するポンプレーザと、
    前記ポンプレーザから出射された前記ポンプ光を反射し、前記計測対象に沿った第1の方向に導かれる前記ポンプ光を前記セルに入射させることに係る一又は複数のポンプ光用ミラーと、
    前記アルカリ金属の原子の励起状態におけるスピン偏極により生じる磁気旋光角の変化を検出するためのプローブ光を出射するプローブレーザと、
    前記プローブ光を複数に分割する分割部と、
    前記分割部によって分割された各プローブ光を反射し、前記第1の方向に直交する方向であって前記計測対象に沿った第2の方向に導かれる前記各プローブ光を前記セルに入射させることに係る一又は複数のプローブ光用ミラーと、
    前記セルの内部において前記ポンプ光と直交した前記各プローブ光を、前記セルの外部において検出する検出部と、
    前記検出部の検出結果に基づき、前記各プローブ光に対応する前記磁気旋光角の変化を導出し、前記各プローブ光に対応する前記磁気旋光角の変化から、前記各プローブ光と前記ポンプ光とが直交する領域に対応する計測箇所に係る磁場を導出する導出部と、を備える、
    光励起磁気センサ。
  2. 前記プローブレーザは、高さが幅よりも小さいプローブ光を出射する、請求項1記載の光励起磁気センサ。
  3. 前記アルカリ金属はカリウム及びルビジウムであり、
    前記ポンプレーザは、前記ルビジウムの原子を励起して、前記ルビジウムの原子のスピン偏極を前記カリウムの原子に移すためのポンプ光を出射し、
    前記プローブレーザは、前記カリウムの原子の励起状態におけるスピン偏極により生じる磁気旋光角の変化を検出するためのプローブ光を出射する、
    請求項1又は2記載の光励起磁気センサ。
  4. 前記ポンプ光と前記各プローブ光とが、前記セルの内部における、磁場が入射する面の付近において直交する、請求項1〜3のいずれか一項記載の光励起磁気センサ。
  5. 前記ポンプ光用ミラーのうちの少なくとも1つ、及び前記プローブ光用ミラーのうちの少なくとも1つは、接着剤によって前記セルに接着されている、請求項1〜4のいずれか一項記載の光励起磁気センサ。
  6. 前記分割部は、前記セルを挟んで前記計測対象の反対側に配置され、
    前記プローブレーザは、前記第1の方向の逆の方向に導かれる前記プローブ光が前記分割部に入射するように前記プローブ光を出射し、
    前記分割部は、前記第1の方向に直交する方向であって前記計測対象に沿った方向に、分割した前記各プローブ光を出力し、
    2つの前記プローブ光用ミラーのうち一方は、前記分割部により分割された前記各プローブ光を前記計測対象に向かう方向に反射し、他方は、前記一方によって反射された前記各プローブ光を前記第2の方向にさらに反射し、前記各プローブ光を前記セルに入射させる、
    請求項1〜5のいずれか一項記載の光励起磁気センサ。
  7. 前記アルカリ金属の蒸気が封入されると共に前記セルを挟んで前記計測対象の反対側に配置されており、前記アルカリ金属の原子を励起する、前記第1の方向に導かれる参照用第1光が入射し、前記アルカリ金属の原子の励起状態におけるスピン偏極により生じる磁気旋光角の変化を検出するための、前記第2の方向に導かれる複数の参照用第2光が入射する参照用第1部材と、
    前記参照用第1部材の内部において前記参照用第1光と直交した前記複数の参照用第2光を、前記参照用第1部材の外部において検出する参照用第2部材と、を更に備え、
    前記セルにおいて前記各プローブ光と前記ポンプ光とが直交する各領域は、前記参照用第1部材においていずれかの前記参照用第2光と前記参照用第1光とが直交する領域と、前記計測対象に対して垂直な方向において重なっており、
    前記導出部は、前記検出部によって検出された前記各プローブ光に対応する前記磁気旋光角の変化を導出するに際して、前記各プローブ光の前記検出部における検出結果と、前記計測対象に対して垂直な方向において前記各プローブ光と領域が重なっている前記参照用第2光の前記参照用第2部材における検出結果とを考慮したノイズ除去処理を行う、
    一次微分軸型グラジオメータとして構成された、請求項1〜6のいずれか一項記載の光励起磁気センサ。
  8. 前記ポンプレーザは、前記プローブレーザによる前記プローブ光の出射方向と同一の方向に前記ポンプ光を出射する、請求項1〜7のいずれか一項記載の光励起磁気センサ。
  9. 前記ポンプレーザは、前記プローブレーザによる前記プローブ光の出射方向と直交する方向に前記ポンプ光を出射する、請求項1〜7のいずれか一項記載の光励起磁気センサ。



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