JP7376485B2 - 電荷キャリアガイド装置およびその用途 - Google Patents

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Description

本発明は、特許請求の範囲の第1項や第12項により電荷および/または磁気モーメントを有する電荷キャリアや電子のようなキャリアをガイドする装置およびその用途に関する。
物体の気体分子や固体の電子のような粒子が集団で移動するほぼ全ての物体において、このような粒子はいわゆるエルゴード定理(ergodic theorem)に従うが、理論的には、十分な時間の間に観察した時、このシステムの(視空間座標の)位相空間内の可能な全ての地点が同じ周波数に達することを意味する。熱力学法則、特に第1法則と第2法則がこのようなシステムに適用される。
非エルゴード系は主に理論的にのみ知られている。例えば、壁が理想的に平行であり、ビリヤードボールが摩擦なしに転がる玉突き台の場合、ビリヤードボールが玉突き台の中央から片壁に正確に直角にぶつかって正確に直角に反射するのであれば、このような玉突き台を非エルゴード系と言える。この場合、ビリヤードボールは2個の理想的に平行な壁を連結する線においてのみ常に前後に転がり、玉突き台の他の区域には全く行かないのであろう。
この場合、非エルゴード系が生じる条件は多いが、正確には、境界壁の形状が理想的に平行であるべきであり、粒子(ビリヤードボール)の経路の形状が理想的に直線であるべきであり、反射角が理想的に垂直であるべきであり、初めての移動方向が壁に理想的に直角であるべきであり、境界壁との接触無しに経路に変化があってはならない。このような条件は、実際にはほぼ実現し難い。
本発明は、このような非エルゴード系を取り扱おうとする。
DE 39 03 919 A1は固体内で電子をガイドする装置および方法を紹介しており、薄い半導体層が絶縁体の球面をなす。磁場により、層内の電子の経路の曲率半径をこの層の曲率半径と同じであるかまたは類似した大きさにする。曲面層の2個の離れた地点の間に電位差が生じる。半導体層の厚さは半導体層の電子の平均自由行程長の大きさの程度であるべきであり、この長さは均質な半導体層において非常に小さく、これは実現するのが難しい。
論文「Quantum bound states in a ballistic quantum channel with a multiple double-bend discontinuity」 by Chuan-Kui Wang、Semicond.Sci.Technol.、1 January 1995、pages 1131 -1138、および「Quantum bound states in a double-bend quantum channel」 by Chuan-Kui Wang et al.、Journal of Applied Physics、Vol.77、no.6、1 January 1995、pages 2564-2571は、外部磁場の影響がなく、方向依存性導電の検討無しに逆方向の二重曲線不連続性を有する狭いチャネルでの電子の量子状態を取り扱っている。所望の量子力学的挙動を得ようとすれば、チャネル幅が電子のド・ブロイ波長より相当に小さくなければならない。
WO 2016/113141 A1は、電荷や磁気モーメントを有する電子のようなキャリアをガイドする装置を紹介している。この装置は、曲線状や角のある(curved or angled)メイン経路を有する移動区域においてキャリアをガイドするガイドと、メイン経路に沿ってキャリアをガイドするためのフィールドを生成するフィールド生成手段とを含み、電気接点に電圧や電力が生じるかまたはキャリアが電気接点において異なる確率密度/存在密度を有するようにする。このガイドは、移動区域を形成する薄い超電導層や2次元電子ガスを有するかまたは形成する。ガイド、移動区域および/またはメイン経路は、一つの平面や閉じられた表面に沿って伸び、このような平面や表面において曲線状および/または角のある形態を有する。
本発明の目的は、電荷および/または磁気モーメントを有し、電荷キャリアと電子を含むキャリアをガイドする装置は勿論、このような装置の用途を提供しつつも簡単な構成と製造を可能にし、且つ、様々な適用ができるようにすることにある。
このような目的は、請求項1や12の装置や請求項28~32のいずれか1項に記載の装置の用途を通じて達成される。従属項に記載された発明は、本発明の様々な実施形態である。
この装置は、2次元電子ガスや薄い超電導層を有するかまたは形成し、またはキャリア用移動区域の形成のために十分に大きい平均自由行程長を示す他の材料からなるガイドを有する。平均自由行程長が十分な他の材料としては、六方晶構造を有する炭素の同素体、例えば、グラフェンやナノチューブ、炭素原子以外の原子から形成されたナノチューブ、およびファンデルワールスヘテロ構造を形成することができる、いわゆる「2次元材料」や材料(ファンデルワールス材料とも言う)、特に1個や数個の単一原子層がある。平均自由行程長が長ければ、非常に簡単に所望の移動区域を得ることができる。移動区域の幅とその曲率半径は、平均自由行程長の程度であるが、移動区域内の電子やキャリアのド・ブロイ波長より大きい。このような大きさは、キャリアに合った非エルゴード系を実現するのに特に有利である。
キャリアは、熱エネルギーに依存する平均速度でガイドおよび移動区域において動く。
移動区域は、キャリア用の曲線状や角のある形態のメイン経路を形成するかまたは限定する。フィールド生成手段を用いて、メイン経路に沿ってキャリアをガイドする磁場のようなフィールドを作ることができる。したがって、キャリアが少なくとも自由に動くことができるところ、メイン経路やそれに平行な方向に衝撃がないかまたは最小化して動くことができる。しかし、反対方向には移動区域の側面の方向にキャリアが偏向する。その結果、反対方向には境界面において相当に多い衝撃と反射が生じる。特に、鏡面反射ではなく且つ正弦波分布に応じた散乱ではない拡散散乱である壁面衝突のため、キャリアが不均一に分布してメイン経路の始まり部分と終わり部分やメイン経路に沿ってキャリアが確率密度/存在密度や存在確率が異なるようになる。特に、方向に応じて導電率が異なり、メイン経路に沿った導電率が反対方向での導電率より大きい。
メイン経路は、移動区域の方向であるかまたはキャリアが動く経路であり、移動区域の主平面や移動区域内に、好ましくは移動経路の曲がった中心線に沿う。
キャリアの各々は電荷を運ぶものであり、電子や正孔である。よって、メイン経路に沿って適切に配置された電気接点によってキャリアの存在確率や確率密度/存在確率が異なることに起因して、電圧や電流や電力が生じる。このような現象は実験によって確認した。
原則的に、キャリアは、各々磁気モーメントを有し、電場や磁場と相互作用することができる。
本発明によれば、ガイドが移動区域を形成するためにキャリアに十分に長い平均自由行程長を示す材料、特に1個や数個のグラフェン層/ストリップおよび/または1個や数個のカーボンナノチューブを有するかまたは形成する。このような材料は、装置の経済的な製作に有利であり、キャリアのために大きい平均自由行程長を提供する。
独立に実現できる本発明の他の特徴によれば、ガイドが移動区域を形成する1層や数層のファンデルワールスヘテロ構造により形成されることができる。移動区域は、周期律表の第4主族元素の2次元同素体により形成され、六方晶構造を有する。このような材料は、装置の経済的な製作に有利であり、キャリアのために大きい平均自由行程長を提供する。
ガイドが移動区域を形成するナノチューブにより形成されることもできる。ナノチューブは、周期律表の第4主族元素や炭素族、具体的には、スズ、シリコン、ゲルマニウムから形成されるが、他の元素や化合物からなるナノチューブを用いることもできる。ナノチューブは、装置の経済的な製作に有利であり、キャリアのために大きい平均自由行程長を提供する。
ガイドが境界面において、および/または材料内において少なくとも部分的な非弾性衝突や散乱を起こし、且つ、キャリアに対して長い平均自由行程長を示す材料から形成されることもできる。この場合、装置の効率に良い。
ガイドが移動区域を形成する1個や数個の螺旋状のグラフェンストリップ/層および/または螺旋状のカーボンナノチューブにより形成されることもできる。この場合、簡単で経済的な方式で非常に多いガイドや移動区域を実現することができる。
本発明の装置が共通軸線に沿って螺旋状に上下に配置される多数のガイドおよび/またはメイン経路を含むこともできる。この場合、装置を小型化することができる。
本発明の装置が共通平面に配置されて直列および/または並列に連結される多数のガイドを含むこともできる。このようなデザインは、経済的な装置の製作に有利である。
本発明の装置がストリップ状の連結素子によって直列および/または並列に連結される多数のガイドおよび/またはメイン経路を含み、このようなガイドおよび/またはメイン経路が連結素子の縦軸線に鋭角や平行に連結素子に連結されることもできる。この場合、多数のガイドを簡単で経済的に連結することができる。
ガイドが互いに異なるようにドープされた半導体や半導体材料からなるレイヤシステムを含み、材料間の境界面に2次元電子ガスが形成され、レイヤシステムが少なくとも1層のInGaAsおよび/または少なくとも1層のInPを含むが境界面に2次元電子ガスが形成されるようにすることもできる。
ガイドおよび/または移動区域が閉じられた平面や球面に沿って伸び、このような平面や表面において曲線状や角のある形態を有することもできる。この場合、平面層によって比較的に簡単に装置を製造することができ、寸法も非常に小さくすることができ、メイン経路の平均曲率半径を2000nmより小さく、および/またはガイドや移動区域の平均幅を2000nmより小さくすることができる。
この装置は、接点を通して電圧や電力を発生させ、電磁気力や電磁気線からおよび/または電磁気力や周辺雑音からおよび/または電荷キャリアの熱エネルギーから電圧、特に直流電圧と電力を生産するのに用いることもできる。
電荷キャリアをガイドするためのフィールドや磁場はほぼ一定に維持されるが、発生した電圧や電力が目標値や最大値を維持するように調節されることもできる。
本発明の装置は、接点を通した電力を用いて、電荷キャリアからの熱エネルギーを除去して冷却に用いることもできる。このような機能は実現し易く、主に様々な目的に使用できる。
本発明の装置は、接点を通した電圧や電力を測定して、電磁気力や周辺雑音の測定や検知に用いることもできる。電圧の測定により、雑音や電磁気線を検知または把握することができる。
フィールドや磁場や作用する磁場強度を前述した測定の間に一定に維持することができる。適当な補正により、雑音や電磁気線を非常に容易に検知または決定することができるが、キャリアをガイドするフィールドや磁場が変わることができる。
本発明の装置は、接点を通した電圧の測定により、キャリアの散乱や軌跡を特定または決定するのに用いることもできる。測定された電圧は、移動空間やガイドの状態に関する情報を提供する。
本発明の装置は、1次元や2次元の電子ガスや超電導体内の物理的特性を測定または決定するのに用いることもできる。
散乱、軌跡および/または他の物理的特性を測定または決定する時、電荷キャリアをガイドするフィールドや磁場は、ほぼ一定に維持されるかまたは空間および/または時間に応じて変わることができる。適切な補正により、測定された電圧を考慮して所望の測定や決定を非常に容易に行うことができる。
フィールド生成手段がなくても、接点を通した電圧を測定して、ガイドに作用する磁場強度を測定するのに本発明の装置を用いることもできる.補正を予め行えば、磁場強度の測定が可能である。
本発明の第1実施形態による装置の斜視図である。 フィールド生成手段を備えた装置の側面図である。 フィールド生成手段がない装置の平面図である。 第2実施形態の装置の斜視図である。 第3実施形態の装置の平面図である。 第3実施形態の装置で測定した電圧グラフである。 第3実施形態の装置で測定した電流グラフである。 電圧/電流特性のグラフである。 各種の電流特性のグラフである。 第5実施形態の装置の斜視図である。 第6実施形態の装置の平面図である。 第7実施形態の装置の平面図である。 第8実施形態の装置の斜視図である。 第9実施形態の装置の斜視図である。 第10実施形態の装置の平面図である。 第10実施形態の装置の側面図である。 ナノチューブの斜視図である。 第11実施形態の装置の移動区域を示す図である。 第12実施形態の装置の斜視図である。 第13実施形態の装置の斜視図である。 第14実施形態の装置の斜視図である。 第15実施形態の装置の斜視図である。 装置内キャリアの色々な経路を示す図である。
本発明の装置1はキャリア2をガイドするのに用いられるものであり、キャリアの各々は電荷および/または磁気モーメントを有する(図2を参照)。キャリアは、電荷キャリアであって、電子が好ましいが、正孔であってもよい。
この装置1はキャリア2をガイドするガイド3を有し、ガイド3は固体やソリッド構造である。キャリア2は、固体やソリッド構造内で動くことができる。
この装置1やガイド3に電気接点4、5が提供される(図1、3を参照)。
ガイド3は、第1固体である半導体6と第2固体である半導体7とから構成され、これらの半導体は、互いに積層され、共通境界面8を有することができる。
2個の半導体6、7の接触面である境界面8や移動区域Bは平坦であるか、または閉じられた(平坦であるかまたは球状)面および/または平面Eに沿って伸びる(図2を参照)。
互いに積層された半導体6、7は、キャリア2のための2次元電子ガスを形成する。固体物理学的な観点で、電子ガスは電子や正孔導電帯の電子や正孔形態の自由移動キャリア2からなり、このような導電帯は100nm以上、好ましくは200nm以上の大きい平均自由行程長を有することができる。このような導電区域は、境界面8の両側に形成されるところ、キャリア2のための移動区域Bを形成する非常に薄い層の形態で存在する。
前述したように、電子の代わりに、移動区域Bにおいて平均自由行程長の長い電荷キャリアとして動くことができる孔である正孔であってもよい。
ガイド3と移動区域Bはキャリア2のための曲線状や角のあるメイン経路Hを形成し、このようなメイン経路Hが図3には幾つか表示されている。
ガイド3、移動区域Bおよび/またはメイン経路Hは、アーチ形状、半円状、放物線状または馬蹄状に曲がっているが、1ヶ所や数ヶ所で角度がついてV状やU状の形状を取ることもできる。
曲線状や角のあるガイド3、移動区域Bおよび/またはメイン経路Hは、正弦が変わらずに維持される一つの曲率方向のみを有する。角のあるガイド3、移動区域Bおよび/またはメイン経路Hは、この場合に曲線状であってもよい。角のあるガイド3、移動区域Bおよび/またはメイン経路Hの場合、隣接した直線区間が同じ方向に分岐するかまたは角度がついてV状やU状を形成することが好ましい。
ガイド3、移動区域Bおよび/またはメイン経路Hは境界面8の平面に沿って伸びて、角度がつくかまたは曲がっており、導電性が非常に良く、設定された厚さの非常に薄い層状の形態に製造し易い。
接点4、5はメイン経路Hに沿って配列されるかまたは互いに離れており、特にガイド3や移動区域Bのアーチや角の端部に配置される。
移動区域Bは層状構造であり、平均厚さDは500nm未満、好ましくは300nm未満、より好ましくは200nm以下である。
移動区域Bの平均幅Wとメイン経路Hの曲率半径Rは、移動区域Bでのキャリア2の平均自由行程長に対応するかまたはそれより小さい。移動区域でのキャリア2の平均自由行程長は、メイン経路Hの長さやメイン経路Hでの接点4、5の間隔の25%以上、好ましくは50%以上、より好ましくは75%以上、最も好ましくは100%以上である。
ガイド3、移動区域Bおよび/またはメイン経路Hの(平均)曲率半径Rは、100nmより大きく、好ましくは200nmより大きく、および/または2000nmより小さく、好ましくは1600nmより小さい。
移動区域Bの平均幅Wは、80nmより大きく、好ましくは100nmより大きく、および/または(平均)曲率半径Rより小さい。
移動区域Bの境界面は、キャリア2を対称(入射角と反射角が同じ)や非対称(拡散散乱されるように)になるようにキャリア2を反射する。
特に、移動区域Bの側面9においてキャリア2が反射されることが好ましい。このような反射は、所定角度への反射確率が正弦や余弦関数に従わないように、拡散散乱されるようにおよび/または一部非対称に起こることが好ましい。
フィールド生成手段10やそれにより生じられたフィールドFは、装置1にのみ関連し、および/または、装置1やガイド3や移動区域にのみ作用することができる。
フィールド生成手段10はメイン経路Hに沿ってキャリア2をガイドするようにフィールドFを生成/制御して、接点4、5において、および/またはメイン経路Hの端部の付近においてキャリア2が同じであるかまたは異なる密度で生じるようにする。フィールドFは、図2~3に示されている。
フィールドFは磁場である。よって、フィールド生成手段10は磁場を生成し、原則的に永久磁石を用いることができるが、キャリアをガイドする電磁場を作るために電磁石を用いることもできる。
フィールド生成手段10は、キャリア2をガイドするフィールドFが移動区域Bおよび/またはガイド3の曲率区間にのみ作用するか、またはこの区域の曲線経路のみにキャリアを偏向するように構成される。
平均運動エネルギーや熱エネルギーの関数である平均速度から始まるキャリア2がガイド3や移動区域B内でメイン経路Hおよび/または曲率半径Rに沿って(図3に示すように旋回半径Zのローレンツ力によって)フィールドFを通してガイドされるように、キャリア2および/またはフィールド生成手段10をガイドするためのフィールドFが制御されるかまたはセットアップされることができる。前述したように、メイン経路Hに沿った移動方向にのみ適用され、反対方向には適用されない。このような非対称は、移動区域Bやメイン経路Hでのキャリアの所望の不均一な分散に重要である。
フィールド生成手段10および/またはフィールドFの影響を受ける旋回半径Zは、ガイド3や移動区域Bの(平均)曲率半径Rの程度であってもよいが、5倍以内や2倍以内の程度で曲率半径Rより小さいかまたは大きいことが好ましく、曲率半径Rとほぼ同一であってもよい。
メイン経路Hの両端部でのキャリア2の互いに異なる存在確率のため、電圧、電流および電力が該部分に配置された接点4、5を通して放出される。
接点4、5は、移動区域B、メイン経路Hおよび/またはガイド3の両端部の正面に配置される。
必要であれば、幾つかのガイド3や移動区域Bを互いに積層した後に同一なフィールドF内に配列し、接点4、5や他の接点に並列や直列に連結することができる。
電荷キャリア2の熱エネルギーから、電磁気エネルギーや周辺雑音から、および/または接点4、5を通した電圧や電力による電磁気エネルギーから電圧や電力を生産するのに装置1を用いることができる。フィールドFはほぼ一定に維持されることが好ましいが、用いられた電流や電圧において所望の値以上を得るかまたは最大値を得るように調節されることもできる。
接点4、5を通した電力を用いたキャリア2からの熱エネルギーの除去を通じた冷却に装置1を用いることもできる。この装置を電力を取るのに用いることができるため、この場合、自己補強効果を見ることができる。
冷却中にフィールドFはほぼ一定に維持されることが好ましいが、用いられた電圧や電力において所望の値以上を得るかまたは最大値を得るように調節されることもできる。
接点4、5を通した電圧を測定して電荷キャリア2の散乱や軌跡を測定するのに装置1を用いることもできる。特に、フィールドFを変化させ、測定された電圧の最大値を確認して電荷キャリア2の対応の散乱や軌跡を推測することができる。
一般に、移動区域Bが1次元や2次元の電子ガスや超電導体から構成されたとすれば、このような原理を利用して、このような1次元や2次元の電子ガスや超電導体内の物理的特性を測定/把握することもできる。したがって、対応の接点4、5に存在する電圧がフィールドFや磁場の関数として物理的特性に関する情報を提供する。
接点4、5を通した電圧を測定してガイド3に作用するフィールドFや磁場の強度を確認または測定するのに以上の原理を利用することもできる。すなわち、第3実施形態にてさらに詳しく説明するが、作用するフィールドFに左右される。特に、測定された電圧値から適当な補正を通じてフィールドFの強度を判断することができる。
図4の第2実施形態は、電子ガスの代わりに薄い超電導層11を用いて移動区域Bを形成する。超電導層11は、2個の固体6、7の表面および/または間に配置される。
超電導層11や移動区域Bの大きさは、第1実施形態で説明したとおりである。
キャリア2は、電子や正孔として超電導層11に存在する。
超電導層11に用いられる材料はいわゆるタイプII材料であるため、磁束線や渦巻き状の磁場ラインが材料を浸透し、この時、磁束線が可能な限り高い閾値まで維持されて高い流動流れ抵抗を有するように硬質の超電導体を用いることが好ましい。
図5は、本発明の第3実施形態を示す。
下部基板である固体7に層を付着し、この層6はレイヤシステムやパッケージを形成する。
特に、層6を以下のように構成することが好ましい:
(InGaAs:GaAs、AlGaAs:GaAsまたはInGaAs:InPのように)半導体材料が互いに異なるようにドープされたレイヤ-システムは、電子に対する平均自由行程長が長く、互いに重なった層構造をなす。したがって、GaAaやInPのような第1半導体材料層とAl0.33Ga0.67AsやGaAsのような第2半導体材料層を互いに重ねておく。InGaAsはインジウム(In)、ガリウム(Ga)およびヒ素(As)を含有した合金であり、合金中にIn、Ga、Asが同じ含量で存在する。このような層を交互に互いに何度も重ねておくが、好ましくは10回や20回以上、より好ましくは20回~100回の程度で重ねておき、実験によれば、50回の程度が特に好ましい。このようにしてレイヤパッケージが形成される。
各層の厚さDは50nm未満であるが、25nm未満が好ましく、10nm未満がより好ましく、5nmの程度が最も好ましい。
レイヤパッケージは選択的であり、ベース層や中間層の上に配置されることが好ましく、このようなベース層や中間層は、GaAsやInPからなり、厚さは100nm以上が好ましいが、250nm以上がより好ましく、500nmの程度が最も好ましい。
カバー層である第1層の厚さは500nm以上、好ましくは750nm以上、より好ましくは1000nm以上であり、GaAsやInPからなり、レイヤパッケージや他の基板に付着される。
厚さが10~50nm、好ましくは35nm程度のAl0.33Ga0.67AsやGaAsからなる第2層をこのようなGaAs層に付着する。
次に、GaAsやInPからなり、厚さが10nm以上であり、実験装置では15nm程度の他のカバー層を付着することができる。
2次元電子ガスと層状移動区域Bは、GaAsやInPからなった厚さ1000nm程度の第1層とAl0.33Ga0.67AsやGaAsがドープされた厚さ35nm程度の第2層との間の境界区域に形成される。
このようなレイヤシステムは下部固体7に付着される。実験装置では、この固体7が半導体GaAs基板からなる。
すなわち、以下のレイヤシステムが実験装置に用いられた:
したがって、第1実施形態と同様に、層6やレイヤシステムが2次元電子ガスと移動区域を形成する。
図5において、移動区域Bの平面Eや境界面8は層6の内側にある。
ガイド3、層6および/またはレイヤシステムが2個の先細に集まる脚12を形成し、これらの脚は接点4、5に続く。
層6やレイヤシステムは、1つまたは複数の、特に2つの角のある形態のガイド3を形成して、移動区域Bやメイン経路Hを平面から見るとU状をなす。
移動区域Bやガイド3は、層6の上部U状領域やメイン経路Hで表示された領域内に限定される。
移動区域Bの角のあるかまたはU状領域の平均幅Wは、200nmや500nmより大きく、9000nmや7000nmより小さいことが好ましい。
実験装置では600~650nmの平均幅Wが得られ、2個の接点4、5の間隔は平均幅Wの以下であった。
フォトリソグラフィ手段により、適当なエッチングを通じて、またはレーザ処理やレーザー切断法により、比較的に簡単に所望の装置や配列を作ることができる。
レイヤシステムには異なる半導体材料を用いることが好ましい。
実験装置では、前述した半導体材料を層6に用いて600nm程度の平均自由行程長を得た。
フィールドFや磁場は、図5の図面や平面Eに直角に伸びる。
実験装置において、磁場や磁束密度の関数として脚12や接点4、5を通して電圧と電流を測定した。図6~7はその結果を示す。
グラフから分かるように、±2Tの程度において、電圧と電流は最大値と最低値になる。これは、平均曲率半径600nmに対する理論的な計算と一致する。この測定は、200K未満の温度で行われた。
このグラフの測定曲線は磁場(より詳しくは、磁束密度)の0点に対して対称であり、0.2Tの磁束密度においては、電荷キャリアがメイン経路Hに沿って、すなわち、所望の移動区域Bおよび/またはガイド3に沿って、具体的には磁場方向と異なる方向に独立にガイドされ、電圧と電流に対して0.2Tと-0.2Tの程度において異極性が各々得られると見られる。
一方、図6~7のグラフの本来の測定データと差が出るのを静電気やペルティエ効果と関連した干渉のためであると見ることもできるが、このような干渉は磁場とは関係がない。
図8は以上で説明した実験装置や装置1を用いて測定した電流/電圧特性を示し、この特性によれば、装置1から電力が生成または放出される。
したがって、提示された実験装置や装置1によって電圧や電力を利用することができ、このような電圧や電力は、電荷キャリア2や装置1やガイドの熱エネルギーからおよび/または固有の電磁気力や周辺雑音や電磁気線から生じる。要するに、装置1を用いて接点4、5を通して電気エネルギーを得ることができる。
この装置1を冷却に用いることもできる。より正確には、接点4、5から電力が放出される場合、電荷キャリア2や装置1やガイド3から熱エネルギーを引き抜いて冷却効果や温度減少を果たすことができる。
フィールド生成手段10やキャリア2をガイドするフィールドFを調節して、所望のレベル以上の電圧や電力を得るかまたは最大電圧や電力を得ることができる。
前述したように、この装置1や原理は汎用的である。
特に、接点4、5から出る電圧を用いて電荷キャリア2の散乱や軌跡のような他の特性を測定または把握することができ、この時、フィールドFのような条件を適切に補正または変更することができる。
また、接点4、5での電圧の測定と分析を通じて、ガイド3、移動区域Bおよび/またはそこで動くキャリア2の物理的特性を測定することもできる。1次元や2次元の電子ガスや超電導体をガイド3や移動区域Bや(導体)層11に用いる時に特にそうである。
また、接点4、5での電圧を測定してガイド3に作用する磁場強度や磁束密度を測定するのにフィールド生成手段10のない装置1を用いることもできる。この時、適切な補正をして、作用する磁束密度も非常に容易に把握または確認することができる。(フィールド生成手段のない)装置は、磁気センサとして用いることができる。
この装置1は、電磁気力や(キャリア2の)周辺雑音および/または電磁気影響や電磁気線を検知または測定するのに用いることもできる。
図9は、接点4、5において測定した電流結果を示すグラフであり、同一ではない導電率の影響が磁場の方向に応じた二つの方向にどれほど大きく及ぼすかを示す。この実験において、外部から引き込まれる他の交流電流電圧が実験装置に作用してMHz範囲で励起し、この時、適用された電圧は0V~1Vの広い範囲で変化した。
測定は、10Kの程度において行った。
B=0Tの場合、外部磁場はないが、可能な他の干渉源(例えば、電気化学的接触による電流や熱電電圧)の影響を受ける電流を示す中立曲線が形成された。B=+0.15Tの場合、正の電流方向への導電率が全体励起周波数の間に正の値であり、対応電流は印加された交流電流電圧に比例する。B=-0.25の場合、負の電流方向への導電率が全体励起周波数の間に負の値であり、対応電流は印加された交流電流電圧に比例する。しかし、外部励起が全くないのに(すなわち、V=0)、磁場がない場合、正(B=+0.15T)や負(B=-0.25T)の電流が初めから流れることが分かる(図9の拡大部分を参照)。これは、本発明に係る装置1の外部から連続的な電気的出力を利用できるという証拠であり、このような出力は他の可能な干渉源(例えば、電気化学的接触や熱電電圧による電流)ではない、電子や周辺雑音の熱エネルギーからのみに起因する。
図10は本発明の第5実施形態の装置1を示し、ここでは、移動区域Bや電子ガスが多数であり、互いに平面が上下に接して積層されている。
多数の移動区域Bが共通ガイド3に形成され、共通接点4、5を通して直列および/または並列に連結される。
必要であれば、移動区域や電子ガスの間に他の中間/空乏層を配置することもできる。
図11~12は、ガイド3の第6および第7実施形態の平面図である。
図11の第6実施形態の装置1において、ガイド3および/またはメイン経路Hは円弧状である。
ガイド3および/またはメイン経路Hは、中心角度Aが15度以上、好ましくは90度以上、より好ましくは180度以上、さらに好ましくは270度以上、最も好ましくは340度以上の扇形状が好ましいが、中心角度Aが180度より小さいかまたは大きいものも可能である。ガイド3および/またはメイン経路Hが、ほぼ閉じられた経路やループを形成することが好ましい。
ガイド3やメイン経路Hおよび/または移動区域Bの側壁が角のある形状、多角形のような他の形状を有することもできる。例えば、メイン経路Hおよび/またはガイド3、特に側壁が3個の直線状の区間を有するが、隣接した2個の区間が互いに直角をなして、メイン経路Hおよび/またはガイド3がU状を取るようにすることもできる。
図12の装置1は他の形状を有し、ガイド3および/またはメイン経路Hの形状がほぼアーチ形状であり、ガイド3が多数の傾斜した辺を有するが、隣接した辺がなす角度が必ず直角である必要はない。
また、移動区域Bの平均幅Wがガイド3の区間ごとに異なりうる。
図13~14は、第8および第9実施形態であって、装置1のガイド3が多数である。
このような多数のガイド3は、互いに直列に連結されることができる。
一方、装置1がガイド3を一つのみ有するが、多重巻線および/またはループを有することもできる。
ガイド3が多数である装置1は、3次元構造を形成することが好ましい。
この装置1の多数のガイド3は、互いに同一であり、円形であるかまたは円形に類似している。
多数のガイド3および/またはメイン経路Hは、扇形状やループの形態を取り、図11の第6実施形態と同様に、中心角度Aは15度以上、好ましくは90度以上、より好ましくは180度以上、さらに好ましくは270度以上、最も好ましくは340度以上であり、ほぼ閉じられた形態のメイン経路Hを形成する。
多数のガイド3が中心の共通軸線Cに沿って上下に配列されることができる。
多数のメイン経路Hが共通軸線Cに直角な平面にほぼ同一に投影されるように、多数のガイド3および/またはメイン経路Hが配置される。
軸線Cは、フィールドFの方向に平行であるかまたは一致する。
移動区域Bおよび/またはガイド3のメイン経路Hは、基本的に平行であるかまたは異なる平面に配置される。
また、多数のガイド3は、直列に連結されるかまたは垂直や対角線連結要素13を介して連結される。
ガイド3と連結要素13が多数である装置1は、共通軸線Cを中心に巻線される一つの連続的な要素として設計されることができる。
一方、多数のガイド3が連結要素13と共に螺旋状に配置されて、図14のようにコルク栓抜きの形態であってもよい。この場合、ガイド3と連結要素が一つの螺旋状の連続要素を形成し互いに継ぎ目なしに連結されることができる。
多数のガイド3が連結要素13と共に一つの平面において螺旋状に配列されることもでき、この場合、ガイド3と連結要素13が一つの螺旋状の連続要素をなし互いに継ぎ目なしに連結される。
この装置1において、10個以上、好ましくは10個以上、より好ましくは10個以上のガイド3が互いに連結されることができる。
特に、10個以上、好ましくは10個以上、より好ましくは10個以上のガイド3が直列および/または並列に連結されることもできる。
図15~16は、多数のガイド3、移動区域Bおよび/またはメイン経路Hを(電気的に)連結する様々な可能性を示す本発明の第10実施形態を示す。
前述したように、多数のガイド3を直列および/または並列に連結して装置1を形成することができる。図15~16は、多数のガイド3を並列と直列の両方に連結した配列を示す。しかし、これは例を挙げたものに過ぎず、ガイド3を直列や並列のいずれか一つにのみ連結して類似した形態を実現することもできる。
図15の装置1では、ガイド3が2次元および/または一つの共通平面に配置される。
図16では、直列および/または並列に連結された多数のガイド3を備えた多数の層が互いに上下に配置される。
ガイド3は、電極や連結素子14を介して互いに連結されることができる。このような電極や連結素子14は、接点4、5に連結されるかまたは接点を形成する。
連結素子14は、2次元の平面形状、ストリップ状、四角形状および/または層の形態を取るが、図16のように3次元のブロック形状および/または立方体の形態を取ってもよい。
連結素子14は、層や固体6、7の材料や導体や半導体からなるかまたは含むが、他の材料を用いてもよい。
共通平面に配置され、および/または並列に連結されたガイド3は2個のストリップ状や四角形状の連結素子14の間に一列に配列され、1列のガイド3が中間領域15によって互いに分離される。中間領域15は、絶縁体や半導体、例えば、空気や絶縁固体からなるかまたは含むことができる。
図15のように、ガイド3がアーチ形状であってもよい。
図15の実施形態において、ガイド3および/またはメイン経路Hは、ストリップ状および/または四角形状の連結素子14のエッジや縦軸線に対して鋭角(すなわち、90度より小さい角度)に連結素子14に続くが、このようなエッジや縦軸線に平行に連結素子に直接続いてもよい。
互いに上下に配置されて並列に連結されたガイド3が2個のブロック形状の連結素子14の間に一列に配列されることができ、一列のガイドは中間層16によって分離される。中間層16は、空気や絶縁固体のような絶縁体および/または半導体からなるかまたは含み、中間領域15と同じであるかまたは異なる材料からなることができる。
連結素子14の幅D1は、ガイド3の幅D2より大きいかまたは同じであるかまたは小さくてもよい。
ガイド3の高さV1は並列に連結された2個のガイド3の高さV2より大きいかまたは同じであるかまたは小さくてもよく、この高さV2は中間層16の高さと同じであることが好ましい。
ガイド3および/または連結素子14が多数である装置1の製作は、セルフ-ストラクチャリング(self-structuring)やエピタキシャル過程で多数のガイドを同時に生産することが好ましいが、フォトリソグラフィ、化学的/物理的蒸着法、スパッタリングおよび/またはエッチングのような他の方法を利用してもよい。
装置1は、半導体装置および/または集積回路を形成することができる。
図17~22は、本発明の他の実施形態であって、移動区域Bの材料の面で図1~16の実施形態とは異なるが、他の特徴は同じであってもよい。
移動区域Bを形成する2次元電子ガスや超電導層11の前述した可能性の他に、ガイド3がキャリア2に対して十分に大きい平均自由行程長を示す他の全ての物質を有することができ、特に共有結合原子からなる層、ファンデルワールスヘテロ構造からなる層、または周期律表の炭素族や第4主族の炭素や他の元素の同素体や変形型からなる層からなるナノチューブや一つ以上の2次元原子層を有することができる。
移動区域Bを形成する材料、特にファンデルワールス材料や炭素は六方晶構造を有し、グラフェンとカーボンナノチューブがその一例である。図17には円筒形状の(炭素)ナノチューブが示されており、結晶構造は六方晶構造である。
しかし、キャリア2に対して十分に大きい平均自由行程長、好ましくはグラフェンおよび/またはカーボンナノチューブの平均自由行程長と類似するかまたは長い長さを有する他の材料や混合物、特に2次元材料もガイド3や移動区域Bに用いることができる。
このように長い平均自由行程長は、ファンデルワールス材料/ヘテロ構造、半導体-サンドイッチやナノチューブおよびグラフェンのような色々な2次元材料から観察される。このため、このような2次元構造が理論的説明と実験的立証に用いられた。しかし、本発明は、ガイド3、移動区域Bおよび/またはメイン経路Hの曲率半径Rを特徴とする同じ程度の大きさの平均自由行程長を示すのであれば、いかなる材料を用いてもよく、それと同時に、このような材料は境界や側面9において非鏡面や非正弦タイプの反射を示す。
「変形型」と「同素体」とは所定の結晶構造を有する元素や物質の様子を示し、同意語として互いに置き換え可能である。元素や物質の変形型や同素体ごとに結晶構造が異なる。例えば、炭素の変形型や同素体がダイヤモンド、黒鉛、グラフェン、カーボンナノチューブおよびフラーレンである。
「2次元材料」とは、単一層、特に単一原子層からなる物質をいう。2次元材料の例としては六方晶窒化ホウ素、スタネン(stanene)、ゲルマネン(germanene)およびシリセン(silicene)が挙げられるが、共有結合する化学元素が同じであるかまたは異なる数個の原子層を含むこともできる。
「ファンデルワールスヘテロ構造」とは共有結合した原子からなる数個の層を有する材料や構造を言い、この時、層間結合はファンデルワールスタイプの弱い結合である。ファンデルワールスヘテロ構造は材料が同じ層から形成されるところ、多数の同じ層からなるかまたは異なる層の任意の組み合わせからなる。ファンデルワールスヘテロ構造の層は2次元材料からなる。
ファンデルワールスヘテロ構造の一つの共有結合層は原子層を1個や数個含み、この時、原子の化学的構造は同じであるかまたは異なってもよい。
ファンデルワールスヘテロ構造に用いられる材料を「ファンデルワールス材料」と言い、「ファンデルワールス材料」や「ファンデルワールスヘテロ構造」は同じ意味として用いられる。
黒鉛は、ファンデルワールスヘテロ構造の一例であって、炭素原子のみを有する一つの原子層からなる層を有し、このような原子層を「黒鉛」と言う。
一つの層が数個の原子層からなるファンデルワールスヘテロ構造や材料の例としてはMoS、MoSe、WS、WSeのようなTMDC(transition metal dichalcogenides)が挙げられ、ここで、一つの層はMoやWのような遷移金属からなる1個の原子層と、Se、Sのようなジカルコゲナイド(Dichalcogenide)からなる2個の原子層とかなる。遷移金属層とジカルコゲナイド層は互いに共有結合し、ファンデルワールス作用により他の単一層と弱い共有結合をする単一層を形成する。
電子のようなキャリア2に対して長い平均自由行程長は、様々なファンデルワールス材料や2次元材料から見ることができる。
しかし、境界面において、および/または材料内において部分的な非弾性衝突や散乱を起こし、且つ、キャリア2に対して長い平均自由行程長を示すのであれば、いかなる材料もガイド3や移動区域Bに用いることができる。
「ナノチューブ」とは、ナノメートル範囲の大きさを有するチューブやチューブ状の物体を言う。ナノチューブの壁は単一原子層からなる。直線状のナノチューブは中心縦軸線を有する円筒をなし、この時、円筒の壁は、単一原子層からなり、且つ、中心縦軸線を一定間隔をおいて囲む。このような壁を有するナノチューブは、原子層内部の平均自由行程長が長い。
グラフェンは六方晶構造を有する単一原子層を形成する2次元炭素原子同素体であり、グラフェンの炭素原子はsp2-混成され、同一平面において各々の炭素原子が120度の角度をなす3個の他の炭素原子に結合される。図17は、グラフェンの結晶構造を示す。グラフェンは、平均自由行程長が長いことが知られている。
カーボンナノチューブは炭素原子がグラフェンのような六面構造に配列された壁を有するチューブであり、矩形ストリップ状のグラフェンを円筒形状チューブに曲げて両エッジを(化学的に)連結または結合すれば、円筒形状のナノチューブを形成する。
便宜上、以下では炭素系材料を移動区域Bに用いるとする。グラフェン層やストリップとカーボンナノチューブを参照して説明する。
しかし、周期律表の第4主族や炭素族の他の元素も、グラフェンやカーボンナノチューブと同様に六方晶構造を有するナノ原子層および/またはナノチューブのような同素体を形成することができる。したがって、炭素ではない周期律表の第4主族や炭素族の元素からなる層、ストリップおよび/またはナノチューブも、グラフェンおよび/またはカーボンナノチューブの代わりに用いることができる。
一方、一つ以上のグラフェンストリップや層を他の材料のストリップや層、特に2次元材料やファンデルワールスヘテロ構造またはキャリア2のために十分に長い平均自由行程長を有する他の材料にグラフェンとカーボンナノチューブを代替してもよい。
図18はファンデルワールスヘテロ構造や周期律表の第4主族元素をベースにした材料、特にグラフェンからなる平面や層やストリップにより移動区域Bやガイド3を形成した第11実施形態を示し、ここで、移動区域やガイドは単一平面上にあり、グラフェンストリップや層は環状であるかまたは扇形状である。
図18~22に示されていないフィールド生成手段10は、移動区域Bおよび/またはグラフェンストリップ/層の平面に直角なフィールドFを生成する。
図19は、第12実施形態であって、第11実施形態に関する上記の説明を適用することができる。ここでは、共通軸線Cの周りに螺旋状のグラフェンの層やストリップにより移動区域Bやガイド3を形成する。
「螺旋」とは中心軸線に一定間隔をおいて中心軸線を一定の傾きで囲むことを言い、2次元螺旋は一つの平面に伸び、3次元螺旋は軸線に平行な方向に伸びる。
共通軸線Cの周りに螺旋をなす一つ以上の層のグラフェンストリップや層により移動区域Bやガイド3を形成することもできる。
図18~20に示されたグラフェン層やストリップは、幅と長さが一定であるが、長さが幅より大きいかまたは数倍である。
グラフェン層やストリップは、幅が軸線Cに垂直になるように配置される。
移動区域Bやガイド3の他の区域が軸線Cの方向に沿って上下に配置され、グラフェン層/ストリップの表面や平面は軸線Cに直角に配置される。
螺旋状の移動区域Bやガイド3、特にグラフェン層やストリップの傾きは10度未満、好ましくは5度未満、より好ましくは2度未満、最も好ましくは1度未満である。
フィールド生成手段10は、軸線Cに平行であるかまたは移動区域B平面に垂直にフィールドFを作る。フィールドFと移動区域平面がなす角度は、直角に対して10度未満、好ましくは5度未満、より好ましくは2度未満、最も好ましくは1度未満である。
図20は、移動区域Bやガイド3がグラフェンを螺旋状に巻いた層やストリップ状の第13実施形態である。
グラフェン層であるガイドや移動区域が共通軸線Cの周りを螺旋状に曲がり、グラフェン層の表面および/または幅は軸線Cに平行であり、且つ、平面ではなく曲面状である。
フィールド生成手段10は、軸線Cおよび/またはグラフェン層の表面に平行なフィールドFを作り、接点4、5は巻き上げ型の層の内端部と外端部に各々配置される。
図21は移動区域Bやガイド3が曲がった1個または複数個のナノチューブからなる第14実施形態を示し、ナノチューブがカーボンナノチューブであってもよい。
(カーボン)ナノチューブとその縦軸線は環状に曲がり、共通軸線Cに垂直であり、且つ、この軸線の周りに巻かれる。
この実施形態は、移動区域Bやガイド3が平面グラフェン層/ストリップではない一つ以上のナノチューブからなるという点で第11実施形態とは異なる。よって、第11実施形態の説明を適用することができる。
図22は移動区域Bやガイド3を形成する(カーボン)ナノチューブやその縦軸線が共通軸線Cの周りに螺旋状をなす第15実施形態を示すが、図19の例のようにナノチューブが螺旋状ではなくてもよい。
第14と第15実施形態では、フィールド生成手段10が軸線Cに平行であるかまたはナノチューブに垂直なフィールドFを生成する。
(グラフェン)層/ストリップではない(炭素)ナノチューブを用いることを除いては、第15実施形態は第12実施形態と類似している。
第12、13および/または第15実施形態は、図13~14にて説明した第8および/または第9実施形態と類似するかまたは同一な螺旋状のガイド3や移動区域Bを形成する。
図示されてはいないが、シリセン、ゲルマネン(germanene)、スタネン(stanene)のようなグラフェン類似物質を移動区域やガイドやナノチューブに用いることもできる。
一般に、本発明の装置1と方法によれば、非対称や方向依存性導電が生じて(ナノ-ラチェット(nano-ratchet)とも言う)、電流、電圧および/または電力を得ることができる。特に、運動/熱エネルギーから電気エネルギーへの変換が簡単で効率的でありながらも直接的になされることができる。
装置1を非常に概略的に示す図23を参照して、この装置1の作動原理について説明する。図23において、接点4、5を有する半円形状の移動区域Bやメイン経路Hに沿ってキャリア2の色々な経路P1、P2、P3が表示されている。
キャリア2の初めての移動方向、キャリアに作用する外部フィールドF、側面9でのキャリアの反射回数とタイプ、および/または移動区域Bやメイン経路Hでの散乱回数とタイプにより、ガイド3でのキャリア2の動きが決定される。
外部フィールドFがなければ、接点4から接点5に動くキャリア2の移動率が、反対方向の接点5から接点4に動くキャリアの移動率と同じである。
側面9において鏡面反射だけが起こって入射角と反射角が同じであり、移動区域やメイン経路に沿って散乱がないとすれば、側面9において反射されたキャリア2が経路P1に従う。側面9において鏡面反射する場合、キャリアは常に移動区域やメイン経路に沿って同じ方向に動くが(図23において、接点4から5に向かって前進)、これは、側面において鏡面反射する間には反対側の移動が生じず、入射角と反射角が同じであれば側面9に平行な移動成分が維持されるためである。
磁場のような外部フィールドFが作用すれば、キャリア2の直線軌跡が(P2、P3のような)曲線軌跡になる。外部フィールドを適切に調節すれば、側面9での反射が全く/ほぼなくキャリア2が接点4からP2経路に沿って接点5に移動する。したがって、キャリア2が接点4から接点5まで移動する経路の長さが非常に短くなる。同じ条件下でキャリア2が接点5から接点4に移動する時には、側面9での多数の反射のため、キャリア2が移動する経路の長さが非常に長くなる。
多数のキャリア2が接点5から接点4まで移動する経路P3の長さの和は、その反対方向の経路P2の長さの和より遥かに長い。
側面9は所定角度への反射率が正弦/余弦関数に従わない方式や少なくとも一部が鏡面反射にならないように散乱や反射を起こすこともできる。この場合、側面9に平行なキャリア2の移動成分が変化または逆転して、キャリアが反射や散乱される前に反対方向に散乱されうる。また、キャリア2が接点5から接点4まで取る経路が反対方向の経路より長くなる。移動区域Bにおいてキャリア2の経路が長くなれば、散乱率も大きくなり、キャリア2が後側に散乱されうる。
キャリアの平均自由行程長が十分な材料を用いれば、散乱率が極めて低くなる。平均自由行程長が短い既存の材料の場合、接点4から接点5までのキャリア2が多くの散乱を受けて、反対方向のキャリアの経路と関連して、統計学的に適切であるかまたは測定できる長さの差が得られない。
したがって、結論的に、本発明の装置1では、適当な外部フィールドFが作用すれば(外部フィールドFのなかった)既存のエルゴード系(ergodic system)が非エルゴード系に変換され、接点4から接点5まで動くキャリアの移動率とその反対に動くキャリアの移動率が異なるシステムを実現することができる。すなわち、接点5でのキャリア2の存在確率が接点4での存在確率と異なり、図23の実施形態ではさらに高くなる。この場合、接点4、5での電荷が互いに異なり、これらの接点から生じる電圧や電力も互いに異なる。

Claims (28)

  1. 電荷および/または磁気モーメントを有し、電荷キャリアと電子を含むキャリアをガイドし;キャリア用の曲線状や角のあるメイン経路を有する層状移動区域においてキャリアをガイドするためのガイド;メイン経路に沿って配置される電気接点;およびメイン経路に沿ってキャリアをガイドするためのフィールドを生成して、電圧や電力が接点において発生し、および/またはキャリアが接点において互いに異なる確率密度/存在密度を有するようにするフィールド生成手段を含む装置であって、
    前記ガイドが移動区域を形成する1個や数個の螺旋状のグラフェンストリップ/層から形成され、
    前記ガイドが移動区域を形成する六方晶構造を有する炭素同素体から形成され;および/または
    前記ガイドが移動区域を形成する1層や数層のファンデルワールスヘテロ構造から形成され;および/または
    前記ガイドが移動区域を形成するナノチューブから形成され;および/または
    前記ガイドが境界面において、および/または材料内において少なくとも部分的な非弾性衝突や散乱を起こし、且つ、キャリアに対して長い平均自由行程長を示す材料から形成されることを特徴とする装置。
  2. 前記ガイドが周期律表の第4主族元素の2次元同素体から形成され、移動区域を形成する六方晶構造を有することを特徴とする、請求項1に記載の装置。
  3. 前記ナノチューブが周期律表の第4主族元素から形成されることを特徴とする、請求項1または2に記載の装置。
  4. 前記ガイドが移動区域を形成する1個や数個のカーボンナノチューブから形成されることを特徴とする、請求項1~のいずれか1項に記載の装置。
  5. 前記ガイドが移動区域を形成する1個や数個の螺旋状のカーボンナノチューブから形成されることを特徴とする、請求項1~のいずれか1項に記載の装置。
  6. 移動区域を形成する1個や数個の螺旋状のグラフェンストリップ/層から形成されたガイドを多数有することを特徴とする、請求項1~のいずれか1項に記載の装置。
  7. 移動区域を形成する1個や数個の螺旋状のカーボンナノチューブから形成されたガイドを多数有することを特徴とする、請求項1~のいずれか1項に記載の装置。
  8. 共通軸線に沿って上下に螺旋状に配置される多数のガイドおよび/またはメイン経路を有することを特徴とする、請求項1~のいずれか1項に記載の装置。
  9. 多数のガイドが共通平面に配置されて直列および/または並列に連結されることを特徴とする、請求項1~のいずれか1項に記載の装置。
  10. 電荷および/または磁気モーメントを有し、電荷キャリアと電子を含むキャリアをガイドし;キャリア用の曲線状や角のあるメイン経路を有する層状移動区域においてキャリアをガイドするためのガイド;メイン経路に沿って配置される電気接点;およびメイン経路に沿ってキャリアをガイドするためのフィールドを生成して、電圧や電力が接点において発生し、および/またはキャリアが接点において互いに異なる確率密度/存在密度を有するようにするフィールド生成手段を含む、請求項1~のいずれか1項に記載の装置であって、
    前記ガイドが移動区域を形成する2次元電子ガスや薄い超電導層を形成し;
    前記装置が共通軸線に沿って螺旋状に上下に配置される多数のガイドおよび/またはメイン経路を含み;および/または
    前記装置が共通平面に配置されて直列および/または並列に連結される多数のガイドを含み;および/または
    前記装置がストリップ状の連結素子によって直列および/または並列に連結される多数のガイドおよび/またはメイン経路を含み、当該ガイドおよび/またはメイン経路が連結素子の縦軸線に鋭角や平行に連結素子に連結され;および/または
    前記ガイドが互いに異なるようにドープされた半導体や半導体材料からなるレイヤシステムを含み、材料間の境界面に2次元電子ガスが形成され、レイヤシステムが少なくとも1層のInGaAsおよび/または少なくとも1層のInPを含むが境界面に2次元電子ガスが形成されるようにすることを特徴とする装置。
  11. 前記装置が多数の平面を有し、各々の平面に多数のガイドが配置されて直列および/または並列に連結されることを特徴とする、請求項1~10のいずれか1項に記載の装置。
  12. 各々の平面において1000個以上のガイドが並列に連結され、100個以上のガイドが直列に連結されることを特徴とする、請求項1~11のいずれか1項に記載の装置。
  13. 隣接したガイドが中間領域によって同じ平面において分離されることを特徴とする、請求項1~12のいずれか1項に記載の装置。
  14. 隣接したガイドが中間層によって互いに分離されることを特徴とする、請求項1~13のいずれか1項に記載の装置。
  15. 前記ガイド、移動区域および/またはメイン経路が一つの平面にまたは閉じられた表面に沿って伸び、当該平面や表面において曲線状および/または角のある形態であることを特徴とする、請求項1~14のいずれか1項に記載の装置。
  16. 前記ガイドが上下に重なるように置かれた2個の層や固体を有し、当該固体は、フェルミ準位が互いに異なり、移動区域を有し、2次元電子ガスが当該固体の境界面に形成されることを特徴とする、請求項1~15のいずれか1項に記載の装置。
  17. 前記ガイドが上下に重なるように置かれる多数の移動区域、電子ガスおよび/または超電導層を有するかまたは形成することを特徴とする、請求項1~16のいずれか1項に記載の装置。
  18. キャリア用の移動区域の側面が少なくとも部分的に散乱および/または非鏡面反射をすることを特徴とする、請求項1~17のいずれか1項に記載の装置。
  19. 移動区域の平均幅とメイン経路の曲率半径が移動区域内のキャリアの平均自由行程長と同じであるかまたは小さいことを特徴とする、請求項1~18のいずれか1項に記載の装置。
  20. 移動区域でのキャリアの平均自由行程長がメイン経路を沿った接点の間隔やメイン経路の長さの25%以上であることを特徴とする、請求項1~19のいずれか1項に記載の装置。
  21. 前記ガイドおよび/または移動区域が一度や何度も角度がつき、および/または少なくとも幾つかの区域においてアーチ形状であるか半円形状であることを特徴とする、請求項1~20のいずれか1項に記載の装置。
  22. 前記ガイドおよび/または移動区域の曲率半径が100nmより大きく、2000nmより小さいことを特徴とする、請求項1~21のいずれか1項に記載の装置。
  23. 前記メイン経路の曲率半径が100nmより大きく、2000nmより小さいことを特徴とする、請求項1~22のいずれか1項に記載の装置。
  24. 前記フィールド生成手段が磁場を生成することを特徴とする、請求項1~23のいずれか1項に記載の装置。
  25. フィールドを一定に維持しつつ、接点を通して電力を発生させてキャリアの熱エネルギーを除去して冷却する、請求項1~24のいずれか1項に記載の装置の用途。
  26. フィールドを一定に維持しつつ、接点を通した電流を測定してキャリアの散乱や軌跡および/または電磁気線を測定/決定する、請求項1~24のいずれか1項に記載の装置の用途。
  27. 1次元や2次元の電子ガスや超電導体内の物理的特性を測定/決定する、請求項1~24のいずれか1項に記載の装置の用途。
  28. 接点からの電圧を測定し、磁場強度を決定して、ガイドに作用する磁場強度を検知または測定する、請求項1~24のいずれか1項に記載の装置の用途。
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