JP7403560B2 - 医療デバイス - Google Patents

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Description

本発明は、血管等の生体管腔の物体を除去するための医療デバイスに関する。
血管内のプラークや血栓などによる狭窄部の治療方法は、バルーンにより血管を拡張する方法や、網目状またはコイル状のステントを血管の支えとして血管内に留置する方法などが挙げられる。しかしながら、これらの方法は、石灰化により硬くなっている狭窄部や、血管の分岐部で生じている狭窄部を治療することは、困難である。このような場合においても治療が可能な方法として、プラークや血栓などの狭窄物を切削して除去する方法がある。
例えば特許文献1には、回転することで血管内の物体を切削する切削部を備えたデバイスが記載されている。このデバイスは、先端部のみにガイドワイヤルーメンが配置されたラピッドエクスチェンジ型である。このデバイスの先端部は、金属材料により形成されている。
米国特許第9788854号明細書
デバイスの先端部が金属材料により形成されると、剛性が高く撓み難い。このため、ガイドワイヤへの追従性が低下して、複雑な血管走行に追従することが困難となる。また、金属製の部材に樹脂製の部材を接続すると、樹脂製の部材が金属製の部材から脱落しやすい。
本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、切削部よりも先端側に金属部材を有しつつ、ガイドワイヤおよび生体管腔への高い追従性を有し、かつ樹脂により形成させる先端チップの破損を抑制できる医療デバイスを提供することを目的とする。
上記目的を達成する本発明に係る医療デバイスは、生体管腔内の物体を除去する医療デバイスであって、回転可能である駆動シャフトと、前記駆動シャフトの先端部に連結されて物体を切削する鋭利な刃または複数の砥粒を有する切削部と、前記駆動シャフトを回転可能に収容する外管と、前記外管の外表面付近に配置され、ガイドワイヤルーメンが形成されたガイドワイヤ用チューブと、外管に連結されて前記切削部の径方向外側を先端側へ延在し、前記切削部と前記ガイドワイヤ用チューブとの間に配置されるとともに、少なくとも一部が前記切削部より先端側に配置された金属により形成された金属部材と、前記金属部材の先端部と連結されて当該金属部材よりも先端側へ位置し、樹脂により形成された先端チップと、を有し、前記先端チップは、前記ガイドワイヤルーメンと連通して当該ガイドワイヤルーメンよりも先端側へ位置する先端ルーメンを有し、前記金属部材は、外周面に、少なくとも1つの凹部を有し、前記凹部は、先端側および基端側に対して窪んだ底を有して形成され、または貫通孔を有して形成され、前記底を有する前記凹部の前記底より先端側の内面または前記貫通孔を有する前記凹部の前記貫通孔の先端側の内面は、基端側へ向き、前記先端チップは、前記凹部に入り込み、当該凹部の基端側を向く内面に密着している。
上記のように構成した医療デバイスは、金属部材よりも先端側に配置されて樹脂により形成される先端チップが、金属部材よりも柔軟に変形する。このため、医療デバイスは、ガイドワイヤルーメンに挿入されるガイドワイヤおよび生体管腔への追従性が向上する。さらに、先端チップは、凹部に入り込んでいるため、金属部材からの剥離や分離が抑制される。したがって、本医療デバイスは、切削部よりも先端側に金属部材を有しつつ、ガイドワイヤおよび生体管腔への高い追従性を有し、かつ樹脂製の先端チップの破損を抑制できる。
実施形態に係る医療デバイスおよび駆動デバイスを示す正面図である。 医療デバイスの基端部を示す断面図である。 医療デバイスの先端部を示す図であり、(A)は正面図、(B)は断面図である。 医療デバイスの先端部を、先端チップ、第1の固定チューブおよび第2の固定チューブを透過して示す図であり、(A)は正面図、(B)は平面図である。 医療デバイスの先端部の変形例を、先端チップおよび第1の固定チューブを透過して示す正面図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。なお、図面における各部材の大きさや比率は、説明の都合上誇張され実際の大きさや比率とは異なる場合がある。
本実施形態に係る医療デバイス10は、急性下肢虚血や深部静脈血栓症において、血管内に挿入され、血栓、プラーク、アテローム、石灰化病変等を破壊して除去する処置に用いられる。本明細書では、デバイスの血管に挿入する側を「先端側」、操作する側を「基端側」と称することとする。なお、除去する物体は、必ずしも血栓、プラーク、アテローム、石灰化病変に限定されず、生体管腔内に存在し得る物体は、全て該当し得る。
医療デバイス10は、図1に示すように、駆動力を発生させる駆動デバイス100に連結されて駆動される。医療デバイス10および駆動デバイス100は、1つの医療システム1を構成する。
医療デバイス10は、図1~4に示すように、長尺であって回転駆動される駆動シャフト20と、駆動シャフト20を収容する外管30と、血栓等の物体を切削する切削部40と、ガイドワイヤW(図3(B)を参照)を挿入可能なガイドワイヤ用チューブ33とを備えている。医療デバイス10は、さらに、ガイドワイヤ用チューブ33の先端部に連結される先端チップ35と、外管30の先端部に連結される金属部材70と、ガイドワイヤ用チューブ33を金属部材70に固定する第1の固定チューブ90と、ガイドワイヤ用チューブ33を外管30に固定する第2の固定チューブ91とを備えている。医療デバイス10は、さらに、駆動シャフト20の基端部を回転可能に保持する第1のハウジング50と、外管30の基端部に連結される第2のハウジング60とを備えている。
駆動シャフト20は、図2、3(B)に示すように、回転力を切削部40に伝達する。駆動シャフト20は、切削した物体を基端側へ搬送するための吸引ルーメン22(内腔)が形成されている。駆動シャフト20は、軸心Xを有する長尺な管状の駆動管21と、駆動管21の内部に配置される内管23と、駆動管21の基端部に固定される回転入力部24とを備えている。
駆動管21は、外管30を貫通し、先端部に切削部40が固定されている。駆動管21の基端部は、第2のハウジング60の内部に位置している。駆動管21は、回転入力部24を介して、後述する回転駆動軸121により回転駆動される。駆動管21は、先端に、吸引対象物であるデブリ(切削した血栓等)が入り込む入口部26を有している。駆動管21の基端は、内腔が塞がれており、回転入力部24に固定されている。駆動管21は、第2のハウジング60の内部に位置する基端部に、吸引ルーメン22が側方へ開口する導出部25を有している。導出部25は、入口部26から駆動管21の内部に入ったデブリが排出される出口である。
駆動管21は、柔軟で、かつ基端側から作用する回転の動力を先端側に伝達する。駆動管21は、全体が1つの部材で構成されてもよく、または複数の部材で構成されてもよい。駆動管21は、部位によって剛性を調節するために、螺旋状のスリットや溝をレーザー加工等により形成されてもよい。また、駆動管21の先端部と基端部は、異なる部材で構成されてもよい。内管23は、可撓性を備える管体であり、駆動シャフト20の内部に配置される。内管23は、駆動管21の内部に配置される。内管23は、駆動管21の内部を流れるデブリにより、駆動管21の内周面が損傷することを抑制する。なお、内管23は、設けられなくてもよい。
駆動管21の構成材料は、例えば、ステンレス、Ta、Ti、Pt、Au、W、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン、ポリアミド、ポリエチレンテレフタレートなどのポリエステル、ETFE(エチレンテトラフルオロエチレン共重合体)等のフッ素系ポリマー、PEEK(ポリエーテルエーテルケトン)、ポリイミド等が好適に使用できる。また、複数の材料によって構成されてもよく、線材などの補強部材が埋設されてもよい。
回転入力部24は、図2に示すように、駆動管21の基端に固定される略円柱状の部材である。回転入力部24は、駆動デバイス100の回転駆動軸121と連結して回転の動力を受け取る部材である。回転入力部24の基端部は、回転駆動軸121が嵌合する嵌合凹部27を備えている。
外管30は、図2~4に示すように、駆動シャフト20を回転可能に収容する外管本体31と、外管本体31の先端部に配置される外管先端部32とを備えている。
外管本体31は、管体であり、基端部が第2のハウジング60に固定されている。外管本体31の先端部は、外管先端部32の基端側に位置している。外管本体31は、先端部に、所定の角度で曲がる湾曲部34を有している。湾曲部34は、外管本体31を回転させることで、外管本体31の先端の向きを変更するために利用できる。
外管本体31の構成材料は、特に限定されないが、例えばポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン、ポリアミド、ポリエチレンテレフタレートなどのポリエステル、もしくは各種エラストマー、ETFE等のフッ素系ポリマー、PEEK、ポリイミド等が好適に使用できる。また、外管本体31は、複数の材料によって構成されてもよく、線材などの補強部材が埋設されてもよい。
切削部40は、血栓、プラークや石灰化病変等の物体を切削して小さくする部材である。したがって、“切削”とは、接触する物体に力を作用させて、物体を小さくすることを意味する。切削における力の作用方法や、切削後の物体の形状や形態は、限定されない。切削部40は、上述した物体を切削できる強度を有している。切削部40は、駆動管21の先端部に固定されている。切削部40は、筒状であり、駆動管21よりも先端側へ突出する。切削部40の先端は、鋭利な刃41を備えている。なお、刃41の形状は、特に限定されない。切削部40は、刃41ではなく、微小な砥粒を多数有してもよい。
切削部40の構成材料は、血栓を切削できる程度の強度を有することが好ましく、例えば、ステンレス、Ta、Ti、Pt、Au、W、形状記憶合金等が好適に使用できる。切削部40の構成材料は、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)などのエンジニアリングプラスチック等の樹脂でもよい。
外管先端部32は、筒状であり、外管本体31の先端部に固定されている。外管先端部32は、切削部40の基端側に配置され、切削部40に対して摺動可能である。外管先端部32の外周面には、金属部材70が連結されている。外管先端部32の構成材料は、例えば、ステンレス、Ta、Ti、Pt、Au、W、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン、ポリアミド、ポリエチレンテレフタレートなどのポリエステル、ETFE(エチレンテトラフルオロエチレン共重合体)等のフッ素系ポリマー、PEEK(ポリエーテルエーテルケトン)、ポリイミド等が好適に使用できる。
ガイドワイヤ用チューブ33は、図1、3~4に示すように、内部にガイドワイヤWを挿入可能なガイドワイヤルーメン34が形成されている。ガイドワイヤ用チューブ33の基端部は、外管本体31の先端部の外周面に固定されている。ガイドワイヤ用チューブ33の先端部は、切削部40よりも先端側で、金属部材70および先端チップ35に固定されている。医療デバイス10は、先端部にのみガイドワイヤルーメン34が形成されるラピッドエクスチェンジ型のデバイスである。ガイドワイヤ用チューブ33の構成材料は、特に限定されないが、先端チップ35の融点よりも高い融点を有することが好ましく、例えばポリイミド、PEEK(ポリエーテルエーテルケトン)等が好適に使用できる。なお、ガイドワイヤ用チューブ33の構成材料は、これらに限定されず、例えばポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン、ポリアミド、ポリエチレンテレフタレートなどのポリエステル、もしくは各種エラストマー、ETFE(エチレンテトラフルオロエチレン共重合体)等のフッ素系ポリマーなどであってもよい。
金属部材70は、外管先端部32に連結されて切削部40よりも先端側へ延在する固定部71と、固定部71に連結されるストッパー72とを備えている。固定部71は、略板形状であり、駆動シャフト20の軸心Xの方向に沿って延在する第1の面73および第2の面74を有している。第1の面73および第2の面74は、略板形状である固定部71の面である。第1の面73は、外管30および切削部40に向かう面である。第2の面74は、第1の面73の反対側を向き、ガイドワイヤ用チューブ33と接触する面である。第1の面73の基端部は、外管先端部32の外周面に固定されている。第1の面73の基端部は、外管先端部32の外周面に沿うように湾曲している。第1の面73の先端部は、ストッパー72に固定されている。固定部71は、第1の面73および第2の面74の間の2つの側面75に、第1の凹部76を有する。第1の凹部76は、固定部71の第1の面73から第2の面74へ到達するように切り欠き状(溝状)に形成されている。第1の凹部76は、先端側および基端側に対して窪んだ底76A(凹部76の最も深い部位)を有する凹形状である。第1の凹部76の内面76Bの少なくとも一部は、基端側を向いている。内面76Bは、第1の凹部76を構成する窪んだ面である。内面76Bは、平面であっても、平面以外の面(例えば曲面)であってもよい。なお、基端側を向く第1の凹部76の内面76Bの法線方向は、基端方向成分を有すればよく、軸心Xと平行であっても、平行でなくてもよい。軸心Xに沿う方向の力が先端チップ35と金属部材70の間に作用する際に、第1の凹部76に入り込む先端チップ35の材料が第1の凹部76に引っ掛かり、第1の凹部76から抜け難い。特に、第1の凹部76の内面76Bの少なくとも一部は、基端側を向いているため、第1の凹部76に入り込む先端チップ35の材料が第1の凹部76の内面76Bに引っ掛かり、第1の凹部76から抜け難い。このため、先端チップ35と金属部材70の、軸心Xに沿う方向への結合力が向上する。第1の凹部76は、各々の側面75に、複数(本実施形態では2つ)設けられるため、先端チップ35と金属部材70の結合力が向上する。
ストッパー72は、ストッパー72が生体管腔の壁に接触することによって、切削部40の生体管腔の壁(径方向)への移動を止めることができる。ストッパー72は、第1の面73の切削部40よりも先端側の部位に固定されている。ストッパー72は、第1の面73に固定されるストッパー先端部77と、ストッパー先端部77から基端側へ延在するストッパー基端部78とを備えている。ストッパー先端部77は、第1の面73から略垂直に立ち上がっている。ストッパー先端部77は、反対側を向く2つのストッパー側面79と、傾斜部80とを有している。2つのストッパー側面79は、略平行である。2つのストッパー側面79は、軸心Xと略垂直な方向を向いている。傾斜部80は、ストッパー先端77の固定部71に固定される側の反対側に形成されている。傾斜部80は、基端側へ向かうほど固定部71から離れるように傾斜している。第1の面73(または軸心X)に対する傾斜部80の傾斜角度αは、傾斜部80の傾斜角度αが最も大きい部位81において、例えば10°~80°である。ストッパー先端部77が、生体管腔の壁に接触することによって、切削部40の生体管腔の壁(径方向)への移動を止めることができる。
ストッパー基端部78は、ストッパー先端部77の傾斜部80から基端側へ連続するように形成されている。ストッパー基端部78は、切削部40の内部に差し込まれている。ストッパー基端部78が切削部40に差し込まれることで、ストッパー基端部78が、生体管腔の壁に接触して、切削部40の生体管腔の壁(径方向)への移動を止め、生体管腔の切削すべきでない部位を切削することを抑制できる。ストッパー基端部78が延在する方向は、軸心Xと平行である。傾斜部80の傾斜角度αは、ストッパー基端部78に向かって徐々に減少している。このため、ストッパー基端部78および傾斜部80の間は、滑らかな面で連続して形成される。このため、外部へ露出している傾斜部80およびストッパー基端部78は、生体管腔に滑らかに接触する。したがって、金属部材70は、外部へ露出する傾斜部80およびストッパー基端部78によって生体管腔に接触できる。このため、金属部材70は、生体管腔を滑らかに移動できるとともに、生体管腔の意図しない損傷を抑制できる。
ストッパー側面79には、第2の凹部82が形成されている。第2の凹部82は、ストッパー側面79の固定部71に隣接する部位に形成される。なお、第2の凹部82が形成される位置は、これに限定されず、ストッパー側面79の固定部71から離れた位置に形成されてもよい。第2の凹部82は、所定の深さで形成される非貫通の孔である。なお、第2の凹部82は、貫通して形成されてもよい。例えば、第2の凹部82は、一方のストッパー側面79から、反対側のストッパー側面79まで貫通して形成されてもよい。第2の凹部82は、第1の凹部76よりも基端側に配置されている。第2の凹部82は、非貫通の孔、または貫通する孔であるため、先端側および基端側に対して窪んだ凹形状である。第2の凹部82の内面82Bの少なくとも一部は、基端側を向いている。内面82Bは、第2の凹部82を構成する窪んだ面である。内面82Bは、平面であっても、平面以外の面(例えば曲面)であってもよい。なお、基端側を向く第2の凹部82の内面82Bの法線方向は、基端方向成分を有すればよく、軸心Xと平行であっても、平行でなくてもよい。このため、軸心Xに沿う方向の力が先端チップ35と金属部材70の間に作用する際に、第2の凹部82に入り込む先端チップ35の材料が第2の凹部82に引っ掛かり、第2の凹部82から抜け難い。特に、第2の凹部82の内面82Bの少なくとも一部は、基端側を向いているため、第2の凹部82に入り込む先端チップ35の材料が第2の凹部82の内面82Bに引っ掛かり、第2の凹部82から抜け難い。これにより、先端チップ35と金属部材70の、軸心Xに沿う方向への結合力が向上する。第2の凹部82は、複数設けられるため、先端チップ35と金属部材70の結合力が向上する。なお、第2の凹部82が配置される位置は、特に限定されず、例えば、第1の凹部76のいずれかよりも先端側に配置されてもよい。本明細書では、第2の凹部82および第1の凹部76を、凹部76、82と総称する。
固定部71およびストッパー72は、一体的に形成されても、別部材が溶接等によって固定されて形成されてもよい。金属部材70の構成材料は、例えばステンレス、Ta、Ti、Pt、Au、W、ポリエチレン等が好適に使用できる。
第1の固定チューブ90は、図3、4に示すように、金属部材70とガイドワイヤ用チューブ33を連結するためのチューブである。第1の固定チューブ90は、金属材料からなる金属部材70と、樹脂材料からなるガイドワイヤ用チューブ33とを、良好に固定できる。第1の固定チューブ90は、金属部材70の固定部71と、ガイドワイヤ用チューブ33をまとめて囲んでいる。第1の固定チューブ90は、熱収縮性のチューブである。第1の固定チューブ90は、耐熱性の高いガイドワイヤ用チューブ33の構成材料(例えば、ポリイミドやPEEK等)が軟化する温度または融点よりも低い温度で収縮する。このため、第1の固定チューブ90を収縮させるために加熱しても、ガイドワイヤ用チューブ33はほとんど変形せず、ほとんど影響を受けない。第1の固定チューブ90は、固定部71の少なくとも1つ(本実施形態では2つ)の第1の凹部76を囲んでいる。第1の凹部76は、固定部71の第1の面73から第2の面74へ到達する切り欠き状(溝状)に形成されている。これにより、第1の固定チューブ90は、加熱されて収縮することで、第1の凹部76に入り込むことができる。このため、第1の固定チューブ90は、第1の凹部76を有する金属部材70に対して、ガイドワイヤWを強固に連結できる。熱収縮性のチューブの構成材料は、加熱によって径が収縮するように変形すれば特に限定されないが、例えばポリオレフィン、フッ素系ポリマー、ポリ塩化ビニル、熱可塑性エラストマー等が好適に使用できる。
第2の固定チューブ91は、外管30とガイドワイヤ用チューブ33を連結するためのチューブである。第2の固定チューブ91は、外管本体31と、ガイドワイヤ用チューブ33の基端部とをまとめて囲んでいる。第2の固定チューブ91は、第1の固定チューブ90と同様に、熱収縮性のチューブである。第2の固定チューブ91は、耐熱性の高いガイドワイヤ用チューブ33の構成材料(例えば、ポリイミドやPEEK等)が軟化する温度または融点よりも低い温度で収縮する。このため、第2の固定チューブ91を収縮させるために加熱しても、ガイドワイヤ用チューブ33はほとんど変形せず、ほとんど影響を受けない。第2の固定チューブ91は、加熱されて収縮することで、外管本体31に対してガイドワイヤ用チューブ33を強固に連結できる。
先端チップ35は、ガイドワイヤ用チューブ33の先端部と、金属部材70の先端部と、第1の固定チューブ90とを覆い、これらに連結されている。先端チップ35は、ガイドワイヤ用チューブ33および金属部材70よりも先端側へ延在している。先端チップ35の内部には、ガイドワイヤルーメン34と連通する先端ルーメン36が形成されている。先端ルーメン36は、ガイドワイヤルーメン34よりも先端側へ延在している。
先端チップ35の構成材料は、樹脂であり、好ましくは熱可塑性樹脂であり、例えばポリオレフィン(例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、エチレン-プロピレン共重合体、エチレン-酢酸ビニル共重合体、アイオノマー、或いはこれら二種以上の混合物等)、ポリ塩化ビニル、ポリアミド、ポリエステルエラストマー、ポリアミドエラストマー、ポリウレタン、ポリウレタンエラストマー、ポリイミド、フッ素樹脂等の高分子材料或いはこれらの混合物等が好適に使用できる。なお、本明細書において、樹脂は、エラストマーおよびゴムを含むものとする。先端チップ35は、加熱されて溶融した状態で、ガイドワイヤ用チューブ33、金属部材70および第1の固定チューブ90の表面に供給された後、硬化して形成されることができる。なお、先端チップ35の形成方法は、これに限定されない。
先端チップ35は、固定部71の先端側の一部と、傾斜部80の先端側の一部と、ストッパー側面79の先端側の一部とを覆っている。これにより、先端チップ35の材料は、固定部71に配置される第1の凹部76と、ストッパー先端部77に配置される第2の凹部82とに入り込みつつ、これらを覆っている。先端チップ35の材料は、収縮して第1の凹部76に入り込むことで窪むように変形した第1の固定チューブ90の外表面に入り込んでいる。先端チップ35は、傾斜部80の先端部を覆うチップ傾斜部37を有している。チップ傾斜部37の傾斜角度βは、傾斜部80の外部に露出している部位の最も先端側の部位(チップ傾斜部37に隣接する部位)の傾斜角度αよりも小さい。これにより、先端チップ35に覆われる金属部材70の軸心Xに沿う方向の長さを短くできる。このため、医療デバイス10の先端部の柔軟性を向上できる。また、医療デバイス10が押し込まれる際に、金属部材70の傾斜部80は、チップ傾斜部37の後に生体管腔に対して接触するため、傾斜部80は、生体管腔に対して滑らかに接触できる。なお、チップ傾斜部37の傾斜角度βは、傾斜部80の外部に露出している部位の最も先端側の部位の傾斜角度α以上であってもよい。これにより、先端チップ35によって覆われる金属部材70の軸心Xに沿う方向の長さを長くできる。このため、金属部材70を、先端チップ35によって全周的に覆いやすい。さらに、金属部材70の第2の凹部82を、軸心Xに沿う方向へ長く形成できるため、先端チップ35が第2の凹部82に対して強固に連結される。また、図5に示す変形例に示すように、チップ傾斜部37の傾斜角度βは、傾斜部80の外部に露出している部位の最も先端側の部位の傾斜角度α以上であって、傾斜部80の先端チップ35で覆われる範囲に、傾斜角度αが部分的に大きくなって固定部71から離れる方向へ突出するアンカー86が形成されてもよい。これにより、先端チップ35は、第2の凹部82および第1の凹部76だけでなく、アンカー86においても固定される。このため、先端チップ35は、金属部材70からの剥離や脱落が抑制される。
第1のハウジング50は、図1、2に示すように、医療デバイス10の基端部に配置される。第1のハウジング50は、駆動デバイス100に連結されて、駆動デバイス100から回転駆動力および吸引力を受ける部位である。第1のハウジング50は、第2のハウジング60に周方向へ摺動可能に接続されるハウジング本体51と、吸引ポート54と、2つのシール部55とを備えている。ハウジング本体51には、駆動管21が回転可能に貫通する内部空間52が形成されている。吸引ポート54は、駆動デバイス100の吸引チューブ131を接続可能である。吸引ポート54は、内部空間52と連通している。外管30および第2のハウジング60を貫通する駆動管21の基端部は、内部空間52に位置している。駆動管21の導出部25は、内部空間52に位置している。このため、吸引チューブ131から吸引ポート54に作用する陰圧は、導出部25から駆動管21の内部に作用する。2つのシール部55は、内部空間52の陰圧が逃げることを抑制する。
第2のハウジング60は、第1のハウジング50の先端側の配置されている。第2のハウジング60は、外管30を回転させるために、術者が指で回転操作する部位である。第2のハウジング60は、第1のハウジング50に対して相対的に回転可能であるが、相対的に軸方向へ移動不能である。第2のハウジング60は、駆動シャフト20が回転可能に貫通する通路61と、術者が回転操作するために触れる操作部62とを備えている。通路61の先端部には、外管30の基端部が連結されている。
次に、駆動デバイス100について説明する。
駆動デバイス100は、図1に示すように、回転力を発生させる駆動部120と、吸引力を発生させる吸引部130とを備えている。
駆動部120は、回転駆動軸121と、回転駆動軸121を回転させる第1のモータ122とを備えている。第1のモータ122の回転速度は、特に限定されないが、例えば5,000~200,000rpmである。
吸引部130は、吸引チューブ131と、ポンプ132と、第2のモータ133と、廃液パック135とを備えている。吸引チューブ131は、医療デバイス10の吸引ポート54に接続可能である。ポンプ132は、第2のモータ133により駆動されて、吸引チューブ131に陰圧を作用させる。また、ポンプ132は、吸引チューブ131を介して吸引した流体を、廃液パック135へ排出する。なお、駆動デバイス100の構成は、上述の例に限定されない。
次に、実施形態に係る医療デバイス10の使用方法を、血管内の血栓、石灰化病変等の病変部を破壊して吸引する場合を例として説明する。
初めに、術者は、ガイドワイヤWを血管に挿入し、病変部の近傍へ到達させる。次に、術者は、医療デバイス10のガイドワイヤルーメン34に、ガイドワイヤWの基端を挿入する。この後、ガイドワイヤWをガイドとして、医療デバイス10を病変部の近傍へ到達させる。医療デバイス10は、血管内を押し進められる際に、ガイドワイヤWに追従して曲げられ、かつ複雑に曲がる血管走行に追従して曲げられる。ガイドワイヤWが挿入されるガイドワイヤ用チューブ33と先端チップ35は、金属部材70から離れるように力を受ける。医療デバイス10は、切削部40の先端側に配置される金属部材70に、樹脂により形成される先端チップ35が配置されている。すなわち、金属製の骨格(金属部材70)を有する医療デバイス10の最先端に、柔軟性に富む樹脂製の先端チップ35が配置される。このため、医療デバイス10は、硬い金属部材70による高いプッシャビリティーおよびトルク伝達性と、柔らかい先端チップ35によるガイドワイヤWおよび血管への高い追従性を備えることができる。ガイドワイヤ用チューブ33は、第1の固定チューブ90によって金属部材70に固定されているため、金属部材70からの剥離や脱落が抑制される。さらに、先端チップ35は、第2の凹部82および第1の凹部76に入り込んでいるため、金属部材70からの剥離や脱落が抑制される。したがって、切削機能を備える複雑な機構を金属製の切削部40および金属部材70により構築しつつ、ガイドワイヤWや血管への追従性の高い医療デバイス10を実現できる。
術者は、切削部40の位置を周方向へ変更したい場合に、第1のハウジング50を保持した状態で、第2のハウジング60の操作部62を回転させる。これにより、外管30の湾曲部34の方向が変わり、切削部40の位置を変更できる。
次に、術者は、駆動デバイス100に医療デバイス10を接続する。これにより、回転駆動軸121は、回転入力部24に接続される。また、吸引チューブ131は、吸引ポート54に接続される。この後、術者は、駆動デバイス100を作動させる。これにより、回転駆動軸121の回転と、吸引チューブ131の吸引が開始される。回転駆動軸121は、回転入力部24を回転させる。これにより、回転入力部24に固定された駆動シャフト20および切削部40が回転する。回転する切削部40は、血管内で病変部を切削する。
吸引チューブ131は、吸引ポート54を介して内部空間52に陰圧を作用させる。このため、内部空間52に位置する導出部25から、駆動シャフト20の吸引ルーメン22に陰圧が作用する。したがって、図3(B)に示すように、切削部40の刃41により切削された病変部は、デブリとなって、切削部40の内側を基端側へ移動する。デブリは、駆動シャフト20の入口部26から吸引ルーメン22に吸引される。
吸引ルーメン22に吸引されたデブリは、図2に示すように、導出部25、内部空間52、吸引チューブ131を通ってポンプ132に到達する。ポンプ132に到達したデブリは、図1に示すように、廃液パック135に排出される。病変部の切削およびデブリの吸引が完了した後、術者は、駆動デバイス100の動作を停止させる。これにより、駆動シャフト20の回転が停止し、かつポンプ132の吸引が停止する。このため、切削部40による切削およびデブリの排出が停止される。この後、術者は、医療デバイス10を血管から抜去し、処置を完了する。
以上のように、第1実施形態に係る医療デバイス10は、生体管腔内の物体を除去する医療デバイス10であって、回転可能である駆動シャフト20と、駆動シャフト20の先端部に連結されて物体を切削する切削部40と、駆動シャフト20を回転可能に収容する外管30と、外管30の外表面付近に配置され、ガイドワイヤルーメン34が形成されたガイドワイヤ用チューブ33と、少なくとも一部が切削部40より先端側に配置された金属部材70と、金属部材70の先端部と連結されて当該金属部材70よりも先端側へ位置し、樹脂により形成された先端チップ35と、を有し、先端チップ35は、ガイドワイヤルーメン34と連通して当該ガイドワイヤルーメン34よりも先端側へ位置する先端ルーメン36を有し、金属部材70は、外周面に、少なくとも1つの凹部76、82を有し、凹部76、82の内面の少なくとも一部は、基端側へ向き、先端チップ35は、凹部76、82に入り込んでいる。
上記のように構成した医療デバイス10は、金属部材70よりも先端側に配置される樹脂により形成される先端チップ35が、金属部材70よりも柔軟に変形する。このため、医療デバイス10は、ガイドワイヤルーメン34に挿入されるガイドワイヤWおよび生体管腔(例えば、血管)への追従性が向上する。さらに、先端チップ35は、凹部76、82に入り込んでいるため、金属部材70からの剥離や分離等が抑制される。したがって、本医療デバイス10は、切削部40よりも先端側に金属部材70を有しつつ、ガイドワイヤWおよび血管への高い追従性を有するとともに樹脂により形成させる先端チップ35の破損を抑制できる。
また、先端チップ35は、凹部76、82の全体を覆っている。これにより、先端チップ35が凹部76、82に対して強固に連結される。このため、先端チップ35の金属部材70からの剥離や分離を抑制できる。なお、先端チップ35は、凹部76、82を部分的に覆ってもよい。すなわち、第2の凹部82の一部は先端チップ35に覆われ、一部は外部へ露出してもよい。また、第1の凹部76の一部は先端チップ35に覆われ、一部は外部へ露出してもよい。
また、凹部76、82は、貫通するまたは非貫通の孔である。これにより、凹部76、82に入り込んだ先端チップ35は、凹部76、82に強固に連結される。このため、先端チップ35の金属部材70からの剥離や分離を効果的に抑制できる。凹部76、82は、貫通すれば、凹部76、82に入り込む先端チップ35の量が大きくなりやすいため、先端チップ35が凹部76、82に対して強固に連結される。凹部76、82は、非貫通であれば、先端チップ35が凹部76、82に確実に入りやすくなり、凹部76、82内に意図しない空隙が生じることを抑制できる。
また、金属部材70は、外管30とガイドワイヤ用チューブ33を固定する固定部71を有し、凹部の少なくとも1つは、固定部71の側面75に形成される第1の凹部76である。これにより、先端チップ35が第1の凹部76に対して強固に連結される。このため、先端チップ35の金属部材70からの剥離や分離を効果的に抑制できる。
また、ガイドワイヤ用チューブ33は、先端チップ35よりも融点の高い材料により形成され、先端チップ35は、ガイドワイヤ用チューブ33の先端側の外周面の少なくとも一部を覆う。これにより、先端チップ35を成形する際の加熱によるガイドワイヤ用チューブ33の変形を抑制できる。
また、ガイドワイヤ用チューブ33は、先端チップ35よりも硬く、かつ金属部材70よりも柔らかい材料により形成され、ガイドワイヤ用チューブ33の最先端は、先端チップ35の最先端よりも基端側に位置し、金属部材70の最先端は、ガイドワイヤ用チューブ33の最先端よりも基端側に位置する。これにより、医療デバイス10の剛性は、基端側へ向かって徐々に高くなる。このため、医療デバイス10は、剛性のバランスが向上し、ガイドワイヤWや血管への追従性が向上するとともに、破損し難くなる。なお、材料の硬さ(柔らかさ)は、例えばロックウェル硬さ、ブリンネル硬さ、ビッカース硬さ、ショア硬さ、デュロメータ硬さ等により特定できる。
また、医療デバイス10は、ガイドワイヤ用チューブ33および金属部材70をまとめて囲む熱収縮性の第1の固定チューブ90を有する。これにより、ガイドワイヤWが通されて曲がりやすいガイドワイヤ用チューブ33が、金属部材70から離れようとする動きを、第1の固定チューブ90によって抑制できる。このため、ガイドワイヤ用チューブ33の金属部材70からの剥離や分離を効果的に抑制できる。
また、第1の固定チューブ90は、第1の凹部76の少なくとも1つを覆い、かつ第1の凹部76に入り込んでいる。これにより、第1の固定チューブ90は第1の凹部76に入り込み、金属部材70に対して強固に連結される。このため、ガイドワイヤ用チューブ33の金属部材70からの剥離や分離を効果的に抑制できる。
また、金属部材70は、先端チップ35の基端と切削部40の先端の間で外部へ露出する。これにより、金属部材70の全体を他の部材によって覆う必要がないため、医療デバイス10の細径化が可能である。
また、切削部40は、筒状に形成され、金属部材70は、外管30とガイドワイヤ用チューブ33を固定する固定部71と、固定部71に固定されるストッパー72と、を有し、ストッパー72の一部は、切削部40の内部に先端側から入っている。これにより、切削部40が血管壁を貫通する前に、ストッパー72は血管壁に当接して切削部40がそれ以上血管壁に対して移動できないようにする。したがって、切削部40が血管壁の切削すべきでない部位を切削することを、ストッパー72により抑制できる。このため、医療デバイス10の安全性が向上する。
また、凹部76、82の少なくとも1つは、ストッパー72に形成される第2の凹部82である。これにより、先端チップ35が第2の凹部82に対して強固に連結される。このため、先端チップ35の金属部材70からの剥離や分離を効果的に抑制できる。
また、ストッパー72は、傾斜部80を有し、傾斜部80は、基端側へ向かうほど固定部71から離れるように傾斜し、傾斜部80の少なくとも一部は、外部へ露出する。これにより、金属部材70は、外部へ露出する傾斜部80によって生体管腔に接触できる。このため、医療デバイス10は、生体管腔を滑らかに移動できるとともに、生体管腔の意図しない損傷を抑制できる。
なお、本発明は、上述した実施形態のみに限定されるものではなく、本発明の技術的思想内において当業者により種々変更が可能である。例えば、医療デバイス10が挿入される生体管腔は、血管に限定されず、例えば、脈管、尿管、胆管、卵管、肝管等であってもよい。したがって、切削する物体は、血栓でなくてもよい。
また、医療デバイス10は、第2の凹部82が形成されれば、第1の凹部76が形成されなくてもよい。また、医療デバイス10は、第1の凹部76が形成されれば、第2の凹部82が形成されなくてもよい。
また、医療デバイス10と駆動デバイス100は、一体的に構成されてもよい。
10 医療デバイス
20 駆動シャフト
30 外管
32 外管先端部
33 ガイドワイヤ用チューブ
34 ガイドワイヤルーメン
35 先端チップ
36 先端ルーメン
37 チップ傾斜部
40 切削部
70 金属部材
71 固定部
72 ストッパー
73 第1の面
74 第2の面
75 側面
76 第1の凹部(凹部)
76B 第1の凹部の内面
80 傾斜部
82 第2の凹部(凹部)
82B 第2の凹部の内面
90 第1の固定チューブ(固定チューブ)
91 第2の固定チューブ
W ガイドワイヤ
X 軸心

Claims (11)

  1. 生体管腔内の物体を除去する医療デバイスであって、
    回転可能である駆動シャフトと、
    前記駆動シャフトの先端部に連結されて物体を切削する鋭利な刃または複数の砥粒を有する切削部と、
    前記駆動シャフトを回転可能に収容する外管と、
    前記外管の外表面付近に配置され、ガイドワイヤルーメンが形成されたガイドワイヤ用チューブと、
    外管に連結されて前記切削部の径方向外側を先端側へ延在し、前記切削部と前記ガイドワイヤ用チューブとの間に配置されるとともに、少なくとも一部が前記切削部より先端側に配置された金属により形成された金属部材と、
    前記金属部材の先端部と連結されて当該金属部材よりも先端側へ位置し、樹脂により形成された先端チップと、を有し、
    前記先端チップは、前記ガイドワイヤルーメンと連通して当該ガイドワイヤルーメンよりも先端側へ位置する先端ルーメンを有し、
    前記金属部材は、外周面に、少なくとも1つの凹部を有し、
    前記凹部は、先端側および基端側に対して窪んだ底を有して形成され、または貫通孔を有して形成され、
    前記底を有する前記凹部の前記底より先端側の内面または前記貫通孔を有する前記凹部の前記貫通孔の先端側の内面は、基端側へ向き、
    前記先端チップは、前記凹部に入り込み、当該凹部の基端側を向く内面に密着している医療デバイス。
  2. 前記先端チップは、前記凹部の全体を覆っている請求項1に記載の医療デバイス。
  3. 前記金属部材は、前記外管と前記ガイドワイヤ用チューブを固定する固定部を有し、
    前記凹部の少なくとも1つは、前記固定部の側面に形成される第1の凹部である請求項1または2に記載の医療デバイス。
  4. 前記ガイドワイヤ用チューブは、前記先端チップよりも融点の高い材料により形成され、
    前記先端チップは、前記ガイドワイヤ用チューブの先端側の外周面の少なくとも一部を覆う請求項1~のいずれか1項に記載の医療デバイス。
  5. 前記ガイドワイヤ用チューブは、前記先端チップよりも硬く、かつ前記金属部材よりも柔らかい材料により形成され、
    前記ガイドワイヤ用チューブの最先端は、前記先端チップの最先端よりも基端側に位置し、
    前記金属部材の最先端は、前記ガイドワイヤ用チューブの最先端よりも基端側に位置する請求項1~のいずれか1項に記載の医療デバイス。
  6. 前記ガイドワイヤ用チューブおよび前記金属部材をまとめて囲む熱収縮性の固定チューブを有する請求項1~のいずれか1項に記載の医療デバイス。
  7. 前記固定チューブは、前記凹部の少なくとも1つを覆い、かつ前記凹部に入り込んでいる請求項1~のいずれか1項に記載の医療デバイス。
  8. 前記金属部材は、前記先端チップの基端と前記切削部の先端の間で外部へ露出する請求項1~のいずれか1項に記載の医療デバイス。
  9. 前記切削部は、筒状に形成され、
    前記金属部材は、前記外管と前記ガイドワイヤ用チューブを固定する固定部と、前記固定部に固定されるストッパーと、を有し、
    前記ストッパーの一部は、前記切削部の内部に先端側から入っている請求項1~のいずれか1項に記載の医療デバイス。
  10. 前記凹部の少なくとも1つは、前記ストッパーに形成される第2の凹部である請求項に記載の医療デバイス。
  11. 前記ストッパーは、傾斜部を有し、
    前記傾斜部は、基端側へ向かうほど前記固定部から離れるように傾斜し、
    前記傾斜部の少なくとも一部は、前記先端チップの基端と前記切削部の先端の間で外部へ露出する請求項または10に記載の医療デバイス。
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