JP7394330B2 - 口腔内カメラシステム及び撮影動作判定方法 - Google Patents

口腔内カメラシステム及び撮影動作判定方法 Download PDF

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Description

本開示は、口腔内カメラシステム及び撮影動作判定方法に関する。
口腔内の歯牙の画像を取得する方法が特許文献1に開示されている。
特開2012-217762号公報
歯牙の画像を撮影する際には、撮影精度を向上できることが望まれている。
そこで、本開示は、撮影精度を向上できる口腔内カメラシステム及び撮影動作判定方法を提供することを目的とする。
本開示の一態様に係る口腔内カメラシステムは、口腔内の撮影対象の歯牙を撮影した画像データを生成する撮影部と、前記撮影部が生成した前記画像データに対して二次元平面座標を定義し、前記撮影部の全撮影領域において前記撮影対象の歯牙の輪郭の位置座標を抽出する位置座標抽出部と、前記撮影対象の歯牙の輪郭の一部が前記撮影部の全撮影領域の内側に設定された有効領域の外にある場合、前記撮影対象の歯牙が前記有効領域から外れていると判定する画像判定部と、を備える。
本開示は、撮影精度を向上できる口腔内カメラシステム及び撮影動作判定方法を提供できる。
図1は、ユーザが口腔内カメラで下顎の歯牙を歯冠側から撮影を行っている状態を示す図である。 図2は、ユーザが歯列に沿って歯冠側から撮影を行った場合の歯牙画像の一例を示した図である。 図3は、ユーザが歯列に沿って歯冠側から撮影を行っていた途中で口腔内カメラが歯列から外れた場合の歯牙画像の一例を示した図である。 図4は、実施の形態に係る口腔内カメラシステムにおける口腔内カメラの斜視図である。 図5は、実施の形態に係る口腔内カメラシステムの概略的構成図である。 図6は、実施の形態に係る口腔内撮影動作の全体の流れを示すフローチャートである。 図7は、実施の形態に係る撮影手順を模式的に示す図である。 図8は、実施の形態に係る撮影手順を模式的に示す図である。 図9は、実施の形態に係る撮影手順を模式的に示す図である。 図10は、実施の形態に係る撮影手順を模式的に示す図である。 図11は、実施の形態に係る撮影手順を模式的に示す図である。 図12は、実施の形態に係る撮影手順を模式的に示す図である。 図13は、実施の形態に係る口腔内カメラシステムにおける口腔内撮影動作の流れを示す図である。 図14は、実施の形態に係る口腔内の歯牙を示す図である。 図15は、実施の形態に係る携帯端末の機能ブロック図である。 図16は、実施の形態に係る画像判定部の判定処理の一例で、認識対象の歯牙が有効画面領域に入っている状態を示す図である。 図17は、実施の形態に係る画像判定部の判定処理の一例で、認識対象の歯牙が有効画面領域から外れている状態を示す図である。 図18は、実施の形態に係る口腔内の領域の例を示す図である。 図19は、実施の形態に係る参照データの分類の例を示す図である。 図20は、実施の形態に係る参照データの例を示す図である。 図21は、実施の形態に係る種別識別処理のフローチャートである。 図22は、実施の形態に係る歯牙の画像の例を示す図である。 図23は、実施の形態に係る種別識別処理の別の例を示すフローチャートである。 図24は、実施の形態に係る歯牙が抜けているユーザの口腔内の状態を示す図である。 図25は、実施の形態に係る有効領域判定処理及び撮影順序判定処理のフローチャートである。
(本開示に至った経緯)
本開示の実施の形態等の説明に先立ち、本開示の基礎となった知見について説明する。
ユーザが歯牙を口腔内カメラで撮影する際に、撮影している画像が操作軌道(必要な歯列の画像を撮影する軌道)から外れていてもユーザは不具合に気づくことが難しい。例えば口腔内カメラにより奥歯を撮影する場合、頬肉を押し広げる操作を行いながら撮影することになる。その場合、頬肉を押し広げることで口腔内カメラを安定した状態で歯牙に接触させることができると言い得るが、前歯に向けて撮影箇所を移動する際に頬肉を押し広げる動作から解放される際、あるいは頬肉の動き等により手振れが発生し、口腔内カメラが本来の歯列に沿った操作軌道から外れる場合が起り得る。
図1は、口腔内カメラを用いた撮影の様子を模式的に示す図である。図1において破線で示す軌道Aは、ユーザが口腔内カメラ10で下顎の右側の第2大臼歯から第1大臼歯、第2小臼歯、第1小臼歯、犬歯、側切歯、中切歯の順番で歯冠側から撮影を行っている状態を示している。図2は、ユーザが歯列に沿って歯冠側からの撮影を行った場合の第1大臼歯、第2小臼歯、第1小臼歯、犬歯の歯冠面側からの撮影結果を示す図である。図2に示す画像では、各歯牙の全体が有効撮影領域に入っている。よって、これらの画像は、歯牙の種類および位置の識別、並びにパノラマ画像の生成に適している。
これに対し、図1において実線で示す軌道Bは、口腔内カメラ10が第1小臼歯の撮影後に頬肉に押される等して舌側にずれた場合を示している。図3は、この場合の撮影結果を示す図である。図3に示す例では、第1大臼歯、第2小臼歯、第1小臼歯までの画像として、歯牙の種類および位置の識別、並びにパノラマ画像の生成に適した画像が取得できているが、犬歯の一部が撮影有効範囲から外れており、この画像は、歯牙の種類および位置の識別、並びにパノラマ画像の生成に適さない。
また、ユーザ自身が口腔内カメラ10を手動で操作しながら歯牙の撮影を行うため、例えば、手振れ等により第2小臼歯の撮影後に第1小臼歯をとばして犬歯の撮影を行ってしまう場合も起こり得る。このような撮影の不具合が発生すると再撮影を行うことになり、ユーザの使用感を損ねることになる。
そこで、本願発明者らは、口腔内カメラの撮影部により撮影された歯牙の画像データに基づいて、歯牙の種類や位置の識別、あるいは、歯列のパノラマ画像の生成が容易にできる口腔内カメラシステムについて鋭意検討を行い、以下に説明する口腔内カメラシステムを創案した。
本開示の一態様に係る口腔内カメラシステムは、口腔内の撮影対象の歯牙を撮影した画像データを生成する撮影部と、前記撮影部が生成した前記画像データに対して二次元平面座標を定義し、前記撮影部の全撮影領域において前記撮影対象の歯牙の輪郭の位置座標を抽出する位置座標抽出部と、前記撮影対象の歯牙の輪郭の一部が前記撮影部の全撮影領域の内側に設定された有効領域の外にある場合、前記撮影対象の歯牙が前記有効領域から外れていると判定する画像判定部と、を備える。
これによれば、当該口腔内カメラシステムは、歯牙が有効領域から外れているか否かを判定できる。よって、例えば、ユーザに歯牙が有効領域から外れていることを通知し、再撮影等を促すことできるので、撮影精度を向上できる。また、ユーザは、正しい撮影を容易に行うことができるので、ユーザの使用感を向上できる。また、当該口腔内カメラシステムは、歯牙が有効領域から外れているか否かを適切に判定できるので、撮影精度を向上できる。
例えば、前記撮影部は、連続する複数のフレームを撮影可能であり、前記撮影対象の歯牙の輪郭の一部が前記全撮影領域に入ってから、前記全撮影領域から外れるまでの期間内における前記画像判定部の判定結果を監視し、当該連続する複数のフレームの全ての画像データに対して前記撮影対象の歯牙が前記有効領域から外れていると判定された場合、ユーザに、撮影が失敗した旨を通知する通知部を備えてもよい。
これによれば、当該口腔内カメラシステムは、歯牙が有効領域から外れている場合に、ユーザに撮影が失敗したことを通知し、例えば、再撮影等を促すことできるので、撮影精度を向上できる。
例えば、前記通知部は、前記画像判定部により、前記連続する複数のフレームの全ての画像データに対して前記撮影対象の歯牙が前記有効領域から外れていると判定された場合、前記ユーザに、前記撮影対象の歯牙の種類および/または位置を通知してもよい。
これによれば、ユーザは、有効領域から外れた歯牙を把握できるので、例えば、再撮影を容易に行うことができる。
例えば、前記通知部は、振動により、前記ユーザに、前記撮影が失敗した旨を通知してもよい。
例えば、前記通知部は、前記画像判定部により、前記連続する複数のフレームの全ての画像データに対して前記撮影対象の歯牙が前記有効領域から外れていると判定された場合、さらに、前記ユーザに再撮影を行うように通知してもよい。
例えば、前記口腔内カメラシステムは、さらに、前記画像判定部により、前記連続する複数のフレームにおいて前記撮影対象の歯牙が前記有効領域から外れていないと判定された場合、前記連続する複数のフレームの画像データに基づき、前記撮影対象の歯牙の種別および/または位置を識別する識別部を備えてもよい。
例えば、前記識別部は、前記撮影部が撮影した複数の画像データに基づき、前記複数の画像データで示される複数の歯牙の各々の前記種別及び前記位置を識別し、前記口腔内カメラシステムは、さらに、識別された前記複数の画像データで示される前記複数の歯牙の各々の前記種別及び前記位置に基づく複数の歯牙の第1撮影順序が、予め定められた第2撮影順序と一致するか否かを判定する第1判定部を備えてもよい。
これによれば、当該口腔内カメラシステムは、実際に行われている歯牙の第1撮影順序が、予め定められた第2撮影順序と異なっていることを判定できる。よって、例えば、ユーザに撮影順序が正しくないことを通知し、再撮影等を促すことできるので、撮影精度を向上できる。また、ユーザは、正しい撮影を容易に行うことができるので、ユーザの使用感を向上できる。
例えば、前記通知部は、さらに、前記第1判定部により、前記第1撮影順序が前記第2撮影順序と一致しないと判定された場合、前記ユーザに、撮影順序が間違っていることを通知してもよい。
例えば、前記通知部は、振動により、前記ユーザに、前記撮影順序が間違っていることを通知してもよい。
例えば、前記通知部は、前記第1判定部により、前記第1撮影順序が前記第2撮影順序と一致しないと判定された場合、さらに、前記ユーザに再撮影を行うように通知してもよい。
例えば、前記口腔内カメラシステムは、さらに、前記複数の画像データで示される前記複数の歯牙の各々の第1撮影方向が、予め定められた第2撮影方向と一致するか否かを判定する第2判定部を備えてもよい。
例えば、前記識別部は、ニューラルネットワークを含み、前記画像データを入力とし、前記歯牙の種類及び位置を出力する推定モデルを用いて、前記歯牙の種類及び位置を識別してもよい。
例えば、前記識別部は、前記画像データから歯間位置を検出し、検出された前記歯間位置に基づき、各々が一つの歯牙を示す歯牙画像を生成し、前記歯牙画像に基づき前記歯牙画像で示される歯牙の種類及び位置を識別してもよい。
例えば、前記口腔内カメラシステムは、さらに、前記ユーザの性別、年齢層及び人種の少なくとも一つを示すユーザ情報を取得するユーザ情報取得部を含み、前記識別部は、前記ユーザ情報と、前記画像データとに基づき前記歯牙の種類及び位置を識別してもよい。
これによれば、当該口腔内カメラシステムは、例えば、ユーザ情報に基づき、適切な識別を行えるので、識別精度を向上できる。
また、本開示の一態様に係る撮影動作判定方法は、撮影部が口腔内の撮影対象の歯牙を撮影することで生成された画像データに対して二次元平面座標を定義し、前記撮影部の全撮影領域において前記撮影対象の歯牙の輪郭の位置座標を抽出し、前記撮影対象の歯牙の輪郭の一部が前記撮影部の全撮影領域の内側に設定された有効領域の外にある場合、前記撮影対象の歯牙が前記有効領域から外れていると判定する。
これによれば、当該撮影動作判定方法は、歯牙が有効領域から外れているか否かを判定できる。よって、例えば、ユーザに歯牙が有効領域から外れていることを通知し、再撮影等を促すことできるので、撮影精度を向上できる。また、ユーザは、正しい撮影を容易に行うことができるので、ユーザの使用感を向上できる。また、当該口腔内カメラシステムは、歯牙が有効領域から外れているか否かを適切に判定できるので、撮影精度を向上できる。
なお、これらの包括的または具体的な態様は、システム、方法、集積回路、コンピュータプログラムまたはコンピュータ読み取り可能なCD-ROMなどの記録媒体で実現されてもよく、システム、方法、集積回路、コンピュータプログラム及び記録媒体の任意な組み合わせで実現されてもよい。
以下、適宜図面を参照しながら、実施の形態を詳細に説明する。但し、必要以上に詳細な説明は省略する場合がある。例えば、既によく知られた事項の詳細説明や実質的に同一の構成に対する重複説明を省略する場合がある。これは、以下の説明が不必要に冗長になるのを避け、当業者の理解を容易にするためである。
なお、発明者らは、当業者が本開示を十分に理解するために添付図面及び以下の説明を提供するものであって、これらによって請求の範囲に記載の主題を限定することを意図するものではない。
(実施の形態)
図4は、本実施の形態に係る口腔内カメラシステムにおける口腔内カメラの斜視図である。図4に示すように、口腔内カメラ10は、片手で取り扱うことが可能な歯ブラシ状の筺体を備え、その筺体は、歯列撮影時にユーザの口腔内に配置されるヘッド部10aと、ユーザが把持するハンドル部10bと、ヘッド部10aとハンドル部10bとを接続するネック部10cとを含んでいる。
撮影光学系12は、ヘッド部10aとネック部10cとに組み込まれている。撮影光学系12は、その光軸LA上に配置された撮像素子14とレンズとを含んでいる(図4には図示せず)。
撮像素子14は、例えばC-MOSセンサまたはCCD素子などの撮影デバイスであって、レンズによって歯牙の像が結像される。その結像した像に対応する信号(画像データ)を、撮像素子14は外部に出力する。
また、口腔内カメラ10は、撮影時に撮影対象の歯牙に対して光を照射する照明デバイスとして、複数の第1~第4のLED26A~26Dを搭載している。第1~第4のLED26A~26Dは、例えば白色LEDである。
図5は、本実施の形態に係る口腔内カメラシステムの概略的構成図である。図5に示すように、本実施の形態に係る口腔内カメラシステムは、概略的には、口腔内カメラ10を用いて歯列を撮影し、その撮影画像に対して画像処理を実行するように構成されている。
図5に示すように、口腔内カメラシステムは、口腔内カメラ10と、携帯端末70と、クラウドサーバ80とを含んでいる。携帯端末70は、例えば、無線通信可能なスマートフォン又はタブレット端末等である。携帯端末70は、入力デバイス及び出力デバイスとして、例えば歯列画像を表示可能なタッチスクリーン72を備える。携帯端末70は、口腔内カメラシステムのユーザインタフェースとして機能する。
クラウドサーバ80は、携帯端末70に対してインターネットなどを介して通信可能なサーバであって、携帯端末70に口腔内カメラ10を使用するためのアプリケーションを提供する。例えば、ユーザがアプリケーションをクラウドサーバ80からダウンロードして携帯端末70にインストールする。また、クラウドサーバ80は、口腔内カメラ10によって撮影された歯列画像を携帯端末70を介して取得する。
口腔内カメラシステムは、システムの制御を行う主要部分として中央制御部50と、撮像素子14からの歯列画像を画像処理する画像処理部52と、複数のLED26A~26Dを制御するLED制御部54と、構図調節機構のアクチュエータ36と焦点調節機構のアクチュエータ40を制御するレンズドライバ56と、位置センサ90と、振動素子91とを含んでいる。
また、口腔内カメラシステムは、携帯端末70と無線通信を行う無線通信モジュール58と、中央制御部50などに電力供給を行う電源制御部60とを有する。
口腔内カメラシステムの中央制御部50は、例えば、口腔内カメラ10のハンドル部10bに搭載されている。例えば、また、中央制御部50は、後述する様々な処理を実行するCPUやMPUなどのコントローラ62と、コントローラ62に様々な処理を実行させるためのプログラムを記憶するRAMやROMなどのメモリ64とを含んでいる。なお、メモリ64には、プログラム以外に、撮像素子14によって撮影された歯列画像(画像データ)や種々の設定データなどが記憶される。
画像処理部52は、例えば、口腔内カメラ10のハンドル部10bに搭載され、中央制御部50のコントローラ62からの制御信号に基づいて、撮像素子14が撮影した歯列画像(画像データ)を取得し、その取得した歯列画像に対して画像処理を実行し、その画像処理後の歯列画像を中央制御部50に出力する。画像処理部52は、例えば回路で構成され、例えば歯列画像に対してノイズ除去、AWB(Automatic White Balance)処理などの画像処理を実行する。画像処理部52から出力された歯列画像を、コントローラ62は、無線通信モジュール58を介して携帯端末70に送信する。携帯端末70は、その送信された歯列画像をタッチスクリーン72に表示し、それによりユーザに歯列画像を提示する。
LED制御部54は、例えば、口腔内カメラ10のハンドル部10bに搭載され、コントローラ62からの制御信号に基づいて、第1~第4のLED26A~26Dの点灯および消灯を実行する。LED制御部54は、例えば回路で構成される。例えば、ユーザが携帯端末70のタッチスクリーン72に対して口腔内カメラ10を起動させる操作を実行すると、携帯端末70から対応する信号が無線通信モジュール58を介してコントローラ62に送信される。コントローラ62は、受信した信号に基づいて、第1~第4のLED26A~26Dを点灯させるようにLED制御部54に制御信号を送信する。
レンズドライバ56は、例えば、口腔内カメラ10のハンドル部10bに搭載され、中央制御部50のコントローラ62からの制御信号に基づいて、構図調節機構のアクチュエータ36と焦点調節機構のアクチュエータ40を制御する。レンズドライバ56は、例えば回路で構成される。例えば、ユーザが携帯端末70のタッチスクリーン72に対して構図調節やピント調節に関する操作を実行すると、携帯端末70から対応する信号が無線通信モジュール58を介して中央制御部50に送信される。中央制御部50のコントローラ62は、受信した信号に基づいて、構図調節やピント調節を実行するようにレンズドライバ56に制御信号を送信する。また例えば、コントローラ62が画像処理部52からの歯列画像に基づいて構図調節やピント調節に必要なアクチュエータ36、40の制御量を演算し、その演算された制御量に対応する制御信号がレンズドライバ56に送信される。
無線通信モジュール58は、例えば、口腔内カメラ10のハンドル部10bに搭載され、コントローラ62からの制御信号に基づいて、携帯端末70と無線通信を行う。無線通信モジュール58は、例えばWiFi(登録商標)やBluetooth(登録商標)などの既存の通信規格に準拠した無線通信を携帯端末70との間で実行する。無線通信モジュール58を介して、口腔内カメラ10から歯牙Dが写る歯列画像が携帯端末70に送信されたり、携帯端末70から口腔内カメラ10に操作信号が送信される。
電源制御部60は、本実施の形態の場合、口腔内カメラ10のハンドル部10bに搭載され、中央制御部50、画像処理部52、LED制御部54、レンズドライバ56、および無線通信モジュール58に、電池66の電力を分配する。電源制御部60は、例えば回路で構成される。なお、本実施の形態の場合、電池66は、充電可能な二次電池であって、口腔内カメラ10に搭載されたコイル68を介して、商用電源に接続された外部の充電器69によってワイヤレス充電される。
位置センサ90は、口腔内カメラ10の姿勢及び位置を検出するためのセンサであり、例えば、多軸(ここではx,y,zの三軸)の加速度センサである。例えば、位置センサ90は、三軸の加速度センサと三軸のジャイロセンサとを有する六軸センサであってもよい。例えば、図4に示すように、z軸は光軸LAに一致する。y軸は、撮像面と平行であり、かつ口腔内カメラ10の長手方向に延びる。また、x軸は、撮像面と平行であり、y軸と直交する。位置センサ90の各軸の出力(センサデータ)は、中央制御部50及び無線通信モジュール58を介して、携帯端末70に送信される。
位置センサ90としては、ピエゾ抵抗タイプ、静電容量タイプ、もしくは熱検知タイプのMEMSセンサが用いられてもよい。また特に図示しないが、各軸のセンサの感度のバランス、感度の温度特性、温度ドリフトなどを補正するための補正回路を設けるとよい。また、動加速度成分やノイズを除去するためのバンドパスフィルタ(ローパスフィルタ)を設けてもよい。また、加速度センサの出力波形を平滑化することによりノイズを低減してもよい。
振動素子91は、例えば、口腔内カメラ10のハンドル部10bに搭載され、ハンドル部10bを振動させる。
次に、口腔内カメラシステムにおける口腔内撮影動作について説明する。図6は、ユーザによる口腔内撮影動作の全体の流れを示すフローチャートである。図6に示すように、例えば、6つの撮影フェーズが行われる。まず、ユーザは、口腔内カメラ10を用いて、ユーザの下顎の歯牙列を頬側から撮影する(S131)。
図7は、この動作における撮影手順を模式的に示す図である。図7に示すU字形状は、下顎の歯牙列を模式的に示しており、ハッチングで示す頬側(外側)の面に沿って歯牙列が撮影される。また、例えば、矢印で示す撮影順序に基づき、左奥歯から右奥歯に向かって順次撮影が行われる。
次に、ユーザは、口腔内カメラ10を用いて、ユーザの下顎の歯牙列を歯冠側から撮影する(S132)。図8は、この動作における撮影手順を模式的に示す図である。図8に示すように、ハッチングで示す歯冠側(上側)の面に沿って歯牙列が撮影される。また、例えば、矢印で示す撮影順序に基づき、右奥歯から左奥歯に向かって順次撮影が行われる。
次に、ユーザは、口腔内カメラ10を用いて、ユーザの下顎の歯牙列を舌側から撮影する(S133)。図9は、この動作における撮影手順を模式的に示す図である。図9に示すように、ハッチングで示す舌側(内側)の面に沿って歯牙列が撮影される。また、例えば、矢印で示す撮影順序に基づき、左奥歯から右奥歯に向かって順次撮影が行われる。
次に、上顎の歯牙列に対しても同様の撮影が行われる。具体的には、ユーザは、口腔内カメラ10を用いて、ユーザの上顎の歯牙列を頬側から撮影する(S134)。次に、ユーザは、口腔内カメラ10を用いて、ユーザの上顎の歯牙列を歯冠側から撮影する(S135)。次に、ユーザは、口腔内カメラ10を用いて、ユーザの上顎の歯牙列を舌側から撮影する(S136)。
以上により、下顎及の歯牙列及び上顎の歯牙列のそれぞれの頬側、歯冠側及び舌側の画像データが得られる。なお、ここに示す複数のフェーズ(S131~S136)の順序は一例であり、複数のフェーズの順序は任意でよい。また、図7~図9に示す撮影順序は一例であり、任意の順序でよい。例えば、全てのフェーズにおいて撮影順序は同じであってもよいし、一部の撮影順序が異なってもよい。
また、例えば、ユーザが撮影を行う際には、各フェーズの情報として撮影箇所(例えば下顎又は上顎)と、撮影方向(例えば頬側、歯冠側又は舌側)と、撮影順序(例えば左奥歯から右奥歯に向かって、又は右奥歯から左奥歯に向かって)とがユーザに提示されてもよい。例えば、下顎の歯牙列を頬側から撮影する場合(S131)には、図7に示すような画像が携帯端末70に表示されるとともに、下顎の歯牙列を頬側から矢印に沿って撮影を行うようにユーザに指示が通知されてもよい。また、指示の通知は、携帯端末70に文字等を表示することにより行われてもよいし、音声により行われてもよいし、これらが併用されてもよい。
また、ここでは6つのフェーズが行われる例を示したが、フェーズの数は任意でよい。例えば、上記フェーズがさらに分割されてもよい。図10~図12は、撮影手順の変形例を模式的に示す図である。例えば、図10に示すように、下顎の歯牙列の頬側からの撮影(S131)が、下顎の歯牙列の右領域を頬側からの撮影するフェーズと、下顎の歯牙列の左領域を頬側からの撮影するフェーズとに分割されてもよい。同様に、例えば、図11に示すように、下顎の歯牙列の歯冠側からの撮影(S132)が、下顎の歯牙列の右領域を歯冠側からの撮影するフェーズと、下顎の歯牙列の左領域を歯冠側からの撮影するフェーズとに分割されてもよい。同様に、図12に示すように、下顎の歯牙列の舌側からの撮影(S133)が、下顎の歯牙列の右領域を下側からの撮影するフェーズと、下顎の歯牙列の左領域を下側からの撮影するフェーズとに分割されてもよい。また、上記の6つのフェーズの一部が行われなくてもよい。
次に、画像データに対する処理の流れを説明する。図13は、口腔内カメラシステムにおける口腔内撮影動作の流れを示す図である。なお、図13に示す処理は、例えば、リアルタイムに行われる処理であり、1フレーム又は複数フレームの画像データが得られる毎に行われる。
ユーザが口腔内カメラ10を用いて、自身の口腔内の歯牙及び歯茎を撮影することで画像データが生成される(S101)。次に、口腔内カメラ10は、撮影された画像データと、撮影時において位置センサ90で得られたセンサデータとを携帯端末70に送信する(S102)。なお、ここで、画像データは、動画であってもよいし、1又は複数の静止画であってもよい。また、画像データが動画又は複数の静止画である場合には、動画のフレーム毎、又は静止画毎に、センサデータが送信される。なお、画像データが動画である場合において複数フレーム毎にセンサデータが送信されてもよい。
また、画像データ及びセンサデータの送信は、リアルタイムで行われてもよいし、一連の撮影(例えば口腔内の全ての歯牙の撮影)が行われた後にまとめて送信されてもよい。
次に、携帯端末70は、撮影した各歯牙の画像データが口腔内カメラ10の有効領域から外れていないかを判定する(S103)。
撮影された歯牙の画像データが口腔内カメラ10の有効領域から外れていると判定した場合には、その旨がユーザに通知される。例えば、口腔内カメラ10の振動素子91が振動することにより、ユーザに歯牙が有効領域から外れた状態で撮影されていることが通知される(S104)。
撮影された歯牙の画像データが口腔内カメラ10の有効領域から外れていないと判定された場合、携帯端末70は、クラウドサーバ80から参照データを取得し(S105)、受信した画像データ及びセンサデータと、取得した参照データとを用いて、画像データに含まれる複数の歯牙の各々の種別及び位置を識別する(S106)。
図14は、口腔内の歯牙を示す図である。携帯端末70で識別される歯牙の種類とは、例えば、図14に示す中切歯、側切歯、犬歯等であり、携帯端末70で識別される歯牙の位置とは、上顎、下顎、右側、左側等である。つまり、歯牙の種別及び位置を識別するとは、対象の歯牙が図14に示す複数の歯牙のいずれであるかを識別することである。
次に、携帯端末70は、識別された歯牙の種別及び位置を用いて正しい順序で撮影が行われているか(走査が適切であるか)を判定する(S107)。具体的には、携帯端末70は、識別された歯牙の種別及び位置に基づく複数の歯牙の撮影順序が、予め定められた撮影順序と一致するか否かを判定することで、正しい順序で撮影が行われているかを判定する。
正しい順序で撮影が行われていない場合には、その旨がユーザに通知される。例えば、口腔内カメラ10の振動素子91が振動することにより、ユーザに正しい順序で撮影が行われていないことが通知される(S108)。
また、携帯端末70は、例えば、識別した歯牙の種別及び位置を用いて、撮影された画像データから、口腔内の複数の歯牙の三次元モデルを作成し、作成された三次元モデルに基づく画像を表示してもよい。
また、携帯端末70は、撮影された複数の画像データをつなぎ合わせて歯牙列のパノラマ画像を作成してもよい。この場合、画像データには隣り合う歯牙の少なくとも一方の歯牙との境界の画像が含まれることが望ましい。例えば、隣接する歯牙の歯牙寸法(例えば、咬合面の凹凸の寸法を含む歯牙全体の寸法)、あるいは、配列寸法(例えば、隣リ合う歯牙の間隔)の少なくとも1割程度の範囲の隣接する歯牙の画像が画像データに含まれることが好ましい。
このような、口腔内カメラシステムを用いることで、ユーザは、口腔内カメラ10でユーザ自身の口腔内の画像を撮影し、携帯端末70に表示された口腔内の状態を確認できる。これにより、ユーザは自身の歯牙の健康状態の確認などを容易に行うことができる。
なお、ここでは、携帯端末70が歯牙の種類等の識別及び正しい順序で撮影が行われているかの判定を行う例を述べるが、携帯端末70が行う処理の一部又は全てを口腔内カメラ10又はクラウドサーバ80が行ってもよい。
図15は、携帯端末70の機能ブロック図である。携帯端末70は、領域検出部101と、ユーザ情報取得部102と、識別部103と、判定部107と、通知部108とを備える。これらの各処理部の機能は、例えば、CPUまたはプロセッサなどのプログラム実行部が、ハードディスクまたは半導体メモリなどの記録媒体に記録されたソフトウェアプログラムを読み出して実行することによって実現される。
領域検出部101は、センサデータを用いて、各画像データに対応する口腔内の領域を検出し、検出した領域を示す領域情報を生成する。
ユーザ情報取得部102は、ユーザ属性を示すユーザ情報を取得する。例えば、ユーザ情報取得部102は、携帯端末70のユーザインタフェースを介してユーザにより入力されたユーザ情報を取得する。または、ユーザ情報取得部102は、携帯端末70又は他の装置(例えばクラウドサーバ80)に保存されているユーザ情報を取得してもよい。具体的には、ユーザ情報は、ユーザの性別、年齢層(又は年齢)及び人種の少なくとも一つを示す。
画像判定部109は、画像データを用いて画像データに含まれる認識の対象の歯牙である対象歯牙が有効領域に入っているかを判定する。画像判定部109は、歯牙認識部110と、位置情報抽出部111と、有効領域判定部112とを含む。歯牙認識部110は、画像処理部52から出力された画像信号に対して周知の画像処理を行うことで対象歯牙を抽出する。
歯牙認識部110は、例えば、対象歯牙と当該対象歯牙に隣り合う歯牙との間の境界、および対象歯牙と歯肉との間の境界を、エッジ検出によって特定することにより対象歯牙および当該対象歯牙に隣接する歯牙を抽出することができる。あるいは、歯牙認識部110は、参照データを利用し、対象歯牙の特徴パターンに基づいて対象歯牙を抽出してもよい。
位置情報抽出部111は、画像処理部52から出力された画像信号に対して周知の画像処理を行い、撮像素子14の有効領域内にある対象歯牙の位置情報を所定時間毎に抽出する。図16および図17は、画像データと撮像素子14の有効領域S3の例を示す図である。図16および図17に示すように、有効領域S3(有効画像領域)は、撮影範囲に対応し、撮像素子14の全画素による全撮影領域S1から、全撮影領域S1の外周の領域である周辺領域S2を除いた領域である。また、周辺領域S2を除くことで歯牙画像にノイズが乗ることを避けることができる。なお、撮像素子14の性能によっては周辺領域S2を必ずしも設定する必要はなく、有効領域を全撮影領域S1と一致させてもよい。また、歯牙の位置情報を抽出する所定時間は、コントローラ62を介して任意に設定変更できる。
なお、位置情報としては、例えば、二次元平面の画像データにおいて、任意の点を原点とした位置座標(X、Y)が用いられる。例えば、位置情報抽出部111は、認識対象となる歯牙の輪郭に沿った一群の位置座標{(Xa、Ya)~(Xz、Yz)}を抽出する。
有効領域判定部112は、対象歯牙の位置座標(X、Y)に基づいて、図16および図17に示した全撮影領域S1および周辺領域S2で設定される有効領域S3内に、対象歯牙があるか否かを判定する。
判定部107は、図16に示したように、対象歯牙の輪郭を示す一群の位置座標{(Xa、Ya)~(Xz、Yz)}が全て有効領域S3内にある場合は、対象歯牙が有効領域S3内にあると判定する。一方で、図17に示したように、対象歯牙の輪郭を示す一群の位置座標の一部でも有効領域S3内にない(周辺領域S2にある)場合は、対象歯牙が有効領域S3外にあると判定する。
通知部108は、判定部107が撮影された歯牙の画像データが口腔内カメラ10の有効領域から外れていると判定した場合には、例えば、口腔内カメラ10の振動素子91を振動することにより、ユーザに歯牙が有効領域S3から外れた状態で撮影されていることを通知する。
識別部103は、画像データ、領域情報、ユーザ情報、及び参照データを用いて画像データに含まれる各歯牙の種別及び位置を識別する。識別部103は、歯牙画像生成部104と、種別識別部105とを含む。画像データから、各々が認識の対象となる一つの歯牙を含む歯牙画像を生成する。なお、歯牙画像は、他の隣接する歯牙の一部を含んでもよいし、隣接する歯牙との境界部を含んでもよい。種別識別部105は、領域情報、ユーザ情報、参照データ及び推定モデル106を用いて歯牙画像に含まれる歯牙の種別及び位置を識別する。
推定モデル106は、歯牙画像と参照データとから歯牙画像に含まれる歯牙の種別及び位置を推定するためのモデルである。例えば、推定モデル106は、ニューラルネットワークを含んでもよい。
判定部107は、識別された歯牙の種別及び位置を用いて正しい順序で撮影が行われているかを判定する。具体的には、判定部107は、識別された歯牙の種別及び位置に基づく複数の歯牙の撮影順序が、予め定められた撮影順序と一致するか否かを判定することで、正しい順序で撮影が行われているかを判定する。
通知部108は、正しい順序で撮影が行われていない場合には、その旨をユーザに通知する。例えば、通知部108は、口腔内カメラ10の振動素子91が振動させるための振動指示を口腔内カメラ10に送信する。これにより、口腔内カメラ10の振動素子91が振動し、ユーザに正しい順序で撮影が行われていないことが通知される。
次に、領域検出部101で検出される領域の例を説明する。図18は、この口腔内の領域の例を示す図である。同図では、例えば、口腔内の複数の歯牙が、上顎左、上顎前、上顎右、下顎左、下顎前、下顎右の6つの領域に分割される。なお、ここでは、6つの領域に分割される例を示すが、領域の数は任意でよい。また、上顎と下顎との2つの領域に分割されてもよい。また、各領域は、撮影方向によりさらに分割されてもよい。例えば、図18に示すように、各領域は、頬側と舌側とに2つの撮影方向に分割されてもよい。また、ここでは、各歯牙が、複数の領域に重複して属さない例を示したが、一部の歯牙が2以上の領域に属してもよい。例えば、隣接する2つの領域の境界付近の歯牙は、当該2つの領域の両方に属してもよい。例えば、図18において上顎前の左端の3番の犬歯は、上顎前と上顎左の両方に属してもよい。
以下、センサデータからこの領域及び撮影方向を判定する方法の具体例を説明する。まず領域検出部101は、z方向の加速度センサの出力Azに基づき、上顎か下顎かを判定する。ここで、上顎の歯列を撮影するときは撮像面が少なからず上向きになり、下顎の歯列を撮影するときは撮像面が少なからず下向きになる。よって、領域検出部101は、Az>0の場合は画像データに対応する領域が下顎であり、Az≦0の場合は画像データに対応する領域が上顎であると判定する。
次に、上顎と判定された場合、上顎のどの領域であるかを判定する方法を説明する。領域検出部101は、y方向の加速度センサの出力Ayに基づいて前歯か否かを判定する。ここで、前歯を撮影するときは口腔内カメラ10が比較的水平になるが、臼歯を撮影するときは唇との干渉があるため口腔内カメラ10が斜めにならざるをえない。よって、領域検出部101は、Ay≦閾値aの場合は上顎前と判定する。
さらに、領域検出部101は、上顎前と判定した場合、x方向の加速度センサの出力Axに基づいて頬側か舌側かを判定する。ここで、頬側と舌側とでは撮像面の向きが反転する。よって、領域検出部101は、Ax>0の場合は「上顎前頬側」と判定し、Ax≦0の場合は「上顎前舌側」と判定する。
一方、領域検出部101は、上顎前でないと判定した場合、x方向の加速度センサの出力Axに基づいて撮像面の向きを判定する。具体的には、領域検出部101は、Ax>0の場合は「上顎右頬側または上顎左舌側」と判定し、Ax≦0の場合は「上顎左頬側または上顎右舌側」と判定する。
さらに。そこで領域検出部101は、前回の処理で判定された領域に基づき、領域の絞り込みを行う。具体的には、領域検出部101は、上顎右頬側か上顎左舌側かを判定する場合、前回の領域が「上顎前頬側、上顎右頬側、上顎右舌側、下顎前頬側、下顎右頬側、下顎右舌側」のいずれかであれば、現在の領域は「上顎右頬側」であると推定し、前回の領域が「上顎前舌側、上顎左頬側、上顎左舌側、下顎前舌側、下顎左頬側、下顎左舌側」のいずれかであれば、現在の領域は「上顎左舌側」であると推定する。
また、領域検出部101は、上顎左頬側または上顎右舌側かを判定する場合、前回の領域が「上顎前頬側、上顎左頬側、上顎左舌側、下顎前頬側、下顎左頬側、下顎左舌側」のいずれかの場合は、現在の領域が「上顎左頬側」であると推定し、前回の領域が「上顎前舌側、上顎右頬側、上顎右舌側、下顎前舌側、下顎右頬側、下顎右舌側」のいずれかであれば、現在の領域は「上顎右舌側」であると推定する。これは、撮像面の移動量や向き変更がなるべく少なくなるように撮像面の移動が行われる蓋然性が高いことを利用している。
また、下顎に対しても同様の判定が用いられる。具体的には、領域検出部101は、y方向の加速度センサの出力Ayに基づいて前歯か否かを判定する。具体的には、領域検出部101は、Ay≦閾値bの場合は下顎前と判定する。
下顎前と判定した場合、領域検出部101は、x方向の加速度センサの出力Axに基づいて頬側か舌側かを判定する。具体的には、領域検出部101は、Ax<0の場合は「下顎前頬側」と判定し、Ax≧0の場合は「下顎前舌側」と判定する。
一方、領域検出部101は、下顎前でないと判定した場合、x方向の加速度センサの出力Axに基づいて撮像面の向きを判定する。具体的には、領域検出部101は、Ax>0の場合は「下顎右頬側または下顎左舌側」と判定し、Ax≦0の場合は「下顎左頬側または下顎右舌側」と判定する。
また、領域検出部101は、下顎右頬側または下顎左舌側かを判定する場合、前回の領域が「下顎前頬側、下顎右頬側、下顎右舌側、下顎前頬側、上顎右頬側、上顎右舌側」のいずれかであれば、現在の領域は「下顎右頬側」であると推定し、前回の領域が「下顎前舌側、下顎左頬側、下顎左舌側、上顎前舌側、上顎左頬側、上顎左舌側」のいずれかであれば、現在の領域は「下顎左舌側」であると推定する。
また、領域検出部101は、下顎左頬側または下顎右舌側かを判定する場合、前回の領域が「下顎前頬側、下顎左頬側、下顎左舌側、上顎前頬側、上顎左頬側、上顎左舌側」のいずれかの場合は、現在の領域が「下顎左頬側」であると推定し、前回の領域が「下顎前舌側、下顎右頬側、下顎右舌側、上顎前舌側、上顎右頬側、上顎右舌側」のいずれかであれば、現在の領域は「下顎右舌側」であると推定する。
以上の処理によって、現在の領域が、「上顎前頬側」、「上顎前舌側」、「上顎右頬側」、「上顎左舌側」、「上顎左頬側」、「上顎右舌側」、「下顎前頬側」、「下顎前舌側」、「下顎右頬側」、「下顎左舌側」、「下顎左頬側」、「下顎右舌側」のいずれかに特定される。
なお、上記判定アルゴリズムはあくまでも一例であり、加速度センサの出力Ax、Ay、Azから領域を特定できるのであればどのような判定アルゴリズムが用いられてもよい。例えばAx、Ay、Azの値をそのまま判定の変数として用いるのでなく、Ax、Ay、Azを適宜組み合わせることで得られる2次変数を判定に用いてもよい。2次変数は、たとえば、Ay/Az、Ax・Ax+Ay・Ay、Az-Axなど、任意に設定できる。あるいは、各軸の加速度情報Ax、Ay、Azを、角度情報(姿勢角)α、β、γに変換した後で、領域を判定してもよい。例えば、重力加速度方向に対するx軸の角度をロール角α、重力加速度方向に対するy軸の角度をピッチ角β、重力加速度方向に対するz軸の角度をヨー角γのように定義してもよい。また、各判定に用いる閾値は臨床実験等の結果から決定することができる。
また、上記説明では、撮影方向として頬側と舌側との2方向を判定しているが、さらに、歯冠側を含む3方向を判定してもよい。例えば、歯冠側の撮影時には、頬側及び舌側の撮影時よりも撮像面がより水平になることを利用して、撮影方向が歯冠側であるかを判定できる。
また、上記では、位置センサ90が有する三軸の加速度センサを用いて撮影対象の領域及び撮影方向を判定する例を説明したが、三軸のジャイロセンサを用いて撮影対象の領域及び撮影方向を判定してもよい。三軸のジャイロセンサは、例えば、それぞれx軸周りの移動による角度の変化量、y軸周りの移動による角度の変化量、及びz軸周りの移動による角度の変化量を出力する。すなわち、三軸のジャイロセンサの場合には、x軸、y軸及びz軸の初期状態を任意に設定した状態で、それぞれの軸の変化量を加算していき、撮影対象の領域及び口腔内カメラ10の撮像面の向き(撮影方向)を判定する。
なお、三軸の加速度センサと三軸のジャイロセンサとを両方組合せることで、撮影対象の領域及び口腔内カメラ10の撮像面の向きを判定してもよい。
次に、識別部103の動作の詳細を説明する。なお、以下では、1つの画像データ(動画像に含まれる1フレーム、又は1枚の静止画)に対する処理を説明する。
まず、歯牙画像生成部104は、画像データから、各々が一つの歯牙を示す歯牙画像を生成する。具体的には、歯牙画像生成部104は、画像データから、画像解析等により歯間位置を検出し、検出された歯間位置を用いて歯牙画像を抽出する。例えば、歯牙画像生成部104は、歯間位置を境界として用いて画像を抽出することで歯牙画像を生成する。
次に、種別識別部105は、領域情報、ユーザ情報、参照データ及び推定モデル106を用いて歯牙画像に含まれる歯牙の種別及び位置を識別する。
参照データは、歯牙画像に含まれる歯牙の種別及び位置を識別する際に、参照されるデータである。例えば、参照データは、種別及び位置が既知の歯牙のデータである。具体的には、参照データは、予め撮影した歯牙の画像データ群であってもよいし、歯牙列の画像データ群であってもよいし、歯列のパノラマ画像であってもよい。または、参照データは、標準的な各歯の形状又は特徴量を示す情報であってもよい。
なお、参照データは、種別及び位置に加え、撮影方向毎、及びユーザ属性毎に、分類されていてもよい。なお、ユーザ属性は、ユーザの性別、年齢層(又は年齢)及び人種の一つ、又は2以上の組み合わせである。つまり、ユーザの性別、年齢層及び人種に応じてユーザ属性が一意に決定される。
図19は、参照データの分類の例を示す図である。なお同図では、階層的に参照データの分類を示しているが、必ずしも階層的に分類を行う必要はない。また、識別に用いられる参照データをA(n)と表す。また、nは歯牙の種別、位置及び撮影方向の組に一意に対応付けられている。図20は、参照データの例を示す図である。一例として上顎の切歯、犬歯及び第1大臼歯のそれぞれについて、頬側、舌側及び歯冠側の参照データを示す。
図20に示すように、歯牙はその種類によって形状および大きさが異なる。例えば、上顎の中切歯は以下の特徴を有する。頬側の外形は一般的に縦長の台形であり、切縁はほぼ直線である。歯頸線は歯根に向けて凸弯し、近心縁及び遠心縁は軽度に弯曲している。近心縁の弯曲頂は近心切縁隅角部付近である。遠心縁の弯曲頂は切縁側の1/3の高さである。舌側の外形は三角形であり、近心及び遠心辺縁隆線と舌面歯頸隆線とにより周縁隆線をつくり、舌側窩を形成する。
また、上顎の犬歯は以下の特徴を有する。頬側の外形は一般的に五角形であり、切縁は中央が突出して尖頭を形成する。歯頸線は歯根に向けて凸湾である。近心縁は直線かやや外側に凸弯し、遠心縁は直線かやや凹弯する。舌側の外形は菱形であり、近心及び遠心辺縁隆線と舌面歯頸隆線とにより周縁隆線をつくる。
また、上顎の第1大臼歯は以下の特徴を有する。頬側の外形は一般的に台形であり、近遠心縁はほぼ直線である。歯頸線は水平及び中央部で分岐部に凸となる。また接触点は近心で咬合面側の1/3の高さであり、遠心で1/2の高さとなる。舌側の外形は台形で、舌側面溝がほぼ中央を縦走する。歯冠側は平行四辺形の外形で、頬舌径が近遠心径より大きい。
また、処理対象の歯牙画像をB(m)と表す。よって、処理対象の歯牙画像に両隣する歯牙の歯牙画像はB(m-1)、B(m+1)で表される。
また、領域検出部101で検出された、処理対象の歯牙画像(B(m))に対応する領域情報をC(m)と表す。例えば、画像データ毎に領域情報が生成される。よって、一つの画像データに複数の歯牙が含まれており、複数の歯牙画像が生成された場合には、当該複数の歯牙画像に対して、当該一つの画像データに対応する同一の領域情報が対応付けられる。
図21は、種別識別部105による種別識別処理のフローチャートである。まず、種別識別部105は、初期化を行う(S111)。具体的には、種別識別部105は、nを0に設定し、ErrをErr_Maxに設定し、Nを0に設定する。ここで、Errは、後述する評価値であり、Errの値が小さいほど評価が高いことを意味する。また、Err_Maxは、Errが理論上とりうる最大値である。また、Nは、最小のErrのnの値を示す。
次に、種別識別部105は、ユーザ情報及び領域情報に基づき、使用する参照データを選択する(S112)。具体的には、種別識別部105は、ユーザ情報で示されるユーザ属性が割り当てられており、かつ、領域情報で示される領域に対応する歯牙の種別、位置及び撮影方向に割り当てられている参照データを選択する。例えば、領域情報で示される領域が上顎左舌側であれば、上顎左に含まれる5つの歯牙の舌側の計5つの参照データが使用する参照データとして選択される。また、選択された参照データの数に応じて、nの最大値であるn_maxが設定される。例えば、参照データの数が5であれば、この5つの参照データにn=0~4が割り当てられ、n_maxは4に設定される。
次に、種別識別部105は、歯牙画像B(m)と、参照データ(A(n))とからErr(n)を算出する(S113)。例えば、種別識別部105は、Err(n)=f(A(n))-f(B(m))を用いて、Err(n)を算出する。ここで、f(A(n))及びf(B(m))は、A(n)及びB(m)を関数f()に投じた値である。関数f()は、A(n)及びB(m)の特徴量を抽出する関数である。なお、f()はスカラでなくベクトルであらわされる場合もある。
図20に示したように各歯牙は、形状および大きさがその種類に応じて特徴的である。種別識別部105は、これらの特徴的な形状および大きさを、上述した関数fにより特徴量として抽出する。
図22を用いて関数fによって抽出される特徴量について説明する。図18は上顎右側領域の第1大臼歯を歯冠側から撮影した画像を示す図である。第一大臼歯の咬合面は平行四辺形に近い形状であり、近遠心の頬側咬頭頂と舌側咬頭頂とのそれぞれを結んだ直線ABと直線DCとは平行に近い関係であり、直線ADと直線BCは平行に近い関係である。また、咬頭頂間の距離もそれぞれは略等しい(AB=DC、AD=BC)。一例として。上記した2つの咬頭間距離を特徴量とすることができる。
また、Err(n)は、f(A(n))とf(B(m))との差分(ベクトルの場合は距離)を示す値である。つまり、B(m)がA(n)と近いほど、「f1(A(n))-f1(B(m))」は小さくなり、n=mのときにErr(n)は極小値を取る。
種別識別部105は、算出されたErr(n)がErrより小さい場合、ErrをErr(n)に設定し、Nをnに設定する(S114)。
n=n_maxでない場合(S115でNo)、種別識別部105は、nを1インクリメントし(S116)、再度ステップS113以降の処理を行う。つまり、使用する全ての参照データに対して、ステップS113及びS114が行われる。
n=n_maxである場合(S115でYes)、種別識別部105は、Nに対応する種別、位置及び撮影方向を、歯牙画像に含まれる歯牙の種別、位置及び撮影方向として出力する(S117)。
上記の処理により、種別識別部105は、歯牙画像の種別、位置及び撮影方向を識別できる。また、ステップS112において、ユーザ情報及び領域情報により、歯牙の種別、位置及び撮影方向の候補を削減できる。よって、処理量を低減できるとともに、識別精度を向上できる。
図23は、種別識別部105による種別識別処理の別の例を示すフローチャートである。図23に示す処理は、図21に示す処理に対して、ステップS112がステップS112Aに変更されており、ステップS118が追加されている。
ステップS112Aでは、種別識別部105は、ユーザ情報に基づき、使用する参照データを選択する。具体的には、種別識別部105は、ユーザ情報で示されるユーザ属性が割り当てられている参照データを選択する。
ステップS118では、種別識別部105は、領域情報に基づき、ステップS113で算出したErr(n)に、重み付けを行う。具体的には、種別識別部105は、Err(n)に、領域情報に応じたwを乗算する。例えば、領域情報で示される領域に、nに対応する歯牙が含まれる場合には、Err(n)にw0が乗算される。また、領域情報で示される領域に、nに対応する歯牙が含まれない場合には、Err(n)にw0より大きいw1が乗算される。これにより、領域情報に示される領域に含まれる歯牙のErrが小さくなるため、歯牙画像に含まれる歯牙が、当該領域に含まれる歯牙と判定されやすくなる。
また、重み付けは領域に含まれるか否かの2段階でなくてもよい。例えば、領域情報で示される領域からの距離に応じて重みが設定されてもよい。例えば、領域情報で示される領域に近い位置の歯牙の重みは、当該領域から離れた位置の歯牙の重みより小さく設定されてもよい。
また、ユーザ情報を参照データの選択に用いるのではなく、領域情報と同様にErr(n)の重み付けに用いてもよい。
また、図21で述べたように領域情報に基づく参照データの選択と、図23で述べた重み付けとを組みわせてもよい。例えば、領域情報で示される領域から離れた位置の歯牙は、対象から除外し、当該領域に近い位置の歯牙に対しては重みを用いてもよい。
また、ユーザが定期的に口腔内撮影を行っている場合など、当該ユーザの歯牙画像が過去に得られている場合には、当該歯牙画像が参照データとして用いられてもよい。この場合、上記のユーザ情報に基づく参照データの選択は行われず、領域情報に基づく処理のみが行われる。
また、上記では、処理対象の歯牙画像と参照データとの比較を行っているが、処理対象の歯牙を含む歯牙列に対応する複数の歯牙画像と、複数の参照データとの比較が行われてもよい。
例えば、種別識別部105は、Err(n)=f(A(n))-f(B(m))+f’(A(n-1))-f’(B(m-1))+f’(A(n+1))-f’(B(m+1))により、Err(n)を算出してもよい。ここで、A(n-1)及びA(n+1)は、A(n)の歯牙に隣接する歯牙の参照データであり、B(m-1)及びB(m+1)は、B(m)の歯牙に隣接する歯牙の歯牙画像である。また、f’()は、注目すべき歯の両隣の歯を評価するための特徴量を抽出する関数である。このように、隣接する歯牙の情報も用いることで識別精度を向上できる。
また、上記では、参照データとして歯牙の画像が用いられる例を述べたが、特徴量(つまり、上記のf(A(n))の値)が参照データとして用いられてもよい。
また、種別識別部105が識別に使用する推定モデル106は、ニューラルネットワーク等の学習済みモデルを含んでもよい。例えば、上述した関数f又はf’が学習済みモデルであってもよい。また、ニューラルネットワークを用いる手法は、これに限らず、例えば、種別推定を行う推定モデル106の全体外がニューラルネットワークで構成されてもよい。この場合、例えば、ユーザ属性毎に推定モデル106が設けられてもよい。各推定モデル106は、対応するユーザ属性の、歯牙画像と、領域情報と、歯牙の種別、位置及び撮影方向との組複数を教師データ(学習データ)として用いた機械学習により生成された学習済みモデルである。推定モデル106は、歯牙画像と、領域情報とを入力として、歯牙の種別、位置及び撮影方向を出力する。この場合、種別識別部105は、ユーザ情報を用いて対応する推定モデル106を選択し、選択した推定モデル106に歯牙画像と領域情報とを入力することで歯牙の種別、位置及び撮影方向を取得する。
または、推定モデル106は、ユーザ属性と領域情報との組毎に設けられてもよい。この場合、各推定モデル106は、対応するユーザ属性かつ領域情報の、歯牙画像と、歯牙の種別、位置及び撮影方向との組複数を教師データとして用いた機械学習により生成された学習済みモデルである。また、推定モデル106は、歯牙画像を入力として、歯牙の種別、位置及び撮影方向を出力する。この場合、種別識別部105は、ユーザ情報及び領域情報を用いて対応する推定モデル106を選択し、選択した推定モデル106に歯牙画像を入力することで歯牙の種別、位置及び撮影方向を取得する。
なお、上記説明では、ユーザ情報と領域情報との両方が用いられる例を述べたが、いずれか一方のみが用いられてもよい。
また、上記説明では、領域情報は、領域と撮影方向とを示す例を述べたが、いずれか一方のみを示してもよい。
次に、ユーザが齲歯の治療などにより一部の歯牙(例えば「上顎左側の第2小臼歯」)が抜けている場合に、口腔内カメラシステムにおける識別部103が行う動作の詳細を説明する。なお、以下では、1つの画像データ(動画像に含まれる1フレーム、又は1枚の静止画)に対する処理を説明する。図24は、上顎左の第2小臼歯が抜けているユーザの口腔内の状態を示す図である。
領域検出部101は、口腔内カメラ10が第2小臼歯が含まれる「上顎左側」の領域を撮影していることを特定する。そして、口腔内カメラ10が第2小臼歯に対応する部位の画像B(m’)を撮影し、画像解析等により歯牙が存在しないことを検出する。
次に、種別識別部105は、歯牙画像B(m’-1)、B(m’+1)と、参照データ(A(n))とからErr(n)を算出し、歯牙画像B(m’-1)、B(m’+1)の歯牙の種類と位置を特定し、B(m’)が上顎左側の第1小臼歯と第1大臼歯に挟まれた領域の画像であることを特定し、第2小臼歯が抜けていると判定し、判定結果を出力する。
なお、第3大臼歯が抜けている場合には、隣り合う第2大臼歯を特定することで第3大臼歯が抜けていることを判定できる。
また、ユーザが定期的に口腔内撮影を行っている場合など、当該ユーザの歯牙画像が過去に得られている場合には、当該歯牙画像が参照データとして用いられてよい。この場合、過去の口腔内撮影の結果からユーザの抜けた歯牙の情報を得ることができる。
次に、有効領域から外れていないかを判定する有効領域判定処理(S103)及び撮影順序が正しいかを判定する撮影順序判定処理(S107)の詳細を説明する。図25は、有効領域判定処理及び撮影順序判定処理のフローチャートである。
まず、初期化動作が行われる。例えば、振動素子91がオフされる。次に、画像判定部109は、認識の対象である対象歯牙の位置座標を抽出する(S141)。言い換えると、対象歯牙は、現在の画像データに含まれる歯牙である。具体的には、画像判定部109は、画像データに含まれる対象歯牙を抽出し、抽出した対象歯牙の画像内における座標を位置座標として抽出する。
次に、画像判定部109は、対象歯牙が有効領域内かを判定する(S142)。具体的には、画像判定部109は、対象歯牙の位置座標が有効範囲内であるか否かを判定する。
対象歯牙が有効領域内でない場合(S143でNo)、通知部108は、口腔内カメラ10を振動させ(S149)、再撮影を指示する(S150)。例えば、携帯端末70は、ユーザに歯牙が有効領域から外れた状態で撮影されていることを通知するとともに、再撮影を行うことを指示するメッセージを表示する。また、通知部108は、このとき、ユーザに、撮影範囲から外れた歯牙の種類および/または位置を通知してもよい。例えば、通知部108は、直前の画像データにおいて識別された歯牙の種類および/または位置をユーザに通知してもよい。また、再撮影の指示では、通知した位置から再撮影を行うように指示が行われてもよいし、上述したフェーズの最初の位置から再撮影を行うように指示が行われてもよい。また、この通知及び指示は音声により行われてもよいし、表示と音声との両方が用いられてもよい。また、通知部108は、振動(S149)と再撮影の指示(S150)との一方のみを行ってもよい。
一方、対象歯牙が有効領域内かである場合(S143でYes)、判定部107は、識別部103から出力される現在の撮影方向と、指定の撮影方向とが一致するかを判定する(S144)。ここで、指定の撮影方向とは、上述したフェーズ毎に設定されている撮影方向(例えば頬側、歯冠側又は舌側)である。例えば、図6に示すステップS131の撮影時には、指定の撮影方向は、頬側である。
現在の撮影方向と指定の撮影方向とが一致しない場合(S145でNo)、撮影方向が正しくないと判定され、通知部108は、口腔内カメラ10を振動させ(S149)、再撮影を指示する(S150)。例えば、携帯端末70は、正しい方向(例えば頬側)から撮影を行うようにユーザに指示するメッセージを表示する。なお、この指示は音声により行われてもよいし、表示と音声との両方が用いられてもよい。また、通知部108は、振動(S149)と再撮影の指示(S150)との一方のみを行ってもよい。
現在の撮影方向と指定の撮影方向とが一致する場合(S145でYes)、撮影方向は正しいと判定される。次に、判定部107は、現在及び過去の歯牙の種別及び位置に基づき、現在の撮影順序を判定する(S146)。ここで、過去の歯牙の種別及び位置とは、例えば、直前に判定された歯牙の種別及び位置である。
次に、判定部107は、判定した現在の撮影順序が、指定の撮影順序と一致するかを判定することで、撮影順序が正しいかを判定する(S147)。つまり、判定部107は、ユーザによる口腔内カメラ10の走査が正しく行われているかを判定する。ここで、指定の撮影順序とは、上述したフェーズ毎に設定されている撮影順序(例えば左奥歯から右奥歯に向かって、又は右奥歯から左奥歯に向かって)である。例えば、指定の撮影順序は、図7に示す矢印で示される撮影順序である。
具体的には、指定の撮影順序が、n-1、n、n+1・・・であり、直前の位置及び種別がn-1である場合には、撮影順序が正しいければ、現在の位置及び種別はnになる。よって、判定部107は、現在の位置及び種別がnであれば、正しい撮影順序で撮影が行われていると判定し、現在の位置及び種別がn以外であれば、撮影順序が間違っていると判定する。
現在の撮影順序が指定の撮影順序と一致する場合(S148でYes)、判定部107は、動作は行わず(振動素子91はオフを維持)、次の歯牙に対してS144以降の処理を再度行う。
一方、現在の撮影順序が指定の撮影順序と一致しない場合(S148でNo)、通知部108は、口腔内カメラ10を振動させ(S149)、再撮影を指示する(S150)。例えば、携帯端末70は、正しい撮影順序で撮影を行うようにユーザに指示するメッセージを表示する。なお、この指示は音声により行われてもよいし、表示と音声との両方が用いられてもよい。また、通知部108は、振動(S149)と再撮影の指示(S150)との一方のみを行ってもよい。
また、再撮影の指示では、現在位置(上記nの歯牙)から再撮影を行うように指示が行われてもよいし、上述したフェーズの最初の位置から再撮影を行うように指示が行われてもよい。つまり、撮影が複数のフェーズで構成される場合には、通知部108は、現在のフェーズの先頭から再撮影を行うようにユーザに指示してもよい。また、現在位置から再撮影を行う場合には、通知部108は、正しい種別及び位置の歯牙が撮影されるまで、振動を継続し、正しい種別及び位置の歯牙が撮影された場合に振動を停止することで、正しい走査が行われていることをユーザに通知してもよい。
なお、上記では、識別部103で得られた歯牙画像の位置情報が用いられる例を述べたが、位置情報の生成方法はこれに限定されない。例えば、判定部107は、外部の装置から歯牙画像及び位置情報を取得してもよい。
以上のように、口腔内カメラシステムは、口腔内の撮影対象の歯牙を撮影した画像データを生成する撮影部(例えば口腔内カメラ10)と、撮影部が生成した画像データに対して二次元平面座標を定義し、撮影部の全撮影領域S1において撮影対象の歯牙の輪郭の位置座標を抽出する位置座標抽出部(例えば位置情報抽出部111)と、撮影対象の歯牙の輪郭の一部が撮影部の全撮影領域S1の内側に設定された有効領域S3の外にある場合、撮影対象の歯牙が有効領域S3(撮影範囲)から外れていると判定する画像判定部109(有効領域判定部112)と、を備える。
これによれば、当該口腔内カメラシステムは、歯牙が有効領域から外れているか否かを判定できる。よって、例えば、ユーザに歯牙が有効領域から外れていることを通知し、再撮影等を促すことできるので、撮影精度を向上できる。また、ユーザは、正しい撮影を容易に行うことができるので、ユーザの使用感を向上できる。また、当該口腔内カメラシステムは、歯牙が有効領域から外れているか否かを適切に判定できるので、撮影精度を向上できる。
例えば、撮影部は、連続する複数のフレームを撮影可能であり、撮影対象の歯牙の輪郭の一部が全撮影領域S1に入ってから、全撮影領域S1から外れるまでの期間内における画像判定部109の判定結果を監視し、当該連続する複数のフレームの全ての画像データに対して撮影対象の歯牙が有効領域S3から外れていると判定された場合、ユーザに、撮影が失敗した旨を通知する通知部108を備えてもよい。
これによれば、当該口腔内カメラシステムは、歯牙が有効領域から外れている場合に、ユーザに撮影が失敗したことを通知し、例えば、再撮影等を促すことできるので、撮影精度を向上できる。
例えば、通知部108は、画像判定部109により、連続する複数のフレームの全ての画像データに対して撮影対象の歯牙が有効領域S3からから外れていると判定された場合、ユーザに、撮影対象の歯牙の種類および/または位置を通知する。
これによれば、ユーザは、有効領域から外れた歯牙を把握できるので、例えば、再撮影を容易に行うことができる。
例えば、通知部108は、振動により、ユーザに、前記撮影が失敗した旨を通知する。これにより、例えば、ユーザは、口腔内カメラ10を把持する手が振動を感受することにより、走査の途中でイレギュラーな動作があったことを認識できる。よって、ユーザは、走査を再実行して、正しい撮影を実行できる。
例えば、通知部108は、画像判定部109により、連続する複数のフレームの全ての画像データに対して撮影対象の歯牙が有効領域S3から外れていると判定された場合、さらに、ユーザに再撮影を行うように通知する。
例えば、口腔内カメラシステムは、さらに、画像判定部109により、連続する複数のフレームにおいて撮影対象の歯牙が有効領域S3から外れていないと判定された場合、連続する複数のフレームの画像データに基づき、撮影対象の歯牙の種別および/または位置を識別する識別部103を備えてもよい。
例えば、識別部103は、撮影部が撮影した複数の画像データに基づき、複数の画像データで示される複数の歯牙の各々の種別及び位置を識別し、口腔内カメラシステムは、さらに、識別された複数の画像データで示される複数の歯牙の各々の種別及び位置に基づく複数の歯牙の第1撮影順序が、予め定められた第2撮影順序と一致するか否かを判定する第1判定部(例えば判定部107)とを備える。
これによれば、当該口腔内カメラシステムは、実際に行われている歯牙の第1撮影順序が、予め定められた第2撮影順序と異なっていることを判定できる。よって、例えば、ユーザに撮影順序が正しくないことを通知し、再撮影等を促すことできるので、撮影精度を向上できる。また、ユーザは、正しい撮影を容易に行うことができるので、ユーザの使用感を向上できる。
例えば、通知部108は、さらに、第1判定部により、第1撮影順序が第2撮影順序と一致しないと判定された場合、ユーザに、撮影順序が間違っていることを通知する。例えば、通知部108は、振動により、ユーザに、撮影順序が間違っていることを通知する。例えば、通知部108は、第1判定部により、第1撮影順序が第2撮影順序と一致しないと判定された場合、さらに、ユーザに再撮影を行うように通知する。
例えば、口腔内カメラシステムは、さらに、複数の画像データで示される複数の歯牙の各々の第1撮影方向(例えば、頬側、歯冠側又は舌側)が、予め定められた第2撮影方向(例えば、頬側、歯冠側又は舌側)と一致するか否かを判定する第2判定部(例えば判定部107)を備える。
例えば、識別部103は、ニューラルネットワークを含み、画像データを入力とし、歯牙の種類及び位置を出力する推定モデル106を用いて、歯牙の種類及び位置を識別する。
例えば、識別部103は、画像データから歯間位置を検出し、検出された歯間位置に基づき、各々が一つの歯牙を示す歯牙画像を生成し、歯牙画像に基づき歯牙画像で示される歯牙の種類及び位置を識別する。
例えば、口腔内カメラシステムは、さらに、ユーザの性別、年齢層及び人種の少なくとも一つを示すユーザ情報を取得するユーザ情報取得部102を含み、識別部103は、ユーザ情報と、画像データとに基づき歯牙の種類及び位置を識別する。
これによれば、当該口腔内カメラシステムは、例えば、ユーザ情報に基づき、適切な識別を行えるので、識別精度を向上できる。
以上、本開示の実施の形態に係る口腔内カメラシステムについて説明したが、本開示は、この実施の形態に限定されるものではない。
また、上記実施の形態に係る口腔内カメラシステムに含まれる各処理部は典型的には集積回路であるLSIとして実現される。これらは個別に1チップ化されてもよいし、一部又は全てを含むように1チップ化されてもよい。
また、集積回路化はLSIに限るものではなく、専用回路又は汎用プロセッサで実現してもよい。LSI製造後にプログラムすることが可能なFPGA(Field Programmable Gate Array)、又はLSI内部の回路セルの接続や設定を再構成可能なリコンフィギュラブル・プロセッサを利用してもよい。
また、上記各実施の形態において、各構成要素は、専用のハードウェアで構成されるか、各構成要素に適したソフトウェアプログラムを実行することによって実現されてもよい。各構成要素は、CPUまたはプロセッサなどのプログラム実行部が、ハードディスクまたは半導体メモリなどの記録媒体に記録されたソフトウェアプログラムを読み出して実行することによって実現されてもよい。
また、本開示は、口腔内カメラシステムにより実行される撮影動作判定方法等として実現されてもよい。また、本開示は、口腔内カメラシステムに含まれる口腔内カメラ、携帯端末、又はクラウドサーバとして実現されてもよい。
また、ブロック図における機能ブロックの分割は一例であり、複数の機能ブロックを一つの機能ブロックとして実現したり、一つの機能ブロックを複数に分割したり、一部の機能を他の機能ブロックに移してもよい。また、類似する機能を有する複数の機能ブロックの機能を単一のハードウェア又はソフトウェアが並列又は時分割に処理してもよい。
また、フローチャートにおける各ステップが実行される順序は、本開示を具体的に説明するために例示するためのものであり、上記以外の順序であってもよい。また、上記ステップの一部が、他のステップと同時(並列)に実行されてもよい。
以上、一つまたは複数の態様に係る口腔内カメラシステム等について、実施の形態に基づいて説明したが、本開示は、この実施の形態に限定されるものではない。本開示の趣旨を逸脱しない限り、当業者が思いつく各種変形を本実施の形態に施したものや、異なる実施の形態における構成要素を組み合わせて構築される形態も、一つまたは複数の態様の範囲内に含まれてもよい。
本開示は、口腔内カメラシステムに適用できる。
10 口腔内カメラ
10a ヘッド部
10b ハンドル部
10c ネック部
12 撮影光学系
14 撮像素子
26A 第1のLED
26B 第2のLED
26C 第3のLED
26D 第4のLED
36、40 アクチュエータ
50 中央制御部
52 画像処理部
54 LED制御部
56 レンズドライバ
58 無線通信モジュール
60 電源制御部
62 コントローラ
64 メモリ
66 電池
68 コイル
69 充電器
70 携帯端末
72 タッチスクリーン
80 クラウドサーバ
90 位置センサ
91 振動素子
101 領域検出部
102 ユーザ情報取得部
103 識別部
104 歯牙画像生成部
105 種別識別部
106 推定モデル
107 判定部
108 通知部
109 画像判定部
110 歯牙認識部
111 位置情報抽出部
112 有効領域判定部

Claims (15)

  1. 口腔内の撮影対象の歯牙を撮影した画像データを生成する撮影部と、
    前記撮影部が生成した前記画像データに対して二次元平面座標を定義し、前記撮影部の全撮影領域において前記撮影対象の歯牙の輪郭の位置座標を抽出する位置座標抽出部と、
    前記撮影対象の歯牙の輪郭の一部が前記撮影部の全撮影領域の内側に設定された有効領域の外にある場合、前記撮影対象の歯牙が前記有効領域から外れていると判定する画像判定部と、を備える
    口腔内カメラシステム。
  2. 前記撮影部は、連続する複数のフレームを撮影可能であり、
    前記撮影対象の歯牙の輪郭の一部が前記全撮影領域に入ってから、前記全撮影領域から外れるまでの期間内における前記画像判定部の判定結果を監視し、当該連続する複数のフレームの全ての画像データに対して前記撮影対象の歯牙が前記有効領域から外れていると判定された場合、ユーザに、撮影が失敗した旨を通知する通知部を備える
    請求項1記載の口腔内カメラシステム。
  3. 前記通知部は、前記画像判定部により、前記連続する複数のフレームの全ての画像データに対して前記撮影対象の歯牙が前記有効領域から外れていると判定された場合、前記ユーザに、前記撮影対象の歯牙の種類および/または位置を通知する
    請求項2記載の口腔内カメラシステム。
  4. 前記通知部は、振動により、前記ユーザに、前記撮影が失敗した旨を通知する
    請求項2又は3記載の口腔内カメラシステム。
  5. 前記通知部は、前記画像判定部により、前記連続する複数のフレームの全ての画像データに対して前記撮影対象の歯牙が前記有効領域から外れていると判定された場合、さらに、前記ユーザに再撮影を行うように通知する
    請求項2~4のいずれか1項に記載の口腔内カメラシステム。
  6. 前記口腔内カメラシステムは、さらに、
    前記画像判定部により、前記連続する複数のフレームにおいて前記撮影対象の歯牙が前記有効領域から外れていないと判定された場合、前記連続する複数のフレームの画像データに基づき、前記撮影対象の歯牙の種別および/または位置を識別する識別部を備える
    請求項2~5のいずれか1項に記載の口腔内カメラシステム。
  7. 前記識別部は、前記撮影部が撮影した複数の画像データに基づき、前記複数の画像データで示される複数の歯牙の各々の前記種別及び前記位置を識別し、
    前記口腔内カメラシステムは、さらに、
    識別された前記複数の画像データで示される前記複数の歯牙の各々の前記種別及び前記位置に基づく複数の歯牙の第1撮影順序が、予め定められた第2撮影順序と一致するか否かを判定する第1判定部を備える
    請求項6記載の口腔内カメラシステム。
  8. 前記通知部は、さらに、前記第1判定部により、前記第1撮影順序が前記第2撮影順序と一致しないと判定された場合、前記ユーザに、撮影順序が間違っていることを通知する
    請求項7記載の口腔内カメラシステム。
  9. 前記通知部は、振動により、前記ユーザに、前記撮影順序が間違っていることを通知する
    請求項8記載の口腔内カメラシステム。
  10. 前記通知部は、前記第1判定部により、前記第1撮影順序が前記第2撮影順序と一致しないと判定された場合、さらに、前記ユーザに再撮影を行うように通知する
    請求項8又は9記載の口腔内カメラシステム。
  11. 前記口腔内カメラシステムは、さらに、
    前記複数の画像データで示される前記複数の歯牙の各々の第1撮影方向が、予め定められた第2撮影方向と一致するか否かを判定する第2判定部を備える
    請求項7~10のいずれか1項に記載の口腔内カメラシステム。
  12. 前記識別部は、ニューラルネットワークを含み、前記画像データを入力とし、前記歯牙の種類及び位置を出力する推定モデルを用いて、前記歯牙の種類及び位置を識別する
    請求項7~11のいずれか1項に記載の口腔内カメラシステム。
  13. 前記識別部は、
    前記画像データから歯間位置を検出し、
    検出された前記歯間位置に基づき、各々が一つの歯牙を示す歯牙画像を生成し、
    前記歯牙画像に基づき前記歯牙画像で示される歯牙の種類及び位置を識別する
    請求項7~12のいずれか1項に記載の口腔内カメラシステム。
  14. 前記口腔内カメラシステムは、さらに、前記ユーザの性別、年齢層及び人種の少なくとも一つを示すユーザ情報を取得するユーザ情報取得部を含み、
    前記識別部は、前記ユーザ情報と、前記画像データとに基づき前記歯牙の種類及び位置を識別する
    請求項7~13のいずれか1項に記載の口腔内カメラシステム。
  15. 撮影部が口腔内の撮影対象の歯牙を撮影することで生成された画像データに対して二次元平面座標を定義し、前記撮影部の全撮影領域において前記撮影対象の歯牙の輪郭の位置座標を抽出し、
    前記撮影対象の歯牙の輪郭の一部が前記撮影部の全撮影領域の内側に設定された有効領域の外にある場合、前記撮影対象の歯牙が前記有効領域から外れていると判定する
    撮影動作判定方法。
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