JP7397071B2 - C.ディフィシル治療方法及び組成物 - Google Patents

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Description

NCIMB NCIMB 43086 NCIMB NCIMB 43087 NCIMB NCIMB 43088
(関連出願の相互引用)本出願は、米国仮特許出願No.62/681,774(2018年6月7日出願(その内容は参照によってその全体が本明細書に含まれる))に対し優先権を主張する。
(技術分野)
本技術は、概して、クロストリジウム・ディフィシル(Clostridium difficile)感染症を予防、緩和又は治療するための、及び/又はC.ディフィシル感染症に関連する1つ以上のリスク因子、徴候又は症候の重大性を軽減するための方法並びに組成物に関する。特に、本技術は、バシルス・アミロリケファシエンス(Bacillus amyloliquefaciens)菌(ART24、ART4及びART12として同定される)の株を含む組成物の有効量を、C.ディフィシル感染症に罹患するか又はそのリスクのある対象動物に投与することに関する。
下記の記載は読み手の理解を助けるために提供される。当該提供情報又は引用文献のいずれも、本明細書に開示の組成物及び方法に対する先行技術であることを容認するものではない。
クロストリジウム・ディフィシルは、結腸に定着する芽胞形成性グラム陽性嫌気性桿菌である。特定の臨床症状に際して(例えば正常な微生物叢が破壊又は抹消されてあるとき)、C.ディフィシルは過剰増殖して毒素を産生し、病理学的疾患を引き起こし得る。C.ディフィシル感染(CDI)は、軽度の下痢から致死的な偽膜性結腸炎及び中毒性巨大結腸症に及ぶ症候を引き起こし得る。抗生物質(特に広域薬剤)の長期使用は、腸内微生物叢の組成及び機能に変化を誘発し、抗生物質関連下痢(AAD)をもたらすことがある。CDI又はクロストリジウム・ディフィシル関連疾患(CDAD)は、C.ディフィシル桿菌によって産生される毒素A及びBによって引き起こされる疾病群を記述するために用いられる。
C.ディフィシルは、院内感染下痢のもっとも一般的な原因であり、健康管理システムにとってますます負担となりつつあり、結果として米国では毎年ほぼ29,000人が死亡し、総計は10億ドルを超える。高度に病毒性のC.ディフィシル株の出現は、疾患蔓延及び重篤性の増加とともにメトロニダゾール治療失敗率の高さと連関している。
現在の治療アプローチは、意に反する抗生物質による治療を終了しバンコマイシン又はメトロニダゾール又はフィダキソマイシンによる治療を開始することを含む。標準看護(SOC)抗生物質によるC.ディフィシル感染患者の治療は、罹病率及び死亡率を低下させる。しかしながら、メトロニダゾールに応答しない患者の数は増加しつつある。抗生物質治療は崩壊するであろうし、患者を効果的に治癒させる有益な内在性胃腸管(GIT)微生物叢の再樹立を阻害して疾患再発のリスクとなり得る。感染症治療における進歩にもかかわらず、CDI再発は、最初のCDI症例後の患者の約10-35%で、さらに一次再発後の患者の35-65%で認められる。したがって、CDIのより有効な治療法、特に内在性胃腸管微生物叢を保護する治療法が希求される。
ある特徴では、本開示は、ART24(NCIMB Accession No. 43088)、ART4(NCIMB Accession No. 43086)、及びART12(NCIMB Accession No. 43087)から成る群から選択される細菌株を提供する。ある特徴では、本開示は、ART24(NCIMB Accession No. 43088)、ART4(NCIMB Accession No. 43086)、及びART12(NCIMB Accession No. 43087)から成る群から選択される1つ以上の細菌株並びに保存料を含む組成物を提供する。いくつかの実施態様では、細菌株はART24(NCIMB Accession No. 43088)である。いくつかの実施態様では、細菌株はART4(NCIMB Accession No. 43086)である。いくつかの実施態様では、細菌株はART12(NCIMB Accession No. 43087)である。
いくつかの実施態様では、細菌株は凍結乾燥される。いくつかの実施態様では、細菌株は芽胞の形態にある。いくつかの実施態様では、保存料は、シュクロース、トレハロース、アスコルビン酸ナトリウム、及びグルタチオンから成る群から選択される。いくつかの実施態様では、保存料は凍結保護物質である。いくつかの実施態様では、凍結保護物質は、ヌクレオチド、二糖類、ポリオール、及び多糖類から成る群から選択される。いくつかの実施態様では、凍結保護物質は、イノシン5’一リン酸(IMP)、グアノシン5’一リン酸(GMP)、アデノシン5’一リン酸(AMP)、ウラノシン5’一リン酸(UMP)、シチジン5’一リン酸(CMP)、アデニン、グアニン、ウラシル、シトシン、グアノシン、ウリジン、シチジン、ヒポキサンチン、キサンチン、オロチジン、チミジン、イノシン、トレハロース、マルトース、ラクトース、シュクロース、ソルビトール、マンニトール、デキストリン、イヌリン、アスコルビン酸ナトリウム、グルタチオン、脱脂乳、及び凍結保護物質18から成る群から選択される。いくつかの実施態様では、凍結保護物質はトレハロースを含む。
ある特徴では、本開示は、ART24(NCIMB Accession No. 43088)、ART4(NCIMB Accession No. 43086)、及びART12(NCIMB Accession No. 43087)から成る群から選択される1つ以上の細菌株並びに薬学的に許容される担体を含む医薬組成物を提供する。いくつかの実施態様では、薬学的に許容できる担体は、多糖類、ローカストビーンガム、陰イオン性多糖類、デンプン、タンパク質、アスコルビン酸ナトリウム、グルタチオン、トレハロース、シュクロース、又はペクチンを含む。いくつかの実施態様では、多糖類は、植物、動物、藻類、又は微生物の多糖類を含む。いくつかの実施態様では、多糖類は、グアーガム、イヌリン、アミロース、キトサン、コンドロイチン硫酸、アルギン酸塩、又はデキストランを含む。いくつかの実施態様では、デンプンはコメデンプンを含む。
いくつかの実施態様では、本組成物はさらにまた抗生物質を含む。いくつかの実施態様では、抗生物質は、メトロニダゾール、バンコマイシン、及びニタゾキサニドの1つ以上を含む。
いくつかの実施態様では、組成物は腸内投与のために処方される。いくつかの実施態様では、組成物は、経口デリバリー、舌下デリバリー、直腸デリバリーのために、又はプロバイオティクスとしての使用のために処方される。
ある特徴では、本開示は、その必要がある対象動物で、クロストリジウム・ディフィシル感染又はクロストリジウム・ディフィシル関連疾患(CDAD)を治療又は予防する方法を開示し、前記方法は、ART24(NCIMB Accession No. 43088)、ART4(NCIMB Accession No. 43086)、及びART12(NCIMB Accession No. 43087)から成る群から選択される1つ以上の細菌株を含む医薬組成物の治療的に有効な量を対象動物に投与する工程を含む。いくつかの実施態様では、細菌株はART24(NCIMB Accession No. 43088)である。いくつかの実施態様では、細菌株はART4(NCIMB Accession No. 43086)である。いくつかの実施態様では、細菌株はART12(NCIMB Accession No. 43087)である。
いくつかの実施態様では、細菌株は凍結乾燥される。いくつかの実施態様では、細菌株は芽胞の形態にある。
いくつかの実施態様では、C.ディフィシル感染又はCDADは、下痢、体重低下、食欲低下、鼓脹、インフルエンザ様症候、発熱、腹痛、悪心、脱水、結腸炎、及び偽膜性結腸炎の1つ以上を含む。いくつかの実施態様では、CDADは抗生物質関連下痢(AAD)を含む。
いくつかの実施態様では、医薬組成物は腸内投与される。いくつかの実施態様では、当該方法はさらにまた、対象動物に1つ以上の抗生物質を別々に、逐次的に、又は同時に投与する工程を含む。いくつかの実施態様では、1つ以上の抗生物質は、メトロニダゾール、バンコマイシン、及びニタゾキサニドの1つ以上を含む。いくつかの実施態様では、当該方法はさらにまた、抗毒素Bモノクローナル抗体を別々に、逐次的に、又は同時に投与する工程を含む。
ある特徴では、本開示は、その必要がある対象動物でクロストリジウム・ディフィシル感染又はクロストリジウム・ディフィシル関連疾患(CDAD)を治療若しくは予防する医薬の調製における組成物の使用を提供し、ここで、当該組成物は、ART24(NCIMB Accession No. 43088)、ART4(NCIMB Accession No. 43086)、及びART12(NCIMB Accession No. 43087)から成る群から選択される1つ以上の細菌株を含む。いくつかの実施態様では、細菌株はART24(NCIMB Accession No. 43088)である。いくつかの実施態様では、細菌株はART4(NCIMB Accession No. 43086)である。いくつかの実施態様では、細菌株はART12(NCIMB Accession No. 43087)である。
いくつかの実施態様では、細菌株は凍結乾燥される。いくつかの実施態様では、細菌株は芽胞の形態にある。
いくつかの実施態様では、C.ディフィシル感染又はCDADは、下痢、体重低下、食欲低下、鼓脹、インフルエンザ様症候、発熱、腹痛、悪心、脱水、結腸炎、及び偽膜性結腸炎の1つ以上を含む。いくつかの実施態様では、CDADは抗生物質関連下痢(AAD)を含む。
いくつかの実施態様では、医薬は、経口、舌下、又は直腸内投与のために処方される。いくつかの実施態様では、治療又は予防工程は、対象動物に1つ以上の抗生物質を別々に、逐次的に、又は同時に投与する工程を含む。いくつかの実施態様では、1つ以上の抗生物質は、メトロニダゾール、バンコマイシン、及びニタゾキサニドの1つ以上を含む。いくつかの実施態様では、治療又は予防工程は、抗毒素Bモノクローナル抗体を別々に、逐次的に、又は同時に投与する工程を含む。
ある特徴では、本開示は、その必要がある対象動物でクロストリジウム・パーフリンゲンス(Clostridium perfringens)感染を治療又は予防する方法を提供し、前記方法は、ART24(NCIMB Accession No. 43088)、ART4(NCIMB Accession No. 43086)、及びART12(NCIMB Accession No. 43087)から成る群から選択される細菌株を含む医薬組成物の治療的に有効な量を対象動物に投与する工程を含む。いくつかの実施態様では、細菌株はART24(NCIMB Accession No. 43088)である。いくつかの実施態様では、細菌株はART4(NCIMB Accession No. 43086)である。いくつかの実施態様では、細菌株はART12(NCIMB Accession No. 43087)である。
いくつかの実施態様では、細菌株は凍結乾燥される。いくつかの実施態様では、細菌株は芽胞の形態にある。
いくつかの実施態様では、感染は、腹痛、胃痙攣、下痢、及び悪心の1つ以上を含む。いくつかの実施態様では、医薬組成物は腸内投与される。いくつかの実施態様では、当該方法はさらにまた、対象動物に1つ以上の抗生物質を別々に、逐次的に、又は同時に投与する工程を含む。いくつかの実施態様では、1つ以上の抗生物質は、メトロニダゾール、バンコマイシン、及びニタゾキサニドの1つ以上を含む。
ある特徴では、本開示は、その必要がある対象動物でクロストリジウム・パーフリンゲンス感染を治療又は予防する医薬の調製における組成物の使用を提供し、ここで、当該組成物は、ART24(NCIMB Accession No. 43088)、ART4(NCIMB Accession No. 43086)、及びART12(NCIMB Accession No. 43087)から成る群から選択される1つ以上の細菌株を含む。いくつかの実施態様では、細菌株はART24(NCIMB Accession No. 43088)である。いくつかの実施態様では、細菌株はART4(NCIMB Accession No. 43086)である。いくつかの実施態様では、細菌株はART12(NCIMB Accession No. 43087)である。
いくつかの実施態様では、細菌株は凍結乾燥される。いくつかの実施態様では、細菌株は芽胞の形態にある。
いくつかの実施態様では、感染は、腹痛、胃痙攣、下痢、及び悪心の1つ以上を含む。いくつかの実施態様では、医薬組成物は腸内投与される。いくつかの実施態様では、当該使用はさらにまた、対象動物に1つ以上の抗生物質を別々に、逐次的に、又は同時に投与する工程を含む。いくつかの実施態様では、1つ以上の抗生物質は、メトロニダゾール、バンコマイシン、及びニタゾキサニドの1つ以上を含む。
ある特徴では、本開示は、その必要がある対象動物でリステリア・モノシトゲネス(Listeria monocytogenes)感染を治療又は予防する方法を提供し、前記方法は、ART24(NCIMB Accession No. 43088)、ART4(NCIMB Accession No. 43086)、及びART12(NCIMB Accession No. 43087)から成る群から選択される1つ以上の細菌株を含む医薬組成物の治療的に有効な量を対象動物に投与する工程を含む。いくつかの実施態様では、細菌株はART24(NCIMB Accession No. 43088)である。いくつかの実施態様では、細菌株はART4(NCIMB Accession No. 43086)である。いくつかの実施態様では、細菌株はART12(NCIMB Accession No. 43087)である。
いくつかの実施態様では、細菌株は凍結乾燥される。いくつかの実施態様では、細菌株は芽胞の形態にある。
いくつかの実施態様では、感染は、腹痛、インフルエンザ様症候、胃痙攣、下痢、及び悪心の1つ以上を含む。いくつかの実施態様では、医薬組成物は腸内投与される。いくつかの実施態様では、当該方法はさらにまた、対象動物に1つ以上の抗生物質を別々に、逐次的に、又は同時に投与する工程を含む。いくつかの実施態様では、1つ以上の抗生物質は、メトロニダゾール、バンコマイシン、及びニタゾキサニドの1つ以上を含む。
ある特徴では、本開示は、その必要がある対象動物でリステリア・モノシトゲネス感染を治療又は予防する医薬の調製における組成物の使用を提供し、ここで、当該組成物は、ART24(NCIMB Accession No. 43088)、ART4(NCIMB Accession No. 43086)、及びART12(NCIMB Accession No. 43087)から成る群から選択される1つ以上の細菌株を含む。いくつかの実施態様では、細菌株はART24(NCIMB Accession No. 43088)である。いくつかの実施態様では、細菌株はART4(NCIMB Accession No. 43086)である。いくつかの実施態様では、細菌株はART12(NCIMB Accession No. 43087)である。
いくつかの実施態様では、細菌株は凍結乾燥される。いくつかの実施態様では、細菌株は芽胞の形態にある。
いくつかの実施態様では、感染は、腹痛、インフルエンザ様症候、胃痙攣、下痢、及び悪心の1つ以上を含む。いくつかの実施態様では、医薬組成物は腸内投与される。いくつかの実施態様では、当該使用はさらにまた、対象動物に1つ以上の抗生物質を別々に、逐次的に、又は同時に投与する工程を含む。いくつかの実施態様では、1つ以上の抗生物質は、メトロニダゾール、バンコマイシン、及びニタゾキサニドの1つ以上を含む。
ある特徴では、本開示は、その必要がある対象動物でビブリオ・パラヘモリチクス(Vibrio parahaemolyticus)感染を治療又は予防する方法を提供し、前記方法は、ART24(NCIMB Accession No. 43088)、ART4(NCIMB Accession No. 43086)、及びART12(NCIMB Accession No. 43087)から成る群から選択される1つ以上の細菌株を含む医薬組成物の治療的に有効な量を対象動物に投与する工程を含む。いくつかの実施態様では、細菌株はART24(NCIMB Accession No. 43088)である。いくつかの実施態様では、細菌株はART4(NCIMB Accession No. 43086)である。いくつかの実施態様では、細菌株はART12(NCIMB Accession No. 43087)である。
いくつかの実施態様では、細菌株は凍結乾燥される。いくつかの実施態様では、細菌株は芽胞の形態にある。
いくつかの実施態様では、対象動物は魚類又は甲殻類である。いくつかの実施態様では、魚類又は甲殻類は水産養殖環境にある。いくつかの実施態様では、投与工程は、組成物を水産養殖環境に提供する工程を含む。いくつかの実施態様では、組成物は、魚類飼料又は魚類飼料添加物として処方される。いくつかの実施態様では、組成物は水浴治療剤として処方される。いくつかの実施態様では、医薬組成物は腸内投与される。
いくつかの実施態様では、当該方法はさらにまた、対象動物に1つ以上の抗生物質を別々に、逐次的に、又は同時に投与する工程を含む。いくつかの実施態様では、1つ以上の抗生物質は、メトロニダゾール、バンコマイシン、及びニタゾキサニドの1つ以上を含む。
ある特徴では、本開示は、その必要がある対象動物でビブリオ・パラヘモリチクス感染を治療又は予防する医薬の調製における組成物の使用を提供し、ここで、当該組成物は、ART24(NCIMB Accession No. 43088)、ART4(NCIMB Accession No. 43086)、及びART12(NCIMB Accession No. 43087)から成る群から選択される1つ以上の細菌株を含む。いくつかの実施態様では、細菌株はART24(NCIMB Accession No. 43088)である。いくつかの実施態様では、細菌株はART4(NCIMB Accession No. 43086)である。いくつかの実施態様では、細菌株はART12(NCIMB Accession No. 43087)である。
いくつかの実施態様では、細菌株は凍結乾燥される。いくつかの実施態様では、細菌株は芽胞の形態にある。
いくつかの実施態様では、対象動物は魚類又は甲殻類である。いくつかの実施態様では、魚類又は甲殻類は水産養殖環境にある。いくつかの実施態様では、投与工程は、組成物を水産養殖環境に提供する工程を含む。いくつかの実施態様では、組成物は、魚類飼料又は魚類飼料添加物として処方される。いくつかの実施態様では、組成物は水浴治療剤として処方される。
いくつかの実施態様では、医薬組成物は腸内投与される。いくつかの実施態様では、当該使用はさらにまた、対象動物に1つ以上の抗生物質を別々に、逐次的に、又は同時に投与する工程を含む。いくつかの実施態様では、1つ以上の抗生物質は、メトロニダゾール、バンコマイシン、及びニタゾキサニドの1つ以上を含む。
図1A-1Bは、B.アミロリケファシエンスART12、ART24及びART4株の培養上清の直接的抗C.ディフィシル特性を示す写真である。図1Aに提示するウェル拡散アッセイは、ART12、ART24及びART4株の培養上清の各々の抗C.ディフィシル活性による広いゾーンを示す。図1Bは、ART12、ART24及びART4株の24、48及び72時間培養上清の抗C.ディフィシル活性ゾーンを示す。 図2A-2Bは、本技術のB.アミロリケファシエンス株が消化性プロテアーゼに耐性であることを明らかにするウェル拡散アッセイを示す。図2Aは、ART24上清の抗C.ディフィシル活性がペプシン及びトリプシンによる不活化に耐性であることを示す。図2Bは、ART4上清がトリプシン、キモトリプシン及びプロテイナーゼ-Kによる不活化に耐性であることを示す。 図3A-3Bは、ART24(図3A)、ART4(図3B)培養上清のHPLC画分のMALDI-TOF MSクロマトグラフである。スペクトルは、ART24(図3A)及びART4(図3B)培養上清の抗C.ディフィシル生物活性画分が抗C.ディフィシル化合物アミロサイクリシンを含むことを示す。 図3Cは、DSM7T(図3C)培養上清のHPLC画分のMALDI-TOF MSクロマトグラフである。図3Dに示すように、アミロサイクリシンはDSM7T培養上清画分のスペクトルには存在しない。 図4AはインジケーターとしてC.ディフィシルを用いるウェル拡散アッセイを示し、ここで、プロテイナーゼ-K(ProK)は、ART24培養上清を含むウェルに直接(中央ウェル)又は隣接して(右手のウェル)添加された。図4Bは一組のMALDI-TOF MSクロマトグラフであり、アミロサイクリシンピークがProKの存在下で失われるときでさえART24の抗C.ディフィシル活性は維持されることを示す。 図5Aは、ART24及びC.ディフィシルの24時間共培養の結果を示す図表である。C.ディフィシル増殖は、ART24暴露に際して2logよりも大きく低下する。 図5Bは、T3h及びT6h時の進行中C.ディフィシル培養物への10x ART24の接種がOD読取り毎にC.ディフィシル増殖の低下を生じることを示す図表である。 図6Aは、いくつかの異なるC.ディフィシル臨床単離株に対する、ART4、ART12及びART24株の培養上清の活性を明らかにするウェル拡散アッセイを示す。 図6Bは、同時期の28の臨床単離株に対するART24培養上清の抗C.ディフィシル活性を明らかにするウェル拡散アッセイを示す。 図7Aは、(上段左から右に)ラクトバシルス・レウテリ(Lactobacillus reuteri)、ラクトバシルス・ラムノスス(Lactobacillus rhamnosus)、スタフィロコッカス・キャピチス(Staphylococcus capitis)、並びに(下段左から右に)バシルス・チューリンゲンシス(Bacillus thuringiensis)及びクロストリジウム・ディフィシルについて、各々に対するART4(“A4”)、ART12(“12Aer1”)及びART24(“024(2)”)の活性を比較するウェル拡散アッセイを示す。アッセイは、24時間及び48時間のART4、ART12及びART24培養上清の比較を示す。 図7BはqPCR分析を示す図表である。ヒト結腸微生物叢サンプルにin vitro添加された新鮮なART24株は、精査したヒト大腸門(すなわち、プロテオバクテリア門、フィルミクテス門、バクテロイデテス門、ベルコミクロビア門、及びラクトバシルス門)を温存する。 図8Aは、本技術のB.アミロリケファシエンス(B. amy)株のin vivo有効性を評価する例示的設計を示す。 図8Bは、PBSに再懸濁したART24栄養細胞(“B amy PBS”)、使用済み培養液に再懸濁したART24栄養細胞(“B amy QD”)、バンコマイシン、又はPBS(“ビヒクル”)を用いて毎日処置した後で異常な臨床徴候を示すC.ディフィシル感染マウスのパーセンテージを示す図表である。 図8Cは、処置グループの各々についての0日目からのパーセンテージ体重変化を示す図表である。 図8Dは、“B amy PBS”グループの0日目からのパーセンテージ体重変化及び一日毎の統計分析を示す図表である。*p<0.05;**p<0.01;多重比較による二元配置ANOVA。図8Eは、処置グループの各々のC.ディフィシル感染後パーセント生存を示すカプラン-マイヤー生存曲線である。 図8Eは、処置グループの各々のC.ディフィシル感染後パーセント生存を示すカプラン-マイヤー生存曲線である。 図9Aは、C.パーフリンゲンスの7臨床単離株に対するART12、ART24及びART4の阻害性作用を明らかにするウェル拡散アッセイを示す。 図9B-9Eは、C.パーフリンゲンスに対するDSM7T(図9B)、ART4(図9C)、ART12(図9D)及びART24(図9E)培養物のHPLC画分のMALDI-TOF MSクロマトグラフである。活性画分の質量分析は、活性な抗C.パーフリンゲンス代謝物としてプリパスタチン(フェンギシン)を指し示している。プリパスタチンはDSM7T培養上清画分のスペクトルには存在しない。 図9B-9Eは、C.パーフリンゲンスに対するDSM7T(図9B)、ART4(図9C)、ART12(図9D)及びART24(図9E)培養物のHPLC画分のMALDI-TOF MSクロマトグラフである。活性画分の質量分析は、活性な抗C.パーフリンゲンス代謝物としてプリパスタチン(フェンギシン)を指し示している。プリパスタチンはDSM7T培養上清画分のスペクトルには存在しない。図9Fは、リステリア・モノシトゲネスの単一株に対するART4、ART12及びART24の阻害性作用を明らかにするする抗L.モノシトゲネスウェル拡散アッセイを示す。 図9B-9Eは、C.パーフリンゲンスに対するDSM7T(図9B)、ART4(図9C)、ART12(図9D)及びART24(図9E)培養物のHPLC画分のMALDI-TOF MSクロマトグラフである。活性画分の質量分析は、活性な抗C.パーフリンゲンス代謝物としてプリパスタチン(フェンギシン)を指し示している。プリパスタチンはDSM7T培養上清画分のスペクトルには存在しない。 図9B-9Eは、C.パーフリンゲンスに対するDSM7T(図9B)、ART4(図9C)、ART12(図9D)及びART24(図9E)培養物のHPLC画分のMALDI-TOF MSクロマトグラフである。活性画分の質量分析は、活性な抗C.パーフリンゲンス代謝物としてプリパスタチン(フェンギシン)を指し示している。プリパスタチンはDSM7T培養上清画分のスペクトルには存在しない。 図9Fは、リステリア・モノシトゲネスの単一株に対するART4、ART12及びART24の阻害性作用を明らかにするする抗L.モノシトゲネスウェル拡散アッセイを示す。 図10Aは、刺激された胃液(pH3)のB.アミロリケファシエンスの芽胞に対する作用を示す図表である。 図10Bは、フリーズドライ前及び後(凍結乾燥前及び後)のART4、ART12及びART24の芽胞の安定性を示す図表である。 図11Aは、再構成した凍結乾燥ART24(lot CO-33-8A1)によるC.ディフィシル毒素Aの切断の検出を示すウェスタンブロットである。 図11Bは、再構成した凍結乾燥ART24(lot CO-33-8A1)によるC.ディフィシル毒素Bの切断の検出を示すウェスタンブロットである。 図11Cは、液体共培養中のC.ディフィシル芽胞及び栄養細胞総数に対する1x107 CFU ART24の抗C.ディフィシル活性を示す図表である。 図12は、ART4、ART12及びART24株の培養上清の各々についての抗V.パラヘモリチクス活性ゾーンを示すウェル拡散アッセイである。
本技術の実質的な理解を提供するために、本技術の一定の特徴、様式、実施態様、変型及び特色が様々な詳細さレベルで下記に記載されることは評価されよう。本明細書で用いられる一定の用語の定義は下記で提供される。特段の規定がなければ、本明細書で用いられる全ての技術用語及び学術用語は、概ね、本技術が属する業界の業者の一人が一般的に理解する意味と同じ意味を有する。
I.定義
以下の用語が本明細書で用いられ、その定義が手引きのために提供される。
本明細書で用いられるように、単数形“a”、“an”及び“the”は、単数形のみを指すと明確に記載されないかぎり単数及び複数の両方を指す。
“約”という用語及び一般的に範囲の使用は、約という用語が付されているか否かにかかわらず、包含される数は本明細書に示される厳密な数に限定されないことを意味し、本発明の範囲から外れないが実質的に引用範囲内の範囲を指すことが意図される。本明細書で用いられる“約”は当業者には理解されるであろうし、当該用語が用いられる文脈である程度変動するであろう。当該用語が用いられる文脈を与えられた当業者にとって明瞭でない当該用語の使用があれば、“約”は個別の用語の最大10%プラス又はマイナスを意味するであろう。
本明細書で用いられるように、本技術の薬剤、薬、細菌株若しくはその芽胞、又は組成物の対象動物への“投与”は、その意図される機能を達成するために組成物を対象動物に導入又はデリバリーする任意のルートを含む。投与は任意の適切なルートによって実施され、前記には、経口、鼻内、非経口(静脈内、筋肉内、腹腔内又は皮下)、外用又は吸入が含まれる。いくつかの実施態様では、本技術の組成物は腸内投与のために処方される。いくつかの実施態様では、組成物は経口、舌下又は直腸デリバリーのために処方される。いくつかの実施態様では、組成物はプロバイオティクスとしての使用のために処方される。いくつかの実施態様では、組成物は生の生物学的治療薬としての使用のために処方される。本明細書で用いられるように、投与は自己投与及び別の者による投与を含む。
本明細書で用いられるように、“ART24”又は“ART024(2)”又は“024(2)”は、NCIMBアクセッション番号43088の下に寄託されている細菌株若しくはその芽胞、又は前記株を含む組成物を指す。
本明細書で用いられるように、“ART4”又は“A4”は、NCIMBアクセッション番号43086の下に寄託されている細菌株若しくはその芽胞、又は前記株を含む組成物を指す。
本明細書で用いられるように、“ART12”又は“12Aer1”は、NCIMBアクセッション番号43087の下に寄託されている細菌株若しくはその芽胞、又は前記株を含む組成物を指す。
本明細書で用いられるように、“有効量”又は“治療的に有効な量”及び“薬学的に有効な量”という用語は、所望の治療的及び/又は予防的効果を達成するために十分な量、例えば疾患、症状及び/又はその症候の阻止をもたらす量を指す。治療的又は予防的適用の関係では、対象動物に投与される組成物の量は、疾患のタイプ及び重篤度並びに対象動物の特徴(例えば一般的健康状態、年齢、性別、体重、及び組成物薬剤に対する耐性)に左右されるであろう。前記量はまた、疾患又は症状の程度、重篤度及びタイプに左右されるであろう。当業者は、これらの要件及び他の要件に応じて適切な投薬量を決定することができるであろう。いくつかの実施態様では、複数用量が投与される。加えて或いはまた別に、いくつかの実施態様では、複数の治療組成物又は化合物(例えば複数の細菌株を単独で又は追加の活性薬剤(例えば抗生物質又は抗毒素Bモノクローナル抗体)と一緒に含む医薬組成物)が投与される。本明細書に記載の方法では、本技術の細菌株又はその芽胞を含む組成物は、C.ディフィシル感染(CDI)又はクロストリジウム・ディフィシル関連疾患(CDAD)の1つ以上の徴候、症候又はリスク因子(下痢、体重低下、食欲低下、鼓脹、インフルエンザ様症候、発熱、腹痛、悪心、脱水、結腸炎、及び偽膜性結腸炎が含まれるが、ただしそれらに限定されない)を有する対象動物に投与され得る。例えば、本技術の組成物の“治療的に有効な量”は、CDI又はCDADの1つ以上の徴候、症候又はリスク因子の存在、頻度又は重篤度が最低限緩和されるレベルを含む。いくつかの実施態様では、治療的に有効な量は、CDI若しくはCDADの生理学的作用、及び/又はCDI若しくはCDADのリスク因子、及び/又はCDI若しくはCDADを発症する可能性を低下又は緩和する。いくつかの実施態様では、治療的に有効な量は複数回投与によって達成される。いくつかの実施態様では、治療的に有効な量は単回投与で達成される。
本明細書で用いられるように、“フリーズドライ(freez-dried, freeze-drying)”及び“凍結乾燥(lyophilized, lyophilization)”いう用語は互換的に用いられ、生成物を凍結して真空下に置いた後で当該生成物から水分を除去するプロセス、及びそのような状態から生じた生成物を指す。
本明細書で用いられるように、“薬学的に許容できる担体及び/又は希釈剤”又は“薬学的に許容できる賦形剤”には、溶媒、分散媒体、コーティング、抗菌及び抗真菌剤、等張及び吸収遅延剤などが含まれるが、ただし前記に限定されない。いくつかの実施態様では、薬学的に許容できる担体は、多糖類、ローカストビーンガム、陰イオン性多糖類、デンプン、タンパク質、アスコルビン酸ナトリウム、グルタチオン、トレハロース、シュクロース、又はペクチンを含む。いくつかの実施態様では、多糖類は植物、動物、藻類又は微生物の多糖類を含む。いくつかの実施態様では、多糖類は、グアーガム、イヌリン、アミロース、キトサン、コンドロイチン硫酸、アルギン酸塩、又はデキストランを含む。いくつかの実施態様では、デンプンはコメデンプンを含む。生物学的に活性な物質のために、そのような媒体及び薬剤を使用することは当業界では周知である。賦形剤についての更なる詳細は下記で提供される。補助的活性成分(例えば抗微生物剤(例えば抗真菌剤))もまた組成物に取り入れることができる。
本明細書で用いられるように、“薬学的に許容できる賦形剤”は、動物又は人間に投与されたときに、有害なアレルギー性又は他の望ましくない反応を生じない物質及び組成物を指す。本明細書で用いられるように、当該用語は以下を含む:本発明の治療物質と不適切な負の態様で反応しない全ての不活性で非毒性の液体若しくは固体充填剤又は希釈剤、溶媒、分散媒体、コーティング、抗菌及び抗真菌剤、等張及び吸収遅延剤、保存料、及び同様なもの、例えば流動性医薬担体、例えば滅菌水、生理食塩水、糖溶液、トリス緩衝液、エタノール及び/又はある種の油。
本明細書で用いられるように、“プロバイオティクス”は、投与される対象動物の一過性又は内在性細菌叢の成分を含む細菌を指し、前記成分は、有益な予防的及び/又は治療的効果を対象動物に付与する。プロバイオティクスは安全であることが当業者には一般的に知られている。如何なる特定のメカニズムにも拘束されないが、本技術のB.アミロリケファシエンス株の予防的及び/又は治療的効果は、抗微生物活性を有する細胞外生成物の産生に起因する病原細菌の増殖阻止から生じることはあり得る。いくつかの実施態様では、“プロバイオティクス”は“生の生物学的治療薬製剤”を含む。
本明細書で用いられるように、疾患又は症状の“予防(prevention, prevent, preventing)”は、統計標本において、無処理コントロールと対比して処理対象動物/サンプルにおける異常若しくは症状の発生又は再発の減少を指すか、又は無処理コントロールと対比して異常若しくは症状の1つ以上の症候の開始の遅れを指す。
本明細書で用いられるように“対象動物”と“患者”は互換的に用いられる。いくつかの実施態様では、対象動物は動物である。いくつかの実施態様では、動物は哺乳動物である。いくつかの実施態様では、哺乳動物は人間である。いくつかの実施態様では、対象動物は魚類又は甲殻類である。いくつかの実施態様では、魚類又は甲殻類は水産養殖環境にある。
本明細書で用いられるように、“同時”投与という用語は、同じ時又は実質的に同じ時の同じルートによる少なくとも2つの薬剤の投与を指す。
本明細書で用いられるように、“別々の”投与という用語は、同じ時又は実質的に同じ時の異なるルートによる少なくとも2つの薬剤の投与を指す。
本明細書で用いられるように、“逐次”投与という用語は、異なる時における少なくとも2つの薬剤の投与を指し、投与ルートは同一であるか又は異なる。より具体的には、逐次使用は、他の薬剤の投与が開始する前の1つの薬剤の完全な投与を指す。したがって、別の薬剤を投与する前に、複数の薬剤の1つを数分、数時間又は数日にわたって投与することが可能である。
“相乗的治療効果”は累積よりも大きな治療効果を指し、前記効果は、少なくとも2つの治療薬剤の組合せによって生じ、かつ複数の薬剤の個々の投与により生じる効果を超える。例えば、CDI又はCDADの治療のための他の薬剤と一緒に本技術の細菌株を使用することは、累積的治療効果よりも大きい効果を生じ得る。いくつかの実施態様では、相乗効果は、各々が単独で用いられる場合に要求される用量よりも低い用量の本技術の細菌株又は他の薬剤の使用を可能にすることができる。
疾患又は異常の“治療(treating, treat, treated, treatment)”には以下が含まれる:(i)疾患又は異常の抑制、すなわちその発達を停止させる;(ii)疾患又は異常の緩和、すなわちその後退を引き起こす;(iii)異常の進行減速;及び/又は(iv)疾患又は異常の1つ以上の症候の抑制、緩和、又は進行減速。
記載の医療的疾患及び症状における多様な様式の治療又は予防は“実質的”を意味することが意図され、“実質的”は完全だけでなく完全に達しない治療又は予防も含み、その場合はある程度の生物学的又は医療的に対応する結果が達成されることは理解されよう。
II.クロストリジウム・ディフィシル感染(CDI)
クロストリジウム・ディフィシル感染(CDI)又はクロストリジウム・ディフィシル関連疾患(CDAD)は、嫌気性芽胞形成性グラム陽性細菌(クロストリジウム・ディフィシル)によって引き起こされる症候性感染症である。CDIの症候には水様下痢、発熱、悪心及び腹痛が含まれる。CDIは抗生物質関連下痢症例(AAD)の約20%の原因である。CDIの合併症には、偽膜性結腸炎、中毒性巨大結腸症、結腸穿孔、並びに敗血症及び死亡が含まれ得る。
CDIは細菌芽胞によって伝播される。芽胞は多くのタイプの殺菌剤に耐性であり、汚染された表面(食物表面を含む)上で数ヶ月の期間存続し得る。CDIのリスク因子には、抗生物質又はプロトンポンプ阻害剤の使用、入院、及び高齢であることが含まれる。健康な個体では、C.ディフィシルの増殖は胃腸管に存在する正常な微生物叢によってけん制される。広域抗生物質及び胃の酸性度を低下させる薬物(例えばプロトンポンプ阻害剤)の使用は、C.ディフィシル細菌を増殖させ感染を促進させ得る。結腸で、C.ディフィシルはエンテロトキシン(毒素A)及び細胞毒素(毒素B)を産生する。これら毒素は炎症媒介因子の生成を刺激し、前記因子は、腸壁透過性を高めて下痢をもたらし、結腸上皮細胞の劣化を引き起こす。CDIの診断は、便の培養又は細菌DNA若しくは毒素の存在の検査による。
いくつかの実施態様では、本技術は、C.ディフィシル感染を治療又は予防する方法及び組成物を提供する。前記治療又は予防は、C.ディフィシル感染に関連する1つ以上のリスク因子、徴候又は症候の重篤度を低下させることを含む。いくつかの実施態様では、当該組成物は、新規なバシルス・アミロリケファシエンス株ART24、ART4及びART12又はその芽胞を含む。
III.クロストリジウム・パーフリンゲンス感染
クロストリジウム・パーフリンゲンスは、グラム陽性嫌気性芽胞形成性の病原性細菌であり、自然界に常在し、土壌、朽ちた植物、海洋沈殿物及びヒトの胃腸管で見出される。C.パーフリンゲンスは、米国では食品媒介疾病のもっとも一般的原因の1つである。
C.パーフリンゲンス感染の症候には、腹痛、胃痙攣、下痢及び悪心が含まれ得る。C.パーフリンゲンスc型中毒は、壊疽性腸炎(ピグベル症候群としても知られている)を生じ得る。前記症候群は腸管細胞の死を引き起こし、しばしば致死的であり得る。
いくつかの実施態様では、本技術は、C.パーフリンゲンス感染の治療及び予防のための方法及び組成物を提供する。前記治療又は予防は、C.パーフリンゲンス感染に関連する1つ以上のリスク因子、徴候又は症候の重篤度を低下させることを含む。いくつかの実施態様では、当該組成物は、新規なバシルス・アミロリケファシエンス株ART24、ART4及びART12又はその芽胞を含む。
IV.リステリア・モノシトゲネス感染(リステリア症)
リステリア・モノシトゲネスは、宿主細胞で増殖及び再生するグラム陽性通性嫌気性の病原性細菌である。L.モノシトゲネスの侵襲性感染はリステリア症を引き起こし、汚染食品(例えば殺菌されていない酪農又は生食品)の摂取を介して伝播される。リステリアは、0℃程度の冷蔵温度で増加及び増殖するその能力により人間の食物管理をかいくぐることができる、もっとも病毒性の高い食物媒介病原体の1つである。米国では毎年、概算で1,600人がリステリア症を発症し、感染により約260人が死亡する。感染は、病気の妊婦及びその新生児、65歳以上の成人、及び免疫系が脆弱な人々でもっとも発生しやすい。高リスク個体では、感染は症例の20-30%で致死的である。感染は胃腸管に限定され得るが、脳、脊髄膜又は血流中に侵襲することがある。妊婦では、感染は流産、死産又は致死的感染新生児の早産をもたらし得る。
いくつかの実施態様では、本技術は、L.モノシトゲネス感染の治療及び予防のための方法及び組成物を提供する。前記治療又は予防は、L.モノシトゲネス感染に関連する1つ以上のリスク因子、徴候又は症候の重篤度を低下させることを含む。いくつかの実施態様では、当該組成物は、新規なバシルス・アミロリケファシエンス株ART24、ART4及びART12又はその芽胞を含む。
V.ビブリオ・パラヘモリチクス感染(ビブリオ症)
ビブリオ・パラヘモリチクスは、人間及び水産養殖動物の健康を脅かし得る水生動物原性の人畜共通感染因子である。V.パラヘモリチクスは、広く拡散し天然では海及び河口環境に生息するグラム陰性好塩性細菌である。環境因子がその増殖に影響を及ぼし、水が温かいときにその数は最高である。人間のV.パラヘモリチクス感染は、汚染された海産物の摂取により又は開放創傷の海水への暴露により生じる。V.パラヘモリチクスは散発性感染及び胃腸炎の流行と関連があった。V.パラヘモリチクスは、生、加熱不十分又は取り扱い不良海産物を摂取した後の人間の急性胃腸炎の主要な原因因子である。V.パラヘモリチクス感染にもっとも頻繁に付随する臨床的特色には、水様下痢、腹部痙攣、悪心及び嘔吐が含まれ、創傷感染及び敗血症の発生はより少ない。実験室診断は、臨床標本(血液、便、及び創傷サンプルを含む)から当該生物を単離することによって実施される。食物媒介V.パラヘモリチクス感染のほぼすべての症例が最近の海産物摂取歴と関連する。V.パラヘモリチクスは、人間の疾患でいくつかの毒素(例えば耐熱性直接溶血素(TDH)、TDH関連溶血素(TRH)及び耐熱性溶血素)を産生する。
水産養殖動物のV.パラヘモリチクス感染は重大な経済的損失をもたらし得る。感染は特にエビ養殖に損害を与え、ビブリオ症は、急性肝膵壊死病(AHPND)又は早期死亡症候群(EMS)を引き起こし得る。サケ養殖では、感染は、ひれ、眼及び腹部表面の出血を引き起こすことがあり、非常に高い死亡率を有する。PirAvp及びPirBvpから成るフォトラブダス昆虫関連(Pir)毒素は、エビのAHPNDと関連する毒素である。抗生物質耐性は、抗生物質を用いるV.パラヘモリチクス感染の治療を困難なものにし、水産養殖におけるV.パラヘモリチクス感染を制御するために代替療法の開発が希求される。
いくつかの実施態様では、本技術は、V.パラヘモリチクス感染の治療及び予防のための方法及び組成物を提供する。前記治療又は予防は、V.パラヘモリチクス感染に関連する1つ以上のリスク因子、徴候又は症候の重篤度を低下させることを含む。いくつかの実施態様では、当該組成物は、新規なバシルス・アミロリケファシエンス株ART24、ART4及びART12又はその芽胞を含む。いくつかの実施態様では、本技術は、水産養殖におけるV.パラヘモリチクス感染を予防又は治療するために、新規なバシルス・アミロリケファシエンス株ART24、ART4及びART12又はその芽胞を含む水浴(浸漬)治療剤を提供する。いくつかの実施態様では、本技術は、水産養殖におけるV.パラヘモリチクス感染を予防又は治療するために、新規なバシルス・アミロリケファシエンス株ART24、ART4及びART12又はその芽胞を含む魚類飼料又は魚類飼料添加物を提供する。
VI.本技術のバシルス・アミロリケファシエンス株
本開示の技術は、C.ディフィシル感染を効果的に治療又は予防する、数株のバシルス・アミロリケファシエンス菌の発見に関連する。本細菌株は人間の糞便サンプルから単離され、抗C.ディフィシル活性について分析された。一次スクリーニングはタンパク分解活性について実施され、二次スクリーニングは抗C.ディフィシル活性について実施された。C.ディフィシル株に対する抗微生物活性を示すコロニーを精製し、“ART24”(又は“ART024(2)”若しくは“024(2)”)、“ART4”(又は“A4”)、及びART12(又は“12 Aer 1”)と命名した。ART24は、NCIMBアクセッション番号43088の特徴を有する細菌株若しくはその芽胞又は当該株を含む組成物を指す。ART4は、NCIMBアクセッション番号43086の特徴を有する細菌株若しくはその芽胞又は当該株を含む組成物を指す。ART12は、NCIMBアクセッション番号43087の特徴を有する細菌株若しくはその芽胞又は当該株を含む組成物を指す。
いくつかの実施態様では、本技術の細菌株又はその芽胞は、C.ディフィシル、C.パーフリンゲンス又はL.モノシトゲネス感染を治療又は予防する方法及び組成物で用いられる。いくつかの実施態様では、本細菌株は、C.ディフィシル、C.パーフリンゲンス又はL.モノシトゲネス感染を予防又は制御するプロバイオティクスを含む。いくつかの実施態様では、本技術の組成物は細菌の栄養細胞を含む。いくつかの実施態様では、本技術の組成物は細菌の芽胞を含む。いくつかの実施態様では、本技術の組成物は、細菌の栄養細胞及び細菌の芽胞の組合せを含む。
VII.治療方法及び予防方法
下記考察は単に例示として提示され、限定であることを意図しない。
本技術のある特徴は、CDIを有すると診断されるかCDIを有すると疑われるか又はCDIを有するリスクがある対象動物で、C.ディフィシル感染(CDI)を治療又は予防する方法を含む。治療的適用では、ART24、ART4、ART12から成る群から選択される細菌株又はその芽胞及び前記の組合せを含む組成物又は医薬が、そのような疾患が疑われるか、又はすでにそのような疾患に罹患している対象動物(例えば下痢、体重低下、食欲低下、鼓脹、インフルエンザ様症候、発熱、腹痛、悪心、脱水、結腸炎又は偽膜性結腸炎を示す対象動物)に、当該疾患の症候(その合併症及び当該疾患の発達中に介在する病理学的表現型を含む)を治癒するか又は少なくとも部分的に停止させるために十分な量で投与される。
CDIを罹患する対象動物は、当業界で公知の診断アッセイ若しくは予後アッセイのいずれか又は組合わせによって認定される。例えば、CDIの典型的な症候には、下痢、体重低下、食欲低下、鼓脹、インフルエンザ様症候、発熱、腹痛、悪心、脱水、結腸炎又は偽膜性結腸炎が含まれるが、ただしそれらに限定されない。
いくつかの実施態様では、本技術の細菌株又はその芽胞で治療されるCDI対象動物は、下記症候の1つ以上の緩和又は除去を示すであろう:下痢、体重低下、食欲低下、鼓脹、インフルエンザ様症候、発熱、腹痛、悪心、脱水、結腸炎又は偽膜性大腸炎。
ある特徴では、本技術は、CDIを有するリスクがある対象動物においてCDI又はCDIの症候の開始を予防するか又は遅らせる方法を提供する。いくつかの実施態様では、本技術の細菌株は、食物サプリメントとして及び腸管の有益な細菌の再樹立のために有用なプロバイオティクスとして処方される。いくつかの実施態様では、本技術の細菌株は、薬学的適用で有用な生の生物学的治療薬製剤として処方される。
本技術のある特徴は、C.パーフリンゲンス感染を有すると診断されるかC.パーフリンゲンス感染を有すると疑われるか又はC.パーフリンゲンス感染を有するリスクがある対象動物において、C.パーフリンゲンス感染を治療又は予防する方法を含む。治療的適用では、ART24、ART4、及びART12から成る群から選択される細菌株又はその芽胞を含む組成物又は医薬が、そのような疾患が疑われるか、又はすでにそのような疾患に罹患している対象動物(例えば下痢、体重低下、食欲低下、鼓脹、インフルエンザ様症候、発熱、腹痛、悪心、脱水、結腸炎又は偽膜性結腸炎を示す対象動物)に、当該疾患の症候(その合併症及び当該疾患の発達中に介在する病理学的表現型を含む)を治癒するか又は少なくとも部分的に停止させるために十分な量で投与される。
C.パーフリンゲンス感染を罹患する対象動物は、当業界で公知の診断アッセイ若しくは予後アッセイのいずれか又は組合わせによって認定される。例えば、C.パーフリンゲンス感染の典型的な症候には、下痢、体重低下、食欲低下、鼓脹、インフルエンザ様症候、発熱、腹痛、悪心、脱水、結腸炎又は偽膜性結腸炎が含まれるが、ただしそれらに限定されない。
いくつかの実施態様では、C.パーフリンゲンス感染は本技術の細菌株又はその芽胞で治療され、対象動物は下記症候の1つ以上の緩和又は除去を示すであろう:下痢、体重低下、食欲低下、鼓脹、インフルエンザ様症候、発熱、腹痛、悪心、脱水、結腸炎又は偽膜性結腸炎。
ある特徴では、本技術は、C.パーフリンゲンス感染を有するリスクがある対象動物でC.パーフリンゲンス感染又はC.パーフリンゲンス感染の症候の開始を予防するか又は遅らせる方法を提供する。いくつかの実施態様では、本技術の細菌株は、食物サプリメントとして及び腸管の有益な細菌の再樹立のために有用なプロバイオティクスとして処方される。いくつかの実施態様では、本技術の細菌株は、薬学的適用で有用な生の生物学的治療薬製剤として処方される。
本技術のある特徴は、L.モノシトゲネス感染を有すると診断されるかL.モノシトゲネス感染を有すると疑われるか又はL.モノシトゲネス感染を有するリスクがある対象動物において、L.モノシトゲネス感染を治療又は予防する方法を含む。治療的適用では、ART24、ART4、及びART12から成る群から選択される細菌株又はその芽胞を含む組成物又は医薬が、そのような疾患が疑われるか、又はすでにそのような疾患に罹患している対象動物(例えば下痢、体重低下、食欲低下、鼓脹、インフルエンザ様症候、発熱、腹痛、悪心、脱水、結腸炎又は偽膜性結腸炎を示す対象動物)に、当該疾患の症候(その合併症及び当該疾患の発達中に介在する病理学的表現型を含む)を治癒するか又は少なくとも部分的に停止させるために十分な量で投与される。
L.モノシトゲネス感染を罹患する対象動物は、当業界で公知の診断アッセイ若しくは予後アッセイのいずれか又は組合わせによって認定される。例えば、L.モノシトゲネス感染の典型的な症候には、下痢、体重低下、食欲低下、鼓脹、インフルエンザ様症候、発熱、腹痛、悪心、脱水、結腸炎、又は偽膜性結腸炎が含まれるが、ただしそれらに限定されない。
いくつかの実施態様では、L.モノシトゲネス感染は本技術の細菌株又はその芽胞で治療され、対象動物は下記症候の1つ以上の緩和又は除去を示すであろう:下痢、体重低下、食欲低下、鼓脹、インフルエンザ様症候、発熱、腹痛、悪心、脱水、結腸炎又は偽膜性結腸炎。
ある特徴では、本技術は、C.パーフリンゲンス感染を有するリスクがある対象動物において、C.パーフリンゲンス感染又はC.パーフリンゲンス感染の症候の開始を予防するか又は遅らせる方法を提供する。いくつかの実施態様では、本技術の細菌株は、食物サプリメントとして及び腸管の有益な細菌の再樹立のために有用なプロバイオティクスとして処方される。いくつかの実施態様では、本技術の細菌株は、薬学的適用で有用な生の生物学的治療薬製剤として処方される。
本技術のある特徴は、V.パラヘモリチクス感染を有すると診断されるかV.パラヘモリチクス感染を有すると疑われるか又はV.パラヘモリチクス感染を有するリスクがある対象動物において、V.パラヘモリチクス感染を治療又は予防する方法を含む。治療的適用では、ART24、ART4、及びART12から成る群から選択される細菌株又はその芽胞を含む組成物又は医薬が、そのような疾患が疑われるか、又はすでにそのような疾患に罹患している対象動物(例えば胃腸炎、下痢、腹部痙攣、悪心、嘔吐又は創傷感染を示すヒト対象動物;急性肝膵壊死病(AHPND)又は早期死亡症候群(EMS)を示すエビ;ひれ、眼及び腹部表面の出血を示すサケ)に、当該疾患の症候(その合併症及び当該疾患の発達中に介在する病理学的表現型を含む)を治癒するか又は少なくとも部分的に停止させるために十分な量で投与される。
V.パラヘモリチクス感染を罹患する対象動物は、当業界で公知の診断アッセイ若しくは予後アッセイのいずれか又は組合わせによって認定される。例えば、V.パラヘモリチクス感染の典型的な症候には、汚染された海産物(例えば汚染されたエビ又はサケ)に触れた後の水様下痢、腹部痙攣、悪心、嘔吐、又は創傷感染が含まれるが、ただしそれらに限定されない。
いくつかの実施態様では、V.パラヘモリチクス感染は本技術の細菌株又はその芽胞で治療され、対象動物は、V.パラヘモリチクス感染に関連する症候の1つ以上の緩和又は除去を示す。
VIII.投与様式及び有効投薬量
C.ディフィシル、C.パーフリンゲンス、L.モノシトゲネス、又はV.パラヘモリチクス感染の予防、緩和又は治療、及び/又は感染に関連する1つ以上のリスク因子、徴候又は症候の重篤度の軽減で使用される本技術の組成物は、本技術のB.アミロリケファシエンス細菌の生プロバイオティクスを含み、栄養細胞及び/又は芽胞の形態で提供される。いくつかの実施態様では、細菌株は凍結乾燥される。本技術の組成物は、有効量(すなわち所望の治療効果を有する量)で対象動物に投与される。用量及び投薬レジメンは、対象動物の感染の程度、用いられる個別のB.アミロリケファシエンス株の特徴(例えばその治療インデックス)、対象動物、及び対象動物歴に左右されるであろう。有効量は、前臨床及び臨床試験中に内科医及び臨床医の周知の方法によって決定され得る。
本技術の組成物は、食物に添加するために又は食物サプリメントとして用いるために処方され得る。処方物はさらにまた、他のプロバイオティクス又は芽胞発芽及び/又は細菌増殖を促進する栄養素を含むことができる。
本技術の組成物の追加の成分は、シュクロース、アスコルビン酸ナトリウム及びグルタチオンから成る群から選択される保存料を含むことができる。いくつかの実施態様では、保存料は、ヌクレオチド、二糖類、ポリオール、及び多糖類から成る群から選択される凍結保護物質である。いくつかの実施態様では、凍結保護物質は、イノシン5’一リン酸(IMP)、グアノシン5’一リン酸(GMP)、アデノシン5’一リン酸(AMP)、ウラノシン5’一リン酸(UMP)、シチジン5’一リン酸(CMP)、アデニン、グアニン、ウラシル、シトシン、グアノシン、ウリジン、シチジン、ヒポキサンチン、キサンチン、オロチジン、チミジン、イノシン、トレハロース、マルトース、ラクトース、シュクロース、ソルビトール、マンニトール、デキストリン、イヌリン、アスコルビン酸ナトリウム、グルタチオン、脱脂乳、及び凍結保護物質18から成る群から選択される。
本明細書に記載のB.アミロリケファシエンス細菌株(すなわちART24、ART4及びART12)を投与のために単独で又は組合わせて医薬組成物に取り込むことができ、さらに本明細書に記載の疾患の治療又は予防のために対象動物に投与することができる。そのような組成物は典型的には活性薬剤及び薬学的に許容できる担体を含む。本明細書で用いられるように、“薬学的に許容できる担体”には、薬学的投与に適合する生理食塩水、溶媒、分散媒体、コーティング、抗菌及び抗真菌剤、等張及び吸収遅延剤などが含まれる。補助的活性化合物もまた組成物に取り込むことができる。担体は、散剤形の処方物のための固体系乾燥素材でもよく、液体若しくはゲル形の処方物のための液体若しくはゲル系素材でもよい。前記形状は投与経路又は投与様式に部分的に左右される。いくつかの実施態様では、薬学的に許容できる担体は、多糖類、ローカストビーンガム、陰イオン性多糖類、デンプン、タンパク質、アスコルビン酸ナトリウム、グルタチオン、トレハロース、シュクロース、又はペクチンを含む。いくつかの実施態様では、多糖類は植物、動物、藻類又は微生物の多糖類を含む。いくつかの実施態様では、多糖類は、グアーガム、イヌリン、アミロース、キトサン、コンドロイチン硫酸、アルギン酸塩、又はデキストランを含む。いくつかの実施態様では、デンプンはコメデンプンを含む。
医薬組成物は、典型的にはその意図する投与ルートに適合するように処方される。投与ルートの例には、腸(例えば経口、舌下、直腸)投与が含まれる。治療組成物は、経口投与に適切であるように多様な態様で、例えば液体、粉末化食物サプリメント、固型食物、パッケージ食物、ウェハース、錠剤、トローチ、又はカプセル(例えばゼラチンカプセル)などとして処方され得る。いくつかの実施態様では、本技術の治療組成物は、凍結乾燥ART4、ART12及び/又はART24を含む。いくつかの実施態様では、凍結乾燥ART4、ART12及び/又はART24はカプセルに包まれる。治療組成物は、直腸内投与に適切であるように多様な態様で、例えば座薬、液体浣腸又は泡沫として処方され得る。当業者には他の処方も極めて明白であろう。pHを酸又は塩基(例えば塩酸又は水酸化ナトリウム)で調整することができる。
水産養殖に適用するためには、本技術の医薬組成物は、魚類飼料若しくは魚類飼料添加物として又は水浴(浸漬)治療薬剤として処方され得る。
任意の治療薬剤の投薬量、毒性及び治療有効性は、細胞培養又は実験動物で標準的な薬学的手順によって決定できる。細胞培養アッセイ及び動物試験から得られたデータを、人間で使用される投薬量の範囲の処方で用いることができる。そのような化合物の投薬量は、ほとんど又は全く毒性を示さないED50を含む循環濃度範囲内であり得る。投薬量は、用いられる剤形及び利用される投与ルートに左右されながら前記範囲内で変動し得る。本方法で用いられる任意の化合物について、治療的に有効な用量は最初に細胞培養アッセイから概算され得る。1用量を動物モデルで処方し、細胞培養で決定されるIC50(すなわち、症候の最大阻害の半分を達成する試験化合物の濃度)を含む循環血漿濃度範囲を達成することができる。そのような情報を用いて、人間で有用な用量を正確に決定することができる。
いくつかの実施態様では、本技術の組成物は、生命活性を有するB.アミロリケファシエンス(すなわちART24、ART4及び/又はART12)細菌(すなわち栄養細胞)又は細菌芽胞の108コロニー形成単位(CFU)を1グラム投薬量組成物中に含む。いくつかの実施態様では、本技術の方法は、1日当たり約104から約1012の生存細菌又は芽胞の投与を含む。いくつかの実施態様では、本技術の組成物は、経口デリバリー用に再懸濁される凍結乾燥素材又は散剤としてデリバリーされるか、又はカプセルにパッケージされる。より良好な腸内安定性のために、凍結乾燥素材及びカプセルをコーティングすることができる。
例示的な治療レジメンは1日に1回又は1週間に1回の投与を伴う。治療的適用では、疾患の進行が低下又は停止するまで又は対象動物が疾患の症候の部分的又は完全な緩和を示すまで、比較的短い間隔で比較的高い投薬量が時々要求される。その後、対象動物に予防的レジメンを与えることができる。いくつかの実施態様では、本技術の組成物は、1日に1回、2回若しくは3回投与で、10から14日間、又は対象動物が一次疾患から治癒したように思われるまで、一次疾患の再発リスクにはないように若しくは当該疾患に罹患するリスクにはないように思われるまで投与される。いくつかの実施態様では、投与は、CDI治療のために当業界で公知の薬剤、例えば抗生物質(バンコマイシン、メトロニダゾール又はフィダキソマイシンが含まれるが、ただしそれらに限定されない)との短期間暴露と対にされ、その後1日に1回、2回若しくは3回の投与が、10から14日間、又は患者が一次疾患から治癒したように思われるまで、又は疾患の再発リスクにはないように思われるまで続く。いくつかの実施態様では、予防方法は、1日に1回、2回若しくは3回投与で、10から14日間、又はCDIのリスクがあると判明している(例えばPPI使用又は免疫抑制)患者の症例では当該疾患に患者が罹患するリスクにはないと思われるまで、本技術の組成物を投与することを含む。
ある種の因子が対象動物の効果的な治療に必要な投薬量及びタイミングに影響し得ることは当業者には理解されよう。前記因子には、疾患又は異常の重篤度、以前の治療、対象動物の一般的な健康状態及び/又は年齢、並びに他の疾患の存在が含まれるが、ただし前記に限定されない。さらにまた、本明細書に記載する治療組成物の治療的に有効な量を用いる対象動物の治療は、単一治療又は一連の治療を含むことができる。
IX.本技術のB.アミロリケファシエンス株を用いる併用療法
いくつかの実施態様では、本技術のB.アミロリケファシエンス株又はその芽胞は、CDIの予防又は治療のための1つ以上の追加の治療法と併用され得る。追加の治療薬剤には、メトロニダゾール、フィダキソマイシン、バンコマイシン、ニタゾキサニド、糞便微生物叢移植、及び抗毒素Bモノクローナル抗体から成る群から選択される1つ以上の追加の治療薬剤が含まれるが、ただし前記に限定されない。
いくつかの実施態様では、追加の治療薬剤は、本技術のB.アミロリケファシエンス株又はその芽胞と一緒に、例えば相乗的治療効果が生じるように対象動物に投与される。例えばCDIの予防又は治療のための1つ以上の追加の治療薬剤とともに、ART24、ART4及び/又はART12を投与することは、当該疾患の予防又は治療において相加効果より大きな効果を有するであろう。
何れの症例でも、複数の治療薬剤を任意の順序で投与又は同時にでも投与し得る。同時の場合は、複数の治療薬剤は、ただ1つの均一化形態、又は複数の形態で(単なる例示として、単一のピル又は2つの別々のピルとして)提供され得る。治療薬剤の1つを複数の用量で投与してもよく、又は両方の薬剤を複数用量として投与してもよい。加えて、併用方法、併用組成物、及び併用処方物はただ2つの薬剤の使用に限定されることはない。
下記実施例は例示としてのみ提供され限定としてではない。本質的に同じ又は類似の結果を得るために、変更又は修正し得る重要ではない多様なパラメータを当業者は容易に認識し得よう。本実施例が、添付の特許請求の範囲によって規定される本技術の範囲を限定すると解釈されてはならない。下記実施例の各々のために、本明細書に記載するいずれの細菌株も用いることができよう。例示すれば、下記実施例で用いられる細菌株はART24、ART4、ART12、又はその組合せであり得よう。
材料と方法
ヒト糞便サンプル:糞便サンプルを下記年齢範囲の男女の対象者(N=22)から収集した:20-39歳(N=14);40-59歳(N=3);60-79歳(N=4);及び80-99歳(N=1)。糞便サンプルを実験室で受け取り、糞便排泄後8-12時間以内の新しい状態で処理した。分析の当日に、最大回収希釈液(MRD)(CM0733, Oxoid)を用いてスラリーを調製した。これらのスラリーを等体積のエタノールと2時間混合し、その後でサンプルをMRDで連続的に希釈し、ブレインハートインフュージョン(BHI)(1.10493.0500, Merck)寒天プレートの表面に広げた。これらのプレートを続いて24時間好気的にインキュベートした。
抗クロストリジウム・ディフィシル株の同定(ウェル拡散アッセイ(WDA)):細菌株をサンプルから単離し、抗クロストリジウム・ディフィシル活性について分析した。糞便サンプル由来の連続希釈細菌コロニーを有するBHI寒天プレートに、C.ディフィシルを接種した補強クロストリジウム培地(RCM)(1.015410.0500 Merck)軟寒天を重層した。潜在的抗C.ディフィシルコロニーは、細菌コロニーを取り巻く阻害ゾーンの存在によって同定された。C.ディフィシルをRCM寒天に1%(v/v)で接種し、プレートを硬化させた。無菌的パスツールピペットを用いて硬化寒天プレートにウェルを作成した。潜在的抗C.ディフィシル細菌株を重層プレートから単離し、再度ストリークして純粋コロニーを担保した。潜在的抗C.ディフィシル細菌株を、好気的に200rpmで振盪し37℃でインキュベートしながらBHIブロスで増殖させた。細菌株の一晩培養物を遠心分離し、上清pHを中和し0.22μmフィルターでろ過滅菌して無細胞上清(CFS)を担保した。当該細菌CFSの50マイクロリットルをRCMプレートに好気的に分配し、このプレートを24時間インキュベートした。ウェルを取り巻く阻害ゾーンの有無を調べることによって、抗C.ディフィシル活性を評価した。重層C.ディフィシル株に対する抗微生物活性を示すコロニーを精製して-80℃でストックし、ART24、ART4及びART12(本明細書ではまたそれぞれ“ART024(2)”、“ART04-A4”及び“ART012-Aer1”とも称される)と命名した。
単離株は、37℃で24時間、ブレインハートインフュージョン(BHI)ブロスで200rpmで振盪しながら及び/又は寒天上の静止で好気的に増殖させた。
ユニバーサル16S rRNAプライマーを用いる種レベルの遺伝子型の特徴付け及び識別:16S rRNA遺伝子配列決定の結果に基づいて、ART24、ART4及びART12を各々B.アミロリケファシエンス種のメンバーと同定した。各株の全ゲノム配列から識別されたDNAジャイレースサブユニットAのDNA配列(gyrA)を用いて、ART24、ART4及びART12をさらにまた、B.ベレゼンシス(B. velezensis)/B.アミロリケファシエンス亜種プランタルム(plantarum)及び操作グループ、バシルス・アミロリケファシエンスのメンバーと同定した。
この株のグリセロール(G5516, Sigma)ストックを-80℃で保存した(200μLの100%グリセロールにBHIブロスで増殖させた800μL培養物を添加)。
バシルス・アミロリケファシエンス株は抗C.ディフィシル活性を示す
本実施例は、本技術のB.アミロリケファシエンス株が強力な抗C.ディフィシル活性を示すことを明らかにする(図1A及び1B)。
細菌株:上記に記載のウェル拡散アッセイ(WAD)を用いて、3候補株(ART24、ART4、ART12)をC.ディフィシルの臨床単離株に対して試験した。図1A及び1Bは、この株に対して達成された大きな活性ゾーンを示す。
したがって、これらの結果は、本技術のB.アミロリケファシエンス株がC.ディフィシルの増殖を阻害する方法において有用であることを示す。
本技術のB.アミロリケファシエンス株の抗C.ディフィシル活性は消化性プロテアーゼに非感受性である
本実施例は、本技術のB.アミロリケファシエンス株が消化性プロテアーゼ(例えばトリプシン、ペプシン、キモトリプシン及びプロテイナーゼ-K)に非感受性であることを明らかにする。
ペプシン及びトリプシンに対するART24上清の(非)感受性を試験するために、C.ディフィシルに対してWDAを実施した。各プロテアーゼの調製物を個々に上清に直接又は上清の隣に添加し、37℃で嫌気的に24時間インキュベートした。図2Aに示すように、無処理コントロールと比較してゾーンサイズの縮小はなく、したがってART24培養由来の上清によって示される抗C.ディフィシル生物活性は総じて当該プロテアーゼに対して非感受性である。
トリプシン、キモトリプシン及びプロテイナーゼ-Kに対するART4上清の(非)感受性を試験するために、C.ディフィシルに対してWDAを実施した。前記では、各プロテアーゼの調製物を個々に上清の隣に添加し、37℃で嫌気的に24時間インキュベートした。図2Bに示すように、無処理コントロールと比較してゾーンサイズの縮小はなく、したがってART4培養由来の上清によって示される抗C.ディフィシル生物活性は総じて当該プロテアーゼに対して非感受性である。
図2A及び2Bに示すように、被検消化性酵素のいずれもART24又はART4由来の上清で阻害作用を示さなかった。したがって、これらの結果は、本技術の細菌株を含む組成物は経口投与後に抗C.ディフィシル活性を保持することを示す。
本技術のB.アミロリケファシエンス株はアミロサイクリシンの集塊を含む
本実施例は、本技術のB.アミロリケファシエンス株がアミロサイクリシン(グラム陽性細菌(例えばC.ディフィシル)に対抗する作用を有するバクテリオシン)を産生することを明らかにする。
図3A及び3Bに示すように、ART24及びART4の培養上清の質量分析(MS)は、アミロサイクリシンの存在をそれぞれm/z 6,382.17及び6,381.34で明らかにした。しかしながら、このバクテリオシンはDSM7T株では完全に欠失していた(図3C)。
略記すれば、培養上清の150mLを遠心分離し、細胞を70%プロパン-2-オール0.1%TFA(IPA)と混合し、上清をカラム(30gのXADを含む)に適用し、250mLの30%エタノールで洗浄し、IPAで抗菌活性を溶出させた。細胞及びSN XADサンプルを5g、20mLのC18 SPEカラム(メタノール及び水で予め平衡化)に通した。カラムを15%エタノールで洗浄し、70%プロパン-2-オール0.1%TFAで溶出させた。IPA溶出物を濃縮し、1mLをセミプレップC12プロテオジュピター(Proteo Jupiter)(10x250mm、4μ、90Å)RP-HPLCカラムに適用した。27.5-85%アセトニトリル0.1%TFAグラディエントで泳動させ、緩衝液Bは90%アセトニトリル0.1%TFAである。溶出物を214nmでモニターし、画分を1分間隔で収集した。MALDI TOF質量分析を用いてペプチドのサイズを評価した。
HPLC泳動中に得られた画分を続いてC.ディフィシルに対するWDAで試験し、抗C.ディフィシル活性領域を同定した。WDAで認識できる活性画分を続いてMALDI-TOF質量分析計で分析して活性成分を同定した。ART24及びART4上清の質量スペクトルは、アミロサイクリシン及びプリパスタチンが当該上清の潜在的な抗C.ディフィシル成分であることを指示している(図3A、3B、図9C、9E)。
したがって、これらの結果は、本技術のB.アミロリケファシエンス株は、図3A及び3Bのウェル拡散アッセイ(WDA)で示されるように抗C.ディフィシル作用を有するアミロサイクリシンを産生することを示す。
本技術のB.アミロリケファシエンス株の抗C.ディフィシル活性はプロテイナーゼ-Kに非感受性である
本実施例は、本技術のB.アミロリケファシエンス株の無細胞上清が、プロテイナーゼ-K(ProK)(アミロサイクリシンを分解する)に非感受性であることを明らかにする。
図4Aに示すように、ART24から収集した上清はProKの存在下で活性を有し、アミロサイクリシンは当該株によって産生される唯一の抗C.ディフィシル微生物物質ではないことを示す。
略記すれば、インジケーターとしてC.ディフィシルを用いてWDAを実施し、プロテイナーゼ-Kを直接添加するか又は隣接ウェルに添加した。無処理コントロールと比較したとき、どちらの場合もゾーンサイズの縮小も阻害もなかった。質量分析は、アミロサイクリシンピークがプロテイナーゼ-Kの存在下で失われるときに抗C.ディフィシル活性が維持されることを示す(図4B)。
表1に示すように、抗SMASH(antibiotics & Secondary Metabolite Analysis Shell)データベースで実施した検索に基づけば、本技術のB.アミロリケファシエンス株(ART4、ART12及びART24)のゲノム配列は、抗C.ディフィシル陰性株DSM7Tに対してオーバーラップする(ただし同一ではない)抗微生物プロフィールを予測する。
ART4、ART12及びART24の全ゲノム配列のGenBankファイルを、選択した規定値特色とともに抗SMASHデータベースにアップロードし、続いてバシルスゲノムの抗微生物領域を公知の抗微生物クラスターと比較した。
Figure 0007397071000001
したがって、これらの結果は、本技術のB.アミロリケファシエンス株が多様な範囲の抗微生物活性を保有することを示している。
本技術のB.アミロリケファシエンス株は液体共培養アッセイにおいてC.ディフィシルに対して殺菌性である
図5Aに示すように、24時間共培養ART24及びC.ディフィシル(等レベルで接種)は、C.ディフィシル総数の4.1 log減少をもたらす。
略記すれば、B.アミロリケファシエンスART24及びC.ディフィシルの18時間培養物の100μLアリコットを、予め条件付けした10mLのBHIブロスに共同接種及び別々に接種し、37℃で24時間嫌気的にインキュベートした。C.ディフィシルの総数決定は、ブラジアCCEY寒天(LAB160, Lab M)にプレートし37℃で48時間嫌気的にインキュベートして達成された。4.1 log減少は、単独接種で24時間のC.ディフィシル総数を、B.アミロリケファシエンスART24と24時間共培養したときに達成された総数と比較したときに観察された。T0におけるC.ディフィシル数の減少として表現した場合、B.アミロリケファシエンスART24との共培養は2 log未満ほどの減少である。
図5Bに示すように、進行中のC.ディフィシル培養物に10xART24をT3h及びT6hに24時間接種すると、ODの読取り毎にC.ディフィシル増殖の減少が生じる。
細菌株:上記に記載の嫌気性共培養方法を用いて、log期進入C.ディフィシル培養物(最初のC.ディフィシル接種後T3h)にART024を10:1の比で添加すると、非暴露コントロール培養と比較してC.ディフィシル増殖阻害が生じる。
細菌株:上記に記載の嫌気性共培養方法を用いて、log期のC.ディフィシル培養物(C.ディフィシル接種後T6h)にART024を10:1の比で添加するとき、非暴露コントロール培養と比較してC.ディフィシル増殖阻害が生じる。
したがって、これらの結果は、本技術のB.アミロリケファシエンス株を含む組成物が、C.ディフィシル感染又はクロストリジウム・ディフィシル関連疾患(CDAD)を治療又は予防する方法で有用であることを示す。
本技術のB.アミロリケファシエンス株はC.ディフィシル臨床単離株に対して活性を示す
図6A及び6Bに示すように、ART4、ART12及びART24の上清は、広範囲のリボ型(DPC 6219、DPC 6220、及びDPC 6350)を有するいくつかの異なる臨床C.ディフィシル単離株の一組に対して抗C.ディフィシル活性を示し(図6A)、さらにART24は同時期の28の他の臨床単離株に対しても抗C.ディフィシル活性を示す(図6B、表2)。ART4、ART12及びART24はまた、C.ディフィシル単離株EM304及びAPC43に対して活性を示した(データは示されていない)。
Figure 0007397071000002

Figure 0007397071000003
略記すれば、ウェル拡散アッセイを用いて、臨床C.ディフィシル単離株に対するバシルス・アミロリケファシエンス上清(当該株由来及び種々の時点由来)の作用を調べた。各臨床単離株(1% v/v)を接種したRCM寒天のウェルに50μLの上清を添加した。
これらの結果は、本技術のB.アミロリケファシエンス株を含む組成物がC.ディフィシル感染又はクロストリジウム・ディフィシル関連疾患(CDAD)を治療又は予防する方法で有用であることを示す。
本技術のB.アミロリケファシエンス株はC.ディフィシル及びB.チューリンゲンシスに対して選択的である
上清に対する活性スペクトルを確認するために、共生生物パネル(ラクトバシルス・レウテリ、ラクトバシルス・ラムノスス、スタフィロコッカス・キャピチス)及びバシルス・チューリンゲンシスをC.ディフィシルと比較した。ウェル拡散アッセイ(WDA)を用いて、3株及び各株の24時間、48時間培養物の上清を比較した。ラクトバシルス株をマン・ロゴサ・シャープ(MRS)(288130, Difco)寒天に接種し、B.チューリンゲンシスをBHI寒天に接種し、C.ディフィシルをRCM寒天に接種した。全ての株を1%(v/v)で接種した。Lb.レウテリ、Lb.ラムノスス及びS.キャピチスに対する阻害ゾーンは認識されなかった。B.チューリンゲンシス及びC.ディフィシルに対しては全ての株及び培養時点で阻害ゾーンが認識された。
図7Aに示すように、ART4(“A4”)、ART12(“12 Aer 1”)、及びART24(“024(2)”)株由来上清は、C.ディフィシル及びB.チューリンゲンシスに対して選択的に活性があり、被検ヒト共生細菌に対しては活性がなかった。
図7Bに示すように、ヒト結腸微生物叢サンプルにin vitroで添加された新鮮なART24(“024(2)”)株は、調べた主要なヒト結腸の細菌門(すなわちプロテオバクテリア門、フィルミクテス門、バクテロイデテス門、ベルコミクロビア門、及びラクトバシルス門)を温存する。
これらの結果は、本技術のB.アミロリケファシエンス株を含む組成物が、共生細菌集団を枯渇させることなく、C.ディフィシル感染又はCDADを選択的に治療又は予防する方法で有用であることを示す。
本技術のB.アミロリケファシエンス株はEFSA抗生物質感受性ガイドライン内にあり、病毒性因子又は病原性アイランドを含まない
表3に示すように、本技術のB.アミロリケファシエンス株(例えばART4、ART12及びART24)は、欧州食品安全機関(EFSA)ガイドライン内にある。列挙抗生物質の最少阻害濃度(MIC)はμg/mLとして表されている。EFSAの検査推奨にしたがって追加試験を凍結乾燥ART24ロットCO-33-10A2及びCO-33-12A2並びにResearch and Master Cell Banks CO-33-ART24 BHI及びCO-33-ART24 SYDで実施し、結果を表4に示す。
Figure 0007397071000004
表4:B.アミロリケファシエンス株(ART24)はEFSA抗生物質感受性ガイドライン内にある
Figure 0007397071000005
a 利用可能な場合にはCLSI M45(2015)ブレークポイント基準を用いた分類別注釈。カナマイシン及びストレプトマイシンのためのMIC注釈は欧州食品安全機関カットオフ値(2012)を用いた。
略記すれば、バシルス・アミロリケファシエンスの3-5コロニーから材料を選び、4mLのMRDに再懸濁して~1x108 CFU/mLの細胞濃度を得た。この懸濁物から、46μLを23mLの90%イソ-センシテストブロス(CM0473, Oxoid)(10%BHIブロスを含む)に移し、最終接種濃度5x105 CFU/mLとした。予め作成した96ウェルプレートのウェルを100μLの最終懸濁物で満たした。プレートをAeraSeal(A9224, Sigma Aldrich)シーリングフィルムで密封した(好気性バシルス株の増殖を促進するため)。続いてプレートを37℃で24時間インキュベートした。結果を、可視増殖を阻害する抗生物質の最少濃度として24時間後に記録する。予め作成したパネルVetMIC Lact-1 & Lact-2(SVA, Uppsala, Sweden)を用いた。前記パネルは、抗生物質アンピシリン、バンコマイシン、ゲンタマイシン、カナマイシン、ストレプトマイシン、エリスロマイシン、クリンダマイシン、テトラサイクリン、クロラムフェニコール、ネオマイシン、ペニシリン、キヌプリスチン-ダルフォプリスチン、リネゾリド、トリメトプリム、シプロフロキサシン及びリファンピシンを含む。
本技術の株の抗生物質耐性欠如は、抗生物質耐性水平伝播のリスクを排除する。
さらにまた、KEGG、RAST SEEDビューアー、アイランドビューアー4及び公知の毒素産生バシルス種とのACT比較などを用いて実施した検索は、本技術のB.アミロリケファシエンス株のゲノムで如何なる病毒因子も病原性アイランドも提示しなかった。したがって、これらの結果は、当該株が共生細菌及び/又は病原体に耐性を付与する特性を欠くという点でこれら株のプロバイオティクス安全性を示す。
クロストリジウム・ディフィシル関連疾患(CDAD)治療のための本技術のB.アミロリケファシエンス株と他の薬剤との共投与
表5に示すように、本実施例は、本技術のB.アミロリケファシエンス株が高レベルのメトロニダゾール(Met)には耐性であるが、フィダキソマイシン(FDX)には完全に感受性であることを示す。
表5:メトロニダゾール(Met)及びフィダキソマイシン(FDX)に対するB.アミロリケファシエンス株の感受性
Figure 0007397071000006
CLSI標準方法:全てトリプリケートである。臨床単離株C.ディフィシルに対するFDX MIC(0.004-8μg/mL)。臨床単離株C.ディフィシルに対するMet MIC(0.02-4μg/mL)。
略記すれば、最少阻害濃度アッセイを96ウェルプレート(Sarstedt)を用いてトリプリケートで実施した。各抗生物質の512μg/mLの最初の濃度から2倍連続希釈をBHIブロス(Merck)で実施した。標的株を一晩準培養し、OD600nmが0.5になるまでインキュベートしてから200μLに105cfu/mLの最終接種物を生じるように希釈し、抗生物質調製物に添加した。プレートを適切な温度でインキュベートし16時間後に精査した。MICは増殖が認められない最少濃度として決定された。
これらの結果は、本技術の株のみを又は抗生物質(例えばメトロニダゾール)と一緒に含む医薬組成物がC.ディフィシル感染又はCDADを治療又は予防する方法で有用であることを示す。
本技術の、B.アミロリケファシエンス株の保存のためのフリーズドライ(凍結乾燥)
本実施例は、本技術の株がフリーズドライ(凍結乾燥)される組成物及び方法で当該株が有用であることを明らかにする。
2xSG芽胞形成培地:Difco栄養ブロス16.0g/L;KCl、2.0g/L;MgSO4.7H2O、0.5g/L。pHを7.0に調整し、オートクレーブする。オートクレーブ及び冷却後、以下を加える:1M Ca(NO3)2.4H2O、1.0mL/L;0.1M MnCl2.4H2O、1.0mL/L;1mM FeSO4.7H2O、1.0mL/L;50%(w/v)グルコース、2.0mL/L。
芽胞調製方法:50mLのBHI(1.10493.0500, Merck)培地にB.アミロリケファシエンスの新しいコロニーの細胞を接種する。200rpmで振盪しながら(オービタルプラットフォーム振盪装置)37℃にて24時間好気的にフラスコで増殖させる。適切な容器中の2xSG(1L)で1/200に希釈し、200rpmで振盪しながら37℃で増殖させる。光学顕微鏡を用いて毎日サンプルを芽胞についてチェックする。位相差顕微鏡法が理想的である。2-3日後に集団の90%を超えるものが芽胞を形成しているはずである。可能ならば、低温を維持しながら9000rpmで20分の遠心分離で細胞をペレット化させるか、或いは少量の場合はベンチトップ型遠心分離で十分であろう。氷冷水を用いて2-3回芽胞を洗浄及び遠心分離して残留栄養素を除去し、残留する栄養細胞を溶解する。芽胞ペレットを10mg/mLリゾチーム溶液に再懸濁し、37℃で1時間インキュベートする。氷冷水で4-6回芽胞を洗浄及び遠心分離して残留栄養素を除去し、残留する栄養細胞を溶解させる。VirTis Advantage Wizardフリーズドライヤーで芽胞の3mLアリコットを24時間かけてフリーズドライし、長期保存のために密封フリーズドライバイアルに室温で保存する。
Infogest COSTアクションが概略するSGFに基づいて以下を含む模擬胃液を調製した:37.3g/L KCl、68g/L KH2PO4、84g/L NaHCO3、117g/L NaCl、30.5g/L (NH4)CO3、44.1g/L CaCl2及び20,000U/mL溶液の2mL。図10Aに示すように、本技術のB.アミロリケファシエンス株(例えばART4、ART12及びART24)の芽胞は、模擬胃液に暴露された場合に生存する。
図10B及び表6に示すように、本技術のB.アミロリケファシエンス株(例えばART4、ART12及びART24)の芽胞は、フリーズドライと再懸濁の後に100%の生存能力を発揮する。
細胞の強靭さを試験するために、これらの株をフリーズドライした。略記すれば、ART24、ART4及びART12の一晩培養物を当業界で公知の方法にしたがって増殖させ、15%w/vトレハロース溶液に再懸濁した。細胞計測を実施した。
細胞を22時間フリーズドライし、その後、それらを失われた水と等体積に再懸濁した。表6は生存能力の結果を示す。
表6:フリーズドライ(凍結乾燥)後のB.アミロリケファシエンス株の生存能力
Figure 0007397071000007
したがって、これらの結果は、本技術の株がフリーズドライ(凍結乾燥)される組成物及び方法で有用であることを示す。
in vivo有効性の評価
本実施例は、C.ディフィシル感染又はCDADの治療及び予防方法におけるB.アミロリケファシエンス株ART24のin vivo有効性を示すであろう。
図8Aは、本技術のB.アミロリケファシエンス(“B.amy”)株のin vivo有効性を評価する例示的な設計を提供する。表7は下記に記載する試験で用いられるグループの説明を提供する。
表7:in vivo試験の全般的設計
Figure 0007397071000008
*B amy培養物を遠心分離して使用済み培地に再懸濁した。
#B amy培養物を遠心分離して可能な限り上清を除去し、PBSに再懸濁した。
B amyは毎日新しく増殖させる。
C.ディフィシルマウスモデル:C.ディフィシル感染のマウスモデルを他の場所に記載されたように調製した(Chen, X, et al., Gastroenterology 135:1984-1992, 2008)。
マウス(C57BL/6Jの雌)を先だって15匹の4処置グループに分け(表7)、各ケージに5匹の動物を収容した。
マウスは、C.ディフィシル感染(試験0日目)の13日前から飲み水により抗生物質カクテルを連続して8日間投与された。抗生物質カクテルは新しく調製した提供抗生物質で3日目毎に交換された。抗生物質カクテルは以下から成っていた:1%グルコース、カナマイシン(0.5mg/mL)、ゲンタマイシン(0.044mg/mL)、コリスチン(1062.5U/mL)、メトロニダゾール(0.269mg/mL)、シプロフロキサシ(0.156mg/mL)、アンピシリン(0.1mg/mL)及びバンコマイシン(0.056mg/mL)。C.ディフィシル感染の5日前に、抗生物質の水を取り除いた。動物を清潔なケージに入れ、無菌的な飲み水をマウスに提供した。感染3日前に、10mL/kgの体積の胃管栄養でマウスに10mg/kgのクリンダマイシンを投与した。
試験品の調製:in vivo試験の準備のために、B.アミロリケファシエンスをin vitro培養し、-80℃グリセロールストックとして保存した。
凍結ストックの株をTSA寒天プレートに適用して(投与の3日前)、一晩37℃で培養した。一晩のプレート培養物から1つのコロニーを50mLのBHIブロスに再懸濁し、振盪しながら37℃で一晩インキュベートした。この一晩培養物を新しいBHIブロス(100mL)で1:100に希釈し、振盪しながら37℃で16時間インキュベートした。続いてこの培養物を2,500rpmで20分間遠心分離した。上清を除去し、ペレットを合計10mLの使用済み培地又は合計10mLの無菌的PBSに再懸濁した。この調製懸濁物の連続希釈及びTSA寒天への播種を各投与日に実施して接種物の濃度を確認した。
C.ディフィシルの調製:感染4日前に、C.ディフィシルATCC43255を凍結ストックから培養しTSA-IIプレートに適用し37℃で48時間嫌気的にインキュベートした。48時間後、プレートのコロニーをSMB(芽胞形成培地ブロス)に再懸濁し、600nmの波長で0.2のODに調整した。調整した細菌懸濁物を新しいSMブロスで1:10に希釈し、37℃で48時間嫌気的にインキュベートした。接種から48時間後に、細菌懸濁物を0.2のODに調整し、続いて生理食塩水に100倍希釈して感染接種物を作成した。接種物を連続希釈して実際のCFUインプットを決定した。接種物の芽胞調製もまた実施して、接種物中の芽胞対栄養細胞の比を決定した。
感染の樹立:調製したC.ディフィシル細菌懸濁物の0.20mLで、60匹のマウスの全てを経口投与により感染させた。感染後動物をそれらのケージに戻した。0日目のB.アミロリケファシエンス処置を動物に実施してから約4時間後に、接種物は試験0日目に動物にデリバリーされた。
試験品(B.アミロリケファシエンス)による処置:使用済み培地に再懸濁したB.アミロリケファシエンス(“B amy QD”)又はPBSに再懸濁したもの(“B amy PBS”)のどちらかによる処置の実施を感染1日前に動物で開始した。全ての動物に経口胃管栄養により0.2mL/マウスの体積で投与した。コントロールマウスにはバンコマイシンを50mg/kg及び投与率10mL/kgで投与した。投与材料は、試験材料の調製で上記に説明したように毎日新しく調製された。
観察:試験経過中はマウスを毎日観察した。体重は-1日目から試験終了(10日目)まで継続して収集した。臨床観察もまた実施し、不利な所見は適切な時には記録した。所見には下痢の有無、無気力、躯幹を丸めた姿勢、異常体温(触れたときに冷たい)、毛皮の状態、脱水及び死亡が含まれる。
結果:図8Bに示すように、PBSに懸濁したART24細胞(“B amy PBS”)を1日に1回投与されたマウスは、“ビヒクル”(PBS)投与グループと比較してはるかに低いパーセンテージで異常な臨床徴候を示した。これは、バンコマイシン処置グループのパーセンテージと同様なパーセンテージであった。
図8Cに示すように、PBS再懸濁ART24細胞(“B amy PBS”)によるC.ディフィシル感染マウスの処置は、ビヒクル処置グループと比較してC.ディフィシル感染誘発体重低下を減少させるが、使用済み培地懸濁物(“B amy QD”)による処置は体重低下を減少させない。
図8Dは、B amy PBS投与グループの動物の平均体重及び毎日の統計分析を示す。*p<0.05;**p<0.01;多重比較による二元配置ANOVA。
図8Eに示すように、ビヒクル処置グループ(11/15)又は使用済み培地再懸濁B.アミロリケファシエンス投与グループ(“B amy QD”;12/15)よりもB amy PBS投与グループ(14/15)及びバンコマイシン処置グループ(15/15)でより多くの動物が生存した。
したがって、これらの結果は、本技術のB.アミロリケファシエンス株がC.ディフィシル感染又はCDADを治療又は予防する方法で有用であることを示している。
バシルス・アミロリケファシエンス株は抗C.パーフリンゲンス及び抗L.モノシトゲネス活性を示す
本実施例は、本技術のB.アミロリケファシエンス株が抗C.パーフリンゲンス及び抗L.モノシトゲネス活性を示すことを明らかにする。
ART4、ART12及びART24株を、200rpmで振盪しながら37℃でインキュベートしてBHIブロスで好気的に増殖させた。この細菌株の一晩培養物を遠心分離し、上清のpHを中和して0.22μmフィルターでろ過滅菌し無細胞上清(CFS)であることを担保した。この細菌CFSの50μLをRCMプレートのウェルに嫌気的に分配し、プレートを24時間インキュベートした。抗C.パーフリンゲンス及びL.モノシトゲネス活性を、ウェルを取り巻く阻害ゾーンの有無を調べることによって評価した。
上記に記載のWDA方法を用い、3候補(ART24、ART4、ART12)の各々の調製上清をC.パーフリンゲンスの7つの臨床単離株に対して試験した。図9AはC.パーフリンゲンスに対して発揮された活性ゾーンを示す。
図9B-9Eに示すように、C.パーフリンゲンスに対するDSM7T(図9B)、ART4(図9C)、ART12(図9D)及びART24(図9E)培養のHPLC画分のMALDI-TOF MSクロマトグラフは、活性な抗C.パーフリンゲンス代謝物としてプリパスタチン(フェンギシン)を示す。プリパスタチンはDSM7T(図9B)培養上清のスペクトルには存在しない。
図9Fに示すように、抗L.モノシトゲネスウェル拡散アッセイは、L.モノシトゲネスの単一株に対するART4、ART12及びART24の阻害作用を明らかにする。
したがって、これらの結果は、本技術のB.アミロリケファシエンス株がC.パーフリンゲンス及びL.モノシトゲネス増殖を阻害する方法で有用であり、C.パーフリンゲンス及びL.モノシトゲネス感染を治療又は予防する方法で有用であることを示す。
凍結乾燥バシルス・アミロリケファシエンス株は抗C.ディフィシルエンテロトキシン(毒素A)及びサイトトキシン(毒素B)活性を示し、液体共培養アッセイでC.ディフィシルに対し殺菌性である
毒素A及びBに対する活性
ブレインハートインフュージョン(BHI)培地で新しく増殖させたART24を、イソプロパノール(IPA)抽出上清画分として調製されたペレット化細胞部分及びPBSで再構成された凍結乾燥散剤(Drug substance lot CO-33-8A1)とともに、C.ディフィシル毒素A及びB開裂活性について試験した。標準毒素A及びB抗体を用いてウェスタンブロット分析を実施した。
新しく増殖させたART24のpH中性化IPA抽出上清、及び再構成した凍結乾燥ART24調製物は、C.ディフィシル毒素A(図11A)及び毒素B(図11B)の完全な開裂を引き起こした。毒素開裂量は、再構成された凍結乾燥ART24 CFUの量に左右された。
液体共培養アッセイ
凍結乾燥ART24調製物を、C.ディフィシル栄養細胞混合物又はC.ディフィシル芽胞混合物を含む液体培養に添加し、タウロコール酸ナトリウムを補充したBHI培地で液体共培養物として24時間インキュベートした。ART24は1x107CFU/mLで存在し、C.ディフィシルは1x103CFU/mLで存在した。基準計測はデュープリケートで実施し、24時間における計測はトリプリケートで実施した。
図11Cに示すように、24時間後に、ART24の非存在下で培養したC.ディフィシルサンプルは、培養開始時の計測と比較したときC.ディフィシルCFU/mLで4logを超える増加を示した。対照的に、ART24を接種された培養物はC.ディフィシル総数で2logを超える減少を示し、これはアッセイ検出限界を下回る。C.ディフィシル栄養細胞及び芽胞総数は、ART24を含むサンプルでは定量/検出不能であった。
総合的に、これらの結果は、本技術のB.アミロリケファシエンス株が、処理(例えば洗浄、遠心分離、トレハロース/凍結保護物質との混合)後及び凍結乾燥後でさえも抗C.ディフィシル活性を保持することを示している。これらの結果はまた、抗C.ディフィシル活性が凍結乾燥材料の再水和後も存在することを明示する。したがって、これらの結果は、本技術の凍結乾燥B.アミロリケファシエンス株がC.ディフィシル感染又はCDADを治療又は予防する方法で有用であることを示す。
本技術のB.アミロリケファシエンス株はビブリオ・パラヘモリチクスに対抗する活性を示す
本実施例は、本技術のB.アミロリケファシエンス株が抗ビブリオ・パラヘモリチクス活性を示すことを明らかにする(図12)。
V.パラヘモリチクスDSM 10027(ATCC 17802、CIP 75.2、NCMB 1902、NCTC 10903、WDCM 00037)に対するART4、ART12及びART24の抗微生物活性を試験した。V.パラヘモリチクスをフラスコのLB+3%塩液体培地で170rpmで一晩振盪しながら37℃にて増殖させ、続いて1%の接種物として軟化(tempered)LB+3%塩寒天に添加した。LB+3%寒天プレートを冷却し、いったん冷えたら寒天内にピペットを用いてウェルを作る。ART4、ART12及びART24の24時間(T24)及び48時間(T48)無細胞上清を前記ウェルに添加し、このプレートを37℃でインキュベートし、続いてゾーン形成を調べた。
図12に示すウェル拡散アッセイは、ART4、ART12及びART24株の培養上清の各々について抗V.パラヘモリチクス活性ゾーンを示している。
したがって、これらの結果は、本技術のB.アミロリケファシエンス株がV.パラヘモリチクス増殖を阻害する方法で有用であり、V.パラヘモリチクス感染を治療する方法で有用であることを示す。

Claims (19)

  1. ART24(NCIMB 受託番号43088)、ART4(NCIMB 受託番号43086)、及びART12(NCIMB 受託番号43087)から成る群から選択される細菌株。
  2. (a)ART24(NCIMB 受託番号43088)、ART4(NCIMB 受託番号43086)、及びART12(NCIMB 受託番号43087)から成る群から選択される1つ以上の細菌株、および、
    (b)保存料、
    を含む組成物。
  3. 細菌株が凍結乾燥されている、請求項2に記載の組成物。
  4. 細菌株が芽胞の形態にある、請求項2又は3に記載の組成物。
  5. 保存料が、
    (a)シュクロース、トレハロース、アスコルビン酸ナトリウム、及びグルタチオンから成る群から選択される、又は、
    (b)凍結保護物質である、又は、
    (c)ヌクレオチド、二糖類、ポリオール、及び多糖類から成る群から選択される凍結保護物質である、又は、
    (d)イノシン5’一リン酸(IMP)、グアノシン5’一リン酸(GMP)、アデノシン5’一リン酸(AMP)、ウラノシン5’一リン酸(UMP)、シチジン5’一リン酸(CMP)、アデニン、グアニン、ウラシル、シトシン、グアノシン、ウリジン、シチジン、ヒポキサンチン、キサンチン、オロチジン、チミジン、イノシン、トレハロース、マルトース、ラクトース、シュクロース、ソルビトール、マンニトール、デキストリン、イヌリン、アスコルビン酸ナトリウム、グルタチオン及び脱脂乳、から成る群から選択される凍結保護物質である、又は、
    (e)トレハロースを含む凍結保護物質である、
    請求項2に記載の組成物。
  6. ART24(NCIMB 受託番号43088)、ART4(NCIMB 受託番号43086)、及びART12(NCIMB 受託番号43087)から成る群から選択される1つ以上の細菌株を含む、医薬組成物。
  7. 薬学的に許容できる担体をさらに含み、前記薬学的に許容できる担体が、多糖類、ローカストビーンガム、陰イオン性多糖類、デンプン、タンパク質、アスコルビン酸ナトリウム、グルタチオン、トレハロース、シュクロース、又はペクチンを含む、請求項6に記載の医薬組成物。
  8. さらに抗生物質を含む、請求項6に記載の医薬組成物。
  9. 腸内投与、経口デリバリー、舌下デリバリー、直腸デリバリー、又はプロバイオティクスとしての使用のために処方される、請求項6-8のいずれかに記載の医薬組成物。
  10. その必要がある対象動物で、クロストリジウム・ディフィシル(Clostridium difficile)感染、クロストリジウム・ディフィシル関連疾患(CDAD)、クロストリジウム・パーフリンゲンス感染、リステリア・モノシトゲネス感染、又は、ビブリオ・パラヘモリチクス感染を治療若しくは予防する方法に使用するための医薬組成物であって、前記方法が前記医薬組成物の治療的に有効な量を前記対象動物に投与する工程を含み、前記医薬組成物がART24(NCIMB 受託番号43088)、ART4(NCIMB 受託番号43086)、及びART12(NCIMB 受託番号43087)から成る群から選択される1つ以上の細菌株を含む、前記医薬組成物。
  11. 細菌株が凍結乾燥されている、又は、芽胞の形態にある、請求項10に記載の医薬組成物。
  12. (a)方法がクロストリジウム・ディフィシル感染又はCDADを治療若しくは予防するための方法であり、クロストリジウム・ディフィシル感染又はCDADが、下痢、体重低下、食欲低下、鼓脹、インフルエンザ様症候、発熱、腹痛、悪心、脱水、結腸炎、及び偽膜性結腸炎の1つ以上を含む、又は、
    (b)方法が、CDADを治療若しくは予防するための方法であり、CDADが、抗生物質関連下痢(AAD)を含む、又は、
    (c)方法が、クロストリジウム・パーフリンゲンス感染を治療又は予防する方法であり、前記感染が、腹痛、胃痙攣、下痢、及び悪心の1つ以上を含む、又は、
    (d)方法が、リステリア・モノシトゲネス感染を治療又は予防する方法であり、前記感染が、腹痛、インフルエンザ様症候、胃痙攣、下痢及び悪心の1つ以上を含む、
    請求項10又は11に記載の医薬組成物。
  13. 腸内投与される、請求項10-12のいずれか1項に記載の医薬組成物。
  14. 方法が、さらに
    (a)対象動物に1つ以上の抗生物質を別々に、逐次的に、又は同時に投与する工程を含む、又は、
    (b)抗毒素Bモノクローナル抗体を別々に、逐次的に、又は同時に投与する工程を含む、
    請求項10-13のいずれか1項に記載の医薬組成物。
  15. 方法が、ビブリオ・パラヘモリチクス(Vibrio parahaemolyticus)感染を治療又は予防する方法であって、対象動物が魚類又は甲殻類である、請求項10記載の医薬組成物
  16. (a)多糖類が、植物、動物、藻類、又は微生物の多糖類、を含む、又は、
    (b)多糖類が、グアーガム、イヌリン、アミロース、キトサン、コンドロイチン硫酸、アルギン酸塩、又はデキストランを含む、又は、
    (c)デンプンがコメデンプンを含む、
    請求項7記載の医薬組成物。
  17. 抗生物質がメトロニダゾール、バンコマイシン及びニタゾキサニドの1つ以上を含む、請求項8記載の医薬組成物。
  18. 1つ以上の抗生物質がメトロニダゾール、バンコマイシン及びニタゾキサニドの1つ以上を含む、請求項14に記載の医薬組成物。
  19. (a)魚類又は甲殻類が水産養殖環境にある、又は、
    (b)魚類又は甲殻類が水産養殖環境にあり、投与が組成物を水産養殖環境に提供する工程を含む、又は、
    (c)魚類又は甲殻類が水産養殖環境にあり、魚類飼料又は魚類飼料添加物として処方される、又は、
    (d)魚類又は甲殻類が水産養殖環境にあり、水浴治療剤として処方される、
    請求項15記載の医薬組成物。
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