JP2017026402A - 光ポンピング磁力計及び磁気センシング方法 - Google Patents

光ポンピング磁力計及び磁気センシング方法 Download PDF

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陽介 伊藤
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直 市原
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Abstract

【課題】単一のセルで多点計測する原子磁気センサであって、複数のプローブ光またはポンプ光を照射する構成において空間的に異なる場所の磁気情報を分離して同時に測定しうる光ポンピング磁力計及び磁気センシング方法を提供する。【解決手段】ポンプ光とプローブ光で構成される複数の計測領域間に緩和光を照射することで、スピン偏極が混じり合うのを防ぎ、空間的に異なる磁気信号の分離精度が高い光ポンピング磁力計及び磁気センシング方法を提供する。【選択図】図1

Description

本発明は、磁場強度を計測するセンシング方法及び磁力計に係り、特に、原子の電子スピン或いは核スピンを利用した光ポンピング磁力計及び磁気センシング方法に関する。
非特許文献1及び特許文献1、2には、光ポンピング磁力計が記載されている。非特許文献1に記載された光ポンピング磁力計は、アルカリ金属ガスが内包されたセルと、ポンプ光用光源と、プローブ光用光源とを有する。この光ポンピング磁力計は、被測定対象磁場を受けて回転した、ポンプ光によって偏極させた原子群のスピンを、プローブ光の偏光面の回転として測定するものである。また、非特許文献1には、プローブ光とポンプ光との交差領域を測定ごとに変えることで、プローブ光の光路上の異なる位置の磁気信号を分離して測定する方法が示されている。また、特許文献1には、単一セル内でプローブ光及びポンプ光の交差領域を複数個所構成する構成が示されている。また、特許文献2にはセル壁面からアルカリ金属原子の光誘起脱離を促す誘起光をプローブ光及びポンプ光と異なる第3の光として用いる構成が示されている。
特開2012−202753号公報 特開2012−159402号公報
Kominis, I. K. and Kornack, T. W. and Allred, J. C. and Romalis, M. V."A subfemtotesla multichannel atomic magnetometer"Nature 2003 Vol.422 p.596−599
非特許文献1の光ポンピング磁力計は、ライン状のセンサアレイによって、プローブ光をポンプ光方向で分離して測定することでポンプ光の光路上の異なる位置の磁場強度の同時測定を行っている。特許文献1では、複数のプローブ光及びポンプ光を同時照射し交差領域を複数個所構成することにより、異なる位置の磁場強度の同時測定を行っている。しかし、どちらの構成でも、測定に用いているアルカリ金属のスピン偏極が原子の拡散やスピン交換衝突によって混じり合い、空間的に異なる磁気信号を混合して測定していた。
本発明の目的は、単一のセルで多点計測する原子磁気センサであって、複数のプローブ光またはポンプ光を照射する構成において空間的に異なる場所の磁気情報を分離して同時に測定しうる光ポンピング磁力計及び磁気センシング方法を提供することにある。
本発明の一観点によれば、アルカリ金属原子を内包する単一のセルと、円偏光成分を有するポンプ光を前記セルに入射する一つあるいは複数のポンプ光光学系と、前記セルに入射した前記ポンプ光と交差するように、直線偏光成分を有するプローブ光を前記セルに入射する一つあるいは複数のプローブ光光学系と、スピン偏極を緩和させる作用を持つ複数の緩和光を前記ポンプ光と前記プローブ光で構成される複数の交差領域間に入射する緩和光光学系と、前記ポンプ光と交差した後の前記プローブ光の偏光面の回転角を反映した信号を検出する検出手段と、前記検出手段により検出した前記信号から、前記異なる位置の各々の磁場強度に関する情報を取得する情報取得手段とを有し、前記緩和光光学系は、交差領域間のスピン偏極が混じり合うのを防ぐ手段を有することを特徴とする光ポンピング磁力計が提供される。
本発明によれば、ポンプ光とプローブ光で構成される複数の計測領域間に緩和光を照射することで、スピン偏極が混じり合うのを防ぎ、空間的に異なる磁気信号の分離精度を上げることができる。
光ポンピング磁力計の例を示す。(a)ポンプ光を2つ、プローブ光を2つ、検出手段を2つ用いる光ポンピング磁力計の例を示す。(b)ポンプ光を2つ、プローブ光を1つ、検出手段を1つ用いる光ポンピング磁力計の例を示す。(c)ポンプ光を1つ、プローブ光を1つ、検出手段を2つ用いる光ポンピング磁力計の例を示す。 本発明の第1実施形態による光ポンピング磁力計の構成を示す斜視図である。 本発明の第1実施形態による光ポンピング磁力計の測定領域の構成を示す斜視図である。 本発明の第1実施形態による光ポンピング磁力計における偏光測定の例を示す概略図である。 本発明の第2実施形態による光ポンピング磁力計の構成を示す斜視図である。 本発明の第3実施形態による光ポンピング磁力計の構成を示す概略図である。 本発明の第3実施形態による光ポンピング磁力計におけるポンプ光変調系の例を示す概略図である。 本発明の第3実施形態によるポンプ光変調系及び緩和光光学系を複合させる場合の構成を示す概略図である。 本発明の第4実施形態による光ポンピング磁力計の構成を示す概略図である。 本発明の第4実施形態による光ポンピング磁力計における緩和光整形手段の例を示す概略図である。
本発明の実施形態に係る光ポンピング磁力計は、アルカリ金属原子を内包する1つのセル内で、円偏光成分を有するポンプ光と直線偏光成分を有するプローブ光とを計測領域で交差させ、該計測領域を通過してくる前記プローブ光を検出することで、該計測領域の磁場強度に関する情報を取得する。そして、セル内に設けられた第1及び第2の計測領域間に存在するアルカリ金属原子のスピン偏極を緩和させる緩和光光学系を有する。このように第1及び第2の計測領域間に存在するスピン偏極を緩和させることで、一方の計測領域のアルカリ金属原子のスピン偏極が、他方のスピン偏極へ及ぼす影響を小さくすることができる。
このような光ポンピング磁力計の一例として、図1(a)に示すように、ポンプ光光学系1から出射されるポンプ光を2つ(112、113)、プローブ光光学系3から出射されるプローブ光を2つ(104、105)、検出手段4を2つ用いる形態がある。すなわち、第1の計測領域では第1のポンプ光112と第1のプローブ光104とが、第2の計測領域では第2のポンプ光113と第2のプローブ光105とが、それぞれセル201内で交差し、且つ第1及び第2のプローブ光(104、105)をそれぞれ検出する第1及び第2の検出手段4を有するものである。5は情報取得手段を指す。
また、別の例として、図1(b)に示すように、ポンプ光を2つ(112、113)、プローブ光を1つ(104)、検出手段4を1つ用いる形態がある。すなわち、第1の計測領域では、第1の変調条件で変調されている第1のポンプ光112と前記プローブ光104とが、第2の計測領域では、第1の変調条件とは異なる第2の変調条件で変調されている第2のポンプ光113とプローブ光104とが、それぞれセル201内で交差し、且つ前記プローブ光104を検出する検出手段4を有するものである。
さらに別の例として、図1(c)に示すように、ポンプ光を1つ(112)、プローブ光を1つ(104)、検出手段4を2つ用いる形態がある。すなわち、第1の計測領域を通過してくるプローブ光104と、第2の計測領域を通過してくるプローブ光104とをそれぞれ検出する第1及び第2の検出手段4を有するものである。
以下、本発明の実施形態に係る光ポンピング磁力計及び磁気センシング方法について詳細を説明する。
[第1実施形態]
本発明の第1実施形態による光ポンピング磁力計及び磁気センシング方法について、図2、3及び図4を用いて説明する。
図2は、本実施形態による光ポンピング磁力計の構成を示す斜視図である。はじめに、本実施形態による光ポンピング磁力計の概略構成について、図2を用いて説明する。
本実施形態による光ポンピング磁力計100は、恒温断熱槽101と、プローブ光光源102、103と、直線偏光子106、107と2分の1波長板108、109と、ポンプ光光源110、111と、4分の1波長板114、115と、緩和光光源120と偏光測定系300、301と、後述のセルを有している。
恒温断熱槽101内には、アルカリ金属原子、例えばカリウム(K)が内包されたセルが配置されている。恒温断熱槽101の壁面には、恒温断熱槽101内にプローブ光104、105及びポンプ光112、113及び緩和光121を導入するための光学窓122、123が設けられている。恒温断熱槽101の周囲には、バイアス磁場調整用コイル124が配置されている。
プローブ光光源102は、直線偏光子106、2分の1波長板108及び光学窓122を介して、恒温断熱槽101中のセルに直線偏光成分を有するプローブ光104を入射するようになっている。セルを通過したプローブ光104は、不図示の光学窓を介して偏光測定系300に入射するようになっている。プローブ光光源103は、直線偏光子107、2分の1波長板109及び光学窓122を介して、恒温断熱槽101中のセルに直線偏光成分を有するプローブ光105を入射するようになっている。セルを通過したプローブ光105は、不図示の光学窓を介して偏光測定系301に入射するようになっている。これらプローブ光光学系は、プローブ光104、105が、図2に示す座標系においてx方向に沿って恒温断熱槽101中のセル内を伝搬するように、配置されている。
ポンプ光光源110は、4分の1波長板114及び光学窓123を介して、恒温断熱槽101中のセルにポンプ光112を入射するようになっている。ポンプ光光源111は、4分の1波長板115及び光学窓123を介して、恒温断熱槽101中のセルにポンプ光113を入射するようになっている。
セルに入射した円偏光成分を有するポンプ光112は、プローブ光104と交差する。セルに入射した円偏光成分を有するポンプ光113は、プローブ光105と交差する。これらポンプ光光学系は、ポンプ光112、113が、図2に示す座標系において、z方向に沿って恒温断熱槽101中のセル内を伝搬するように、配置されている。
緩和光光源120は、光学窓123を介して、恒温断熱槽101中のセルに緩和光121を入射するようになっている。
恒温断熱槽101中のセルに入射した緩和光121は、プローブ光104及びポンプ光112が構成する交差領域と、プローブ光105及びポンプ光113が構成する交差領域の間の領域を通過する。緩和光光源120は、緩和光121が、図2に示す座標系において、z方向に沿ってセル内を伝搬するように配置されている。
セルを通過したポンプ光112、113及び緩和光121は、恒温断熱槽101内で終端処理される。あるいは、光学窓を介して恒温断熱槽から出射させた後、光ターミネータ等で終端処理しても良い。
次に、本実施形態による光ポンピング磁力計の基本動作について、図2及び図3を用いて説明する。図3は、恒温断熱槽101内に配置されたセル201中でプローブ光104とポンプ光112が交差領域202において、プローブ光105とポンプ光113が交差領域203において交差している様子の詳細図である。
セル201に入射したポンプ光112、113によって、セル201内のアルカリ金属原子はスピン偏極する。スピン偏極した原子のスピンは、被測定磁場に応じたトルクを受けて歳差運動を行う。そのスピンの運動は、次のブロッホ方程式(式(1))で記述される。
Figure 2017026402
式(1)において、ベクトル
Figure 2017026402
は、アルカリ金属原子のスピンを表している。Dはスピンの拡散係数を、γは磁気回転比を、qはスローダウンファクターを表している。ベクトル
Figure 2017026402
は、外部磁場を表している。Ropは、ポンプ光による光ポンピングレートを表している。sは、ポンプ光の円偏光度を表している。Rrelaxは、緩和光による緩和レートを表している。Tは、縦緩和時間を表している。Tは、横緩和時間を表している。ベクトル
Figure 2017026402
は、単位方向ベクトルを表している。なお、座標系は図3内に示した座標を用いている。ここでは、z方向からポンプ光を入射する状況を考えている。
ポンプ光112が薄い平板の形状でy=0の地点でz方向進行方向へ、ポンプ光113が薄い平板の形状でy=aの地点でz方向進行方向へ、入射している状況を考える。このときスピンの拡散はy方向のみを考えればよい。緩和光121を照射せず、そして測定対象の磁場を印加しないときを考えると、式(1)はSに関して式(2)のような式になる。
Figure 2017026402
ここで、δ(y)はδ関数である。式(2)tに関する定常解、dS/dt=0のときの解は式(3)のようになる。
Figure 2017026402
このように、ポンプ光112によるスピン偏極は
Figure 2017026402
によって特徴づけられる距離程度のポンプ光照射領域外までスピン偏極をつくる。拡散係数Dはカリウムの場合、標準状態で0.41cm/sであり、180℃、1.6atmの状況では0.33cm/sである。縦緩和時間T1は100ms程度であるので、これから拡散長
Figure 2017026402
は、0.18cmである。
このようなスピン偏極の空間分布のもとに、測定対象の磁場が印加されたとすると、交差領域202の地点での測定磁場に対するスピンの応答がこの偏極の空間分布によって伝わり交差領域203の地点でプローブ光105にて検出されてしまう。
緩和光光源120から出射される緩和光121は、このスピン偏極の空間分布による信号の混合を低減する為に、セル201内の交差領域202と交差領域203の間に存在するアルカリ金属原子のスピン偏極を早く緩和させるためのものである。
緩和光光源120から出射される緩和光121は、D1遷移共鳴波長またはD2遷移共鳴波長の波長を持ち、セル201内のスピン偏極したアルカリ金属原子を光吸収により励起することでスピン偏極を弱めたり(T1緩和)、位相緩和(T2緩和)させる作用を有する。
緩和光として機能しない光には2種類ある。一つはポンプ光と同じ向きに伝搬する同じ回転方向の円偏光の光、もう一つはポンプ光と逆向きに伝搬する逆回転の円偏光の光である。
これ以外の光は、緩和光としての機能を有する。具体的には、A)非偏光の光、B)直線偏光の光(偏光面は問わない)、C)ポンプ光と同じ向きに伝搬する逆回転の円偏光の光、D)ポンプ光と逆向きに伝搬する同じ回転方向の円偏光、E)ポンプ光と異なる向きに伝搬する任意の向きの円偏光の光である。これらの光はいずれも両方のスピン状態の電子を励起するので、ポンプ光によって作られたスピン偏極を緩和する働きを有する。上記A)からD)の光は新たなスピン偏極を生成せずスピン偏極を緩和させるため、本実施形態で緩和光として利用するのに適する。一方、E)の光は新たなスピン偏極を生成してしまい、直接あるいは磁場下でのスピン偏極の回転の結果として、プローブ光の偏光面の回転が生じるので、本実施形態の光ポンピング磁力計に用いる緩和光としては適していない。
図1(a)に例示される光ポンピング磁力計であれば、緩和光は上記A)非偏光の光またはB)直線偏光の光(偏光面は問わない)またはC)ポンプ光と同じ向きに伝搬する逆回転の円偏光の光、図1(b)に例示される光ポンピング磁力計であれば、緩和光は上記A)非偏光の光またはB)直線偏光の光(偏光面は問わない)またはD)ポンプ光と逆向きに伝搬する同じ回転方向の円偏光、が用いられ、また、図1(c)に例示される光ポンピング磁力計であれば、緩和光はA)非偏光の光またはB)直線偏光の光(偏光面は問わない)が好ましい。
なお、特許文献2はセル中の原子を光誘起脱離する光(誘起光)を照射する手段を備える磁場計測装置を開示し、ポンピング光、プローブ光の他に、第3の光をセルに照射する点においてのみ、本願発明の実施形態と共通する。しかし特許文献2の誘起光は、セル中の原子を光誘起脱離することが目的であり、それに伴い照射する光は光エネルギーが高いものが望ましく、例として紫外光が挙げられている。一方、本願発明の実施形態における緩和光は、アルカリ金属原子のスピン偏極を早く緩和させるためのものであり、セル中のアルカリ金属原子のD1遷移共鳴波長またはD2遷移共鳴波長の波長を有する。また、本願発明の実施形態における緩和光は、紫外領域の波長の光は含まないことが好ましく、緩和光の好ましい波長の範囲は700nm以上900nm以下である。
交差領域202を通過したプローブ光104の偏光面は、交差領域202でのスピン偏極S に比例した常磁性ファラデー回転を受ける。そして、プローブ光104は、偏光測定系300に入射し、偏光測定される。交差領域203を通過したプローブ光105の偏光面は、交差領域203でのスピン偏極S に比例した常磁性ファラデー回転を受ける。そして、プローブ光105は、偏光測定系301に入射し、偏光測定される。その結果、各交差領域における図2中y方向の磁場成分Bを測定する。
次に、本実施形態による光ポンピング磁力計100の一例について、各構成部分のそれぞれについて、より具体的に説明する。
〔1〕恒温断熱槽101
恒温断熱槽101内には、ガラスセルが設置されている。このセルは、ガラスなど、プローブ光やポンプ光に対して透明な材料により構成された気密構造体である。セル内には、アルカリ金属原子としてカリウム(K)が封入されている。セルに利用可能なアルカリ金属原子としては、カリウムのほか、ルビジウム(Rb)やセシウム(Cs)が挙げられる。セル内に封入するアルカリ金属原子は、必ずしも1種類である必要はなく、カリウム、ルビジウム及びセシウムを含む群から選択される少なくとも1種類の原子を含むことができる。
また、セル内には、バッファガスと、クエンチャガスとが更に封入されている。バッファガスとしては、ヘリウム(He)ガスが挙げられる。ヘリウムガスは、偏極アルカリ金属原子の拡散を抑える効果を有しており、セル壁との衝突によるスピン緩和を抑制して偏極率を高めるために有効である。また、クエンチャガスとしては、窒素(N)ガスが挙げられる。窒素ガスは、励起状態にあるカリウム原子からエネルギーを奪い蛍光を抑えるためのクエンチャガスであり、光ポンピングの効率を上げるために有効である。
カリウム原子は、自原子同士及びヘリウム原子との衝突によるスピン偏極破壊に対する散乱断面積が、アルカリ金属原子の中で最も小さい。なお、スピン偏極破壊に対する散乱断面積は、カリウム原子に次いでルビジウム原子が小さい。そのため、緩和時間が長く磁場信号応答の大きい磁気センサを構築するためのアルカリ金属原子としては、カリウムが最も好ましい。
一方、ルビジウムやセシウムはカリウムに比べて同一温度下での蒸気圧が高いため、カリウムに比べてより低い温度で同じ原子数密度を得ることができるという利点がある。このため、より低温で動作するセンサを構築する等の観点からは、ルビジウム原子やセシウム原子を用いることも有効である。
測定時には、セル内のアルカリ金属ガスの密度を高めるために、セルを最大200℃程度の温度まで加熱する。この熱が外に逃げないようにする役割を、恒温断熱槽101は担っている。
恒温断熱槽101中のセルの加熱方式としては、例えば、加熱された不活性な気体を外部から恒温断熱槽101内に流し込みセルを加熱する方式が挙げられる。或いは、恒温断熱槽101内に配置したヒータに電流を流して加熱する方式でもよい。この場合には、ヒータ電流に起因する磁場が計測信号に影響することを回避するために、ポンプ光の変調周波数よりも倍以上高い周波数の電流でヒータを駆動することが有効である。また、恒温断熱槽101の外部から導入した光をセル或いはセルの周囲に配置した吸光部材で吸収させることにより加熱する光加熱方式であってもよい。
〔2〕バイアス磁場調整用コイル124
バイアス磁場調整用コイル124は、不図示の磁気シールド内に設置されている。この磁気シールドは、外部環境から侵入する磁場を低減するためのものである。
バイアス磁場調整用コイル124は、恒温断熱槽101中のセル周囲の磁場環境を操作するために用いられるものである。バイアス磁場調整用コイル124の具体的例としては、例えば、3軸ヘルムホルツコイルが挙げられる。具体的には、バイアス磁場調整用コイル124により、測定周波数とラーモア周波数とが一致し共鳴するようにポンプ光112と平行方向(図中z方向)にバイアス磁場を印加する。
また、バイアス磁場調整用コイル124は、バイアス磁場方向以外の残留磁場(図中x方向及びy方向)を打ち消しバイアス磁場方向以外に磁場が印加されていない環境にするために使用される。更に磁場の空間不均一性を補正するために、シムコイルを追加してもよい。
〔3〕プローブ光光学系
プローブ光光学系は、プローブ光光源102、103と、直線偏光子106、107と、2分の1波長板108、109とを含んで構成される。
プローブ光光源102から出射されるプローブ光104及びプローブ光光源103から出射されるプローブ光105の波長は、信号応答が最大になるようアルカリ金属原子のD1遷移共鳴波長に対応する光周波数から数GHzないし数十GHz程度の離調をとる。信号応答を最大にする離調の値は、恒温断熱槽101中のセルのバッファガス圧及び温度に依存する。この波長を安定的に保つために、プローブ光光源102、103は外部共振器等の安定化手段を有していてもよい。プローブ光104は、直線偏光子106により直線偏光とされ、プローブ光105は、直線偏光子107により直線偏光とされる。また、波長の選定基準として、SNRを最大化するという条件で離調を選定してもよい。いずれの基準を用いた場合も、最適な離調量はセル内のポンプ光強度に依存するので、計測中に定期的にキャリブレーションを行って、離調量の補正を行うことも効果的である。
〔4〕ポンプ光光学系
ポンプ光光学系は、図2に示すように、ポンプ光光源110、111と、4分の1波長板114、115とを含んで構成される。
ポンプ光光源110から出射されるポンプ光112及びポンプ光光源111から出射されるポンプ光113の偏光は直線偏光であり、それらの波長は、アルカリ金属原子のD1遷移共鳴波長に合わせ、実際にはアルカリ金属原子のD1遷移共鳴波長から1nmから10nm程度の範囲を含むことができる。ポンプ光光源110、111は、ポンプ光の波長をセル内のアルカリ金属原子のD1遷移共鳴波長に固定するための光周波数安定化手段を有している。ポンプ光112は、4分の1波長板114によって円偏光に変換され、ポンプ光113は、4分の1波長板115によって円偏光に変換される。この際、ポンプ光112、113は、右回り円偏光と左回り円偏光のどちらに変換してもよい。
円偏光となったポンプ光112、113は、恒温断熱槽101中のセルに入射し、セル中のポンプ光112、113の光路上のアルカリ金属原子群を偏極する。
またポンプ光光学系として、同一のポンプ光光源から光をビームスプリッタ等で分割してポンプ光112、113としスピン偏極する構成も利用可能である。
〔5〕緩和光121
緩和光光源120から出射される緩和光121の波長は、アルカリ金属原子のD1遷移共鳴波長またはD2遷移共鳴波長であり、実際にはこれらの遷移共鳴波長から1nmから10nm程度の範囲を含むことができる。
緩和光光源120は、緩和光121の波長をアルカリ金属原子のD1遷移共鳴波長あるいはD2遷移共鳴波長に固定するための周波数安定化手段を有している。
本実施形態の一例としては、緩和光光源120は、緩和光121の波長をカリウム原子のD1遷移共鳴波長(770.1nm±10nmの範囲)あるいは、カリウム原子のD2遷移共鳴波長(766.7nm±10nmの範囲)に固定するための光周波数安定化手段を有している。あるいは、セル内のアルカリ金属原子がルビジウムである場合は、緩和光121の波長はルビジウム原子のD1遷移共鳴波長(795.0nm±10nmの範囲)、あるいは、ルビジウム原子のD2遷移共鳴波長(780.2nm±10nmの範囲)に固定され、セル内のアルカリ金属原子がセシウムである場合は、緩和光121の波長はセシウム原子のD1遷移共鳴波長(894.6nm±10nmの範囲)あるいは、セシウム原子のD2遷移共鳴波長(852.3nm±10nmの範囲)に固定される。さらに、緩和光強度が十分にある場合は、遷移共鳴波長から多少離調をとっても良い。
緩和光121は、光学窓123を透過して恒温断熱槽101中のセルに入射し、セル中の緩和光121の光路上のアルカリ金属原子群によって光吸収される。緩和光121の偏光としては、直線偏光を用いるのが最も効率的に緩和させることができ望ましい。直線偏光の場合、スピン偏極の向きによらず光の吸収率は一定であり、そして励起したアルカリ金属原子は、自発脱励起、あるいはクエンチャガス原子との衝突脱励起等によって2つの基底準位へほぼ均等に遷移するため、スピン偏極は緩和される。
緩和光121は、プローブ光104及びポンプ光112が構成する交差領域202と、プローブ光105及びポンプ光113が構成する交差領域203の間の領域のどこかを通過すればよく、入射方向は実施形態においては、例えば、−z方向、z方向、−x方向、あるいはx方向であり、入射位置は多少、上下(例えばy方向)してもよい。また、交差領域の数は2つに限ったものではなく、3つ以上構成しても良い。その場合、各交差領域間に緩和光を照射することでスピン偏極が混じり合うのを防ぐことができる。
緩和光121の偏光として、非偏光な光を利用する場合は、出来る限り電場の振動方向が時間的にランダムで平均的に円偏光度が0である光を用意する必要がある。また、緩和光121として、ポンプ光と同じ向きに伝搬する逆回転の円偏光の光、あるいはポンプ光と逆向きに伝搬する同じ回転方向の円偏光を用いる場合は、新たなスピン偏極を生成しないように、緩和光の強度を適切に調整する必要がある。
〔6〕偏光測定系300、301
偏光測定系300は、図4に示すように、偏光分離素子302と、フォトディテクタ303、304と、差分回路305とを含んで構成される。偏光測定系301も偏光測定系300と同様の構成であるため、偏光測定系300の構成を用いて説明する。
偏光分離素子302に入射するプローブ光104は、偏光角θに応じて、透過光と反射光とに分割される。光パワーで比を取れば、透過光と反射光との強度比は、cosθ:sinθとなる。ここでは、偏光分離素子302への入射光がすべて透過してフォトディテクタ303に入射する偏光状態、すなわちθ=0°の場合、を基準にしている。このとき、θ=90°の光は全て反射され、フォトディテクタ304に入射する。
2つに分割された光のパワー強度をフォトディテクタ303、304によりそれぞれ測定し、その差を差分回路305から出力する。被測定磁場が存在しないときのプローブ光104の偏光をθ=45°に合わせておくと、被測定磁場が存在しないときにはフォトディテクタ303、304に同じ光パワーの光が入射することになり、差分回路305からの出力は0になる。
一方、被測定磁場が存在するときには、その大きさに応じた偏光面の回転が生じ、フォトディテクタ303、304には異なる光パワーの光が入射することになり、差分回路305からは0ではないこれらの差分が出力される。すなわち、このときの差分回路305からの出力は、プローブ光104の偏光面の回転角に比例した信号であり、被測定磁場の大きさを反映したものである。
このように、本実施形態によれば、複数の計測領域間に緩和光を照射することで、スピン偏極が混じり合うのを防ぎ、空間的に異なる磁気信号の分離精度を上げることができ、同時に測定することができる。
[第2実施形態]
本発明の第2実施形態による光ポンピング磁力計及び磁気センシング方法について、図5を用いて説明する。図2及び図4に示す第1実施形態による光ポンピング磁力計と同様の構成要素については同一の名称で表し、説明を省略し或いは簡潔にする。同一の構成要素についての各実施形態における説明は、各実施形態に特有の構成に反しない範囲で、相互に適用可能である。
図5は、本実施形態による光ポンピング磁力計の構成を示す概略構成を示す斜視図である。
本実施形態による光ポンピング磁力計400は、図5に示すように、恒温断熱槽401と、プローブ光光学系402、403と、ポンプ光光学系410と、緩和光光学系420と偏光測定系430、431とを有している。
プローブ光404は偏光測定系430に入射し、またプローブ光405は偏光測定系431へ入射し、その偏光を測定する。
本実施形態による光ポンピング磁力計の構成と作用は、恒温断熱層、バイアス磁場調整用コイル、プローブ光光学系及び偏光測定系においては、図2及び図4に示す第1実施形態による光ポンピング磁力計と同様である。
次に、本実施形態による光ポンピング磁力計400のうちポンプ光光学系410と緩和光光学系420を構成する部分について説明する。
〔1〕ポンプ光光学系410
ポンプ光光学系410から出射されるポンプ光411の偏光は円偏光であり、その波長は、アルカリ金属原子のD1遷移共鳴波長に合わせる。ポンプ光光学系410は、ポンプ光の波長をアルカリ金属原子のD1遷移共鳴波長に固定するための光周波数安定化手段を有している。
セルに入射した円偏光成分を有するポンプ光411は、まずプローブ光404と交差し、その交差領域中のアルカリ金属原子群を偏極する。ポンプ光光学系410は、ポンプ光411が、図5に示す座標系において、y方向に沿って恒温断熱槽401中のセル内を伝搬するように配置されている。その後、プローブ光405との交差領域中のアルカリ金属原子群を偏極する。このように、1本のポンプ光で複数のプローブ光と交差し、各交差領域中のアルカリ金属原子群を偏極する構成となっている。
〔2〕緩和光光学系420
緩和光光学系420から出射される緩和光421の波長は、アルカリ金属原子のD1遷移共鳴波長に合わせる。本実施形態の一例としては、緩和光光学系420は、緩和光421の波長をカリウム原子のD1遷移共鳴波長(770.1nm)に固定するための光周波数安定化手段を有している。あるいは、カリウム原子のD2遷移共鳴波長(766.7nm)に固定してもよい。
緩和光421は、不図示の光学窓を透過して恒温断熱槽401中のセルに入射し、セル中の緩和光421の光路上のアルカリ金属原子群のスピン偏極を緩和させる。緩和光421は、プローブ光404及びポンプ光411が構成する交差領域と、プローブ光405及びポンプ光411が構成する交差領域の間の領域のどこかを通過すればよく、その入射位置はy方向に多少上下しても良く、入射方向は−z方向、あるいはプローブ光と平行方向、つまりx方向もしくは−x方向から入射しても良い。また、ポンプ光411と交差するプローブ光の本数は2本に限定するものではなく、3本以上交差させても良い。この場合、各交差領域間に緩和光を照射することにより、スピン偏極が混じり合うのを防ぐことができる。
このように、本実施形態によれば、単一のポンプ光によって、複数のプローブ光との交差領域上のアルカリ金属原子群を図5中y方向へ偏極し、z方向成分の磁場を測定する構成において、複数の交差領域間に緩和光を照射することで、スピン偏極が混じり合うのを防ぎ、空間的に異なる磁気信号の分離精度を上げることができる。同時に測定することができる。
[第3実施形態]
本発明の第3実施形態による光ポンピング磁力計及び磁気センシング方法について図6を用いて説明する。
図6は、本実施形態による光ポンピング磁力計の構成を示す概略図である。
本実施形態による光ポンピング磁力計500は、図6に示すように、恒温断熱槽501と、ポンプ光光源502、503と、直線偏光子506、507と、光変調部600、601と4分の1波長板508、509と、プローブ光光学系510と緩和光光学系520と偏光分離素子512とフォトディテクタ513、514と差分回路515と復調器516、517とを有している。
本実施形態による光ポンピング磁力計の構成と作用は、恒温断熱層、バイアス磁場調整用コイル、プローブ光光学系及び緩和光光学系においては、図5に示す第2実施形態による光ポンピング磁力計と同様である。
プローブ光511は偏光分離素子512により、その偏光面の角度に応じた強度によって反射光と透過光とに分割される。そして、偏光分離素子512の透過光はフォトディテクタ513に入射し、偏光分離素子512の反射光はフォトディテクタ514に入射するようになっている。フォトディテクタ513、514には、差分回路515が接続されている。
次に、本実施形態による光ポンピング磁力計500の各構成部分のそれぞれについて、より具体的に説明する。
〔1〕ポンプ光光学系
ポンプ光光学系は、図6に示すように、ポンプ光光源502、503と、直線偏光子506、507と、光変調部600、601と、4分の1波長板508、509とを含んで構成される。
ポンプ光光源502から出射されるポンプ光504及び、ポンプ光光源503から出射されるポンプ光505の波長は、ポンプ光光源502、503が持つ光周波数安定化手段によって、アルカリ金属原子のD1遷移共鳴波長に固定される。ポンプ光504は、直線偏光子506により直線偏光に調整された後、光変調部600により変調を受け、4分の1波長板508によって円偏光に調整される。ポンプ光505は、直線偏光子507により直線偏光に調整された後、光変調部601により変調を受け、4分の1波長板509によって円偏光に調整される。恒温断熱槽501中のセルに入射したポンプ光504、505はその光路上のアルカリ金属原子からなる群をそれぞれ偏極する。ポンプ光504、505は同一の光源からの光をビームスプリッタ等で分割して利用してもよい。
〔1.1〕光変調系(光変調部600、601)
ポンプ光504は光変調部600によって、ポンプ光505は光変調部601によって、そのポンピングレートに変調を受ける。光変調部600、601における変調方式としては、例えば、ポンプ光強度変調が挙げられる。光変調部600、601の具体的な構成について、図7を用いて以下に説明する。ポンプ光強度変調の一例としては、光チョッパーを利用した方法が挙げられる。光チョッパーは、周期的に光を遮蔽するものであり、光チョッパーを通過した光の光強度は、矩形波で変調されることになる。すなわち、図7に示すように、ポンプ光602aを光チョッパー603に入射することで、光強度に矩形波状の変調のかかったポンプ光602bを得ることができる。光チョッパー603における変調周波数は、光チョッパー603を制御するための信号発生器604により制御することができる。その他の変調手段としては、光周波数変調及び円偏光度変調が考えられる。
プローブ光と交差するポンプ光の本数は2本に限定されるものではなく、変調周波数の互いに異なるポンプ光を3本以上プローブ光と交差させてもよい。
また、ポンプ光光学系と緩和光光学系は図8のような同一の光源を利用する構成も可能である。図8で示すポンプ光・緩和光複合光学系700は、光源701と、直線偏光子702と、光分離素子703、704と、ミラー705と、光変調部600、601と、4分の1波長板706、707とを含んで構成される。
光源701から出射されるレーザ光710の波長は、光源701が持つ光周波数安定化手段によって、アルカリ金属原子からなるD1遷移共鳴波長に固定される。レーザ光710は、直線偏光子702により直線偏光になるよう調整された後、光分離素子703によってその一部がポンプ光711として分離される。ポンプ光711は、光変調部600により変調を受け、4分の1波長板706によって円偏光に調整され、恒温断熱槽501に入射する。一方、光分離素子703によってその一部が分離されたレーザ光710は、光分離素子704によって再びその一部が緩和光712として分離される。緩和光712は恒温断熱槽501へ入射する。そして、光分離素子704によってその一部が分離されたレーザ光710は、ミラー705により光変調部601に照射される。この光をポンプ光712と呼称する。ポンプ光712は、光変調部601により変調を受け、そして4分の1波長板707によって円偏光に調整され、恒温断熱槽501に入射する。
光分離素子703、704としてはハーフミラーやビームスプリッタといった、入射光を反射光と透過光に分離するものが使われる。この際、偏光に反射光と透過光の強度比が依存する偏光ビームスプリッタ等を用い、半波長板と組み合わせポンプ光711、713及び緩和光712の強度を調整する機能を持たせても良い。
〔2〕偏光測定系
偏光測定系は、図6に示すように、偏光分離素子512と、フォトディテクタ513、514と、差分回路515と、復調器516、517とを含んで構成される。
差分回路515の出力信号は、復調器516、517に入力され復調される。復調器としては、例えば、ロックインアンプが挙げられる。このとき、復調器516において、光変調部600の変調周波数と同じ周波数で復調することにより、プローブ光511とポンプ光504との交差領域の磁気信号を取り出すことができる。また、復調器517においては、光変調部601の変調周波数と同じ周波数で復調することにより、プローブ光511とポンプ光505との交差領域の磁気信号を取り出すことができる。
このように、本実施形態によれば、複数の計測領域間に緩和光を照射することで、スピン偏極が混じり合うのを防ぎ、またプローブ光511光路上の空間的に異なる磁気信号の分離精度を上げ同時に測定することができる。
[第4実施形態]
本発明の第4実施形態による光ポンピング磁力計及び磁気センシング方法について図9を用いて説明する。
図9は、本実施形態による光ポンピング磁力計の構成を示す概略図である。
本実施形態による光ポンピング磁力計800は、図9に示すように、恒温断熱槽801と、ポンプ光光源802、803と、直線偏光子806、807と、光変調部808、809と4分の1波長板810、811と、プローブ光光学系812、813と、緩和光光学系820と、緩和光整形手段900と、偏光測定系830、831を有している。
本実施形態による光ポンピング磁力計の構成と作用は、恒温断熱層、バイアス磁場調整用コイル、プローブ光光学系及びポンプ光光学系においては、図6に示す第3実施形態による光ポンピング磁力計と同様である。
次に、本実施形態による光ポンピング磁力計800の各構成部分のそれぞれについて、より具体的に説明する。
〔1〕緩和光光学系820
緩和光光学系820から出射される緩和光821の偏光は直線偏光であり、その波長は緩和光光学系820が持つ光周波数安定化手段によって、アルカリ金属原子からなるD1遷移共鳴波長あるいはD2遷移共鳴波長に固定される。緩和光821は、緩和光光学系820の持つビーム拡大手段によって拡大され、緩和光整形手段900に照射され、その一部のみ切り出される。緩和光整形手段900によって、切り出された緩和光821は恒温断熱槽801中のセルへ入射し、プローブ光814、815間の領域及びポンプ光804、805の間の領域に照射され、その光路上のアルカリ金属原子群の偏極をそれぞれ緩和する。
〔1.1〕緩和光整形手段900
緩和光821は緩和光整形手段900によって、そのビームの一部のみをとりだされる。緩和光整形手段900の具体的な構成について、図10を用いて以下に説明する。緩和光整形手段900は緩和光遮蔽部901及び緩和光透過部902を有している。緩和光遮蔽部901は緩和光821の波長の光を吸収あるいは反射する機能を持つ材質でできており緩和光821はプローブ光814、815間の領域及びポンプ光804、805の間の領域を透過するように切り取られる。緩和光透過部902は緩和光821の波長の光を透過する機能を持つものである。あるいは緩和光遮蔽部901のスリットでもよい。緩和光整形手段900は一枚である必要はなく、複数枚あっても良い。この場合、1枚目がポンプ光804、805の間の領域に照射するように緩和光821を整形し、2枚目がプローブ光814、815の間の領域に照射するように緩和光821を整形するというように機能を分離させても良い。
また、ポンプ光及びプローブ光は2組ずつに限定されるものではなく、3組以上あっても良い。その場合、緩和光整形手段900はプローブ光間の各領域及びポンプ光間の各領域を照射するように緩和光遮蔽部901及び緩和光透過部902で構成する。
[第五実施形態]
また本発明の第五実施形態は、上記実施形態に基づく、磁場強度に関する情報を取得する方法である。すなわち、アルカリ金属原子を内包する1つのセル内の領域の磁場強度に関する情報を取得する方法であって、円偏光成分を有するポンプ光と直線偏光成分を有するプローブ光とを該計測領域で交差させて照射して交差領域とし、該交差領域を通過する前記プローブ光を検出することで、該交差領域の磁場強度に関する情報を取得することを特徴とし、該交差領域を2以上設け、さらに、前記セル内に緩和光を照射し、2以上の交差領域の間に存在するアルカリ金属原子のスピン偏極を緩和させることを特徴とする方法を提供する。具体的には以下の3つのステップを少なくとも有する。
(1)円偏光成分を有するポンプ光と直線偏光成分を有するプローブ光とを、ポンプ光とプローブ光とが、複数の計測領域で交差させるように照射するステップ
(2)複数の計測領域を通過するプローブ光を検出することで、複数の計測領域の磁場強度に関する情報を取得するステップ
(3)セル内に緩和光を照射し、複数の計測領域の間に存在するアルカリ金属原子のスピン偏極を緩和させるステップ
なお、本実施形態に係る磁場強度に関する情報を取得する方法は上記以外のステップを適宜有していても良い。
[第六実施形態]
本発明の第六実施形態に係る光ポンピング磁力計は、アルカリ金属原子を内包する1つのセル内で、円偏光成分を有するポンプ光と直線偏光成分を有するプローブ光とを交差領域で交差させ、該交差領域を通過してくる前記プローブ光を検出することで、交差領域の磁場強度に関する情報を取得する光ポンピング磁力計である。そして、セル内の交差領域に存在するアルカリ金属原子のスピン偏極を緩和させて、交差領域の一部を計測領域とする緩和光を照射する緩和光光学系を有することを特徴とする。セル内への緩和光を照射する位置を変えることで、緩和光によって区切られる領域の面積を変えることができる。すなわち、緩和光の照射位置を変えることで、交差領域の含まれる領域の体積を変えることができる。
[変形実施形態]
本発明は、上記実施形態に限らず種々の変形が可能である。
上記実施形態は、本発明を適用しうる幾つかの態様を例示したものに過ぎず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜修正や変形を行うことを妨げるものではない。
101 恒温断熱槽
102、103 プローブ光光源
104、105 プローブ光
106、107 直線偏光子
108、109 2分の1波長板
110、111 ポンプ光光源
112、113 ポンプ光
114、115 4分の1波長板
120 緩和光光源
121 緩和光
122、123 光学窓
124 バイアス磁場調整用コイル
300、301 偏光測定系

Claims (11)

  1. アルカリ金属原子を内包する1つのセル内で、円偏光成分を有するポンプ光と直線偏光成分を有するプローブ光とを第1及び第2の計測領域で交差させ、該第1及び第2の計測領域を通過してくる前記プローブ光を検出することで、該第1及び第2の計測領域の磁場強度に関する情報を取得する光ポンピング磁力計であって、
    前記第1及び第2の計測領域間に存在するアルカリ金属原子のスピン偏極を緩和させる緩和光を出射する緩和光光学系を有することを特徴とする光ポンピング磁力計。
  2. 前記第1の計測領域を通過してくる前記プローブ光と、前記第2の計測領域を通過してくる前記プローブ光とをそれぞれ検出する第1及び第2の検出手段を有することを特徴とする請求項1に記載の光ポンピング磁力計。
  3. 前記第1の計測領域では、第1の変調条件で変調されている第1のポンプ光と前記プローブ光とが、前記第2の計測領域では、前記第1の変調条件とは異なる第2の変調条件で変調されている第2のポンプ光と前記プローブ光とが、それぞれ前記セル内で交差し、且つ前記プローブ光を検出する検出手段を有することを特徴とする請求項1に記載の光ポンピング磁力計。
  4. 前記第1の計測領域では第1のポンプ光と第1のプローブ光とが、前記第2の計測領域では第2のポンプ光と第2のプローブ光とが、それぞれ前記セル内で交差し、且つ前記第1及び第2のプローブ光をそれぞれ検出する第1及び第2の検出手段を有することを特徴とする請求項1に記載の光ポンピング磁力計。
  5. 前記アルカリ金属原子は、カリウム、ルビジウム及びセシウムを含む群から選択される少なくとも1種類の原子であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の光ポンピング磁力計。
  6. 前記アルカリ金属原子は、カリウム及びルビジウムを含むことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の光ポンピング磁力計。
  7. 前記緩和光光学系が緩和光整形手段を持つことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の光ポンピング磁力計。
  8. 前記緩和光は前記アルカリ金属原子のD1遷移共鳴波長またはD2遷移共鳴波長の波長を持つことを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の光ポンピング磁力計。
  9. 前記緩和光の波長が770.1nm±10nmの範囲、766.7nm±10nmの範囲、795.0nm±10nmの範囲、780.2nm±10nmの範囲、894.6nm±10nmの範囲あるいは、852.3nm±10nmの範囲であることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の光ポンピング磁力計。
  10. アルカリ金属原子を内包する1つのセル内で、円偏光成分を有するポンプ光と直線偏光成分を有するプローブ光とを交差領域で交差させ、該交差領域を通過してくる前記プローブ光を検出することで、該交差領域の磁場強度に関する情報を取得する光ポンピング磁力計であって、
    前記セル内の交差領域に存在するアルカリ金属原子のスピン偏極を緩和させて、前記交差領域の一部を計測領域とする緩和光を照射する緩和光光学系を有することを特徴とする光ポンピング磁力計。
  11. アルカリ金属原子を内包する1つのセル内の領域の磁場強度に関する情報を取得する方法であって、
    円偏光成分を有するポンプ光と直線偏光成分を有するプローブ光とを、複数の計測領域で交差させるように照射するステップと、
    該複数の計測領域を通過する前記プローブ光を検出することで、該複数の計測領域の磁場強度に関する情報を取得するステップと、
    前記セル内に緩和光を照射し、前記複数の計測領域の間に存在するアルカリ金属原子のスピン偏極を緩和させるステップと、を有することを特徴とする方法。
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