患者にガスの流れ(1つ又は複数のガスを含んでいてよい)を送達するための呼吸補助装置10が図1に示されている。装置10は、例えば、CPAP装置又は高流量装置とすることができる。例示的なCPAP装置は、国際公開第2011/056080号に記載されている。その明細書の内容の全体を参照によって本願に援用する。
CPAP装置は、ガス供給部であり、またガス加湿装置であってもよい。この装置は、閉塞性睡眠時無呼吸(OSA)、いびき、又は慢性閉塞性肺疾患(COPD)、及びその他をはじめとする病気の治療のために陽圧でのガス(加湿又はその他)の供給を必要とする患者又は使用者に対して呼吸補助を提供するように動作可能である。CPAP装置は典型的に、加湿液体チャンバを含み、補助呼吸ユニットと加湿器の複合体を形成する。
CPAP装置は、加湿器と併用した場合、必要な圧力でのガスが補助呼吸ユニット又はブロワユニットからブロワ下流の液体チャンバへと送達される構造を典型的に有する。ガスは、液体チャンバを通過しながら、液体蒸気(例えば、水蒸気)で飽和する。柔軟な管状ガスコンジットがガスを加湿チャンバから下流の使用者又は患者に送達する。
高流量装置は、呼吸を補助する、及び/又は慢性閉塞性肺疾患(COPD)を含む呼吸障害を治療するために患者に高流量のガス又は高流量療法を送達するために使用されてよい。高流量装置は、ガス供給部を含み、典型的に加湿装置を含む。
呼吸補助装置は典型的に、呼吸コンジット等の1つ又は複数の付属物と、ガスを患者に送達するためのカニューレ又はマスク等の患者インタフェースを有する。コンジットにより、ガスを呼吸補助装置のハウジングから患者へと送達できる。例えば、装置は床又はその他の支持面上に置かれてよく、患者はベッド上にいてよい。呼吸補助装置は、加湿器液体チャンバを受けるための凹部を有していてよい。液体チャンバは、例えば、液体を1つ又は複数のチューブを介して加湿器液体チャンバに送達する柔軟な液体バッグから液体を受ける。代替的に、液体チャンバは取外して、必要に応じて再充填することもできる。凹部には、液体チャンバを加熱するための加熱板が収容され、液体チャンバを通過するガスが加湿される。すると、加湿ガスは患者に送達される。
おおまかに言えば、装置10は主ハウジング100を含み、そこには、モータ/インペラ装置の形態の流れ発生器11、加湿器12、コントローラ13、及びユーザI/Oインタフェース14(例えば、ディスプレイとボタン等の入力装置、タッチスクリーン、又はその他を含む)が収容される。コントローラ13は、装置のコンポーネントを制御するように構成又はプログラムされ、その中には、流れ発生器11を動作させて、患者に送達するためのガスの流れ(ガスフロー)を生成すること、加湿器12を動作させて生成されたガスフローを加湿及び/又は加熱すること、ユーザインタフェース14から装置10の再構成及び/又は使用者が決定する動作のためのユーザ入力を受信し、使用者に情報を(例えば、ディスプレイ上で)出力することが含まれる。使用者は、患者、医療従事者、又は装置の使用に関心を持つ他のあらゆる人物であり得る。
患者呼吸コンジット16は、呼吸補助装置10のハウジング100の中のガスフロー出力又は患者出口ポート30に接続され、マニホルド19及び鼻プロング18を備える鼻カニューレ等の患者インタフェース17に接続される。それに加えて、又は代替的に、患者呼吸コンジット16はフェイスマスクに接続できる。それに加えて、又は代替的に、患者呼吸コンジットは、鼻ピローマスク、及び/又は鼻マスク、及び/又は気管切開インタフェース、又は他のあらゆる適当な種類の患者インタフェースに接続できる。呼吸補助装置10により生成されるガスフローは、加湿されてもよく、患者呼吸コンジット16を介して患者インタフェース17を通じて患者に送達される。患者呼吸コンジット16は、患者へと通過するガスフローを加熱する加熱ワイヤ16aを有することができる。加熱ワイヤ16aはコントローラ13の制御下に置かれる。患者呼吸コンジット16及び/又は患者インタフェース17は、呼吸補助装置10の一部と考えることも、代替的にその周辺器具と考えることもできる。呼吸補助装置10、呼吸コンジット16、及び患者インタフェース17は集合的に、呼吸補助システム又は、幾つかの構成ではフロー療法システムを形成してよい。
例示的な呼吸補助装置10の一般的な動作は当業者の間で知られており、ここで詳しく説明する必要はない。しかしながら、おおまかに言えば、コントローラ13は流れ発生器11を制御して、所望の流量のガスフローを発生させ、1つ又は複数のバルブを制御して、空気と酸素若しくは他の代替的なガスとの混合を制御し、及び/又は加湿器12を制御して、適当なレベルまで、ガスフローの加湿及び/又はガスフローの加熱を行う。ガスフローは、患者呼吸コンジット16及び患者インタフェース17を通じて患者へと方向付けられる。コントローラ13はまた、加湿器12の加熱素子及び/又は患者呼吸コンジット16内の加熱素子16aを制御して、患者のための所望のレベルの治療及び/又は快適さを実現する所望の温度までガスの加湿及び/又は加熱を行うことができる。コントローラ13は、ガスフローの適当な標的温度でプログラムでき、又はそれを特定できる。
フロー、温度、湿度、及び/又は圧力センサ等の動作センサ3a、3b、3c、20、及び25を呼吸補助装置10内の様々な場所及び/又は患者呼吸コンジット16及び/又は患者インタフェース17に設置できる。センサからの出力はコントローラ13によって受信され、それが呼吸補助装置10を最適な療法を提供するような方法で動作させるのに役立てることができる。幾つかの構成では、最適な療法の提供には患者の吸気フローを満たすことが含まれる。装置10は、送信器及び/又は受信器15を有していてよく、それによってコントローラ13はセンサからの信号8を受信し、及び/又は呼吸補助装置10の各種のコンポーネントを制御することが可能となり、これには流れ発生器11、加湿器12、及び加熱ワイヤ16a、又は呼吸補助装置10に関連する付属物若しくは周辺機器が含まれるが、これらに限定されない。それに加えて、又は代替的に、送信器及び/又は受信器15は、データをリモートサーバに送達し、又は装置10の遠隔制御を可能にしてよい。
呼吸補助装置10は何れの適当な種類の装置であってもよいが、幾つかの構成では、(例えば、空気、酸素、その他のガス混合物、又はそれらの何れかの組合せの)ハイガスフロー又は高流量療法を患者に送達して、呼吸を補助し、及び/又は呼吸疾患を治療してよい。幾つかの構成では、ガスは酸素であるか、それを含む。幾つかの構成では、ガスは酸素と周囲空気の混合物を含む。本明細書で論じられる高流量療法には、当業者により理解されているその典型的な通常の意味が与えられるものとし、これは一般に、意図的にシールが解かれた患者インタフェースを介して、加湿された呼吸ガスの標的流れを、一般に患者の吸気フローを満たす、又はそれを超えるように意図された流量で送達する呼吸補助システムを指す。典型的な患者インタフェースとしては、鼻又は気管患者インタフェースが含まれるが、これらに限定されない。成人の場合の典型的な流量は、多くの場合、約15リットル毎分(LPM)~約70リットル毎分又はそれ以上の範囲であるが、これに限定されない。小児患者(例えば、新生児、幼児、児童)の場合の典型的な流量は、多くの場合、患者の体重1キログラムあたり約1リットル毎分~患者の体重1キログラムあたり約3リットル毎分又はそれ以上の範囲であるが、これに限定されない。高流量療法はまた、補助酸素を含むガス混合組成物及び/又は治療用薬剤の投与を含んでいてよい。高流量療法は、鼻高流量(NHF:nasal high flow)、加湿高流量鼻カニューレ(HHFNC:humidified high flow nasal cannula)、高流量鼻酸素(HFNO:high flow nasal oxygen)、高流量療法(HFT:hifh flow therapy)、又は気管高流量(THF:tracheal high flow)のほか、その他の一般的な名称として呼ばれることが多い。
例えば、幾つかの構成において、成人の患者の場合、「高流量療法」は、約10リットル毎分(10LPM)以上、例えば約10LPM~約100LPM、又は約15LPM~約95LPM、又は約20LPM~約90LPM、又は約25LPM~約85LPM、又は約30LPM~約80LPM、又は約35LPM~約75LPM、又は約40LPM~約70LPM、又は約45LPM~約65LPM、又は約50LPM~約60LPMの流量で患者にガスを送達することを指してよい。幾つかの構成において、新生児、幼児、又は児童患者の場合、「高流量療法」は、約1LPM超、例えば約1LPM~約25LPM、又は約2LPM~約25LPM、又は約2LPM~約5LPM、又は約5LPM~約25LPM、又は約5LPM~約10LPM、又は約10LPM~約25LPM、又は約10LPM~約20LPM、又は約10LPM~約15LPM、又は約20LPM~約25LPMの流量で患者にガスを送達することを指してよい。成人患者、新生児、幼児、又は児童患者での高流量療法装置は、幾つかの構成において、約1LPM~約100LPMの流量で、又は上述の部分的範囲の何れかの中のある流量で患者にガスを送達してよい。送達されるガスは、あるパーセンテージの酸素を含んでいてよい。幾つかの構成において、送達ガス中の酸素のパーセンテージは、約20%~約100%、又は約30%~約100%、又は約40%~約100%、又は約50%~約100%、又は約60%~約100%、又は約70%~約100%、又は約80%~約100%、又は約90%~約100%、又は約100%、又は100%であってよい。
高流量療法は、患者の吸気フローを満たすか、それを超えること、患者の酸素化を増大させること、及び/又は呼吸仕事量を軽減させることにおいて有効であることがわかっている。それに加えて、高流量療法は、鼻咽頭フラッシング効果を発生することがあり、それによって上気道の解剖学的死腔に高流量の流入ガスフローが流される。これによって、毎回の呼吸に利用可能な新鮮なガスの貯蔵部が得られ、それと同時に二酸化炭素、窒素等の再呼吸が最小限とされる。
高流量療法の一例において、シールが解かれた、又はシールされていないユーザインタフェース、例えば鼻カニューレが使用される。CPAPでは、シールされたインタフェース、例えば鼻マスク、フルフェイスマスク、又は鼻ピロー等が典型的に使用される。
患者インタフェース17は、気圧性外傷(例えば、大気に関する圧力差による肺又はその他の呼吸器への組織損傷)を防止するために、シールされていないインタフェースであってよい。患者インタフェースは、マニホルドと鼻プロングを備える鼻カニューレ、及び/又はフェイスマスク、及び/又は鼻ピローマスク、及び/又は鼻マスク、及び/又は気管切開インタフェース、又は他のあらゆる適当な種類の患者インタフェースであってよい。
前述のように、呼吸補助装置10は、呼吸補助装置10の機能、使用、及び/又は構成を支援するための各種の特徴を有する。
図2~5に示されるように、第一の構成の呼吸補助装置10は、主ハウジング100を有する呼吸補助装置ベースユニット50を含む。主ハウジング100は、主ハウジング上側シャシ102と主ハウジング下側シャシ104を有する。
ベースユニット50の主ハウジングは、周辺壁配置を有する。周辺壁配置は、取外し可能な加湿器液体チャンバ151を受けるための加湿器液体チャンバベイを提供する凹部108を画定する。取外し可能な液体チャンバ151は、患者に送達されることになるガスを加湿するための水等の適当な液体を収容する。
装置10のベースユニット50は取外し可能フィンガガード140を有していてよく、これは、液体チャンバが凹部108内にあるとき、及びフィンガガードのバリア141aが図に示されるようにカバー位置にあるときに、使用者が液体チャンバのベースフランジ155に接触しないようにガードする。バリア141aは、カバー位置と、凹部108がバリア141aによりあまり覆われないか、覆いが除かれる、下に下げられたアクセス位置との間で移動可能である。
図の形態で、主ハウジングの下側シャシ104の周辺壁配置は、主ハウジング100の前後方向に向けられる実質的に垂直な左側外壁109と、実質的に垂直な右側外壁111と、壁109、111との間に延び、これらを接続する実質的に垂直な後方外壁113(図37)と、を含む。図36及び37に示されるように、底壁115は壁109、111、113の下端間に延び、これらを接続し、装置の底部及び液体チャンバベイの実質的に水平な床部分を形成する。
凹部108の床部分は、加湿プロセス中に使用するための、液体チャンバ151内の液体を加熱する加熱板140又はその他の適当な加熱素子等の加熱装置を受ける受容部分108aを有する。加熱板は典型的に、液体チャンバ151のベース154の形状に実質的に対応する形状を有し、例えば円形状等である。加熱板140は弾性的に、例えばばね等の付勢装置の上に取り付けられる。弾性取付によって、加熱板は下方に移動して、液体チャンバ151を凹部108に収容し、それと同時に液体チャンバが凹部108に挿入されたところで加熱板140と液体チャンバのベースとの間の良好な接触を保持することができる。
主ハウジングの下側シャシ104は、例えばクリップ等の適当な固定具又は内蔵された取付機構の何れかによって、上側シャシ102に取付可能である。主ハウジングの下側シャシ104が主ハウジングの上側シャシ102に取り付けられると、上側及び下側シャシの壁は相互に係合する。
下側シャシ104はモータ凹部122(図39)を有し、これはモータ凹部122に永久的に挿入されても、又はモータ凹部122から取外し可能であってもよいモータモジュールを受ける。凹部の開口は、底壁115のその後方縁辺に隣接して提供され、取外し可能モータモジュールを受ける。モータモジュールのベース123は、モータ凹部121への開口を覆う。モータモジュールは、ガスの流れを起こすためのブロワを形成するモータを含み、モータモジュールを通過するガスの特性を感知するための1つ又は複数のセンサを含んでいてよい。モータモジュールは、モータモジュールを通って流れるガスのパラメータを感知するセンサを含んでいてよい。
モータモジュールと装置10のベースユニット50のハウジングには、ガスを装置のベースユニット50の1つ又は複数のガス入口から、ガスを加湿するための液体チャンバ151のガス入口ポート157へと送達するための適当なチューブ及び/又はガス流路が提供される。ガスは液体チャンバ151のガス出口ポート159から患者出口ポート30へと(加湿ガス入口ポート163を介して)、及びそれによって患者呼吸コンジット16と患者インタフェース17を介して患者へと送達される。
モータ凹部122は、ハウジングの底壁115の凹部開口を含む。代替的に、凹部開口は、ハウジングの異なる部分、例えばハウジングの側面、前面、又は上面にあってもよい。
装置10のベースユニット50は、停電時又はポータブルでの使用のために、装置に電源供給するためのバッテリモジュール125を有していてよい。バッテリモジュールは、バッテリを収容するバッテリカバー126を含む。バッテリモジュール125のバッテリは交換可能であってよい。
図の形態では、バッテリモジュール125のバッテリカバー126は装置ハウジング100の後壁113の外側に連結される。これは、バッテリを冷却するための大きい表面積を提供し、バッテリから装置内に入る熱の量を減らす。それに加えて、この構成により、特にバッテリの充電中に、装置のコンポーネントから発せられる熱がバッテリに与える影響が軽減される。代替的な構成では、バッテリは主ハウジングの内側に取り付けられてもよい。
ハウジングには、いったん取り付けられたバッテリを覆うバッテリカバー126(図48a、48b)が提供されてよい。代替的に、バッテリは、カバーのないハウジング100に直接取り付けられてもよい。バッテリ、及びしたがってバッテリカバー126は、ハウジングの底壁115から突出しないような大きさであってよい。代替的に、バッテリカバー126は、より大きいバッテリを収容するために、より長く、ハウジングの底壁115から突出してもよい。
図3に示されるように、装置10のベースユニット50は、装置を支持装置に取り付けるための取付機構127を有する。
取付機構127は、装置10のベースユニット50の主ハウジングの一部と一体に形成されてよい。図の形態では、取付機構127はハウジング100の下側シャシ104の左側壁109と一体に形成されている。取付機構127は、その代わりに、ハウジング100の他の壁の何れか、例えば後壁、右側壁、又はその他の壁と一体に形成することもできる。
装置の主ハウジング100は、取付機構127を一体形成できるのに適した何れの材料で形成されてもよい。例えば、ハウジング100はポリカーボネートで形成されてよい。
一体の取付機構127は、追加的な、部分的にねじ止めされたものと比較して、より高い衝撃強さを有する。取付機構127の補強はまた、例えば壁厚を変化させること、肋材を設けること、又は内部形状を変化させることによって行われてもよい。
図3は、呼吸補助装置10と使用するための加湿器液体チャンバ151を示す。チャンバ151は取外し可能な液体チャンバであり、それに呼吸ガスを加湿するための水等の液体が充填される。液体チャンバ151は、呼吸補助装置10のベースユニット50から取外し可能であり、その再充填又は処分がより容易となる。
液体チャンバ151は、周辺壁153と屋根156を有する本体152を有する。本体は、液体を受けるための内側チャンバを画定する。ベース154は、周辺壁の下端に提供され、周辺壁153の下端から外側に突出するベースフランジ155を含む。液体チャンバガス入口ポート157と液体チャンバガス出口ポート159を含む第一及び第二のベースユニット接続ポートは、液体チャンバ151の内側チャンバと連通する。呼吸補助装置ベースユニット50は、ガス出口ポート161と加湿ガス入口ポート163を含む相補的なチャンバ接続ポートを含む。液体チャンバが凹部108に受けられてハウジング100と係合すると、液体チャンバガス入口ポート157はガス出口ポート161に接続され、これはモータモジュールからガス流路を介してガスを受け取り、液体チャンバガス出口ポート157は加湿ガス入口ポート163に接続され、加湿ガスを液体チャンバから患者出口ポート30へと送達する。
液体チャンバ151は、概して円形の周辺形状を有することができ、又は他の何れの適当な形状を有することもでき、凹部108の形状は必要に応じて相応に調整される。
図の形態において、液体チャンバ151は実質的に円筒形状を有する。
液体チャンバ151のベース154は熱伝導性を有する。特に、液体チャンバ151のベース154は、熱伝導性の高い材料で製作され、それによって使用中に呼吸補助装置10のベースユニット50の加熱板140と接触すると、チャンバ内の液体が加熱される。
液体チャンバ151は装置10のベースユニット50に、ハウジング100の前方位置からハウジング100の後方に向かう方向である、液体チャンバ151の凹部108へのその後方挿入方向CIDに流体連結できる。ガス出口ポート161は、固定されたL字形エルボウを介して、モータ/インペラユニットからのガス流路と流体連通する。
加湿ガス入口ポート163は、ハウジングに取外し可能に接続できる取外し可能エルボウ171(図6~13)を含む取外し可能コンポーネントで具現化される。取外し可能エルボウ171はL字形であり、患者呼吸コンジット16に連結されてガスを患者インタフェース17へと送達する直立患者出口ポート30をさらに含む。異なる構成では、取外し可能コンポーネントはエルボウ形状を有していなくてもよく、その代わりに、例えば整列した入口及び出口ポートを有することもできる。
ガス出口ポート161、加湿ガス入口ポート163、及び患者出口ポート30は各々、ワイパシール、Lシール、Xリング、又はOリング等のソフトシールを含んで、装置10、液体チャンバ151、及び患者呼吸コンジット16、並びに任意選択的に1つ又は複数のその他の付属物の間にシールされたガス流路を提供する。
ガス出口ポート161とガス入口ポート163は、複数のシール要素を含む。シール要素は、ワイパシール、Lシール、Xリング、又はOリングであってよい。ワイパシールはT字形の断面を有していてよい。ガス出口ポート161とガス入口ポート163は各々、2つ、3つ、又はそれ以上のシール要素を含んでいてよい。1つの構成において、ガス入口ポート163とガス出口ポート161の各々はワイパシールのペアを含む。この構成では、ガス入口ポート163は、ガス入口ポート163上に相互に隣接して位置付けられた2つのワイパシールを有する。同様に、ガス出口ポート161は、ガス出口ポート161上に相互に隣接して位置付けられたワイパシールのペアを含む。各ポート161、163上のワイパシールの(又は他の種類のシール要素の)ペアによって、対応するベースユニット接続ポート157、159とのシールが改善され、装置のベースユニット50のハウジングの、電子部品が配置される内部への液体の浸入に対するよりよい保護を提供する。液体チャンバ151がベースユニット50のガス入口ポート163とガス出口ポート161に連結されると、1つのワイパシールは各ベースユニット接続ポート157、159の内部に位置付けられてよく、液体チャンバがベースユニット50と組み立てられると、1つのワイパシールは各ベースユニット接続ポート157、159の外側に配置されてよい。代替的に、液体チャンバ151が凹部108内で加熱板140に組み付けられると、両方のワイパシールがそれぞれのベースユニット接続ポート157、159の内部に位置付けられる。各ポート161、163に2つのワイパシールを使用する配置によって、液体の浸入に対する冗長性が提供される。同様の配置は、Lシール、Xリング、又はOリングにも使用できる。ベースユニット50のガス出口ポート161とガス入口ポート163は、長い部分を有するような構造とされ、すなわち、ポート161、163の長さは、ワイパシール、Lシール、Xリング、又はOリンクがポート161、163の上に保持されるような長さである。
液体チャンバのガス入口ポート157は呼吸補助装置ベースユニット50のガス出口ポート161と相補的であり、液体チャンバのガス出口ポート159は呼吸補助装置ベースユニット50の加湿ガス入口ポート163と相補的である。これらのポートの軸は平行及び/又は水平であって、液体チャンバ151を凹部108に、実質的に直線移動で挿入し、ポート間にガス接続が形成されるようにすることができる。
チャンバ接続ポート161、163は、呼吸補助装置ベースユニット50のハウジングから延びる平行な円筒形機構である。ポート161、163は典型的に、等しいプロファイル及び等しい長さを有し、軸は同一水平面上にある。ポート161、163は典型的に、それぞれの遠位端において同じ垂直平面で終了する。ポート161、163は、ポート分離距離又はピッチを有し、これは各ポート161、163の中心又は軸間の水平距離である。これは、液体チャンバのベースユニット接続ポート157、159の中心間の水平距離と実質的に等しい。
呼吸補助装置ベースユニット50のチャンバ接続ポート161、163(図の形態ではオス接続部材)は、液体チャンバのベースユニット接続ポート157、159(図の形態ではメス接続部材)に同心円状に挿入される。ベースユニット接続ポート157、159の内径は、チャンバ接続ポート161、163の外径より大きい。
液体チャンバ151は当初、凹部108に斜めに挿入され、その後、実質的に水平になるまで傾けられてよく、それによって液体チャンバ151の移動の後部は実質的に線形である。凹部108は、液体チャンバを凹部108内の位置に保持するのを支援する1つ又は複数のガイドレールを含んでいてよい。
呼吸補助装置10は、国際公開第2016/207838A9号(WO‘838)に記載され、図示されている呼吸補助装置の特徴及び/又は機能の何れか1つ又は複数を有していてもよい。その明細書の内容の全体を参照によって本願に援用する。
2つの接続(ポート157からポート161及びポート159からポート163)の何れからのガスの漏出も防止するために、1つ又は複数のシール要素が各接続のために提供される。1つ又は複数のシール要素は、オスポートの外面上にあって、メスとの内面と当接してシールしてよい。1つの構成において、液体チャンバのガス入口ポート157と液体チャンバのガス出口ポート159はメスポートであり、ハウジングポート、すなわちガス出口ポート161及び加湿ガス入口ポート163はオスポートである。代替的に、液体チャンバのポート157、159がオスポートであってよく、呼吸補助装置ベースユニット50のポート161、163がメスポートであってよい。
図6~12は、取外し可能エルボウ171の詳細を示す。本項では加湿ガス入口ポート163と、シール173を含む、液体チャンバのガス出口ポート159とのその相互接続の特徴を説明するが、ハウジングのガス出口ポート161及び液体チャンバのガス入口ポート157とのその相互接続の特徴は同じである。
加湿ガス入口ポート163は、概して水平方向に延びる部分162を含み、これは液体チャンバのガス出口ポート159の中に挿入されるように構成される。ポートの末端163aは、丸いエッジを有して、ガス出口ポート159を加湿ガス入口ポート163と整列させるのを助ける。それに加えて、末端163aは直径においてガス出口ポート159よりわずかに小さい。
少なくとも1つの陥凹部分163bがポート163に提供される。この陥凹部分によって、シール173をポートに取り付けることができる。シール173は、ポート163上に直接オーバモールドすることによって取り付けることができる。代替的に、シール173はポートの末端163aの周囲で引き伸ばして、それを凹部163b内に設置することもできる。シールは、凹部内に設置された後にシールを所定の位置に保持するのを助けるために、引き伸ばされた状態のままとなるような形状であってよい。シール173が凹部163b内に配置されたところで、凹部163bの境界によってシール173はポート163に沿って一切移動しない。これによって、液体チャンバ151を横方向の移動で接続/切断でき、その際、シール173はポート163から外れない。
加湿ガス入口ポート163は、凹部163b内に配置された複数のシール又はシール要素を含んでいてよい。複数のシール175は、ワイパシール、Lシール、Xリング、又はOリングのペアであってよい。ワイパシールは、T字形の断面を有していてよい。幾つかの構成では、ガス入口ポート163は、3つ又はそれより多いシール又はシール要素を含んでいてよい。同様のシール配置はまた、ベースユニット50の出口ポート161上にあってもよい。ワイパシール、すなわちダブルシールは、呼吸ガスの漏出分及び/又は結露が取外し可能エルボウ171内の電子部品やエルボウの電気コネクタ178(後述)に向かって移動するのを防止し、又は減少させる。同様に、シールによって、液体、すなわち結露がベースユニット50のガス出口ポート161へと逆流し、その中に滴る機会を削減し、好ましくは防止して、ベースユニットの電子部品チャンバへの水の浸入を阻止する。
シール173は、シリコーンゴムから製作されてよい。代替的な構成では、シール173はポリウレタン等の何れの適当なエラストマからも製作できる。代替的に、シール173は、特にシールが取外し可能エルボウの上にオーバモールドされる場合、熱可塑性エラストマ及び/又は熱可塑性加硫物から製作されてよい。
前述のように、複数の位置で液体チャンバのポート159をシールするために、複数のシール要素がポート163上に提供されてよい。複数のシール要素は、複数のシール173を有し、ポート163が各シールを収容するための対応する複数の凹部163bを有することによって実現できる。代替的に、図の構成では、複数のシール要素175が、1つの凹部163b内に配置された1つのシール173に組み込まれる。
1つのシール173上に複数のシール要素175を有することは、ポート163上に複数のシールを有することより好ましく、なぜならそれによって製造中に取り付ける必要のあるシールの数が減るからである。それに加えて、複数のシール要素175を提供する場合にシールの幅が広くなることにより、ポート163上に組み付ける間にシールが裏返しになる機会が減る。
複数のシール要素175を有することは、呼吸補助装置ベースユニット50と液体チャンバ151との間のシールに冗長性を提供するうえで有利である。これによって、呼吸ガスの漏出分及び/又は液体のベースユニット50内への移動が生じる機会が減り、これは、それにはシール要素175の各々により提供されるシールが不良となる必要があるからである。それに加えて、1つのシール要素175、すなわち前方シール要素をポート163の末端163aのより近くに有することにより(中央に配置された1つのシール要素と比較して)、液体チャンバがポート163に十分に接続されていなくても、液体チャンバ151と呼吸補助装置10との間にシールを形成できる。複数のシール要素175を有することはまた、ポート159、163間に複数の接触点を提供することにより、凹部108内の液体チャンバ151を整列させ、ポート159、163を整列させるのに役立つ。ポート163上の最も後方のシール要素175は、ポート上の前方シール要素より液体チャンバ151の位置を限定する。その理由は、最も後方のシール要素は液体チャンバの中心からより遠いため、シール要素と液体チャンバポート159、163間の許容誤差に相当する液体チャンバ151の利用可能な角回転量がより小さくなるからである。
複数のシール要素が提供される場合、シール要素はベース173aに沿って相互に関して等間隔で離間されてよい。他の構成では、シール要素間の距離は等しくなくてよい。
幾つかの構成において、シール要素間の距離は、前方シール要素とガス入口ポート163の末端163aとの間の距離と等しい。他の構成では、シール要素間の距離は、前方シール要素175と末端163aとの距離と等しくなくてよい。
前方シール要素は一次シール要素であり、最も後方のシール要素は二次シール要素である。シール要素により、接続前に、液体チャンバのポート157、159の内径よりわずかに大きいベースユニット50のポート161、163の実効外径が作られる。
シールの弾性により、ポート157、159、161、163の剛体間の接続が可能となる。複数のシール要素175を有することで、1つのシールが不良となっても、呼吸補助装置10のベースユニット50と加湿液体チャンバ151との間に空気圧シールが得られる。
どの程度まで良好なシールが得られるかは、呼吸補助装置ベースユニット50の対応するチャンバ接続ポート161、163が、1つ又は複数のシール要素175が係合するように液体チャンバのベースユニット接続ポート157、159の中のどの程度の深さまで配置されるかに依存する。これによって、確実に、チャンバ接続ポート161、163、ベースユニット接続ポート157、159、及びシール175の直径が、1つ又は複数のシールが係合するのを可能にする適当な寸法となる。有利な点として、両方のシール175は係合し、使用中にそれ以上の自由度を制約することによって液体チャンバ151のあらゆる生じ得る回転又は揺動を最小化するほか、空気圧シールを提供する。両方のシール175を係合させることで、1つのシールが不良となっても冗長性が提供される。
液体チャンバのベースユニット接続ポート157、159と呼吸補助装置ベースユニット50のチャンバ接続ポート161、163との間が完全にシールされているとき、ある程度の漏出がこれらのコンポーネント間に受けられ、他方で十分なガスフローが依然として使用者に提供されると理解すべきである。
シール要素175の1つ又は複数はワイパシールであってよい。図7及び11に示される形態では、ワイパシールは柔軟な環状リムであり、ポート163の円周に沿って延びる。図12において断面で示されているように、ワイパシールは半径方向に外側に配置される球根状の先端175aを有し、これは例えば円形の断面を有していてよい。先端175aは、液体チャンバのベースユニット接続ポート159の内面と接触するように構成される。ワイパシールは、有利な態様として、シールのベースから先端175aへと続く狭小ウェブ区間175bを有していてよい。狭小ウェブ区間175bによって、ワイパシールはより曲がりやすく、他方でより大きい球根状先端175aは、液体チャンバのベースユニット接続ポート159の内面とシール接触するためのより大きい表面積を提供する。幾つかの構成において、ワイパシールは球根状先端175aを有していなくてもよい。
図12を参照すると、各ワイパシールの径方向高さh1、h2は、曲がっていない状態で、ワイパシールの直径が液体チャンバのベースユニット接続ポート159の内径より大きくなるような高さである。液体チャンバ151が凹部108に挿入されると、ワイパシールは液体チャンバのベースユニット接続ポート159の内壁と接触し、シール173のベース173aに向かって下方に曲がり、液体チャンバのベースユニット接続ポート159のより小さい内径を収容する。シールユニットの弾性は、ワイパシール175がこの曲げに抵抗し、それによって液体チャンバのべースユニット接続ポート159上の接触点とワイパシールの先端175aとの間にシール力が提供されることを意味する。この構成により、ワイパシール175と液体チャンバのポート159の両方における製造公差による大きさの若干のばらつきに対応でき、それは、ワイパシールが液体チャンバポートの実際の直径に合わせて曲がるからである。
ワイパシール175の他の利点は、それらが軸方向の運動に対して提供する抵抗力が弱いことである。他のシールと異なり、ワイパシールが曲がり、液体チャンバのベースユニット接続ポートの内面に適合できる結果として、摩擦量が減り、それによって液体チャンバ151の呼吸補助装置10のベースユニット50のハウジング100への着脱が容易となる。
しかしながら、ワイパシール175は、あるシナリオでは、液体チャンバ151の移動に対して、若干高い抵抗力を提供することも確かである。液体チャンバが第一の方向に(例えば、接続中に挿入方向CIDへとハウジング100に向かって)移動しているとき、ワイパシール175は第一の向きに曲がる。液体チャンバが第二の方向に(例えば、切断中に取外し方向CRDへとハウジング100から反対に)移動しているとき、ワイパシール175は第二の向きに曲がる。したがって、液体チャンバ151がまず一方の方向に移動した後に反対の方向に移動すると、ワイパシール175もまた1つの向きから反対の向きに切り替わる。これは、ワイパシール175がシールのベース173aと液体チャンバポート159の内面との間のギャップ内に折れ曲がることによって発生する。この折れ曲がりの結果、ワイパシール175は、2つのコンポーネントの通常の移動中に通常曲がる場合より大きく曲がり、そのため、液体チャンバ151の移動に対して、普段より大きい抵抗力を一時的に提供する。
この抵抗力の増大は、液体チャンバ151が接続された後、使用者がまず液体チャンバを凹部108から取り外そうとする直前に発生しがちであるため、有利となる可能性がある。この状況では、ワイパシール175が向きを変える効果は、液体チャンバ175を取り外すのに克服する必要のある一時的な抵抗力を提供する。これは、液体チャンバ151が呼吸補助装置10との係合から予期せず外れるのを防止するのに役立つが、それがハウジング100に関して移動を始めると、液体チャンバ151の取り外しを妨げない。
有利な構成では、呼吸補助装置ベースユニット50のチャンバ接続ポート161、163は各々、1つの凹部内に配置された1つのシール173を有し、シールは2つのワイパシールの形態の2つのシール要素175を有する。ガスポート163の末端163aにより近いほうのワイパシールは、他方のワイパシールより大きい直径を有することができる(すなわち、h1>h2)。より長いワイパシールは、より信頼性の高いシールを提供し、液体チャンバのそれぞれのベースユニット接続ポート157、159の内径のばらつきに対応するが、また、正しい位置に落ち着くために、より多く移動する必要がある。この、より長い移動量は、液体チャンバの接続時に液体チャンバ151が前方ワイパシールにより早く接触することによって提供される。
代替的な構成では、ガスポート163の末端163aにより近いワイパシールは、他方のワイパシールより小さい直径を有することもできる(すなわち、h2>h1)が、液体チャンバ151のポート157、159の内側へのテーパによって、ポート157、159とガスポート163の末端163aにより近いワイパシールとの間には、他方のシールより大きい締め代がある。同様に、h1とh2は等しくすることもでき、ポート157、159とガスポート163の末端163aにより近いワイパシールとの間には、ポート157、159の内側へのテーパによって、他方のシールより大きい締め代がある。
他の代替的な構成において、ワイパシールは同じ寸法を有していてよい。他の代替的な構成において、ワイパシールは3つ又はそれ以上のシール要素175を有していてよい。
他の代替的な構成において、ワイパシールはポート157、159の内側へのテーパに追従する形状とすることができ、それによって各ワイパシールとポート157、159との間に同じ締め代が得られる。
ワイパシールの代替案は、Oリング、Lシール、又はXリングを用いることである。ワイパシールはこれらの代替案より好ましく、それは、液体チャンバ151の移動に対する抵抗力がより小さく、組立や交換がより容易であるからである。Oリング及びXリングには、より高い圧力閾値を有するという利点があるが、ワイパシールの圧力閾値は、呼吸補助装置10で使用された場合の圧力を超える。
別の代替案として、1つ又は複数のワイパシールは、上述の代替的な種類のシール又はその他の適当なシールの1つに加えて使用することができる。
図11及び12に示されるように、シール173は、シール173の、ガスポート163の末端163aとは反対の端に、又はそれに隣接して別のシール要素を有する。1つの構成において、シール173のベース173aもまた、外側へのテーパ173bを有し、それが半径方向に突出するフランジ177へとつながる。フランジ177は、ポート163の末端163aの反対にある近位端163bに、又はそれに隣接するシール173の端に、又はそれに隣接して位置付けられる。フランジ177は、第一のコンポーネント(液体チャンバのベースユニット接続ポート157、159)とは異なるコンポーネントとシールを形成するように構成される。したがって、フランジ177は、ワイパシール175とは異なる構成を有する。図の形態では、フランジは半径方向にワイパシール175よりさらに外側まで突出し、それによってシール173のフランジを有する部分は、より大きい直径を有して、液体チャンバポート157、159より大きい内径を有する第二のコンポーネントと接続する。外側へのテーパ173bは、異なるコンポーネントをフランジ175と接触するように案内するのを助ける。
例えば、より大きいコンポーネントは消毒キットの一部を含んでいてよい。図13は、呼吸補助装置10のベースユニット50に接続された消毒キット180のコンポーネントを示す。消毒チューブ181はガス出口ポート161及び患者出口ポート30に接続される。消毒チューブ181の第一のカップリング181aの内面は、ガス出口ポート161上のシール173のフランジ177と締まり嵌めを形成する。第一のカップリング181aは、干渉嵌りを形成するテーパ表面を有していてよい。消毒チューブ181の第二のカップリング181bの内面は、患者出口ポート30上のシールと干渉嵌りを形成する。
フィルタキャップ183は、加湿ガス入口ポート163に接続される。フィルタキャップ183の内面は、加湿ガス入口ポート163上のシール173のフランジ177と干渉嵌りを形成する。フィルタキャップ183は、干渉嵌りを形成するテーパ表面を有していてよい。
1つの構成において、消毒チューブ181とフィルタキャップ183は、フランジ177の直径がより大きいため、ワイパシール175と接触しない。これは、消毒キットが動作して、ワイパシール175のほか、ポート161、163、30及びエルボウ171を消毒し得ることを意味する。代替的な構成において、消毒チューブ181とフィルタキャップ183は、フランジ177と形成されるシールに加えて、又はその代わりに、ワイパシール175でシールすることもできる。
代替的な構成において、フランジ177は、シール173の代わりにポート161、163の一体部分とすることができ、したがって、硬質プラスチックで製作される。この構成において、消毒チューブ181とフィルタキャップ183は依然としてテーパ表面とフランジ177との間の干渉嵌りを形成することができる。
ポート161、163の末端161a、163aは、液体チャンバ151の内面上の段差部と接触してよく、それによって使用中のポート161、163の挿入深さが限定される。フランジ177とテーパ173bは、機器の使用中に液体チャンバ151と一切相互作用せず、これは、液体チャンバ151がフランジ177及び/又はテーパ173bと接触しないからである。代替的な構成において、液体チャンバ151は、フランジ177及び/又はテーパ173bと接触することができる。この接触により、呼吸補助装置10と液体チャンバ151との間に追加のシールが得られる。
フランジ175及びテーパ173bは、使用者が取外し可能エルボウ171をハウジング100に接続する際に押すための表面を提供するという追加の目的にもかなうことができる。
装置のベースユニット50は、ハウジング10及び取外し可能エルボウ171と協働する囲い板190を含む。図6は、囲い板190に接続された取外し可能エルボウ171を示す。例えば図2に示されるように、囲い板190は装置10のハウジング100の均一な上面を創出する役割を果たし、取外し可能エルボウ171の患者出口ポート30は囲い板190を通って上方に突出する。囲い板190は、それが装置10の通常の使用中にハウジングから外すことができないように構成される。
図6及び9に示されるように、囲い板190は本体191を含み、これは実質的に平坦な水平上面193と、上面193の両側から下方及び外側に延びる実質的に波状の2つの輪郭形成肩部195と、実質的に垂直に下方に延びる2つの外側側壁197を有する。凹部199が、上面193の前方縁193aから後方に向かって上面193へと延びる。凹部199は、取外し可能エルボウ171の一部を受け、取外し可能エルボウ171を装置10のベースユニット50のハウジング100に接続するための障害物のない経路を提供するような大きさ及び構成とされる。図の形態において、凹部は実質的に平行な側壁199aのペアと上側弓状後壁部分199bによって画定される。輪郭形成されたテーパ後壁領域199cは弓状後壁部分から凹部の中へと突出し、弓状後壁部分199bの下に位置付けられる。輪郭形成されたテーパ後壁領域は、取外し可能エルボウのチムニ179aを受けるように構成される。
同様に、取外し可能エルボウ171は、エルボウから延びる平坦な水平タブ172を有し、これは囲い板内の凹部199の形状と相補的な形状を有し、それによって取外し可能エルボウ171が装置10に組み付けられるとき、平坦な水平タブ172は凹部199の中に受けられて、均一な平面を作る。このタブ172はそれに加えて、コンジット16をエルボウの患者出口ポート30に接続する際にコンジット16が接触されるための上面を提供できる。
例えば、図7及び8に示されるように、水平タブ172は、前方末端部分172bに隣接して、エルボウの患者出口ポート30とタブの前方末端部分172bとの間に配置された肉薄部分172aを有することができる。これによって、前方末端部分172bは、エルボウ171の残りの部分に関して垂直に曲がることができる。
平坦水平タブ172はまた、タブの前方末端部分172bの反対側から外側に延びる2つの突起174を含む係合機構を有する。突起174は、図10及び14に示されているように、囲い板の下面で、ハウジングの囲い板の凹部199の側壁199aの各々から外側に延びる相補的な係合凹部201を含む係合機構と相互作用するように構成される。取外し可能エルボウ171は、取外し可能エルボウをハウジングに関して第一の方向に(ハウジングに向かって後方に)移動させることによってハウジングに接続されるように構成される。取外し可能エルボウ171は、取外し可能エルボウ171を第一の方向と反対の第二の方向に(ハウジングに関して前方に)移動させることによって、ハウジングから切断されるように構成される。係合機構の相互作用により、取外し可能エルボウ171は、取外し可能エルボウの一部、例えば前方末端部分172bを取外し可能エルボウの他の部分に関して作動させてタブを曲げないと、取外し可能エルボウ171が第二の方向に移動できないようにするように構成される。これによって、取外し可能エルボウ171はハウジング100の囲い板190から外れるのが防止される。
各突起174の後方部分は、傾斜面174a(図10)を有するように設計される。エルボウ171がハウジング100に挿入されると、この面174aは囲い板の前方縁193aの下面と接触し、それによって肉薄区間172aが曲がることによってタブの末端172bが下方に曲がる。エルボウ171が十分に挿入されると、突起174は囲い板内の相補的係合凹部201に到達する。この時点で、突起174は、タブ172が平坦な水平位置に戻る際に凹部201と係合する。係合すると、突起の前面174bは係合凹部の相補的面201bと接触する。
突起の前面174bは、後面174aより急峻であり、すなわちより垂直に近く、それによって使用者がエルボウ171を囲い板190から、したがってハウジング100から引き抜こうとすると、エルボウ171に十分に強い力を加えないかぎり、突起の前面174bと凹部の相補的面201bとの間の接触によって、タブが下方に曲げられるはずはない。
代替的な構成において、取外し可能エルボウ171と囲い板190は各々、それぞれが2つの係合機構を有するのではなく、係合機構174、201の一方を有していてよい。
エルボウ171をハウジング100から取り外すために、使用者は典型的に、まずタブ172の前方末端部分172bの上面を押し下げて、タブを曲げることによってタブ172のその部分を作動させ、突起174を係合凹部201から外すことになる。タブが曲げられてからでなければ、使用者はエルボウ171をハウジング100から引き出すことができない。この1つの利点は、それが、液体チャンバ151を凹部108から引き出すことによって液体チャンバ151が装置から取り外されているときに、エルボウ171が緩くならないようにするのを助けることである。
この構成によって、使用者は片手による1回の動作でエルボウ171をハウジング100と簡単に組み立てることができるが、その後それらを分離するためにはより複雑な相互作用が必要となる。使用者がエルボウ171の正しい取り外し方が分からないまま、タブ172を作動させずに引っ張ってエルボウを取り外そうとすると、係合機構は十分に強い力を受けて係合機構は最終的に相互から外れる。それにより、取外し可能エルボウ171及び/又は囲い板190への損傷が回避される。
代替的な構成において、係合機構は、タブ172、例えば前方末端部分172bを作動させないと取外し可能エルボウ171をハウジング100の囲い板190から切断できないように構成されてよい。これは、斜めの前面ではなく、垂直な前面174b、201bを有することによって実現できる。
図11は、取外し可能エルボウ171内のサーミスタ等の温度センサの位置176を概略的に示している。サーミスタは、エルボウの直立部分の後方垂直壁において、垂直及び水平エルボウ部分間の湾曲移行領域の付近に配置される。この位置で、サーミスタは加熱板140によって生成される熱から比較的遮断され、それによって取外し可能エルボウ171を通って流れるガスの温度のより正確な推定を行うことができる。
エルボウ171は、直立チムニ179aの中に位置付けられる電気コネクタ179を有し、コネクタは、装置10のメインパワーボードからコンジット16内の加熱ワイヤ16aに電源を供給するように構成される。
前述のように、囲い板190は通常の使用中に外れないように設計される。囲い板は、スクリーンキャリア211上にクリップで留めることができるようにする機構を有し、スクリーンキャリアは今度は上側シャシ102に固定されてハウジング100の一部となる。スクリーンキャリア211は、ディスプレイ212に接続され、それを支持することができる。代替的な構成において、スクリーンキャリア211は提供されなくてよく、囲い板190はハウジング100の一部に、例えばハウジングの上側シャシ102の上面に直接クリップで留められてよい。
図16~19は、囲い板190とスクリーンキャリア211上の、固定具を使用せずにこれらのコンポーネントを一体に取り付けるための機構を示している。囲い板190は、2つの移動、すなわち囲い板の第一の方向への当初移動と、それに続く囲い板の第一の方向からずれた第二の方向へのその後の移動を介してハウジング100のスクリーンキャリア211に取り付けられるように構成される。1つの構成において、第二の方向は第一の方向を横切る。図の形態において、囲い板190はスクリーンキャリア211及びしたがってハウジング100に関して、当初、第一の下方方向DDに移動され、その後、第二の後方方向RDへと移動されるように構成される。図の形態において、下方方向DDは垂直であり、後方方向RDは水平である。
囲い板190は、取外し可能エルボウ171をハウジング100に関して第二の後方方向に引っ張るだけでは、囲い板がハウジングのスクリーンキャリア211から外れないように構成される。
図17及び18に示されているように、囲い板190の各側面197は、スクリーンキャリア211の形状と相補的な形状とされる。ハウジング100のスクリーンキャリア211の側面は、前方に向かう2つの水平突起213(各側壁に1つ)を有し、これは囲い板がハウジングに関して後方方向に移動されると、囲い板190の各側で後方壁内の相補的な後方に開放する凹部194と係合する。囲い板190がスクリーンキャリア211に接続されると、水平突起213が凹部194に受けられて、囲い板190の垂直移動を防止する。
同様に、ハウジング100のスクリーンキャリア211は各側に直立する垂直突起215を有し、これは囲い板がハウジングに関して下方方向に移動すると、囲い板の各側壁197の底部の相補的な下方に開放する凹部196と係合する。水平突起と異なり、垂直突起215は囲い板内の相補的凹部196より狭い。これによって、図17及び18に示されるように、後方方向RDへのわずかな量の水平移動が可能となる。垂直突起215と凹部196は、組立中に囲い板190をスクリーンキャリア211と整列させるのを助ける。
囲い板190はまず、スクリーンキャリア211の上に載せられて、下方方向DDに図17に示される位置まで移動される。囲い板はその後、水平に後方方向RDにスライドされ、それによって図18に示されるように水平突起213が囲い板の中の相補的凹部194と係合する。
囲い板190とスクリーンキャリア211は、前方に延びる水平突起213aと後方に開放する凹部194aの第二のセットを有していてよく、これはスクリーンキャリア211と囲い板190の前方端に向かい、さらに、スクリーンキャリア211に関する囲い板190の垂直移動を阻止する。
囲い板190とハウジング100のスクリーンキャリア211はそれに加えて、これらが図18に示される位置で十分に係合しているときにスクリーンキャリアに関する囲い板の水平移動を阻止し、したがって囲い板がハウジングから外れるのを阻止するための機構を有する。図14~16及び19に示されるように、囲い板は1つ又は複数の下方に延びる係合突起198(図の構成では2つ)を有し、これらは囲い板190の下面の裏から下方に延びる。係合突起198は、スクリーンキャリア211の上面から延びる、相補的な上方に延びる係合突起217と係合するように構成される。係合突起198、217のセットはどちらも、比較的平坦な角度の第一の側面198a、217aと、比較的急峻な角度の第二の側面198b、217bを有する。囲い板を後方方向RDに移動させることによって囲い板190をスクリーンキャリア211に取り付けるとき、係合突起の各セットの第一の側面198a、217aは相互に接触することによって互いに相互作用し、各係合突起の比較的平坦な角度によって囲い板190は、係合突起が所定の位置に嵌る際に、一時的に、簡単に曲がる。すなわち、第一の側面198a、217aは、囲い板をスクリーンキャリアに取り付けるときに、互いに相互作用するように構成される。
囲い板190がスクリーンキャリア211に接続されると、突起の各セットの第二の側面198b、217bは相互に接触する。係合突起の第二の側面198b、217bの表面上の角度がより急峻であることは、囲い板190を以前と同様に曲げるために、より大きな水平方向の力が必要となることを意味する。その結果、囲い板190とスクリーンキャリア211の組立には分解時ほど力が要らなくなる。第二の側面198b、217bは、囲い板が取り付けられると、互いに相互作用して、囲い板がハウジングのスクリーンキャリアから外れないように構成される。囲い板は、十分に大きな力が加えられれば、囲い板190を後方方向RDと反対方向の前方に移動させることによって依然として取り外すことができる。しかしながら、これは技術者によって、装置に対してある形態の保守が行われている場合しか行われない。前述の機構は、囲い板190が通常の使用中には(偶発的にも)外れないように設計される。
図14~19からわかるように、囲い板190とスクリーンキャリア211の係合機構は、スクリーンキャリアの上面が、囲い板の下面及びスクリーンキャリア上面に露出した固定具(例えばねじ)がないか、又は最小限の数しかないように構成でき、これは囲い板とスクリーンキャリアの上面がクリーニングしやすいことを意味する。
図14~16を参照すると、囲い板190は下側に突出する前方壁190aを有し、これはハウジングのスクリーンキャリア211の表面211aと相補的である。前方壁190aは、囲い板がスクリーンキャリアに取り付けられたときに、スクリーンキャリア211の表面211aと接触するように構成される。図の形態において、前方壁190aと表面211aは弓状であって、液体チャンバ151を受けるための凹部108の後壁の形状に追従する。代替的に、前方壁190aと表面211aは異なる形状を有することもでき、例えば実質的に直線的な形状である。
囲い板190がスクリーンキャリア211と組み立てられると、前方壁190aと表面211aは相互に接触する。これによって、これらの構成要素の前方部分間に露出されたギャップがなくなり、ギャップがある場合にはこれらをクリーニングする必要が生じる。きっちりとした複雑な形状であるため、このようなギャップはクリーニングが難しく、これは、十分にクリーニングするために囲い板を取り外す必要があることを意味し得る。このようなギャップをなくすことによって、囲い板211aを取外し不能にするか又は取り外しにくくし、クリーニングの問題が生じない。
取外し可能エルボウ171は、囲い板190がハウジングに取り付けられたときに、ハウジング100から取外し可能である。
代替的な構成において、係合突起198、217の1つ又は複数は、係合凹部に置き換えることができる。係合凹部の1つの側面は、上述の構成と同様に分解できないように、係合突起の第二の側面と相補的な表面を有することになる。別の構成では、係合突起198、217の1つ又は複数は、係合突起と係合凹部の組合せに置き換えることができ、それによって相補的係合突起は係合突起の周囲及び係合凹部の中に係合する。
同様の囲い板190とスクリーンキャリア211及び/又はハウジング100の係合構成は、囲い板190がハウジング又はその他のコンポーネントの一部のためのカバーとして機能するが、カバーされるコンポーネントが取外し不能である場合に使用できる。
図7及び8を参照すると、取外し可能エルボウ171はまた、電気接続を含む。エルボウ171は、呼吸補助装置10のための第一の付属物、例えば液体チャンバ151に空気圧により接続される入口と、呼吸補助のための第二の付属物、例えば患者コンジット16に空気圧により、及び任意選択的に電気的に接続される出口と、呼吸補助装置10に電気的に接続されて、ハウジング内の電気コンポーネントとの電気接続を形成するプリント回路基板(PCB)電気コネクタ178と、を有する。電気接続は、装置10のベースユニット50とエルボウ内に埋め込まれた温度センサ176との間のほか、装置10のベースユニット50とコンジット16との間(コンジットが1つ又は複数のセンサ及び/又は加熱素子を有する場合)の電気的リンクを、後述のようなハウジング内の電気相互接続アセンブリ221を介して提供する。PCB電気コネクタ178は、取外し可能エルボウ171がハウジング100に接続されたときに、電気相互接続アセンブリ221に電気的に接続される。
取外し可能エルボウ171の空気圧入口接続は加湿ガス入口ポート163によって提供され、空気圧出口接続は患者出口ポート30によって提供され、出口電気接続ポート30の軸に平行に上方に延びるチムニ179aの中に提供されるコネクタ179(図9)によって提供される。
加湿ガス入口ポート163と患者出口ポート30は、取外し可能エルボウ内のガス流路を介して相互に流体連通する。取外し可能エルボウの電気コネクタ178、179は、取外し可能エルボウの少なくとも1つの壁を介して、加湿ガス入口ポート163と患者出口ポート30との間のガス流路から空気圧により隔離される。例えば、取外し可能エルボウの本体は、射出成型プラスチック材料であってよく、ガス流路から分離され、隔離される電気コネクタのための隔離領域が提供される。
取外し可能エルボウのうち、ハウジング内の電気コンポーネント(電気相互接続アセンブリ221)と電気接続を形成するように構成される部分、すなわちPCB電気コネクタ178は、取外し可能エルボウのガス流路から空気圧により隔離されているため、取外し可能コンポーネントをハウジングに連結するだけで、PCB電気コネクタ178と電気相互接続アセンブリ221との間の電気接続が提供される。これは、取外し可能エルボウ171内のガス流路とハウジング100との間の直接的な空気圧による接続を形成しない。その代わりに、取外し可能エルボウ内のガス流路は、第一の付属物(液体チャンバ151)と第二の付属物(患者コンジット30)との間の空気圧接続を提供する。
図の構成において、PCB電気コネクタ178は、エルボウと一体形成されるハウジング178a内に部分的に格納される。PCB電気コネクタは、ハウジング178aから後方に突出して、装置10のベースユニット50上の電気コネクタの中に水平方向に(すなわち液体チャンバ151がベースユニット50のハウジング100に接続される場合と同じ後方挿入方向CID及び囲い板190がスクリーンキャリア211に接続される場合と同じ後方方向RDに)挿入される。そのため、取外し可能エルボウ171は、装置に後方方向RDに水平に接続でき、液体チャンバ151はその後、2つの装置ポート161、163に水平に接続される。代替的に、液体チャンバ151を当初、取外し可能エルボウ171に接続でき、その後、組み立てられた液体チャンバ151とエルボウ171は、これらを後方方向に一緒に移動させることによって、装置のベースユニット50にまとめて接続される。
これによって、コンポーネントの組立と分解を複数の方法で行うことができる。具体的には、エルボウ171は、組立中に3箇所で接続される。これら3つの接続は、エルボウ171と患者コンジット16との間の接続、エルボウ171と液体チャンバ151との間の接続、及びエルボウ171とハウジング100との間の接続である。これら3つの接続の各々は、何れの順序で行うこともできる。同様に、コンポーネントの分解時には、これら3つの接続は何れの順序で切断することもできる。これは、状況によって異なる順序での組立と分解が好ましい場合があるため、有利である。
例えば、取外し可能エルボウ171は、当初、取外し可能エルボウがハウジング100と組み立てられた状態となり得るときに、ハウジング100と組み立てられてよく、液体チャンバ151とコンジット16は、装置10が使用されるまで取り付けられない。取外し可能エルボウ171を取り外す頻度は液体チャンバ151及び/又はコンジット16よりはるかに低いため、これは最も一般的な組立順序となる。それに加えて、病院では、液体チャンバ151とコンジット16は患者ごとに交換され、他方で取外し可能エルボウ171は使用のたびにクリーニング/消毒のみ行われる場合がある。そのため、取外し可能エルボウ171は、クリーニング後にハウジング100と組み立てることができ、液体チャンバ151とコンジット16は再び、患者が装置10を使用することが必要となったときにのみ接続される。
液体チャンバ151とコンジット16はまた、装置10の使用後にエルボウ171を取り外す前に取り外して、まずこれらのコンポーネントを廃棄してよく、すると、取外し可能エルボウ171はそれがクリーニングされるまで装置10に取り付けられたままとされる。取外し可能エルボウ171は、ハウジング100に接続された状態で、前述の消毒キットを使ってクリーニングされてよい。
コンジット16及び/又は液体チャンバ151は、エルボウ171をクリーニングした後に取外し可能エルボウ171から分解されてよく、それによって3つのコンポーネントの全てを必要に応じて1回の動作でハウジング100に素早く接続することができる。
取外し可能エルボウ171は、コンジット16及び液体チャンバ151が取り付けられたままで、ハウジング100から切断されてよく、これは例えば、患者が特に感染性の高い疾患を有する場合に有益であり得る。これらの状況では、取外し可能エルボウ171をこのように切断することが望ましい場合があり、それによって回路はほとんど収容されたままであり、その全体を容易に廃棄できる。
事前に組み立てられた取外し可能エルボウ171、コンジット16、及び液体チャンバ151をハウジング100に接続し、そこから切断することは、取外し可能エルボウ171と液体チャンバ151を同じ方向に(すなわち、水平方向に後方に)接続することによって、及び取外し可能エルボウ171が挿入された後に囲い板190を取外し可能エルボウ171の周囲に取り付ける必要がないことによって容易となる。
図28~36に示されているように、取外し可能エルボウ171のPCB電気コネクタ178は、装置10のベースユニット50の電気相互接続アセンブリ221に挿入される。相互接続アセンブリ221は、3つのコンポーネント、すなわちソケット231、PCB241、及びオーバモールド251から構成される。ソケットは、取外し可能エルボウのPCB電気コネクタを受けるための受容部を画定する。
図29及び30に示されるように、ソケット231はハウジング232を含み、これは取外し可能エルボウ171のPCB電気コネクタ178を受けるための受容部233を画定する。受容部22の前方部分233aは、電気コネクタのハウジング178aを受けるための比較的大きい垂直及び水平寸法を有する。受容部233の後方部分233bは、PCB電気コネクタ178の、ハウジング178aから後方に突出する部分を受けるための比較的小さい垂直及び水平寸法を有する。後方部分233bは、受容部の後部へとその上及び下壁から延びる上側及び下側リブ234間に画定される。受容部の後方部分233bは、PCB電気コネクタ178と締まり嵌め又は干渉嵌りを形成して、受容部の後方部分233bとPCB電気コネクタ231との間の接触を介して取外し可能エルボウ171をソケット231に接続された状態に保持するのを助けるように構成される。受容部の前方部分233aは、PCB電気コネクタ178のハウジング178aと締まり嵌め又は干渉嵌りを形成して、取外し可能エルボウ171をソケット231に接続された状態に保持するのを助けるように構成されてよい。代替的に、これはより緩い嵌りを形成してもよい。
ソケット231とPCB電気コネクタ178及び/又はハウジング178aとの相互作用と、突起174と係合凹部201の相互作用は、取外し可能エルボウ171とハウジング100の(囲い板190を介した)2つの離間された係合領域、すなわち取外し可能エルボウの後方部分の、又はそれに隣接する領域と、取外し可能エルボウの前方部分の、又はそれに隣接する領域を形成する。これは、取外し可能エルボウをハウジングに固定するのを助け、液体チャンバ151が凹部108から取り外されているときに取外し可能エルボウ171がハウジング100から予期せず外れる可能性を減らす。
リブ234の前方縁234aは、受容部233の前方部分233aと後方部分233bとの間にテーパ領域ができるように角度が付けられ、PCB電気コネクタ178を受容部233の後方部分233bと係合するように案内するのを助ける。
ソケット231は、それを装置10のハウジング100に関して所定の位置に保持するための複数の機構を有する。図31に示されるように、2つの固定具穴235がソケット231の両側に配置される。この穴235は、ソケット231をハウジングの上側シャシ102に固定するためのねじ等の固定具を受けるように設計され、それによって相互接続アセンブリがハウジング100に固定される。図27に示されるように、上側シャシ102の、スクリーンキャリア211を受けるように構成された傾斜上面131は、固定具を受けるための相補的に2つの穴132を有する。
ソケット231はまた、ソケットの本体232の下面から下方に延びる取付突起236を有する。取付突起236は、ハウジングの上側シャシ102の傾斜上壁131上の相補的凹部133と係合するように構成される。図の構成において、取付突起236は十字型の断面を有し、十字の幅と長さは円形の凹部133の内径に適合する。取付突起236と凹部133との係合によって、ソケット131がハウジング100に関して横に移動するのが阻止され、これはそうでなければエルボウ171を接続及び切断することによって生じ得る。図30に示されるように、取付突起236はテーパ状であってよく、それによってその下端は上端より小さい寸法を有し、取付突起236を凹部133と係合するように案内するのを助ける。
図28及び30においてソケットの側面に見える傾斜した突起225aは、ソケット231とハウジング100のスクリーンキャリア211との間のよりよいシールを形成するのに役立ち、液体がスクリーンキャリア211内に浸入するのを防止するのに役立つ。
図33に示されるように、相互接続アセンブリ221のPCB241は複数の穴242を有し、これはソケット231の後壁から後方に突出する相補的突起237と係合して、2つのコンポーネントをまとめて正確に位置付ける。より多くの、又はより少ない突起と穴を提供できる。
ハウジング100と組み立てられると、相互接続アセンブリ231は装置のメインパワーボード263aとディスプレイ/インタフェースPCB263bの両方に接続される(図36)。PCB241は電気コネクタ243(図34の右側に示される)を有し、これはディスプレイ/インタフェースPCB263bのほか、メインパワーボード263aに接続される電気コネクタを形成するタブ245(図34の左下に示される)に接続される。
メインパワーボード263aは、ハウジング100の上側シャシ102と下側シャシ104との間に配置される。図27に示されるように、上側シャシ102の傾斜上面131は、水平に横断して延びる長い穴134を有する。相互接続アセンブリ221と組み立てられると、PCB241の一部分はこの穴134を通って延びて、メインパワーボード263aと接続される。
メインパワーボード263aは高電力で動作することから、メインパワーボード263aは、ディスプレイ/インタフェースPCB263bより、ガスと水分の両方に対してシールされることがより厳しく求められる。PCB241を相互接続アセンブリ221内で使用して、インタフェースPCB263bとメインパワーボード263aの両方を接続することによって、メインパワーボード263aは、メインパワーボード263aと相互接続PCB241との間の接続をシールするだけでシールできる。
図34及び35に示されるように、オーバモールド251が相互接続アセンブリ221に適用されて、空気圧シールが提供される。オーバモールドは、PCBの少なくとも一部の上に提供される。オーバモールドは、PCBの被覆区間の上及びオーバモールドと呼吸補助装置の他のコンポーネントとの間に空気圧シールを生じさせるように構成される。オーバモールドは、例えばポリウレタン等の何れの適当な材料から成形されてもよい。柔らかく、ボードに接着する何れの熱可塑性エラストマも適当である。代替的に、オーバモールド251はシリコーンで製作でき、これはより低い応力緩和を示す。シリコーンオーバモールドとボードとの間の接着性を高めるために、インタロックが形成されてもよい。
オーバモールド251の目的は、高電力電気コンポーネントを空気圧によりシールすることである。より高電力の電気コンポーネントは、メインパワーボード263a、PCB241のうちメインパワーボード263aとソケット231との間の電気接続を提供する区間のほか、ソケット231自体の内部の電気接続である。PCBの一部分は、オーバモールド251から露出して、PCBのより高電力区間をメインパワーボード263aに連結する電気コネクタ245を形成する。図の形態において、電気コネクタ245はメインパワーボード263aの相補的なメスソケットと係合するように構成されたPCBのオスタブを含む。代替的な接続において、電気コネクタ245は、メインパワーボード263aの相補的に突出するタブを受けるように構成されたPCB上のメスソケットを含む。何れの構成でも、電気コネクタ245以外のPCBのより高電力区間の全体が、有利な点として、オーバモールド251によって取り囲まれ、それによって空気圧でシールされる。
オーバモールドは、PCB上の電気及び/又は電子素子を取り囲む。
オーバモールド251は、PCB241のある区間のほか、PCB241とソケット231との間の接続を覆う。PCB 241のうち被覆された区間は、メインパワーボード263aからソケット231に電流が流れる区間である。PCB241の残りの区間は、ディスプレイ/インタフェースPCB263bを介してユーザインタフェースに電流を提供するために使用され、同レベルの空気圧シールを必要としない。
したがって、PCBの他の区間はオーバモールドから露出する。PCBのうちオーバモールドから露出する区間はPCBのうち、より低電力区間であり、他方で、PCBのうち、より高電力区間は実質的にオーバモールドによって覆われる。PCBのうち、オーバモールドから露出するより低電力区間は、電気コネクタ243につながる。図の構成において、前記電気コネクタ243は、メインパワーボード263aより電力需要の低いコンポーネントに関連付けられる。例えば、ディスプレイに関連付けられるディスプレイインタフェースPCB263bは、メインパワーボード263aより電力需要が低い。より低い電力需要により、電気コネクタ243につながるPCBの部分は、空気圧でシールされる必要がない。
代替的な構成において、PCBのうち電気コネクタ243につながる部分はオーバモールドによって覆われてよい。また別の代替的構成において、電気コネクタ以外のPCBの全てがオーバモールドによって覆われてもよい。
ソケット231とPCB241との間の接続もシールすることによって、使用中にソケット231の周囲に漏出する酸素富化ガスがあれば、それがソケット231とPCB241との間のギャップを介してソケット231の中に入るのが防止されることになる。これは、ソケット231が大量の電力を取外し可能エルボウ171に、エルボウ自体がコンジット16を加熱するための出力を供給するため、大量の電力を提供している可能性があることから、重要である。
図32及び36に示されるように、PCB241上のオーバモールド251は、それがハウジングの上側シャシ102の壁の穴134と干渉嵌りを形成するように構成される。これは、PCB241と穴134との間に空気圧シールを形成して、水分とガスが、その中にメインパワーボード263aが配置されたハウジング100の内部に浸入するのを防止するのに役立つ。
図20~27を参照すると、装置10のベースユニット50のハウジングは、ハウジング100の上側シャシ102に接続されたハンドル261を含む。ハンドル261は、図23に示されている、下げられた収納位置と、図24に示される、上げられた搬送位置との間で移動可能である。上げられた搬送位置において、使用者はハンドルを使って装置10を搬送できる。
ハンドル261が下げられた位置にあるとき、ハンドル261の上面はハウジング100の上側シャシ102の上側前方壁部分110a、110bと実質的に平らである。上側シャシの後方周辺上壁部分110cは、下げられた位置にあるハンドルを受けるためのハンドル凹部を形成する。凹み102d(図20)が上側壁部分110cの後方縁に提供され、それによって使用者はハンドルの下に指を入れて、それを下げられた収納位置から持ち上げることができる。
上側シャシ102の各々の側は、ハンドルの相補的な接続部分263を受けるための、内側に開放する接続凹部112を有する。図では左側の凹部112しか示されていないが、右側の凹部もその鏡像となる。
図22を参照すると、凹部は実質的に半円形の構成を有する。凹部112は横方向に浅い後方部分112aと、横方向に深い前方部分112bを有する。弓状スロット112cが横方向に深い前方部分112bから上方及び後方に延び、その上端は上向きに開放する。
横方向に深い前方部分112bと弓状スロット112cは、ハンドルの接続機構の境界を画定し、それによってハンドルの取り得る位置が決まる。
図23及び24は、ハンドルの接続部分263の接続機構を示す。接続機構は弓状アーム265を含み、これはハンドル本体の各端における、又はそれに隣接する位置から延びる。アーム265の先端部は、アーム265から前方及び外側に突出するタブ267に連結される。弓状アーム265とタブ267は、弓状周辺を有する平板264(図27)から外側に突出する。平板264は、凹部の横方向に浅い後方部分112aの寸法に対応する寸法を有する。
ハンドル261の接続機構265、267は、横方向に深い前方部分112bと弓状スロット112cと係合する。弓状アーム263の上縁は、凹部の横方向に深い前方部分112bの半円形の上壁と締まり嵌めを形成する。それに加えて、弓状スロット112cは、弓状アーム263の上及び下縁と締まり嵌めを形成し、それによってハンドル261は所望の移動経路を辿る。
突起のタブ267は、凹部の横方向に深い前方部分112b内で移動する。タブ267の長さは、横方向に深い前方部分112bの上側及び下側弓状壁と締まり嵌めを形成するように構成される。ハンドル261が持ち上げられるとき、タブ267はハウジング10に関して横方向に深い前方部分112bの中で回転し、タブは前方境界壁112b’と、凹部の横方向に浅い後方部分112aにより画定される実質的に垂直な後方境界壁112b’’との間でシフトする。ハンドルが図24に示されるようにほぼ垂直位置に到達すると、タブ267は後方境界壁112b’’と接触し、それによってハンドル261の移動を限定する。
ハンドル261は上側シャシ102の内側垂直壁に接続されるため、ハンドルは、スクリーンキャリア211が上側シャシ102に取り付けられると、外れないようになっている。
ハンドル261はまた、フィルタモジュールがハウジングのフィルタ凹部118の中に受けられ、ハンドルが収納位置にあるとき、フィルタモジュール271上のガスポート275を収容する穴268を含む。穴268は、ハンドルの一方の側面部材に沿って位置付けられ、ハンドルをハウジングに移動可能に接続するハンドルのその側面部材上の接続機構263~267までより、装置10を搬送するために使用できるハンドル261の横方向搬送部分262に近い位置に位置付けられる。横方向搬送部分262は、側面部材の、接続機構を有する端の反対の端から延びる。
装置は、図25及び26に示される取外し可能フィルタモジュール271を有する。フィルタモジュールのこれまでの構成は、国際公開第2018/074935A1号(WO‘935)に記載されている。以下に説明されていないかぎり、フィルタモジュール271の特徴と機能は、WO‘935に記載されているフィルタモジュールと同じであり、その明細書の内容の全体を参照によって本願に援用する。
フィルタモジュール271はフィルタ本体272を有し、これは、第一の前方直立壁272a、対向する第二の後方直立壁272b、並びに第一の壁272aと第二の壁272bとの間に延びる上壁277、及び反対の下壁279を含む複数の壁を有する。本体272は、1つ又は複数のフィルタチャンバを画定する。下側ガスポート273は、フィルタ本体の底部に第一の入口を画定し、バルブモジュール301(図40)の出口ポートに流体連通し、出口ポート307からのガスを受ける。
第二の入口を画定する上側ガスポート275がフィルタ本体272の上端に提供され、上壁277から上方に延びる。上側ガスポート275は、ハンドル内の穴268と相互作用するように構成される。上側ガスポート275は、補足的ガス源に接続できる。周囲空気入口(図示せず)がフィルタ本体の底部に提供されて、周囲空気を捕捉できる。これらのガスはその後、フィルタ271のろ材274を通過し、フィルタチャンバから出るガスはフィルタ処理されてから、モータモジュールのブロワに送達され、それによって混合される。
上側ガスポート275は少なくとも1つのフィルタチャンバと連通し、下側ガスポート273は少なくとも1つのフィルタチャンバと連通し、周囲空気入口は少なくとも1つのフィルタチャンバと連通する。2つ又はそれ以上の入口は、同じフィルタチャンバと連通しても、異なるフィルタチャンバと連通してもよい。
図37に示されるように、ハウジング100の下側シャシ104は、フィルタ凹部118を有し、その形状はフィルタモジュール271の本体272の形状と相補的である。フィルタ凹部118の内部は、モータモジュールを受けるための凹部122の内部と連通し、ガスをフィルタからモータモジュールへと送達できる。
図20及び32を参照すると、フィルタ凹部120は上側シャシ102の上側壁部分110cに提供され、フィルタモジュールの本体272の上側部分の形状と相補的な形状を有する。凹部120は、上側シャシ102が下側シャシ104に連結されると、凹部118の上に位置付けられる。
図25及び26に示されるように、フィルタ本体272の上壁277は、フィルタ本体の下壁279と平行にならないように角度が付けられる。上壁の角度αは、下壁に関して約2度~約10度、任意選択的に約2度~約5度、任意選択的に約3度であってよい。したがって、第二の壁272bは第一の壁272aより高い。すなわち、上壁277は、フィルタモジュール271がハウジング100に取り付けられたときに、水平からずれ、ハウジング100の上側シャシ102の上面110cと一致するように角度が付けられる。代替的な構成において、上壁277は下壁279と平行である。
上側ガスポート275は、上壁277の中心までより、第一の壁272aと第二の壁272bの一方の近くに位置付けられる。特に、上側ガスポート275は、フィルタ本体272の片側の第二の壁272bに、又はそれに隣接して位置付けられ、図の形態では、上面277のより高い端277aに、又はそれに隣接して位置付けられている。これには多くの利点があり、これらはハンドル261及びハウジング100に関して説明でする。
第一に、上側ガスポート275をフィルタ本体の片側に、又はそれに隣接して設置することによって、フィルタ271が正しい向きに挿入された場合のみ、第二の入口275はハンドル261内の穴268と整列する。フィルタが反対向きに挿入されると、第二の入口275によってハンドル261が平らにならず、これは使用者に対し、フィルタの挿入が誤っていることを知らせる。
第二に、上側ガスポート275がハンドル261の回転軸から遠くに配置される。これによって、ハンドル261が移動されるときに穴268が辿る経路の曲率半径がより大きくなる。これはチューブが上側ガスポート275に接続されているときに有利であり、なぜなら、穴268がよりスムーズな経路を移動することから、ハンドル261がチューブと絡まる可能性が低くなるからである。チューブの端は、1つ又は複数のフランジを有することができ、これは穴268がそこで止まるための位置となり得る。穴268の経路の曲率半径が大きいと、穴268はそれがチューブの端のフランジを通過するときに実質的に垂直に移動することになる。曲率半径が小さければ、穴268はそれがフランジを通過するときにより一層斜めに移動し、これは、穴268がチューブのフランジに絡まる可能性が高くなることを意味する。
第三に、上側ガスポート275がハンドル261の回転軸から遠くに配置されるため、上側ガスポート275はまた、ハンドルが持ち上げられたときにハンドル261からも遠くに配置される。これは、ハウジング100から取り外す際にフィルタを引っ張るのに、使用者が上側ガスポート275を使う場合があり、上側ガスポート275とハンドル261との間の距離が長くなると使用者が第二の入口を握るスペースが大きくなるため、有利である。フィルタモジュール271はその上面に、又はその付近に、使用者がフィルタをハウジング100から取り外すときに握るためのグリップ機構を有していてよい。
これらの利点は、上側ガスポート275しか持たず、下側ガスポート273又は周囲空気入口を持たないフィルタでも得られると理解されたい。
フィルタモジュール271はハウジング100の左側にあるように示されているが、その代わりにハウジングの右側のフィルタ凹部内に取り付けることもできる。その構成では、ハンドル261の右側面部材は開口268を有することになる。代替的に、ハウジングの両側が、それぞれのフィルタモジュール271を受けるフィルタ凹部を有し、ハンドル261の両側が穴268を有することができる。
ハンドル261は、ハンドルの前方端によってハウジング100に旋回可能に取り付けられ、フィルタモジュール271はハウジング内に、フィルタの、上側ガスポート275を有する側がフィルタモジュール上で後方に位置付けられるように取り付けられる。代替的に、ハンドル261の後端をハンドル100に旋回可能に取り付けることができ(それによって、横方向搬送部分262は、ハウジングの後方に向かってではなく、ハウジング100の前方に向かって位置付けられる)、フィルタモジュール271はハウジング内に、フィルタの、上側ガスポート275を有する側がフィルタモジュール上で前方に位置付けられるように取り付けることができる。
前述のように、フィルタモジュール271は取外し可能であり、上側ガスポート275を、又は代替的にグリップ機構を引っ張ることによって取り外されてよい。ハウジングは、押しボタン又は解放ラッチを含んでいてよい。図3は、フィルタ解放タブ276の形態の解放ラッチを示す。フィルタ解放タブ276は、フィルタモジュール271をハウジングから押し出す旋回部材を含む。図の形態では、フィルタ解放タブ276は、フィルタモジュール271を上方及び外側に押す。代替的に、押しボタンによってフィルタモジュール271が固定された位置から外されてよく、それによってフィルタモジュール271は手で引き出すことができる。フィルタモジュール271を取り外すための代替的な方法は、図57及び58に示されるフィルタ取出しツール280を使用することによる。
フィルタ取出しツール280は、係合部分281と把持部分282を含む。係合部分281は概して円筒形であり、上側ガスポート275に対応し、それを受ける内側凹部283を含む。内側凹部283は、上側ガスポート275の形状等、標準的な医療用テーパとマッチするような形状である。内側凹部283は、図57に示されるような平滑面を有していてよい。代替的に、内側凹部は、フィルタ部分275上の機構と係合する1つ又は複数の係合機構を含んでいてよい。例えば、内側凹部283の内面は、係合部分281の内面上に配置された1つ若しくは複数の隆条部又は1つ若しくは複数の環状凹部を含んでいてよい。
図57は、拡張平坦領域285を有するタブ284を含む把持部分282を示す。平坦領域285は、使用者が手で、例えば使用者の親指と人差し指の間で掴むように構成される。拡張平坦領域285はまた、使用者がフィルタ取出しツール280を握りやすくするように構成されたざらざらした表面及び/又は1つ若しくは複数の突起286を含んでいてよい。
使用時に、使用者はまずフィルタ取出しツール280を上側ガスポート275に押し付けて、上側ガスポート275が係合部分281の内側凹部283と係合するようにする。内側凹部283と上側ガスポート275とがよりきつく嵌るようにするために、使用者は、ツール280を上側ガスポート275に押し付ける際に、フィルタ取出しツール280を上側ガスポート275に関して捻ることができ、この動作は、タブ284の幅によって可能となる。フィルタ取出ツール280が上側ガスポート275と係合すると、使用者はベースユニット50の側面に配置されたフィルタ解放タブ276(図3)を押すことができる。それによって、フィルタをベースユニット50の主ハウジング100に関して移動させることができる。使用者はすると、引き続きフィルタ取出しツール280をベースユニット50の主ハウジング100から引き出すことができ、それによって今度はフィルタモジュール271がベースユニット50の主ハウジング100から引き出される。使用者がまずフィルタ解放タブを押さずにフィルタ取出しツール280を使ってフィルタモジュール271を引き出そうとしても、フィルタ取出しツール280だけが上側ガスポート275から外れ、フィルタモジュール271又はフィルタ取出しツール280は損傷を受けない。
フィルタ取出しツール280が内側隆条部又は凹部を有する場合、フィルタ取出しツール2880を捻ることによって、内側隆条部又は凹部はフィルタモジュール271の上側ガスポート275の対応する隆条部又は凹部と係合し得る。各種の隆条部又は凹部の係合により、ツールはフィルタモジュール271の上側ポートを把持し、それによってフィルタモジュール271の取外しがより容易になる。
フィルタモジュール271が取り外されると、使用者はフィルタ取外しツール280をフィルタモジュール271と一緒に捨てて、その後、引き続き新しいフィルタモジュール271を機器に挿入できる。フィルタ取外しツール280がフィルタモジュール271と共に捨てられてよいため、フィルタ取外しツール280は、廃棄物削減のために、生体由来及び/又は生分解可能プラスチックを含んでいてよい。代替的に、フィルタ取外しツールは再生可能プラスチックで製作されてよい。
フィルタ取外しツール280は、上側ガスポート275が小さすぎるか又は不便で、一部の使用者がうまく掴めず、それによってフィルタモジュール271を引き出すのが難しいことがある状況において有益である。それに加えて、フィルタ取出しツール280は、ツール280がフィルタモジュール271を取り出すために使用されるときのみフィルタモジュール271と組み立てられればよく、すなわち、ツール280又は他の同様の何れかのコンポーネントが不使用時にベースユニット50の主ハウジング100から突出している必要はない。
フィルタ取出しツール280は、各フィルタモジュール271と共に包装されてもよい。フィルタ取出しツール280は、フィルタモジュール271と同じ包装の中に入れられてよい。代替的に、フィルタ取出しツール280はフィルタモジュール271の包装と共に、又はその中に提供される密封包装の中に入れられてよい。フィルタ取出しツール280がフィルタモジュール271からシールされていれば、フィルタモジュール271が開封される前にフィルタモジュール271が汚染される機会が減る。
呼吸補助装置は、図40に示されるバルブモジュール301を有する。バルブモジュール301は、装置10のガス流路に入る酸素及び/又はその他のガスの流れを制御し、装置10が気流内に捉えられる酸素の割合を調整できるようにする。バルブモジュール301は、製造、組立、点検、又は例えば故障、通常保守、若しくは将来のアップグレード/改良時の交換を容易にするために、モジュール型コンポーネントとして形成される。
バルブモジュール301は、装置のベースユニット50の主ハウジング100と係合し、それによってバルブモジュール301はハウジング内に実質的に受けられ、ハウジングの外部からアクセスできる。バルブモジュール301は、ハウジング100から取外し可能であってよく、又は取外し可能でなくてもよい。バルブモジュール301の一部は、バルブモジュールがハウジングと係合したときに、ハウジングの外壁、例えば下側シャシ104の底壁115と実質的に平らになるように配置される。バルブモジュール301は、バルブマニホルドを通じてガスの流れを制御するように配置された流れ制御バルブ303を含む。バルブ303は、装置の一部へのガスの流れを制御するように配置される。例えば、バルブ303は、フィルタモジュール271へのガスの流れを制御するよう配置されてよい。代替的に、バルブ301は、装置10の他の部分へのガスの流れを制御するように配置されてよい。バルブモジュール301とフィルタモジュール271は、モータモジュールのブロワの上流に位置付けられる。
バルブ303は、図の形態ではスイベルコネクタ305として具現化される入口ポート304からのガスを受ける。バルブ303は、ガスを出口ポート307に送達する。出口ポート307は、フィルタモジュール271の第一の入口273に流体連結されるように構成される。
バルブモジュール301はまた、周囲空気ポート309も含み、周囲空気をフィルタモジュール271の周囲空気入口に送達できる。
バルブモジュールのこれまでの構成は、国際公開第2018/074935A1号(WO‘935)に記載されている。本明細書中に別段の記載がないかぎり、バルブモジュール301の特徴と機能は、WO‘935に記載されているバルブモジュールと同じであり、その明細書の内容の全体を参照によって本願に援用する。
バルブモジュール301は、装置10の261のメインパワーボードと電気的に連通し、装置10はバルブモジュール301に電源供給し、及び/又はそれと通信することができる。WO‘935では、下側シャシはバルブモジュールを受けるためのバルブ凹部と、バッテリカバーを受けるためのバッテリ凹部を有していた。これら2つの凹部は壁によって分離され、壁にギャップが設けられて、ワイヤ(又は、代替的にフレキシブルPCB)がバルブモジュールからバルブ凹部を通過し、その後パワーボードと接続することができる。酸素がバルブ凹部からバッテリ凹部へと漏れないようにするのを助けるために、グロメットがギャップに配置され、フレキシブルPCBはグロメットを通されていた。
図37~39を参照すると、本願の構成では、ハウジング100の下側シャシ104はバルブモジュール301を受けるためのその下端のバルブ凹部105と、バッテリモジュール125を受けるためのその後面のバッテリ凹部107を含む。バルブモジュール301からのワイヤはバルブ凹部105からバッテリ凹部107へと直接通過しない。その代わりに、ワイヤは、バルブ凹部105からモータモジュールの凹部122へ、その後モータモジュールのための凹部122からバッテリ凹部107へと通過するようになっている。これによって様々な利点が提供される。配線経路WP1は、図37において破線で概略的に示されている。
第一に、バルブモジュール301から酸素が漏れた場合、これはバッテリ凹部107の中に流れることが防止されるべきであり、それは、バッテリ凹部にはメインパワーボード261のための電気コネクタを含む多数の電気接続が収容されているからである。ワイヤのための提案されているルーティングWP1を使用することにより、バルブ凹部105とバッテリ凹部107との間の壁は完全なままであり、ガスの流れを透過させないものとすることができる。酸素がバッテリ凹部107に入るには、それはまずモータモジュール凹部122に、その後、モータモジュール凹部122からバッテリ凹部107に流れる必要があるであろう。バッテリ及び/又はセンサモジュール凹部122はシールされていないため、この状況で、酸素はモータモジュール凹部122から装置の外部へと分散し、多くともわずかな量の酸素しかバッテリ凹部107へと流れ続けない。
第二に、バルブ凹部105とバッテリ凹部107との間の壁にギャップがないため、上述のグロメットは不要となる。これによってコンポーネント点数が減り、製造が簡素化される。
バルブモジュール301は、加熱板141のための配線が変更されることによっても変更される。国際公開第2016/207838A9号の図162に示されるこれまでの構成では、加熱板は上側シャシに接続され、加熱板のための配線は上側シャシの第一のギャップを通過する。このギャップを通過した後、配線は上側及び下側シャシとの間に(すなわち、ハウジングの内部に)配置され、パワーボードに接続される。
この構成では、加熱板140はその代わりに下側シャシ104に接続される。これは、加熱板140の周囲にこぼれた液体があるとそれが下側ハウジングのギャップを通ってハウジング100の下へと出ることができ、上側シャシ102と下側シャシ104との間に溜まる機会がなくなるため、有利である。
図38に概略的に示されるように、加熱板140からの配線は、液体チャンバ凹部108の下側部分108aからギャップ108bを通って、凹部108の下の底壁の裏面に沿って外に出て、第二のギャップ108cを通って下側シャシ104に戻る。配線経路WP2は図38に概略的に示されている。第二のギャップ108cは、ハウジング100の内部領域への配線経路のための入口を提供する。
配線が第一のギャップ108bと第二のギャップ108cとの間で装置10の外部に露出するのを防止するために、下側シャシ104のベースのこの部分にカバーが提供される。同様に、バルブ凹部105から出てバッテリ凹部107に入るまでの間に、バルブモジュール301から配線経路WP1に沿って延びる配線はまた、それにもカバーが設けられないと露出するであろう。
これら2つの部分のためのカバーは、図39に示されるように、バルブモジュール301のベースハウジング部材311によって提供される。これによって、ハウジング100に追加のコンポーネントを加えずに、この2つの区間を覆うことが可能となる。ベースハウジング部材311の主本体部分313は、配線経路WP1のためのカバーを提供する。ベースハウジング部材311の前方及び横方向に延びる指状部分315は、配線経路WP2のためのカバーを提供する。主本体部分313は、モータモジュールのベース123(図39では図示せず)の縁を完全に取り囲み、それによってモータモジュールをハウジング100内によりしっかりと固定し、それによって、バルブモジュール301がハウジングから取外し可能であって、それがまず取り外されなければ、取り外せない。それに加えて、ベースハウジング部材311の大きさにより、複数の固定具を使ってバルブモジュール301をハウジングの下側シャシ104に固定することができ、それによってバルブモジュール301をハウジング100によりしっかりと固定できる。
ベースハウジング部材311は重複領域317を有し、これはガード160の底部の後方縁と重複するように設計される。組立中、バルブモジュール301は、下側シャシ104と連結されることになり、ガード160はその後で下側シャシ104に連結される。ガード160はすると、バルブモジュール301のベースハウジング部材311と重複し、ガード160をハウジングから取り外してからでなければバルブモジュール301を取り外せないようにする。バルブハウジングはモータモジュールが取り外されるのを阻止するため、これはまた、ガード160も間接的にモータモジュールを取り外せないようにすることを意味する。
図40に示されるように、バルブモジュール301はまた、ポスト319も有し、これはバルブハウジングの一部から、図の形態ではバルブ303の上のカバープレート321から上方に延びる。組立中、バルブモジュール301からのワイヤ/フレキシブルPCBはポスト319の周囲に巻かれることになる。ポスト319の周囲に巻かれると、ワイヤに引張力がかかったときに、それによって常にワイヤは、バルブモジュール301から外れるのではなく、ポストの周囲で締まる。ポストはまた、横方向又は垂直な突起の形態の鉤付き端319aをポストの端に有していてよい。これは、ワイヤがポスト319から滑り落ちるのを防止するのに役立つ。
図41及び42を参照すると、下側シャシ104はバッテリ凹部107を有し、壁142がバッテリ凹部107を、モータモジュールを受けるための凹部122から分離する。この壁107はその底縁に隣接するギャップ143を有し、それによってバルブモジュール301からのワイヤ301w(図42では破線で示される)を2つの凹部間に通すことができる。ワイヤ301wは、バルブモジュール301に電源を供給し、及び/又はそれと通信するために使用される。同様に、フレキシブルPCB123p(図42では破線で示される)は、モータモジュールに電源を供給し、及び/又はそれと通信するために使用され、これもまた、このギャップ143に通すことができる。モータモジュールのためのフレキシブルPCBとバルブモジュール301のためのワイヤはどちらも、バッテリ凹部107を通って下側シャシ104の壁142の後面に沿って垂直に延び、メインパワーボード161に接続される。
下側シャシ104の壁142の後面は、フレキシブルPCBを保持するように設計された保持機構144を有する。保持機構は、実質的に垂直方向に向けられ、ギャップ143の上方に位置付けられる。保持機構は離間された2つのリブ144aを有し、これは下側シャシ104の壁142の後面から延び、内向きの突起144bがリブ144aの端縁から延びる。リブ144a間の距離は、フレキシブルPCB123pの幅と相補的となるように構成される。突起144b間の距離は、フレキシブルPCB123pの幅より小さい。組み立てられると、フレキシブルPCB123pはリブ144a間に設置され、突起144bはフレキシブルPCBを突起144bと壁142との間の所望の位置に保持する。
バルブモジュール301のワイヤ301wもまた、保持機構のリブ144a間に延びることができる。ワイヤ301はフレキシブルPCB123pと壁142の後面との間に設置されることになり、それによって保持機構144はフレキシブルPCB123pを保持し、フレキシブルPCBはワイヤ301wを保持する。下側シャシ104の壁142の後面は、それに加えて、1つ又は複数の溝を有して、配線を所望の位置に保持するのを助けることができる。
リブ144a間には1つ又は複数の支持手段144cも配置され、これは壁142から延びてフレキシブルPCBを支持する。支持手段144cは、リブ144a間に位置付けられ、その前後の奥行きはリブ144aのそれより小さい。支持手段144cはフレキシブルPCB123pを壁142の後面から正しい距離に支持して、リブ144aの突起144bがフレキシブルPCBに確実に接触するようにする。
それに加えて、支持手段144cの側面は、ワイヤのためのトラックの境界を形成する。そのため、トラックの境界は、使用中に壁142の後面、保持機構のリブ144aのうちの1つ、支持手段144cのうちの1つが有する1つの側面、及びフレキシブルPCB123pによって4つの側面で定めることができる。代替的に、トラックの境界は、使用中に壁142の後面、支持手段144cのうちの2つが有する側面(ギャップが2つの支持手段144cの上端間に提供されている場合)、及びフレキシブルPCB123pによって、4つの側面で定めることができる。支持手段144cの奥行き、及び、支持手段144cとリブ144aとの間の距離は、ワイヤと相補的な断面領域を作り出すように構成され、それによってワイヤは、装置が完全に組み立てられるとトラックの中にぴったりと詰められる。
代替的な構成において、フレキシブルPCB123pは、バルブモジュール301をメインパワーボード161に接続するために使用でき、ワイヤ301wはすると、モータモジュールをメインパワーボード161に接続するために使用される。別の代替的構成において、モータモジュールとバルブモジュール301はどちらもフレキシブルPCBを有することができ、フレキシブルPCBは保持機構144間で積み重ねられる。ワイヤを受けるためのトラックは、この構成では不要となる。
ギャップ143は、有利な点として、保持機構144のベースの直接垂直方向に下に位置付けられ、それによってフレキシブルPCBとワイヤはギャップ143から直接垂直方向に下方に、保持機構144を通じて、メインパワーボード161へと延びることができ、それによってフレキシブルPCBとワイヤはよじれない。
図43に示されるパワーパネル331は、保持機構144の直接垂直方向の上方に配置される。パワーパネルは、上側シャシ102と下側シャシ104との間に保持され、複数の受容部を有し、電気コネクタがパワーパネルを通って延びることができる。パワーパネル331はスロット333を有し、これはパワーパネル331の本体部分335の後面の底部へと延びる。
スロットは、フレキシブルPCB123pを受けるように構成された第一の拡大領域333aと、ワイヤ301wを受けるための鉤付き凹部の形態の、横方向に延びるより小さい補助的領域333bを含む。ハウジング100と組み立てられると、スロット333は保持機構144の上方に配置される。スロットの上端は、パワーパネル331の上端における受容部339へと延びる陥凹部分337と連通する。組み立てられると、受容部339には、フレキシブルPCBとワイヤが接続されるメインパワーボード263aのための電気コネクタが収容される。フレキシブルPCBとワイヤは、保持機構144からスロット333を通って陥凹部分337の中へと延び、受容部339の中でメインパワーボードコネクタと連結される。
パワーパネル331は、テーパのついた2つの側壁341を有し、これは長いリブの形態の、突出した保持機構343を有する。保持機構343は、上側シャシ部102及び/又は下側シャシ部104の相補的な溝に受けられて、パワーパネル331をハウジング100に取り付ける。
組立中、下側シャシ104の壁142の後面は露出していて、フレキシブルPCBと配線を保持機構144と組み立て、メインパワーボード263aの、受容部339の中にあるコネクタに接続することが容易にできる。これが行われると、バッテリモジュール125を接続でき、それによってフレキシブルPCBと配線が覆われる。これはフレキシブルPCBと配線を保護するほか、それを所定の位置に保持するのを助ける。
ハウジングの後壁113、142は、バッテリとバッテリカバー126がハウジング100に組み付けられると、バッテリと干渉嵌りを形成する。これはバッテリを所定の位置に保持し、追加の固定具や接着剤が不要となる。これによって、組立、保守、及び修理がより簡単になる。
図41を参照すると、電気ソケット114が下側シャシ104の裏側の凹部に提供され、電源コードをメインパワーボード263aに接続して、メインパワーボード263aに電源供給するように構成される。電源コードは取外し可能に電気ソケット114に接続され、それによって電源コードが使用中に損傷を受けた場合に、装置10の配線を一切行わずにそれを交換できる。
しかしながら、典型的な使用中、電源コードが装置10のベースユニット50から切断されないようにすることが望ましいであろう。第一に、これは電源コードが偶発的に切断されて装置10が主電力を失うのを防止する。第二に、これは電源コードが装置10のベースユニット50から分離され、誤って設置される可能性を防止される。
電源コードが装置10のベースユニットから取り外されないようにするために、図45~51に示されるような電源コードリテイナ351が使用される。1つの構成において、電源コードリテイナ351はバッテリモジュール125のバッテリカバー126に接続され、それによって組立中に電源コードはバッテリカバー126の後で装置10のベースユニット50に取り付けられ、電源コードリテイナ351は最後に取り付けられる。代替的に、電源コードリテイナ351は、ハウジング100の異なる部分に接続することもでき、例えば下側シャシ104に直接接続できる。
図48a及び48bを参照すると、バッテリカバー126は、バッテリモジュール125を受ける受容ハウジング126a、バッテリカバー126を下側シャシ104に取り付けるための固定具を受ける固定具穴126b、下側シャシ104又は上側シャシ102の相補的な取付機構と相互作用する上側保持機構126c、及び電源コードリテイナ351を受けるリテイナキャビティ126dを含む。
図45、46、48A、及び48Bを参照すると、電源コードリテイナ351は、反転された実質的にU字型の本体部分353を含み、横方向の上側横断部材355、右側の下方に延びる脚357、及び左側の下方に延びる脚359(左及び右側は使用時の装置10の正面から見ている)を備える。本体部分353は、比較的狭くて高い前方本体部分361を含み、これは上側横断部材355に対応する、上方に延びる上側フランジ363を有する。本体部分353は、比較的広くて短い後方本体部分365をさらに含み、これは右側の脚に対応する右外側フランジ367と左側の脚に対応する左外側フランジ369を有する。左側の脚には左内側フランジ371がさらに提供され、これは上側の狭い端と下側の広い端を有する楔状部分により画定される。垂直チャネル373が左外側フランジ369と左内側フランジ371との間に提供される。
電源コード通路375は、右側の脚357と左側の脚359との間に提供される。通路375の上部375aは通路375の下部375bより広い。
前方に突出するプロング377が本体の上側区間の中の、電源コード通路の上部375aの上に提供される。
図48A及び48Bを参照すると、電源コードリテイナ351は、電源コードリテイナを下側シャシ104及びバッテリカバー126に関して垂直に上方に移動させることによってハウジング100に取り付けられる。電源コードリテイナの上側フランジ363は、バッテリカバーのキャビティ126dの上側水平リップ126eと当接する。このリップ126eは、電源コードリテイナを所定の位置に保持するのを助ける。垂直リブ126fは、リップ126eから下方に延び、電源コードリテイナ351の左外側フランジ369と当接して、使用者が上側フランジ363をリップ126eと正しく整列させるのを助ける。十分に挿入されると、左内側フランジ371もまくた垂直リブ126fと当接し、それによって垂直リブ126fは左内側及び外側フランジ371、373間のチャネル373内に配置され、さらに電源コードリテイナ351を正しい位置に保持する。
フット376は、右側の脚357の下端から前方に延び、固定具受容穴376aを有し、これは、電源コードリテイナがキャビティ126dの中に完全に挿入されると、バッテリカバー126のキャビティ126d内の固定具受容穴126eと整列し、それと相補的である。組み立てられると、ねじ等の固定具を穴376a、126gに挿入して、電源コードリテイナ351をバッテリカバー126に固定できる。このアセンブリは、電源コードリテイナ351と、ひいては電源コードを、技術者でなければ取り外すことができないように設計される。
組み立てられた状態で、電源コードリテイナのプロング377は電源コードの電気コネクタと係合して、それを装置10の電気コネクタ114と係合した状態に保持する。プロング377はそれらの間にギャップを有し、これによってコード自体は通過できるが、電源コードの電気コネクタは通過できない。その後、コードは電源コード通路375を通過する。
電源コードリテイナ351は、クリップ378も有するように示されている。図の形態では、クリップ378は本体353の上部の、電源コード通路375の上にある。クリップ378は、1つ又は複数のケーブルを保持するのを助けるために使用できる。クリップの片側は開放していてもよく、それによってケーブルをクリップに挿入できる。
例えば、図43に示されるように、パワーパネル331はまた、電源コードのための電気コネクタ114の上に配置された追加の電気コネクタ(USB接続等)のための追加の受容部344も有することができる。ケーブルが受容部344の中のこれらの電気コネクタに接続されると、ケーブルをクリップ378に取り付け、又は受けられるようにすることができ、ケーブルが受容部344から偶発的に外れるのを防止するのに役立つ。
図52~56は、取外し可能エルボウ1171を含む取外し可能コンポーネントの代替的な構成を示す。以下に異なる記載がないかぎり、取外し可能エルボウ1171の特徴、機能、及びオプションは取外し可能エルボウ171と同じであり、1000を加えた同様の参照番号は同様の部品を示す。
図52~56には図示されていないが、取外し可能エルボウ1171は、前述のように、凹部1163b上に1つ又は複数のシール173又はシール要素175を有することになる。
取外し可能エルボウ171に関して前述したように、取外し可能エルボウ1171はまた、電気接続を含む。エルボウ1171は、呼吸補助装置10のための第一の付属物、例えば液体チャンバ151に空気圧で接続される入口、呼吸補助装置の第二の付属物、例えば患者コンジット16に空気圧により、及び任意選択的に電気的に接続される出口、及び呼吸補助装置10に電気的に接続されて、ハウジング100内の電気コンポーネントとの電気接続を形成するプリント回路基板(PCB)電気コネクタ1178を有する。電気接続1178は、装置10のベースユニット50とエルボウ1171に埋め込まれた温度センサ1176との間のほか、装置10のベースユニット50とコンジット16との間(コンジットが1つ又は複数のセンサ及び/又は加熱素子を有する場合)に、前述のハウジング内の電気相互接続アセンブリ221を介して電気的リンクを提供する。PCB電気コネクタ1178は、取外し可能エルボウ1171がハウジング100に接続されると、電気相互接続アセンブリ221に電気的に接続される。
取外し可能エルボウ1171の空気圧入口接続は、加湿ガス入口ポート1163によって提供され、空気圧出口接続は患者出口ポート1030によって提供され、出口電気接続は、ポート0130の軸に平行に上方に延びるチムニ1179aの中に提供されるコネクタ1179により提供される。
加湿ガス入口ポート1163と患者出口ポート1030は、取外し可能エルボウ内のガス流路を介して相互に流体連通する。取外し可能エルボウの電気コネクタ1178、1179は、加湿ガス入口ポート1163と患者出口ポート1030との間のガス流路から、取外し可能エルボウの少なくとも1つの壁を介して空気圧により隔離される。例えば、取外し可能エルボウの本体は射出成型プラスチック材料であってよく、ガス流路から分離され、隔離される、電気コネクタのための隔離領域が提供される。
取外し可能エルボウの、ハウジング内の電気コンポーネント(電気相互接続アセンブリ221)と電気接続を形成するように構成された部分、すなわちPCB電気コネクタ1178は、取外し可能エルボウのガス流路から空気圧で隔離されるため、取外し可能コンポーネントをハウジングに連結すると、PCB電気コネクタ1178と電気相互接続アセンブリ221との間の電気接続だけが提供される。これは取外し可能エルボウ1171内のガス流路とハウジング100との間の直接的な空気圧接続を形成しない。その代わりに、取外し可能エルボウ内のガス流路は、第一の付属物(液体チャンバ151)と第二の付属物(患者コンジット30)との間の空気圧接続を提供する。
図の構成において、PCB電気コネクタ178は、エルボウと一体形成されたハウジング1178aの中に部分的に格納される。PCB電気コネクタ1178は、ハウジング1178aから後方に突出し、装置10のベースユニット50上の電気コネクタに水平方向に(すなわち、液体チャンバ151がベースユニット50のハウジング10に接続される場合と同じ後方挿入方向CID及び囲い板190がスクリーンキャリア211に接続される場合と同じ後方方向RDに)挿入される。そのため、取外し可能エルボウ1171は、後方方向RDに装置に水平に接続でき、液体チャンバ151はその後で2つの装置ポート161、163に水平に接続される。代替的に、液体チャンバ151をまず取外し可能エルボウ1171に接続でき、その後、組み立てられた液体チャンバ151とエルボウ171が、これらを後方方向に一緒に移動させることによって、装置のベースユニット50にまとめて接続される。
図28~36に示されるように、取外し可能エルボウ171のPCB電気コネクタ1178は、装置10のベースユニット50の電気相互接続アセンブリ221に挿入される。相互接続アセンブリ221は、3つのコンポーネント、すなわちソケット231、PCB241、及びオーバモールド251で構成される。
図29及び30に関して上で説明したように、ソケット231はハウジング232を含み、これは取外し可能エルボウ1171のPCB電気コネクタ1178を受けるための受容部233を画定する。受容部22の前方部分233aは、電気コネクタのハウジング1178aを受けるための比較的大きい垂直及び水平寸法を有する。受容部233の後方部分233bは、PCB電気コネクタ1178の、ハウジング1178aから後方に突出する部分を受けるための比較的小さい垂直及び水平寸法を有する。後方部分233bは、受容部の後部へとその上下壁から延びる上側及び下側リブ234間に画定される。受容部の後方部分233bは、PCB電気コネクタ1178と締まり嵌め又は干渉嵌りを形成して、取外し可能エルボウ1171をソケット231と接続された状態に保持するのを助けるように構成される。受容部の前方部分233aは、PCB電気コネクタ178のハウジング1178aと締まり嵌め又は干渉嵌りを形成して、取外し可能エルボウ1171をソケット231と接続された状態に保持するのを助けるように構成されてよい。代替的に、これらはより緩い嵌りを形成してもよい。
取外し可能エルボウ1171のハウジング1178aは、シール1182を担持する。シール1182は、取外し可能エルボウ1171が装置のべースユニット50の電気相互接続アセンブリ221と係合すると、ソケット231の受容部233の前方部分233aの内面に当たって係合するように構成される。シール1182は、取外し可能エルボウ1171のハウジング1178aとソケット231の受容部233との間の空気圧及び/又は液体シールを提供する。
シール1182は、呼吸ガスの漏出分及び/又は結露が取外し可能エルボウ1171内の電子部品及びエルボウの電気コネクタ1178に向かって移動するのを阻止し、又は減少させる。
取外し可能エルボウ1171のハウジング1178aは、概して環状の凹部1178bを含み、これはハウジング1178aの上、側面、及び底の少なくとも一部の周囲に延びる。シール1182は、環状凹部1178bの中に受けられ、ハウジング1178aの隣接する面を越えて外側へと突出し、電気相互接続アセンブリ221の受容部233の前方部分233aの内面と係合する。
シール1182はワイパシールであってよい。ワイパシールはT字形の断面を有する。図の形態において、ワイパシールは柔軟な環状リムであり、これはハウジング1178aの円周に沿って延びる。ワイパシールは、シール上に球根状の先端を有していても、いなくてもよい。
代替的な構成において、シール1182は、Lシール、Xリング、又はOリングであってよい。
シール1182は、図のように1つのシール要素を有していてよい。代替的に、シール1182は、シール173及びシール要素175に関して説明した複数のシール要素を有していてよい。代替的に、ハウジングは複数のシール1182を担持してよい。複数のシール1182の各々は、1つのシール要素を有していてよい。
シール1182は、シリコーンゴムから製作されてよい。代替的な構成では、シール1182はポリウレタン等の何れの適当なエラストマからも製作できる。代替的に、シール1182は、特にシールが取外し可能エルボウの上にオーバモールドされる場合、熱可塑性エラストマ及び/又は熱可塑性加硫物から製作されてよい。
ハウジング1178aの底部分は、PCB電気コネクタ1178を受けるキャビティ1178cを含む。図の形態において、キャビティ1178cはハウジングの底へと、及びハウジングの遠位側後端に向かって開放している。
ハウジングは、PCB電気コネクタ1178をハウジングのキャビティ1178cの中に配置するのを助ける1つ又は複数の係合機構1178dを含む。
図の形態において、係合機構1178dは、1つ又は複数の下方に向かう突起を含む。突起は、PCB電気コネクタ1178内の相補的な穴を通って延びるように構成される。
係合機構1178dは、PCB電気コネクタ1178が係合機構1178dから切断される可能性を低下させるために、拡径ヘッドを含んでいてよい。拡径ヘッドは、テーパが付き、ヘッドの下端の横方向の直径は、ヘッドの上端のそれより小さく、それによってPCB電気コネクタをヘッド上のキャビティ1178cに挿入できる。
2つの係合機構1178dが示されているが、1つの係合機構1178d又は3つ若しくはそれ以上の係合機構1178dが提供されてよい。
取外し可能エルボウ1171の組立の当初段階(図54)中、取外し可能エルボウは、ハウジング1178aのキャビティ1187cの中にPCB電気コネクタを持たない。
PCB電気コネクタ1178はすると、ハウジング1178aのキャビティ1178cに挿入され、係合機構1178dはPCB電気コネクタ内の相補的な穴を通って延びる。PCB電気コネクタ1178は、ハウジング1178aのキャビティ1178cの中に部分的に格納され、ハウジング1178aから後方に突出する。
シール1182はその後、ハウジング1178a上にオーバモールドされる。
図56に示されるように、オーバモールドコンポーネントは、キャビティ1178cを実質的に満たし、PCB電気コネクタ1178のうちキャビティ内に格納される部分の下面を覆うように構成された成形ベース部材1182aと、一体に成形されたシール1182を含む。成形ベース部材1182aは、PCB電気コネクタ1178をハウジング1178aの中に保持するのを支援する。
代替的構成において、シール1182は、別に形成されて、ハウジング1178aの凹部1178b上で引き伸ばされてもよい。代替的に、シール1182はハウジングの凹部にオーバモールドされてよいが、オーバモールドは、一体に形成されたベース部材1182aを含まなくてよい。ベース部材1182aは、別に形成されても、又は存在しなくてもよい。
1つ又は複数の触覚機構1172cが平坦な水平タブ1172の上面に提供される。図の形態において、触覚機構は、タブ1172の上面から上方に延びる複数の隆起した機構を含む。触覚機構は、図のような複数の横方向のリブを含んでいてよいが、円形又は他の何れの適当な形状とすることもできる直立突起等、他の何れの適当な構成を有していてもよい。
触覚機構1172cは、使用者がタブを握って取外し可能エルボウ1171を引っ張って囲い板190の凹部199との係合から外し、取外し可能エルボウ1171を呼吸補助装置ベースユニット50のハウジング100から取り外すのを助ける。
触覚機構1172cは、代替的に、前述の取外し可能エルボウ171上に提供することもできる。
図52及び53に示されるように、取外し可能エルボウは、エルボウ本体のうち平坦な水平タブ1172を提供する部分の下に位置付けられるフランジ1172dを有する。フランジ1172dは、タブ1172の後方部分の下面からスペース1172eによって離間される。
図の形態において、フランジ1172dの形状は、本体のうちスペース1172eの上の部分の形状に実質的に対応し、患者出口ポート1030に隣接する比較的広い前方領域とチムニ1179aに隣接する比較的狭い後方領域を有する。異なる形状を提供することもできる。
フランジ1172dの少なくとも一部は、囲い板の凹部199の対応する部分より大きい寸法を有する。
図の形態において、フランジ1172dの少なくとも比較的狭い後方領域の幅は、囲い板190のそれに対応する輪郭形成されたテーパ状後壁領域199c(図14)より大きい。それに加えて、又は代替的に、フランジ1172dの比較的広い前方領域の幅は、囲い板の凹部199のそれに対応する比較的広い前方領域より広くてもよい。
フランジ1172dは、取外し可能エルボウ1171がベースユニット50に接続されると、囲い板の一部の下面と干渉嵌りを形成する。
この目的は、取外し可能エルボウ上に上向きの力が加えられたとき(例えば患者呼吸コンジット16が患者出口ポート1130から外されているとき)にそれに抵抗し、それによって柔軟なタブ1172と電気コネクタ1178に応力が加わるのを防止することである。
異なる構成では、取外し可能コンポーネント1171はエルボウの形状でなくてもよく、その代わりに、例えば整列された入口及び出口ポートを有することもできる。
モータモジュールのこれまでの構成の詳細は、国際公開第2016/207838A9(WO‘838)に記載されている。その明細書の内容の全体を参照によって本願に援用する。特に、WO‘838は、感知層を含み、3つの主要コンポーネント、すなわちベース1403、被覆層1440、及びベース1403と被覆層1440との間に挟まれる感知層1420を含むモータモジュールを開示している。これらのコンポーネントは図59に示されている。
モータモジュールは、ベース1403と被覆層1440との間にシールされた空気又はガス流路を有し、それによってガスが漏出して呼吸補助装置の電子部品に向かって移動するのが防止される。この構成では、使用されるシールはOリング等のソフトシールとすることができる。これらの種類のシールは典型的に、モータモジュールの3つの層を一体に保持する固定具により生成される圧縮力に依存する。この構成は2つのソフトシールを有し、すなわちベース1403の上面と感知層1420の下面との間をシールするための1つと、被覆層1440の下面と感知層1420の上面との間をシールするための1つとである。各シールは感知層1420又はベース1403又は被覆層1440の何れかに配置される溝の中に配置され、シールを適正に位置付け、保持する。代替的に、シールは1つの層の上にオーバモールドされてよく、もう一方の層がオーバモールドシールを含む層の上に位置付けられて、シールを挟む。
呼吸補助装置の電子部品は、装置の主ハウジングの低圧領域の中に位置付けられて蛇行経路が形成され、それによって液体又は酸素が電子部品の中に浸入する可能性が低下する。PCB1456Aの電子コンポーネントを含む部分は、シールの「外部」に位置付けられ、すなわちこれはバルクガス流の外部にある。PCB1456のセンサを含む部分は流路の内部にあり、PCB1456に密着するように押し付けられるシールによって外部からシールされる。したがって、液体又は酸素の浸入は少なくとも実質的に防止され得る。
被覆層1440は、ねじ等の固定具を使って、ガス流路と感知層1420に連結されてよい。固定具は、シール2423、2443をPCBボード1456に押し付けてシールするための圧縮力を共同で提供する2つの区間を挟む。ねじを受けるための何れの適当な数の穴が提供されてもよい。ワッシャをねじの下面で使用できる。ねじ周辺から低圧領域への漏出(これは性能に影響を与える可能性がある)の機会を最小化するために、ボスに隆条部を追加でき、挿入されるとその上にねじの頭部が載る。代替的に、ねじが挿入されると、接着剤又はフィラを使って、あらゆる考え得る開口をシールすることができる。代替的に、被覆層1440は、ガス流路と感知層1420に連結されて、力が加えられるとこれらの層間をシールするクリップ又は接着機構を含むことができる。
ソフトシールに代わるシールの特徴を以下に説明する。
図60及び61に示されるように、感知層1420の本体1422の上面には、PCB1456の下面に押し付けられてシールするシール2423(より詳しくは後述する)を受ける溝1423が設けられる。シール2423はまた、被覆層1440の下面にも押し付けられてシールする。被覆層1440の本体1442の下面には、PCB1456の上面に押し付けられてシールするシール2443(同じく詳しくは後述する)を受ける溝1443が設けられる。
図62は、シール2423/2443を保持する溝1423/1443の略図である。溝1423、1443には、有利な点として、内向きの突起1423B、1443B(図62Aにより明瞭に示されている)が設けられ、シール2423、2443を溝内の所定の位置に保持するのを助ける。
シール2423、2443は、ガス流路を通って流れるガスがブロワにより加圧されたときに、モータモジュールの高圧領域をシールする。シール2423、2443は、ガスが漏出して装置の電子部品に向かって移動するのを防止する。シール2423、2443はまた、流体の浸入も防止し、例えば感知ボード上に結露があると、結露がガス流の中に入るのが防止される。
図65に示されるように、各シール2423、2443は固定部分2424と柔軟部分2425を有する。図65を参照すると、固定部分2424は、シールを保持する溝1423、1443に適合する形状である。シールの下側領域は、溝1423、1443にフィットして、摩擦嵌合を形成するためのテーパ状側面2431を有していてよい。テーパ状側面は図65に示されている。溝は、例えばベース1403の溝1423又は被覆層1440の溝1443であってよい。シール2423の下部は、溝1423の大きさ及び形状と同様の大きさ及び形状である。シール2423がベース1403と組み立てられると、固定部分は溝1423内に固定され、ベース1403に関して静止したままとなる。
図65を参照すると、シールの柔軟部分2425は、曲がっていない状態で、片側に向かって湾曲又は傾斜するような構造とされる。柔軟部分は、角部2428で出会う2つの平坦面2427により形成される概して凹状のよじれた面2426を有する。柔軟部分はまた、凸状の湾曲面2429も有し、これは概して凹状の面2426と共に柔軟部分2425に湾曲形状を付与する。この湾曲形状によって、シールが感知層1420のシール面と係合すると、シールの柔軟部分2425が片側に向かって曲がる。図65の向きでは、柔軟部分は右側に曲がる。特に、柔軟部分2425は、それがガス流路に向かって内側に湾曲又は傾斜するような構造とされる。
上述の形状は、シール2423、2443の全体の周囲に延びる。
柔軟部分2425は、圧縮力が柔軟部分2425の自由端2430に、又はその付近に、固定部分2424に向かう方向に加えられると曲がるように構成される。このような圧縮力は、柔軟部分2425が対向するシール面に押し付けられると加えられる。シール2423がベース1403と組み立てられると、柔軟部分2425は固定部分2424及びベース1403に関して曲がることができる。柔軟部分2425は好ましくは弾性的に曲がり、すなわち、柔軟部分2425は、圧縮力が解除されるとその休止位置又は曲がっていない位置に戻るように付勢される。付勢力により、感知層1420との接触によって柔軟部分2425が強制的に曲がった状態にされると、感知層1420にシール力を発生させる。曲がっていない位置から曲がった位置に移動すると、柔軟部分2425は屈曲して、その休止時の形状より湾曲した形状となる。自由端2430は内側及び下側に移動して、より湾曲した曲がった位置に移動する。特に、柔軟部分2425は、ガス流路に向かって内側に屈曲する。
湾曲に加えて、又はその代わりに、柔軟部分2425は角部2428の周囲で曲がり、又は屈曲できる。角部2428は、シールが折れるのを支援する折れ線であってよい。上側平坦面2427が固定部分2424の対向する平坦な上面と接触して有効なシールを形成する。有効状態では、柔軟部分2425と固定部分は、固定部分2424の対向する平坦な上面に押し付けられる上側平坦面2427と共に閉じた形状を形成する。代替的に、上側平坦面2427は、単に対向する平坦な上面の上に載ってもよい。柔軟部分2425は曲がって固定部分2424の一部と接触するため、シールは、シールが有効位置又は向きにあるときにあらゆるガスが移動するための蛇行経路を形成する。
上の説明は、ベース1403と組み立てられたシールの向きに関している。シールの向きは、シールが組み立てられる溝によって異なる。被覆層1440と組み立てられるシールは、ベース1403と組み立てられるシールと比較して上下逆である。すなわち、固定部分2424は柔軟部分2425の上にある。
シールが柔軟部分2425を有する場合の、圧縮シールと比較した利点は、ベース1403と感知層1420との間、及び/又は感知層1420と被覆層1440との間に適切なシールを小さい力で生成できることである。それに加えて、シールは、より広い範囲の位置におけるコンポーネント間に適切なシール接触を生成させる。その結果、シールによってコンポーネントの許容誤差はより大きくなる。例えば、コンポーネントが曲がる、及び/又は製造のばらつきが生じる場合の許容誤差がより大きい。
このような構成の別の利点は、ガス流路内の圧力が上昇したときに、シールの柔軟部分2425が曲がっていない位置にさらに付勢されることである。その結果、空気経路内の圧力が上昇しても、柔軟部分2425と感知層1420のシール表面との間のシール力が増大するだけである。そのため、圧力上昇によってシールが不良となる機会が減る。
使用中、柔軟部分2425は固定部分2424と共に、これらの部分間にエアギャップを有する二重/重複部分を有するシールを形成する。ガス流路からガスが漏出すると、ガスの流れは柔軟及び固定部分の周囲の蛇行経路を辿る必要があり、これにはこれらの部分間のギャップを横断することが含まれる。蛇行経路は、湾曲した柔軟部分2425によって得られる。漏出があると、漏れたガスは全て、曲がったシールの周囲及びそこを通る蛇行経路を辿らなければならない。
シールは、エラストマ材料であるか、それを含む。シールは好ましくは、時間がたっても材料クリープ(低温流れ)の量が少ない材料を含む。シリコーンは材料クリープの低い材料の一例である。代替的に、シールは、エラストマ熱可塑性材料であるか、それを含む。一方又は両方のシールは、ベース1403及び/又は被覆層1440の溝の中にオーバモールドすることができる。代替的に、1つ又は両方のシールは別々に形成して、その後対応する溝1423、1443の中にフィットさせることができる。
図63及び64は、各シールが、シールを被覆層又はベースと組み立て、分解するためのタブ2435、2445を有することを示している。図63はまた、ベース1403と被覆層1440を接続する固定具の周囲をシールするための複数の一体ワッシャ2437も示す。
このシール2423、2443の1つの利点は、ソフトシールと比較して、適切なシールを提供するために必要な圧縮力が少なくてよいことである。ソフトシールが使用された場合に必要な力を実現するためには、固定具をシール領域の周囲で十分に離間させる必要があり、これは、コンポーネントがわずかに曲がっただけで、ソフトシールの、最寄りの固定具から十分に離れた部分が適切なシールを生成できなくなるからである。
それに加えて、シールは、ガス経路内の圧力が特定の閾値に到達したときに故障しにくくなる。前述のように、曲がったシールの構成により、蛇行経路が得られる。
WO‘838では、シールは下側シャシ3202’のフィルタハウジングの上縁と上側シャシ3102’の対応する穴との間に形成されてよい。このシールは、舌状部と溝の配置によって生成できる。本明細書に別段の記載がないかぎり、フィルタハウジング/受容部の特徴と機能はWO‘838に記載されているフィルタハウジング/受容部と同じであり、その明細書の内容の全体を参照によって本願に援用する。
本願の構成では、舌状部と溝の配置に代わるものが提供される。本願の構成では、ベースユニット50の主ハウジング100の上側シャシ3102’と下側シャシ3202’は、これらが一体に組み立てられたときに、図67に示されるように、キャビティ6701が下側シャシ3202’の上面と上側シャシ3102’の下面との間に存在するように構成される。
シール6703がこれら2つの面間に設置され、それによってガスが上側及び下側シャシ間の空間に浸入するのがブロックされる。
シール6703は図67に示される形態と、図68a及び68bに示される断面を有する。
シール6703の一般的形状は、フィルタ271の本体の形状に実質的に対応する形状である。シールの横方向の形状と寸法は、キャビティ6701の形状と寸法に対応する。
図68a及び68bは、圧縮されていない、及び圧縮された状態の図66のシールの断面図である。シール6703は当初、図68aに示されるように折り曲げられていない状態である。この状態で、シール6703の垂直寸法はキャビティ6701の垂直寸法を超える。組立中、シールの上面6705は上側シャシ3102’の下面6704とシール状態で接触することになり、シールの下面6707は、下側シャシ3202’の上面6706とシール状態で接触することになる。
図68A及び68Bに示されるように、シール6703は山と谷のある波型形状を有する。シール6703は、実質的に水平な上側部分6709と実質的に水平な下側部分6711を有する。第一の内側部分6713は、上側部分6709の左側から内側及び下方に斜めに延びて屈曲部6710を形成する。第二の内側部分6715は、下側部分6711の左側から内側及び上方に斜めに延びて屈曲部6712を形成する。第一の内側部分6713と第二の内側部分6715は、シールの内側(図68A及び68Bの右側)で出会い、屈曲部6716を形成する。上側部分、下側部分、及び内側部分は横向きのM字形のシールを形成する。シール6703は水平中心線に関して対称である。この対称により、有利な点として、垂直な力が加えられたときにシール6703が均等に変形することが確実になる。それに加えて、横向きのM字形によってシール6703は中央領域で曲がり、シールの上及び下面は実質的に水平なままである。代替的な構成では、シール6703は、Z字形のように、より少ない屈曲部及び/又はより少ない内側部分を有していてもよい。別の代替的構成において、シール6703はより多くの屈曲部又は内側部分を有していてもよい。
組み立てられると、前述の接触によってシール6703は折り曲げられた位置へ変形する。シールは、単純に圧縮されるのではなく、折り曲げる動作を介して変形することになる。そのため、シール6703は、典型的な圧縮シールと比較して、同じ力でより広い範囲の動きができる。これによって、シール6703は、コンポーネントの曲がり、製造のばらつき、及びその他による顕著な違いがあっても、キャビティ6701の形状に適合することができる。
図68Aの向きから図68Bの圧縮向きへと圧縮されると、シールの一部が曲がるか、折り曲がり、それによって上側部分6709と下側部分6711が相互に近付く。上面6705と下面6707はシール面を形成し、フィルタをシールして加圧ガスがフィルタモジュール271から漏出し、メインの制御及び電源回路基板に入るのを防止する。中央の波型形状からの付勢力によってシールが作られる。
シール6703は、エラストマ材料から製造される。シール6703は、シリコーンから製造され、これは時間がたっても少ない量の材料クリープ(低温流れ)を示す。代替的に、材料はエラストマ熱可塑性材料から製造されてもよい。
このキャビティ6701は、下側シャシ3202’を上側シャシ3102’に固定する固定具から実質的な距離に配置される。そのため、コンポーネントのばらつき又はコンポーネント間のミスアラインメントによって、キャビティ6701で漏出が生じる可能性がある。本明細書に記載の特徴と機能を有するシール6703によって、ばらつきに対応しながら、依然としてシール機能が提供される。
本開示は、特定の実施形態の点から説明されているが、当業者にとって明らかなその他の実施形態も本開示の範囲に含まれる。それゆえ、本開示の主旨と範囲から逸脱することなく、様々な変更や改良を加えてよい。例えば、各種のコンポーネントは希望に応じて位置を変えてよい。説明された実施形態の何れかにおける特徴は、相互に組み合わせられてよく、及び/又はある装置は、前述の実施形態の特徴の1つ、複数、又は全部を含んでいてよい。さらに、特徴、態様、及び利点の全てが本開示の実施に必ずしも必要というわけではない。したがって、本開示の範囲は、後述の特許請求の範囲によってのみ定義されるものとする。
上述の様々な構成は例示的な構成にすぎない。構成の何れかにおける1つ又は複数の特徴は何れも、他の構成の何れかにおける1つ又は複数の特徴の何れとも組み合わせて使用されてよい。
特徴は、加熱及び加湿ガスを患者又は使用者に送達できる呼吸補助装置に関して説明した。装置は、慢性閉塞性肺疾患(COPD)の治療に適していてよい。装置は、ガスを患者インタフェースに高流量で(高流量療法)、特に鼻高流量療法を送達するように構成されてよい。
或いは、特徴は異なる目的の装置で使用されてもよい。装置は、高流量療法装置であっても、又は低流量療法装置であってもよい。例えば、特徴は、ガス(加湿又はそれ以外)をより低流量で送達してよい持続的気道陽圧(CPAP)を提供するための装置の中に提供されてもよく、又は医療用ガス注入装置の中に提供されてもよい。
特徴は、自立型加湿器で使用できる。自立型加湿器は、ハウジング、液体チャンバ151を受ける凹部108、及び加熱板140を有していてよいが、モータユニットはなくてよい。自立型加湿器は、外部供給源からガスを受けてよい。
したがって、代替的な形態の呼吸補助装置10は、主ハウジングと加湿器12を画定するベースユニット50を含む自立型加湿装置であってよい。
自立型加湿装置は、呼吸療法、腹腔鏡手術、及びその他を含む各種の医療処置のための加熱及び加湿ガスを送達できる。これらの装置は、温度及び/又は湿度を制御するように構成できる。装置はまた、加熱及び/又は加湿ガスを患者に、及び/又は患者から輸送するために使用できる各種のコンポーネントを含む医療用回路を含むこともできる。例えば、幾つかの呼吸回路の中で、患者が吸い込むガスは吸気チューブ又はコンジットを通じて加熱-加湿器から送達される。他の例として、チューブは加湿ガス(一般的にCO2)を送気回路内で腹腔へと送達できる。これは、患者の体内器官の乾燥、すなわち「ドライアウト」を防止するのを助けることができ、それによって術後の回復に要する時間を短縮できる。加熱器のワイヤは、回路を形成する配管の少なくとも一部の内部まで延びて、顕著な結露の形成の可能性を防止又は少なくとも低下させる。
自立型加湿装置は、典型的にベースユニット50と加湿器液体チャンバ151を含む。ベースユニット50は、加熱板140を含むことができる。液体チャンバ151は、水等のある体積の液体を保持するように構成できる。加熱板は、液体チャンバ151内に保持されるある体積の液体を加熱して蒸気を発生させるように構成できる。
液体チャンバ151はベースユニットから取外し可能であり、それによって液体チャンバの殺菌若しくは処分、又はチャンバへの液体の再充填をより行いやすい。液体チャンバ151の本体は、非伝導性ガラス又はプラスチック材料から形成できるが、液体チャンバは伝導性コンポーネントを含むこともできる。例えば、液体チャンバは、加熱器ベースの上の加熱板と接触する、又はそれと関連付けられる高熱伝導性ベース(例えば、アルミニウムのベース)を含むことができる。
ベースユニットまた、マスタコントローラ等の電子コントローラも含むことができる。ユーザインタフェースを介した使用者の設定による湿度又は温度値の入力及びその他の入力に応じて、マスタコントローラはいつ(又はどの程度まで)加熱板140を励起させて、液体チャンバ151内の液体を加熱するかを特定する。
自立型加湿装置は、ガスを液体チャンバに送達するガス発生器を含むことができる。幾つかの構成において、ガス発生器は、ベンチレータ、ブロワ、又は呼吸又は医療処置での使用に適した加圧ガスの他の何れの適当な供給源を含むこともできる。流れ発生器は、ベースユニット50の中に位置付けられてよい。
代替的に、自立型加湿装置は、ベースユニット50と液体チャンバ151だけを含んでいてもよく、別の、又は離れた場所にある流れ発生器と共に使用されてもよい。ベースユニット50は、別の、又は離れた場所にある発生器と流体接続するように構成されてよい。
したがって、自立型加湿装置と共に使用される流れ発生器は、例えば壁設置型ガス供給源、ベンチレータ、ブロワ、又はガスボンベであってよい。
自立型加湿装置は、呼吸療法、陽圧装置、非侵襲的換気、腹腔鏡手術を含むがこれに限定されない外科的処置、及びその他で使用することができる。望ましくは、加湿装置は、湿気又は蒸気をガスの供給部に供給するようになすことができる。加湿装置は、持続的、可変的、若しくはバイレベルPAPシステム又はその他の形態の呼吸療法で使用できる。幾つかの構成において、加湿装置はこのような何れの種類の療法を提供するシステムにも組み込むことができる。
例示的な自立型加湿装置は、国際公開第2015/038013号に記載されている。その明細書の内容の全体を参照によって本願に援用する。
自立型加湿装置は、本願で説明又は図示される特徴の何れか1つ又は複数を有していてもよい。
本明細書における何れの先行技術への言及も、その先行技術が世界中の何れかの国の努力傾注分野における一般常識の一部をなすとの認識又はいかなる示唆でもなく、そのように解釈されるべきではない。
本明細書において方向を指す用語、例えば「上」、「下」、「前方」、「後方」、「水平」、「垂直」等に言及されている場合、これらの用語は、装置が典型的な使用中の姿勢にある場合に関し、及び/又は図中に示される特定の向きに関するものであり、相対的な方向又は向きを示し、及び/又は説明するために使用されている。