JP7398400B2 - 内視鏡撮像装置および内視鏡 - Google Patents
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Description
被検者の体内に挿入される挿入部を有しており、内視鏡用光源装置による照明光は挿入部を経て観察対象に照射される。内視鏡は、照明光が照射された観察対象を撮像素子により撮像して画像信号を生成する。プロセッサ装置は、内視鏡により生成された画像信号を画像処理してモニタに表示するための観察画像を生成する。撮像素子はフレキシブル配線基板を介して信号ケーブルに電気的に接続されており、信号ケーブルがプロセッサ装置に電気的に接続されている。
特許文献1の内視鏡では、被検体内撮影用の撮像素子であるCCD(Charge Coupled Device)の後端側の辺縁部に、フレキシブル基板が電気的に接続されるとともに接着剤により接着されている。フレキシブル基板の端子に信号ケーブルが半田付けされている。フレキシブル基板のCCDが電気的に接続されている側と反対側の片面に、CCDの駆動回路またはCCDからの出力信号を増幅するプリアンプ等の電子部品、および複数の端子等が設けられている。フレキシブル基板が矩形筒状に折り曲げられ、この内側に絶縁保護部材が充填された後、加熱して硬化される。絶縁保護部材の信号ケーブルが突出された側の端面に、絶縁保護部材よりも可撓性が高い円錐台形状の被覆部材が接合され、信号ケーブルを被覆している。
本発明の目的は、画像ノイズの発生を抑制した内視鏡撮像装置および内視鏡を提供することにある。
撮像素子と、発熱が最も大きい電子部品との間に設けられた排熱部材を有することが好ましい。
レンズ鏡筒と撮像素子との間に配置される、少なくとも1つのガラス部材と、ガラス部材とレンズ鏡筒とを連結する保持部材と、撮像素子に電気的に接続された信号ケーブルと、保持部材に対し、信号ケーブルを保持する連結部材とを有し、排熱部材は、信号ケーブルのシールド、および連結部材のうち、少なくとも一方に接続されていることが好ましい。
撮像素子に電気的に接続された信号ケーブルを有し、排熱部材は、信号ケーブルであることが好ましい。
例えば、発熱が最も大きい電子部品が設けられる撮像素子から最も離れている面は、撮像レンズの光軸と直交する方向において、回路基板における最も離れた面、または撮像レンズの光軸と平行な方向において、回路基板における最も離れた面である。
排熱部材は、発熱が最も大きい電子部品が配置された回路基板の面の裏面に接続されていることが好ましい。
電子部品を覆うカバーを有し、カバーは金属で構成されていることが好ましい。
カバーは連結部材に接合されているか、またはカバーと連結部材とは一体構成であることが好ましい。
カバーと、電子部品との間に樹脂層が設けられていることが好ましい。
レンズ鏡筒が配置される貫通孔を有する先端本体部と、カバーおよび連結部材のうち、少なくとも一方と、先端本体部とを接続する部材とを有することが好ましい。
断熱層は、空気層であることが好ましい。
断熱層は、回路基板よりも熱伝導率が小さいことが好ましい。
撮像素子と、複数の電子部品とは1つの回路基板に配置されていることが好ましい。
回路基板は可撓性を有し、回路基板に撮像素子と、信号ケーブルが配置されて、回路基板は複数の折曲げ領域で折り曲げられており、回路基板を展開した場合、撮像素子が配置された反対側に信号ケーブルが伸びることが好ましい。
回路基板の複数の折曲げ領域は、全て同じ方向で折り曲げられていることが好ましい。
複数の電子部品は、例えば、電圧レギュレータを含む。
カバーと連結部材とは別体構成であることが好ましい。
連結部材は、互いに対向する、1対のアーム部を有し、連結部材のアーム部は、保持部材に固定されており、カバーは、アーム部の基端よりも先端の方が互いに近づくようにアーム部を保持することが好ましい。
カバーは、1対のアーム部が対向する対向方向における端部に、それぞれ折曲部を有し、折曲部はレンズ鏡筒側の端部が、アーム部の延在方向に伸びた延在部を有し、カバーの延在部が、連結部材のアーム部を、アーム部の基端よりも先端の方が互いに近づくように押圧することが好ましい。
カバーは、レンズから光軸方向に見た場合、1対のアーム部が対向する対向方向および光軸方向と直交する高さ方向における高さが、保持部材の高さ方向における高さ以下であることが好ましい。
少なくとも1つのガラス部材は、入射面と出射面とが直交するプリズムを有し、プリズムは入射面が撮像レンズに対向し、出射面が撮像素子に対向して配置され、保持部材のアーム部は、プリズムの入射面および出射面と直交する側面を挟んで、互いに対向して配置されており、連結部材の1対のアーム部が対向する対向方向における幅が、撮像素子の1対のアーム部が対向する対向方向における幅よりも広いことが好ましい。
レンズ鏡筒の、1対のアーム部が対向する対向方向における両側に、部材が配置されており、部材の中心を、1対のアーム部が対向する対向方向と平行な方向に通る線が、カバーを通らないことが好ましい。
カバーの1対のアーム部が対向する対向方向における幅は、撮像素子の1対のアーム部が対向する対向方向における幅よりも広いことが好ましい。
また、本発明の内視鏡撮像装置を有する、内視鏡を提供するものである。
なお、以下に説明する図は、本発明を説明するための例示的なものであり、以下に示す図に本発明が限定されるものではない。
以下の説明の直交および平行等は、該当する技術分野で一般的に許容される誤差範囲を含む。また、熱伝導率の数値は、該当する技術分野で一般的に許容される誤差範囲を含む。
内視鏡システムは、観察対象である被験者の体内等の観察部位に照明光(図示せず)を照射し、観察部位を撮像して、撮像により得られた画像信号に基づいて観察部位の表示画像を生成し、表示画像を表示するものである。
図1は本発明の実施形態の内視鏡を有する内視鏡システムの一例を示す模式図である。
内視鏡システム10は、内視鏡12と、光源装置14と、プロセッサ装置16とを有する。内視鏡システム10は、後述する内視鏡12の内視鏡撮像装置の部分以外は、一般的な内視鏡と同様の構成を有する。
図2は本発明の実施形態の内視鏡撮像装置の第1の例を示す模式的斜視図であり、図3は本発明の実施形態の内視鏡撮像装置の第1の例を示す模式的側面図である。なお、図3は連結部材30を外した状態を示し、連結部材30を図4に示す。
図1に示す内視鏡システム10の内視鏡12の先端部に、図2および図3に示す内視鏡撮像装置20が搭載される。
内視鏡撮像装置20は、観察対象の画像を取得するものであり、例えば、レンズ鏡筒22と、保持部材24と、撮像素子25と、撮像素子25と電子部品36、36aが配置される回路基板26と、保持部材24に対して信号ケーブル28を保持する連結部材30とを有する。撮像素子25と電子部品36、36aとは回路基板26に電気的に接続されている。また、内視鏡撮像装置20は、保持部材24と、連結部材30とを係合する係合部32とを有する。
ここで、図2および図3に示すように、光軸Cに平行な方向をX方向とする。光軸Cと直交する2つの方向のうち、1つをY方向とし、残りをZ方向とする。Y方向は内視鏡撮像装置20の幅方向に対応し、Z方向は内視鏡撮像装置20の高さ方向に対応する。
プリズム34は、例えば、入射面34aと出射面34bとが直交する直角プリズムである。入射面34aを基部24bの裏面24eに向けて配置する。これにより、入射面34aは撮像レンズ23と対向する。
撮像素子25上にカバーガラス33が配置されている。カバーガラス33上にプリズム34が配置されており、プリズム34の出射面34bと撮像素子25とが対向している。
カバーガラス33は、撮像素子25の受光面(図示せず)を保護するものである。プリズム34は、撮像素子25の受光面に撮像レンズ23を通過した光をガイドするものである。
発熱が最も大きい、2つの電子部品36aは、回路基板26において、撮像素子25から最も離れた面51bに設けられている。これにより、電子部品36aの発熱による、撮像素子25への熱の影響を抑制し、撮像素子25により得られる画像における画像ノイズの発生を抑制できる。なお、電子部品36、36aについては後に説明するが、発熱が最も大きい電子部品36aは、2つに限定されるものではなく、1つでもよく、3つ以上でもよい。
なお、回路基板26の折り曲げは、2箇所に限定されるものではなく、電子部品36、36aの数等の装置構成、または装置の大きさ等により適宜決定されるものである。
排熱部材60は、電子部品36、36aで発生した熱を、接続されている信号ケーブル28のシールド28aに伝導させて内視鏡撮像装置20外に排熱するものであり、撮像素子25に伝導する可能性がある熱の量を減し、撮像素子25に電子部品36、36aの熱が伝導されることを抑制する。排熱部材60は、形状は特に限定されるものではなく、板状に限定されるものではなく、例えば、棒状でもよい。
このように、排熱部材60により、電子部品36、36aで発生した熱を内視鏡撮像装置20外に効率よく排熱でき、撮像素子25に伝導する可能性がある熱の量が減り、電子部品36、36aの発熱、特に発熱が大きい電子部品36aによる、撮像素子25への熱の影響を抑制し、撮像素子25により得られる画像における画像ノイズの発生を抑制できる。
排熱部材60は、例えば、ステンレス鋼、銅合金、またはグラファイト等で構成される。また、排熱部材60として、熱伝導性のよい接着剤等を用いてもよい。
なお、排熱部材60としては、信号ケーブル28を利用することもできる。この場合、例えば、信号ケーブル28の信号線29、またはシールド28aを、発熱が最も大きい電子部品36aが配置された回路基板26の面51bの裏面26bに伸ばして接続する。これにより、発熱が最も大きい電子部品36aで発生した熱が信号ケーブル28を介して排熱され、より効率よく内視鏡撮像装置20外に排熱でき、撮像素子25への熱の影響を抑制できる。この場合、電子部品36aに隣接して設けられた電子部品36で発生した熱についても、電子部品36aと同様に、信号ケーブル28を介して排熱される。
また、排熱部材60に、信号ケーブル28を用いることにより、部品点数を減らすことでき、かつ排熱部材60として別の部材を取り付ける必要がなく組立作業性も向上し、ひいては製品コストを下げることができる。
内視鏡撮像装置20では、レンズ鏡筒22と撮像素子25との間に、少なくとも1つのガラス部材が配置される、少なくとも1つガラス部材とは、例えば、上述のカバーガラス33、およびプリズム34であるが、少なくとも1つのガラス部材としては、上述のカバーガラス33およびプリズム34に特に限定されるものではない。
保持部材24において、基部24bの凸部24c(図2、3参照)は、例えば、外形が四角形状であるが、1つの角が切り欠かれている。このため、基部24bの凸部24c(図2、3参照)は、実質的には5角形である。
ここで、図4は本発明の実施形態の内視鏡撮像装置の第1の例の連結部材を示す模式的斜視図である。
連結部材30は、例えば、図4に示すように、1つ板材を曲げて構成された、平版状の底部40fと、底部40fに連続した平板状の基材部40gを有する保持部40aを有する。連結部材30では、保持部40a側を基端41aとする。基材部40gを信号ケーブル28を押圧するようにかしめると、基材部40gは信号ケーブル28の外皮に沿って曲げられる。
保持部40aにおいて開口を挟んで対向する、平板状の基材部40gに、それぞれアーム部40bが設けられている。連結部材30は、1対のアーム部40bを有する。アーム部40bは、基端41a側で保持部40aよりも外側に屈曲した後、直線状に伸びている。このため、1対のアーム部40bは、基端41aよりも先端41bの方が間隔が広く、この間隔は、図2および図3に示す保持部材24の凸部24cに合わせて適宜決定される。また、それぞれのアーム部40bには、先端41bに開口部40cが設けられている。
なお、開口部40cは、凸部24cの外形状と大きさおよび形状が同じでもよい。ここで、上述の開口部40cの形状は、凸部24cの外形状と大きさおよび形状が同じであるとは、該当技術分野で一般的に許容される誤差範囲を含む。このため、開口部40cと凸部24cとは、いわゆる、すき間ばめ、中間ばめ、およびしまりばめのいずれの場合もある。
なお、以下の説明においても、「大きさおよび形状が同じ」とは、上述のように該当技術分野で一般的に許容される誤差範囲が含まれる。
なお、アーム部40bの厚みを、凸部24cの高さと合わせることにより、1対のアーム部40bの開口部40cが、それぞれ保持部材24の凸部24cと係合した場合、内視鏡撮像装置20の光軸Cと直交するY方向における長さをより短くすることができ、この構成により、内視鏡撮像装置20をより小型化できる。
上述のように1対のアーム部40bは、アーム部40bの基端41aよりも先端41bの方が互いに近づくように曲げられていることが好ましいが、これは組み立て前の部品の状態であってもよい。
また、アーム部40bに、貫通する開口部40cを設けたが、これに限定されるものではなく、貫通せずに、凹みだけで底がある凹部でもよい。
連結部材30は、保持部40aの内側40eに信号ケーブル28が取付けられて保持される。なお、信号ケーブル28の取付け方法は、内視鏡の使用時に、信号ケーブル28が保持部40aから外れること、および信号線29が外れること等がなければ、特に限定されるものではなく、例えば、接着剤を用いて連結部材30に取付けられる。
また、保持部材24において、凸部の形状は、上述の四角形に、特に限定されるものではなく、円、楕円、または三角形、五角形もしくは六角形等の多角形でもよく、これらの形状が組合せてできた形状でもよい。さらには、1つの形状だけではなく、同じ形状のものが複数配置されたものでもよく特定のパターンでもよい。
係合部32では、1つの凸部と1つの凹部とが1つの部位で係合するが、係合する部位が1つに限定されるものではなく、1つの凸部に複数の係合する部位を有する構成でもよい。
保持部材24の凸部の大きさの上限としては、プリズム34の側面34cを全て覆う大きさとすることができる。
さらには、保持部材24において、2つの凸部24cを対向して設けることにより、アーム部40bにより、プリズム34および回路基板26が囲まれる。これにより、保持部材24と連結部材30との係合が安定し、かつプリズム34および回路基板26を保護することもできる。
保持部材24において、2つの凸部24cを設ける構成としたが、大型化をしない限り、これに限定されるものではなく、凸部を3つ以上設けてもよい。すなわち、係合部の数は、3以上とすることもできる。
なお、保持部材24とプリズム34が接着固定された後、それらを側面からアーム部40bで挟み込み、アーム部40bと保持部材24およびプリズム34が接着で連結される。保持部材24とプリズム34の接合もアーム部40bを側面から接着することでより強固になる。また、保持部材24の側面だけでなくプリズム34の側面34cとアーム部40bとを接着することにより、アーム部40bの固定強度も上がる。
保持部材24とアーム部40bの連結強度は、凸部24cと開口部40c(凹部)とが同一形状であり、かつ同じ大きさであることと、X方向およびZ方向の力をアーム部の断面で受けるため、内視鏡撮像装置20の機械的強度が強くなる。これに対して、上述の特許文献1のように固定に爪部を利用していると、内視鏡の挿入部の先端部を曲げて、X方向の力をかけたときに爪部が開いて外れてしまう。
次に、回路基板26について説明する。
図5は本発明の実施形態の内視鏡撮像装置の第1の例の回路基板の一例を示す模式図である。なお、図5に示す回路基板26は、図2および図3に示す形態に折り曲げる前の状態を示しており、展開した状態を示す。
回路基板26は、例えば、図5に示すように、表面26aに撮像素子25と、電子部品36とが、予め定められた位置に配置されている。信号ケーブル28の信号線29が裏面26bに設けられた接続端子(図示せず)と電気的に接続されている。回路基板26を展開した場合、すなわち、折り曲げる前の状態とした場合、撮像素子25が配置された反対側に信号ケーブル28が伸びている。この構成により、信号ケーブル28を回路基板26に、はんだ等により電気的に接続する際の作業性が向上し、組立作業性も向上する。
回路基板26において、第1の曲げ領域27aを、撮像素子25と、電子部品36とが対向するように曲げ、第2の曲げ領域27bを、回路基板26の裏面26bが対向するように曲げる。これにより、回路基板26は、図2および図3に示すように第1の湾曲部26cと第2の湾曲部26dとを有する構成となる。第1の曲げ領域27aを曲げるとき、第1の折曲面Lb1に基づいて曲げる。第2の曲げ領域27bを曲げるとき、第2の折曲面Lb2に基づいて曲げる。このように、回路基板26は、複数の折曲げ領域で折り曲げられる。図5では、第1の折曲面Lb1と第2の折曲面Lb2とは、平行であるがこれに限定されるものではなく、平行ではなくてもよい。なお、第1の折曲面Lb1は第1の曲げ領域27aに設けられ、第2の折曲面Lb2は第2の曲げ領域27bに設けられるため、第1の折曲面Lb1と第2の折曲面Lb2とは直交することはない。
回路基板26の折り曲げ方向は、全て同じ方向で折り曲げられていることが好ましい。これにより、第1の湾曲部26c、第2の湾曲部26dのように、内視鏡撮像装置20のY方向に曲げ領域がなく、内視鏡撮像装置20の内部の空間において曲げ領域が占める割合を小さくできる。
また、撮像素子25と、電子部品36、36aとを、図5に示すように1つの回路基板26に設けることが好ましい。1つの回路基板26に設けることにより、部品点数を減らすことができる。
電子部品36、36aは、撮像素子25を駆動するためのものであり、特に限定されるものではないが、例えば、電圧レギュレータ、抵抗、およびコンデンサ等が挙げられる。
複数の電子部品36、36aのうち、発熱が最も大きい電子部品36aは、例えば、電圧レギュレータである。電圧レギュレータは、撮像素子25への電圧を安定化させるデバイスであり、撮像素子25に一定の電圧を出力する。
また、回路基板26では、例えば、他方の端で、回路基板26の裏面26bと、信号ケーブル28のシールド28aとが、例えば、半田により接合してもよい。信号ケーブル28のシールド28aを裏面26bに接合することにより、撮像素子25および電子部品36から発生した熱を、回路基板26から信号ケーブル28を経て内視鏡撮像装置20外に排熱することができ、内視鏡撮像装置20の放熱性を高めることができる。
内視鏡撮像装置20は図2および図3に示す構成に限定されるものではない。以下、内視鏡撮像装置の第2の例~第7の例について説明する。
図6は本発明の実施形態の内視鏡撮像装置の第2の例を示す模式的斜視図であり、図7は発明の実施形態の内視鏡撮像装置の第3の例を示す模式的側面図であり、図8は本発明の実施形態の内視鏡撮像装置の第4の例を示す模式的側面図であり、図9は本発明の実施形態の内視鏡撮像装置の第5の例を示す模式的側面図であり、図10は本発明の実施形態の内視鏡撮像装置の第6の例を示す模式的側面図である。図7~図10において、図2および図3に示す内視鏡撮像装置20、ならびに図5に示す連結部材30と同一構成物には同一符号を付して、その詳細な説明は省略する。
内視鏡撮像装置20aは、電子部品36、36aを覆うカバー62を有する。カバー62は、例えば、金属で構成されていることが好ましい。金属製のカバー62を設けることにより、電子部品36、36aで発生した熱がカバー62に伝導し、電子部品36、36aで発生した熱を内視鏡撮像装置20外に排熱することができる。
カバー62は、例えば、ステンレス鋼、銅合金、またはグラファイト等で構成される。
また、カバー62は、連結部材30に接合されているか、またはカバー62と連結部材30とは一体構成であることが好ましい。これにより、電子部品36、36aで発生した熱が伝導する部材が多くなり、撮像素子25に伝導する可能性のある熱をさらに減らすことができ、しかも内視鏡撮像装置20外に効率よく排熱することができる。
なお、カバー62と連結部材30とが一体構成の場合、カバー62と連結部材30とは同じ金属で構成される。また、カバー62と連結部材30とは別体構成でもよい。この場合、カバー62は、連結部材30のアーム部40bの基端41aよりも先端41bの方が互いに近づくようにアーム部40bを保持することが好ましい。これにより、アーム部40bの開口部40cと保持部材24の凸部24cとが外れにくくなり、保持部材24と連結部材30とがより確実に固定され、結果として、内視鏡撮像装置20の剛性が高くなる。
樹脂層63は、特に限定されるものではなく、樹脂層63としては、電子部品36aで発生した熱を効率よく排熱するために熱伝導率が1W/mK以上の樹脂で構成されることが好ましく、熱伝導率が2W/mK以上の樹脂で構成されることがより好ましい。なお、電子部品36aで発生した熱を効率よく排熱する観点から、樹脂層63の熱伝導率は高ければ高い程よく熱伝導率の上限は特に限定されるものではない。
樹脂層63としては、例えば、電気絶縁性を有するシリコーン樹脂、エポキシ樹脂またはウレタン樹脂にダイヤモンドまたはセラミックのフィラーを含ませた樹脂が用いられる。
接続部材65により、カバー62および連結部材30のうち、少なくとも一方と、先端本体部64とを接続することにより、電子部品36、36aで発生した熱を先端本体部64に伝導させることができ、撮像素子25に伝導する可能性のある熱をさらに減らすことができる。接続部材65自体が排熱部材として機能する。図7では、接続部材65は、カバー62と先端本体部64の内面64bとに接続されており、例えば、三角柱状である。なお、接続部材65は、三角柱状に限定されるものではない。
なお、接続部材65は、例えば、金属、または樹脂により構成されるが、電子部品36aで発生した熱を効率よく内視鏡撮像装置20外に排熱するために熱伝導率が1W/mK以上の金属または樹脂で構成することが好ましく、熱伝導率が2W/mK以上の金属または樹脂で構成することがより好ましい。なお、電子部品36aで発生した熱を効率よく排熱する観点から、接続部材65の熱伝導率は高ければ高い程よく熱伝導率の上限は特に限定されるものではない。
接続部材65は、例えば、ステンレス鋼、銅合金またはグラファイト等で構成される。また、接続部材65は熱伝導性のよい接着剤等を充填する構成でもよい。
内視鏡撮像装置20cは、撮像素子25と、発熱が最も大きい電子部品36aとの間である空間26eに設けられた断熱層66を有する。断熱層66により撮像素子25と発熱が最も大きい電子部品36aとが断熱されている。この断熱層66を設けることにより、電子部品36aで発生した熱の撮像素子25への熱伝導が抑制され、電子部品36、36aの発熱による、撮像素子25への熱の影響が抑制され、撮像素子25により得られる画像における画像ノイズの発生を抑制できる。
断熱層66は、例えば、空気層である。この場合、空間26eには何も設けられていない。断熱層66は、例えば、回路基板26よりも熱伝導率が小さいことが好ましく、樹脂等で構成することもできる。断熱層66は熱伝導率が1W/mK未満の樹脂等で構成することが好ましい。熱伝導率が1W/mK未満であれば、電子部品36aで発生した熱の撮像素子25への熱伝導を十分に抑制できる。なお、電子部品36aで発生した熱を効率よく断熱する観点から、断熱層66の熱伝導率は小さければ小さい程よく熱伝導率の下限は特に限定されるものではない。
断熱層66は、例えば、電気絶縁性を有するシリコーン樹脂、エポキシ樹脂またはウレタン樹脂等により構成される。
また、図6に示すカバー62を設けてもよく、さらにはカバー62と樹脂層63を有する構成とすることもできる。カバー62、またはカバー62と樹脂層63を設けた場合でも、撮像素子25に伝導する可能性がある熱の量が減り、撮像素子25への熱の影響がさらに抑制され、画像ノイズの発生をさらに抑制できる。
さらには、図7に示す接続部材65を設ける構成でもよい。接続部材65を設けた場合でも、撮像素子25に伝導する可能性がある熱の量が減り、撮像素子25への熱の影響がさらに抑制され、画像ノイズの発生をさらに抑制できる。
回路基板50は、1つの基板であるが、例えば、平板状の基部50aに対して垂直に支持部50bと、支持部50cとが設けられている構成である。支持部50bと、支持部50cとはX方向に対向して互いに平行に配置されている。
支持部50bの支持面50dに撮像素子25が設けられている。撮像素子25上にカバーガラス33が設けられており、撮像素子25は受光面(図示せず)がカバーガラス33に覆われている。保持部材24の基部24bの裏面24eにカバーガラス33が配置されており、受光面(図示せず)を撮像レンズ23に向けて撮像素子25が配置されている。
回路基板50の裏面50fに、撮像素子25および電子部品36、36aに対する信号または電力が入出力される複数の接続端子(図示せず)が設けられている。回路基板50の裏面50fの接続端子に、信号ケーブル28の信号線29が電気的に接続されている。
回路基板50では、複数の面のうち、撮像素子25が配置される面51aから回路基板50における撮像レンズ23の光軸Cと平行な方向、すなわち、X方向において最も離れた面51bに発熱が最も大きい電子部品36aが配置されている。これにより、電子部品36aの発熱による、撮像素子25への熱の影響を抑制し、撮像素子25により得られる画像における画像ノイズの発生を抑制できる。
排熱部材67を設けることにより、電子部品36aで発生した熱を内視鏡撮像装置21外に効率よく排熱でき、電子部品36aの発熱による、撮像素子25への熱の影響をさらに抑制し、撮像素子25により得られる画像における画像ノイズの発生をさらに抑制できる。
なお、回路基板50の構成は、特に限定されるものではなく、フレキシブル配線基板でもよく、リジット基板でもよい。リジット基板としては、プリント配線基板を用いることができる。
図10に示す内視鏡撮像装置21aは、回路基板70が、図9に示す内視鏡撮像装置21の回路基板50と同じ構成であるが形態が異なる。すなわち、回路基板70の折り曲げ方が異なる。
基体70aの、撮像レンズ23側の面に撮像素子25が設けられている。基体70cおよび基体70eでは撮像素子25側に電子部品36が設けられている。基体70gでは信号ケーブル28側に電子部品36aが設けられている。
基体70e、基体70gとの間の空間70hに,排熱部材67の端部67aが配置され、他端部67bが、例えば、信号ケーブル28のシールド28aに、半田等により接続されている。
また、排熱部材67を設けることにより、図9に示す内視鏡撮像装置21と同様の効果を得ることができる。
また、図9に示す内視鏡撮像装置21および図10に示す内視鏡撮像装置21aでも、カバー62(図6参照)を有する構成としてもよい。この場合、樹脂層63(図6参照)を設けてもよい。さらに、図7に示す内視鏡撮像装置20bと同様に、レンズ鏡筒22が配置される貫通孔64aを有する先端本体部64に、カバー62および連結部材30のうち、少なくとも一方と、先端本体部64とを接続する接続部材65を設けてもよい。また、図8に示すように断熱層66を設けてもよい。
図11および図12において、図2および図3に示す内視鏡撮像装置20、ならびに図5に示す連結部材30、および図6に示す内視鏡撮像装置20aと同一構成物には同一符号を付して、その詳細な説明は省略する。
図11に示す内視鏡撮像装置20dは、図2および図3に示す内視鏡撮像装置20に比して、カバー80を有する点が異なり、それ以外の構成は、図2および図3に示す内視鏡撮像装置20と同じ構成である。なお、内視鏡撮像装置20dは、図6に示す内視鏡撮像装置20aと同様に、樹脂層63(図6参照)があってもよい。
1対のアーム部40bは、それぞれ開口部40cが、保持部材24の凸部24cに引っ掛かって係合しており、1対のアーム部40bは、それぞれ延在方向Deの移動が規制されている。上述のアーム部40bの延在方向Deは上述のX方向に平行な方向である。
また、カバー80は、アーム部40bの基端41aよりも先端41bの方が互いに近づくように、アーム部40bを保持する。すなわち、カバー80により、1対のアーム部40bは閉じる方向に保持される。カバー80により、1対のアーム部40bが対向方向Dfの反対側に移動することが規制され、アーム部40bの開口部40cと保持部材24の凸部24cとが外れにくくなる。すなわち、アーム部40bの開口部40cと保持部材24の凸部24cとの係合が解除されにくくなる。結果として、内視鏡撮像装置20dの剛性が高くなる。
例えば、信号ケーブル28に対して、レンズ鏡筒22の反対側の方向Drに力が作用した場合、アーム部40bがレンズ鏡筒22の反対側の方向Drに移動しようとしても、アーム部40bの開口部40cが、保持部材24の凸部24cに引っ掛かり、保持部材24と連結部材30との係合が維持される。これにより、連結部材30のアーム部40bと保持部材24との固定が維持される。このことにより、信号ケーブル28が抜けることが防止される。
カバー80の延在部81が、連結部材30のアーム部40bを、アーム部40bの基端41aよりも先端41bの方が互いに近づくように押圧する。すなわち、1対のアーム部40bが対向する対向方向Dfに、カバー80の延在部81が、1対のアーム部40bを押圧する。
また、延在部81は、アーム部40bの開口部40cと保持部材24の凸部24cとを覆うことが好ましい。これにより、アーム部40bが対向方向Dfの反対側に移動することが更に規制され、アーム部40bの開口部40cと保持部材24の凸部24cとが、更に一層外れにくくなる。結果として、内視鏡撮像装置20dの剛性が更に一層高くなる。
なお、カバー80の基部80aの高さ方向Dhの位置の下限は、アーム部40bの大きさにより制限される。また、カバー80の基部80aの位置は保持部材24の頂部24gと同じでもよい。この場合でも、内視鏡撮像装置20dの容積を大きくすることがない。
なお、カバー80の折曲部80bの長さH2は、アーム部40bの長さH1に対して、0.2H1<H2<0.8H1であることが更に好ましい。0.2H1<H2<0.8H1であれば、上述のように、スペースに別の部材を配置することができ、また、別の部材を配置する場合、配置する部材を大きくできる。
例えば、回路基板26の対向方向Dfにおける幅Wsは、連結部材30の幅Wbよりも広いが、これに限定されるものではない。
また、カバー80の幅Wcは、回路基板26の幅Ws、または撮像素子25の幅Wdよりも広くてもよい。
なお、図11に示す内視鏡撮像装置20dは図2および図3に示す内視鏡撮像装置20と同様に複数の電子部品36、36aを有する。内視鏡撮像装置20dでは、複数の電子部品36、36aのうち、発熱が最も大きい電子部品36aは、図2および図3に示す内視鏡撮像装置20と同様に回路基板26における撮像素子25から最も離れている面51bに設けられている。しかしながら、内視鏡撮像装置20dでは、複数の電子部品36、36aのうち、発熱が最も大きい電子部品36aは、回路基板26における撮像素子25から最も離れている面51bに設けない構成でもよい。
12 内視鏡
14 光源装置
16 プロセッサ装置
20、20a、20b、20c、20d、21、21a 内視鏡撮像装置
22 レンズ鏡筒
23 撮像レンズ
24 保持部材
24a 取付筒部
24b 基部
24c 凸部
24e 裏面
24g 頂部
25 撮像素子
26、50、70 回路基板
26a 表面
26b 裏面
26c 第1の湾曲部
26d 第2の湾曲部
27a 第1の曲げ領域
27b 第2の曲げ領域
28 信号ケーブル
28a シールド
29 信号線
30 連結部材
32 係合部
33 カバーガラス
34 プリズム
34a 入射面
34b 出射面
34c 側面
36、36a 電子部品
40a 保持部
40b アーム部
40c 開口部
40e 内側
40f 底部
40g 基材部
41a 基端
41b 先端
50a 基部
50b 支持部
50c 支持部
50d 支持面
50g、70h 空間
51a 面
51b 面
60、67 排熱部材
60a、67a 端部
60b、67b 他端部
62 カバー
63 樹脂層
64 先端本体部
64a 貫通孔
64b 内面
65 接続部材
66 断熱層
70a、70b、70c、70d、70e、70f、70g 基体
80 カバー
80a 基部
80b 折曲部
80c 縁
80e 端部
81 延在部
82 ライトガイド
C 光軸
Cb 中心
De 延在方向
Df 対向方向
Dh 高さ方向
Dr 方向
Lb1 第1の折曲面
Lb2 第2の折曲面
Mb 線
Claims (20)
- 観察対象の画像を取得する内視鏡撮像装置であって、
内部に撮像レンズが設けられたレンズ鏡筒と、
前記撮像レンズを通過した光を受光し、光電変換する撮像素子と、
前記撮像素子を駆動する複数の電子部品と、
前記撮像素子と前記複数の電子部品とが配置された回路基板とを有し、
前記複数の電子部品のうち、発熱が最も大きい電子部品は、前記回路基板における前記撮像素子から最も離れている面に設けられており、
前記撮像素子と、前記複数の電子部品とは1つの前記回路基板に配置され、
前記回路基板は可撓性を有し、前記回路基板に前記撮像素子と、前記撮像素子に電気的に接続された信号ケーブルが配置されて、前記回路基板は複数の折曲げ領域で折り曲げられており、前記回路基板を展開した場合、前記撮像素子が配置された反対側に前記信号ケーブルが伸びる、内視鏡撮像装置。 - 前記発熱が最も大きい電子部品が複数ある、請求項1に記載の内視鏡撮像装置。
- 前記撮像素子と、前記発熱が最も大きい電子部品との間に設けられた排熱部材を有する、請求項1または2に記載の内視鏡撮像装置。
- 前記レンズ鏡筒と前記撮像素子との間に配置される、少なくとも1つのガラス部材と、
前記ガラス部材と前記レンズ鏡筒とを連結する保持部材と、
前記撮像素子に電気的に接続された前記信号ケーブルと、
前記保持部材に対し、前記信号ケーブルを保持する連結部材とを有し、
前記排熱部材は、前記信号ケーブルのシールド、および前記連結部材のうち、少なくとも一方に接続されている、請求項3に記載の内視鏡撮像装置。 - 前記撮像素子に電気的に接続された前記信号ケーブルを有し、
前記排熱部材は、前記信号ケーブルである、請求項3に記載の内視鏡撮像装置。 - 前記排熱部材は、前記回路基板よりも熱伝導率が高い、請求項3~5のいずれか1項に記載の内視鏡撮像装置。
- 前記発熱が最も大きい電子部品が設けられる前記撮像素子から最も離れている面は、前記撮像レンズの光軸と直交する方向において、前記回路基板における最も離れた面、または前記撮像レンズの光軸と平行な方向において、前記回路基板における最も離れた面である、請求項1~6のいずれか1項に記載の内視鏡撮像装置。
- 前記排熱部材は、前記発熱が最も大きい電子部品が配置された前記回路基板の前記面の裏面に接続されている、請求項3に記載の内視鏡撮像装置。
- 前記電子部品を覆うカバーを有し、前記カバーは金属で構成されている、請求項1~8のいずれか1項に記載の内視鏡撮像装置。
- 前記電子部品を覆うカバーを有し、前記カバーは金属で構成され、前記カバーは前記連結部材に接合されているか、または前記カバーと前記連結部材とは一体構成である、請求項4に記載の内視鏡撮像装置。
- 前記カバーと、前記電子部品との間に樹脂層が設けられている、請求項9または10に記載の内視鏡撮像装置。
- 前記レンズ鏡筒が配置される貫通孔を有する先端本体部と、
前記電子部品を覆うカバーを有し、前記カバーは金属で構成され、前記カバーおよび前記連結部材のうち、少なくとも一方と、前記先端本体部とを接続する部材とを有する、請求項4に記載の内視鏡撮像装置。 - 前記撮像素子と前記発熱が最も大きい電子部品との間に断熱層を有する、請求項1~12のいずれか1項に記載の内視鏡撮像装置。
- 前記断熱層は、空気層である、請求項13に記載の内視鏡撮像装置。
- 前記断熱層は、前記回路基板よりも熱伝導率が小さい、請求項13または14に記載の内視鏡撮像装置。
- 前記回路基板の前記複数の折曲げ領域は、全て同じ方向で折り曲げられている、請求項1に記載の内視鏡撮像装置。
- 前記複数の電子部品は、電圧レギュレータを含む、請求項1~16のいずれか1項に記載の内視鏡撮像装置。
- 前記電子部品を覆うカバーを有し、前記カバーは金属で構成され、前記カバーと前記連結部材とは別体構成である、請求項4に記載の内視鏡撮像装置。
- 前記連結部材は、互いに対向する、1対のアーム部を有し、
前記連結部材の前記アーム部は、前記保持部材に固定されており、
前記電子部品を覆うカバーを有し、前記カバーは金属で構成され、前記カバーは、前記アーム部の基端よりも先端の方が互いに近づくように前記アーム部を保持する、請求項4に記載の内視鏡撮像装置。 - 請求項1~19のいずれか1項に記載の内視鏡撮像装置を有する、内視鏡。
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