JP7395282B2 - めっきレジスト用硬化性組成物 - Google Patents

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本発明は、めっきレジスト用硬化性組成物に関する。
従来から、プリント配線板などの回路付き電子部品には、端子の形成などの目的で所望の位置に金めっきなどのめっきを施す処理が行われている。めっきを施す方法としては、一般に、ソルダーレジストが形成された回路基板上のめっきが施される部分以外の部分にめっきレジストを形成してから基板全体をめっき処理した後、その基板全体を剥離液に浸すことによってめっきレジストを剥離することにより所望の位置にめっきを形成する方法が用いられている(例えば、特許文献1)。
めっきレジストは、一般に、液状タイプの硬化性組成物または硬化性組成物から形成されたドライフィルムを基板上に塗布または載置し、所定のパターンのレジストが形成されるように硬化及び現像することにより形成される。したがって、めっきレジストは少なくとも光硬化性であるものが一般に使用されている。
特開2007-208299号公報
しかしながら、従来のめっきレジストは、剥離処理をした際に完全に剥離されず、部分的に残渣が生じる場合がある。具体的に説明すると、図1(a)に示されるように、例えば、銅箔11、ソルダーレジスト12が形成された基板10にめっきレジスト13を形成してから、金めっき14を形成し、その後剥離処理を行うと、図1(b)に示されるように、めっきレジストの一部13aが残存する場合がある。特に、液状タイプの硬化性組成物を使用してめっきレジストを形成した場合、基板上に形成されたソルダーレジストのアンダーカット部にめっきレジストが入り込む場合があり、その部分のめっきレジストを剥離することが困難であった。
したがって、本発明の目的は、めっき処理を行った後の剥離処理において、めっきレジストが基板上に残存することが抑制または防止されためっきレジスト用硬化性組成物またはそのドライフィルムを提供することにある。
上記目的は、
(A)カルボキシル基を有するエポキシ(メタ)アクリレート樹脂、
(B)エチレンオキサイド変性2官能(メタ)アクリレートモノマー、及び
(C)光重合開始剤
を含む、めっきレジスト用硬化性組成物により達成される。
さらに、(D)不飽和カルボン酸と、それ以外の不飽和二重結合を有する化合物との反応により得られるカルボキシル基含有共重合樹脂を含むことが好ましい。
また、(A):(D)の質量比が2:8~8:2であるであることが好ましい。
さらに、上記目的は、上記のレジスト用硬化性組成物をフィルムに塗布、乾燥して得られる樹脂層を有することを特徴とするドライフィルムによって達成される。
本発明によれば、金めっき処理を行った後の剥離処理において、めっきレジストが基板上に残存することが抑制または防止されためっきレジスト用硬化性組成物を提供することができる。したがって、高い生産効率で品質の高いプリント配線板などの電子部品を製造することができる。
めっきレジストの剥離処理後の残渣を示す概略断面図である。
以下、本発明を詳細に説明する。上述したように、本発明のめっきレジスト用硬化性組成物は、(A)カルボキシル基を有するエポキシ(メタ)アクリレート樹脂、(B)エチレンオキサイド変性2官能(メタ)アクリレートモノマー及び(C)光重合開始剤を含み、更に、必要に応じて、(D)不飽和カルボン酸と、それ以外の不飽和二重結合を有する化合物との反応により得られるカルボキシル基含有共重合樹脂や、他の成分を含む。成分(A)~(C)を含むことで、硬化性組成物の硬化物をより高分子にし、剥離する際のレジスト片を大きくすることができ、ソルダーレジストのアンダーカット部に潜り込んだレジストも一緒に剥離することができる。また、成分(D)を更に含めることにより、剥離速度を上昇させることが可能となる。以下、各成分について説明する。
[(A)カルボキシル基を有するエポキシ(メタ)アクリレート樹脂]
(A)カルボキシル基を有するエポキシ(メタ)アクリレート樹脂としては、例えば、以下の化合物(オリゴマーおよびポリマーのいずれでもよい)を使用することができる。
(1)多官能エポキシ樹脂に(メタ)アクリル酸を反応させ、側鎖に存在する水酸基に無水フタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸等の2塩基酸無水物を付加させたカルボキシル基含有エポキシ(メタ)アクリレート樹脂。
(2)2官能エポキシ樹脂の水酸基をさらにエピクロロヒドリンでエポキシ化した多官能エポキシ樹脂に(メタ)アクリル酸を反応させ、生じた水酸基に2塩基酸無水物を付加させたカルボキシル基含有エポキシ(メタ)アクリレート樹脂。
(3)1分子中に複数のエポキシ基を有するエポキシ化合物に、p-ヒドロキシフェネチルアルコール等の1分子中に少なくとも1個のアルコール性水酸基と1個のフェノール性水酸基を有する化合物と、(メタ)アクリル酸等の不飽和基含有モノカルボン酸とを反応させ、得られた反応生成物のアルコール性水酸基に対して、無水マレイン酸、テトラヒドロ無水フタル酸、無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸、無水アジピン酸等の多塩基酸無水物を反応させて得られるカルボキシル基含有エポキシ(メタ)アクリレート樹脂。
(4)上記(1)~(3)等に記載のカルボキシル基含有エポキシ(メタ)アクリレート樹脂にさらにグリシジル(メタ)アクリレート、α-メチルグリシジル(メタ)アクリレート等の分子中に1つのエポキシ基と1つ以上の(メタ)アクリロイル基を有する化合物を付加してなるカルボキシル基含有エポキシ(メタ)アクリレート樹脂。
上記のフェノール性水酸基を有する化合物としては、例えば、ビフェニル骨格若しくはフェニレン骨格またはその両方の骨格を有する化合物や、フェノール、オルソクレゾール、パラクレゾール、メタクレゾール、2,3-キシレノール、2,4-キシレノール、2,5-キシレノール、2,6-キシレノール、3,4-キシレノール、3,5-キシレノール、カテコール、レゾルシノール、ハイドロキノン、メチルハイドロキノン、2,6-ジメチルハイドロキノン、トリメチルハイドロキノン、ピロガロール、フロログルシノール等を用いて合成した、様々な骨格を有するフェノール樹脂が挙げられる。
また、フェノール性水酸基を有する化合物としては、例えば、フェノールノボラック樹脂、アルキルフェノールボラック樹脂、ビスフェノールAノボラック樹脂、ジシクロペンタジエン型フェノール樹脂、Xylok型フェノール樹脂、テルペン変性フェノール樹脂、ポリビニルフェノール類、ビスフェノールF、ビスフェノールS型フェノール樹脂、ポリ-p-ヒドロキシスチレン、ナフトールとアルデヒド類の縮合物、ジヒドロキシナフタレンとアルデヒド類との縮合物などの公知慣用のフェノール樹脂が挙げられる。
(A)カルボキシル基を有するエポキシ(メタ)アクリレート樹脂の酸価は、40~200mgKOH/gの範囲が適当であり、より好ましくは45~120mgKOH/gの範囲である。酸価が40mgKOH/g以上であるとアルカリ現像が容易となり、一方、200mgKOH/g以下である正常なレジストパターンの描画が容易となるので好ましい。
(A)カルボキシル基を有するエポキシ(メタ)アクリレート樹脂の重量平均分子量は、樹脂骨格により異なるが、1,500~150,000、さらには1,500~100,000の範囲が好ましい。重量平均分子量が1,500以上の場合、タックフリー性能が良好であり、露光後の塗膜の耐湿性が良好で、現像時の膜減りを抑制し、解像度の低下を抑制できる。一方、重量平均分子量が150,000以下の場合、現像性が良好で、貯蔵安定性にも優れる。
(A)カルボキシル基を有するエポキシ(メタ)アクリレート樹脂の配合量は、硬化性組成物全体の質量(固形分)を基準として好ましくは5~50質量%、より好ましくは10~50質量%である。5~50質量%の場合、塗膜強度が良好であり、また、組成物の粘性が適度で塗布性等が向上する。(A)カルボキシル基を有するエポキシ(メタ)アクリレート樹脂は、1種を単独または2種以上を組み合わせて用いることができる。
[(B)エチレンオキサイド変性2官能(メタ)アクリレートモノマー]
(B)成分は2つの(メタ)アクリロイル基を有し、その各々にエチレンオキサイド基「-(CHCHO)-」が隣接した構造を有する化合物である。エチレンオキサイド基は複数個(2個以上、好ましくは2~20個、より好ましくは2~10個)が連続して繰り返されている構造を有することが好ましい。
成分(B)として、特に以下の一般式(I)を有する化合物を使用することができる。
Figure 0007395282000001
(式中、Rは水素原子またはメチル基、好ましくは水素原子であり、nは2~20、好ましくは3~10、更に好ましくは4~6である)。
成分(B)の具体的な例としては、トリエチレングリコールジアクリレート、PEG200#ジアクリレート、PEG400#ジアクリレート、ビスフェノールFエチレンオキサイド変性ジアクリレート、ビスフェノールAエチレンオキサイド変性ジアクリレート、などを使用することができる。市販されているものとしては、共栄社化学株式会社のライトアクリレート3EG-A、ライトアクリレート4EG-A、ライトアクリレート9EG-A、東亞合成株式会社のM-240、M-208、M-211Bが挙げられる。
成分(B)の配合量は、成分(A)100質量部に対してまたは成分(A)と成分(D)の合計100質量部に対して1~20質量部、好ましくは3~15質量部、特に好ましくは8~12質量部である。これらの範囲であれば、金めっき耐性及び剥離性に更に優れたものとなる。
[(C)光重合開始剤]
光重合開始剤としては、エネルギー線の照射により、成分(A)、(B)及び任意に用いられる(D)を反応させることが可能なものであれば、特に制限はなく、ラジカル重合開始剤が使用できる。
光ラジカル重合開始剤としては、光、レーザー、電子線等によりラジカルを発生し、ラジカル重合反応を開始する化合物であれば全て用いることができる。当該光ラジカル重合開始剤としては、例えば、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル等のベンゾインとベンゾインアルキルエーテル類;アセトフェノン、2,2-ジメトキシ-2-フェニルアセトフェノン、2,2-ジエトキシ-2-フェニルアセトフェノン、1,1-ジクロロアセトフェノン等のアセトフェノン類;2-メチル-1-[4-(メチルチオ)フェニル]-2-モルホリノプロパン-1-オン、2-ベンジル-2-ジメチルアミノ-1-(4-モルホリノフェニル)-ブタン-1-オン、N,N-ジメチルアミノアセトフェノン等のアミノアセトフェノン類;2-メチルアントラキノン、2-エチルアントラキノン、2-t-ブチルアントラキノン、1-クロロアントラキノン等のアントラキノン類;2,4-ジメチルチオキサントン、2,4-ジエチルチオキサントン、2-クロロチオキサントン、2,4-ジイソプロピルチオキサントン等のチオキサントン類;アセトフェノンジメチルケタール、ベンジルジメチルケタール等のケタール類;2,4,5-トリアリールイミダゾール二量体;リボフラビンテトラブチレート;2-メルカプトベンゾイミダゾール、2-メルカプトベンゾオキサゾール、2-メルカプトベンゾチアゾール等のチオール化合物;2,4,6-トリス-s-トリアジン、2,2,2-トリブロモエタノール、トリブロモメチルフェニルスルホン等の有機ハロゲン化合物;ベンゾフェノン、4,4’-ビスジエチルアミノベンゾフェノン等のベンゾフェノン類又はキサントン類;2,4,6-トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド、ビス(2,4,6-トリメチルベンゾイル)-フェニルフォスフィンオキサイド等のアシルフォスフィンオキサイド類などが挙げられる。
上記光ラジカル重合開始剤は、単独で又は複数種を混合して使用することができる。また更に、これらに加え、N,N-ジメチルアミノ安息香酸エチルエステル、N,N-ジメチルアミノ安息香酸イソアミルエステル、ペンチル-4-ジメチルアミノベンゾエート、トリエチルアミン、トリエタノールアミン等の三級アミン類などの光開始助剤を使用することができる。また、可視光領域に吸収のあるOmnirad(オムニラッド)784等(IGM Resins社製)のチタノセン化合物等も、光反応を促進するために光ラジカル重合開始剤に添加することもできる。尚、光ラジカル重合開始剤に添加する成分はこれらに限られるものではなく、紫外光もしくは可視光領域で光を吸収し、(メタ)アクリロイル基等の不飽和基をラジカル重合させるものであれば、光重合開始剤、光開始助剤に限らず、単独であるいは複数併用して使用できる。
光重合開始剤で市販されているものの製品名としては、例えば、Omnirad(オムニラッド)907、Omnirad(オムニラッド)127、Omnirad(オムニラッド)379、Omnirad(オムニラッド)81、Omnirad(オムニラッド)819、Omnirad(オムニラッド)BDK、Omnirad(オムニラッド)TPO(何れもIGM Resins社製)等が挙げられる。
光重合開始剤の配合量は、成分(A)100質量部に対してまたは成分(A)と成分(D)の合計100質量部に対して例えば0.1~10質量%、好ましくは0.5~5重量部である。
[(D)不飽和カルボン酸と、それ以外の不飽和二重結合を有する化合物とを共重合することにより得られるカルボキシル基含有共重合樹脂]
成分(D)を得るために用いられる不飽和カルボン酸(モノマー)としては、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸又はビニル酢酸、さらには、無水マレイン酸、無水イタコン酸、無水ピロメリット酸などの酸無水物と2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート等のヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート類などの水酸基を有する不飽和化合物との反応生成物等が挙げられる。このうち、アクリル酸及びメタクリル酸が好ましい。これらは1種を単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。
上記の不飽和カルボン酸以外の不飽和二重結合を有する化合物(モノマー)としては、スチレン、クロロスチレン、α-メチルスチレン;置換基としてメチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、イソブチル、t-ブチル、アミル、2-エチルヘキシル、オクチル、カプリル、ノニル、ドデシル、ヘキサデシル、オクタデシル、シクロヘキシル、イソボロニル、メトキシエチル、ブトキシエチル、2-ヒドロキシエチル、2-ヒドロキシプロピル、3-クロロ-2-ヒドロキシプロピル等を有する(メタ)アクリレート;ポリエチレングリコールのモノ(メタ)アクリレート又はポリプロピレングリコールのモノ(メタ)アクリレート;酢酸ビニル、酪酸ビニル、安息香酸ビニル;アクリルアミド、メタクリルアミド、N-ヒドロキシメチルアクリルアミド、N-ヒドロキシメチルメタクリルアミド、N-メトキシメチルアクリルアミド、N-エトキシメチルアクリルアミド、N-ブトキシメチルアクリルアミド、アクリロニトリル、ビニルエーテル類、もしくはイソブチレン等、2-ヒドロキシエチルメタアクリレート、2-ヒドロキシプロピルメタアクリレート、2-ヒドロキシエチルアクリレート、2-ヒドロキシプロピルアクリレート等が挙げられる。これらは1種を単独でまたは2種以上を組み合わせ使用することができる。
成分(D)の好ましい例として以下のものが挙げられる。
(D-1)エチレン性不飽和二重結合を有し、かつ1分子中に1つのカルボキシル基を有する化合物(a)と、エチレン性不飽和二重結合を有し、水酸基及び酸性基を持たない化合物(b)とからなる共重合体。
(D-2)エチレン性不飽和二重結合を有し、かつ1分子中に1つのカルボキシル基を有する化合物(a)と、エチレン性不飽和二重結合を有し、水酸基及び酸性基を持たない化合物(b)と、エチレン性不飽和二重結合及び水酸基を有する化合物(c)とからなる共重合体。
上記化合物(a)の例としては、上述した不飽和カルボン酸を挙げることができ、上記化合物(b)の例としては、スチレン、クロロスチレン、α-メチルスチレン;置換基としてメチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、イソブチル、t-ブチル、アミル、2-エチルヘキシル、オクチル、カプリル、ノニル、ドデシル、ヘキサデシル、オクタデシル、シクロヘキシル、イソボロニル、メトキシエチル、ブトキシエチル、2-ヒドロキシエチル、2-ヒドロキシプロピル、3-クロロ-2-ヒドロキシプロピル等を有する(メタ)アクリレート;ポリエチレングリコールのモノ(メタ)アクリレート又はポリプロピレングリコールのモノ(メタ)アクリレート;酢酸ビニル、酪酸ビニル、安息香酸ビニル;アクリルアミド、メタクリルアミド、N-ヒドロキシメチルアクリルアミド、N-ヒドロキシメチルメタクリルアミド、N-メトキシメチルアクリルアミド、N-エトキシメチルアクリルアミド、N-ブトキシメチルアクリルアミド、アクリロニトリル、ビニルエーテル類、もしくはイソブチレン等が挙げられる。これらの化合物は、単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。これらの化合物の中でも、好ましくは、スチレン、α-メチルスチレン、低級アルキル(メタ)アクリレート、イソブチレンが用いられ、特に樹脂の熱分解性の点からはメチルメタアクリレートが好ましい。
また、上記化合物(c)の例としては、2-ヒドロキシエチルメタアクリレート、2-ヒドロキシプロピルメタアクリレート、2-ヒドロキシエチルアクリレート、2-ヒドロキシプロピルアクリレート等が挙げられる。これらの化合物は、単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。これらの化合物の中でも、好ましくは、2-ヒドロキシエチルメタアクリレートが好ましい。
成分(D)を得るための反応は、例えばアゾビスイソブチロニトリル、有機過酸化物等のラジカル重合触媒の存在下で容易に進行し、常法に従って、例えば約40~130℃での溶液重合法等によって行うことができ、ランダム共重合体が生成する。
成分(D)の配合量は、硬化性組成物全体の質量(固形分)を基準として好ましくは20~80質量%、より好ましくは20~50質量%である。成分(D)は1種を単独または2種以上を組み合わせて用いることができる。
(D)を配合する場合、成分(A):成分(D)の質量比は、好ましくは1:9~9:1、より好ましくは2:8~8:2、更に好ましくは3:7~7:3である。これらの範囲であれば、剥離処理の短時間化が図られる。
[他の成分]
さらに、本発明の硬化性組成物には、有機溶剤、消泡剤・レベリング剤、着色剤、などを添加することができる。
有機溶剤は、本発明で使用される硬化性組成物の調整のため、又は基材に塗布するための粘度調整のために使用することができる。
このような有機溶剤としては、公知の有機溶剤であればどのようなものも使用することができるが、具体的には、ケトン類、芳香族炭化水素類、グリコールエーテル類、グリコールエーテルアセテート類、エステル類、アルコール類、脂肪族炭化水素、石油系溶剤などが挙げることができる。より具体的には、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類;トルエン、キシレン、テトラメチルベンゼン等の芳香族炭化水素類;セロソルブ、メチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、カルビトール、メチルカルビトール、ブチルカルビトール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールジエチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル等のグリコールエーテル類;酢酸エチル、酢酸ブチル、ジプロピレングリコールメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールブチルエーテルアセテートなどのエステル類;エタノール、プロパノール、エチレングリコール、プロピレングリコール等のアルコール類;オクタン、デカン等の脂肪族炭化水素;石油エーテル、石油ナフサ、水添石油ナフサ、ソルベントナフサ等の石油系溶剤などである。このような有機溶剤は、1種を単独で用いてもよく、2種以上の混合物として用いてもよい。
消泡剤やレベリング剤は、表面平滑性の劣化を防止し、ボイドやピンホールによる層間絶縁性の劣化を防止するために配合することができる。消泡剤(レベリング剤)としては、シリコーン系消泡剤や破泡性ポリマー溶液である非シリコーン系消泡剤が挙げられ、シリコーン系消泡剤の市販品としては、BYK-063、BYK-065、BYK-066N、BYK-067A、BYK-077(以上、ビックケミー・ジャパン社製。BYKは、登録商標)、KS-66(信越化学社製)などが挙げられる。
また、非シリコーン系消泡剤の市販品としては、BYK-054、BYK-055、BYK-057、BYK-1790、BYK-1791(以上、ビックケミー・ジャパン社製。BYKは、登録商標)などが挙げられる。
消泡剤(レベリング剤)が配合される場合、その配合量は、本発明で使用される硬化性組成物の合計質量(固形分)に対して10質量%以下であり、好ましくは0.01質量%以上3質量%以下である。
着色剤としては、赤、青、緑、黄などの慣用公知の着色剤を使用することができ、顔料、染料、色素のいずれでもよい。具体的には、カラーインデックス(C.I.;ザ ソサイエティ オブ ダイヤーズ アンド カラリスツ(The Society of Dyers and Colourists)発行)番号が付されているものを挙げることができる。但し、環境負荷低減並びに人体への影響の観点からハロゲンを含有しない着色剤であることが好ましい。
赤色着色剤としてはモノアゾ系、ジズアゾ系、アゾレーキ系、ベンズイミダゾロン系、ペリレン系、ジケトピロロピロール系、縮合アゾ系、アントラキノン系、キナクリドン系などが挙げられる。
青色着色剤としてはフタロシアニン系、アントラキノン系があり、顔料系はピグメント(Pigment)に分類されている化合物があり、上記以外にも、金属置換もしくは無置換のフタロシアニン化合物も使用することができる。
緑色着色剤としては、同様にフタロシアニン系、アントラキノン系、ペリレン系があり、上記以外にも、金属置換もしくは無置換のフタロシアニン化合物も使用することができる。
黄色着色剤としてはモノアゾ系、ジスアゾ系、縮合アゾ系、ベンズイミダゾロン系、イソインドリノン系、アントラキノン系等が挙げられる。
その他、色調を調整する目的で紫、オレンジ、茶色、黒などの着色剤を加えてもよい。
さらに、必要に応じて、ハイドロキノン、ハイドロキノンモノメチルエーテル、t-ブチルカテコール、ピロガロール、フェノチアジンなどの公知慣用の重合禁止剤、難燃剤、難燃助剤などのような公知慣用の添加剤類を配合することができる。
本発明の硬化性組成物は、ドライフィルム化して用いても液状として用いても良い。液状として用いる場合は、1液性でも2液性以上でもよい。
本発明のドライフィルムは、キャリアフィルム上に、本発明の硬化性組成物を塗布、乾燥させることにより得られる樹脂層を有する。ドライフィルムを形成する際には、まず、本発明の硬化性組成物を上記有機溶剤で希釈して適切な粘度に調整した上で、コンマコーター、ブレードコーター、リップコーター、ロッドコーター、スクイズコーター、リバースコーター、トランスファロールコーター、グラビアコーター、スプレーコーター等により、キャリアフィルム上に均一な厚さに塗布する。その後、塗布された組成物を、通常、40~130℃の温度で1~30分間乾燥することで、樹脂層を形成することができる。塗布膜厚については特に制限はないが、一般に、乾燥後の膜厚で、3~150μm、好ましくは5~60μmの範囲で適宜選択される。
キャリアフィルムとしては、プラスチックフィルムが用いられ、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)等のポリエステルフィルム、ポリイミドフィルム、ポリアミドイミドフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリスチレンフィルム等を用いることができる。キャリアフィルムの厚さについては特に制限はないが、一般に、10~150μmの範囲で適宜選択される。より好ましくは15~130μmの範囲である。
キャリアフィルム上に本発明の硬化性組成物からなる樹脂層を形成した後、樹脂層の表面に塵が付着することを防ぐ等の目的で、さらに、樹脂層の表面に、剥離可能なカバーフィルムを積層することが好ましい。剥離可能なカバーフィルムとしては、例えば、ポリエチレンフィルムやポリテトラフルオロエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、表面処理した紙等を用いることができる。カバーフィルムとしては、カバーフィルムを剥離するときに、樹脂層とキャリアフィルムとの接着力よりも小さいものであればよい。
なお、本発明においては、上記カバーフィルム上に本発明の硬化性組成物を塗布、乾燥させることにより樹脂層を形成して、その表面にキャリアフィルムを積層するものであってもよい。すなわち、本発明においてドライフィルムを製造する際に本発明の硬化性組成物を塗布するフィルムとしては、キャリアフィルムおよびカバーフィルムのいずれを用いてもよい。
<めっきレジストの形成>
本発明のめっきレジスト用硬化性組成物を用いてめっきレジストを形成するには、例えば、本発明の硬化性組成物を、上記有機溶剤を用いて塗布方法に適した粘度に調整して、例えば、ソルダーレジストが形成された回路基板上に、ディップコート法、フローコート法、ロールコート法、バーコーター法、スクリーン印刷法、カーテンコート法等の方法により塗布した後、60~100℃の温度で組成物中に含まれる有機溶剤を揮発乾燥(仮乾燥)させることで、タックフリーの樹脂層を形成する。また、ドライフィルムの場合、ラミネーター等により樹脂層が基板と接触するように基板上に貼り合わせた後、キャリアフィルムを剥がすことにより、基材上に樹脂層を形成する。
上記基材としては、あらかじめ銅等により回路形成されたプリント配線板やフレキシブルプリント配線板の他、紙フェノール、紙エポキシ、ガラス布エポキシ、ガラスポリイミド、ガラス布/不繊布エポキシ、ガラス布/紙エポキシ、合成繊維エポキシ、フッ素樹脂・ポリエチレン・ポリフェニレンエーテル,ポリフェニレンオキサイド・シアネート等を用いた高周波回路用銅張積層板等の材質を用いたもので、全てのグレード(FR-4等)の銅張積層板、その他、金属基板、ポリイミドフィルム、PETフィルム、ポリエチレンナフタレート(PEN)フィルム、ガラス基板、セラミック基板、ウエハ板等を挙げることができる。
本発明の硬化性組成物を塗布した後に行う揮発乾燥は、熱風循環式乾燥炉、IR炉、ホットプレート、コンベクションオーブン等(蒸気による空気加熱方式の熱源を備えたものを用いて乾燥機内の熱風を向流接触せしめる方法およびノズルより支持体に吹き付ける方式)を用いて行うことができる。
プリント配線板上に樹脂層を形成後、所定のパターンを形成したフォトマスクを通して選択的に活性エネルギー線により露光し、未露光部を希アルカリ水溶液(例えば、0.3~3質量%炭酸ソーダ水溶液)により現像して硬化物のパターンを形成する。このパターンは、めっきを形成することが必要な場所以外の部分に相当する。
上記活性エネルギー線照射に用いられる露光機としては、高圧水銀灯ランプ、超高圧水銀灯ランプ、メタルハライドランプ、水銀ショートアークランプ等を搭載し、350~450nmの範囲で紫外線を照射する装置であればよく、さらに、直接描画装置(例えば、コンピューターからのCADデータにより直接レーザーで画像を描くレーザーダイレクトイメージング装置)も用いることができる。直描機のランプ光源またはレーザー光源としては、最大波長が350~450nmの範囲にあるものでよい。画像形成のための露光量は膜厚等によって異なるが、一般には10~1000mJ/cm2、好ましくは20~800mJ/cm2の範囲内とすることができる。
上記現像方法としては、ディッピング法、シャワー法、スプレー法、ブラシ法等によることができ、現像液としては、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、リン酸ナトリウム、ケイ酸ナトリウム、アンモニア、アミン類等のアルカリ水溶液が使用できる。
次に、現像された基板全体について、常法によりめっき処理、例えば、無電解金めっき処理を行う。その後、めっきレジストを剥離するための剥離液に基板全体を浸し、所定時間放置した後、めっきレジストを剥離することにより、所望の位置にめっきが形成された基板を得ることができる。本発明においては、この剥離の際に、めっきレジストが基板上に残存することなく、シート状の塊として容易に剥離することが可能である。
剥離液としては、めっきレジストを剥離することができればどのようなものでもよく、従来から用いられているものでよい。例えば、水酸化ナトリウム、モノエタノールアミン、アルキルカルビトール、水酸化テトラメチルアンモニウム、水酸化カリウム、及び/又は水等を含む剥離液を使用することができる。
なお、本発明において電子部品とは、電子回路に使用する部品を意味し、プリント配線板、トランジスタ、発光ダイオード、レーザーダイオード等の能動部品の他抵抗、コンデンサ、インダクタ、コネクタ等の受動部品も含まれる。本発明のめっきレジストは、このような電子部品においてめっきを施すことが必要な場合に使用される。
以下、実施例を示して本発明について具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。なお、以下において特に断りのない限り、「部」は質量部を意味するものとする。
[1]カルボキシル基含有エポキシアクリレート(成分(A))の調製
クレゾールノボラック型エポキシ樹脂(大日本インキ化学工業(株)製、登録商標“エピクロン”N-695、エポキシ当量:220)220部を撹拌機及び還流冷却器の付いた四つ口フラスコに入れ、カルビトールアセテート214部を加え、加熱溶解した。次に、重合禁止剤としてハイドロキノン0.1部と、反応触媒としてジメチルベンジルアミン2.0部を加えた。この混合物を95~105℃に加熱し、アクリル酸72部を徐々に滴下し、16時間反応させた。この反応生成物を80~90℃まで冷却し、テトラヒドロフタル酸無水物106部を加え、8時間反応させ、冷却後、取り出した。
このようにして得られたエチレン性不飽和結合及びカルボキシル基を併せ持つ感光性樹脂(カルボキシル基含有エポキシアクリレート)は、不揮発分65%、固形物の酸価85mgKOH/g、重量平均分子量Mw約3,500であった。
なお、得られた樹脂の重量平均分子量の測定は、(株)島津製作所製ポンプLC-804、KF-803、KF-802を三本つないだ高速液体クロマトグラフィーにより測定した。
[2]不飽和カルボン酸と、それ以外の不飽和二重結合を有する化合物との反応により得られるカルボキシル基含有共重合樹脂(成分(D))の調製
撹拌機、還流冷却器、温度計、滴下ロート及び窒素ガス導入管を備えたフラスコに、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート100gを加え、窒素ガスを吹き込みながら撹拌して、100℃まで加熱した。一方、重合性単量体としてメタクリル酸20g 、メタクリル酸メチル30g、メタクリル酸ブチル30g、2-ヒドロキシエチルメタクリレート20g及びプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート20gと、アゾビスイソブチロニトリル0.85gとを混合した溶液を、100℃に加熱されたプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートの溶液に2 時間かけて滴下した後、100℃で撹拌しながら0.5時間保温した。さらに、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート12gに重合開始剤であるアゾビスイソブチロニトリル0.25gを溶解した溶液を、5分かけてフラスコ内に滴下した。滴下後の溶液を撹拌しながら100℃で0.5時間保温した後、0.5時間かけて140℃まで昇温し、攪拌しながら2時間保温した。
さらに、0.5時間かけて70℃まで冷却し、窒素ガスから乾燥空気に切り替え吹き込みながら攪拌し、重合禁止剤であるメトキノン0.2g、触媒としてジブチルスズラウレート0.02g、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート25gを混合した溶液を添加し攪拌しながら70℃で0.5時間保温した。冷却して不揮発分(固形分)は57質量%になるように、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートの混合溶媒で希釈して分子内にカルボキシル基を有するバインダーポリマー(成分(D))を得た。
[3]実施例1~5及び比較例1~6の硬化性組成物の調製
表1に示す割合(単位:質量部)で各材料をそれぞれ配合、撹拌機にて予備混合し、次いで3本ロールミルにより混練して硬化性組成物を調製した。
[4]評価
上記各硬化性組成物について、以下に示す特性試験を行った。その結果を表1に示す。
(1-1)金めっき耐性評価用の基板作製
各実施例及び比較例の硬化性組成物を、パターン形成された銅箔基板上に、乾燥膜厚が10μmになるようにスクリーン印刷で全面塗布し、80℃の熱風循環乾燥炉内で30分乾燥した。乾燥後、所定のフォトマスク(ライン30μm~100μmのもの)を介して、オーク製作所社製メタルハライドランプ40mJ/cm2の露光を行い、30℃で1質量%の炭酸ナトリウム水溶液を90秒間スプレーすることにより未露光部分を除去することで解像性評価基板を作製した。
(1-2)金めっき耐性評価
作製した各基板を市販の無電解ニッケルめっき浴及び無電解金めっき浴を用いて、ニッケル0.5μm、金0.03μmの条件でめっき処理を行い、金めっき耐性評価基板を作製した。硬化性組成物の金めっき耐性は、金めっき耐性評価基板硬化性組成物をテープピーリングし、硬化塗膜の剥がれの有無やめっきのしみ込みの有無を評価した。評価基準は以下の通りとした。
○:剥がれやしみ込みが全くない。
△:ほんの僅かに剥がれやしみ込みがある。
×:硬化塗膜に剥がれやしみ込みがある。
(2-1)剥離性評価用の基板作製
FR-4基板をCZ8101でエッチングレート1μm/mで処理し、その面にSRO約200μmの開口を有する黒色ソルダーレジストの硬化塗膜を形成した。その面を硫酸過水処理して、実施例、比較例の各硬化性組成物をダイレクトイメージング露光した後、30℃の1重量%炭酸ナトリウム水溶液により、スプレー圧0.2MPaの条件で60秒現像、水洗し、評価基板を得た。なお、最適露光量は、以下のとおりとする。乾燥後の塗布基板を、ダイレクトイメージング露光装置を用いて、ステップタブレット(Stouffer41段)を介して露光し、現像(30℃、0.2MPa、1wt%炭酸ナトリウム水溶液)を60秒で行った際残存するステップタブレットのパターンが7段のときを最適露光量とした
(2-2)剥離(膨潤)時間測定方法
評価基板を50℃に加温した3重量%水酸化ナトリウム水溶液に浸漬した。その後、実施例、比較例の各硬化性組成物のレジスト塗膜が下地から浮き上がった状態になった。評価基準は以下の通りである。○:120秒以内、×:120秒超。
(2-3)剥離性評価方法
評価基板を50℃に加温した3重量%水酸化ナトリウム水溶液に膨潤時間プラス1分間浸漬して、その後水道水で水洗、乾燥した。評価基板のレジスト剥離性は、SRO約200μmの開口Cu上を光学顕微鏡観察により評価した。評価の基準は以下の通りである。
○:開口部に剥離残渣なし、×:開口部に剥離残渣あり
Figure 0007395282000002
*1:上記で製造したカルボキシル基含有共重合樹脂(表中の数値は揮発分を除く固形分自体の質量である)
*2:上記で製造したカルボキシル基含有エポキシアクリレート(表中の数値は揮発分を除く固形分自体の質量である)
*3:サイクロマーACA Z-250
*4:トリエチレングリコールジアクリレート(共栄化学製、ライトアクリレート3EG-A、上記式(I)のRが水素で、nが3であるもの)
*5:PEG#200ジアクリレート(共栄化学製、ライトアクリレート4EG-A、上記式(I)のRが水素で、nが4であるもの)
*6:PEG#400ジアクリレート(共栄化学製、ライトアクリレート9EG-A、上記式(I)のRが水素で、nが9であるもの)
*7:トリプロピレングリコールジアクリレート(東亞合成製、M-220)
*8:1,10-デカンジオールジアクリレート(新中村工業製、A-DOD-N)
*9:トリシクロデカンジアクリレート(新中村化学工業製、A-DCP)
*10:トリメチロールプロパンEO変性トリアクリレート(東亜合成製、M-350)
*11:2-メチル-1-[4-(メチルチオ)フェニル]-2-モルホリノプロパン-1-オン(IGM Resins B.V.製、Omnirad 907)
*12:フタロシアニンブルー
*13:ジメチコンとケイ酸の混合物(信越化学社製、KS-66)
表1に示されているようにエポキシアクリレート樹脂及びエチレンオキサイド変性アクリレートの両方を含む組成物(実施例1~5)の場合、金めっき耐性に優れ、剥離処理の残渣がないことが認められた。また、カルボキシル基含有共重合樹脂を更に含む組成物(実施例2~5)の場合、剥離性の膨潤速度が速いことが認められた。
一方、エポキシアクリレート樹脂を有しない組成物(比較例1及び3)では金めっき耐性に劣るかまたは剥離処理の際の残渣が生じることが認められた。エチレンオキサイド変性アクリレートを含まない組成物(比較例2、4~6)では、残渣が生じることが認められた。

Claims (4)

  1. (A)カルボキシル基を有するエポキシ(メタ)アクリレート樹脂、
    (B)エチレンオキサイド変性2官能(メタ)アクリレートモノマー、及び
    (C)光重合開始剤
    を含み、前記(B)エチレンオキサイド変性2官能(メタ)アクリレートモノマーは、下記一般式(I)を有する化合物であり、その含有量が前記(A)カルボキシル基を有するエポキシ(メタ)アクリレート樹脂100質量部((D)不飽和カルボン酸と、それ以外の不飽和二重結合を有する化合物との反応により得られるカルボキシル基含有共重合樹脂をさらに含む場合には、前記(A)カルボキシル基を有するエポキシ(メタ)アクリレート樹脂と前記(D)不飽和カルボン酸と、それ以外の不飽和二重結合を有する化合物との反応により得られるカルボキシル基含有共重合樹脂の合計100質量部)に対して、8~10質量部であることを特徴とするめっきレジスト用硬化性組成物。
    Figure 0007395282000003
    (式中、Rは水素原子またはメチル基であり、nは2~20である)
  2. (D)不飽和カルボン酸と、それ以外の不飽和二重結合を有する化合物との反応により得られるカルボキシル基含有共重合樹脂をさらに含
    前記(B)エチレンオキサイド変性2官能(メタ)アクリレートモノマーの含有量が、前記(A)カルボキシル基を有するエポキシ(メタ)アクリレート樹脂と前記(D)不飽和カルボン酸と、それ以外の不飽和二重結合を有する化合物との反応により得られるカルボキシル基含有共重合樹脂との合計100質量部に対して、8~10質量部であることを特徴とする請求項1に記載のめっきレジスト用硬化性組成物。
  3. (A):(D)の質量比が2:8~8:2である、請求項2に記載のめっきレジスト用硬化性組成物。

  4. 請求項1または2に記載のめっきレジスト用硬化性組成物をフィルムに塗布、乾燥して得られる樹脂層を有することを特徴とするドライフィルム。
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