JP2016044787A - バルブとこれを備えた逆止弁付保圧弁 - Google Patents

バルブとこれを備えた逆止弁付保圧弁 Download PDF

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Abstract

【課題】圧縮空気に不純物や腐食性ガスが含まれていても、バルブとの固着を大幅に抑制することができ、これにより逆止弁の機能を長期間保持することができるバルブとこれを備えた逆止弁付保圧弁を提供する。【解決手段】バルブ30が、圧縮ガスGの流路を囲むシール面23cを塞ぐ弁座32と、シール面23cに直交する方向に延びる円筒形の弁棒34と、弁棒34の外周面に取付けられその外周面がバルブガイド孔24aの内面と摺動する中空円筒形状であって、自己潤滑性樹脂からなる樹脂製パッド36とを有する。【選択図】図7

Description

本発明は、例えば、水潤滑式スクリュコンプレッサに用いられるバルブとこれを備えた逆止弁付保圧弁に関する。
水潤滑式スクリュコンプレッサは、圧縮機本体で潤滑水と共に圧縮された空気が水タンク内で水と空気に分離された後、除湿機を経て圧縮空気を吐出する構造となっている。かかる水潤滑式スクリュコンプレッサは、例えば特許文献1、2に開示されている。
水潤滑式スクリュコンプレッサは、圧縮機本体から圧縮された空気を吐出するための空気圧縮機の吐出バルブを有する。かかる吐出バルブは、例えば特許文献3に開示されている。
水潤滑式スクリュコンプレッサは、水タンク上部の圧縮空気出口部に設置され、水タンクから圧縮された空気を吐出するための逆止弁付保圧弁を有する。かかる逆止弁付保圧弁は、例えば特許文献1、2に開示されている。
なお、特許文献4、5は、本発明に関連する文献である。
特許文献4は、樹脂製の軽量化弁体を有する逆止弁と、樹脂製のディスクホルダを有するリリーフ弁を開示している。
特許文献5は、弁座及びガイドとして、耐摩耗性に優れ低摩擦性の特性を有するPVDF製のものを開示している。
特開2011−163219号公報 特開2011−185247号公報 実開昭63−38683号公報 特開2005−48816号公報 特開2003−286967号公報
逆止弁付保圧弁は、水タンクから外部に流出する圧縮空気の圧力を一定以上に保つための保圧弁(ピストン)と、無負荷運転又は運転停止の際に水タンク内へ空気が逆流することを防止する逆止弁(バルブ)とにより構成されている。
逆止弁付保圧弁を構成する保圧弁(ピストン)と逆止弁(バルブ)は、金属製(例えば、銅合金等)であり、その間には摺動用に隙間が設けられている。
しかし、逆止弁付保圧弁を通過する圧縮空気には微量の不純物や腐食性ガスが含まれていることがある。そのため、逆止弁付保圧弁の長期間の使用によりバルブ表面(ピストンとの摺動面)に不純物の固着、或いは腐食や錆びが発生する。これらの影響によりピストンとバルブの隙間が無くなり、ピストンが全閉若しくはバルブが全開となった際にバルブがピストンに固着することがある。バルブがピストンに固着すると、逆止弁の機能が失われるため、2次側の空気が水タンクへ逆流して圧縮機起動時に負荷起動となり、モータに過負荷が発生する。
本発明は、上述した問題点を解決するために創案されたものである。すなわち、本発明の目的は、圧縮ガスに不純物や腐食性ガスが含まれていても、バルブの固着を大幅に抑制することができ、これにより逆止弁の機能を長期間保持することができるバルブとこれを備えた逆止弁付保圧弁を提供することにある。
本発明によれば、圧縮ガスの逆流を防止するバルブであって、
前記圧縮ガスの流路を囲むシール面を塞ぐ弁座と、
前記シール面に直交する方向に延びる円筒形の弁棒と、
前記弁棒の外周面に取付けられ、その外周面がバルブガイド孔の内面と摺動する中空円筒形状であって、自己潤滑性樹脂からなる樹脂製パッドと、を有するバルブが提供される。
前記バルブガイド孔の内部と前記弁座の下流面とを連通するガス通路をさらに有する。
前記弁棒は、前記バルブガイド孔の内端面と接触又は近接する端面に、穴又は溝を有する。
前記自己潤滑性樹脂は、PTFE、PVDF、又はPEEK、POM、PA、又はPPSである。
前記樹脂製パッドは、中空円筒形状に形成された環状部材であり、
前記ガス通路は、前記樹脂製パッドの周方向の1箇所に軸方向に貫通して延びるスリットである。
前記弁棒は、前記弁座に近接し前記樹脂製パッドを収容する長さとその内面に嵌合する直径を有する第1円筒部と、該第1円筒部より前記弁座から離れて位置し第1円筒部より拡径された拡径部とを有する。
前記第1円筒部は、弁座に近接する第1部分と拡径部に近接する第2部分とからなり、その軸心を中心とするねじ部で互いに螺合されている、ことが好ましい。
前記ガス通路は、前記弁座と前記弁棒に設けられた連通穴である、ことが好ましい。
また本発明によれば、上述したバルブと、
前記バルブガイド孔の内端面とこれと接触又は近接する前記弁棒の端面との間に収容され、前記弁座をシール面に向けて付勢するバルブスプリングと、を有する、ことを特徴とする逆止弁付保圧弁が提供される。
また、上述したバルブと、
前記圧縮ガスが流入する流入口と、前記圧縮ガスが流出する流出口と、前記流入口と前記流出口との間に設けられ前記シール面と、を有する本体と、
前記弁棒をその軸方向に摺動可能に案内し末端が閉じた中空円筒形の前記バルブガイド孔と、前記シール面に直交する方向に延びる円筒形外面とを有するピストンと、
前記ピストンの円筒形外面をその軸方向に摺動可能に案内し末端が閉じた中空円筒形のピストンガイド孔を有し、前記本体に固定されたシリンダと、を備え、
前記シリンダは、前記ピストンガイド孔の内端面と前記ピストンとの間に収容され前記ピストンを介して前記弁座を前記シール面に向けて付勢するピストンスプリングを有する、ことを特徴とする逆止弁付保圧弁が提供される。
上記本発明の構成によれば、バルブが、弁棒の外周面に取付けられ、その外周面がバルブガイド孔の内面と摺動する中空円筒形状であって、自己潤滑性樹脂からなる樹脂製パッドを有する。
そのため、圧縮ガスに不純物や腐食性ガスが含まれている状態で長期間使用しても、自己潤滑性樹脂によりバルブガイド孔との摺動摩擦を低減でき、バルブ摺動面(すなわち樹脂製パッドの外周面)での汚れの付着を防止でき、バルブ摺動面の腐食の発生を防止できる。
従って、本発明のバルブとこれを備えた逆止弁付保圧弁は、圧縮ガスに不純物や腐食性ガスが含まれていても、バルブとバルブガイド孔との固着を大幅に抑制することができ、これにより逆止弁の機能を長期間保持することができる。
本発明の逆止弁付保圧弁を備えた水潤滑式スクリュコンプレッサの全体構成図である。 本発明による逆止弁付保圧弁の全体構成図である。 本発明による逆止弁付保圧弁の保圧機能の説明図である。 本発明によるバルブの第1実施形態図である。 図4の樹脂製パッドを弁棒に取り付けるための治具の説明図である。 本発明によるバルブの第2実施形態図(A)と第3実施形態図(B)である。 本発明のバルブの逆止弁機能の説明図である。
以下、本発明の好ましい実施形態を添付図面に基づいて詳細に説明する。なお、各図において共通する部分には同一の符号を付し、重複した説明を省略する。
図1は、本発明の逆止弁付保圧弁20を備えた水潤滑式スクリュコンプレッサ10の全体構成図である。
この図において、1は自動給水ライン、2a,2bは水循環ライン、3aは自動排水ライン、3bは手動排水ライン、4は内部空気ライン、5a,5bは外部空気ライン、6a,6bはドレン回収ライン、7はリリーフ弁、8は逆止弁、9a,9bは自動給水ライン1に設けられた電磁弁である。
水潤滑式スクリュコンプレッサ10は、2軸スクリュ式の圧縮機11を駆動するモータ12、内部に水を保有する水タンク13、及び水タンク13から外部に供給する圧縮空気中の水分を除去するドライヤ(除湿機)14を備える。ドライヤ14で分離されたドレン水は、ドレン回収ライン6a,6bとドレントラップ19aを介して、圧縮機11の空気吸入口手前に設けられたインレットバルブ15に供給される。
圧縮機11内部のスクリュロータはモータ12により回転し、吸入フィルタ16を通してインレットバルブ15の先端部(空気吸入口)に空気が導入される。これにより、スクリュロータ間で圧縮された圧縮空気が吐出口から内部空気ライン4を介して水タンク13に供給される。
図1において、水潤滑式スクリュコンプレッサ10は、さらに、ファン・モータ17及び水クーラ18を備える。ファン・モータ17は、水クーラ18に送風を行なう。
水タンク13は、水供給弁13a、水排出弁13bを備え、常に一定レベルの中間位置まで水が供給されている。また、水タンク13の上部には圧縮機11のスクリュロータ間で圧縮された圧縮空気が供給され、内部は常時所定範囲の圧力(例えば0.7MPa以上)に保持されている。この圧力により、通常の運転時には内部の水が水循環ライン2aを介して水クーラ18に圧送され、ここでファン・モータ17からの送風により冷却される。
更に、水クーラ18内の冷却された水は、水タンク13内の空気圧により、水循環ライン2bと水フィルタ19bを介して圧縮機11の空気吸入口及び水供給口に供給される。この水ラインと空気吸入口との合流点、及び水供給口には、ノズルが設けられ、水タンク13側の圧力を保持したまま、圧縮機11内に適量の水を噴射するようになっている。この水噴射量は、圧縮機11の内部のスクリュロータ及びメカニカルシールの摺動面を濡らして潤滑すると共に、スクリュロータ及びメカニカルシールを冷却してその温度を適正範囲に保持し、かつ圧縮された空気の温度を下げて、圧縮機11の圧縮効率を高めるように設定されている。
圧縮機11の内部を潤滑・冷却した水は、加圧空気と共に、吐出口から内部空気ライン4を介して水タンク13に循環され、水タンク13内部の気水分離器で分離されて水タンク13内の内部水に混入する。また、水分を除去された加圧空気は、逆止弁付保圧弁20に抗して吐出され、外部空気ライン5aを介してドライヤ14に供給され除湿されて空気出口から外部空気ライン5bを介して外部に供給される。
水タンク13を出る圧縮空気の温度は、例えば外気温度+20℃程度であり、水分を含んでいる。そのためドライヤ14では、加圧空気を一旦外気温度以下に下げて内部の水分を凝縮除去し、次いで再加熱して外気温度以上に戻すようになっている。従って、水分のほとんどない乾燥した圧縮空気を供給することができる。
図1において、本発明の逆止弁付保圧弁20は、水タンク13の上部に取り付けられ、水タンク13内の圧力を一定以上に保つ保圧機能と、無負荷運転又は運転停止の際に水タンク13内へ空気が逆流することを防止する逆止弁機能とを有する。
図2は、本発明による逆止弁付保圧弁20の全体構成図である。
本発明の逆止弁付保圧弁20は、水タンク13から外部に流出する圧縮ガスGの圧力を保持するためのピストン24と、圧縮ガスGが流出する流出口23bから流入口23aに圧縮ガスGが逆流するのを防止するバルブ30とを備える。
なお本発明の逆止弁付保圧弁20は、水潤滑式スクリュコンプレッサ10用に限定されず、その他の用途であってもよい。
圧縮ガスGは、この例では水滴又は水分を含む圧縮空気であるが、本発明はこれに限定されず、その他のミストを含むガスであってもよく、ドライガスであってもよい。
以下の例において、バルブ30の軸線は鉛直であり、圧縮ガスGが上向きに流入し、水平に流出する。しかし本発明は、これに限定されず、バルブ30の軸線は水平でも斜めであってよく、圧縮ガスGの向きも下向きでも斜めであってもよい。
以下、説明の都合上、バルブ30の軸線が鉛直であり、圧縮ガスGが上向きに流入し、水平に流出する場合を説明する。
図2において、逆止弁付保圧弁20は、本体22、ピストン24、及びシリンダ26を備える。
本体22は、この例では、メインボディ22aと固定リング22bとからなる。
メインボディ22aは、圧縮ガスGが流入する流入口23aと、圧縮ガスGが流出する流出口23bと、流入口23aと流出口23bとの間に位置するシール面23cとを有する。流入口23aと流出口23bは、メインボディ22aの内部で連通している。シール面23cは単一の平面上に形成されている。
固定リング22bは、この例でメインボディ22aに図示しないボルト等で固定され、シリンダ26をメインボディ22aに固定するようになっている。
本体22は、この例では、さらに圧力取出口22c,22dを有する。圧力取出口22cは、メインボディ22aのシール面23cより上流側に設けられ、上流側の圧力を取り出すようになっている。圧力取出口22dは、メインボディ22aのシール面23cより下流側に設けられ、下流側の圧力を取り出すようになっている。圧力取出口22c,22dは、その部分の圧力検出や例えばインレットバルブ15の作動に用いる。
ピストン24は、中空円筒形のバルブガイド孔24aと、円筒形外面24bとを有する。
中空円筒形のバルブガイド孔24aは、バルブ30の弁棒34(後述する)をその軸方向に摺動可能に案内し、かつ末端(図で上端)が閉じている。円筒形外面24bは、シール面23cに直交する方向に延びる。
円筒形外面24bには、1又は複数の摺動用シールS1が設けられ、シリンダ26のピストンガイド孔26aと摺動する際に、その隙間への異物(ゴミ、ガス、水)の侵入を防止している。
シリンダ26は、本体22のメインボディ22aに固定リング22bにより固定されている。シリンダ26とメインボディ22aとの間には、固定用シールS2が設けられ、シリンダ26とメインボディ22aとの隙間からガス及び水の外部への漏れを防止している。
シリンダ26は、末端(図で上端)が閉じた中空円筒形のピストンガイド孔26aを有する。ピストンガイド孔26aは、ピストン24の円筒形外面24bをその軸方向に摺動可能に案内する。
シリンダ26は、さらに、ピストンガイド孔26aの内端面26c(図で上端)とピストン24の上端面との間に収容されたピストンスプリング28を有する。ピストンスプリング28は、この例では圧縮状態で収容されたコイルバネであり、ピストン24を介してバルブ30の弁座32をシール面23cに向けて付勢する。
この付勢力Fは、ピストンスプリング28の伸縮範囲で、最小値と最大値を有し、保圧機能として要求される圧縮ガスGの圧力範囲に対応して設定されている。
またこの例において、シリンダ26は、さらに、ピストンガイド孔26aと外部とを連通し、ピストンガイド孔26aの圧力を外気圧に保つ空気穴26bを有する。なお、この空気穴26bは省略してもよい。
図3は、本発明による逆止弁付保圧弁20の保圧機能の説明図である。この図は、流入口23aから流出口23bまでのガス圧力がPである場合を示している。
バルブ30の弁座32に作用するガス圧力Pが、ピストンスプリング28の付勢力Fの最小値に相当する圧力(以下、最低圧力という)より低い場合には、ピストンスプリング28によりピストン24を介してバルブ30がシール面23cに押し付けられ、シール面23cは弁座32で全閉される。
また、シール面23cに作用するガス圧力Pが、ピストンスプリング28による最低圧力に達すると、ピストンスプリング28による下向きの付勢力Fとシール面23cに作用するガス圧力Pによる上向きの力が同一となる。
さらに、シール面23cに作用する圧力Pが、ピストンスプリング28による最低圧力と最高圧力(ピストンスプリング28の付勢力Fの最大値に相当する圧力)の中間圧力になると、ピストンスプリング28による下向きの付勢力Fに抗して弁座32が図で上方に上昇する。この上昇位置は、ピストンスプリング28の付勢力Fに相当する圧力とガス圧力Pが同一となる位置となる。
従って、上述した構成により、水タンク13から外部に流出する圧縮ガスGの圧力をピストンスプリング28による最低圧力以上に保つことができる。
図4は、本発明によるバルブ30の第1実施形態図である。この図において、(A)は全体図、(B)は樹脂製パッド36の詳細図、(C)は(B)の端面図である。
図4(A)において、本発明のバルブ30は、圧縮ガスGの逆流を防止するバルブであり、弁座32、弁棒34、及び樹脂製パッド36を有する。
弁座32は、図2に示すように、円板状部材であり、本体22の流入口23aと流出口23bとの間に位置し、圧縮ガスGの流路を囲むシール面23cを塞ぐ。弁座32のシール面23cと対向する弁座下面32a(図で下面)には、気密性を高めるために弾性シール部材33が取り付けられている。
弁棒34は、弁座32に一体的に連結された円筒形部材であり、シール面23cに直交する方向に延びる。弁棒34の全長は、バルブガイド孔24aの深さより長く設定され、後述するガス通路38の一部が常に弁座32の弁座上面32b(図で上面)と連通している。
弁棒34は、バルブガイド孔24aの内端面24c(図2で上端)と接触又は近接する端面(弁棒上面34c)に穴35を有する。この例で穴35は、底のある凹み穴である。なお穴35の代わりに溝(図示せず)であってもよい。穴35又は溝の深さは任意である。弁棒上面34cの面積は、弁棒上面34cがバルブガイド孔24aの内端面24cに水分又は油分により凝着しても、自重で外れるように小さく設定するのがよい。
上述した穴35又は溝を設けることにより、弁棒34がバルブガイド孔24aの内端面24cに凝着することを確実に防止することができる。
弁座32と弁棒34は、好ましくは金属製(例えば銅合金製)であり、シール面23cに向けて自重で落下し、かつシール面23cを自重で押付けるようになっている。
しかし、本発明はこれに限定されず、弁座32又は弁棒34を軽量材料(例えばアルミニウムやプラスチック)で形成してもよい。
樹脂製パッド36は、中空円筒形状であり、弁棒34の外周面に取付けられ、その外周面36aがピストン24に設けられたバルブガイド孔24aの内面と摺動する。
樹脂製パッド36は、金属との摺動抵抗が小さく、不純物による汚れの付着が少なく、腐食性ガスによる腐食が発生しにくい自己潤滑性樹脂からなる。
自己潤滑性樹脂は、例えばPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)、PVDF(ポリフッ化ビニリデン)、PEEK(ポリエーテルエーテルケトン)、POM(ポリアセタール)、PA(ポリアミド)、又はPPS(ポリフェニレンサルファイド)であるのがよい。
図4(A)において、本発明のバルブ30は、さらに、ピストン24に設けられたバルブガイド孔24aの内部と弁座32の下流面(弁座上面32b)とを連通するガス通路38を有する。
ガス通路38は、バルブ30の弁棒上面34cに、弁座32の下流面側の圧力が作用するように、バルブガイド孔24aの内部の圧力を弁座32の下流面(弁座上面32b)の圧力に保つ。
この構成により、バルブ30の上面全体に、常に同一の圧力(弁座上面32bの圧力)を作用させることができる。
図4(B)(C)に示すように、この例において、樹脂製パッド36は、中空円筒形状に形成された環状部材である。
また、ガス通路38は、この例において、樹脂製パッド36の周方向の1箇所に軸方向に貫通して延びるスリットである。
この構成により、ガス通路38を弁座32と弁棒34に設けることなく、バルブ30の上面全体に、常に同一の圧力(弁座上面32bの圧力)を作用させることができる。
図4(A)において、弁棒34は、第1円筒部34aと拡径部34bを有する。
第1円筒部34aは、弁座32に近接し、樹脂製パッド36を収容する長さとその内面に嵌合する直径を有する。拡径部34bは、第1円筒部34aより弁座32から離れて位置し、第1円筒部34aより拡径されている。
この構成により、拡径部34bが鍔として機能し、バルブ30の使用中に樹脂製パッド36が軸方向に移動するのを防止することができる。
図5は、図4の樹脂製パッド36を弁棒34に取り付けるための治具40の説明図である。
この治具40は、拡径部34bの直径より大径の円筒部40aと、円筒部40aの下端に設けられ弁棒34の穴35に嵌合する突起部40bと、円筒部40aの上部に設けられ上端が樹脂製パッド36の内径より小径のテーパ部40cとを有する。治具40の円筒部40a、突起部40b、及びテーパ部40cは同心でありかつ一体部材であるのが好ましい。
この治具40の下端の突起部40bを弁棒34の穴35に嵌合させて、治具40と弁棒34の軸心を一致させて保持し、治具40のテーパ部40cの上端から樹脂製パッド36を挿入する。次いで、樹脂製パッド36を徐々に下方に移動させることにより、スリットの間隔を広げて樹脂製パッド36の内径を徐々に広げることができる。
従って、樹脂製パッド36の内径を徐々に広げて、樹脂製パッド36を徐々に下方に移動させることにより、拡径部34bとの干渉を回避して樹脂製パッド36を弁棒34の第1円筒部34aに取り付けることができる。
図6は、本発明によるバルブ30の第2実施形態図(A)と第3実施形態図(B)である。
図6(A)において、第1円筒部34aは、弁座32に近接する第1部分37aと拡径部34bに近接する第2部分37bとからなり、その軸心を中心とするねじ部37cで互いに螺合されている。
この構成により、上述した治具40を用いることなく、拡径部34bとの干渉を回避して樹脂製パッド36を弁棒34の第1円筒部34aに取り付けることができる。その他の構成は、第1実施形態と同様である。
図6(B)において、第1円筒部34aは、弁座32に近接する第1部分37aと拡径部34bに近接する第2部分37bとからなり、その軸心を中心とするねじ部37cで互いに螺合されている。
また図6(B)ではさらに、ガス通路38として、弁座32と弁棒34に設けられた連通穴39を有する。連通穴39はこの例では、3つの連通穴39a,39b,39cからなる。その他の構成は、第1実施形態と同様である。
この構成により、スリットのない中空円筒形の樹脂製パッド36を用いることができる。
図7は、上述した本発明のバルブ30の逆止弁機能の説明図である。この図は、流入口23aから流出口23bまでの圧力がPである場合を示している。
流入口23aから流出口23bに向かう通常の流れがあるとき、圧力損失によりバルブ30の弁座下面32aに作用する圧力Pは、弁座上面32bに作用する圧力より高くなる。この場合、バルブ30は図で上方に押し付けられ、図3に示した状態となる。
従って、通常の流れがある限り、バルブ30はピストン24と共に同期して上下する。
すなわち、上述したように、シール面23cに作用する圧力Pが、ピストンスプリング28による最低圧力と最高圧力の中間圧力であるとき、バルブ30の上昇位置は、ピストンスプリング28の付勢力Fに相当する圧力とガス圧力Pが同一となる位置となる。
なお、図7では、ピストン24の位置を上限に示しているが、ピストン24の上昇位置は下限と上限の中間位置であってもよい。
流入口23aから流出口23bに向かう通常の流れがない場合、すなわち無負荷運転又は運転停止の場合には、ガス通路38によりバルブ30の上面全体に、弁座32の弁座上面32bの圧力が作用する。流れがない場合、流れに伴う圧力損失が発生しないので、弁座上面32bと弁座下面32aの圧力は同一である。従って、バルブ30の上下面に作用する力は同一であり、バルブ30は自重により、図で下方に落下し、シール面23cを弁座32で全閉する。
なお図7に示すように、逆止弁付保圧弁20はバルブガイド孔24aの内端面24cと弁棒34の間に収容されたバルブスプリング42を有することが好ましい。バルブスプリング42は、好ましくは圧縮コイルバネであり、弁座32をシール面23cに向けて付勢する。バルブスプリング42の付勢力は、ピストンスプリング28よりも小さく、バルブ30の摺動抵抗に相当する程度であるのがよい。
バルブスプリング42を設けることにより、バルブスプリング42の付勢力をバルブ30の自重に付加することができ、バルブ30の作動の応答性を高め、汚れや腐食による影響をさらに低減し、全閉時におけるシール面23cのシール性を高めることができる。
上述した本発明の構成によれば、バルブ30が、弁棒34の外周面に取付けられ、その外周面がバルブガイド孔24aの内面と摺動する中空円筒形状の樹脂製パッド36を有する。この樹脂製パッド36は、金属との摺動抵抗が小さく、不純物による汚れの付着が少なく、腐食性ガスによる腐食が発生しにくい自己潤滑性樹脂からなる。
そのため、圧縮ガス(例えば圧縮空気)に不純物や腐食性ガスが含まれている状態で長期間使用しても、自己潤滑性樹脂によりバルブガイド孔24aとの摺動摩擦を低減でき、バルブ30の摺動面(すなわち樹脂製パッド36の外周面36a)への汚れの付着を防止でき、バルブ摺動面の腐食の発生を防止できる。
従って、本発明のバルブ30とこれを備えた逆止弁付保圧弁20は、圧縮ガス(例えば圧縮空気)に不純物や腐食性ガスが含まれていても、バルブ30とバルブガイド孔24aとの固着を大幅に抑制することができ、これにより逆止弁の機能を長期間保持することができる。
なお、本発明は上述した実施形態に限定されず、特許請求の範囲の記載によって示され、さらに特許請求の範囲の記載と均等の意味および範囲内でのすべての変更を含むものである。
F 付勢力、G 圧縮ガス、P ガス圧力、
S1 摺動用シール、S2 固定用シール、
1 自動給水ライン、2a,2b 水循環ライン、
3a 自動排水ライン、3b 手動排水ライン、
4 内部空気ライン、5a,5b 外部空気ライン、
6a,6b ドレン回収ライン、7 リリーフ弁、8 逆止弁、
9a,9b 電磁弁、10 水潤滑式スクリュコンプレッサ、
11 圧縮機、12 モータ、13 水タンク、13a 水供給弁、
13b 水排出弁、14 ドライヤ(除湿機)、15 インレットバルブ、
16 吸入フィルタ、17 ファン・モータ、18 水クーラ、
19a ドレントラップ、19b 水フィルタ、20 逆止弁付保圧弁、
22 本体、22a メインボディ、22b 固定リング、
22c,22d 圧力取出口、23a 流入口、23b 流出口、
23c シール面、24 ピストン、24a バルブガイド孔、
24b 円筒形外面、24c 内端面、26 シリンダ、
26a ピストンガイド孔、26b 空気穴、26c 内端面、
28 ピストンスプリング、30 バルブ、32 弁座、
32a 弁座下面、32b 弁座上面、33 弾性シール部材、
34 弁棒、34a 第1円筒部、34b 拡径部、34c 弁棒上面、
35 穴、36 樹脂製パッド、36a 外周面、37a 第1部分、
37b 第2部分、37c ねじ部、38 ガス通路、
39,39a,39b,39c 連通穴、40 治具、40a 円筒部、
40b 突起部、40c テーパ部、42 バルブスプリング

Claims (10)

  1. 圧縮ガスの逆流を防止するバルブであって、
    前記圧縮ガスの流路を囲むシール面を塞ぐ弁座と、
    前記シール面に直交する方向に延びる円筒形の弁棒と、
    前記弁棒の外周面に取付けられ、その外周面がバルブガイド孔の内面と摺動する中空円筒形状であって、自己潤滑性樹脂からなる樹脂製パッドと、を有するバルブ。
  2. 前記バルブガイド孔の内部と前記弁座の下流面とを連通するガス通路をさらに有する、請求項1に記載のバルブ。
  3. 前記弁棒は、前記バルブガイド孔の内端面と接触又は近接する端面に、穴又は溝を有する、ことを特徴とする請求項1に記載のバルブ。
  4. 前記自己潤滑性樹脂は、PTFE、PVDF、PEEK、POM、PA、又はPPSである、ことを特徴とする請求項1に記載のバルブ。
  5. 前記樹脂製パッドは、中空円筒形状に形成された環状部材であり、
    前記ガス通路は、前記樹脂製パッドの周方向の1箇所に軸方向に貫通して延びるスリットである、ことを特徴とする請求項2に記載のバルブ。
  6. 前記弁棒は、前記弁座に近接し前記樹脂製パッドを収容する長さとその内面に嵌合する直径を有する第1円筒部と、該第1円筒部より前記弁座から離れて位置し第1円筒部より拡径された拡径部とを有する、ことを特徴とする請求項1に記載のバルブ。
  7. 前記第1円筒部は、弁座に近接する第1部分と拡径部に近接する第2部分とからなり、その軸心を中心とするねじ部で互いに螺合されている、ことを特徴とする請求項6に記載のバルブ。
  8. 前記ガス通路は、前記弁座と前記弁棒に設けられた連通穴である、ことを特徴とする請求項2に記載のバルブ。
  9. 請求項1に記載のバルブと、
    前記バルブガイド孔の内端面とこれと接触又は近接する前記弁棒の端面との間に収容され、前記弁座をシール面に向けて付勢するバルブスプリングと、を有する、ことを特徴とする逆止弁付保圧弁。
  10. 請求項1に記載のバルブと、
    前記圧縮ガスが流入する流入口と、前記圧縮ガスが流出する流出口と、前記流入口と前記流出口との間に設けられ前記シール面と、を有する本体と、
    前記弁棒をその軸方向に摺動可能に案内し末端が閉じた中空円筒形の前記バルブガイド孔と、前記シール面に直交する方向に延びる円筒形外面とを有するピストンと、
    前記ピストンの円筒形外面をその軸方向に摺動可能に案内し末端が閉じた中空円筒形のピストンガイド孔を有し、前記本体に固定されたシリンダと、を備え、
    前記シリンダは、前記ピストンガイド孔の内端面と前記ピストンとの間に収容され前記ピストンを介して前記弁座を前記シール面に向けて付勢するピストンスプリングを有する、ことを特徴とする逆止弁付保圧弁。
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