JP7400274B2 - 食品用包装紙、紙製包装袋及びその製造方法 - Google Patents

食品用包装紙、紙製包装袋及びその製造方法 Download PDF

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本発明は、熱接着性樹脂層を有した食品用包装紙に関する。また本発明は、熱接着により封止される紙製包装袋及びその製造方法に関する。
従来の紙製包装袋は特許文献1に開示される。この紙製包装袋は紙基材上に熱施着性樹脂層を設けた包装紙により形成される。熱施着性樹脂層は紙基材の一面に樹脂フィルムをドライラミネートして形成される。熱接着性樹脂層を内面側に配して対向する熱接着性樹脂層を熱接着することにより、紙製包装袋が形成される。
特開2007-76281号公報(第4頁~第9頁、第1図)
しかしながら、上記従来の紙製包装袋によると、熱接着性樹脂層が樹脂フィルムにより形成されるため樹脂の使用量が多くなり、環境負荷が大きい問題があった。
本発明は、環境負荷を低減できる食品用包装紙、紙製包装袋及びその製造方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために本発明は、紙基材上に樹脂のコート層を配した樹脂塗工紙の前記コート層上に熱接着性樹脂層を印刷された包装紙により形成され、対向する前記熱接着性樹脂層の熱接着により封止可能な紙製包装袋において、前記樹脂塗工紙の透気抵抗度が3000秒以上であることを特徴としている。
また本発明は上記構成の紙製包装袋において、前記コート層の樹脂量が3g/m2以上であることを特徴としている。
また本発明は上記構成の紙製包装袋において、前記コート層上に前記熱接着性樹脂層の形成領域と非形成領域とを設け、前記熱接着性樹脂層が前記非形成領域と異なる色に着色されることを特徴としている。
また本発明は上記構成の紙製包装袋において、前記コート層が水系樹脂膜により形成されることを特徴としている。
また本発明は上記構成の紙製包装袋において、前記熱接着性樹脂層が水系樹脂膜により形成されることを特徴としている。
また本発明は上記構成の紙製包装袋において、前記紙基材が片艶紙から成り、前記紙基材の非艶面に前記コート層が形成され、艶面に図柄が印刷されることを特徴としている。
また本発明は、紙基材上に水系樹脂膜により形成されるコート層を配した樹脂塗工紙の前記コート層上に熱接着性の水系樹脂膜により形成される熱接着性樹脂層を印刷された食品用包装紙において、前記樹脂塗工紙の透気抵抗度が3000秒以上であることを特徴としている。
また本発明は、熱接着性樹脂層を設けた包装紙により形成される紙製包装袋の製造方法おいて、紙基材上に樹脂によりコート層を塗工して透気抵抗度が3000秒以上の樹脂塗工紙を形成する塗工紙形成工程と、前記コート層上に熱接着性樹脂を印刷して前記熱接着性樹脂層を形成する印刷工程と、対向する前記熱接着性樹脂層を熱接着する熱接着工程とを備えたことを特徴としている。
また本発明は、上記構成の紙製包装袋の製造方法の前記塗工紙形成工程において、固形分が3g/m2以上の水系樹脂の塗工液により前記コート層を塗工することを特徴としている。
また本発明は、上記構成の紙製包装袋の製造方法の前記印刷工程において、水系樹脂の印刷液により前記熱接着性樹脂層を印刷することを特徴としている。
また本発明は、上記構成の紙製包装袋の製造方法の前記印刷工程において、前記紙基材の前記コート層と反対側の面に図柄を印刷することを特徴としている。
本発明によると、樹脂塗工紙のコート層上に熱接着性樹脂層を印刷した包装紙により紙製包装袋が形成されるため、石油由来の材料を削減して環境負荷を低減することができる。また、樹脂塗工紙の透気抵抗度が3000秒以上のため紙製包装袋の熱接着部分のシール強度を向上できるとともに、気密性を向上することができる。
本発明の実施形態の紙製包装袋を示す斜視図 本発明の実施形態の紙製包装袋の封止状態を示す斜視図 本発明の実施形態の紙製包装袋を形成する包装紙を示す断面図
以下に図面を参照して本発明の実施形態を説明する。図1は一実施形態の紙製包装袋の斜視図を示している。紙製包装袋1は包装紙(図3参照)により背シール部2及び端縁シール部3を有したピロー型に形成される。紙製包装袋1の上端には開口部1aが開口し、内部に内容物10を収納する収納部9が設けられる。内容物10は個包装(一次包装)された食品(菓子等)、薬品等から成り、紙製包装袋1は内容物10を二次包装する。
背シール部2は包装紙20を筒状に配した胴部5の両側端部を熱接着により合掌貼りして形成される。端縁シール部3は胴部5の軸方向の両端部を熱接着して形成される。胴部5の軸方向の両端部は開封のため、例えば鋸歯状に形成される。
図2に示すように、収納部9に内容物10を充填して開口部1aを端縁シール部4により熱接着して紙製包装袋1を封止することができる。これにより、内容物10が紙製包装袋1に封入される。
図3は紙製包装袋1を形成する積層体から成る包装紙20の層構成を示す概略断面図である。包装紙20は樹脂塗工紙22の一面に印刷層21が配され、他面に熱接着性樹脂層23が配される。
樹脂塗工紙22は紙基材22aの片面にコート層22bを配される。熱接着性樹脂層23はコート層22b上に配され、印刷層21は紙基材22aのコート層22bと反対側の面に配される。
紙基材22aは特に限定されないが、上質紙、薄模造紙、晒クラフト紙、未晒クラフト紙、片艶クラフト紙、重袋クラフト紙、純白ロール紙、グラシン紙、白板紙、紙管原紙、ライナー原紙、クレーコート紙、再生紙等を用いることができる。紙基材22aは単層抄きでもよく、多層抄きでもよい。
紙基材22aの坪量は35~125g/m2であると好ましい。紙基材22aの坪量が35g/m2よりも小さいと包装紙20が破れやすくなり、125g/m2よりも大きいと袋状に形成することが困難になる。
コート層22bは水系樹脂を塗工したコーティング膜から成り、紙基材22a上に水系樹脂の塗工液を塗布して形成される。これにより、コート層22bは水系樹脂膜により形成される。
ここで、水系樹脂膜とは、樹脂が水媒体または親水性媒体中に溶解または分散した液が乾燥して得られる樹脂膜である。具体的には、樹脂を媒体に溶解または分散させるための界面活性剤が残存する樹脂膜、樹脂骨格中に親水性の高いカルボン酸やスルホン酸等が含まれて媒体に溶解または分散可能な樹脂で形成される樹脂膜、これらが共存する樹脂膜等が挙げられる。
コート層22bを形成する水系樹脂の塗工液は水溶性型でもよく、水分散型(コロイダルディスパージョン型、エマルション型)でもよい。コート層22bを形成する水系樹脂の具体例として、水系アクリルエマルション、水系ポリオレフィンディスパージョン等を挙げることができる。
紙基材22a上にコート層22bを塗工した樹脂塗工紙22の透気抵抗度は3000秒以上に形成される。透気抵抗度はJIS P8117:2009に定義されるように、単位面積及び単位圧力差当たり、100mLの空気が透過する時間である。
この時、コート層22bの樹脂量は紙基材22aに応じて異なるが、3g/m2以上にすることで透気抵抗度が3000秒以上の樹脂塗工紙22を得ることができる。即ち、固形分が3g/m2以上の塗工液を紙基材22a上に塗布して乾燥させることにより、透気抵抗度が3000秒以上の樹脂塗工紙22を得ることができる。
熱接着性樹脂層23は熱接着性樹脂の印刷塗膜から成り、コート層22b上に水系の熱接着性樹脂を印刷して形成される。これにより、熱接着性樹脂層23は水系樹脂膜により形成される。熱接着性樹脂の印刷液は水溶性型でもよく、水分散型(コロイダルディスパージョン型、エマルション型)でもよい。対向する熱接着性樹脂層23を重ね合わせて加圧及び加熱して熱接着することにより、背シール部2及び端縁シール部3、4(図2参照)が形成される。
水系の熱接着性樹脂の具体例として、水系アクリルエマルション、水系ポリオレフィン(ポリエチレン、EMA、EMAA、EVA、アイオノマー等)等を挙げることができる。
熱接着性樹脂層23の樹脂量は例えば1~10g/m2とすることができる。即ち、固形分が1~10g/m2の印刷液をコート層22b上に塗布して乾燥させることにより、熱接着性樹脂層23が形成される。熱接着性樹脂層23の樹脂量が1g/m2よりも少ないと、背シール部2や端縁シール部3、4のシール強度が得られない。熱接着性樹脂層23の樹脂量が10g/m2よりも多いと、使用樹脂量が多くなるとともに印刷特性が悪くなる。
熱接着性樹脂層23をコート層22b上の全面に設けると、包装紙20の耐水性や突刺しに対する強度を向上させることができる。これにより、商品輸送時の破損を防ぐことができる。
一方、コート層22b上に熱接着性樹脂層23の形成領域と非形成領域とを設けてもよい。熱接着性樹脂層23の形成領域を熱接着して背シール部2及び端縁シール部3、4が形成される。これにより、紙製包装袋1の樹脂使用量をより削減することができる。
この時、熱接着性樹脂層23がコート層22b上の非形成領域と異なる色に着色されると好ましい。これにより、紙製包装袋1の製袋時に背シール部2、端縁シール部3の熱接着位置を容易に判別することができる。熱接着性樹脂層23はコート層22bと異なる色に着色してもよく、コート層22bが無色透明の場合は紙基材22aと異なる色に着色してもよい。
コート層22bをコーティング膜により形成し、熱接着性樹脂層23を印刷により形成するため、樹脂の厚みを小さくできる。このため、押出し樹脂や樹脂フィルムを用いた場合よりも石油由来の材料を削減して環境負荷を低減することができる。この時、紙製包装袋1全体に対する紙基材22aの重量比を50%以上にすると、環境負荷の低減効果の高い紙製包装袋1を実現することができる。
また、コート層22b及び熱接着性樹脂層23を水系樹脂膜により形成するため、加工時にいわゆる油性の有機溶剤(トルエン、MEK、酢酸エチル等)を含まない。これにより、残留溶剤による臭気を防止することができ、包装紙20を食品の包装に適した食品用包装紙として用いることができる。コート層22b及び熱接着性樹脂層23の一方のみに水系樹脂を用いてもよい。この場合、紙基材22aへの染み込みを考慮するとコート層22bに水系樹脂を用いる方が好ましい。また、残留溶剤が許容される用途の場合はコート層22b及び熱接着性樹脂層23を非水系樹脂により形成してもよい。
印刷層21は紙基材22a上に印刷され、インキ層21aとOP(Over Printing)ニス層21bとを有している。後述するように印刷層21は熱接着性樹脂層23と同じ印刷機上で印刷される。インキ層21aは紙基材22a上にインキを印刷した印刷塗膜から成り、所望の図柄を印刷する。OPニス層21bはインキ層21a上にニスを印刷した印刷塗膜から成っている。インキ層21a及びOPニス層21bは紙基材22aの全面に設けられる。インキ層21aを紙基材22aの一部のみに設けてもよい。
インキ層21aを形成するインキはウレタン系樹脂や硝化綿樹脂等を主成分とし、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラック等の着色顔料及び白色顔料がそれぞれ含まれる。OPニス層21bはニスの塗膜によって包装紙20の表面の耐摩耗性や耐熱性を向上する。
インキ層21aのインキの塗布量は例えば0.5~5g/m2とすることができる。また、OPニス層21bのニスの塗布量は例えば0.5~3g/m2とすることができる。本実施形態ではインキ層21aのインキ及びOPニス層21bのニスの塗布量を2g/m2にしている。
尚、紙基材22aが片艶紙から成る場合は、紙基材22aの非艶面に印刷層21を形成すると印刷特性が悪くなる。このため、紙基材22aの非艶面にコート層22bを形成して艶面に印刷層21を形成するとより好ましい。紙基材22aの非艶面に印刷層21を形成する場合は、印刷層21の下層にクレーコートを設けてもよい。
紙製包装袋1は塗工紙形成工程、印刷工程、熱接着工程により製造される。塗工紙形成工程は、紙基材22a上に固形分が3g/m2以上の水系樹脂の塗工液を塗布して乾燥させることによりコート層22bを形成する。これにより、透気抵抗度が3000秒以上の樹脂塗工紙22が形成される。
印刷工程は印刷層21及び熱接着性樹脂層23を印刷機により印刷する。印刷機は複数の色数(例えば、8色)を印刷可能になっている。熱接着性樹脂層23はコート層22b上に固形分が1~20g/m2の水系の熱接着性樹脂を印刷して形成される。印刷層21は紙基材22a上にインキ及びニスをそれぞれ印刷して形成される。このため、多色印刷可能な印刷機によって熱接着性樹脂層23及び印刷層21を同時に形成することができる。従って、紙製包装袋1の工数を削減することができる。
この時、水系の熱接着性樹脂を紙基材22a上に印刷する場合、印刷塗膜が薄いと紙基材22aに染み込むため背シール部2等の十分なシール強度が得られない。一方で、水系樹脂は乾燥時間が長いため印刷塗膜を厚くすると乾燥不良が生じ易くなる。
このため、薄い印刷塗膜を複数回(例えば4回)印刷して十分なシール強度を確保すると、印刷層21の色数が不足する場合がある。これにより、包装紙20を印刷機に複数回通す必要があり、紙製包装袋1の工数が大きくなる問題がある。
これに対して本実施形態の紙製包装袋1は、透気抵抗度が3000以上の樹脂塗工紙22のコート層22b上に熱接着性樹脂層23が印刷される。このため、水系の熱接着性樹脂の染み込みが少なく、印刷塗膜を薄くしても1回の印刷で背シール部2等の十分なシール強度を得ることができる。従って、紙製包装袋1の工数を削減することができる。
熱接着工程は包装紙20の熱接着性樹脂層23を内面側に配して対向する熱接着性樹脂層23を熱接着することによって背シール部2、端縁シール部3を形成する。これにより、開口部1aに沿って熱接着性樹脂層23を熱接着することにより封止可能な紙製包装袋1が得られる。
そして、収納部9に内容物10を充填した後、開口部1aに沿って熱接着して端縁シール部4を形成し、内容物10が封入される。この時、樹脂塗工紙22の透気抵抗度が3000秒以上であるので紙製包装袋1の気密性が高く、紙製包装袋1の内部からのガス(空気または窒素)の流出を抑制することができる。このため、内容物10を封入した紙製包装袋1の搬送時や保管時に内容物10を保護することができる。
本実施形態によると、紙製包装袋1が樹脂塗工紙22のコート層22b上に熱接着性樹脂層23を印刷した包装紙20により形成される。このため、石油由来の材料を削減して環境負荷を低減することができる。また、樹脂塗工紙22の透気抵抗度が3000秒以上のため、紙製包装袋1の熱接着部分のシール強度を向上できるとともに、気密性を向上ですることができる。従って、搬送時等に紙製包装袋1のシール剥がれを防止し、内容物10を保護することができる。
また、コート層22bの樹脂量を3g/m2以上にすることにより、透気抵抗度が3000秒以上の樹脂塗工紙22を容易に形成することができる。
また、コート層22b上に熱接着性樹脂層23の形成領域と非形成領域とを設けた際に、熱接着性樹脂層23が非形成領域と異なる色に着色される。これにより、紙製包装袋1の樹脂使用量をより削減できるとともに、紙製包装袋1の製袋時に背シール部2及び端縁シール部3の熱接着位置を容易に判別することができる。
また、コート層22bが水系樹脂膜により形成されるので、残留溶剤による臭気を防止して食品用の紙製包装袋1を容易に形成することができる。
また、熱接着性樹脂層23が水系樹脂膜により形成されるので、残留溶剤による臭気を防止して食品用の紙製包装袋1を容易に形成することができる。
また、紙基材22aが片艶紙から成る場合に、紙基材22aの非艶面にコート層22bが形成され、艶面に印刷層21が形成される。このため、印刷層21の印刷特性を向上することができる。
また、塗工紙形成工程において透気抵抗度が3000秒以上の樹脂塗工紙22を形成し、印刷工程でコート層22b上に熱接着性樹脂を印刷して熱接着性樹脂層23を形成する。このため、熱接着性樹脂の染み込みが少なく熱接着性樹脂層23を1回の印刷で形成することができる。従って、紙製包装袋1の工数を削減することができる。
また、固形分が3g/m2以上の水系樹脂の塗工液によりコート層22bを塗工するので、残留溶剤による臭気を防止して食品用の紙製包装袋1を容易に形成することができる。
また、水系樹脂の印刷液により熱接着性樹脂層23を印刷するので、残留溶剤による臭気を防止して食品用の紙製包装袋1を容易に形成することができる。
また、印刷工程において紙基材22aのコート層22bと反対側の面に印刷層21によって図柄を印刷する。このため、多色印刷可能な印刷機によって熱接着性樹脂層23及び印刷層21を同時に形成することができる。従って、紙製包装袋1の工数を削減することができる。
本実施形態において、紙製包装袋1がピロー型に形成されるが、紙製包装袋1を三方シール袋や自立型の袋等の他の形態に形成してもよい。また、紙製包装袋1を二次包装に用いているが、一次包装に用いてもよい。
以下に紙製包装袋1の特性評価を行うために形成した実施例及び比較例について説明する。
実施例1の紙製包装袋1は包装紙20の樹脂塗工紙22の紙基材22aを片艶クラフト紙(坪量64g/m2)により形成した。コート層22bは紙基材22aの非艶面上に固形分が3g/m2の水性アクリルエマルションの塗工液を塗布して乾燥させて形成した。これにより、樹脂塗工紙22の透気抵抗度を3000秒にしている。熱接着性樹脂層23は固形分が2g/m2の水系ポリオレフィンディスパージョンの印刷液により厚み約2μmで印刷した。
実施例2の紙製包装袋1は実施例1と同様に紙基材22a及び熱接着性樹脂層23を形成した。コート層22bは塗工液として固形分が6g/m2の水性アクリルエマルションを用いた。これにより、樹脂塗工紙22の透気抵抗度を8000秒にしている。
実施例3の紙製包装袋1は包装紙20の樹脂塗工紙22の紙基材22aを片艶クラフト紙(坪量50g/m2)により形成した。コート層22bは紙基材22aの艶面上に固形分が6g/m2の水性アクリルエマルションの塗工液を塗布して乾燥させて形成した。これにより、樹脂塗工紙22の透気抵抗度を10000秒にしている。熱接着性樹脂層23は固形分が2g/m2の水系ポリオレフィンディスパージョンの印刷液により厚み約2μmで印刷した。
[比較例1]
比較例1の紙製包装袋1はコート層22bを省いた包装紙20により形成した。紙基材22aは片艶クラフト紙(坪量50g/m2)を用い、紙基材22aの透気抵抗度は50秒である。熱接着性樹脂層23は紙基材22a上に4g/m2の水系ポリエチレンの印刷液により厚み約3~4μmで印刷して形成した。
[比較例2]
比較例2の紙製包装袋1は、コート層22bを実施例1と同様の紙基材22aの非艶面上に固形分が1g/m2の水性アクリルエマルションの塗工液により形成した。これにより、樹脂塗工紙22の透気抵抗度を100秒にしている。熱接着性樹脂層23はコート層22b上に4g/m2の水系ポリエチレンの印刷液により厚み約3~4μmで印刷して形成した。
上記のようにして作成した実施例及び比較例の紙製包装袋1について、熱接着部分のシール強度(単位:N/15mm)及び耐圧性を測定した結果を表1に示す。耐圧性は熱接着により封止した紙製包装袋1の中央部を20Nで30秒加圧し、内部の空気抜けの有無を調べた。空気抜けがない場合を「○」、ある場合を「×」で示している。
Figure 0007400274000001
表1によると、比較例1、2は紙基材22aまたは樹脂塗工紙22の透気抵抗度が低い。このため、熱接着性樹脂の染み込みが多く、塗布量を多くしてもシール強度及び耐圧性が低くなった。
これに対して実施例1~3は樹脂塗工紙22の透気抵抗度が3000秒以上であるため、比較例と比較して熱接着性樹脂の塗布量が少ないにもかかわらず高いシール強度及び耐圧性を示した。これにより、搬送時等に紙製包装袋1のシール剥がれを防止できるとともに、気密性が高く内部の空気が抜けにくいため内容物10を保護することができる。
本発明によると、食品等の包装袋に利用することができる。
1 紙製包装袋
1a 開口部
2 背シール部
3、4 端縁シール部
5 胴部
9 収納部
10 内容物
20 包装紙
21 印刷層
21a インキ層
21b OPニス層
22 樹脂塗工紙
22a 紙基材
22b コート層
23 熱接着性樹脂層

Claims (10)

  1. 紙基材上に樹脂のコート層を配した樹脂塗工紙の前記コート層上に熱接着性樹脂層を印刷された包装紙により形成され、対向する前記熱接着性樹脂層の熱接着により封止可能な紙製包装袋において、前記樹脂塗工紙の透気抵抗度が3000秒以上であり、
    前記コート層上に前記熱接着性樹脂層の形成領域と非形成領域とを設け、前記熱接着性樹脂層が前記非形成領域と異なる色に着色されることを特徴とする紙製包装袋。
  2. 前記コート層の樹脂量が3g/m以上であることを特徴とする請求項1に記載の紙製包装袋。
  3. 前記コート層が水系樹脂膜により形成されることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の紙製包装袋。
  4. 前記熱接着性樹脂層が水系樹脂膜により形成されることを特徴とする請求項1~請求項のいずれかに記載の紙製包装袋。
  5. 前記紙基材が片艶紙から成り、前記紙基材の非艶面に前記コート層が形成され、艶面に図柄が印刷されることを特徴とする請求項1~請求項のいずれかに記載の紙製包装袋。
  6. 紙基材上に水系樹脂膜により形成されるコート層を配した樹脂塗工紙の前記コート層上に熱接着性の水系樹脂膜により形成される熱接着性樹脂層を印刷された食品用包装紙において、前記樹脂塗工紙の透気抵抗度が3000秒以上であり、
    前記コート層上に前記熱接着性樹脂層の形成領域と非形成領域とを設け、前記熱接着性樹脂層が前記非形成領域と異なる色に着色されることを特徴とする食品用包装紙。
  7. 熱接着性樹脂層を設けた包装紙により形成される紙製包装袋の製造方法おいて、紙基材上に樹脂によりコート層を塗工して透気抵抗度が3000秒以上の樹脂塗工紙を形成する塗工紙形成工程と、前記コート層上に熱接着性樹脂を印刷して前記熱接着性樹脂層を形成する印刷工程と、対向する前記熱接着性樹脂層を熱接着する熱接着工程とを備え
    前記コート層上に前記熱接着性樹脂層の形成領域と非形成領域とを設け、前記熱接着性樹脂層が前記非形成領域と異なる色に着色されることを特徴とする紙製包装袋の製造方法。
  8. 前記塗工紙形成工程において、固形分が3g/m以上の水系樹脂の塗工液により前記コート層を塗工することを特徴とする請求項に記載の紙製包装袋の製造方法。
  9. 前記印刷工程において、水系樹脂の印刷液により前記熱接着性樹脂層を印刷することを特徴とする請求項または請求項に記載の紙製包装袋の製造方法。
  10. 前記印刷工程において、前記紙基材の前記コート層と反対側の面に図柄を印刷することを特徴とする請求項~請求項のいずれかに記載の紙製包装袋の製造方法。
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