JP7400184B2 - 熱伝導性接着剤 - Google Patents

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Description

本発明は、熱伝導性接着剤に関し、詳しくは、熱伝導性及び硬化物の伸び率に優れた熱伝導性接着剤に関する。当該熱伝導性接着剤は、半導体モジュール等の電子部品用途等に優れたものである。
電子部品の小型化・高集積化に伴い、基板や回路、そしてモジュールを結合させるための高品質な接着剤が求められている。特に、高熱化しやすい半導体モジュールを正常に作動させるために必要な、放熱性を有する熱伝導性接着剤が、近年特に求められている。
特に、パワー半導体と言われる次世代の半導体モジュールにおいては、200℃を超える温度で作動することが予想されることから、通常の熱伝導性だけでなく、200℃以上の超高温化にも耐えうる接着剤の開発が急務である。
熱伝導性の接着剤としては、特許文献1において、特定の二種類のエポキシ樹脂を併用することで、柔軟性が良く、200℃以上の超高温においても高い接着性と高い熱伝導性を保持することができる熱伝導性接着剤組成物も開示している。
しかし、この接着剤組成物の硬化物は、基板又は部品の温度変化等による膨張、伸縮や変形に追随できず、亀裂を生じることがあった。
このような背景から、接着性及び熱伝導性に優れかつ硬化物の伸び率が大きな熱伝導性接着剤が求められていた。
特開2014-177581号公報
本発明の目的は、接着性及び熱伝導性に優れ、かつ硬化物の伸び率が大きい、特に半導体モジュールの製造方法等に適した熱伝導性接着剤を提供することである。
本発明者らは、上記課題を解決するため鋭意研究を行った結果、25℃で液状のエポキシ樹脂(A)、硬化剤(B)、硬化促進剤(C)、熱伝導性フィラー(D)及び有機微粒子(E)を含有する熱伝導性接着剤によって、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、
1.25℃で液状のエポキシ樹脂(A)、硬化剤(B)、硬化促進剤(C)、熱伝導性フィラー(D)及び有機微粒子(E)を含有する熱伝導性接着剤。
2.25℃で液状のエポキシ樹脂(A)が、25℃での粘度が100mPa・s以下のエポキシ樹脂を含む上記1.に記載の熱伝導性接着剤。
3.熱伝導性フィラー(D)が、熱伝導率20W/m・K以上の無機フィラーである上記1.又は2.に記載の熱伝導性接着剤。
4.有機微粒子(E)が、ポリウレタン微粒子を含む上記1.~3.のいずれかに記載の熱伝導性接着剤。
5.有機微粒子(E)が、ポリエステル骨格又はポリカーボネート骨格を有するポリウレタン微粒子である上記1.~4.のいずれかに記載の熱伝導性接着剤。
6.有機微粒子(E)の配合量が、25℃で液状のエポキシ樹脂(A)100質量部に対して、3~40質量部である上記1.~5.のいずれかに記載の熱伝導性接着剤。
7.更に分散剤(F)を含有させた上記1.~6.のいずれかに記載の熱伝導性接着剤。
8.硬化物の熱伝導率が、3W/m・K以上で、かつ厚み1mm、幅10mmの硬化物の引張試験を行った際の破断伸び率が3%以上である上記1.~7.のいずれかに記載の熱伝導性接着剤、
に関する。
本発明の熱伝導性接着剤は、接着性及び熱伝導性に優れている。また、硬化物は伸び性に優れているため、初期の接着力はもちろん、硬化後の温度変化や振動により、被着体が膨張・伸縮や変形した際にも硬化物が追随するため、接着部分に亀裂が生じる等を防ぐことができ、長期間にわたって、半導体モジュールを構成する各部材等が本発明の接着剤により強固に接合されている。
本発明の熱伝導性接着剤は、25℃で液状のエポキシ樹脂(A)、硬化剤(B)、硬化促進剤(C)、熱伝導性フィラー(D)及び有機微粒子(E)を含有する熱伝導性接着剤を含有する熱伝導性接着剤である。以下、本発明について、詳細に説明する。
25℃で液状のエポキシ樹脂(A)
本発明の熱伝導性接着剤組成物に配合される25℃で液状であるエポキシ樹脂としては、例えば1分子内に2以上のエポキシ基を有するもので、25℃の温度で液状であれば特に限定されない。例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂等のビスフェノール型エポキシ樹脂、水添ビスフェノールA型エポキシ樹脂、水添ビスフェノールF型エポキシ樹脂等の水添ビスフェノール型エポキシ樹脂、多官能脂肪族エポキシ樹脂等が挙げられる。これらは1種でも2種以上でも使用できる。また、エポキシ樹脂中に、有機微粒子(E)やその他の弾性微粒子等のフィラーを配合したものを用いることもできる。
ビスフェノールA型エポキシ樹脂として好適な市販品としては、例えば、三菱ケミカル(株)製の、jER827(エポキシ当量180~190)、jER828(エポキシ当量184~194)、jER828EL(エポキシ当量約184~194);DIC(株)製の、EPICLON840(エポキシ当量180~190)等を挙げることができる。
ビスフェノールF型エポキシ樹脂の市販品としては、例えば、三菱ケミカル(株)製の、jER806(エポキシ当量160~170)、jER807(エポキシ当量160~175)、等を挙げることができる。
多官能脂肪族エポキシ樹脂の市販品としては、例えば、ナガセケムテックス(株)製のEX-212L(1,6-ヘキサンジオールジグリシジルエーテル;エポキシ当量135、粘度15)、EX-216L(シクロヘキサンジメタノールジグリシジルエーテル;エポキシ当量150、粘度65)等を挙げることができる。
また、下記一般式(1)で表される構造のエポキシ樹脂(以下、「エポキシ樹脂(1)」という)を用いることもできる。
Figure 0007400184000001

…(1)
(一般式(1)中、mは2~4の整数を表し、nは8~12の整数を表す。)
上記エポキシ樹脂(1)を用いることにより、樹脂組成物の硬化物の柔軟性を高めることができる。即ち、上記エポキシ樹脂(1)を含有することにより、本発明の熱伝導性接着剤は、熱伝導性フィラーを含有しているものの硬化物が硬くなりすぎず、冷熱サイクル下等で生じる不良の原因となる応力を緩和することができる。
また、半導体モジュールで使用する場合に、被着体となるモールド樹脂は一般的にエポキシ樹脂で構成されることが多いことから、上記エポキシ樹脂(1)を含有することにより、本発明の熱伝導性接着剤は、モールド樹脂に対する接着力が向上し、モールド樹脂に対する界面剥離が抑制される。
25℃で液状のエポキシ樹脂(A)は、塗布作業性の観点から、25℃での粘度が100mPa・s以下のエポキシ樹脂が好ましい。
硬化剤(B)
本発明の接着剤組成物は、硬化剤(B)を含有する。硬化剤(B)としてエポキシ樹脂を硬化するものであれば、特に限定されるものではなく、公知慣用の硬化剤を使用すればよく、例えばアミン系化合物、酸無水物系化合物、アミド系化合物、フェノ-ル系化合物等が挙げられる。
アミン系化合物としては、エチレンジアミン、プロピレンジアミン、ブチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、ペンタエチレンヘキサミン等の脂肪族ポリアミン類;メタキシリレンジアミン、ジアミノジフェニルメタン、フェニレンジアミン等の芳香族ポリアミン類;1、3-ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、イソホロンジアミン、ノルボルナンジアミン等の脂環族ポリアミン類等;ジシアンジアミド等が挙げられる。
酸無水物系化合物としては、無水フタル酸、無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸、無水マレイン酸、テトラヒドロ無水フタル酸、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、無水メチルナジック酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、無水メチルハイミック酸等が挙げられる。
フェノール系化合物としては、フェノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂、芳香族炭化水素ホルムアルデヒド樹脂変性フェノール樹脂、ジシクロペンタジエンフェノール付加型樹脂、フェノールアラルキル樹脂、ナフトールアラルキル樹脂、トリメチロールメタン樹脂、テトラフェニロールエタン樹脂、ナフトールノボラック樹脂、ナフトール-フェノール共縮ノボラック樹脂、ナフトール-クレゾール共縮ノボラック樹脂、ビフェニル変性フェノール樹脂、アミノトリアジン変性フェノール樹脂やこれらの変性物等が挙げられる。
これらの硬化剤の中でも、接着力を向上させる効果が大きいことから、アミン系化合物が好ましく、その中でも貯蔵安定性に優れることから、ジシアンジアミドが更に好ましい。
硬化剤(B)の配合量は、以下に示される範囲(当量比)を満たすことが望ましい。
硬化剤中の官能基当量/エポキシ樹脂中のエポキシ基当量=0.4~1.5
当量比が0.4以上の場合には、エポキシ樹脂が十分に硬化し、硬化物は耐熱性等の耐久性に優れる。また、当量比が1.5以下だと過剰な硬化剤が硬化物の特性に悪影響を及ぼす恐れが少ない。
硬化促進剤(C)
本発明の接着剤には、更に硬化促進剤(C)を含有する。硬化促進剤としては種々のものが使用できるが、例えば、リン系化合物、第3級アミン、イミダゾール、有機酸金属塩、ルイス酸、アミン錯塩等が挙げられ、これらは単独のみならず2種以上の併用も可能である。
例えば、半導体封止材料用途としては、リン系ではトリフェニルホスフィン、アミン系では1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデセン-7等が、硬化性に優れ、耐熱性、電気特性、耐湿信頼性等に優れる硬化物が得られる点から好ましい。また、硬化剤(B)として、ジシアンジアミドを選択した場合は、硬化促進剤(C)として3-フェニル-1,1-ジメチルウレア等の組み合わせが、硬化性に優れるために好ましい。
本発明の熱伝導性接着剤における硬化促進剤(C)の配合量は、接着性及び硬化性の観点から、25℃で液状のエポキシ樹脂(A)及び硬化剤(B)の固形分総量100質量部に対して、0.2~5質量部の範囲内であることが好ましく、より好ましくは0.5~3質量部の範囲である。0.2質量部以上であると短時間で硬化が完了し、5質量部以下だと配合液の安定性に悪影響を及ぼす恐れが少ない。
熱伝導性フィラー(D)
本発明の熱伝導性接着剤は、加熱硬化時の熱伝導性を向上させることを目的として、熱伝導性フィラー(D)を含有する。
熱伝導性フィラー(D)としては、接着剤中での安定性の観点から無機フィラーが好ましく、例えば、金属粉、鱗片状金属、球状金属、金属酸化物粉、鱗片状金属酸化物、球状金属酸化物、カーボン粉末、黒鉛、鱗片状カーボン、カーボンナノチューブ、ダイアモンド粉末、窒化ホウ素、窒化アルミ、窒化珪素、炭化珪素等が挙げられる。ここで、上記金属種の具体例としては、銀、ニッケル、銅、亜鉛、アルミニウム、ステンレス、鉄、黄銅、クロム及び錫等を例示することができ、上記金属酸化物種の具体例としては、アルミナ、酸化亜鉛等を例示することができる。
熱伝導性フィラー(D)としては、熱伝導性の効果から、熱伝導率20W/m・K以上の無機フィラーが好ましい。
上記の熱伝導性フィラー(D)の中でも接着剤の安定性と熱伝導性が優れてことから、鱗片状アルミニウム、球状アルミニウム、鱗片状アルミナ、球状アルミナ、鱗片状ニッケル、カーボン粉末、黒鉛、鱗片状カーボン、カーボンナノチューブ、ダイアモンド粉末、窒化ホウ素等が好ましい。
熱伝導性フィラー(D)の平均粒子径は特に限定されないが、好ましくは0.5~50μmであり、より好ましくは、1~40μmである。平均粒子径が0.5μm以上であると、配合液の粘度が適当で塗工が容易であり、平均粒子径が50μm以下だと接着剤の膜厚を数十~100μmの範囲で調整し易くなる。
なお、本発明における平均粒子径は、走査型電子顕微鏡による電子顕微鏡写真において、伝熱性フィラー(D)の長径を測定したものである。
熱伝導性フィラー(D)は、2種類以上の粒子径の異なるものを混合して用いることが好ましく、これにより大粒子径の熱伝導性フィラーの空隙に小粒子径の熱伝導性フィラーがパッキングされることによって、単一粒子径の熱伝導性フィラーのみを使用するよりも密に充填されるために、より高い熱伝導率を発揮することが可能である。
本発明の熱伝導性接着剤における熱伝導性フィラー(D)の配合量は、体積分率に換算して40~75vol%が好ましく、更に好ましくは50~75vol%の範囲内である。熱伝導性フィラー(D)の配合量が40vol%以上で、熱伝導率を十分に得ることができる。また、配合量が75vol%以下だと、配合液の粘度が高くならず塗工が容易になり、接着剤硬化物の柔軟性が損なわれることが少ない。
有機微粒子(E)
本発明の熱伝導性接着剤には、接着剤硬化物の伸び性を向上させる目的として、有機微粒子(E)を含有する。具体的な種類としては、塩化ビニル微粒子、酢酸ビニル微粒子、アクリル微粒子、メタクリル微粒子、ポリブタジエン微粒子、ナイロン微粒子、ポリオレフィン微粒子、ポリエステル微粒子、ポリカーボネート微粒子、ポリビニルアルコール微粒子、ポリビニルエーテル微粒子、ポリビニルブチラール微粒子、シリコーンゴム微粒子、ポリウレタン微粒子、フェノール樹脂微粒子、ポリ四弗化エチレン微粒子等が挙げられる。
この中で、接着剤硬化物の伸び性が優れていることから、シリコーン微粒子、ポリブタジエン微粒子、ポリウレタン微粒子が好ましく、エポキシ樹脂との共存下で加熱硬化処理を行うことで大きく膨潤し、その結果配合物全体の熱伝導率をより高める効果が得られるポリウレタン微粒子がより好ましい。
ポリウレタン微粒子は一般的に、無機系懸濁安定剤が分散された溶媒にイソシアネート基を有する化合物と、活性水素を有する化合物とを添加して撹拌及び分散させて懸濁液を製造し、この懸濁液を加温反応させて製造される。
前記活性水素を有する化合物としては、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール及びアクリルポリオール、並びにその他のポリオールとして、フェノールレジンポリオール、エポキシポリオール、ポリブタジエンポリオール、ポリイソプレンポリオール、ポリエステル-ポリエーテルポリオール、アクリロニトリルやスチレン等の重合体をビニル付加ないし分散せしめたポリマーポリオール、ウレア分散ポリオール及びカーボネートポリオール等が挙げられる。
これらの中では、ポリエステルポリオール又はポリカーボネートポリオールを使用したものが、接着剤硬化物の伸び性が優れ、かつエポキシ樹脂との共存下で加熱硬化処理を行うことで大きく膨潤し、その結果配合物全体の熱伝導率をより高める効果が得られる点で好ましい。即ち、有機微粒子(E)としては、ポリエステル骨格又はポリカーボネート骨格を有するポリウレタン微粒子が最も好ましい種類であり、その中でもポリカーボネート骨格を有するポリウレタン微粒子がより好ましい。
有機微粒子(E)の粒径の平均粒子径は特に限定されないが、好ましくは0.5~50μmであり、より好ましくは、1~30μmである。平均粒子径が0.5μm以上であると、配合液の粘度が適当で塗工が容易であり、平均粒子径が50μm以下だと接着剤の膜厚を数十~100μmの範囲で調整し易くなる。
有機微粒子(E)の配合量は、接着性及び硬化性の観点から、25℃で液状のエポキシ樹脂(A)100質量部に対して、3~40質量部であることが好ましい。3質量部以上で伸び性の効果が得られ、40質量部以下では配合液の粘度が高くなり過ぎず塗工が容易になる。
本発明の熱伝導性接着剤は、さらに分散剤(F)を含有させることが好ましい。分散剤(F)は、熱伝導性接着剤に配合した熱伝導性フィラー(D)及び有機微粒子(E)を均一に分散させかつ沈降を防止する効果を有する。
分散剤(F)の種類としては、高分子型分散剤、界面活性剤型分散剤及び無機型分散剤等が挙げられるが、界面活性型分散剤が好ましい。
分散剤(F)の配合量は、熱伝導性フィラー(D)及び有機微粒子(E)の合計量100質量部に対して、1~10質量部であることが好ましい。1質量部以上で、フィラーの分散効果が得られ、10質量部以下であると硬化物の熱特性や耐久性に悪影響を及ぼすことがない。
本発明の熱伝導性接着剤は、更に必要に応じて、25℃で液状のエポキシ樹脂(A)以外の他の樹脂成分、着色顔料、光輝性顔料、分散剤以外の添加剤(体質顔料、潤滑性付与剤、沈降防止剤、消泡剤、増粘剤等)、有機溶剤等を添加することができる。
体質顔料は、接着剤の着色性、強度等の調製に用いるもので、例として、シリカ微粉末、硫酸バリウム、炭酸バリウム、炭酸カルシウム、タルク、マイカ、クレー、カオリン、球状シリカ、球状ニッケル、アルミナホワイト等が挙げられる。
上記潤滑性付与剤は、接着剤表面に潤滑性を付与するために添加されるものであり、例えば、脂肪酸エステルワックス;ポリエチレンワックス等のポリオレフィンワックス;ラノリン、蜜蝋等の動物系ワックス;カルナウバワックス、水蝋等の植物系ワックス;マイクロクリスタリンワックス、シリコン系ワックス、フッ素系ワックス等のワックスを挙げることができる。
本発明の熱導電性接着剤の硬化物は、熱伝導率が、3W/m・K以上で、かつ厚み1mm、幅10mmの硬化物の引張試験による破断伸び率が3%以上であることが望ましい。
本発明の熱伝導性接着剤は、半導体装置モジュールにおいて好適に用いられ、基板、部品、ヒートシンク等の接着に適している。
本発明の熱導電性接着剤を、半導体モジュールの接着に用いる場合は、シリンジからのビード塗布、ポッティング塗布等の方法で接着剤を塗布する。塗布量は、10~300g/m、特に30~200g/mの範囲内であることが好ましい。
以下、実施例及び比較例を挙げて本発明をより具体的に説明する。但し、本発明は、これらにより限定されるものではない。各例において、「部」及び「%」は、特記しない限り、質量基準による。また、膜厚は硬化塗膜に基づくものである。
表1に示した配合割合にて接着剤材料を配合し、3本ロールで混合することで熱伝導性接着剤を得た。
Figure 0007400184000002
なお、各配合材料の略号の意味は次の通り。
エポキシ樹脂(a1) jER806:三菱ケミカル(株)製
ビスフェノールF型エポキシ樹脂(25℃で液状、粘度20,000mPa・s)
エポキシ樹脂(a2) ED503G:(株)ADEKA製
1,6-ヘキサンジオールジグリシジルエーテル(25℃で液状。粘度15mPa・s)
エポキシ樹脂(a3): デナコールEX-216L ナガセケムテックス(株)製
シクロヘキサンジメタノールジグリシジルエーテル(25℃で液状。粘度65mPa・s)
エポキシ樹脂(a4): カネエースMX-136、(株)カネカ
ビスフェノールF型エポキシ樹脂にポリブタジエンゴム微粒子を分散させたもの
(25℃で液状、粘度2,500mPa・s/50℃)
エポキシ樹脂(a5): カネエースMX-965、(株)カネカ
ビスフェノールF型エポキシ樹脂にシリコンゴム微粒子を分散させたもの(25℃で液状、粘度1,500mPa・s/50℃)
硬化剤(b1): ジシアンジアミド
硬化促進剤(c1):UCAT3512T、サンアプロ(株)
芳香族ジメチルウレア
熱伝導性フィラー(d1): TFH-A30P、東洋アルミニウム(株)
球状アルミニウム、平均粒子径30μm
熱伝導性フィラー(d2): TFH-A10P、東洋アルミニウム(株)
球状アルミニウム、平均粒子径10μm
熱伝導性フィラー(d3): TFH-A2P、東洋アルミニウム(株)
球状アルミニウム、平均粒子径2μm
熱伝導性フィラー(d4): AS-50、昭和電工(株)製
丸み状アルミナ、平均粒子径50μm
熱伝導性フィラー(d5): ALM-41-01、住友化学(株)製
破砕状アルミナ、平均粒子径1~2μm
有機微粒子(e1): アートパールJB800、根上工業(株)製
ポリエステル骨格ウレタン微粒子
有機微粒子(e2): アートパールTX-800T、根上工業(株)製
ポリカーボネート骨格ウレタン微粒子
有機微粒子(e3): アートパールGI-800T-E、根上工業(株)製
ポリブタジエン骨格ウレタン微粒子
有機微粒子(e4): アートパールSE-006T、根上工業(株)製
アクリル系微粒子
分散剤(f1): プライサーフA219B、第一工業製薬(株)製
沈降防止剤: ディスパロンF-9050、楠本化成(株)
得られた接着剤に対し、以下の評価を行った。
<粘度>
コーンプレート型の粘度計にて25℃の液粘度を測定した。
<熱伝導率>
接着剤を型に入れ、150℃で4時間加熱して、直径25mm、厚み3mmの硬化物を調製し、レーザーフラッシュ法によって計測した熱拡散率と比熱及び硬化物の比重から熱伝導率を算出した。
<硬化物の伸び率>
接着剤を型に入れ、150℃で4時間加熱して、長さ60mm、幅10mm、厚み
0.6mmの硬化物を調製し、標点間距離を30mmに設定して引張試験機にて25℃下で10mm/分の速度で引っ張った場合の硬化物の破断伸び率を測定した。
<引張せん断強さ>
Al板同士の接着試験片についてJISK6850に準拠して25℃下で引張速度10mm/分の条件で引張せん断接着強さの測定を行った。
Figure 0007400184000003
本発明の熱導電性接着剤は、特に半導体モジュールの接着等に好適に用いられる。

Claims (6)

  1. 25℃で液状のエポキシ樹脂(A)、硬化剤(B)、硬化促進剤(C)、熱伝導性フィラー(D)及び有機微粒子(E)を含有し、
    前記有機微粒子(E)が、ポリエステル骨格を有するポリウレタン微粒子を含み、
    硬化物の熱伝導率が、3W/m・K以上である、熱伝導性接着剤。
  2. 25℃で液状のエポキシ樹脂(A)が、25℃での粘度が100mPa・s以下のエポキシ樹脂を含む請求項1に記載の熱伝導性接着剤。
  3. 熱伝導性フィラー(D)が、熱伝導率20W/m・K以上の無機フィラーである請求項1又は2に記載の熱伝導性接着剤。
  4. 有機微粒子(E)の配合量が、25℃で液状のエポキシ樹脂(A)100質量部に対して、3~40質量部である請求項1~のいずれか1項に記載の熱伝導性接着剤。
  5. 更に分散剤(F)を含有させた請求項1~のいずれか1項に記載の熱伝導性接着剤。
  6. 厚み1mm、幅10mmの硬化物の引張試験を行った際の破断伸び率が3%以上である請求項1~のいずれか1項に記載の熱伝導性接着剤。
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