JP7379034B2 - 入力装置及び制御装置 - Google Patents
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Description
実施の形態に係る入力装置は、操作面に設定された複数の検出点において物理量を検出する検出部と、検出対象による操作面の接触が判定された後、物理量のピークにおける物理量の絶対値のピーク変化量、及びピーク以外の少なくとも1つの検出点における物理量の絶対値のピーク外変化量に基づいて複数の操作を判定する制御部と、を備えて概略構成されている。
(入力装置1の概要)
図1(a)は、車両内部の一例を示す概略図であり、図1(b)は、入力装置と制御装置のブロック図の一例である。図2(a)は、操作面の下方に配置された駆動電極と検出電極の一例を示す概略図であり、図2(b)は、座標Y2において検出された静電容量Cの一例を示すグラフであり、図2(c)は、表示装置に表示されたアイコンの一例を示す概略図である。図3(a)は、第1の期間T1及び第2の期間T2の一例を示す概略図であり、図3(b)は、判定条件の一例を説明するための概略図である。図2(c)、後述する図4(c)、図5(b)及び図6に示すグラフは、横軸が座標Y2におけるX座標、縦軸が検出されて絶対値を取った静電容量Cである。
タッチパッド2は、図2(a)に示すように、複数の駆動電極21と複数の検出電極22とを備えた相互容量方式のタッチパッドである。駆動電極21と検出電極22は、互いが絶縁されて操作面20の下方に配置されている。駆動電極21は、例えば、Y軸に沿って配置される。検出電極22は、例えば、X軸に沿って配置される。このように操作面20には、XY座標系が設定されている。なおタッチパッド2は、プッシュ操作において操作面20が移動しない、つまりプッシュ操作において下方に移動しないものとする。
・制御部40の構成
制御部40は、例えば、記憶されたプログラムに従って、取得したデータに演算、加工などを行うCPU(=Central Processing Unit)、半導体メモリであるRAM(=Random Access Memory)及びROM(=Read Only Memory)などから構成されるマイクロコンピュータである。このROMには、例えば、制御部40が動作するためのプログラムが格納されている。RAMは、例えば、一時的に演算結果などを格納する記憶領域として用いられる。また制御部40は、その内部にクロック信号を生成する手段を有し、このクロック信号に基づいて動作を行う。
ピーク検出部42は、静電容量Cのピークを検出するように構成されている。ピーク検出部42は、図3(a)に示すように、静電容量Cが第1のしきい値Th1以上となった周期から数周期の間(=第1の期間T1)のピークを検出する。
記憶部44は、第1のしきい値Th1~第4のしきい値Th4と、判定条件440と、を有している。また記憶部44は、数周期分の静電容量情報S1を時系列的に記憶している。記憶部44は、例えば、半導体メモリ、HDD(=Hard Disk Drive)、SSD(=Solid State Drive)、制御部40のRAMなどである。本実施の形態の記憶部44は、制御部40のRAMである。
入力装置1は、表示装置82に表示されたアイコンなどに対してタッチ操作やプッシュ操作などを受け付けるように構成されている。例えば、図2(c)に示すように、表示装置82に複数のアイコン820が狭い間隔で並んでいる場合、ユーザが所望のアイコン820を操作面20に対するタッチ操作により選択し、その後プッシュ操作により決定操作を行うと、接触面積が大きくなることや操作指がずれることから意図しないアイコンに対して決定操作が行われる可能性がある。入力装置1の制御装置4の制御部40は、このような意図しない操作を抑制するため、以下のような判定方法により、タッチ操作、プッシュ操作及びなぞり操作の判定を行う。
図4(a)は、タッチ操作の検出の一例を説明するための概略図であり、図4(b)は、プッシュ操作の検出の一例を説明するための概略図であり、図4(c)は、図4(a)及び図4(b)において検出された静電容量Cの一例を示すグラフである。図5(a)は、なぞり操作の検出の一例を説明するための概略図であり、図5(b)は、図5(a)において検出された静電容量Cの一例を示すグラフである。図6は、操作面に設定された検出点が多い場合のタッチ操作となぞり操作における静電容量Cの一例を示すグラフである。
図4(b)では、ユーザが操作面20に対してタッチ操作を行った後、プッシュ操作を行った際の接触領域91を点線で示している。接触領域91は、タッチ操作に比べて操作指9の腹部90が潰れて接触面積が増加している。図4(c)のひし形は、検出点(X1,Y2)~検出点(X5,Y2)における静電容量Cを示し、一点鎖線で接続されている。
図5(a)では、ユーザが操作面20に対してタッチ操作を行った後、なぞり操作を行った際の接触領域91を点線で示している。この接触領域91は、数周期の間に、座標(X2,Y2)から座標(X3,Y2)に移動している。この移動によって静電容量Cは、進行方向の検出点23において増加するため、ピークPおいて減少する。図5(b)の四角は、操作面20に接触した際の検出点(X1,Y2)~検出点(X5,Y2)における静電容量Cを示し、実線で接続されている。また図5(b)の丸は、数周期後の検出点(X1,Y2)~検出点(X5,Y2)における静電容量Cを示し、二点鎖線で接続されている。
入力装置1の制御装置4の制御部40は、タッチパッド2から周期的に静電容量情報S1を取得する。制御部40は、ステップ1の「Yes」が成立する、つまりタッチ操作が検出された場合(Step1:Yes)、タッチ操作が検出された座標を算出し、算出された座標においてタッチ操作がなされたことを示す操作情報S3を生成して車載装置85に出力する(Step2)。なおタッチ操作がなされたことを示す操作情報S3を出力するタイミングは、ステップ2に限定されず、プッシュ操作やなぞり操作の判定前であれば良い。
本実施の形態に係る入力装置1は、ユーザの意図しない操作の判定を抑制することができる。例えば、検出された静電容量のみからタッチ操作とプッシュ操作を判定する装置の場合、接触面積が増えることで座標がずれてユーザの意図しない判定がなされる可能性がある。またこのような装置では、この座標のずれを抑制するために座標を一定期間、更新しないようにすると、タッチ操作後のなぞり操作において、座標が更新されない可能性があり、操作に違和感が生じる。しかし入力装置1は、タッチ操作が検出された後、ピーク変化量△Pとピーク外変化量△PXの増減の組み合わせに基づいてプッシュ操作及びなぞり操作を判定するので、接触領域91の増減による座標のずれや操作指の移動の有無が判定し易く、ユーザの意図しない操作の判定を抑制することができる。
Claims (4)
- 操作面に設定された複数の検出点において物理量を周期的に検出する検出部と、
検出対象による前記操作面の接触が判定された時間を起点として定められた第1の期間において、前記物理量の絶対値から前記物理量のピークとしての前記物理量の最大値、及び前記物理量の最大値が得られた検出点を検出するピーク検出部と、
予め定められた第1のしきい値を有し、前記物理量の絶対値が前記第1のしきい値以上となる検出点が存在する場合、前記検出対象による前記操作面の接触がなされたと判定して前記物理量の最大値が検出された時間を起点として第2の期間を定め、前記物理量の最大値が得られた検出点の前記第2の期間における前記物理量の最大値からの減少量であるピーク変化量、及び前記物理量の最大値が検出された周期において前記第1のしきい値以上となる検出点のうち、前記物理量の最大値が検出された検出点以外の少なくとも1つの検出点における、前記物理量の最大値が検出された周期に検出された前記物理量の絶対値を基準とした増加量であるピーク外変化量に基づいて複数の操作を判定する制御部と、
を備え、
前記制御部は、前記第2の期間の同一の周期において前記ピーク変化量が予め定められた第2のしきい値以上となり、かつ前記ピーク外変化量が予め定められた第3のしきい値以上となった場合、前記検出対象を前記操作面に接触させながら移動させる操作がなされたと判定する、
入力装置。 - 前記制御部は、前記第2の期間の同一の周期において、前記ピーク変化量が予め定められた許容範囲内で変化せず、かつ前記ピーク外変化量が予め定められた第4のしきい値以上に増加した場合、前記検出対象によって前記操作面を押し込む操作がなされたと判定する、
請求項1に記載の入力装置。 - 前記第4のしきい値は、前記第3のしきい値より大きい、
請求項2に記載の入力装置。 - 操作面に設定された複数の検出点において物理量が周期的に検出され、検出対象による前記操作面の接触が判定された時間を起点として定められた第1の期間において、前記物理量の絶対値から前記物理量のピークとしての前記物理量の最大値、及び前記物理量の最大値が得られた検出点を検出するピーク検出部と、
予め定められた第1のしきい値を有し、前記物理量の絶対値が前記第1のしきい値以上となる検出点が存在する場合、前記検出対象による前記操作面の接触がなされたと判定して前記物理量の最大値が検出された時間を起点として第2の期間を定め、前記物理量の最大値が得られた検出点の前記第2の期間における前記物理量の最大値からの減少量であるピーク変化量、及び前記物理量の最大値が検出された周期において前記第1のしきい値以上となる検出点のうち、前記物理量の最大値が検出された検出点以外の少なくとも1つの検出点における、前記物理量の最大値が検出された周期に検出された前記物理量の絶対値を基準とした増加量であるピーク外変化量に基づいて複数の操作を判定する制御部と、
を備え、
前記制御部は、前記第2の期間の同一の周期において前記ピーク変化量が予め定められた第2のしきい値以上となり、かつ前記ピーク外変化量が予め定められた第3のしきい値以上となった場合、前記検出対象を前記操作面に接触させながら移動させる操作がなされたと判定する、
制御装置。
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