JP7389572B2 - 雰囲気撹拌ファン及び熱処理炉 - Google Patents

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Description

本発明は、雰囲気撹拌ファン及び熱処理炉に関する。より特定的には、浸窒処理又は浸炭浸窒処理に用いられる雰囲気撹拌ファン及び熱処理炉に関する。
特許文献1(特開平4-194415号公報)には、鋼製の転がり軸受の構成部品(転動体及び軌道輪)に対する浸炭浸窒処理が記載されている。特許文献1に記載の浸炭浸窒処理では、RXガス、エンリッチガス及びアンモニアガスを含む雰囲気ガス中において鋼製の転がり軸受の構成部品を870℃に保持することにより、浸炭浸窒処理が行われる。
特開平4-194415号公報
浸窒処理は、雰囲気ガス中に存在するアンモニアガスと水素ガスとの平衡反応により進行することが知られている。しかしながら、アンモニアガスは、浸窒処理が行われるような温度(800℃以上950℃以下の温度)においては、分解されやすい。そのため、浸窒処理を効率的に進めるためには、浸窒処理の対象となる部品の近傍に、未分解のアンモニアガスを十分に供給する必要がある。
浸窒処理の対象となる部品の近傍に未分解のアンモニアガスを十分に供給することができるか否かは、アンモニアガスを含む雰囲気ガスに対する撹拌方法に大きく依存する。特許文献1に記載の浸炭浸窒処理においては、アンモニアを含む雰囲気ガスの撹拌に関し、特段の配慮はなされていない。
本発明は、上記のような従来技術の問題点に鑑みてなされたものである。より具体的には、本発明は、浸窒処理又は浸炭浸窒処理を効率的に行うことが可能な雰囲気撹拌ファン及び熱処理炉を提供するものである。
本発明の一態様に係る雰囲気撹拌ファンは、外周面を有するボスと、外周面から径方向に沿って延在する複数のブレードとを備える。ブレードの数は、4以上である。ブレードの平均ピッチ角は、45°以下である。ブレードの平均翼弦長は、雰囲気撹拌ファンの直径の0.3倍以上である。
上記の雰囲気撹拌ファンにおいて、ブレードの平均ピッチ角は、30°以下であってもよい。上記の雰囲気撹拌ファンにおいて、ブレードの平均翼弦長は、雰囲気撹拌ファンの直径の0.4倍以上であってもよい。
本発明の一態様に係る熱処理炉は、雰囲気ガスの導入口が設けられた加熱室と、上記の雰囲気撹拌ファンと、加工対象部材が載置される製品バスケットとを備える。雰囲気撹拌ファンは、加熱室内に配置されている。製品バスケットは、加熱室内において雰囲気撹拌ファンの下方に配置されている。
上記の熱処理炉において、製品バスケットは、加工対象部材が載置される底壁と、底壁よりも通気性が低い側壁とを有していてもよい。上記の熱処理炉において、雰囲気ガスはアンモニアガスを含んでいてもよい。
本発明の一態様に係る雰囲気撹拌ファン及び熱処理炉によると、浸窒処理又は浸炭浸窒処理を効率的に行うことができる。
雰囲気撹拌ファン10の斜視図である。 雰囲気撹拌ファン10の平面図である。 図2のIII-IIIにおける断面図である。 熱処理炉100の模式図である。 製品バスケット30の斜視図である。 比較例1の雰囲気撹拌ファン10を用いた際の加熱室20内における雰囲気ガスの流れを示すCFD解析結果である。 比較例2の雰囲気撹拌ファン10を用いた際の加熱室20内における雰囲気ガスの流れを示すCFD解析結果である。 実施例1の雰囲気撹拌ファン10を用いた際の加熱室20内における雰囲気ガスの流れを示すCFD解析結果である。 実施例2の雰囲気撹拌ファン10を用いた際の加熱室20内における雰囲気ガスの流れを示すCFD解析結果である。
実施形態の詳細を、図面を参照しながら説明する。以下の図面においては、同一又は相当する部分に同一の参照符号を付し、重複する説明は繰り返さない。
(実施形態に係る雰囲気撹拌ファンの構成)
以下に、実施形態に係る雰囲気撹拌ファン(以下においては「雰囲気撹拌ファン10」とする。)の構成を説明する。
図1は、雰囲気撹拌ファン10の斜視図である。図2は、雰囲気撹拌ファン10の平面図である。図3は、図2のIII-IIIにおける断面図である。図1~図3に示されるように、雰囲気撹拌ファン10は、モータ等の駆動源(図示せず)により、回転中心軸A周りに回転可能になっている。雰囲気撹拌ファン10は、ボス1と、複数のブレード2とを有している。
ボス1は、例えば円柱形状を有している。ボス1は、外周面11を有している。ブレード2の数は、例えば4である。但し、ブレードの数は、これに限られず、4以上であればよい。各々のブレード2の形状は、同一である。ブレード2は、周方向に沿って等間隔で配置されている。ここで、周方向とは、平面視において回転中心軸Aを中心とする円周に沿う方向である。ブレード2は、外周面から径方向に沿って延在している。ボス1とブレード2とは、一体に形成されていてもよい。
ブレード2は、第1エッジ21と、第2エッジ22とを有している。第1エッジ21及び第2エッジ22は、周方向におけるブレード2の縁である。ブレード2は、さらに、第3エッジ23を有している。第3エッジ23は、外周面11とは反対側の第1エッジ21の端と外周面11とは反対側の第2エッジ22の端とに連なるブレード2の縁である。平面視において回転中心軸Aから第3エッジ23の中点Cに向かう方向が、上記の径方向である。平面視において中心軸A周りの回転に伴ってブレード2が描く円(図中において点線で示されている)の直径が、雰囲気撹拌ファン10の直径Dとなる。
ブレード2は、第1面24と、第2面25とを有している。第1面24及び第2面25は、ブレード2の主面を構成している。第2面25は、第1面24の反対面である。第1面24及び第2面25は、例えば平面である。第1面24及び第2面25は、曲面であってもよい。第1面24及び第2面25は、互いに平行であってもよい。ブレード2は、厚さTを有している。厚さTは、第1面24と第2面25との間の距離である。厚さTは、第1エッジ21と第2エッジ22との間において一定になっていてもよい。
径方向に直交する各断面において、ブレード2は、ピッチ角θを有している。ピッチ角θは、径方向に直交する断面視において、第1エッジ21及び第2エッジ22を結んだ直線Lと回転中心軸Aに直交する平面Pとがなす角度である。径方向に直交する各断面において、ピッチ角θは、一定であってもよく、変化していてもよい。径方向に沿ってピッチ角θを平均化した値を、平均ピッチ角という。
径方向に直交する各断面において、ブレード2は、翼弦長CLを有している。翼弦長CLは、径方向に直交する断面視における第1エッジ21と第2エッジ22との間の距離である。径方向に直交する各断面において、翼弦長CLは、一定であってもよく、変化していてもよい。径方向に沿って翼弦長CLを平均化した値を、平均翼弦長という。
平均ピッチ角は、45°以下である。平均ピッチ角は、30°以下であってもよい。平均翼弦長は、直径Dの0.3倍以上である。平均翼弦長は、直径Dの0.4倍以上であってもよい。
(実施形態に係る熱処理炉の構成)
以下に、実施形態に係る熱処理炉(以下においては「熱処理炉100」とする。)の構成を説明する。
熱処理炉100は、浸窒処理又は浸炭窒化処理に用いられる熱処理炉である。浸窒処理とは、鋼をA変態点以上の温度に加熱するとともに、当該鋼に窒素を侵入型固溶させる熱処理である。浸炭浸窒処理とは、鋼をA変態点以上の温度に加熱するとともに、当該鋼に炭素及び窒素を侵入型固溶させる熱処理である。A変態点とは、鋼中のフェライト相がオーステナイト相への変態を開始する温度である。
図4Aは、熱処理炉100の模式図である。図4Aに示されるように、熱処理炉100は、雰囲気撹拌ファン10と、加熱室20と、製品バスケット30とを有している。
加熱室20は、内部温度を制御可能に構成されている。加熱室20は、上壁20aと、底壁20bと、側壁20cとを有している。上壁20aは、ガス導入口20dを有している。ガス導入口20dは、加熱室20の内部と連通している。ガス導入口20dからは、加熱室20の内部に雰囲気ガスが導入される。雰囲気ガスは、例えば、Rガス(吸熱型変成分ガス)と、アンモニアガスとを含んでいる。底壁20bは、上壁20aに対向している。側壁20cは、上壁20a及び底壁20bに連なっている。側壁20cは、ガス排出口20eを有している。ガス排出口20eは、加熱室20の内部と連通している。ガス排出口20eからは、加熱室20の内部の雰囲気ガスが排出される。
雰囲気撹拌ファン10は、加熱室20の内部に配置されている。雰囲気撹拌ファン10は、例えば、上壁20aの中央近傍に取り付けられている。雰囲気撹拌ファン10を中心軸A周りに回転させることにより、ガス導入口20dから加熱室20の内部に導入された雰囲気ガスが撹拌される。
図4Bは、製品バスケット30の斜視図である。製品バスケット30には、浸炭浸窒処理(浸窒処理)の対象となる加工対象部材が載置される。加工対象部材は、鋼製である。加工対象部材を構成する鋼は、例えば、JIS規格(JIS G 4805:2008)に定められたSUJ2等の高炭素クロム軸受鋼である。製品バスケット30は、加熱室20の内部に配置されている。より具体的には、製品バスケット30は、底壁20b上に配置されている。製品バスケット30は、雰囲気撹拌ファン10の下方に配置されている。
製品バスケット30は、側壁31と、底壁32とを有している。加工対象部材は、底壁32上に載置される。底壁32の通気性は、側壁31の通気性よりも高くなっていることが好ましい。すなわち、側壁31は、製品バスケット30の剛性確保のため、底壁32よりも密な部材により形成されていることが好ましい。側壁31は、例えば板状部材により形成されており、底壁32は、例えば、メッシュ部材により形成されている。メッシュ部材は、例えば、金網である。製品バスケット30は、多段に積み重ねられていてもよい。
熱処理炉100を用いた浸炭浸窒処理においては、第1に、加工対象部材の準備が行われる。熱処理炉100を用いた浸炭浸窒処理においては、第2に、加工対象部材が、加熱室20内にある製品バスケット30に載置される。熱処理炉100を用いた浸炭浸窒処理においては、第3に、加熱室20内において、加工対象部材が所定の温度に保持される。所定の温度は、加工対象部材を構成する鋼のA変態点以上の温度(例えば、800℃以上950℃以下)の温度である。この際、熱処理炉100内には、ガス導入口20dから雰囲気ガスが供給されているとともに、当該雰囲気ガスは、雰囲気撹拌ファン10により撹拌されている。熱処理炉100を用いた浸炭浸窒処理においては、第4に、加工対象部材をMs変態点以下の温度まで冷却することにより、加工対象部材が焼き入れられる。Ms変態点とは、オーステナイト相からマルテンサイト相への変態を開始する温度である。
上記の熱処理が行われた後、加工対象部材に対して、焼き戻し等の熱処理がさらに行われるとともに、研削等の仕上げ加工が行われる。以上により、加工対象部材から転がり軸受を構成する部品(例えば、軌道輪、転動体)が形成される。
(実施例)
以下に、雰囲気撹拌ファン10及び熱処理炉100の実施例を説明する。
雰囲気撹拌ファン10を用いた熱処理炉100の加熱室20内における雰囲気ガスの流れ及び未分解アンモニアガスの分率を明らかにするため、CFD(Computational Fluid Dynamics)解析を行った。
<アンモニアガスの分解反応における反応次数及び反応速度定数>
アンモニアガスの分解反応(2NH→N+3H)における反応次数を1.7、アンモニアガスの分解反応における反応速度定数を0.5m/(mol・s)として、CFD解析を行った。なお、上記の反応次数及び反応速度定数を用いることにより、CFD解析において実環境を精度よく再現できることは、予め確認した。
<加熱室20>
加熱室20の形状は、1.5m×1.5m×1.5mの立方体形状とした。なお、実環境においては、加熱室20内に製品バスケット30が配置されるが、CFD解析においては、雰囲気ガスの流れを明確化するために、製品バスケット30の配置が省略された。ガス導入口20dは、上壁20aに2箇所設けられ、ガス排出口20eは側壁20cに1箇所設けられた。加熱室20内における温度は、850℃とされた。
<雰囲気ガス>
雰囲気ガスには、Rガスとアンモニアガスとを混合したものを用いた。Rガスの導入量は、常温常圧換算で15m/h(2箇所のガス導入口20dの合計。なお、各々のガス導入口20dからの導入量は、均等とされた。)とされた。Rガスに対するアンモニアガスの添加量は、3質量パーセントとされた。加熱室20内における雰囲気ガスの圧力は、101kPaとされた。表1には、CFD解析に用いられたRガスの850℃におけるRガスの物性が示されている。
Figure 0007389572000001
<雰囲気撹拌ファン10>
表2に示されるように、4種類の雰囲気撹拌ファン(以下においては、比較例1、比較例2、実施例1及び実施例2とする。)が準備された。比較例1においては、平均ピッチ角が90°であり、平均翼弦長が直径Dの0.2倍であった。比較例2においては、平均ピッチ角が45°であり、平均翼弦長が直径Dの0.2倍であった。
実施例1においては、平均ピッチ角が45°であり、平均翼弦長が直径Dの0.3倍であった。実施例2においては、平均ピッチ角が30°であり、平均翼弦長が直径Dの0.4倍であった。なお、比較例1~実施例2においては、直径Dは、いずれも1500mmとされた。比較例1~実施例2においては、ブレード2の数は、4とされた。比較例1~実施例2においては、雰囲気撹拌ファン10の回転数は1500rpmとされ、雰囲気撹拌ファン10の回転方向は、加熱室20の内部から見て反時計回りとされた。
Figure 0007389572000002
<CFD解析結果>
図5Aは、比較例1の雰囲気撹拌ファン10を用いた際の加熱室20内における雰囲気ガスの流れを示すCFD解析結果である。図5Bは、比較例2の雰囲気撹拌ファン10を用いた際の加熱室20内における雰囲気ガスの流れを示すCFD解析結果である。図5Cは、実施例1の雰囲気撹拌ファン10を用いた際の加熱室20内における雰囲気ガスの流れを示すCFD解析結果である。図5Dは、実施例2の雰囲気撹拌ファン10を用いた際の加熱室20内における雰囲気ガスの流れを示すCFD解析結果である。なお、図5A~図5D中における矢印は、雰囲気ガスの流れを示しており、当該矢印が大きいほど、雰囲気ガスの流速が大きい。
図5Aに示されるように、比較例1において、雰囲気ガスは、雰囲気撹拌ファン10の側方へ広がるように流れていた。他方で、図5B~図5Dに示されるように、比較例2、実施例1及び実施例2において、雰囲気撹拌ファン10の側方及び上方にある雰囲気ガスが、雰囲気撹拌ファン10の近傍に集積されるとともに、そこから下方へと押し出されていた。比較例2と実施例1とを比較すると、実施例1のほうが、雰囲気ガスをより強く下方に押し出していた。また、実施例1と実施例2とを比較すると、実施例2のほうが、雰囲気ガスをより強く下方に押し出していた。このように、このように、平均ピッチ角を45°以下にするとともに、平均翼弦長を直径Dの0.3倍以上とすることにより、雰囲気ガスが雰囲気撹拌ファン10から下方に向かって製品バスケット30の近傍に吹き付けられるように撹拌されることが明らかにされた。
(実施形態に係る雰囲気撹拌ファン及び熱処理炉の効果)
以下に、雰囲気撹拌ファン10及び熱処理炉100の効果を説明する。
雰囲気ガスが加熱室20内において製品バスケット30の近傍に吹き付けられるように撹拌されると、雰囲気ガス中のアンモニアガスが分解される前に雰囲気ガスが製品バスケット30の近傍に供給され、製品バスケット30の近傍における未分解のアンモニアガスの分率を高めることができる。そのため、平均ピッチ角が45°以下かつ平均翼弦長が直径Dの0.3倍以上との条件を満たしている場合、製品バスケット30の近傍において、未分解のアンモニアガスの分率を高めることができる。
側壁31の通気性が底壁32の通気性よりも低い場合、雰囲気ガスが側方へ広がるように流れると、雰囲気ガスの流れが側壁31により遮られるため、加工対象部材近傍に高濃度の未分解アンモニアガスが供給されにくい。しかしながら、上記のCFD解析結果に示されるように、雰囲気撹拌ファン10を用いることにより(すなわち、平均ピッチ角が45°以下かつ平均翼弦長が直径Dの0.3倍以上との条件を満たすことにより)、雰囲気ガスは、雰囲気撹拌ファン10から下方へと吹き付けられるため、側壁31の通気性が底壁32の通気性よりも低い場合であっても、加工対象部材近傍に高濃度の未分解アンモニアガスが供給することができる。
なお、底壁32の通気性は、側壁31の通気性よりも高く、雰囲気ガスの流れが底壁32により妨げられにくいため、雰囲気撹拌ファン10を用いた場合、製品バスケット30が多段に積み重ねられたとしても、加工対象部材近傍に高濃度の未分解アンモニアガスが供給することができる。
以上のように、雰囲気撹拌ファン10及びそれを用いた熱処理炉100によると、浸窒処理又は浸炭浸窒処理を効率的に行うことが可能となる。
以上のように本発明の実施形態について説明を行ったが、上述の実施形態を様々に変形することも可能である。また、本発明の範囲は、上述の実施形態に限定されるものではない。本発明の範囲は、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更を含むことが意図される。
上記の実施形態は、浸窒処理又は浸炭浸窒処理に用いられる雰囲気撹拌ファン及び熱処理炉に特に有利に適用される。
1 ボス、2 ブレード、21 第1エッジ、22 第2エッジ、23 第3エッジ、24 第1面、25 第2面、11 外周面、20 加熱室、20a 上壁、20b 底壁、20c 側壁、20d ガス導入口、20e ガス排出口、30 製品バスケット、31 側壁、32 底壁、10 雰囲気撹拌ファン、100 熱処理炉、C 中点、CL 翼弦長、D 直径、L 直線、P 平面、T 厚さ、A 回転中心軸。

Claims (5)

  1. 雰囲気ガスの導入口が設けられた加熱室と、
    雰囲気撹拌ファンと、
    加工対象部材が載置される製品バスケットとを備え、
    前記雰囲気撹拌ファンは、前記加熱室内に配置され、
    前記雰囲気攪拌ファンは、回転中心軸を有し、
    前記雰囲気撹拌ファンは、前記回転中心軸に沿う柱状であり、外周面を有するボスと、前記外周面から径方向に沿って延在する複数のブレードとを備え、
    前記ブレードの数は、4以上であり、
    前記ブレードの平均ピッチ角は、45°以下であり、
    前記ブレードの平均翼弦長は、前記雰囲気撹拌ファンの直径の0.3倍以上であり、
    前記雰囲気攪拌ファンは、前記回転軸が上下方向に沿うように配置されており、かつ雰囲気ガスを下方に吹き付けるように前記回転中心軸回りに回転され、
    前記製品バスケットは、前記加熱室内において前記雰囲気撹拌ファンの下方に配置される、熱処理炉。
  2. 前記平均ピッチ角は、30°以下である、請求項1に記載の熱処理炉。
  3. 前記平均翼弦長は、前記直径の0.4倍以上である、請求項1又は請求項2に記載の熱処理炉。
  4. 前記製品バスケットは、前記加工対象部材が載置される底壁と、前記底壁よりも通気性が低い側壁とを有する、請求項1に記載の熱処理炉。
  5. 前記雰囲気ガスは、アンモニアガスを含む、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の熱処理炉。
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