JP7400414B2 - 電気機器 - Google Patents
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Description
ハウジング12は、中空状に形成されて、ハンマドリル10の外郭を構成している。このハウジング12は、ハウジング12の前部を構成するフロントハウジング13と、ハウジング12の後部を構成するリヤハウジング16と、を有している。リヤハウジング16は、左側から見た側面視で、前側へ開放された略U字形状に形成されており、フロントハウジング13は、側面視で略逆L字形状に形成されている。そして、リヤハウジング16の上端部及び下端部がエラストマ等の弾性材によって構成された連結部17によってフロントハウジング13に連結されている。なお、連結部17の内部には、連結プレート18が設けられており、連結プレート18によって、フロントハウジング13とリヤハウジング16とが前後方向に所定距離以上に離間しない構成になっている。
図2~図4に示されるように、インナカバー30は、前側へ開放された略有底楕円筒状に形成されている。インナカバー30は、第1ハウジング部14の内部に配置されて、第1ハウジング部14の後端側の開口部を閉塞し且つ第1ハウジング部14と第2ハウジング部15とを区画するように、第1ハウジング部14に取付けられている。これにより、第1ハウジング部14及びインナカバー30によって、後述する伝達機構50を収容する収容部32が構成されている。換言すると、第1ハウジング部14及びインナカバー30が、収容部32の壁部として構成されている。なお、第1ハウジング部14とインナカバー30との間には、収容部32の気密性を確保するためのシール部材34が設けられている。
図2に示されるように、モータ40は、3相のブラシレスモータとして構成されて、ハウジング12の第2ハウジング部15内に収容されている。モータ40は、上下方向を軸方向とする駆動軸41と、駆動軸41に固定された略円筒状のロータ42と、ロータ42の径方向外側に配置された略円筒状のステータ43と、を含んで構成されている。駆動軸41の上端側の部分は、軸受44に回転可能に支持されており、軸受44は、インナカバー30のモータ支持部30Aに固定されている。駆動軸41の下端部は、軸受45に回転可能に支持されており、軸受45は、第2ハウジング部15に形成された固定壁15Aに固定されている。この固定壁15Aは、上下方向を板厚方向とする略矩形板状に形成されると共に、左右方向から見て、上側へ開放された略U字形状に形成されている。駆動軸41の上端部は、収容部32の内部に配置されており、駆動軸41の上端部には、モータ側ベベルギヤ41Aが形成されている。ステータ43は、ステータホルダ43Aを有しており、ステータホルダ43Aにはコイルが巻き回されている。そして、モータ40が、後述する制御部92に電気的に接続されている。
図2及び図3に示されるように、伝達機構50は、中間軸51と、シリンダ57と、ピストン64と、打撃子65と、中間子66と、を含んで構成されて、収容部32の内部に配置されている。
中間軸51は、前後方向を軸方向とした略円柱状に形成されて、収容部32の下部に配置されている。中間軸51の前端部は、第1ハウジング部14に固定された軸受52に回転可能に支持されており、中間軸51の後端部は、インナカバー30に固定された軸受53に回転可能に支持されている。中間軸51の後端側部分には、軸側ベベルギヤ54が固定されており、軸側ベベルギヤ54は、モータ40のモータ側ベベルギヤ41Aに噛合している。これにより、モータ40が駆動して駆動軸41が回転することで、中間軸51が自身の軸回りに回転する構成になっている。
シリンダ57は、前後方向を軸方向とする略円筒状に形成されて、中間軸51の上側において収容部32内に収容されている。シリンダ57の後端部は、軸受58に回転可能に支持されており、軸受58は、シリンダ支持部材36の内周部に固定されている。一方、シリンダ57の前端側部分は、軸受59に回転可能に支持されており、軸受59は、第1ハウジング部14に支持リング60を介して固定されている。また、シリンダ57は、略段付き円筒状に形成されており、シリンダ57の前端部の内径が、他の部分の内径よりも小さく設定されている。シリンダ57の前端部には、工具保持部62が取付けられており、工具保持部62によって先端工具Tが着脱可能に固定されている。
ピストン64は、前側へ開放された略有底円筒状に形成されて、シリンダ57の後部内に前後方向に相対移動可能に挿入されている。ピストン64の底壁には、後側へ延出されたピストン連結部64Aが形成されており、ピストン連結部64Aには、運動変換部材56におけるアーム部56Bの上端部が左右方向を軸方向として回転可能に連結されている。これにより、運動変換部材56が中間軸51と一体に回転するときには、アーム部56Bによってピストン64が前後方向に往復移動する構成になっている。
打撃子65は、前後方向を軸方向とする略円柱状に形成されて、ピストン64の内部に前後方向に相対移動可能に挿入されている。そして、ピストン64内におけるピストン64の底壁と打撃子65との間の空間が、空気室64Bとして構成されている。また、打撃子65の前面には、略中心部において、前側へ開放された凹部65Aが形成されている。
中間子66は、前後方向を軸方向とする略円柱状に形成されて、シリンダ57の前端部内に前後方向に相対移動可能に挿入されている。また、中間子66の後端部は、打撃子65の凹部65Aの内部と当接可能に、打撃子65の前側に隣接して配置されている。これにより、ピストン64が前側へ移動して空気室64B内の圧力が上昇することで、打撃子65及び中間子66が前側へ移動して、前後方向に沿った打撃力が先端工具Tに付与される構成になっている。
図2~図6に示されるように、モード切替機構70は、切替プレート71と、リターンスプリング75と、「切替操作部」としての操作レバー76と、を含んで構成されている。
切替プレート71は、前後方向を板厚方向とする略円環板状に形成されて、シリンダ57のフランジ57Aの後側において、シリンダ57に前後方向に相対移動可能に外挿されている。切替プレート71の下端部は、他の部分と比べて切替プレート71の径方向外側(下側)へ突出しており、切替プレート71の下端部には、下側へ開放された略半円状の係合部71A(図4参照)が形成されている。そして、係合部71Aが、クラッチ55のクラッチ溝55B内に挿入されて、クラッチ55及び切替プレート71が前後方向に一体に移動可能に構成されている。
リターンスプリング75は、圧縮コイルスプリングとして構成されている。リターンスプリング75は、切替プレート71と軸受58との間においてシリンダ57に外挿されて、切替プレート71を介してシリンダ57を前側に付勢している。これにより、切替プレート71がシリンダ57と前後方向に一体移動可能に連結されると共に、シリンダ57が、図2に示される初期位置に保持されている。そして、シリンダ57の初期位置では、クラッチ55が運動変換部材56に対して前側へ離間しており、クラッチ55と運動変換部材56とが非連結状態になっている。
図1、図5、及び図6~図8に示されるように、操作レバー76は、レバー本体77と、モード設定プレート80と、を含んで構成されている。レバー本体77は、「遮蔽部」としての回転軸78を有しており、回転軸78は、左右方向を軸方向とした略円柱状に形成されている。そして、回転軸78が、第1ハウジング部14の左側壁に貫通形成された支持孔14Bに回転可能に支持されており、回転軸78の先端部(左端部)が、収容部32内に突出している。具体的には、回転軸78の先端部が、インナカバー30におけるレバー規制部30Bの凹曲面30Cの前側に隣接して配置されると共に、切替プレート71の後側に所定の間隔を空けて配置されている。なお、回転軸78の基端側の部分には、シール溝78Aが形成されており、シール溝78Aは、回転軸78の周方向に延在されると共に、回転軸78の径方向外側へ開放されている。シール溝78A内には、リング状のシール部材82が配置されており、シール部材82によって回転軸78と第1ハウジング部14との間がシールされている。
図1及び図2に示されるように、バッテリーパック90は、略直方体に形成されている。そして、バッテリーパック90が、ハウジング12のバッテリー取付部16Bに、後側から装着されている。バッテリーパック90は、図示しないコネクタを有しており、バッテリーパック90のバッテリー取付部16Bへの装着状態では、当該コネクタがコネクタ24に接続されて、バッテリーパック90から制御部92へ電力が供給される構成になっている。また、バッテリーパック90は、一対のロック部材90Aを有しており、ロック部材90Aは、バッテリーパック90の左右の側部に設けられている。そして、バッテリーパック90のバッテリー取付部16Bへの装着状態では、ロック部材90Aがリヤハウジング16に係合して、バッテリーパック90の後側への移動が制限されている。
制御部92は、第2ハウジング部15の下端部に配置されている。制御部92には、前述したスイッチ機構22のスイッチ、切替ボタン21、変速スイッチ23、及びバッテリーパック90が電気的に接続されている。そして、トリガ20が引き操作されることで、制御部92によってモータ40が駆動して、伝達機構50によってモータ40の駆動力が先端工具Tに伝達される構成になっている。また、制御部92によってモータ40が駆動するときには、切替ボタン21の切替状態に応じて、モータ40の回転方向が設定され、変速スイッチ23に操作位置に応じた回転速度でモータ40が回転する構成になっている。
上記のように構成されたハンマドリル10では、第1ハウジング部14及びインナカバー30によって構成された収容部32内に伝達機構50が収容されており、伝達機構50によってモータ40の駆動力が先端工具Tに伝達される。また、ハンマドリル10の非作業状態(無負荷状態)では、シリンダ57が初期位置に配置されて、伝達機構50のクラッチ55と運動変換部材56とが非連結状態になっている。さらに、ハンマドリル10は、操作レバー76を有しており、操作レバー76が、ドリルモード設定位置又はハンマドリル設定位置に回転操作されることで、ハンマドリル10が、ドリルモード又はハンマドリルモードに切替わる。
14 第1ハウジング部(収容部の壁部)
14D 遮蔽壁(遮蔽部)
30 インナカバー(収容部の壁部)
30B レバー規制部(延伸部)
30C 凹曲面
31 連通路
31C 内側開口部
32 収容部
38 フィルタ部材
40 モータ
41 駆動軸
50 伝達機構
76 操作レバー(切替操作部)
78 回転軸(遮蔽部)
78C 外周面(第1面)
81A 外周面(第2面)
100 ハンマ(電気機器)
L1 対向距離(第2面と内側開口部との対向距離)
L2 対向距離(第1面と内側開口部との対向距離)
T 先端工具
Claims (8)
- 駆動軸を有するモータと、
前記駆動軸の駆動力を先端工具へ伝達する伝達機構と、
前記伝達機構を内部に収容する収容部と、
前記収容部の壁部に形成され、第1方向に延在されて前記収容部の内外を連通すると共に、前記収容部の内部に開口する内側開口部を有する連通路と、
前記収容部の壁部に設けられ、前記第1方向に交差する第2方向に延在されると共に、前記第1方向において前記内側開口部と対向配置された遮蔽部と、
を備え、
前記伝達機構は、前記先端工具への伝達状態を複数のモードに切替可能に構成されており、
前記収容部の壁部には、回動操作されることで前記伝達機構のモードを切替える切替操作部が設けられており、
前記遮蔽部は、前記収容部の壁部に回転可能に軸支された前記切替操作部の回動軸である電気機器。 - 前記遮蔽部は、柱状に形成されると共に、前記収容部の壁部から前記収容部の内部に向って突出している請求項1に記載の電気機器。
- 前記伝達機構は、第1モード又は第2モードに切替可能に構成され、
前記遮蔽部は、前記第1モードにおいて前記内側開口部と対向する第1面と、前記第2モードにおいて前記内側開口部と対向する第2面と、を有しており、
前記第1面と前記内側開口部との対向距離と、前記第2面と前記内側開口部との対向距離が異なる距離に設定されている請求項2に記載の電気機器。 - 前記遮蔽部は、前記切替操作部の回動中心軸を中心とする円柱であって、円弧状の外周面の一部が切り欠かれた形状を成し、前記第1モードにおいては前記外周面が前記内側開口部と対向し、前記第2モードにおいては前記外周面が前記内側開口部と対向しない請求項3に記載の電気機器。
- 前記遮蔽部と対向する前記収容部の壁面は、前記外周面の円弧形状に対応した円弧状の凹曲面として構成されている請求項4の記載の電気機器。
- 前記伝達機構は、前記駆動力を前記第1方向に沿った打撃力に変換可能に構成されると共に、前記駆動力を前記第1方向に沿った軸線回りの回転力に変換可能に構成されており、
前記伝達機構は、前記第1モードにおいて前記先端工具に前記回転力のみを伝達し、前記第2モードにおいて前記先端工具に前記打撃力及び前記回転力を伝達する請求項4又は5に記載の電気機器。 - 前記収容部の壁部には、前記壁部から第1方向一方側へ延出され且つ内部に前記連通路が形成された延伸部が形成され、
前記内側開口部は、前記延伸部の第1方向一方側端部に形成されている請求項1~請求項6の何れか1項に記載の電気機器。 - 前記連通路の内部には、前記収容部の潤滑剤が前記収容部の外部へ漏出することを抑制するフィルタ部材が設けられている請求項1~請求項7の何れか1項に記載の電気機器。
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