JP3238835U - 発電システム - Google Patents

発電システム Download PDF

Info

Publication number
JP3238835U
JP3238835U JP2022002100U JP2022002100U JP3238835U JP 3238835 U JP3238835 U JP 3238835U JP 2022002100 U JP2022002100 U JP 2022002100U JP 2022002100 U JP2022002100 U JP 2022002100U JP 3238835 U JP3238835 U JP 3238835U
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
power
power generation
generator
generation unit
moving
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2022002100U
Other languages
English (en)
Inventor
久雄 長原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Individual
Original Assignee
Individual
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Individual filed Critical Individual
Priority to JP2022002100U priority Critical patent/JP3238835U/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3238835U publication Critical patent/JP3238835U/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/16Mechanical energy storage, e.g. flywheels or pressurised fluids

Landscapes

  • Connection Of Motors, Electrical Generators, Mechanical Devices, And The Like (AREA)

Abstract

【課題】発電機それ自体を錘として活用して高所に移動させるための機構をシンプル化するとともに、エネルギーロスを最小限とする発電システムを提供する。【解決手段】発電機を備えた発電ユニット100と、発電ユニットに設けられた発電機110を動力源として、発電ユニットを高い位置に移動させるユニット内発電機利用高所移動手段と、発電ユニットに設けられた発電機を用いて発電する発電手段と、外部に対して電力を供給、又は外部からの電力を受け取るための送電手段と、を備え、電力需要が多いときは、高所に移動した発電ユニットを低所に移動させる際の位置エネルギーを利用して、発電機に発電を行わせることで電力に変換する。この場合、発電ユニットが高所から低所に移動する際に、車輪の回転により車軸側ギヤ130が回転し、これを受けた発電機側ギヤ120が回転することで発電機の動力伝達シャフトが回転し、発電機を回して電力を発生することができる。【選択図】図3

Description

本考案は、位置エネルギーを利用して発電するシステムに関し、特に、深夜などの電力需要の低下する時間帯における余剰電力を利用して、重量物を高所に移動させ、高度差による位置エネルギーとして蓄積し、昼間などの電力需要の多い時間帯に、蓄積された位置エネルギーを利用して電力に変換して使用するための発電システムに関する。
電力需要は人の経済活動や気温などの影響により、午前10時から午後6時くらいまでの時間帯に高まり、午後10時から午前4時くらいまでの夜間~早朝の時間帯において低下するという傾向がある。
他方で、発電効率や発電する仕組みの関係で、発電所の発電量は1日を通して、ある程度平滑化が求められ、夜間や早朝においてもある程度の発電量を維持する必要があり、余剰電力が発生する。
このような余剰電力を利用するものとして、水力発電所において、高所と低所とにそれぞれ大容量の貯水池を設け、昼間などの電力需要が高まる時間帯に高所の貯水池から低所の貯水池に向けて水を流すことにより、加速した水の勢いを利用して、水車(タービン)を回転させて発電させ、夜間など電力需要が低下した際の余剰電力を利用して、水車(タービン)を逆回転させて、低所の貯水池から高所の貯水池に水を揚水して後の発電に利用するといった揚水発電が知られている。
水車(タービン)それ自体のエネルギー変換効率は80%程度といわれており、石油等を燃料とする火力発電の40%、天然ガスを燃料とする火力発電の50%など、他の発電方式と比較して高いとされているものの、揚水式では、揚水時と発電時の2回にわたってエネルギーのロスがあるため、全体としては他の発電方式に対して発電効率においてそれほど優位性のある発電方式とはいえなかった。より詳細には、水が水車(タービン)の羽に当たって、水車(タービン)を回す際のエネルギーロスである。
また、高所と低所とにそれぞれ大容量の貯水池を設ける必要があり、環境負荷が大きいなどの課題もあった。
そこで、余剰電力を利用して重量物を高所に移動させ、昼間などの電力需要時に、重量物を降下させて発電機を駆動させ、位置エネルギーを電力に発電変換するといった重力発電機が考案されている。
例えば、特許文献1「重力応用発電装置」には、余剰電力を利用して錘を巻き上げて高所に移動させ、昼間などの電力需要時に、重錘を降下させて発電機を駆動させ、位置エネルギーを電力に変換する技術が開示されている。
特開平06‐147097号公報
しかし、特許文献1に記載の技術では、錘を巻き上げるために相当数の滑車やギヤを必要とし、相応のエネルギーロスが発生するという不都合があった。
また、錘を巻き上げるための滑車やギヤなどの駆動系を設置するための空間、及び錘を上げ下げするための空間、及びこれらを格納するための高層の建物構造の構造物を必要とするという不都合があった。
そこで、本考案では、位置エネルギーを電力に変換する技術をベースとしつつ、発電機それ自体を錘として活用して、高所に移動させるための機構をシンプル化するとともに、エネルギーロスを最小限とする発電システムを提供することを目的とする。
また、本考案では、自然の地形をそのまま利用可能な引き上げ機構を採用し、環境負荷を軽減する発電システムを提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、
第1の考案は、夜間などの余剰電力を利用する発電システムであって、
1又は2以上の発電機を備えた発電ユニットと、
前記発電ユニットに設けられた前記発電機を動力源として、前記発電ユニットを高い位置に移動させるユニット内発電機利用高所移動手段と、
前記発電ユニットに設けられた前記発電機を用いて発電する発電手段と、
外部に対して電力を供給、又は外部からの電力を受け取るための送電手段と、
を備え、
電力の需要が低下して余剰電力が発生した際に、送電手段を通じて外部から電力を受け取り、当該電力を利用して前記発電機が動力を発生し、当該発生した動力を動力源とする前記ユニット内発電機利用高所移動手段によって、前記発電ユニットを高所に移動させて、余剰電力を位置エネルギーとして蓄積すると共に、
電力の需要が増加した際に、高所に移動した前記発電ユニットを低所に移動させることにより、蓄積した位置エネルギーを利用して、前記発電手段によって発電し、当該発電した電力を、前記送電手段によって外部に供給すること、
を特徴とする。
第2の考案は、
第1の考案に記載の発電システムにおいて、
前記発電ユニットを低所から高所に移動させるための1又は2以上のレールで構成したレール式移動手段を備え、
前記発電ユニットには、前記レール移動手段の上を円滑に移動させるための1又は2以上の車輪が設けられ、
前記発電機からの動力を、車輪に直接的に伝達、又は、ギヤやベルトを介して間接的に車輪に伝達する車輪経由動力伝達手段を備え、
外部から供給された電力を利用して前記発電機が動力を発生し、当該発生した動力を、前記車輪経由動力伝達手段を介して、前記車輪からレール式移動手段に伝達することによって、前記発電ユニットを高所に移動させること、
を特徴とする。
第3の考案は、
第1の考案に記載の発電システムにおいて、
前記発電ユニットを低所から高所に移動させるためのラック式移動手段を備え、
前記発電機には、前記ラック移動手段の上を円滑に移動させるためのピニオンギヤが設けられ、
前記発電機からの動力を、前記ピニオンギヤを介して、ラック式移動手段に伝達するピニオンギヤ動力伝達手段を備え、
外部から供給された電力を利用して前記発電機が動力を発生し、当該発生した動力を、前記ピニオンギヤ動力伝達手段を介して、ラック式移動手段に伝達することによって、前記発電ユニットを高所に移動させること、
を特徴とする。
第4の考案は、
第1~3の考案のいずれか1つに記載の発電システムにおいて、1又は2以上の複数の前記発電ユニットを備え、前記発電ユニットを順次高所に移動させておき、
電力需要に応じて、前記発電ユニットを、順次低所に移動させることで、長時間にわたって必要な電力を供給すること、
を特徴とする。
本考案の概念図であって、夜間等の余剰電力がある場合において、余剰電力の供給によって発電ユニット内の発電機を動力源とし、発電ユニットを低所から高所に移動させる様子を示す図である。 本考案の概念図であって、昼間等の電力需要時に、高所に移動させた発電ユニットを低所に移動させる際に、発電ユニット内の発電機を利用して発電し、外部に電力を供給する様子を示す図である。 本考案の発電システムの構成例の一例であって、発電ユニットに車輪を設けて、車輪を介して動力を伝達する場合の一例を示す図である。 本考案の図3の構成において、発電機まわりの駆動系の構造の一例を示す図である。 本考案の発電システムの構成例の一例であって、発電機の動力伝達シャフトにピニオンギヤを設けて、ラックを介して動力を伝達する場合の一例を示す図である。 本考案の図5の構成において、発電機まわりの駆動系の構造の一例を示す図である。 本考案の発電システムにおいて、発電ユニット内に複数の発電機を設ける場合の一例を示す図である。 本考案の発電システムにおいて、発電ユニットを複数設ける場合の一例を示す図である。
<用語の説明>
◇発電機とは、動力伝達シャフトから伝達された動力を電力に変換する装置であって、周波数を調整できる同期発電機又は、誘導発電機を用いることができる。
◇電動機とは、電力の供給を受けて、動力に変換する装置であって、同期電動機又は誘導電動機を用いることができる。本考案においては、発電機を電動機としても用いるので、以下、発電機と電動機を区別しないで取り扱うものとする。表記方法は、発電の場面では「発電機」と表示するほか、電動機としても利用することを示すために「発電機(電動機)」と記載することがあるものとする。
◇ユニット内発電機利用高所移動手段とは、本考案では、発電ユニット内の発電機を動力源(電動機)として用いるため、発電ユニット内の発電機を動力源として高所に移動させる手段をいう。
◇発電ユニットとは、発電機を備えた装置をいい、適宜レールの上をスムーズに移動するための車輪を備えていてもよい。また、移動させる際に、適宜停止させことができるように、ブレーキ装置を備えていてもよい。また、ユニット内には、発電機のほか、適宜、錘を備えておき、位置エネルギーを増大させることとしてもよい。
◇動力伝達手段とは、発電機の中心から延びる動力伝達シャフトと車輪などとの間で、動力を伝達するための手段であって、車輪を介して動力を伝達する場合は、車輪、又は及び、ギヤやベルトによって構成される。動力伝達シャフトと車輪は直結していてもよいし、ギヤやベルトを介して車輪と接続するようにしてもよい。
ラック&ピニオンを利用して動力を伝達する場合は、動力伝達シャフトにピニオンギヤを接続して、ラックと接続するようにしてもよい。
◇車輪経由動力伝達手段とは、車輪を介して動力を伝達する手段をいい、車輪と動力伝達シャフトを直結する場合のほか、ギヤやベルトを介して接続した場合を含む。
◇ラック&ピニオンギヤ動力伝達手段とは、動力伝達シャフトにピニオンギヤを接続して、ラックとピニオンギヤを介して動力を伝達する手段をいう。
◇レール移動手段とは、発電ユニットをスムーズに移動させるための手段であって、列車に用いられるような2本以上の複数のレールを敷設する場合のほか、モノレールのように1本のレールを敷設する場合を含む。
◇ラック移動手段とは、ラック&ピニオンのラック側をいい、発電ユニットを左右の揺れなどから安定させるためのレールとは別に、直線状のギヤ形状を有するラックを設けて、ラックを利用して移動するための手段をいう。
以下、本考案の実施例について説明する。
なお、説明中の各構成手段はあくまで例示であって、他の形状や配置にも適用できる。
1.本考案の発電システムの全体概要
まず、図1を用いて、本考案の発電システムの全体概要について説明する。
図1は、本考案の概念図であって、夜間等の余剰電力がある場合において、余剰電力の供給によって発電ユニット100内の発電機を動力源とし、発電ユニット100を低所から高所に移動させる様子を示す図である。
図1において、送電線300を介して余剰電力が供給される様子が示されている(電力の流れ310参照)。
この場合において、発電ユニット100内の発電機110は電動機として機能しており、発電ユニット100を移動させる動力源として利用され、発電ユニット100を低所から高所に移動させることにより、余剰電力を位置エネルギーとして蓄積することができる。
図2は、本考案の概念図であって、昼間等の電力需要時に、高所に移動させた発電ユニットを低所に移動させる際に、発電ユニット内の発電機を利用して発電し、外部に電力を供給する様子を示す図である。
図2において、発電ユニット100内の発電機110が発電した電力が送電線300を介して、外部に供給される様子が示されている(電力の流れ320参照)。
この場合において、発電ユニット100内の発電機110は発電機として機能しており、高所に移動した発電ユニット100を低所に移動させる際に、位置エネルギーを電力に変換することができる。
なお、本システムは、発電ユニット100を低所から高所に移動させる必要があるが、山などの高低差のある自然の地形を利用して設置してもよいし、高低差のある人工の構造物に設置してもよい。
2.本考案の発電システムの第1の構成例について
2-1.構成の概要
次に、本考案の発電システムの第1の構成例について、図3を用いて説明する。
図3は、本考案の発電システムの構成例の一例であって、発電ユニットに車輪を設けて、車輪を介して動力を伝達する場合の一例を示す図である。
図3によれば、本考案の発電システムは、大きく分けて、発電ユニット100、レール200、送電線300とで構成されている。
発電ユニット100は、車輪140を介して、レール200の上をスムーズに移動できるように構成されている。
なお、左右の車輪どうしは必要に応じて車軸142を介して接続するようにしてもよい。
発電ユニット100には、発電機(電動機)110が設けられ、発電機(電動機)110には発電機を駆動するための動力を伝達、又は電動機が発生した動力を伝達するための動力伝達手段が設けられている。
動力伝達手段は、発電機(電動機)110の動力伝達シャフト112(図3では図示せず)に取り付けられた発電機側ギヤ120、車軸142に取り付けられた車軸側ギヤ130などによって構成され、発電機側ギヤ120と車軸側ギヤ130とが噛み合うことで車輪140に動力が伝達される。
図示はしないが、動力伝達手段としては、適宜、変速機を用いてもよいし、発電機(電動機)110の動力伝達シャフト112(図3では図示せず)を車輪140に直接接続してもよい。あるいは、ギヤを用いずに、ベルトとプーリーを組み合わせてもよい。
図4は、本考案の図3の構成において、発電機周りの駆動系の構造の一例を示す図である。
車軸142には適宜、ゴム又は金属製などの車輪140が取り付けられているが、図4では省略した。
発電機110の動力伝達シャフト112には適宜、動力伝達手段として、発電機側ギヤ120が取り付けられており、車軸142に設けられた動力伝達手段としての車軸側ギヤ130とかみ合っている。
このような構造によれば、揚水発電のようなロスも発生しないので、発電時及び余剰電力を利用した移動時における動力伝達効率が高く、発電効率を高めることができるため、本考案のような発電システムには好適である。
また、このような構造により、余剰電力を受け取って発電機110に動力を発生させる場合には、動力伝達シャフト112、発電機側ギヤ120、車軸側ギヤ130、及び車軸142を介して、車輪140に動力が伝達される。
また、蓄積した位置エネルギーを利用して発電する場合には、車輪140、車軸142、車軸側ギヤ130、発電機側ギヤ120、及び動力伝達シャフト112を介して発電機110に動力が伝達される。
なお、図4では、発電機側ギヤ120と車軸側ギヤ130とが直接接続される例を示したが、適宜、複数のギヤ又はトランスミッション(変速機)を介して、必要な減速比を伴うように接続してもよい。
あるいは、適宜プーリー及びベルトを利用して接続するようにしてもよい。
2-2.余剰電力発生時の動作
電力需要が少ないときに、送電線300から余剰電力を受け取って、発電機110に供給して、発電機110を電動機として利用することで、発生した動力によって車輪140を駆動して、発電ユニット100を低所から高所に移動させ、余剰電力を位置エネルギーに変換して蓄積する。
発電ユニット100および搭載する発電機110の大きさや重量ないし発電機の容量に応じて、蓄積できる位置エネルギー、及び発電できる電力を調整することができる。発電ユニット100の大きさは、要求される発電量に応じて適宜大きさを変えてもよく、例えば、幅1m、奥行き2m、高さ1m程度の小型のものから、幅3m、奥行き10m、高さ3mといった電車サイズのもの、あるいはさらに大きなサイズを選択することができる。
また、発電ユニット100には、適宜、ブレーキ装置を備えておき、移動と一時停止を繰り返して、順次、余剰電力があるときに少しずつ高所に移動させるようにしてもよい。
2-3.発電時の動作
電力需要が多いときは、高所に移動した発電ユニット100を低所に移動させる際の位置エネルギーを利用して、発電機110に発電を行わせることで電力に変換する。
この場合において、発電ユニット100が高所から低所に移動する際に、車輪の回転により車軸側ギヤ130が回転し、これを受けた発電機側ギヤ120が回転することで発電機110の動力伝達シャフト112が回転し、発電機110を回して電力を発生することができる。
発生した電力は、パンタグラフ150などを介して、送電線300に供給される。
なお、図3では、レール手段として、並行に設置した2本のレールを図示したが、モノレールのように1本のレールを用いるようにしてもよい。モノレールを利用する場合は、適宜、モノレールを両側から挟み込むような構成にしてもよい(いわゆる跨座式など)。
また、必要に応じて、発電ユニット100に錘を搭載して、より大きな位置エネルギーを蓄積するようにしてもよい。発電ユニット100の重量に応じて、適宜、発電機110の動力伝達シャフト112に対する減速比を調整してもよい。例えば、重量が大きい場合には、動力伝達シャフトをより早く回転させる(つまり発電する電力を増やす)ように減速比を調整する等である。
3.本考案の発電システムの第2の構成例について
3-1.構成の概要
次に、本考案の発電システムの第2の構成例について、図5を用いて説明する。
図5は、本考案の発電システムの構成例の一例であって、発電機の動力伝達シャフトにピニオンギヤを設けて、ラックを介して動力を伝達する場合の一例を示す図である。
図5によれば、本考案の発電システムは、大きく分けて、発電ユニット100、ラック132、及び必要に応じて設けられるレール200、送電線300とで構成されている。
発電ユニット100には、発電機(電動機)110が設けられ、発電機(電動機)110には発電機を駆動するための動力を伝達、又は電動機が発生した動力を伝達するための動力伝達手段が設けられている。
動力伝達手段は、発電機(電動機)110の動力伝達シャフト112に取り付けられたピニオンギヤ122、直線的なギヤで構成されるラック132などによって構成され、ピニオンギヤ122とラック132とが噛み合うことで車輪140に動力が伝達される。
図示はしないが、ピニオンギヤ122とラック132との間には、適宜、減速比を調整するためのギヤを設けてもよい。
図6は、本考案の図5の構成において、発電機周りの駆動系の構造の一例を示す図である。
発電機110の動力伝達シャフト112には適宜、円形のピニオンギヤ122が取り付けられており、板状又は棒状の歯車の形状ラック132とかみ合っている。いわゆるラック&ピニオンと呼ばれる構造である。このような構造は、動力伝達効率が99%以上と高く発電効率を高めることができるため、本考案のような発電システムには好適である。
このような構造により、余剰電力を受け取って発電機110に動力を発生させる場合には、動力伝達シャフト112、ピニオンギヤ122、ラック132を介して動力が伝達される。
また、蓄積した位置エネルギーを利用して発電する場合には、ラック132、ピニオンギヤ132、動力伝達シャフト112を介して発電機110に動力が伝達される。
3-2.余剰電力発生時の動作
基本的な動作は、図3と同様にあるため詳細は省略するが、電力需要が少ないときは、送電線300から余剰電力を受け取って、発電機110に供給して、発電機110を電動機として利用することで、発生した動力によって、ピニオンギヤ122を介して、ラック132に動力を伝達し、発電ユニット100を低所から高所に移動させ、余剰電力を位置エネルギーに変換して蓄積する。
2-2-3.発電時の動作
電力需要が多いときは、高所に移動した発電ユニット100を低所に移動させる際の位置エネルギーを利用して、発電機110に発電を行わせることで電力に変換する。
この場合において、発電ユニット100が高所から低所に移動する際に、ラック&ピニオン機構により、ピニオンギヤ122が回転することで発電機110の動力伝達シャフト112が回転し、発電機110を回して電力を発生することができる。
発生した電力は、パンタグラフ150などを介して、送電線300に供給される。
4.本考案の変形例について
4-1.発電ユニット内に複数の発電機を設けた例
例えば、図7に示すように、発電ユニット100の内部に、複数の発電機110を設けて、より多くの電力を発生させるようにしてもよい。
この場合、余剰電力を受け取って発電機110を動力源として、発電ユニットを低所から高所に移動させる際に、複数の発電機を動力とすることで、(例えば、錘を多く積んだ場合など)より重い発電ユニットを高所に揚げることができるので、より大きな位置エネルギーを蓄積することができる。
また、発電用の発電機とは別に、発電ユニット100を高所に移動させるための発電機(電動機)を専用で設けるなど、複数の発電機(電動機)に異なる役割を与えるようにしてもよい。この場合において、個々の発電機(電動機)において、大きさや容量を別々に設定するようにしてもよい。例えば、発電ユニット100を高所に移動させるための発電機(電動機)は小型のものを用意し、時系列でみて散発的に発生する余剰電力を少しずつ利用して、発電ユニットを移動させるとともに、発電用の発電機として大容量のものを用意し、発電時には短時間に大きな電力を発生させるようにしてもよい。
4-2.複数の発電ユニットを設けた例
あるいは、図8に示すように、本考案の発電システムにおいて、複数の発電ユニットを設けて、余剰電力を利用して、適宜、高所に移動させておき、電力需要に応じて、1又は複数の発電ユニットを降下させることにより、短時間に多くの電力を発生させたり、あるいは、長時間にわたって少量の電力を継続的に発生させたりするといった調整を可能とするようにしてもよい。
この場合も、個々の発電ユニットに搭載する発電機(電動機)は、発電ユニットごとに大きさや容量を別々に設定するようにしてもよい。
5.小括
このように、本考案の構成によれば、発電機自体を揚げる構造としたので、発電機と動力伝達手段との間における構成要素が少なく、エネルギーロスが小さくて済むというメリットがある。
より具体的には、従来技術の揚水式の発電システムとの対比では、従来技術の場合、揚水時と発電時の2回にわたってエネルギーのロスがあるため、全体としては効率が良い発電方式とはいえなかったのに対し、本考案によれば、発電機自体を揚げる構造としたので、ギヤやベルトまわりの伝達効率が非常に高いことにより、発電ユニットを揚げる際も、降下させる際にもエネルギーロスが少なくて済むというメリットがある。
また、特許文献1に記載の従来技術との比較では、従来技術では、錘を巻き上げるために相当数の滑車やギヤを必要とし、相応のエネルギーロスが発生するという不都合があったのに対し、本考案では、発電機それ自体を錘として活用して、錘を高所に移動させるための機構をシンプル化したので、エネルギーロスを最小限とする発電システムを提供することができるというメリットがある。
本考案の発電システムは、余剰電力を位置エネルギーに変換して蓄積することができるので、昼間時の電力需要を賄うだけでなく、夜間の余剰電力を吸収することができるので、発電所の発電量を昼夜で一定にする必要があるという要請を補完する仕組みとして用いることができる。
100 発電ユニット
110 発電機(電動機)
112 動力伝達シャフト
120 動力伝達手段(発電機側ギヤ)
122 動力伝達手段(ピニオンギヤ)
130 動力伝達手段(車軸側ギヤ)
132 動力伝達手段(ラック)
140 車輪
142 車軸
150 パンタグラフ
200 レール
300 送電線
310 電力の流れ(余剰電力供給時)
320 電力の流れ(発電時)

Claims (4)

  1. 夜間などの余剰電力を利用する発電システムであって、
    発電機を備えた発電ユニットと、
    前記発電ユニットに設けられた前記発電機を動力源として、前記発電ユニットを高い位置に移動させるユニット内発電機利用高所移動手段と、
    前記発電ユニットに設けられた前記発電機を用いて発電する発電手段と、
    外部に対して電力を供給、又は外部からの電力を受け取るための送電手段と、
    を備え、
    電力の需要が低下して余剰電力が発生した際に、送電手段を通じて外部から電力を受け取り、当該電力を利用して前記発電機が動力を発生し、当該発生した動力を動力源とする前記ユニット内発電機利用高所移動手段によって、前記発電ユニットを高所に移動させて、余剰電力を位置エネルギーとして蓄積すると共に、
    電力の需要が増加した際に、高所に移動した前記発電ユニットを低所に移動させることにより、蓄積した位置エネルギーを利用して、前記発電手段によって発電し、当該発電した電力を、前記送電手段によって外部に供給すること、
    を特徴とする発電システム。
  2. 請求項1に記載の発電システムにおいて、
    前記発電ユニットを低所から高所に移動させるための1又は2以上のレールで構成したレール式移動手段を備え、
    前記発電ユニットには、前記レール移動手段の上を円滑に移動させるための1又は2以上の車輪が設けられ、
    前記発電機からの動力を、車輪に直接的に伝達、又は、ギヤやベルトを介して間接的に車輪に伝達する車輪経由動力伝達手段を備え、
    外部から供給された電力を利用して前記発電機が動力を発生し、当該発生した動力を、前記車輪経由動力伝達手段を介して、前記車輪からレール式移動手段に伝達することによって、前記発電ユニットを高所に移動させること、
    を特徴とする発電システム。
  3. 請求項1に記載の発電システムにおいて、
    前記発電ユニットを低所から高所に移動させるためのラック式移動手段を備え、
    前記発電機には、前記ラック移動手段の上を円滑に移動させるためのピニオンギヤが設けられ、
    前記発電機からの動力を、前記ピニオンギヤを介して、ラック式移動手段に伝達するラック&ピニオンギヤ動力伝達手段を備え、
    外部から供給された電力を利用して前記発電機が動力を発生し、当該発生した動力を、前記ラック&ピニオンギヤ動力伝達手段を介して、ラック式移動手段に伝達することによって、前記発電ユニットを高所に移動させること、
    を特徴とする発電システム。
  4. 請求項1~3のいずれか1つに記載の発電システムにおいて、1又は2以上の複数の前記発電ユニットを備え、前記発電ユニットを順次高所に移動させておき、
    電力需要に応じて、前記発電ユニットを、順次低所に移動させることで、長時間にわたって必要な電力を供給すること、
    を特徴とする発電システム。


JP2022002100U 2022-06-23 2022-06-23 発電システム Active JP3238835U (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2022002100U JP3238835U (ja) 2022-06-23 2022-06-23 発電システム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2022002100U JP3238835U (ja) 2022-06-23 2022-06-23 発電システム

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP3238835U true JP3238835U (ja) 2022-08-25

Family

ID=82932824

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2022002100U Active JP3238835U (ja) 2022-06-23 2022-06-23 発電システム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3238835U (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7377584B1 (ja) 2023-08-14 2023-11-10 株式会社フォトラダ 発電設備

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7377584B1 (ja) 2023-08-14 2023-11-10 株式会社フォトラダ 発電設備

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US9957018B1 (en) System for wave amplifying, wave energy harnessing, and energy storage
US10069333B2 (en) Ridgeline cable drive electric energy storage system
US8618680B2 (en) Spaced-apart cable modules in wellbore energy storage and retrieval
WO2015078098A1 (en) Electricity Generation System Using Weight Potential Energy
WO2011024928A1 (ja) 圧力負荷装置を有する天秤使用の重力発電装置と連結するハイブリッド発電装置。
US10947956B2 (en) Expandable power marine hydrokinetic turbines, pumps, compressors and transmissions
JP3238835U (ja) 発電システム
CN202789356U (zh) 一种利用重力势能存放电的储能装置
CN106704121A (zh) 高效重力储能装置
CN103492303B (zh) 用于齿轮齿条式升降机的电力供应的方法及装置
CN109665430A (zh) 一种基于矿井立井筒、提升、运输系统的重力储能系统
CN206555081U (zh) 高效重力储能装置
CN108825436A (zh) 具有蓄存重力势能功能的风机发电系统及其控制方法
JP6001798B1 (ja) 発電システム及び発電システム用位置エネルギー蓄積装置
CN103448734A (zh) 一种利用索道运输储能的风电功率调节装置
CN106523265A (zh) 水平轴式风力机、风力机组及曳引传递系统
CN102418674B (zh) 储能风力发电装置
JPH06147097A (ja) 重力応用発電装置
KR101396210B1 (ko) 전력저장장치
US20240117793A1 (en) A Mass Displacement Energy Storage And Electricity Generator
CN115441592A (zh) 一种复合重力储能系统及其控制方法
CN103256168B (zh) 一种离网型混合传动海流发电装置及其控制方法
WO2010118777A1 (en) Apparatus for generating current from natural and renewable energy
CN203410452U (zh) 一种利用索道运输储能的风电功率调节装置
CN220769646U (zh) 一种地下用储能装置

Legal Events

Date Code Title Description
R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 3238835

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150