JP7375481B2 - 太陽光発電パネルの汚れ評価方法及び太陽光発電パネルの汚れ評価システム - Google Patents
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Description
以下、本発明の実施形態の概要を列記して説明する。
このような汚れ評価方法では、遮光板を受光面に被せた状態で、孔に光沢計を通して光沢度を測定することにより、光沢計の周囲から外乱光が光沢計に入り込むことによる測定誤差の発生を抑制することができる。これにより、光沢度を用いて受光面の汚れを簡易且つ正確に定量評価することができる。
モジュールの受光面全体に、受光面を成す集光部の自重による僅かな撓みがあると、雨水がモジュールの表面の下半分に溜まりやすく、汚れも下半分に付着しやすい。従って、下半分を光沢度の測定対象とすることが好ましい。
モジュールの受光面全体に、受光面を成す集光部の自重による上下左右の僅かな撓みがあると、雨水がモジュールの表面の中央に溜まりやすく、汚れも中央に付着しやすい。従って、中央を光沢度の測定対象としてもよい。
このような汚れ評価システムでは、遮光板を受光面に被せた状態で、孔に通した光沢計によって光沢度を測定することにより、光沢計の周囲から外乱光が光沢計に入り込むことによる測定誤差の発生を抑制することができる。これにより、光沢度を用いて受光面の汚れを簡易且つ正確に定量評価することができる。
この場合、遮光板をモジュールに合わせて被せれば、孔がモジュールの下半分にくるようにすることができる。従って、モジュールの下半分の光沢度を測定することが容易である。
この場合、遮光板をモジュールに合わせて被せれば、孔は自然に、モジュールの中央にくる。従って、モジュールの中央の光沢度を測定することが容易である。
この場合、孔の内壁と光沢計との隙間から外乱光が光沢計に入り込むことによる測定誤差の発生を抑制することができる
樹脂製とすることにより、軽量で取り扱い容易であり、受光面を傷つけることもない。軟質の樹脂を選択すれば、受光面に多少の凹凸があっても、受光面との間に隙間が生じないように押し当てることができる。
これにより、発光素子からの入射角度及び受光素子への反射角度を、受光面の汚れの評価に適した角度にすることができ、正確に受光面の汚れを評価することができる。
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施形態の詳細を説明する。本実施形態では、集光型太陽光発電パネルにおける受光面の汚れを定量評価する方法について説明する。
以下、本実施形態に係る集光型太陽光発電装置の構成について説明する。
図2は、モジュール1Mの構成の一例を示す斜視図である。本例では、モジュール1Mを集光型の太陽光発電モジュールとしている。図において、モジュール1Mは、例えば金属製で長方形の平底容器状の筐体31と、その上に蓋のように取り付けられる集光部32と、を備えている。集光部32は、透明なガラスの裏面に、マトリックス状に並ぶ複数のフレネルレンズ32fが設けられることにより構成されている。集光部32の表面32aは、太陽光を受ける受光面32aである。例えば図示の正方形(10個×14個)の区画の1つ1つが、集光レンズとしてのフレネルレンズ32fであり、太陽光を焦点位置に収束させることができる。
次に、本実施形態に係る太陽光発電パネルの汚れ評価システムの構成例を説明する。図4は、本実施形態に係る測定装置の構成及び使用方法の一例を示す斜視図である。
筐体44は、発光素子41、受光素子42、及び制御部43を収容する。
なお、「中央」とは、幾何学的な中心のみならず、その近傍も含む。また、下半分の「下」とは、例えば仰角90度(水平)未満の姿勢における上下に基づく。下半分の領域内のさらにどの位置か、といえば、例えば中央であるが、少なくとも下半分で測定すれば、測定値の信頼性は高められる。
光沢計40による測定値は、評価装置60に入力される。評価装置60は、測定値を処理し、モジュール1Mの受光面に付着した汚れを定量評価する。
以下、太陽光発電パネルの汚れ評価方法の具体的な一例について説明する。
発明者らは、本太陽光発電パネルの汚れ評価方法を評価する試験を実施した。
発明者らは、光沢計の設定角度20°、60°、85°のそれぞれについて、清掃前の集光型太陽光発電モジュールの受光面の光沢度を測定した。測定位置は、受光面32aの中央、下半分に限らず、外縁部を除く6箇所とし、またフレネルレンズの同心円の位置による影響も考慮して、フレネルレンズ32fの中心位置(32Cとする。)、角部(32Tとする。)、及び外側部位(32Eとする。)のそれぞれとした。
発明者らは、汚れの状態、即ち透光版である集光部の透過率が様々な集光型太陽光発電モジュールに対して、受光面の光沢度を測定した。本試験では、光沢計の設定角度を85°とし、測定位置は前述の6箇所とした。
なお、集光型太陽光発電パネルではなく、結晶シリコン型、薄膜シリコン型、化合物型、有機型等の非集光型の太陽光発電パネルに対して上記の実施形態に係る汚れの評価方法を適用してもよい。
以上のように、本実施形態に係る太陽光発電パネルの汚れ評価方法は、モジュール1Mの受光面32aに、不透明な板状部材で一部に孔51が形成されている遮光板50を被せた状態で、孔51に光沢計40を通して受光面32aに対向させるステップと、光沢計40によって受光面32aの光沢度を測定するステップと、光沢計40によって測定された光沢度に基づいて受光面32aに付着した汚れを定量評価するステップと、を有する。
なお、今回開示された実施の形態は全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
1 アレイ
2 支持装置
1M 集光型太陽光発電モジュール
21 支柱
22 基礎
23 軸駆動部
24 水平軸
31 筐体
31b 底面
32 集光部
32a 受光面
32f フレネルレンズ
32M 測定位置
32C 中心位置
32T 角部
32E 外側部位
33 フレキシブルプリント配線板
34 セルパッケージ
35 2次レンズ
36 保護板
37 遮蔽板
37a 開口
38 セル
39 樹脂
400 測定装置
40 光沢計
40a 測定窓
40b 当接部
41 発光素子
42 受光素子
43 制御部
44 筐体
50 遮光板
51 取付穴
60 評価装置
61 プロセッサ
62 一過性メモリ
63 非一過性メモリ
64 入力部
65 表示部
700 評価システム
Ax 光軸
As 入射方向
R 受光部
Claims (9)
- 太陽光発電パネルを構成するモジュールの受光面に、不透明な板状部材で一部に孔が形成されている遮光板を被せた状態で、前記孔に光沢計を通して前記受光面に対向させるステップと、
前記光沢計によって前記受光面の光沢度を測定するステップと、
前記光沢計によって測定された前記光沢度に基づいて前記受光面に付着した汚れを定量評価するステップと、
を有する、太陽光発電パネルの汚れ評価方法。 - 前記光沢計を対向させる前記受光面の位置は、前記モジュールが仰角90度未満の姿勢を取った場合における前記モジュールの下半分の領域内にある請求項1に記載の、太陽光発電パネルの汚れ評価方法。
- 前記光沢計を対向させる前記受光面の位置は、前記モジュールの中央である請求項1に記載の、太陽光発電パネルの汚れ評価方法。
- 不透明な板状部材であって一部に孔が形成されており、太陽光発電パネルを構成するモジュールの受光面に被せられる遮光板と、
前記孔に装着され前記受光面に対向させた状態で、前記受光面の光沢度を測定する光沢計と、
前記光沢計によって測定された前記光沢度に基づいて前記受光面に付着した汚れを定量評価する評価装置と、
を備える、太陽光発電パネルの汚れ評価システム。 - 前記遮光板の外形は、前記モジュールの輪郭形状に合致し、前記孔は前記モジュールが仰角90度未満の姿勢を取った場合における前記モジュールの下半分の領域に対応する位置に形成されている、請求項4に記載の、太陽光発電パネルの汚れ評価システム。
- 前記遮光板の外形は、前記モジュールの輪郭形状に合致し、前記孔は前記遮光板の中央に形成されている、請求項4に記載の、太陽光発電パネルの汚れ評価システム。
- 前記孔の内形は、前記光沢計の外形と合致している、請求項4から請求項6のいずれか1項に記載の、太陽光発電パネルの汚れ評価システム。
- 前記遮光板は樹脂製である請求項4から請求項7のいずれか1項に記載の、太陽光発電パネルの汚れ評価システム。
- 前記光沢計は前記受光面に対して所定の入射角で投光する発光素子及び所定の反射角で受光する受光素子を含み、前記入射角及び前記反射角は、60°以上90°未満である、
請求項4から請求項8のいずれか1項に記載の太陽光発電パネルの汚れ評価システム。
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