本明細書で使用するとき、「吸収性コア構造」という用語は、2つ又はそれ以上の吸収性コア層を有する吸収性コアを指す。各吸収性コア層は、流体を捕捉、及び移送、又は保持することが可能である。
本明細書で使用するとき、「2成分繊維」という用語は、別個の押出成形機から押し出されるが共に紡糸されて1つの繊維を形成する、少なくとも2種類の異なるポリマーから形成された繊維を指す。2成分繊維はまた、コンジュゲート繊維又は多要素繊維と称されることもある。ポリマーは、2成分繊維の断面にわたって略一定に置かれた異なるゾーンに配置され、2成分繊維の長さに沿って連続的に延びる。そのような2成分繊維の構成は、例えば、1つのポリマーが別のポリマーにより取り囲まれたシース/コア配置とするか、又はサイドバイサイド配置、パイ型配置、若しくは「海島型」配置とすることができる。
本明細書で使用するとき、「2構成成分繊維」という用語は、同じ押出成形機からブレンドとして押し出される少なくとも2種類のポリマーから形成された繊維を指す。2構成成分繊維は、繊維の断面領域にわたって比較的一定に置かれた異なるゾーンに配置される様々なポリマー成分を有しておらず、様々なポリマーは、通常、繊維の全長に沿って連続しておらず、その代わり、通常、無作為に始まり終端するフィブリルを形成している。2構成成分繊維はまた、多成分繊維と称されることもある。
本明細書で使用するとき、「複合液体」は、非ニュートン性の流体として定義され、そのレオロジー特性は、剪断力及び一般的にずり減粘で変化する複合物である。そのような液体は、一般的に、トップシート及び吸収性材料と接触すると相分離し得る2つ以上の相(赤血球+膣粘膜)を含有する。加えて、経血などの複合液体は、破断されずに液滴の伸長を可能にする曳糸性の、液滴内の高い凝集力を呈する長鎖タンパク質を含有し得る。複合液体は、固体(経血及び軟便)を有し得る。
本明細書では、「使い捨て」という用語は、洗濯又は別の方法で物品として再生若しくは再利用されることを意図しない物品(即ち、これらは1回使用後に廃棄されることを意図し、恐らくはリサイクルされるか、堆肥化されるか、又は別の方法で環境に適した方法で処分される)を記述するために使用される。本発明による吸収性構造体を備える吸収性物品は、例えば、生理用ナプキン、又はパンティライナ、又は成人用失禁物品、又は乳児用おむつ、又は創傷包帯であり得る。本発明の吸収性構造体は、本明細書において、例えば、生理用ナプキンのような典型的な吸収性物品との関連で説明される。典型的には、そのような物品は、液体透過性トップシートと、バックシートと、トップシートとバックシートとの間にある吸収性コアと、を含み得る。
本明細書で使用するとき、「包囲可能要素」とは、フォームによって包囲されることができる要素を指す。包囲可能要素は、例えば、繊維、繊維群、タフト、又は2つの開口部の間のフィルム部分であり得る。その他の要素が本発明によって企図されることが理解される。
「繊維」は、本明細書で使用する場合、繊維状構造体の一部であり得る任意の材料を指す。繊維は、天然であっても合成であってもよい。繊維は、吸収性であっても非吸収性であってもよい。
「繊維状構造体」は、本明細書で使用する場合、1つ以上の繊維に分解することができる材料を指す。繊維状構造体は、吸収性又は吸着性であってよい。繊維状構造体は、毛管作用、並びに多孔性及び透過性を呈することができる。
「フィラメント」という用語は、紡糸プロセス、メルトブローンプロセス、メルトフィブリル化若しくはフィルムフィブリル化プロセス、又は電界紡糸生産プロセス、あるいはフィラメントを製造するための任意の他の好適なプロセスによって生産される、任意の種類の連続化学繊維を指す。フィラメントの文脈内の「連続」という用語は、ステープル長繊維が特定の標的とする長さに切断されているステープル長繊維とは区別できる。対照的に、「連続フィラメント」は、所定の長さに切断されず、代わりに、ランダムな長さで破断することができるが、通常、ステープル長繊維よりもはるかに長い。
本明細書で使用するとき、「裂溝」という用語は、開口部を形成する裂け目を指す。裂溝は、繊維に断裂を作り出し得る。
本明細書で使用するとき、「メルトブローイング」という用語は、溶融した熱可塑性材料を、微細で、通常は円形の複数の金型毛管を通して、通常は加熱された、集束する高速の気体(例えば、空気)流(溶融した熱可塑性材料のフィラメントを細繊化し、その直径を縮小する)の中へ、溶融糸又はフィラメントとして押し出すことによって、繊維が形成されるプロセスを指す。その後、メルトブローン繊維は、高速気体流により運ばれ、多くの場合はまだ粘着性があるうちに、収集表面上に堆積されて、無作為に分散されたメルトブローン繊維のウェブを形成する。
本明細書で使用するとき、「単一成分」繊維という用語とは、1種類のポリマーのみを使用して1つ以上の押出成形機によって形成される繊維を指す。これは、着色、静電気防止特性、潤滑、親水性などのために、少量の添加物が添加されている1種のポリマーから形成される繊維を除外することを意味しない。これらの添加物、例えば着色用の二酸化チタンは、一般に、約5重量%未満、より典型的には、約2重量%未満の量で存在する。
本明細書で使用するとき、「非円形繊維」という用語は、円形でない断面を有する繊維を記述しており、「形作られた繊維」及び「毛管チャネル繊維」を包含する。かかる繊維は中実又は中空であり得、それらは、3葉形、デルタ形であり得、好ましくはその外表面上に毛管路を有する繊維である。毛管路は、例えば「U型」、「H型」、「C型」及び「V型」など、様々な断面の形状であってもよい。1つの実用的な毛管チャネル繊維はT-401であり、4DG繊維と呼ばれ、Fiber Innovation Technologies(Johnson City,TN)から入手可能である。T-401繊維は、ポリエチレンテレフタレート(PETポリエステル)である。
本明細書で使用するとき、「不織布ウェブ」という用語は、個々の繊維又は糸が入り組んではいるものの、ランダムに配向された繊維を典型的には有しない織布又は編布におけるような繰り返しパターンとして入り組んではいない構造を有するウェブのことを指す。不織布ウェブ又は布地は、例えば、メルトブローイングプロセス、スパンボンディングプロセス、スパンレーシングプロセス、水流交絡、エアレイイング、及びカード熱結合を含む結合されたカードウェブプロセスのような、多くのプロセスから形成されてきた。不織布の坪量は、通常、1平方メートル当たりのグラム数(gsm)で表される。積層体ウェブの坪量は、構成成分層及び他の任意の付加成分を合わせた坪量である。繊維直径は、通常、マイクロメートルで表され、繊維寸法は、繊維の長さ当たりの重量の単位であるデニールで表すこともできる。本発明の物品での使用に適した積層体ウェブの坪量は、ウェブの最終用途により、10gsm~100gsmの範囲とすることができる。
本明細書で使用するとき、「ポリマー」という用語には、一般に、ホモポリマー、コポリマー(例えば、ブロック、グラフト、ランダム、及び交互コポリマーなど)、ターポリマーなど、並びにこれらのブレンド及び変性物が含まれるが、これらに限定されない。更に、特に限定しない限り、「ポリマー」という用語は、材料の全ての可能な幾何学的構成を含む。その形態としては、アイソタクチック、アタクチック、シンジオタクチック、及びランダム対称が挙げられるが、これらに限定されない。
本明細書で使用するとき、「スパンボンド繊維」は、押し出されるフィラメントの直径を持つ微細で、通常は円形をした複数個の紡糸口金の毛管から、溶融した熱可塑性材料をフィラメントとして押し出し、その後急激に縮小させることにより形成される小径繊維を指す。スパンボンド繊維は、収集表面上に堆積するとき、概して粘着性ではない。スパンボンド繊維は、略連続的であり、7マイクロメートル超、より具体的には、約10~40マイクロメートルの平均直径(少なくとも10本の繊維のサンプルサイズから)を有する。
本明細書で使用するとき、「層(strata)」又は「層(stratum)」は、1つ以上の層に関し、層内の成分は、接着剤、圧力結合、熱溶接、圧力結合と熱結合の組み合わせ、水流交絡、ニードルパンチ、超音波結合、又は他の成分の物理的構造に影響を及ぼすことなく個々の成分が層から完全に分離されることがないように、当技術分野で公知の類似の結合方法を必要とせずに、密接に結合される。当業者であれば、層同士の間で別個の結合は不要であるが、意図する用途に応じて追加の一体性を提供するために結合技術を用いることができることを理解すべきである。
本明細書で使用するとき、「タフト」又はチャドは、不織布ウェブの繊維の別個の一体的延長部に関連する。各タフトは、ウェブの表面から外向きに伸張する複数のループ状の整列した繊維を含むことができる。別の実施形態では、各タフトは、ウェブの表面から外向きに伸張する複数のループ状ではない繊維を含んでもよい。別の実施形態では、各タフトは、2つ以上の一体化された不織布ウェブの繊維の一体的な伸張である複数の繊維を含むことができる。
本明細書で使用するとき、「ウェル(単数)」又は「ウェル(複数)」は、繊維状層の一部分が、より高い密度ゾーンを作り出すことなく第2の繊維状層に一体化されている、1つ以上の漏斗形状の容積空間に関する。ウェルは、ウェルの表面に沿った水平面から垂直平面への平滑な移行が存在する円形又は細長い円形パターンであり得る。ウェルは、第1の繊維状層からの1つ以上の繊維及び第2の繊維状層からの1つ以上の繊維が、同じx-y平面内でウェルの外表面を作り出すことと、更に定義される。第2の繊維状層は、流体移送層又は流体貯蔵層のいずれかである。ウェルは、側壁又は遠位端の密度の変動を呈し得るが、遠位端の密度は、元の第1の繊維状層の平均密度以下である。加えて、ウェルは、トップシートの1つ以上の繊維又はトップシートの1つ以上の部分が、X-Y平面からの配向において、吸収性コア構造体のX-Y平面に入るZ方向平面へ変化している、トップシートの不連続な点として定義することができる。
吸収性物品構造体について開示する。吸収性物品は構造的ネットワークを含む。構造的ネットワークは、繊維状ネットワークであってもよいか、あるいは不均質塊を作り出す繊維上に包囲された連続気泡フォームを含んでもよい。構造的ネットワークを有することによって、吸収性物品に、独特な特性を有する独特な製品を作り出す、様々な処理を施すことができることが見出されている。これらのうちの1つは、吸収性メッシュの作製である。吸収性物品は、吸収性メッシュを有してもよい。吸収性メッシュは、結節点、及び結節点を接続する支柱を含む。吸収性メッシュは、吸収性メッシュの下で連続的であり、構造的ネットワークの一部分を形成する、下にあるキャリア層を有してもよい。
吸収性メッシュは、繊維状ウェブと、繊維状ウェブ内で混合された1つ以上の連続気泡フォーム部とを含み、かつ/あるいは繊維状ウェブ内の1つ以上の繊維を包囲する、不均質塊であってもよい。吸収性メッシュは、一体化されたトップシート、一体化された二次トップシート、又はその両方を含んでもよい。あるいは、吸収性メッシュは、トップシート、二次トップシート、又はその両方を除外してもよい。
吸収性メッシュは、不織布層などの繊維状層であってもよい。層は、吸収性材料を、メルトブローン繊維、又はスパンボンド繊維若しくはより長いステープル繊維などの他の種類の繊維の(連続又は不連続な)流れと組み合わせて複合流を形成すること、及び形成表面上に複合流を収集して復元可能な不織布ウェブを形成することを含み得る。不織布ウェブは、固体状態の形成又は流体エッチング後、吸収性メッシュとして機能することができる。吸収性メッシュは、一体化されたトップシート、一体化された二次トップシート、又はその両方を含んでもよい。あるいは、吸収性メッシュは、トップシート、二次トップシート、又はその両方を除外してもよい。
吸収性構造体は、吸収性メッシュの形態であってもよい。吸収性メッシュは、実質的に平面状であってもよい。吸収性メッシュは、相互接続された結節点を有してもよい。結節点は、結節点に流体接続している支柱によって接続されてもよい。結節点は、サイズ及び寸法が変動してもよい。吸収性メッシュは、結節点が平面内で支柱によって接続されるように、実質的に平面である。
結節点は、繰り返されるパターン付きであっても、パターンなしであってもよい。パターンは、異なるサイズ及び幾何学的形状の結節点を含んでもよい。結節点は、任意の既知の幾何学的形状(例えば、円形、卵形、三角形、正方形、台形、ダイヤモンド形、菱形、矩形、5つ以上の辺を有する多角形、山形、リング、矢印など)に対応する全体的な形状、又は一般的な記号(例えば、日光、月、星、雲、人、顔、ハート、植物、花、動物など)と関連付けられた任意の形状を有してもよい。結節点は、身体の幾何学的形状に適合することを可能にするパターンであってもよい。結節点は、形状又はサイズの観点で別々の種類の結節点を有するパターンを有してもよい。例えば、結節点のサイズは、パッドの前部からパッドの後部まで変動してもよい。例えば、吸収性メッシュは、前部又は後部に、より多い又はより少ない結節点を有してもよい。吸収性メッシュは、吸収性構造体の他の部分と比較して、より高い可撓性が望まれるゾーンにより小さい結節点、及びより高い透過性が望まれるゾーン、又はより高い安定性が望まれるゾーンにより大きな結節点を有してもよい。
結節点は、第1の表面、第2の表面、第3の表面、及び第4の表面を有してもよい。結節点は、円形であってもよい。結節点は、外表面を有する。
結節点は、支柱によって接続される。例えば、1~10個の支柱などの2つ以上の支柱が、2つの結節点を接続してもよく、例えば、2つの支柱、3つの支柱、4つの支柱、5つの支柱、6つの支柱、7つの支柱、8つの支柱、9つの支柱などが、1つの結節点を第2の結節点に接続してもよく、あるいは10個の支柱が、1つの結節点を第2の結節点に接続してもよい。支柱は、横方向に沿った幅よりも大きい長手方向に沿った幅を有してもよい。支柱は、長手方向に沿った幅よりも大きい横方向に沿った幅を有してもよい。支柱は、長手方向軸に対して平行、横断方向軸に対して平行、又は対角線軸に平行であってもよい。支柱は、それらが長手方向軸又は横断方向軸から90度未満の角度にあるように、軸外であってもよい。支柱は、結節点と比較するとより可撓性である。支柱が結節点の周囲に沿って30度毎に位置するように、支柱は、結節点の外表面に沿って離間してもよい。
支柱は、結節点の外周に沿って等間隔に離間してもよい。支柱は、結節点の1つ以上の表面上に位置してもよい。支柱は、結節点の周囲に沿って不均等に離間してもよい。支柱は、結節点の第1の表面を第2の結節点の第3の表面に接続するように、結節点の第1表面及び第3表面上のみに位置してもよい。
支柱は、例えば、結節点の直径の半分、結節点の直径の長さ、結節点の直径の1と2分の1倍、結節点の直径の2倍、結節点の直径の2と2分の1倍、又は結節点の直径の3倍など、結節点の直径の3分の1倍から結節点の直径の3倍までの長さを有してもよい。支柱の長さは、材料組成に依存し得る。
支柱及び結節点がどのように作り出されるかに応じて、それらは、別個の非未延伸部分の第2の基材区域を接続する延伸部分の第1の区域として説明することもできる。各横列では、複数の未延伸部分は、パターン付きの基材の全体部分にわたって、MD方向に沿って均一に配列されている。横列は、互いに平行である。隣接する横列では、未延伸部分は、第2の基材区域にわたって、二次基材方向に延在する、直線の連続部分(平行な基準線の対の間に配置されるように図示される)によって互いに離間されており、したがって互いに平行である。連続部分の外側に配置されたパターン付きの基材の部分は、二次方向に不連続であると考えられ、これらの不連続部分はまた、二次方向において、隣接する未延伸部分の間に配置される。連続部分の各々は、一次基材方向において同じで均一な全幅を有し、全幅はまた、隣接する横列間のオフセット距離である。隣接する横列の未延伸部分は、横列が互いに対して交互に互い違いになるように、二次基材方向にオフセットされている。
各縦列では、複数の未延伸部分は、パターン付きの基材の一部分全体にわたって、一次基材方向に均一に配列されている。縦列は、互いに平行である。隣接する縦列では、未延伸部分は、第2の基材区域にわたって、一次基材方向に延在する、直線の連続部分(平行な基準線の対の間に配置されるように図示される)によって互いに離間されており、したがって互いに平行である。連続部分の外側に配置されたパターン付きの基材の部分は、一次方向に不連続であると考えられ、これらの不連続部分はまた、一次方向において、隣接する未延伸部分の間に配置される。連続部分の各々は、二次基材方向において同じで均一な全幅を有し、全幅はまた、隣接する縦列間のオフセット距離である。隣接する縦列の未延伸部分は、縦列が互いに対して交互に互い違いになるように、一次基材方向にオフセットされている。
吸収性メッシュは、一体化された層が、第2の位置で、平面中及び平面内、又は平面下の1つの位置で第2の層上にあることができるように、(z軸に沿って)垂直に一体化されてもよい。
吸収性メッシュは、実質的に平面でありながら、三次元トポロジーを呈することができる。
吸収性メッシュ(繊維状、フォーム、又はこれらの組み合わせのいずれか)を利用することによって、層間の改善された流体移送運動を有し、身体に対する機械的フィット性及び快適な適合を改善する製品を作り出すことができることが見出されている。これはまた、多軸の不連続な分離された、及びゾーンがx、y、及びz軸に沿って異なる機械的特性を送達するようにカスタマイズすることを可能にするかあるいは可能にする。
これは、従来の繊維状吸収性コア材料とは異なる。従来の繊維状吸収性コアは、ほとんどが短繊維((~約2.5mm)で構成される。多くの場合、繊維はセルロースであり、本質的に弱い機械的安定性を有し、それによって、乾燥状態での動的な身体的動作中にそれらの一体性及び形状の維持に苦心する構造体を作り出す。湿潤状態では、セルロース繊維は湿潤可塑化し、柔軟で、曲がりやすくなり、崩壊するため、理想的な製品形状を持続させるための一体性及び能力は、更に劣化するのみである。従来、これらの構造体を改善するために、高密度化(高密度化時に、典型的な柔らかい状態のコア(fluff cores)は、高密度化されていない状態で0.04g/cm3~約0.2g/cm3の範囲である)、及びエアレイド構造(エアレイド構造は典型的には0.08~0.15g/cm3の密度である)の場合、高密度化に加えて、熱結合性2成分繊維(典型的には6mm未満)又はラテックス系結合材を含めること、の2つのアプローチが使用されてきた。
セルロース短繊維吸収性コアシステムの高密度化の問題は、これらが高密度化によって有意に剛化する傾向があることである。これは、直に触れる身体形状に適合するように剛化された吸収性システムの快適性及び能力の両方に悪影響を有し得る。直に触れる領域は、比較的短い(サブセンチメートル)長さスケールでの有意なトポグラフィ的変動を特徴とする。この複雑な幾何学的形状は、直に触れるように適合することが困難である。吸収性コアシステムが高密度化されると、曲げ弾性率(曲げやすさ)及び曲げ剛性は劇的に増加し、陰唇トポグラフィ(重要かつ突出した小陰唇)への直に触れる適合を非常に困難にする。
本発明の以下の説明において、使用中に着用者の方向を向く物品の表面又はその各構成要素の表面は、着用者に面する表面と呼ばれる。反対に、使用中に衣類の方向を向く表面は、衣類に面する表面と呼ばれる。本発明の吸収性物品及びそのいずれかの要素、例えば吸収性コアはしたがって、着用者に面する表面及び衣類に面する表面を有する。
吸収性メッシュは、不均質塊層を含んでもよく、あるいは2015年5月19日出願の米国特許公開第2015/0335498号、2015年6月25日、米国特許公開第2015/0374560号、2015年6月26日出願の米国特許公開第2015/0374561号、2016年3月23日出願の米国特許公開第2016/0346805号、2015年6月25日出願の米国特許公開第2015/0374561号、2016年3月30日出願の米国特許公開第2016/0287452号、2016年11月4日出願の米国特許公開第2017/0071795号、2016年11月4日出願の米国特許出願第15/344,273号、2016年11月4日出願の米国特許出願第15/344,294号、2015年5月5日出願の米国特許公開第2015/0313770号、2016年6月28日出願の米国特許公開第2016/0375458号、2016年11月4日出願の米国特許出願第15/344,050号、2016年11月4日出願の米国特許出願第15/344,117号、2016年11月4日出願の米国特許出願第15/344,177号、2016年11月4日出願の米国特許出願第15/344,198号、2016年11月4日出願の米国特許出願第15/344,221号、2016年11月4日出願の米国特許出願第15/344,239号、2016年11月4日出願の米国特許出願第15/344,255号、2016年11月4日出願の米国特許出願第15/464,733号、2016年5月6日出願の米国仮特許出願第62/332,549号、2016年5月5日出願の米国仮特許出願第62/332,472号、2016年12月21日出願の米国仮特許出願第62/437,208号、2016年12月21日出願の米国仮特許出願第62/437,225号、2016年12月21日出願の米国仮特許出願第62/437,241号、2016年12月21日出願の米国仮特許出願第62/437,259号、2017年5月3日出願の米国仮特許出願第62/500,920号、又は2017年5月5日出願の米国特許出願第15/587,455号に記載のものなどの方法又はパラメータを利用してもよい。不均質塊層は、奥行き、幅、及び高さを有する。
吸収性メッシュは、2つが絡み合うことができるような1つ以上の包囲可能要素を含む不均質塊に一体化された、連続気泡フォーム部を有する不均質塊層であってもよい。連続気泡フォームは、吸収性メッシュの支柱及び結節点を含みながら、1つ以上の包囲可能要素がキャリアを提供することができる。
不均質塊層は、包囲可能要素(例えば繊維)間、包囲可能要素と包囲された包囲可能要素との間(例えば連続気泡フォームによって包囲された繊維)、及び包囲された包囲可能要素間に見られる空隙を有し得る。空隙は気体を封じ込め得る。空隙は、例えば、一定量の体積の不均質塊の総体積の5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%など、一定量の体積の不均質塊の総体積の1%~95%に相当し得る。
不均質塊中の連続気泡発泡体部と空隙との組み合わせは、例えば、不均質塊1g当たり10g/g~200g/g(例えば、不均質塊1g当たり40g/g、60g/g、80g/g、100g/g、120g/g、140g/g、160g/g、180g/g、又は190g/gなど)の吸収度を示し得る。吸収性は、EDANA Nonwoven Absorption method 10.4-02に従って定量化され得る。
本発明により生成されるフォームは、比較的連続した気泡である。これは、フォームの個々の気泡又は孔が、隣接している気泡と実質的に遮られずに連通していることを指す。このように実質的に連続気泡であるフォーム構造の気泡は、フォーム構造内においてある気泡から別の気泡へと流体を容易に移送させるのに十分な大きさの気泡内開口部又は窓部を有する。本発明の目的のために、フォームは、平均直径サイズが少なくとも1μmであるフォームの少なくとも約80%の気泡が、少なくとも1つの隣接している気泡と流体連通している場合に、「連続気泡」であると見なされる。
連続気泡であることに加えて、特定の実施形態において、発泡体は、発泡体が水性流体を吸収できるのに十分な程度の親水性を有し、例えば、発泡体の内面を、重合後に発泡体中に残る残留した親水化界面活性剤若しくは塩によって、選択された重合後発泡体処理手順(以下)によって、又はこれら両方の組み合わせによって、親水性にすることができる。
特定の実施形態において、例えば、特定の吸収性物品で用いられるとき、連続気泡発泡体は可撓性であってよく、また適切なガラス転移温度(Tg)を示し得る。Tgは、ポリマーのガラス質状態とゴム質状態との間の遷移の中間点を表す。
特定の実施形態において、この領域のTgは、およそ周辺温度条件で使用される発泡体については約200℃未満となり、他の特定の実施形態においては約90℃未満となる。Tgは50℃未満であってもよい。
一実施形態において、連続気泡発泡体は、ポリHIPEとも称される高内相エマルション(HIPE)の重合から作製される熱硬化性ポリマー発泡体である。HIPEを形成するために、水相及び油相は、約8:1~140:1の比で組み合わされる。特定の実施形態において、水相と油相との比は約10:1~約75:1であり、特定の他の実施形態において、水相と油相との比は約13:1~約65:1である。これは、「水対油」又はW:O比と呼ばれ、得られるポリHIPEフォームの密度を決定するために使用することができる。上論のように、油相は、1つ以上のモノマー、コモノマー、光開始剤、架橋剤、及び乳化剤に加えて、任意成分を含有してよい。水相は、水を含有し、特定の実施形態においては、電解質、反応開始剤、又は任意成分などの1つ以上の成分を含有する。
連続気泡発泡体は、水相と油相との組み合わせから、これらの組み合わせられた相を混合チャンバ又は混合領域内で剪断撹拌することにより、形成することができる。組み合わせられた水相及び油相は、剪断撹拌に供されて、所望の大きさの水滴を有する安定したHIPEを生成する。反応開始剤は水相中に存在してもよく、又は反応開始剤は、発泡体作製プロセス中に、また特定の実施形態において、HIPEが形成された後に導入されてもよい。得られるHIPEフォームが所望の構造的特徴を有する程度に水相液滴が分散している場合、エマルション製造プロセスによりHIPEを生成する。混合ゾーンにおける水相と油相との組み合わせの乳化は、羽根車などの混合又は撹拌装置の使用、必要な剪断を付与するのに必要な速度で一連の静的ミキサに組み合わせられた水相及び油相を通すこと、又は両方の組み合わせを伴い得る。一旦形成されると、HIPEは次いで混合領域から引き出す又はポンプ吸引することができる。連続プロセスを用いてHIPEを形成するための1つの方法は、1992年9月22日に発行された米国特許第5,149,720号(DesMaraisら);1998年10月27日発行の米国特許第5,827,909号(DesMarais)、及び2002年4月9日発行の米国特許第6,369,121号(Catalfamoら)に記載されている。
エマルションを混合ゾーンから引き出すかあるいは送出し、完全に重合する前に、包囲可能要素の塊内又はその上に含浸させることができる。完全に重合したら、離散したフォーム部が、塊を構成する要素によって分割されるように、また、離散したフォーム部の一部が、不均質塊を構成する要素の1つ以上の一部を包囲するように、フォーム部と要素とを絡み合わせる。
重合後、得られるフォーム部は、実質的に乾燥しているフォーム部を得るために除去することが必要な水相で飽和している。特定の実施形態において、発泡体部は、例えば、発泡体を含む不均質塊を一対以上のニップローラを通して移動させることによって、圧縮を用いて水相の大部分を圧搾除去することができる。ニップローラは、発泡体部から水相を圧搾するように配置することができる。ニップローラは、多孔質であることができ、発泡体から水相を引き出すのに役立つように内部から真空が適用されてもよい。特定の実施形態において、第1のニップローラが孔を有するかメッシュ様材料からなるベルト等の液体透過性ベルト上に位置し、第2の対向するニップローラが第1のニップローラに面して液体透過性ベルトの下に位置するように、ニップローラを対にして配置することができる。両方のローラが発泡体の外に水相を吹きとばす及び引き付けるように、対の一方、例えば第1のニップローラを加圧し、対の他方、例えば第2のニップローラを真空にしてもよい。ニップローラを加熱して、水相の除去を補助することもできる。特定の実施形態において、ニップローラは、非剛性発泡体、即ち、発泡体部の圧縮により壁が破壊されない発泡体にのみ適用される。
特定の実施形態において、ニップローラの代わりに、又はニップローラと組み合わせて、水相は、発泡体部が熱される乾燥領域に発泡体部を送り通すことにより、真空に曝露することにより、又は熱と真空への曝露との組み合わせにより、水相を除去してもよい。例えば、強制空気オーブン、IRオーブン、マイクロ波オーブン、又は電波オーブンに発泡体を通すことにより、熱を適用してもよい。フォームを乾燥させる程度は、用途に依存する。特定の実施形態において、50%超の水相を除去する。特定の他の実施形態において、乾燥プロセス中に、90%超、更に他の実施形態において、95%超の水相を除去する。
一実施形態において、連続気泡発泡体は、高内相エマルション(HIPE)の連続油相を有するモノマーの重合から生成される。HIPEは2つの相を有してもよい。1つの相は、重合してHIPEフォームを形成するモノマーと、HIPEの安定化に役立つ乳化剤と、を有する連続油相である。油相はまた、1つ以上の光開始剤を含んでもよい。モノマー成分は、油相の約80重量%~約99重量%、特定の実施形態では約85重量%~約95重量%の量で存在し得る。油相に可溶性であり、かつ安定な油中水型エマルションの形成に好適な乳化剤成分は、油相の約1重量%~約20重量%の量で油相中に存在し得る。エマルションは、約10℃~約130℃、また特定の実施形態では約50℃~約100℃の乳化温度で形成され得る。
一般的に、モノマーは、油相の約20重量%~約97重量%の、少なくとも1つの実質的に水不溶性である一官能性アルキルアクリレート又はアルキルメタクリレートを含む。例えば、この種のモノマーは、エチルヘキシルアクリレート、ブチルアクリレート、ヘキシルアクリレート、オクチルアクリレート、ノニルアクリレート、デシルアクリレート、イソデシルアクリレート、テトラデシルアクリレート、ベンジルアクリレート、ノニルフェニルアクリレート、ヘキシルメタクリレート、2-エチルヘキシルメタクリレート、オクチルメタクリレート、ノニルメタクリレート、デシルメタクリレート、イソデシルメタクリレート、ドデシルメタクリレート、テトラデシルメタクリレート、及びオクタデシルメタクリレートなどの、C4~C18アルキルアクリレート及びC2~C18メタクリレートを含み得る。
また、油相は、油相の約2重量%~約40重量%、特定の実施形態では約10重量%~約30重量%の、実質的に水不溶性である多官能性架橋アルキルアクリレート又はメタクリレートを有し得る。この架橋コモノマー又は架橋剤を添加して、得られるHIPE発泡体に強度及び弾性を付与する。この種の架橋モノマーの例は、2つ以上の活性化アクリレート基、メタクリレート基、又はこれらの組み合わせを含有するモノマーを有し得る。この基の非限定的な例としては、1,6-ヘキサンジオールジアクリレート、1,4-ブタンジオールジメタクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、1,12-ドデシルジメタクリレート、1,14-テトラデカンジオールジメタクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート(2,2-ジメチルプロパンジオールジアクリレート)、ヘキサンジオールアクリレートメタクリレート、グルコースペンタアクリレート、ソルビタンペンタアクリレートなどが挙げられる。架橋剤のその他の例は、エチレングリコールアクリレート-メタクリレート及びネオペンチルグリコールアクリレート-メタクリレートなどの、アクリレート部分とメタクリレート部分との混合物を含有する。混合架橋剤中のメタクリレート:アクリレート基の比は、必要に応じて、50:50から任意の他の比に変動させてもよい。
任意の第3の実質的に水不溶性であるコモノマーを、油相の約0重量%~約15重量%、特定の実施形態において約2重量%~約8重量%、油相に添加して、HIPE発泡体の特性を改変することができる。特定の実施形態において、得られるHIPE発泡体に強靱性を付与する「強靱化」モノマーが望ましい場合がある。これらとしては、スチレン、塩化ビニル、塩化ビニリデン、イソプレン、及びクロロプレンなどのモノマーが挙げられる。理論に縛られるものではないが、かかるモノマーは、重合中(「硬化」としても知られている)HIPEを安定化させて、より優れた強靱性、引張強度、耐摩耗性などが得られる、より均質かつより良好に形成されたHIPEフォームをもたらすのに役立つと考えられる。また、モノマーを添加して、2000年12月12日発行の米国特許第6,160,028号(Dyer)に開示されているように難燃性を付与することもできる。モノマーを添加して、色(例えば、ビニルフェロセン)、蛍光特性、耐放射線性、放射線不透過性(例えば、リードテトラアクリレート)を付与して、電荷の分散、入射赤外光の反射、電波の吸収、HIPEフォーム支柱上における湿潤可能表面の形成、又はHIPEフォームにおける他の任意の望ましい特性をもたらすことができる。場合によっては、これら追加のモノマーは、HIPEのHIPEフォームへの変換プロセス全体を遅延させる場合があるが、望ましい特性を付与すべきである場合は、このトレードオフは必須である。したがって、かかるモノマーを用いて、HIPEの重合速度を減速させることができる。この種のモノマーの例は、スチレン及び塩化ビニルを有し得る。
油相は、HIPEを安定化させるために用いられる乳化剤を更に含有してもよい。HIPEで用いられる乳化剤としては、(a)分枝鎖C16~C24脂肪酸、直鎖不飽和C16~C22脂肪酸、及び直鎖飽和C12~C14脂肪酸のソルビタンモノエステル、例えば、ソルビタンモノオレエート、ソルビタンモノミリステート、及びソルビタンモノエステル、ソルビタンモノラウレートジグリセロールモノオレエート(DGMO)、ポリグリセロールモノイソステアレート(PGMIS)、及びポリグリセロールモノミリステート(PGMM)、(b)分枝鎖C16~C24脂肪酸、直鎖不飽和C16~C22脂肪酸、又は直鎖飽和C12~C14脂肪酸のポリグリセロールモノエステル、例えば、ジグリセロールモノオレエート(例えば、C18:1脂肪酸のジグリセロールモノエステル)、ジグリセロールモノミリステート、ジグリセロールモノイソステアレート、及びジグリセロールモノエステル、(c)分枝鎖C16~C24アルコール、直鎖不飽和C16~C22アルコール、及び直鎖飽和C12~C14アルコールのジグリセロール脂肪族エーテル、並びにこれら乳化剤の混合物を挙げることができる。1995年2月7日発行の米国特許第5,287,207号(Dyerら)、及び1996年3月19日発行の米国特許第5,500,451号(Goldmanら)を参照されたい。用いることができる別の乳化剤は、コハク酸アルキル、グリセロール、及びトリグリセロールから形成されるコハク酸ポリグリセロール(PGS)である。
そのような乳化剤及びそれらの組み合わせは、それらが、約1重量%~約20重量%、特定の実施形態においては約2重量%~約15重量%、及び別の特定の実施形態においては約3重量%~約12重量%の油相を有することができるように、油相に添加されてよい。ある特定の実施形態において、特に、例えば、約65℃を超えるより高い温度で、気泡サイズ、気泡サイズ分布、及びエマルションの安定性の更なる制御を提供するために、共乳化剤も使用され得る。共乳化剤の例としては、ホスファチジルコリン及びホスファチジルコリン含有組成物、脂肪族ベタイン、長鎖C12~C22二価脂肪族四級アンモニウム塩、短鎖C1~C4二価脂肪族四級アンモニウム塩、長鎖C12~C22ジアルコイル(アルケノイル)-2-ヒドロキシエチル、短鎖C1~C4二価脂肪族四級アンモニウム塩、長鎖C12~C22二価脂肪族イミダゾリニウム四級アンモニウム塩、短鎖C1~C4二価脂肪族イミダゾリニウム四級アンモニウム塩、長鎖C12~C22一価脂肪族ベンジル四級アンモニウム塩、長鎖C12~C22ジアルコイル(アルケノイル)-2-アミノエチル、短鎖C1~C4一価脂肪族ベンジル四級アンモニウム塩、短鎖C1~C4モノヒドロキシ脂肪族四級アンモニウム塩が挙げられる。特定の実施形態において、ジタロージメチルアンモニウムメチルサルフェート(DTDMAMS)を補助乳化剤として用いてもよい。
油相は、油相の約0.05重量%~約10重量%、ある特定の実施形態では約0.2重量%~約10重量%の光開始剤を含んでもよい。少量の光開始剤は、HIPE発泡体に光をより透過させて、HIPE発泡体のより深部で重合させることができる。しかし、酸素含有環境で重合が行われる場合は、重合を開始させ、かつ酸素阻害に打ち勝つのに十分な光開始剤が存在すべきである。光開始剤は、ラジカル、カチオン、及び重合反応を開始させることができるその他の種の生成を伴って、光源に対して速やかかつ効率的に応答することができる。本発明で用いられる光開始剤は、約200ナノメートル(nm)~約800nm、特定の実施形態において約200nm~約350nmの波長の紫外線を吸収することができる。光開始剤が油相中に存在する場合、好適な種類の油溶性光開始剤としては、ベンジルケタール、α-ヒドロキシアルキルフェノン、α-アミノアルキルフェノン、及びアシルホスフィンオキシドが挙げられる。光開始剤の例としては、2-ヒドロキシ-2-メチル-1-フェニルプロパン-1-オンと組み合わせられた2,4,6-[トリメチルベンゾイルジホスフィン]オキシド(これら2つの50:50ブレンドは、Ciba Speciality Chemicals(Ludwigshafen,Germany)によってDAROCUR4265として販売されている);ベンジルジメチルケタール(Ciba GeigyによりIRGACURE651として販売されている);α-,α-ジメトキシ-α-ヒドロキシアセトフェノン(Ciba Speciality ChemicalsによってDAROCUR1173として販売されている);2-メチル-1-[4-(メチルチオ)フェニル]-2-モルホリノ-プロパン-1-オン(Ciba Speciality ChemicalsによってIRGACURE907として販売されている)、1-ヒドロキシシクロへキシル-フェニルケトン(Ciba Speciality ChemicalsによってIRGACURE184として販売されている);ビス(2,4,6-トリメチルベンゾイル)-フェニルホスフィンオキシド(Ciba Speciality ChemicalsによりIRGACURE819として販売されている);ジエトキシアセトフェノン、及び4-(2-ヒドロキシエトキシ)フェニル-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロピル)ケトン(Ciba Speciality ChemicalsによってIRGACURE2959として販売されている);並びにオリゴ[2-ヒドロキシ-2-メチル-1-[4-(1-メチルビニル)フェニル]プロパノン](Lamberti spa(Gallarate,Italy)によってESACURE KIP EMとして販売されている)が挙げられる。
HIPEの分散水相は、水を有することができ、また、反応開始剤、光開始剤、又は電解質などの1つ以上の成分を有してもよく、特定の実施形態において、この1つ以上の成分は少なくとも部分的に水溶性である。
水相の1つの成分は、水溶性電解質であってよい。水相は、水相の約0.2重量%~約40重量%、特定の実施形態では約2重量%~約20重量%の水溶性電解質を含有し得る。電解質は、主に油溶性であるモノマー、コモノマー、及び架橋剤が水相にも溶解する傾向を最低限に抑える。電解質の例としては、カルシウム又はマグネシウムなどのアルカリ土類金属の塩化物又は硫化物、及びナトリウムなどのアルカリ土類金属の塩化物又は硫化物が挙げられる。かかる電解質は、リン酸塩、ホウ酸塩、及び炭酸塩、並びにこれらの混合物などの無機対イオンを含む、重合中にpHを制御するための緩衝剤を含み得る。水溶性モノマーを水相中で用いてもよく、その例は、アクリル酸及び酢酸ビニルである。
水相中に存在し得る別の成分は、水溶性フリーラジカル反応開始剤である。反応開始剤は、油相中に存在する重合性モノマーの合計モル数に基づいて最高約20モルパーセントで存在し得る。特定の実施形態において、反応開始剤は、油相中の重合性モノマーの合計モル数に基づいて約0.001モルパーセント~約10モルパーセントの量で存在する。好適な反応開始剤としては、過硫酸アンモニウム、過硫酸ナトリウム、過硫酸カリウム、2,2’-アゾビス(N,N’-ジメチレンイソブチルアミジン)ジヒドロクロリド、及び他の好適なアゾ反応開始剤が挙げられる。特定の実施形態において、乳化系を妨げる恐れのある早期重合の可能性を低減するために、モノマー相への反応開始剤の添加は、乳化直後又は乳化の終わり付近であってよい。
水相中に存在する光開始剤は、少なくとも部分的に水溶性であってよく、約0.05重量%~約10重量%、特定の実施形態において約0.2重量%~約10重量%の水相を有することができる。少量の光開始剤は、HIPE発泡体に光をより透過させて、HIPE発泡体のより深部で重合させることができる。しかし、酸素含有環境で重合が行われる場合は、重合を開始させ、かつ酸素阻害に打ち勝つのに十分な光開始剤が存在すべきである。光開始剤は、ラジカル、カチオン、及び重合反応を開始させることができるその他の種の生成を伴って、光源に対して速やかかつ効率的に応答することができる。本発明で用いられる光開始剤は、約200ナノメートル(nm)~約800nm、特定の実施形態においては約200nm~約350nm、及び特定の実施形態においては約350nm~約450nmの波長の紫外線を吸収することができる。光開始剤が水相中に存在する場合、好適な種類の水溶性光開始剤としては、ベンゾフェノン、ベンジル、及びチオキサントンが挙げられる。光開始剤の例としては、2,2’-アゾビス[2-(2-イミダゾリン-2-イル)プロパン]ジヒドロクロリド、2,2’-アゾビス[2-(2-イミダゾリン-2-イル)プロパン]ジサルフェート脱水物、2,2’-アゾビス(1-イミノ-1-ピロリジノ-2-エチルプロパン)ジヒドロクロリド、2,2’-アゾビス[2-メチル-N-(2-ヒドロキシエチル)プロピオンアミド]、2,2’-アゾビス(2-メチルプロピオンアミジン)ジヒドロクロリド、2,2’-ジカルボキシメトキシジベンザルアセトン、4,4’-ジカルボキシメトキシジベンザルアセトン、4,4’-ジカルボキシメトキシジベンザルシクロヘキサノン、4-ジメチルアミノ-4’-カルボキシメトキシジベンザルアセトン、及び4,4’-ジスルホキシメトキシジベンザルアセトンが挙げられる。本発明で用いることができる他の好適な光開始剤は、1989年4月25日に発行された米国特許第4,824,765号(Sperryら)に列挙されている。
前述の成分に加えて、他の成分がHIPEの水相又は油相のいずれかに含まれてもよい。例としては、酸化防止剤、例えば、ヒンダードフェノール、ヒンダードアミン光安定剤;可塑剤、例えば、フタル酸ジオクチル、セバシン酸ジノニル;難燃剤、例えば、ハロゲン化炭化水素、リン酸塩、ホウ酸塩、無機塩、例えば、三酸化アンチモン又はリン酸アンモニウム又は水酸化マグネシウム;染料及び顔料;蛍光剤;充填剤片、例えば、デンプン、二酸化チタン、カーボンブラック、又は炭酸カルシウム;繊維;連鎖移動剤;臭気吸収剤、例えば、活性炭微粒子;溶解ポリマー;溶解オリゴマー;並びに同様物が挙げられる。
不均質塊は、包囲可能要素及びフォームの別個の部を含む。包囲可能要素は、例えば、不織布、繊維状構造体、エアレイドウェブ、湿潤ウェブ、高ロフト不織布、ニードルパンチウェブ、水流交絡ウェブ、繊維トウ、織物ウェブ、ニットウェブ、フロック加工されたウェブ、スパンボンドウェブ、層状のスパンボンド/メルトブローンウェブ、カード繊維ウェブ、セルロース繊維及びメルトブローン繊維のコフォームウェブ、ステープル繊維及びメルトブローン繊維のコフォームウェブ、並びにこれらの層状の組み合わせである層状ウェブなどのウェブ又はウェブの一部分であり得る。
包囲可能要素は、例えば、捲縮セルロース塊、毛羽立ちセルロース繊維、エアフェルトとしても知られる木材パルプ繊維、及び織物繊維などの、従来の吸収性材料であり得る。包囲可能要素はまた、例えば、合成繊維、熱可塑性微粒子又は繊維、3成分繊維、及び、例えば、以下のポリマーの組み合わせ:ポリエチレン/ポリプロピレン、ポリエチルビニルアセテート/ポリプロピレン、ポリエチレン/ポリエステル、ポリプロピレン/ポリエステル、コポリエステル/ポリエステルなどを有するシース/コア繊維などの2成分繊維などの繊維であり得る。包囲可能要素は、上掲の材料及び/又は上掲の複数の材料(単独で又は組み合わせて)の任意の組み合わせであり得る。
包囲可能要素は、疎水性であっても親水性であってもよい。一実施形態において、包囲可能要素は、疎水性となるように処理されてもよい。一実施形態において、包囲可能要素は、親水性となるように処理されてもよい。
不均質塊の構成成分繊維は、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、及びこれらのブレンドなどのポリマーを含んでもよい。繊維は、スパンボンド繊維であってもよい。繊維は、メルトブローン繊維であってもよい。繊維は、セルロース、レーヨン、綿、又は他の天然材料、又はポリマーと天然材料とのブレンドを含んでもよい。繊維はまた、ポリアクリレートなどの超吸収性材料、又は好適な材料の任意の組み合わせをも含み得る。繊維は、単一成分、2成分、及び/若しくは2構成成分、丸くない形状(例えば、毛管チャネル繊維)であり得、0.1~500マイクロメートルの範囲の主要断面寸法(例えば、円形繊維の直径)を有することができる。不織布前駆体ウェブの構成成分繊維は、化学(例えば、ポリエチレン及びポリプロピレン)、(単及び2)成分、デニール(マイクロデニール及び>20デニール)、形状(即ち、毛管及び円形)などの特徴の点で異なる、異なる繊維型の混合物でもあり得る。構成成分繊維は、約0.1デニール~約100デニールの範囲であり得る。
不均質塊は、2つ以上の不織布前駆体ウェブを含んでもよい。例えば、高内相エマルションは、水平構成の押出ダイの手段によって第1の不織布ウェブの頂面に適用される。第2の不織布ウェブは、HIPEのHIPEフォームへの固化開始の前に、水平構成にある間に、事前に押し出された高内相エマルションの頂面に適用することができる。
上述の構造は、HIPEフォームと不織布との境界面で、不織布と包囲要素との間にHIPEフォームを有する2つの不織布構造、例えば、第1の表面及び第2の表面を有する第1の不織布並びに第2の不織布を含む不均質塊である吸収性層を作り出す。連続気泡フォーム部は、第1の不織布の一部分及び第2の不織布の一部分を包囲する。あるいは、第2の前駆体ウェブは、層の重合後に、層不均質塊に接着されてもよい。一実施形態では、不均質塊の連続気泡フォームは、ポリウレタンフォームであってもよい。
吸収性メッシュは、例えば、不織布、繊維状構造体、熱可塑性長繊維強化エアレイドウェブ、高ロフト不織布、ニードルパンチウェブ、水流交絡ウェブ、繊維トウ、織物ウェブ、ニットウェブ、フロック加工ウェブ、スパンボンドウェブ、層状のスパンボンド/メルトブローンウェブ、カード繊維ウェブ、セルロース繊維及びメルトブローン又はスパンメルト繊維のコフォームウェブ、ステープル繊維及びメルトブローン又はスパンメルト繊維のコフォームウェブ、並びにこれらの層状の組み合わせである層状ウェブなどのウェブであり得る。
繊維状構造体を構成するウェブ又は構成要素ウェブのうちの少なくとも1つは、伸張可能な一体化ネットワークを有する。伸張可能な一体化繊維状ネットワークは、伸張可能な繊維で作製されてもよい。あるいは、一体化ネットワークの繊維は、ウェブの伸張を可能にするように移動又は巻きを延ばすことができる。一体化ネットワークの繊維は、例えば熱可塑性繊維などの他の繊維と相互接続又は結合することが可能である。一体化ネットワークの繊維は、吸収性メッシュの平均支柱長さよりも長い長さを有するべきである。一体化ネットワークの繊維は、約10mm~100mmであってもよいか、あるいは連続的であってもよい。一体化ネットワークの繊維は、合成繊維であってもよい。繊維の一体化ネットワークは、例えば繊維状構造体内の繊維のうちの15%~40%、繊維状構造体内の繊維のうちの20%~30%、例えば繊維状構造体内の繊維のうちの11%、12%、13%、14%、15%、16%、17%、18%、19%、20%、21%、22%、23%、24%、又は25%などの、繊維状構造体内の繊維のうちの10%~50%であるべきである。
繊維の一体化ネットワークを形成するために使用される繊維は、繊維束であってもよい。例えば、10~100の繊維は、繊維のうちの少なくとも5%が一緒に結合するであろうように、束の形態であってもよい。繊維を一緒に束ねることによって、繊維が繊維状ネットワークを形成しながら、所望の透過性を維持することを可能にする。
メッシュの構成成分繊維は、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、及びこれらのブレンドなどのポリマーを含んでもよい。繊維は、スパンボンド繊維であってもよい。繊維は、メルトブローン繊維であってもよい。繊維は、セルロース、レーヨン、綿、又は他の天然材料、又はポリマーと天然材料とのブレンドを含んでもよい。繊維はまた、ポリアクリレートなどの超吸収性材料、又は好適な材料の任意の組み合わせをも含み得る。繊維は、単一成分、2成分、及び/若しくは2構成成分、丸くない形状(例えば、毛管チャネル繊維)であり得、0.1~500マイクロメートルの範囲の主要断面寸法(例えば、円形繊維の直径)を有することができる。不織布前駆体ウェブの構成成分繊維はまた、化学(例えば、ポリエチレン及びポリプロピレン)、(単及び2)成分、dtex(マイクロdtex及び>20dtex)、形状(即ち毛管及び円形)などのそのような特性で異なる、異なる繊維の種類の混合物であってもよい。構成成分繊維は、約0.1dtex~約100dtexの範囲であり得る。
好適な熱可塑性繊維は、単一ポリマーから作製することができ(単一成分繊維)、又は1種類を超えるポリマーから作製することができる(例えば、2成分繊維)。シースを含むポリマーは、コアを構成するポリマーとは異なる、典型的にはより低い温度で溶融することが多い。結果として、これらの2成分繊維は、シースポリマーの溶融に起因して熱的接合をもたらし、一方でコアポリマーの望ましい強度特性を保持する。
本発明における使用に好適な2成分繊維としては、ポリエチレン/ポリプロピレン、ポリエチルビニルアセテート/ポリプロピレン、ポリエチレン/ポリエステル、ポリプロピレン/ポリエステル、コポリエステル/ポリエステルなどのポリマーの組み合わせを有するシース/コア繊維を挙げることができる。本明細書における使用に特に好適な2成分熱可塑性繊維は、ポリプロピレン又はポリエステルのコアと、より低い温度で溶融するコポリエステル、ポリエチルビニルアセテート又はポリエチレンのシースと、を有するもの(例えば、DANAKLON.RTM、CELBOND.RTM、又はCHISSO.RTM.2成分繊維)である。これらの2成分繊維は、同心であっても偏心であってもよい。本明細書で使用するとき、「同心」及び「偏心」という用語は、シースが、2成分繊維の断面積を通じて、均一又は不均一な厚さを有するか否かを指す。偏心の2成分繊維は、より薄い繊維厚さでより高い圧縮強さを提供する上で望ましい場合がある。本明細書における使用に好適な2成分繊維は、捲縮していない(即ち、曲がっていない)又は捲縮している(即ち、曲がっている)のいずれかとすることができる。2成分繊維は、主に二次元の、即ち「平面的」な捲縮を達成するために、典型的な紡織手段、例えばスタッフィングボックス法又はギアクリンプ法によって捲縮させることができる。
2成分繊維の長さは、繊維及びウェブ形成プロセスに所望される特定の特性に応じて様々であってもよい。理想的には、長繊維強化エアレイドウェブなどの空気形成ウェブ(air formed web)では、これらの熱可塑性繊維は、長さ約4mm~約15mm、好ましくは長さ約6mm超~長さ約12mmの長さを有する。これらの熱可塑性繊維の特性はまた、繊維の直径(キャリパー)を変化させることによって調整することもできる。これらの熱可塑性繊維の直径は、典型的に、デニール(9000メートル当たりのグラム)又はデシテックス(10,000メートル当たりのグラム)に関して定義される。DanWeb機械などのエアレイド作製機械で使用される際には、好適な熱可塑性2成分繊維は、約1.0~約16、好ましくは約1.4~約10、最も好ましくは約1.7~約7デシテックスの範囲のデシテックスを有し得る。
メッシュはまた、典型的には結合材繊維としては機能しないが、繊維状ウェブの機械的特性を変化させる合成繊維を含んでもよい。合成繊維は、酢酸セルロース、ポリフッ化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、アクリル(オーロンなど)、ポリ酢酸ビニル、不溶性ポリビニルアルコール、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリアミド(ナイロンなど)、ポリエステル、2成分繊維、3成分繊維、これらの混合物などを含む。これらには、例えば、ポリエステル繊維、例えばポリエチレンテレフタレート(例えば、DACRON.RTM.及びKODEL.RTM.)、高融点捲縮ポリエステル繊維(例えば、Eastman Chemical Co.により作製されるKODEL.RTM.431)親水性ナイロン(HYDROFIL.RTM.)等を挙げることができる。好適な繊維は、親水化させた疎水性繊維、例えば、ポリエチレン又はポリプロピレンなどのポリオレフィン、ポリアクリル酸、ポリアミド、ポリスチレン及びポリウレタン等から誘導された、界面活性剤処理された又はシリカ処理された熱可塑性繊維であってもよい。非結合熱可塑性繊維の場合、それらの長さは、これらの繊維に望ましい特定の特性によって様々であってよい。典型的には、それらは、約0.3~7.5cm、好ましくは約0.9~約4.0cmの長さを有する。好適な非結合熱可塑性繊維は、約1.5~約35デシテックスの範囲のデシテックスを有し得る。
メッシュはまた、ポリエチレンテレフタレート(PET)繊維、又は当該技術分野において既知の他の好適な非セルロース繊維を有してもよい。PET繊維を含むカード処理されたステープル繊維不織布では、PET繊維は、約1.5~約15.0の範囲、又は約3.0~約9.0の範囲のdtexを有し得る。補剛繊維のステープル長は、約28mm~約100mmの範囲、又は約25mm~約38mmの範囲であり得る。いくつかのカード処理されたステープル繊維不織布は、約25mm~42mmのステープル長を有する補剛繊維を含む。PET繊維は、任意の好適な構造又は形状を有し得る。例えば、PET繊維は、円形、又は螺旋形、波付きの楕円形、三葉形、波付きのリボン状、その他などの他の形状とすることができる。更に、PET繊維は、中実、中空又は多重中空とすることができる。カード処理されたステープル繊維不織布のいくつかの実施形態では、補剛繊維は、中空型/螺旋状PETから作製される繊維であり得る。任意に、補剛繊維は、螺旋捲縮又は平坦捲縮であり得る。補剛繊維は、約4~約12クリンプ/インチ(cpi)、又は約4~約8cpi、又は約5~約7cpi、又は約9~約10cpiの捲縮値を有し得る。補剛繊維の特定の非限定的な例は、Wellman,Inc.(Ireland)から、商標名H1311及びT5974で入手することができる。本明細書に詳述されるカード処理されたステープル繊維不織布に利用するのに好適な補剛繊維の他の例は、Schneiderらの米国特許第7,767,598号に開示されている。
メッシュの一部を形成することができる繊維の他の好適な例としては、ポリエステル/共押出ポリエステル繊維が挙げられる。補剛繊維は、いわゆる2成分繊維であってもよく、個々の繊維は、異なる材料、通常は第1及び第2のポリマー材料から提供される。2つの材料は、化学的に異なり得る(したがって、繊維は化学的に不均質である)か、又は化学的に同一であるが、それらの物理的特性のみが異なり得る(したがって、繊維は化学的に均質である)。例えば、2つの材料の固有粘度は異なる場合があり、2成分繊維の捲縮挙動に影響を及ぼすことが見出されている。補剛繊維として好適である2成分繊維は、例えば国際公開第99/00098号に開示されているように、並列2成分繊維である。補剛繊維はまた、ポリエステル繊維との2成分繊維のブレンドであり得る。
繊維の断面図において、ポリプロピレン/ポリエチレン繊維組成物を含む2成分繊維を特に参照すると、軟化温度の高い材料は、繊維の中心部(即ちコア)を提供することができる。コアは典型的に、二成分繊維が力を伝播する能力、及びある一定の硬度を有するか又は別の方法で構造体に弾性を提供する能力を担当する。繊維のコアの外塗り(即ち、鞘)は、より低い融点を有する可能性があり、この種の繊維を含む基材の熱接着を促進する目的に用いられる。一実施形態では、約50重量%の繊維材料がポリプロピレンであり約50重量%の繊維材料がポリエチレンである、ポリエチレンが外側にコーティングされたポリプロピレンコアが提供される。他の定量的分量も、勿論選択できる。例えば、2成分繊維は、ポリエチレンが約20重量%~約70重量%の組成を有し得、ポリエチレンが約25重量%~約65重量%の組成を有し得る。いくつかの実施形態では、二成分繊維は、ポリエチレンが約40重量%~約60重量%、又は約45重量%~約55重量%を占める組成を有することができる。
別の好適な2成分補剛繊維は、螺旋捲縮される中心に中空の空間を有する円形断面の繊維である。断面積の10~15%が中空であることが好ましく、より好ましくは断面積の20~30%が中空である。理論に束縛されるものではないが、繊維の螺旋捲縮は、液体捕捉及び分配挙動に有益であると考えられる。螺旋捲縮は、そのような繊維によって形成される捕捉部材内の空隙空間を増加させると推定される。多くの場合、吸収性物品は、着用される際、着用者によって及ぼされる特定の圧力に曝され、捕捉部材内の空隙空間が減少する可能性がある。良好な透過性及び利用可能な十分な空隙空間を有することは、良好な液体分配及び移送に重要である。上記のような2成分螺旋捲縮繊維は、捕捉部材が圧力に曝されても十分な空隙容積を維持するのに好適であると更に考えられる。また、螺旋捲縮繊維は、所与の繊維dtex値に関して、良好な透過性を提供すると考えられ、中空型繊維の断面は、圧縮断面と比較して、繊維のより大きな外径を可能にする。繊維の外径は、そのような繊維によって形成される捕捉部材の透過性挙動を決定するように思われる。
吸収繊維は、例えば、カード処理されたステープル繊維不織布の約10重量%~約70重量%を形成し得る。流体分配層のいくつかの例では、吸収繊維は、カード処理されたステープル繊維不織布の約20重量%~約50重量%を形成し得る。他の実施例では、吸収繊維は、カード処理されたステープル繊維不織布の約35重量%を形成し得る。層内では、それらは、個々の層の最大100%であり得る。
吸収繊維は、ビスコースレーヨンのようなレーヨン、又は、綿(又はこれらの繊維のブレンド)などの、当該技術分野において既知の他の好適なセルロース繊維であり得る。レーヨンを含むカード処理されたステープル繊維不織布に関して、レーヨンは、約1.0~約8.0、又は約2.0~約6.0の範囲のdtexを有し得る。吸収繊維のステープル長は、約20mm~約100mm、又は約30mm~約50mm、又は約35mm~約45mmの範囲であり得る。レーヨン繊維は、任意の好適な構造又は形状を有し得る。レーヨン繊維は、任意の好適な構造及び形状のブレンドであり得る。例えば、レーヨン繊維は、円形であり得るか、又は螺旋形、波付きの楕円形、三葉形、他の多葉形状、波付きのリボン状、その他などの他の形状を有し得る。更に、レーヨン繊維は、中実、中空型、又は多重中空型であり得る。カード処理されたステープル繊維不織布のいくつかの実施形態では、吸収繊維は、形状が三葉形、又は断面内に複数の葉を有する別の形状であり得る。本明細書に詳述されるカード処理されたステープル繊維不織布に利用するのに好適な多葉形吸収繊維の他の例は、Wilkesらの米国特許第6,333,108号、Wilkesらの米国特許第5,634,914号、及びWilkesらの米国特許第5,458,835号に開示されている。
多葉形吸収繊維の1つの利点は、多葉形繊維の円周面積が、それらの実際の断面積よりも大きいため、単一枝形繊維よりも嵩が大きいことである。例えば、特許出願公開第61-113812号は、例えば、パイル織でバルクが重要である織物用途に使用されるX字形又はY字形の連続ビスコースフィラメントからなるフィラメント糸を記載している。多枝形吸収繊維の別の利点は、単一枝形繊維よりも吸収性が増大することである。
メッシュは、熱可塑性繊維を含んでもよい。熱可塑性繊維は、任意の好適な構造又は形状を有し得る。例えば、熱可塑性繊維は、円形であり得るか、又は螺旋形、波付きの楕円形、三葉形、波付きのリボン状、その他などの他の形状を有し得る。更に、PP繊維は、中実、中空型、又は多重中空型であり得る。カード処理されたステープル繊維不織布のいくつかの実施形態では、第3のフィラー繊維は、中実で、形状が円形であり得る。フィラー繊維の他の好適な例としては、ポリエステル/共押出ポリエステル繊維が挙げられる。加えて、フィラー繊維の他の好適な例としては、ポリエチレン/ポリプロピレン、ポリエチレン/ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン/ポリエチレンテレフタレートなどの2成分繊維が挙げられる。これらの2成分繊維は、鞘及びコアとして構成され得る。2成分繊維は、材料の坪量を増加させ、加えて細孔径分布の最適化を可能にするための、費用対効果が高い手段を提供し得る。
繊維状構造体は、より長い合成繊維を利用して、繊維状構造体内に構造的グリッド又はネットワークを作り出すことができる。
吸収性本体がネットワークの補強を保持し、その機械的応答ではセルロースなどの短繊維マトリックスが優勢ではない限り、十分な量の不織布トップシートが、主吸収性本体と同じX-Y平面に(又は、異なる二次トップシートを通じて主吸収性本体内に)移動すると、捕捉層及び/又は層のうちの少なくとも1つが伸張可能である吸収性コア構造体をトップシートに機械的組み込むことによって、流体取扱いに所望の改善を送達し、同時に直に触れるゾーン周辺で身体への適合性に優れたパッドを送達することができることが決定されている。予想外に、主な機械的に優勢な吸収性コア本体内で(水流交絡を通じて又は熱若しくは超音波結合を通じてなどによって)ネットワーク化された、長い結合可能な繊維を活用することによって、複雑な密接な幾何学的形状への、(乾燥から湿潤の)優れた適合性を十分に補強することができ、持続させることを可能にすることが見出されている。
結節点及び支柱を備える吸収性メッシュは、吸収性物品、例えば、婦人衛生物品、例えば、パッド、パンティライナ、及びタンポン;創傷包帯;使い捨ておむつ;失禁用物品(例えば、パッド、成人用おむつ);家庭用品(例えば、拭き取り用品、パッド、タオル)、並びに美容ケア物品(例えば、パッド、拭き取り用品、及び、例えば毛穴をきれいにするために使用するスキンケア物品)の吸収性コア又は吸収性コアの一部として使用され得る。連続気泡フォーム部を有する不均質塊層に組み込まれたトップシート及び/又は二次トップシートを有する吸収性構造体は、婦人衛生物品、例えば、パッド、パンティライナ、及びタンポン;創傷包帯;使い捨ておむつ;失禁用物品(例えば、パッド、成人用おむつ);家庭用品(例えば、拭き取り用品、パッド、タオル)、並びに美容ケア物品(例えば、パッド、拭き取り用品、及び、例えば毛穴をきれいにするために使用するスキンケア物品)の吸収性コア又は吸収性コアの一部として使用され得る。おむつは、2012年3月23日出願の米国特許出願第13/428,404号に開示の吸収性物品であってもよい。
吸収性コア構造体は、吸収性物品の吸収性コアとして使用することができる。そのような実施形態では、吸収性コアは比較的薄く、厚さが約5mm未満、又は約3mm未満、又は厚さが約1mm未満であってよい。5mm超の厚さを有するコアもまた、本明細書において検討される。厚さは、当該技術分野において測定することで知られているいずれかの手段によって、0.25psiの均一な圧力下にある間に、パッドの長手方向中心線に沿った中点の厚さを測定することによって決定されることができる。吸収性コアは、当該技術分野において既知のように、AGM繊維、血液ゲル化剤(例えばキトサン)、四級塩、又はこれらの組み合わせを含む吸収性ゲル化材料(AGM)を含んでもよい。
吸収性メッシュは、ある形状に形成又は切断することができ、その外縁は外周を画定する。
一実施形態では、吸収性メッシュは、吸収性物品のトップシートとして使用することができる。不均質塊は、吸収性コアと組み合わされてもよく、又はバックシートとのみ組み合わされてもよい。
一実施形態では、不均質塊は、任意の他の種類の吸収層又は非吸収性層、例えば、セルロースの層、超吸収性ゲル化材料を含む層、吸収性エアレイド繊維の層、不織布層、又は吸収性フォームの層、又はこれらの組み合わせなどと組み合わせてもよい。記載されていない他の吸収層が、本明細書において検討される。
不均質塊層又は繊維状層(複数可)を、固体状態形成、流体エッチング、レーザーエッチング、ナイフ切断、又はこれらの組み合わせを介して改変して、支柱及び結節点を備える吸収性メッシュを作り出すことができる。加えて、重合されると高内相エマルションが支柱及び結節点の吸収性メッシュを形成するように、高内相エマルションを包囲可能要素塊の上又はその中に選択的に配置するためにテンプレートを使用することができる。
本発明では、概ね平面的な繊維ウェブを三次元構造へ変形させることで知られる形成手段を利用して、出来上がったままの状態の吸収性材料を、対応する毛管圧の有意な低減を伴わずに比較的より高い透過性を有する吸収性材料へと改質する。第1の繊維状ウェブ材料が、1つ以上の連続気泡フォーム部を含む不均質塊である、第1の繊維状ウェブ材料を提供することと、第2の繊維状ウェブ材料を提供することと、当該第1の繊維状ウェブ材料及び第2の繊維状ウェブ材料を加工することができるニップを形成する一対のロールを提供することであって、当該一対のロールが、リングロール、SELF、マイクロSELF、ネストSELF、回転ナイフ開口、ホットピン、3Dエンボス加工、SAN、及びエンボス加工された安定化形成からなるプロセスから選択される一対のロールを提供することと、第1の繊維状ウェブ材料及び第2の繊維状ウェブの両方を変形させることと、による形成手段を使用して、吸収性構造体を作り出すことができる。第2の繊維状ウェブは、吸収性であってもよい。
形成手段は、一対の相互噛合ロール、典型的には相互に係合する隆起部又は歯及び溝を有するスチールロールを含み得る。しかしながら、米国特許出願第2005/0140057号(2005年6月30日公開)に開示される変形ローラ及びコード構成など、形成を達成するための他の手段を利用し得ることが企図される。したがって、本明細書における一対のロールの全ての開示は、ロール及びコードと同等であると考えられ、また、2つの相互噛合ロールについて詳述する特許請求される構成は、相互噛合ロール及びコードと同等であると考えられ、この場合、コードは、噛み合う相互係合ロールの隆起部として機能する。一実施形態において、本発明の対の相互噛合ロールは、ロール及び噛合要素と同等であると考えることができ、この場合、噛合要素は、別のロール、コード、複数のコード、ベルト、柔軟なウェブ、又はストラップであり得る。同様に、他の既知の形成技術、例えば、クレーピング、ネッキング/圧密化、波形付け、エンボス加工、ボタン柔布(button break)、高温ピンパンチングなどは、対応する毛管圧の有意な低減を伴わずに、ある程度の比較的より高い透過性を有する吸収性材料を生み出すことができるものと考えられる。ロールを利用する形成手段としては、「リングローリング」、「SELF」又は「SELFing」プロセス(ここでSELFとは、「マイクロSELF」としての構造的弾性様フィルム(Structural Elastic Like Film)を意味する)、及び「回転ナイフ開口」(RKA)が挙げられ、2011年5月3日にZhaoらに付与された米国特許第7,935,207号に記載されている。形成手段は、2010年3月23日に付与された米国特許第7,682,686号(Curroら)、又は2010年1月19日に付与された米国特許第7,648,752号(Hoyingら)に記載の形成手段のうちの1つであってもよい。タフトを構築するための好適なプロセスは、米国特許第7,172,801号、同第7,838,099号、同第7,754,050号、同第7,682,686号、同第7,410,683号、同第7,507,459号、同第7,553,532号、同第7,718,243号、同第7,648,752号、同第7,732,657号、同第7,789,994号、同第8,728,049号、及び同第8,153,226号で検討されている。形成手段としてはまた、以下及び2015年9月3日出願の米国特許出願第14/844459号に記載されているようなネスト「SELF」を挙げることができる。形成手段としてはまた、ホットピン、米国特許第5,628,097号に記載の選択的開口不織布(Selective Aperturing a Nonwoven)(SAN)、2017年2月13日出願の米国特許出願第62/458,051号に記載の3Dエンボス加工及びエンボス加工安定化形成(embossed stabilized formation)を挙げることができる。
メッシュは、米国特許出願第62/437,208号、同第62/437,225号、及び同第62/437,241号に記載の繊維状材料又は不均質塊を流体エッチングすることによって作り出すことができる。一実施形態では、流体エッチングシステムは、コアの横断長さに沿って流れる流体排出ジェットのライン、及び1つ以上のパターンを含むステンシルを含み得る。利用されるとき、ステンシルは、吸収性コアがエッチングジェットの下を通過するときに、エッチングジェットと吸収性コアとの間に位置してもよい。
流体エッチングは、ステンシルを用いても用いなくても行うことができる。加えて、流体エッチングは、第1又は第2段階がステンシルを利用せず、他の段階がステンシルを使用する、2段階プロセスで行ってもよい。ステンシルは、固定ステンシル、ステンシルを備えるドラム、ステンシルを有するシリンダ、ステンシルとして機能する開口部を有するベルト、又はこれらの組み合わせの形態であってもよい。ステンシルは、1つの連続パターンを有してもよく、製品ピッチ長に設定されていないウォーキングパターンを有してもよく、あるいは製品ピッチに設定されたパターンを有してもよい。ステンシルは、各パターンが製品ピッチに等しくないウォーキングパターン、又は製品ピッチと等しいパターンのうちの1つを表す、2つ以上のパターンを有してもよい。ステンシルパターンは、繰り返しパターンの開口部で作製することができる。ステンシル開口部は、ランダムパターンであってもよい。ステンシルパターンは、限定されないが、単純な繰り返しパターン、非繰り返しパターン、例えば、漢字、ローマ字、ギリシャ文字、日本語文字などの任意の言語によって使用される任意の形態の文字の、及び筆記体を含む任意のフォントの1つ以上の単語、又は花、ハート、動物、抽象的なものの画像を含む画像化が可能な任意の他のパターンを作り出すことができる。ステンシルパターンは、ステンシルを使用して作製することができる任意のパターンのものであり得ることが理解される。パターンは、エッチングされる材料の幅に沿って異なっていてもよい。例えば、第1のパターンは、エッチングされる材料の幅の50%に沿って位置してもよく、第2パターンは、エッチングされる材料の幅の他の50%に沿って位置してもよい。
ステンシルは、ベルトに沿って繰り返されもされなくてもよい。ステンシルは、ドラム、ベルト、又は任意の他の回転形態で連続的に繰り返すことができる。ドラム又はベルトは、全て独特なステンシルを有しても、同じステンシルを繰り返してもよい。ステンシルは、異なるパターンを追加するために相互交換されてもよい。例えば、ドラム又はベルトとの関連では、異なる態様のベルト又はドラムは、ステンシルを交換することができるように他を残しながら除去してもよい。ベルトは、両側に片持ちのベアリングを有するか、あるいはシームを有して、連続的であってもよい。
ベルトは、プロセスで選択された条件を耐えることが可能な任意の材料を含み得る。ベルトは、金属、1つ以上のポリマー、又はこれらの組み合わせで作製することができる。
ベルトの例としては、1つ以上の金属、樹脂、若しくはこれらの組み合わせ、又はベルト上に位置し、ベルトと共に移動することができるフィルムなどのシート材料で作製されたエンドレスベルトを挙げることができる。
ベルトは、流体エッチングジェット下で不均質塊層に平行である限り、任意の寸法又は構成のものであってもよい。
ステンシルは、プロセスで選択された条件を耐えることが可能な任意の材料で作製することができる。ステンシルは、金属、1つ以上のポリマー、又はこれらの組み合わせで作製することができる。
ドラム又はベルトの形態の回転するステンシルは、それ自体のモータによって駆動されてもよく、あるいはアイドラローラによって駆動されてもよい。ステンシルは、所与の点の前に吸収性コアに接触し、吸収性コアローラによって駆動されてもよい。加えて、吸収性コアベルト及びステンシルの両方は、それら自体の独立したモータによって駆動されてもよい。
ステンシルは、エッチングジェットと吸収性コアとの間に位置する。ステンシルは、エッチングジェットを出る流体が、エッチングされる材料と接触することを可能にする。ステンシルが中空シリンダである場合、シリンダパターンは、流体がシリンダを通過することを可能にする1つ以上の開口部をシリンダ内に含んでもよい。開口部は、画像化可能な任意の視覚的パターンの形態であってもよい。シリンダを出ると、ステンシルを通過させた流体は、吸収性コアに接触し、それによって吸収性コア上にシリンダパターンを複製する。シリンダは、1つの繰り返しパターン又は複数のパターンを有してもよい。各パターンは、機械方向の1つの吸収性コアの長さと同等であってもよい。
流体エッチングプロセスは、第1の段階が1つ以上のエッチングジェットの第1の組を有し、第2の段階が、1つ以上のエッチングジェットの第2の組を有する、2つ以上の段階を利用することができる。第1の段階及び第2の段階の各々は、ステンシルを有しても有さなくてもよい。2段階のアプローチは、空隙及び裂溝の両方を作り出すために利用することができる。例えば、第1のパターンを有する第1の段階で空隙を形成してもよく、第2のパターンを有する第2の段階で裂溝を作り出してもよく、得られたエッチング材料は、上方から目視可能なパターン、加えてエッチングされた材料の断面に呈され得る垂直Z方向に沿ったパターンを有する。3つ以上のステーションを使用することができ、かつ/あるいは段階が、2つ以上のエッチングジェット、2つ以上の流体、及び2つ以上のステンシルを含有し得ることが理解される。
流体は、例えば、60%の二水素酸化物、70%の二水素酸化物、80%の二水素酸化物、90%の二水素酸化物、100%の二水素酸化物など、例えば、80%~100%の二水素酸化物などの、少なくとも50%の二水素酸化物からなり得る。流体は、例えば、プロセス改変剤、プロセスで使用される塩、界面活性剤、香料、不均質層の層の親水性/疎水性バランスを変化させることが可能な改変剤、連続気泡フォームの構造を変化させるための任意の添加剤、又はこれらの組み合わせなどの他のものを含有してもよい。流体は、シリカ、金属粒子、ポリマー、又はこれらの組み合わせなどの微粒子を含有してもよい。流体は、例えば、クエン酸を流体に添加して不織布ウェブを更に架橋させるなど、繊維状層の特性に影響を及ぼすことが可能な1つ以上のプロセス改変剤を含有してもよい。加えて、流体は、吸収性層のpHを調整するために使用してもよい。
キャリアベルトは、流体エッチングプロセスを通る吸収性構造体を担持する。キャリアベルトは、好適な任意の厚さ又は形状であり得る。更に、ベルトの表面は、実質的に平滑であってもよく、あるいは凹部、凸部、又はこれらの組み合わせを含み得る。ベルト上のパターンは、2つのパターンが調整されて所定のパターンを作り出すように、ステンシルパターンと協働するように設計されてもよい。凸部又は凹部は、キャリアベルトにパターンを作り出すための任意のフォーメーション又は順序で配置されてもよい。ベルトは、重合条件(耐熱性、耐候性、表面エネルギー、耐摩耗性、再利用特性、引張強度、及び他の機械的強度などの様々な特性)に好適な1つ以上の材料を含んでもよく、フィルム、不織布材料、織布材料、及びこれらの組み合わせを含む群からの少なくとも1つの材料を含んでもよい。フィルムの例としては、ポリテトラフルオロエチレン、テトラフルオロエチレン-ペルフルオロアルキルビニルエーテルコポリマー、テトラフルオロエチレン-ヘキサフルオロプロピレンコポリマー、及びテトラフルオロエチレン-エチレンコポリマーなどのフッ素樹脂;ジメチルポリシロキサン及びジメチルシロキサン-ジフェニルシロキサンコポリマーなどのシリコーン樹脂;ポリイミド、ポリフェニレンスルフィド、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルイミド、ポリエーテルエーテルケトン、及びパラ型アラミド樹脂などの耐熱性樹脂が挙げられ、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンナフタレート、及びポリシクロヘキサンテレフタレートなどの熱可塑性ポリエステル樹脂、PBT及びポリテトラメチレンオキシドグリコールで形成されるブロックコポリマー(ポリエーテル型)、並びにPBT及びポリカプロラクトンで形成されるブロックコポリマー(ポリエステル型)などの熱可塑性ポリエステル型エラストマー樹脂を使用することができる。これらの材料は、単独で、又は2つ以上の材料の混合形で用いることができる。更に、ベルトは、2つ以上の異なる材料、又は同一の組成物であるが、品質若しくは厚さ等の1つ以上の物理的特徴において異なる2つ以上の材料を含む、積層体であり得る。
流体エッチングシステムは、例えば、0.5~40キロワット時間/キログラム、1~30キロワット時間/キログラム、又は5~20キロワット時間/キログラムなど、0.2~50キロワット時間/キログラムを吸収性構造体に加えるように設計することができる。当業者であれば、エッチングシステムによって、例えば吸収性層などの吸収性構造体に挿入されるエネルギーの量は、個々のジェットのジェット直径及びジェットが流れる圧力に基づくことを理解するであろう。したがって、所望のエネルギー挿入レベルを達成するために、2つ以上の構成を使用してもよい。
流体エッチングシステムは、例えば、20~350バール、30~320バール、40~300バール、50~250バール、60~200バール、70~150バール、80~100バールなど、20~400バールの圧力で行ってもよい。流体エッチングシステムは、20~100バールの圧力で行ってもよい。
流体ジェット直径は、例えば、30~300マイクロメートル、40~250マイクロメートル、50~200マイクロメートル、75~150マイクロメートル、及び100~125マイクロメートルなど、20~400マイクロメートルであってよい。流体ジェット直径は、全体的に変動しても固定であってもよい。
図1は、流体エッチング方法300の概略を示す。図に示されるように、吸収性構造体310は、キャリアベルト320上に配置される。キャリアベルト320は、流体エッチングシステム330の下で吸収性構造体310を担持する。流体エッチングシステム330は、ローラ328及び1つ以上の流体ジェット336によって動作する、パターンベルト334であり得るステンシル332を含んでもよい。吸収性構造体10が流体エッチングシステム330の下を通過すると、流体338はステンシル32と接触し、ステンシル332内に開放空間が存在する場所で吸収性構造体310に衝突する。プロセスの設定に応じて、流体338は、吸収性構造体310に裂溝(図示せず)、又は吸収性構造体310に空隙(図示せず)のいずれかを形成することができる。
エッチングプロセス中、繊維性構造体310は、一般にウォータカーテンを形成するように位置する複数のインジェクタを含むジェットヘッド335を通過する(図1では、図を簡素化するため、インジェクタ336は1つだけ図示されている)。ウォータジェット338は、150~400バールなどの高圧で不均質塊の層に方向付けられる。図示されてはいないが、理解されるように、吸収性構造体310の片側又は両側の層上に位置することができる1つ以上の横列のインジェクタ336を使用してもよい。
例えば、可動式ワイヤスクリーン、又は回転式多孔質ドラムなどの任意の好適な支持システム又はキャリアベルト320によって、吸収性構造体310を支持してもよい。図示されてはいないが、理解されるように、流体エッチングシステムは、ウォータジェットを異なる圧力で各々送達しながら、機械方向に沿った一連のジェットヘッド(図示せず)に、不均質塊の層を曝露させてもよい。利用されるジェットヘッドの特定の数は、例えば、所望の坪量、エッチングの量、ウェブの特徴などに基づいてもよい。エッチングジェット336からの流体がウェブを透過すると、不均質塊の層の下に近接して位置する吸引スロットを有するバキューム326は、濾過されその後の注入のためにエッチングジェット336に戻すことができるように水分を収集する。エッチングジェット336によって送達される流体338は、主に不均質塊の層内の吸収性構造体の第2の層のエッチングに、その運動エネルギーの大部分を消耗する。
エッチングに使用される任意の流体は、例えば、真空ボックス(図1に示される)、重力、ニップローラ、又はこれらの組み合わせなど、当該技術分野において既知の任意の手段によって収集され得る。収集された流体は、システム内で再利用及び再使用することができる。加えて、収集された流体は、任意の望ましくない持ち越しを除去し、微生物の増殖を防止するために処理されてもよい。所望の効果に応じて、流体エッチングを使用して、トップシートを一体化することなく、裂溝を作り出し、支柱及び結節点のパターンをエッチングすることができる。
図2を参照し、ウェブ1を作製するための装置及び方法を示す。装置100は、一対の噛合ロール174及び176を含み、各々は、軸A周囲を回転し、軸Aは、同一平面において平行である。ロール174は、ロール174の円周全体周辺を途切れずに伸張する複数の隆起部172と、対応する溝108と、を含む。ロール176はロール174と同様であるが、円周全体周辺に途切れずに伸張する隆起部を有さず、ロール176は、ロール176の少なくとも一部分の周辺に離間した関係で伸張する、周囲方向に離間した横列の歯110となるように改変されている、周囲方向に伸張する隆起部の複数の横列を含む。ロール176の個々の横列の歯110は、対応する溝112によって分離されている。動作中、ロール174及び176は、ロール174の隆起部172が、ロール176の溝112内へと伸張し、ロール176の歯110が、ロール174の溝108内へと伸張するように噛合する。この噛合は、以下論じられる図3の断面図により詳細に示されている。ロール174及び176の両方又はいずれかは、熱油を充填したローラ又は電気的に加熱されたローラを使用するなど、当該技術分野において既知の手段によって加熱することができる。
図2は、1つのパターン付きロール、例えば、ロール176、及び1つのパターンなし溝付きロール174を有する好ましい構成で、装置100を示す。しかしながら、ある特定の実施形態では、それぞれのロールの同じか又は異なる対応区域で、同じか又は異なるパターンのいずれかを有する2つのパターン付きロール176を使用することが好ましい場合がある。そのような装置は、ウェブ1の両側から突出したタフト6を有するウェブを製造することができる。
商業的に実現可能な連続したプロセスで、ウェブ1を作製する方法が、図2に示されている。ウェブ1は、図2に示されている装置によって加工される前に概ね平面かつ二次元的であると各々説明することができる、第1及び第2の前駆体ウェブ180及び21などの前駆体ウェブを、機械的に変形することによって作製される。「平面」及び「二次元的」は、タフト6の形成に起因する異なる面外のZ方向への三次元性を有する完成したウェブ1と比較して、概して平坦な状態のウェブで、プロセスが開始されるということを単に意味する。「平面的」及び「二次元的」は、何らかの平坦性、平滑性又は次元性を意味するものではない。
本発明のプロセス及び装置は、多くに関して、米国特許第5,518,801号、「Web Materials Exhibiting Elastic-Like Behavior」に記載のプロセスに類似であり、後続の特許文献において「SELF」ウェブと称され、これは「構造的弾性フィルム(Structural Elastic-like Film)」を指す。しかしながら、本発明の装置及びプロセスと、’801号特許に開示の装置及びプロセスとの間には有意な差があり、この差は、それらによって製造されるそれぞれのウェブにおいて明らかである。以下に記載されるように、ロール176の歯110は、本質的にウェブを変形することとは反対に、歯が、前駆体ウェブ180、21を本質的に「パンチングする」ことを可能にする前縁及び後縁に関連する特定の幾何学的形状を有する。2層積層ウェブ1では、歯110は、繊維8を押してタフト6を形成する歯110によって、前駆体ウェブ180及び21から面外に繊維を押し出す。したがって、ウェブ1は、ばらけた繊維端18を含むタフト6、及び/又は側面3の表面13から離れて伸張するループ状の整列した繊維8の「トンネル様」タフト6有し得、1つの層が別の層を通る相互貫入を呈さない、各々がこれらと関連する連続した側壁、即ち連続した「移行ゾーン」を有するSELFウェブの「テント様」のリブ様要素とは異なる。
前駆体ウェブ180及び21は、直接的にそれらのそれぞれのウェブ作製プロセスから、又は間接的に供給ロールからのいずれか(いずれも図示せず)で提供され、機械方向に、逆回転噛合ロール174及び176のニップ116へ移動する。前駆体ウェブは、好ましくはウェブ取扱いの分野において周知の手段によって、概ね平坦な状態でニップ16に入るように、十分なウェブ張力で保持される。各前駆体ウェブ180、21がニップ116を通過するのと同時に、ロール174の溝108と噛合するロール176の歯110は、前駆体ウェブ180及び21の一部分を面外に押し出してタフト6を形成する。一実施形態では、効果的な歯110は、第2の前駆体ウェブ21を通って、第1の前駆体ウェブ180の繊維を「押し出す」かあるいは「パンチングする」。別の実施形態では、効果的な110は、第1及び第2の前駆体ウェブ180及び21の両方の繊維を、面外に「押し出す」かあるいは「パンチング」してタフト6を形成する。
歯110全体に主にCDに配向されている第1の前駆体ウェブ180(いくつかの実施形態では、第2の前駆体ウェブ21)の繊維の一部分を、歯110の先端が、第1及び第2の前駆体ウェブ180、21を通って押し出すと、歯110によって第1の前駆体ウェブ180が面外に押し出される。繊維移動性に起因して繊維を面外に押し出してもよく、あるいはZ方向に延伸させるかつ/あるいは可塑的に変形させることによって、繊維を面外に押し出すことができる。歯110によって面外に押し出された前駆体ウェブの一部分は、ウェブ1の第1の側面3上にタフト6の形成を生じる。概して長手方向軸Lに平行に、即ち図4に示されるMDに主に配向されている前駆体ウェブ180及び21の繊維は、歯110によって単に離れて広げられ、実質的にランダムに配向されたそれらの元の状態に留まる。これは、図4~5に示されるものなどの実施形態では、ループ状の繊維8が、タフト6の横断方向軸Tに対して平行な有意な又は主要なベクトル成分を有する各タフト6の繊維のうちの高い割合である、独特な繊維配向を呈することができる理由である。
ウェブ1が本発明の装置及び方法によって作製されると、前駆体ウェブ180、21は、破損、例えば、引張応力に起因する破損の前の前駆体ウェブの伸長する能力に関して、異なる材料特性を有することができることが前述の記載によって理解され得る。一実施形態では、不織布第1の前駆体ウェブ180は、第2の前駆体ウェブ21と比較して、より高い繊維移動性及び/又はより高い繊維伸長特徴を有し得るので、その繊維が、タフト6を形成するのに十分に移動又は延伸することができる一方で、第2の前駆体ウェブ21は裂ける、即ちタフトを形成するのに必要な程度まで延伸しない。別の実施形態では、第1及び第2の前駆体ウェブ180及び21の両方がタフト6を形成するように、第2の前駆体ウェブ21は、第1の前駆体ウェブ180と比較してより高い繊維移動性及び/又はより大きい繊維伸長特徴を有し得る。別の実施形態では、第2の前駆体ウェブ21は、第1の前駆体ウェブ180と比較して、より高い繊維移動性及び/又はより高い繊維伸長特徴を有し得るので、第2の前駆体ウェブ21の繊維が、タフト6を形成するのに十分に移動又は延伸することができる一方で、第1の前駆体ウェブ180は裂ける、即ちタフトを形成するのに必要な程度まで延伸しない。
不織布前駆体ウェブの繊維が、塑性変形なく面外に延びることができる程度は、前駆体ウェブの繊維間結合の程度に依存し得る。例えば、不織布前駆体ウェブの繊維が極めて緩く互いに絡み合っているのみの場合、それらは互いに滑る(即ち、隣接する繊維に対して移動する)ことがより可能であり、したがってタフトを形成するために面外により容易に伸張することができる。一方で、例えば高レベルの熱点結合、水流交絡不織などによって、より強く結合された不織布前駆体ウェブの繊維は、おそらく伸張された面外タフトで、より高程度の塑性変形をより高い可能性で必要とするであろう。したがって、一実施形態では、1つの前駆体ウェブ180又は21は、比較的低い繊維間結合を有する不織布ウェブであってもよく、他の前駆体ウェブ180又は21は、比較的高い繊維間結合を有する不織布ウェブであってもよいので、1つの前駆体ウェブの繊維は面外に伸張することができる一方で、他の前駆体ウェブの繊維はできない。
一実施形態では、所与の最大ひずみ(例えば、装置100の歯110によって付与されるひずみ)では、第2の前駆体ウェブ21は、付与されるひずみによって生じる引張荷重下で実際に破損することが有益である。即ち、ウェブ1の第1の側面3に配置される第1の前駆体ウェブ180からの繊維のみ、又は主にその繊維を含むタフト6では、張力で局所的に(即ち、ひずみの領域において)破損し、それによって、タフト6が伸張することができる開口部4が生じるように、第2の前駆体ウェブ21は、十分に低い繊維移動性(有する場合)、及び/又は、比較的低い破断伸びを有する必要がある。
別の実施形態では、タフト6が第2の前駆体ウェブ21の一部分を含むように、第2の前駆体ウェブ21が、誘起されたひずみの区域で変形又は延伸し、破損しないことが有益である。
一実施形態では、第2の前駆体ウェブ21は、1%~5%の範囲の破断伸びを有する。実際に必要な破断伸びは、ウェブ1を形成するために誘起されるひずみに依存するが、ほとんどの実施形態では、第2の前駆体ウェブ21は、6%、7%、8%、9%、10%以上のウェブの破断伸びを呈することができると認識されている。また、実際の破断伸びは、図2に示されている装置では、ライン速度と相関するひずみ速度に依存し得ることが認識されている。本発明で使用されるウェブの破断伸びは、Instron,MTS,Thwing-Albert等によって製造されているもの等のような標準的な引張試験器を用いる標準的な引張試験法等、当該技術分野において既知の手段によって測定することができる。
第2の前駆体ウェブ21は、第1の前駆体ウェブ180と比較して低い繊維移動性(有する場合)及び/又は低い破断伸び(即ち、個々の繊維の破断伸び、又はフィルムの場合には、そのフィルムの破断伸び)を有し得るので、タフト6の程度で面外に伸張することによってではなく、例えば装置100の歯110によるタフト6の形成によって生じるひずみ下の張力で、第2の前駆体ウェブ21は破損する。一実施形態では、第2の前駆体ウェブ21は、第1の前駆体ウェブ180と比較して、十分に低い破断伸びを呈するので、開口部4のフラップ7は、タフト6と比較して、仮にわずかのみ面外に延在する。一般に、タフト6が第1の前駆体ウェブ180からの繊維を主に含む実施形態では、第2の前駆体ウェブ21は、第1の前駆体ウェブ180よりも少なくとも10%低い、好ましくは、第1の前駆体ウェブ180よりも少なくとも30%低い、より好ましくは少なくとも50%低い、更により好ましくは少なくとも約100%低い破断伸びを有するべきであると考えられる。ウェブの相対的な破断伸び値は、Instron,MTS,Thwing-Albertなどによって製造されているものなどの標準的な引張試験器を用いる標準的な引張試験法など、当該技術分野において既知の手段によって測定することができる。
一実施形態では、第2の前駆体ウェブ21は、CDに配向された繊維は実質的にないように、実質的に全てMD配向の繊維、例えばトウ繊維を含んでもよい。ウェブ1のそのような実施形態では、第2の前駆体ウェブ21の繊維は、タフト6が延在する開口部4で単純に分離することができる。したがって、この実施形態では、材料の破損又は裂けが開口部4を形成するモードではないため、第2の前駆体ウェブ21は、最小の破断伸びを有する必要はない。
タフト6の数、間隔、及びサイズは、歯110の数、間隔、及びサイズを変えること、並びに必要に応じて対応する寸法的変化をロール176及び/又はロール174に加えることによって変動させることができる。この変動は、前駆体ウェブ180、21で可能な変動と一緒に、使い捨て吸収性物品に使用するための多様な流体取扱い特性を有する多くの多様なウェブ1を可能にする。以下より完全に説明されるように、不織布/フィルムの第1の前駆体ウェブ/第2の前駆体ウェブの組み合わせを含むウェブ1も、使い捨て吸収性物品の構成要素として使用することができる。しかしながら、両方のウェブからの繊維がタフト6に寄与する更に良好な結果は、不織布/不織布前駆体ウェブ/第2の前駆体ウェブの組み合わせで得られる。
図3は、噛合ロール174及び176の一部分と、隆起部172及び歯110を断面で示す。図示されるように、歯110は、歯の高さTH(THはまた、隆起部の高さに適用され得、好ましい実施形態では、歯の高さ及び隆起部の高さは等しいことに留意されたい)、及びピッチPと称される歯と歯の間隔(又は隆起部と隆起部の間隔)を有する。示されるように、係合の深さEは、ロール174及び176の噛合のレベルの尺度であり、隆起部172の先端から歯110の先端までで計測される。係合の深さE、歯の高さTH、及びピッチPは、前駆体ウェブ180、21の特性及びウェブ1の望ましい特徴に応じて所望のように変動させることができる。例えば、一般には、係合のレベルEが高いと、タフトを形成するために意図される前駆体ウェブの一部分の繊維が有するべき必要な伸長又は繊維と繊維の移動性特徴が高くなる。また、タフト6の所望の密度(ウェブ1の単位面積当りのタフト6)が大きいと、ピッチは、小さくなるべきであり、歯の長さTL及び歯の距離TDは、下記のように小さくするべきである。
図6は、約60gsm~100gsmの、好ましくは約80gsmの坪量を有する不織布第1の前駆体ウェブ180、並びに約0.91~0.94の密度及び約180gsmの坪量を有するポリオレフィンフィルム(例えば、ポリエチレン若しくはポリプロピレン)第2の前駆体ウェブ21から、ウェブ1を作製するために有用な複数の歯110を有するロール176の一実施形態を示す。
歯110の拡大図が図7に示されている。ロール176のこの実施形態では、歯110は、約1.25mmの歯先端111で概ね前縁LEから後縁TEまでで測定される均一な円周長さ寸法TLを有し、約1.5mmの距離TDだけ円周で互いに均一に離間している。約60~約100gsmの範囲の合計坪量を有するウェブ1からテリー布ウェブ1を作製するためには、ロール176の歯110は、約0.5mm~約10mmの範囲の長さTLと、約0.5mm~約10mmの間隔TDと、約0.5mm~約10mmの範囲の歯の高さTHと、約1mm(0.040インチ)~約5mm(0.1800インチ)のピッチPとを有し得る。係合部の深さEは、約0.5mm~約10mm(最大歯の高さTHと等しくなるまで)であり得る。勿論、E、P、TH、TD、及びTLは、タフト6の所望のサイズ、間隔、及び面密度(ウェブ1の単位面積当りのタフト6の数)を達成するために互いに独立して変動させてもよい。
図7に示されるように、各歯110は、先端111、前縁LE、及び後縁TEを有する。歯先端111は伸長され、タフト6及び不連続部16の長手方向軸Lに対応する略長手方向配向を有する。テリー織布様として記載され得る、ウェブ1のタフト化され、ループ状のタフト6を取得するためには、LE及びTEは、ロール176の局所的な周囲表面1180と極めて近く直交するべきであると考えられている。同様に、先端111及びLE又はTEからの移行部は、歯110が、LE及びTEで第2の前駆体ウェブ21を通じて押し出されるように、十分に小さな曲率半径を有する直角などの鋭角であるべきである。理論に束縛されるものではないが、歯110の先端とLE及びTEとの間に比較的鋭角の先端移行部を有することによって、歯110が前駆体ウェブ180、21を「きれいに」即ち局所的及び明瞭にパンチングすることが可能になるので、得られるウェブ1の第1の側面3が「変形された」のではなく「タフト化された」と記載することができると考えられる。そのように処理すると、ウェブ1は、前駆体ウェブ180及び21が元来有し得るものを超える特定の弾性が全く付与されない。
より高いライン速度、即ち、回転するロール174及び176のニップを通るウェブの比較的高速の加工では、材料などは、非常に異なるタフト6の構造を呈することができる。図8に示されるタフト6は、図5に示されるタフトと構造において同様であるが、非常に異なる構造、比較的高速で、即ち高いひずみ速度でタフト6を形成するように加工されたスパンボンド不織布の第1の前駆体ウェブ180の典型であるように見える構造を呈する。この構造の典型的なものは、タフト6の近位部分、即ち基部7と、タフト6の遠位部分、即ち頂部31との間の破断繊維であり、タフト6の頂部の繊維の「マット」19であるように見えるものである。マット19は、未破断のループ状繊維8によってタフト6の頂部を含み、これに支持され、また、第1の前駆体ウェブ180ともはや一体的でない破断繊維11の部分も含む。即ち、マット19は、前駆体ウェブ180と以前は一体的であったが、図2を参照して説明されるプロセスにおいて、十分に高いライン速度、例えば、30メートル/分のライン速度での処理後に前駆体ウェブ180から完全に分離されている繊維部分を含む。
したがって、上記の説明から、一実施形態では、ウェブ1は、少なくとも第1及び第2の前駆体ウェブの選択的な機械的変形によって形成される積層ウェブであると説明することができ、少なくとも第1の前駆体ウェブは、不織布ウェブであり、積層ウェブは、第1の衣類に面する側面を有し、第1の衣類に面する面は、第2の前駆体ウェブ及び複数の別個のタフトを含み、別個のタフトの各々は、第1の前駆体ウェブと一体的であるがそこから伸張している繊維と、第1の前駆体ウェブと一体的ではなく、そこから伸張していない繊維とを含むことが理解される。
図9に示されるように、タフト6が形成された後、タフト状前駆体ウェブ21は、回転ロール104上を、ロール104と第1の結合ロール156との間のニップ117へと移動する。結合ロール156は、多数の結合技法を容易にすることができる。例えば、結合ロール156は、ニップ117に熱エネルギーを付与するための加熱スチールローラであってもよく、それによってタフト6の遠位端(先端)で、タフト状ウェブ21の隣接する繊維を溶融結合する。結合ロール156はまた、圧力のみの手段、又は熱及び圧力の使用によって熱結合を容易にすることができる。一実施形態では、例えば、ニップ117は、タフト6の遠位端を圧縮するのに十分な幅に設定することができ、高速の加工では、繊維への熱エネルギー伝達を生じさせることができ、その後、リフロー及び結合することができる。
促進される結合の種類に応じて、結合ロール156は、平滑な鋼表面、又は比較的柔軟な可撓性の表面であり得る。好ましい実施形態では、以下の好ましいウェブとの関連で論じられるように、結合ロール156は、タフト6の遠位端の隣接する繊維を熱接合するために、タフト状ウェブ21に十分な熱エネルギーを付与するように設計された、加熱ロールである。熱結合は、隣接する繊維を直接溶融結合することによって、あるいは、ポリエチレン粉末などの中間熱可塑剤を溶融し、これによって隣接する繊維を接着することによるものであり得る。そのような目的では、前駆体ウェブ20にポリエチレン粉末を添加してもよい。
第1の結合ロール156を十分に加熱し、タフト6の遠位端3で繊維8又は18を溶融させるか、あるいは部分的に溶融させてもよい。第1の結合ロール156で必要な熱の量、又は熱容量は、タフト6の繊維の溶融特性、及びロール104の回転速度に依存する。第1の結合ロール156で必要な熱の量はまた、第1の結合ロール156とロール104上の歯110の先端との間に誘起される圧力、並びにタフト6の遠位端3に望ましい溶融の程度に依存する。一実施形態では、結合ロール156は、タフト6の遠位端3で繊維を溶融結合するだけでなく、結合部分を切断して、効果的にタフト6の端部を切断するために、十分な熱及び圧力を提供することができる。そのような実施形態では、タフトは、2つの部分に分割されるが、もはやループ状ではない。一実施形態では、圧力のみによって、タフトのループ状部分が切断され、それによって、タフト6を繊維自由端のループ状ではないタフトにすることができる。また、回転ワイヤブラシホイールの使用など、当該技術分野において既知の他の方法を利用して、ループ状繊維のループを切断して、ループ上ではないタフトを形成することができる。
一実施形態では、第1の結合ロール156は、加熱されたスチールの円筒形ロールであり、タフト6の隣接する繊維を溶融結合するのに十分な表面温度を有するように加熱される。第1の結合ロールは、内部電気抵抗ヒーターによって、高温のオイルによって、又は加熱ロールを作製するための当該技術分野において既知の任意の他の手段によって加熱することができる。第1の結合ロール156は、当該技術分野において既知の好適なモータ及び連結要素によって駆動することができる。同様に、第1の結合ロールは、ニップ117を正確に調節及び設定することができるように調節可能な支持部に取り付けることができる。
ネスト「SELF」は、a)少なくとも1つの前駆体不織布ウェブを提供する工程と、b)第1形成部材(「雄」形成部材)と第2形成部材(「雌」形成部材)を含む一対の形成部材を含む装置を提供する工程、及び、c)前駆体不織布ウェブを、この形成部材の間に配置し、形成部材によってこの前駆体不織布ウェブを機械的に変形させる工程。形成部材は、機械方向(MD)の配向及び機械横方向(CD)の配向を有する。
第1及び第2の形成部材は、プレート、ロール、ベルト、又は任意の他の好適な種類の形成部材であり得る。図10に示されている装置200の実施形態では、第1及び第2の形成部材182及び190は、それらの間にニップ188を形成する、非変形型の噛合逆回転ロールの形態である。前駆体ウェブ(複数可)は、ロール182と190との間のニップ188の中に供給される。ロール182及び190の間の隙間は、本明細書においてニップとして記載されるが、以下詳細に論じるように、一部の場合では、前駆体ウェブ(複数可)の圧縮を可能な程度まで回避することが望ましい場合がある。
第1形成部材。
第1の形成部材(「雄ロール」など)182は、別個の離間した雄形成要素112を含む複数の第1の形成要素を含む表面を有する。これらの雄形成要素は、機械方向及び機械横方向において離間されている。
図11に示されるように、雄形成要素112は、第1の形成部材182に接合された(この場合一体的な)基部186と、基部から離間している頂部184と、雄形成要素の基部186と頂部184との間に延在する側壁(又は「側面」)120と、を有する。雄要素112はまた、頂部184と側壁120との間の移行部分又は区域122も有し得る。雄要素112はまた、平面外周及び高さH1(後者は、基部186から頂部184までで測定される)も有する。雄ロール上の別個の要素は、幅の変形を作り出するために、比較的大きい表面積(例えば、約1mm~約10mmの幅、及び約1mm~約20mmの長さ)を有する頂部184を有し得る。したがって、雄要素112は、約1:1~約10:1の範囲の平面アスペクト比(長さの幅に対する比)を有し得る。アスペクト比を判定する目的のために、雄要素112のより大きい寸法が長さと見なされ、それに対して垂直な寸法が、雄要素の幅と見なされることになる。雄要素112は、任意の好適な構成を有し得る。
雄要素112の基部186及び頂部184は、限定されないが、図10及び11に示されているような丸みを帯びたダイヤモンド構成、アメリカンフットボール様の形状、三角形、円形、三つ葉、ハート形、涙滴、卵形、又は楕円形を含む、任意の好適な平面構成を有し得る。雄要素112の基部186の構成及び頂部184の構成は、互いに対して同じ、同様、又は異なる関係性のもののうちのいずれかであり得る。雄要素112の頂部184は、平坦な構成、丸みを帯びた構成、又はそれらの間の任意の構成であり得る。
雄要素112の頂部184と側壁120との間の移行区域又は「移行部」122もまた、任意の好適な構成のものであってよい。移行部122は、雄要素の側壁120及び頂部184が合する場所で半径がゼロ又は最小である場合、(図11Cに示されているような)鋭い縁部の形態であってもよい。即ち、移行部122は、実質的に斜めであってよく、鋭角であってよく、曲率半径がなくてもよく、又は丸みを帯びていなくてもよい。他の実施形態では、図11に示されるように、雄要素112の頂面184と側壁120との間の移行部122は、丸みを付けられていても、あるいは面取りされていてもよい。好適な半径としては、限定されないが、ゼロ(即ち、移行部が鋭い縁部を形成する)、0.01インチ(約0.25mm)、0.02インチ(約0.5mm)、0.03インチ(約0.76mm)、0.04インチ(約1mm)、(又は任意の0.01インチ刻み0.01インチ超)、図11Dに示されるように完全に丸みを帯びた雄要素が挙げられる。
一部の場合においては、雄要素112の全て又は一部の表面を粗面化することが所望され得る。雄要素112の表面は、任意の好適な様態で粗面化することができる。雄要素112の表面は、例えば、媒体ブラスト(即ち、ショットによる粗面化又は「ショットブラスト」);ウェットブラスト(水噴射による粗面化);プラズマコーティング、機械加工、若しくはローレット加工(即ち、第1の形成部材の表面の加圧エンボス加工);又はこれらの組み合わせによって粗面化することができる。雄要素112の粗面化構成及び特性は、それを粗面化するために使用されるプロセスの種類に左右されることになる。粗面化は、典型的には、雄要素112の少なくとも一部の少なくとも頂部184に、そこから突出する2つ以上の別個の第1の表面テクスチャ要素を提供するであろう。
第2形成部材。
図10に示されているように、第2の形成部材(「雌ロール」など)190は、複数のくぼみ又は陥凹部114を有する表面124を有する。陥凹部114は、雄成形要素112をその中に受容するように整列及び構成される。したがって、雄形成要素112は、単一の雄形成要素112が単一の陥凹部114の外周内に、並びにz方向において少なくとも部分的に陥凹部114内に適合するように、陥凹部114と嵌合する。陥凹部114は、雄要素112の平面外周よりも大きい平面外周126を有する。その結果、ロール182と190が噛合すると、雌ロール上の陥凹部114は、別個の雄要素112を完全に包含することができる。陥凹部114は、図12に示されている深さD1を有する。一部の場合において、陥凹部の深さD1は、雄形成要素112の高さH1よりも大きくあり得る。
陥凹部114は、平面構成と、側壁128と、側壁128が第2の形成部材190の表面124と合する、陥凹部の上部周辺の頂縁又はリム134と、側壁128が陥凹部の底部132と合する、陥凹部の底部132周辺の底縁130と、を有する。
陥凹部114は、任意の好適な平面構成を有し得るが、ただし、陥凹部が雄要素112をその中に受容し得ることを条件とする。陥凹部114は、雄要素112と類似する平面構成を有し得る。他の場合においては、陥凹部114の一部又は全てが、雄要素112とは異なる平面構成を有してもよい。
側壁128が第2の形成部材190の表面124と合する、陥凹部の上部周辺の頂縁又はリム134は、任意の好適な構成を有し得る。リム134は、陥凹部の側壁128が第2の形成部材190と合する場所で半径がゼロ又は最小限である、(図12に示されているような)鋭い縁部の形態であってもよい。即ち、縁134は、実質的に斜めであってよく、鋭角であってよく、曲率半径がなくてもよく、又は丸みを帯びていなくてもよい。他の実施形態において、図12Aに示されるように、リム134は、丸みを付けられていても、あるいは面取りされていてもよい。好適な半径としては、限定されないが、ゼロ(即ち、鋭い縁部を形成する)、0.01インチ(約0.25mm)、0.02インチ(約0.5mm)、0.03インチ(約0.76mm)、0.04インチ(約1mm)、(又は0.01インチ刻みで任意の0.01インチ超)、各陥凹部114周辺で側壁128の一部又は全部の間の、完全に丸みを帯びたランド領域までが挙げられる。陥凹部114の底縁130は、鋭くてもよく、又は丸みを帯びていてもよい。
一部の場合では、表面に複数の別個の第2の表面テクスチャ要素142と同じものを提供することによって、第2の形成部材190及び/又は陥凹部114の全体又は一部の表面を粗面化することが望ましい場合がある。第2の形成部材190及び/又は陥凹部114の表面は、雄要素112の表面を粗面化するための上述の様態のうちのいずれかで、粗面化することができる。これによって、第2の形成部材190及び/又は陥凹部114の表面に、雄要素112上の第1の表面テクスチャ要素140と同じ又は同様の特性を有する第2の表面テクスチャ要素142(並びに/又は図11Gに示されているような、谷部144、隆起領域146、及びマイクロスケールテクスチャ148)を提供することができる。したがって、規則的なパターン又はランダムなパターンの第2の表面テクスチャ要素142を、第2の形成部材190の表面上に分布させることができる。
係合深さ(DOE)は、形成部材の噛み合いのレベルの尺度である。図12に示されているように、DOEは、雄要素112の頂部184から、雌形成部材114(例えば、陥凹部を有するロール)の(最も外側の)表面124までで測定される。DOEは、例えば、少なくとも約1.5mm以下~約5mm以上の範囲であり得る。特定の実施形態において、DOEは約2.5mm~約5mm、あるいは約3mm~約4mmであり得る。
図12に示されるように、雄要素112の側面120と陥凹部114の側面(又は側壁)128との間には、クリアランスCがある。隙間及びDOEは、隙間がより大きければ、より深いDOEが使用され得るという関係性を持つ。雄ロールと雌ロールの間のクリアランスCは、雄エレメント112の外周にわたって同じであってよく、又は変化してもよい。例えば、形成部材は、雄要素112の側壁と、陥凹部114の隣接する側壁128との間の隙間が、雄要素112の端部における側壁と、陥凹部114の隣接する側壁との間の隙間よりも狭いように設計され得る。他の場合においては、形成部材は、雄要素112の側壁120と、陥凹部114の隣接する側壁128との間の隙間が、雄要素112の端部における側壁と、陥凹部の隣接する側壁との間の隙間よりも広いように設計され得る。更に他の場合では、雄要素112の一方の側面の側壁と、陥凹部114の隣接する側壁との間のクリアランスが、同じ雄要素112の対向する側面の側壁と、陥凹部の隣接する側壁との間にあるよりも大きくてもよい。例えば、雄要素112の各端部に異なるクリアランスが存在してもよく、かつ/あるいは雄要素112の各側面に異なるクリアランスが存在してもよい。クリアランスは、約0.005インチ(約0.1mm)~約0.1インチ(約2.5mm)の範囲であってよい。
前駆体不織布ウェブ30は、形成部材182と190との間に配置される。前駆体不織布ウェブは、形成部材間で、前駆体ウェブのいずれの側面(第1の表面34又は第2の表面36)を、第1の形成部材、雄形成部材182に向けて配置されてもよい。説明の便宜上、前駆体不織布ウェブの第2の表面36が、第1の形成部材182と接触して配置されるように本明細書では記載されている。(勿論、他の実施形態では、前駆体不織布ウェブの第2の表面36を、第2の形成部材190と接触させて配置してもよい。)
ネストSELF加工は、直径が大きい(即ち>1mm)ウェルを作り出すことができる。ウェルの底部は、ウェル内の材料の破損をほとんど又は全く伴わずに下方に押し出すことができる。ネストSELF加工はまた、隆起部が除去されている別個の区域によって隆起部が周囲周辺で途切れている、隆起部及び溝を有するロールを含んでもよい。これらの別個の区域は、2つ以上の隣接する歯に広がり、円形、楕円形、正方形、八角形などの形状を形成する。
エッチングに使用される任意の流体は、例えば、真空ボックス(図1に示される)、重力、ニップローラ、又はこれらの組み合わせなど、当該技術分野において既知の任意の手段によって収集され得る。収集された流体は、システム内で再利用及び再使用することができる。加えて、収集された流体は、任意の望ましくない持ち越しを除去し、微生物の増殖を防止するために処理されてもよい。所望の効果に応じて、流体エッチングを使用して、トップシートを一体化することなく、裂溝を作り出し、支柱及び結節点のパターンをエッチングすることができる。
一実施形態によれば、吸収性物品は、液体透過性トップシートを含み得る。本明細書での使用に好適なトップシートとしては、織布、不織布、開口ウェブ若しくは非開口ウェブ、及び/又は液体透過性開口部を備える液体不透過性ポリマーフィルムの三次元ウェブを挙げることができる。トップシートは、積層体であってもよい。トップシートは、2つ以上の層を有してもよい。トップシートは、メルトボンド、ナノ繊維、2成分繊維、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される不織布繊維を含んでもよい。本明細書に用いるトップシートは、単一層とすることができ、又は多数の層を有していてもよい。例えば、着用者に面する表面から吸収性構造体に向かう液体の移送を促進するために設けられた開口部を有するフィルム材料によって、着用者に面し接触する表面を設けることができる。かかる液体透過性の孔あきフィルムは、当該技術分野において周知である。それらは、復元可能な三次元繊維様構造体を提供する。そのようなフィルムは、例えば、米国特許第US3,929,135号、同第US4,151,240号、同第US4,319,868号、同第US4,324,426号、同第US4,343,314号、同第US4,591,523号、同第US4,609,518号、同第US4,629,643号、同第US4,695,422号、又は国際公開第96/00548号に詳細に開示されている。
トップシート及び/又は二次トップシートは、不織布材料を含んでもよい。本発明の不織布材料は、任意の好適な不織布材料(「前駆体材料」)で作製され得る。不織布ウェブは、単層、又は多層(例えば、2層以上の層)で製造することができる。多層が使用される場合、同じ種類の不織布材、又は異なる種類の不織布材料を含んでもよい。一部の場合において、前駆体材料は、フィルム層を含まなくてよい。
不織布前駆体材料(複数可)の繊維は、限定されないが、天然材料、合成材料、及びこれらの組み合わせを含む、任意の好適な材料で作製することができる。好適な天然材料としては、限定されないが、セルロース、綿リンタ、バガス、羊毛繊維、絹繊維などが挙げられる。セルロース繊維は、限定されないが、個々の繊維、フラッフパルプ、ドライラップ、ライナボードなどを含む任意の好適な形態で提供され得る。好適な合成材料としては、限定されないが、ナイロン、レーヨン、及びポリマー材料が挙げられる。好適な高分子材料としては、限定されるものではないが、ポリエチレン(PE)、ポリエステル、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリプロピレン(PP)、及びコポリエステルが挙げられる。好適な合成繊維は、サブミクロン直径を有してもよく、それによって、メルトブローン繊維などのNufiber、又は1~3マイクロメートルのナノ繊維であってもよく、又はより大きい直径のものであってもよい。ただし、いくつかの実施形態において、不織布前駆体材料は、これらの材料のうち1つ又は2つ以上を実質的に含まないか、又は全く含まなくてよい。例えば、いくつかの実施形態において、前駆体材料は、セルロースを実質的に含まなくてもよく、及び/又は紙材を除外してもよい。一部の実施形態では、1つ以上の前駆体材料は、最大100%の熱可塑性繊維を含んでもよい。それ故に、一部の場合、繊維は実質的に非吸収性であり得る。いくつかの実施形態において、不織布前駆体材料は、トウ繊維を実質的に含まないか、又は全く含まなくてよい。
図37~38に示されるように、多様なパターンを使用することができる。パターンは、ゾーン(図示せず)を含んでもよい。ゾーンは、視覚的パターン、トポグラフィ、吸収速度若しくは特性、曲げパラメータ、圧縮弾性率、復元性、延伸パラメータ、又はこれらの組み合わせのうちのいずれか1つを呈する領域である。視覚的パターンは、視覚的な任意の既知の幾何学的形状又はパターンであってもよく、ヒトの知力によって考案することができる。トポグラフィは、測定可能な任意の既知のパターンであってもよく、ヒトの知力によって考案することができる。ゾーンは、繰り返されても別個であってもよい。ゾーンは、視覚的外観を提供する直交する形状及び連続であってもよい。ゾーンの使用によって、パッドの及びパッド内の流体取扱い及び機械的特性の調整を可能にする。一体化された吸収性構造体は、一体化された層の長手方向軸又は横方向軸のうちのいずれか1つに沿ったゾーンを含む、1つ以上の視覚的パターンを有してもよい。一体化された層は、1つ以上の視覚的パターンを含む2つ以上のゾーンを有してもよい。2つ以上のゾーンは、境界によって分離されてもよい。境界は、境界が吸収性コア構造体の高密度化ではない限り、トポグラフィ的境界、機械的境界、視覚的境界、流体取扱い特性の境界、又はこれらの組み合わせであってもよい。境界の特性は、境界に隣接する2つのゾーンとは異なってもよい。吸収性構造体は、境界に隣接する1つ以上のゾーンとは異なる特性を呈する外周境界を有してもよい。
驚くべきことに、トップシート、二次トップシート、及び不均質塊又は繊維状ネットワークを有する繊維状構造体を一体化するための形成手段を使用すると、(束化圧縮によって測定したとき)パッドの可撓性の改善が生じることも見出されている。これは、溶接、接着、エンボス加工に起因して、あるいは高密度化を介した毛管現象を改善するときに、より剛性になる従来のシステムとは異なる。
更に、フォームによる繊維の包囲によって、又は吸収性繊維を使用することによってのいずれかで絡み合わせた高毛管現象吸収材を有する繊維状ウェブに、トップシート及び/又は二次トップシートを一体化することによって、(トップシートの乾燥によって示されるような)高い程度の一体化、トップシート近くでの強い毛管現象に起因する低い再湿潤性、及び(束化圧縮試験によって測定したとき)パッドの改善された可撓性を有する吸収性製品を作り出すことができる。これは、トップシートの二次トップシートへの溶接、接着、又はニードルパンチなどの流体ブリッジングを改善するための、多くの場合、得られる製品の剛性の増加の可能性、又は個々の層に対する組み合わされた層の可撓性の損失をもたらす従来のアプローチとは異なる。
更に、不均質塊を備える一体化されたトップシート及び/若しくは二次トップシート、又は繊維状ネットワークを有する繊維状構造体は、構造的一体性を損なうことなく動的な成形を可能にする独特なパターンを送達する。独特なパターンは、吸収性製品の構造的一体性の有意な劣化を伴わずに、複雑な身体的形状に適合するための多数の屈曲モードを可能しながらウェブの一部を選択的に変形させるように活用することができる。更に、形成手段を使用して吸収性製品の屈曲点を設計することによって、より良好なフィット性を有する製品を作り出すことができる。製品が糊剤用の溝内の間隔と接触して配置されると、より良好なフィット性が例示される。更に、製品が三次元トポグラフィを有することを可能にすることによって、吸収性製品は、ユーザの身体のより近くで複雑な形状及び様々な表面トポグラフィに曲がり延伸することができる。異なる区画では、屈曲は異なっていてもよい。
束化圧縮方法は、製品又はコアサンプル上で実行される多軸屈曲試験である。従来の層状コア又はフォーム層上で形成手段が実行されると、使用中の特性が急速に劣化するか、あるいは製品/コア一体性の問題を作り出す。ピーク力対湿潤回復エネルギーの比は、製品の可撓性と形状安定性との間のバランスと通じる。ピーク力が低いほど、製品/材料は、屈曲し複雑な形状に適合すると、より高い可撓性を有する。
吸収性構造体は、低い圧縮力でz方向に変形され得るが、それにもかかわらず、複雑な身体的動作に適合し、流動する能力を同時に維持する。
上論のように、高い毛管現象吸収性を有する不均質塊と一体化されたトップシート及び/又は二次トップシートは、組織を積極的に変位させないままで、変形するのに著しい力を伴わずに身体と共に流動することができる湾曲した延伸可能な輪郭を付与することが見出されている。更に、吸収性構造体は、従来の短繊維セルロース系材料で見られるように、強力な高密度化、鋭い断裂、又は細断を欠いている。強い高密度化、鋭い断裂、及び細断は、快適性及び触感的柔軟性の低減をもたらす鋭い輪郭を提供し得る。この特性は、Z圧縮性及びBC/Kawabata試験方法を使用して呈される。
製品の可撓性の増加は、ユーザによる快適性の改善に直接つながり得る。可撓性の増加は、製品がユーザの身体のトポグラフィに追従することを可能にし、それによって物品と身体との間のより良好な接触を作り出すことができる。更に、改善された可撓性は、製品がより衣類のように挙動し、動的運動を通じて身体の輪郭に追従することができるため、より良好な使用体験をもたらす。ユーザの全体的な快適性を改善する別のベクトルは、吸収性物品が提供し得るクッション性のレベルである。身体と直接接触することに起因して、製品のクッション性を増加させ、任意の粗い表面を除去することによって、ユーザにとって改善された触感及び快適性をもたらす。
動的可撓性範囲及び持続される製品形状は、150gf/N*mm未満かつ30gf/N*mm超の特定のピーク対湿潤回復比によって製品に与えられる。快適性はまた、パッドとの初期の相互作用、キャリパでの「クッション性」、吸収性製品の厚さ方向での、剛性及び復元特性の特性を通じて、ユーザに伝達される。市場では、製品の厚さ方向への上等な品質の柔軟性及び製品の適合性を示す、消費者に望ましい剛性勾配を、製品は実証してきた。望ましい剛性勾配を有する特定の形成手段パターンのキルト及び/又はピローの性質は、従来市場に出回っているコアシステムのトポグラフィではできない方式で、望ましいZD方向のクッション性、並びに快適な体験を向上する能動的な身体洗浄位置を同時に提供する。
以下の表では、表されるデータは、不均質塊を利用するサンプルからのものであるが、トップシート又はトップシート及び二次トップシートと一体化された繊維状ネットワークによって作製された構造的ネットワークを有する繊維状構造体は、以下の試験の全てではない場合ほとんど、従来のコアシステムを上回る同様の指向性改善を有することを示すであろうことに留意することが重要である。
表1に示されるように、先行技術1は、Always Ultra市販製品であり、先行技術2は、Always Infinity製品であり、発明3a、3b、3c、4a、4b、及び4cは、不均質塊層を有する不織布トップシートであり、発明3d及び4dは、不均質塊層を有する不織布BiCoトップシートである。表1のデータによって示されるように、異なる材料層の組み合わせ及びそれらの層の一体化を使用して、吸収性構造体にわたって高い毛管作用能力勾配、又は当該別の方式で最適化された毛管現象のカスケードを作り出すことができる。例えば、Always Ultraパッド内の2つの層間の毛管現象勾配は、第1の層、例えばトップシートの毛管現象(130mJ/m2)と第2の層、例えばSTSの毛管現象(330mJ/m2)を比較し、次いで、流体が移動しなければならない距離で毛管作用能力を除算することによって決定することができる。この場合、毛管現象の差200mJ/m2は、2つの頂面間の距離(例えば、距離0.75mm)で除算すると、約267mJ/m2/mmの毛管現象勾配が得られる。STSの頂面とコアの頂面との間の距離は0.77mmであり、2つの材料間の毛管作用能力の差は530mJ/m2である。したがって、これらの2つの層間の毛管現象勾配は、約688mJ/m2/mmである。吸収性物品の全体的な性能の測定には、トップシートの毛管作用能力と貯蔵層又はコアとの差を評価するべきである。Always Ultraパッドでは、貯蔵層又はコアの毛管現象は860mJ/m2であるので、トップシートとコアとの毛管現象差は730mJ/m2である。全体的なシステムは、1.52mmの合計流体移動距離、及び730mJ/m2の毛管作用能力差を有するので、この吸収性システムの毛管現象勾配は約480mJ/m2/mmである。
両方の層が形成手段又は固体状態形成によって一体化された、同様の不織布トップシート(125mJ/m2毛管作用能力、1.1mmキャリパ)、STSなし、及び不均質塊コア(7870mJ/m2)で作製された吸収性製品では、2つの層間の距離も、固体状態形成を介して有意に低減されているため、毛管現象勾配は有意により強い。流体がトップシートの頂面から不均質塊コアの頂部まで移動しなければならない実際の距離は、0.15mm~0.5mmに低減されている。流体が移動しなければならない距離が0.5mmに低減される場合、毛管現象勾配は15490mJ/m2/mmである。前述のような表面ウェルが固体状態形成によって形成されている状況では、トップシートとコアとの間の距離は0.25mm以下であり得、流体は、トップシート及び不均質塊層がウェル内で密接に一体化されていることに起因して、Z方向又は多数のX-Y平面内のいずれかで移動することができる。この場合、毛管現象勾配は、30,980mJ/m2/mmほどの高さであり得る。
繊維状ネットワークを有する繊維状構造体にトップシートを一体化する製品では、同様の計算を行うことができる。不均質塊層と一体化されたトップシートと同様に、繊維状ネットワークを有する繊維状構造体に一体化されたトップシートを有する物品は、二次トップシートを通りコアへの、改善されたトップシートの排水、境界面での流体の貯留を低減するための層間の高い流体ブリッジング、及び約1mmの距離で100psi~1000psiの勾配を有する現行のトップシートではなく、0.5mm又は0.25mm内のトップシートからコアへと流体を引き込むための100psi~8000psiのより高い毛管現象キャスケード勾配を呈するであろう。
したがって、本発明の一実施形態は、トップシートと貯蔵層との間に毛管現象勾配を有する吸収性製品であり、例えば、14,000mJ/m2/mm、又は20,000mJ/m2/mm、又は28,000mJ/m2/mm、又は36,000mJ/m2/mm、又は50,000mJ/m2/mm、又は60,000mJ/m2/mmなど、例えば8,000mJ/m2/mm~60,000mJ/m2/mmなど、8,000mJ/m2/mm超であり得る。上記の数は、不均質塊を利用するサンプルによって例示されることに留意されたい。しかしながら、理論に束縛されるものではないが、繊維の密接な接触が改善されることに起因して、トップシート又はトップシート及び二次トップシートと一体化された繊維状ネットワークによって作製された構造的ネットワークを有する繊維状構造体もまた、上記の理由のために改善された毛管現象勾配を示すであろう。
表2A及び2Bの組み合わせは、3つの別々の群へ分離された機械的特徴を示す。本発明のサンプルは、一体化されている。乾燥時に硬すぎる製品は、動作中に内側大腿部を擦傷する傾向があり、着用するには不快であるため、束圧縮データは消費者にとって重要である。更に、濡れた又は汚れた後に崩壊する傾向がある製品はまた、束化されたままであり、パンティの良好な被覆を提供しない傾向があるため、着用するには不快であろう。したがって、最適化された製品は、約30~100gfの第1サイクル乾燥ピーク力圧縮、及び約1~2N*mmの湿潤回復エネルギーを有するべきである。
Kawabataドレープ試験は、材料が屈曲する能力を測定するための一般的な工業規格の方法である。直に触れる領域の複雑な幾何学的形状を考慮すると、この方法による望ましい乾燥屈曲測定値は、MD又はCD方向のいずれかで測定したとき、2~10.5(gf*cm2)/cmであることが見出されている。0.5mlの0.9%生理食塩水溶液を5分の期間にわたってサンプルにゆっくりと添加し、更に2分の待機期間後、Kawabata計器で製品を試験すると、所望の湿潤屈曲測定値は、MD方向又はCD方向のいずれかで測定したとき、1.25~10(gf*cm2)/cmである。湿潤時に製品が崩壊しないことに対する望ましさについての先述の考察を参照すると、Kawabataドレープ試験による湿潤屈曲測定値は、湿潤サンプルに対して行うと、乾燥時の同じサンプルの測定値の約50%未満、例えば約40%未満、30%、未満、20%未満、又は約10%未満などに降下するべきであることが望ましい。
理論に束縛されるものではないが、圧縮回復も消費者にとって重要であることが理解される。消費者は、皮膚に対して顕著な又は不快な圧力を及ぼすことなく、製品が消費者に直に触れる領域と接触し続けることを望む。約10~20N*mmの最適な圧縮エネルギーが存在することが見出されている。また、20~50%の復元性を有することも望ましい。更に、次の範囲内にある異なる圧縮率で(N*mm)の力を有する圧縮プロファイルを有することが望ましい。
驚くべきことに、上記のN/mm最適範囲を呈する製品厚さの圧縮パーセントを有することによって、動的な身体的動作中に平滑な圧縮プロファイルを有する製品を作り出すことができることが見出されている。
多数の動作サイクルにわたり、乾燥及び湿潤状態の両方で最適化された束圧縮、しわ又は破断することなく窮屈な曲げ半径に適合する能力、及び製品を着用している間に消費者に目視不可であるほどに適度なレベルの復元性を提供する能力を有する、独特な新たな構造体及び製品を特定すると、これらの測定値は驚くべき値である。
一実施形態では、吸収性物品は、Kawabata方法による、MD若しくはCD方向のいずれかで測定したとき2~10.5(gf*cm2)/cmの乾燥屈曲測定値、又はMD若しくはCD方向のいずれかで測定したとき1.25~10(gf*cm2)/cmの湿潤屈曲測定値、加えて、任意選択的に、次のうちのいずれか1つ以上;約30~150gfの第1サイクル乾燥ピーク力圧縮、約1~2N/mmの湿潤回復エネルギー、約10~20N/mmの圧縮エネルギー、20~50%の復元性、又はZ圧縮傾斜(N/mm)によって測定したとき、2~6N/mmで1~13%、7~14N/mmで13~25%、10~26N/mmで25~38%、若しくは17~45N/mmで38~50%の回復速度を有する。
一実施形態では、吸収性物品は、Z圧縮傾斜(N/mm)によって測定したとき、2~6N/mmで1~13%、7~14N/mmで13~25%、10~26N/mmで25~38%、又は17~45N/mmで38~50%の回復速度、加えて、任意選択的に、次のうちのいずれか1つ以上;約30~150gfの第1サイクル乾燥ピーク力圧縮、約1~2N/mmの湿潤回復エネルギー、約10~20N/mmの圧縮エネルギー、20~50%の復元性、又はKawabata方法による、MD若しくはCD方向のいずれかで測定したとき2~10.5(gf*cm2)/cmの乾燥屈曲測定値、又はMD若しくはCD方向のいずれかで測定したとき1.25~10(gf*cm2)/cmの湿潤屈曲測定値を有する。
表3は、60秒、100秒、又は300秒でMouse NMR K-Profileによって測定したとき、現行の市販製品と比較して素早くトップシートを乾燥させる、新たな吸収性構造体の能力を示す。残留流体のためのMouse NMR方法は、トップシートの頂部ミリメートル内のトップシートから流体を効率的に吸い上げる、新たな吸収性構造体の能力を測定する。LiTS方法は、トップシート内の残留流体を測定する。Blot試験は、皮膚類似体と吸収性製品との間の流体の競合を評価する。
一実施形態では、Mouse NMR K-Profile方法によって測定したとき、新たな吸収性物品は、侵襲後300秒以内に流体の90%超、侵襲後100秒以内に流体の70%超、侵襲後60秒以内に流体の30%超を除去することが可能であり、加えて、任意選択的に、次のうちのいずれか1つ以上;Blot試験によって測定したとき、皮膚類似体上に残留する流体のレベルを20mg未満のレベルに低減する能力、残留流体のMouse NMR方法によって測定したとき、吸収性物品の頂部1mm内の残留流体を0.30ml/mm未満に低減する能力、又は残留流体を測定するためのLiTS方法を使用して、トップシート内の残留流体を0.04g以下の値に低減する能力。
一実施形態では、新たな吸収性構造体は、Blot試験によって測定したとき、皮膚類似体上に残留する流体のレベルを、20mg未満のレベルに低減することが可能であり、加えて、任意選択的に、次のうちのいずれか1つ以上;Mouse NMR K-Profile方法によって測定したとき、侵襲後300秒以内に流体の90%超、侵襲後100秒以内に流体の70%超、及び侵襲後60秒以内に30%超の流体を除去する能力、又は残留流体のためのMouse NMR方法によって測定したとき、吸収性物品の頂部1mm内の残留流体を0.30ml/mm未満に低減する能力。
一実施形態では、新たな吸収性構造体は、残留流体のためのMouse NMR方法によって測定したとき、吸収性物品の頂部1mm内の残留流体を0.30ml/mm未満に低減することが可能であり、加えて、任意選択的に、次のうちのいずれか1つ以上;Mouse NMR K-Profile方法によって測定したとき、侵襲後300秒以内に流体の90%超、侵襲後100秒以内に流体の70%超、及び侵襲後60秒以内に30%超の流体を除去する能力、又はBlot試験によって測定したとき、皮膚類似体上に残留する流体のレベルを、20mg未満のレベルに低減する能力。
一実施形態では、新たな吸収性構造体は、残留流体を測定するためのLiTS方法を使用して、トップシート内の残留流体を0.04g以下の値に低減することが可能である。
改善された屈曲特性、最適化された束圧縮、及び復元特性を介して、複雑な幾何学的形状に適合する能力などの吸収性製品の機械的特性の改善及びZ圧縮は、流体取扱い特性に悪影響を及ぼす可能性を有する。例えば、吸収性物品が身体に良好に適合すると、身体排出物は、吸収性物品の広い領域にわたって接触しなくなる。むしろ、身体排出物は、トップシートのより小さい部分上で吸収性物品のトップシートと接触する可能性がより高い。これによって、吸収性物品が、より大量の流体を吸収性物品との流体接触点から下方かつ離れて移送する改善された能力も有する必要性が生じる。この必要性に対処せずには、製品が良好にフィットし、着用がより快適であったとしても、消費者はより長く湿潤性を感じ、製品性能に不満なままであるであろう。したがって、機械的特性の改善と組み合わせて、改善された流体取扱い特性を有する吸収性物品を提供する必要がある。本明細書に開示の改善された吸収性物品は、次の組み合わせを介してこれらのニーズの両方に対処する。
一実施形態では、新たな吸収性物品は、Kawabata方法による、MD若しくはCD方向のいずれかで測定したとき、2~10.5gf*cm2/cmの乾燥屈曲測定値、又は1.25~10gf*cm2/cmの湿潤屈曲測定値を有し、NMR K-Profile試験方法による侵襲後300秒以内に流体の90%超、侵襲後100秒以内に流体の60%超、侵襲後60秒以内に流体の30%超を除去することが可能である。
一実施形態では、新たな吸収性物品は、Kawabata法による、MC若しくはCD方向のいずれかで測定したとき、2~10.5gf*cm2/cmの乾燥屈曲測定値、又は1.25~10gf*cm2/cmの湿潤屈曲測定値を有し、Blot試験によって測定したとき、皮膚類似体上に残留する流体を20mg未満、40mg未満、又は60mg未満に低減することが可能である。
一実施形態では、新たな吸収性物品は、侵襲後300秒以内に流体の90%超、侵襲後100秒以内に流体の60%超、又は侵襲後60秒以内に流体の30%超を除去することが可能であり、第1サイクルの乾燥ピーク力(gf)から第5サイクルの湿潤回復エネルギー(N*mm)にわたって45~135gf/N*mmの束圧縮比を有する。
一実施形態では、第1サイクルの乾燥ピーク力(gf)から第5サイクルの湿潤回復エネルギー(N*mm)にわたって45~135gf/N*mmの束圧縮比を有し、Blot試験によって測定したとき、皮膚類似体上に残留する流体を20mg未満、40mg未満、又は60mg未満に低減することが可能である。
更に、各ユーザ独特の解剖学的形状、及び着用の間吸収システムをどのようにユーザが変形させるかに基づいて屈曲可能かつ成形可能である、従来のマクロスケールに対するメソスケールでの屈曲モデルの繰り返しパターンを利用することによって、吸収性製品とユーザとの間の改善された接触を有することが可能である吸収性構造体を作り出すことができることが見出されている。
本明細書で使用するとき、メソスケールは、吸収性物品により大きいより高い頻度の変更を変位させる機械的変換に関する。例えば、従来の吸収性物品は、構造体又は機械的変換を伴う2~7つのゾーンを有してもよい。この文脈では、メソスケールは、吸収性物品内の10~70の機械的変換を伴う機械的変換を指す。例えば、従来のホットピン開口又はニードルパンチングは、1~10の繊維を伴うが、メソスケールの機械的変換は、10超かつ最大100以上の繊維を伴い得る。別の例では、吸収性物品は、吸収性物品の幅又は長さにわたって1~5回の曲げモーメントを有し得る。対照的に、メソスケールの機械的変換は、5~50の変換を伴い得る。
理論に束縛されるものではないが、出願人らは、復元性を損なうことなく、あるいは不快感を付与することなく、以前から提供されているものよりも有意により多くの形成手段によって送達される屈曲モードの繰り返しパターンを作り出し、これを行うことが望ましいことを見出した。この改善された屈曲は、BC、Kawabata試験方法、及びz圧縮方法を使用して例示される。増加した動的身体適合性は、パンティ様のフィット性体験を促進する。更に、理論に束縛されるものではないが、提案された方法及び選択的な材料の組み合わせは、ピロー様3Dトポグラフィを作り出すことをもたらし得、これが、まず50%の圧縮で低い初期剛性勾配を有する構造を作り出し、この圧縮が剛性勾配を増加させると、トップシートの一体化によって構造体で高まる事前圧縮に起因して、ベース構造体と同等又はわずかに大きくなるほど剛化する。低い初期剛性勾配は、使用者の快適性を示す、空気を含んだ柔軟な感触の感触を促進する。
テクスチャ加工された表面及び増加した剛性勾配(圧縮時)は、「掘り起こし摩擦」として知られる追加の摩擦構成要素を用いて、身体の能動的な洗浄を助ける。身体及びパッドが境界面を形成し、圧力が作り出される際に、局所的な皮膚/脂肪は、パッド表面の起伏へと変形する。パッド及び本体は、互いに対して移動し、流体は、パッドによって拭き取られ、高吸収性TS/コアアセンブリによって身体から素早く吸い上げられる。身体の能動的又は動的な洗浄は、清潔で乾燥した、新鮮な感触を与える。
吸収性コア構造は、接合、接合層、接着剤、又はこれらの組み合わせを使用して、トップシート、バックシート、又はトップシート及びバックシートの両方に取り付けることができる。接着剤を、例えば線状、らせん状、点状、円形、四角形、又は任意の他の好適なパターンなど、任意の好適なパターンに配置することができる。接合を、例えば線状、らせん状、点状、円形、四角形、又は任意の他の好適なパターンなど、任意の好適なパターンに配置することができる。
吸収性層は、2つの層の間の中間層を使用して組み合わせることができる。この中間層としては、薄紙、不織布、フィルム、又はこれらの組み合わせを挙げることができる。中間層は、200ダーシ超の透過率を有し得る。
図13は、生理用ナプキンの一実施形態の斜視図である。例示されている生理用ナプキン10は、使用中に使用者の身体に接触する、身体に面する上面11を有する。反対側の、衣服に面する下面13は、使用中に使用者の衣服に接触する。
生理用ナプキン10は、図13に示されるように概ね対称的な「砂時計」形状、並びに洋ナシの形状、自転車の坐面形状、台形の形状、楔形の形状、又は他方よりも広い1つの端部を有する他の形状を含む、女性用衛生製品の当該技術分野において既知の任意の形状を有してもよい。生理用ナプキン及びパンティライナにはまた、「フラップ」又は「ウィング」として当該技術分野において既知の横方向延在部が設けられてもよい。かかる延長部は、着用者のパンティが汚れるのを防ぐこと、及び生理用ナプキンを定位置に固定して保持することを含むがこれらに限定されない、多くの目的で役立てることができる。
生理用ナプキンの上面は一般的に液体透過性トップシート14を有する。下面は、一般的に液体不透過性バックシート16を有しており、これは製品の縁部でトップシート14と結合される。吸収性コア18は、トップシート14とバックシート16との間に位置決めされる。第2のトップシートを、吸収性コア18の上部、トップシートの下に設けてもよい。
トップシート12、バックシート16、及び吸収性コア18は、いわゆる「チューブ型」製品又はサイドフラップ製品を含む多様な周知の構成、例えば、米国特許第4,950,264号の「Thin,Flexible Sanitary Napkin」(1990年8月21日、Osbornに発行)、米国特許第4,425,130号の「Compound Sanitary Napkin」(1984年1月10日、DesMaraisに発行)、米国特許第4,321,924号の「Bordered Disposable Absorbent Article」(1982年3月30日、Ahrに発行)、同第4,589,876号、及び「Shaped Sanitary Napkin With Flaps」(1987年8月18日、Van Tilburgに発行)に概して説明されている構成などで組み立てることができる。これらの特許はそれぞれ、参照することにより本明細書に組み込まれる。
バックシート16及びトップシート14は、様々な方法で一緒に固定することができる。H.B.Fuller Company(St.Paul,Minn.)によってHL-1258又はH-2031の名称で製造される接着剤は、満足のいくものであることが見出されている。あるいは、トップシート14及びバックシート16は、熱接着、圧力接着、超音波接着、動的機械的接着、又はクリンプシールによって互いに結合されてもよい。流体不透過性クリンプシール24は、製品の縁部を通じた流体の横方向に移動(「ウィッキング」)に耐性を有することができ、着用者の衣類の面が汚れるのを防ぐ。
生理用ナプキンなどに典型的であるように、本発明の生理用ナプキン10は、バックシート16の衣類に面する面上に配されたパンティ固定用接着剤を有し得る。パンティ固定用接着剤は、この目的のために当該技術分野において用いられる任意の既知の接着剤とすることができ、当該技術分野において周知であるように、使用前には剥離紙で覆うことができる。フラップ又はウィングが存在する場合、パンティ固定用接着剤は、着用者のパンティの下面に接触して接着するように、衣類に面する面に適用され得る。
バックシートは、吸収性構造体に吸収され収容されている流体が、下着パンツ、パンツ、ズボン、パジャマ、下着、及びシャツ又はジャケットなどの吸収性物品と接触する材料を濡らすことを防ぐのに使用することができ、それによって、流体移送に対するバリアとして機能する。本発明の一実施形態によるバックシートはまた、同バックシートを通して少なくとも水蒸気、又は水蒸気と空気の両方が移動できるようにすることができる。
特に、吸収性物品が生理用ナプキン又はパンティライナとしての有用性を見出す場合、吸収性物品は、物品を下着に取り付ける手段を提供するパンティ締結手段、例えば、バックシートの衣類に面する表面上にパンティ締結接着剤を備えることができる。下着の股縁部の周囲に折り曲がるように作られているウィング又はサイドフラップを、ナプキンの側縁部に設けることも可能である。
図14は、図13の生理用ナプキン10の、線2-2での断面図である。図に示されるように、吸収性コア18構造体は、連続気泡フォーム部25を含む不均質塊22を含む。トップシートは、ウェル32を形成する不均質塊22に一体化される。
図15は、図14の一部分の拡大版である。図15に示されるように、トップシート12は、不均質塊22層を含む吸収性コア18に組み込まれる。不均質塊22は、連続気泡フォーム部25を有する。連続気泡フォーム部25の間にウェルが32が示されている。繊維74の群は、不均質塊22層と同じX-Y平面内にある。
図16は、任意の形成手段又はカナル形成前の、不均質塊22のSEM顕微鏡写真である。図16に示されるように、吸収性層40は、第1の表面46及び第2の表面48を有する第1の平面不織布44と、第1の表面52及び第2の表面54を有する第2の平面不織布50とを含む、不均質塊22である。連続気泡フォーム部25は、第1の平面不織布44の一部分及び第2の平面不織布50の一部分を包囲する。具体的には、連続気泡フォーム部25は、第1の平面不織布44の第2の表面48及び第2の平面不織布50の第1の表面52の両方において、包囲可能要素58を包囲する。
図17は、形成手段後の、不均質塊22のSEM顕微鏡写真である。図17に示されるように、吸収性層40は、第1の表面46及び第2の表面48を有する第1の平面不織布44と、第1の表面52及び第2の表面54を有する第2の平面不織布50とを含む、不均質塊22である。連続気泡フォーム部25は、第1の平面不織布44の一部分及び第2の平面不織布50の一部分を包囲する。平面不織布は、形成手段の影響に起因して、波形として示されている。
図18及び19は、不均質塊22層と一体化されているトップシート12の上面図である。1つ以上のウェル32又はトップシート不連続部76の点の上面図が示されている。図18は、偏光を使用して作り出されている。
図20は、図19の一部分の断面図である。SEM顕微鏡写真断面は、液体窒素を使用してサンプルを凍結させることによって作り出されている。凍結させた後、サンプルをメスで切断する。観察者に面する切断繊維は、切断されている連続繊維であり得ることに留意することが重要である。図20は、形成手段後の、不均質塊22のSEM顕微鏡写真である。図20に示されるように、吸収性層40は、第1の表面46及び第2の表面48を有する第1の平面不織布44と、第2の平面不織布50とを含む、不均質塊22である。連続気泡フォーム部25は、第1の平面不織布44の一部分及び第2の平面不織布50の一部分を包囲する。平面不織布は、形成手段の影響に起因して、波形として示されている。連続気泡フォーム部25の間に、ウェル32又はトップシート不連続部76の点が示されている。繊維74の群は、不均質塊22層と同じX-Y平面内にある。ウェルの遠位端は、78として示される。図20に示されるように、トップシートを吸収性構造体と一体化することによって、流体が吸収性コア構造体に吸収されるように移動しなければならないX-Y平面での距離(X-Y距離)82を低減する。流体がウェル32内により深く入るにつれて、X-Y距離82は、各X-Y平面内で小さくなり、より高い毛管現象のカスケードを作り出す。これは、82として特定される2つのX-Y距離矢印によって示される。これは、流体が、コアに到達する前にトップシートの非一体化部分を通って垂直距離又はZ距離87を移動する従来の流体経路とは異なる。
図21及び22は、不均質塊22と一体化されているトップシート12の上面図である。1つ以上のウェル32又はトップシート不連続部76の点の上面図が示されている。図21は、偏光を使用して作り出されている。
図23は、図22の一部分の断面図である。図23は、形成手段後の、不均質塊22のSEM顕微鏡写真である。図23に示されるように、吸収性層40は、第1の平面不織布44と、第2の平面不織布50とを含む、不均質塊22である。連続気泡フォーム部25は、第1の平面不織布44の一部分及び第2の平面不織布50の一部分を包囲する。平面不織布は、形成手段の影響に起因して、波形として示されている。連続気泡フォーム部25の間に、1つ以上のウェル32又はトップシート不連続部76の点が示されている。繊維74の群は、不均質塊22層と同じX-Y平面内にある。ウェルの遠位端は、78として示される。
図24は、図23の一部分の拡大である。図24は、形成手段後の、不均質塊22のSEM顕微鏡写真である。図24に示されるように、吸収性層40は、第1の平面不織布44と、第2の平面不織布50とを含む、不均質塊22である。連続気泡フォーム部25は、第1の平面不織布44の一部分及び第2の平面不織布50の一部分を包囲する。平面不織布は、形成手段の影響に起因して、波形として示されている。連続気泡フォーム部25の間に、ウェル32又はトップシート不連続部76の点が示されている。繊維74の群は、不均質塊22層と同じX-Y平面内にある。ウェルの遠位端は、78として示される。包囲された繊維及び連続気泡フォームは、構造的ネットワーク216として機能する。
図25は、不均質塊22層と一体化されているトップシート12の上面図である。1つ以上のウェルは、32として示されている。
図26は、図25の一部分の断面図である。図26は、形成手段後の、不均質塊22のSEM顕微鏡写真である。図26に示されるように、吸収性層40は、第1の平面不織布44と、第2の平面不織布50とを含む、不均質塊22である。連続気泡フォーム部25は、第1の平面不織布44の一部分及び第2の平面不織布50の一部分を包囲する。平面不織布は、形成手段の影響に起因して、波形として示されている。連続気泡フォーム部25の間に、ウェル32又はトップシート不連続部76の点が示されている。繊維74の群は、不均質塊22層と同じX-Y平面内にある。ウェルの遠位端は、78として示される。
図27は、図26の一部分の拡大図である。図27は、形成手段後の、不均質塊22のSEM顕微鏡写真である。図27に示されるように、吸収性層40は、第1の表面46及び第2の表面48を有する第1の平面不織布44と、第2の平面不織布50とを含む、不均質塊22である。連続気泡フォーム部25は、第1の平面不織布44の一部分及び第2の平面不織布50の一部分を包囲する。平面不織布は、形成手段の影響に起因して、波形として示されている。連続気泡フォーム部25の間に、ウェル32又はトップシート不連続部76の点が示されている。繊維74の群は、不均質塊22層と同じX-Y平面内にある。ウェルの遠位端は、78として示される。
図28は、繊維状構造体と一体化されているトップシート12の上面図である。1つ以上のウェルは、32として示されている。図28は、MD方向及びCD方向を示す。図28の吸収性メッシュ212は、高密度化を伴わずにDanwebエアレイイングプロセスを使用して敷設された、70%の単純な柔らかい状態の繊維と30%の超長10mmの1.7Dtex BiCo繊維とのブレンドで構成される。吸収性メッシュ212は、支柱170及び結節点160を含む。作り出された吸収性構造体は、比較的低密度(0.08g/cm3)を有し、これをオーブンで加熱して、BiCoとBiCoとの結合ネットワークの一体化繊維状ネットワークを作り出した。これを再び、25gsmの疎水性BiCoスパンボンド不織布と組み合わせ、10gsmのスパイラル接着剤で共形成コアに軽く結合し、Jellyfish SSFパターンを通して、一体化されたより復元性のある製品-吸収システムを作り出した。
図29は、図28の一部分の断面図である。図29は、形成手段後の、繊維状構造体のSEM顕微鏡写真である。SEM顕微鏡写真断面は、液体窒素を使用してサンプルを凍結させることによって作り出されている。凍結させた後、サンプルをメスで切断する。観察者に面する切断繊維は、切断されている連続繊維であり得ることに留意することが重要である。図29に示されるように、繊維状構造体214は、複数の繊維を含む。図28に示されるように、パターンは、吸収性メッシュ212である。繊維状構造体は、繊維状ネットワークの形態の構造的ネットワークを含む。実質的に平面の繊維状構造体214は、形成手段の影響に起因して、波形であってもよい。ウェル32又はトップシート不連続部76の点が示されている。繊維74の群は、繊維状構造体214層と同じX-Y平面内にある。ウェルの遠位端は、78として示される。図29に示されるように、トップシート繊維は、吸収性コアの繊維の中へと下向きに指向される。吸収性コアの繊維は、繊維状ネットワークを作り出すので、トップシート繊維が繊維状ネットワークの一体性を完全に損なわない。即ち、繊維状構造体は、ウェルの片側での屈曲がウェルの他の片側によって影響を受けるように、連続性を維持しながらトップシート繊維が一体化される繊維状ネットワークを維持する。繊維状ネットワークは、復元性を維持しながら吸収性メッシュを可撓性にさせる。これは、繊維がもはや接続しておらず、かつ/あるいは材料の全体的な性能及び可撓性に影響を及ぼし得る繊維状ネットワークを欠いている裂溝とは異なる。
図30は、図29の一部分の拡大図である。図30は、形成手段後の、繊維状構造体のSEM顕微鏡写真である。実質的に平面の繊維状構造体は、形成手段の影響に起因して、波形であってもよい。ウェル32又はトップシート不連続部76の点は、繊維状構造体内に示されている。繊維74の群は、繊維状構造体22層と同じX-Y平面内にある。ウェルの遠位端は、78として示される。
図31は、吸収性メッシュ212を形成するために繊維状構造体と一体化されているトップシート12の上面図である。1つ以上のウェルは、32として示されている。吸収性メッシュ212は、支柱170及び結節点160を含む。図31の吸収性メッシュ212は、38mmの長さの繊維を有する、嵩高い140gsmの水流交絡スパンレース吸収性コア材料で構成されている(乾燥中にBiCo繊維成分を結合することを含む)。材料を、摂氏145度のオーブン内で加熱し、次いで、25gsmの疎水性BiCoスパンボンド不織布と組み合わせた。
図32は、図31の一部分の断面図である。図32は、形成手段後の、繊維状構造体のSEM顕微鏡写真である。図32に示されるように、繊維状構造体は、複数の繊維を含む。繊維状構造体は、繊維状ネットワークの形態の構造的ネットワークを含む。実質的に平面の繊維状構造体は、形成手段の影響に起因して、波形であってもよい。ウェル32又はトップシート不連続部76の点は、繊維状構造体内に示されている。繊維74の群は、繊維状構造体22層と同じX-Y平面内にある。ウェルの遠位端は、78として示される。
図33は、図32の一部分の拡大図である。図33は、形成手段後の、繊維状構造体のSEM顕微鏡写真である。実質的に平面の繊維状構造体は、形成手段の影響に起因して、波形であってもよい。ウェル32又はトップシート不連続部76の点は、繊維状構造体内に示されている。繊維74の群は、繊維状構造体22層と同じX-Y平面内にある。ウェルの遠位端は、78として示される。
図34は、繊維状構造体と一体化されているトップシート12の上面図である。図34は、伸長されたウェル32、及び変形手段で処理されていない非変形領域33を示す。加えて、図34は、結節点160及び支柱170を含む吸収性メッシュを例示する。図34に示されるように、支柱は、第1の結節点160の第1の表面162を、第2の結節点160の第3の表面166に接続する。支柱160は、円形の形状であってよい。図38は、結節点160の他の可能な幾何学的形状を示す。1つ以上のウェルは、32として示されている。図34の繊維状層は、コア作製中にセルロース流に散在させた200gsm系の微細ポリプロピレン繊維で構成される。繊維状層は、少なくとも20%の連続ポリプロピレン繊維、20%の吸収性ゲル材料(繊維又は粒子)、及び60%セルロースで構成される。38mmの長さの繊維を有する、嵩高い140gsmの水流交絡スパンレース吸収性コア材料(乾燥中にBiCo繊維成分を結合することを含む)を、(STS+コア)吸収性システムを組み合わせた適合可能な低密度(0.09g/cm3)の25gsmの親水性BiCoスパンボンド不織布と組み合わせた。これを25gsmの疎水性BiCoスパンボンド不織布と組み合わせ、10gsmのスパイラル接着剤で共形成コアに軽く結合した。得られた積層体を、1組のSSFツーリング(Jellyfish)に通し、一体化された共形成コアシステムと同じ平面内に御された(NWトップシート繊維を作り出した。この作り出された吸収性製品-jellyfishパターンに起因するコアシステムは、有意な構造的崩壊を伴わずに複雑な直に触れる身体の幾何学的形状に容易に屈曲及び適合する、並びに動的な身体的動作から十分な機械的回復を維持することが可能である。この場合、SSFパターンは、より良好な立体構造を可能にするだけでなく、異なり動的な身体的動作に適合し、移動することがより可能であるため、破壊的な身体的変形の影響をより受けにくくもある、多軸屈曲(X、Y、Z)を動かす能力を製品吸収体本体に付与する。
図35は、図34の一部分の断面図である。図35は、形成手段後の、繊維状構造体のSEM顕微鏡写真である。図35に示されるように、繊維状構造体は、複数の繊維を含む。実質的に平面の繊維状構造体は、形成手段の影響に起因して、波形であってもよい。図35に示されるように、繊維状ネットワークの欠如に起因して、繊維状構造体の一体性を損なう1つ以上の裂溝206が作り出される。裂溝は、吸収性コアの部分を分離する。図35に示されるように、裂溝206の2つの側面は、第1のコア部分208及び第2のコア部分210に分離される。第1のコア部分208及び第2のコア部分210は、似ており、2つの構造プレートと同様に機能する。即ち、一部分は接触していてもよいが、第1のコア部分208が一方向に移動することができる一方で、第2のコア部分210が反対方向に移動するように、各部分が独立して移動することを可能にする2つの部分間に、「キズ線」又は裂溝206が存在する。加えて、流体と接触しているとき、製品は復元性を失う。
図36は、図35の一部分の拡大図である。図36は、形成手段後の、繊維状構造体のSEM顕微鏡写真である。実質的に平面の繊維状構造体は、形成手段の影響に起因して、波形であってもよい。ウェル32又はトップシート不連続部76の点は、繊維状構造体内に示されている。繊維74の群は、繊維状構造体22層と同じX-Y平面内にある。ウェルの遠位端は、78として示される。
図37は、繊維状ネットワーク218の形態の構造的ネットワーク216を有する繊維状構造体214を示す。繊維状ネットワーク218の表現は、より厚い繊維を使用することによって、あるいは複数の繊維を束ねることによって作り出されてもよい。図37に示されるように、繊維状ネットワーク218の繊維220は、他の繊維よりも長く、繊維状ネットワーク218の他の繊維に付着される。
図38A~Fは、異なる可能な結節点及び支柱パターンを示す。
図39は、吸収性メッシュ212の図を示す。図39に示されるように、吸収性メッシュ212は、支柱170及び結節点160を含む。吸収性結節点160の第1の表面162は、1~6つの支柱などの1つ以上の支柱170によって、第2の結節点160の第3の表面166に接続される。吸収性結節点160は、第1の表面162と、第2の表面164と、第3の表面166と、第4の表面168とを有してもよい。吸収性結節点は、外表面178を有する。
ZD圧縮
試験片のZD圧縮を、測定した力がセルの限界の10%~90%以内となるロードセルを使用する定速の伸張引張試験機(好適な計器は、MTS Systems Corp.(Eden Prairie,MN)から入手可能な、Testworks4.0Softwareを使用するMTS Allianceである)で測定する。底部静止固定具は、直径100mmの円形のステンレス鋼プラテンであり、上部可動式固定具は、直径40.00mmの円形のステンレス鋼プラテンである。両方のプラテンは、プラテンを互いに水平かつ引張試験機の引く方向に直交して固定することが可能な、引張試験機のマウントと適合するアダプタを有する。全ての試験は、23℃±3℃及び50%±2%の相対湿度に制御された部屋にて行われる。
試験2時間前に、23℃±3℃及び50%±2%の相対湿度で、サンプルを調整する。製品の長手方向及び横方向の中心を特定する。必要に応じて、クライオスプレーを使用して、物品から目的の層を除去する。長手方向及び横方向中間点から、50.0±0.05mmの正方形をダイカットする。5つの複製サンプルから試験片を調製する。
圧縮試験が実施され得る前に、試験片のキャリパは、直径24.2mmの脚部を装着した、試験片を平らに置くことができる十分な大きさのアンビルを備えた、較正済みのデジタルリニアキャリパ(例えば、Ono Sokki GS-503又は同等品)を使用して測定する。脚部によって、試験片に対して、0.69kPaの封圧を印加する。アンビルに対して、キャリパ脚部のゼロ点合わせを行う。脚部を持ち上げ、その長手方向及び横方向中間点を脚部の下の中心に置き、試験片をアンビルに対して平坦に挿入する。脚部を約5mm/秒で試験片の上に下げる。脚部を試験片上に静置した5.0秒後にキャリパ(mm)を読み取り、0.01mm単位で記録する。
プラテン間の公称標点の長さを、試験される試験片よりもおよそ3mm大きく設定する。試験片の長手方向及び横方向中間点を上部プラテンの下で中心に置き、底部プラテン上に身体に面する側面を上に向けて試験片を置く。クロスヘッド及びロードセルをゼロ点調整する。上部プラテンの底面と底部プラテンの上面との間の距離が、試験片の測定されたキャリパに等しくなるまで、1.00mm/秒でクロスヘッドを下げる。これが、調節された標点距離である。100Hzの速度でデータ収集を開始する。調節された標点距離の50%まで、クロスヘッドを1.00mm/秒で下げる。0.00秒間保持し、次いでクロスヘッドを調整された標点距離に戻す。このサイクルを4回の追加のサイクルにわたって即座に繰り返す。クロスヘッドを公称標点の長さに戻し、試験片を除去する。得られる力(N)対変位(mm)曲線から、サイクル1からサイクル5までのピーク力(N)を0.01N単位で計算し、報告する。
同様に、合計5つの複製サンプルについて測定を繰り返す。5つの、サイクル1のピーク力(N)及びサイクル5のピーク力(N)との算術平均値を、0.01N単位で別々に計算し、報告する。
束圧縮試験
サンプルの束圧縮特性を、測定した力がセルの限界の10%~90%以内となるロードセルを使用した定速の延伸引張試験機(好適な計器は、MTS Systems Corp.(Eden Prairie,MN)から入手可能な、Testworks4.0Softwareを使用したMTS Alliance、又は同等品である)で測定する。全ての試験は、23℃±3℃及び50%±2%の相対湿度に制御された部屋にて行われる。試験は湿潤状態又は乾燥状態で実施することができる。
図40に示されるように、底部静止固定具3000は、2つの合致するサンプルクランプ3001からなり、各々幅100mmで、それぞれの可動式プラットフォーム3002a、3002bに各々取り付ける。クランプは、長さ110mmの「ナイフエッジ」3009を有し、これが厚さ1mmの硬質ゴム面3008を把持する。閉じたときに、クランプはそれぞれのプラットフォームの内側と面一になる。クランプは、束になっていない試験片を水平に、かつ引張試験機の引張軸に対して直角に保持するように整列される。プラットフォームはレール3003上に取り付けられ、これにより、左右に水平に動かし、定位置にロックすることができるようになる。レールには引張試験機に適合するアダプタ3004があり、これは、プラットフォームを水平に、かつ引張試験機の引張軸に対して直角に固定することができる。上固定具2000は、全長70mm、直径25.0mmの円筒形プランジャ2001である。接触表面2002は、平らであり湾曲がない。プランジャ2001には、ロードセルの取り付けに適合するアダプタ2003があり、これは、プランジャを引張試験機の引張軸に対して直角に固定することができる。
試験の少なくとも2時間前に、サンプルを23℃±3℃、及び50%±2%の相対湿度で調整する。物品全体を試験するときは、物品の衣類に面する側にあるパンティ固定接着剤から剥離紙を除去する。接着剤にタルク粉末を軽く塗布して、べたつき感を軽減する。カフがある場合ははさみで切除し、製品のトップシートに影響しないようにする。物品の身体に面する表面を上にして、ベンチ上に置く。物品上で、長手方向中心線と横方向中心線の交点を特定する。長方形の切断ダイを使用して、中心線の交点を中心として、試験片を長手方向100mm、横方向80mmに切断する。物品の吸収性部分だけを試験する場合は、ベンチ上にその吸収性部分を置き、物品内に組み込まれる際と同じ向きにする(即ち、身体に面する表面と、横方向軸及び長手方向軸を特定する)。長方形の切断ダイを使用して、中心線の交点を中心として、試験片を長手方向100mm、横方向80mmに切断する。
試験片は、湿潤時及び乾燥時の両方で分析することができる。乾燥試験片には、更なる調製は不要である。湿潤試験片に、7.00mL±0.01mLの10%w/v生理食塩水溶液(1Lの脱イオン水に希釈した100.0gのNaCl)を適用する。適用物を較正したエッペンドルフ型ピペットを使用して添加しながら、およそ3秒の期間内で試験片の身体に面する表面全体に流体を広げる。湿潤試験片は、添加物の適用15.0分±0.1分後に試験する。
引張試験機のプログラミングによりロードセルのゼロ点調整を行い、次に上側器具を2.00mm/secで下げて、プランジャの接触表面が試験片に触れ、ロードセルの読み取りが0.02Nとなるようにする。クロスヘッドをゼロにする。システムのプログラミングによりクロスヘッドを2.00mm/secの速度で15.00mm下げ、すぐにクロスヘッドを2.00mm/secの速度で15.00mm上げる。このサイクルを、サイクル間に遅延なく、合計5サイクル繰り返す。全ての圧縮/圧縮解除サイクル中のデータを100Hzで収集する。
左側プラットフォーム3002aを、上側プランジャの側面から2.5mmの位置に配置する(距離3005)。左側プラットフォームを位置に固定する。このプラットフォーム3002aは、実験中、静止したままである。右側プラットフォーム3002bを、静止クランプから50.0mmの位置に整列させる(距離3006)。上側プローブ2001を上げて、試験片の搭載の妨げにならないようにする。両方のクランプを開く。図41aを参照すると、長手方向縁部(即ち、長さ100mmの縁部)を有する試験片をクランプの内側に配置する。試験片の横方向の中心を合わせて、両側の縁をしっかり固定する。図41bを参照すると、右プラットフォーム3002bを、静止プラットフォーム3002aに向かって20.0mmの距離を移動させる。可動式プラットフォームを位置する際に、試験片を上向きに折り曲げる。プローブ2001を手動で、下側表面が、屈曲した試験片の上面から約1cmのところにくるまで下げる。
試験を開始し、5回のサイクル全てについて、変位(mm)対力(N)のデータを収集する。力(N)対変位(mm)のグラフを、全てのサイクルについて個別に作成する。代表的な曲線を、図42aに示す。曲線から、各サイクルについての最大圧縮力を0.01N単位で記録する。第1サイクルと第2サイクルとの間の回復%を(TD-E2)/(TD-E1)×100として計算する(式中、TDは合計偏位であり、E2は第0.02Nを超える2圧縮曲線における延伸である)。0.01%単位で記録する。同様に、第1サイクルと他のサイクルとの間の回復%を、(TD-Ei)/(TD-E1)*100として計算し、0.01%単位で報告する。図42bを参照すると、サイクル1の圧縮エネルギーを圧縮曲線下の面積(即ち面積A+B)として計算し、0.1mJ単位で記録する。圧縮曲線と圧縮解除曲線の間の面積(即ち、領域A)として、サイクル1のエネルギー損失を計算し、0.1mJ単位で記録する。圧縮解除曲線の下の面積(即ち、領域B)として、サイクル1の回復エネルギーを計算し、0.1mJ単位で記録する。同様に、他のサイクルそれぞれについて圧縮エネルギー(mJ)、エネルギー損失(mJ)、及び回復エネルギー(mJ)を計算し、0.1mJ単位で記録する。
各サンプルについて、合計5回の複製を分析し、各パラメータの相加平均を報告する。全ての結果は、試験流体(0.9%又は10%)を含め、乾燥又は湿潤について具体的に報告される。
Kawabata曲げ剛性
曲げ剛性は、Kawabata Evaluation System KES-FB2-A、Pure Bend Tester Sensor(カトーテック株式会社(日本)から入手可能)を用いて測定し、機械方向(MD)及び横断方向(CD)の両方についてgfcm2/cmで報告する。計器は、製造元の指示に従って較正される。全ての試験は、約23℃±2℃及び相対湿度約50%±2%にて行う。
曲げ剛性は、0.0cm-1~0.25cm-1、及び-0.0cm-1~-0.25cm-1の傾斜として測定する。計器条件は、最大曲率として設定される:Kmax=±2.5cm-1、サイクル=1、曲げ速度=2.5cm-1/秒。感度はサンプルの剛性に対して適切に設定されるが、公称値50が代表的である。
物品又は材料は、約23℃±2℃及び相対湿度約50%±2%にて試験前に2時間かけて、予備調整される。サンプルが物品である場合、必要に応じて、クライオスプレーを用いて物品から目的の層を除去する。「標準条件」の試験片サイズは、20.0cm×20.0cmであり、入手可能であれば使用すべきである。標準サイズが利用可能ではない場合、試験片の幅をcm単位で切断(例えば、幅が17.4cmである場合、17.0cmに切断する)し、次いで計器の「任意選択的条件」設定を使用して、cm単位で幅を指定する。必要な場合、計器の能力内で試験片の測定を可能にするために、試験片の剛性に基づいて幅を低減してもよい。各MD及びCD方向で5回試験するために、合計10個の試験片を調製する。
幅方向に屈曲変形を印加するように、試験片を、身体に面する表面を上向きに方向付けて計器に挿入する。試験を開始し、曲げ剛性を0.01gfcm2/cm単位で記録する。全ての試験片について、試験を繰り返す。5つのCD試験片及び5つのMD試験片の幾何平均として曲げ剛性を計算し、0.01gfcm2/cm単位で別々に報告する。
毛管作用能力
細孔容積分布は、吸収性本体内の有効孔の推定気孔率を測定する。アプローチは、(i)流体飽和膜を介して流体を吸収/脱着することができる材料に、予め選択された増分的な静水気圧を印加し、(ii)各圧力で材料によって吸収/脱着される流体の増分及び累積量を決定する。材料と膜との間の良好な接触を確実にし、適切な機械的拘束圧を印加するように、重りを材料上に位置する。サンプルの細孔容積分布は、約5μm~1000μmで測定することができる。分配曲線から、毛管作用能力(CWP)を計算することができる。
代表的な計器は、操作及びデータ処理についてが、参照により本明細書に組み込まれるThe Journal of Colloid and Interface Science 162(1994),pp.163-170に記載されている、TRI/Autoporosimeter(TRI/Princeton Inc.(Princeton,N.J.))に基づくものである。
機器の表現が図43に示され、密封された空気加圧サンプルチャンバ810内に存在するサンプル811と直接流体連通する流体リザーバ801を有する秤800からなる。
細孔容積取り込み又は細孔径分布を決定することは、周囲の空気圧が変化するにつれて多孔質材料に入る又は多孔質材料から出る液体の増分を記録することを伴う。試験チャンバ中のサンプルを、精密に制御された空気圧の変化に曝露する。空気圧が増加又は減少するにつれて、多孔質媒体の空隙空間又は細孔は、それぞれ、流体を脱水又は取り込む。全流体取り込みは、多孔質媒体によって吸収された流体の総体積として決定される。
細孔径分布は、更に、対応する圧力で機器により測定したとき、各細孔径群の取り込みの体積の分布として決定することができる。孔径は、細孔の有効半径とし、次の関係による圧力差に関係する。
圧力差=[2γ cos Θ]/有効半径
式中、γ=液体の表面張力、Θ=接触角
この実験について、γ=27ダイン/cm2重力の加速度で除算したもの、cos Θ=1°
自動化機器は、多孔質媒体によって流体の取り込みを引き起こすために圧力を減少させる(孔径を増加させる)、あるいは多孔質媒体から脱水させるために圧力を増加させる(孔径を減少させる)のいずれかによって、試験チャンバの空気圧を使用者指定の増分で正確に変化させることによって操作する。各圧力増分で吸収(排出)された液体体積は、細孔径分布をもたらす。流体取り込みは、飽和に進むにつれて(例えば、全ての細孔が充填される)、多孔質媒体によって取り込まれた全ての細孔の累積容積である。
実験条件
KRYLONスプレー塗料(FilmTools Gloss White Spray Paint#1501)を使用して、直径9cm×厚さ0.6cmのMonel多孔性フリット807(Mott Corp,CTから入手可能)にフィルタを接着することによって、直径9cm、0.22μm膜フィルタ(混合セルロースエステル、Millipore GSWP、EMD Millipore Corp.(Billerica MA))を使用する。フリット/膜を使用前に乾燥させる。
サンプルチャンバの内側基部812を、ヘキサデカン(Sigma-Aldrichから入手可能CAS#544-76-3)で充填する。フリット807膜側をサンプルチャンバ810の基部上に配置し、それをロッキングカラー809で定位置に固定する。接続チューブ816、リザーバ802、及びフリット807を、ヘキサデカンで充填して、フリット及び膜内の接続管又は細孔内に気泡が閉じ込められないようにする。基部811の脚部を使用して、サンプルチャンバ(sample camber)を水平にし、膜をリザーバ内の流体の上面と整列させる。
試験片を5.5cmの正方形にダイカットする。試験片の質量を0.1mg単位で測定する。5.5cm四方のプレキシグラスカバープレート804及び封重り803を、0.25psiの封圧を提供するように選択する。
サンプルチャンバ808の上部を定位置に配置し、チャンバを封止する。適切な空気圧をセル(接続814)に適用して、5μmの有効細孔半径を達成する。液体弁815を閉じる。サンプルチャンバを開き、試験片805、カバープレート804、及び封重り803を、チャンバ内で膜806上に配置し、チャンバ(camber)を封止する。液体弁815を開放して、液体の秤への自由移動を可能にする。
次のような一連の孔径(圧力)(有効細孔半径μm)を通してシステムを進行させる:5、10、20、30、40、50、60、70、80、90、100、120、140、160、180、200、250、300、350、400、450、500、500、550、600、700、800、1000、800、700、600、550、500、450、400、350、300、250、200、180、160、140、120、100、90、80、70、60、50、40、30、20、10、5、10、20、30、40、50、60、70、80、90、100、120、140、160、180、200、250、300、350、400、450、500、500、550、600、700、800、1000。25mg/分未満の平衡速度が秤で測定される場合、シーケンスは次の半径まで進行する。
同様に、サンプルなしの捕捉/排液/捕捉サイクルブランクを測定する。
増分体積値に基づいて、累積体積に対するブランク補正値を計算する。
累積体積(mm3/mg)=[試験片流体取り込み(mg)-ブランク流体取り込み(mg)]/ヘキサデカンの密度(g/cm3)/サンプル質量(mg)
毛管作用能力(CWP)は、試験片の面積によって正規化されたサンプルによって行われる作用である。台形公式は、nのデータポイントにわたる累積体積の関数として、i番目の圧力を積分するために使用される。
式中
m
w=ウェブの質量(mg)
CV=累積体積(m
3/mg)
P=空気圧(Pa)
A
w=面積(m
2)
CWPを0.1mJ/m2単位で記録する。同様に、合計3つの複製試験片で測定を繰り返す。複製の算術平均を計算し、0.1mJ/m2単位で報告する。
NMR-MOUSEによる運動及び1D液体分布
NMR-MOUSE(Mobile Universal Surface Explorer)は、スキャナ表面に垂直な非常に均一な勾配を生成する永久磁石の幾何学的形状を備えた携帯型オープンNMRセンサである。水平面1006を有するフレーム1007は、試験中に試験片を支持し、静止したままである。試験片の平坦な有効体積は、試験片への最大透過深さを画定する位置で、磁石1010の頂部に配置された表面rfコイル1012によって磁界を生じさせ、検出する。高精度のリフト1008の手段によって、試験片全体に感応性スライスを再配置することによって、スキャナは、高空間分解能を有する試験片の構造の一次元プロファイルを生成することができる。
例示的な計器は、Magritek Inc.(San Diego,CA)から入手可能なHigh-Precision Liftを備えるプロファイルNMR-MOUSEモデルPM25である。NMR-MOUSEに対する要件は、z方向における100μmの分解能、13.5MHzの測定周波数、25mmの最大測定深さ、8T/mの静的勾配、及び40×40mm2の有効体積(x-y寸法)である。計器を使用し得る前に、製造元の指示書に従って、位相調節を実行し、共振周波数をチェックし、外部ノイズレベルをチェックする。試験流体を1mL/分~5mL/分±0.01mL/分の範囲で送達することが可能なシリンジポンプを使用して、試験片を適用する。全ての測定は、23℃±0.5℃及び50%±2%の相対湿度に制御された室内で行う。
試験溶液は、1000gの蒸留水中15gのカルボキシメチルセルロース、10gのNaCl、4gのNaHCO3、80gのグリセロール(全てSigmaAldrichから入手可能)として調製された製紙工業用の流体(PIF)である。2mm/Lのジエチレントリアミン五酢酸ガドリニウム(III)二水素塩(SigmaAldrichから入手可能)を添加する。添加後、振盪器を使用して160rpmで1時間、溶液を撹拌する。その後、溶液をチェックして、目視可能な未溶解結晶が残留していないことを確実にする。溶液は、使用10時間前に調製する。
試験2時間前に、23℃±0.5℃及び50%±2%の相対湿度で、試験用の製品を調整する。製品の横及び長手方向中心線との交点を特定する。製品から40.0mm×40.0mmの試験片を切断し、その交点を中心とし、切断縁部は、製品の長手方向軸に対して平行かつ垂直に切断する。試験片1003の衣類に面する側面は、50mm×50mm×0.30mmのスライドガラス1001上に、40.0mm×40.0mmの両面テープ片1002を使用して取り付ける(テープは、NMR振幅信号を提供するのに好適でなければならない)。2枚の50mm×50mm×0.30mmのスライドガラス1001を、40mm×40mmの両面テープ片1002を使用して一緒に接着することによって、上部キャップ1004を調製する。次いで、キャップを試験片の上部に置く。2つのテープ層を機能マーカとして使用して、計器による試験片の寸法を画定する。
第1に、試験片の1D乾燥分布プロファイルを収集する。調製した試験片を、コイルの上に位置合わせした計器上に配置する。90°x-パルスに続く180°yパルスの再焦点パルスからなるCarr-Purcell-Meiboom-Gill(CPMG)パルスシーケンスのNMR-MOUSEを、次の条件を使用してプログラムする:
繰り返し時間=500ms
スキャン数=8
エコー数=8
分解能=100μm
ステップサイズ=-100μm
試験片の深さを通る高精度のリフトステップとして、深さ(μm)に対するNMR振幅データ(任意単位、a.u.)を収集する。代表的なグラフを図46aに示す。
第2の測度は、試験流体を試験片の上部にゆっくりと添加する際にNMR有効体積を通って移動する試験流体の、運動実験である。較正したディスペンサピペットを使用して、「少しずつ」適用量に続いて、「勢いよく」適用量を添加する。次の条件を使用して、CPMGパルスシーケンスのNMR-MOUSEをプログラムする。
測定深さ=5mm
繰り返し時間=200ms
90°振幅=-7dB
180°振幅=0dB
パルス長=5μsエコー時間=90μs
エコー数=128
エコーシフト=1μs
トリガー前の実験=50
トリガー後の実験=2000
Rxゲイン=31dB
捕捉時間=8μs
スキャン数=1
Rx相は、供給業者によって記載されるように、位相調節中に決定する。我々の実験では、230°の値が典型的であった。パルス長は、ここでは5mmである測定深さに依存する。必要に応じて、スペーサ1011を使用して深さを調節してもよい。
高精度のリフトを使用して、所望の標的区域が計器の有効体積と整列するように、試験片の高さを調節する。標的区域は、SEM断面に基づいて選択してもよい。1.00分間1.00mL/分±0.01mLでPIF試験流体を、又は1.00分間5.00mL/分±0.01mLで0.9%生理食塩水試験流体を送達するように、シリンジポンプをプログラムする。測定を開始し、50回の実験のためにNMR振幅(a.u.)を収集した後に、流体流を開始して信号ベースラインを提供する。試験片の中心上にシリンジポンプからの出口管を位置付け、液体を全サンプル表面に適用する間に移動させるが、サンプルの境界には接触させない。システムを起動させて、NMR振幅データの収集を継続しながら同時に、60秒にわたって1mLの流体流を開始する。起動の300秒後に、較正したエッペンドルフピペットを介して、およそ0.5mL/秒で0.50mLの試験流体を試験片の中心に添加する。時間に対するNMR振幅のグラフの代表的な例を、図47に示す。
第3の測定値は、1-D湿潤分布プロファイルである。運動測定が完了した直後に、試験片上のキャップを交換する。湿潤分布は、上述の以前の乾燥分布と同じ実験条件下で実行する。代表的なグラフを図46bに示す。
運動信号のNMR振幅の較正は、適切な流体でガラスバイアル(外径8mm、高さ少なくとも50mmの規定内径)を充填することによって実施することができる。運動実験に関して記載されるように、計器条件を設定する。較正曲線は、計器上にバイアルの数を増加して配置することによって構築し(バイアルは、40mm×40mmの測定区域にわたって等しく分布させるべきである)、運動測定を実施する。体積は、分解能(mm)が計器の勾配強度(Hz/mm)によって除算した1/捕捉時間(秒)として計算されるz-分解能を乗算した、バイアルが表す合計断面積として計算する。分布プロファイルのNMR振幅の較正は、乾燥及び湿潤プロファイルに基づいて内部較正として実施する。この手順では、湿潤及び乾燥プロファイルの下の面積を計算し、それらを減算した後、合計面積(マーカを除く)を得た。この合計面積は、適用された液体の量(ここでは1.5mL)と相関する。次いで、100μmステップ当たりの液体量(μL)を計算することができる。
上の説明の部分に従って、次の非限定的な実施例が考慮される。
A.複数の結節点及び複数の支柱を含むCD-MD平面を画定する、実質的に平面の第1の層を備える吸収性構造体であって、各結節点が外表面を含み、複数の支柱のうちの少なくとも1つの支柱が、第1の結節点の外表面と第2の結節点の外表面とを接続する、吸収性構造体。
B.第1の結節点を第2の結節点に接続する複数の支柱が、2~6個の支柱である、実施例Aに記載の吸収性構造体。
C.複数の結節点及び複数の支柱が、高内相エマルションフォームを含む、実施例A又はBのいずれかに記載の吸収性構造体。
D.実質的に平面の第1の層の複数の結節点が、MD方向、CD方向、又はその両方のうちの1つに沿って寸法が変動する、実施例A~Cのいずれかに記載の吸収性構造体。
E.複数の支柱が、MD方向、CD方向、又はその両方のうちの1つに沿って寸法が変動する、実施例A~Dのいずれかに記載の吸収性構造体。
F.結節点及び支柱が、繊維状ネットワークを備える繊維状構造体を含む、実施例A~Eのいずれかに記載の吸収性構造体。
G.繊維状ネットワークが、約5ミリメートル超の長さを有する熱可塑性繊維を含む、実施例Fに記載の吸収性構造体。
H.繊維状ネットワークが、1つの束当たり約10超の繊維を有する1本以上の繊維束を含む、実施例F又はGのいずれかに記載の吸収性構造体。
I.支柱及び結節点が、MD又はCD方向のうちの1つに沿って連続的なパターンを形成する、実施例A~Hのいずれかに記載の吸収性構造体。
J.支柱が、間隙によって分離されている、実施例A~Iのいずれかに記載の吸収性構造体。
K.実施例A~Jのいずれかに記載の吸収性構造体を備える、吸収性物品。
L.吸収性物品であって、トップシートと、バックシートと、不均質塊層、又は繊維状ネットワークを備える繊維状構造体のいずれかを含む着用者に面するコア層を備える吸収性コア構造体と、を備え、トップシート及び着用者に面するコア層の一部分が、それらが同じX-Y平面内に存在するように一体化されている、吸収性物品。
M.一体化されたトップシート及び着用者に面するコア層が、1つ以上のウェルを含む、実施例Lに記載の吸収性物品。
N.単一のX-Y平面内で、トップシートからの繊維が着用者に面するコア層の繊維と接触するように、トップシートの繊維のグループが、着用者に面するコア層の中に物理的に挿入されている、実施例L又はMのいずれかに記載の吸収性物品。
O.繊維のグループが、1つのグループ当たり10超の繊維を含む、実施例Nに記載の吸収性物品。
P.繊維のグループの少なくとも一部分が、ウェル外表面の一部分を形成する、実施例Nに記載の吸収性物品。
Q.繊維のグループ内の繊維の少なくとも10%が、着用者に面するコア層の少なくとも10%を透過する、実施例Nに記載の吸収性物品。
R.繊維状ネットワークが、約5ミリメートル超の熱可塑性繊維を含む、実施例L~Qのいずれかに記載の吸収性物品。
S.不均質塊層が、連続気泡フォームを含む、実施例L~Rのいずれかに記載の吸収性コア構造。
T.吸収性コア構造体が、下層を含み、下層が、基材及び超吸収性ポリマー材料を含む、実施例L~Sのいずれかに記載の吸収性コア構造体。
U.一体化された層が、支柱によって接続された結節点を含むパターンを含む、実施例L~Tのいずれかに記載の吸収性物品。
V.パターンが、結節点及び支柱間の間隙を含む支柱を含む、実施例Uに記載の吸収性物品。
W.繊維状ネットワークが、パターンにおける支柱以上の長さである熱可塑性繊維を含む、実施例Uに記載の吸収性物品。
X.熱可塑性繊維が、約10超の繊維を含む束の形態である、実施例Wに記載の吸収性物品。
Y.トップシートと着用者に面するコア層との一体化された部分が、1つ以上のウェルを含む、実施例L~Xのいずれかに記載の吸収性物品。
Z.単一のX-Y平面内で、トップシートからの繊維が不均質塊の包囲可能要素と接触するように、トップシートの繊維のグループが、不均質塊層に物理的に挿入されている、実施例L~Yのいずれかに記載の吸収性物品。
AA.トップシートが、2つ以上の層を含む、実施例L~Zのいずれかに記載の吸収性物品。
本明細書にて開示された寸法及び値は、列挙された正確な数値に厳密に限定されるものとして理解されるべきではない。その代わりに、特に指示がない限り、このような寸法はそれぞれ、列挙された値とその値を囲む機能的に同等な範囲との両方を意味することが意図されている。例えば、「40mm」と開示された寸法は、「約40mm」を意味することが意図される。
本明細書において範囲の両端として開示される値は、列挙される正確な数値に厳密に限定されるものとして理解されるべきではない。むしろ、特に指示がない限り、それぞれの数値範囲は、列挙される値及びその範囲内の任意の整数の両方を意味するものとする。例えば、「1~10」として開示されている範囲は、「1、2、3、4、5、6、7、8、9、及び10」を意味するように意図されている。
「発明を実施するための形態」の中で引用される文献は全て、関連部分において参照により本明細書に組み込まれる。いかなる文献の引用も、それが本発明に対する先行技術であることを認めるものとして解釈されるべきではない。本文献における用語のいずれかの意味又は定義が、参照により組み込まれる文献における同じ用語のいずれかの意味又は定義と相反する限りにおいては、本文献においてその用語に割り当てられた意味又は定義が優先するものとする。
本発明の特定の実施形態を例示及び説明してきたが、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく他の様々な変更及び修正を行うことができる点は当業者には明白であろう。したがって、本発明の範囲内にあるそのような全ての変更及び修正を添付の特許請求の範囲に網羅することが意図されている。