以下、本実施形態に係るスロットマシンについて図面を参照しながら説明する。
[スロットマシンの基本構成]
図1を参照して、スロットマシンの基本構成について説明する。図1(a)は本実施形態に係るスロットマシンの正面図、(b)はスロットマシンの前扉に設けられたメインモニタを示す正面図である。
図1(a)に示すように、本発明の実施形態例に係るスロットマシンSは、筐体1と、筐体1の前面に回動可能(移動可能、変位可能)に設けられた前扉2と、を備えている。
また、スロットマシンSは、透明な表示窓(窓部)3、表示窓3に対応した筐体1内に配設された左リール(第1リール)4、中リール(第2リール)5および右リール(第3リール)6、前扉2の中央右側に設けられたメダル投入口7、各リール4~6の回転を開始させるためのスタートレバー8、左リール4を停止させる左ストップボタン(左停止ボタン)9、中リール5を停止させる中ストップボタン(中停止ボタン)10および右リール6を停止させる右ストップボタン(右停止ボタン)11、メダル払出口12、および受け皿13を備えている。なお、本発明における「筐体内」とは、筐体1と前扉2とによって形成された内部空間を意味する。また、各リール4~6は、前扉2の裏面に取り付けられても良い。
また、メダル投入口7の右下方には、鍵穴付きのシリンダ錠14が設けられている。例えば遊技場の管理者が専用キー(ドアキー)をその鍵穴に差し込んで、シリンダ錠14を時計回りに捻じると、前扉2の開放が可能な状態となる。詳細は後述するが、前扉2は、その開放状態に応じて、第1状態、第2状態、および第3状態に回動可能となっている。
さらに、スロットマシンSは、左ストップボタン9、中ストップボタン10および右ストップボタン11の操作順序(打順)および操作タイミングを含む操作態様の指示機能に係る条件装置を識別可能とする情報(以下、指示情報という。)を表示するメインモニタ15、遊技の進行に応じて演出を実行する液晶表示器(演出表示部)16およびスピーカ17等、クレジット(遊技者所有の遊技用価値として記憶されているメダル数)を用いて、その範囲内において遊技状態に応じて定められた規定数の賭数のうち最大の賭数(本実施の形態ではいずれの遊技状態においても3)を設定する際に操作されるMAXBETボタン18、クレジットとして記憶されているメダル及び賭数の設定に用いたメダルを精算する(クレジット及び賭数の設定に用いた分のメダルを返却させる)際に操作される精算ボタン19、所定の演出を実行するときに遊技者の操作が受け付けられる演出用スイッチ20、クレジットとして記憶されているメダル枚数が表示されるクレジット表示器21、入賞の発生により払い出されたメダル枚数やエラー発生時にその内容を示すエラーコード等が表示される遊技補助表示器22を備えている。
メインモニタ15は、図1(b)に示すように、指示機能を作動可能とするAT(アシストタイム)に制御可能とする有利区間において、指示機能の作動時に指示情報を表示する指示情報表示器15aと、有利区間の滞在を遊技者に報知する有利区間表示器15bと、を備えている。
指示情報表示器15aは、7セグメント表示器から成り、例えば、最初に左ストップボタン9、次に中ストップボタン10、最後に右ストップボタン11を操作する打順1を指示する指示情報を数字の「1」で表示する。なお、打順2は、左ストップボタン9→右ストップボタン11→中ストップボタン10の順序であり、指示情報表示器15aは打順2の指示情報を数字の「2」で表示する。同様に、打順3は中→左→右の順序、打順4は中→右→左の順序、打順5は右→左→中の順序、打順6は右→中→左の順序であり、指示情報表示器15aは、打順3~6の指示情報をそれぞれ数字の「2」~「6」で表示する。
有利区間表示器15bは、その内部にLEDを有しており、ATに制御不可能とする非有利区間においてLEDを消灯させ、有利区間においてLEDを点灯させることにより有利区間の滞在を報知する。
スロットマシンSは、筐体1の内部に図示しない電源ユニットを備えており、電源ユニットは、スロットマシンSの出玉率(メダルの投入総数に対する払出総数の割合)を示す設定値を変更するための設定キーおよび設定変更ボタンを有している。
スロットマシンSには6段階の出玉率が設けられており、これら6段階の出玉率が設定値1~6にそれぞれ対応付けられている。遊技場の管理者は、設定値を変更可能な設定変更モードにおいて設定変更ボタン(不図示)等を操作することにより、遊技者にとっての有利度が異なる複数種類の設定値1~6のうちのいずれかを設定可能となる。
左リール4、中リール5および右リール6は、1つのリールユニットとして構成されており、対応するステッピングモータ(図示省略)の駆動によりそれぞれ回転する。これらリール4~6が停止している状態では、各リール4~6の外周面に配列されている連続する3つの図柄(以下、それぞれ上段図柄、中段図柄、下段図柄という。)が表示窓3にそれぞれ表示されて、遊技者は3行3列に配置された合計9個の図柄を視認できる。そして、各リール4~6を回転させることで、各リール4~6の図柄が表示窓3に連続的に変化しつつ表示されるとともに、各リール4~6の回転を停止させることで、表示窓3に3つの連続する図柄が表示結果として導出表示されるようになっている。
なお、本発明を構成する「第1リール」は、各種図柄が描かれた左リールテープと、左リールテープが巻き付けられた左リールフレームを含めた構成であっても良いし、左リールテープのみから成る構成であっても良い。同様に、「第2リール」は、中リールテープと、中リールフレームを含めた構成であっても良いし、中リールテープのみから成る構成であっても良く、「第3リール」は、右リールテープと、右リールフレームを含めた構成であっても良いし、右リールテープのみから成る構成であっても良い。
表示窓3には、各リール4~6の上段図柄、中段図柄および下段図柄がそれぞれ停止する上段停止位置、中段停止位置および下段停止位置が設けられており、図1に示すように、各リール4~6の停止位置をそれぞれ組み合わせた入賞ラインLが設定されている。
本実施形態のスロットマシンSにおいてゲームを行う場合には、まず、メダルをメダル投入口7から投入するか、またはクレジットを使用して賭数を設定する。クレジットを使用するにはMAXBETボタン18を操作すれば良い。遊技状態に応じて定められた規定数の賭数が設定されると、入賞ラインLが有効となり、スタートレバー8の操作が有効な状態、すなわち、ゲームが開始可能な状態となる。本実施形態では、規定数の賭数として遊技状態に関わらず3枚が定められて規定数の賭数が設定されると入賞ラインLが有効となる。なお、遊技状態に対応する規定数のうち最大数を超えてメダルが投入された場合には、その分はクレジットに加算される。
入賞ラインとは、各リール4~6の表示窓3に表示された図柄の組み合わせが入賞図柄の組み合わせであるかを判定するために設定されるラインである。本実施形態では、図1に示すように、左リール4の中段、中リール5の中段、右リール6の中段、すなわち中段に水平方向に並んだ図柄に跨って設定された入賞ラインLのみが入賞ラインとして定められている。なお、本実施形態では、1本の入賞ラインのみを適用しているが、複数の入賞ラインを適用しても良い。
ゲームが開始可能な状態でスタートレバー8を操作すると、各リール4~6が回転し、各リール4~6の図柄が連続的に変動する。この状態で左ストップボタン9、中ストップボタン10および右ストップボタン11の何れかを操作すると、操作したストップボタンに対応するリール4~6の回転が停止し、表示窓3に表示結果が導出表示される。
そして、全てのリール4~6が停止されることで1ゲームが終了し、入賞ラインLに予め定められた図柄の組み合わせ(以下、役とも呼ぶ)が各リール4~6の表示結果として停止した場合には入賞が発生し、その入賞に応じて定められた枚数のメダルが遊技者に対して付与され、クレジットに加算される。また、クレジットが上限数(本実施形態では50)に達した場合には、メダルが直接メダル払出口12から払い出されるようになっている。また、入賞ラインLに、遊技状態の移行を伴う図柄の組み合わせが各リール4~6の表示結果として停止した場合には図柄の組み合わせに応じた遊技状態に移行するようになっている。
また、本実施形態におけるスロットマシンSにあっては、ゲームが開始されて各リール4~6が回転して図柄の変動が開始した後、いずれかのストップボタン9~11が操作されたときに、操作されたストップボタン9~11に対応するリールの回転が停止して図柄が停止表示される。ストップボタン9~11の操作から対応するリール4~6の回転を停止するまでの最大停止遅延時間は190ms(ミリ秒)である。
リール4~6は、1分間に80回転し、80×21(1リール当たりの図柄コマ数)=1680コマ分の図柄を変動させるので、190msの間では最大で4コマの図柄を引き込むことができることとなる。つまり、停止図柄として選択可能なのは、ストップボタン9~11が操作されたときに表示されている図柄と、そこから4コマ先までにある図柄、合計5コマ分の図柄である。
このため、例えば、ストップボタン9~11のいずれかが操作されたときに当該ストップスイッチに対応するリールの下段に表示されている図柄を基準とした場合、当該図柄から4コマ先までの図柄を下段に表示させることができるため、リール4~6各々において、ストップボタン9~11のうちいずれかが操作されたときに当該ストップボタン9~11に対応するリールの中段に表示されている図柄を含めて5コマ以内に配置されている図柄を入賞ラインLに表示させることができる。
各リール4~6の外周面には、複数種類の図柄が一定の間隔で配列されている。左リール4の外周面に配置されている一の図柄と、中リール5の外周面に配置されている一の図柄と、右リール6の外周面に配置されている一の図柄とで構成された図柄の組合せが複数種類設けられ、一つの図柄組合せに一つの役が予め対応付けられている。
役は、RBB作動への移行契機となるRBB役、メダルの投入によらずに次回の遊技を可能とさせる再遊技役(REP1~REP4)、所定枚数のメダルを遊技者に払い出し可能な小役(NML1~NML29)に大別される。なお、以下の説明において、RBB役に対応する図柄組合せが入賞ラインLに表示されたことを「RBB役の入賞」、再遊技役に対応する図柄組合せが入賞ラインLに表示されたことを「再遊技役の入賞」、小役に対応する図柄組合せが入賞ラインLに表示されたことを「小役の入賞」と、それぞれいう。
スロットマシンSは、図示は省略するが、遊技の進行を制御する遊技制御基板と、遊技の進行に応じた演出を制御する演出制御基板とを含む制御基板を有する。なお、遊技制御基板と演出制御基板との間の電気的な信号の伝達は、不正防止等の観点から、遊技制御基板から演出制御基板への一方向のみに制限される。
遊技制御基板は、中央処理装置であるメインCPU、プログラム等が格納されたメインROM、ワークエリアとして機能するメインRAM等を含む半導体集積回路を有し、スロットマシンS全体を統括的に制御する。メインCPUは、メインROMから読み出したプログラムを実行することにより、スロットマシンSにおけるゲームの進行を制御するための処理などを実行する。例えばメインCPUは、内部抽選手段、判定手段および遊技状態移行手段等を有する。内部抽選手段は、スタートレバー8の遊技開始操作が行われたタイミングで内部抽選用の乱数を取得し、この取得された乱数と現在の遊技状態の種類とに基づいて、複数種類の当選エリアの中から1つの当選エリアを決定する内部抽選を実行する。なお、当選エリアは、「不当選エリア」、「小役エリア」、「再遊技役エリア」、および「RBBエリア」に分別され、例えば「小役エリア」には入賞により8枚のメダルを払い出す8枚役と、入賞により1枚のメダルを払い出す1枚役とが重複して対応付けられた「打順ベル」が含まれている。そして、「打順ベル」には「第1打順ベル」~「第6打順ベル」が含まれており、「第1打順ベル」の正解打順は「打順1」、「第2打順ベル」の正解打順は「打順2」、「打順ベル3」の正解打順は「打順3」、・・・、「打順ベル6」の正解打順は「打順6」となっている。判定手段は、当選役に対応する図柄組み合わせが入賞ラインL上に表示されたか否か判定する。遊技状態制御手段は、内部抽選の結果に基づいて遊技状態を移行させる。
演出制御基板は、遊技制御基板と同様に、中央処理装置であるサブCPU、プログラム等が格納されたサブROM、ワークエリアとして機能するサブRAM等を含む各種半導体集積回路を有し、遊技制御基板からのコマンドに基づき、特に演出を制御する。例えばサブCPUは演出制御手段等を有し、演出制御手段は遊技状態に応じた演出の制御を行う。演出制御手段は、メインCPUから送信されるコマンドに従って、複数種類の演出状態(非AT演出状態,AT演出状態)の間で演出状態を移行させ、内部抽選の結果や遊技区間(非有利区間,有利区間)の設定・解除および演出状態の種別等に応じて演出を複数種類の中から決定し、該決定した演出を液晶表示器16等に実行させる。
本実施形態では、ATの制御を管理する遊技区間として、非有利区間と有利区間とを設定可能としている。有利区間は、ATに制御していない「非AT区間」と、ATに制御している「AT区間」とを含んでいる。AT区間では、打順ベルの当選時に、正解打順の指示情報である各ストップボタン9~11の操作態様に関する情報を指示情報表示器15aで表示するとともに、この操作態様に関する情報を報知する報知画像を液晶表示器16に表示させる。これに対し、非有利区間および非AT区間では、打順ベルの当選時に、各ストップボタン9~11の操作態様に関する情報を指示情報表示器15aで表示しないようにするとともに、この操作態様に関する情報を報知する報知画像を液晶表示器16に表示させないようにする。
以下、図2および図3を参照して、報知画像の液晶表示器16での表示態様について説明する。図2(a)~(c)は、AT区間において内部抽選で正解打順が「打順3」である第3打順ベルに当選した場合の報知画像の表示態様を示した図、図3(a)~(c)は、AT区間において内部抽選で正解打順が「打順6」である第6打順ベルに当選した場合の報知画像の表示態様を示した図である。
図2(a)に示すように、スタートレバー8がON(操作)された後に内部抽選で第3打順ベルに当選したことに基づいて、各ストップボタン9~11の操作態様に関する情報を報知する報知画像(第1報知画像)70が液晶表示器16の特定領域16aに表示されている。特定領域16aは、表示窓3の上方であって表示窓3の長手方向の一端部から他端部に亘る領域(図2(a)において点線で示す矩形領域)である。
報知画像70は、左ストップボタン9の操作態様に関する情報を報知する第1画像70aと、中ストップボタン10の操作態様に関する情報を報知する第2画像70bと、右ストップボタン11の操作態様に関する情報を報知する第3画像70cと、を含む。第1画像70aは、特定領域16aにおいて表示窓3から視認される左リール4の上方に表示されている。つまり、第1画像70aは、報知画像70の最も左側に表示されている画像である。
また、第2画像70bは、特定領域16aにおいて表示窓3から視認される中リール5の上方に表示されている。つまり、第2画像70bは、報知画像70の中央に表示されている画像である。さらに、第3画像70cは、表示窓3から視認される右リール6の上方に表示されている。つまり、第3画像70cは、報知画像70の最も右側に表示されている画像である。
図2(a)においては、第1画像70aは、数字「2」を表示する第1数字画像と、第1数字画像の背景に表示された円形状の第1背景画像と、から成り、2番目に左ストップボタン9を操作すべき旨を遊技者に報知している。第1画像70aは、第1背景画像上に第1数字画像を重ね合わせることで表示されている。
第2画像70bは、数字「1」を表示する第2数字画像と、第2数字画像の背景に表示された円形状の第2背景画像と、第2背景画像の周りに表示された円環状のエフェクト画像と、から成り、1番目(最初)に中ストップボタン10を操作すべき旨を遊技者に強調して報知している。第2画像70bは、第2背景画像上に第2数字画像を重ね合わせ、さらにこれら第2背景画像および第2数字画像上にエフェクト画像を重ね合わせることで表示されている。
第3画像70cは、数字「3」を表示する第3数字画像と、第3数字画像の背景に表示された円形状の第3背景画像と、から成り、3番目(最後)に右ストップボタン11を操作すべき旨を遊技者に報知している。第3画像70cは、第3背景画像上に第3数字画像を重ね合わせることで表示されている。
なお、上記実施形態においては、図2(a)において、第2画像70bのみがエフェクト画像を含んで構成されているが、この構成に限定されない。例えば、第2画像70bだけでなく、第1画像70aおよび第3画像70cもエフェクト画像を含むように構成されても良い。この場合、第1画像は、第1数字画像と、第1背景画像と、第1背景画像の周りに表示された円環状のエフェクト画像と、から成るように構成すれば良い。また、第3画像は、第3数字画像と、第3背景画像と、第3背景画像の周りに表示された円環状のエフェクト画像と、から成るように構成すれば良い。こうすれば、1番目(最初)に中ストップボタン10を操作し、2番目に左ストップボタン9を操作し、3番目(最後)に右ストップボタン11を操作すべき旨を遊技者に強調して報知できるので、ストップボタン9~11の押し順の誤認を抑制できる。
また、図2(a)においては、第1画像70a、第2画像70bおよび第3画像70cの直径の大きさは、互いに異なっている。具体的には、第3画像70c、第1画像70aおよび第2画像70bの順に直径が大きくなっている。つまり、操作する順序が早くなるほど画像が大きく表示されている。
以下においては、図2(a)に示す第2画像70bの直径に相当する大きさをRMAX、第1画像70aの直径に相当する大きさをRMID、第3画像70cの直径に相当する大きさをRMINとする。
第1画像70aは、その中心部に第1画像70aを拡大若しくは縮小または回転(表示態様を変化)させる際の基準点となる第1アンカーポイントP1を有する。第1アンカーポイントP1は、特定領域16aにおいて中央寄りに配置されている。
具体的には、左リール4の横幅の中点を通る上下方向の直線を第1直線(第11の直線)L1とし、左ストップボタン9の横幅の中点を通る上下方向の直線を第2直線(第12の直線)L2とすると、第1アンカーポイントP1は、第1直線L1よりも右側であって第2直線L2よりも左側に配置されている。つまり、第1アンカーポイントP1は、水平方向において第1直線L1と第2直線L2との間に配置されている。
第2画像70bは、その中心部に第2画像70bを拡大若しくは縮小または回転させる際の基準点となる第2アンカーポイントP2を有する。第2アンカーポイントP2は、特定領域16aの中央に配置されている。
具体的には、中リール5の横幅の中点を通る上下方向の直線を第3直線(第21の直線)L3とし、中ストップボタン10の横幅の中点を通る上下方向の直線を第4直線(第22の直線)L4とすると、第2アンカーポイントP2は、第3直線L3上に配置され、かつ第4直線L4上にも配置されている。つまり、第2アンカーポイントP2は、第3直線L3と第4直線L4に重なるように配置されている。
第3画像70cは、その中心部に第3画像70cを拡大若しくは縮小または回転させる際の基準点となる第3アンカーポイントP3を有する。第3アンカーポイントP3は、特定領域16aにおいて中央寄りに配置されている。
具体的には、右リール6の横幅の中点を通る上下方向の直線を第5直線(第31の直線)L5とし、右ストップボタン11の横幅の中点を通る上下方向の直線を第6直線(第32の直線)L6とすると、第3アンカーポイントP3は、第5直線L5よりも左側であって第6直線L6よりも右側に配置されている。つまり、第3アンカーポイントP3は、水平方向において第5直線L5と第6直線L6との間に配置されている。
このように、報知画像70の最も左側に表示されている第1画像70aの第1アンカーポイントP1、および報知画像70の最も右側に表示されている第3画像70cの第3アンカーポイントP3が、液晶表示器16の特定領域16aにおいて中央寄りに配置されている。そのため、報知画像70は全体として特定領域16aの中央寄りに表示されることになる。
図2(b)に示すように、遊技者が報知画像70の報知に従って中ストップボタン10を最初に停止すると(第1停止後)、中リール5が停止して第2画像70bは液晶表示器16の特定領域16aに表示されなくなる。
一方、第1画像70aは、第1アンカーポイントP1を基準として、図2(a)のときよりも拡大表示されている。具体的には、第1画像70aの直径の大きさは、RMIDからRMAXとなっている。また、第1画像70aの表示態様は、図2(a)で説明した第2画像70bの表示態様と同様である。なお、第3画像70cの表示態様は、図2(a)のときから変わっていない。
図2(c)に示すように、遊技者が報知画像70の報知に従って左ストップボタン9を2番目に停止すると(第2停止後)、左リール4が停止して第1画像70aは液晶表示器16の特定領域16aに表示されなくなる。
一方、第3画像70cは、第3アンカーポイントP3を基準として、図2(b)のときよりも拡大表示されている。具体的には、第3画像70cの直径の大きさは、RMINからRMAXとなっている。また、第3画像70cの表示態様は、図2(a)で説明した第2画像70bの表示態様と同様である。
遊技者が報知画像70の報知に従って右ストップボタン11を最後に停止すると、右リール6が停止して第3画像70cは特定領域16aに表示されなくなる(不図示)。そして、第3打順ベルに対応付けられた8枚役が入賞することでメダルが8枚払い出される。
次に、図3(a)に示すように、スタートレバー8がONされた後に内部抽選で第6打順ベルに当選したことに基づいて、報知画像(第2報知画像)70が液晶表示器16の特定領域16aに表示されている。
図3(a)においては、第1画像(第4画像)70aは、数字「3」を表示する第1数字画像と、第1数字画像の背景に表示された円形状の第1背景画像と、から成り、3番目(最後)に左ストップボタン9を操作すべき旨を遊技者に報知している。また、第2画像(第5画像)70bは、数字「2」を表示する第2数字画像と、第2数字画像の背景に表示された円形状の第2背景画像と、から成り、2番目に中ストップボタン10を操作すべき旨を遊技者に報知している。さらに、第3画像(第6画像)70cは、数字「1」を表示する第3数字画像と、第3数字画像の背景に表示された円形状の背景画像と、第3背景画像の周りに表示された円環状のエフェクト画像と、から成り、1番目(最初)に右ストップボタン11を操作すべき旨を遊技者に強調して報知している。なお、第1画像70a、第2画像70bおよび第3画像70cのそれぞれを構成する画像の重ね合わせについては、図2(a)で説明した場合と同様である。
図3(a)においても、図2(a)の場合と同様に、第1画像70a、第2画像70bおよび第3画像70cの直径の大きさは、互いに異なっている。具体的には、第1画像70a、第2画像70bおよび第3画像70cの順に直径が大きくなっている。
第1画像70aの第1アンカーポイントP1は、第1直線(第11の直線)L1と第2直線(第12の直線)L2との間であって図2(a),(b)の場合と同じ位置に配置されている。また、第2画像70bの第2アンカーポイントP2は、第3直線(第21の直線)L3と第4直線(第22の直線)L4に重なっており、図2(a)の場合と同じ位置に配置されている。さらに、第3画像70cの第3アンカーポイントP3は、第5直線(第31の直線)L5と第6直線(第32の直線)L6との間であって図2(a)~(c)の場合と同じ位置に配置されている。
このように、図3(a)の場合においても、第1アンカーポイントP1および第3アンカーポイントP3が液晶表示器16の特定領域16aにおいて中央寄りに配置されることで、報知画像70は全体として特定領域16aの中央寄りに表示されている。
図3(b)に示すように、遊技者が報知画像70の報知に従って右ストップボタン11を最初に停止すると(第1停止後)、右リール6が停止して第3画像70cは液晶表示器16の特定領域16aに表示されなくなる。
一方、第2画像70bは、第2アンカーポイントP2を基準として、図3(a)のときよりも拡大表示される。具体的には、第2画像70bの直径の大きさは、RMIDからRMAXとなっている。また、第2画像70bの表示態様は、図3(a)で説明した第3画像70cの表示態様と同様である。なお、第1画像70aの表示態様は、図3(a)のときから変わっていない。
図3(c)に示すように、遊技者が報知画像70の報知に従って中ストップボタン10を2番目に停止すると(第2停止後)、中リール5が停止して第2画像70bは液晶表示器16の特定領域16aに表示されなくなる。
一方、第1画像70aは、第1アンカーポイントP1を基準として、図3(b)のときよりも拡大表示される。具体的には、第1画像70aの直径の大きさは、RMINからRMAXとなっている。また、第1画像70aの表示態様は、図3(a)で説明した第3画像70cの表示態様と同様である。
遊技者が報知画像70の報知に従って左ストップボタン9を最後に停止すると、左リールが停止して第1画像70aは特定領域16aに表示されなくなる。そして、第6打順ベルに対応付けられた8枚役が入賞することでメダルが8枚払い出される。
図2と図3とを比較すると、図2(a),(b)で示したように第3打順ベルに当選したことに基づいて報知される第1画像70aと、図3(a)~(c)で示したように第6打順ベルに当選したことに基づいて報知される第1画像(第4画像)70aとは、第1アンカーポイントP1の表示される位置が一致するようになっている。また、同様に、図2(a)で示したように第3打順ベルに当選したことに基づいて報知される第2画像70bと、図3(a),(b)で示したように第6打順ベルに当選したことに基づいて報知される第2画像(第5画像)70bとは、第2アンカーポイントP2の表示される位置が一致するようになっている。さらに、同様に、図2(a)~(c)で示したように第3打順ベルに当選したことに基づいて報知される第3画像70cと、図3(a)で示したように第6打順ベルに当選したことに基づいて報知される第3画像(第6画像)70cとは、第3アンカーポイントP3の表示される位置が一致するようになっている。
具体的には、図2(a),(b)および図3(a)~(c)の何れの場合でも、第1アンカーポイントP1は、液晶表示器16の特定領域16aにおいて第1直線L1と第2直線L2との間の特定の位置に配置されている。また、図2(a)および図3(a),(b)の何れの場合でも、第2アンカーポイントP2は、第3直線L3上であって、かつ第4直線L4上の特定の位置に配置されている。さらに、図2(a)~(c)のおよび図3(a)の何れの場合でも、第3アンカーポイントP3は、第5直線L5と第6直線L6との間の特定の位置に配置されている。
なお、上記実施形態では、例えば図2(a),(b)で示した第1画像70aと、図3(a)~(c)で示したよう第1画像(第4画像)70aとは、第1アンカーポイントP1の表示される位置が一致するようになっていたが、この構成に限定されない。図2(a),(b)の第1画像70aに含まれる第1数字画像のアンカーポイントと、図3(a)~(c)の第1画像(第4画像)70aに含まれる第1数字画像のアンカーポイントと、が一致するようにしても良い。また、図2(a),(b)の第1画像70aに含まれる第1背景画像のアンカーポイントと、図3(a)~(c)の第1画像(第4画像)70aに含まれる第1背景画像のアンカーポイントと、が一致するようにしても良い。さらに、図2(a),(b)の第1画像70aに含まれるエフェクト画像のアンカーポイントと、図3(a)~(c)の第1画像(第4画像)70aに含まれるエフェクト画像のアンカーポイントと、が一致するようにしても良い。図2(a)で示した第2画像70b、および図3(a),(b)で示した第2画像(第5画像)70bについても同様である。また、図2(a)~(c)で示した第3画像70c、および図3(a)で示した第3画像(第6画像)70cについても同様である。
このように、報知画像70を液晶表示器16の中央寄りに表示することで報知画像70を見易くすることができるのであるが、本実施形態に係るスロットマシンSでは、報知画像70の見易さをさらに向上させるために以下のような工夫も凝らされている。
具体的には、図2(a),(b)および図3(a)~(c)に示すように、左リール4の右端部を通る上下方向の直線を第7直線L7とすると、第1画像70aの直径の大きさがRMAX、RMIDおよびRMINの何れの場合でも、第1画像70aの右端部は、水平方向において第7直線L7より右側(第2画像70b側)に表示されていない。つまり、第1画像70aは全体として、第7直線L7を右側に超えないように表示されている。そのため、第1画像70aと第2画像70bとの間隔が、狭くなりすぎず、第1画像70aおよび第2画像70bを見易い適切な間隔となっている。
また、図2(a)~(c)および図3(a)に示すように、右リール6の右端部を通る上下方向の直線を第8直線L8とすると、第3画像70cの直径の大きさがRMAX、RMIDおよびRMINの何れの場合でも、第3画像70cの左端部は、水平方向において第8直線L8より左側(第2画像70b側)に表示されていない。つまり、第3画像70cは全体として、第8直線L8を左側に超えないように表示されている。そのため、第3画像70cと第2画像70bとの間隔が、狭くなりすぎず、第3画像70cおよび第2画像70bを見易い適切な間隔となっている。
なお、上記実施形態では、図2(a),(b)および図3(a)~(c)に示すように、第1画像70aは全体として、第7直線L7を右側に超えないように表示されている構成であったが、この構成に限定されない。例えば第1画像70aのうちエフェクト画像は、第7直線L7を右側に超えて表示され、第1背景画像および第1数字画像は、第7直線L7を右側に超えないように表示さても良い。また、第1画像70aのうちエフェクト画像および第1背景画像は、第7直線L7を右側に超えて表示され、第1数字画像は、第7直線L7を右側に超えないように表示されても良い。なお、第3画像70cがエフェクト画像を含んで構成される場合にも、上記のような第1画像70aについての変形例を採用できる。
また、図2(a)および図3(a),(b)に示すように、第2画像70bの直径の大きさがRMAX、RMIDおよびRMINの何れの場合でも、第2画像70bの左端部は、水平方向において第7直線L7より左側(第1画像70a側)に表示されておらず、第2画像70bの右端部は、水平方向において第8直線L8より右側(第3画像70c側)に表示されていない。つまり、第2画像70bは全体として、第7直線L7を左側に超えないように表示されており、また、第8直線L8を右側に超えないように表示されている。そのため、第2画像70bと第1画像70aとの間隔、および第2画像70bと第3画像70cとの間隔が、狭くなりすぎず、第1画像70a、第2画像70bおよび第3画像70cを見易い適切な間隔となっている。
また、上記実施形態では、図2(a)および図3(b)に示すように、例えば第2画像70bのエフェクト画像は円環状に表示されていたが、この形状に限定されることなく、機種のコンテンツ等に応じて、各種形状を採用できる。また、図2(a)および図3(b)に示すように、例えば第2画像70bの第2背景画像は円形状に表示されていたが、この形状に限定されることなく、機種のコンテンツ等に応じて、各種形状を採用できる。なお、第1画像70aおよび第3画像70cについても同様である。
さらに、上記実施形態では、例えば図2において、第2画像70bは、第2数字画像と、第2背景画像と、エフェクト画像と、から成る構成であったが、この構成に限定されない。例えば第2画像70bは、第2数字画像と、第2背景画像と、から成る構成であっても良いし、第2数字画像のみから成る構成であっても良い。第1画像70aおよび第3画像70cについても同様である。また、図3における第1画像70a、第2画像70bおよび第3画像70cについても同様である。
[本実施形態の効果]
以上説明したように、本実施形態に係るスロットマシンSは、筐体1と、筐体1の前面に設けられた前扉2と、を備えたスロットマシン(遊技機)Sであって、筐体1内には、左リール(第1リール)4と、中リール(第2リール)5と、右リール(第3リール)6と、が設けられており、中リール5は、左リール4と右リール6との間に位置しており、前扉2は、各リールを視認可能とする表示窓(窓部)3と、左リール4を停止させる左ストップボタン(第1停止ボタン)9、中リール5を停止させる中ストップボタン(第2停止ボタン)10および右リール6を停止させる右ストップボタン(第3停止ボタン)11と、液晶表示器(演出表示部)16と、を有し、液晶表示器16は、AT区間において打順ベルに当選したことに基づいて(特定条件が成立したことに基づいて)、各ストップボタン9~11の操作態様に関する情報を報知する報知画像70を表示し、報知画像70は、左ストップボタン9の操作態様に関する情報を報知する第1画像70aと、中ストップボタン10の操作態様に関する情報を報知する第2画像70bと、右ストップボタン11の操作態様に関する情報を報知する第3画像70cと、を含み、第1画像70a、第2画像70bおよび第3画像70cは、表示態様を変化させる際の第1アンカーポイント(基準点)P1、第2アンカーポイント(基準点)P2、第3アンカーポイント(基準点)P3を有しており、左リール4の横幅の中点を通る上下方向の直線を第1直線(第11の直線)L1とし、左ストップボタン9の横幅の中点を通る上下方向の直線を第2直線(第12の直線)L2とすると、第1画像70aの第1アンカーポイントP1は、第1直線L1と第2直線L2との間となるように配置されており、中リール5の横幅の中点を通る上下方向の直線を第3直線(第21の直線)L3とし、中ストップボタン10の横幅の中点を通る上下方向の直線を第4直線(第22の直線)L4とすると、第2画像70bの第2アンカーポイントP2は、第3直線L3と第4直線L4に重なるように配置されており、右リール6の横幅の中点を通る上下方向の直線を第5直線(第31の直線)L5とし、右ストップボタン11の横幅の中点を通る上下方向の直線を第6直線(第32の直線)L6とすると、第3画像70cの第3アンカーポイントP3は、第5直線L5と第6直線L6との間となるように配置されていることを特徴とする。そのため、第1画像70aと第2画像70bとの間隔、および第3画像70cと第2画像70bの間隔を狭めることで、報知画像70を液晶表示器16の中央寄りに表示できる。よって、報知画像70を視認する遊技者の視線を動かす量を低減させ、報知画像70を見易くすることができる。したがって、遊技性を向上させることができる。
また、遊技者の視線を動かす量を低減させることで、遊技者の目の疲れを抑制できる。さらに、報知画像70を液晶表示器16の中央寄りに表示できるので、報知画像70の背景領域を広げることができ、液晶表示器16上で様々な演出を効果的に実行できる。
また、本実施形態に係るスロットマシンSは、筐体1と、筐体1の前面に設けられた前扉2と、を備えたスロットマシン(遊技機)Sであって、筐体1内は、左リール(第1リール)4、中リール(第2リール)5および右リール(第3リール)6を有し、中リール5は、左リール4と右リール6との間に位置しており、前扉2は、各リール4~6を視認可能とする表示窓(窓部)3と、左リール4を停止させる左ストップボタン(第1停止ボタン)9、中リール5を停止させる中ストップボタン(第2停止ボタン)10および右リール6を停止させる右ストップボタン(第3停止ボタン)11と、液晶表示器(演出表示部)16と、を有し、液晶表示器16は、AT区間において打順ベルに当選したことに基づいて(特定条件が成立したことに基づいて)、各ストップボタン9~11の操作態様に関する情報を報知する報知画像70を表示し、報知画像70は、図2(a)~(c)で示したように内部抽選で第3打順ベルに当選したことに基づいて報知される報知画像(第1報知画像)70と、図3(a)~(c)で示したように内部抽選で第6打順ベルに当選したことに基づいて報知される報知画像(第2報知画像)70と、を少なくとも有し、これら報知画像70,70は、上記操作態様に関する情報が異なっており、第3打順ベルに当選したことに基づいて報知される報知画像70は、図2で示した、左ストップボタン9の操作態様に関する情報を報知する第1画像70aと、中ストップボタン10の操作態様に関する情報を報知する第2画像70bと、右ストップボタン11の操作態様に関する情報を報知する第3画像70cと、を含み、第6打順ベルに当選したことに基づいて報知される報知画像70は、図3で示した、左ストップボタン9の操作態様に関する情報を報知する第1画像(第4画像)70aと、中ストップボタン10の操作態様に関する情報を報知する第2画像(第5画像)70bと、右ストップボタン11の操作態様に関する情報を報知する第3画像(第6画像)70cと、を含み、図2で示した、第1画像70a、第2画像70b、および第3画像70cと、図3で示した、第1画像70a、第2画像70b、および第3画像70cは、表示態様を変化させる際の第1アンカーポイント(基準点)P1、第2アンカーポイント(基準点)P2、および第3アンカーポイント(基準点)P3を有しており、図2で示した第1画像70aと図3で示した第1画像70aは、第1アンカーポイントP1が一致するようになっており、図2で示した第2画像70bと図3で示した第2画像70bは、第2アンカーポイントP2が一致するようになっており、図2で示した第3画像70cと図3で示した第3画像70cは、第3アンカーポイントP3が一致するようになっていることを特徴とする。よって、報知画像70の報知内容が変わっても、遊技者に対して違和感を与えることなく、スムーズに遊技を進行させることができる。したがって、遊技性を向上させることができる。
さらに、本実施形態に係るスロットマシンSでは、報知画像70に含まれる第1画像70aの直径の大きさがRMAX、RMIDおよびRMINの何れの場合でも、第1画像70aの右端部は、水平方向において第7直線L7より右側(第2画像70b側)に表示されていない。また、同様に、報知画像70に含まれる第3画像70cの直径の大きさがRMAX、RMIDおよびRMINの何れの場合でも、第3画像70cの左端部は、水平方向において第8直線L8より左側(第2画像70b側)に表示されていない。よって、第2画像70bと第1画像70aとの間隔、および第2画像70bと第3画像70cとの間隔が狭くなりすぎず、第1画像70a、第2画像70b、および第3画像70cを見易い適切な間隔を確保できる。したがって、遊技者は報知画像70の報知内容を正確に把握できるようになり、各ストップボタン9~11の押し間違えを抑制できる。
なお、上記実施形態では、第1アンカーポイントP1は第1画像70aの中心部に配置されていたが、この構成に限定されることなく、例えば第1画像70aの中心部から外れた位置に配置されても良い。第2アンカーポイントP2および第3アンカーポイントP3についても同様である。この場合でも上記実施形態と同様の効果を奏することができる。
また、上記実施形態では、第1アンカーポイントP1、第2アンカーポイントP2および第3アンカーポイントP3は、上下方向において同一の高さ位置に配置されていたが、この構成に限定されない。例えば、第1アンカーポイントP1および第3アンカーポイントP3の高さ位置を第2アンカーポイントP2の高さ位置よりも低くしても良いし、高くしても良い。この場合でも上記実施形態と同様の効果を奏することができる。
また、上記実施形態では、スロットマシンSは、3つのリール(第1リール、第2リール、第3リール)を備えた構成であったが、この構成に限定されることなく、例えば左側から右側に順に配置された第1リール、第2リール、第3リール、および第4リールを備えた構成であっても良い。この場合、第1画像の基準点は、第11の直線と第12の直線との間となるように配置されており、第4画像(第4停止ボタンの操作態様に関する情報を報知する画像)の基準点は、第41の直線(第4リールの横幅の中点を通る上下方向の直線)と第42の直線(第4停止ボタンの横幅の中点を通る上下方向の直線)との間となるように配置されても良い。そして、第2画像の基準点は、第21の直線と第22の直線に重なるように配置されており、第3画像の基準点は、第31の直線と第32の直線に重なるように配置されても良い。このようにしても、上記実施形態と同様の効果を奏することができる。
さらに、上記実施形態においては、図2(a)~(c)は第3打順ベルに当選した場合について説明し、図3(a)~(c)は第6打順ベルに当選した場合について説明したが、例えば内部抽選でその他の打順ベルに当選した場合でも、第1~第3アンカーポイントP1~P3の位置は上記で説明した位置と同じとなるようにしても良い。例えば第3打順ベルに当選した場合と第1打順ベルに当選した場合とでも、第1~第3アンカーポイントP1~P3の位置が上記で説明した位置と同じとなるようにしても良い。
また、上記実施形形態では、図2(a)において第3打順ベルに当選したことに基づいて、液晶表示器16の特定領域16aにおいて左側から右側に向かって「2―1―3」の数字が表示され、図3(a)において第6打順ベルに当選したことに基づいて、液晶表示器16の特定領域16aにおいて左側から右側に向かって「3-2-1」の数字が表示されている例を挙げて説明した。この場合、図2(a),(b)に示す第1画像70aに含まれる第1数字画像の数字は「2」であり、図3(a)~(c)に示す第1画像(第4画像)70bに含まれる第1数字画像の数字は「3」であり、これらの数字は異なっているが、これに限定されない。
例えば図2(a)に示すように、液晶表示器16の特定領域16aにおいて左側から右側に向かって「2―1―3」の数字が表示される場合と、液晶表示器16の特定領域16aにおいて左側から右側に向かって「2-3-1」の数字が表示されている場合にも本発明を適用できる。なお、「2-3-1」の数字が表示されている場合とは、正解打順が「打順5」である第5打順ベルに当選した場合である。
上記の場合、図2(a),(b)に示す第1画像70aに含まれる第1数字画像の数字は「2」であり、打順ベル5に当選したときに表示される第1画像(第4画像)に含まれる第1数字画像の数字は「2」であり、これらの数字は同じとなる。つまり、本発明を構成する「第1画像」と「第4画像」とは、これらの数字が異なっていても良いし、同じであっても良い。また、本発明を構成する「第2画像」と「第5画像」、および「第3画像」と「第6画像」についても同様である。
[筐体の支持部材と前扉の被支持部材について]
次に、図4~図9を参照して筐体1と前扉2の構成について説明する。図4はスロットマシンSの前扉2の右側板に設けられた被支持部材を示す拡大図、図5はスロットマシンSの筐体1の右側板に設けられた支持部材を示す拡大図である。なお、以下においては、前後左右の方向はスロットマシンSに正対する遊技者を基準として規定されるものとする。
図4に示すように、前扉2の背面側の右下部には上下方向に延びる右側板2aが設けられ、右側板2aの内側に隣接するように被支持部材40が設けられる。被支持部材40は、後方(筐体1側)に突出しており、前扉2が閉まっているときに筐体1の後述する支持部材50(図5参照)によって支持される。
前扉2の被支持部材40は、平板部41と、ローラ部42と、を有する。平板部41は、前扉2の右側板2aの内側から後方に突出するよう設けられる。また、平板部41は、右側板2aとの間に隙間が形成されるように内側に折り曲げられ、この隙間にローラ部42が配置される。
ローラ部42は、軸部43を介して平板部41の先端に軸支され、軸部43を中心として回転可能になっている。また、ローラ部42は、前後方向において右側板2aよりも後方に突出しており、前扉2を閉じるときにローラ部42の方が右側板2aよりも先に筐体1側と接触するようになっている。
図5に示すように、筐体1の右側板1aには、前扉2の被支持部材40と対向する位置に支持部材50が設けられる。支持部材50は、ベース板51を介して右側板1aに取り付けられる。
支持部材50は、案内部52と、支持部53と、阻止部54と、を有する。案内部52は前方傾斜するように形成され、その後端側が支持部53の前端側と接続する。案内部52は、前扉2を閉じるときに被支持部材40のローラ部42と当接可能になっている。ローラ部42が案内部52に当接した状態で、遊技場の管理者が前扉2を後方に押し込むことで、ローラ部42は案内部52上を移動して支持部53上に案内される。
支持部53は、ローラ部42を下方から支持する。また、支持部53は後方傾斜するように形成され、その後端側が阻止部54と接続する。そのため、ローラ部42は、支持部53上において阻止部54に向かって容易に移動可能となっている。
阻止部54は、支持部53に対して垂直に立設されており、ローラ部42の後方への移動を阻止するストッパとして機能する。
前扉2は、その開閉状態に応じて、第1状態と、第2状態と、第3状態と、に回動可能になっている。以下、図6~8を参照して、前扉2の第1~第3状態について説明する。
図6は、前扉が第1状態にあるときの図1のS-S線断面図、図7は、前扉が第2状態にあるときの図1のS-S線断面図、図8は、前扉が第3状態にあるときの図1のS-S線断面図である。
図6~8に示されたS-S線断面は、筐体1または前扉2の右側辺から遊技メダル1~2枚程度内側の位置を筐体1の載置面Zに対して垂直に切断した断面である。また、この位置の後方近傍には、前扉2の被支持部材40および筐体1の支持部材50が設けられている。
図6に示すように、前扉2の第1状態は、前扉2が閉じており、前扉2の被支持部材40のローラ部42が、筐体1の支持部材50の阻止部54と当接した状態で支持部53上に載置されている状態である。第1状態において、前扉2の下辺部2bと筐体1の載置面Zとの間には、第1隙間G1が形成されている。
第1隙間G1の上下方向の寸法は、第1寸法D1(約3mm~5mm)に設定される。第1寸法D1は、図9(a)に示すような遊技球Bの直径(約11mm)よりも小さく、図9(b)に示すようなメダルMの厚さ(約1.6mm~約1.7mm)よりも大きい。
図7に示すように、前扉2の第2状態は、前扉2が開いており、前扉2の被支持部材40のローラ部42が、筐体1の支持部材(の案内部52)と当接していない状態である。第2状態において、前扉2の下辺部2bと筐体1の載置面Zとの間には、第2隙間G2が形成されている。
第2隙間G2の上下方向の寸法は、第2寸法D2(約2~3mm)に設定される。第2寸法D2は、第1寸法D1(図6参照)と同様に、遊技球Bの直径(図9(a)参照)よりも小さく、メダルMの厚さ(図9(b)参照)よりも大きい。また、第2状態において、前扉2の開放角度(回動角度)は10度以下となっており、第2寸法はこの開放角度の範囲内において概ね一定の値となっている。
図8に示すように、前扉2の第3状態は、前扉2が閉じており、前扉2の被支持部材40のローラ部42が、筐体1の支持部材50(の案内部52)と当接している状態である。第3状態において、前扉2の下辺部2bと筐体1の載置面Zとの間には、第3隙間G3が形成されている。
第3隙間G3の上下方向の寸法は、第3寸法D3(約2mm~3mm)に設定される。第3寸法D3は、第1寸法D1(図6参照)および第2寸法D2(図7参照)と同様に、遊技球Bの直径(図9(a)参照)よりも小さく、メダルMの厚さ(図9(b)参照)よりも大きい。
また、図示は省略するが、前扉2が第3状態にあるとき、正面視において前扉2の右辺から筐体1の右辺までの寸法は、第4寸法D4(約33mm)に設定される。第4寸法D4は、図9(c)に示すようなメダルMの直径(約25mmや約30mm)よりも大きい。また、第3状態において、前扉2の開放角度(回動角度)は第2状態における前扉2の開放角度未満となっている。
このように、前扉2の開閉状態に応じて、前扉2の下辺部2bと筐体1の載置面Zとの間に異なる大きさの隙間G1~G3が形成される。つまり、前扉2が第1状態にあるときには第1寸法D1の第1隙間G1が形成され、前扉2が第2状態にあるときには第2寸法D2の第2隙間G2が形成され、前扉2が第3状態にある場合には第3寸法D3の第3隙間G3が形成される。そして、第1~第3寸法D1,D2,D3の大小関係は、D3≒D2≦D1となっている。
[本実施形態の効果]
以上、本実施形態に係るスロットマシンSによれば、前扉2が第1状態および第2状態の何れの状態でも、前扉2の下辺部2bと筐体1の載置面Zとの間に形成される隙間(第1隙間G1、第2隙間G2)の寸法(第1寸法D1、第2寸法D2)は、遊技メダルの厚みよりも大きくなっている。よって、前扉2を第2状態から第1状態または第1状態から第2状態に回動させる場合でも、その回動をメダルに阻止されることを防止できる。
特に、前扉2には各種演出装置等の重量がある装置が取り付けられており、前扉2を開いたとき、前扉2はその自重により若干下方に下がってしまう。そのため、前扉2の下辺部2bと筐体1の載置面Zとの間に形成される隙間の上下方向の寸法が、メダルの厚みよりも小さくなる場合がある。この場合、前扉2を開閉するときに、その隙間にメダルが食い込んでしまい、前扉2の開閉ができなくなったり、前扉2自体が破損してしまう虞があった。
しかしながら、本実施形態では、前扉2が第1状態および第2状態にあるときに、前扉2の下辺部2bと筐体1の載置面Zとの隙間にメダルが食い込まないように設計されている。具体的には、その隙間にメダルが入り込んでも、そのメダルと前扉2の下辺部2bとが接触しないように隙間の大きさが設定されている。したがって、前扉2を第2状態から第1状態または第1状態から第2状態に回動するときに、その回動をメダルに阻止されることなくスムーズに行え、さらに前扉2自体が破損してしまうことも防止できる。
また、前扉2が第3状態にある場合でも、前扉2の下辺部2bと筐体1の載置面Zとの間に形成される隙間(第3隙間G3)の寸法(第3寸法D3)は、遊技メダルの厚みよりも大きくなっている。よって、前扉2を第3状態から第2状態または第2状態から第3状態に回動するときに、その回動をメダルに阻止されることなくスムーズに行え、さらに前扉2自体が破損してしまうことも防止できる。
また、前扉2が第1~第3状態のいずれの状態でも、前扉2の下辺部2bと筐体1の載置面Zとの間に形成される隙間(第1~第3隙間G1~G3)の上下方向の寸法(第1~第3寸法D1~D3)が遊技球の直径よりも小さい。よって、仮にスロットマシンSの近くにパチンコ機が配置されており、そのパチンコ機で用いられる遊技球が転がってきても、その遊技球が前扉2の下辺部2bと筐体1の載置面Zとの隙間に入り込めないように設計されている。したがって、前扉2の下辺部2bと筐体1の載置面Zとの隙間に遊技球が入り込むことに起因して、前扉2をスムーズに回動できなくなることを防止でき、さらに前扉2自体が破損してしまうことも防止できる。
このように、本実施形態に係るスロットマシンSは、遊技を行うことが可能な遊技機(本例では、スロットマシンS)において、筐体(本例では、筐体1)と、前記筐体の前面に設けられた前扉(本例では、前扉2)と、を備え、前記前扉は、第1状態(本例では、図6に示す状態)と、第2状態(本例では、図7に示す状態)と、を有し、前記第1状態は、前記前扉が閉じており、前記前扉の被支持部材(本例では、図4の被支持部材40)が前記筐体の支持部材(本例では、図5の支持部材50)に支持されており、前記前扉の所定の下辺部(本例では、図6の下辺部2b)から前記筐体の載置面(本例では、図6の載置面Z)までの隙間(本例では、図6の第1隙間G1)の寸法が第1寸法(本例では、図6の第1寸法D1)となっている状態であり、前記第2状態は、前記前扉が開いており、前記前扉の前記被支持部材が前記筐体の前記支持部材に当接しておらず、前記前扉の所定の下辺部から前記筐体の載置面までの隙間(本例では、図7の第2隙間G2)の寸法が第1寸法よりも小さい第2寸法(本例では、図7の第2寸法D2)となっている状態であり、前記第1寸法は、遊技球の直径よりは小さく、遊技メダルの厚さよりも大きく、前記第2寸法も、遊技球の直径よりは小さく、遊技メダルの厚さよりも大きいことを特徴としている。
なお、上記実施形態において、前扉2は上扉と下扉とを有し、これら上扉と下扉が別々に筐体1に開閉可能に軸支される構成でも良く、開閉可能に着脱できる構成でも良い。また、上扉および下扉の何れか一方が、筐体1に開閉可能に軸支される構成でも良く、開閉可能に着脱できる構成でも良い。この場合、上記前扉2の被支持部材の構成を下扉に適用すれば、上記と同様の効果を奏することができる。
また、上記実施形態において、有利状態としてATを搭載したスロットマシンSを挙げて説明したが、これに限定されない。例えば小役の当選確率が高確率に設定された所謂リアルボーナスを搭載したスロットマシンや、ATに制御され、かつRTに制御される所謂ARTを搭載したスロットマシンにも本発明を適用できる。