JP7392010B2 - モータ収容構造 - Google Patents
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Description
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、ロータの周囲の空気によりロータを冷却できるモータ収容構造を提供することを目的とする。
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る駆動装置10の左側面図である。図2は、駆動装置10の要部の断面を示す図である。図3は、図1からモータカバー12を省略した図である。
本実施の形態では、モータ収容構造が、車両の駆動装置10に適用された構成を説明する。駆動装置10は、ハイブブリッド車両や、電動車両に適用される。
シャフト21は、左右方向に延びる。シャフト21は、モータカバー12とケーシング11のそれぞれに対して軸受15、16を介して回転可能に支持される。シャフト21は、回転軸Oの周りに回転する。シャフト21は、動力伝達機構(不図示)を介して駆動輪(不図示)に接続される。
ロータ22は、複数の環状鋼板間に設けられた複数の永久磁石を備える。ロータ22は、ステータ23が生成する回転磁界により、シャフト21と一体に回転する。
ステータコア24は、複数枚の電磁鋼板が積層されて構成される。ステータコア24には、径方向外側に突出する被締結部24Aが形成されている。被締結部24Aは、周方向に等間隔に形成される。本実施の形態では、被締結部24Aは、6か所形成されている。被締結部24Aは、固定部材の一例としてのボルト17によりケーシング11に固定される。
冷媒循環機構30は、ポンプ31を有する。ポンプ31の下流側には、ラジエータ32が配置される。ラジエータ32は、冷却オイルを放熱させて冷却する。ラジエータ32の下流側には、配管33を介してフィードチューブ34が接続されている。フィードチューブ34は、モータカバー12に接続される。
また、後部冷媒流路35Bには、フィードパイプ37が接続される。フィードパイプ37には、ステータ23側に開口する吐出口37Aが形成されている。吐出口37Aは、軸方向に複数形成される。吐出口37Aを通じて、冷却オイルがステータ23に向けて噴射され、ステータ23が冷却される。ステータ23を冷却した冷却オイルは、ハウジング10A内を落下して、図示しない孔を通じてケーシング11の冷媒流路38に流入可能に構成されている。
ケーシング11の冷媒流路38は、ポンプ31に接続される。
モータカバー12は、シャフト21の軸方向一端側(左側)に対向するシャフト対向面12Aを有する。シャフト対向面12Aの周囲には、ロータ22の軸方向一端側に対向するロータ対向面12Bが形成されている。ロータ対向面12Bの周囲には、ステータ23の軸方向一端側に対向するステータ対向面12Cが形成されている。ステータ対向面12Cの周囲には、外周面12Dが形成されている。外周面12Dの外周部には、外周面12Dを縁取るようにフランジ部12Eが形成されている。フランジ部12Eは、固定部材により、ケーシング11の固定部11B(図3参照)に固定される。固定部材は、例えば、ボルトである。
カバー側コイルエンド25Aは、放射フィン40の右端(突出端)よりも左方に進入している。カバー側コイルエンド25Aは、放射フィン40と軸方向で重複する。
詳細には、ロータ22のカバー側端面板22Bには、ロータ22の貫通孔22Dの開口22B1が形成される。開口22B1は、周方向に等間隔で形成される。開口22B1は、ロータ22が回転する場合に、電動モータ20の軸方向視で、放射フィン40を横切る位置に形成される。換言すれば、放射フィン40の内径側端部は、電動モータ20の軸方向視でロータ22の貫通孔22Dの開口22B1と重なる部位まで延びている。これにより、冷却された空気がフィンによって開口23B2に案内され易くなる。
さらに、ロータ22の内側端面板22Cには、ロータ本体部22Aの貫通孔22A1に連通する開口22C1が形成されている。開口22C1は、貫通孔22A1毎に形成される。開口22B1は、周方向に複数形成される。
この構成によれば、放射フィン40により空気に熱を伝え易いためカバー冷媒流路35付近の空気を冷却できると共に、ロータ22の回転により放射フィン40の周囲の冷たい空気を攪拌させながらロータ22の周囲まで案内することができる。このため、ロータ22の周囲の空気によりロータ22を冷却できる。
この構成によれば、放射フィン40により案内される空気が冷却され易くできる。
この構成によれば、ロータ22が回転した際の空気を、放射フィン40によってロータ22側に案内できるためロータ22を効率よく冷却することができる。
この構成によれば、ステータ23のコイル25に対向するモータカバー12の部位には、軸方向の高さH1が抑えられた放射フィン40が設けられるので、放射フィン40が設けられたモータカバー12であっても、モータカバー12をモータ20に近接させ易く、駆動装置10の左右方向(軸方向)の厚みを抑えることができる。
この構成によれば、冷却された空気がロータ22の貫通孔22Dを通過可能であるため、ロータ22を内部からも冷却することができる。
この構成によれば、冷却された空気が放射フィン40によって開口22B1に案内可能であるため、ロータ22の内部に冷却された空気を通し易くできる。
この構成によれば、ロータ22の回転を利用して冷却された空気をロータ22内に流入させ易くできる。
この構成によれば、アルミニウムは熱伝導率が高いので、アルミニウムを含まない場合に比べてモータカバー12の熱伝導率を高くし易い。このため、カバー冷媒流路35によりモータカバー12の周辺の空気をより冷却し易くできる。よって、より冷えた空気をロータ22)に案内し易くできる。
本発明を適用した第2の実施の形態について説明する。この第2の実施の形態において、上記第1の実施の形態と同様に構成される部分については、同符号を付して説明を省略する。
第2の実施の形態のモータカバー212では、第1の実施の形態の放射フィン40に代えて、湾曲フィン240を有する。湾曲フィン240は、ロータ22の回転進行方向RAに進むに連れて、ロータ22の中心軸Oに対する径が小さくなるように設けられる。湾曲フィン240は、中心軸Oに対して螺旋状に形成されている。湾曲フィン240は、湾曲して延びる突条形状である。湾曲フィン240は、本実施の形態では、電動モータ20の軸方向視で、カバー冷媒流路35に重複して形成される。
したがって、第2の実施の形態においても、第1の実施の形態と同様に、ロータ22の周囲の空気によりロータ22を冷却できる。
この構成によれば、ロータ22が回転した際の空気を、湾曲フィン240によってロータ22側に案内できるためロータ22を効率よく冷却することができる。また、この構成によれば、放射状に形成した場合よりも湾曲フィン240を長くし易く、湾曲フィン240と空気の接触面積を増やすことができ、より空気を冷却し易くできる。
上述した実施の形態は、あくまでも本発明の一態様を示すものであり、本発明の主旨を逸脱しない範囲で任意に変形及び応用が可能である。
上記実施の形態は、以下の構成をサポートする。
この構成によれば、フィンにより空気に熱を伝え易いため冷媒流路付近の空気を冷却できると共に、ロータの回転によりフィンの周囲の冷たい空気を攪拌させながらロータの周囲まで案内することができる。このため、ロータの周囲の空気によりロータを冷却できる。
この構成によれば、フィンにより案内される空気が冷却され易くできる。
この構成によれば、ロータが回転した際の空気を、フィンによってロータ側に案内できるためロータを効率よく冷却することができる。
この構成によれば、ロータが回転した際の空気を、フィンによってロータ側に案内できるためロータを効率よく冷却することができる。また、この構成によれば、放射状に形成した場合よりもフィンを長くし易く、フィンと空気の接触面積を増やすことができ、より空気を冷却し易くできる。
この構成によれば、ステータのコイルに対向するモータカバーの部位には、軸方向の高さが抑えられたフィンが設けれる、または、フィンは設けられないので、フィンが設けられたモータカバーであっても、モータカバーをモータに近接させ易く、モータ収容構造の軸方向の厚みを抑えることができる。
この構成によれば、冷却された空気がロータの貫通孔を通過可能であるため、ロータを内部からも冷却することができる。
この構成によれば、冷却された空気がフィンによって開口に案内可能であるため、ロータの内部に冷却された空気を通し易くできる。
この構成によれば、ロータの回転を利用して冷却された空気をロータ内に流入させ易くできる。
この構成によれば、アルミニウムは熱伝導率が高いので、アルミニウムを含まない場合に比べてモータカバーの熱伝導率を高くし易い。このため、冷媒流路によりモータカバー12の周辺の空気をより冷却し易くできる。よって、より冷えた空気をロータに案内し易くできる。
12 モータカバー
12B ロータ対向面
12C ステータ対向面
20 電動モータ(モータ)
21 シャフト
22 ロータ
22B カバー側端面板
22B1 開口
22D 貫通孔
23 ステータ
25 コイル
35 カバー冷媒流路(冷媒流路)
40 放射フィン(フィン)
41 導入フィン(第2フィン)
212 モータカバー
240 湾曲フィン(フィン)
H1 軸方向の高さ
O 中心軸
RA 回転進行方向
Claims (8)
- ロータ(22)とステータ(23)とを有するモータ(20)と、前記モータ(20)を収容するハウジング(10A)の一部を構成し且つ内部に冷却媒体が通る冷媒流路(35)を有するモータカバー(12、212)と、を有するモータ収容構造であって、
前記モータカバー(12、212)は、前記モータ(20)の軸方向の一方の面に対向して配置され、少なくとも前記ロータ(22)に対向する領域に前記ロータ(22)の軸方向端面に向けて突出するフィン(40、240)を有し、
前記モータカバー(12、212)は、前記ロータ(22)に対向するロータ対向面(12B)と、前記ステータ(23)に対向するステータ対向面(12C)とを有し、
前記フィン(40、240)は、前記ロータ対向面(12B)から前記ステータ対向面(12C)に向かって延びるように設けられ、前記ステータ(23)のコイル(25)に対向する部位では、軸方向の高さ(H1)が前記ロータ対向面(12B)の部位に比べて低減されている、
ことを特徴とするモータ収容構造。 - 前記フィン(40、240)は、前記モータ(20)の軸方向視において、前記冷媒流路(35)と重複している、
ことを特徴とする請求項1に記載のモータ収容構造。 - 前記フィン(40)は、前記ロータ(22)の中心軸(O)に向かって放射状に形成されている、
ことを特徴とする請求項1または2に記載のモータ収容構造。 - 前記フィン(240)は、前記ロータ(22)の回転進行方向(RA)に進むに連れて、前記ロータ(22)の中心軸(O)に対する径が小さくなるように設けられる、
ことを特徴とする請求項1または2に記載のモータ収容構造。 - 前記ロータ(22)には、前記モータ(20)の軸方向に貫通する貫通孔(22D)が設けられている、
ことを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載のモータ収容構造。 - 前記フィン(40、240)の内径側端部は、前記モータ(20)の軸方向視で前記ロータ(22)の貫通孔(22D)の開口(22B1)と重なる部位まで延びている、
ことを特徴とする請求項5に記載のモータ収容構造。 - 前記ロータ(22)は、前記モータカバー(12、212)側の軸方向端面に配置されるカバー側端面板(22B)を有し、
前記カバー側端面板(22B)には、前記ロータ(22)の貫通孔(22D)の開口(22B1)が形成され、
前記カバー側端面板(22B)には、回転進行方向(RA)に向かって開口し前記貫通孔(22D)に導風する第2フィン(41)が設けられている、
ことを特徴とする請求項5または6に記載のモータ収容構造。 - 前記モータカバー(12、212)は、アルミニウムを含む材料で製造されている、
ことを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載のモータ収容構造。
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