JP7388966B2 - 止血デバイス及び止血方法 - Google Patents

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本発明は、穿刺部位を止血するための止血デバイス及び止血方法に関する。
従来から、患者の腕等の肢体に形成した穿刺部位を介して各種の医療用長尺体(例えば、カテーテル)を血管内に導入し、病変部位に対する処置や治療を行う手技が知られている。このような手技を行った場合、術者等は、穿刺部位から医療用長尺体を抜去する際、穿刺部位を止血する。
穿刺部位の止血に使用される止血デバイスとして、肢体に巻き付けるための帯体と、帯体に連結されており、流体を注入することにより拡張して、穿刺部位を圧迫するバルーンとを備えるものが提案されている(特許文献1を参照)。
特開2010-131296号公報
特許文献1の止血器具を使用した止血方法では、拡張可能なバルーンを利用して穿刺部位周辺に圧迫力を付与する。このような止血方法において、血管への圧迫力が過剰に大きくなる過加圧圧迫が長時間実施されてしまうと、血管閉塞が生じる可能性がある。そのため、術者等には、止血を実施している間、血管への圧迫力を適切かつ緻密に調整することが求められる。
本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、血管への過加圧圧迫を生じさせることなく、穿刺部位を効果的に止血することが可能な止血器具及び止血方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成する止血デバイスは、肢体に形成された穿刺部位に配置するように構成された止血部材を有し、前記止血部材は、流体を排出可能な開口部を有する複数の針部材と、前記複数の針部材の内腔と連通する空間部を備えるベース部材と、を備え、前記ベース部材は、前記止血部材が前記肢体に取り付けられた状態において、前記穿刺部位を視認可能にする第1窓部と、前記ベース部材の前記空間部へ流体を注入可能な注入部と、を有し、前記複数の針部材は、前記第1窓部を囲む位置に配置するように構成され、前記ベース部材を収納可能なサポート部材と、前記ベース部材と前記サポート部材との間に配置される弾性部材と、をさらに備え、前記サポート部材は、前記穿刺部位を視認可能にする第2窓部と、前記サポート部材を貫通する孔部と、を有し、前記弾性部材が前記孔部側に押圧されていない第1状態では、前記複数の針部材が前記孔部から突出せず、前記ベース部材が前記孔部側に押圧されて、前記弾性部材が収縮した第2状態では、前記複数の針部材が前記孔部から突出するように構成されている。
また、上記目的を達成する止血方法は、肢体に形成された穿刺部位の周囲の生体組織に針部材を挿入し、前記針部材を介して前記生体組織の内部に流体を注入し、前記針部材を介して前記生体組織の内部に流体を注入することは、前記穿刺部位を塞ぐ方向に前記穿刺部位の周囲の生体組織の一部を膨隆させ、前記流体を前記生体組織の内部に保持させることで、前記生体組織の一部が膨隆した状態を維持する。
上記の止血デバイス及び止血方法によれば、針部材から穿刺部位の周囲へ注入した流体によって穿刺部位の周囲の生体組織(皮下組織)を膨隆(拡張)させることにより、穿刺部位を塞いで止血することができる。そのため、上記の止血デバイス及び止血方法は、穿刺部位を止血する際、血管への過加圧圧迫が発生することを防止できる。
第1実施形態に係る止血デバイスの斜視図であり、止血部材が保持部材に接続されていない状態を示す図である。 第1実施形態に係る止血デバイスの斜視図であり、止血部材が保持部材に接続された状態を示す図である。 図1に示す矢印3A-3A線に沿う止血部材の断面図である。 図1に示す矢印4A-4A線に沿う止血部材の断面図である。 止血部材が保持部材に接続されていない状態を示す止血デバイスの断面図である。 止血部材が保持部材に接続された状態を示す止血デバイスの断面図である。 針部材を患者の肢体に穿刺する際の様子を示す止血デバイスの断面図である。 第1実施形態に係る止血デバイスの使用例を模式的に示す断面図である。 第1実施形態に係る止血デバイスの使用例を模式的に示す断面図である。 第1実施形態に係る止血デバイスの使用例を模式的に示す断面図である。 第1実施形態に係る止血デバイスの使用例を模式的に示す断面図である。 第1実施形態に係る止血デバイスの使用例を模式的に示す断面図である。 第1実施形態に係る止血デバイスの使用例を模式的に示す断面図である。 第1実施形態の変形例1に係る止血デバイスの斜視図である。 第1実施形態の変形例1に係る止血デバイスの使用例を模式的に示す断面図である。 第1実施形態の変形例2に係る止血デバイスの断面図である。 第1実施形態の変形例2に係る止血デバイスの断面図である。 第1実施形態の変形例3に係る止血デバイスの使用例を模式的に示す断面図である。 第1実施形態の変形例4に係る止血デバイスの使用例を模式的に示す断面図である。 第1実施形態の変形例5に係る止血デバイスの使用例を模式的に示す断面図である。 第1実施形態の変形例6に係る止血デバイスの使用例を模式的に示す平面図である。 第1実施形態の変形例6に係る止血デバイスの使用例を模式的に示す平面図である。 第1実施形態の変形例6に係る止血デバイスの使用例を模式的に示す平面図である。 第1実施形態の変形例6に係る止血デバイスの使用例を模式的に示す断面図である。 第1実施形態の変形例6に係る止血デバイスの使用例を模式的に示す断面図である。 第2実施形態に係る止血デバイスの使用例を模式的に示す断面図である。 第2実施形態に係る止血デバイスの使用例を模式的に示す断面図である。 第2実施形態に係る止血デバイスの使用例を模式的に示す断面図である。 第2実施形態の変形例1に係る止血デバイスの使用例を模式的に示す断面図である。 第2実施形態の変形例1に係る止血デバイスの使用例を模式的に示す断面図である。 第2実施形態の変形例1に係る止血デバイスの断面図である。 第2実施形態の変形例1に係る止血デバイスの断面図である。 変形例に係るロック機構を示す斜視図である。
以下、添付した図面を参照しながら、本発明の実施形態を説明する。なお、以下の記載
は特許請求の範囲に記載される技術的範囲や用語の意義を限定するものではない。また、図面の寸法比率は説明の都合上誇張されており、実際の比率とは異なる場合がある。
(第1実施形態)
術者等は、例えば、治療・検査などを行うカテーテル等を血管内に挿入する目的で患者の肢体A(例えば、手首)の血管B(例えば、橈骨動脈)にイントロデューサー700のシースチューブ710を挿入し、皮下組織(「生体組織」に相当する)tに穿刺部位p1を形成し、さらに血管壁Bwに穿刺部位p2を形成する処置を実施する(図9を参照)。本実施形態に係る止血デバイス10は、図2、図13に示すように、患者の肢体Aに形成された穿刺部位p1、p2を止血するための医療デバイスとして構成している。
図1、図2に示すように、止血デバイス10は、肢体Aに形成された穿刺部位p1に配置するように構成された止血部材100と、止血部材100を肢体Aに対して固定するように構成された固定部材200と、を有する。
<止血部材>
図3は図1の矢印3A-3A線に沿う止血部材100の断面図を示し、図4は図1の矢印4A-4A線に沿う止血部材100の断面図を示す。
止血部材100は、図3、図4に示すように、流体を排出可能な開口部111を有する複数の針部材110a、110b、110c、110dと、複数の針部材110a、110b、110c、110dの各内腔113と連通する空間部121を備えるベース部材120と、を備える。
ベース部材120は、図2、図3に示すように、止血部材100が肢体Aに取り付けられた状態において、穿刺部位p1を視認可能にする第1窓部125と、ベース部材120の空間部121へ流体を注入可能な注入部127と、を有する。
図1、図2に示すように、ベース部材120は、ベース部材120の中心部側に第1窓部125をなす空間が形成された円環形状を有する。図3に示すように、ベース部材120の内部に形成された空間部121は、注入部127の内腔128と連通している。また、空間部121は、図4に示すように、注入部127の内腔128を介して針部材110の内腔113と連通している。
複数の針部材110a、110b、110c、110dは、図1、図2に示すように、ベース部材120の第1窓部125を囲む位置に配置される。例えば、図1、図2では、複数の針部材110a、110b、110c、110dは、第1窓部125を囲む位置で、ベース部材120上に配置される。なお、本明細書の説明では、複数の針部材110a、110b、110b、110cを総称して「複数の針部材110」とも記載する。
本実施形態では、複数の針部材110とベース部材120は一体的に接続された構造を有する。具体的には、ベース部材120は、ベース部材120の周方向の所定の箇所に各針部材110a、110b、110b、110cをなす構造が設けられている。そのため、後述するようにベース部材120をサポート部材130に対して移動させると、ベース部材120の移動に連動して各針部材110a、110b、110c、110dがベース部材120とともに移動する(図7を参照)。
各針部材110a、110b、110c、110dは、図4に示すように、針先をなす先端に形成された開口部111と、開口部111に連通する内腔113と、を有する。術者等は、各針部材110a、110b、110c、110dの開口部111を患者の肢体Aの皮下組織t(肢体Aの皮膚表層と血管Bの血管壁Bwの間にある生体組織)内に刺入した状態で、各針部材110a、110b、110c、110dの内腔113へ流体fを供給することにより、各針部材110a、110b、110c、110dの開口部111を介して皮下組織t内へ流体fを注入することができる(図11を参照)。
本実施形態では、ベース部材120に4つの針部材110a、110b、110c、110dを設けている。各針部材110a、110b、110c、110dは、ベース部材120の周方向において互いに均等な間隔(約90°)を空けて配置している。そのため、本実施形態は、穿刺部位p1の周囲を囲む皮下組織tを等間隔で膨隆させることができるため、適切に穿刺部位p1の止血を行うことができる。なお、ベース部材120に設ける針部材の個数、ベース部材120上において針部材を配置する具体的な位置等は特に限定されない。また、後述する各変形例でも説明するように、針部材は互いに異なる形状や構造を有していてもよい(図19、図20を参照)。
<サポート部材、弾性部材>
止血デバイス10は、図1、図2、図3、図4に示すように、ベース部材120を収納可能なサポート部材130と、ベース部材120とサポート部材130との間に配置される弾性部材140と、を備える。
サポート部材130は、図2、図3、図4に示すように、穿刺部位p1を視認可能にする第2窓部131と、サポート部材130を貫通する孔部133と、ベース部材120が収納される収納部136と、を有する。
サポート部材130の第2窓部131は、サポート部材130の中心部側に形成された空間で構成されている。サポート部材130は、ベース部材120と相似形状をなし、かつ、ベース部材120よりも大きな円環形状を有する。図3、図4では、第2窓部131は、第1窓部125よりも小さく形成されている。なお、サポート部材130は、ベース部材120を収納可能であれば、サポート部材130の側壁の一部をなくし、第2窓部131が第1窓部125よりも大きくなるように構成してもよい。
サポート部材130の外周面には、図3、図4に示すように、凸部135が設けられている。凸部135は、後述するリング部材213の内周面に形成された凹部215に係合可能に構成されている。なお、サポート部材130をリング部材213に接続する構造は、例えば、図33に示すロック機構(回転可能な爪部)135Aで構成してもよい。ロック機構135Aは、例えば、後述する変形例2、3、4に係る止血デバイス(図16、図17、図19、図20を参照)で利用することができる。また、図33に示すように、注入部127は、術者等や患者が不用意に触れてしまわないように、例えば、ベース部材120の上面よりも突出しないように設けることができる。
図1、図4に示すように、サポート部材130の収納部136にベース部材120を収納した状態において、サポート部材130の第2窓部131とベース部材120の第1窓部125は、平面視上において重なるように配置される。したがって、術者等は、図2に示すように、止血部材100を肢体Aに装着した状態において、各窓部125、131を介して穿刺部位p1を容易に確認することができる。
弾性部材140は、図4に示すように、サポート部材130の収納部136に配置している。弾性部材140の一端部(孔部133側の端部)は、サポート部材130に固定している。また、弾性部材140の一端部と反端側に位置する他端部(孔部133側と反対側に位置する端部)は、複数の針部材110に固定している。弾性部材140は、例えば、コイルバネで構成することができる。ただし、弾性部材140の具体的な構造や材質等は特に限定されない。
弾性部材140は、図4に示すように、弾性部材140を伸長させる方向(図4の上下方向)の弾性力を持つ。そのため、図4に示すように、弾性部材140が孔部133側に押圧されていない第1状態では、複数の針部材110が孔部133から突出しない。一方で、図7に示すように、複数の針部材110が一体的に接続されたベース部材120が孔部133側に押圧されて、弾性部材140が収縮した第2状態では、複数の針部材110が孔部133から突出する。なお、弾性部材140に付与した押圧力を解除すると、弾性部材140は自然状態に復元する。これにより、複数の針部材110は、孔部133から離間して、弾性部材140が圧縮する前の初期位置に配置される。
本実施形態では、図3に示すように、注入部127とベース部材120が接続されている。そのため、注入部127をサポート部材130の収納部136へ押し込むことにより、複数の針部材110が接続されたベース部材120を孔部133側へ移動させることができる。
図11に示すように、注入部127には、例えば、シリンジ等の流体供給具800を接続することができる。術者等は、流体供給具800のノズル等を注入部127に接続することができる。図11では、術者等は、流体供給具800を注入部127に接続した状態で、流体供給具800を孔部133側へ押し込むことにより、複数の針部材110及びベース部材120を孔部133側へ移動させることができる。術者等は、複数の針部材110を孔部133から突出させた状態で、流体供給具800を使用して注入部127の内腔128へ流体fを供給することにより、注入部127の内腔128、ベース部材120の空間部121、複数の針部材110の内腔113を介して、穿刺部位p1の周囲を囲む皮下組織tへ流体fを注入することができる(図11を参照)。
注入部127は、図1、図2、図6に示すように、注入部127が孔部133側へ押圧されていない状態において、サポート部材130の外部へ突出する位置に配置している。このように注入部127を配置することにより、注入部127に対して流体供給具800を容易に接続することが可能になる。なお、サポート部材130の周方向において注入部127を設ける位置や注入部127の個数等は特に限定されない。
止血デバイス10で使用する流体fとしては、例えば、生体吸収性を備える公知の材料を使用することができる。一例として、ヒアルロン酸、コラーゲン、ゼラチン、グリセリン、増粘多糖類(カラギーナン等)、アルギン酸ナトリウムを主成分に含む液体、生分解性のゲル等を使用することができる。
<固定部材>
固定部材200は、図1、図2に示すように、止血部材100を接続可能な保持部材210と、保持部材210に接続され、肢体Aに巻き付け可能なベルト部材230と、リング部材213とベルト部材230を連結するヒンジ部材220と、を有する。なお、一部の図面(例えば、図5~図7)ではベルト部材230及びヒンジ部材220の図示を省略している。
保持部材210は、穿刺部位p1を視認可能にする第3窓部211と、第3窓部211の周囲を囲む円環形状のリング部材213と、を有する。
図1、図2、図7に示すように、保持部材210のリング部材213は、リング部材213の中心部側に形成された空間で構成されている。保持部材210は、サポート部材130と相似形状をなし、かつ、サポート部材130よりも外形が大きい。そのため、図2、図7に示すように、リング部材213の内周側にサポート部材130を収納することができる。
図5に示すように、リング部材213の内周面には、凹部215が形成されている。凹部215は、サポート部材130の外周面に形成された凸部135が係合可能である。そのため、図6、図7に示すように、リング部材213の内周側にサポート部材130を配置すると、凸部135と凹部215が係合して、サポート部材130とリング部材213が接続される。なお、凸部135及び凹部215の具体的な形状や位置、構造等は特に限定されない。例えば、リング部材213側に凸部を設けたり、サポート部材130側に凹部を設けたりしてもよい。また、サポート部材130とリング部材213を接続するための構造は凸部135及び凹部215のみに限定されない。例えば、磁石や接着剤等を利用してサポート部材130とリング部材213を接続する形態を採用してもよい。
図2、図6に示すように、保持部材210の第3窓部211は、第1窓部125及び第2窓部131よりも大きく形成されている。リング部材213にサポート部材130を接続した状態において、保持部材210の第3窓部211と、ベース部材120の第1窓部125と、サポート部材130の第2窓部131は、平面視上において重なる位置に配置される。そのため、術者等は、図2に示すように、止血デバイス10を患者の肢体Aに装着した状態において、各窓部125、131、211を介して穿刺部位p1を容易に確認することができる。
ヒンジ部材220は、第1ヒンジ部221と、第2ヒンジ部222と、を有する。第1ヒンジ部221は、第3窓部211を間に挟んで第2ヒンジ部222と対向した位置に配置している。第1ヒンジ部221及び第2ヒンジ部222は、各ベルト部231、232を揺動可能に支持する軸部226を有する(図18を参照)。なお、各ヒンジ部221、222の具体的な構造は特に限定されない。
ベルト部材230は、第1ヒンジ部221に連結された第1ベルト部231と、第2ヒンジ部222に連結された第2ベルト部232と、を有する。各ベルト部231、232は、例えば、可撓性を備える帯状の部材等で構成することができる。
第1ベルト部231の一端部(第1ヒンジ部221に接続された端部と反対側の端部)の外面(肢体A側に配置される面と反対側の面)には、第1連結部233aを配置している。第2ベルト部232の一端部(第2ヒンジ部222に接続された端部と反対側の端部)の内面(肢体A側に配置される面)には、第1連結部233aと連結分離可能な第2連結部233bを配置している。各連結部233a、233bは、例えば、面ファスナーの雄側又は雌側で構成することができる。なお、各連結部233a、233bは、例えば、各ベルト部231、232同士を連結及び分離することが可能であれば、具体的な構成は特に限定されない。また、各連結部233a、233bを配置する具体的な位置や個数も特に限定されない。
次に、図8~図13を参照して、止血デバイス10の使用例を説明する。なお、図8~図13は、図2に示す矢印8A-8A方向の断面に対応した図である。また、図8~図13の矢印b1は血管Bの血流方向を示す。
図8に示すように、術者等は、穿刺部位p1、p2を肢体Aに形成するにあたり、保持部材210を肢体Aに装着する。術者等は、各ベルト部231、232を肢体Aに巻き付ける。また、術者等は、各ベルト部231、232に配置した各連結部233a、233b同士を連結することにより、保持部材210を肢体Aに固定する。
術者等が保持部材210を肢体Aに固定すると、保持部材210の直下付近に位置する皮下組織tに対して血管B側に向かう押圧力が付与される。
図9には、保持部材210の第3窓部211を介して、患者の皮膚表層側から血管B内へイントロデューサー700のシースチューブ710を挿入した状態を示している。血管Bは、例えば、患者の手首を走行する橈骨動脈である。ただし、血管Bは、手技の内容等に応じて任意に選択することができ、特に限定されない。
術者等は、例えば、血管B内を流れる血流方向b1に対向する方向へ向けてイントロデューサー700を挿入することができる。術者等は、イントロデューサー700を介して各種の医療デバイスを患者の治療対象部位へ送達し、治療や診断を実施することができる。なお、術者等は、イントロデューサー700を使用した手技に先立ち、イントロデューサー700のシースチューブ710を血管B内に導入するために、血管壁Bwまで達する穿孔(穿刺部位)p1を皮下組織tに形成する。また、術者等は、皮下組織tにある血管Bの血管壁Bwに穿孔(穿刺部位)p2を形成する。
保持部材210には第3窓部211が形成されている。そのため、術者等は、保持部材210を肢体Aに装着した状態で、第3窓部211を介して穿刺部位p1、p2を形成することができる。同様に、術者等は、保持部材210を肢体Aに装着した状態で、第3窓部211及び各穿刺部位p1、p2を介してイントロデューサー700のシースチューブ710を血管B内に導入することができる。
図10に示すように、術者等は、止血部材100を保持部材210に接続する。術者等は、止血部材100を保持部材210に接続する際、ベース部材120の第1窓部125及びサポート部材130の第2窓部131にイントロデューサー700を通すことにより、止血部材100がイントロデューサー700と干渉することを防止できる。そのため、術者等は、止血部材100を保持部材210に容易に接続することができる。
術者等が止血部材100を保持部材210に接続する際、弾性部材140は弾性力により伸長した状態を維持する。したがって、術者等は、止血部材100を保持部材210に接続する際、複数の針部材110が肢体Aに穿刺されることを防止できる。
図11に示すように、術者等は、流体供給具800をベース部材120の注入部127に接続する。術者等は、流体供給具800を肢体A側へ押し込むことにより、ベース部材120及び複数の針部材110を肢体A側へ移動させる。術者等が複数の針部材110を押圧して肢体A側へ移動させると、複数の針部材110が孔部133から突出して肢体Aに穿刺される。術者等は、複数の針部材110が肢体Aに穿刺された状態で流体供給具800から針部材110の内腔113へ流体fを供給することにより、穿刺部位p1の周囲を囲む皮下組織tへ流体fを注入することができる。
術者等は、皮下組織tに流体fを注入している間、各窓部125、131、211を介して穿刺部位p1の状態を確認することができる。また、本実施形態に係る止血デバイス10は、複数の針部材110が第1窓部125を囲む位置に配置されている。そのため、術者等は、図11に示すように、複数の針部材110から穿刺部位p1の周囲を囲む皮下組織tへ流体fを注入することにより、穿刺部位p1に位置合わせされた第1窓部125の周囲を囲む位置に流体fを適切に配置することができる。術者等が穿刺部位p1の周囲を囲む皮下組織tへ流体fを注入すると、流体fにより、穿刺部位p1の周囲を囲む皮下組織tが穿刺部位p1を塞ぐように膨隆(拡張)する。また、穿刺部位p1の周囲を囲む皮下組織tが膨隆することにより、拡張した皮下組織t付近に位置する穿刺部位p2に対しても穿刺部位p2を塞ぐ方向の力が作用する。
また、本実施形態に係る止血方法では、術者等が穿刺部位p1の周囲を囲む皮下組織tへ流体fを注入した後、患者の肢体Aにおいて保持部材210が配置された箇所の周辺の皮下組織tには、サポート部材130により、血管B側に向かう方向の押圧力を付与することができる。そのため、図11に示すように、血管壁Bw付近には、皮下組織tが血管B側に突出した突出部taが形成される。突出部taが形成された状態は、止血デバイス10が肢体Aに装着されている間、維持される。また、この止血方法によれば、血管壁Bw付近に注入した流体fにより血管壁Bwの一部が血管Bの内側へ突出するように変形するため、血管壁Bw付近のずり応力を高め、穿刺部位p2の周囲における血小板粘着・凝集反応を促進することができる。そのため、本実施形態における止血方法は、穿刺部位p2に血小板を凝縮させ易くすることができ、穿刺部位p2の血栓止血を促進することができる。
また、本実施形態に係る止血方法では、術者等は、ベース部材120が接続された保持部材210を肢体Aに固定した状態で、複数の針部材110から流体fを穿刺部位p1の周囲を囲む皮下組織tへ注入する。術者等は、保持部材210が肢体Aに固定された状態で複数の針部材110から流体fを皮下組織t内へ注入するため、流体fの注入位置を安定させることができる。また、術者等は、保持部材210により肢体Aの皮膚表層側から穿刺部位p1の周囲を囲む皮下組織t周辺を押さえ付けた状態で流体fを注入することができるため、皮下組織tに注入した流体fが皮下組織t内で拡散するのを防止することができる。
図12に示すように、術者等は、流体fの注入を終えると、流体供給具800を注入部127から取り外す。また、術者等は、ベース部材120に付与していた押圧力を解除する。術者等がベース部材120に付与していた押圧力を解除すると、弾性部材140が弾性力により伸長する。弾性部材140が自然状態に復元することにより、弾性部材140と接続された複数の針部材110が肢体Aから離間する方向へ移動し、肢体Aから抜去される。
図13に示すように、術者等は、止血デバイス10を肢体Aに装着した状態でイントロデューサー700を血管B、穿刺部位p2、及び穿刺部位p1から抜去する。術者等は、注入した流体fによって膨隆させた皮下組織tにより、穿刺部位p1、p2を塞いだ状態に維持することができる。これにより、術者等は、穿刺部位p1、p2を効果的に止血することができる。
また、穿刺部位p1、p2を止血している間、突出部ta付近の血管壁Bw付近では血流のずり応力が高くなる。術者等は、上記のように血管壁Bw付近のずり応力を高めることで、血小板粘着・凝集反応を促進することができる。そのため、穿刺部位p2付近に血小板を凝縮させ易くすることができ、穿刺部位p2の血栓止血を促進することができる。
術者等は、流体fを皮下組織tに注入した後、止血デバイス10を肢体Aから取り外す。術者等は、止血デバイス10を肢体Aから取り外した後、例えば、穿刺部位p1に止血用のテープ材等を貼り付けることができる。
以上の手順により、術者等は、流体fにより膨隆した皮下組織tにより穿刺部位p1、p2を塞ぐことで止血を行うことができる。そのため、本手順による止血方法は、拡張させたバルーン等により穿刺部位p1、p2に対して圧迫力を付与する止血方法と比較し、血管Bへの過加圧圧迫が発生することを好適に防止できる。
術者等は、生体吸収性の材料で構成された流体fを止血に使用した場合、時間の経過とともに流体fを患者の生体内で分解及び吸収させることができる。そのため、術者等は、流体fを皮下組織t内に注入した後、流体fによる穿刺部位p1、p2の止血状態を制御する必要がない。したがって、術者等は、止血に要する作業負担が軽減する。
なお、術者等は、止血デバイス10を装着した状態で止血を継続してもよい。術者等は、止血デバイス10を肢体Aに装着した状態で止血を継続した場合においても、各窓部125、131、211を介して穿刺部位p1の止血状態を容易に確認することができる。
以上のように、本実施形態に係る止血デバイス10は、肢体Aに形成された穿刺部位p1に配置するように構成された止血部材100を有する。止血部材100は、流体fを排出可能な開口部111を有する複数の針部材110と、複数の針部材110の各内腔113と連通する空間部121を備えるベース部材120と、を備える。ベース部材120は、止血部材100が肢体Aに取り付けられた状態において、穿刺部位p1を視認可能にする第1窓部125と、ベース部材120の空間部121へ流体を注入可能な注入部127と、を有する。複数の針部材110は、第1窓部125を囲む位置に配置するように構成されている。
上記のように構成された止血デバイス10は、穿刺部位p1の周囲に配置された流体fにより穿刺部位p1、p2を塞ぐことで止血を行うことができる。そのため、止血デバイス10を使用した止血では、拡張させたバルーン等により穿刺部位p1、p2に対して圧迫力を付与する止血方法と比較し、血管Bへの過加圧圧迫の発生を好適に防止できる。また、術者等は、止血部材100を肢体Aに装着した状態においてもベース部材120の第1窓部125を介して穿刺部位p1の止血状態を容易に確認することができる。また、術者等は、第1窓部125を囲む位置に配置された複数の針部材110から流体fを注入することにより、穿刺部位p1の周囲を囲む皮下組織tへ流体fを適切に配置することができる。したがって、術者等は、流体fにより膨隆した皮下組織tにより、穿刺部位p1、p2を効果的に止血することができる。
また、止血デバイス10は、ベース部材120を収納可能なサポート部材130と、ベース部材120とサポート部材130との間に配置される弾性部材140と、を備える。サポート部材130は、穿刺部位p1を視認可能にする第2窓部131と、サポート部材130を貫通する孔部133と、を有する。サポート部材130は、弾性部材140が孔部133側に押圧されていない第1状態では、複数の針部材110が孔部133から突出せず、ベース部材120が孔部133側に押圧されて、弾性部材140が収縮した第2状態では、複数の針部材110が孔部133から突出するように構成されている。
上記のように構成された止血デバイス10は、ベース部材120を押圧して弾性部材140を第2状態とすることにより、複数の針部材110を孔部133から突出させて肢体Aに穿刺することができる。また、弾性部材140が第1状態にあるときは、孔部133から複数の針部材110が突出しないため、複数の針部材110が肢体Aに意図せずに穿刺されることを防止できる。また、術者等は、止血部材100を肢体Aに装着した状態においてもベース部材120の第1窓部125及びサポート部材130の第2窓部131を介して穿刺部位p1の止血状態を容易に確認することができる。
また、止血デバイス10は、止血部材100を肢体Aに対して固定するように構成された固定部材200を備える。固定部材200は、止血部材100を接続するように構成された保持部材210と、保持部材210に接続され、肢体Aに巻き付けするように構成されたベルト部材230と、を有する。
したがって、術者等は、止血デバイス10を肢体Aに装着した状態で、イントロデューサー700や各種のカテーテルデバイスを使用した手技並びに止血デバイス10を使用した止血を実施することができる。
また、保持部材210は、穿刺部位p1を視認可能にする第3窓部211と、第3窓部211の周囲を囲む円環形状のリング部材213と、を有する。
上記のように構成された止血デバイス10は、保持部材210を肢体Aに装着した状態において、術者等が第3窓部211を介して穿刺部位p1を確認することが可能になる。また、術者等は、ベース部材120が接続された保持部材210を肢体Aに固定した状態で、ベース部材120の複数の針部材110から流体fを注入することにより、流体fの注入位置を安定させることができる。また、術者等は、肢体Aの皮膚表層側から流体fが注入される皮下組織t周辺を保持部材210により押さえ付けることができるため、皮下組織tに注入された流体fが皮下組織t内で拡散するのを防止することができる。これにより、術者等は、流体fを使用した穿刺部位p1、p2の止血効果を高めることができる。
また、本実施形態に係る止血方法は、肢体Aに形成された穿刺部位p1の周囲の皮下組織tに針部材を挿入し、針部材を介して皮下組織tの内部に流体fを注入し、針部材を介して皮下組織tの内部に流体を注入することは、穿刺部位p1を塞ぐ方向に穿刺部位p1の周囲の皮下組織tの一部を膨隆させ、流体fを皮下組織tの内部に保持させることで、皮下組織tの一部が膨隆した状態を維持する。
上記の止血方法によれば、穿刺部位p1の周囲に注入した流体fにより穿刺部位p1、p2を塞ぐことで止血を行うことができる。そのため、上記の止血方法は、拡張させたバルーン等により穿刺部位p1、p2に対して圧迫力を付与する止血方法と比較し、血管への過加圧圧迫の発生を好適に防止できる。
次に、上述した第1実施形態の変形例を説明する。変形例の説明では、第1実施形態において既に説明した内容は適宜省略する。また、変形例において特に説明しない内容については、第1実施形態と実質的に同一のものとすることができることとする。
(変形例1)
図14は変形例1に係る止血デバイス10Aの斜視図であり、図15は変形例1に係る止血デバイス10Aの使用例を模式的に示す断面図である。なお、図15は止血デバイス10Aにより皮下組織tに流体fを注入した状態を示している。
変形例1に係る止血デバイス10Aはサポート部材130の構造が前述した実施形態に係る止血デバイス10と異なる。
図14及び図15に示すように、変形例1に係るサポート部材130は、サポート部材130の肢体A側に配置される底部に設けられたフィルム部材139aを有する。
フィルム部材139aは、サポート部材130の第2窓部131と平面視上において重なる位置に配置されている。フィルム部材139aは、例えば、樹脂製の膜材で構成することができる。また、フィルム部材139aは、フィルム部材139aを介して術者が穿刺部位p1を確認することが可能となるように無色透明、有色透明、半透明等で構成されていることが好ましい。フィルム部材139aは、例えば、サポート部材130に融着や接着等で固定することができる。
術者等は、イントロデューサー700のシースチューブ710を抜去した状態で止血デバイス10Aを肢体Aに装着することができる。図15に示すように、術者等は、変形例1に係る止血デバイス10Aを使用して止血を実施する際、肢体Aの皮膚表層に配置したフィルム部材139aにより、肢体Aの皮膚表層を血管B側へ押さえ付けることができる。そのため、変形例1に係る止血デバイス10Aを使用した止血方法では、術者等が穿刺部位p1の周囲を囲む皮下組織tへ流体fを注入した後、フィルム部材139a、サポート部材130及び保持部材210が配置された箇所の周辺の皮下組織tには、フィルム部材139aやサポート部材130により、血管B側に向かう方向の押圧力を付与することができる。そのため、図15に示すように、血管壁Bw付近には、皮下組織tが血管B側に突出した突出部taが形成される。突出部taが形成された状態は、止血デバイス10Aが肢体に装着されている間、維持される。したがって、術者等は、穿刺部位p2付近の血管壁Bw付近の血流のずり応力をより一層高めることで、穿刺部位p2の血栓止血を促進することができる。
なお、変形例1に係る止血デバイス10Aは、サポート部材130にフィルム部材139aを配置しているが、フィルム部材139aは、ベース部材120の第1窓部125に配置してもよい。その場合、サポート部材130は、サポート部材130にフィルム部材139aを設けたベース部材120を装着できるように、サポート部材130の内側の側壁の一部をなくすことができる。また、サポート部材130には、ベース部材120のサポート部材130への装着状態を維持できるように、図33に示したロック機構135Aを設けることができる。
(変形例2)
図16及び図17は変形例2に係る止血デバイスの断面図である。
変形例2に係る止血デバイスは、止血部材100Bがサポート部材130を備えていない。そのため、止血部材100Bはベース部材120に配置された複数の針部材110が弾性部材140(図4を参照)と接続されていない。
止血部材100Bのベース部材120は、図17に示すように、固定部材200の保持部材210に接続可能に構成している。なお、保持部材210には、ベース部材120の保持部材210への接続状態を維持できるように、図33に示すようなロック機構135Aを設けることができる。
術者等は、変形例2に係る止血デバイスを使用して止血を行う際、固定部材200を肢体Aに装着する。術者等は、肢体Aに装着した固定部材200の保持部材210にベース部材120を接続する。術者等は、保持部材210を介してベース部材120を肢体Aに固定することにより、図17に示すように、保持部材210の底面側から複数の針部材110を突出させることができる。これにより、術者等は、複数の針部材110を肢体Aに穿刺することができる。また、術者等は、肢体Aに穿刺した複数の針部材110の開口部111を介して皮下組織t内に流体fを注入することができる。術者等は、流体fの注入後、保持部材210からベース部材120を取り外すことで、肢体Aを穿刺している針部材を取り外すことができる。
変形例2に係る止血デバイスを使用した止血方法では、穿刺部位p1、p2の止血を開始する際、ベルト部材230(図1を参照)を肢体Aに強く締め付けることにより、保持部材210が配置された箇所の周辺の皮下組織tに血管B側に向かう方向の押圧力を付与することができる。そのため、術者等は、このような操作をすることで、皮下組織tに突出部taを形成してもよい。
術者等は、変形例2に係る止血デバイスを使用することにより、前述した第1実施形態に係る止血デバイス10を使用した場合と同様に、注入した流体fにより膨隆した皮下組織tにより穿刺部位p1、p2を塞いで止血することができる。そのため、変形例2に係る止血デバイスを使用した止血では、拡張させたバルーン等により穿刺部位p1、p2に対して圧迫力を付与する止血方法と比較し、血管Bへの過加圧圧迫の発生を好適に防止できる。
(変形例3)
図18は変形例3に係る止血デバイスの使用例を模式的に示す断面図である。なお、図18は、血管Bの走行方向と直交する方向の断面図(図2の矢印18A-18Aで示す断面に対応する断面図)を示す。
図18に示すように、変形例3に係る止血デバイスの固定部材200が備える第1ヒンジ部221及び第2ヒンジ部222は、保持部材210の内面側(第3窓部211が設けられた側)に向けて突出する凸部225を有する。
術者等は、穿刺針等で血管Bの穿刺を行う前に、変形例3に係る止血デバイスを肢体Aに装着する。術者等は、図18に示すように、固定部材200の保持部材210を肢体Aに固定する。術者等は、各ヒンジ部221、222に接続された各ベルト部231、232を肢体Aに巻き付ける。術者等は、肢体Aに巻き付けた各ベルト部231、232に設けられた各連結部233a、233b同士(図1を参照)を連結することにより、固定部材200を固定する。
術者等が固定部材200を肢体Aに固定すると、各ヒンジ部221、222に設けられた凸部225が肢体Aの皮膚表層を押圧する。術者等は、各ヒンジ部221、222により保持部材210の内面側に向けて押圧力を付与することができる。
図18に示すように、各ヒンジ部221、222は、保持部材210の対向する位置に配置している。そのため、術者等は、肢体Aに対して各ヒンジ部221、222の間に配置された血管Bを挟み込む方向に押圧力を付与することができる。それにより、術者等は、血管Bが血管Bの走行方向と直交する方向に移動することを抑制できる。術者等は、血管Bが移動することを抑制した状態で肢体Aに穿刺部位p1、p2を形成するための穿刺を行うことができる。そのため、術者等は、血管Bを容易に穿刺することができる。
各ヒンジ部221、222は、例えば、一方のヒンジ部を他方のヒンジ部よりも保持部材210の内側へより大きく突出する凸部を有するように構成することができる。例えば、橈骨動脈を止血する場合、橈骨動脈が手首の外側へ移動することを防止するために、手首の外側に配置されるヒンジ部の凸部を大きく形成することができる。なお、手首の外側に配置されるヒンジ部は、右手首の橈骨動脈を止血する場合、手の掌を上側に向けた際に患者から見て右側に配置されるヒンジ部であり、左手首の橈骨動脈を止血する場合、手の掌を上側に向けた際に患者から見て左側に配置されるヒンジ部である。
各ヒンジ部221、222の具体的な断面形状は図18に示す形状のみに限定されることはない。
(変形例4)
図19は変形例4に係る止血デバイスの使用例を模式的に示す断面図である。
図19に示すように、変形例4に係る止血デバイスが備える複数の針部材110(110a、110c)は、ベース部材120の第1窓部125側に向けて傾斜している。なお、保持部材210には、ベース部材120の保持部材210への接続状態を維持できるように、図33に示すようなロック機構135Aを設けることができる。
術者等は、変形例4に係る止血デバイスを使用して皮下組織tに流体fを注入することにより、流体fを穿刺部位p1に、より近接した位置に配置することができる。そのため、術者等は、流体fにより膨隆させた皮下組織tによってより一層効果的に穿刺部位p1、p2を塞ぐことができる。術者等は、流体fの注入後、保持部材210からベース部材120を取り外すことで、肢体Aを穿刺している針部材を取り外すことができる。
変形例4に係る止血デバイスを使用した止血方法では、図19に示すように、穿刺部位p1、p2の止血を開始する際、ベルト部材230(図1を参照)を肢体Aに強く締め付けることにより、保持部材210が配置された箇所の周辺の皮下組織tに血管B側に向かう方向の押圧力を付与することができる。術者等は、このような操作をすることで、皮下組織に突出部taを形成することができる。
なお、複数の針部材110が第1窓部125側に向けて傾斜する角度は特に限定されない。また、図19に示す変形例4では、二つの針部材110a、110cが第1窓部125側に向けて傾斜しているが、針部材は少なくとも1つが傾斜している限り、上記の効果が発揮され得る。したがって、傾斜した針部材の個数は特に限定されない。
(変形例5)
図20は変形例5に係る止血デバイスの使用例を模式的に示す断面図である。
変形例5に係る止血デバイスでは、複数の針部材110は、第1針部材110aと、第1針部材110aよりも長い第2針部材110cと、を有する。また、第1針部材110aは、ベース部材120の第1窓部125を間に挟んで第2針部材110cと対向する位置に配置される。なお、保持部材210には、ベース部材120の保持部材210への接続状態を維持できるように、図33に示すようなロック機構135Aを設けることができる。
第1針部材110aは、イントロデューサー700のシースチューブ710の挿入位置(穿刺部位p1、p2が形成された位置)よりも血管Bの血流方向b1の上流側(図20の右側)の位置で肢体Aに穿刺することができる。また、第2針部材110cは、イントロデューサー700のシースチューブ710の挿入位置(穿刺部位p1、p2が形成された位置)よりも血管Bの血流方向b1の下流側(図20の左側)の位置で肢体Aに穿刺することができる。術者等は、上記の位置で第1針部材110a及び第2針部材110cを肢体Aに穿刺することにより、シースチューブ710の挿入位置(穿刺部位p1、p2が形成された位置)よりも血管Bの血流方向b1の上流側に、第2針部材110cよりも短い第1針部材110aを配置できる。そのため、術者等は、第2針部材110cが血管Bの血流方向b1の上流側に向けて傾斜した状態で挿入されたシースチューブ710と接触することを防止できる。なお、術者等は、流体fの注入後、保持部材210からベース部材120を取り外すことで、肢体Aを穿刺している針部材を取り外すことができる。
変形例5に係る止血デバイスを使用した止血方法では、図20に示すように、穿刺部位p1、p2の止血を開始する際、ベルト部材230(図1を参照)を肢体Aに強く締め付けることにより、保持部材210が配置された箇所の周辺の皮下組織tに血管B側に向かう方向の押圧力を付与することができる。術者等は、このような操作をすることで、皮下組織に突出部taを形成することができる。
(変形例6)
図21~図23は変形例6に係る止血デバイスの使用例を模式的に示す平面図であり、図24及び図25は変形例6に係る止血デバイスの使用例を模式的に示す断面図である。
図21に示すように、変形例6に係る止血デバイスの保持部材210は、拡張可能な第1領域219a、第2領域219b、第3領域219c、及び第4領域219dを有する。
第1領域219aと第2領域219bは、第3窓部211を間に挟んで対向する位置に配置している。また、第3領域219cと第4領域219dは第3窓部211を間に挟んで対向する位置に配置している。
保持部材210の各領域219a、219b、219c、219dは、拡張及び収縮可能なバルーンで構成している。第1領域219aには、第1領域219aを拡張するための流体(液体や気体)を注入可能にする注入部217を設けている。また、第1領域219aと対向する位置に配置された第2領域219bには、第2領域219bを拡張するための流体を注入可能にする注入部217を設けている。
第1領域219aと第3領域219cとの間には、第1領域219aと第3領域219cとを仕切る仕切り部218aを設けている。同様に、第1領域219aと第4領域219dとの間には、第1領域219aと第4領域219dとを仕切る仕切り部218bを設けている。
第2領域219bと第3領域219cとの間には、第2領域219bと第3領域219cとを仕切る仕切り部218cを設けている。同様に、第2領域219bと第4領域219dとの間には、第2領域219bと第4領域219dとを仕切る仕切り部218dを設けている。
各仕切り部218a、218bは、第1領域219aの内圧の増加に応じて破断するように構成している。また、各仕切り部218c、218dは、第2領域219bの内圧の増加に応じて破断するように構成されている各仕切り部218a、218b、218c、218dは、例えば、膜状の部材や破断可能なシール部等で構成することができる。
術者等は、穿刺針等で血管の穿刺を行う前に、変形例6に係る止血デバイスを患者の肢体Aに装着する。術者等は、図21に示すように、第1領域219a及び第2領域219bが血管Bを間に挟んで対向するように止血デバイスを配置する。より具体的には、術者等は、第1領域219a及び第2領域219bは、図21に示す平面視において血管Bの走行方向と直交する方向で対向するように配置することができる。
術者等は、保持部材210を患者の肢体Aに固定した状態で、第1領域219a及び第2領域219bに拡張用の流体を注入する。術者等が第1領域219a及び第2領域219bに拡張用の流体を注入すると、図22に示すように、第1領域219a及び第2領域219bが拡張する。第1領域219a及び第2領域219bが拡張すると、図24に示すように、第1領域219a及び第2領域219bが血管Bの移動(血管Bの走行と交差する方向への移動)を防止するように拡張力を付与する。したがって、術者等は、第1領域219a及び第2領域219bを拡張させた状態で穿刺部位p1、p2を形成するための穿刺を実施することにより、血管Bの移動を防止しつつ、容易に血管Bを穿刺することができる。
術者等は、穿刺部位p1、p2を形成した後、第1領域219a及び第2領域219bへ拡張用の流体をさらに注入する。術者等が第1領域219a及び第2領域219bの内圧をさらに大きくすると、各仕切り部218a、218b、218c、218dが破断して、各領域219a、219b、219c、219d同士が連通する。各領域219a、219b、219c、219d同士が連通することにより、第3領域219c及び第4領域219dへ拡張用の流体が移動する。止血器具は、各領域219a、219b、の拡張により、血管Bを固定し、穿刺時に血管Bが垂直方向に逃げるのを防止する。そのため、従者等は、シースチューブを挿入する前の穿刺操作を容易に行うことができる。また、術者等は、保持部材210を図23に示すように円環形状に変形させることができる。このように保持部材210が変形すると、穿刺部位p1、p2の周囲に対して保持部材210から押圧力を付与することができる。したがって、穿刺部位p1の周囲へ流体fを注入することにより、拡張した皮下組織tにより穿刺部位p1、p2を効果的に止血することができる。また、術者等は、保持部材210により穿刺部位p1の周囲を覆うことにより、皮下組織tに注入した流体fが皮下組織t内で拡散することを防止できる。したがって、止血効果をより一層高めることができる。なお、変形例6に係る止血デバイスでは、流体fの注入後、術者等がベース部材120に付与していた押圧力を解除すると、弾性部材140が弾性力により伸長する。そのため、弾性部材140が自然状態に復元することにより、弾性部材140と接続された複数の針部材110a、110b、110c、110dが肢体Aから離間する方向へ移動し、肢体Aから抜去される。
変形例6に係る止血デバイスを使用した止血方法では、図21に示すように、止血デバイスを患者の肢体Aに装着する際、ベルト部材230を肢体Aに強く締め付ける。これにより、変形例6に係る止血デバイスは、術者等が保持部材210の各領域219a、219b、219c、219dを拡張した際、保持部材210の各領域219a、219b、219c、219dが配置された箇所の周辺の皮下組織tに押圧力を付与することができる。これにより、術者等は、止血デバイスの保持部材210の各領域219a、219b、219c、219dを拡張させることで、血管Bの移動を防止したり、図25に示すように、皮下組織tに突出部taを形成したりすることができる。
なお、各領域219a、219b、219c、219dは拡張可能であれば具体的な構成は限定されない。例えば、各領域219a、219b、219c、219dはバルーン以外の構造を有していてもよい。また、各仕切り部218a、218b、218c、218dの具体的な構成も特に限定されない。各仕切り部218a、218b、218c、218dは、例えば、各領域219a、219b、219c、219d間における拡張用の流体の移動を制御可能な弁等で構成することも可能である。
次に、本発明の第2実施形態に係る止血デバイス及び止血方法を説明する。第2実施形態の説明では、第1実施形態において既に説明した内容は適宜省略する。また、第2実施形態において特に説明しない内容については、第1実施形態と実質的に同一のものとすることができることとする。
第2実施形態で説明するように、本発明に係る止血デバイス及び止血方法は、針部材を介して注入した流体fにより膨隆された皮下組織tにより、穿刺部位p1、p2を塞いで止血することが可能な限り、具体的な形態は特に限定されない。
(第2実施形態)
図26及び図27には、第2実施形態に係る止血デバイス400及び止血デバイス400を使用した止血方法を模式的に示す。
止血デバイス400は、針部材410と、針部材410を収容可能な収容部材420と、針部材410と収容部材420とを連結する連結部430と、を有する。
針部材410の先端部には返し形状が設けられている。また、針部材410の先端には流体fを吐出可能な開口部が形成されている。
術者等は、止血デバイス400を使用した止血を開始するにあたり、図26に示すように、穿刺部位p1へ止血デバイス400を挿入する。術者等は、図27に示すように、針部材410の先端を血管B内に配置する。術者等は、血管B内に配置した針部材410の先端を収容部材420から露出させる。術者等は、図28に示すように、血管B内から針部材410の先端を皮下組織tに穿刺する。術者等は、針部材410を介して皮下組織tへ流体fを注入する。
止血デバイス400を使用した止血方法によれば、前述した第1実施形態に係る止血デバイスと同様に、穿刺部位p1付近に注入した流体fによって拡張した皮下組織tにより、穿刺部位p1、p2を塞いで止血することができる。また、この止血方法によれば、血管Bに近接した位置へ流体fを注入することができるため、穿刺部位p2の周辺の皮下組織tに流体fを注入し、血種生成を防止することができる。また、この止血方法によれば、血管壁Bw付近に注入した流体fにより、血管壁Bwの一部が血管Bの内側へ突出して血管Bの内腔を狭めるように変形する。そのため、血管Bの内腔が狭まった箇所では、血流速度が増加し、血管B周辺でのずり応力が高まるため、血小板の血管壁Bwへの粘着凝集活性が増強される。そのため、穿刺部位p2に血小板を凝縮させ易くすることができ、穿刺部位p2の血栓止血を促進することができる。
(変形例)
次に、図29~図32を参照して、第2実施形態の変形例に係る止血方法及び止血デバイスを説明する。
図29及び図30には、第2実施形態の変形例に係る止血デバイス500及び止血デバイス500を使用した止血方法を模式的に示す。図31及び図32には、止血デバイス500の構造を簡略的に示す。なお、図31及び図32は吐出部510の軸方向と直交する方向の断面図である。
止血デバイス500は、図29、図31、図32に示すように、孔部511が設けられた吐出部510と、孔部511から突出可能に構成された針部材520と、針部材520が挿通可能な内腔541が形成されたシャフト部540と、を有する。
図31、図32に示すように、針部材520は、針部材520の内部と連通する内腔521aが設けられた本体部521と接続されている。内腔521aには流体fを流通させることが可能である。針部材520の先端には、流体fを吐出させること可能な開口部が形成されている。
術者等は、図29及び図31に示すように、針部材520を穿刺部位p1に送達する際、針部材520を吐出部510の内部に収容することができる。また、術者等は、本体部521を回転させることにより、図30及び図32に示すように、針部材520を孔部511から吐出させて、穿刺部位p1の周囲を囲む皮下組織tに穿刺することができる。術者等は、針部材520を穿刺部位p1の周囲を囲む皮下組織tに穿刺した状態で、針部材520を介して流体fを穿刺部位p1から皮下組織tに注入することができる。
止血デバイス500を使用した止血方法によれば、前述した第1実施形態に係る止血デバイスと同様に、穿刺部位p1付近に注入した流体fによって拡張した皮下組織tにより、穿刺部位p1、p2を塞いで止血することができる。また、この止血方法によれば、血管Bに近接した位置へ流体fを注入することができるため、穿刺部位p2の周辺位置の皮下組織tに流体fを注入することで、血種生成を防止することができる。また、この止血方法によれば、血管壁Bw付近に注入した流体fにより血管壁Bwの一部が血管Bの内側へ突出するように変形するため、血管壁Bw付近のずり応力を高めることで、血小板粘着・凝集反応を促進することができる。そのため、穿刺部位p2に血小板を凝縮させ易くすることができ、穿刺部位p2の血栓止血を促進することができる。
なお、止血デバイス500のように、穿刺部位p1から針部材を突出させて、穿刺部位p1の周囲を囲む皮下組織tに流体fを注入可能にするデバイスは、例えば、バルーン等の拡張部材を利用したもので構成することもできる。一例として、拡張部材に針部材を配置し、穿刺部位p1で拡張部材を拡張させることにより、針部材を穿刺部位p1の周囲を囲む皮下組織tに対して穿刺することができる。また、術者等は、拡張部材に設けられた拡張用の流体を供給するためのルーメンを介して流体fを送達することにより、拡張部材に設けられた針部材を介して流体fを皮下組織tに注入することができる。なお、拡張部材に針部材を設ける場合、拡張部材の外表面に比較的小さな針を配置した構成や、折り畳んだ拡張部材(バルーン)の内側に針を配置し、拡張とともに外部に針部材が露出される構成などを採用することができる。また、他の変形例として、穿刺部位p1に配置可能な管状部材と、管状部材に形成された側孔から突出可能な中空状の線材とを備える止血デバイスを利用することも可能である。このように構成した止血デバイスを使用する場合、術者等は、側孔から線材を突出させて皮下組織tに穿刺し、皮下組織tに穿刺した線材を介して流体fを注入することが可能となる。そのため、前述した変形例に係る止血デバイス500と同様に、穿刺部位p1から穿刺部位p1の周囲を囲む皮下組織tへ流体fを注入することが可能になる。
以上、実施形態および変形例を通じて本発明に係る止血デバイス及び止血方法を説明したが、本発明は明細書において説明した内容のみに限定されるものでなく、特許請求の範囲の記載に基づいて適宜変更することが可能である。
例えば、第1実施形態に係る止血デバイスは、サポート部材130を備えていない止血部材で構成することも可能である。また、各実施形態及び各変形例で説明した止血デバイス及び止血方法は、本願発明の効果が発揮され得る限り、任意に組み合わせることが可能である。
10、10A 止血デバイス
100、100B 止血部材
110 複数の針部材
110a 針部材(第1針部材)
110b 針部材
110c 針部材(第2針部材)
110d 針部材
111 開口部
113 内腔
120 ベース部材
121 空間部
125 第1窓部
127 注入部
128 内腔
130 サポート部材
131 第2窓部
133 孔部
135 凸部
136 収納部
139a フィルム部材
140 弾性部材
200 固定部材
210 保持部材
211 第3窓部
213 リング部材
215 凹部
217 注入部
218a、218b、218c、218d 仕切り部
219a、219b、219c、219d 第4領域
220 ヒンジ部材
221 第1ヒンジ部
222 第2ヒンジ部
225 凸部
230 ベルト部材
231 第1ベルト部
232 第2ベルト部
400 止血デバイス
410 針部材
420 収容部材
430 連結部
500 止血デバイス
510 吐出部
511 孔部
520 針部材
521 本体部
521a 内腔
540 シャフト部
541 内腔
700 イントロデューサー
710 シースチューブ
800 流体供給具
A 肢体
B 血管
Bw 血管壁
f 流体
p1 皮下組織の穿刺部位
p2 血管壁の穿刺部位
t 皮下組織(生体組織)
ta 皮下組織の突出部

Claims (8)

  1. 肢体に形成された穿刺部位に配置するように構成された止血部材を有し、
    前記止血部材は、流体を排出可能な開口部を有する複数の針部材と、前記複数の針部材の各内腔と連通する空間部を備えるベース部材と、を備え、
    記ベース部材は、前記止血部材が前記肢体に取り付けられた状態において、前記穿刺部位を視認可能にする第1窓部と、前記ベース部材の前記空間部へ流体を注入可能な注入部と、を有し、
    前記複数の針部材は、前記第1窓部を囲む位置に配置するように構成され
    前記ベース部材を収納可能なサポート部材と、
    前記ベース部材と前記サポート部材との間に配置される弾性部材と、をさらに備え、
    前記サポート部材は、前記穿刺部位を視認可能にする第2窓部と、前記サポート部材を貫通する孔部と、を有し、前記弾性部材が前記孔部側に押圧されていない第1状態では、前記複数の針部材が前記孔部から突出せず、前記ベース部材が前記孔部側に押圧されて、前記弾性部材が収縮した第2状態では、前記複数の針部材が前記孔部から突出するように構成される、ことを特徴とする止血デバイス。
  2. 前記サポート部材は、前記サポート部材の前記肢体側に配置される底部に設けられたフィルム部材を有する、請求項に記載の止血デバイス。
  3. 前記複数の針部材は、前記第1窓部側に向けて傾斜している、請求項1または2に記載の止血デバイス。
  4. 前記複数の針部材は、第1針部材と、前記第1針部材よりも長い第2針部材と、を有し、
    前記第1針部材は、前記第1窓部を間に挟んで前記第2針部材と対向する位置に配置される、請求項1~のいずれか1項に記載の止血デバイス。
  5. 前記止血部材を前記肢体に対して固定可能に構成された固定部材を備え、
    前記固定部材は、前記止血部材を接続可能に構成された保持部材と、前記保持部材に接続され、前記肢体に巻き付け可能に構成されたベルト部材と、を有する、請求項1~のいずれか1項に記載の止血デバイス。
  6. 前記保持部材は、前記穿刺部位を視認可能にする第3窓部と、前記第3窓部の周囲を囲む円環形状のリング部材と、を有する、請求項に記載の止血デバイス。
  7. 前記固定部材は、前記リング部材と前記ベルト部材を連結するヒンジ部材を有し、
    前記ヒンジ部材は、前記保持部材の内面側に向けて突出する凸部を有する、請求項に記載の止血デバイス。
  8. 前記保持部材は、拡張可能な第1領域、第2領域、第3領域、及び第4領域と、を有し、
    前記第1領域と前記第2領域は互いに対向する位置に配置され、前記第3領域と前記第4領域は互いに対向する位置に配置される、請求項のいずれか1項に記載の止血デバイス。
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