JP7392677B2 - 電動駆動装置 - Google Patents

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本発明は、電動駆動装置に関する。
介護ロボットやパワーアシストスーツでは、搭載性や装着性の観点から小型で高いトルクを出力できる電動駆動装置が必要とされている。
アウターロータ型のモータと、モータから入力される入力回転を減速して出力する波動歯車装置と、波動歯車装置の波動発生器および出力軸をそれらの中心軸線の方向に貫通して延びる装置中空部と、出力軸に一体回転するように固定され、装置中空部における出力軸の端面に開口している出力側開口を封鎖しているエンドカバーと、出力軸の回転を検出する検出部とを有する回転アクチュエータが開示されている(特許文献1)。
また、可動子が複数の可動子要素を積層してなり、個々の可動子要素毎に互いに異なる所定の角度範囲のみに内歯を形成された内歯領域が設けられ、複数の可動子要素に設けられた内歯領域の組み合わせにより可動子の内周面の全周に亘る内歯が構成され、各可動子要素が、各々対応する内歯領域に向かう方向にのみ搖動可能に界磁用固定子に対して配置されている可変ギャップ式モータが開示されている(特許文献2)。
特許第6234592号公報 特開2018-191468号公報
ところで、高トルクを出力するためには一般的に高減速比の減速機をモータと組み合わせて用いる。しかしながら、減速機によって大きく減速されたモータのロータは逆駆動時に高速で回転するため、その回転慣性が逆駆動負荷となってギアの破損や逆駆動要因に大きな力をかけてしまうおそれがある。これを回避するためには、逆駆動を検出するセンサが必要となり、駆動制御の応答速度が問題となる。
また、可変ギャップモータでは、回転慣性を低減することが可能であるが、減速比に対しトルクが小さくなってしまうという問題がある。
本発明の1つの態様は、偏心運動入力の減速機と、起磁力源を有するロータと、起磁力源を有するステータと、を備え、前記ロータは、自転運動が拘束されており、前記ステータに対して公転運動のみが可能であり、前記ステータは、前記ロータの回転周波数とは異なる周波数の回転磁界を発生させ、前記ステータによって発生された前記回転磁界により前記ロータの公転運動が駆動され、前記ロータの公転運動を前記減速機により出力軸の回転運動に変換することを特徴とする電動駆動装置である。
ここで、前記ステータに備わるティースの数と、前記ロータに備わる磁極の数とが異なることが好適である。
また、前記ティースの透磁率分布の干渉によって前記ステータから高調波を含む前記回転磁界を発生させることが好適である。
また、前記ロータが前記ステータの外側にあるアウターロータ型であることが好適である。このとき、前記減速機は、前記ロータの外周に設けられたプラネタリギアと、前記プラネタリギアと噛み合うリングギアとを含むことが好適である。
また、前記ロータが前記ステータの内側にあるインナーロータ型であることが好適である。このとき、前記減速機は、前記ロータの内周に設けられたリングギアと、前記リングギアと噛み合うサンギアとを含むことが好適である。
また、前記減速機は、K-HV型の遊星歯車機構を有することが好適である。
また、前記減速機は、サイクロイド減速機であることが好適である。
また、前記減速機は、サイクロイド型磁気歯車を有することが好適である。
本発明によれば、逆駆動時の負荷となる回転慣性が小さく、高い出力トルクを出力可能な電動駆動装置を提供することができる。
本発明の実施の形態における電動駆動装置の基本構成を示す図である。 本発明の実施の形態における電動駆動装置のギア部の基本構成を示す図である。 本発明の実施の形態における電動駆動装置のモータ部の基本構成を示す図である。 一般的な遊星歯車機構及びその共線図を示す図である。 本発明の実施の形態におけるプラネタリギアの固定方法の例を示す図である。 プラネタリギアが固定された遊星歯車機構及びその共線図を示す図である。 本発明の実施の形態における電動駆動装置の構成及びその共線図を示す図である。 本発明の実施の形態における電動駆動装置のモータ部の作用を説明するための図である。 本発明の実施の形態における電動駆動装置のモータ部の作用を説明するための図である。 本発明の実施の形態における電動駆動装置の共線図を説明するための図である。 本発明の実施の形態における電動駆動装置におけるモータ磁極幅の制約を説明する図である。 本発明の実施の形態における電動駆動装置における磁気の空間次数変調を説明する図である。 機械式ギア、モータ(磁気式ギア)及び磁気変調を適用した場合の共線図を示す図である。 本発明の実施の形態における電動駆動装置における寸法特性の例を示す図である。 通常の表面磁石型動機型モータ(SPMSM)のトルク特性を示す図である。 従来の偏心出力モータのトルク特性を示す図である。 本発明の実施の形態における電動駆動装置におけるトルク特性を示す図である。 本発明の実施の形態における電動駆動装置の基本構成の別例を示す図である。
[基本構成]
本実施の形態における電動駆動装置100は、図1~図3の基本構成図に示すように、ステータ10、ロータ12、プラネタリギア14及びリングギア16を含んで構成される。電動駆動装置100は、ギア部とモータ部とから構成される。図2は、電動駆動装置100のギア部の構成を示し、図3は、電動駆動装置100のモータ部の構成を示す。なお、図1~図3において、プラネタリギア14とリングギア16に設けた歯車は模式的に示しており、実際には歯数、歯形状等は適宜設定される。
電動駆動装置100では、例として、ギア部は内接式遊星ギアから構成し、モータ部はアウターロータ型バーニアモータから構成している。
ステータ10は、ロータ12に対して回転磁界を発生するための構成要素である。電動駆動装置100では、ステータ10は、円柱状の部材であり、駆動軸と同軸に固定される。ステータ10の外周側には、スロット及びティースが設けられており、それぞれのスロットにコイル10aが巻回されており、コイル10aに電流を流すことによって回転磁界を発生させることができる。図1~図3では、24のスロットを設けた例を示している。
ロータ12は、ステータ10により発生した回転磁界を受けて回転する構成要素である。電動駆動装置100では、ロータ12は、ステータ10の外周より大きい内周を有する中空の円筒状の部材である。ロータ12の内部にステータ10が配置される。
ロータ12は、固定部18によって自転が拘束され、ステータ10の周りの公転のみが可能に固定される。例えば、プラネタリギア14と一体に構成されているロータ12には周方向に沿ってピン18aが設けられており、固定部18に儲けられた固定穴12bにピン18aを通すことによってロータ12及びプラネタリギア14の自転が拘束されており、固定穴12bとピン18aとの径の差だけ公転できるように構成されている。公転半径は、モータ部における公転量と一致させ、同時にステータ10とロータ12の間隙を維持するように設定される。なお、ロータ12には周方向に沿って固定穴12bを設け、固定部18に儲けられたピン18aを通すことによってロータ12及びプラネタリギア14の自転を拘束し、固定穴12bとピン18aとの径の差だけ公転できるように構成してもよい。
また、ロータ12の内周側には、磁石12aが周方向に沿って配置される。これによって、ロータ12の磁石12aとステータ10の回転磁界との磁気的な相互作用によって、ロータ12はステータ10の周りを公転するように構成されている。図1~図3では、42極の磁石12aが配置された例を示している。
プラネタリギア14は、外周に歯を有する歯車である。プラネタリギア14は、ロータ12の外周に沿って設けられており、ロータ12の公転に伴って公転する。プラネタリギア14は、リングギア16と噛み合って、ロータ12の回転に伴って回転力をリングギア16に伝達する。
リングギア16は、プラネタリギア14の周りを回転する歯車である。リングギア16は、プラネタリギア14の外径より大きい内径を有する中空の円筒状の部材である。リングギア16の内部にプラネタリギア14が配置される。リングギア16の内周にはプラネタリギア14の歯と噛み合う歯が設けられている。プラネタリギア14とリングギア16との歯数の比によって、電動駆動装置100における減速率が決定される。例えば、プラネタリギア14の外歯の歯数を120とし、リングギア16の内歯の歯数を122とすると減速比は61となる。
電動駆動装置100の出力は、外側のリングギア16に接続された出力軸から行われる。また、ステータ10とリングギア16は同軸に配置されている。
なお、遊星の歯車をピン/カム構造にしたサイクロイド歯車やサイクロイド歯車を磁気歯車に置き換えた構成としてもよい。
[ギア部の構成及び特性]
図4は、一般的な遊星歯車機構の歯数と回転速度との関係を示す。サンギア、プラネタリギア、リングギアの歯数をそれぞれZs、Zp、Zrとし、回転角速度をそれぞれωs、ωp、ωrとする。
電動駆動装置100で用いる偏心軸の遊星歯車は、サンギアがなく、プラネタリギアの自転ができないようにした構成である。このような構成を、K-H-V型遊星歯車機構という。プラネタリギアの自転を拘束する方法は、電動駆動装置100のように固定穴12bにピン18aを通した構成とする方法、図5に示すようにプラネタリギアの偏心を許容できる自由継手を利用する方法等がある。
図6は、K-H-V型遊星歯車機構の共線図を示す。プラネタリギアの自転が拘束されているため、リングギアとキャリア軸は同じ方向に回転し、リングギア及びキャリア軸の順に回転速度が高くなる。ここで、キャリア軸を入力、リングギアを出力とすると、公転運動を自転運動に変換することができる。また、この場合の減速比は(Zr-Zp)/Zrとなる。したがって、プラネタリギアの歯数Zpとリングギアの歯数Zrの差を少なくすることで大きな減速比を得ることができる。なお、キャリア軸の公転半径は歯車の歯の高さよりも大きくすることが必要である。
減速機は、逆駆動時において増速機として機能するが、電動駆動装置100では自転運動はなく、公転運動のみとなる。自転運動時の慣性力は、回転慣性と角加速度の積で表される。回転慣性は、I=∫rdm[kgm](ここで、ギアの半径r、質量m)である。一方、公転慣性は、I=εm[kgm](ここで、偏心半径ε、質量m)である。K-H-V型遊星歯車機構において大きな減速を実現する場合、偏心量は小さくなるため、逆駆動時の慣性を小さく抑えることができる。
[モータ部の構成及び特性]
K-H-V型遊星歯車機構を用いても、自転入力とした場合には低慣性化の効果は得られない。そこで、電動駆動装置100では、図7に示すように偏心出力となるモータ機構を採用している。
この場合、ステータ10から発生する回転磁界によってロータ12に公転運動を与える必要がある。そこで、ロータ12に公転運動を与える手段について検討する。理解を簡単にするため、図8に示すように、ひとまず公転運動のない系においてステータ10の作る磁界をロータ12のように見做して考える。すなわち、ステータ10が回転磁界を発生することでロータ12の磁石12aとの相互作用によってロータ12が回転する態様を、ロータ12内にて磁束分布を持つもう一つのロータが回転することでロータ12の磁石12aとの相互作用によってロータ12が回転する態様に置き換えて考察する。
図9に示すように、ステータ10に対応する内部のロータ及び外部のロータ12の両方が自転する状態を内部のロータと外部のロータ12との相対的な回転に置き換えることで、ステータ10に対応する内部のロータが自転と公転をし、外部のロータ12が停止している等価な状態と見做すことができる。さらに、この状態を軸変換することで、ステータ10に対応する内部のロータが自転し、外部のロータ12が公転している等価な状態と見做すことができる。すなわち、図9に示すように、図系全体をロータ12の自転が静止して見えるよう相対回転させ、且つステータ10を系の中心とみなすと、ステータ10が回転することでロータ12が公転する駆動状態が得られる。
なお、ステータ10とロータ12が同軸ではない場合、図10に示すようにK-H-V型遊星歯車機構と同様の共線図となる。電動駆動装置100では、この状態を用いる。このとき、対向部の回転力と隣接する磁力の吸引/反発力が公転力となるため,吸引力のみで偏心させる既存技術よりも高トルクが得られる。
[モータ部の制約]
電動駆動装置100のような非同軸なモータが成立するためには、図11に示すように、ステータ10とロータ12の磁極の幅が一致しなければならない。すなわち、ロータ12の半径Rrtとステータ10の半径Rstの比がロータ12の磁極数Nrtとステータ10の磁極数Nstの比と等しくRrt:Rst=Nrt:Nstを満足すればよい。半径Rrt,Rstは有理数となり得るが、磁極数Nrt,Nstは必ず偶数であるので、磁極数Nrt,Nstが少ないと2つの磁極数Nrt,Nstに(最小差である)2極の差を持たせるだけで半径Rrt,Rstの比を大きくしなければならない。例えば、ロータ12の磁極数Nrtが4極とステータ10の磁極数Nstが6極でありNrt:Nst=4極:6極=Nrt:1.5Nrtである場合、ロータ12の半径Rrtとステータ10の半径Rstの比もRrt:Rst=Rrt:1.5Rrtを満たす必要がある。また、例えば、ロータ12の磁極数Nrtが20極とステータ10の磁極数Nstが22極でありNrt:Nst=20極:22極=Nrt:1.1Nrtである場合、ロータ12の半径Rrtとステータ10の半径Rstの比もRrt:Rst=Rrt:1.1Rrtを満たす必要がある。
また、ステータ10を通常の3相モータのものとすると、1磁極対あたり3スロット必要である。多極化すると上記の幾何制約は緩和されるが、スロット数が増大してしまう。多極化によって磁石の起磁力に大きな変化はないが、ステータ10は1極あたりのコイル断面積が減少するため起磁力が低下してしまい、モータとして力が出なくなってしまう。
そこで磁気ギアやバーニアモータにみられる磁気変調を利用することが好適である。ある磁束分布に異なる空間次数の透磁率分布を与えると、図12に示すように、その透磁率分布を通過した磁束はその積となる。余弦加法定理の関係に基づいて磁束分布と透磁率分布の積を2つの空間周波数の和と差の周波数を持つ磁束分布の差に分解することができる。すなわち、磁束分布に透磁率分布を与えると、両空間周波数の和と差の周波数を持つ磁束分布が得られる。
電動駆動装置100では、バーニアモータと同様に、ステータ10のティースによって透磁率分布を与え、ステータ10によって発生する磁束を磁気変調した磁束分布から得られる高調波を用いている。
例えば、ステータ10が8極24スロットである場合、磁気変調を適用しないときの磁束分布は空間4次である。ステータ10のティース数は24本であり、磁気変調が適用されたときの磁束分布は空間4次に加え空間20次と空間28次の成分を有することになる。このとき、20次の分布を持つ磁束は4次の分布を持つ磁束に対して逆方向に進む(時間進行時に位相の増加/減少が反対の関係となる)。この磁気変調を用いることでスロット数を抑えたまま磁極数を増加させることができ、それにより幾何制約が緩和される。したがって、電動駆動装置100を小型化することができる。
[電動駆動装置の特性]
図13は、電動駆動装置100の系全体の共線図を示す。図13は、左からそれぞれ電動駆動装置100に機械式ギア、モータ(磁気式ギア)、磁気変調モータを適用したときの共線図を示す。
電動駆動装置100では、ステータ10で生成された3相の回転磁界を上記のように磁気変調により高調波に変調し、その回転磁界を用いてロータ12を駆動する。ステータ10とロータ12は非同軸かつ磁極数がわずかに異なるサイクロイド型となっており、これによりステータ10の回転磁界によりロータ12を公転駆動する。プラネタリギア14を固定した内接式遊星歯車機構にロータ12の公転運動を入力することで自転運動へと変換する。この際、プラネタリギア14とリングギア16の歯数の差をリングギア16の歯数に対して十分に小さく設定することで大きな減速比を得る。
また、図13の共全図に示すように、電動駆動装置100の構成において自転運動しているのは出力軸とステータ10の回転磁界だけである。これにより、電動駆動装置100の低慣性化が達成される。
図14は、電動駆動装置100における寸法特性を示す。図14において各寸法の単位はmmで表記している。上記のように、電動駆動装置100ではステータ10とロータ12の磁極幅を一致させる必要がある。したがって、磁極数によって電動駆動装置100のサイズが変化する。ステータ10の作る空間4次の回転磁界をそのまま使用すると、ステータ10の径74mmに対しロータ12の径が104mm(内径91.3mm)となる。これは、電動駆動装置100の外径が従来のモータの外径より15%増加してしまうことを意味する。これに対して、高調波を利用することで、多極化によるバックヨーク低減分を含めてロータ12の外径を90.4mmに抑えることができる。
図15、図16及び図17は、それぞれ表面磁石型動機型モータ(SPMSM)、従来の偏心出力モータ及び電動駆動装置100に適用した偏心出力モータについて有限要素法を用いてトルクの時間変化及びU相の電流位相に対するトルクの変化についてシミュレーションを行った結果を示す。なお、従来の偏心出力モータについては、特許文献2に記載の構成を適用した。
図15に示すように、通常の表面磁石型動機型モータ(SPMSM)では、三相コイルの最大電流5Aにおいて最大9.75Nmのトルク出力が得られた。これに対して、図17に示すように、電動駆動装置100に適用した偏心出力モータでは、最大電流5Aにおいて最大0.3Nmのトルク出力が得られた。すなわち、電動駆動装置100に適用した偏心出力モータでは通常の表面磁石型動機型モータ(SPMSM)に対して3%程度のトルク出力しか得られないが、プラネタリギア14とリングギア16とで構成される減速機を適用することによって高トルク出力を実現することができる。
例えば、減速機の減速比を1/113(プラネタリギア14の歯数を112:リングギア16の歯数を113)とすると、電動駆動装置100に適用した偏心出力モータでは通常の表面磁石型動機型モータ(SPMSM)に対して339%程度のトルク出力を得ることができる。
また、ロータ12の質量は、通常の表面磁石型動機型モータ(SPMSM)において0.31kgであるのに対して、電動駆動装置100に適用した偏心出力モータでは0.26kgと大きな変化がない。しかしながら、回転慣性に換算すると、通常の表面磁石型動機型モータ(SPMSM)では5.38e-4kgmとなるのに対し、電動駆動装置100に適用した偏心出力モータではロータ12は自転しないため4.76e-7kgmとなる。すなわち、通常の表面磁石型動機型モータ(SPMSM)に対して電動駆動装置100に適用した偏心出力モータでは回転慣性を99.91%低減できる。そのため、回転慣性による応答性の低下や逆駆動時の抵抗を2桁程度ほど大幅に低減できる。
また、従来の偏心出力モータでは、最大電流5Aの印加時において0.105Nm(吸引力が246N、偏心量が0.4mm)となり、減速比103の自転変換機構を介すことで11.1Nmの出力が得られた。すなわち、電動駆動装置100では従来の偏心出力モータに対しても出力トルクが大幅に増加した。
また、電動駆動装置100において体積当たりの出力トルクは216Nm/Lとなり、従来にない大きなトルク密度を実現できた。
また、例えば、図1~図3に示した構成では、減速機の減速比を1/61(プラネタリギア14の歯数を120:リングギア16の歯数を122)とすると、出力トルクは18.3(Nm)、トルク密度はおおよそ116.6(Nm/L)となった。すなわち、先行技術に対して80%程度出力を向上させることができた。
なお、本実施の形態では、アウターロータ型の電動駆動装置100を例に説明したが、図18の構成概念図に示すように、ステータ10の内部にロータ12を配置したインナーロータ型の電動駆動装置102としてもよい。インナーロータ型とした場合、ギアの構成がアウターロータ型とは反転し、公転するリングギア16と噛み合ったサンギア20が自転して出力軸となる。
なお、本発明は上述した実施形態及びその変形例に限定されるものではなく、本願の特許請求の範囲に記載された事項の範囲内において種々の変更や改良が可能であることは勿論である。
10 ステータ、10a コイル、12 ロータ、12a 磁石、12b 固定穴、14 プラネタリギア、16 リングギア、18 固定部、18a ピン、20 サンギア、100,102 電動駆動装置。

Claims (10)

  1. 偏心運動入力の減速機と、起磁力源を有するロータと、起磁力源を有するステータと、を備え、
    前記ロータは、自転運動が制限されており、前記ステータに対して公転運動が可能であり、
    前記ステータは、前記ステータに対する前記ロータの公転運動の周波数とは異なる周波数の回転磁界を発生させ、
    前記ステータによって発生された前記回転磁界を磁気変調により変調したロータ回転磁界により前記ロータの公転運動が駆動され、
    前記ロータの公転運動を前記減速機により出力軸の回転運動に変換することを特徴とする電動駆動装置。
  2. 請求項1に記載の電動駆動装置であって、
    前記ステータに備わるティースの数と、前記ロータに備わる磁極の数とが異なることを特徴とする電動駆動装置。
  3. 請求項2に記載の電動駆動装置であって、
    前記ティースの透磁率分布の干渉によって前記ステータから高調波を含む前記ロータ回転磁界を発生させることを特徴とする電動駆動装置。
  4. 請求項1~3のいずれか1項に記載の電動駆動装置であって、
    前記ロータが前記ステータの外側にあるアウターロータ型であることを特徴とする電動駆動装置。
  5. 請求項4に記載の電動駆動装置であって、
    前記減速機は、前記ロータの外周に設けられたプラネタリギアと、前記プラネタリギアと噛み合うリングギアとを含むことを特徴とする電動駆動装置。
  6. 請求項1~3のいずれか1項に記載の電動駆動装置であって、
    前記ロータが前記ステータの内側にあるインナーロータ型であることを特徴とする電動駆動装置。
  7. 請求項6に記載の電動駆動装置であって、
    前記減速機は、前記ロータの内周に設けられたリングギアと、前記リングギアと噛み合うサンギアとを含むことを特徴とする電動駆動装置。
  8. 請求項1~7のいずれか1項に記載の電動駆動装置であって、
    前記減速機は、遊星歯車と、前記遊星歯車の公転中心を回転軸とする外歯車又は内歯車をそれぞれ少なくとも1つ持ち、前記遊星歯車の公転と前記外歯車及び前記内歯車のいずれかの自転とを入出力とするK-H-V型の遊星歯車機構を有することを特徴とする電動駆動装置。
  9. 請求項1~7のいずれか1項に記載の電動駆動装置であって、
    前記減速機は、サイクロイド減速機であることを特徴とする電動駆動装置。
  10. 請求項1~7のいずれか1項に記載の電動駆動装置であって、
    前記減速機は、サイクロイド型磁気歯車を有することを特徴とする電動駆動装置。
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