JP7388631B2 - ポンプ装置 - Google Patents

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Description

本発明は、ポンプ装置に関し、詳しくは、軸スラスト力を抑制可能なポンプ装置に関するものである。
従来より、主板と側板を有する羽根車をケーシング内に備えた所謂クローズド型のシールレスポンプは、構造上液漏れが発生しづらいことから、信頼性、安全性が求められる場所に多く使用されている。
一方、一般的なシールレスポンプは、羽根車の回転軸がモータの回転軸に直接接続されていない構造のため、例えば、回転により図3に示すポンプ装置1の羽根車2の主板22とポンプケーシング3の主板側32の間及び、羽根車2の側板21とポンプケーシング3の側板側31の間に発生する圧力差によって軸23に軸スラスト力が生じる。これにより羽根車2の一部とポンプケーシング3が接触し、ポンプケーシング内部のライナリング等の部品摩耗や、ポンプ効率が低下するという問題があった。
このような問題に対して、軸スラスト力の低減を目的にしたポンプケーシングを用いたポンプ装置が開発されている。例えば、特許文献1には、ポンプケーシングと羽根車の主板側又は側板側のいずれか一方との間の隙間に旋回流を抑制しながら流す、圧力調整流路として機能する溝を設けたポンプ装置が開示されている。この提案によれば、ポンプケーシングに設けた溝により、主板側と側板側のそれぞれに働く軸スラスト力を制御できるとしている。
特開平9-317685号公報
しかしながら、ポンプケーシングに形成された溝については、これまでに、レイノルズ数が高い場合や溝本数が多い場合において、ポンプ効率が低下することが示唆されている。この現象は、形成した溝によって流体とポンプケーシングとの摩擦力が増大するためと考えられる。従って、特許文献1に記載されているようなポンプケーシング内に溝を形成した構成では、軸スラスト力を制御する効果は得られるものの、ポンプ効率が低下するという問題があった。
本発明は以上のような事情に鑑みてなされたものであり、ポンプ効率を維持しながら、軸スラスト力が低減可能なポンプ装置を提供することを課題としている。
本発明のポンプ装置は、上記の技術的課題を解決するためになされたものであって、以下のことを特徴としている。
即ち、本発明のポンプ装置は、ポンプケーシング内に主板と側板を有する羽根車が回転自在に設けられたポンプ装置において、前記ポンプケーシングの羽根車側板側における、羽根車の回転領域を周方向に等分する各々の領域に、流体の流れに沿って、前記羽根車側板の表面からの距離が軸方向に徐々に大きくなる傾斜面を有する段差構造が形成されていることを特徴とする。
また、上記の発明のポンプ装置において、前記段差構造の外周側の前記羽根車側板の表面からの距離が、内周側の前記羽根車側板の表面からの距離に比べて徐々に大きくなるように形成されていることが好ましい。
本発明のポンプ装置によれば、羽根車側板側のポンプケーシングに特定の形状の段差構造を設けることにより、軸スラスト力を低減させることができるとともに、本来のポンプ効率を維持することができる。
本発明に係るポンプ装置におけるポンプケーシングの実施形態を示した構成概略図である。 図1に示すポンプケーシングにおける1つの段差構造の概略拡大図である。 ポンプ装置の構造を示す概略断面図である。 流量係数φとポンプ効率ηとの関係を示すグラフである。 流量係数φとスラスト係数Cとの関係を示すグラフである。
以下、本発明に係るポンプ装置の実施形態について図面を参照しながら説明する。図1は、本発明に係るポンプ装置1の実施形態を示した構成概略図であり、図2は、図1に示すポンプケーシング31における1つの段差構造5の概略拡大図である。なお、図1は、羽根車2を取り外した状態の側板側のポンプケーシング31を示しており、図2は、羽根車側板21表面の一部を点線の領域で示している。
本発明のポンプ装置1では、ポンプケーシング3内に主板22と側板21を有する羽根車2が回転自在に設けられたポンプ装置1において、ポンプケーシング3の羽根車側板側31における、羽根車2の回転領域を周方向に等分する各々の領域4に、傾斜面を有する段差構造5が形成されている。そして、段差構造5は流体の流れに沿って、羽根車側板21の表面からの距離が軸方向に徐々に大きくなるように形成されている。
羽根車2の回転領域を周方向に等分する領域4は、羽根車側板側21に対向するポンプケーシング3の表面(羽根車側板側31)に形成されており、その領域4に段差構造5が形成されている。なお、図1に示す実施形態では、領域4は6区分となっており、各領域4に1つずつ、計6個の段差構造5が形成されている。
ここで、ポンプケーシング3の羽根車側板側31における羽根車2の回転領域とは、回転する羽根車側板21がかかる領域であり、羽根車側板21の一部がかかる領域であっても全てがかかる領域であっても構わない。一方、ポンプケーシング3の羽根車側板側31と羽根車側板21との間に発生する旋回流を出口35の流路に向かって滑らかに流すという、本発明の効果を最大限に発現させる観点からは、羽根車側板21の全てがかかる領域であることが好ましい。
図1に示す実施形態では、上記領域4内の段差構造5は、矢印で示す流体の流れに沿った時計回りに、徐々に深くなるように形成されている。
本発明に係る段差構造5において、羽根車側板21の表面からの距離が最も小さい(近い)部分と最も大きい(遠い)部分の寸法は、ポンプ装置1の大きさや性能、使用用途等に応じて適宜決定することができるが、例えば、羽根車2の外径が100mm、回転数が1500min-1程度のポンプ装置1においては、最も小さい部分は、羽根車側板21の表面から0.1~10mm程度、最も大きい部分は、羽根車側板21の表面から0.5~50mm程度であることが好ましい。
また、本発明のポンプ装置1では、段差構造5における、外周側の羽根車側板21の表面からの距離が内周側の羽根車側板21の表面からの距離に比べて徐々に大きくなるように形成することが好ましい(B≧C、C≧A、A≧A)。具体的には、図2に示す実施形態のように、外周側の羽根車側板21の表面からの距離Bを内周側の羽根車側板21の表面からの距離Cに比べて大きく形成させる。また、外周側の羽根車側板21の表面からの距離Aを内周側の羽根車側板21の表面からの距離Aに比べて大きく形成させてもよい。
すなわち、羽根車側板21の表面からの距離B及び羽根車側板21の表面からの距離Cは羽根車側板21の表面からの距離A、Aから連続的に大きくなっており、段差構造5の傾斜面を形成している。なお、図2では、段差構造5の傾斜面に斜線を付しており、羽根車側板21の表面の一部を破線で囲んだ面として表している。
段差構造5を上記のような形状の傾斜面とすることにより、ポンプケーシング3の羽根車側板側31と羽根車側板21との間に発生する旋回流を出口35の流路に向かって滑らかに流すことができるため、本来のポンプ効率を維持することができる。
また、領域4の数、即ち段差構造5の数は、ポンプ装置1の大きさや性能、使用用途、また、流体の流量等に応じて適宜決定することができ限定されるものではないが、通常4~180、好ましくは6~120の配設が考慮される。
上記のように、本発明のポンプ装置1におけるポンプケーシング3の羽根車側板側31に設けた段差構造5は、羽根車側板21とポンプケーシング3の羽根車側板側31の隙間に発生する旋回流を抵抗なく出口35の流路に向かって流すために、流路面積、即ち流路容積が徐々に拡大する形状に形成されている。これにより流体の抵抗を小さくすることができ、ポンプ効率の低減を抑制するとともに、軸スラスト力を抑制することが可能となる。
以下、本発明のポンプ装置について、実施例により具体的に説明する。但し、本発明は実施例に限定されるものではない。
表1に示すシールレスポンプを用い、そのポンプケーシングに、図2における羽根車側板21からの距離A~Cが表2に示す値となる段差構造を装着してポンプ性能を測定した。なお、段差構造は3Dプリンタ(Fused Deposition Modeling)により製作した。段差構造の形成は、ポンプケーシングの羽根車側板側を切削除去し、そこに製作した段差構造を装着して形成した。
なお、表2における段差構造数0は、A、A、B、Cがそれぞれ1mmであり、従来のシールレスポンプケーシングの仕様に等しい。
Figure 0007388631000001
Figure 0007388631000002
ポンプ性能の測定項目は、吐出流量毎の揚程、ポンプ効率、軸スラスト力を対象とし、以下に示す方法により測定した。また、試験装置は、脱気された水がタンク、吸込管、ポンプ、吐出し管、電磁流量計、ゲートバルブを通過して再びタンクへ戻る閉ループ型の装置構成とした。なお、吸込み口及び吐出口の口径は40mmとした。
また、流量Qは、ポンプ装置の下流に設置した電磁流量計により計測し、吐出流量が0.1m min-1毎に増加するようにゲートバルブの開閉を調整した。
(揚程)
揚程Hは、静圧差に静圧測定点における断面平均流速より算出した動圧差を加えることにより算出した。静圧は、羽根車の上流、下流各々80mmの位置に設置した取圧孔により壁面静圧差を計測した。
(ポンプ効率)
ポンプ効率は、回転トルクメータにより回転軸のトルクτを計測し、算出した。なお、損失トルクは、羽根車を装着しない、すなわち回転軸のみを回転させた際の値とした。
(軸スラスト力)
羽根車の軸スラスト力Tは、ポンプケーシングに負荷を与えるため、ポンプケーシング外側にひずみゲージを接着して軸スラスト力を計測した。
上記で得た流量Q、揚程H、軸スラスト力Tの値から、流量係数φ、スラスト係数Cを以下に示す式を用いて求めた。
流量係数φは流量Qを用いて次式で表される。
Figure 0007388631000003
流量係数φとポンプ効率ηとの関係を図4に、流量係数φとスラスト係数Cとの関係を図5にそれぞれ示す。
ポンプ効率ηは、次式で表される。
Figure 0007388631000004
(式中、gは重力加速度、ρは流体の密度)
スラスト係数Cは軸スラスト力Tを用いて次式で表される。
Figure 0007388631000005
図4から、ポンプケーシングに段差構造を設けた本発明のポンプ装置は、従来のケーシングと比較し、同等のポンプ効率を有することが確認された。
また、図5から、従来の段差構造のないポンプケーシングを用いたポンプ装置に比べて、本発明に係る段差構造を形成したポンプ装置は、スラスト係数が低下しており、軸スラスト力が制御されていることが確認された。
1 ポンプ装置
2 羽根車
21 側板
22 主板
23 軸
3 ポンプケーシング
31 ポンプケーシング(側板側)
32 ポンプケーシング(主板側)
34 入口
35 出口
4 領域
5 段差構造

Claims (2)

  1. ポンプケーシング内に主板と側板を有する羽根車が回転自在に設けられたポンプ装置において、
    前記ポンプケーシングの羽根車側板側における、羽根車の回転領域を周方向に等分する各々の領域に、流体の流れに沿って、前記羽根車側板の表面からの距離が軸方向に徐々に大きくなる傾斜面を有する段差構造が形成されており、該段差構造において、外周側の前記羽根車側板の表面からの距離が、内周側の前記羽根車側板の表面からの距離に比べて徐々に大きくなるように形成されていることを特徴とするポンプ装置。
  2. 前記段差構造の軸方向の立上りが、ほぼ直角に形成されていることを特徴とする請求項1に記載のポンプ装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2008297997A (ja) 2007-05-31 2008-12-11 Isamu Aotani ポンプ装置
JP2019035374A (ja) 2017-08-16 2019-03-07 三菱重工業株式会社 遠心回転機械

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