JP7375537B2 - 観測ユニット、観測方法、および観測プログラム - Google Patents

観測ユニット、観測方法、および観測プログラム Download PDF

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Description

この発明は、センシングデバイスで観測対象の観測特性をセンシングする技術に関する。
従来、電柱、橋梁、家屋、ビルディング等の構造物(観測対象)の傾きや、ひずみ等の物理量(観測特性)をセンサ(センシングデバイス)でセンシングすることによって、この構造物の状態の監視、管理を行うシステムがあった。例えば、特許文献1には、電柱の倒壊事故を未然に防ぐために、センサで電柱の傾斜をセンシングし、電柱の傾斜が閾値を超えると、その電柱が倒壊する危険性がある旨を出力するシステムが記載されている。
特開2018-4387号公報
しかしながら、特許文献1等に記載されている従来の技術は、センサの破損、故障等にともなって、センサを交換すると、構造物の状態が変化していないのに、交換前のセンサの計測出力(計測信号)と、交換後のセンサの計測出力との間に差異が生じることがある。この差異が生じる要因は、交換前後におけるセンサの個体差、センサの取付状態の相違等である。特に、構造物の状態の監視、管理を行う目的で使用されるセンサは、屋外環境で使用されることから、比較的破損、故障等が発生しやすい。
センサの交換が行われると、上記したように、交換前のセンサの計測出力と、交換後のセンサの計測出力との間に差異が生じることから、センサの交換が行われると、実際には構造物の状態は変化していないのに、センサの計測出力を処理して判断される構造物の状態が変化してしまう。したがって、センサの交換が、センサの計測出力に基づく構造物の状態の監視、管理に対する信頼性を低下させる。
この発明の目的は、センシングデバイスの交換によって、センシングデバイスの計測信号に基づく構造物の状態の監視、管理に対する信頼性が低下するのを防止できる技術を提供することにある。
この発明の観測ユニットは、上記目的を達成するため以下に示すように構成している。
計測信号入力部には、センシングデバイスによる観測対象の観測特性の計測信号が入力される。ここで言う観測対象は、例えば、電柱、橋梁、家屋、ビルディング等の構造物であり、観測特性は、観測対象の状態の監視、管理に用いる、その観測対象の傾斜、ひずみ等である。
観測値算出部は、計測信号入力部に入力された計測信号を処理し、観測特性の観測値を算出する。観測値算出部は、センシングデバイスの出力である計測信号を、傾斜角の大きさ、ひずみの大きさ等を示す観測値に変換する演算を行う。この演算に、第1記憶部に記憶されている補正パラメータが用いられる。
また、更新部は、センシングデバイスが交換されると、第1記憶部に記憶している補正パラメータを、交換後のセンシングデバイスから入力された計測信号を処理して算出される観測値が、交換前のセンシングデバイスから入力された計測信号を処理して算出されていた観測値に符合するパラメータに更新する。
したがって、センシングデバイスを交換したとき、交換前のセンシングデバイスの計測信号と、交換後のセンシングデバイスの計測信号との間に差異が生じても、観測値算出部において算出される観測値が、センシングデバイスの交換前後において、符合させることができる。このため、センシングデバイスの交換によって、センシングデバイスの計測信号に基づく構造物の状態の監視、管理に対する信頼性が低下するのを防止できる
また、更新部における補正パラメータの更新は、例えば、
(1)観測値算出部が算出した観測値を第2記憶部に記憶しておき、この第2記憶部に記憶している交換前のセンシングデバイスから入力された計測信号を処理して算出した観測値、この観測値の算出に用いた第1記憶部に記憶している補正パラメータ、および交換後のセンシングデバイスから入力された計測信号を用いることで行える。
(2)また、交換前のセンシングデバイスから入力された計測信号を第2記憶部に記憶しておき、この第2記憶部に記憶している交換前のセンシングデバイスから入力された計測信号、第1記憶部に記憶している更新前の補正パラメータ、および交換後のセンシングデバイスから入力された計測信号を用いることでも行える。
また、更新部は、例えば、センシングデバイスの交換時を基準にし、補正パラメータの更新に用いる、交換前のセンシングデバイスから入力された計測信号、および交換後のセンシングデバイスから入力された計測信号を決定すればよい。
また、観測値算出部が算出した観測値、およびこの観測値の算出に用いた補正パラメータを上位装置へ出力する出力部を備える構成にしてもよい。
この場合、上位装置から、補正パラメータを取得する取得部を備え、取得部が上位装置から取得した補正パラメータを第1記憶部に記憶する構成にすれば、たとえ観測ユニットが破損、故障等にともなって交換する事態になっても、センシングデバイスの計測信号に基づく構造物の状態の監視、管理に対する信頼性が低下するのを防止できる。また、この構成では、観測ユニット、およびセンシングデバイスを同時に交換した場合であっても、センシングデバイスの計測信号に基づく構造物の状態の監視、管理に対する信頼性が低下するのを防止できる。
この発明によれば、センシングデバイスの交換によって、センシングデバイスの計測信号に基づく構造物の状態の監視、管理に対する信頼性が低下するのを防止できる。
この例にかかる橋梁モニタリングシステムの構成を示す概略図である。 この例にかかる橋梁モニタリングシステムを適用した橋梁を示す概略図である。 センサノードの主要部の構成を示すブロック図である。 シンクノードの主要部の構成を示すブロック図である。 センタの主要部の構成を示すブロック図である。 センサノードの観測処理を示すフローチャートである。 センサノードの補正パラメータ更新処理を示すフローチャートである。
以下、この発明の実施形態について説明する。
<1.適用例>
図1は、この例にかかる橋梁モニタリングシステムの構成を示す概略図である。図2は、この例にかかる橋梁モニタリングシステムを適用した橋梁を示す概略図である。
この例にかかる橋梁モニタリングシステム1は、傾斜センサ2と、センサノード3と、シンクノード4と、センタ5とを備えている。この例では、傾斜センサ2と、センサノード3とを1対1で対応づけている。また、この例にかかる橋梁モニタリングシステム1では、複数のセンサノード3をシンクノード4に対応付けている。シンクノード4は、通信距離が数十mである近距離無線通信(例えば、ブルートゥース(登録商標))により、対応づけられているセンサノード3と無線で通信する。センタ5は、ネットワーク10を介してシンクノード4と接続される。
この例では、傾斜センサ2が、この発明で言うセンシングデバイスに相当し、センサノード3が、この発明で言う観測ユニットに相当する。また、この例では、橋梁が観測対象の構造物である。
構造物である橋梁は、橋桁6を橋脚7の上に載置した公知の構成である。橋桁6と、橋脚7との間には、支承が配置されている。橋桁6には、車両100が走行する路面が形成されている。橋脚7は、地面に立設されている。この例では、傾斜センサ2は、橋脚7に取り付けられており、この橋脚7の傾きを計測する。傾斜センサ2は、橋脚7の傾きを計測するのに適した位置であれば、どこに取り付けてもよい。この例では、橋桁6が載置される載置面に取り付けている。
この例では、橋脚7の傾きが、この発明で言う観測特性に相当する。
傾斜センサ2は、橋脚7の傾きを計測した計測信号をセンサノード3に出力する。センサノード3は、予め設定されている観測期間に、接続されている傾斜センサ2を起動する。この例では、毎日午前0時00分から午前0時05分までの5分間を観測期間としてセンサノード3に設定している。
なお、観測期間の繰り返しは、定期的であってもよいし、不定期であってもよい。また、センサノード3は、観測期間でないとき、傾斜センサ2を起動しなくてもよい。
センサノード3は、観測期間に、この傾斜センサ2の計測信号を処理して、橋脚7の傾斜角の大きさを示す観測値の取得を繰り返す。センサノード3には、傾斜センサ2の計測信号をサンプリングするサンプリング周波数等が予め設定されている。以下の説明では、傾斜センサ2の計測信号をサンプリングして得られた値を、観測値と区別するため計測値と言う。
センサノード3は、この観測値を算出するときに、記憶している補正パラメータを用いる。センサノード3が記憶している補正パラメータは、その時点において、接続されている傾斜センサ2に対するものであり、接続されている傾斜センサ2が交換されたときに更新される。この補正パラメータは、橋脚7の傾斜角が同じであれば、接続されている傾斜センサ2の個体差、取付状態の相違等により生じた計測値の差を吸収し、同じ観測値を取得できるように決定される。より具体的には、補正パラメータは、傾斜センサ2の交換が行われると、交換後の傾斜センサ2の計測信号を処理して得られる観測値が、交換前の傾斜センサ2で得られていた観測値になる補正パラメータに更新される。
したがって、センサノード3は、接続されている傾斜センサ2が交換されても、交換前の傾斜センサ2と、交換後の傾斜センサ2との間における、個体差、取付状態の相違等に影響されることなく、橋脚7の傾斜角の大きさを示す観測値の取得が行える。
センサノード3は、対応付けられているシンクノード4を介して、橋脚7の傾斜角の大きさを示す観測値データをセンタ5に送信する。観測値データとは、観測期間に算出された観測値を時系列に並べたデータである。センタ5は、各センサノード3において観測された橋脚7の傾斜角の大きさ(観測値)に基づき、橋梁の状態の監視、管理を行う。
したがって、この例の橋梁モニタリングシステムでは、センサノード3に接続されている傾斜センサ2が破損、故障等にともなって交換された場合に、交換前の傾斜センサ2の計測信号と、交換後の傾斜センサ2の計測信号との間に差異が生じていても、傾斜センサ2の交換前後において、橋脚7の傾斜角の観測値を符合させることができる。このため、傾斜センサ2の交換によって、傾斜センサ2の計測信号に基づく構造物の状態の監視、管理に対する信頼性が低下するのを防止できる。
<2.構成例>
図3は、センサノードの主要部の構成を示すブロック図である。センサノード3は、制御ユニット31と、傾斜センサ接続部32と、無線通信部33と、を備えている。センサノード3は、本体各部に対する電源供給を図示していない電池で行う構成である。
制御ユニット31は、センサノード3本体各部の動作を制御する。また、制御ユニット31は、観測値算出部31a、更新部31b、第1記憶部31c、および第2記憶部31dを有している。観測値算出部31a、更新部31b、第1記憶部31c、および第2記憶部31dについては、後述する。
傾斜センサ接続部32には、傾斜センサ2が接続される。傾斜センサ接続部32は、傾斜センサ2を接続するインタフェースである。傾斜センサ2は、橋脚7の傾きを観測し、計測信号を出力する。傾斜センサ接続部32には、接続されている傾斜センサ2の出力である橋脚7の傾きを示す計測信号が入力される。また、センサノード3は、傾斜センサ接続部32に接続されている傾斜センサ2に対して電源の供給も行う。
無線通信部33は、対応付けられているシンクノード4との間における近距離無線通信を実行する。
次に、制御ユニット31が有する観測値算出部31a、更新部31b、第1記憶部31c、および第2記憶部31dについて説明する。観測値算出部31aは、傾斜センサ接続部32に入力された傾斜センサ2の計測信号を処理して、橋脚7の傾きの大きさを示す観測値を算出する。観測値算出部31aは、この観測値の算出に、第1記憶部31cに記憶している補正パラメータを用いる。すなわち、第1記憶部31cは、観測値の算出に用いる補正パラメータを記憶する。
更新部31bは、第1記憶部31cに記憶している補正パラメータを更新する。更新部31bは、例えば、傾斜センサ接続部32に接続されている傾斜センサ2が交換されたときに、補正パラメータの更新を行う。
第2記憶部31dは、観測値算出部31aにおいて算出された観測値を一時的に記憶する。この例にかかる橋梁モニタリングシステムは、毎日午前0時00分から午前0時05分までの5分間を観測期間に設定している。センサノード3は、直近の観測期間に、接続されている傾斜センサ2から入力された計測信号を処理して算出した観測値を時系列に並べた観測値データを第2記憶部31dに記憶する。具体的には、センサノード3は、観測期間が終了すると、前回の観測期間の観測値データを第2記憶部31dから削除し、今回の観測期間の観測値データを第2記憶部31dに記憶する。
センサノード3の制御ユニット31は、ハードウェアCPU、メモリ、その他の電子回路によって構成されている。ハードウェアCPUが、この発明にかかる観測プログラムを実行したときに、観測値算出部31a、および更新部31b、第1記憶部31c、および第2記憶部31dとして動作する。また、メモリは、この発明にかかる観測プログラムを展開する領域や、この観測プログラムの実行時に生じたデータ等を一時記憶する領域を有している。また、メモリは、第1記憶部31c、および第2記憶部31dとして使用する領域を有している。制御ユニット31は、ハードウェアCPU、メモリ等を一体化したLSIであってもよい。また、ハードウェアCPUが、この発明にかかる観測方法を実行するコンピュータである。
なお、制御ユニット31は、特に図示していないが、現在の日時を計時するタイマ等も備えている。
図4は、シンクノードの主要部の構成を示すブロック図である。シンクノード4は、制御ユニット41と、無線通信部42と、通信部43とを備えている。この例では、シンクノード4は、センサノード3から送信されてきた観測値データを、センタ5に転送する中継器として動作する。シンクノード4は、本体各部に対する電源供給を図示していない電池で行う構成であってもよいし、商用電源で行う構成であってもよい。
制御ユニット41は、シンクノード4本体各部の動作を制御する。また、制御ユニット41は、記憶部41aを有している。
無線通信部42は、対応付けられている複数のセンサノード3との間における近距離無線通信を実行する。制御ユニット41は、センサノード3から送信されてきた観測データを無線通信部42で受信すると、受信した観測データを一時的に記憶部41aに記憶する。
通信部43は、ネットワーク10を介してセンタ5と通信する。制御ユニット41は、適当なタイミングで、記憶部41aに記憶している観測データをセンタ5に送信する。
シンクノード4の制御ユニット41は、ハードウェアCPU、メモリ、その他の電子回路によって構成されている。ハードウェアCPUが、インストールされているプログラムを実行し、センサノード3から送信されてきた観測値データを、センタ5に転送する処理を行う。また、メモリ(記憶部41a)は、このプログラムを展開する領域や、このプログラムの実行時に生じたデータ等を一時記憶する領域を有している。制御ユニット41は、ハードウェアCPU、メモリ等を一体化したLSIであってもよい。
図5は、センタの主要部の構成を示すブロック図である。センタ5は、制御ユニット51と、通信部52と、観測値データデータベース53(観測値データDB53)を備えている。
制御ユニット51は、センタ5本体各部の動作を制御する。また、制御ユニット51は、記憶部51aを有している。
通信部52は、ネットワーク10を介してシンクノード4と通信する。センタ5は、シンクノード4から送信されてきた観測値データを、観測値データDB53に記憶する。
センタ5の制御ユニット51は、ハードウェアCPU、メモリ、その他の電子回路によって構成されている。ハードウェアCPUが、インストールされているプログラムを実行し、各センサノード3において観測された橋脚7の傾斜にかかる観測値データを処理して、橋梁の状態の監視、管理を行う。また、メモリ(記憶部51a)は、このプログラムを展開する領域や、このプログラムの実行時に生じたデータ等を一時記憶する領域を有している。制御ユニット51は、ハードウェアCPU、メモリ等を一体化したLSIであってもよい。
<3.動作例>
次に、この例にかかるセンサノード3の動作について説明する。この例にかかるセンサノード3は、接続されている傾斜センサ2を用いて、橋脚7の傾斜を観測する観測処理と、傾斜センサ2の計測信号を処理して観測値を算出する際に用いる補正パラメータを更新する補正パラメータ更新処理を行う。
図6は、センサノードの観測処理を示すフローチャートである。センサノード3は、予め設定されている観測期間の開始時刻になるのを待っている(s1)。例えば、この例では、毎日午前0時00分から午前0時05分までの5分間が、観測期間として設定されている。この例では、センサノード3は、s1で午前0時00分になるのを待っている。
センサノード3は、観測期間の開始時刻になると、傾斜センサ接続部32に接続されている傾斜センサ2に対して電源供給を開始し、傾斜センサ2を起動する(s2)。傾斜センサ2は、起動すると、取付位置の傾斜を観測した計測信号を出力する。
センサノード3は、観測期間の終了時刻になるまで、傾斜センサ接続部32に入力されている計測信号を設定されているサンプリング周波数でサンプリングし、観測値を算出する処理を繰り返す(s3、s4)。s3における観測値の算出は、観測値算出部31aが行う。また、観測値算出部31aは、第1記憶部に記憶している補正パラメータを用いて、観測値を算出する。
例えば、観測値算出部31aは、
観測値=F(p)
による演算で、観測値を算出する。pは、サンプリング周波数でサンプリングした計測信号の値(計測値)である。このF(p)は、pを変数とする関数である。F(p)は、pの0次関数であってもよいし、1次関数であってもよいし、2次以上の関数であってもよい。
センサノード3は、観測期間の終了時刻になると、傾斜センサ2に対して電源供給を停止する(s5)。すなわち、傾斜センサ2を停止する。また、センサノード3は、第2記憶部31dに記憶している観測データを、今回の観測期間に算出した観測値を時系列に並べた観測値データに更新する(s6)。すなわち、センサノード3は、第2記憶部31dに記憶している前回の観測期間の観測値データを、今回の観測期間の観測値データに更新する。
センサノード3は、無線通信部33を起動し(s7)、第2記憶部31dに記憶している今回の観測期間の観測値データをシンクノード4に送信する(s8)。センサノード3は、シンクノード4への観測値データの送信が完了すると、無線通信部33を停止し(s9)、s1に戻る。
このように、センサノード3は、設定されている観測期間になる毎に、傾斜センサ2で橋脚7の傾斜の観測を行い、生成した観測値データをシンクノード4に送信する。シンクノード4は、センサノード3から送信されてきた観測値データを、適当なタイミングでセンタ5に送信する。センタ5は、傾斜センサ2毎に、その傾斜センサ2で観測された橋脚7の傾斜にかかる観測値データを、観測値データDB53に蓄積的に記憶する。また、センタ5は、各傾斜センサ2で観測された橋脚7の傾斜にかかる観測値データに基づいて、橋梁の状態を監視、管理する橋梁モニタリングを行う。
次に、傾斜センサ2の計測信号を処理して観測値を算出する際に用いる補正パラメータを更新する補正パラメータ更新処理を行う。図7は、センサノードの補正パラメータ更新処理を示すフローチャートである。
センサノード3は、補正パラメータの更新要求があるのを待つ(s11)。センサノード3は、例えば、傾斜センサ2が傾斜センサ接続部32に接続されていない状態から、接続されている状態に切り替わったときに、補正パラメータの更新要求があったと判定する。また、センサノード3は、無線通信部33でシンクノード4から補正パラメータの更新要求を受信したときに、補正パラメータの更新要求があったと判定する。また、センサノード3は、所定の操作ボタンが操作されたときに、補正パラメータの更新要求があったと判定する。これらは、あくまでもセンサノード3が補正パラメータの更新要求があったと判定するときの例である。
センサノード3は、補正パラメータの更新要求があると、傾斜センサ接続部32に接続されている傾斜センサ2に対して電源供給を開始し、傾斜センサ2を起動する(s12)。傾斜センサ2は、起動すると、取付位置の傾斜を観測した計測信号を出力する。
センサノード3は、設定量の計測値を取得するまで、傾斜センサ接続部32に入力されている計測信号を設定されているサンプリング周波数でサンプリングした値を計測値として取得する(s13、s14)。s13では、傾斜センサ2の計測信号から計測値を取得するだけで、上記したs3のように、補正パラメータを用いて観測値を算出する処理を行わない。
センサノード3は、設定量の計測値を取得すると、傾斜センサ2に対して電源供給を停止する(s15)。すなわち、傾斜センサ2を停止する。
センサノード3の更新部31bは、今回取得した設定量の計測値に基づき、代表値を検出する(s16)。s16では、計測値から観測値を算出する関数F(p)に応じた種類数の代表値を検出する。例えば、F(p)が、pの0次関数である場合、1種類の代表値を検出し、F(p)が、pの1関数である場合、2種類の代表値を検出し、F(p)が、pの2次関数である場合、3種類の代表値を検出する。代表値の種類は、例えば、今回取得した設定量の計測値の平均値、今回取得した設定量の計測値の中央値、今回取得した設定量の計測値の中から抽出した上位n個の平均値、今回取得した設定量の計測値の中から抽出した下位n個の平均値である。
更新部31bは、第2記憶部31dに観測値データに属する観測値に基づき、観測値の代表値を検出する(s17)。s17では、s16と同種の代表値を検出する。
更新部31bは、s16で検出した計測値の代表値と、s17で検出した代表値とを用いて、補正パラメータの更新値を決定する(s18)。具体的には、代表値の種類毎に、
s17で検出した観測値の代表値=F(p´)
p´は、s16で検出した計測値の代表値
とした、連立方程式を解くことにより、補正パラメータの更新値を決定する。
更新部31bは、第1記憶部31cに記憶している補正パラメータを、s18で決定した更新値に更新し(s19)、s11に戻る。
したがって、この例のセンサノード3は、接続されている傾斜センサ2が破損、故障等にともなって交換された場合に、交換前の傾斜センサ2の計測信号と、交換後の傾斜センサ2の計測信号との間に差異が生じていても、傾斜センサ2の交換前後において、橋脚7の傾斜角の観測値を符合させることができる。このため、傾斜センサ2の交換によって、傾斜センサ2の計測信号に基づく構造物の状態の監視、管理に対する信頼性が低下するのを防止できる。
<4.変形例>
また、センサノード3が破損、故障等にともなって、交換されたときには、交換後のセンサノード3が図7に示した処理を実行する。このとき、交換後のセンサノード3は、対応するシンクノード4から前回の観測期間における観測値データを取得する。
この場合、シンクノード4は、記憶部41aに、センサノード3別に最新の観測期間における観測値データを記憶しておく構成であってもよいし、センタ5から該当するセンサノード3の最新の観測期間における観測値データを取得する構成であってもよい。
なお、傾斜センサ2、およびセンサノード3が破損、故障等にともなって、交換されたときにも、交換後のセンサノード3は、対応するシンクノード4から前回の観測期間における観測値データを取得することによって、交換前後において、橋脚7の傾斜角の観測値を符合させることができる。
また、傾斜センサ2が、最新の観測期間における計測値データを記憶する構成であってもよい。
また、上記の例では、第2記憶部31dが観測値データを記憶するとしたが、計測値データを記憶する構成であってもよい。すなわち、センサノード3は、傾斜センサ2の交換前後における計測値の対比によって、補正パラメータの更新値を決定する演算を行う構成であってもよい。
また、上記の例におけるセンサノード3とシンクノード4とを一体化してもよい。
また、センサは、上記の例で示した傾斜センサ2に限るものではない。センサは、構造物のひずみを観測特性として計測するひずみセンサ等、他の種類のセンサに置き換えてもよい。また、観測対象も、上記した橋梁に限らない。観測対象は、電柱、家屋、ビルディング等の他の種類の構造物であってもよい。
なお、この発明は、上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、図6、図7に示したフローチャートにおける各処理の順番等についても、そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で入れ換えてもよい。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合せにより種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態に亘る構成要素を適宜組み合せてもよい。
さらに、この発明に係る構成と上述した実施形態に係る構成との対応関係は、以下の付記のように記載できる。
<付記>
センシングデバイス(2)による観測対象の観測特性の計測信号が入力される計測信号入力部(32)と、
前記計測信号入力部(32)に入力された前記計測信号を処理し、前記観測特性の観測値を算出する観測値算出部(31a)と、
前記観測値算出部(31a)が前記観測値の算出に用いる補正パラメータを記憶する第1記憶部(31c)と、
前記センシングデバイス(2)が交換されると、前記第1記憶部(31c)に記憶している前記補正パラメータを、交換後の前記センシングデバイス(2)から入力された前記計測信号を処理して算出される前記観測値が、交換前の前記センシングデバイス(2)から入力された前記計測信号を処理して算出されていた前記観測値に符合するパラメータに更新する更新部(31b)と、を備えた観測ユニット。
1…橋梁モニタリングシステム
2…傾斜センサ
3…センサノード
4…シンクノード
5…センタ
6…橋桁
7…橋脚
10…ネットワーク
31…制御ユニット
31a…観測値算出部
31b…更新部
31c…第1記憶部
31d…第2記憶部
32…傾斜センサ接続部
33…無線通信部
41…制御ユニット
41a…記憶部
42…無線通信部
43…通信部
51…制御ユニット
51a…記憶部
52…通信部
53…観測値データデータベース
100…車両

Claims (8)

  1. センシングデバイスが接続され、このセンシングデバイスによる観測対象の観測特性の計測信号が入力される計測信号入力部と、
    前記計測信号入力部に入力された前記計測信号を処理し、前記観測特性の観測値を算出する観測値算出部と、
    前記観測値算出部が前記観測値の算出に用いる補正パラメータを記憶する第1記憶部と、
    前記センシングデバイスが交換されると、前記第1記憶部に記憶している前記補正パラメータを、交換後の前記センシングデバイスから入力された前記計測信号を処理して算出される前記観測値が、交換前の前記センシングデバイスから入力された前記計測信号を処理して算出されていた前記観測値に符合するパラメータに更新する更新部と、を備え
    前記更新部は、前記センシングデバイスが前記計測信号入力部に接続されていない状態から、接続されている状態に切り替わった場合、前記パラメータを更新する、観測ユニット。
  2. 前記観測値算出部が算出した前記観測値を記憶する第2記憶部を備え、
    前記更新部は、前記第2記憶部に記憶している交換前の前記センシングデバイスから入力された前記計測信号を処理して算出した前記観測値、および交換後の前記センシングデバイスから入力された前記計測信号を用いて、前記第1記憶部に記憶している前記補正パラメータを更新する、請求項1に記載の観測ユニット。
  3. 前記更新部は、前記センシングデバイスの交換時を基準にし、前記補正パラメータの更新に用いる、交換前の前記センシングデバイスから入力された前記計測信号、および交換後の前記センシングデバイスから入力された前記計測信号を決定する、請求項1、または2に記載の観測ユニット。
  4. 前記観測値算出部が算出した前記観測値、およびこの観測値の算出に用いた前記補正パラメータを上位装置へ出力する出力部を備えた、請求項1~3のいずれかに記載の観測ユニット。
  5. 前記上位装置から、前記補正パラメータを取得する取得部を備え、
    前記取得部が前記上位装置から取得した前記補正パラメータを前記第1記憶部に記憶する、請求項4に記載の観測ユニット。
  6. 前記観測値算出部は、前記計測信号が示す計測値と、前記補正パラメータとを用いて前記観測値を算出し、
    前記更新部は、交換後の前記センシングデバイスの計測信号から取得した設定量の計数値の中から抽出した複数種類の計測値の代表値と、交換前の前記センシングデバイスから入力された前記計測信号を処理して算出されていた前記観測値の中から検出した前記計測値の代表値の種類と同種の観測値の代表値とを用いてパラメータの更新値を決定する、請求項1~5のいずれかに記載の観測ユニット。
  7. センシングデバイスが接続された計測信号入力部に入力された、前記センシングデバイスによる観測対象の観測特性の計測信号を、第1記憶部に記憶している補正パラメータを用いて処理し、前記観測特性の観測値を算出する観測値算出ステップと、
    前記センシングデバイスが交換されると、前記第1記憶部に記憶している前記補正パラメータを、交換後の前記センシングデバイスから入力された前記計測信号を処理して算出される前記観測値が、交換前の前記センシングデバイスから入力された前記計測信号を処理して算出されていた前記観測値に符合するパラメータに更新する更新ステップと、をコンピュータが実行し、
    前記更新ステップは、前記センシングデバイスが前記計測信号入力部に接続されていない状態から、接続されている状態に切り替わった場合、前記パラメータを更新するステップである、観測方法。
  8. センシングデバイスが接続された計測信号入力部に入力された、前記センシングデバイスによる観測対象の観測特性の計測信号を、第1記憶部に記憶している補正パラメータを用いて処理し、前記観測特性の観測値を算出する観測値算出ステップと、
    前記センシングデバイスが交換されると、前記第1記憶部に記憶している前記補正パラメータを、交換後の前記センシングデバイスから入力された前記計測信号を処理して算出される前記観測値が、交換前の前記センシングデバイスから入力された前記計測信号を処理して算出されていた前記観測値に符合するパラメータに更新する更新ステップと、をコンピュータに実行させ
    前記更新ステップは、前記センシングデバイスが前記計測信号入力部に接続されていない状態から、接続されている状態に切り替わった場合、前記パラメータを更新するステップである、観測プログラム。
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