JP7377584B1 - 発電設備 - Google Patents

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JP7377584B1
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Abstract

【課題】エネルギー効率の高い発電設備を提供する。【解決手段】走行体1と、走行路2と、搬送装置3とを備え、走行体は、走行中の運動エネルギーを電気エネルギーに変換する発電機構を備え、搬送装置は、第1原動回転体31および第2原動回転体32と、第1および第2原動回転体に連係して作動する作動回転体33を備えるとともに、走行体を載置可能であり、作動回転体に対し、原動回転体と作動回転体との連係動作に応じて上昇または下降可能に接続された走行体載置部211と、原動回転体に荷重を付加する錘36とを備える。搬送時には、錘を第1原動回転体に接続し、錘の重量により第1原動回転体および作動回転体を回転させて、走行体を載せた走行体載置部を上昇させる。走行時には、錘を第2原動回転体に接続し、走行体載置部の自重により第2原動回転体を回転させて、走行体載置部を下降させる。【選択図】図3

Description

本発明は、発電設備に関する。
エネルギー効率のよい発電設備が求められている。
特許文献1には、走行風を受けて回転可能な風車を走行体に設置し、この走行体をローラーコースターのレール上で走らせ、走行風による風車の回転によりまたは車輪軸に連動する発電機を作動させて発電させ、その電力をレールを介して取り出し、蓄電する発電設備が開示されている。
特許第5051676号公報
しかし、上記発電設備は、走行体を最も低い位置から高い位置にある出発地点へ移動させる際に、走行体をレール上で走らせながらベルトコンベアにより持ち上げていたため、ベルトコンベアの作動に相応の電力を必要とし、エネルギー消費の観点からは改善の余地があった。
このような実情に鑑み、本発明は、走行体を出発地点へ移動させる際の電力の消費を排除し、全体としてよりエネルギー効率の高い発電設備を提供することを目的とする。
請求項1に記載の発明は、走行体と、出発地点および前記出発地点よりも低位に設定された終着地点を有し、前記出発地点から前記終着地点まで前記走行体が重力により走行可能に構成された走行路と、前記走行路を走行し、前記終着地点に至った前記走行体を、前記終着地点から前記出発地点へ上下方向に搬送する搬送装置とを備え、前記走行体は、走行中に獲得する運動エネルギーを直接または間接に電気エネルギーに変換可能に構成された発電機構を備え、前記搬送装置は、第1原動回転体および第2原動回転体と、前記第1および第2原動回転体に連係して作動する作動回転体を備えるとともに、前記走行体を載置可能であり、前記作動回転体に対し、前記第1原動回転体及び前記第2原動回転体と前記作動回転体との連係動作に応じて前記終着地点から前記出発地点へ上昇しまたは前記出発地点から前記終着地点へ下降可能に接続された走行体載置部と、前記第1原動回転体及び前記第2原動回転体に荷重を付加する錘とを備え、前記走行体を前記出発地点へ搬送する搬送時には、前記錘を前記第1原動回転体に接続し、前記錘の重量に基づく回転駆動力により前記第1原動回転体および前記作動回転体を回転させて、前記走行体を載せた前記走行体載置部を上昇させる一方、前記走行体の走行時には、前記錘を前記第2原動回転体に接続し、前記走行体載置部の自重により前記第2原動回転体を回転させて、前記走行体載置部を下降させることを特徴とする発電設備である。
請求項2に記載の発明にあっては、前記第1原動回転体は、大径歯車であるとともに、前記第2原動回転体は、前記大径歯車よりも径大な小径歯車であり、前記作動回転体は、前記大径歯車および前記小径歯車に係合する、前記大径歯車よりも径小かつ前記小径歯車よりも径大な中径歯車であることを特徴とする。
請求項3に記載の発明にあっては、前記大径歯車および前記小径歯車と前記中径歯車との間に介装され、前記大径歯車および前記小径歯車と前記中径歯車とに係合する伝達歯車をさらに備えることを特徴とする。
請求項4に記載の発明にあっては、前記第1原動回転体と前記第2原動回転体とは、互いに異なる回転軸に設けられていることを特徴とする。
請求項5に記載の発明にあっては、前記第1原動回転体および前記第2原動回転体は、互いに同一の回転軸に設けられていることを特徴とする。
請求項6に記載の発明にあっては、前記第1原動回転体は、動滑車であり、前記作動回転体は、前記動滑車に対して索状体を介して連係可能に設けられた定滑車であり、前記第2原動回転体は、前記作動回転体に対して設けられた定滑車であることを特徴とする。
請求項7に記載の発明にあっては、前記第1原動回転体と前記第2原動回転体との間で前記錘を付け替えるように動作可能に構成された可動部と、前記走行体の位置に応じて前記可動部の動作を制御する制御部とをさらに備えることを特徴とする。
請求項8に記載の発明にあっては、前記搬送装置は、前記終着地点と前記出発地点との間に配置され、前記終着地点と前記出発地点との間における前記走行体載置部の移動を案内する案内部をさらに備え、前記走行体載置部は、前記出発地点に配置された状態で前記走行体の自由走行を開始可能とする傾斜角を有することを特徴とする。
請求項9に記載の発明にあっては、前記走行路は、水平方向に対する傾斜角が異なる複数の区間に区画され、前記走行体は、前記複数の区間のそれぞれを等速または所定の速度で走行可能であることを特徴とする。
請求項10記載の発明にあっては、前記走行路は、前記走行体が走行する走行レール及び前記発電機構により発電された電気を外部に出力できる送電レール、又は、導電性を有する走行レールにより構成され、前記発電機構は、前記送電レール又は前記導電性を有する走行レールに対して接続および解除可能に構成された出力端子を備え、前記発電機構による変換後の前記電気エネルギーを、前記走行レールを介して取出可能構成されていることを特徴とする。
請求項11記載の発明にあっては、前記搬送装置は、一端部において前記第1原動回転体および前記第2原動回転体に対して巻取可能に取り付けられ、他端部において長さを変更可能な長さ調整部材が夫々装着された索状体をさらに備え、前記錘は、前記長さ調整部材を介して対応する前記第1原動回転体及び前記第2原動回転体に接続可能であることを特徴とする。
請求項12記載の発明にあっては、前記長さ調整部材は、縦方向と横方向とで寸法が異なるとともに、閉じた形状を有し、前記索状体の延伸方向に対する向きを変えることによりその長さを変更可能であることを特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、走行体を走行路に沿って走らせ、走行体が走行中に獲得する運動エネルギーを発電機構により電気エネルギーに変換して発電させる。走行後、終着地点に至った走行体は、搬送装置により出発位置へ復帰させ、発電を再開することが可能である。
ここで、第1原動回転体と作動回転体との間における梃子の作用を利用して作動回転体にかかるモーメントを増大させ、走行体を走行体載置部に載せた状態で錘の重量により上昇させることが可能であるため、発電により得られた電力の消費や、その他外部エネルギーの投入を排除することができる。
他方で、出発地点にある走行体載置部は、錘を第1原動回転体から第2原動回転体へ付け替えることで、終着地点へ下降させることが可能である。第2原動回転体と作動回転体とを介する梃子の作用により、作動回転体に対して適度なモーメントが作用する状態を維持することが可能であるため、走行体載置部を安全な速度で下降させ、終着地点へ移動させることができる。
このように、複数の回転体を用いた比較的簡単な構成にありながら、走行体を終着地点から出発地点へ移動させる際の電力の消費を排除し、全体としてよりエネルギー効率の高い発電設備を提供することが可能となる。
請求項2に記載の発明によれば、互いに径が異なる複数の歯車を用いて搬送装置を構成することで、構成の簡素化を図ることが可能となる。
請求項3に記載の発明によれば、原動歯車(大径歯車、小径歯車)と作動歯車(中径歯車)との回転方向を揃え、歯車同士が噛み合う係合部と歯車に対する錘の取付部との間の距離を確保し、動作に干渉が生じる事態を抑制することが可能となる。
請求項4に記載の発明によれば、第1原動回転体と第2原動回転体との係合関係を容易に形成することが可能となる。
請求項5に記載の発明によれば、搬送装置が占める空間を縮小し、構成の更なる簡素化を促すことが可能となる。
請求項6に記載の発明によれば、複数の滑車(動滑車、定滑車)を用いて搬送装置を構成することで、構成の簡素化を図ることが可能となる。
請求項7に記載の発明によれば、第1原動回転体と第2原動回転体との間で、錘を人の手によらず、自動的に付替可能となるため、特別な人員を配置することを必要とせずに発電を継続することができる。
請求項8に記載の発明によれば、走行体載置部の終着地点から出発地点への移動および出発地点から終着地点への移動を、案内部により案内することが可能となり、終着地点と出発地点との間で走行体載置部を円滑に、安定して移動させることができる。
さらに、出発地点における走行体載置部の傾斜角を利用して、走行体を付勢するための特別な構成を必要とせずに走行体の自由走行を開始することが可能となるため、システム全体での更なる効率改善を図ることができる。
請求項9に記載の発明によれば、走行路を水平方向に対する傾斜角が異なる複数の区間に区画し、これら複数の区間のそれぞれを走行体が等速または所定の速度で走行可能とすることで、一定の長さの走行路において発電機構により得られる電気エネルギーを積極的に制御可能とし、発電設備による安定した発電ないし電力供給の実現を促すことが可能となる。
請求項10に記載の発明によれば、前記走行路は、前記走行体が走行する走行レール及び前記発電機構により発電された電気を外部に出力できる送電レール、又は、導電性を有する走行レールにより構成され、前記発電機構は、前記送電レール又は前記導電性を有する走行レールに対して接続および解除可能に構成された出力端子を備え、前記発電機構による変換後の前記電気エネルギーを、前記走行レールを介して取出可能に構成されていることから、特に、導電性を有する走行レールにより走行路を形成し、発電機構の出力端子を走行レールに対して接続および解除可能として、発電機構により得られる電気エネルギーを走行レールを介して取り出すように構成した場合には、走行レールの他に送電レールを設けることなく、走行体から電気エネルギーを取り出すことが可能となり、構成の簡素化を図りながら、利便性の向上を促すことができる。
請求項11記載の発明によれば、第1原動回転体および第2原動回転体に対して、長さ調整部材を介して錘を接続可能とすることで、第1および第2原動回転体の間で錘を容易に付け替えることが可能となる。
請求項12に記載の発明によれば、縦方向と横方向とで寸法が異なる長さ調整部材の向きを変更することで、長さ調整部材の長さを変更し、もって、索状体の長さを容易に調整することが可能となる。
本発明の一実施形態に係る発電設備の全体構成図である。 同上実施形態に係る走行体の構成図である。 同上実施形態に係る搬送装置の構成図である。 本発明の他の実施形態に係る搬送装置の構成図である。 本発明の更に別の実施形態に係る搬送装置の構成図である。 長さ調整部材の構成および動作説明図である。
以下に添付の図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。
図1に示すように、本発明の一実施形態に係る発電設備Sは、走行体1、走行路2および搬送装置3を備える。発電設備Sは、走行体1を走行路2に沿って重力により走らせ、走行体1が走行中に獲得する運動エネルギーを電気エネルギーに変換することで発電し、得られた電気エネルギー(即ち、電力)を出力する。
図2に示すように、走行体1は、前後夫々に一対の車輪11を備えるとともに、車輪11の中心軸(即ち、車輪軸)に回転軸が接続された発電機12を備える。
車輪11の回転動力により発電機12を駆動し、発電させることが可能である。走行体1は、二次電池13および出力装置14をさらに備え、発電電力を二次電池13に蓄電したり、出力装置14を介して外部に出力したりすることが可能である。走行体1は、外部出力用の出力端子15を備える。
走行体1の運動エネルギーをエネルギー保存手段に一時的に蓄積し、この手段に保存されているエネルギーにより発電機12を駆動するようにしてもよい。エネルギー保存手段は、例えば、発条により具現可能である。従って、このような場合には、走行中に車輪軸によりこの発条を巻き上げ、巻上完了後、発条を解放することにより発電機12を駆動する。
走行路2は、螺旋状に上下方向に延びる走行レール21により構成され、走行レール21の上端部に出発地点Psが、下端部に終着地点Peが夫々設定されている。即ち、終着地点Peは、出発地点Psよりも低位にあり、走行体1は、出発地点Psから終着地点Peまで、走行レール21上を重力により走行可能である。
走行路2は、出発地点Psから終着地点Peへ向けて水平方向の径、即ち、旋回半径が拡大するとともに、水平方向に対してなす角、即ち、走行レール21の傾斜角が減少するように形成されている。これにより、走行路2は、全体として円錐状の輪郭形状を有する。傾斜角の変化により、走行体1は、出発地点Psに近い位置にあるときほど、大きな加速度をもって走行可能である。
走行路2は、終着地点Peの近くに制動部が形成され、制動部において走行体1に制動力を働かせ、走行体1の減速を促すことが可能である。例えば、制動部は、水平方向の径を縮小させながら中心に向けて収束するレール部分として形成可能である。走行体1は、中心に向けた方向転換によるエネルギー消費と、制動部が車輪11に及ぼす摩擦とにより減速する。
以上に加え、走行路2は、走行レール21と並行して設けられた送電レール22を備える。走行中、走行体1は、出力端子15が送電レール22に接触することにより、発電電力を外部に出力可能である。送電レール22に出力された電力は、外部蓄電装置4に蓄電可能である。外部蓄電装置4に蓄えられた電力は、搬送装置3の稼働に用いることができる。
搬送装置3は、終着地点Peに至った走行後の走行体1を、終着地点Peから出発始点Psへ搬送する。搬送装置3は、2つの原動回転体、即ち、第1原動回転体31および第2原動回転体32と、第1および第2原動回転体31、32と連係して作動、即ち、回転可能な1つの作動回転体33とを備えるとともに、走行体載置部211および錘36を備える。
走行体載置部211は、走行体1を載置可能であり、走行路2の終着地点Peと出発地点Psとの間で、走行体1を上下方向に移動可能に構成されている。本実施形態において、走行体載置部211は、終着地点Peに近い走行レール21の終端部としてそれ以外の部分から切離可能に構成され、走行体載置部211の移動は、終着地点Peと出発地点Psとを上下に繋ぐ案内レール23により案内される。
走行体載置部211は、終着地点Peにあるときに走行体1を載せる載置面211aが水平な状態にあり、出発地点Peにあるときに載置面211aが進行方向に向けて下向きに傾いた状態にある(走行体載置部211’)。この傾斜により、走行体1は、動力によらず、出発地点Psからの重力による自由走行を開始可能である。
錘36は、第1および第2原動回転体31、32に荷重を付加するものであり、これら2つの原動回転体31、32の間で付替可能である。
図3は、本実施形態に係る搬送装置3Aを示す。
搬送装置3Aは、第1原動回転体、第2原動回転体、作動回転体として、互いに径が異なる大径歯車31、小径歯車32、中径歯車33を備える。即ち、大径歯車31の径r1、小径歯車32の径r2、中径歯車33の径r3は、r2<r3<r1の関係にある。
搬送装置3Aは、大径歯車31および小径歯車32と中径歯車33との間に介装された伝達歯車34をさらに備え、伝達歯車34は、大径歯車31と中径歯車33とを互いに動力伝達可能に係合し、小径歯車32と中径歯車33とを互いに動力伝達可能に係合する。
大径歯車31と小径歯車32とは、互いに異なる回転軸に設けられ、即ち、大径歯車31と小径歯車32とは、回転軸が同軸の関係になく、双方が伝達歯車34と係合することにより、互いに連係して回転可能である。大径歯車31、小径歯車32、中径歯車33および伝達歯車34は、回転軸が同じ高さに配置され、支持部材35により連結され、地上構造物に対して支持されている。
走行体1、走行体載置部211および錘36の重量の関係によっては第1原動回転体である歯車31と作動回転体である歯車33とが同径であってもよく(r1=r3)、第2原動回転体である歯車32と歯車33とが同径であってもよい(r2=r3)。
中径歯車33は、一端においてこの歯車33に接合された索状体F3を備え、走行体載置部211は、索状体F3を介して中径歯車33に接続されている。中径歯車33は、回転方向に応じて索状体F3を外周面331に巻き取ったり、巻き取られた索状体F3を延出させたりすることができ、索状体F3の巻き取りにより走行体載置部211を上昇させ、延出によりこれを下降させる。
大径歯車31と小径歯車32とは、一端においてそれぞれの歯車31、32に接合された索状体F1、F2を備え、錘36は、索状体F1、F2を介して対応する歯車31、32に接続可能である。索状体F1、F2は、対応する歯車31、32の外周面311、321に巻取可能である。
錘36を索状体F1に取り付けることで、大径歯車31に荷重を付加し、これに基づく回転駆動力により、索状体F3を巻き取る方向に中径歯車33を回転させ、走行体載置部211を上昇可能である。他方で、錘36を索状体F2に取り付けることで、小径歯車32に対し、大径歯車31と同様に走行体載置部211を上昇させる方向に荷重が付加される。
錘36の付け替えは、可動アーム部Aによる。可動アーム部Aは、大径歯車31と小径歯車32との間で錘36を付け替えるとともに、錘36の付け替えに際し、長さ調整部材Mの向きを変更可能である。図6(b)に示すように、可動アーム部Aは、制御部37からの指示信号に基づき、走行体1の位置に応じて動作する。
走行体1が出発地点Psにあるときに検出信号を出力する第1検出器38と、走行体1が終着地点Peにあるときに検出信号を出力する第2検出器39とが設けられ、制御部37は、第1および第2検出器38、39からの検出信号を入力する。
走行体1が走行を終え、終着地点Peに至ると、制御部37は、第2検出器39からの検出信号によりこれを検知し、走行体1を出発地点Psに復帰させるため、大径歯車31から吊り下がる索状体F1に錘36を取り付け、大径歯車31に接続する。錘36の重量により大径歯車31および中径歯車33が回転し、走行体載置部211が走行体1を載せた状態で上昇する。
走行体1が出発地点Psに復帰すると、走行体1は、自重により自由走行を開始する。この際、制御部37は、第1検出器38からの検出信号に応じて動作し、可動アーム部Aを作動させて、小径歯車32から吊り下がる索状体F2に錘36を付け替え、小径歯車32に接続する。走行体載置部211の自重により中径歯車33が回転するのに伴って小径歯車32が回転し、走行体載置部211が下降する。
このように、本実施形態では、走行体1を走行路2に沿って走らせ、走行体1が走行中に獲得する運動エネルギーを発電機構により電気エネルギーに変換して発電させる。走行後、終着地点Peに至った走行体1は、搬送装置3により出発位置Psへ復帰させ、発電を再開することが可能である。
ここで、第1原動回転体である大径歯車31と作動回転体である中径歯車33との間における梃子の作用を利用して中径歯車33にかかるモーメントを増大させ、走行体1を走行体載置部211に載せた状態で錘36の重量により上昇させることが可能であるため、発電により得られた電力の消費や外部エネルギーの投入を排除することができる。
他方で、出発地点Psにある走行体載置部211は、錘36を大径歯車31から第2原動回転体である小径歯車32へ付け替えることで、終着地点Peへ下降させることが可能である。小径歯車32と中径歯車33とを介する梃子の作用により、中径歯車33に対して適度なモーメントが作用する状態を維持することが可能であるため、走行体載置部211を安全な速度で下降させ、終着地点Peへ移動させることができる。
このように、複数の回転体31、32、33を用いた比較的簡単な構成にありながら、走行体1を終着地点Peから出発地点Psへ移動させる際の電力の消費を排除し、全体としてよりエネルギー効率の高い発電設備Sを提供することが可能となる。
本発明の他の実施形態に係る搬送装置3Bは、図4に示すように、大径歯車31、小径歯車32および中径歯車33を備え、これら3つの歯車31、32、33が互いに同一の回転軸に設けられている。即ち、歯車31、32、33は、互いに同軸かつ一体に回転可能である。搬送装置3Aと同様に、走行体載置部211は、中径歯車33に対して索状体F3を介して接続され、錘36は、大径歯車31および小径歯車32に対し、索状体F1、F2を介して選択的に接続可能である。
大径歯車31と小径歯車32との間での錘36の付け替えは、可動アーム部Aによる。図3におけると同様に、大径歯車31、小径歯車32、中径歯車33の径r1、r2、r3は、r2<r3<r1の関係にあるが、第1原動回転体である歯車31と作動回転体である歯車33とを同径としたり(r1=r3)、第2原動回転体である歯車32と歯車33とを同径としたりすることが可能である(r2=r3)。
本発明の更に別の実施形態に係る搬送装置3Cは、図5に示すように、動滑車と定滑車との組み合わせを含む。
図5(a)に示す例では、搬送装置3Cは、第1原動回転体として動滑車31を、第2原動回転体および作動回転体として定滑車32、33を備える。動滑車31と定滑車33とは、これらの間に架け渡された索状体F3を介して互いに連係可能であり、定滑車32と定滑車33とは、互いに同一の回転軸に設けられ、同軸かつ一体に回転可能である。原動回転体である定滑車32は、作動回転体である定滑車33よりも小径である。
走行体載置部211は、定滑車33に対して索状体F3を介して接続され、錘36は、動滑車31の中心から吊り下げられた索状体F1と、定滑車32に対して外周面321に巻取可能に接合された索状体F2との間で付替可能である。
図5(b)に示す例では、搬送装置3C’は、第1原動回転体および第2原動回転体として定滑車31、32を、作動回転体として動滑車33を備える。動滑車33と定滑車31とは、これらの間に架け渡された索状体F1を介して互いに連係可能であり、定滑車31と定滑車32とは、互いに同一の回転軸に設けられ、同軸かつ一体に回転可能である。
第2原動回転体である定滑車32は、第1原動回転体である定滑車31よりも小径である。走行体載置部211は、動滑車33に対してその中心から吊り下げられた索状体F3を介して接続され、錘36は、索状体F1と、定滑車32に対して外周面321に巻取可能に接合された索状体F2との間で付替可能である。
図5に示すように、長さ調整部材Mは、第1原動回転体31および第2原動回転体32に繋がる索状体F1、F2の末端部に取り付けられて、索状体F1、F2全体の長さ、即ち、索状体F1、F2の到達可能範囲を調節する。長さ調整部材Mは、同一の形状のものが複数設けられ、互いに同一または異なる向きで接続可能である。
図6(a)に示すように、長さ調整部材Mは、全体として楕円形をなすことにより縦方向と横方向とで寸法が異なるとともに、閉じた形状を有する。具体的には、長軸方向の各側に備わる半楕円状部Maと、一対の半楕円状部Maの間で、短軸方向の各側に備わる係止鉤状部Mbとを有する。
図6(b)に示すように、複数の長さ調整部材Mが備わる場合に、索状体F1、F2全体の長さは、全ての長さ調整部材M(M1)の長軸方向を索状体F1、F2の延伸方向に設定した場合に最も長くなり、全ての長さ調整部材M(M2)の短軸方向を索状体F1、F2の延伸方向に設定した場合に最も短くなる。
錘36の付け替えに際し、錘36に近付けた索状体F1、F2の長さに不足がある場合に、長さ調整部材Mの向きを変更することにより、長さの不足分を解消可能である。長さ調整部材Mは、半楕円状部Ma同士を引っ掛けたり、半楕円状部Maに係止鉤状部Mbを引っ掛けたり、係止鉤状部Mb同士を引っ掛けることで、互いの向きが安定する。
以上の説明では、走行路2が水平方向に対してなす角、即ち、走行レール21の傾斜角または勾配を、出発地点Psから終着地点Peに向けて一様に減少するように形成した。これに限らず、走行路2を傾斜角が異なる複数の区間に区画し、区間ごとの傾斜角を適宜設定または調整することにより、走行体1をこれら複数の区間のそれぞれにおいて等速または所定の速度で走行させるようにしてもよい。
例えば、出発地点Psから続く第1区間の傾斜角を比較的大きな第1角度に設定するとともに、これに続く第2区間の傾斜角を第1角度よりも小さな第2角度に設定する。そして、第2区間と終着地点Peとを繋ぐ第3区間の傾斜角を第2角度よりもさらに小さな第3角度に設定する。ここに、第1、第2および第3角度は、夫々一定の角度であってもよいが、一定の範囲に収まる角度であってもよく、それぞれの範囲内での変動が許容される。
これにより、第1区間においては走行路2の下り勾配を大きくして、走行体1の加速を促し、第2区間においては下り勾配を緩やかにして、走行体1を等速で走行させ、第3区間においてはさらに緩やかな下り勾配により、走行体1を安全に減速させる。
このように、走行路2の傾斜角を区間ごとに設定することで、一定の長さの走行路2において発電機12の発電動作を積極的に制御可能とし、発電機12の円滑かつ効率的な発電動作により、発電設備Sによる安定した発電ないし電力供給の実現を促すことが可能となる。
さらに、以上の説明では、走行路2において走行レール21と並行して送電レール22を設置し、走行中、走行体1の出力端子15を送電レール22に接触させることにより、発電電力を出力可能とした。これに限らず、走行レール21に導電性を持たせるとともに、出力端子15を走行レール21に対して接続および解除可能に構成することで、発電機12の発電電力を走行レール21を介して適宜取り出すようにしてもよい。
これにより、走行レール21と並行して送電レール22を設置することなく、走行路2を兼ねる走行レール21を介して発電電力を必要に応じて取り出すことが可能となり、構成の簡素化を図りながら、利便性の向上を促すことができる。
送電レール22は、走行レール21に並行して設置してもよいし、廃止してもよい。走行レール21と送電レール22とを併設する場合は、走行レール21と送電レール22との間で、出力装置14を介する発電機12および二次電池13の接続先を切替可能とし、発電電力を取り出す際の出力経路を切り替えるようにすることも可能である。
例えば、走行レール21と送電レール22との間で、出力端子15を交互に接触させたり、送電レール22に接触する出力端子(第1出力端子)15に加え、走行レール21に接触する第2出力端子を設置し、第1および第2出力端子の間で、出力装置14との接続を有効とする出力端子を切り替える。
なお、本件特許出願に係る発明の要旨の範囲内において適宜変形は可能であり、上記実施の形態の具体的な構成には限定されない。
S…発電設備
1…走行体
11…車輪
12…発電機
13…二次電池
14…出力装置
15…出力端子
2…走行路
21…走行レール
211…走行体載置部
22…送電レール
23…案内部
3、3A、3B、3C…搬送装置
31…第1原動回転体、大径歯車
32…第2原動回転体、小径歯車
33…作動回転体、中径歯車
34…伝達歯車
4…外部蓄電装置
36…錘
37…制御器
38…第1検出器
39…第2検出器
F1、F2、F3…索状体
M…長さ調整部材
A…可動アーム部

Claims (12)

  1. 走行体と、
    出発地点および前記出発地点よりも低位に設定された終着地点を有し、前記出発地点から前記終着地点まで前記走行体が重力により走行可能に構成された走行路と、
    前記走行路を走行し、前記終着地点に至った前記走行体を、前記終着地点から前記出発地点へ上下方向に搬送する搬送装置とを備え、
    前記走行体は、走行中に獲得する運動エネルギーを直接または間接に電気エネルギーに変換可能に構成された発電機構を備え、
    前記搬送装置は、
    第1原動回転体および第2原動回転体と、前記第1原動回転体および前記第2原動回転体に連係して作動する作動回転体を備えるとともに、前記走行体を載置可能であり、前記作動回転体に対し、前記第1原動回転体及び前記第2原動回転体と前記作動回転体との連係動作に応じて前記終着地点から前記出発地点へ上昇しまたは前記出発地点から前記終着地点へ下降可能に接続された走行体載置部と、前記第1原動回転体及び前記第2原動回転体に荷重を付加する錘とを備え、
    前記走行体を前記出発地点へ搬送する搬送時には、前記錘を前記第1原動回転体に接続し、前記錘の重量に基づく回転駆動力により前記第1原動回転体および前記作動回転体を回転させて、前記走行体を載せた前記走行体載置部を上昇させる一方、
    前記走行体の走行時では、前記錘を前記第2原動回転体に接続し、前記走行体載置部の自重により前記第2原動回転体を回転させて、前記走行体載置部を下降させることを特徴とする発電設備。
  2. 前記第1原動回転体は、大径歯車であるとともに、前記第2原動回転体は、前記大径歯車よりも径小な小径歯車であり、前記作動回転体は、前記大径歯車および前記小径歯車に係合する、前記大径歯車よりも径小かつ前記小径歯車よりも径大な中径歯車であることを特徴とする、請求項1に記載の発電設備。
  3. 前記大径歯車および前記小径歯車と前記中径歯車との間に介装され、前記大径歯車および前記小径歯車と前記中径歯車とに係合する伝達歯車をさらに備えることを特徴とする、請求項2に記載の発電設備。
  4. 前記第1原動回転体と前記第2原動回転体とは、互いに異なる回転軸に設けられていることを特徴とする、請求項1に記載の発電設備。
  5. 前記第1原動回転体および前記第2原動回転体は、互いに同一の回転軸に設けられていることを特徴とする、請求項1に記載の発電設備。
  6. 前記第1原動回転体は、動滑車であり、前記作動回転体は、前記動滑車に対して索状体を介して連係可能に設けられた定滑車であり、前記第2原動回転体は、前記作動回転体に対して回転可能に設けられた定滑車であることを特徴とする、請求項1に記載の発電設備。
  7. 前記第1原動回転体と前記第2原動回転体との間で前記錘を付け替えるように動作可能に構成された可動部と、
    前記走行体の位置に応じて前記可動部の動作を制御する制御部とをさらに備えることを特徴とする、請求項1から6のいずれか一項に記載の発電設備。
  8. 前記搬送装置は、前記終着地点と前記出発地点との間に配置され、前記終着地点と前記出発地点との間における前記走行体載置部の移動を案内する案内部をさらに備え、
    前記走行体載置部は、前記出発地点に配置された状態で前記走行体の自由走行を開始可能とする傾斜角を有することを特徴とする、請求項1に記載の発電設備。
  9. 前記走行路は、水平方向に対する傾斜角が異なる複数の区間に区画され、
    前記走行体は、前記複数の区間のそれぞれを等速または所定の速度で走行可能であることを特徴とする、請求項1から6に記載の発電設備。
  10. 前記走行路は、前記走行体が走行する走行レール及び前記発電機構により発電された電気を外部に出力できる送電レール、又は、導電性を有する走行レールにより構成され、
    前記発電機構は、前記送電レール又は前記導電性を有する走行レールに対して接続および解除可能に構成された出力端子を備え、
    前記発電機構による変換後の前記電気エネルギーを、前記走行レールを介して取出可能に構成されていることを特徴とする、請求項1に記載の発電設備。
  11. 前記搬送装置は、一端部において前記第1原動回転体および前記第2原動回転体に対して巻取可能に取り付けられ、他端部において長さを変更可能な長さ調整部材が夫々装着された索状体をさらに備え、
    前記錘は、前記長さ調整部材を介して対応する前記第1原動回転体及び前記第2原動回転体に接続可能であることを特徴とする、請求項1又は3のいずれか1項に記載の発電設備。
  12. 前記長さ調整部材は、縦方向と横方向とで寸法が異なるとともに、閉じた形状を有し、前記索状体の延伸方向に対する向きを変えることによりその長さを変更可能であることを特徴とする、請求項11に記載の発電設備。
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