以下、添付の図面を参照して、本発明の実施形態を詳細に説明する。なお、以下の実施形態において示す構成は一例に過ぎず、本発明は図示された構成に限定されるものではない。
図1は、本実施形態にかかる通信装置102が参加するネットワークの構成を示す。通信装置102はネットワーク101を構築する役割を有するアクセスポイント(Access Point、AP)である。なお、ネットワーク101は無線ネットワークである。通信装置103はネットワーク101に参加する役割を有するステーション(Station、STA)である。各通信装置は、IEEE802.11ax規格に対応しており、ネットワーク101を介してIEEE802.11ax規格に準拠した無線通信を実行することができる。なお、IEEEはInstitute Of Electrical And Electronics Engineersの略である。各通信装置は、2.4GHz帯、5GHz帯、および6GHz帯の周波数帯において通信することができる。各通信装置が使用する周波数帯は、これに限定されるものではなく、例えば60GHz帯のように、異なる周波数帯を使用してもよい。
通信装置102には通信パラメータが設定されており、通信装置102は設定された通信パラメータに応じてネットワークを構築する。通信装置102に設定されている通信パラメータは、プリセットされたものであってもよいし、ユーザによって設定されたものであってもよい。ユーザは、通信装置102の表示部(通知部、出力部305)あるいは通信装置102と有線または無線で通信する不図示の通信装置の表示部に表示された設定画面を介して、通信装置102の通信パラメータを設定することができる。
通信装置102に設定される通信パラメータとは、具体的には認証方式である。また、これに加えて、SSID、暗号化方式、暗号化キー、周波数帯、周波数チャネル、帯域幅、無線機能の利用有無、ネットワーク名の少なくとも一つが通信パラメータとして設定されてもよい。また、後述の図5~から図19に示す、通信パラメータの設定画面において設定される各種パラメータの少なくとも1つが、通信パラメータとして設定されてもよい。
SSIDとは、Service Set Identifierの略で、AP(通信装置102)を識別するための識別子である。暗号化方式とは、AP(通信装置102)とSTA(通信装置103)との間の通信を暗号化する際の方式である。暗号化キーとは、AP(通信装置102)とSTA(通信装置103)との間の通信を暗号化する際に用いられるキーであって、APに設定されている暗号化キーを知っているSTAだけが、該APと通信することができる。周波数帯とは、AP(通信装置102)とSTA(通信装置103)とが通信する際に利用する周波数帯であって、IEEE802.11ax規格では2.4GHz帯、5GHz帯、6GHz帯の何れかから選択することができる。周波数チャネルとは、AP(通信装置102)とSTA(通信装置103)とが通信する際に利用する周波数チャネルであって、選択された周波数帯に属する周波数チャネルを選択することができる。例えば周波数帯として2.4GHz帯が選択された場合、周波数チャネルとしては1ch~13chの何れかを選択することができる。帯域幅とは、AP(通信装置102)とSTA(通信装置103)とが通信する際に利用する帯域幅であって、20MHz、40MHz、80MHz、160MHzの何れかを選択することができる。なお、160MHzより広い帯域を選択できてもよい。無線機能の利用有無とは、APである通信装置102の無線機能を利用するか否かを示すパラメータである。無線機能の利用有無は、周波数帯ごとに無線通信を行うための無線機能を利用するか否かを設定できる。あるいは、通信装置102のすべての無線通信に対して設定できてもよい。無線機能を利用しないと設定されている場合、通信装置102はネットワークを構築しない。あるいは通信装置102は、自装置が構築したネットワークを介した通信を行わない。ネットワーク名とは、通信装置102が構築するネットワークの名称であって、任意の文字列によって設定することができる。なお、ネットワーク名とSSIDとは同一のものであってもよく、この場合に、どちらか一方の設定項目のみが通信パラメータとして設定されてもよい。
なお、認証方式としては、具体的には、Open、WPA(Wi-Fi Protected Access)、WPA2、およびWPA3が挙げられる。Openとは、IEEE802.11シリーズ規格において、Open System Authenticationとして定義されている認証方式である。この認証方式では、STAから認証要求を受けたAPは必ず認証成功を送信する。この認証方式では、必ず認証が成功するため、実質的な認証は行われていない。WPAは、Wi-Fi Allianceによって策定された認証方式に関する規格である。WPA2は、WPAの後継規格であって、WPAではサポートしていなかった新たな暗号化方式をサポートすることで、WPAに比べてセキュリティを向上させている。WPA3は、WPA2の後継規格であって、さらにセキュリティが向上した規格である。WPA2では、通信を暗号化するための鍵として、事前共有鍵(Pre-Shared Key)を用いていた。なお、本実施形態では、認証方式としてWPA2が選択された場合、暗号化キーが事前共有鍵に相当する。事前共有鍵は通常、ユーザによってAPおよびSTAに手動で入力されていた。しかし、WPA3では、事前共有鍵で暗号化するのではなく、APおよびSTAの両方に入力されたパスワードに対して楕円曲線暗号を用いた演算を行うことで鍵を双方で生成し、その鍵を用いて通信を暗号化する。このような鍵共有方式をSAE(Simultaneous Authentication of Equals)とよぶ。WPA3では、認証を行うたびに新たな鍵の生成を行うため、事前共有鍵を使いまわすWPA2よりセキュリティが向上している。なお、本実施形態では、認証方式としてWPA3が選択された場合、暗号化キーがパスワードに相当する。
本実施形態では、通信装置102および103は利用する周波数帯によってサポートされている認証方式が異なる。具体的には、2.4GHz帯および5GHz帯では、Open、WPA、WPA2、およびWPA3のすべてをサポートしており、6GHz帯ではWPA3のみをサポートしている。
なお、通信装置102および通信装置103は、認証方式として、WPA3に加えて、あるいは代えて、鍵共有方式としてOWE(Opportunistic Wireless Encryption)という方式を使用するOpenに対応していてもよい。従来のOpenでは、通信は暗号化されずに行われていたが、OWE方式を利用するOpenでは、通信の暗号化が可能になる。OWEは、SAEと同様に楕円曲線暗号を用いる鍵共有方式であるが、事前のパスワードの共有が不要な点が異なる。
なお、暗号化方式としては、具体的にはTKIPおよびAESが挙げられる。TKIPとは、Temporal Key Integrity Protocolの略である。AESとはAdvanced Encryption Standardの略である。TKIPよりAESのほうが強力な暗号化方式であって、暗号強度が高い。
本実施形態では、通信装置102および103は利用する周波数帯によってサポートされている暗号化方式が異なる。具体的には、2.4GHz帯および5GHz帯では、TKIP、およびAESの両方をサポートしており、6GHz帯ではAESのみをサポートしている。そのため、ユーザは、通信装置102および103の間で6GHz帯の通信を行う場合は、認証方式としてWPA3を選択し、暗号化方式としてAESを選択する必要がある。
この場合、通信パラメータの設定画面において、ユーザが周波数帯として6GHz帯を選択した場合であっても、例えば認証方式としてWPA2が表示されている、あるいは選択可能になっていると、ユーザは正しく通信パラメータを設定できない虞がある。そのため、周波数帯として6GHz帯が選択されている場合は、2.4GHz帯および5GHz帯が選択されている場合とは設定画面の表示を切り替えることで、ユーザが簡単に正しい通信パラメータを設定できるようにする。具体的には、認証方式としてWPA3のみを表示、あるいは選択できるようにし、暗号化方式として、AESのみを表示、あるいは選択できるようにする。
なお、本実施形態では通信装置102と103とはIEEE802.11ax規格に準拠した無線通信を行うとしたが、これに限らない。通信装置102と103とは、IEEE802.11ax規格の後継規格であるIEEE802.11be規格に準拠した無線通信を行ってもよい。IEEE802.11be規格では、IEEE802.11ax規格と同様に2.4GHz帯、5GHz帯、および6GHz帯の周波数帯において通信することができる。この場合に、IEEE802.11ax規格に準拠した通信と同様に、周波数帯によってサポートしている認証方式や暗号化方式が異なってもよい。
なお、通信装置102および103は、IEEE802.11ax規格に対応するとしたが、これに加えて、IEEE802.11ax規格より前の規格であるレガシー規格の少なくとも何れか一つに対応していてもよい。レガシー規格とは、IEEE802.11a/b/g/n/ac規格のことである。また、レガシー規格に加えて、あるいは代えて、IEEE802.11ax規格の後継規格に対応していてもよい。後継規格とは、具体的にはIEEE802.11be規格のことである。あるいはIEEE802.11be以降の後継規格に対応していてもよい。なお、本実施形態では、IEEE802.11a/b/g/n/ac/ax/be規格の少なくとも何れか一つをIEEE802.11シリーズ規格と呼ぶ。通信装置102と103とは、IEEE802.11シリーズ規格に加えて、Bluetooth(登録商標)、NFC、UWB、Zigbee、MBOAなどの他の通信規格に対応していてもよい。なお、UWBはUltra Wide Bandの略であり、MBOAはMulti Band OFDM Allianceの略である。なお、OFDMはOrthogonal Frequency Division Multiplexingの略である。また、NFCはNear Field Communicationの略である。UWBには、ワイヤレスUSB、ワイヤレス1394、Winetなどが含まれる。また、有線LANなどの有線通信の通信規格に対応していてもよい。
IEEE802.11シリーズ規格に対応している場合、通信装置102および103は、周波数帯として2.4GHz帯、5GHz帯、および6GHz帯の少なくとも何れか一つを利用可能である。また、通信装置102および103は、利用可能な周波数帯に含まれる周波数チャネルを介して、IEEE802.11シリーズ規格に準拠した無線通信を実行可能である。この場合に各周波数チャネルの帯域幅は、IEEE802.11シリーズ規格において20MHzと定義されている。なお、通信装置102および103は、隣接する周波数チャネルをボンディングすることで、1つの周波数チャネルに対して帯域幅として40MHz以上を利用することもできる。また、通信装置102と103とは、IEEE802.11シリーズ規格に対応している場合、DCFという仕組みによってデータを通信することができる。DCFとはDistributed Coordination Functionの略である。DCFでは、データの送信装置は他の通信装置とのデータの衝突を避けるため、データを送信する前に、バックオフと呼ばれるランダムな時間だけデータの送信を待機する。データの送信装置は、ランダムな時間(バックオフ)経過後、データの送信に使用する周波数チャネルが他の装置によって利用されていないかを確認してからデータの送信を行う。なお、通信装置102および103は、DCFに代えて、あるいは加えてEDCA(Enhanced Distributed Channel Access)による通信制御を実行できてもよい。EDCAでは、送信されるデータを優先度で分類し、優先度ごとに異なるバックオフが設定される。具体的には、優先度が高いデータには、優先度が低いデータに比べて、短いバックオフが設定される。
また、IEEE802.11シリーズ規格に準拠した通信装置102および103は、DCFに加えて、あるいは代えて、APがSTAによるデータの通信を集中的に管理する方法に対応していてもよい。例えば通信装置102および103は、PCF(Point Coordination Function)によるデータの通信方法に対応していてもよい。PCFでは、1台の装置(AP)が複数の他の装置に順番にポーリング信号を送信し、APからポーリング信号を受信した装置のみがデータを送信できる。APがポーリング信号を送信した装置のみが、次のポーリング信号が送信されるまでの間、データを送信できるため、データの衝突は行らない。あるいは、通信装置102および103は、HCCA(Hybrid Coordination Function Controlled Channel Access)による通信制御を実行できてもよい。HCCAは、PCFのようなAPによるポーリングによるデータ通信の制御に加えて、APと他の装置との間での通信品質のネゴシエーションが可能な通信方法である。また、HCCAでは、データの優先度を考慮したスケジューリングが可能である。なお、APがSTAによるデータの通信を集中的に管理することで、各STAによって通信されるデータの衝突を防ぐ方法は、PCFやHCCAを用いる方法に限らない。
あるいは、IEEE802.11シリーズ規格に準拠した通信装置102および103は、例えばRTS/CTSを用いたデータの通信方法に対応していてもよい。RTSとはRequest To Sendの、CTSとはClear To Sendの略である。この方法では、まずSTAが送信したいデータがある場合、APにRTSを送信する。RTSを受信したAPは、応答してCTSをSTAに送信する。CTSを受信したSTAは、APにデータを送信する。この場合に、RTS、CTSおよびデータには、夫々送信に使用するチャネルを占有する時間を示すNAV(Network Allocation Vector)が含まれている。RTS、CTSおよびデータを検知した他の端末は、NAVに示されている期間は信号の送信を行わないため、データの衝突を避けることができる。
通信装置102の具体例としては、無線LANルーターやPCなどが挙げられるが、これらに限定されない。通信装置102は、他の通信装置とIEEE802.11ax規格に準拠した無線通信を実行することができる通信装置であれば何でもよい。また、通信装置103の具体的な例としては、カメラ、タブレット、スマートフォン、PC、携帯電話、ビデオカメラなどが挙げられるが、これらに限定されない。通信装置103は、他の通信装置とIEEE802.11ax規格に準拠した無線通信を実行することができる通信装置であればよい。また、図1のネットワークは1台のAPと1台のSTAによって構成されるネットワークであるが、APおよびSTAの台数はこれに限定されない。
図2に、本実施形態にかかる通信装置102のハードウェア構成を示す。通信装置102は、記憶部301、制御部302、機能部303、入力部304、出力部305、通信部306およびアンテナ307を有する。
記憶部301は、ROM、RAM等の1以上のメモリにより構成され、後述する各種動作を行うためのコンピュータプログラムや、無線通信のための通信パラメータ等の各種情報を記憶する。ROMはRead Only Memoryの、RAMはRandom Access Memoryの夫々略である。なお、記憶部301として、ROM、RAM等のメモリの他に、フレキシブルディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD-ROM、CD-R、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、DVDなどの記憶媒体を用いてもよい。また、記憶部301が複数のメモリ等を備えていてもよい。
制御部302は、例えば、例えばCPUやMPU等の1以上のプロセッサにより構成され、記憶部301に記憶されたコンピュータプログラムを実行することにより、通信装置102全体を制御する。なお、制御部302は、記憶部301に記憶されたコンピュータプログラムとOS(Operating System)との協働により、通信装置102全体を制御するようにしてもよい。また、制御部302は、他の通信装置との通信において送信するデータや信号(無線フレーム)を生成する。なお、CPUはCentral Processing Unitの、MPUは、Micro Processing Unitの略である。また、制御部302がマルチコア等の複数のプロセッサを備え、複数のプロセッサにより通信装置102全体を制御するようにしてもよい。
また、制御部302は、機能部303を制御して、無線通信や、撮像、印刷、投影等の所定の処理を実行する。機能部303は、通信装置102が所定の処理を実行するためのハードウェアである。
入力部304は、ユーザからの各種操作の受付を行う。出力部305は、モニタ画面やスピーカーを介して、ユーザに対して各種出力を行う。なお、出力部305は、画面表示を行う表示部や、ユーザに各種通知を行う通知部として動作してもよい。ここで、出力部305による出力とは、モニタ画面上への表示や、スピーカーによる音声出力、振動出力などであってもよい。なお、タッチパネルのように入力部304と出力部305の両方を1つのモジュールで実現するようにしてもよい。また、入力部304および出力部305は、夫々通信装置102と一体であってもよいし、別体であってもよく、通信装置102と無線または有線によって接続されているデバイスであってもよい。あるいは、出力部305は、通信装置102と無線通信または有線通信によって通信する他の通信装置の表示部に画面表示を実行させる表示制御部として動作してもよい。あるいは、出力部305は、画面に加えて、あるいは代えて、該他の通信装置のスピーカーなどの出力部に音声出力を実行させる出力制御部として動作してもよい。また、入力部304は、通信装置102と無線通信または有線通信によって通信する他の通信装置を介してユーザが行った入力を受け付けるようにしてもよい。
通信部306は、IEEE802.11ax規格に準拠した無線通信の制御を行う。また、通信部306は、IEEE802.11ax規格に加えて、他のIEEE802.11シリーズ規格に準拠した無線通信の制御や、有線LAN等の有線通信の制御を行ってもよい。通信部306は、アンテナ307を制御して、制御部302によって生成された無線通信のための信号の送受信を行う。なお、通信装置102が、IEEE802.11ax規格に加えて、NFC規格やBluetooth規格等に対応している場合、これらの通信規格に準拠した無線通信の制御を行ってもよい。また、通信装置102が複数の通信規格に準拠した無線通信を実行できる場合、夫々の通信規格に対応した通信部とアンテナを個別に有する構成であってもよい。通信装置102は通信部306を介して、画像データや文書データ、映像データ等のデータを通信装置103と通信する。なお、アンテナ307は、通信部306と別体として構成されていてもよいし、通信部306と合わせて一つのモジュールとして構成されていてもよい。
アンテナ307は、2.4GHz帯、5GHz帯、および6GHz帯における通信が可能なアンテナである。本実施形態では、通信装置102のアンテナ307は少なくとも6GHz帯の通信が実行できればよい。また、本実施形態では、通信装置102は1つのアンテナを有するとしたが、周波数帯ごとに異なるアンテナを有していてもよい。また、通信装置102は、アンテナを複数有している場合、各アンテナに対応した通信部306を有していてもよい。
なお、通信装置103は通信装置102と同様のハードウェア構成を有する。
図3は、通信装置102の機能構成を示す図である。通信装置102は、無線通信制御部201、表示画面生成部202、ユーザ入力解析部203、UI制御部204、および記憶制御部205を有する。
無線通信制御部201は、他の通信装置との間で無線信号の送受信を行うための回路、および回路を制御するプログラムを含んで構成される。無線通信制御部201は、IEEE802.11シリーズ規格に従って無線通信の制御を実行する。無線通信制御部201は、2.4GHz帯、5GHz帯、および6GHz帯における他の通信装置との無線信号の送受信を制御する。なお、本実施形態では、通信装置102は無線通信制御部を1つ有するとしたが、これに限らずサポートしている周波数帯毎に対応する無線通信制御部を有していてもよい。
表示画面生成部202は、後述のユーザ入力解析部203から取得した情報と、記憶部301に格納されている情報からUI(user interface)に表示する内容を生成し、後述のUI制御部204に送る。例えば、後述のユーザ入力解析部203によって、ユーザが通信パラメータの設定画面の表示を指示していることを検出した場合、表示画面生成部202は通信パラメータの設定画面を生成し、UI制御部204に送信する。なお、表示画面生成部202によって生成される画面はユーザ入力や時間の経過によって変化しうる。
ユーザ入力解析部203は、後述のUI制御部204で得られた情報を取得し、ユーザが指示する内容を解析する。例えば、ユーザが入力した指示に応じて、無線通信制御部201で制御する内容の解析や、表示画面生成部202で表示するための情報を抽出する。ユーザ入力解析部203は、抽出した内容を表示画面生成部202に送る。
UI制御部204は、ユーザによる通信装置102に対する操作を受け付けるためのタッチパネルまたはボタン等のユーザインタフェースに関わるハードウェア(入力部304)を制御するプログラムによって構成される。UI制御部204のプログラムにより、図2に示す入力部304から得られたユーザからの入力内容をユーザ入力解析部203に送る。また、表示画面生成部202で生成された画像を図2に示す出力部305に送る。またUI制御部204は、例えば音声出力等による情報を、出力部305を介してユーザに提示するための機能も有する。
記憶制御部205は、通信装置102において動作するプログラムおよびデータを保存する記憶部301へのデータの書き込みや読み出しを制御する。
図4は、通信装置102が、通信パラメータの設定を行う際に記憶部301に記憶されたコンピュータプログラムを制御部302に読み出し、実行することで実行される処理を示すフローチャートである。
通信装置102は、ユーザから通信パラメータの設定画面の表示を指示された場合に、本フローチャートの処理を開始する。なお、ユーザからの指示は、通信装置102の入力部304に直接行われてもよいし、通信装置102に無線または有線で接続する他の通信装置から行われてもよい。有線または無線で通信装置102に接続する他の通信装置は、ブラウザのアドレスバーに通信装置102のIP(Internet Protocol)アドレスを入力することで、設定画面の表示を指示してもよい。あるいは、通信装置102は、工場から出荷後に初めて他の通信装置と有線または無線で接続されたことに基づいて本フローチャートの処理を開始してもよい。あるいは、通信装置102は、工場から出荷後に初めて電源が投入されたことに基づいて本フローチャートの処理を開始してもよい。
まず、通信装置102は通信パラメータの設定画面を表示する(S401)。設定画面は、通信装置102の表示部(通知部)に表示されてもよいし、通信装置102と有線または無線で通信する他の通信装置(通信装置102)の表示部に表示されてもよい。本ステップで表示される設定画面については後述の図5~図19によって説明する。
次に、通信装置102は、表示した設定画面に含まれる周波数帯を設定する項目について、6GHz帯が選択されたか否かを判定する(S402)。使用する周波数帯として6GHz帯が選択された場合は本ステップでYesと判定し、異なる周波数帯(2.4GHz帯または5GHz帯)が選択された場合は、本ステップでNoと判定する。なお、本ステップの判定には、周波数チャネルを用いてもよい。具体的には、通信装置102は表示した設定画面に含まれる周波数チャネルを設定する項目について、6GHz帯に属する周波数チャネルが選択されたか否かを判定してもよい。この場合、使用する周波数チャネルとして選択された周波数チャネルが6GHz帯に属する周波数チャネルであった場合、本ステップでYesと判定する。一方、使用する周波数チャネルとして選択された周波数チャネルが他の周波数帯(2.4GHz帯または5GHz帯)に属する周波数チャネルであった場合、本ステップでNoと判定する。本ステップでNoと判定された場合は再度本ステップの判定を行う。この場合、設定画面の各項目の表示は、6GHz帯に対応した表示には切り替わらない。本ステップでYesと判定した場合、通信装置102はS403の処理を行う。
次に、通信装置102は、現在2.4GHz帯もしくは5GHz帯で接続しているSTAが存在するかを確認する(S403)。通信装置102は、2.4GHz帯または5GHz帯の少なくとも一方で接続しているSTAが存在しない場合は、本ステップでNoと判定しS407の処理を行う。一方、通信装置102は、2.4GHz帯または5GHz帯の少なくとも一方で接続しているSTAが存在する場合、本ステップでYesと判定し、S404の処理を行う。
通信装置102は、2.4GHz帯または5GHz帯の少なくとも一方で接続しているSTAと、6GHz帯では非対応の認証方式で接続しているか否かを判定する(S404)。6GHz帯では非対応の認証方式とは、本実施形態ではWPA2以前の認証方式であって、具体的には、WPA2、WPA、もしくはOWE方式を利用しないOpenである。これらの認証方式の何れかを利用してSTAと通信している場合、STAがWPA3に対応していない虞があり、周波数帯を6GHz帯に変更すると、該STAとの通信を行えなくなる可能性がある。APは、BeaconやProbe Responseによって自装置がサポートする認証方式を通知するが、STAはそのような通知は行わない。単に、APにAssociation Requestを送信する際に、接続に使用する認証方式を要求するだけである。そのため、APは、Association RequestによってSTAから要求された認証方式とは異なる別の認証方式にSTAが対応しているかを知ることができない。つまり、APはSTAがWPA3をサポートしているかを知ることができないため、仮に周波数帯を6GHz帯に変更した場合に該STAとの通信を実行できるかを認識することはできない。通信装置102は、STAとWPA3によって接続している場合、本ステップでNoと判定し、S407の処理を行う。一方、通信装置102は、STAとWPA2以前の認証方式で接続している場合、本ステップでYesと判定し、S405の表示を行う。なお、本ステップにおいて、STAとOWE方式のOpenによって接続している場合に、通信装置102はYesと判定してもよい。
また、通信装置102は、S404でNoと判定した場合に、S407の処理を行う前に、STAとの接続で使用している暗号化方式が6GHz帯では非対応の暗号化方式であるかを確認してもよい。具体的には、通信装置102は、STAとの接続で使用している暗号化方式がAESより暗号強度が低いものであるかを確認してもよい。通信装置102は、STAとの接続で使用されている暗号化方式が、TKIPなどのAESより暗号強度が低いものであった場合、S405の処理を行う。一方、STAとの接続で使用されている暗号化方式が、AES以上の暗号強度のものである場合、S407の処理を行う。
なお、通信装置102が複数の周波数帯のネットワークを同時に維持できる場合、S404は省略してもよい。この場合、通信装置102はSTAとの接続を継続しつつ、新たに6GHz帯のネットワークを確立することができるからである。
通信装置102は、ユーザに対して警告を表示する(S405)。ここで表示される警告とは、周波数帯を6GHz帯に変更した場合に、現在接続しているSTAとの接続が切断され、再接続ができなくなる虞があることを示す警告である。通信装置102は、警告の表示とともに、ビープ音の出力や、ランプの点灯などの処理を行ってもよい。本表示を行うことで、ユーザは周波数帯の切り替えによって、現在接続しているSTAとの接続が切断されたままとなる虞があることを認識できるようになる。これにより、ユーザは周波数帯の切り替え動作を中止することができるようになる。また、通信装置102は警告と合わせて、周波数帯の切り替え処理を継続するか否かをユーザに選択させる選択画面も表示する。
通信装置102は、周波数帯の切り替え処理を継続するかを判定する(S406)。具体的にはS405で表示した選択画面において、ユーザが周波数帯の切り替え処理の継続を選択したかを判定する。ユーザが切り替え処理の継続を選択した場合、通信装置102は本ステップでYesと判定し、S407の処理を行う。一方、ユーザが切り替え処理の中断あるいは終了を選択した場合、通信装置102は本ステップでNoと判定し、再度S402の処理を行う。あるいは、通信装置102は、S405で選択画面を表示し、所定の時間が経過したことに基づいて本ステップでNoと判定してもよい。
通信装置102は、設定画面の表示を6GHz帯に対応したものに切り替える(S407)。具体的には、認証方式にはWPA3のみが表示されるように切り替える。もしくは認証方式としてWPA3のみを選択できるように表示を切り替える。なお、WPA3に加えて、OWE方式のOpenを表示、または選択できるように表示してもよい。また、暗号化方式についても、AESのみが表示される、あるいはAESのみを選択できるように表示を切り替える。この場合、WPA3以外の認証方式(OWE方式ではないOpen、WPA、WPA2)については、非表示とするか、あるいは選択できないようにグレーアウトや網掛け表示にする。グレーアウトとは、該当の選択肢を選択できない状態で表示することで、一般に選択肢を薄い灰色で表示することである。また、AES以外の暗号化方式(TKIP)についても、非表示とするか、あるいは選択できないようにグレーアウトや網掛け表示にする。なお、通信装置102は、設定画面の表示を6GHz帯対応のものに切りかえた場合に、認証方式としてWPAおよびWPA2は利用できないことと、暗号化方式としてTKIPは利用できないことの少なくとも何れか一方をユーザに通知するようにしてもよい。
次に、通信装置102は、既に設定されている認証情報を6GHz帯の通信パラメータとして利用可能かを判定する(S408)。具体的には、例えばWPA2の事前共有鍵を、WPA3のパスワードとして利用可能かを判定する。事前共有鍵のパスワードとしての利用が許可されている場合、通信装置102は本ステップでYesと判定し、S409の処理を行う。一方、事前共有鍵のパスワードとしての利用が許可されていない場合、通信装置102は本ステップでNoと判定し、S410の処理を行う。なお、WPA,WPA2の事前共有鍵を、WPA3のパスワードとして利用してもよいか否かは、ユーザによって通信装置102に設定されているものとする。あるいは通信装置102にプリセットされているものとする。あるいは、通信装置102は、WPA,WPA2の事前共有鍵として設定されている文字列の文字数が、WPA3のパスワードとして必要とされる所定の文字数以上か否かに基づいて本ステップの判定を行ってもよい。通信装置102は、事前共有鍵の文字数が所定の文字数以上の場合は本ステップでYesと判定し、所定の文字数未満の場合は本ステップでNoと判定する。
通信装置102はS408でYesと判定した場合、既に設定されている認証方式を、6GHz帯の通信における通信パラメータとして設定する(S409)。具体的には、WPA,WPA2の事前共有鍵を、WPA3のパスワードとして設定する。設定画面におけるWPA3のパスワードの入力欄には、WPA,WPA2の事前共有鍵が自動で入力されてもよい。なお、S409の処理を行った場合であっても、ユーザによるパスワードの変更を受け付けてもよい。
あるいは通信装置102はS408でNoと判定した場合、6GHz帯の通信パラメータの設定を促す画面を表示する(S410)。具体的には、通信装置102は、WPA3のパスワードの入力を促すダイアログボックスやコメントの表示を行う。なお、設定画面において、WPA,WPA2の事前共有鍵の入力欄と、WPA3のパスワードの入力欄が共通の場合、本ステップにおいて該入力欄は空欄になる。
以上、図4に示したように、選択された周波数帯や、現在接続しているSTAとの認証方式などに基づいて、通信パラメータの設定画面を切り替えることで、ユーザにとって正しい通信パラメータを簡単に選択できるようになる。また、6GHz帯への周波数帯の切り替えにより発生しうるエラーをユーザに通知することができる。
なお、図4のフローでは、使用する周波数帯として6GHz帯が選択された後、通信装置102は既に2.4GHz帯または5GHz帯で接続しているSTAがいるかを判定するとしたが、これに限らない。通信装置102は、ユーザによって使用する周波数帯として6GHz帯が選択された場合に(S402でYesと判定された場合に)、S403~S406の処理をスキップして、S407の処理を行ってもよい。あるいは、通信装置102は、S402でYesと判定された場合に、既に2.4GHz帯または5GHz帯で接続しているSTAがいるかを判定するか、あるいは設定画面の表示を切り替えるかを、ユーザによって設定できるようにしてもよい。つまり、通信装置102は、S402でYesと判定された場合に、S404の処理を行うか、あるいはS407の処理を行うかを、ユーザが設定できるようにしてもよい。
また、本実施形態では、通信装置102は、選択された周波数帯に応じて表示する認証方式と暗号化方式との少なくとも一方を切り替えるとしたが、これに限らず、選択された認証方式に応じて表示する周波数帯を切り替えるようにしてもよい。あるいは、通信装置102は、選択された暗号化方式に応じて表示する周波数帯を切り替えるようにしてもよい。例えば、ユーザによって認証方式としてWPA2が選択された場合、周波数帯の設定項目の選択肢として、6GHz帯を表示しない、あるいは選択できないように表示してもよい。つまり、6GHz帯においてサポートしていない認証方式または暗号化方式が選択された場合、通信装置102は周波数帯の設定項目の表示を切り替えてもよい。この場合に、2.4GHz帯および5GHz帯は表示、あるいは選択できるように表示される。
また、本実施形態では、通信装置102は、選択された周波数帯に応じて表示するに認証方式と暗号化方式との少なくとも一方を切り替えることで、選択された周波数帯においてサポートしない認証方式や暗号化方式をユーザが選択しないようにした。しかし、これに限らず、通信装置102は、ユーザが選択した周波数帯においてサポートされていない認証方式や暗号化方式を設定しようとした際に、選択された認証方式や暗号化方式はサポートされていないことをユーザに通知するようにしてもよい。例えば、ユーザが利用する周波数帯として6GHz帯を選択し、さらに利用する認証方式としてWPA2を選択した場合に、通信装置102は通信パラメータの設定画面において、通信を実行できない旨のエラーを表示するようにしてもよい。なお、通信装置102は、ユーザが認証方式または暗号化方式の設定項目を選択したことに応じて通知を行ってもよいし、ユーザから通信パラメータの設定完了を指示されたことに応じて通知を行ってもよい。
図5以降は、本実施形態の通信装置102が表示する通信パラメータの設定画面の一例を示した。表示の方式としては、第1~第6の表示方式の6つのパターンについて記載した。
図5、および図6には、通信装置102が第1の表示方式において設定画面として表示するグラフィカルユーザインタフェース(GUI、Graphical User Interface)の一例を示した。第1の表示方式では、設定画面には、周波数帯を設定する項目と、認証方式および暗号化方式とを設定する項目とが同一画面上に表示されている。図5には利用する周波数帯として2.4GHz帯が選択された場合における設定画面の表示の一例を示した。また、図6には、利用する周波数帯として6GHz帯が選択された場合における設定画面の表示の一例を示した。
図5および図6に示したように、設定画面には、通信装置102が構築するネットワークのネットワーク名と、無線動作モードと、オートチャネルの使用有無とが通信パラメータとして設定可能な項目として表示されている。また、これらの項目に加えて、暗号化方式と、暗号化強度と、暗号化キーとが、通信パラメータとして設定可能な項目として表示されている。
ネットワーク名とは、SSIDを設定する項目である。SSIDは、本来は通信装置102を識別するための識別子であるが、図5および図6の場合は、通信装置102が構築するネットワークのネットワーク名としても利用する。
無線動作モードとは、通信装置102が構築するネットワークの周波数帯を設定する項目である。第1の表示方式では、周波数帯を示す表現として、2.4GHz帯を802.11n+g+b、5GHz帯を802.11ac+n+g+aと表している。また、6GHz帯を802.11axと表しているが、これに限らない。例えば、“+”の代わりに“/”や“・”、“ ”などの記号や空白を用いてもよい。あるいは、それぞれ単に2.4GHz帯、5GHz帯、6GHz帯と表してもよい。あるいは、2.4GHz帯をWi-Fi 4、5GHz帯をWi-Fi 5+4、6GHz帯をWi-Fi 6と表してもよい。Wi-Fi 6とは、Wi-Fi AllianceによるIEEE802.11ax規格に準拠した通信装置の相互接続の認証プログラムの名称である。Wi-Fi 4、Wi-Fi 5は、それぞれIEEE802.11n規格、IEEE802.11ac規格の認証プログラムの名称である。なお、本実施形態では、設定画面に周波数帯を設定する項目があるとしたが、これに代えて、周波数チャネルを設定する項目があってもよい。この場合、ユーザは2.4GHz帯、5GHz帯、6GHz帯の各周波数チャネルから、設定する周波数チャネルを選択する。
通信装置102は、図4のS402の判定において、無線設定モードに設定された内容に基づいて判定を行う。通信装置102は、無線設定モードにおいて、6GHz帯に対応する内容が選択された場合、S402でYesと判定する。
オートチャネルの使用有無とは、設定された周波数帯で使用する周波数チャネルを通信装置102が自動的に選択するか否かを設定する設定項目である。なお、本設定項目で、オートチャネルを使用しないと選択された場合、本項目に代えてあるいは加えて、周波数チャネルを設定するための設定項目が表示されてもよい。
暗号化とは、暗号化方式と認証方式とを設定する設定項目である。第1の表示方式では、暗号化方式と認証方式とはまとめて1つの設定項目で設定される。本実施形態では、暗号化方式および認証方式の選択肢として、Open、OWE(AES)、WPA2-PSK(TKIP/AES)、WPA2-PSK(AES)、およびWPA/WPA2-PSK(TKIP/AES)がある。またこれらの選択肢に加えて、WPA/WPA2-PSK(TKIP/AES)、WPA/WPA2-PSK(AES)、WPA2-EAP(AES)、WPA2-PSK/WPA3-SAE(AES)が選択肢としてある。さらにこれらの選択肢に加えて、WPA3-SAE(AES)、WPA3-EAP(AES)、およびWPA2/WPA3-EAP(AES)が選択肢としてある。なお、OWEは、鍵共有方式としてOWEを利用するOpenのことを示す。本選択肢については、OWE(AES)ではなく、Open(AES)と表してもよい。また、TKIP/AESは、暗号化方式としてTKIPを用いてもよいし、AESを用いてもよいことを示す。同様にWPA/WPA2-PSKは、認証方式としてWPA-PSKを用いてもよいし、WPA2-PSKを用いてもよいことを示す。同様に、WPA2-PSK/WPA3-SAEは、認証方式としてWPA-PSKを用いてもよいし、WPA3-SAEを用いてもよいことを示す。このように、/で併記された暗号化方式や認証方式は、何れを使用してもよいことを示す。なお、PSKとはPre-Shared Keyの略で事前共有鍵を用いた鍵共有方式を利用する認証方式のことを示す。EAPとはExtensible Authentication Protocolの略であって、IEEE 802.1X規格に対応する認証サーバを用いる認証方式である。EAPの代わりにEnterpriseと表してもよい。なお、PSKではこのような認証サーバを必要としない。また、SAEに代えてPersonalと表してもよい。
なお、WPA/WPA2-PSKのように、認証方式としてWPAまたはWPA2の何れを利用してもよい場合、MIXあるいはWPA2 MIXと表記してもよい。同様に、認証方式としてWPA2またはWPA3の何れを利用してもよい場合に、MIXまたはWPA3 MIXと表記してもよい。
暗号化強度は、暗号化の際に用いる鍵の鍵長を設定するための項目である。鍵長は、128bit、192bit、および256bitの何れかから選択できる。鍵長のビット数が大きいほどセキュリティが高くなる。なお、鍵長がデフォルトで決定されている場合、本項目は設定画面に表示されなくてもよい。
暗号化キーは、認証方式としてWPAまたはWPA2が選択されている場合は事前共有鍵を設定するための項目である。なお、認証方式としてWPA3が選択されている場合は、WPA3のパスワードを設定するための項目にもなる。ユーザは、任意の文字列、あるいは文字と数字との組み合わせを入力することができる。認証方式としてWPAまたはWPA2が設定されている場合、STAである通信装置103は通信装置102に設定されている事前共有鍵を知らないと、通信装置102が構築するネットワークには参加できない。同様に、認証方式としてWPA3が設定されている場合も、通信装置103は通信装置102に設定されているWPA3のパスワードを知らないと、通信装置102が構築するネットワークには参加できない。事前共有鍵またはWPA3のパスワードは、通信装置103にユーザによって手入力されることで通信装置102と103との間で共有されてもよいし、NFCやBluetoothなどの無線通信によって共有されてもよい。
通信装置102は、2.4GHz帯および5GHz帯における通信については、いずれの認証方式および暗号化方式もサポートしていることから、図5に示したように、すべての暗号化方式および認証方式の組み合わせを本項目の選択肢として表示する。一方、通信装置102は、6GHz帯における通信については、一部の認証方式および暗号化方式のみをサポートしていることから、図6に示したように、暗号化方式と認証方式の組み合わせのうち、一部のみを本項目の選択肢として表示する。具体的には、6GHz帯の認証方式としてサポートしているWPA3およびOWE方式によるOpenと、6GHz帯の暗号化方式としてサポートしているAESとの組み合わせを示す選択肢のみを表示する。通信装置102は、図4のS407において、図5のような表示から図6のような表示に切り替えられる。
図6は、第1の表示方式において、利用する周波数帯として6GHz帯が選択された場合の通信パラメータ設定画面の一例を示す図である。通信装置102は、6GHz帯の通信では、認証方式としてWPA3と、鍵共有方式としてOWEを利用するOpenとをサポートしており、暗号化方式としてはAESをサポートしていることから、これらの組み合わせが暗号化の選択肢として表示される。具体的には、OWE(AES)、WPA3-SAE(AES)、WPA3-EAP(AES)のみが表示される。なお、図5の画面から図6の画面に切り替わる際に、暗号化キーに設定されている値を、WPA3のパスワードとして用いない場合(図4のS408でNoと判定した場合)、本項目を空欄にする。
図5および図6に示したように、ユーザによって選択された周波数帯に応じて、表示する認証方式(および暗号化方式)を切り替えることで、ユーザは選択した周波数帯において利用可能な認証方式を簡単に認識することができる。また、選択された周波数帯の通信においてサポートする認証方式のみを表示することで、ユーザが誤って利用できない認証方式を選択してしまうことで通信ができなくなってしまうことを防ぐことができる。これにより、ユーザは選択した周波数帯においてサポートされている認証方式を簡単に選択することができる。
なお、第1の表示方式では、認証方式と暗号化方式とが1つの設定項目にまとめられるとしたが、これに限らず、それぞれが別の設定項目として表示されてもよい。また、第1の表示方式では、認証方式と暗号化方式とをまとめた設定項目の名称として「暗号化」が用いられるとしたが、これに限らず、認証方式、セキュリティ方式、暗号化モード、などほかの名称が用いられてもよい。
図7、および図8には、通信装置102が第2の表示方式において設定画面として表示するグラフィカルユーザインタフェースの一例を示した。第2の表示方式では、周波数帯ごとに異なる設定画面が表示される。図7には2.4GHz帯における通信パラメータの設定画面の表示の一例を示した。また、図8には、6GHz帯における通信パラメータの設定画面の表示の一例を示した。図7および図8は、図中の左側のメニューからそれぞれ「無線詳細設定(2.4GHz)」または「無線詳細設定(6GHz)」がユーザによって選択されることで表示される。通信装置102は、「無線詳細設定(6GHz)」が選択され、無線機能を使用すると設定されたことに応じて、図4のS402でYesと判定する。また、通信装置102は、図4のS407において、図7に示したような設定画面から図8に示したような設定画面に表示を切り替える。なお、「無線詳細設定(5GHz)」が選択された場合、通信装置102は「無線詳細設定(2.4GHz)」が選択された場合と同様に図7のような設定画面を表示してもよい。
図7および図8に示したように、設定画面には、通信装置102の無線機能の使用有無と、構築するネットワークのネットワーク名と、オートチャネルの使用有無とが、通信パラメータとして設定可能な項目として表示されている。さらにこれらの項目に加えて、暗号化モードと、暗号化強度と、暗号化キーとが、通信パラメータとして設定可能な項目として表示されている。
無線機能の使用有無とは、選択された周波数帯における無線機能を使用するか否かを設定するための項目である。例えば左側のメニューにおいて2.4GHz帯が選択されて表示された設定画面において、無線機能を使用すると設定した場合、通信装置102が使用する周波数帯として2.4GHz帯が選択されたことになる。通信装置102は、左側のメニューにおいて6GHz帯が選択された表示された設定画面において無線機能を使用すると設定されたことに応じて、S402でYesと判定する。なお、通信装置102は、ユーザによってある周波数帯について無線機能を使用すると設定されたことに応じて、そのほかの周波数帯の無線機能について使用しないと自動的に設定してもよい。
ネットワーク名、およびオートチャネルの使用有無については図5および図6と同様である。
暗号化モードとは、認証方式と暗号化方式とをまとめて設定できる設定項目であって、図5に示した「暗号化」の設定項目と同様である。図7に示したように、「無線詳細設定(2.4GHz)」が選択されている場合、図5と同様に通信装置102はサポートするすべての認証方式および暗号化方式の組み合わせを表示する。一方、図8に示したように、「無線詳細設定(6GHz)」が選択されている場合は、図6と同様に通信装置102は6GHz帯の通信においてサポートする認証方式と暗号化方式との組み合わせのみを表示する。
暗号化強度、および暗号化キーについては図5および図6と同様である。
なお、第2の表示方式において、図8の設定画面を表示する場合に、図7の設定画面の設定項目に設定されている内容に応じて、図8の設定画面の対応する設定項目の内容を決定してもよい。例えば、図7の暗号化モードとして、WPA2-PSKが選択されていた場合、通信装置102は図8の設定画面に切り替えた際に、暗号化モードとしてWPA3-SAEをデフォルト値として表示するようにしてもよい。あるいは、図7の暗号化モードとして、WPA2-EAPが選択されていた場合、通信装置102は図8の設定画面に切り替えた際に暗号化モードとしてWPA3-EAPをデフォルト値として表示するようにしてもよい。
あるいは通信装置102は、図8の設定画面を表示する際に、暗号化モードのデフォルト値として、図7の暗号化モードに設定内容にかかわらず、WPA3-EAPを表示するようにしてもよい。
図7および図8に示したように、ユーザがいずれの周波数帯における通信パラメータを設定するかに応じて、通信装置102は設定できる認証方式および暗号化方式の選択肢を切り替える。これにより、ユーザは設定を行っている周波数帯においてサポートされている認証方式および暗号化方式を容易に選択することができる。
なお、第2の表示方式では、図7の設定画面と図8の設定画面との何れを表示するかを、通信パラメータの設定を行う周波数帯をユーザが選択するかに応じて切り替えるとしたが、これに限らない。通信装置102は、それぞれの周波数帯に応じた設定画面を、タブとして用意してもよいし、あるいは周波数帯に応じたリンクが選択されることによって表示される別の画面を用意してもよい。あるいは設定画面にユーザが自由に記入できる自由記入欄を設け、ユーザが該自由記入欄に「6GHz」と記入したことに応じて図8の画面を表示するようにしてもよい。
図9から図12には、通信装置102が第3の表示方式において設定画面として表示するグラフィカルユーザインタフェースの一例を示した。第3の表示方式では、周波数帯ごとに異なる設定画面が表示され、認証方式と暗号化方式とがそれぞれ別の設定項目として表示される。図9および図10には2.4GHz帯における通信パラメータの設定画面の表示の一例であって、図9には認証方式の選択肢の、図10には暗号化方式の選択肢の表示の一例を示した。また、図11および図12には、6GHz帯における通信パラメータの設定画面の表示の一例であって、図11には認証方式の選択肢の、図12には暗号化方式の選択肢の表示の一例を示した。図9および図10は、図中のタブメニューから「基本(2.4GHz)」がユーザによって選択された場合に表示される。また図11および図12は図中のタブメニューから「基本(6GHz)」がユーザによって選択された場合に表示される。なお、通信装置102は、「基本(6GHz)」が選択され、無線機能を使用すると設定されたことに応じて、図4のS402でYesと判定する。また、通信装置102は、図4のS407において、図9および図10に示したような設定画面から図11および図12に示したような設定画面に表示を切り替える。なお、「基本(5GHz)」が選択された場合、通信装置102は「基本(2.4GHz)」が選択された場合と同様に図9および図10のような設定画面を表示してもよい。
図9から図12に示したように、設定画面には、通信装置102の無線機能の使用有無と、無線チャネルと、倍速モードの帯域と、SSIDと、無線の認証と、無線の暗号化と、暗号化キーとが、通信パラメータとして設定可能な項目として表示されている。
無線機能の使用有無については、図7および図8と同様である。
無線チャネルとは、選択された周波数帯の通信において使用する周波数チャネルを設定する設定項目である。本設定項目において「自動」が選択されている場合、通信装置102は、Probe Requestの受信数に基づいて、比較的混雑していない周波数チャネルを、使用する周波数チャネルとして選択する。また、ユーザは特定の周波数チャネルを指定することもできる。本設定項目は、選択されている周波数帯に応じた周波数チャネルが選択可能な選択肢として表示される。
倍速モードとは、選択された周波数帯の通信において使用する帯域幅を設定する項目である。ユーザは、使用する帯域幅として、20MHz、40MHz、80MHz、160MHz、および320MHzの何れかを選択することができる。なお、選択肢として20MHzに代えて、倍速モードを使用しないことを示す選択肢が含まれてもよい。
SSIDは、図5および図6に示したネットワーク名と同様の設定項目である。
無線の認証は、通信装置102が構築するネットワークの認証方式を設定する項目である。また、無線の暗号化は、通信装置102が構築するネットワークの暗号化方式を設定する項目である。第1の表示方式および第2の表示方式では、認証方式と暗号化方式とはまとめて1つの設定項目で設定したが、第3の表示方式ではそれぞれ異なる設定項目で設定する。図9に示すように、2.4GHz帯の通信パラメータを設定する場合、通信装置102はサポートするすべての認証方式を選択肢として表示する。具体的には、認証方式の選択肢として、Open、OWE、WPA2-PSK、WPA/WPA2-PSK、WPA2-EAP,WPA2-PSK/WPA3-SAE、WPA3-SAE、WPA3-EAP、およびWPA2/WPA3-EAPを表示する。さらに通信装置102は、2.4GHz帯の通信パラメータを設定する場合、図10に示すようにサポートするすべての暗号化方式を選択肢として表示する。具体的には暗号化方式の選択肢として、TKIP、AES、およびTKIP/AESを表示する。なお、TKIP/AESは、MIXと表してもよい。
一方、通信装置102は、図11に示すように、6GHz帯の通信パラメータを設定する場合、6GHz帯の通信においてサポートする認証方式のみを表示する。具体的には認証方式の選択肢として、OWE、WPA3-SAE、およびWPA3-EAPを表示する。同様に、通信装置102は6GHz帯の通信パラメータを設定する場合、図12に示すように、6GHz帯の通信においてサポートする暗号化方式のみを表示する。具体的には暗号化方式の選択肢としてAESを表示する。なお、本実施形態において、通信装置102は6GHz帯の暗号化方式としてはAESのみをサポートしているため、6GHz帯の暗号化方式の設定項目には固定でAESが設定されるようにしてもよい。
暗号化キーについては、図5および図6と同様である。
図9から図12のように、認証方式と暗号化方式とが個別に設定される場合であっても、通信装置102は選択された周波数帯に応じてそれぞれの表示を切り替えることで、ユーザは簡単に適切な認証方式および暗号化方式を選択することができる。
図13、および図14には、通信装置102が第4の表示方式において設定画面として表示するグラフィカルユーザインタフェースの一例を示した。第4の表示方式では、使用する周波数帯の設定と、使用する認証方式および暗号化方式とが異なる設定画面によって設定される。図13には使用する周波数帯を設定するための設定画面の表示の一例を示した。また、図14には使用する認証方式および暗号化方式を設定するための設定画面の表示の一例を示した。図13は、ユーザによって図中の上部のメニューから「WIRELESS」が選択されることで表示される。また、図14は、ユーザによって図中の上部のメニューから「SECURITY」が選択されることで表示される。通信装置102は、「WIRELESS」が選択された表示画面において、さらに図中の左側のメニューから「802.11ax(6GHz)」が選択され、その無線機能について「使用する」と選択されたことに応じて、図4のS402でYesと判定する。また、通信装置102は、図4のS407において、ユーザによって「SECURITY」が選択された場合に表示する設定画面を、図14に示したような設定画面に切り替える。
図13には、上部のメニューにおいて「WIRELESS」が選択された場合に表示される設定画面の一例を示した。設定画面の左側には、各周波数帯に対応する設定画面へ遷移するためのメニューが表示される。各周波数帯は、それぞれ「802.11a/n/ac(5GHz)」、「802.11b/g/n(2.4GHz)」、および「802.11ax(6GHz)」と表示される。なお、単に5GHz、2.4GHz、および6GHzと表示されてもよい。これらのメニューのうち、何れかが選択されると、図13に示したような、無線機能の使用有無と、ネットワーク名と、オートチャネルの使用有無とを通信パラメータとして設定するための設定画面が表示される。この場合に、例えば左側のメニューから2.4GHz帯が選択されて表示された設定画面の場合、2.4GHz帯の無線機能の使用有無などを設定することができる。
無線機能の使用有無は、選択された周波数帯における無線機能を使用するか否かを設定するための項目である。例えば左側のメニューにおいて2.4GHz帯が選択されて表示された設定画面において、無線機能を使用すると設定した場合、通信装置102が使用する周波数帯として2.4GHz帯が選択されたことになる。通信装置102は、左側のメニューにおいて6GHz帯が選択された表示された設定画面において無線機能を使用すると設定されたことに応じて、S402でYesと判定する。なお、通信装置102は、ユーザによってある周波数帯について無線機能を使用すると設定されたことに応じて、そのほかの周波数帯の無線機能について使用しないと自動的に設定してもよい。
ネットワーク名、およびオートチャネルの使用有無については、図5および図6と同様である。
図14には、上部のメニューにおいて「SECURITY」が選択された場合に表示される設定画面の一例を示した。図14に示したように、設定画面には、通信装置102の暗号化と、暗号化強度と、暗号化キーとが、通信パラメータとして設定可能な項目として表示されている。
暗号化とは、図5および図6と同様に、通信装置102が通信に用いる認証方式および暗号化方式とをまとめて設定するための項目である。なお、本実施形態では、図13に示した設定画面において、使用する周波数帯として6GHz帯が設定されているため、図14に示した設定画面では、6GHz帯においてサポートされている認証方式と暗号化方式との組み合わせのみが表示される。なお、使用する周波数帯として2.4GHz帯または5GHz帯が設定されている場合、暗号化の設定項目には、図5と同様に、サポートされるすべての認証方式と暗号化方式との組み合わせが選択肢として表示される。図4のS407では、図14に示した設定画面が表示される。
図13および図14に示したように、周波数帯と認証方式とを異なる設定画面において設定する場合も、設定された周波数帯に応じて認証方式を設定するための設定画面の表示を切り替えることで、ユーザは適切な認証方式を容易に設定できるようになる。同様に、設定された周波数帯に応じて、暗号化方式についても表示を切り替えることで、ユーザは適切な暗号化方式を容易に設定できるようになる。
なお、第4の表示方式では、いずれの周波数帯についても共通の設定画面を用いて認証方式および暗号化方式の組み合わせを設定するとしたが、これに限らない。通信装置102は、周波数帯ごとに異なる設定画面によって、それぞれの認証方式および暗号化方式を設定できてもよい。具体的には、通信装置102は、2.4GHz帯用の認証方式および暗号化方式の設定画面と、5GHz帯用の認証方式および暗号化方式の設定画面と、6GHz帯用の認証方式および暗号化方式の設定画面とを別に表示してもよい。
また、第4の表示方式では、周波数帯と認証方式とについて、それぞれ別の設定画面において設定するとしたが、これに限らない。認証方式と暗号化方式とを設定するための設定項目は、周波数帯の設定画面に表示されている各項目に続けて該設定画面において表示されるようにしてもよい。この場合に、図14に示されている各項目は、リンクが選択されることで展開して表示される、折り畳みメニューの形式で表示されるようにしてもよい。例えば、図13で示された設定項目に続いて「詳細設定」というリンクが表示されてもよい。ユーザが「詳細設定」のリンクを選択したことに応じて、図14に示した各項目が展開して表示される。
あるいは、図13に示された設定項目の下部に、図14の設定画面へのリンクが張られていてもよい。周波数帯の設定画面に、認証方式や暗号化方式の設定画面へのリンクを記載しておくことで、ユーザは周波数帯の設定後に簡単に認証方式と暗号化方式との設定画面に遷移できるようになる。
図15から図16には、通信装置102が第5の表示方式において設定画面として表示するグラフィカルユーザインタフェースの一例を示した。第5の表示方式では、周波数帯の設定画面と異なる設定画面によって認証方式および暗号化方式が設定される。また、認証方式と暗号化方式とが別々の設定項目によって設定される。図15には、使用する周波数帯を設定するための設定画面の表示の一例を示した。また、図16には、使用する周波数帯として2.4GHz帯または5GHz帯が選択された場合における、認証方式と暗号化方式とを設定するための設定画面の表示の一例を示した。図17には、使用する周波数帯として6GHz帯が選択された場合における、認証方式と暗号化方式とを設定するための設定画面の表示の一例を示した。通信装置102は、ユーザによって周波数帯あるいは周波数チャネルを設定するための設定画面の表示が指示されると、図15に示した設定画面を表示する。また、通信装置102は、ユーザによって認証方式または暗号化方式の少なくとも一方を設定するための設定画面の表示が指示されると、図16または図17に示した設定画面を表示する。なお、通信装置102は、使用する周波数帯として2.4GHz帯または5GHz帯が設定されている場合は図16の設定画面を表示し、使用する周波数帯として6GHz帯が設定されている場合は図17の設定画面を表示する。また、通信装置102は、図15に示した設定画面において、使用する周波数帯として6GHz帯が選択されたことに応じて、図4のS402でYesと判定する。なお、通信装置102は、図4のS407において、設定方式および暗号化方式の設定画面を、図16に示した設定画面から図17に表示した設定画面に切り替える。
図15には、ユーザによって周波数帯あるいは周波数チャネルを設定するための設定画面の表示が指示された場合に表示される設定画面の一例を示した。図15に示したように、設定画面には、通信装置102が使用するバンドと、周波数とが、通信パラメータとして設定可能な項目として表示されている。
バンドとは、通信装置102が使用する周波数帯を設定するための設定項目である。本設定項目の選択肢としては、具体的には、2.4GHz帯のみ、5GHz帯のみ、6GHz帯のみ、2.4GHz帯優先、5GHz帯優先、および6GHz帯優先が表示される。また、これに加えて、Dual-band(2.4GHz帯、5GHz帯)、Dual-band(5GHz帯、6GHz帯)、およびDual-band(2.4GHz帯、6GHz帯)が選択肢として表示される。さらに、Triple-band(2.4GHz帯、5GHz帯、6GHz帯)が選択肢として表示される。また、これらに加えて、2.4GHz帯優先(5GHz帯除く)、2.4GHz帯優先(6GHz帯除く)、5GHz帯優先(2.4GHz帯除く)、および5GHz帯優先(6GHz帯除く)が選択肢として表示される。これに加えて、6GHz帯優先(2.4GHz帯除く)、および6GHz帯優先(5GHz帯除く)が選択肢として表示される。
2.4GHz帯のみ、5GHz帯のみ、および6GHz帯のみの選択肢は、それぞれ指定の周波数帯のみの使用を示す選択肢であって、これらの選択肢が選択された場合、他の周波数帯は使用されない。2.4GHz帯優先、5GHz帯優先、および6GHz帯優先の選択肢は、それぞれ指定の周波数帯の使用を優先するが、指定された周波数帯が混雑などで使用に適さない場合、他の周波数帯を使用することができる選択肢である。なお、2.4GHz帯優先、および5GHz帯優先が選択されている場合であって、設定されている認証方式および暗号化方式が6GHz帯の通信においてサポートされているものでない場合、6GHz帯は使用しない。あるいは、2.4GHz帯優先、および5GHz帯優先が選択されている場合、通信装置102は認証方式や暗号化方式の選択肢として、6GHz帯においてサポートされているもののみを表示するようにしてもよい。この場合、通信装置102は2.4GHz帯優先、および5GHz帯優先が選択されている場合であっても、6GHz帯を使用してもよい。Dual-bandおよびTriple-bandは、指定された周波数帯のそれぞれにおいてネットワークを確立し、並行して維持することができる選択肢である。例えば、Dual-band(2.4GHz帯、5GHz帯)が選択されている場合、通信装置102は、2.4GHz帯および5GHz帯の両方の周波数帯において、それぞれネットワークを確立する。この場合に、通信装置102は周波数帯に異なる2つのネットワークを同時に維持する。Triple-bandが選択された場合、通信装置102は周波数帯の異なる3つのネットワークを同時に維持する。2.4GHz帯優先(5GHz帯除く)など、特定の周波数帯を優先し、別の周波数帯を除外する選択肢は、特定の周波数帯の使用を優先するが、除外指定された周波数帯は使用しないようにする選択肢である。この場合、通信装置102は、設定されている認証方式や暗号化方式に関わらず、除外すると指定された周波数帯は使用しない。
本項目において、6GHz帯を使用する周波数帯として含む選択肢が指定された場合、図4のS403でYesと判定する。なお、本項目において、6GHz帯を含むDual-bandが選択された場合、通信装置102は6GHz帯の通信と並行して、2.4GHz帯および5GHz帯の少なくとも一方の通信を維持できるため、S404~S406の処理をスキップしてもよい。本項目において、Triple-bandが選択された場合も同様に通信装置102はS404~S406の処理をスキップしてもよい。
使用する周波数とは、指定された周波数帯において使用する周波数チャネルまたはタイプを設定するための設定項目である。タイプとは、複数の周波数チャネルの総称であって、5GHz帯ではW52(36ch~48ch)、W53(52ch~62ch)、およびW56(100ch~140ch)の3つのタイプから選択することができる。本設定項目において、ユーザは1つ以上の周波数チャネルまたはタイプを選択することができる。また、使用する周波数帯の選択において、複数の周波数帯を使用することができる選択された場合、それぞれの周波数帯について、使用する周波数チャネルまたはタイプを指定することができる。
ユーザが図15に示した設定画面において、OKボタンを押下して設定の完了を指示することで、通信装置102が通信に使用する周波数帯と、周波数チャネルとが設定される。
次に、ユーザによって認証方式または暗号化方式の少なくとも一方を設定するための設定画面の表示が指示された場合に表示される設定画面について、図16および図17を用いて説明する。
図15において、使用する周波数帯として、6GHz帯が含まれない選択肢が選択された場合、認証方式または暗号化方式の少なくとも一方を選択するための設定画面として、図16に示したような設定画面が表示される。図16の設定画面では、認証方式と暗号化方式とを設定するための設定項目は別々に表示されている。図16の場合、通信装置102は、認証方式の選択肢として、通信装置102がサポートするすべての認証方式を選択可能に表示する。具体的には、図9と同様の選択肢を表示する。また、通信装置102は、暗号化方式の選択肢として、通信装置102がサポートするすべての暗号化方式を選択可能に表示する。具体的には、図10と同様の選択肢を表示する。
一方、図15において、使用する周波数帯として、6GHz帯が含まれる選択肢が選択された場合、認証方式または暗号化方式の少なくとも一方を選択するための設定画面として、図17に示したような設定画面が表示される。図17の設定画面では、認証方式と暗号化方式とを設定するための設定項目は別々に表示されている。図17の場合、通信装置102は、認証方式の選択肢として、通信装置102が6GHz帯の通信においてサポートする認証方式を選択可能に表示する。具体的には、図11と同様の選択肢は選択可能に表示し、その他の選択肢についてはグレーアウトすることで選択できないように表示する。また、通信装置102は、暗号化方式の選択肢として、通信装置102が6GHz帯の通信においてサポートする暗号化方式を選択可能に表示する。具体的には、図10と同様の選択肢は選択可能に表示し、その他の選択肢についてはグレーアウトすることで選択できないように表示する。なお、図17において、通信装置102は選択不可の選択肢については表示しないようにし、選択可能な選択肢のみを表示するようにしてもよい。
図15から図17のように、使用する周波数帯として選択された選択肢が、6GHz帯を含むか否かに応じて、選択可能に表示する認証方式および暗号化方式を切り替えることで、ユーザは簡単に適切な認証方式および暗号化方式を選択することができる。
図18および図19には、通信装置102が第6の表示方式において設定画面として表示するグラフィカルユーザインタフェースの一例を示した。第6の表示方式では、使用すると選択された周波数帯に応じて、認証方式および暗号化方式の表示を切り替える。第6の表示方式では、周波数帯ごとに通信パラメータを設定することができる。図18には、上部のタブメニューから「基本(6GHz)」が選択された場合に表示される、6GHz帯の通信について通信パラメータを設定するための設定画面の表示の一例を示した。
また、図19には、図18において認証方式を設定する際に表示されるポップアップメニューの表示の一例を示した。通信装置102は、上部のタブメニューから「基本(6GHz)」が選択され、無線機能を使用すると設定されたことに応じて、図4のS402でYesと判定する。
図18には、6GHz帯の通信について通信パラメータを設定するための設定画面の表示の一例を示した。図18に示したように、設定画面には、通信装置102の無線機能の使用有無と、無線チャネルと、倍速モードの帯域と、SSIDと、無線の認証と、無線の暗号化と、暗号化キーとが、通信パラメータとして設定可能な項目として表示されている。
各設定項目には、「編集する」とのリンクが用意されており、リンクがユーザによって選択されると、対応する項目が編集可能になる。具体的には、該当の項目への入力が可能になったり、該当の項目の選択肢が表示されたりする。本実施形態において、入力欄や選択肢は、ポップアップメニューとして表示されるが、これに限らない。図18に表示されている各項目に直接入力するようにしてもよいし、プルダウンメニューを表示するようにしてもよい。なお、リンクの代わりに、ユーザから該当の項目の編集を指示する音声入力の受付に応じて編集可能になってもよい。
無線機能の使用有無については、図7および図8と同様である。
無線チャネルおよび倍速モードについては、図9から図12と同様である。
SSIDについては、図5および図6に示したネットワーク名と同様である。
無線の認証は、通信装置102が使用する認証方式を設定するための設定項目である。使用する周波数帯として6GHz帯が選択されている場合は、図19に示したように、通信装置102が6GHz帯の通信においてサポートする認証方式が選択肢として表示される。具体的には、図11と同様の選択肢が表示される。なお、使用する周波数帯として2.4GHz帯または5GHz帯が選択されている場合は、通信装置102がサポートするすべての認証方式が選択肢として表示される、具体的には、図9と同様の選択肢が表示される。
無線の暗号化は、通信装置102が使用する暗号化方式を選択するための設定項目である。使用する周波数帯として6GHz帯が選択されている場合は、通信装置102が6GHz帯の通信においてサポートする暗号化方式が選択肢として表示される。具体的には、図12と同様の選択肢が表示される。なお、本実施形態においては、6GHz帯の通信において通信装置102がサポートする暗号化方式はAESのみのため、この場合、本項目にはAESが固定値として設定されるようにしてもよい。一方、使用する周波数帯として2.4GHz帯または5GHz帯が選択されている場合は、通信装置102がサポートするすべての暗号化方式が選択肢として表示される、具体的には、図10と同様の選択肢が表示される。
暗号化キーについては、図5および図6と同様である。
通信装置102は、図4のS407において、認証方式および暗号化方式の編集がユーザによって指示された際に表示するポップアップメニューの選択肢を、例えば図19に示したようなものに切り替える。これにより、ユーザは使用する周波数帯に応じて適切な認証方式および暗号化方式を選択することができる。
以上、第1から第6の表示方式に示したように、使用する周波数帯に応じて、認証方式として表示する、あるいは選択可能に表示する選択肢を切り替えることで、ユーザが容易に適切な認証方式を設定できるようにすることができる。これに加えて、あるいは代えて、使用する周波数帯に応じて暗号化方式として表示する、あるいは選択可能に表示する選択肢を切り替えることで、ユーザが容易に適切な暗号化方式を設定できるようにすることができる。
なお、第1から第6の表示方式として示した設定画面において、他の通信パラメータを設定するための項目が設定画面上に追加されてもよい。あるいは、いずれかの設定項目が表示されていなくてもよい。また、第1から第6の表示方式の何れかの表示方式の設定画面に含まれる少なくとも1つの設定項目が、他の表示方式の設定画面に含まれていてもよい。
なお、本実施形態では、通信装置102は、使用すると選択された周波数帯に応じて認証方式および暗号化方式の少なくとも一方の表示を、サポートするもののみに切り替えるとしたが、これに限らない。通信装置102は、特定の周波数帯と特定の認証方式または特定の暗号化方式との組み合わせを制限するように制御すればよい。具体的には、使用すると選択された周波数帯でサポートされていない認証方式または暗号化方式が選択され、通信パラメータとして設定されることを制限すればよい。例えば通信装置102は、いずれの周波数帯が選択されても、認証方式および暗号化方式の少なくとも一方について、すべての選択肢を表示するようにしてもよい。この場合に通信装置102は、使用すると選択された周波数帯においてサポートしていない認証方式あるいは暗号化方式が選択された場合に、ユーザにエラーを通知する。あるいは通信装置102は、使用すると選択された周波数帯においてサポートしていない認証方式あるいは暗号化方式が選択された状態で、設定の完了が指示された場合に、ユーザにエラーを通知してもよい。ユーザに対するエラーの通知とは、具体的には通信装置102の表示部(通知部)にエラーを示す画面を表示することである。あるいは、通信装置102は、エラーを示すエラー音を再生し、スピーカー(通知部)から出力することでユーザに通知を行ってもよい。この場合に、通信装置102は、使用すると選択された周波数帯においてサポートしている認証方式あるいは暗号化方式の少なくとも一方が選択された場合、ユーザに設定に問題がないことを通知してもよい。具体的には通信装置102は、設定に問題がないことを示す画面を表示部(通知部)に表示する。あるいは、通信装置102は、設定に問題がないことを示す音を再生し、出力部(通知部)から出力することでユーザに通知を行ってもよい。あるいは通信装置102は、使用すると選択された周波数帯においてサポートしている認証方式あるいは暗号化方式の少なくとも一方が選択された状態で、設定の完了が指示された場合に、設定完了をユーザに通知してもよい。具体的には、通信装置102は、設定完了を示す画面を表示部(通知部)に表示する。あるいは通信装置102は、設定完了を示す音を再生し、出力部(通知部)から出力することでユーザに通知してもよい。
あるいは、通信装置102は、使用すると選択された認証方式あるいは暗号化方式の少なくとも一方に応じて、選択可能に表示する周波数帯を切り替えてもよい。具体的には、通信装置102は、認証方式としてWPA3またはOWE方式のOpenが選択された場合は、周波数帯として6GHz帯を選択可能に表示する。この場合に、通信装置102は、周波数帯として5GHz帯、および2.4GHz帯も選択可能に表示してもよい。一方、通信装置102は、認証方式としてWPA、WPA2、またはOWE方式ではないOpenが選択された場合は、周波数帯として5GHz帯および2.4GHz帯を選択可能に表示する。この場合に、通信装置102は、6GHz帯は表示しないか、あるいは表示はするが、グレーアウトなどをして表示することで選択できないように表示する。同様に、暗号化方式としてAESが選択された場合、通信装置102は、周波数帯として6GHz帯を選択可能に表示する。この場合に、通信装置102は、周波数帯として5GHz帯、および2.4GHz帯も選択可能に表示してもよい。一方、暗号化方式としてTKIPが選択された場合、周波数帯として5GHz帯および2.4GHz帯を選択可能に表示し、6GHz帯は表示しないか、あるいは表示はするが、グレーアウトなどをして表示することで選択できないように表示する。
なお、本実施形態では、周波数帯として2.4GHz帯あるいは5GHz帯を利用して通信する場合と、6GHz帯を利用して通信する場合とで利用できる認証方式の少なくとも一部が異なるとしたが、これに限らない。例えば、2.4GHz帯、5GHz帯、6GHz帯のそれぞれについてサポートする認証方式あるいは暗号化方式の少なくとも一方が異なってもよい。この場合に、通信装置102は、通信パラメータの設定画面において、いずれの周波数帯が選択されたかに応じて、それぞれがサポートする認証方式および暗号化方式の何れか一方のみを表示するようにしてもよい。また、通信装置102および103が、2.4GHz帯、5GHz帯、6GHz帯に加えて、あるいは代えて、別の周波数帯における通信が可能な場合も、同様の画面表示を行ってもよい。具体的には、2.4GHz帯、5GHz帯、6GHz帯と、サポートする認証方式が異なる別の周波数帯が選択されたことに応じて、該別の周波数帯における通信においてサポートする認証方式のみを設定画面において表示するようにしてもよい。同様に、暗号化方式についても、2.4GHz帯、5GHz帯、6GHz帯と、サポートする暗号化方式が異なる場合、該別の周波数帯における通信においてサポートする暗号化方式のみを設定画面において表示するようにしてもよい。
また、本実施形態では、通信装置102は、2.4GHz帯および5GHz帯の通信において、Open、WPA、WPA2、およびWPA3のすべての認証方式をサポートしているとしたが、これに限らない。通信装置102は、2.4GHz帯および5GHz帯の通信において、これらの認証方式のうちの少なくとも何れか1つをサポートしていなくてもよい。この場合、第1から第6の表示方式に示した各設定画面のうち、2.4GHz帯および5GHz帯が選択された際の設定画面には、サポートしていない認証方式は選択可能な選択肢として表示されないようにしてもよい。例えば、通信装置102が、2.4GHz帯および5GHz帯の通信における認証方式としてWPA3をサポートしていない場合、図5や図7に示した設定画面では、WPA3を含む選択肢は表示されないか、あるいは選択可能に表示されないようにしてもよい。
また、本実施形態では、通信装置102は、2.4GHz帯および5GHz帯の通信において、暗号化方式として、TKIPおよびAESをサポートしているとしたが、これに限らない。通信装置102は、2.4GHz帯および5GHz帯の通信において、AESをサポートしていなくてもよい。この場合、第1から第6の表示方式に示した各設定画面のうち、2.4GHz帯および5GHz帯が選択された際の設定画面には、サポートしていない暗号化方式は選択可能な選択肢として表示されないようにしてもよい。
また、本実施形態において、通信装置102は、2.4GHz帯、5GHz帯、および6GHz帯の通信において、IEEE802.11ax規格に準拠した通信を行うとしたが、これに限らない。通信装置102は、周波数帯に応じて異なるIEEE802.11シリーズ規格に準拠した通信を行ってもよい。例えば、通信装置102は、6GHz帯の通信としてIEEE802.11ax規格に準拠した通信を行い、2.4GHz帯の通信としてIEEE802.11b規格に準拠した通信を行ってもよい。なお、IEEE802.11b規格に準拠した通信に代えて、IEEE802.11g規格、あるいはIEEE802.11n規格に準拠した通信を行ってもよい。この場合に、通信装置102は、5GHz帯の通信として、IEEE802.11a規格、IEEE802.11n規格、あるいはIEEE802.11ac規格に準拠した通信を行ってもよい。なお、通信装置102は、何れか2つの周波数帯における通信として、同じ通信規格に準拠した通信を行ってもよい。
また、本実施形態では、通信装置102の通信パラメータを、設定画面を介して設定するとしたが、これに限らず、システムコンソールを介して設定してもよい。具体的には、通信装置102の表示部、または有線通信または無線通信を介して接続している他の通信装置の表示部に表示されたシステムコンソールを介して設定してもよい。ユーザがシステムコンソールに対して、無線の設定または通信パラメータの設定を指示するコマンドを入力することで、通信装置102の通信パラメータの設定が開始される。コマンドは、数字や文字を含む文字列である。ます、ユーザが使用する周波数帯として、6GHz帯を指定するコマンドを入力することで、使用する周波数帯が6GHzに設定される。この時のコマンドは、例えば「set band ax6」のような文字列である。次に、ユーザが使用する認証方式として、6GHz帯の通信においてサポートしていない認証方式を指定するコマンドを入力した場合、システムコンソールは設定不可を示す応答を返す。例えば、ユーザが認証方式としてWPA-PSKを指定するコマンドである「set wpa_key_mgmt WPA-PSK」を入力した場合、システムコンソールは「NG」を出力する。一方、認証方式として6GHz帯のサポートでサポートしている認証方式を指示するコマンドが入力された場合、システムコンソールは設定可能を示す「OK」を応答として返す。暗号化方式についても同様であって、ユーザが6GHz帯でサポートしていない暗号化方式を指定するコマンドを入力した場合、システムコンソールは設定不可の応答を出力する。また、ユーザが6GHz帯でサポートしている暗号化方式を指定するコマンドを入力した場合、システムコンソールは設定可能を示す応答を出力する。なお、周波数帯が先に指定されるのではなく、認証方式または暗号化方式が先にユーザによって指定されてもよい。6GHz帯においてサポートしていない認証方式または暗号化方式がユーザによって指定された状態で、使用する周波数帯として6GHz帯を指定するコマンドが入力された場合、システムコンソールは設定不可を示す応答を出力する。また、6GHz帯においてサポートしている認証方式または暗号化方式がユーザによって指定された状態で、使用する周波数帯として6GHz帯を指定するコマンドが入力された場合、システムコンソールは設定可能を示す応答を出力する。なお、設定不可を示す応答を出力するのに代えて、あるいは加えて、ユーザからAPとしての動作の開始を指示するコマンドを入力された場合に、通信装置102のAPとしての動作を開始させないようにしてもよい。APとしての動作を開始するコマンドとは、例えば「AP enable」である。なお、通信装置102をAPとして動作させない場合に、その原因をユーザに通知してもよい。
なお、図4に示した通信装置102のフローチャートの少なくとも一部または全部をハードウェアにより実現してもよい。ハードウェアにより実現する場合、例えば、所定のコンパイラを用いることで、各ステップを実現するためのコンピュータプログラムからFPGA上に専用回路を生成し、これを利用すればよい。FPGAとは、Field Programmable Gate Arrayの略である。また、FPGAと同様にしてGate Array回路を形成し、ハードウェアとして実現するようにしてもよい。また、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)により実現するようにしてもよい。
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。