JP7361200B2 - 医療デバイス - Google Patents

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Description

本発明は、生体管腔の物体を除去するための医療デバイスに関する。
血管内のプラークや血栓などによる狭窄部の治療方法は、バルーンにより血管を拡張する方法や、網目状またはコイル状のステントを血管の支えとして血管内に留置する方法などが挙げられる。しかしながら、これらの方法は、石灰化により硬くなっている狭窄部や、血管の分岐部で生じている狭窄部を治療することは、困難である。このような場合においても治療が可能なデバイスとして、アテレクトミーデバイスがある。
アテレクトミーデバイスは、高速回転する切削部により、血管内のプラークを剪断/破砕することで除去するデバイスである。アテレクトミーデバイスは、カテーテルの先端に配置される切削部と、切削部の高速回転を体外から伝達する駆動シャフトと、駆動シャフトを回転可能に収容する管体とを備えている。
アテレクトミーデバイスの基端部には、駆動シャフトを駆動する駆動部等を収納するハンドル部が設けられる。ハンドル部の内部には、駆動シャフトの基端部を保持するとともに、液密性を確保するためのシャフト支持体が設けられる。シャフト支持体は、ハンドル部が有するハウジング部に嵌め込まれる(例えば、特許文献1を参照)。
米国特許第8475484号明細書
駆動シャフトを保持するシャフト支持体は、ハンドル部のハウジング部に圧入されるため、ハンドル部に対して移動することができない。駆動シャフトは、回転中に曲がるなどして回転軸が振れることがある。このため、駆動シャフトはシャフト支持体との間に摩擦を生じやすく、これが駆動シャフトの回転トルク損失に繋がる。
本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、駆動シャフトとシャフト支持体の摩擦を低減した医療デバイスを提供することを目的とする。
上記目的を達成する本発明に係る医療デバイスは、回転可能な駆動シャフトと、
前記駆動シャフトの基端部に接続され、前記駆動シャフトを回転させる駆動部と、
前記駆動シャフトの基端部を収容するハウジングと、
前記駆動部と前記ハウジングとを収容するハンドル部と、を有し、
前記ハウジングは、
内部に設けられる収容部と、
前記収容部に配置され、前記駆動シャフトの基端部が挿通される内腔を有するシャフト支持体と、
前記シャフト支持体の外周面と前記収容部の内周面との間に配置された弾性体と、を有し、
前記シャフト支持体の外径は、前記収容部の内径よりも小さいことによって、前記シャフト支持体の外周面と前記収容部の内周面との間に隙間を有し、前記シャフト支持体は前記収容部内で前記弾性体を中心に傾倒するように可動である。
上記のように構成した医療デバイスは、駆動シャフトが回転中に、中心軸が傾倒するように、あるいは中心軸が平行移動するように、振れた場合に、シャフト支持体が追従してハンドル部に対して傾倒あるいは移動できるので、駆動シャフトとシャフト支持体の摩擦を低減して、駆動シャフトの回転トルク損失を低減できる。
第1実施形態に係る医療デバイスを示す平面図である。 医療デバイスのハンドルのケーシングを断面図で示し、その他を平面図で示す図である。 医療デバイスの先端部を示す断面図である。 医療デバイスの先端から基端側へ所定距離の部位を示す断面図である。 医療デバイスのハンドルの一部を拡大して示す断面図である。 図5のうちシャフト支持体付近の拡大図である。 医療デバイスにより病変部を除去している状態を示す概略図であり、(a)は切削を開始した状態、(b)は外管シャフトを回転させた後切削している状態、(c)は外管シャフトを移動させつつ切削している状態を示す。 駆動シャフトの中心軸が傾倒するように振れた場合のシャフト支持体付近の拡大断面図である。 駆動シャフトの中心軸が平行移動するように振れた場合のシャフト支持体付近の拡大断面図である。 第1変形例に係る医療デバイスのハンドルの一部を拡大して示す断面図である。 第2変形例に係る医療デバイスのハンドルの一部を拡大して示す断面図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。なお、図面における各部材の大きさや比率は、説明の都合上誇張され実際の大きさや比率とは異なる場合がある。また、本明細書では、医療デバイスの生体内腔に挿入する側を「先端側」、操作する側を「基端側」と称することとする。
本実施形態に係る医療デバイス10は、急性下肢虚血や深部静脈血栓症において、血管内に挿入され、血栓、プラーク、アテローム、石灰化病変等を破壊して除去する処置に用いられる。なお、除去する物体は、必ずしも血栓、プラーク、アテローム、石灰化病変に限定されず、生体管腔内や体腔内に存在し得る物体は、全て該当し得る。
医療デバイス10は、図1~4に示すように、長尺であって回転駆動される駆動シャフト20と、駆動シャフト20を収容する外管シャフト22と、血栓を切削する切削部24と、駆動シャフト20の内部に配置されるガイドワイヤルーメンチューブ26と、ハンドル部28とを備えている。
駆動シャフト20は、図2~4に示すように、長尺であり、回転力を切削部24に伝達する管体である。駆動シャフト20は、コイル部材30と、搬送力を発生させる搬送用コイル32と、外管シャフト22の後述する先端軸受部43に回転可能に支持される回転軸部33とを備えている。駆動シャフト20は、さらに、駆動シャフト20の先端部の外周に配置される第1保護チューブ36と、駆動シャフト20の基端部の外周に配置される第2保護チューブ37と、駆動シャフト20の第2保護チューブ37より基端側の外周に配置される基端チューブ38と、を備えている。
コイル部材30の構成材料は、例えば、ステンレス、Ta、Ti、Pt、Au、W、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン、ポリアミド、ポリエチレンテレフタレートなどのポリエステル、エチレン・テトラフルオロエチレン共重合体(ETFE)等のフッ素系ポリマー、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリイミド、などが好適に使用できる。
ガイドワイヤルーメンチューブ26は、駆動シャフト20の内側に配置される管体である。ガイドワイヤルーメンチューブ26は、ガイドワイヤWを通すガイドワイヤルーメン27が形成される。ガイドワイヤルーメンチューブ26は、ガイドワイヤルーメン27内を通るガイドワイヤWが、駆動シャフト20と擦れることを抑制する。ガイドワイヤルーメンチューブ26の先端部は、駆動シャフト20よりも先端側へ突出し、切削部24の内部に配置される。ガイドワイヤルーメンチューブ26の基端部は、ハンドル部28に配置されるハブ基端チューブ95に連結される。
外管シャフト22は、駆動シャフト20を収容する長尺な管体である。外管シャフト22は、外層40と、内層41と、形状付けシャフト42と、形状付けシャフト42よりも先端側に配置される先端軸受部43と、内層41および外層40の基端部が固定されるシール保持部80とを備えている。外層40と内層41の間には、生理食塩液等の液体を先端側へ送液するための送液ルーメン45が形成される。外層40の先端部には、内周面から外周面へ貫通する少なくとも1つの送液開口部46が形成される。内層41の内側には、切削した血栓等の物体を基端方向へ排出するための排出ルーメン47が形成される。
外層40は、トルクシャフト48と、トルクシャフト48の外周面に密着する外シース49とを備えている。
トルクシャフト48は、術者がハンドル部28で作用させるトルクを、先端側へ伝達する管体である。トルクシャフト48の基端部は、シール保持部80の内周面に固定されている。トルクシャフト48の先端部は、形状付けシャフト42の基端部に固定されている。トルクシャフト48の内側に、前述の送液ルーメン45が形成されている。トルクシャフト48は、生体管腔内で曲がるように柔軟性を備え、かつ高いトルク伝達性を備えることが好ましい。トルクシャフト48の構成材料は、例えばある程度の強度を有する金属材料からなる円管に、レーザー加工により、螺旋状のスリットや溝を形成したものを使用できる。金属材料は、例えばステンレス、Ta、Ti、Pt、Au、Wなどの金属材料を適用できる。
外シース49は、トルクシャフト48の外周面に密着する管体である。外シース49は、トルクシャフト48に形成される螺旋状のスリットの隙間から、送液ルーメン45内の液体が漏出することを抑制する。外シース49は、例えば加熱することで縮径してトルクシャフト48に密着する熱収縮チューブにより形成される。
内層41は、外層40の内側に隙間を有して配置される。内層41と外層40の間の隙間は、送液ルーメン45である。内層41の内側には、切削した血栓等の物体を基端方向へ排出するための排出ルーメン47が形成されている。内層41は、例えば、管状に編組されたブレード線が補強体として樹脂材料に埋設された管体である。内層41の先端部は、形状付けシャフト42の内周面に接着剤等である第1封止部41aによって固定されている。内層41の基端部は、外層40よりも基端側へ突出し、シール保持部80の内周面に接着剤等である第2封止部41bによって固定されている。
内層41を形成する樹脂材料は、ある程度の柔軟性と低摩擦性を有することが望ましく、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、PTFE・ETFE等のフッ素系ポリマー、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、ポリエチレン(PE)、ポリエーテルブロックアシドコポリマー(PEBAX)、ポリイミドおよびその組み合わせが好適に使用できる。
形状付けシャフト42は、トルクシャフト48の先端部が固定された管体である。形状付けシャフト42は、当該形状付けシャフト42の基端部の軸心と先端部の軸心がずれるように2か所で曲げられている。なお、形状付けシャフト42の曲げられる部位の数は、1か所であっても、3か所以上であってもよい。形状付けシャフト42は、回転させることで、外管シャフト22の先端部および切削部24の位置や向きを変更するために利用できる。
先端軸受部43は、外管シャフト22の最先端に配置されて、駆動シャフト20に設けられる回転軸部33を回転可能に支持している。先端軸受部43は、形状付けシャフト42の先端部に固定させている。先端軸受部43は、先端側に、切削した血栓等の物体や、送液開口部46から放出した液体を吸引して排出ルーメン47に取り込む先端開口部43aが形成されている。先端軸受部43の先端は、切削部24の基端側に位置している。
シール保持部80は、外層40の基端部および内層41の基端部が固定され、少なくとも一部が、ハンドル部28に設けられるハウジング60の内部に配置される。シール保持部80は、複数のシールを保持してハウジング60の内部で回転可能に支持される。シール保持部80は、駆動シャフト20の軸心に沿って貫通する保持部内腔81と、外周面から保持部内腔81へ貫通する供給口82と、後述する操作部54に固定される操作固定部83とを備えている。シール保持部80は、さらに、供給口82よりも先端側の外周面に形成される2つの第1凹部85と、第1凹部85と交互に配置される3つの第1ストッパ86と、供給口82よりも基端側の外周面に形成される2つの第2凹部87と、第2凹部87と交互に配置される3つの第2ストッパ88とを備えている。
保持部内腔81には、外管シャフト22の少なくとも一部、駆動シャフト20およびガイドワイヤルーメンチューブ26が貫通している。保持部内腔81の供給口82よりも先端側には、外層40のトルクシャフト48が接着剤等により固定されている。保持部内腔81の供給口82よりも基端側には、トルクシャフト48の内側をトルクシャフト48の基端開口部48aから基端方向へ突出する内層41が、第2封止部41bにより固定されている。したがって、外層40と内層41の間の送液ルーメン45は、供給口82に連通している。
第1凹部85の各々は、Oリング等の第1弾性体90を収容する。第1弾性体90は、シール保持部80がハウジング60の内部で回転可能な状態を維持しつつ、シール保持部80とハウジング60の間の液密性を保持している。第1ストッパ86は、第1弾性体90が第1凹部85から脱落することを抑制する。第2凹部87の各々は、Oリング等の第2弾性体91を収容する。第2弾性体91は、シール保持部80がハウジング60の内部で回転可能な状態を維持しつつ、シール保持部80とハウジング60の間の液密性を保持している。第2ストッパ86は、第2弾性体91が第2凹部87から脱落することを抑制する。
外管シャフト22の基端部の外周面には、耐キンクプロテクタ55と、操作部54とが固定されている。耐キンクプロテクタ55は、外管シャフト22の基端部におけるキンクを抑制する。操作部54の外表面は、術者の指が引っかかりやすくするように凹凸が形成されてもよい。
トルクシャフト48および形状付けシャフト42の構成材料は、ある程度の強度を有することが好ましく、例えば、ステンレス、Ta、Ti、Pt、Au、W、形状記憶合金などが好適に使用できる。外管シャフト22の構成材料は、ABS樹脂、ポリカーボネート(PC)、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、ポリアセタール(POM)、ポリフェニルサルフォン(PPSU)、ポリエチレン(PE)、カーボンファイバー、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)などのエンジニアリングプラスチック等の樹脂でもよい。
切削部24は、血栓等の物体を切削するための部材である。切削部24は、駆動シャフト20の先端部の外周面に固定されている。切削部24は、表面に、微小な砥粒を多数有している。または、切削部24は、鋭利な刃を備えてもよい。
回転軸部33は、外管シャフト22に設けられる先端軸受部43に回転可能に支持される。回転軸部33の基端部は、コイル部材30に固定され、回転軸部33の先端部は、切削部24に固定される。回転軸部33は、軸心に沿って延在する少なくとも1つの溝状の通路33aが形成されている。通路33aは、切削部24により切削された物体を、先端軸受部43の内側を通って基端方向へ通過させることができる。
切削部24の構成材料は、血栓を切削できる程度の強度を有することが好ましく、例えば、ステンレス、Ta、Ti、Pt、Au、W、形状記憶合金、超鋼合金などが好適に使用できる。
ハンドル部28は、ケーシング50と、駆動部51と、送液部52と、スイッチ53と、吸込みチューブ102と、第1送液チューブ100と、第2送液チューブ101と、排出チューブ103と、電気ケーブル104とを備えている。ハンドル部28は、さらに、操作部54と、ハウジング60と、シャフト支持体70とを備えている。
ケーシング50は、ハンドル部28の外郭を形成する。ケーシング50は、駆動部51、ハウジング60、シャフト支持体70、第1送液チューブ100、第2送液チューブ101、排出チューブ103の一部、および電気ケーブル104の一部を収容している。ケーシング50の先端部には、駆動シャフト20、外管シャフト22およびガイドワイヤルーメンチューブ26が貫通する通過孔56が形成される。
駆動部51は、例えば中空モータである。駆動部51は、電気ケーブル104を介して外部から供給される電力によって駆動力を発生する中空の動力シャフト51aを備えている。動力シャフト51aは、駆動部51を貫通し、図示しない軸受に支持されて回転する。動力シャフト51aは、駆動シャフト20を内部に収容している。動力シャフト51aの内周面は、駆動シャフト20の外周面と摺動可能に接触する。駆動シャフト20は、動力シャフト51aを略貫通し、駆動シャフト20の基端部において、動力シャフト51aの基端部に溶接または接着等によって固定される。動力シャフト51aの回転速度は、特に限定されないが、例えば5,000~200,000rpmである。駆動部51は、図示しない制御装置に接続され、ハンドル部28の内部あるいは外部から制御することができる。
電気ケーブル104は、外部の電源または制御装置に接続可能である。スイッチ53は、術者が駆動部51の駆動および停止を操作する部位である。スイッチ53は、ケーシング50の外面に位置している。なお、バッテリーがハンドル部28内に設けられる場合には、電気ケーブルはハンドル部28内に位置し、バッテリーに接続される。電気ケーブル104が外部の電源に接続される場合には、図示しない制御装置をハンドル部28内に設けることで、スイッチ53の操作入力を信号処理し、駆動部51および送液部52を制御することができる。
操作部54は、術者が指で操作して、外管シャフト22に回転トルクを作用させる部位である。操作部54は、外管シャフト22が固定されているシール保持部80の操作固定部83に固定されている。操作部54は、操作ダイヤル54aと、固定用凹部54bとを備えている。操作ダイヤル54aは、術者が指で操作する略円盤状の部位である。操作ダイヤル54aの外周面は、操作しやすいように、高い摩擦抵抗を有している。固定用凹部54bには、シール保持部80の操作固定部83が嵌合して、操作固定部83が固定される。術者が操作部54を回転させると、操作部54に固定される外管シャフト22が、駆動シャフト20、ガイドワイヤルーメンチューブ26およびケーシング50に対して回転する。このとき、操作部54が固定されるシール保持部80に保持される第1弾性体90および第2弾性体91が、シール保持部80の外周面を、摩擦抵抗を受けつつ摺動する。第1弾性体90および第2弾性体91のシール保持部80に対する摩擦抵抗は、外管シャフト22の回転方向の向きを保持できる程度に大きい。したがって、操作ダイヤル54aが術者によって回転された後、指を離すと、第1弾性体90および第2弾性体91のシール保持部80に対する摩擦抵抗により、回転された位置が保持される。なお、第1弾性体90および第2弾性体91は、シール保持部80の外周面に保持されて、ハウジング60の内周面と摺動してもよい。
ハウジング60は、液体や物体を排出する排出口61と、液体が送液される第1送液口62および第2送液口63とを備えている。ハウジング60は、さらに、第1送液口62が連通する第1送液用内腔64と、第2送液口63が連通する第2送液用内腔65と、排出口61が連通する排出用内腔66とを備えている。
第1送液用内腔64は、所定の内径を有してハウジング60の先端部に配置される。第1送液用内腔64は、シール保持部80を回転可能に収容している。第1送液用内腔64の内周面には、シール保持部80に保持される第1弾性体90および第2弾性体91が摺動可能に接触する。第1送液口62は、シール保持部80の供給口82と連通する位置に形成される。第1送液口62は、第1弾性体90よりも基端側に位置し、第2弾性体91よりも先端側に位置している。第1送液口62は、第1送液チューブ100が接続されて、第1送液チューブ100から液体を受けることができる。第1送液口62から送液される液体は、供給口82から、トルクシャフト48と内層41の間に形成される送液ルーメン45へ流入できる。このとき、第1弾性体90は、第1送液用内腔64の液体が、ハウジング60の外部へ漏出することを抑制する。また、第2弾性体91は、第2送液用内腔65の液体が、排出用内腔66へ漏出することを抑制する。また、内層41とシール保持部80を固定する第2封止部41bは、送液ルーメン45に流入した液体が、排出用内腔66へ漏出することを抑制する。なお、第1弾性体90および第2弾性体91は、シール保持部80ではなく、第1送液用内腔64の内周面に形成される溝部に保持されてもよい。
第2送液用内腔65は、所定の内径を有してハウジング60の基端部に配置される。ハウジング60は、第2送液用内腔65を密封するシャフト支持体70を収容する収容部67を有している。収容部67は、駆動シャフト20の基端部を収容する第1収容部67aと、第1収容部67aより内径が大きく、シャフト支持体70を収容する第2収容部67bとを有している。第2送液用内腔65の内周面には、シャフト支持体70に保持される第3弾性体75が接触する。第2送液用内腔65の第3弾性体75が接触する位置は、第2送液口63よりも基端側である。第2送液用内腔65の先端側は、排出用内腔66と連通する。第2送液口63は、第2送液チューブ101が接続されて、第2送液チューブ101から液体を受け入れることができる。第2送液口63から送液される液体は、第2送液用内腔65と連通する排出用内腔66へ流入できる。このとき、第3弾性体75は、第2送液用内腔65の液体が、ハウジング60の外部へ漏出することを抑制する。
排出用内腔66は、第1送液用内腔64および第2送液用内腔65の間に配置される。排出用内腔66は、第2送液用内腔65と連通している。排出用内腔66の内径は、第1送液用内腔64の内径および第2送液用内腔65の内径よりも小さい。排出口61は、排出チューブ103に接続されている。排出用内腔66において、外管シャフト22の基端が開口している。外管シャフト22の基端から基端方向へ突出する駆動シャフト20は、排出用内腔66を通り、さらに基端方向へ延在する。したがって、外管シャフト22と駆動シャフト20の間に形成される排出ルーメン47は、排出用内腔66に連通する。排出用内腔66は、排出ルーメン47から液体や物体を受け取り、排出口61から排出チューブ103へ排出できる。
シャフト支持体70は、ハウジング60の基端側から収容部67の第2収容部67bに入り込み、駆動シャフト20の基端部であって駆動部51より先端側の部分を保持するとともに、第2送液用内腔65を部分的に閉鎖する部材である。シャフト支持体70は、駆動シャフト20の軸心に沿って貫通する支持体内腔71と、外周面に形成される第3凹部72と、第2収容部67bの内径より大きい外径を有しハウジング60の基端面に対向する蓋部73とを備えている。支持体内腔71には、駆動シャフト20およびガイドワイヤルーメンチューブ26が貫通している。
第3凹部72は、Oリング等の第3弾性体75を収容する。第3弾性体75は、シャフト支持体70の外周面および第2収容部67bの内周面と接触し、シャフト支持体70と第2送液用内腔65の間の液密性を保持している。第3凹部72は、第3弾性体75より太い幅を有している。
蓋部73の先端面は、第2収容部67bの基端面に対向する。蓋部73の基端面は、ケーシング60から突出するストッパ部68に対向する。シャフト支持体70は、ストッパ部68により軸方向の移動が規制され、ハウジング60からの抜けを抑制されている。
図6に示すように、シャフト支持体70とハウジング60との間には、隙間P1が設けられる。シャフト支持体70の外径は、第2収容部67bの内径より小さい。このため、シャフト支持体70の外周面とハウジング60の第2収容部67bの内周面との間には、隙間P1が形成される。なお、図6は隙間を誇張して表している。隙間P1は、25~125μmの範囲に設定される。ただし、隙間P1の大きさはこれ以外の範囲に設定されてもよい。
シャフト支持体70の蓋部73は、対向する第2収容部67bの基端面との間に隙間P2が設けられる。また、蓋部73の基端面は、ストッパ部68との間に隙間P3が設けられる。隙間P1,P2,P3により、シャフト支持体70はハウジング60に対して軸方向を傾倒させるように回動できる。また、隙間P1により、シャフト支持体70はハウジング60に対して軸方向が一定のまま平行移動できる。すなわち、シャフト支持体70は、収容部67で可動である。
第1弾性体90、第2弾性体91および第3弾性体75の構成材料は、例えば、シリコーンゴム、エチレンプロピレンゴム、ニトリルゴム、クロロプレンゴム、イソプレンゴムブチルゴム、スチレンブタジエンゴム、ポリウレタンを始めとする天然ゴム、合成ゴム、シリコーン樹脂等が挙げられる。なお、第1弾性体90、第2弾性体91および第3弾性体75の構成材料は、PTFE、FEP、ナイロン等の樹脂材料を代用してもよい。図6に示すように、第1弾性体90、第2弾性体91および第3弾性体75は、円または楕円の断面形状に限らず、長方形等の断面形状を有することができる。
ハウジング60、シール保持部80、蓋部73および操作部54の構成材料は、例えば、超高分子ポリエチレン、ポリエステル、ポリアミド、ポリテトラフルオロエチレン等のフッ素系樹脂、ABS樹脂、ポリアセタール(POM)、ポリカーボネート(PC)、ポリプロピレン(PP)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、さらには、これらのうちの2種以上を組合せたもの(ポリマーアロイ、ポリマーブレンド、積層体等)が挙げられる。
送液部52は、第1送液チューブ100および第2送液チューブ101を介してハウジング60へ液体を送液するポンプである。送液部52は、ケーシング60の外部の送液源から生理食塩液等の液体の供給を受ける吸込みチューブ102に接続されて、吸込みチューブ102から液体を吸い込むことができる。送液部52は、第1送液チューブ100および第2送液チューブ101に接続されて、吸い込んだ液体を、第1送液チューブ100および第2送液チューブ101へ吐出できる。外部の送液源は、例えば生理食塩液バッグであるが、これに限定されない。送液部52は、ハンドル部28に設けられずに、外部に設けられてもよい。送液部52は、送液圧力が生成できるものであれば、ポンプに限定されず、例えば、シリンジや、点滴塔に吊られたバッグ、および加圧バッグであってもよい。
排出チューブ103は、ケーシング60の外部へ、液体や物体を排出するチューブである。排出チューブ103は、例えば液体や物体を収容できる廃液バッグに接続される。なお、排出チューブ103は、ポンプやシリンジ等のように、能動的に吸引可能な吸引源に接続されてもよい。
なお、駆動シャフト20の基端部は、当該駆動シャフト20の外周側に設けられる基端シャフト38を介して動力シャフト51aに接続される。駆動シャフト20は、基端シャフト38の基端部で溶接または接着され、基端シャフト38が動力シャフト51aに接着または溶接することによって固定される。シャフト支持体70と駆動シャフト20とを直接接続すると、コイル部材30で形成される駆動シャフト20の回転によりリークが多いが、シャフト支持体70と駆動シャフト20との間に、基端シャフト38を介在させることによって、リークを減少できる。
次に、本実施形態に係る医療デバイス10の使用方法を説明する。ここでは、血管内の石灰化した病変部を破壊して吸引する場合を例として説明する。
初めに、術者は、ガイドワイヤWを血管に挿入し、病変部Sの近傍へ到達させる。次に、術者は、医療デバイス10のガイドワイヤルーメン27に、ガイドワイヤWの基端を挿入する。この後、図7(a)に示すように、ガイドワイヤWをガイドとして、医療デバイス10の切削部24を、病変部Sの近傍まで移動させる。
次に、術者は、スイッチ53を操作し、駆動部51および送液部52の作動を開始させる。これにより、駆動部51の動力シャフト51aが回転し、動力シャフト51aに固定された駆動シャフト20および駆動シャフト20に固定された切削部24が回転する。これにより、術者は、切削部24によって病変部Sを切削できる。また、動力シャフト51aが回転すると、駆動シャフト20の外周面に配置される搬送用コイル32が、排出ルーメン47内の液体や物体を基端側へ搬送する力を発生させる。外管シャフト22の先端開口部43aには、吸引力が作用する。
術者は、切削部24の位置を周方向へ変更したい場合に、操作部54を操作することができる。術者は、操作ダイヤル54aを回転させると、操作部54に固定されている外管シャフト22が回転する。操作部54が固定されている外管シャフト22のシール保持部80は、ハウジング60の第1送液用内腔64の内部で回転する。このとき、シール保持部80は、第1弾性体90および第2弾性体91の内周面を摺動する。外管シャフト22が回転すると、外管シャフト22の先端部に設けられる形状付けシャフト42の先端部の方向が変わり、図7(b)に示すように、切削部24の位置を変更できる。したがって、大きく回転させることが困難なハンドル部28の全体を回転させることなく、切削部24の方向を変更しつつ切削できる。さらに、術者は、ハンドル部28の全体または体外に露出した外管シャフト22を軸方向に移動させて、外管シャフト22を、血管の長尺方向に沿って往復移動させる。これにより、図7(c)に示すように、切削部24により、病変部Sを血管の長尺方向に沿って切削できる。
切削部24により病変部Sを切削する際には、駆動シャフト20の中心軸が振れることがある。図8に示すように、駆動シャフト20の中心軸20bが、元の中心軸20aからAの角度だけ傾倒するように振れた場合を例に説明する。この場合に、シャフト支持体70は、駆動シャフト20の傾倒に合わせてハウジング60に対し傾倒することができる。これは、シャフト支持体70の外周面と収容部67のうち第2収容部67bの内周面との間、シャフト支持体70の蓋部73と収容部67のうち第2収容部67bの基端面との間、および、シャフト支持体70の基端面とストッパ部68との間に、それぞれ隙間が設けられていることによる。シャフト支持体70は、第3弾性体75によってハウジング60に支持されているので、第3弾性体75を中心にハウジング60に対して回動することができる。このように、駆動シャフト20の傾倒に追従してシャフト支持体70が傾倒することで、駆動シャフト20とシャフト支持体70との間の摩擦を低減でき、駆動シャフト20の回転トルク損失を低減できる。
駆動シャフト20は、中心軸が、元の中心軸20aから平行移動するように振れることもある。図9に示すように、中心軸20cが、元の中心軸20aからBの距離だけ平行移動した場合に、シャフト支持体70は、駆動シャフト20の移動に合わせて、ハウジング60に対し平行移動することができる。これにより、駆動シャフト20の回転トルク損失を低減できる。
第3凹部72は、第3弾性体75より太い幅を有しているので、第3弾性体75によりハウジング60に支持されたシャフト支持体70は、ハウジング60に対して回動しやすい。このため、シャフト支持体70を駆動シャフト20の振れに追従しやすくすることができる。
送液部52の作動が開始されると、吸込みチューブ102から生理食塩液が送液部52へ吸い込まれ、第1送液チューブ100および第2送液チューブ101へ吐出される。第1送液チューブ100へ吐出された生理食塩液は、第1送液口62からハウジング60の第1送液用内腔64へ流入する。第1送液口62から第1送液用内腔64へ流入した生理食塩液は、シール保持部80の供給口82から、外層40と内層41の間に形成される送液ルーメン45へ流入する。このとき、第1弾性体90は、第1送液用内腔64の液体が、ハウジング60の外部へ漏出することを抑制する。また、第2弾性体91は、第2送液用内腔65の液体が、排出用内腔66へ漏出することを抑制する。また、内層41とシール保持部80を固定する第2封止部41bは、送液ルーメン45に流入した液体が、排出用内腔66へ漏出することを抑制する。このため、第1送液口62から第1送液用内腔64へ流入した生理食塩液は、高い送液圧力を維持して、送液ルーメン45へ効果的に誘導される。
第2送液チューブ101へ吐出された生理食塩液は、第2送液口63からハウジング60の第2送液用内腔65へ流入する。第3弾性体75は、第2送液用内腔65の液体が、ハウジング60の外部へ漏出することを抑制する。また、第2送液チューブ101から第2送液用内腔65に供給された生理食塩液は、先端側の排出用内腔66へ流入する。
送液ルーメン45に入った生理食塩液は、先端方向へ移動する。送液ルーメン45を先端方向へ移動した生理食塩液は、外層40の先端部に形成される送液開口部46から、血管内に放出される。血管内に放出された生理食塩液の一部は、血液および切削された物体とともに、外管シャフト22の先端開口部43aから、排出ルーメン47へ吸引される。排出ルーメン47に入った物体および液体は、排出ルーメン47を基端方向へ移動する。排出ルーメン47に吸引される物体および血液は、生理食塩液によって薄められている。このため、排出物の粘度を低下させることで排出量を増大させるとともに、排出ルーメン47内で血栓が形成されることを抑制する。したがって、排出ルーメン47内に血栓が形成されることによる医療デバイス10の吸引力の低下や損傷を抑制しつつ、吸引性能を高めることができる。また、医療デバイス10内に形成された血栓が、生体管腔内に流出することを抑制できる。予め生理食塩水にヘパリンなどの抗凝固薬を混入することにより、血栓形成の抑制効果を高めることが可能である。
排出ルーメン47に入った液体や物体は、排出ルーメン47を基端方向へ移動すると、内層41の基端開口部48aから、ハウジング60の排出用内腔66に到達する。液体や物体は、排出用内腔66に到達すると、排出口61から排出チューブ103を介して外部の廃液バッグへ排出される。
排出用内腔66には、基端側の第2送液用内腔65から生理食塩液が流入する。これにより、排出ルーメン47から排出用内腔66に流入した液体や物体は、生理食塩液によって薄められる。このため、排出物の粘度を低下させることで排出量を増大させるとともに、排出ルーメン47、排出用内腔66および排出チューブ103内で血栓が形成されることを抑制できる。したがって、排出ルーメン47、排出用内腔66および排出チューブ103内に血栓が形成されることによる医療デバイス10の吸引力の低下や損傷を抑制しつつ、吸引性能を高めることができる。ここでも、予め生理食塩水にヘパリンなどの抗凝固薬を混入することにより、血栓形成の抑制効果を高めることが可能である。
また、第2送液口63は、第2送液用内腔65内に位置するシャフト支持体70に隣接して配置される。このため、第2送液口63からの生理食塩水で、シャフト支持体70を冷却および潤滑することができる。
病変部Sの切削および吸引が完了した後、術者は、スイッチ53を押す。これにより、駆動シャフト20の回転が停止され、送液部52による送液が停止される。この後、術者は、医療デバイス10を血管から抜去し、処置が完了する。
医療デバイス10の変形例について説明する。図10に示すように、第1の変形例の医療デバイス10は、支持体内腔71の基端部に、支持体内腔71の内径より大きい内径の基端拡径部76を有している。基端拡径部76は、支持体内腔71の基端から、先端側に向かって一定の長さを有している。基端拡径部76は、支持体内腔71より内径が大きいため、駆動シャフト20に接触しない。駆動シャフト20は、支持体内腔71のうち、基端拡径部76より先端側の部分に接触する。
基端拡径部76を有する医療デバイス10において、駆動シャフト20の中心軸がずれた際には、回転する駆動シャフト20がシャフト支持体70に接触する位置が、支持体内腔71の先端側となる。駆動シャフト20は、シャフト支持体70より基端側で駆動されるため、シャフト支持体70の基端側の位置で駆動シャフト20が支持されると、摩擦によるトルク変化を大きく受ける。このため、駆動シャフト20の回転トルク損失に繋がる。これに対し、基端拡径部76により駆動シャフト20が先端側の位置でシャフト支持体70と接触することにより、駆動シャフト20がしなりやすくなり、摩擦によるトルク変化を受けにくくすることができる。
図11に示すように、第2の変形例の医療デバイス10は、基端拡径部76を有するとともに、支持体内腔71の先端部に、支持体内腔71の内径より大きい内径の先端拡径部77を有している。先端拡径部77は、支持体内腔71の先端から、基端側に向かって一定の長さを有している。先端拡径部77の内径および長さは、基端拡径部76と同等である。このため、先端拡径部77は、駆動シャフト20に接触しない。
第1変形例の医療デバイス10のように、シャフト支持体70に基端拡径部76を設けると、駆動シャフト20が高速回転した際に、拡径している基端拡径部76側の圧力が、先端側に比べて低くなり、流体がシャフト支持体70の先端側から基端側に漏出することがある。これに対し、基端拡径部76に加えて先端拡径部77も設けることにより、シャフト支持体70の基端側と先端側の圧力差が小さくなり、流体の漏出を抑制することができる。また、基端拡径部により駆動シャフト20の回転トルク損失を低減できる点は、第1変形例の医療デバイス10と同様である。なお、基端拡径部76と先端拡径部77は、シャフト支持体70の端部に向かって径が大きくなるテーパ状に形成されてもよい。
以上のように、本実施形態に係る医療デバイス10は、回転可能な駆動シャフト20と、駆動シャフト20の基端部に接続され、駆動シャフト30を回転させる駆動部51と、駆動シャフト20の基端部を収容するハウジング60と、駆動部51とハウジング60とを収容するハンドル部28と、を有し、ハウジング60は、内部に設けられる収容部67と、収容部67に配置され、駆動シャフト20の基端部が挿通される内腔71を有するシャフト支持体70と、シャフト支持体70の外周面と収容部67の内周面との間に配置された弾性体75と、を有し、シャフト支持体70の外径は、収容部67の内径よりも小さいことによって、シャフト支持体70は収容部67内で可動である。このように構成した医療デバイス10は、駆動シャフト20が回転中に、中心軸が傾倒するように、あるいは中心軸が平行移動するように、振れた場合に、シャフト支持体70が追従してハンドル部28に対して傾倒あるいは移動できるので、駆動シャフト20とシャフト支持体70の摩擦を低減して、駆動シャフト20の回転トルク損失を低減できる。
また、シャフト支持体70は、外周面の周方向に沿う凹部72を有し、凹部72に弾性体75が配置されるようにしてもよい。これにより、医療デバイス10は、シャフト支持体70とハンドル部28との間の液密性を十分に確保できるとともに、シャフト支持体70を傾倒あるいは移動させやすくすることができる。
また、凹部72は、弾性体75より太い幅を有するようにしてもよい。これにより、弾性体75は、凹部72内で動くことができるため、シャフト支持体70をより傾倒あるいは移動させやすくすることができる。
また、シャフト支持体70は、基端部に収容部67の内径より大きい蓋部73を有し、蓋部73と収容部67の基端面との間には隙間が設けられるようにしてもよい。これにより、シャフト支持体70は、先端側への移動が規制されるとともに、蓋部73によりシャフト支持体70の傾倒が制限されないようにすることができる。
また、ハウジング60は、シャフト支持体70の先端側部に隣接して送液口63が配置されるようにしてもよい。これにより、シャフト支持体70は、送液口63からの液体で冷却および潤滑されて、シャフト支持体70の過熱および摩耗を抑制できる。
また、ハウジング60は、シャフト支持体70の基端面より基端側に、シャフト支持体70の軸方向への移動を規制するストッパ部68を有し、ストッパ部68とシャフト支持体70の基端面との間には隙間が設けられるようにしてもよい。これにより、シャフト支持体70は、収容部67から脱落しないようにしつつ、ストッパ部68によりシャフト支持体70の傾倒が制限されないようにすることができる。
また、支持体内腔71は、基端部に当該支持体内腔71の内径より大きい内径の基端拡径部76を有するようにしてもよい。これにより、駆動シャフト20の中心軸がずれた際に、駆動シャフト20がシャフト支持体70に接触する位置が、支持体内腔71の先端側となる。駆動シャフト20はシャフト支持体70より基端側で駆動されるため、駆動シャフト20のより先端側でシャフト支持体70と接触することにより、駆動シャフト20がしなりやすくなり、摩擦によるトルク変化を受けにくくすることができる。
また、支持体内腔71は、先端部に当該支持体内腔71の内径より大きい内径の先端拡径部77を有するようにしてもよい。これにより、シャフト支持体70の基端側と先端側が、それぞれ支持体内腔71の拡径部分を有するため、駆動シャフト20が高速回転した際に生じる圧力差がなくなり、シャフト支持体70の先端側の流体が、基端側に漏出することを抑制できる。
なお、本発明は、上述した実施形態のみに限定されるものではなく、本発明の技術的思想内において当業者により種々変更が可能である。
10 医療デバイス
20 駆動シャフト
22 外管シャフト
24 切削部
26 ガイドワイヤルーメンチューブ
27 ガイドワイヤルーメン
28 ハンドル部
45 送液ルーメン
46 送液開口部
47 排出ルーメン
50 ケーシング
51 駆動部
52 送液部
53 スイッチ
54 操作部
60 ハウジング
61 排出口
62 第1送液口
63 第2送液口
64 第1送液用内腔
65 第2送液用内腔
66 排出用内腔
67 収容部
68 ストッパ部
70 シャフト支持体
71 支持体内腔
72 第3凹部
73 蓋部
75 第3弾性体
76 基端拡径部
77 先端拡径部
80 シール保持部
81 保持部内腔
82 供給口
83 操作固定部
85 第1凹部
87 第2凹部
90 第1弾性体
91 第2弾性体
100 第1送液チューブ
101 第2送液チューブ
102 吸込みチューブ
103 排出チューブ

Claims (8)

  1. 回転可能な駆動シャフトと、
    前記駆動シャフトの基端部に接続され、前記駆動シャフトを回転させる駆動部と、
    前記駆動シャフトの基端部を収容するハウジングと、
    前記駆動部と前記ハウジングとを収容するハンドル部と、を有し、
    前記ハウジングは、
    内部に設けられる収容部と、
    前記収容部に配置され、前記駆動シャフトの基端部が挿通される内腔を有するシャフト支持体と、
    前記シャフト支持体の外周面と前記収容部の内周面との間に配置された弾性体と、を有し、
    前記シャフト支持体の外径は、前記収容部の内径よりも小さいことによって、前記シャフト支持体の外周面と前記収容部の内周面との間に隙間を有し、前記シャフト支持体は前記収容部内で前記弾性体を中心に傾倒するように可動である医療デバイス。
  2. 前記シャフト支持体は、外周面の周方向に沿う凹部を有し、該凹部に前記弾性体が配置される請求項1に記載の医療デバイス。
  3. 前記凹部は、前記弾性体より太い幅を有する請求項2に記載の医療デバイス。
  4. 前記シャフト支持体は、基端部に前記収容部の内径より大きい蓋部を有し、該蓋部と前記収容部の基端面との間には隙間が設けられる請求項1~3のいずれか1項に記載の医療デバイス。
  5. 前記ハウジングは、前記シャフト支持体の先端側部に隣接して送液口が配置される請求項1~4のいずれか1項に記載の医療デバイス。
  6. 前記ハウジングは、前記シャフト支持体の基端面より基端側に、前記シャフト支持体の軸方向への移動を規制するストッパ部を有し、該ストッパ部と前記シャフト支持体の基端面との間には隙間が設けられる請求項1~5のいずれか1項に記載の医療デバイス。
  7. 前記内腔は、基端部に当該内腔の内径より大きい内径の基端拡径部を有する請求項1~6のいずれか1項に記載の医療デバイス。
  8. 前記内腔は、先端部に当該内腔の内径より大きい内径の先端拡径部を有する請求項7に記載の医療デバイス。
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