JP7375984B2 - 金型及び樹脂層形成方法 - Google Patents

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Description

本発明は、金型及び樹脂層形成方法に関する。
モータ(発動機)や発電機のような回転電機において、ステータに設けられたスロットにコイルを収容する際に、スロット内に絶縁紙や樹脂材料を充填して、スロットとコイルの絶縁を確保する技術が知られている(例えば特許文献1参照)。
特許文献1のステータの製造方法では次の工程を有するものが開示されている。すなわち、複数の鉄心部材が積層されて構成されており、環状のヨーク部と、ヨーク部に交差する交差方向にヨーク部から延びる複数のティース部とを含む積層体を得る第1の工程と、複数のティース部のうちヨーク部の周方向において隣り合うティース部の間の空間であるスロット内に中子部材を挿入する第2の工程と、スロットと中子部材との間の充填空間に溶融状態の樹脂を充填して樹脂部を形成する第3の工程とを含む。第2の工程では、中子部材の本体部がスロットの延在方向に沿って延び且つスロットの内壁面と離間していると共に、中子部材のうち本体部に接続された閉塞部がスロットのスロット開口側に位置し且つスロットのうちスロット開口側の開放端部を閉塞している。
特許第6805093号
ところで、モータを構成する各種要素に高い精度が要求されるものとして、ステータのスロット内に配置されるコイル位置の精度がある。また、コイル配置においては、スロット内において、絶縁性を適切に確保しながらコイルの空間占有率向上が求められる。スロット内に樹脂材料を充填する構成の場合、形成される絶縁層の厚みバラツキを小さくすること(すなわち寸法精度を高くすること)が求められており、この課題を解決する新たな技術が求められていた。
本発明はこのような状況に鑑みなされたものであって、スロット内に樹脂材料を充填する構成の場合、形成される絶縁層の厚みバラツキを小さくする技術を提供することを目的としている。
本発明によれば、以下の技術が提供される。
[1]
環状のヨーク部から延出するティース部間の空間であるスロットの内部において、前記ティース部の表面に樹脂層を成形するための金型であって、
前記スロットの内部に収容され、かつ両端部が前記スロットの外に配置されるブレード部と、
前記ブレード部の両端部のそれぞれを支持する型駒部品と、
前記型駒部品をガイドすることで、前記スロット内における前記ブレード部の位置を適正位置に配置するガイド部と、
を有し、
前記ティース部は、先端または先端近傍において、前記スロット側に幅広となる幅広領域を有し、
前記ブレード部が収容された前記スロット内の余空間に、樹脂材料が充填されて硬化することで、前記樹脂層が形成される金型。
[2]
前記ガイド部は、前記型駒部品を前記ティース部の延出方向に押し出す押出部品を有し、
前記型駒部品が前記押出部品によって押し出されたときに、前記ブレード部が前記ティース部の前記幅広領域に押し当てられる、[1]に記載の金型。
[3]
前記押出部品は、前記型駒部品を螺動操作によって押し出す量を調整するネジを有する、[2]に記載の金型。
[4]
前記ブレード部の表面は鏡面で構成されている、[1]から[3]までのいずれか1に記載の金型。
[5]
前記樹脂層は、樹脂材料の硬化物であって、
前記樹脂材料は、エポキシ樹脂およびフェノール樹脂からなる群より選択される1種または2種の熱硬化性樹脂からなる、[1]から[4]までのいずれか1に記載の金型。
[6]
前記ブレード部の線膨張係数が8ppm/℃以上20ppm/℃以下であり、
前記硬化物のガラス転移温度以下における線膨張係数が5ppm/℃以上25ppm/℃以下である、[5]に記載の金型。
[7]
前記樹脂材料は、離型剤を含み、
前記離型剤は、カルナバワックス、モンタン酸エステルワックス、ジエタノールアミン・ジモンタン酸エステル、トリレンジイソシアネート変性酸化ワックス、高級脂肪酸およびその金属塩類、ならびにパラフィンからなる群から選択される1種類または2種類以上を含む、[1]から[6]までのいずれか1に記載の金型。
[8]
前記ティース部の前記幅広領域は、前記スロット方向に突出する凸部を有し、
前記型駒部品が前記押出部品によって押し出されたときに、前記ブレード部が前記凸部に押し当てられる、[1]から[7]までのいずれか1に記載の金型。
[9]
環状のヨーク部から延出するティース部間の空間であるスロットの内部において、前記ティース部表面に樹脂層を成形するための金型を用いて前記樹脂層を形成する樹脂層形成方法であって、
前記スロットの内部に収容され、かつ両端部が前記スロットの外に配置されるブレード部と、
前記ブレード部の両端部のそれぞれを支持する型駒部品と、
前記型駒部品をガイドすることで、前記スロット内における前記ブレード部の位置を適正位置に配置するガイド部と、
を有し、
前記ティース部は、先端または先端近傍において、前記スロット側に幅広となる幅広領域を有し、
前記スロット内に前記ブレード部を収容し、前記型駒部品を前記ブレード部の両端に取り付けるブレード収容工程と、
前記ガイド部により前記型駒部品をガイドすることで、前記スロット内における前記ブレード部の位置を適正位置に配置するブレード配置工程と、
前記ブレード部が適正位置に配置された状態で、前記ブレードが収容された前記スロット内の余空間に樹脂材料を充填する樹脂充填工程と、
を有する樹脂層形成方法。
[10]
前記ガイド部は、前記型駒部品を前記ティース部の延出方向に押し出す押出部品を有し、
前記ブレード配置工程は、前記押出部品を用いて前記型駒部品を押し出し、前記ブレード部を前記ティース部の前記幅広領域に押し当てる、[9]に記載の樹脂層形成方法。
[11]
前記押出部品は、前記型駒部品を螺動操作によって押し出す量を調整するネジを有し、
前記ブレード配置工程は、前記ネジを螺動させ前記型駒部品を押し出す、[10]に記載の樹脂層形成方法。
[12]
前記ブレード部の表面は鏡面で構成されている、[9]から[11]までのいずれか1に記載の樹脂層形成方法。
[13]
前記樹脂層は、樹脂材料の硬化物であって、
前記樹脂材料は、エポキシ樹脂およびフェノール樹脂からなる群より選択される1種または2種の熱硬化性樹脂を含む、[9]から[12]までのいずれか1に記載の樹脂層形成方法。
[14]
前記ブレード部の線膨張係数が8ppm/℃以上20ppm/℃以下であり、
前記硬化物のガラス転移温度以下における線膨張係数が5ppm/℃以上25ppm/℃以下である、[13]に記載の樹脂層形成方法。
[15]
前記樹脂材料は、離型剤を含み、
前記離型剤は、カルナバワックス、モンタン酸エステルワックス、ジエタノールアミン・ジモンタン酸エステル、トリレンジイソシアネート変性酸化ワックス、高級脂肪酸およびその金属塩類、ならびにパラフィンからなる群から選択される1種類または2種類以上を含む、[9]から[14]までのいずれか1に記載の樹脂層形成方法。
[16]
前記ティース部の前記幅広領域は、前記スロット方向に突出する凸部を有し、
前記ブレード配置工程において、前記型駒部品が前記押出部品によって押し出されたときに、前記ブレード部が前記凸部に押し当てられる、[9]から[15]までのいずれか1に記載の樹脂層形成方法。
本発明によれば、スロット内に樹脂材料を充填する構成の場合、形成される絶縁層の厚みバラツキを小さくする技術を提供することができる。
実施形態に係る、モータの断面図である。 実施形態に係る、ステータの斜視図である。 実施形態に係る、ステータの平面図である。 実施形態に係る、図3の領域Y1を拡大した図である。 実施形態に係る、モールド部を設けた状態のステータの斜視図である。 実施形態に係る、モールド部を設けた状態のステータの平面図である。 実施形態に係る、図6の領域Y2を拡大した図である。 実施形態に係る、モールド部を設けた状態のステータの断面図である。 実施形態に係る、金型の正面図である。 実施形態に係る、金型の断面図である。 実施形態に係る、樹脂充填金型の正面図である。 実施形態に係る、樹脂充填金型の断面図である。 実施形態に係る、樹脂充填金型の斜視図である。 実施形態に係る、図13の領域X1を拡大した図である。 実施形態に係る、第2のガイド部の断面図である。 実施形態に係る、図15の領域X2を拡大した図である。 実施形態に係る、ステータ収容金型と第2のガイド部を省いて示した樹脂充填金型の斜視図である。 実施形態に係る、図17の領域X3を拡大した図である。 実施形態に係る、6本のブレード部を示した平面図である。 実施形態に係る、6本のブレード部を示した斜視図である。 実施形態に係る、ステータとブレード部との関係を説明する平面図である。 実施形態に係る、図21の領域X4を拡大した図である。
<概要>
まず、図1~図8を参照して、モータ1の構造、特にステータ5の構造について説明する。つづいて、図9~図22を参照して、ステータ5にモールド部20を設ける製造方法(樹脂層形成方法)およびそれに用いる金型100について説明する。
<モータ>
図1はモータ1の断面図を示している。図2はステータ5の斜視図である。図3はステータ5の平面図である。図4は、図3の領域Y1を拡大した図である。図5はモールド部20を設けた状態のステータ5の斜視図である。図6はモールド部20を設けた状態のステータ5の平面図である。図7は、図6の領域Y2を拡大した図である。図8はモールド部20を設けた状態のステータ5の断面図(一部拡大図)であって、図7に相当する位置の図である。
モータ1は、ハウジング3と、ハウジング3の内部に収容されたロータ2及びステータ5とを備える。ロータ2の中心には出力軸としてシャフト2aが取り付けられ、左右二つのベアリング4a、4bにより回転自在に支持されている。
<ハウジング>
ハウジング3は、第1ハウジングカバー3aと、第2ハウジングカバー3bと、第3ハウジングカバー3cとを有する。
第3ハウジングカバー3cは、円筒形状を呈したハウジングケースであり、内部にロータ2及びステータ5を収容している。このとき、第3ハウジングカバー3cの内周面にステータ5が取り付けられている。
第1ハウジングカバー3aは、略円盤状に設けられ、円筒形状である第3ハウジングカバー3cの軸方向で図示左側の端部開口を閉塞する。第1ハウジングカバー3aの内部側の面(図示で左側の面)の中央には、ベアリング4aがシャフト2aを回転自在に支持して取り付けられている。
第2ハウジングカバー3bは、略円盤状に設けられ、円筒形状である第3ハウジングカバー3cの軸方向で図示右側の端部開口を閉塞する。第2ハウジングカバー3bの内部側の面(図示で右側の面)の中央には、ベアリング4bがシャフト2aを回転自在に支持して取り付けられている。
<ロータ>
ロータ2には、内部に軸周方向に等間隔に配置された複数の永久磁石が配置されている。このとき、隣り合う永久磁石の磁極が互いに異なるように設置されている。
<ステータ>
ステータ5は、略円筒型であって、ハウジング3(より具体的には第3ハウジングカバー3cの内周において、ロータ2の外周を取り囲むように配置され固定されている。ステータ5の内周面とロータ2の外周面との間には微少な間隙(エアギャップ)が設けられている。
ステータ5は、薄板状の磁性体である電磁鋼板を複数積層してなる。ステータ5は、例えば図3や図4等に示すように、略円環状のヨーク部6と、ヨーク部6からロータ2側に向いて配列した複数のティース部7とを有する。ここでは48本のティース部7が設けられている。各ティース部7の間にスロット8と呼ばれる空間が設けられている。スロット8には(例えば分布巻きされた)コイル9が収容される。
ティース部7の延出方向(ロータ2側)の先端部分には、図4に示すように、スロット8側に突出するテーパ状の傾斜を有する先端突出部71が設けられている。これによってスロット8のロータ2側の開口位置において幅狭になっている。
ティース部7は上述のロータ2の永久磁石に対応して設けられ、各コイル9を順次励磁していくことにより、これに対応した永久磁石との吸引、反発によりロータ2が回転する。
<モールド部>
図5~図8に示すように、コイル9とティース部7やヨーク部6との絶縁性確保ために、樹脂組成物の硬化物からなるモールド部20が設けられている。具体的には、モールド部20は、ティース側面モールド部22と、ティース端面モールド部23と、ヨーク内壁面モールド部24と、ヨーク端面モールド部25とを有し、これらは樹脂組成物の硬化物として一体に形成されている。
ティース側面モールド部22は、ティース部7の側面、すなわちスロット8を構成する壁面に樹脂組成物の硬化物により覆って設けられている。ティース端面モールド部23は、ティース部7の両端面に樹脂組成物で覆って設けられている。ヨーク内壁面モールド部24は、ヨーク部6のスロット8側の壁面に樹脂組成物の硬化物により覆って設けられている。ヨーク端面モールド部25は、ヨーク部6の上下の端面においてスロット8やティース部7の近傍に円環状に樹脂組成物で覆って設けられている。
ティース側面モールド部22とティース端面モールド部23により、ティース部7の先端部分を除いて、ティース部7の周縁は、樹脂組成物で一体に周回させて覆われている。
モールド部20は、インサート成形によりティース部7及びヨーク部6の一部を薄肉状に覆うことで、スロット8に収容されるコイル9に対する絶縁を確保する。モールド部20を設ける樹脂層形成方法については後述する。
モールド部20の厚みは、例えば0.2mm以上0.5mm以下であり、好ましくは0.3mm以上0.4mm以下である。厚みの下限値は、インサート成形による樹脂成形時においてステータ軸長(すなわちステータ5の厚み)に対して、金型とティース部7との間の極狭部における樹脂組成物の流動性確保の観点から、上記の範囲にすることが好ましい。上限については、コイル9をティース部7に巻装しスロット8に配置する構造において、使用可能なコイル9の形状・巻線サイズの自由度や磁束密度等性能確保の観点から、上記の範囲にすることが好ましい。
モールド部20の樹脂組成物のガラス転移温度Tgが150℃以上であって、高熱伝導性の樹脂硬化材からなることが好ましい。モールド部20のガラス転移温度Tg以下における線膨張係数が5ppm/℃以上25ppm/℃以下である。下限値は、好ましくは7ppm/℃以上であり、好ましくは10ppm/℃以上である。上限値は、好ましくは23ppm/℃以下であり、より好ましくは20ppm/℃以下である。
<モールド部の材料(樹脂組成物)>
樹脂組成物は、熱硬化性樹脂(A)、充填剤(B)、および硬化剤(C)などを含むことが好ましい。
[熱硬化性樹脂(A)]
熱硬化性樹脂(A)としては、たとえば、エポキシ樹脂、シアネート樹脂、ポリイミド樹脂、ベンゾオキサジン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、シリコーン樹脂、ビスマレイミド樹脂、フェノキシ樹脂、およびアクリル樹脂等が挙げられる。熱硬化性樹脂(A)として、これらの中の1種類を単独で用いてもよいし、2種類以上を併用してもよい。
なかでも、高い絶縁性を有する観点から、熱硬化性樹脂(A)としては、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、およびフェノキシ樹脂であることが好ましい。成形時における極狭部の流動確保の観点から、エポキシ樹脂が特に好ましい。
エポキシ樹脂としては、たとえば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールE型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、ビスフェノールM型エポキシ樹脂(4,4'-(1,3-フェニレンジイソプリジエン)ビスフェノール型エポキシ樹脂)、ビスフェノールP型エポキシ樹脂(4,4'-(1,4-フェニレンジイソプリジエン)ビスフェノール型エポキシ樹脂)、ビスフェノールZ型エポキシ樹脂(4,4'-シクロヘキシジエンビスフェノール型エポキシ樹脂)等のビスフェノール型エポキシ樹脂;フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、トリスフェノール基メタン型ノボラック型エポキシ樹脂、テトラフェノール基エタン型ノボラック型エポキシ樹脂、縮合環芳香族炭化水素構造を有するノボラック型エポキシ樹脂等のノボラック型エポキシ樹脂;ビフェニル型エポキシ樹脂;キシリレン型エポキシ樹脂、ビフェニルアラルキル型エポキシ樹脂等のアリールアルキレン型エポキシ樹脂;ナフチレンエーテル型エポキシ樹脂、ナフトール型エポキシ樹脂、ナフタレンジオール型エポキシ樹脂、2官能ないし4官能エポキシ型ナフタレン樹脂、ビナフチル型エポキシ樹脂、ナフタレンアラルキル型エポキシ樹脂等のナフタレン型エポキシ樹脂;アントラセン型エポキシ樹脂;フェノキシ型エポキシ樹脂;ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂;ノルボルネン型エポキシ樹脂;アダマンタン型エポキシ樹脂;フルオレン型エポキシ樹脂等が挙げられる。これらの中の1種類を単独で用いてもよいし、2種類以上を併用してもよい。
エポキシ樹脂の中でも、耐熱性および絶縁信頼性をより一層向上できる観点から、ビスフェノール型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、アリールアルキレン型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、アントラセン型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂からなる群から選択される1種または2種以上であることが好ましい。
フェノール樹脂としては、たとえば、フェノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂、ビスフェノールAノボラック樹脂等のノボラック型フェノール樹脂、およびレゾール型フェノール樹脂等が挙げられる。これらの中の1種類を単独で用いてもよいし、2種類以上を併用してもよい。
フェノール樹脂の中でも、フェノールノボラック樹脂であることが好ましい。
熱硬化性樹脂(A)の含有量は、モールド部20の樹脂組成物全量に対し、1質量%以上が好ましく、5質量%以上がより好ましい。一方、当該含有量は、樹脂組成物全量に対し、30質量%以下が好ましく、20質量%以下がより好ましい。
熱硬化性樹脂(A)の含有量が上記下限値以上であると、モールド部20の樹脂組成物のハンドリング性が向上し、モールド部20を形成するのが容易となるとともに、モールド部20の強度が向上する。
熱硬化性樹脂(A)の含有量が上記上限値以下であると、モールド部20の線膨張率や弾性率がより一層向上したり、熱伝導性がより一層向上したりする。
[充填剤(B)]
本実施形態における充填剤(B)は、モールド部20の熱伝導性を向上させるとともに強度を得る観点から用いられる。
充填剤(B)としては、無機充填剤が好ましく、熱伝導性フィラーであることが特に好ましい。より具体的には、充填剤(B)としては、熱伝導性と電気絶縁性とのバランスを図る観点から、たとえば、シリカ、アルミナ、窒化ホウ素、窒化アルミニウム、および炭化ケイ素等が挙げられる。これらは1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。なかでも、充填剤(B)は、アルミナ、窒化ホウ素であることが好ましい。
充填剤(B)の含有量は、樹脂組成物全量に対し、80質量%以上が好ましい。
[硬化剤(C)]
樹脂組成物は、熱硬化性樹脂(A)としてエポキシ樹脂、またはフェノール樹脂を用いる場合、さらに硬化剤(C)を含むことが好ましい。
硬化剤(C)としては、硬化触媒(C-1)およびフェノール系硬化剤(C-2)から選択される1種以上を用いることができる。
硬化触媒(C-1)としては、たとえば、ナフテン酸亜鉛、ナフテン酸コバルト、オクチル酸スズ、オクチル酸コバルト、ビスアセチルアセトナートコバルト(II)、トリスアセチルアセトナートコバルト(III)等の有機金属塩;トリエチルアミン、トリブチルアミン、1,4-ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン等の3級アミン類;2-フェニル-4-メチルイミダゾール、2-エチル-4-メチルイミダゾール、2,4-ジエチルイミダゾール、2-フェニル-4-メチル-5-ヒドロキシイミダゾール、2-フェニル-4,5-ジヒドロキシメチルイミダゾール等のイミダゾール類;トリフェニルホスフィン、トリ-p-トリルホスフィン、テトラフェニルホスホニウム・テトラフェニルボレート、トリフェニルホスフィン・トリフェニルボラン、1,2-ビス-(ジフェニルホスフィノ)エタン等の有機リン化合物;フェノール、ビスフェノールA、ノニルフェノール等のフェノール化合物;酢酸、安息香酸、サリチル酸、p-トルエンスルホン酸等の有機酸;等、またはこの混合物が挙げられる。硬化触媒(C-1)として、これらの中の誘導体も含めて1種類を単独で用いることもできるし、これらの誘導体も含めて2種類以上を併用したりすることもできる。
硬化触媒(C-1)の含有量は、特に限定されないが、樹脂組成物全量に対し、0.001質量%以上1質量%以下が好ましい。
また、フェノール系硬化剤(C-2)としては、フェノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂、トリスフェノールメタン型ノボラック樹脂、ナフトールノボラック樹脂、アミノトリアジンノボラック樹脂等のノボラック型フェノール樹脂;テルペン変性フェノール樹脂、ジシクロペンタジエン変性フェノール樹脂等の変性フェノール樹脂;フェニレン骨格及び/又はビフェニレン骨格を有するフェノールアラルキル樹脂、フェニレン骨格及び/又はビフェニレン骨格を有するナフトールアラルキル樹脂等のアラルキル型樹脂;ビスフェノールA、ビスフェノールF等のビスフェノール化合物;レゾール型フェノール樹脂等が挙げられ、これらは1種類を単独で用いても2種類以上を併用してもよい。
これらの中でも、ガラス転移温度の向上及び線膨張係数の低減の観点から、フェノール系硬化剤(C-2)がノボラック型フェノール樹脂またはレゾール型フェノール樹脂が好ましい。
フェノール系硬化剤(C-2)の含有量は、特に限定されないが、樹脂組成物全量に対し、1質量%以上が好ましく、5質量%以上がより好ましい。一方、当該含有量は、樹脂組成物全量に対し、30質量%以下が好ましく、15質量%以下がより好ましい。
[カップリング剤(D)]
樹脂組成物は、カップリング剤(D)を含んでもよい。カップリング剤(D)は、熱硬化性樹脂(A)と充填剤(B)との界面の濡れ性を向上させることができる。
カップリング剤(D)としては、特に限定されないが、たとえば、エポキシシランカップリング剤、カチオニックシランカップリング剤、アミノシランカップリング剤、チタネート系カップリング剤およびシリコーンオイル型カップリング剤の中から選ばれる1種または2種以上のカップリング剤を使用することが好ましい。
カップリング剤(D)の含有量は、特に限定されないが、充填剤(B)100質量%に対して、0.05質量%以上が好ましく、0.1質量%以上がより好ましい。一方、当該含有量は、充填剤(B)100質量%に対して、3質量%以下が好ましく、2質量%以下がより好ましい。
[フェノキシ樹脂(E)]
さらに、樹脂組成物は、フェノキシ樹脂(E)を含んでもよい。フェノキシ樹脂(E)を含むことによりモールド部20の耐屈曲性を向上でき、また弾性率を低下させることが可能となり、モールド部20の応力緩和力を向上させることができる。
また、フェノキシ樹脂(E)を含むと、粘度上昇により、流動性が低減し、ボイド等が発生することを抑制できる。また、モールド部20を金属部材(ティース部7)と密着させて用いる場合などに、金属と樹脂組成物の硬化体との密着性を向上できる。
フェノキシ樹脂(E)としては、たとえば、ビスフェノール骨格を有するフェノキシ樹
脂、ナフタレン骨格を有するフェノキシ樹脂、アントラセン骨格を有するフェノキシ樹脂、およびビフェニル骨格を有するフェノキシ樹脂等が挙げられる。また、これらの骨格を複数種有した構造のフェノキシ樹脂を用いることもできる。
フェノキシ樹脂(E)の含有量は、たとえば、樹脂組成物全量に対して、3質量%以上10質量%以下であることが好ましい。
[離型剤(F)]
モールド部20の樹脂材料には、離型剤が含まれてもよい。離型剤は、カルナバワックス、モンタン酸エステルワックス、ジエタノールアミン・ジモンタン酸エステル、トリレンジイソシアネート変性酸化ワックス、高級脂肪酸およびその金属塩類、ならびにパラフィンからなる群から選択される1種類または2種類以上を含む。
樹脂組成物中の離型剤の含有量は、好ましい離型性を得る観点から、樹脂組成物全体に対して好ましくは0.1質量%以上5質量%以下である。下限値は好ましくは0.2質量%以上、より好ましくは0.3質量%以上である。上限値は好ましくは3質量%以下、より好ましくは1質量%以下である。
[その他の成分]
モールド部20の樹脂組成物には、本発明の効果を損なわない範囲で、ほかに酸化防止剤、レベリング剤等を含むことができる。
<金型>
図9~22を参照して、上述のモールド部20を有するステータ5を製造するために用いる金型100および金型100を用いてモールド部20をステータ5に設ける樹脂層形成方法について説明する。
以下で詳細は説明するが、スロット8の内壁等にモールド部20を形成する際に、金型部品であるブレード部120をスロット8に配置し、ブレード部120とスロット8との間の空間に樹脂材料を充填・硬化させてモールド部20を形成する。このとき、ブレード部120(凸部129の押し当て部127)をティース部7の先端のテーパ形状(すなわち先端突出部71)に押し当てる。これによって、ステータ5の寸法公差の影響を取り除き、内径側(ロータ2側)に樹脂材料が漏れないようにする。
図9は金型100の正面図である。図10は金型100の断面図である。
金型100は、下型100aと、上型100bと、下型100aと上型100bとの間に配置される樹脂充填金型100cとを有する。金型100は、一般的な金型用鋼材を用いることができ、例えば、SKD-11(JIS規格)を用いることができる。これらは、位置決め部材(ピンやブロック等)により所定の配置で組み付けられる。
<下型100a>
下型100aは、ベース金型101と、第1下型102と、第2下型103と、第3下型115とを有する。
矩形状の板状部材のベース金型101に、筒状の第1下型102が載置され、第1下型102の中心に略円柱状の第3下型115が配置される。第1下型102と第2下型103を蓋するように、それらの上に円盤状の第2下型103が載置される。
このとき、下型100aには、後述する樹脂充填金型100cにおいて下側に突出している複数のブレード部120の下側端部を収容する空間が形成されている。
下型100aの上、すなわち、第2下型103の上には、ステータ5が収容された樹脂充填金型100cが載置される。
<上型100b>
上型100bは、第1上型108と、第2上型107と、第3上型109とを有する。
下型100aに載置された樹脂充填金型100cの上に、円盤状の第2上型107が載置され、さらに上の中心に円柱状の第3上型109と、円筒状の第1上型108が取り付けられる。
<樹脂充填金型100c>
図11~図22を参照して、樹脂充填金型100cによりステータ5にモールド部20を設ける構成について具体的に説明する。
図11は樹脂充填金型100cの正面図である。図12はステータ5の断面図である。図13は樹脂充填金型100cの斜視図である。図14は図12の領域X1を拡大した図である。図15は第2のガイド部106の断面図である。図16は図15の領域X2を拡大した図である。図17は、ステータ収容金型105と第2のガイド部106を省いて示した樹脂充填金型100cの斜視図である。図18は図17の領域X3を拡大した図である。図11は6本のブレード部120を示した平面図である。図20は、6本のブレード部120を示した斜視図である。図19は、6本のブレード部120を示した平面図である。図21は、ステータ5とブレード部120との関係を説明する平面図である。図22は図21の領域X4を拡大した図である。
樹脂充填金型100cは、ステータ収容金型105と、第1のガイド部104と、第2のガイド部106と、中央金型112と、ブレード部120とを有し、上述のように下型100aと上型100bの間に配置・固定される。
<ステータ収容金型>
ステータ収容金型105は、略円筒形状であって、内部にステータ5を収容する。このときステータ5はガイドピン111により所定の位置に配置される。ステータ5の中心開口(ロータ2が配置される領域)には、円柱状の中央金型112が配置される。中央金型112の側面には、後述するブレード部120のブレード先端部128を収容する溝部119が設けられている。
ステータ5が収容されたステータ収容金型105には、その上下の開口端部に第1のガイド部104と第2のガイド部106が配置・固定される。
<第1及び第2のガイド部>
第1のガイド部104と第2のガイド部106は、同一形状の円環形状の板状部材であって、スロット8内におけるブレード部120の位置を適正位置に配置するようにガイドする。ガイド方法については後述する。以下、第2のガイド部106について説明し、第1のガイド部104については説明を省略する。
第2のガイド部106は、中心部分に、中央金型112の端部において突出した凸部を嵌め込む嵌合孔118を有する円環形状の板状部材である。嵌合孔118の形状は中央金型112に対応した形状であり、ここでは略矩形に形成されている。
第2のガイド部106は、厚み方向に貫通する複数のガイド部配置孔113を有する。それらガイド部配置孔113は、周方向に所定間隔で並べられている。ガイド部配置孔113は、ステータ5のスロット8に対向して48箇所に設けられている。すなわち、ステータ収容金型105に第2のガイド部106が取り付けられたときに、スロット8とガイド部配置孔113が一致する。
ガイド部配置孔113は、スロット8より大きく矩形形状に形成されており、後述するブレード部120に取り付けられる型駒部品121が収容可能であって、型駒部品121が放射方向前後に所定量移動可能な形状となっている。
第2のガイド部106の外側面には、ガイド部配置孔113と連通するガイド孔114が設けられている。ガイド孔114には、型駒部品121をティース部7の延出方向(すなわち放射方向)に押し出す押出部品が取り付けられる。
詳細は後述するが、型駒部品121が押出部品によって押し出されたときに、型駒部品121が取り付けられているブレード部120がティース部7の延出方向に移動する。これによって、ブレード部120のティース部7側先端部分が、幅広領域(先端突出部71)に押し当てられる。押出部品には、型駒部品121を螺動操作によって押し出す量を調整することができるガイドネジ125が用いられる。
第1のガイド部104についても、同様に、型駒部品122を螺動操作によって押し出す量を調整することができるガイドネジ125が用いられる。
<ブレード部120>
ブレード部120は、長尺板状(ブレード形状)に形成された金型部材である。ブレード部120は、スロット8の内部に収容されたときに、長尺方向の両端部がスロット8の外に配置される形状となっている。ブレード部120の両端部(スロット8から外に出ている部分)には、型駒部品121、122が取り付けられている。
ブレード部120は、上面視(又は断面)で略矩形形状であって、ブレード部本体126と、ブレード部本体126から両横方向(スロット8に収容時にティース部7の方向)に僅かに突出する凸部129と、凸部129より延出方向前側のブレード先端部128とを有する。
ブレード部本体126は、断面視で、スロット8より僅かに小さく設けられている。すなわち、ブレード部120をスロット8に収容した状態で、ブレード部本体126とスロット8の壁面(ティース部側面72とヨーク内壁面64)との間に、U字形状の僅かな空間(以下「余空間」という)が形成される。この余空間に、モールド部20が形成される。
凸部129は、突出先端においてティース部側面72に当接する。凸部129の先端側にテーパ状に形成されている斜面(以下、「押し当て部127」という)は、ティース部7の先端突出部71の斜面に当接する。
ここで、ブレード部120の押し当て部127がティース部7の先端突出部71に適切に当接するようにするために、ブレード部120の両端部に設けられた型駒部品121、122を、上述の第1及び第2のガイド部104、106を用いてガイドネジ125で押し込む。これによって、ブレード部120がスロット8内において適正な位置に精度良く配置される。言い換えると、軸長の長いステータ5にモールド部20を設ける場合でも、絶縁層厚みのバラツキの少ないステータ5が得られる。
ブレード部120の少なくともブレード部本体126の表面(ティース部側面72やヨーク内壁面64に面する部分)は鏡面(例えば1000番程度)となっている。これによって、ブレード部120をスロット8から引き抜くときに、モールド部20に歪み等の影響を与えることを回避できる。
ブレード部120の線膨張係数が8ppm/℃以上20ppm/℃である。下限値は、好ましくは10ppm/℃以上、より好ましくは12ppm/℃以上である。上限値は、好ましくは18ppm/℃以下、より好ましくは15ppm/℃以下である。すなわち、ブレード部120として、上記線膨張係数の範囲となる金型用鋼材が用いられる。その際に、上述したモールド部20の樹脂組成物の線膨張係数と差が無いようにすることが好ましい。
<樹脂層形成方法>
以上の構成の金型100を用いてステータ5にモールド部20の形成する手順(樹脂層形成方法)を説明する。
樹脂層形成方法は、ブレード収容工程(S10)と、ブレード配置工程(S12)と、樹脂充填工程(S14)とを有する。
ブレード収容工程(S10)は、スロット8内にブレード部120を収容し、型駒部品121、122をブレード部120の両端に取り付ける。このとき型駒部品121、122は、スロット8の端部から外側に出ている部分に取り付けられている。
ブレード配置工程(S12)は、ガイド部(第1及び第2のガイド部104、106及びガイドネジ125)により型駒部品121、122をガイドすることで、スロット8内におけるブレード部120の位置を適正位置に配置する。
すなわち、押出部品であるガイドネジ125をねじ込むことで型駒部品121、122を中心側に押し出し、ブレード部120(すなわち押し当て部127)をティース部7の幅広領域(先端突出部71)に突き当てる。
樹脂充填工程(S14)は、ブレード部120がスロット8内において適正位置に配置された状態で、スロット8内の余空間に樹脂材料を充填する。これによってモールド部20が形成される。このとき、スロット8内の余空間に樹脂材料は、ブレード配置工程(S12)において、スロット8の中心側開口がブレード部120により密閉されるため、充填された樹脂材料がスロット8の中心側開口から漏れることはない。
以上、本発明の実施形態について述べたが、これらは本発明の例示であり、上記以外の様々な構成を採用することもできる。
この出願は、2021年11月8日に出願された日本出願特願2021-181662号を基礎とする優先権を主張し、その開示の全てをここに取り込む。
1 モータ
5 ステータ
6 ヨーク部
7 ティース部
8 スロット
9 コイル
10 ケース
20 モールド部
22 ティース側面モールド部
23 ティース端面モールド部
24 ヨーク内壁面モールド部
25 ヨーク端面モールド部
71 先端突出部
72 ティース部側面
73 ティース部端面
100 金型
100c 樹脂充填金型
104 第1のガイド部
105 ステータ収容金型
106 第2のガイド部
113 ガイド部配置孔
114、116 ガイド孔
117 ゲート孔
119 溝部
120 ブレード部
121、122 型駒部品
125 ガイドネジ
126 ブレード部本体
127 押し当て部
128 ブレード先端部
129 凸部

Claims (16)

  1. 環状のヨーク部から延出するティース部間の空間であるスロットの内部において、前記ティース部の表面に樹脂層を成形するための金型であって、
    前記スロットの内部に収容され、かつ両端部が前記スロットの外に配置されるブレード部と、
    前記ブレード部の両端部のそれぞれを支持する型駒部品と、
    前記型駒部品をガイドすることで、前記スロット内における前記ブレード部の位置を適正位置に配置するガイド部と、
    を有し、
    前記ティース部は、先端または先端近傍において、前記スロット側に幅広となる幅広領域を有し、
    前記ブレード部が収容された前記スロット内の余空間に、樹脂材料が充填されて硬化することで、前記樹脂層が形成され
    前記ブレード部は、ブレード部本体と、前記ブレード部本体から前記スロット側に突出する凸部と、前記凸部より先端に設けられたブレード先端部とを有し、
    前記凸部が前記ティース部の前記幅広領域に当接するように設けられており、
    ステータの中心開口に嵌め込まれる中央金型を更に有し、
    前記中央金型の側面に、前記ブレード先端部を収容する溝部が設けられている、金型。
  2. 前記ガイド部は、前記型駒部品を前記ティース部の延出方向に押し出す押出部品を有し、
    前記型駒部品が前記押出部品によって押し出されたときに、前記ブレード部が前記ティース部の前記幅広領域に押し当てられる、請求項1に記載の金型。
  3. 前記押出部品は、前記型駒部品を螺動操作によって押し出す量を調整するネジを有する、請求項2に記載の金型。
  4. 前記ブレード部の表面は鏡面で構成されている、請求項1から3までのいずれか1項に記載の金型。
  5. 前記樹脂層は、樹脂材料の硬化物であって、
    前記樹脂材料は、エポキシ樹脂およびフェノール樹脂からなる群より選択される1種または2種の熱硬化性樹脂からなる、請求項1から3までのいずれか1項に記載の金型。
  6. 前記ブレード部の線膨張係数が8ppm/℃以上20ppm/℃以下であり、
    前記硬化物のガラス転移温度以下における線膨張係数が5ppm/℃以上25ppm/℃以下である、請求項5に記載の金型。
  7. 前記樹脂材料は、離型剤を含み、
    前記離型剤は、カルナバワックス、モンタン酸エステルワックス、ジエタノールアミン・ジモンタン酸エステル、トリレンジイソシアネート変性酸化ワックス、高級脂肪酸およびその金属塩類、ならびにパラフィンからなる群から選択される1種類または2種類以上を含む、請求項1からまでのいずれか1項に記載の金型。
  8. 前記ティース部の前記幅広領域は、前記スロット方向に突出する凸部を有し、
    前記型駒部品が前記押出部品によって押し出されたときに、前記ブレード部が前記凸部に押し当てられる、請求項に記載の金型。
  9. 環状のヨーク部から延出するティース部間の空間であるスロットの内部において、前記ティース部表面に樹脂層を成形するための金型を用いて前記樹脂層を形成する樹脂層形成方法であって、
    前記スロットの内部に収容され、かつ両端部が前記スロットの外に配置されるブレード部と、
    前記ブレード部の両端部のそれぞれを支持する型駒部品と、
    前記型駒部品をガイドすることで、前記スロット内における前記ブレード部の位置を適正位置に配置するガイド部と、
    を有し、
    前記ティース部は、先端または先端近傍において、前記スロット側に幅広となる幅広領域を有し、
    前記スロット内に前記ブレード部を収容し、前記型駒部品を前記ブレード部の両端に取り付けるブレード収容工程と、
    前記ガイド部により前記型駒部品をガイドすることで、前記スロット内における前記ブレード部の位置を適正位置に配置するブレード配置工程と、
    前記ブレード部が適正位置に配置された状態で、前記ブレードが収容された前記スロット内の余空間に樹脂材料を充填する樹脂充填工程と、
    を有し、
    前記ブレード部は、ブレード部本体と、前記ブレード部本体から前記スロット側に突出する凸部と、前記凸部より先端に設けられたブレード先端部とを有し、
    前記凸部が前記ティース部の前記幅広領域に当接するように設けられており、
    ステータの中心開口に嵌め込まれる中央金型を更に有し、
    前記中央金型の側面に、前記ブレード先端部を収容する溝部が設けられている、樹脂層形成方法。
  10. 前記ガイド部は、前記型駒部品を前記ティース部の延出方向に押し出す押出部品を有し、
    前記ブレード配置工程は、前記押出部品を用いて前記型駒部品を押し出し、前記ブレード部を前記ティース部の前記幅広領域に押し当てる、請求項9に記載の樹脂層形成方法。
  11. 前記押出部品は、前記型駒部品を螺動操作によって押し出す量を調整するネジを有し、
    前記ブレード配置工程は、前記ネジを螺動させ前記型駒部品を押し出す、
    請求項10に記載の樹脂層形成方法。
  12. 前記ブレード部の表面は鏡面で構成されている、請求項9から11までのいずれか1項に記載の樹脂層形成方法。
  13. 前記樹脂層は、樹脂材料の硬化物であって、
    前記樹脂材料は、エポキシ樹脂およびフェノール樹脂からなる群より選択される1種または2種の熱硬化性樹脂からなる、請求項9から11までのいずれか1項に記載の樹脂層形成方法。
  14. 前記ブレード部の線膨張係数が8ppm/℃以上20ppm/℃以下であり、
    前記硬化物のガラス転移温度以下における線膨張係数が5ppm/℃以上25ppm/℃以下である、請求項13に記載の樹脂層形成方法。
  15. 前記樹脂材料は、離型剤を含み、
    前記離型剤は、カルナバワックス、モンタン酸エステルワックス、ジエタノールアミン・ジモンタン酸エステル、トリレンジイソシアネート変性酸化ワックス、高級脂肪酸およびその金属塩類、ならびにパラフィンからなる群から選択される1種類または2種類以上を含む、請求項9から11までのいずれか1項に記載の樹脂層形成方法。
  16. 前記ティース部の前記幅広領域は、前記スロット方向に突出する凸部を有し、
    前記ブレード配置工程において、前記型駒部品が前記押出部品によって押し出されたときに、前記ブレード部が前記凸部に押し当てられる、請求項10に記載の樹脂層形成方法。
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