JP5186421B2 - ワイヤレス計測システムおよびワイヤレス通信機器の動作モード変更方法 - Google Patents
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Description
第1の問題点は、本当に必要なときのみ動作周期を短くすることが難しく、本来は動作周期の変更が不要な状況でも動作周期を短くしてしまう可能性があることである。特許文献1に開示されたワイヤレス通信機器では、測定データの変化率が設定変化率を超えるとき、低速送信制御から高速送信制御に変更するようにしている。このような動作周期の変更制御では、計測ノイズの影響などにより測定データの変化率が設定変化率を上回るような状況が発生しただけでも、高速送信制御に変更してしまう可能性がある。
第1、第2の問題点の結果として、特許文献1に開示されたワイヤレス通信機器では、電池寿命が想定外で短くなる可能性があった。
また、本発明は、高速送信モードへの変更後にワイヤレス通信機器を通常の動作モードに確実に戻すことができるワイヤレス計測システムおよびワイヤレス通信機器の動作モード変更方法を提供することを目的とする。
また、本発明のワイヤレス計測システムは、状態量を計測し、計測したデータを上位の情報処理機器に無線回線を介して送信するワイヤレス通信機器と、このワイヤレス通信機器から受信したデータに基づいて状態量の管理を行う前記情報処理機器と、前記状態量を制御する制御機器とを有し、前記情報処理機器は、制御の設定値SPの変更に応じて前記ワイヤレス通信機器の動作モードを高速送信モードに変更させる動作モード変更指示手段を備え、前記ワイヤレス通信機器は、前記情報処理機器から無線回線を介して指示を受ける動作指示受信手段と、前記情報処理機器からの指示に応じて自機器の動作モードを高速送信モードに変更する動作モード変更手段とを備え、前記情報処理機器の動作モード変更指示手段は、前記ワイヤレス通信機器の動作モードを高速送信モードに変更させる指示を前記ワイヤレス通信機器に送信すると同時に、前記ワイヤレス通信機器の高速送信モードにおける動作回数の指示値を前記ワイヤレス通信機器に送信し、前記ワイヤレス通信機器の動作モード変更手段は、前記高速送信モードへの変更後に自機器の動作回数が前記動作回数指示値で指定された動作回数に達したときに、自機器の動作モードを通常時の動作モードに戻すことを特徴とするものである。
また、本発明のワイヤレス通信機器の動作モード変更方法は、ワイヤレス通信機器から受信したデータを管理する情報処理機器が、制御機器による状態量制御の設定値SPの変更に応じて前記ワイヤレス通信機器の動作モードを高速送信モードに変更させる動作モード変更指示手順と、状態量を計測し、計測したデータを前記情報処理機器に無線回線を介して送信する前記ワイヤレス通信機器が、前記情報処理機器から無線回線を介して指示を受ける動作指示受信手順と、前記ワイヤレス通信機器が、前記情報処理機器からの指示に応じて自機器の動作モードを高速送信モードに変更する動作モード変更手順とを備え、前記動作モード変更指示手順は、前記ワイヤレス通信機器の動作モードを高速送信モードに変更させる指示を前記ワイヤレス通信機器に送信すると同時に、前記ワイヤレス通信機器の高速送信モードにおける動作回数の指示値を前記ワイヤレス通信機器に送信する手順を含み、前記動作モード変更手順は、前記高速送信モードへの変更後に前記ワイヤレス通信機器の動作回数が前記動作回数指示値で指定された動作回数に達したときに、前記ワイヤレス通信機器の動作モードを通常時の動作モードに戻す手順を含むことを特徴とするものである。
ワイヤレス計測システムを状態量の計測とその状態量の制御を行う制御系に適用するのであれば、設定値SPの変更に伴って状態量に過渡状態が発生する。通常の設定値SPの変更というものは、予めオペレータにより設計されている場合や、オペレータの臨機応変な操作など、オペレータの意思が何らかの形で反映されているはずである。したがって、設定値SPの変更に連動した親ノード(情報処理機器)からの指示により自動的にワイヤレス通信機器を高速送信モードに変更させるように構成すれば、実質的にオペレータの意図を反映して、かつオペレータに余計な手間をかけさせずに高速送信モードに変更できることに、発明者は着眼した。
上記のように、実質的にオペレータの意図を反映してワイヤレス通信機器を高速送信モードに変更するのであれば、親ノードからの指示でワイヤレス通信機器が動作するように構成されなければならない。この場合、低速送信モードに戻す指示も親ノードから行うのが自然な形と考えられるが、誤操作や誤動作あるいは電波障害などにより、低速送信モードに戻し損なう危険性も考えられる。そこで、高速送信モードの場合(標準の動作周期より短い動作周期で動作する場合)、規定された動作回数を実行するだけに留め、ワイヤレス通信機器側で積極的に低速送信モード(標準の動作周期)に自動復帰させるように構成すれば、確実に低速送信モードに戻せることに想到した。
ワイヤレス計測システムを状態量の計測とその状態量の制御を行う制御系に適用するのであれば、設定値SPの変更幅に応じて、過渡状態が継続する時間を大雑把に予測できる。したがって、設定値SPの変更に連動してワイヤレス通信機器を高速送信モードに変更させるのと同時に、高速送信モードでの動作回数をワイヤレス通信機器に送信することで、必要な時間だけ高速送信モードを維持できるようになる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。図1は本発明の第1の実施の形態に係るワイヤレス計測システムの構成を示すブロック図である。本実施の形態は、上記発明の原理1、発明の原理2に基づくものである。
ワイヤレス計測システムは、親ノードである情報処理機器1と、リーフノードであるワイヤレス通信機器2と、制御機器3と、オペレータが設定値SPを設定するためのHMI(ヒューマンマシンインターフェース)4とから構成される。なお、本実施の形態では、ワイヤレス通信機器2では状態量を計測しながらも、制御機器3では状態量を制御するのであるから、本システムはワイヤレス計測システムであると同時に、状態量の制御システムであることは言うまでもない。
動作処理部22は、センサ部から動作周期毎に計測データを取得し、取得した計測データを通信部20を介して情報処理機器1に無線送信する。
情報処理機器1の動作モード判定部11は、例えばオペレータの操作によって設定値入力部10に入力される設定値SPが変更された場合(図2ステップS100においてYES)、ワイヤレス通信機器2の動作モードを高速送信モードに変更させる動作モード変更指示情報を、通信部12を介してワイヤレス通信機器2に無線送信する(ステップS101)。
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。図4は本発明の第2の実施の形態に係るワイヤレス計測システムの構成を示すブロック図であり、図1と同一の構成には同一の符号を付してある。本実施の形態は、上記発明の原理1、発明の原理2、発明の原理3に基づくものである。
本実施の形態のワイヤレス計測システムは、情報処理機器1aと、ワイヤレス通信機器2aと、制御機器3と、HMI4とから構成される。
ワイヤレス通信機器2aは、通信部20と、動作モード判定部21aと、動作処理部22と、動作回数記憶部23と、電池24とから構成される。
Kx=K0|ΔSP|/SP0 ・・・(1)
次に、本発明の第3の実施の形態について説明する。第1、第2の実施の形態では、ワイヤレス通信機器2,2aの動作モードを高速送信モード、低速送信モードというように規定したが、標準の動作周期を予め規定しておいて、設定値SPの変更に連動して任意の動作周期を情報処理機器から指示するように構成してもよい。すなわち、標準の動作周期である標準送信モードがあり、標準の動作周期よりも短い任意の動作周期になっている場合を高速送信モードとし、標準の動作周期よりも長い任意の動作周期になっている場合を低速送信モードとする。図7は本発明の第3の実施の形態に係るワイヤレス計測システムの構成を示すブロック図であり、図1と同一の構成には同一の符号を付してある。本実施の形態は、上記発明の原理1、発明の原理2に基づくものである。
本実施の形態のワイヤレス計測システムは、情報処理機器1bと、ワイヤレス通信機器2bと、制御機器3と、HMI4とから構成される。
ワイヤレス通信機器2bは、通信部20と、動作モード判定部21bと、動作処理部22と、動作回数記憶部23と、電池24とから構成される。
Tx=T0SP0/|ΔSP| ・・・(2)
同様に、第1〜第3の実施の形態のワイヤレス通信機器2,2a,2bの通信部20および電池24を除く構成は、CPUおよび記憶装置を備えたコンピュータと、これらのハードウェア資源を制御するプログラムによって実現することができる。ワイヤレス通信機器2,2a,2bのCPUは、記憶装置に格納されたプログラムに従って第1〜第3の実施の形態で説明した処理を実行する。
Claims (6)
- 状態量を計測し、計測したデータを上位の情報処理機器に無線回線を介して送信するワイヤレス通信機器と、このワイヤレス通信機器から受信したデータに基づいて状態量の管理を行う前記情報処理機器と、前記状態量を制御する制御機器とを有し、
前記情報処理機器は、
制御の設定値SPの変更に応じて前記ワイヤレス通信機器の動作モードを高速送信モードに変更させる動作モード変更指示手段を備え、
前記ワイヤレス通信機器は、
前記情報処理機器から無線回線を介して指示を受ける動作指示受信手段と、
前記情報処理機器からの指示に応じて自機器の動作モードを高速送信モードに変更する動作モード変更手段とを備え、
前記ワイヤレス通信機器の動作モード変更手段は、前記高速送信モードへの変更後に自機器の動作回数が規定動作回数に達したときに、自機器の動作モードを通常時の動作モードに戻すことを特徴とするワイヤレス計測システム。 - 状態量を計測し、計測したデータを上位の情報処理機器に無線回線を介して送信するワイヤレス通信機器と、このワイヤレス通信機器から受信したデータに基づいて状態量の管理を行う前記情報処理機器と、前記状態量を制御する制御機器とを有し、
前記情報処理機器は、
制御の設定値SPの変更に応じて前記ワイヤレス通信機器の動作モードを高速送信モードに変更させる動作モード変更指示手段を備え、
前記ワイヤレス通信機器は、
前記情報処理機器から無線回線を介して指示を受ける動作指示受信手段と、
前記情報処理機器からの指示に応じて自機器の動作モードを高速送信モードに変更する動作モード変更手段とを備え、
前記情報処理機器の動作モード変更指示手段は、前記ワイヤレス通信機器の動作モードを高速送信モードに変更させる指示を前記ワイヤレス通信機器に送信すると同時に、前記ワイヤレス通信機器の高速送信モードにおける動作回数の指示値を前記ワイヤレス通信機器に送信し、
前記ワイヤレス通信機器の動作モード変更手段は、前記高速送信モードへの変更後に自機器の動作回数が前記動作回数指示値で指定された動作回数に達したときに、自機器の動作モードを通常時の動作モードに戻すことを特徴とするワイヤレス計測システム。 - 請求項2記載のワイヤレス計測システムにおいて、
前記情報処理機器は、さらに、前記設定値SPの変更幅に応じた前記ワイヤレス通信機器の高速送信モードにおける動作回数を算出する動作回数算出手段を備え、
前記情報処理機器の動作モード変更指示手段は、前記動作回数算出手段で算出された動作回数の指示値を前記ワイヤレス通信機器に送信することを特徴とするワイヤレス計測システム。 - ワイヤレス通信機器から受信したデータを管理する情報処理機器が、制御機器による状態量制御の設定値SPの変更に応じて前記ワイヤレス通信機器の動作モードを高速送信モードに変更させる動作モード変更指示手順と、
状態量を計測し、計測したデータを前記情報処理機器に無線回線を介して送信する前記ワイヤレス通信機器が、前記情報処理機器から無線回線を介して指示を受ける動作指示受信手順と、
前記ワイヤレス通信機器が、前記情報処理機器からの指示に応じて自機器の動作モードを高速送信モードに変更する動作モード変更手順とを備え、
前記動作モード変更手順は、前記高速送信モードへの変更後に前記ワイヤレス通信機器の動作回数が規定動作回数に達したときに、前記ワイヤレス通信機器の動作モードを通常時の動作モードに戻す手順を含むことを特徴とするワイヤレス通信機器の動作モード変更方法。 - ワイヤレス通信機器から受信したデータを管理する情報処理機器が、制御機器による状態量制御の設定値SPの変更に応じて前記ワイヤレス通信機器の動作モードを高速送信モードに変更させる動作モード変更指示手順と、
状態量を計測し、計測したデータを前記情報処理機器に無線回線を介して送信する前記ワイヤレス通信機器が、前記情報処理機器から無線回線を介して指示を受ける動作指示受信手順と、
前記ワイヤレス通信機器が、前記情報処理機器からの指示に応じて自機器の動作モードを高速送信モードに変更する動作モード変更手順とを備え、
前記動作モード変更指示手順は、前記ワイヤレス通信機器の動作モードを高速送信モードに変更させる指示を前記ワイヤレス通信機器に送信すると同時に、前記ワイヤレス通信機器の高速送信モードにおける動作回数の指示値を前記ワイヤレス通信機器に送信する手順を含み、
前記動作モード変更手順は、前記高速送信モードへの変更後に前記ワイヤレス通信機器の動作回数が前記動作回数指示値で指定された動作回数に達したときに、前記ワイヤレス通信機器の動作モードを通常時の動作モードに戻す手順を含むことを特徴とするワイヤレス通信機器の動作モード変更方法。 - 請求項5記載のワイヤレス通信機器の動作モード変更方法において、
前記情報処理機器が、さらに、前記設定値SPの変更幅に応じた前記ワイヤレス通信機器の高速送信モードにおける動作回数を算出する動作回数算出手順を備え、
前記動作モード変更指示手順は、前記動作回数算出手順で算出された動作回数の指示値を前記ワイヤレス通信機器に送信する手順を含むことを特徴とするワイヤレス通信機器の動作モード変更方法。
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