JP7397232B1 - 墜落防止用器具の取付装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】コンテナの扉に着脱可能な墜落防止用器具の取付装置を提供する。【解決手段】本発明の墜落防止用器具の取付装置は、コンテナの扉を構成するロックバーに対して着脱自在に設置される。コンテナのロックバー固定部材を挟むように上下に離間して配置される2つの把持部と、2つの把持部を連結する連結ブラケットと、連結ブラケットを介して2つの把持部それぞれに固定され、墜落防止用器具の係止フックが取り付けられるフック係止部とを備える。把持部は、本体ブラケットと、本体ブラケットの開口に対して進退し、本体ブラケットに回動可能に設けられる可動部材と、可動部材をロック状態にするストッパー機構とを有する。2つの把持部の各ストッパーレバーが互いに連結されて同時に操作可能であるとともに、2つの把持部の一方のストッパーレバーに、可動部材のロック状態を解除する操作を阻止するロック機構が設けられている。【選択図】図2

Description

本発明は、高所作業等において作業員が装着する墜落防止用器具を取り付ける取付装置に関する。
高所作業は、墜落防止用器具を着用して作業を行う(労働安全衛生規則等)。墜落防止用器具を着用した作業者は、取付設備に墜落防止用器具のフックを連結する。取付設備とは、墜落防止用器具を安全に取り付けるための設備等のことである。
実用新案登録第3234898号 特許第5437413号
取付設備は、親綱や足場などが知られているが、当該取付設備は、墜落等を制止するため、所定の荷重(墜落時の衝撃荷重)に耐える強度が必要となる一方で、作業環境によっては、取付設備が設置し難い、又は設置されていない場所もある。
例えば、特許文献1に記載のように、船舶でコンテナを輸送する場合、多くのコンテナが船の甲板上又はハッチカバー上に積み上げられている。船の甲板上などの限られたスペースには、墜落防止用器具を取り付けるための取付設備が設置されてないことがある。そこで、特許文献1は、コンテナに設けられた隅金具のジョイント孔を利用した、当該ジョイント孔に取付け取外し可能なコンテナラッシング作業時墜落防止用治具10を提案している。
特許文献1は、コンテナが積み上げられる船の甲板上などの限られたスペースにおいて、コンテナを利用して墜落防止用器具を安全に取り付けることができ、コンテナラッシング作業の安全性を確保しつつ、作業効率を向上させることができる。
そして、墜落防止用器具を安全に取り付ける場所としてコンテナを利用する観点において、コンテナの扉は、墜落防止用器具を取り付け可能な場所でもある。
そこで、本発明は、コンテナの扉に着脱可能な墜落防止用器具の取付装置を提供することを目的とする。
(1)本発明の墜落防止用器具の取付装置は、コンテナの扉を構成するロックバーに対して着脱自在に設置される。本取付装置は、ロックバーを把持するとともに、ロックバーを扉に固定するためのロックバー固定部材を挟むように上下に離間して配置される2つの把持部と、2つの把持部を連結する連結ブラケットと、連結ブラケットを介して2つの把持部それぞれに固定され、墜落防止用器具の係止フックが取り付けられるフック係止部と、を備える。
把持部は、ロックバーに向かって開口する本体ブラケットと、本体ブラケットの開口に対して進退し、本体ブラケットに回動可能に設けられる可動部材と、可動部材の回動経路において、可動部材の回動を許容するアンロック位置と、可動部材の回動を阻止するロック位置とに移動するストッパー部と、ストッパー部をロック位置からアンロック位置に操作するためのストッパーレバーとを備えるストッパー機構と、を有する。ストッパー機構は、本体ブラケット内にロックバーが収容され、本体ブラケットの開口を覆うように可動部材が位置してロックバーを把持した状態において、可動部材をロック状態にする。
そして、上記2つの把持部の各ストッパーレバーは互いに連結され、2つの把持部の各ストッパー機構が同時に操作可能であるとともに、2つの把持部の一方のストッパーレバーに、可動部材のロック状態を解除する操作を阻止するロック機構が設けられている。
(2)上記(1)において、上記ロック機構は、ストッパーレバーに軸支され、回転可能なロック部材と、ロック部材を付勢する付勢部材と、を備えることができる。ここで、ロック部材は、本体ブラケットに形成された段差部に向かって延び、段差部の段差面と対向して配置されるロック部と、ロック部を回転させ、ロック部が段差面と対向した状態から離脱させる回転操作部と、を有するように構成することができる。
上記ロック部は、可動部材のロック状態を解除するストッパーレバーの操作に伴う当該ストッパーレバーの移動に対して段差面と接触し、ストッパーレバーの移動を阻止するとともに、上記付勢部材は、可動部材がロック状態にあるときのストッパーレバーに対し、ロック部が段差部と対向する位置になるように付勢するように構成することができる。
(3)上記(2)において、上記ロック部は、ロック部材が軸支される回転中心から段差部に向かって長尺状に形成され、上記回転操作部は、回転中心に近い位置に形成されるように構成することができる。
(4)上記(1)から(3)において、上記本体ブラケットは、開口側の端部においてコンテナの扉に面して配置される当接部材を備えるように構成することができ、上下方向に延設されるロックバーを2つの把持部が把持した状態において、当接部材がコンテナの扉に当接するように構成することができる。
(5)上記(1)から(3)において、上記連結ブラケットに固定され、連結ブラケットの上端から下端に向かって延び、左右の端部が折り曲げられた補強部材をさらに備えるように構成することができる。
本発明は、コンテナが積み付けされた船舶の甲板等の上の限られたスペースにおいて、コンテナの扉を利用し、墜落防止用器具を安全に取り付ける場所を確保することができるとともに、墜落防止用器具が取り付けられる取付装置としての安全性等を確保することができる。
第1実施形態の墜落防止用器具の取付装置が設置されるコンテナの扉(開閉扉)を説明するための図である。 第1実施形態の墜落防止用器具の取付装置の斜視図であり、左図が把持状態(取付状態)、右図が解放状態を示す図である。 第1実施形態のコンテナの扉を構成するロックバーに墜落防止用器具の取付装置が設置された状態を示す側面図である。 第1実施形態のコンテナの扉を構成するロックバーに墜落防止用器具の取付装置が設置された状態を示す正面図である。 図3のA-A´断面図である。 図5の断面図において、解放状態の一例を示す図である。 第1実施形態の墜落防止用器具の取付装置の斜視図であり、解放状態を示す図である。 第1実施形態の墜落防止用器具の取付装置の使用方法を説明するための図である。
以下、実施形態につき、図面を参照して説明する。
(第1実施形態)
図1から図8は、第1実施形態の墜落防止用器具の取付装置を説明するための図である。なお、各図において、X方向、Y方向及びZ方向は、互いに直交しており、Z方向は高さ方向(上下方向)である。
本実施形態の取付装置100は、作業者が装着する墜落防止用器具が取り付けられる装置であり、コンテナの扉(開閉扉)に対して着脱自在に設置することができる。
図1に示すように、コンテナの扉は、扉の上下方向に延設されたロックバーRが、ハンドルHによって回転可能に設けられている。ロックバーRは、長尺状の管体であり、断面は円状である。また、上下方向において数か所、ロックバー固定部材RFによって回転可能に扉に固定されている(図3参照)。ロックバーRの上端及び下端には、係合部がそれぞれ設けられており、ハンドルHを操作してロックバーRを回転させることで、ロックバーの係合部を扉側の係合部に係合させ、コンテナの扉をロック状態(閉状態)にすることができ、また、ロックバーの係合部と扉側の係合部との係合状態を解除し、コンテナの扉をアンロック状態(開状態)にすることができる。
なお、コンテナの構造及びコンテナの扉の構造は、ISO規格などで規定される公知のコンテナと同様であり、詳細な説明は省略する。また、図1の例は、コンテナ長手方向の端面側に扉が設置された態様であるが、例えば、コンテナ長手方向の側面に扉が設置されたコンテナであっても、本実施形態の取付装置100を適用することができる。
特許文献1に記載のように、船舶でコンテナを輸送する場合、コンテナを船の甲板やハッチカバーの上に積み付ける。このとき、積み上げられたコンテナが航海中の動揺によって移動しなうように、コンテナをロングバー等の固縛金物でラッシング(固縛)する。そして、このようなコンテナ船の荷役現場は、高所付近での作業が多く、作業者の安全性(墜落防止策など)を確保する必要がある。
そこで、コンテナを輸送する船舶の甲板等の上でのコンテナラッシング作業の際、作業員が本実施形態の取付装置100を持ち込み、甲板等の上に積み上げられたコンテナの扉に設置する。そして、作業員は、取付装置100に、自身が着用している墜落防止用器具を取り付け、作業時の安全を確保する。また、作業場所を移動する際に、作業員は取付装置100をコンテナの扉から取り外し、移動先まで持ち運び、移動先付近のコンテナの扉に取り付ける。作業終了後、作業員はコンテナの扉に設置した取付装置100を取り外して持ち帰る。
本実施形態の取付装置100は、コンテナが積み付けされた船舶の甲板等の上の限られたスペースにおいて、コンテナの扉を利用し、墜落防止用器具を安全に取り付ける場所を確保することができる。
図2は、墜落防止用器具の取付装置100の斜視図である。図2において、左図がロックバーRに設置された把持状態(取付状態)、右図がロックバーRに取り付ける前の解放状態を示す図である。
本実施形態の取付装置100は、2つの把持部10A,10Bを備え、コンテナの扉において上下方向に延びるロックバーRに把持部10A,10Bを把持させることで、コンテナの扉に固定される。2つの把持部10A、10Bは上下方向に離間した状態で、連結ブラケット20によって連結されている。
把持部10A,10Bは、同じ構造を有する、ロックバーRなどの管体を把持する管体把持器具であり、本体ブラケット11と、可動部材12とを含んで構成されている。可動部材12は、ピン12aで本体ブラケット11に軸支され、本体ブラケット11の円弧状の保持凹部11aの開口11bを覆う位置(ロックバーRを把持する位置)と、開口11bから退避する位置とに回動可能に設けられる。
連結ブラケット20は、1つの板状部材で構成されており、把持部10Aの本体ブラケット11が固定される固定部21と、把持部10Bの本体ブラケット11が固定される固定部22と、固定部21及び固定部22を連結する連結部33とを有する。
補強部材30は、1つの板状部材で構成され、連結ブラケット20の上端から下端に向かって延び、左右の端部31,32が折り曲げられている。コの字状の補強部材30は、左右の端部31,32が連結部材30に対して直立しており、フック係止部40を通じた下方への荷重に抗する補強部として機能する。
フック係止部40は、作業員が着用する墜落防止用器具のランヤード先端の係止器具(フックなど)が取り付けられるU字状の部材であり、補強部材30を介して連結ブラケット20及び把持部10A,10Bに固定されている。
把持部10A,10Bは、可動部材12の回動を阻止するストッパー機構15を備えている。把持部10A,10Bは、ストッパー機構15を操作するためのストッパーレバー13A,13Bがそれぞれ設けられていると共に、両ストッパーレバー13A,13Bは、上下方向に延びる連結部13Cによって互いに連結されており、把持部10A,10Bの各ストッパー機構15が互いに連動して同時に操作することができるようになっている。したがって、ストッパーレバー13A,13Bは、連結部13Cで連結された、1つのストッパーレバー13として構成されている。
図2の左図の状態からストッパーレバー13を操作してアンロック位置にすると、可動部材12がアンロック状態となり、把持部10A,10Bの各本体ブラケット11の開口11bから可動部材12を退避させることができる(図2の右図)。この状態で、本体ブラケット11の保持凹部11aは、ロックバーRを収容可能な状態(解放状態)になる。
一方、フック係止部40を掴んで、本体ブラケット11の保持凹部11aにロックバーRを収容するように当該ロックバーRに対して取付装置100を押し込むと、ロックバーRによって可動部材12が開口11bを塞ぐように回動し、図2の左図の状態、すなわち、把持状態になる。このとき、可動部材12の移動に伴い、ストッパー機構15が可動部材12をロック状態にし、ストッパーレバー13が自動的にロック位置に戻る。取付装置100を取り外す際は、ストッパーレバー13を操作して可動部材12のロック状態を解除し、フック係止部40を掴んでロックバーRから引き抜く。開口11bに位置する可動部材12は、ロックバーRに押圧され、開口11bから退避する方向に回動し、ロックバーRから取付装置100が外れる。
そして、本実施形態の取付装置100は、ストッパーレバー13に対するロック機構14を備え、ストッパーレバー13Aにロック機構14が設けられている。詳細については後述する。
図3は、本実施形態のコンテナの扉を構成するロックバーRに取付装置100が設置された状態を示す側面図であり、図4は正面図である。
取付装置100は、ロックバー固定部材RFを挟んで、把持部10Aと把持部10BのそれぞれがロックバーRを把持する位置に取り付けられる。図3及び図4に示すように、把持部10Aと把持部10Bとの間の領域にロックバー固定部材RFが位置している。把持部10Aと把持部10Bとは、このロックバー固定部材RFを挟んでロックバーRを把持可能な間隔で離間している。
ロックバーRとコンテナの扉との間には、間隙Sが形成されており、本体ブラケット11の基端部11cが面している。基端部11cには、当接部材11dが設けられている。間隙Sは、把持部10A,10BがロックバーRを把持する際に可動部材12が挿入されるスペースであり、このままではコンテナの扉と基端部11cとの間に隙間が生じ、コンテナの扉に対して取付装置100を安定して固定することができない。そこで、当接部材11dが基端部11cからコンテナの扉に向かって突出するように設けられている。このため、間隙Sにおいて、当接部材11dがコンテナの扉に当接した状態で取付装置100をロックバーRに設置することができる。ガタつきを抑制することができ、取付装置100を安定してコンテナの扉に固定することができる。
当接部材11dは、ゴムなどの樹脂部材で構成することができ、コンテナの扉に接触する当接面を有する。当接部材11dは、間隙Sに対応する厚さを有している。
ここで、図5及び図6を参照し、把持部10A,10Bについて詳細に説明する。なお、把持部10A,10Bを同じ構造を有するため、把持部10Aについて説明し、同符号を付して説明を省略する。
把持部10Aは、本体ブラケット11、可動部材12、ストッパーレバー13(13A)、ロック機構14、ストッパー機構15、付勢部材16を含んで構成されている。
本体ブラケット11は、ロックバーRを収容する円弧状の保持凹部11aを備え、開口している。可動部材12は、本体ブラケット11にピン(軸支部材)12aによって回転自在に支持され、把持位置(ロックバーRを把持する位置)と、解放位置(開口11bから退避してロックバーRの解放又は収容を許容する位置)との間を可動する。
可動部材12は、把持位置において本体ブラケット11の保持凹部11aの開口11bを狭めて保持凹部11aとの間にロックバーRを収容し、解放位置において保持凹部11aの開口11bを拡げてロックバーRを解放する。また、開口12へ進入するロックバーRを受け入れて把持位置へ回動する。
ストッパー機構15は、ストッパーレバー13と連結されるとともに、本体ブラケット11にピン15bで軸支されるストッパー部15aを備え、ストッパー部15aがロック位置とアンロック位置との間を回動するように設けられている。ストッパー部15aは、付勢部材15cによって付勢されており、ロック位置に回転付勢されている。ストッパー部15aは、可動部材12の基部12b側に位置する端部がロック部として形成され、可動部材12の基部12bがロック部に当接する。ストッパー部15aは、ストッパーレバー13(13A)が連結され、このストッパーレバー13が、ストッパー機構15(ストッパー部15a)の回転操作部として機能する。
ロック位置において可動部材12が把持位置から解放位置へ回転する経路上にロック部が配置されており、可動部材12の回転が阻止される(図5参照)。また、図6に示す解放位置から把持位置へ回転する可動部材12に押されて可動部材12の回転経路から退避することで可動部材12の把持位置への通過を許容する。そして、アンロック位置において可動部材12が把持位置から解放位置へ回転する経路の外にストッパー部15aのロック部が配置され、可動部材12の回転が許容される。
付勢部材16は、基端部が本体ブラケット11に、可動端部が可動部材12にそれぞれ係止され、可動部材12の回転により両端部間が撓み変形すると共に基端部を中心に揺動する板ばねである。付勢部材16は、可動部材12の回転途中でデッドポイントを越えてそれまでと反対方向へ可動部材12を回転付勢することにより、可動部材12をロック位置又はアンロック位置に選択的に保持させる。つまり、解放位置から把持位置への可動部材12の移動を補助すると共に、把持位置から解放位置への可動部材12の移動を所定の力で抗する力を付与する。したがって、可動部材12が、本体ブラケット11の開口11bへ進入するロックバーRを受け入れて把持位置へ回動する際、可動部材12の基部12bがロックバーRによって押されることで回動する。このとき、可動部材12は、付勢部材16よって把持位置への回動が補助され、自動的に把持位置に移動すると共に、ストッパー機構15のストッパー部15aは、付勢部材15cによってロック位置に移動する。把持位置に移動した可動部材12の基部12bは、ストッパー機構15のストッパー部15aによって移動が阻止され、ストッパー機構15をアンロック位置に回転操作しない限り、ロックバーRからの着脱が阻止される。
ロック機構14は、ストッパーレバー13の操作を阻止する。上述のように、ストッパーレバー13を持ち上げると、ストッパー部15aが回転して可動部材12の回転経路から退避し、可動部材12のロック状態が解除されるが、取付装置100は、墜落防止用器具を安全に取り付けるための装置であり、コンテナの扉からの意図しない着脱を許容することができない。例えば、墜落防止器具や墜落防止器具から延びるロープ等がストッパーレバー13に引っ掛かると、ストッパーレバー13が不意に操作されてしまい、ストッパー部15aが回転して可動部材12のロック状態が解除されてしまうおそれがある。
そこで、本実施形態の取付装置100は、ストッパーレバー13に対してロック機構14を設け、ロック機構14によってストッパーレバー13をアンロック状態にしないと、当該ストッパーレバー13を操作できない、つまり、可動部材12のロック状態が解除できないようにする。
ロック機構14は、ロック部材14aを備え、ロック部材14aがピン14bによってストッパーレバー13Aに回転可能に軸支されている。ロック部材14aの一端側は、本体ブラケット11の段差部11eに面するロック部141が形成されている。段差部11eは、ストッパーレバー13の回動方向に面する段差である。ロック部材141は、段差部11eに向かって延び、段差部11eの段差面と対向して配置される。ストッパーレバー13を回動させる際に(可動部材12のロック状態を解除するストッパーレバー13の操作に伴う当該ストッパーレバー13の移動に対して)、ロック部141が段差部11eに接触し、段差部11e側に向かうストッパーレバー13の移動がロック部141によって阻止される。
ロック部材14aの他端側には、回転操作部142が形成され、回転操作部142を押すと、ロック部141がピン14bを中心に回転し、ロック部141が本体ブラケット11の段差部11eよりも外側に移動させることができる。つまり、回転操作部142は、ロック部141を回転させ、ロック部141が段差部11e(段差面)と対向した状態から離脱させる操作部である。これにより、ストッパーレバー13を操作するときのロック部141によるロック状態が解かれ、ストッパーレバー13によってストッパー部15aが操作可能な状態となり、可動部材12のロック状態を解除することができる。
また、ロック部材14aは、付勢部材14cによって付勢されており(図4参照)、ロック位置、すなわち、ロック部141が本体ブラケット11の段差部11eに面して対向する位置になるように回転付勢されている。付勢部材14cは、ピン14bに取り付けられるコイルばねであり、ピン14bを介してロック部材14aを回転付勢する。付勢部材14cは、可動部材12がロック状態にあるときのストッパーレバー13に対し、ロック部141が段差部11eと対向する位置になるように回転付勢している。
上述のように、本体ブラケット11の開口11bへ進入するロックバーRを受け入れて可動部材12が把持位置へ回動する際、ストッパー機構15のストッパー部15aが、付勢部材15cによって自動的にロック位置に移動する。このとき、ロック機構14のロック部材14a(ロック部141)は、本体ブラケット11の段差部11eに面して対向する位置に自動的に収まり、可動部材12の把持位置においてストッパーレバー13の移動が阻止される(図6の状態から図5の状態になる)。
また、ロック機構14のロック部材14aは、ピン14bから本体ブラケット11の段差部11eに向かってロック部141が長く形成されており、回転操作部142は、ピン14b(回転軸)に近い位置に形成されている。このように構成することで、回転操作部142への不意な接触があったとしても、ロック部材14aによるロック状態を容易に解除できないようにすることができる。
なお、ストッパーレバー13Aにロック機構14を設ける態様について説明したが、ストッパーレバー13Bにロック機構14を設けるようにしてもよく、ストッパーレバー13A,13Bのいずれか一方に、ロック機構14を設けることができる。
図7は、図6の状態における取付装置100の外観斜視図である。図7に示すように、解放状態の取付装置100は、ストッパーレバー13が本体ブラケット11から持ち上げられ、可動部材12が開口11bから退避した位置にある。このとき、ロック機構14(ロック部材14a)はアンロック位置にあり、ロック部141が本体ブラケット11の段差部11eの外側に位置している。
なお、可動部材12は、板状の2つの顎部材121,122によって構成されている。可動部材12は、所定の間隔を空けて配置される2つの顎部材121,122が連結ピン12dによって連結され、所定の幅を有している。また、顎部材121,122には、補強リブ12cが形成されている。補強リブ12cは、顎部材121,122の厚さ方向への荷重、すなわち、取付装置100に加わる下方向の荷重に対する強度補強のために設けられている。
図8は、墜落防止用器具の取付装置100の使用方法を説明するための図である。
作業者は、コンテナの扉への設置に際し、図2の左図状態の取付装置100に対し、ロック機構14の回転操作部142を操作し、ストッパーレバー13のロック状態を解除する(丸付き文字1)。作業者は、ストッパーレバー13を押し上げ、ストッパー部15aによる可動部材12のロック状態を解除する(丸付き文字2)。そして、作業員は、可動部材12を押し広げ、把持部10A,10Bの各本体ブラケット11の開口11bから各可動部材12を退避させる(丸付き文字3)。これにより、本体ブラケット11の保持凹部11a内部にロックバーRを収容可能な状態となる(図7に示す解放状態)。
次に、作業員は、コンテナの扉において、ロックバーRを固定しているロックバー固定部材RFを挟んで、把持部10A,10Bが上下に位置するように取付装置100をセッティングする。そして、本体ブラケット11の保持凹部11aに、ロックバーRを収容するように当該ロックバーRに対して取付装置100を押し込む(丸付き文字4)。ロックバーRが可動部材12の基部12bに当接し、可動部材12が開口11bを塞ぐように回動する。これにより、把持状態になる。このとき、可動部材12の移動に伴い、ストッパー機構15(ストッパー部15a)が可動部材12をロック状態にし、ストッパーレバー13が自動的にロック位置に戻ると共に、ロック機構14がロック位置に戻り、ストッパーレバー13がロック状態になる(丸付き文字5)。
取付装置100を取り外す際は、作業員は、ロック機構14の回転操作部142を操作して、ロック部141をアンロック位置にし、ストッパーレバー13のロック状態を解除する。作業員は、ロック状態が解除されたストッパーレバー13を操作して可動部材12のロック状態を解除する。可動部材12のロック状態が解除された状態で、フック係止部40を掴んでロックバーRから取付装置100を引き抜く(丸付き文字6)。開口11bに位置していた可動部材12は、ロックバーRに押圧され、開口11bから退避する方向に回動し、ロックバーRから取付装置100が外れる。
このように本実施形態の墜落防止用器具の取付装置100は、コンテナが積み付けされた船舶の甲板等の上の限られたスペースにおいて、コンテナの扉を利用し、墜落防止用器具を安全に取り付ける場所を設置することができ、かつ墜落防止用器具が取り付けられる取付装置としての安全性・信頼性を確保することができる。
すなわち、本実施形態の墜落防止用器具の取付装置100は、コンテナに設けられたロックバーRを扉に固定するためのロックバー固定部材RFを挟むように上下に離間して配置される2つの把持部10A,10Bを有する。これら2つの把持部10A,10Bは、連結ブラケット20で連結されるとともに、連結ブラケット20を介して2つの把持部10A,10Bそれぞれにフック係止部が固定される。
把持部10A,10Bは、ロックバーRに向かって開口する本体ブラケット11と、本体ブラケット11の開口11bに対して進退し、本体ブラケット11に回動可能に設けられる可動部材12と、可動部材12をロック状態にするストッパー機構15と、を有する。ストッパー機構15は、可動部材12の回動経路において当該可動部材12の回動を許容するアンロック位置と、可動部材12の回動を阻止するロック位置とに移動するストッパー部15aと、ストッパー部15aをロック位置からアンロック位置に操作するためのストッパーレバー13(13A,13B)と、を備え、把持状態(本体ブラケット11内にロックバーRが収容され、本体ブラケット11の開口11bを覆うように可動部材12が位置してロックバーRを把持した状態)において、可動部材12をロック状態にする。
そして、2つの把持部10A,10Bの各ストッパーレバー13A,13Bが互いに連結されており、2つの把持部10A,10Bの各ストッパー機構15が同時に操作可能であるとともに、2つの把持部10A,10Bの一方のストッパーレバー13に、可動部材12のロック状態を解除する操作を阻止するロック機構14が設けられている。
まず、取付装置100は、ロックバー固定部材RFの上下に2つの把持部10A,10Bが位置した状態で、コンテナの扉に設置される。このように構成することで、下方向への荷重に対し、取付装置100が下方向に移動することがない。このため、墜落時の衝撃を確実に支持することができる。また、ロックバー固定部材RFを挟んで2つの把持部10A,10の2点で墜落時の衝撃を支持する構成なので、墜落時の衝撃に対して十分な強度を提供することができる。
さらに、取付装置100は、ストッパーレバー13に対してロック機構14が設けられ、ロック機構14によってストッパーレバー13をアンロック状態にしないと、当該ストッパーレバー13を操作できない、つまり、可動部材12のロック状態が解除できないようにしている。このため、コンテナの扉からの意図しない取付装置100の着脱、例えば、ストッパーレバー13にローブ等が引っ掛かり、ストッパーレバー13が不意に操作されてしまい、可動部材12のロック状態が解除されてしまうことを防止することができる。
したがって、墜落防止用器具が取り付けられる取付装置としての安全性・信頼性を確保することができる。
100 取付装置
10A,10B 把持部
11 本体ブラケット
11a 保持凹部
11b 開口
11c 基端部
11d 当接部材
11e 段差部
12 可動部材
12a ピン
12b 基部
12c 補強リブ
12d 連結ピン
121,122 顎部材
13,13A,13B ストッパーレバー
13C 連結部
14 ロック機構
14a ロック部材
14b ピン
141 ロック部
142 回転操作部
15 ストッパー機構
15a ストッパー部
15b ピン
15c 付勢部材
16 付勢部材
20 連結ブラケット
21,22 固定部
30 補強部材
31,32 端部
40 フック係止部

Claims (5)

  1. コンテナの扉を構成するロックバーに対して着脱自在に設置される墜落防止用器具の取付装置であって、
    ロックバーを把持するとともに、ロックバーを扉に固定するためのロックバー固定部材を挟むように上下に離間して配置される2つの把持部と、
    前記2つの把持部を連結する連結ブラケットと、
    前記連結ブラケットを介して前記2つの把持部それぞれに固定され、墜落防止用器具の係止フックが取り付けられるフック係止部と、を備え、
    前記把持部は、
    ロックバーに向かって開口する本体ブラケットと、
    前記本体ブラケットの開口に対して進退し、前記本体ブラケットに回動可能に設けられる可動部材と、
    前記可動部材の回動経路において、前記可動部材の回動を許容するアンロック位置と、前記可動部材の回動を阻止するロック位置とに移動するストッパー部と、前記ストッパー部をロック位置からアンロック位置に操作するためのストッパーレバーと、を備え、前記本体ブラケット内にロックバーが収容され、前記本体ブラケットの開口を覆うように前記可動部材が位置して前記ロックバーを把持した状態において、前記可動部材をロック状態にするストッパー機構と、を有し、
    前記2つの把持部の各ストッパーレバーが互いに連結され、前記2つの把持部の各ストッパー機構が同時に操作可能であるとともに、
    前記2つの把持部の一方の前記ストッパーレバーに、前記可動部材のロック状態を解除する操作を阻止するロック機構が設けられていることを特徴とする墜落防止用器具の取付装置。
  2. 前記ロック機構は、前記ストッパーレバーに軸支され、回転可能なロック部材と、前記ロック部材を付勢する付勢部材と、を備え、
    前記ロック部材は、前記本体ブラケットに形成された段差部に向かって延び、前記段差部の段差面と対向して配置されるロック部と、前記ロック部を回転させ、前記ロック部が前記段差面と対向した状態から離脱させる回転操作部と、を有し、
    前記ロック部は、前記可動部材のロック状態を解除する前記ストッパーレバーの操作に伴う当該ストッパーレバーの移動に対して前記段差面と接触し、前記ストッパーレバーの移動を阻止するとともに、
    前記付勢部材は、前記可動部材がロック状態にあるときの前記ストッパーレバーに対し、前記ロック部が前記段差部と対向する位置になるように付勢することを特徴とする請求項1に記載の墜落防止用器具の取付装置。
  3. 前記ロック部は、前記ロック部材が軸支される回転中心から前記段差部に向かって長尺状に形成され、前記回転操作部は、前記回転中心に近い位置に形成されていることを特徴とする請求項2に記載の墜落防止用器具の取付装置。
  4. 前記本体ブラケットは、開口側の端部においてコンテナの扉に面して配置される当接部材を備え、
    上下方向に延設されるロックバーを前記2つの把持部が把持した状態において、前記当接部材がコンテナの扉に当接することを特徴とする請求項1から3のいずれか1つに記載の墜落防止用器具の取付装置。
  5. 前記連結ブラケットに固定され、前記連結ブラケットの上端から下端に向かって延び、左右の端部が折り曲げられた補強部材をさらに備えることを特徴とする請求項1から3のいずれか1つに記載の墜落防止用器具の取付装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US20030015372A1 (en) 2001-07-20 2003-01-23 Herrmann Peter H. Anchor clamp
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