JP2007068970A - 医療用処置具 - Google Patents

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剛 寺師
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Abstract

【課題】 回転させて病変閉塞部内への進入させるに際し、先端部への過大なトルク伝達を防止することができ、病変閉塞部の切削を容易にかつ正確に行うことが可能な医療用処置具を提供する。 【解決手段】 コイルスプリング体50とコイルスプリング体の先端に固着された円筒状の先端チップ60とを有する中空状の医療用処置具100にオーバートルク機構を接続する。オーバートルク機構は、医療用処置具と共に回転する第1ギアと、第1ギアに噛み合う第2ギアと、第2ギアを第1ギアに押圧するばねと、第2ギアを回転させるための把持部と有する。第1ギアと第2ギアとの間に作用するトルクが一定値を超えると第2ギアが第1ギアに対して空回りする。
【選択図】 図25

Description

本発明は、血管等の状態を検査又は治療するためカテーテルなどに使用される医療用処置具に関する。
医療用処置具として、人体の血管内患部の状態の検査したり該患部を治療したりするために血管内に挿入されるカテーテルなどが使用されている。一般に、カテーテルは、予め血管内に挿入されたガイドワイヤの外周に沿って挿通されるものであり、チューブ状をした中空構造をなしている。また、血管等に挿入されたガイドワイヤは、X線造影剤注入用のカテーテルを挿入したり、狭窄部位を拡大するためのバルーンカテーテルやステントを送り込むときの案内部材として使用される。このようなガイドワイヤ及び医療用処置具として、先端部と手元部を有し、先端部をコイルスプリング体で形成するとともにその先端に先端チップを固着して柔軟性を持たせたものが使用されている。
このような医療用処置具に関する技術として、例えば、特許文献1には、先端部に螺旋状凸部を有するカテーテル本体と先端に刃を設けたカテーテルシースとを組み合わせて回転によりカテーテル本体を狭窄部へ進入させた後、カテーテルシースの先端刃により狭窄部を切除する技術が開示されている。また、特許文献2には、ガイドワイヤの外周部に、先端部を縮径テーパ状に形成した外筒体(中空ワイヤ)を多重に設ける構成を採ることにより、バルーンカテーテルを使用しなくても、狭窄部の内面を押し広げる拡径治療を可能にした医療用処置具が開示されている。
さらに、特許文献3には、外面又は内面に複数の凹凸部を形成して曲げ応力を分散することにより、折れ癖を無くすとともに、柔軟性及び耐よじれ性の向上が可能な血管カテーテルが開示されている。また、特許文献4には、複数本のワイヤを一定のピッチ角で螺旋状に巻回した多条線コイルからなるシャフト部分と、該シャフト部分の先端部に固着された先導栓とを有する血管処置用のガイドワイヤが開示されている。
特開昭63−262160号公報 特開平5−63554号公報 特開平6−47094号公報 特表2002−539901号公報
しかしながら、一般的に完全閉塞部の両端部はすり鉢状のカップ状になっていて、近傍側カップは中央部が凹状で厚くなっているため、真腔を捕らえやすい反面、これを穿孔して貫通することが困難である。さらに、遠位側カップは硬質部が薄くなっているものの中央部が進行方向に対して凸状になっているために中央通路から逸れやすい。このような傾向は、特に遠位側カップの手前に硬い石灰化小片が散在している場合に強くなる。この理由は、硬軟組織が散在していると、軟質組織に導かれる形態で進行方向が変化させられ、偽腔を形成しやすく、延いては血管穿孔を招きやすいからである。
また、医療用処置具の従来技術の一例として、先端部が円筒状の先端チップを有する医療用チューブ体が市販されている。しかし、従来の医療用処置具では、回転させて血管内を進入させるときのねじれにより、手元側の回転に対して先端側の回転が遅れることがある。このため、先端部へ過大なトルクが伝達され、これによって血管穿孔等の不具合が発生することがあった。
本発明はこのような技術的課題に鑑みてなされたものである。本発明の目的は、回転させて病変閉塞部内への進入させるに際し、先端部への過大なトルク伝達を防止することができ、病変閉塞部の切削を容易にかつ正確に行うことが可能な医療用処置具を提供することである。
本発明は、上記目的を達成するため、ガイドワイヤの外周に嵌合可能とした中空状の医療用処置具において、先端部の先端から軸方向所定長さ範囲がコイルスプリング体と、該コイルスプリング体の先端に固着された円筒状の先端チップとで構成されるとともに、手元側に操作時の過大なトルク伝達を防止するためのオーバートルク機構が設けられ、前記オーバートルク機構は、前記医療用処置具と共に回転する第1ギアと、前記第1ギアに噛み合う第2ギアと、前記第2ギアを前記第1ギアに押圧するばねと、前記第2ギアを回転させるための把持部と有し、前記第1ギアと前記第2ギアとの間に作用するトルクが一定値を超えると前記第2ギアが前記第1ギアに対して空回りすることを特徴とする。
また、本発明は、上記目的を達成するため、ガイドワイヤの外周に嵌合可能とした中空状の医療用処置具において、先端部の先端から軸方向所定長さ範囲がコイルスプリング体と、該スプリング体の先端に固着された円筒状の先端チップとで構成されるとともに、手元側に操作時の過大なトルク伝達を防止するためのオーバートルク機構が設けられ、前記オーバートルク機構は、前記医療用処置具と共に回転するシャフト部と、前記シャフト部の外周に回転可能に装着された回転体とを有し、前記回転体の内部に、ばねにより前記シャフト部に形成された凹部に係合されるロックボールが装着され、前記シャフト部と前記回転体との間に作用するトルクが一定値を超えると前記回転体が前記シャフトに対して空回りすることを特徴とする。
本発明によれば、回転させて病変閉塞部内への進入させるに際し、手元側に対する先端側の回転遅れを軽減することにより、先端部への過大なトルク伝達を防止して血管穿孔等を防止することができ、病変閉塞部の切削を容易にかつ正確に行うことが可能な医療用処置具が提供される。
以下、図面を参照して本発明の実施形態を具体的に説明する。なお、各図面を通して同一符号は同一又は対応部分を示すものである。図1は本発明の一実施形態に係る医療用処置具の全体の概略構成を示す側面図である。図1において、本実施形態に係る医療用処置具100は、図示右側の手元部から図示左側の先端部までの全長にわたって貫通孔が形成された中空状のチューブ構造をなしている。手元部から先端部へ向かって、ルアー(ねじ)110、コネクタ120、プロテクタ130、保護チューブ140、コイルスプリング体50及び先端チップ60で構成されている。医療処置で使用する際は、血管カテーテル等の場合のように、予め血管内に挿入されたガイドワイヤ(例えば図2中のガイドワイヤ170)の外周に沿って挿通され、病変狭窄部へ食い込むとともに回転もしくは押し込み操作により狭窄部の拡径処理や閉塞物質の切削除去などの処置を行う。
図2は本発明の一実施形態に係る医療用処置具の先端部の所定長さ領域の縦断面図である。この図2は図1中の領域Pに相当する部分を示す。また、図2では、本実施形態に係る医療用処置具をガイドワイヤの外周に挿通した状態を示す。図2において、中空状の医療用処置具100は、その貫通孔をガイドワイヤ170に挿通することで該ガイドワイヤに案内されている。ガイドワイヤ170は、ワイヤ本体である芯線171の先端部172を縮径するとともに、該先端縮径部172の周囲をコイルスプリング体180で包被する構造を有している。173は芯線171の基体部を示す。芯線171としては例えば基体部の直径が直径0.355mmで長さ1.5m〜3m程度のステンレス鋼線又はニッケルチタン合金線等が使用され、その先端縮径部172は、例えば、基端から先端までの長さが110mm〜150mm程度で直径0.142mmに縮径され、さらにその先端部の40〜50mm程度の範囲で先細状に縮径されている。
ガイドワイヤ170の先端縮径部172の先端(遠位端)には、ろう付け等で先導栓174が固着されている。また、ガイドワイヤのコイルスプリング体180は、その基端部(近位端)では芯線171にろう付け等で固着され、その先端(遠位端)では先導栓174にろう付け等で固着されている。先導栓174を有する芯線171は、基体部173の手元部(手前側の基端部)を操作しながら、人体の血管内患部の状態を検査したり該患部を治療したりする際のガイド部材として予め血管内に挿入される。芯線171の外周部に巻回されている外装部としてのコイルスプリング体180は、例えば外径0.065mmの金属線材を外径0.355mm程度でコイル状に巻回して形成されている。
本実施形態に係る医療用処置具100においては、図2に示すように、先端部の先端から軸方向所定長さの範囲は、コイルスプリング体50とこのコイルスプリング体の先端に固着された円筒状の先端チップ60とで構成されており、この先端チップには刃面10が形成されている。また、医療用処置具100は、図2に示す先端領域を含め、その全長にわたって貫通孔が形成され、ガイドワイヤ170の外周に嵌合可能な中空状(中空構造)になっている。先端チップ60は貫通孔を有するストレート形状又は先端縮径(先細テーパ)形状、あるいはこれらの組み合わせからなる中空円筒状の部材で形成されている。この先端チップ60は金又は白金等の放射線不透過材、あるいは放射線不透過材のろう材で形成することが好ましい。
本実施形態では、先端チップ60の先端部に刃面10からなる刃面構造が形成されている。本実施形態における「刃面構造」は、狭窄部を先方へ進入するための「食い込み刃面」としての機能と回転により狭窄部を切削するための「切削刃面」としての機能を兼ね備えている。従って、図1及び図2に示す実施形態によれば、チューブ構造からなる中空状の医療用処置具の先端に上記刃面構造が形成されることから、以下に説明するような作用及び効果が得られる。
第1には、冠状動脈完全閉塞病変部内に血栓が高度に石灰化したり、硬く繊維化した組織が存在するなどしてガイドワイヤが貫通できない場合でも、刃面構造10の「食い込み刃面」としての機能による食いつき力並びに「切削刃面」としての機能による切削力により、血管内を穿孔して貫通させることで孔内壁が平滑な真腔(血管内中央通路)をきわめて容易に形成することができる。
図11は一実施形態に係る医療用処置具100により血管内の完全閉塞部を穿刺し、貫通させる状態を示す断面図である。図12は本発明を適用しない医療用治療具によって病変閉塞部を治療するときの不都合を例示する部分断面図である。図13は本発明を適用した医療用治療具100によって病変閉塞部を治療するときの状態を例示する部分断面図である。図11〜図13に示すように、一般に、完全閉塞部の両端部はすり鉢形状のカップ状になっており、近傍側カップは中央部が凹状で厚くなっているため、真腔を捕らえやすい。その反面、これを穿孔して貫通していくことは困難である。また、遠位側カップは硬質部が薄くなっているものの、中央部が進行方向に凸状になっているため、この中央通路から逸れ易く、特に遠位側カップの手前に硬い石灰化小片が散在していると、この傾向が顕著である。その理由は、硬軟組織が散在していると、軟質組織に導かれるようにして処置具100の進行方向が変化させられ、偽腔を形成しやすく、ひいては血管穿孔を招来しやすいことにある。
なお、先行技術の一例として、先端部が円筒状の先端チップを有する医療用チューブ体が市販されている。しかし、これは、図12に示すように、先端部の横断面形状が同一又は相似形状の単なる円環形状であり、本実施形態における刃面を形成していないため、穿孔機能を有しないものである。また、近位側カップの硬質部が厚くなるほど進入力がなくなり、硬質部内で空回り状態となり、その手前側で大きく撓み変形し、進行することができなくなる。同様に、仮に近位側カップを貫通したとしても、遠位側カップの手前で石灰化小片が散在している場合には、これに捕捉されて前述と同様の空回り状態となり、進入が停止する。
これに対し、本実施形態に係る医療用処置具によれば、上記の空回り等の不具合発生を防ぐことができる。そのメカニズムを図11及び図13を参照して説明する。すなわち、先端チップの先端側と手元側(基端側)とでは横断面形状が異なり、先端側の断面積が小さくなっていて面圧を高めた構造となっている。そのため、先端チップ60が硬質部に押し付けられると、食い込み刃面が硬質組織へ食い込んで食いつき、この食いつきにより押し出された硬質組織が切削刃面上に盛り上がる。そこで、医療用処置具を回転させることにより、この硬質組織片を切削刃面で削り取ることができる。そして、この繰り返し操作により、病変組織の形態の如何を問わず、常に連続的な穿孔及び進入が可能となる。
また、本実施形態に係る医療用処置具によれば、完全閉塞部を穿孔及び貫通した後の内壁面を平滑面にすることができ、その結果、バルーンカテーテル及びステント付きバルーンカテーテルの病変部内における通過性を向上させることができる。従って、所望位置への導入が容易になり、適正位置での病変部の拡張並びにステントの拡張及び留置が容易になる。この平滑面が得られる理由は、例えば孔あけ工具のドリルと同様の切削刃面による回転切削と、それに続く手前側の平滑な均等径を有する先端チップ60の構造体形状にある。なお、先端チップ60の外周面を研磨すれば、より平滑な面が得られ、好ましい態様となる。
さらに、本実施形態に係る医療用処置具によれば、刃面10を冠状動脈完全閉塞病変部に食い込ませて係止させることにより、ガイドワイヤ170を押し進める力となるバックアップ力を増強させることができる。そのため、同一のガイドワイヤであっても、その閉塞部内での穿通力を大幅に増大させることができるという顕著な作用効果が得られる。先端チップの先端部及び後端部の横断面がほぼ同じ形状の単なる円筒状の従来品では、例えば病変部内がほとんど全て器質化して硬い組織からなる全周性高度石灰化病変、表在性石灰化病変、あるいは病変長が25mm以上の長い、び慢性病変においては、前述のような処置具の空回りが発生しやすい。
その理由は、上記の従来品には、本実施形態のような病変組織への食いつき機能及び切除機能を有する刃面(刃面構造)10が存在しないからである。つまり、従来品では、上記空回り状態でガイドワイヤを前方へ押し進めようとして押し込み力を加えても、この押し込み操作力の反力として支えることはできず、逆にこの力を受けて手前側へ戻されて病変位置から外れてしまうという不都合がある。
図14は本発明を適用した医療用治療具100を用いて高度屈曲部の病変部を治療するときの状態を従来例と比較して例示する部分断面図である。完全閉塞病変部を貫通させるガイドワイヤ170として、一般に先端部の曲げ剛性が高いもの(例えば芯線の径が約0.1mmと太いもの)が好んで用いられる。しかし、図14に示すように、病変部の遠位側に高度な屈曲蛇行部が存在する場合、この曲げ剛性の高いガイドワイヤでは屈曲蛇行に追従できなくなり、血管穿孔を招きやすくなる。例えば、このような傾向は、右冠状動脈分岐部近傍の病変部に強く現れる。
かかる場合において、本実施形態に係る医療用処置具によれば、先端チップ60の部分を高度屈曲蛇行の手前側の完全閉塞病変組織内に食い込み係止させ、ガイドワイヤを推し進める力の反力をこの係止によって支えることができる。それによって、先端部の曲げ剛性が低く柔らかいガイドワイヤの場合でも、その穿通力を数倍に増強させることができる。そして、柔らかいガイドワイヤにより高度屈曲病変部での追従を可能にして病変部を貫通させることができ、ガイドワイヤの押し込み力を支えるバックアップ機能を実現できるという顕著な作用効果が得られる。
本発明においては、以上の実施形態に係る医療用処置具100における先端チップ60の刃面(刃面構造)10、あるいはコイルスプリング体50や先端チップ60として、種々の構造及び形状のものを使用することができ、以下に好適な実施例を挙げて具体的に説明する。
図3は実施例1に係る医療用処置具100の先端チップ60の刃面10の構造例を示す斜視図であり、(A)は第1構造例を、(B)は第2構造例を、(C)は第3構造例をそれぞれ示す。本実施例では、刃面10が軸方向へU字状又はV字状の溝形状の刃面で形成されている。図3において、(A)の第1構造例では、先端チップ60の先端面の直径方向に相対向する2箇所にV字溝からなる刃面10が形成されており、(B)の第2構造例では、先端チップ60の先端面の円周方向の4箇所(例えば4等分の位置)にV字溝からなる刃面10が形成されており、(C)の第3構造例では、先端チップ60の先端面の円周方向の2箇所(例えば2等分の位置)に傾斜V字溝からなる刃面10が形成されている。上記の各V字溝の刃面に代えて、U字溝の刃面を形成しても良い。
図15は実施例1に係る医療用治療具100の先端チップ60の刃面構造10の作用効果を示すための説明図である。本実施例では、先端チップ60の先端端面から長軸方向へ形成されたV字溝又はU字溝により刃面10が形成されるものであり、略V字の食い込み刃面と略V字側壁からなる切削刃面とを有する刃面構造が形成されている。また、本実施例では、円筒状の先端チップ60は先端側の横断面積が手元側より小さくなるように先端側縮小形状をしており、先端端部が食い込み刃面を有し、かつ回転方向に切削するための切削刃面を長手方向に有する刃面構造になっている。これにより、病変組織への食いつき力と切削能力を向上させ、硬質の病変組織でも容易に穿孔及び貫通させることができる。そして、先端端部にV字又はU字状の溝を設けることにより、病変組織への食いつき力を向上させることができる。
これは、先端側の横断面積を小さくして面圧を高くすることにより、病変組織への進入力を向上させているからである。V字又はU字の壁が切削刃面を形成しているため、これを回転させることにより、この部位へ盛り上がり、食い込んだ病変組織を切除することができる。また、V字溝の数を増大することにより、病変組織への食いつき力及び切除能力を一層向上させることができる。また、先端チップ60の先端側をテーパ形状とすることにより、先端側へのトルク伝達力を向上させることができる。これは、トルク力はうでの長さ比で決まるため、以上説明した実施例1において、例えば先端チップの手元側の外径が1mmで先端側の先端端面外径が0.75mmのとき、トルクを約1.33倍に増大させることができる。
なお、補足すれば、V字又はU字溝の一方の壁を長軸方向と平行とすることにより、溝壁による切削能力に差を設け、一方向回転での切削能力をより向上させ、逆回転方向での切削能力を少し低下させ、切削能力に回転方向性を持たせても良い。こうすることにより、高い切削能力を必要とする部位への方向性と、そうでない部位への方向性を、病変態様に応じて術者が選択して使用することができる。実施例1によっても、穿孔及び貫通による平滑面形成によるバルーンカテーテルの導入容易性、ガイドワイヤのバックアップ特性など、その他の面では、前述の実施形態と同様の作用効果を奏することができる。
図4は実施例2に係る医療用処置具100の先端チップ60の刃面10の構造例を示す斜視図であり、(A)は第1構造例を、(B)は第2構造例を、(C)は第3構造例を、(D)は第4構造例をそれぞれ示す。本実施例では、刃面10が軸方向へ傾斜面を有する切欠き刃面又はドリル状刃面で形成されている。図4において、(A)の第1構造例では、先端チップ60の先端面の円周方向1箇所で軸方向に延びる切り欠き刃面と軸方向で傾斜した相対向する切り欠き刃面とを有する刃面構造が形成されており、(B)の第2構造例では、(A)の切り欠き刃面を有する刃面構造において先端面を傾斜させた刃面構造が形成されている。さらに、(C)の第3構造例では、(A)の切り欠き刃面を有する刃面構造から、切り欠き刃面を軸方向から傾斜(角度θ1)させるとともに先端面も軸方向に傾斜(角度θ2)させて共傾斜させた刃面構造が形成されており、(D)の第4構造例では、先端面の一部に尖頭部を有するドリル状刃面を有する刃面構造が形成されている。
本実施例は、先端チップ60の先端から長軸方向へ傾斜面を有する切り欠きV字状刃面もしくはドリル状刃面構造を有するものである。本実施例の切り欠き刃面構造も、実施例1と同様の食い込み刃面と切削刃面を有するものである。図4の各構造例のうち、病変組織への食い込みや食いつき能力の高さは、(D)の第4構造例>(C)の第3構造例≒(B)の第2構造例>(A)の第1構造例の順となる。この理由は、先端チップ14の先端側横断面積が最も小さいのは(第4構造例)のドリル状刃面であるからである。また、回転による切削能力が高いのは、第4構造例のドリル状刃面である。この理由は、回転方向と略直交する主力刃面が、他の実施例のように1箇所ではなく、2箇所に設けられているからである。
さらに、第1構造例、第2構造例及び第3構造例では、回転方向と平行な切削刃面を形成することで切削能力を向上させることができる。また、第2及び第3構造例のように先端端面を手元側へ傾斜面θを設けることにより、穿孔及び進入能力を向上させることができる。そして、実施例2によっても、穿孔及び貫通による平滑面形成によるバルーンカテーテルの導入容易性、ガイドワイヤのバックアップ特性など、その他の面では、前述の実施形態と同様の作用効果を奏することができる。
図5は実施例3に係る医療用処置具100の先端チップ60の刃面0の各種構造の側面(a)及び先端端面(b)を示す図であり、(A)は第1構造例を、(B)は第2構造例を、(C)は第3構造例を、(D)は第4構造例をそれぞれ示す。図5において、(A)では、刃面10が先端チップ60の横断面の中心を通る直線に関して対称の形状をしたワニ口状刃面からなる刃面構造が形成されており、(B)では、刃面10が先端チップ60の横断面の中心を通る直線に関して非対称の形状をしたワニ口状刃面からなる刃面構造が形成されている。また、(C)では、刃面10が先端チップ60の横断面の中心を通る直線に関して対称の形状をした三日月状刃面からなる刃面構造が形成されており、(D)では、刃面10が先端チップ60の横断面の中心を通る直線に関して非対称の形状をした三日月状刃面からなる刃面構造が形成されている。
図16は実施例3に係る医療用治療具の先端チップの刃面構造の作用効果を示すための説明図である。本実施例は、先端チップ60に三日月状刃面又はワニ口状刃面を有する刃面構造を設けたものである。本実施例の刃面構造は、上下2箇所に突出部を有するワニ口構造であるため、一旦捉えた硬質組織を咥えた状態を維持し、これを外すことがなく、また、仮に設けた切削刃面の回転によって病変組織を切除するものである。そして、図5中の(A)の第1構造例及び(C)の第3構造例の対称構造においては、図16中のx1 又はx2 のいずれかを中心として回転運動するため、前述の実施例とは異なり、穿孔径を大きくすることができるという顕著が作用効果が得られる。
一方、図5中の(B)の第2構造例及び(D)の第4構造例のように2箇所の突出部に位置差を設けた刃面構造では、図16に示すように常にx3 を中心とした回転運動となるため、先端部の穿孔径を少し大きくしながら先端部の回転位置を第1及び第3構造例の場合よりも安定化させることができる。従って、これらを病変態様に応じて任意に選択することで、適切な医療処置を行うことができる。そして、実施例3によっても、穿孔及び貫通による平滑面形成によるバルーンカテーテルの導入容易性、ガイドワイヤのバックアップ特性など、その他の面では、前述の実施形態と同様の作用効果を奏することができる。
図6は実施例4に係る医療用処置具100の先端チップ60の刃面10の各種構造の斜視側面(a)及び先端端面(b)を示す図であり、(A)は第1構造例を、(B)は第2構造例をそれぞれ示す。図6において、(A)では、刃面10が傾斜端面を有するナイフエッジ状刃面である刃面構造が形成されている。また、(B)では、刃面10が傾斜端面と垂直端面からなる円弧傾斜刃面である刃面構造が形成されている。
本実施例は、先端チップ60がナイフエッジ刃面等の刃面構造を有するものである。本実施例によれば、図6に示すように、先端端面に少なくとも2箇所の傾斜の異なる斜面を形成し、図6の(A)の第1構造例は、内周側へ前方傾斜するナイフエッジ刃面を形成するので、病変組織への切り裂き効果により穿刺及び押し込み力を向上させることができる。なお、内周が前方傾斜のナイフエッジ刃面とする理由は、逆方向の傾斜にすると血管壁を穿刺しやすいからである。図6の(B)の第2構造例は先端端面が垂直端面の円弧と傾斜端面の傾斜面からなり、横断面積が先端側へ徐変縮小する食い込み刃面と傾斜面での切削刃面を形成している。
図6中の第1構造例及び第2構造例のいずれを選択するかは病変組織の硬さや血管の屈曲蛇行形態等の病変部の状況により決められる。なお、先端チップ60の先端側横断面積を小さくすることによる食い込み刃面の病変組織への進入性向上並びに切削刃面の回転切除能力については、前述の実施形態と同様である。また、実施例4によっても、穿孔及び貫通による平滑面形成によるバルーンカテーテルの導入容易性、ガイドワイヤのバックアップ特性など、その他の面では、前述の実施形態と同様の作用効果を奏することができる。
図7は実施例5に係る医療用処置具100の先端チップ60の刃面10の各種構造の斜視側面(a)及び先端端面(b)を示す図であり、(A)は第1構造例を、(B)は第2構造例をそれぞれ示す。図7において、(A)では、刃面10が先端チップ60の先端面に形成された一つの凹部とこれに連なる一つのスパイラル状溝とを有する刃面構造で形成されており、(B)では、刃面10が先端チップ60の先端面に形成された複数の凹部とこれらの凹部のそれぞれに連なる複数のスパイラル状溝とを有する刃面構造で形成されている。
図17は実施例5に係る医療用治療具100の先端チップ60の刃面構造10の作用効果を示すための説明図である。図18は医療用治療具100のコイルスプリング体50の線材巻回方向と切削回転方向との関係を示す説明図である。本実施例は、先端チップ60にスパイラル溝を設けたものであり、先端チップ60の先端端面に略V字溝を設け、それに連設するスパイラル条溝が外周部に設けられている。これにより、病変部への食いつき力の向上が図られている。本実施例によれば、スパイラル条溝の切削刃面での回転による切除機能を発揮し、硬質病変部内での進入を一層容易に行うことができる。また、複数条のスパイラル条溝を設けることにより、これらの機能を高めることができる。
図18において、スパイラル条溝が左ねじ方向である場合は、その手元側のコイルスプリング体50の巻き方向を逆の右ねじ方向(Z巻き方向)にすることにより、穿孔能力を高めることができる。この理由は、反時計方向に回転力を加えると、コイルスプリング体50がZ巻きであるため、捩じり縮径方向となって剛直化し、かつ先端チップ60が左ねじ方向に回転されてねじ込み効果により高い穿孔力及び進入力を発揮できるからである。特に病変組織が硬いときに有効である。さらに、実施例5によっても、穿孔及び貫通による平滑面形成によるバルーンカテーテルの導入容易性、ガイドワイヤのバックアップ特性など、その他の面では、前述の実施形態と同様の作用効果を奏することができる。
図8は実施例6に係る医療用処置具100のコイルスプリング体50の構造例を示す部分断面斜視図であり、(A)は第1構造例を、(B)は第2構造例をそれぞれ示す。本実施例は、以上説明した実施形態及び各実施例において、先端チップ60に固着されるコイルスプリング体50を多条コイル体で形成し、さらに、第2構造例はコイルスプリング体50の手元側に中空金属体51を固着したものである。図19は実施例6に係る医療用治療具100の多条コイル体からなるコイルスプリング体50の撚りピッチを単条コイル体の場合と比較して示す説明図である。図20は実施例6に係る医療用治療具のコイルスプリング体50が異なる線径の線材からなる多条コイル体である場合を示す説明図である。図21は実施例6に係る医療用治療具のコイルスプリング体50の手元側を中空金属体51の表面に形成されたスパイラル条溝52に固着する状態を例示する説明図である。
本実施例によれば、先端チップ60に固着されるコイルスプリング体50を複数本の線材を巻回成形させた多条コイル体とすることにより、先端チップ60へのトルク伝達力を向上させて、先端チップの切削能力及び穿刺能力を向上させることができる。この理由は、単条コイル体では回転力を1本の線材で支えながら先端側へ伝達するのに対し、多条コイル体では、複数本の線材により回転力を支え、かつ複数本用いることにより撚りピッチが大きくなって傾斜角が増大し、先端側へ回転力を伝えやすくなるからである。
多条コイル体の具体例として、線径0.16mmの線材を8〜12本、外径1.0mmに巻回成形した構造が用いられる。これは多数本の線材をマンドレルに同時に巻きつけてコイル状に巻回成形してもよく、あるいは、多数本の線材をロープを撚るように撚り合わせてコイルスプリング体にしてもよい。マンドレル巻き付け工法では、多数本の巻き付け単位線材束毎の隣接線間で、初張力の不足により隙間を発生しやすいが、ロープを撚る撚り線工法では、このような隙間発生がなく、より好ましい態様である。また、線材の材質としては、ステンレス鋼線、タングステン線材、Ni−Ti線材、又は、金や白金等の放射線不透過材を組み合わて用いてもよい。
多条コイル体を用いて撚りピッチを大きくすることにより、図19に示すように各線材の傾斜角θを大きくするとともに、1回転での先端チップ60の移動距離を大きくすることができる。そして、撚りピッチが大きくなることから、切除した組織片の後方への移動距離を大きくし、搬送及び排出作用を高めることができる。また、図20に示すように、コイルスプリング体50は、太い線材と細い線材を組み合わせた構造にしてもよい。なお、切除組織片はコイルスプリング体50の素線間の溝部で搬送排出され、撚りピッチが大きいほどその効果が高くなる。
コイルスプリング体50の手元側端部に中空金属体51を設けることにより、先端チップ60へのトルク伝達力を大幅に向上させることができる。また、コイルスプリング体50を用いると、長尺になればなるほど手元側を多く回転させなければ、先端チップ60まで回転が伝わらない。これは、捻じり角はコイルの巻き数に比例し、長尺になるほど捻じり角は大きくなるからである。
従って、手元側に中空金属体51を設けてコイルスプリング体の全長を短くして巻き数を少なくさせることにより捻じり角は小さくなり、手元側での回転数を少なくさせて先端チップ60への回転伝達力を確実にすることができる。同時に、手元側の曲げ剛性が高くなることから、押し込み特性が向上する。例えば、全長1200mmのコイルスプリング体50に対して、手元側の300mmを中空金属体とすると、先端チップ60へ同じ回転力を伝えるための手元側の回転数は約4分の1少ない回転数で済ませることができる。これによって、術者の手元側回転による手や指などの疲労を軽減することができ、手技に集中することができる。
なお、中空金属体の接続方法としては、中空金属体51にスパイラル条溝52を設け、コイルスプリング体50の端部を巻回させてろう付け等により固着する方法(図21に示すような方法)、あるいは各端面を当接させて溶接固着させる方法などが採られる。また、中空金属体51としては、例えば、内径が0.6mmで外径が1mmのステンレス鋼パイプ材又はNi−Tiパイプ材等を使用することができる。
図9は実施例7に係る医療用処置具100のコイルスプリング体50の構造例を示す部分断面斜視図であり、(A)は第1構造例を、(B)は第2構造例をそれぞれ示す。本実施例は、以上説明した実施形態及び各実施例において、コイルスプリング体50の一部又は全体を先細りテーパ形状としたものである。コイルスプリング体50を先細りテーパ形状とすることにより、先端側への回転伝達力を向上させることができる。テーパ形状としては、同一線径の線材を手元側から先端側へテーパを付けて成形してもよく、あるいは、同一線径で同一外径のコイルスプリング体を手元側から先端側へ切削加工により徐変縮径させてテーパ状にしてもよい。後者によれば、徐変テーパ特性を内径が等径で外径を徐変縮径させて緩やかなテーパ形状を実現させ、より細径化させたテーパ形状にすることができる。
図9の(A)の第1構造例では、例えばコイルスプリング体50の外径を手元側から先端側へ1mm〜0.8mmとし、先端チップ60の先端端面外径を0.6mmとすると、捻じりモーメント(すなわちトルク力)は腕の長さ比により決定されることから、先端トルク力を約1.25倍に向上させ、最先端端面では約1.66倍に向上させることができる。また、図9の(B)の第2構造例では、スプリング体50の先端部に同径のストレート部を設けることにより、その分だけ、先端部の柔軟性を確保することができる。
図10は実施例8に係る医療用処置具100の先端チップ60の部分斜視図である。本実施例は、実施例1〜実施例7に係る医療用処置具のそれぞれにおいて、先端チップ60を放射線不透過材で形成したものである。具体的には、先端チップ60に放射線不透過材からなる別体ピースを固着する方法、放射線不透過材でメッキ処理した別体ピースを固着する方法、あるいは、放射線不透過材のろう材を用いて刃面を形成した先端チップの構造体を用いる方法など、種々の態様で実施することができる。本実施例によれば、放射線透視下で病変部を処置する際に刃面の先端位置を容易に正確に認識することが可能となる。放射線不透過材としては、金、白金、タングステン等が使用される。
本実施例は、以上の各実施例を含む本実施形態に係る医療用処置具の製造方法に係るものである。本実施例の製造方法は、ガイドワイヤ170の外周に嵌合可能な中空構造を有し、先端部の先端から軸方向所定長さ範囲をコイルスプリング体50と該コイルスプリング体の先端に固着された円筒状の先端チップ60とで構成した医療用処置具100の製造方法において、金属線を巻回又は撚合して中空コイル状のコイルスプリング体50を形成する工程と、予め刃面10を形成した放射線不透過材からなる円筒状の先端チップ60をコイルスプリング体50の先端端部に固着する工程と、を有することを特徴とする。
本実施例の別の製造方法は、ガイドワイヤ170の外周に嵌合可能な中空構造を有し、先端部の先端から軸方向所定長さ範囲をコイルスプリング体50と該コイルスプリング体の先端に固着された円筒状の先端チップ60とで構成した医療用処置具100の製造方法において、金属線を巻回又は撚合して中空コイル状のコイルスプリング体50を形成する工程と、放射線不透過材からなる円筒状の先端チップ60をコイルスプリング体50の先端端部に固着した後に該先端チップに刃面10を形成する工程と、を有することを特徴とする。
本実施例も、以上の各実施例を含む本実施形態に係る医療用処置具の製造方法に係るものである。本実施例の製造方法は、ガイドワイヤ170の外周に嵌合可能な中空構造を有し、先端部の先端から軸方向所定長さ範囲をコイルスプリング体50と該コイルスプリング体の先端に固着された円筒状の先端チップ60とで構成した医療用処置具100の製造方法において、金属線を巻回又は撚合して中空コイル状のコイルスプリング体50を形成する工程と、予め刃面10が形成された放射線不透過材からなる円筒状の先端チップ60をその刃面10の切削回転方向とコイルスプリング体50の捩じり縮径方向とを一致させて該コイルスプリング体に固着する工程と、を有することを特徴とする。
本実施例の別の製造方法は、ガイドワイヤ170の外周に嵌合可能な中空構造を有し、先端部の先端から軸方向所定長さ範囲をコイルスプリング体50と該コイルスプリング体の先端に固着された円筒状の先端チップ60とで構成した医療用処置具100の製造方法において、金属線を巻回又は撚合して中空コイル状のコイルスプリング体50を形成する工程と、放射線不透過材からなる円筒状の先端チップ60をコイルスプリング体50に固着した後に該先端チップの切削回転方向と該コイルスプリング体の捩じり縮径方向とを一致させる方向に該先端チップに刃面10を形成する工程と、を有することを特徴とする。
本実施例は、医療用処置具とガイドワイヤの組立体に係るものであり、以上説明した各実施例に係る医療用処置具100とこれに内装嵌合されるガイドワイヤ170との組立体であって、先端部の軸方向所定長さ範囲をコイルスプリング体50と該スプリング体の先端に固着された円筒状の先端チップ60とで構成し、先端チップ60に刃面10を形成された中空構造の医療用処置具100を、芯材(芯線)171に外装固着したコイルスプリング体180を有するガイドワイヤ170の外周に挿通することで、病変部を治療することを特徴とするものである。
図22は本発明を適用した医療用治療具を用いて、病変部で固着状態となったバルーンカテーテルを収縮させてこれを回収する説明図である。図23は一実施形態に係る医療用処置具とガイドワイヤとの組立体を用いてバルーンカテーテルを穿孔する状態を示す部分断面図である。前述の各実施例のいずれかに係る医療用処置具100とガイドワイヤ170との組立体を用いることにより、体内から回収不能状態となったバルーンカテーテルを極めて容易に回収することが可能になる。
医療現場では、図22及び図23に示すように、病変部へガイドワイヤ170を貫通した後、ステントを外装させたバルーンカテーテルを用いて狭窄部をステントとともに拡径し、ここにステントを留置することにより拡径治療が行われる。このようなステントを用いる拡径治療においては、近年、薬剤溶出型ステントの登場により、バルーン拡径後、バルーン外周部に装着した、薬剤を塗布したステントが何らかの原因によりバルーン部に接着し、固着状態となることがある。このようなステントの接着又は固着状態が生じると、拡張したステントに引っ張られてバルーン部が収縮しないことがある。また、生理食塩水等を用いてバルーン部を拡大又は縮小しているが、その場合にバルーン部が縮小できない状態になると、これを体内から体外へ回収できなくなるため、外科手術が必要になる。その場合、患者の体力の問題もあり、術者は緊急対応を迫られる。
かかる場合には、ガイドワイヤ170を案内として、医療用処置具100をバルーンカテーテルのバルーン部近傍まで導入し、図23に示すように、ガイドワイヤ170上の医療用処置具100を突出させて回転させることにより、バルーン部を穿孔して強制的に収縮させることができる。これにより、バルーンカテーテルを回収することができる。特に、本実施形態に係る医療用処置具100によれば、先端チップ60は、病変閉塞部内へ進入するための食い込み刃面と病変閉塞部を回転切除するための切削刃面の双方を兼ね備えた刃面構造10を設けているので、確実にバルーン部に食いつき、回転により容易に穿孔させることができる。
また、本実施例において、医療用処置具100のコイルスプリング体50の巻き方向とガイドワイヤ170のコイルスプリング体180の巻き方向が互いに逆方向の構成を用いると、以下の作用効果がある。図24は一実施形態に係る医療用処置具のコイルスプリング体の巻回方向とこの内部に嵌合されたガイドワイヤのコイルスプリング体の巻回方向を逆方向にしたときの作用効果を示す説明図である。先端部にコイルスプリング体180を固着させたガイドワイヤ170を使用し、このガイドワイヤの巻回方向と医療用処置具100のコイルスプリング体50の巻き方向とを互いに逆方向とし、この逆方向巻回の組み合わせを用いることにより病変部に対する進入と回転切削の双方の操作を容易にかつ正確に行うことができる。
図24において、医療用処置具100のコイルスプリング体50の巻回方向がS巻き(左ねじ)のとき、左回転させることにより、ねじ込み効果でコイルスプリング体50は病変部内へ進入する。その際、医療用処置具100内のガイドワイヤ170は共回りを生じやすいが、この共回りが発生しても、ガイドワイヤ170のコイルスプリング体180の巻き方向が逆向き、つまりZ巻き(右ねじ)のとき、コイルスプリング体180は捩じり縮径する。従って、医療用処置具100の左回転によるコイルスプリング体50の拡径作用とガイドワイヤ170のコイルスプリング体180の縮径作用の相互作用により、ガイドワイヤ170と医療用処置具100とのクリアランスを確保することができ、細径であっても相互の操作を容易にかつ正確に行うことができる。
以上説明したような回転により穿孔する医療用処置具100においては、手元側の回転と先端側の回転とは、回転遅れを生じるため、過大な手元側回転力を発生させやすく、その結果、この回転力が先端側へ遅れて伝えられ、血管穿孔に至るおそれがある。このため、一定トルクを超えると空回りするオーバートルク機構を設けることにより、過大な回転トルク力が先端側へ伝わることによる血管穿孔を防ぐことができる。特に、コイルスプリング体を用いる構造体では、捻じりが発生した後、この力が先端側へ伝達される。このため、手元側と先端側とでは、回転の遅れが生じ、この遅れにより上記のような不具合が発生することがある。従って、オーバートルク機構を用いることにより、術者は安全かつ確実に治療を行うことができる。
図25は本発明を適用した医療用治療具のオーバートルク機構の第1の実施形態を示す一部破断斜視図である。本実施形態は、2枚のギアの噛み合い構造を備えたオーバートルク機構である。図25において、本実施形態に係るオーバートルク機構は、医療用処置具100の手元側に接合するルアーロック部と、第1ギア及び第2ギアからなる噛み合いギア1組と、ギアを付勢するばねと、ばねの張力を調整する調整ねじ部と、調整ねじ部に連結されたシャフト部とを備えている。なお、シャフト部には、ガイドワイヤ170を貫挿入できる貫通孔が設けられている。
ばねにより一定の圧縮力をギアの噛み合い部に作用させ(加え)、第2ギアの中央部を把持して回転させると、一定のトルク以下では第1ギア及び第2ギアとも回転する。ただし、このときに、ギア噛み合い部の相互圧縮力を超えるトルクが作用すると(加わると)、第2ギアが第1ギアの噛み合いから外れ、乗り越えて第2ギアが空回りする。これにより、先端部へ過大なトルクが伝わることが防止される。
図25の構成では、狭いスペース内で高荷重が得られかつばね定数を容易に可変できる皿ばねを3個用いている。これに代えて、1個又は複数の圧縮コイルばねを用いてもよい。また、第2ギアの把持部は等径でもよいが、太細径部を設けて回転操作が軽い状態と重い状態を作りだし、慎重な操作が必要なときには細径部を選定するなど、選択できるように構成してもよい。また、コネクタと接続するルアーロック部を設けず、コネクタの代わりにこのオーバートルク機構を直接医療用処置具100の手元端に設けた構成としても良い。
図26は本発明を適用した医療用治療具のオーバートルク機構の第2の実施形態を示す一部破断斜視図である。本実施形態は、ロックボール構造を備えたオーバートルク機構である。図26において、本実施形態に係るオーバートルク機構は、医療用処置具100の手元側に接合するルアーロック部と、ロックボールを受けるための凹み付きシャフトと、シャフト端に固定されたストッパと、ロックボールと圧縮コイルばねの圧縮力調整用の固定ねじを内蔵した回転体、とを備えている。なお、シャフト部は、ガイドワイヤ170を貫挿入できる貫通孔が設けられている。
圧縮コイルばねは一定の圧縮力で固定ねじによって調整されているので、回転体を回転させたとき、一定トルク以下ではシャフトと回転体とは共に回転する。一方、シャフトへの圧縮力を超えるトルクが加えられると、ロックボールがシャフト部に形成された凹部を乗り越え、回転体が空回りすることになる。これによって、先端部への過大なトルクの伝達が防止される。図26では圧縮ばねを用いているが、これに代えて、1個又は複数の皿ばねを用いてもよい。また、調整ねじ部に関しては、使用ばね定数が安定して得られる場合は、ねじ調整部を省略することも可能であり、その場合はばね受け部としての機能を果たすだけでもよい。また、図25のオーバートルク機構と同様に、ルアーロック部を設けず、直接医療用処置具100の手元端に設けた構造としても良い。
なお、以上の実施形態においては、医療用処置具100及び該医療用処置具の製造方法、並びに医療用処置具100とガイドワイヤの組立体、さらには、医療用処置具100と共に使用可能なオーバートルク機構について説明してきたが、以下に、前述の医療用処置具100に関する技術事項について説明する。
先ず、先端チップ60の切削刃面の切削回転方向とコイルスプリング体50の捩じり縮径回転方向とを一致させることにより、先端チップ60の切削能力を一層高めることができる。この理由は、コイルスプリング体50の捩じり縮径回転方向と切削回転方向とを同一とすることにより、コイルスプリング体50が一時的に剛直化し、先端チップ60のトルク伝達力が高くなるからである。これは、病変長が比較的短くかつ硬い組織のときに好適である。
その一方で、病変長が比較的長く、硬軟組織が散在している場合には、逆に切削刃面の切削回転方向とコイルスプリング体50の捩じり拡径回転方向とを一致させることが好ましい。この理由は、コイルスプリング体50はねじと同様に回転によるねじ込み効果で前方へ進行すると同時に、回転力により拡径しながら前進し、かつ先端チップ60の刃面10の方向へ回転切削力を伝えるからである。また、逆回転すれば、コイルスプリング体50は縮径し、長い病変部から抜け出しやすいからである。いずれを採択するかは病変形態によって決定される。
医療用処置具100内へ挿入するガイドワイヤ170との滑り性を向上させるために、医療用処置具100内に樹脂チューブ体を挿入してもよく、また、医療用処置具100に用いるコイルスプリング体50として、樹脂被覆を施した線材を巻回したコイルスプリング体を使用してもよい。また、コイルスプリング体50の外装部に薄膜樹脂被覆を施すことにより、血栓の付着程度を低下させたり、コイルスプリング線間隙間による液漏れを防止することができる。なお、前述の実施例では、医療用処置具100の手元側へ中空金属体を固着する場合を示したが、金属チューブの代わりに樹脂チューブの外周に金属細線を編み組みし、その外層に樹脂被覆を施した医療用チューブ体を用いてもよい。
本発明の一実施形態に係る医療用処置具の全体の概略構成を示す側面図である。 本発明の一実施形態に係る医療用処置具の先端部の所定長さ領域の縦断面図である。 実施例1に係る医療用処置具の先端チップの刃面の構造例を示す斜視図であり、(A)は第1構造例を、(B)は第2構造例を、(C)は第3構造例をそれぞれ示す。 実施例2に係る医療用処置具の先端チップの刃面の構造例を示す斜視図であり、(A)は第1構造例を、(B)は第2構造例を、(C)は第3構造例を、(D)は第4構造例をそれぞれ示す。 実施例3に係る医療用処置具の先端チップの刃面の各種構造の側面(a)及び先端端面(b)を示す図であり、(A)は第1構造例を、(B)は第2構造例を、(C)は第3構造例を、(D)は第4構造例をそれぞれ示す。 実施例4に係る医療用処置具の先端チップの刃面の各種構造の斜視側面(a)及び先端端面(b)を示す図であり、(A)は第1構造例を、(B)は第2構造例をそれぞれ示す。 実施例5に係る医療用処置具の先端チップの刃面の各種構造の斜視側面(a)及び先端端面(b)を示す図であり、(A)は第1構造例を、(B)は第2構造例をそれぞれ示す。 実施例6に係る医療用処置具のコイルスプリング体の構造例を示す部分断面斜視図であり、(A)は第1構造例を、(B)は第2構造例をそれぞれ示す。 実施例7に係る医療用処置具のコイルスプリング体の構造例を示す部分断面斜視図であり、(A)は第1構造例を、(B)は第2構造例をそれぞれ示す。 実施例8に係る医療用処置具の先端チップの部分斜視図である。 一実施形態に係る医療用処置具により血管内の完全閉塞部を穿刺し、貫通させる状態を示す断面図である。 本発明を適用しない医療用治療具によって病変閉塞部を治療するときの不都合を例示する部分断面図である。 本発明を適用した医療用治療具によって病変閉塞部を治療するときの状態を例示する部分断面図である。 本発明を適用した医療用治療具を用いて高度屈曲部の病変部を治療するときの状態を従来例と比較して例示する部分断面図である。 実施例1に係る医療用治療具の先端チップの刃面構造の作用効果を示すための説明図である。 実施例3に係る医療用治療具の先端チップの刃面構造の作用効果を示すための説明図である。 実施例5に係る医療用治療具の先端チップの刃面構造の作用効果を示すための説明図である。 医療用治療具のコイルスプリング体の線材巻回方向と切削回転方向との関係を示す説明図である。 実施例6に係る医療用治療具の多条コイル体からなるコイルスプリング体の撚りピッチを単条コイル体の場合と比較して示す説明図である。 実施例6に係る医療用治療具のコイルスプリング体が異なる線径の線材からなる多条コイル体である場合を示す説明図である。 実施例6に係る医療用治療具のコイルスプリング体の手元側を中空金属体の表面に形成されたスパイラル条溝に固着する状態を例示する説明図である。 本発明を適用した医療用治療具を用いて、病変部で固着状態となったバルーンカテーテルを収縮させてこれを回収する説明図である。 一実施形態に係る医療用処置具とガイドワイヤとの組立体を用いてバルーンカテーテルを穿孔する状態を示す部分断面図である。 一実施形態に係る医療用処置具のコイルスプリング体の巻回方向とこの内部に嵌合されたガイドワイヤのコイルスプリング体の巻回方向を逆方向にしたときの作用効果を示す説明図である。 本発明を適用した医療用治療具のオーバートルク機構の第1の実施形態を示す一部破断斜視図である。 本発明を適用した医療用治療具のオーバートルク機構の第2の実施形態を示す一部破断斜視図である。
符号の説明
10 刃面(刃面構造)
50 コイルスプリング体
51 中空金属体
52 スパイラル条溝
60 先端チップ
100 医療処置具
110 ルアー(ねじ)
120 コネクタ
130 プロテクタ
140 保護チューブ
170 ガイドワイヤ
171 芯線
172 先端縮径部(芯線)
173 基体部(芯線)
174 先端チップ
180 コイルスプリング体

Claims (14)

  1. ガイドワイヤの外周に嵌合可能とした中空状の医療用処置具において、
    先端部の先端から軸方向所定長さ範囲がコイルスプリング体と、該コイルスプリング体の先端に固着された円筒状の先端チップとで構成されるとともに、手元側に操作時の過大なトルク伝達を防止するためのオーバートルク機構が設けられ、
    前記オーバートルク機構は、前記医療用処置具と共に回転する第1ギアと、前記第1ギアに噛み合う第2ギアと、前記第2ギアを前記第1ギアに押圧するばねと、前記第2ギアを回転させるための把持部と有し、前記第1ギアと前記第2ギアとの間に作用するトルクが一定値を超えると前記第2ギアが前記第1ギアに対して空回りすることを特徴とする医療用処置具。
  2. ガイドワイヤの外周に嵌合可能とした中空状の医療用処置具において、
    先端部の先端から軸方向所定長さ範囲がコイルスプリング体と、該スプリング体の先端に固着された円筒状の先端チップとで構成されるとともに、手元側に操作時の過大なトルク伝達を防止するためのオーバートルク機構が設けられ、
    前記オーバートルク機構は、前記医療用処置具と共に回転するシャフト部と、前記シャフト部の外周に回転可能に装着された回転体とを有し、
    前記回転体の内部に、ばねにより前記シャフト部に形成された凹部に係合されるロックボールが装着され、前記シャフト部と前記回転体との間に作用するトルクが一定値を超えると前記回転体が前記シャフトに対して空回りすることを特徴とする医療用処置具。
  3. 前記ばねの押圧力を調整可能にすることを特徴とする請求項1又は2に記載の医療用処置具。
  4. 前記第2ギアの把持部に大径部と細径部を設けることを特徴とする請求項1又は3に記載の医療用処置具。
  5. 前記中空状の医療用処置具は、金属線を巻回又は撚合した中空コイル状のコイルスプリング体からなることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の医療用処置具。
  6. 前記オーバートルク機構は前記医療用処置具の手元端に設けられることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の医療用処置具。
  7. 前記オーバートルク機構は前記医療用処置具の手元端にコネクタを介して接続されることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の医療用処置具。
  8. 前記先端チップの先端部に刃面が形成されていることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の医療用処置具。
  9. 前記ガイドワイヤは芯材に外装固着したコイルスプリング体を有することを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の医療用処置具。
  10. 前記オーバートルク機構は、前記医療用処置具が嵌合されるガイドワイヤを貫挿入するための貫通孔を有することを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載の医療用処置具。
  11. 先端から軸方向所定長さ範囲をコイルスプリング体と該コイルスプリング体の先端に固着された円筒状の先端チップとで構成し、手元端に操作時の過大なトルク伝達を防止するためのオーバートルク機構が設けられた中空構造の医療用処置具を、ガイドワイヤの外周に嵌合することを特徴とする医療用処置具とガイドワイヤの組立体。
  12. 前記オーバートルク機構は前記医療用処置具の手元端に設けられることを特徴とする請求項11に記載の医療用処置具とガイドワイヤの組立体。
  13. 前記オーバートルク機構は前記医療用処置具の手元端にコネクタを介して接続されることを特徴とする請求項11に記載の医療用処置具とガイドワイヤの組立体。
  14. 前記ガイドワイヤは芯材に外装固着したコイルスプリング体を有することを特徴とする請求項11〜13のいずれか1項に記載の医療用処置具とガイドワイヤの組立体。

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