JP7378646B2 - 圧縮機およびそれを備えた冷凍サイクル装置 - Google Patents

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Description

本開示は、フレーム外壁レス構造を有する圧縮機、およびそれを備えた冷凍サイクル装置に関するものである。
従来の圧縮機では、圧縮機の摺動部を潤滑する油が、圧縮された冷媒とともに吐出配管から圧縮機外部へ吐出されることがある。このように油が圧縮機から吐出され続けると貯油部に溜められた油が減少し続け、摺動部に供給される油が枯渇して潤滑不足になることがある。そこで、圧縮室で圧縮された冷媒と油とを分離し、分離した油を貯油部に戻すことで貯油部の油の減少を抑制した圧縮機が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1は、圧縮機構部で圧縮された冷媒を遠心分離部で旋回させ旋回流の遠心力により冷媒から油を分離し、分離した油をフレームの間隙で構成された戻し流路から貯留部に戻している。
特許第6573743号公報
特許文献1では、固定スクロールを支持するフレームが筒状の容器の内壁に固定されている。フレームは、容器の軸方向に延び、かつ固定スクロールの渦巻歯の外周側に位置する筒状の外壁を有しており、外壁の外周面で容器の内壁に焼嵌等で固定されている。そして、フレームの外壁の軸方向の端面と固定スクロールの台板との接触部分がねじで固定されることで、固定スクロールがフレームの外壁に固定されている。この構成では、フレームの外壁が固定スクロールの渦巻歯の外周側に位置することで、冷媒吸入空間が狭くなる。このため、近年では、冷媒吸入空間を広げて容量を拡大するため、フレームの外壁を無くしたフレーム外壁レス構造を有するスクロール圧縮機が提案されている。
しかしながら、フレーム外壁レス構造を有する圧縮機では、フレームの外壁が無いため、分離した油を貯留部に戻すための戻し流路をフレームの間隙で構成するのが難しく、分離した油を貯油部に戻すことが難しいという課題があった。
本開示は、以上のような課題を解決するためになされたもので、フレーム外壁レス構造を有する場合であっても、分離した油を貯油部に戻すことができる圧縮機およびそれを備えた冷凍サイクル装置を提供することを目的としている。
本開示に係る圧縮機は、貯油部を有する容器と、前記容器の外部から冷媒を吸入する吸入配管と、前記容器の内部に配置され、前記吸入配管が吸入した冷媒を圧縮する圧縮機構部と、前記圧縮機構部を前記容器に固定するフレームと、前記圧縮機構部で圧縮された冷媒から油を分離する遠心分離部と、前記遠心分離部を通過した冷媒を前記容器の上部から外部に吐出する吐出配管と、前記遠心分離部の外側に設けられ、前記遠心分離部から排出された油を回収する集油部と、を備えたフレーム外壁レス構造を有する圧縮機であって、前記集油部に回収された油を前記貯油部へ戻す油戻し管を備え、前記遠心分離部は、側面に複数の孔を有する円筒部と、前記円筒部の下部領域の内側に設けられ、前記圧縮機構部で圧縮された冷媒を吹き出すことにより、前記円筒部の内側を旋回しながら前記容器の上部の前記吐出配管に向かって流れる旋回流を形成する旋回機構部と、を有し、前記旋回流の遠心力により冷媒から油を分離し、分離された油を、前記孔を通じて前記集油部へ排出した後、前記油戻し管にて前記貯油部へ排出するものであり、前記圧縮機構部は固定スクロールを有し、前記油戻し管は、前記固定スクロールの下部に形成された固定スクロール油戻し管下穴と前記フレームの上部に形成されたフレーム油戻し管上穴との間に設けられた第一油戻し管を有し、前記第一油戻し管は、前記フレームと前記固定スクロールとを締結する固定部材と一体化されているものである。
本開示に係る冷凍サイクル装置は、上記の圧縮機、凝縮器、絞り装置、および、蒸発器が配管で接続され、冷媒が循環する冷媒回路を備えたものである。
本開示に係る圧縮機およびそれを備えた冷凍サイクル装置によれば、集油部に回収された油を貯油部へ戻す油戻し管を備え、遠心分離部で、旋回流の遠心力により冷媒から油を分離し、分離された油を、孔を通じて集油部へ排出した後、油戻し管にて貯油部へ油を排出する。そのため、フレーム外壁レス構造を有する場合であっても、分離した油を貯油部に戻すことができる。
実施の形態1に係る圧縮機の構成を示す概略断面図である。 実施の形態1に係る圧縮機の遠心分離部にある旋回機構部の斜視図である。 実施の形態1に係る圧縮機の遠心分離部にある円筒部の斜視図である。 実施の形態1に係る圧縮機の油戻し管およびその周辺の断面図である。 実施の形態1に係る圧縮機の揺動スクロールおよび固定スクロールの渦巻ラップ周辺を示す図である。 実施の形態2に係る圧縮機の構成を示す概略断面図である。 実施の形態3に係る冷凍サイクル装置の構成例を示す図である。
以下、実施の形態に係る圧縮機および冷凍サイクル装置について図面等を参照しながら説明する。ここで、図1を含め、以下の図面において、同一の符号を付したものは、同一またはこれに相当するものであり、以下に記載する実施の形態の全文において共通することとする。そして、明細書全文に表わされている構成要素の形態は、あくまでも例示であって、明細書に記載された形態に限定するものではない。なお、図1を含む以下の図面では、各構成部材の寸法の関係および形状等が実際のものとは異なる場合がある。
実施の形態1.
図1は、実施の形態1に係る圧縮機101の構成を示す概略断面図である。なお、図1の二重線の矢印は重力方向を示し、点線の矢印は油の主な流れを示している。
実施の形態1に係る圧縮機101は、例えば、空気調和装置、冷凍装置、冷蔵庫、冷凍庫、自動販売機、または給湯装置等の用途に用いられる冷凍サイクル装置の構成要素の1つとなるものである。また、実施の形態1に係る圧縮機101は、スクロール圧縮機である。
以下、実施の形態1に係る圧縮機101の構造について説明する。
図1に示すように、実施の形態1に係る圧縮機101は、冷媒を圧縮する圧縮機構部30と、圧縮機構部30を駆動する電動機構部40と、電動機構部40の回転駆動力を受け取って圧縮機構部30に伝達する回転軸5と、圧縮機構部30および電動機構部40を収容する容器1と、を備えている。容器1内にはさらに、圧縮機構部30を容器1に固定するフレーム4が圧縮機構部30と電動機構部40との間に設けられている。なお、圧縮機101が圧縮する冷媒としては、HFC系冷媒、HC系冷媒または自然系冷媒が用いられる。これらの冷媒は地球温暖化係数(GWP)が低いため、地球温暖化への影響を少なくすることができる。
圧縮機構部30は、動力変換機構部6と、動力変換機構部6に取り付けられて揺動運動する揺動スクロール7と、固定スクロール8とを有している。動力変換機構部6は、電動機構部40により回転駆動される回転軸5に取り付けられて回転駆動力を圧縮駆動力に変換する機構である。揺動スクロール7の一方の面には渦巻ラップ7aが形成されており、固定スクロール8の一方の面には渦巻ラップ8aが形成されている。揺動スクロール7および固定スクロール8は、渦巻ラップ7a、8a同士が噛み合うように組み合わされている。これにより、揺動スクロール7と固定スクロール8との間には、渦巻ラップ7aまたは渦巻ラップ8aによって互いに隔てられた複数の圧縮室9が形成される。
圧縮機101は、フレーム外壁レス構造を有しており、固定スクロール8を側部容器1bの内壁面に固定することにより、フレーム外壁レス構造を実現できる。フレーム外壁レス構造を有さない圧縮機では、固定スクロールがフレームにネジ止めされるために、フレームは、一端側の外縁部に沿って固定スクロールが載置される外壁を備えることが一般的である。しかし、フレームが外壁を備えると、揺動スクロールはその外壁内の空間に配置され、揺動スクロールのサイズはフレームの外壁に制約される。そのため、従来のスクロール圧縮機は、揺動スクロールのサイズの制約に伴い、渦巻容量が制約されるため、圧縮機の上限能力を拡大することができない。
これに対して、フレーム外壁レス構造を有する圧縮機101では、フレーム4が固定スクロール8とのネジ止めのための外壁を備えない。そのため、圧縮機101は、揺動スクロール7の台板(図示せず)の側面と側部容器1bの内壁面との間に空間が形成されることになる。換言すると、圧縮機101は、揺動スクロール7が配置される側部容器1b内部の径方向の空間が広がるため、台板の外径および渦巻ラップ7aの巻径を従来よりも大きくすることができる。すなわち、圧縮機101は、容器1を従来設計のままで、渦巻ラップ7a、8aの直径を大きくすることで圧縮機101の上限能力を拡大することができる。
回転軸5は、一端がフレーム4および動力変換機構部6によって回転自在に支持され、他端がサブフレーム10によって回転自在に支持されている。サブフレーム10は、容器1に固定されている。なお、図1では、回転軸5とフレーム4と動力変換機構部6との詳細な接続構造および位置の図示を省略している。また、図1では、回転軸5とサブフレーム10との詳細な接続構造および位置の図示を省略している。
回転軸5の一端と他端との間の部分には、電動機構部40の回転子11が取り付けられている。そして、回転子11の外周を覆うように電動機構部40の固定子12が配置され、固定子12は容器1に固定されている。
容器1は、有底筒状の上部容器1aと、円筒状の側部容器1bと、有底筒状の下部容器1cとの3つの部分が結合されて構成されている。側部容器1bには、圧縮機101外部から低圧冷媒を吸入する吸入配管2が取り付けられ、上部容器1aには、圧縮した高圧冷媒を圧縮機101外部に吐出する吐出配管3が取り付けられている。容器1の内部空間は、圧縮機構部30およびフレーム4によって、吸入配管2側の吸入空間19と吐出配管3側の吐出空間20とに分けられ、電動機構部40は吸入空間19に配置されている。つまり、吸入空間19は、吸入配管2から吸入された低圧冷媒で満たされて低圧空間となっている。また、吐出空間20は、圧縮機構部30で圧縮された高圧冷媒で満たされて高圧空間となっている。なお、容器1の内部空間において、吸入空間19と吐出空間20との間を圧縮空間25と称する。
容器1の底部には、油を溜める貯油部16が設けられている。回転軸5のサブフレーム10側の端部には、貯油部16に溜まった油をくみ上げる油ポンプ18が設けられている。油ポンプ18には、貯油部16に向かって延びる油供給パイプ17が接続され、油供給パイプ17の先端に形成された吸引口17aが貯油部16の油に浸かるようになっている。そして、油ポンプ18は、油供給パイプ17を介して貯油部16に溜まった油をくみ上げ、回転軸5の内部に形成された油供給管路13を通じて圧縮機101内の各摺動部、例えば動力変換機構部6等に油を供給する。
なお、貯油部16の油面高さ位置は、圧縮機101の使用環境あるいは運転条件によって変わる。そこで、圧縮機101内の各摺動部への油の供給が途絶えないようにするため、あらゆる条件において吸引口17aが油に浸かるように吸引口17aの高さ位置が調整されている。また、実施の形態1では油ポンプ18が回転軸5のサブフレーム10側の端部に設けられているが、それに限定されず、回転軸5のフレーム4側の端部に設けられていてもよい。また、油ポンプ18としては、種々の構造のものを用いることができる。
フレーム4には、吸入空間19から圧縮室9へ冷媒が流れる流路となる吸入孔14が設けられている。フレーム4および固定スクロール8には、圧縮室9から吐出空間20へ冷媒が流れる流路となる吐出孔15が設けられている。吐出孔15の出口端部には、吐出空間20から圧縮室9への冷媒の逆流を抑える逆止弁21が設けられている。吐出空間20には、冷媒を圧縮機101外部へ排出する吐出配管3が設けられている。また、吐出孔15と吐出配管3との間には遠心分離部60が設けられており、圧縮室9で圧縮され吐出孔15から吐出された冷媒の大部分は遠心分離部60を通過して吐出配管3から圧縮機101外部へ排出されるようになっている。また、遠心分離部60の外側には集油部20aが設けられており、遠心分離部60において分離された油は集油部20aに回収されるようになっている。なお、フレーム4は焼嵌め等により側部容器1bの内面に固定されている。
遠心分離部60には、側壁に複数の孔23a(後述する図3参照)を有数する円筒部23と、吐出孔15から吐出された冷媒流の向きを変更して円筒部23の周方向に向かって流し、円筒部23内に旋回流を発生させる旋回機構部22とが設けられている。また、吐出配管3が円筒部23の中心軸上に位置するように配置されている。
圧縮空間25、吸入空間19には、集油部20aから貯油部16への油戻しの流路を形成する油戻し管51、24がそれぞれ設けられている。なお、油戻し管51、24の詳細については後述する。
図2は、実施の形態1に係る圧縮機101の遠心分離部60にある旋回機構部22の斜視図である。なお、図2の点線の矢印は旋回機構部22の内部における冷媒および油の流れを示している。
旋回機構部22は、吐出孔15および逆止弁21を覆うように配置されており、吐出孔15および逆止弁21から吐出された冷媒および油の向きを変えて旋回流を発生させるように、らせん状の流路22aが形成されている。らせん状の流路22aの端部には、冷媒および油を円筒部23の周方向に向かって吹き出す吹出口22bが設けられている。
図3は、実施の形態1に係る圧縮機101の遠心分離部60にある円筒部23の斜視図である。なお、図3の実線の矢印は冷媒の流れを示しており、図3の点線の矢印は油の流れを示している。
円筒部23は、その内部に旋回機構部22が設けられており、円筒部23の内部に旋回流が形成されるようになっている。円筒部23の側壁には、旋回流の遠心力により冷媒から分離された油を円筒部23外側の集油部20aへ排出するための複数の孔23aが設けられている。また、円筒部23の上方には、油が分離された冷媒を圧縮機101外部へ吐出する吐出配管3が配置されている。
図4は、実施の形態1に係る圧縮機101の油戻し管51、24およびその周辺の断面図である。なお、図4の点線の矢印は油の流れを示している。
固定スクロール8の側部には、固定スクロール油戻し管穴が形成されている。固定スクロール油戻し管穴は、固定スクロール8の上部に形成された固定スクロール油戻し管上穴8fと、固定スクロール8の下部に形成された固定スクロール油戻し管下穴8dと、固定スクロール油戻し管上穴8fと固定スクロール油戻し管下穴8dとの間に形成され、それらと連通した固定スクロール油通し管中穴8eとで構成されている。
フレーム4の側部には、フレーム油戻し管穴が形成されている。フレーム油戻し管穴は、フレーム4の上部に形成されたフレーム油戻し管上穴4aと、フレーム4の下部に形成されたフレーム油戻し管下穴4cと、フレーム油戻し管上穴4aとフレーム油戻し管下穴4cとの間に形成され、それらと連通したフレーム油通し穴4bとで構成されている。
油戻し管51は、固定スクロール油戻し管下穴8dとフレーム油戻し管上穴4aとの間に設けられている。また、油戻し管24は、フレーム油戻し管下穴4cから貯油部16に向かって延びるように設けられている。そして、油戻し管51と油戻し管24とは、フレーム油通し穴4bを介して連通している。さらに、油戻し管51と油戻し管24とは、固定スクロール油通し管中穴8e、固定スクロール油戻し管上穴8fと連通している。このように、油戻し管51、24によって、集油部20aから貯油部16への油戻しの流路が形成されている。
図5は、実施の形態1に係る圧縮機の揺動スクロール7および固定スクロール8の渦巻ラップ7a、8a周辺を示す図である。
フレーム外壁レス構造においては、フレーム4と固定スクロール8の回転位相とを合わせる必要があり、その際に、フレーム4と固定スクロール8とをピン等の固定部材80で位相決めして締結する必要がある。そして、実施の形態1に係る圧縮機101では、フレーム4と固定スクロール8とを締結する固定部材80と、油戻し管51、24とを一体化することにより、部品および加工点数を低減でき、低コスト化できる。また、固定部材80と油戻し管51、24とを一本化していないと、渦巻ラップ7a、8aの外径の外側に固定部材のスペースと油戻し管51、24のスペースとを確保する必要がある。つまり、計2カ所のスペースを確保する必要があり、これが渦巻ラップ7a、8aの外径拡大の制約となり、揺動スクロール7の旋回スペース70を拡大できない。一方、図5に示すように、固定部材80と油戻し管51、24とを(図5の紙面直交方向に)一本化することにより、渦巻ラップ7a、8aの外径の外側に固定部材80および油戻し管51、24のスペースを同じ位置に確保すればよい。つまり、計1カ所のスペースのみを確保すればよいため、渦巻ラップ7a、8aの外径拡大の制約が減り、揺動スクロール7の旋回スペース70の拡大が容易となる。
以下では、冷媒ガスを吐出する逆止弁21を基準に、回転軸5の軸方向に沿って圧縮機構部30と反対側に離れる方向を「上」、その反対方向を「下」と定義する。逆止弁21の位置を基準にして軸方向の高さを見ると、円筒部23は旋回機構部22よりも上となる高い位置であり、吐出配管3の入口近くまで延在している。円筒部23の下端は、フレーム4の上面と密着して隙間なく接続されている。
円筒部23の下部領域に孔23aはなく、下部領域の上側の領域である上部領域に複数の孔23aを有している。また、孔23aは、旋回機構部22が冷媒を吹き出す高さ、つまり、旋回流が発生し始める高さには形成されておらず、そのすぐ上側に形成されている。旋回機構部22の吹出口22bの高さから、孔23aが形成された領域の下端、つまり最も下にある孔23aの高さまでの距離は、旋回機構部22の高さよりも小さいことが好ましい。また、複数の孔23aが形成された領域の高さは、旋回機構部22の高さよりも大きいことが望ましく、例えば2~5倍等とするとよい。また、円筒部23の側面のうち複数の孔23aを有する領域の開口率は、例えば50%未満であることが好ましい。なぜなら、開口率が高すぎると、孔23aを通じて円筒部23の外側に漏れる冷媒ガスが多くなり、円筒部23の内側に安定した旋回流が形成されないおそれがあるためである。
図1に示すように、集油部20aは、円筒部23の外周面と、上部容器1aの内壁面と、固定スクロール8の上面とに囲まれた空間であり、吐出空間20内で遠心分離部60の外側に設けられている。そして、遠心分離部60の円筒部23の複数の孔23aから排出された油が、集油部20aに回収されるようになっている。集油部20aの下面は、遠心分離部60から集油部20aへ排出され重力により下方に集まってきた油を受けて一時的に保持する油受け面として機能する。
また、図1に示すように、遠心分離部60から排出されて集油部20aに回収された油を吸入空間19の貯油部16へ戻すための返油流路として、油戻し管51、24が圧縮空間25と吸入空間19とに設けられている。集油部20aに回収された油は、吐出空間20と吸入空間19との間の圧力差によって、一部の冷媒とともに吸入空間19側にある貯油部16へ流れる。油戻し管51の集油部20a側端部は、集油部20aに回収されて重力により流れて集油部20aの低い位置に集まった油が油戻し管51に流入するように、集油部20aの低い位置、好ましくは固定スクロール8の上面よりも低い位置に配置されているとよい。また、油戻し管51、24の内部流路の径は、油が集油部20a内に溜まりすぎないでスムーズに貯油部16へ流れる大きさに調整されているとよい。かつ、油戻し管51、24の内部流路の径は、油戻し管51、24を通って吐出空間20から吸入空間19側へ流れる冷媒の量が多すぎて圧縮効率あるいは体積効率が低下しない大きさに調整されているとよい。また、油戻し管51、24は、集油部20aから貯油部16へ流れる途中において、油供給管路13を通って動力変換機構部6を潤滑して流れ出る油の流路と合流し、吸入空間19へ油を排出するようになっていてもよい。
なお、フレーム4または固定スクロール8には、揺動スクロール7の渦巻ラップ7aと固定スクロール8の渦巻ラップ8aとを潤滑するために、油供給管路13を通じて動力変換機構部6に供給される油の一部を吸入孔14または圧縮室9へ流通させる流路(図示せず)が設けられていてもよい。
以上のように構成された圧縮機101において、電動機構部40に通電されると、回転子11にトルクが加わって回転軸5が回転し、揺動スクロール7が固定スクロール8に対して揺動運動を行う。これにより、圧縮室9で冷媒が圧縮される。その過程で、吸入空間19において冷媒中に含まれていた油滴の一部または油供給管路13を通って動力変換機構部6に流通していた油の一部が、冷媒とともに、吸入孔14を通って圧縮室9に流れ込む。
圧縮室9に流れ込んだ油を含む冷媒は圧縮され、吐出孔15と逆止弁21とを通って、遠心分離部60の旋回機構部22に流れ込む。また、圧縮室9に流れ込んだ油は、揺動スクロール7の渦巻ラップ7aと固定スクロール8の渦巻ラップ8aとを潤滑し、冷媒とともに旋回機構部22に流れ込む。旋回機構部22において冷媒と油とは旋回流となって円筒部23の内側へ流れ込み、円筒部23において旋回流の遠心力により冷媒と油とは分離される。油から分離された冷媒の大部分は、円筒部23の内部で旋回しながら上昇し、吐出配管3から圧縮機101外部へ排出される。一方、冷媒から分離された油は、円筒部23の壁面に形成された複数の孔23aから円筒部23の外側の集油部20aへ排出され、油戻し管51、24を通じて貯油部16へと流れる。
より詳しく述べると、円筒部23の下部において旋回機構部22が旋回流を発生させる。そして、発生した旋回流は円筒部23の内壁面に沿って流れながら上昇し、やがて円筒部23の中心付近にある吐出配管3から容器1の外へ排出される。円筒部23の内部では、旋回流によって、冷媒ガスよりも密度の高い油(冷媒ガスに含まれる油滴、オイルミスト)に遠心力が強く働き、油が円筒部23の内壁に向かって飛行するようになる。そして、一部の油は直接孔23aを通って直接円筒部23の外へ排出され、残りの油は円筒部23の内壁面に付着して油膜状になる。この油膜のすぐ内側を冷媒ガスの旋回流が流れるため、油膜がその流れに押され、孔23aの位置まで流れる。そして、油膜は、孔23aの縁の位置で再び遠心力によって、孔23aの縁から剥離し、または孔23aの内面を伝って円筒部23の外側へと押し出される。このようにして、冷媒から分離された油が、円筒部23に設けられた複数の孔23aから円筒部23の外側の集油部20aへ排出される。
集油部20aへ排出された油は、重力により落下して、または、円筒部23の外壁面あるいは上部容器1aの内壁面に付着した後で重力により流れて、集油部20aの下面にあたる固定スクロール8上面に集まる。固定スクロール8上面に集まった油は、重力および吐出空間20と吸入空間19との圧力差により、一部の冷媒とともに油戻し管51、24を流れて、吸入空間19へ排出される。吸入空間19へ排出された油は、一部が油滴となって吸入孔14を通って再び圧縮室9に流れ込むが、大部分は重力により下方の貯油部16に流れる。
実施の形態1に係る圧縮機101においては、遠心分離部60において旋回流の遠心力により円筒部23の内壁面に付着した油を、円筒部23の壁面に形成された複数の孔23aから円筒部23の外側の集油部20aへ速やかに排出する。このように、油を集油部20aへ排出して円筒部23の内部の旋回流から分離することで、円筒部23の内壁面に付着した油が旋回流に巻き上げられて飛散することが抑制される。これにより、吐出配管3から圧縮機101外部へ排出される油量を大幅に低減することができる。また、遠心分離部60を圧縮機101内部に有するような、遠心分離部60の高さが低い圧縮機101であっても、圧縮機101外部へ排出される油量を十分に低減することが可能となる。
また、円筒部23の下端が集油部20aの下面と隙間なく接続されており、かつ、円筒部23の側面のうち、円筒部23の下端に隣接する下部領域には孔23aが形成されていないことが好ましい。つまり、円筒部23の下端からある一定の高さまでは孔23aが形成されていないことが好ましい。例えば、旋回機構部22の吹出口22bの高さよりも下側には孔23aが形成されていないことが好ましい。これにより、円筒部23の側壁の下部領域が仕切りとなることで、集油部20aの下面に集まった油が円筒部23の内側に浸入することが抑制される。
また、当該下部領域においては、円筒部23の内側の旋回流が円筒部23の外側に吹き出さないため、集油部20aの下面に集まった油を巻き上げることが防止される。これにより、圧縮機101外へ吐出される油量をさらに低減することができる。なお、円筒部23内部において、孔23aの形成されていない下部の円筒部23の内壁面または円筒部23の底面に付着した油は、旋回しながら上昇する冷媒ガス流により、円筒部23の内壁面を伝って孔23aまで押し上げられ、孔23aから円筒部23の外に押し出される。このため、円筒部23の内部に大量の油が溜まることはない。
また、円筒部23の側面に設けられる孔23aが、旋回機構部22の吹出口22bと同じ高さには形成されていないことが好ましい。これにより、旋回機構部22の吹出口22bから噴出された冷媒ガスを確実に円筒部23の内壁面に沿って流し、強く安定した旋回流を形成することができる。なお、「同じ」高さとは、厳密に同一である必要はなく、旋回機構部22の吹出口22bから噴出された冷媒ガスが直接当たる程度に、実質的に同じ高さであることを意味している。
また、旋回流の強さは、旋回機構部22の吹出口22bから出た直後が最も強く、旋回機構部22の吹出口22bから吐出配管3に向かって上昇するにつれて弱まる傾向がある。このため、旋回機構部22の吹出口22bのすぐ上の高さに、孔23aを形成した領域が存在するようにすると、より効率よく油を円筒部23の外へ排出することができる。例えば、旋回機構部22の吹出口22bの高さから、孔23aが形成された領域の下端、つまり最も下にある孔23aの高さまでの距離を、旋回機構部22の高さよりも小さくするとよい。
また、円筒部23の側面のうち複数の孔23aが形成された領域において、当該領域における孔23aの開口面積の合計の割合は、例えば50%未満であることが好ましい。孔23aの開口面積の割合が大きすぎると、孔23aを通って円筒部23外に漏れる冷媒の量が増加して、円筒部23内部の冷媒の量が減少して旋回流が弱まり、油分離効率が低下するおそれがある。開口面積の割合を小さくすることで、孔23aを通じて円筒部23外に漏れる冷媒の量を減少させ、円筒部23内部に強い旋回流を形成することができる。
また、実施の形態1では、圧縮機101内部に液化した冷媒が多量に溜まった状態から起動する場合においても、圧縮機101から排出される油量を低減することができる。圧縮機101の停止時には、圧縮機101内部の冷媒ガスが液化し、液化した冷媒が圧縮機101内部の吸入空間19に多量に溜まった状態になる場合がある。この状態から圧縮機101を起動する場合、急激に冷媒が気化することによる貯油部16の発泡あるいは回転子11による攪拌で、多量の油が吸入孔14を通って圧縮室9に流入し、吐出孔15を通って吐出空間20に流れ込む。このとき、油戻し管51による貯油部16への油の戻しが追いつかないと、一時的に吐出空間20に油が溜まることになる。
実施の形態1では、吐出空間20に流れ込んできた多量の油は、複数の孔23aを通じて円筒部23の外側の広い集油部20aへ排出されて溜まることになる。このため、大量の油が円筒部23内側の激しい冷媒の旋回流に曝され続けて油面を巻き上げられることがない。特に、円筒部23の下部は、集油部20aの下面にあたる固定スクロール8上面と隙間なく接続され、かつ、円筒部23の側壁の下部領域には孔23aが形成されていない。このため、この部分が仕切りとなって、円筒部23外側の集油部20aに保持された油が円筒部23の内側に浸入することがない。かつ、円筒部23内側の旋回流が、円筒部23の下部からは円筒部23外部に出ないので、集油部20aの低い位置に溜まった油を巻き上げることが防止される。
その後、貯油部16の発泡あるいは回転子11による攪拌が収まり、吐出空間20に流れ込む油量が減少して通常の量に戻るにつれ、集油部20aに溜まった油は、徐々に油戻し管51、24を流れて貯油部16に戻る。以上により、起動時に多量の油が吐出空間20に流れ込む場合であっても圧縮機101外部へ排出される油量を低減することができる。
また、実施の形態1では、圧縮室9で圧縮された冷媒は、吐出孔15を経てすぐに旋回機構部22に流入し旋回流となったあと、円筒部23内部を旋回しながら上昇し吐出配管3から圧縮機101外部へ排出される。このため、流路の曲がりあるいは急拡大、急収縮が最小限に抑えられる。そのため、圧力損失は小さくなり、圧縮効率の低下が抑えられる。
また、実施の形態1は、圧縮機101の運転中に発生する騒音を低減することができる。圧縮機101の吐出空間20は、円筒部23によって外側の空間と内側の空間とに隔てられ、両空間は複数の孔23aを通じて連通している。この構造は共鳴型消音構造となっており、特に特定の周波数帯の騒音を大幅に低減することができる。なお、実施の形態1に係る圧縮機101では、円筒部23の厚みまたは断面積、円筒部23に設けられた複数の孔23aの個数または断面積を調節して、低減したい周波数帯の騒音を調整してもよい。
このように構成された圧縮機101においては、フレーム外壁レスでも遠心分離部60による油の分離で圧縮機101外に吐出される油量を低減することができ、低コストおよび省スペース化を図ることができる。
以上、実施の形態1に係る圧縮機101は、貯油部16を有する容器1と、容器1の外部から冷媒を吸入する吸入配管2と、容器1の内部に配置され、吸入配管2が吸入した冷媒を圧縮する圧縮機構部30と、圧縮機構部30を容器1に固定するフレーム4と、圧縮機構部30で圧縮された冷媒から油を分離する遠心分離部60と、遠心分離部60を通過した冷媒を容器1の上部から外部に吐出する吐出配管3と、遠心分離部60の外側に設けられ、遠心分離部60から排出された油を回収する集油部20aと、を備えたフレーム外壁レス構造を有する圧縮機101であって、集油部20aに回収された油を貯油部16へ戻す油戻し管51、24を備えている。そして、遠心分離部60は、側面に複数の孔23aを有する円筒部23と、円筒部23の下部領域の内側に設けられ、圧縮機構部30で圧縮された冷媒を吹き出すことにより、円筒部23の内側を旋回しながら容器1の上部の吐出配管3に向かって流れる旋回流を形成する旋回機構部22と、を有し、旋回流の遠心力により冷媒から油を分離し、分離された油を、孔23aを通じて集油部20aへ排出した後、油戻し管51、24にて貯油部16へ排出するものである。
実施の形態1に係る圧縮機101によれば、集油部20aに回収された油を貯油部16へ戻す油戻し管51、24を備え、遠心分離部60で、旋回流の遠心力により冷媒から油を分離し、分離された油を、孔23aを通じて集油部20aへ排出した後、油戻し管51、24にて貯油部16へ油を排出する。そのため、フレーム外壁レス構造を有する場合であっても、分離した油を貯油部16に戻すことができる。
また、実施の形態1に係る圧縮機101は、冷媒としてHFC系冷媒、HC系冷媒または自然系冷媒が用いられるものである。
実施の形態1に係る圧縮機101によれば、冷媒としてHFC系冷媒、HC系冷媒または自然系冷媒が用いられており、これらの冷媒は地球温暖化係数(GWP)が低いため、地球温暖化への影響を少なくすることができる。
実施の形態2.
以下、実施の形態2について説明するが、実施の形態2が実施の形態1と異なる点を中心に説明する。
図6は、実施の形態2に係る圧縮機101の構成を示す概略断面図である。なお、図6の点線の矢印は主な油の流れを示している。
図6に示すように、実施の形態2に係る圧縮機101には、高圧空間の集油部20aの油を圧縮機101外部に吐出する第一油戻し外配管52と、第一油戻し外配管52から吐出された油を吸入配管2へ戻す第二油戻し外配管53とが設けられている。そして、圧縮機101は、高圧空間の集油部20aの油を、圧縮機101外部に向けた第一油戻し外配管52から、第二油戻し外配管53を介して吸入配管2へ戻している。
実施の形態2に係る圧縮機101では、高圧の油を低圧に戻していたために、油温が高くなっていた。一方、実施の形態2に係る圧縮機101では、第一油戻し外配管52、第二油戻し外配管53を用いて高圧の油を吸入配管2へ戻すため、吸入配管2を流れる冷媒の冷却により油温を低減することができる。
このように構成された圧縮機101においては、油音を下げることで、性能および信頼性をさらに向上させることができる。
以上、実施の形態2に係る圧縮機101は、集油部20aに回収された油を容器1の側部から外部に吐出する第一油戻し外配管52と、第一油戻し外配管52から吐出された油を吸入配管2へ戻す第二油戻し外配管53と、を備えたものである。
実施の形態2に係る圧縮機101によれば、集油部20aに回収された油を容器1の側部から外部に吐出する第一油戻し外配管52と、第一油戻し外配管52から吐出された油を吸入配管2へ戻す第二油戻し外配管53と、を備えており、高圧の油を吸入配管2へ戻すため、吸入配管2を流れる冷媒の冷却により油温を低減することができる。
実施の形態3.
以下、実施の形態3について説明するが、実施の形態3が実施の形態1および2と異なる点を中心に説明する。
図7は、実施の形態3に係る冷凍サイクル装置の構成例を示す図である。なお、図7では、冷凍サイクル装置として空気調和装置を示している。また、図7の実線の矢印は冷房運転時の冷媒の流れを示しており、破線の矢印は暖房運転時の流れを示している。
図7に示す空気調和装置は、室外機100と室内機200とをガス冷媒配管300、液冷媒配管400により配管接続し、冷媒を循環させる冷媒回路を構成する。室外機100は、実施の形態1および実施の形態2において説明した圧縮機101を有する。また、室外機100は、流路切替装置102、室外熱交換器103、および、絞り装置104を有する。また、室内機200は、室内熱交換器201を有する。
圧縮機101は、吸入した冷媒を圧縮して吐出する。ここで、特に限定するものではないが、圧縮機101を、たとえば、インバータ回路等により、運転周波数を任意に変化できるようにしてもよい。
流路切替装置102は、例えば四方弁であり、冷媒の流れ方向を切り替えることで、冷房運転と暖房運転とを切り替えるものである。なお、流路切替装置102として、四方弁に代えて二方弁および三方弁の組み合わせ等を用いてもよい。
室外熱交換器103は、冷媒と空気(室外の空気)との熱交換を行う。たとえば、暖房運転時においては蒸発器として機能し、冷媒を蒸発させ、気化させる。また、冷房運転時においては凝縮器として機能し、冷媒を凝縮して液化させる。
絞り装置104は、冷媒を減圧して膨張させるものである。例えば電子式膨張弁等で構成した場合には、制御装置(図示せず)等の指示に基づいて開度調整を行う。
室内熱交換器201は、たとえば空調対象となる空気と冷媒との熱交換を行う。暖房運転時においては凝縮器として機能し、冷媒を凝縮して液化させる。また、冷房運転時においては蒸発器として機能し、冷媒を蒸発させ、気化させる。
以上のように、実施の形態3の冷凍サイクル装置によれば、実施の形態1および実施の形態2で説明した圧縮機101を機器として有しているので、実施の形態1および実施の形態2で説明した圧縮機101と同様の効果を得ることができる。
1 容器、1a 上部容器、1b 側部容器、1c 下部容器、2 吸入配管、3 吐出配管、4 フレーム、4a フレーム油戻し管上穴、4b フレーム油通し穴、4c フレーム油戻し管下穴、5 回転軸、6 動力変換機構部、7 揺動スクロール、7a 渦巻ラップ、8 固定スクロール、8a 渦巻ラップ、8d 固定スクロール油戻し管下穴、8e 固定スクロール油通し管中穴、8f 固定スクロール油戻し管上穴、9 圧縮室、10 サブフレーム、11 回転子、12 固定子、13 油供給管路、14 吸入孔、15 吐出孔、16 貯油部、17 油供給パイプ、17a 吸引口、18 油ポンプ、19 吸入空間、20 吐出空間、20a 集油部、21 逆止弁、22 旋回機構部、22a 流路、22b 吹出口、23 円筒部、23a 孔、24 油戻し管、25 圧縮空間、30 圧縮機構部、40 電動機構部、51 油戻し管、52 第一油戻し外配管、53 第二油戻し外配管、60 遠心分離部、70 旋回スペース、80 固定部材、100 室外機、101 圧縮機、102 流路切替装置、103 室外熱交換器、104 絞り装置、200 室内機、201 室内熱交換器、300 ガス冷媒配管、400 液冷媒配管。

Claims (6)

  1. 貯油部を有する容器と、
    前記容器の外部から冷媒を吸入する吸入配管と、
    前記容器の内部に配置され、前記吸入配管が吸入した冷媒を圧縮する圧縮機構部と、
    前記圧縮機構部を前記容器に固定するフレームと、
    前記圧縮機構部で圧縮された冷媒から油を分離する遠心分離部と、
    前記遠心分離部を通過した冷媒を前記容器の上部から外部に吐出する吐出配管と、
    前記遠心分離部の外側に設けられ、前記遠心分離部から排出された油を回収する集油部と、を備えたフレーム外壁レス構造を有する圧縮機であって、
    前記集油部に回収された油を前記貯油部へ戻す油戻し管を備え、
    前記遠心分離部は、
    側面に複数の孔を有する円筒部と、
    前記円筒部の下部領域の内側に設けられ、前記圧縮機構部で圧縮された冷媒を吹き出すことにより、前記円筒部の内側を旋回しながら前記容器の上部の前記吐出配管に向かって流れる旋回流を形成する旋回機構部と、を有し、
    前記旋回流の遠心力により冷媒から油を分離し、分離された油を、前記孔を通じて前記集油部へ排出した後、前記油戻し管にて前記貯油部へ排出するものであり、
    前記圧縮機構部は固定スクロールを有し、
    前記油戻し管は、
    前記固定スクロールの下部に形成された固定スクロール油戻し管下穴と前記フレームの上部に形成されたフレーム油戻し管上穴との間に設けられた第一油戻し管を有し、
    前記第一油戻し管は、前記フレームと前記固定スクロールとを締結する固定部材と一体化されている
    圧縮機。
  2. 記油戻し管は、
    前記フレームの下部に形成されたレーム油戻し管穴から前記貯油部に向かって延びるように設けられている第二油戻し管を有する
    請求項1に記載の圧縮機。
  3. 前記第一油戻し管と前記第二油戻し管とは、一直線上に並ぶように配置されており、前記フレーム油戻し管上穴と前記フレーム油戻し管下穴との間に形成されたフレーム油通し穴を介して連通している
    請求項2に記載の圧縮機。
  4. 前記集油部に回収された油を前記容器の側部から外部に吐出する第一油戻し外配管と、
    前記第一油戻し外配管から吐出された油を前記吸入配管へ戻す第二油戻し外配管と、を備えた
    請求項1~3のいずれか一項に記載の圧縮機。
  5. 前記冷媒としてHFC系冷媒、HC系冷媒または自然系冷媒が用いられる
    請求項1~のいずれか一項に記載の圧縮機。
  6. 請求項1~のいずれか一項に記載の圧縮機、凝縮器、絞り装置、および、蒸発器が配管で接続され、冷媒が循環する冷媒回路を備えた冷凍サイクル装置。
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