JP7395538B2 - 逆止弁及び冷凍サイクルシステム - Google Patents

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本発明は、逆止弁及び冷凍サイクルシステムに関する。
従来、逆止弁として、内部に弁室が形成された本体継手(外管)と、本体継手の内部に固定される弁座部材と、弁室内に移動自在に設けられる弁体と、を備えるものが知られている(例えば、特許文献1参照)。この逆止弁では、弁体が弁座部材の弁座面に着座することで流体の逆流が阻止される。
特開2010-138927号公報
ここで、近年、冷凍サイクル機器の性能向上が求められるとともに、冷凍サイクル中の流体環境が過酷化(例えば、高圧化)されることが多い。これに伴い、逆止弁においても弁閉時における弁漏れ性能(弁漏れが起きにくい性能)の向上が求められている。
本発明の目的は、弁閉時における弁漏れ性能を向上させることができる逆止弁及び冷凍サイクルシステムを提供することである。
本発明の逆止弁は、軸方向に延びる筒状の外管部と、前記外管部に組付けられる弁本体と、前記弁本体に設けられる弁体と、を備え、油を含有する流体を所定の正方向に通過させ逆方向への逆流を阻止する逆止弁であって、前記弁本体は、前記弁体が着座可能な弁座部と、前記弁座部に着座した前記弁体により閉じられる弁口と、を有し、前記弁座部には、前記弁口の周辺に前記弁体が着座可能な弁座側着座面が設けられ、前記弁体には、前記弁座側着座面に面接触して着座可能な弁体側着座面が設けられ、前記弁座側着座面と前記弁体側着座面との少なくとも一方、又は、前記弁座側着座面及び前記弁体側着座面が互いに接触する接触部分に連通する位置と前記弁体側着座面との少なくとも一方、に前記油を貯留可能な油溜まり部が設けられていることを特徴とする。
このような本発明によれば、油溜まり部に溜められた流体中の油が、その表面張力により弁体の着座時に着座面間に供給されることで、着座面同士の密着性を高めることができるので、弁閉時における弁漏れ性能を向上させることができる。また、流体には微細なゴミが含まれることがあるが、本発明によれば、油溜まり部にこのようなゴミを溜めることができるので、ゴミが着座面間に噛みこまれるゴミ噛みに起因した密着性の低下を抑えることもできる。
この際、前記油溜まり部は、前記弁口の口径よりも大きい直径を有した円環状の溝で構成されていることが好ましい。この構成によれば、油溜まり部が円環状の溝で構成されているので、流体中の油は、この円環状の溝に、その周方向について略均一に溜められて着座面間に供給されることとなる。その結果、着座面同士の密着性を周方向について略均一に高めることができるので、弁閉時における弁漏れ性能を一層向上させることができる。
また、前記弁本体は、前記弁座側着座面の周囲から立ち上がって円筒状に形成されるとともに前記弁体を軸方向にガイドする弁ホルダ部を有することが好ましい。この構成によれば、円筒状の弁ホルダ部による弁体のガイドにより、弁体の、軸方向の開閉移動を円滑化することができる。
このとき、前記油溜まり部は、前記弁座側着座面と前記弁ホルダ部との入隅部に形成された溝で構成されていることが好ましい。このような構成によれば、油溜まり部に溜められた油の、径内側の弁口とは反対側の径外側への流出が、径外側を囲む弁ホルダ部の内面によって阻止されるので着座面間への油の供給の確度を高めることができる。その結果、着座面同士の密着性向上についての確度も高められるので、弁閉時における弁漏れ性能を一層向上させることができる。また、入隅部に溝が形成されているので、この入隅部にR部が形成されている場合と比べて、弁体における弁体側着座面がR部に乗り上げて着座面同士の密着性が低下する等といった恐れが効果的に回避される。つまり、この乗り上げ回避の点においても弁漏れ性能を一層向上させることができる。
さらに、前記入隅部の前記溝は、前記弁座側着座面から前記軸方向に凹んで形成されていることが好ましい。この構成によれば、円筒状の弁ホルダ部の軸方向への溝の加工が工具のアクセス性等の点で容易となるため、加工コストを低減することができる。
また、前記入隅部の前記溝は、前記弁ホルダ部の内周面から径方向外側に凹んで形成されていることも好ましい。この構成によれば、逆止弁の軸が上下方向を向くような縦置き配置での使用では、溝内に油が満杯にならなくても溝から油が流出し易いことから、着座面間への油の供給の確度を高めることができる。その結果、弁閉時における弁漏れ性能を一層向上させることができる。
また、前記入隅部の溝の幅寸法は、前記弁体と前記弁ホルダ部との隙間寸法よりも大きく、かつ、0.1mmよりも大きくて2mmより小さいことが好ましい。入隅部の溝の幅寸法が上記の隙間寸法よりも大きくなることで、溝が軸方向に形成された場合には弁体における弁体側着座面が溝に確実に重なることとなり、着座面間への油の供給の確度を高めることができる。また、溝が径方向外側に形成された場合には、溝と弁体の周面との距離である上記の隙間寸法が小さく抑えられるので、毛細管現象により油が着座面間に回り易く、着座面間への油の供給の確度を高めることができる。また、一般に、円筒内面の形成加工時に底面と内周面との入隅部に形成されるR部はR0.1mm~0.2mm程度となる。このため、入隅部の溝が、0.1mmよりも大きくて2mmより小さい幅で形成されることで、この入隅部におけるR部が略除かれることとなり、弁体側着座面のR部への乗り上げによる着座面同士の密着性の低下を一層効果的に回避することができる。
また、本発明の冷凍サイクルシステムは、前記いずれかの逆止弁を備えていることを特徴とする。
このような本発明によれば、冷凍サイクルシステムにおいて上述の逆止弁が採用されているので、当該逆止弁について弁閉時における弁漏れ性能を向上させることができるため、システムのエネルギーロスによる、省エネ性や冷凍効率の悪化を招くことがない。
本発明の逆止弁及び冷凍サイクルシステムによれば、弁閉時における弁漏れ性能を向上させることができる。
第1実施形態に係る逆止弁の、軸方向に沿った断面を示す全体断面図である。 図1に示されている油溜まり部を拡大し、更に、弁ホルダの内部で弁体を径方向について図の左端に寄せた拡大断面図である。 第2実施形態に係る逆止弁の要部である弁本体及び弁体の、軸方向に沿った断面を示す断面図である。 図3示されている油溜まり部を拡大し、更に、弁ホルダの内部で弁体を径方向について図の左端に寄せた拡大断面図である。 第1変形例に係る逆止弁の要部である弁本体及び弁体の、軸方向に沿った断面を示す断面図である。 第2変形例に係る逆止弁の要部である弁本体及び弁体の、軸方向に沿った断面を示す断面図である。 第3変形例に係る逆止弁の要部である弁体の、軸方向に沿った断面を示す断面図である。 第4変形例に係る逆止弁の要部である油溜まり部の周辺部位の、軸方向に沿った断面を示す断面図である。 図1~図8に示されている種々の逆止弁が共通に適用される、一実施形態に係る冷凍サイクルシステムを示す図である。
以下、本発明の一実施形態に係る逆止弁について説明する。まず、第1実施形態の逆止弁について図1及び図2に基づいて説明する。
図1は、第1実施形態に係る逆止弁の、軸方向に沿った断面を示す全体断面図である。
本実施形態の逆止弁1は、詳細については後述するように冷凍サイクルシステムにおける冷媒の流路の途中に設置されて使用され、圧縮機の潤滑用の油を含有する冷媒が流体として流される。この逆止弁1は、一次側(図1の下側)から二次側(図1の上側)への流体の流れ(正方向の正流)を許可して通過させ、二次側から一次側への流体の流れ(逆方向の逆流)を禁止して阻止する弁装置である。逆止弁1は、軸線Lに沿った軸方向に延びる円筒状の外管部12と、外管部12の一次側に組付けられる弁本体13と、弁本体13に設けられる弁体14と、を備えている。弁本体13は、弁体14を支持する筒状の弁ホルダ部15と、弁体14が着座可能な弁座部16と、が一体に形成された黄銅製等の部材である。弁座部16は、円筒状の外管部12における一次側の開口を塞ぐように組付けられ、この弁座部16には、着座した弁体14により閉じられる弁口17が形成されている。更に、弁座部16には、弁口17と連通するように一次継手管1aが連結されている。他方、円筒状の外管部12における二次側の開口には、中央に開口が設けられた閉塞部121で塞がれており、この閉塞部121には、中央開口と連通するように一次継手管1bが連結されている。
また、弁座部16には、弁口17の周辺に、弁体14が着座可能な弁座側着座面161が設けられている。そして、弁ホルダ部15は、弁座側着座面161の周囲から立ち上がって円筒状に形成されている。この円筒状の弁ホルダ部15の内部に円柱状に形成された弁体14が軸方向D11について移動自在に収められている。この弁体14の一次側端部には、弁座部16における弁座側着座面161に面接触して着座可能な弁体側着座面141が設けられている。本実施形態では、弁体14の一次側端部には、弁口17から流出する正流の流体を受け止めるための皿状の凹部142が形成されており、この凹部142を囲う円環状の平坦面が弁体側着座面141となっている。この円環状の弁体側着座面141は、その内径が弁口17の口径φ11よりも大きくなり、弁座側着座面161に確実に面接触して着座可能となるように構成されている。尚、「φ11」は寸法表記ではなく図2中で弁口17の口径を示す識別符号であり、ここにいう「11」は寸法値ではなく識別符号「φ11」の一部である。他方、弁体側着座面141を含む円柱状の弁体14の外径は、弁ホルダ部15の内径よりも若干小さくなっており、弁体14が軸方向D11について弁ホルダ部15の内部を移動自在となるように構成されている。このような構成において、弁体14は、弁ホルダ部15内において、弁体側着座面141が弁座側着座面161に面接触して弁座部16に着座する弁閉位置と、弁座部16から離れた弁開位置と、の間を軸方向D11に移動自在に設けられている。
弁本体13の弁ホルダ部15には、円筒状の周面を径方向に貫通する連通孔151が周方向に複数箇所に設けられ、これらの連通孔151によって、弁ホルダ部15の内部と外管部12の内部とが連通されている。連通孔151は、側面視で円形に形成されている。すなわち、連通孔151は、弁ホルダ部15に対して軸直交方向からドリル等による穴開け加工によって形成されている。弁ホルダ部15の二次側端部近傍の内面には、SUS製で略円環状の弁ストッパー152が取り付けられている。弁口17からの流体に押されて弁座部16から離れて弁開位置に移動した弁体14が弁ストッパー152に当接することで、弁体14の弁開位置よりも二次側への移動が規制されている。この弁ストッパー152としては、具体的にはC型止め輪が採用される。上記の弁開位置とは、弁体14が弁座部16から離れた位置で、かつ、弁体14が弁ストッパー152に当接したことで、弁ストッパー152よりも二次側に弁体14が移動することが規制された位置(弁ストロークにおける二次側方向最大位置)のことである。
逆止弁1は、図1に示されている縦置き状態で使用される場合には、次のように動作する。まず、弁体14が着座して弁閉位置にあるときに一次側から二次側へと正流で流体が流れると、弁口17から流出する流体に押された弁体14が、弁ストッパー152に当接する弁開位置まで移動する。正流の流れが止まると弁体14は自重で落下して弁座部16に着座する弁閉位置まで移動する。
また、逆止弁1は、横置き状態や、図1とは上下逆向きの縦置き状態で使用される場合には、次のように動作する。まず、弁閉位置では一時側よりも二次側の圧力が高く設定され、このときの差圧によって弁体14が弁座部16に押し付けられて着座状態が維持される。この状態において一次側から二次側へと正流で流体が流れると、弁口17から流出する流体に押された弁体14が、弁ストッパー152に当接する弁開位置まで移動する。そして、弁閉時には、二次側の圧力を一時側よりも高めることで、その差圧によって弁体14が弁座部16に着座する弁閉位置まで移動する。
ここで、弁座側着座面161及び弁体側着座面141が互いに接触する接触部分18に連通する位置と弁体側着座面141との少なくとも一方、本実施形態では、接触部分18に連通する位置のみに油溜まり部19が設けられている。油溜まり部19は、逆止弁1を流れる流体に含有される油を貯留可能な、詳細には以下に説明するような部位となっている。
図2は、図1に示されている油溜まり部を拡大し、更に、弁ホルダの内部で弁体を径方向について図の左端に寄せた拡大断面図である。
この図2に示されているように、油溜まり部19は、接触部分18に連通する位置に形成された溝、具体的には、弁本体13における弁座部16の弁座側着座面161と弁ホルダ部15との入隅部131に形成された溝で構成されている。この油溜まり部19としての溝は、弁口17の口径φ11(上述のように「11」は識別符号「φ11」の一部)よりも大きい直径φ12を有した円環状で底がR状となった溝となっている。尚、「φ12」も、「φ11」と同様に寸法表記ではなく図2中で弁口17の口径を示す識別符号であり、ここにいう「12」も寸法値ではなく識別符号「φ12」の一部である。また、入隅部131に形成された油溜まり部19としての円環状の溝は、弁ホルダ部15の内周面から径方向D12の外側に一周に亘って凹んで形成されている。
また、油溜まり部19としての溝の幅寸法W11は、弁体14と弁ホルダ部15との隙間寸法t11よりも大きく、かつ、0.1mmよりも大きくて2mmより小さくなるように形成されている。ここで、隙間寸法t11とは、弁体14を弁ホルダ部15内において、径方向D12の図の左端に寄せた時の弁体14と弁ホルダ部15との右側の隙間の寸法、即ち、弁ホルダ部15の内径と弁体14の外径の差を意味する。溝の幅寸法W11は、当該範囲において、特に0.2mmより大きくて0.5mmより小さくなるように形成されることが好ましい。
また、油溜まり部19としての溝の深さ寸法DP11は、0.2mmより大きくて3mmより小さくなるように形成されている。溝の深さ寸法DP11は、当該範囲においては、特に0.2mmより大きくて1mmより小さくなるように形成されることが好ましい。更に、この溝の深さ寸法DP11は、幅寸法W11の1/4よりも大きくて幅寸法W11の4倍よりも小さくなるように形成されている。溝の深さ寸法DP11は、当該範囲においては、特に幅寸法W11の1/4よりも大きくて幅寸法W11の1倍よりも小さくなるように形成されることが好ましい。
図1及び図2を参照して説明した第1実施形態の逆止弁1によれば、油溜まり部19に溜められた流体中の油が、その表面張力により弁体14の着座時に着座面間に供給されることで、着座面同士の密着性を高めることができる。これにより、逆止弁1における弁閉時の弁漏れ性能を向上させることができる。また、流体には微細なゴミが含まれることがあるが、本実施形態によれば、油溜まり部19にこのようなゴミを溜めることができるので、ゴミが着座面間に噛みこまれるゴミ噛みに起因した密着性の低下を抑えることもできる。
また、本実施形態では、油溜まり部19は、弁口17の口径φ11(上述のように「11」は識別符号「φ11」の一部)よりも大きい直径φ12(上述のように「12」は識別符号「φ12」の一部)を有した円環状の溝で構成されている。この構成によれば、油溜まり部19が円環状の溝で構成されているので、流体中の油は、この円環状の溝に、その周方向について略均一に溜められて着座面間に供給されることとなる。その結果、着座面同士の密着性を周方向について略均一に高めることができるので、弁閉時における弁漏れ性能を一層向上させることができる。
また、本実施形態では、弁本体13は、弁座側着座面161の周囲から立ち上がって円筒状に形成された弁ホルダ部15を有している。この構成によれば、円筒状の弁ホルダ部15による弁体14のガイドにより、弁体14の、軸方向D11の開閉移動を円滑化することができる。
また、本実施形態では、油溜まり部19は、弁座側着座面161と弁ホルダ部15との入隅部131に形成された溝で構成されている。このような構成によれば、油溜まり部19に溜められた油の、径内側の弁口17とは反対側の径外側への流出が、径外側を囲む弁ホルダ部15の内面によって阻止されるので着座面間への油の供給の確度を高めることができる。その結果、着座面同士の密着性向上についての確度も高められるので、弁閉時における弁漏れ性能を一層向上させることができる。また、入隅部131に溝が形成されているので、この入隅部131にR部が形成されている場合と比べて、弁体14における弁体14側着座面がR部に乗り上げて着座面同士の密着性が低下する等といった恐れが効果的に回避される。つまり、この乗り上げ回避の点においても弁漏れ性能を一層向上させることができる。
また、本実施形態では、入隅部131の溝は、弁ホルダ部15の内周面から径方向D12の外側に凹んで形成されている。この構成によれば、逆止弁1の軸線Lが上下方向を向くような縦置き配置での使用では、溝内に油が満杯にならなくても溝から油が流出し易いことから、着座面間への油の供給の確度を高めることができる。その結果、弁閉時における弁漏れ性能を一層向上させることができる。
また、本実施形態では、入隅部131の溝の幅寸法W11は、弁体14と弁ホルダ部15との隙間寸法t11よりも大きく、かつ、0.1mmよりも大きくて2mmより小さい。この構成によれば、溝と弁体14の周面との最大距離である上記の隙間寸法t11が小さく抑えられるので、毛細管現象により油が着座面間に回り易く、着座面間への油の供給の確度を高めることができる。また、溝の幅寸法W11が隙間寸法t11よりも大きいため、油溜まり部19の空間容積が、上記隙間寸法t11による着座部付近の空間容積より大きくなる。その結果、油溜まり部19の油が着座面間に供給されやすく、一層効果的に油の供給の確度を高められる。また、一般に、円筒内面の形成加工時に底面と内周面との入隅部に形成されるR部はR0.1mm~0.2mm程度となる。このため、入隅部131の溝が、0.1mmよりも大きくて2mmより小さい幅で形成されることで、入隅部131におけるR部が略除かれることとなり、弁体14側着座面のR部への乗り上げによる着座面同士の密着性の低下を一層効果的に回避することができる。
また、溝の幅寸法W11は、当該範囲において、特に0.2mmより大きくて0.5mmより小さくなるように形成されることが好ましい構成である。この幅寸法W11を0.2mmより大きくすることにより、入隅部の一般的なR部が完全に除かれる為、弁体側着座面のR部への乗り上げによる着座面同士の密着性の低下をより一層効果的に回避することができる。更に、0.5mmより小さくすることにより、弁体外径のガイド長さが確保でき、弁体の作動性を安定させることができる。
また、油溜まり部19としての溝の深さ寸法DP11は、0.2mmより大きくて3mmより小さくなるように形成されているため、着座面への油供給の確度が高められる。溝の深さ寸法DP11は、当該範囲においては、特に0.2mmより大きくて1mmより小さくなるように形成されることが好ましい構成である。これにより、溝空間体積が大きすぎず適切となり、少ない油量でも着座面への油供給の確度をより高めることができる。更に、この溝の深さ寸法DP11は、幅寸法W11の1/4よりも大きくて幅寸法W11の4倍よりも小さくなるように形成されているため、着座面への油供給の確度を高めることができる。溝の深さ寸法DP11は、当該範囲においては、特に幅寸法W11の1/4よりも大きくて幅寸法W11の1倍よりも小さくなるように形成されることが好ましい構成である。これにより、溝空間体積が大きすぎず適切となり、少ない油量でも着座面への油供給の確度をより高めることができる。
以上で第1実施形態についての説明を終了し、次に第2実施形態について図3及び図4を参照して説明する。第2実施形態は、油溜まり部の形成位置が第1実施形態と異なっており、以下では、第2実施形態について、この第1実施形態との相違点に注目して説明する。
図3は、第2実施形態に係る逆止弁の要部である弁本体及び弁体の、軸方向に沿った断面を示す断面図である。また、図4は、図3示されている油溜まり部を拡大し、更に、弁ホルダの内部で弁体を径方向について図の左端に寄せた拡大断面図である。尚、図3及び図4では、図1及び図2に示されている第1実施形態の構成要素と同等な構成要素については、図1及び図2と同じ符号が付されており、以下では、これら同等な構成要素についての重複説明を割愛する。
第2実施形態の逆止弁2でも、弁体14が、弁本体13における弁ホルダ部15の内部を、弁体側着座面141が弁座部16の弁座側着座面161に接触する弁閉位置と、弁ストッパー152に接触する弁開位置と、の間で軸方向D11に移動自在に設けられている。そして、本実施形態でも弁閉時における弁漏れ性能を向上させるために油溜まり部29が設けられているが、上述の第1実施形態とは異なる次のような位置に形成されている。即ち、この油溜まり部29は、弁座側着座面161と弁体側着座面141との少なくとも一方、具体的には弁座側着座面161にのみ形成されている。そして、油溜まり部29は、弁座側着座面161と弁ホルダ部15との入隅部131において、弁座側着座面161から軸方向D11に凹んで形成された溝となっている。
この油溜まり部29としての溝が、弁口17の口径φ11(上述のように「11」は識別符号「φ11」の一部)よりも大きい直径φ22を有した円環状の溝である点は第1実施形態と同じで効果も同じである。尚、「φ22」も、「φ11」と同様に寸法表記ではなく図4中で油溜まり部29としての円環状の溝の直径を示す識別符号であり、ここにいう「22」も寸法値ではなく識別符号「φ22」の一部である。また、溝の幅寸法W21が、弁体14と弁ホルダ部15との隙間寸法t11よりも大きく、かつ、0.1mmよりも大きくて2mmより小さく、特に0.2mmより大きくて0.5mmより小さいことが好ましい点も第1実施形態と同じで効果も同じである。第1実施形態において説明したように、隙間寸法t11とは、弁体14を弁ホルダ部15内において、径方向D12の図の左端に寄せた時の弁体14と弁ホルダ部15との右側の隙間の寸法、即ち、弁ホルダ部15の内径と弁体14の外径の差を意味する。そして、溝の深さ寸法DP21が、0.2mmより大きくて3mmより小さく、特に0.2mmより大きくて1mmより小さいことが好ましい点も第1実施形態と同じで効果も同じである。更に、深さ寸法DP21が、幅寸法W21の1/4よりも大きくて幅寸法W21の4倍よりも小さく、特に幅寸法W21の1/4よりも大きくて幅寸法W21の1倍よりも小さいことが好ましい点も第1実施形態と同じで効果も同じである。
以上に説明した第2実施形態の逆止弁2によれば、上述の第1実施形態と同様に、弁閉時における弁漏れ性能を向上させることができることは言うまでもない。尚、上述の第2実施形態の逆止弁2では、幅寸法W21が隙間寸法t11よりも大きいため、油溜め部29の溝の上部に着座面が確実に重なるため、油が着座面間に供給されやすく、油の供給の確度を一層高められる。
ここで、本実施形態では、入隅部131における油溜まり部29としての溝は、弁座側着座面161から軸方向D11に凹んで形成されている。この構成によれば、円筒状の弁ホルダ部15の軸方向D11への溝の加工が工具のアクセス性等の点で容易となるため、加工コストを低減することができる。
次に、ここまでに説明した第1及び第2実施形態に対する複数の変形例について説明する。これら複数の変形例は、何れも、油溜まり部が、上述の第1及び第2実施形態とは異なっている。まず、第1変形例について図5を参照して説明する。
図5は、第1変形例に係る逆止弁の要部である弁本体及び弁体の、軸方向に沿った断面を示す断面図である。尚、図5では、図1及び図2に示されている第1実施形態の構成要素と同等な構成要素については、説明に参照する構成要素についてのみ図1及び図2と同じ符号が付されて示されている。また、以下では、これらの構成要素についての重複説明を割愛する。
この図5に示されている第1変形例は、図3及び図4を参照して説明した第2実施形態に対する変形例となっている。第1変形例の逆止弁3では、油溜まり部39としての溝が、弁座側着座面161における、弁座側着座面161と弁ホルダ部15との入隅部131から径方向D12の内側に若干離れた位置に円環状に設けられている。また、この溝は、第2実施形態と同様に、弁座側着座面161から軸方向D11に凹んで形成された溝となっている。
次に、第2変形例について図6を参照して説明する。
図6は、第2変形例に係る逆止弁の要部である弁本体及び弁体の、軸方向に沿った断面を示す断面図である。尚、図6でも、図1及び図2に示されている第1実施形態の構成要素と同等な構成要素については、説明に参照する構成要素についてのみ図1及び図2と同じ符号が付されて示されている。また、以下では、これらの構成要素についての重複説明を割愛する。
この図6に示されている第2変形例は、第1及び第2実施形態の双方に対する変形例となっている。第2変形例の逆止弁4では、油溜まり部49としての溝が、弁体14における弁体側着座面141に設けられている。また、この溝は、弁座部16の入隅部131に対応する、弁体側着座面141の外周縁から径方向D12の内側に若干離れた位置に円環状に設けられている。そして、この溝は、第2実施形態とは反対向きに、弁体側着座面141から軸方向D11に凹んで形成された溝となっている。
次に、第3変形例について図7を参照して説明する。
図7は、第3変形例に係る逆止弁の要部である弁体の、軸方向に沿った断面を示す断面図である。尚、図7では、本変形例の要部以外の他の構成要素については図示が省略されている。また、弁体それ自体は、第1及び第2実施形態における弁体14と同等であるので、この図7でも弁体には符号「14」が付されている。
この図7に示されている第3変形例は、図6に示されている第2変形例を更に変形した例となっている。第3変形例の逆止弁5では、油溜まり部59としての溝が、弁体14における弁体側着座面141に軸方向D11に凹んで形成されているが、この溝は、弁体側着座面141の外周縁から径方向D12の内側に若干離れた位置に二重円環状に設けられている。
次に、第4変形例について図8を参照して説明する。
図8は、第4変形例に係る逆止弁の要部である油溜まり部の周辺部位の、軸方向に沿った断面を示す断面図である。尚、図8では、本変形例の要部以外の他の構成要素については図示が省略されている。
この図8に示されている第4変形例は、図1及び図2を参照して説明した第1実施形態に対する変形例となっている。まず、第4変形例の逆止弁6では、弁体64における一次側が、中央側に平坦面を残した先細りのテーパ形状に形成されている。そして、弁本体63の弁座部66には、弁体64の一次側においてテーパ形状をなす外周側のテーパ面と対面するように、中央側が弁口67へと至るすり鉢状のテーパ面が、弁座部66と弁ホルダ部65との境界部に形成されている。第4変形例では、弁体64の一次側におけるテーパ面が弁体側着座面641となり、これに対面する弁座部66のテーパ面が弁座側着座面661となっている。第4変形例の逆止弁6では、弁体64は、テーパ面状の弁体側着座面641が、テーパ面状の弁座側着座面661に接触するように軸方向D61に移動して弁座部66に着座する。
そして、本変形例では、油溜まり部69が、テーパ面状の弁座側着座面661から径方向D62の外側に凹んで形成された円環状の溝で構成されている。尚、油溜まり部69は、弁座側着座面661から軸方向D61の側に凹んで形成された円環状の溝としてもよい。
以上、図5~図8を参照して説明した第1~第4変形例の何れによっても、上述の第1及び第2実施形態と同様に、弁閉時における弁漏れ性能を向上させることができることは言うまでもない。
次に、上述の第1及び第2実施形態の逆止弁1,2や、上述の第1~第4変形例の逆止弁3,4,5,6が共通に適用される冷凍サイクルシステムについて説明する。
図9は、図1~図8に示されている種々の逆止弁が共通に適用される、一実施形態に係る冷凍サイクルシステムを示す図である。尚、この図9では、逆止弁について、第1及び第2実施形態、上述の第1~第4変形例、の区別が捨象された逆止弁110として模式的に示されている。
この図9に示されている冷凍サイクルシステム100は、例えば、業務用エアコン等の空気調和機に用いられる。この冷凍サイクルシステム100は、室内側熱交換器101、室外側熱交換器102、膨張弁103、四方弁104、並列に接続された3台の圧縮機105、が配管で接続されたものである。逆止弁110は、各圧縮機105への冷媒の逆流を防ぐために、各圧縮機105における吐出(高圧出力)側と四方弁104との間に、圧縮機105を一次側、四方弁104を二次側として接続されている。
冷房運転時には、実線矢印D101で示されているように、室内側熱交換器101で熱を吸収した冷媒が、四方弁104を介して圧縮機105へと流れ、圧縮機105で圧縮された後、逆止弁110と四方弁104を経て室外側熱交換器102に至る。そして、この室外側熱交換器102で熱を放出した後、膨張弁103を経て室内側熱交換器101に戻る。暖房運転時には、点線矢印D102で示されているように、室内側熱交換器101で熱を放出した冷媒が、膨張弁103を経て室外側熱交換器102に至る。そして、この室外側熱交換器102で熱を吸収した後、四方弁104を介して圧縮機105へと流れ、圧縮機105で圧縮された後、逆止弁110と四方弁104を経て室内側熱交換器101に戻る。冷凍サイクルシステム100は、これらのサイクルを繰り返して室内の冷房または暖房を行う。
ここで、例えば、冷却負荷が大きい条件では、3台の圧縮機105を同時に運転するため、3台の各逆止弁110は全開状態となる。また、冷却負荷が小さい条件では、1台の圧縮機105の運転だけで足りるので、他の2台の圧縮機105は運転しない。このときには、2台の逆止弁110の二次側圧力が一次側圧力より高くなることで二次側からの逆流が生じ、2台の逆止弁110が閉じた状態となる。
以上に説明した実施形態の冷凍サイクルシステム100によれば、第1及び第2実施形態、第1~第4変形例において説明された逆止弁110が採用されているので、当該逆止弁110について弁閉時における弁漏れ性能を向上させることができるため、システムのエネルギーロスによる、省エネ性や冷凍効率の悪化を招くことがない。
尚、以上に説明した第1及び第2実施形態や第1~第4変形例は本発明の代表的な形態を示したに過ぎず、本発明は、これに限定されるものではない。即ち、本発明の骨子を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。かかる変形によっても尚本発明の逆止弁及び冷凍サイクルシステムの構成を具備する限り、勿論、本発明の範疇に含まれるものである。
例えば、上述の第1及び第2実施形態や第1~第4変形例では、業務用エアコン等の空気調和機に用いられる逆止弁1,・・・,6,110を例示したが、逆止弁は、これに限るものではない。逆止弁は、業務用エアコンに限らず、家庭用エアコンに用いてもよいし、空気調和機に限らず、各種の冷凍機、冷蔵庫等にも適用可能である。また、以上の様々な冷凍サイクルシステムにおいて、図9の冷凍サイクルシステム100の逆止弁取付け例の様に圧縮機の吐出側への取付けに限定するものではなく、様々な冷凍サイクルシステム中の様々な場所での逆流防止用として適用が可能である。また、各冷凍サイクルシステムの冷媒としては、多種多様な冷媒(例えば、各種フロン系冷媒や、炭化水素系冷媒やCO2やアンモニア等といった自然冷媒等)がある。これらのどの冷媒に対応した冷凍サイクルシステムにも本発明の逆止弁を適用することができる。
また、上述の第1及び第2実施形態や第1~第4変形例では、油溜まり部の一例として、一重又は二重の円環状で各底がR状となった溝で構成された油溜まり部19,・・・,69が例示されている。しかしながら、油溜まり部は、これらに限るものではなく、例えば、構成する溝の数は三重以上であってもよく、溝の環形状は、弁体や弁座部の形状が許すのであれば楕円状、長円状、多角形状等といった任意の形状であってもよい。また、溝の底形状も、R状に限らず、V字状や矩形状等といった任意の形状であってもよい。
また、上述の第1実施形態では、油溜まり部の一例として、弁座側着座面161と弁体側着座面141との接触部分18に連通する位置である、弁ホルダ部15の内周面に設けられた油溜まり部19が例示されている。また、第2実施形態、第1及び第4変形例では、弁座側着座面161,661に設けられた油溜まり部29,39,69が例示されている。そして、第2及び第3変形例では、弁体側着座面141に設けられた油溜まり部49,59が例示されている。しかしながら、油溜まり部は、これらに限るものではなく、弁座側着座面と弁体側着座面との両方に設けられるものや、両着座面の接触部分に連通する位置と弁体側着座面の両方に設けられるものであってもよい。
また、上述の第1実施形態では、油溜まり部が設けられる、弁座側着座面と弁体側着座面の接触部分に連通する位置の一例として、図1及び図2に示されているように入隅部131における弁ホルダ部15の内周面が例示されている。しかしながら、弁座側着座面と弁体側着座面の接触部分に連通する位置は、これに限るものではなく、例えば次のような別例の位置であってもよい。まず、この別例では、弁体における弁体側着座面が、弁座部の入隅部から内側に若干離れた位置で弁体側着座面に接触するように構成されているものとする。この場合、弁座部において、弁体側着座面の径方向外側に面一に延在する非着座面を設けることが可能となるが、このような弁座部における非着座面も、弁座側着座面と弁体側着座面の接触部分に連通する位置となる。そして、油溜まり部を、弁座部におけるこのような非着座面から軸方向に凹んで形成された溝で構成することとしてもよい。
また、上述の第1及び第2実施形態や第1~第4変形例では、油溜まり部の一例として、弁口17,67の口径φ11(上述のように「11」は識別符号「φ11」の一部)よりも大きい直径φ12(上述のように「12」は識別符号「φ12」の一部)を有した円環状の溝で構成された油溜まり部19,・・・,69が例示されている。しかしながら、油溜まり部は、これに限るものではなく、例えば弁口の周囲に断続的に配置された複数の窪みで構成されるものであってもよく、環状の溝で構成されるにしても、その形状は上述したように円環に限るものではない。ただし、上記のような円環状の溝で構成される油溜まり部19,・・・,69によれば、着座面同士の密着性を周方向について略均一に高めて弁漏れ性能を一層向上させることができる点は上述した通りである。
また、上述の第1及び第2実施形態や第1~第4変形例では、弁本体の一例として、弁座側着座面161,661の周囲から立ち上がって円筒状に形成されるとともに弁体14,64をガイドする弁ホルダ部15,65を有する弁本体13,63が例示されている。しかしながら、弁本体は、これに限るものではなく、弁座部と弁口とを有するものであれば、その具体的な態様を問うものではない。ただし、弁ホルダ部15,65を有する弁本体13,63によれば、弁体14,64の開閉移動を円滑化することができる点は上述した通りである。
また、上述の第1及び第2実施形態では、油溜まり部の一例として、弁本体13の入隅部131に形成された溝で構成された油溜まり部19,29が例示されている。しかしながら、油溜まり部は、これに限るものではない。油溜まり部は、第1~第3変形例に例示されているように、入隅部131から離れた位置に設けられるものでもよく、あるいは、第4変形例に例示されているように、弁本体63に設けられたテーパ面状の弁座側着座面661に設けられるものあってもよい。ただし、入隅部131に形成された溝で構成された油溜まり部19,29を採用することで、弁漏れ性能を一層向上させることができる点は上述した通りである。
また、上述の第1及び第2実施形態では、油溜まり部を構成する入隅部の溝の一例として、弁ホルダ部15の内周面から径方向D12の外側に凹んで形成された溝や、弁座側着座面161から軸方向D11に凹んで形成された溝が例示されている。しかしながら、油溜まり部を構成する入隅部の溝は、これらに限るものではない。この入隅部の溝は、例えば弁ホルダ部と弁座側着座面との境界部から斜めに凹んで形成されるもの等であってもよく、その具体的な溝態様を問うものではない。ただし、弁ホルダ部15の内周面から径方向D12の外側に凹んで形成された溝で構成された油溜まり部19によれば、弁漏れ性能を一層向上させることができる点は上述した通りである。また、弁座側着座面161から軸方向D11に凹んで形成された溝で構成された油溜まり部29によれば、加工コストを低減することができる点も上述した通りである。
また、また、上述の第1及び第2実施形態では、入隅部の溝の幅寸法の一例として、弁体14,64と弁ホルダ部15,65との隙間寸法t11よりも大きく、かつ、0.1mmよりも大きくて2mmより小さい寸法が例示されている。しかしながら、溝の幅寸法はこれに限るものではなく、任意の寸法に設定し得るものである。ただし、入隅部131における上記幅寸法の溝で油溜まり部19,29を構成することで、着座面間への油の供給の確度を高めることができる点は上述した通りである。また、上記幅寸法の溝で油溜まり部19,29を構成することで、入隅部131のR部への弁体側着座面の乗り上げによる着座面同士の密着性の低下を一層効果的に回避することができる点も上述した通りである。
以上、本発明の実施の形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこれらの実施の形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があっても本発明に含まれる。
1,2,3,4,5,6 逆止弁
12 外管部
13,63 弁本体
14,64 弁体
15,65 弁ホルダ部
16,66 弁座部
17,67 弁口
18 接触部分
19,29,39,49,59,69 油溜まり部
100 冷凍サイクルシステム
141,641 弁体側着座面
161,661 弁座側着座面
D11 軸方向
D12 径方向
DP11,DP21 深さ寸法
W11,W21 幅寸法
t11 隙間寸法
φ11 口径
φ12,φ22 直径

Claims (8)

  1. 軸方向に延びる筒状の外管部と、前記外管部に組付けられる弁本体と、前記弁本体に設けられる弁体と、を備え、油を含有する流体を所定の正方向に通過させ逆方向への逆流を阻止する逆止弁であって、
    前記弁本体は、前記弁体が着座可能な弁座部と、前記弁座部に着座した前記弁体により閉じられる弁口と、を有し、
    前記弁座部には、前記弁口の周辺に前記弁体が着座可能な弁座側着座面が設けられ、
    前記弁体には、前記弁座側着座面に面接触して着座可能な弁体側着座面が設けられ、
    前記弁座側着座面と前記弁体側着座面との少なくとも一方、又は、前記弁座側着座面及び前記弁体側着座面が互いに接触する接触部分に連通する位置と前記弁体側着座面との少なくとも一方、に前記油を貯留可能な油溜まり部が設けられていることを特徴とする逆止弁。
  2. 前記油溜まり部は、前記弁口の口径よりも大きい直径を有した円環状の溝で構成されていることを特徴とする請求項1に記載の逆止弁。
  3. 前記弁本体は、前記弁座側着座面の周囲から立ち上がって円筒状に形成されるとともに前記弁体を軸方向にガイドする弁ホルダ部を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の逆止弁。
  4. 前記油溜まり部は、前記弁座側着座面と前記弁ホルダ部との入隅部に形成された溝で構成されていることを特徴とする請求項3に記載の逆止弁。
  5. 前記入隅部の前記溝は、前記弁座側着座面から前記軸方向に凹んで形成されていることを特徴とする請求項4に記載の逆止弁。
  6. 前記入隅部の前記溝は、前記弁ホルダ部の内周面から径方向外側に凹んで形成されていることを特徴とする請求項4に記載の逆止弁。
  7. 前記入隅部の溝の幅寸法は、前記弁体と前記弁ホルダ部との隙間寸法よりも大きく、かつ、0.1mmよりも大きくて2mmより小さいことを特徴とする請求項5又は6に記載の逆止弁。
  8. 請求項1~7のいずれか一項に記載の逆止弁を備えた冷凍サイクルシステム。
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