JP7372686B2 - Trk阻害剤としてのヘテロ環化合物 - Google Patents

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Description

本発明は、TRK阻害剤としての、化合物、それを含む医薬組成物、およびそれらの使用、に関する。より詳細には、本発明は、TRK阻害剤としての新規化合物、その化合物を含む医薬組成物、および腫瘍などのTRK媒介性疾患を治療または予防するために化合物を適用する方法、を提供する。本発明はまた、以下に記載される化合物の製造方法に関する。
TRK(トロポミオシン受容体キナーゼ(tropomyosin receptor kinase))は、多くの組織に存在する神経栄養受容体のチロシンキナーゼであり、細胞の増殖と生存におけるさまざまなダウンストリームプロセスを活性化する。TRKプロトオンコジーンファミリーには、TRK A、BおよびCの3つのメンバーがあり、それぞれ、NTRK1、NTRK2、およびNTRK3によってコードされる。神経栄養因子とTRKタンパク質の結合は、受容体の二量体化、リン酸化、および、Ras/MAPK、PI3K/Akt、およびPLCγ経路などのダウンストリームシグナル伝達経路の活性化をもたらし、これらは、細胞の増殖、分化、代謝、アポトーシスを調節する(Brodeur G. M., Minturn J. e., Ho R, et al. Clinical cancer research, 2009, 15, 3244-50)。キナーゼ融合のゲノム解析により、NTRK遺伝子融合は、神経膠腫、肝胆道癌、甲状腺乳頭癌、結腸癌、非小細胞肺癌、頭頸部扁平上皮癌、膵臓癌、肉腫。および黒色腫などのさまざまな癌で発生することが確認されている(Khotskaya, Y. B. et al. Pharmacology & Therapeutics, 2017, 173, 58-66)。TRK阻害剤は、NTRK融合タンパク質によって引き起こされるさまざまな腫瘍の治療に使用することができ、TRK阻害剤の研究開発は、大きな可能性を秘め、幅広い市場予想がある。TRK阻害剤ラロトレクチニブ(loxo-101)の初期の臨床試験では、38人の患者(76%)に客観的効果がみられ、6人の患者(12%)が完全寛解して、既存の方法では腫瘍を検出できなかった。これらの患者のうち、30人の患者が1年以上寛解していた(米国臨床腫瘍学会年次総会2017)。しかしながら、継続的な薬剤投与による標的変異は薬剤耐性をもたらす。NTRK1 G595RおよびG667C変異など、NTRK変異を伴う症例が臨床的に発見されている(Russo, M. et al., Cancer discovery, 2016, 6 (1), 36-44)。したがって、副作用が少なく、TRK変異に対しても有効な、より活性の高いTRK阻害剤の開発が必要とされている。
本発明の目的は、TRK阻害剤として使用可能な、式I:
Figure 0007372686000001

[式中、
は、-NRC(O)-、-NRCON(R)-、-NRS(O)-、および-NRS(O)N(R)-から選択され、このNRは、R、R、Rにより置換された窒素含有ヘテロアリールに結合し;好ましくは、Lは、-NRC(O)-、および-NRCON(R)-から選択され、このNRは、R、R、Rにより置換された窒素含有ヘテロアリールに結合し;さらに好ましくは、Lは、NRCON(R)-から選択され、このNRは、R、R、Rにより置換された窒素含有ヘテロアリールに結合し;
は、C1-C8アルキレン、C2-C8アルケニレン、C2-C8アルキニレン、およびC3-C8シクリレンから選択され、ここで、該アルキレン、アルケニレン、アルキニレンおよびシクリレンは、任意に1つ以上のG1により置換されていてもよく;好ましくは、Lは、C1-C6アルキレン、およびC2-C6アルケニレンから選択され、これらは任意に1つ以上のG1により置換されていてもよく;より好ましくは、Lは、C1-C4アルキレンから選択され、これらは任意に1つ以上のG1により置換されていてもよく;
は、単結合、-O-、および-N(R)-から選択され;好ましくは、Lは、単結合、および-O-から選択され;さらに好ましくは、Lは-O-であり;
、R、Rは、それぞれ独立して、水素、ハロゲン、シアノ、C1-C8アルキル、C3-C8シクリル、3~8員のヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、ホルミル、-NR、-C(O)R10、カルボキシル、アルケニル、アルキニル、-OR10、-OC(O)NR、-C(O)OR10、-C(O)NR、-NR11C(O)R10、-NR11C(O)NR、-S(O)mR10、-NR11S(O)mR10、-SR10、-S(O)mNR、および-NR11S(O)mNRから選択され、ここで、該アルキル、シクリル、ヘテロシクリル、アリール、またはヘテロアリールは、任意に、ハロゲン、シアノ、C1-C8アルキル、C3-C8シクリル、3~8員のヘテロシクリル、-OR12、-NR1314、-OC(O)NR1314、-C(O)OR12、-C(O)R12、-C(O)NR1314、-NR15C(O)R12、-NR15C(O)NR1314、-S(O)mR12、-NR15S(O)mR12、-SR12、-S(O)mNR1314、および-NR15S(O)mNR1314から選択される1つ以上の置換基により置換されていてもよく;好ましくは、RおよびRはともに、水素であり;より好ましくは、R、R、Rはすべて、水素であり;
は、水素、ハロゲン、シアノ、C1-C8アルキル、C3-C8シクリル、3~8員のヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、ホルミル、-C(O)R10、カルボキシル、アルケニル、アルキニル、-OR10、-NR、-OC(O)NR、-C(O)OR10、-C(O)NR、-NRC(O)R10、-NR10C(O)NR、-S(O)mR10、-NRS(O)mR10、-SR10、-S(O)mNR、および-NR10S(O)mNRから選択され;好ましくは、Rは、水素、ハロゲンから選択され;より好ましくは、Rは、水素、またはフッ素であり;
は、水素、ハロゲン、シアノ、C1-C8アルキル、C3-C8シクリル、3~8員のヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、ホルミル、-C(O)R10、カルボキシル、アルケニル、アルキニル、-OR10、-NR、-OC(O)NR、-C(O)OR10、-C(O)NR、-NRC(O)R10、-NR10C(O)NR、-S(O)mR10、-NRS(O)mR10、-SR10、-S(O)mNR、および-NR10S(O)mNRから選択され;好ましくは、Rは、水素、ハロゲン、C1-C6アルキル、およびC3-C6シクリルから選択され;より好ましくは、Rは、水素、ハロゲン、C1-C4アルキル、およびC3-C6シクリルから選択され;さらに好ましくは、Rは、水素、およびハロゲンから選択され;もっと好ましくは、Rは、フッ素であり;
、R、Rは、それぞれ独立して、水素、C1-C8アルキル、C1-C8ハロアルキル、ヘテロアルキル、C3-C8シクリル、3~8員の単環式ヘテロシクリル、単環式アリール、単環式ヘテロアリール、アルケニル、およびアルキニルから選択され;好ましくは、R、R、Rは、それぞれ独立して、水素、C1-C6アルキル、およびC1-C6ハロアルキルから選択され;より好ましくは、R、R、Rは、それぞれ独立して、水素、C1-C4アルキル、およびC1-C4ハロアルキルから選択され;さらに好ましくは、R、R、Rは、それぞれ独立して、水素、およびC1-C4アルキルから選択され;
G1は、ハロゲン、シアノ、C1-C8アルキル、C3-C8シクリル、3~8員のヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、ホルミル、-NR、-C(O)R10、カルボキシル、アルケニル、アルキニル、-OR10、-OC(O)NR、-C(O)OR10、-C(O)NR、-NR11C(O)R10、-NR11C(O)NR、-S(O)mR10、-NR11S(O)mR10、-SR10、-S(O)mNR、および-NR11S(O)mNRから選択され;好ましくは、G1は、ハロゲン、C1-C6アルキル、-OR10、-NRから選択され;より好ましくは、G1は、ハロゲン、C1-C4アルキル、-OR10、-NRから選択され、ここで該アルキルは、任意に、ハロゲン、-OR16、-NR1314から選択される1つ以上の置換基により置換されていてもよく;2つのG1が、同じ炭素原子または隣接の2つの炭素原子と結合する場合、2つのG1が、結合した該炭素原子と一緒に3~8員のシクリル、好ましくは3~6員のシクロアルキルを形成してもよく、形成した該シクロアルキルは、任意に、ハロゲン、OR16、および-NR1314から選択される1つ以上の置換基により置換されていてもよく;
、R、R10、R11、R12、R13、R14、R15、R16は、それぞれ独立して、水素、C1-C8アルキル、C1-C8ハロアルキル、ヘテロアルキル、C3-C8シクリル、3~8員の単環式ヘテロシクリル、単環式ヘテロアリール、単環式アリール、アルケニル、およびアルキニルからなる群から選択され、ここで、R、およびR、R13、およびR14は、3~7員のヘテロシクリルを形成してもよく;および、
mは、1または2であり;
ただし、以下の化合物(1)~(7):
Figure 0007372686000002
は、除かれる。]
により示される化合物、およびその異性体、プロドラッグ、溶媒和物、安定同位体誘導体、またはそれらの薬学的に許容される塩、を提供することである。
本発明の好ましい実施形態において、
が、-NRC(O)-、-NRCON(R)-、-NRS(O)-、および-NRS(O)N(R)-から選択され、このNRは、R、R、Rにより置換された窒素含有ヘテロアリールに結合し;
が、C1-C6アルキレン、C2-C6アルケニレン、C2-C6アルキニレン、およびC3-C6シクリレンから選択され、ここで、該アルキレン、アルケニレン、アルキニレン、およびシクリレンは、任意に、1つ以上のG1により置換されていてもよく;
が、単結合、および-O-から選択され;
、R、Rが、それぞれ独立して、水素、ハロゲン、C1-C6アルキル、C3-C6シクリル、3~6員のヘテロシクリル、アリール、およびヘテロアリールから選択され、ここで、該アルキル、シクリル、ヘテロシクリル、アリール、またはヘテロアリールは、任意に、ハロゲン、シアノ、C1-C6アルキル、C3-C6シクリル、および3~6員のヘテロシクリルから選択される1つ以上の置換基により置換されていてもよく;
が、水素、ハロゲン、-NR、-OR10から選択され;
が、水素、ハロゲン、C1-C6アルキル、およびC3-C6シクリルから選択され;
、Rが、それぞれ独立して、水素、C1-C6アルキル、C1-C6ハロアルキルから選択され;
G1が、ハロゲン、C1-C6アルキル、-NR、-OR10から選択され、ここで、該アルキルは、任意に、ハロゲン、-NR1112、-OR16から選択される1つ以上の置換基により置換されていてもよく;
、R、R10、R11、R12、およびR16が、それぞれ独立して、水素、C1-C6アルキル、およびC1-C6ハロアルキルから選択され;および、
mは、1または2であり;
ただし、以下の化合物(1)~(7):
Figure 0007372686000003
は、除かれる、上記の一般式Iで示される化合物、その異性体、プロドラッグ、溶媒和物、安定同位体誘導体、またはそれらの薬学的に許容される塩、が提供される。
本発明の他の好ましい実施形態において、
が、-NRC(O)-、および-NRCON(R)-から選択され、ここで、NRが、R、R、Rにより置換された窒素含有ヘテロアリールに結合し;
が、C1-C6アルキレン、C2-C6アルケニレン、C2-C6アルキニレン、およびC3-C6シクリレンから選択され、ここで、該アルキレン、アルケニレン、アルキニレン、およびシクリレンは、任意に、1つ以上のG1により置換されていてもよく;
が、単結合、および-O-から選択され;
、R、Rが、それぞれ独立して、水素、ハロゲン、C1-C4アルキル、C4-C6シクリル、4~6員のヘテロシクリルから選択され、ここで、該アルキル、シクリル、およびヘテロシクリルは、任意に、ハロゲンから選択される1つ以上の置換基により置換されていてもよく;
が、水素、ハロゲン、-NR、-OR10から選択され;
が、水素、ハロゲン、C1-C6アルキル、およびC3-C6シクリルから選択され;
、Rが、それぞれ独立して、水素、C1-C6アルキル、C1-C6ハロアルキルから選択され;
G1が、ハロゲン、C1-C6アルキル、-NR、-OR10から選択され、ここで、該アルキルは、任意に、ハロゲン、-NR1112、-OR16から選択される1つ以上の置換基により置換されていてもよく;
、R、R10、R11、R12、およびR16が、それぞれ独立して、水素、C1-C6アルキル、およびC1-C6ハロアルキルから選択され;
ただし、以下の化合物(1)~(7):
Figure 0007372686000004
は、除かれる、上記の一般式Iで示される化合物、その異性体、プロドラッグ、溶媒和物、安定同位体誘導体、またはそれらの薬学的に許容される塩、が提供される。
本発明の他の好ましい実施形態において、
が、-NRCON(R)-から選択され、このNRが、R、R、Rにより置換された窒素含有ヘテロアリールに結合し;
が、C1-C4アルキレン、C2-C4アルケニレン、C2-C4アルキニレン、およびC3-C4シクリレンから選択され、ここで、該アルキレン、アルケニレン、アルキニレン、およびシクリレンは、任意に、1つ以上のG1により置換されていてもよく;
が、単結合、および-O-から選択され;
、R、Rが、それぞれ独立して、水素、ハロゲン、およびC1-C4アルキルから選択され、ここで、該アルキルは、任意に、ハロゲンから選択される1つ以上の置換基により置換されていてもよく;
が、水素、ハロゲン、-NR、-OR10から選択され;
が、水素、ハロゲン、C1-C6アルキル、およびC3-C6シクリルから選択され;
、Rが、それぞれ独立して、水素、C1-C6アルキル、C1-C6ハロアルキルから選択され;
G1が、ハロゲン、C1-C6アルキル、-NR、-OR10から選択され、ここで、該アルキルは、任意に、ハロゲン、-NR1112、-OR16から選択される1つ以上の置換基により置換されていてもよく;
、R、R10、R11、R12、およびR16が、それぞれ独立して、水素、C1-C6アルキル、およびC1-C6ハロアルキルからなる群から選択され;
ただし、以下の化合物(1)~(5):
Figure 0007372686000005
は、除かれる、上記の一般式Iで示される化合物、その異性体、プロドラッグ、溶媒和物、安定同位体誘導体、またはそれらの薬学的に許容される塩、が提供される。
本発明の他の好ましい実施形態において、
が、-NRCON(R)-から選択され、このNRが、R、R、Rにより置換された窒素含有ヘテロアリールに結合し;
が、C1-C4アルキレン、およびC2-C4アルケニレンから選択され、ここで、該アルキレン、およびアルケニレンは、任意に、1つ以上のG1により置換されていてもよく;
が、単結合、および-O-から選択され;
、R、Rが、それぞれ独立して、水素、ハロゲン、およびC1-C4アルキルから選択され、ここで、該アルキルは、任意に、ハロゲンから選択される1つ以上の置換基により置換されていてもよく;
が、水素、ハロゲン、-NR、-OR10から選択され;
が、水素、ハロゲン、C1-C4アルキル、およびC3-C6シクリルから選択され;
、Rが、それぞれ独立して、水素、C1-C4アルキル、C1-C4ハロアルキルから選択され;
G1が、ハロゲン、C1-C4アルキル、-NR、-OR10から選択され、ここで、該アルキルは、任意に、ハロゲン、-NR1112、-OR16から選択される1つ以上の置換基により置換されていてもよく;
、R、R10、R11、R12、およびR16が、それぞれ独立して、水素、C1-C4アルキル、C1-C4ハロアルキルから選択され;
ただし、以下の化合物(1)~(5):
Figure 0007372686000006
は、除かれる、上記の一般式Iで示される化合物、その異性体、プロドラッグ、溶媒和物、安定同位体誘導体、またはそれらの薬学的に許容される塩、が提供される。
本発明の他の好ましい実施形態において、
が、-NRCON(R)-から選択され、このNRが、R、R、Rにより置換された窒素含有ヘテロアリールに結合し;
が、C1-C4アルキレンから選択され、ここで、該アルキレンは、任意に、1つ以上のG1により置換されていてもよく;
が、-O-であり;
、R、Rが、それぞれ独立して、水素、ハロゲン、およびC1-C4アルキルから選択され、ここで、該アルキルは、任意に、ハロゲンから選択される1つ以上の置換基により置換されていてもよく;
が、水素、ハロゲン、-NR、-OR10から選択され;
が、水素、ハロゲン、およびC1-C4アルキルから選択され;
、Rが、それぞれ独立して、水素、C1-C4アルキル、C1-C4ハロアルキルから選択され;
G1が、ハロゲン、C1-C4アルキル、-NR、-OR10から選択され、ここで、該アルキルは、任意に、ハロゲン、-NR1112、-OR16から選択される1つ以上の置換基により置換されていてもよく;
、R、R10、R11、R12、およびR16が、それぞれ独立して、水素、C1-C4アルキル、およびC1-C4ハロアルキルから選択され;
ただし、以下の化合物(1)~(4):
Figure 0007372686000007
は、除かれる、上記の一般式Iで示される化合物、その異性体、プロドラッグ、溶媒和物、安定同位体誘導体、またはそれらの薬学的に許容される塩、が提供される。
本発明の他の好ましい実施形態において、
が、-NRCON(R)-から選択され、このNRが、R、R、Rにより置換された窒素含有ヘテロアリールに結合し;
が、C1-C4アルキレンから選択され、ここで、該アルキレンは、任意に、1つ以上のG1により置換されていてもよく;
が、-O-であり;
、R、Rが、それぞれ独立して、水素、およびハロゲンから選択され;
が、水素、およびハロゲンから選択され;
が、水素、ハロゲン、およびC1-C4アルキルから選択され、および、Lのパラ位に配置され;
、Rが、それぞれ独立して、水素、およびC1-C4アルキルから選択され;
G1が、ハロゲン、C1-C4アルキルから選択され、ここで、該アルキルは、任意に、ハロゲン、-NR1112、-OR16から選択される1つ以上の置換基により置換されていてもよく;
11、R12、およびR16が、それぞれ独立して、水素、C1-C4アルキル、およびC1-C4ハロアルキルから選択され;
ただし、以下の化合物(1)~(4):
Figure 0007372686000008
は、除かれる、上記の一般式Iで示される化合物、その異性体、プロドラッグ、溶媒和物、安定同位体誘導体、またはそれらの薬学的に許容される塩、が提供される。
本発明の他の好ましい実施形態において、化合物が、下記の化合物:
Figure 0007372686000009
から選択されることを特徴とする、上記の一般式Iで示される化合物、その異性体、プロドラッグ、溶媒和物、安定同位体誘導体、またはそれらの薬学的に許容される塩、が提供される。
本発明は、さらに、上記の実施形態のいずれか1つの化合物、またはその異性体、プロドラッグ、溶媒和物、安定同位体誘導体、またはそれらの薬学的に許容される塩、および薬学的に許容される担体、希釈剤、賦形剤、を含む、医薬組成物、に関する。
本発明はまた、TRK媒介性疾患、例えば癌、特に、血液悪性腫瘍、肺癌、乳癌、卵巣癌、前立腺癌、膵臓癌、および神経膠腫など、の治療または予防のための医薬の製造における、上記の実施形態のいずれか1つの化合物、またはその異性体、プロドラッグ、溶媒和物、安定同位体誘導体、またはそれらの薬学的に許容される塩、の使用、または本発明による医薬組成物の使用、に関する。
本発明はまた、それを必要とする患者に、上記の実施形態のいずれか1つの治療有効量の化合物、またはその異性体、プロドラッグ、溶媒和物、安定同位体誘導体、またはそれらの薬学的に許容される塩、または本発明の医薬組成物を投与することを含む、TRK媒介性疾患(例えば腫瘍、特に、血液悪性腫瘍、肺癌、乳癌、卵巣癌、前立腺癌、膵臓癌、および神経膠腫)の治療または予防方法、に関する。
本発明の他の態様は、TRK媒介性疾患、例えば癌、特に、血液悪性腫瘍、肺癌、乳癌、卵巣癌、前立腺癌、膵臓癌、および神経膠腫など、の治療または予防に使用するための、本発明の実施形態のいずれか1つに記載された一般式Iで表される化合物、またはその異性体、プロドラッグ、溶媒和物、安定同位体誘導体、またはそれらの薬学的に許容される塩、またはそれらを含む医薬組成物、に関する。
本発明の他の態様は、腫瘍およびその他の疾患の治療および/または予防のための医薬としての、本発明の実施形態のいずれか1つに記載された一般式Iで表される化合物、またはその互変異性体、メソ体、ラセミ体、エナンチオマー、ジアステレオマー、またはそれらの混合物、またはそれらの薬学的に許容される塩、に関する。
本発明の好ましい化合物は、これに限定されるものではないが、以下のもの、およびその異性体、プロドラッグ、溶媒和物、安定同位体誘導体、またはそれらの薬学的に許容される塩、が挙げられる:
Figure 0007372686000010
本発明の一般式Iで表される化合物は、TRK阻害剤であり、そのため、本発明の一般式Iで表される化合物は、TRK媒介性疾患、例えば腫瘍、特に、血液悪性腫瘍、肺癌、乳癌、卵巣癌、前立腺癌、膵臓癌、脳神経膠腫、を治療または予防するために、用いることができる。
本発明は、さらに、本発明の一般式Iで表される化合物、またはその異性体、プロドラッグ、溶媒和物、安定同位体誘導体、またはそれらの薬学的に許容される塩、および薬学的に許容される担体、希釈剤または賦形剤、を含む、医薬組成物、に関する。
本発明の他の態様は、TRK媒介性疾患、例えば腫瘍、特に、血液悪性腫瘍、肺癌、乳癌、卵巣癌、前立腺癌、膵臓癌、および神経膠腫、を治療または予防するための医薬の製造における、本発明の実施形態のいずれか1つに記載された一般式Iで表される化合物、またはその異性体、プロドラッグ、溶媒和物、安定同位体誘導体、またはそれらの薬学的に許容される塩、または本発明の医薬組成物の、使用に関する。
本発明の他の態様は、腫瘍の治療および/または予防のための医薬の製造における、一般式Iで表される化合物、またはその互変異性体、メソ体、ラセミ体、エナンチオマー、ジアステレオマー、またはそれらの混合物、およびそれらの薬学的に許容される塩、またはそれらを含む医薬組成物、の使用、に関する。
本発明によれば、医薬は、これに限定されるものではないが、錠剤、カプセル、溶液、凍結乾燥製剤、注射剤などの剤形であり得る。
本発明の医薬製剤は、投与単位あたり所定量の有効成分を含む単位投与剤形で投与することができる。そのような単位は、例えば、治療される病気、投与方法、患者の年齢、体重および一般的症状、に応じて、例えば、0.5mg~1g、好ましくは1mg~700mg、特に好ましくは5mg~300mgの本発明の化合物を含み得る。製剤は、投与単位あたり所定量の有効成分を含む単位投与剤形で投与することができる。好ましい単位投与製剤は、上記のように、1日量、または分割された量、あるいはそれに対応する分割量で、有効成分を含むものである。さらに、そのような医薬製剤は、医薬分野で知られている方法を用いて製造することができる。
本発明の医薬製剤は、所望の適切な方法、例えば、経口(経口または舌下を含む)、直腸、鼻、局所(経口、舌下または経皮を含む)、膣、または非経口(皮下、筋肉内、静脈内または皮内を含む)などによる投与に適し得る。そのような製剤を、例えば、有効成分を1つ以上の賦形剤または1つ以上の補助剤と組み合わせることによって製造するために、医薬分野で知られているすべての方法を用いることができる。
本発明はまた、それを必要とする患者に、本発明の治療有効量の化合物、またはその異性体、プロドラッグ、溶媒和物、安定同位体誘導体、またはそれらの薬学的に許容される塩、または本発明の医薬組成物を投与することを含む、TRK媒介性疾患(例えば腫瘍、特に、血液悪性腫瘍、肺癌、乳癌、卵巣癌、前立腺癌、膵臓癌、神経膠腫)の治療または予防方法、に関する。
本発明の他の態様は、TRK媒介性疾患、例えば腫瘍、特に、血液悪性腫瘍、肺癌、乳癌、卵巣癌、前立腺癌、膵臓癌、および神経膠腫など、の治療または予防に使用するための、一般式Iで表される化合物、またはその異性体、プロドラッグ、溶媒和物、安定同位体誘導体、またはそれらの薬学的に許容される塩、またはそれらを含む医薬組成物、に関する。
本発明の他の態様は、腫瘍およびその他の疾患の治療および/または予防における使用のための、一般式Iで表される化合物、またはその互変異性体、メソ体、ラセミ体、エナンチオマー、ジアステレオマー、またはそれらの混合物、またはそれらの薬学的に許容される塩、に関する。
製造スキーム
本発明はさらに、該化合物の製造方法を提供する。
スキーム1
Figure 0007372686000011
これに対応して、各置換基は次のように定義される:
,R,Rは、それぞれ独立して、水素、ハロゲン、およびC1-C4アルキルから選択され;
は、水素、ハロゲン、-NR、-OR10から選択され;
は、水素、ハロゲン、C1-C4アルキル、およびC3-C6シクリルから選択され;
17は、水素、C1-C4アルキルから選択され;
は、C1-C4アルキレンから選択され、ここで、該アルキレンは、任意に、ハロゲン、C1-C4アルキル、-OR10、-NRから選択される1つ以上の置換基により置換されていてもよく、ここで、該アルキルは、任意に、ハロゲン、-NR1112、-OR16から選択される1つ以上の置換基により置換されていてもよく;
、R、R10、R11、R12およびR16は、それぞれ独立して、水素、C1-C4アルキル、およびC1-C4ハロアルキルから選択される。
工程1:
置換反応は、n-ブタノールまたはN,N-ジメチルアセトアミドなどの溶媒中で実施し、N,N-ジイソプロピルエチルアミンまたは1,8-ジアザビシクロウンデカ-7-エン(DBU)などを加え、マイクロウェーブまたは油浴などの加熱条件下、60~80℃で反応を行い、化合物(II)を得た。
工程2:
LGは、Cl、Br、Iなどのハロゲン、または、OTf、OTs、OMsなどの脱離基である。置換反応は、アセトニトリルなどの溶媒中で実施し、炭酸セシウムなどの塩基を加えた。反応は、マイクロウェーブまたは油浴などの加熱条件下、50~100℃で行い、化合物(III)を得た。
工程3:
LGは、Cl、Br、Iなどのハロゲン、または、OTf、OTs、OMsなどの脱離基である。置換反応は、N,N-ジメチルアセトアミドなどの溶媒中で実施し、同時に水素化ナトリウムなどの塩基を加え、0~25℃で反応を行って、化合物(IV)を得た。
工程4:
亜鉛粉末を、ニトロ基の還元における還元剤として使用した。飽和塩化アンモニウム溶液を加え、ジクロロメタンなどの溶媒中で0~25℃で反応を行って、化合物(V)を得た。
工程5:
tert-ブトキシカルボニル基の脱保護反応において、酸として、トリフルオロ酢酸を使用した。ジクロロメタンなどの溶媒中で0~25℃で反応を行って、化合物(VI)を得た。
工程6:
ジアミン(VI)のウレア形成反応において、N,N’-カルボニルジイミダゾールまたはN,N’-カルボニルジ(1,2,4-トリアゾール)を使用した。トリエチルアミンなどの塩基を加えることもあり、N,N-ジメチルホルムアミドなどの溶媒中で、室温、または油浴などの加熱条件下20~50℃で反応を行って、化合物(VII)を得た。
定義
特に断りがない限り、明細書および特許請求の範囲で使用する以下の用語は、以下に記載する意味を有する。
本明細書において、「Cx-Cy」との表現は、炭素原子の数の範囲を表し、ここで、xおよびyの両方が整数である。例えば、C3~C8シクリルは、3~8個の炭素原子を有するシクリル基を表し、C0~C2アルキルは、0~2個の炭素原子を有するアルキル基を表し、ここで、C0アルキルは、単結合を意味する。
本明細書において、「アルキル」との用語は、1~20個の炭素原子、例えば、1~18個の炭素原子、1~12個の炭素原子、1~8個の炭素原子、1~6個の炭素原子または1~4個の炭素原子、を有する直鎖および分枝の基を含む、飽和脂肪族炭化水素基を意味する。これに限定されるものではないが、例えば、メチル、エチル、n-プロピル、i-プロピル、n-ブチル、i-ブチル、t-ブチル、s-ブチル、n-ペンチル、1,1-ジメチルプロピル、1,2-ジメチルプロピル、2,2-ジメチルプロピル、1-エチルプロピル、2-メチルブチル、3-メチルブチル、n-ヘキシル、1-エチル-2-メチルプロピル、1,1,2-トリメチルプロピル、1,1-ジメチルブチル、1,2-ジメチルブチル、2,2-ジメチルブチル、1,3-ジメチルブチル、2-エチルブチル、およびその様々な分岐異性体など、が挙げられる。アルキルは、置換または非置換であり得る。
本明細書において、「アルケニル」との用語は、2~20個の炭素原子、例えば2~18個の炭素原子、2~12個の炭素原子、2~8個の炭素原子、2~6個の炭素原子、または2~4個の炭素原子、を有する直鎖および分岐の基を含む、少なくとも1つの炭素-炭素二重結合を含む、直鎖または分岐の炭化水素基を意味する。ここで、1~3個の炭素-炭素二重結合が存在してよく、好ましくは、1個の炭素-炭素二重結合が存在し得る。「C2~4アルケニル」との用語は、2~4個の炭素原子を有するアルケニルを意味し、ビニル、プロペニル、ブテニル、ブテン-2-イル、2-メチルブテニルが挙げられる。アルケニル基は、任意に、置換されていてもよい。
本明細書において、「アルキニル」との用語は、2~20個の炭素原子を有する直鎖および分岐の基、例えば、2~18個の炭素原子、2~12個の炭素原子、2~8個の炭素原子、2~6個の炭素原子、または2~4個の炭素原子を有する直鎖および分岐の基、を含む、少なくとも1つの炭素-炭素三重結合を含む、直鎖または分枝の炭化水素基を意味する。それらの中で、1~3個の炭素-炭素三重結合が存在してもよく、好ましくは、1個の炭素-炭素三重結合が存在し得る。「C2~4アルキニル」との用語は、2~4個の炭素原子を有するアルキニルを意味し、これに限定されるものではないが、アセテニル、プロピニル、ブチニル、ブチン-2-イル、および3-メチル-1-ブチニルが挙げられる。
本明細書において、「アルキレン」、「アルケニレン」および「アルキニレン」との用語は、それぞれ、2つの末端一価基コアを有する、置換または非置換のアルキル、アルケニルおよびアルキニル基を意味し、これらは、2つの末端炭素原子のそれぞれから1つの水素原子を除去することによって生成され;「アルキレン」、「アルケニレン」および「アルキニレン」は、通常、1~8個の炭素原子、好ましくは1~6個の炭素原子、より好ましくは1~4個の炭素原子を有する。「アルキレン」としては、これに限定されるものではないが、例えば、置換または非置換の、メチレン、エチレン、プロピレン、ブチレンなどが挙げられ、「アルケニレン」としては、これに限定されるものではないが、例えば、置換または非置換の、ビニレン、プロペニレン、ブテニレンなどが挙げられる。「アルキニレン」としては、これに限定されるものではないが、例えば、置換または非置換の、エチニレン、プロピニレン、ブチニレンなどが挙げられる。
本明細書において、「シクリル」との用語は、3~12の環状炭素原子、例えば、3~12、3~10、3~8または3~6の環状炭素原子、を含む、あるいは3、4、5、6員環であり得る、全炭素飽和または部分的不飽和の単環式または多環式のヒドロカルビル基を意味する。単環式シクリルとしては、これに限定されるものではないが、例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロペンテニル、シクロヘキシル、シクロヘキセニル、シクロヘキサジエニル、シクロヘプチル、シクロヘプタトリエニル、シクロオクチルなどが挙げられる。シクリルは、置換または非置換であり得る。
本明細書において、「シクリレン」との用語は、2つの末端一価基コアを有する置換または非置換の環状基を意味し、環状基は、上記の定義を有する。「シクリレン」としては、これに限定されるものではないが、例えば、シクロプロピレン、シクロブチレン、シクロペンチレン、シクロペンテニレン、シクロヘキシレン、シクロヘキセニレン、シクロヘキサジエニレン、シクロヘプチレン、シクロヘプタトリエニレン、シクロオクチレンなどが挙げられる。シクリレン基は、置換または非置換であり得る。
本明細書において、「ヘテロシクリル」との用語は、3~20個の環原子、例えば、3~16個、3~12個、3~10個、3~8個、または3~6個の環原子、を含み、1つ以上の環原子は、窒素、酸素、またはS(O)(ここでmは0~2の整数)から選択されるヘテロ原子であり、ただし-O-O-、-O-S-、または-S-S-の環部分は除外され、残りの環原子は炭素である、飽和または部分的不飽和の単環式または多環式ヒドロカルビル基を意味する。好ましくは、3~12個の環原子(そのうちの1~4個がヘテロ原子である)が挙げられ、より好ましくは、ヘテロシクリル環は、3~10個の環原子、より好ましくは3~8個の環原子、さらにより好ましくは3~6個の環原子を含み、最も好ましくは5員環または6員環であり、ここで、1~4員がヘテロ原子であり、より好ましくは1~3員がヘテロ原子であり、最も好ましくは1~2員がヘテロ原子である。単環式ヘテロシクリルとしては、これに限定されるものではないが、例えば、ピロリジニル、ピペリジル、ピペラジニル、モルホリニル、チオモルホリニル、ホモピペラジニルなどが挙げられる。二環式および多環式ヘテロ環基には、スピロ環式、縮合および架橋環式ヘテロ環基が含まれる。
本明細書において、「スピロヘテロシクリル」との用語は、単環式環間で共有される1つの原子(スピロ原子と称する)を有し、環原子の1つ以上は、窒素、酸素またはS(O)(ここでmは0~2の整数)から選択されるヘテロ原子であり、残りの環原子は炭素である、5~20員の多環式ヘテロ環基を意味する。これらは1つ以上の二重結合を含んでもよいが、完全な共役π電子系を有する環はない。これらは、好ましくは6~14員であり、より好ましくは7~10員である。環間で共有されるスピロ原子の数に応じて、スピロヘテロ環基は、モノ-スピロヘテロ環基、ビ-スピロヘテロ環基またはポリ-スピロヘテロ環基に分類され、好ましくはモノ-スピロ環基およびビ-スピロ環基、より好ましくは、4員/4員、4員/5員、4員/6員、5員/5員、または5員/6員のモノ-スピロ環基である。スピロヘテロシクリルとしては、これに限定されるものではないが、例えば、
Figure 0007372686000012
が挙げられる。
本明細書において、「縮合ヘテロシクリル」との用語は、系内の各環が系内の他の環と隣接する原子のペアを共有し、1つ以上の環が1つ以上の二重結合を含んでもよいが、完全な共役π電子系を有する環はなく、1つ以上の環原子は、窒素、酸素、またはS(O)(ここでmは0~2の整数)から選択されたヘテロ原子であり、残りの環原子は炭素である、5~20員の多環式ヘテロ環基を意味する。これらは、好ましくは6~14員であり、より好ましくは7~10員である。環の数に応じて、これらは、二環式、三環式、四環式または多環式の縮合ヘテロ環基に分類することができ、縮合ヘテロ環基は、好ましくは、二環式または三環式であり、より好ましくは5員/5員または5員/6員の二環式縮合ヘテロ環基である。縮合ヘテロシクリルとしては、これに限定されるものではないが、例えば、
Figure 0007372686000013
が挙げられる。
ヘテロ環は、親構造に結合した環がヘテロ環基となって、アリール、ヘテロアリールまたはシクリル環に縮合してもよく、これに限定されるものではないが、例えば、
Figure 0007372686000014
などが、挙げられる。
ヘテロシクリルは、置換または非置換であり得る。
本明細書において、「アリール」との用語は、共役π電子系を有する、6~14員の、全て炭素の単環式または縮合多環式(すなわち、環が隣接する炭素原子のペアを共有する)基、および多環式(すなわち、環が隣接する炭素原子のペアを有する)基を意味する。アリール基は、単環式または多環式であり得る(すなわち、複数の環を含み得る)。多環芳香環の場合、多環系の1つの環が芳香環であることを要し、残りの環は、飽和、部分飽和または不飽和の環であり得る。アリール基は、好ましくは6~10員であり、例えば、フェニルおよびナフチル、そして最も好ましくはフェニルである。アリール環は、親構造に結合する環がアリール環となって、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、またはシクリル環に縮合していてもよく、これに限定されるものではないが、例えば、
Figure 0007372686000015
が挙げられる。
アリールは、置換または非置換であり得る。
「アリーレン」との用語は、それぞれ2つの一価基コアを有する置換または非置換のアリール基を意味し、アリール基の定義は上記と同じである。アリーレン基としては、これに限定されるものではないが、例えば、フェニレン、ナフチレンなどが挙げられる。アリーレン基は、任意に、置換または非置換であり得る。
本明細書において、「ヘテロアリール」との用語は、1~4個のヘテロ原子および5~14個の環原子を含むヘテロ芳香族系を意味し、ここで、ヘテロ原子には、酸素、硫黄および窒素が含まれる。ヘテロアリールは、好ましくは5~10員であり、より好ましくは5員または6員であり、例えば、フリル、チエニル、ピリジル、ピロリル、N-アルキルピロリル、ピリミジニル、ピラジニル、イミダゾリル、テトラジル、オキサゾリル、およびイソオキサゾリルなどがある。ヘテロアリール環は、親構造に結合した環がヘテロアリール環となって、アリール、ヘテロシクリルまたはシクリル環に縮合していてもよく、これに限定されるものではないが、例えば、
Figure 0007372686000016
が挙げられる。
ヘテロアリールは、置換または非置換であり得る。
本明細書において、「ヘテロアリーレン」との用語は、それぞれ2つの一価基コアを有する置換または非置換のヘテロアリール基を意味し、ヘテロアリール基の定義は上記と同じである。ヘテロアリーレン基としては、これに限定されるものではないが、例えば、フラニレン、チエニレン、ピリジレン、ピロリレン、N-アルキルピロリレン、ピリミジニレン、ピラジニレン、イミダゾリリデン、テトラゾリリデン、オキサゾリリデン、イソキサゾリリデンなどが挙げられる。ヘテロアリーレン基は、任意に、置換または非置換であり得る。
本明細書において、「ハロゲン」とは、フッ素、塩素、臭素、またはヨウ素を意味する。
「ハロアルキル」は、少なくとも1つの水素がハロゲン基で置き換えられているアルキル置換基を意味する。典型的なハロゲン基としては、塩素、フッ素、臭素およびヨウ素が挙げられる。ハロアルキル基としては、例えば、フルオロメチル、フルオロエチル、クロロメチル、クロロエチル、1-ブロモエチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、および1,1,1-トリフルオロエチルが挙げられる。置換基が複数のハロゲン基で置換されている場合、(特に断りのない限り)それらのハロゲン基は同じであっても異なっていてもよいと理解される。
本明細書において、「ホルミル」は、-CHOを意味する。
本明細書において、「カルボキシル」は、-COOHを意味する。
本明細書において、「シアノ」は、-CNを意味する。
本明細書において、「ヘテロアルキル」との用語は、特定の数の炭素原子と、酸素、窒素および硫黄から選択される少なくとも1つのヘテロ原子からなる安定な直鎖または分岐鎖の炭化水素基を意味する。それらの中で、窒素および硫黄原子は、任意に酸化されていてもよく、窒素原子は、任意に四級化していてもよく、酸素、窒素および硫黄などのヘテロ原子は、ヘテロアルキル基の任意の内部位置に配置していても、またはアルキル基が分子の残りの部分と結合する位置に配置していてもよい。2つを超えるヘテロ原子は、独立していてもよいし、連続していてもよい。
本明細書において、「任意の」および「任意に」は、続いて記載される事象または状況が必要に応じ発生しても発生しなくてもよいことを意味し、事象または状況が発生する場合または発生しない場合を含む。例えば、「任意にアルキルにより置換されたヘテロシクリル」は、アルキルが必要に応じ存在しても存在しなくてもよく、ヘテロシクリルが、アルキルにより置換されている場合と、アルキルにより置換されていない場合を含む。
本明細書において、「置換され」との用語は、基中の1つ以上の水素原子、好ましくは最大5つ、より好ましくは1~3個の水素原子が、対応する数の置換基により独立して置換されることを意味する。言うまでもなく、置換基はそれらの可能な化学的位置にのみ配置され、当業者は、過度の労力なしに(実験的または理論的に)可能なまたは不可能な置換を決めることができる。例えば、遊離水素を有するアミノ基またはヒドロキシ基は、不飽和(例えば、オレフィン)結合を有する炭素原子と組み合わせられた場合、不安定になり得る。
置換基としては、上記の基が挙げられるが、これに限定されるものではない。
本明細書において、「医薬組成物」との用語は、本明細書に記載の化合物の1つまたは複数、またはその生理学的/薬学的に許容される塩、またはそのプロドラッグと、他の化学成分、および生理学的/薬学的に許容される担体および賦形剤などの他の成分との混合物を表す。医薬組成物の目的は、生物への薬物の投与を促進し、有効成分の吸収を促進し、それにより生物学的活性を発揮することである。
本発明において、「室温」との用語は、15~30℃を意味する。
本発明の化合物はまた、その異性体、プロドラッグ、溶媒複合体、または安定同位体誘導体として存在し得る。これらの異性体、プロドラッグ、溶媒複合体、または安定同位体誘導体は、一般に、本発明の化合物またはその薬学的に許容される塩の活性と同様の活性を有し、したがって、本発明の保護範囲に包含されることは、当業者によって理解される。
本明細書において、「安定同位体誘導体」および「安定同位体誘導体類」との用語には、式Iの任意の水素原子を1~5個の重水素原子で置き換えることによって得られる誘導体、式Iの任意の炭素原子を1~3個の炭素14原子で置き換えることによって得られる誘導体、または、式Iの任意の酸素原子を1~3個の酸素18原子で置き換えることによって得られる同位体置換の誘導体などの、同位体で置き換えられた誘導体、が含まれる。
本発明で記載される「薬学的に許容される塩」は、Bergeらの「Pharmaceutically acceptable salts」、J. Pharm. Sci., 66, 1-19 (1977)、において述べられており、その塩は、本質的に無毒であり、所望の薬物動態特性、嗜好性、吸収、分散、代謝または排泄などを提供できることは、医薬化学者にとって明らかである。
本発明による「薬学的に許容される塩」は、一般的な化学的方法によって合成することができる。
一般に、塩の調製は、遊離塩基または酸の形態の化合物を、適切な溶媒または溶媒組成物中で、等しい化学量または過剰量の酸(無機酸または有機酸)または塩基と反応させることによって得ることができる。
本発明で記載される「プロドラッグ」は、インビボで代謝された後に元の活性化合物に変換することができる化合物を意味する。代表的に言えば、プロドラッグは不活性物質であるか、または活性な親化合物よりも低い活性を有するが、簡便な操作、投与、または代謝特性の向上を提供することができる。
本発明の「異性体」は、本発明による式Iの化合物が、1つ以上の不斉中心を有し得て、ラセミ体、ラセミ混合物、および単一のジアステレオマーであり得ることを意味する。立体異性体および幾何異性体などの異性体はすべて本発明に含まれる。幾何異性体としては、シス異性体およびトランス異性体が挙げられる。
本発明には、化合物またはその塩の多形、および任意の種類の水和物またはその他の溶媒和物が含まれる。
本明細書において、「腫瘍」との用語には、良性腫瘍および癌などの悪性腫瘍が含まれる。
本明細書において、「癌」との用語には、TRKにより媒介される様々な腫瘍が含まれ、これに限定されるものではないが、血液悪性腫瘍、肺癌、乳癌、卵巣癌、前立腺癌、膵臓癌、および神経膠腫が含まれる。
「治療有効量」との用語は、TRKにより媒介される関連疾患を効果的に治療または予防することができる本発明の化合物を含む量を意味する。
以下、実施例によって本発明をさらに説明するが、本発明は記載された実施例の範囲に限定されるものではない。以下の実施例において、特定の条件が記載されていない実験方法は、従来の方法および条件に従って、または製品の指示に従って選択される。
本発明によるすべての化合物の構造は、核磁気共鳴(H NMR)および/または質量分析測定(MS)によって同定することができる。
H NMRの化学シフト(δ)は、PPM(単位:10-6PPM)として記録される。NMRは、Bruker AVANCE-400分光計によって実施される。適切な溶媒としては、重水素化クロロホルム(CDCl)、重水素化メタノール(CDOD)、および重水素化ジメチルスルホキシド(DMSO-d)が挙げられ、テトラメチルシランが内部標準(TMS)として用いられる。
低分解能質量分析(MS)は、Agilent ZORBAX XDB-C18、4.6×50mm、3.5μmを使用し、グラジエント溶出条件I:0:95%溶媒A1および5%溶媒B1、1~2:5%溶媒A1および95%溶媒B1;2.01~2.50:95%溶剤A1および5%溶剤B1において、Agilent 1260HPLC/6120質量分析計によって測定される。パーセンテージは、溶媒の総容量を基準とした特定の溶媒の容量パーセントである。溶媒A1:0.01%ギ酸水溶液;溶媒B1:0.01%ギ酸のアセトニトリル溶液であり、パーセンテージは、溶液を基準とした溶質の容量パーセントである。
薄層シリカゲルプレートは、Yantai Yellow Sea HSGF254、またはQingdao Haiyang GF254のシリカゲルプレートである。Yantai Yellow Seaの100~200または200~300メッシュのシリカゲルが、一般的にカラムクロマトグラフィーの支持剤として使用される。
使用する分取液体クロマトグラフィー(prep-HPLC)は、Waters SQD2質量分析ガイド付き高速液体クロマトグラフィーセパレーター、XBridge-C18、30×150mm分取カラム、5umであり;方法1:アセトニトリル-水(0.2%ギ酸)、流速:25mL/min;方法2:アセトニトリル-水(0.8%重炭酸アンモニウム)、流速:25mL/min、である。
本発明の公知の出発原料は、当分野で知られている方法により、またはその方法に準して合成することができ、あるいは、例えば、Acros Organics、Aldrich Chemical Company、Accela ChemBio Inc.、Shanghai Bide Pharmatech、Shanghai Aladdin Chemistry、Shanghai Meryer Chemistry、Accelerating Chemistry、Energy Chemistry、などの会社から購入することができる。
実施例において、特に断りのない限り、反応に使用する溶媒は、すべて無水の溶媒である。無水テトラヒドロフランは、市販のテトラヒドロフランを脱水剤として金属ナトリウム片、指示薬としてベンゾフェノンで処理することにより得た。溶液をアルゴンガス下で青紫色になるまで還流し、次に無水テトラヒドロフランを蒸留して収集し、窒素ガスの保護下、室温で保存した。その他の無水溶媒は、Energy Chemistry、およびAccelerating Chemistryから購入した。特に断りのない限り、すべての無水溶媒の移動と使用はアルゴン下で行った。
実施例において、特に断りのない限り、反応はすべて、アルゴン雰囲気または窒素雰囲気下で実施される。
アルゴン雰囲気または窒素雰囲気は、反応フラスコが、約1Lの体積のアルゴンまたは窒素のバルーンに接続されていることを意味する。
水素雰囲気は、反応フラスコが、約1Lの体積の水素バルーンに接続されていることを意味する。
水素化反応は、一般に、反応容器が真空にされ、水素ガスで満たされ、そのような操作が3回繰り返されることを要する。
特に断りのない限り、反応は室温で実施され、その温度範囲は、15℃~30℃である。
薄層クロマトグラフィー(TLC)は、実施例の反応プロセスをモニタリングするために使用される。反応に使用する展開液系としては、A:ジクロロメタンおよびメタノール系、および、B:石油エーテルおよび酢酸エチル系が挙げられ、溶媒の体積比は、化合物の極性に応じて調整される。
化合物の精製に使用されるカラムクロマトグラフィー用の溶出液系および薄層クロマトグラフィー用の展開液系としては、A:ジクロロメタンおよびメタノール系、および、B:石油エーテルおよび酢酸エチル系が挙げられ、溶媒の体積比は、化合物の極性に応じて調整され、少量のトリエチルアミンおよび酸性または塩基性の試薬などを添加して調整することもできる。
中間体Iの合成(INT1)
Figure 0007372686000017
工程1
(S)-N-((R)-1-(5-フルオロ-2-メトキシピリジン-3-イル)ブタン-3-エン-1-イル)-2-メチルプロパン-2-スルフィンアミド 1-3
5-フルオロ-2-メトキシニコチンアルデヒド 1-1(2.50g、16.10mmol)を、テトラヒドロフラン(35mL)に溶解した。インジウム粉末(2.40g、20.90mmol)、(S)-2-メチルプロパン-2-スルフィンアミド(2.33g、19.30mmol)、およびテトラエトキシチタニウム(5.50g、24.20mmol)を、撹拌しながら加えた。反応物を、70℃で2時間、撹拌し、0℃に冷却した後、3-ブロモプロペン 1-2(3.10g、26.00mmol)を加えた。反応を、70℃で16時間、続けた。その後、反応混合物を氷冷中で冷却し、水150mLを加え、反応をクエンチした。混合物をろ過し、ろ液をジクロロメタン(200ml×3)で抽出した。有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、シリカゲルカラム(石油エーテル:酢酸エチル=1:0~1:1)で精製して、(S)-N-((R)-1-(5-フルオロ-2-メトキシピリジン-3-イル)ブタン-3-エン-1-イル)-2-メチルプロパン-2-スルフィンアミド 1-3(4.60g、黄色の油)を得た(収率:95.2%)。
MS m/z (ESI): 301 [M + 1];
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.91 (d, J = 3.2 Hz, 1H), 7.36-7.33 (m, 1H), 5.74-5.66 (m, 1H), 5.20-5.15 (m, 2H), 4.77-4.73 (m, 1H), 3.95 (s, 3H), 3.78-3.75 (m, 1H), 2.70-2.65 (m, 1H), 2.48-2.43 (m, 1H), 1.23 (s, 9H);
工程2
(R)-1-(5-フルオロ-2-メトキシフェニル)ブタ-3-エン-1-アミン塩酸塩 1-4
(S)-N-((R)-1-(5-フルオロ-2-メトキシピリジン-3-イル)ブタン-3-エン-1-イル)-2-メチルプロパン-2-スルフィンアミド 1-3(4.60g、15.30mmol)を、塩酸を含むジオキサン溶液(4M、25mL)およびメタノール(25mL)に溶解した。反応混合物を、室温で2時間、反応が終わるまで撹拌した。溶媒を減圧下で除去し、(R)-1-(5-フルオロ-2-メトキシフェニル)ブタ-3-エン-1-アミン塩酸塩 1-4(5g、白色の固体)を、粗生成物として得た(理論収量:3.56g)。
MS m/z (ESI): 197 [M + 1];
工程3
(R)-N-(1-(5-フルオロ-2-メトキシピリジン-3-イル)ブタ-3-エン-1-イル)アセトアミド 1-5
(R)-1-(5-フルオロ-2-メトキシフェニル)ブタ-3-エン-1-アミン塩酸塩 1-4(3.56g,15.30mmol)を、ジクロロメタン(50mL)に溶解し、トリエチルアミン(3.86g,38.00mmol)を撹拌しながら加えた。混合物を室温で5分間撹拌し、次いで、無水酢酸(2.34g,23.00mmol)を加え、室温で3時間、撹拌を続けた。飽和重炭酸ナトリウム水溶液(30mL)を加え、反応をクエンチし、混合物をジクロロメタン(50mL×3)で抽出した。有機層を食塩水(50mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、ろ液を減圧下で濃縮して、(R)-N-(1-(5-フルオロ-2-メトキシピリジン-3-イル)ブタ-3-エン-1-イル)アセトアミド 1-5(3.46g、黄色の固体)を得た(収率:95.0%)。
MS m/z (ESI): 239 [M + 1];
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.90 (d, J = 2.8 Hz, 1H), 7.23-7.21 (m, 1H), 6.19 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 5.68-5.58 (m, 1H), 5.13-5.07 (m, 2H), 5.06-5.04 (m, 1H), 3.98 (s, 3H), 2.56-2.53 (m, 2H), 2.01 (s, 3H);
工程4
(5R)-5-(5-フルオロ-2-メトキシピリジン-3-イル)ピロリジン-3-イルアセテート 1-6
(R)-N-(1-(5-フルオロ-2-メトキシピリジン-3-イル)ブタ-3-エン-1-イル)アセトアミド 1-5(3.46g、14.50mmol)を、テトラヒドロフラン(80mL)および水(20mL)に溶解し、ヨウ素(11.08g、43.60mmol)を撹拌しながら加えた。反応物を、室温で18時間、撹拌した。飽和亜硫酸ナトリウム水溶液および重炭酸ナトリウム溶液(100mL)を加え、0.5時間、撹拌した。混合物を酢酸エチル(100mL×3)で抽出し、合わせた有機層を食塩水(100mL)で洗浄した。有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、ろ液を濃縮して、(5R)-5-(5-フルオロ-2-メトキシピリジン-3-イル)ピロリジン-3-イルアセテート 1-6(3.68g、黄色の固体)を粗生成物として得た。
MS m/z (ESI): 255 [M + 1];
工程5
tert-ブチル (2R)-4-アセトキシ-2-(5-フルオロ-2-メトキシピリジン-3-イル)ピロリジン-1-カルボキシレート 1-7
(5R)-5-(5-フルオロ-2-メトキシピリジン-3-イル)ピロリジン-3-イルアセテート 1-6(3.68g、14.50mmol)を、テトラヒドロフラン(15mL)および水(15mL)に溶解した。水酸化ナトリウム水溶液(1M、10mL)および二炭酸ジ-tert-ブチル(4.16g、18.90mmol)を撹拌しながら加えた。反応物を、室温で18時間、撹拌し、水(100mL)を加え、混合物を希釈した。反応混合物を酢酸エチル(80mL×3)で抽出し、合わせた有機層を水(100mL×2)および食塩水(100mL×2)で洗浄した。有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、ろ液を濃縮して、tert-ブチル (2R)-4-アセトキシ-2-(5-フルオロ-2-メトキシピリジン-3-イル)ピロリジン-1-カルボキシレート 1-7(6.0g、黄色の固体)を粗生成物として得た。
MS m/z (ESI): 377 [M + 23];
工程6
tert-ブチル (2R)-2-(5-フルオロ-2-メトキシピリジン-3-イル)-4-ヒドロキシピロリジン-1-カルボキシレート 1-8
tert-ブチル (2R)-4-アセトキシ-2-(5-フルオロ-2-メトキシピリジン-3-イル)ピロリジン-1-カルボキシレート 1-7(5.13g、14.50mmol)をメタノール(40mL)に溶解し、水酸化ナトリウム水溶液(1M、20mL)を撹拌しながら加えた。反応混合物を、室温で2時間撹拌した。水(100mL)を加え、反応混合物を希釈し、次いで、酢酸エチル(100mL×3)で抽出した。合わせた有機相を、水(100mL×2)および食塩水(100mL×2)で洗浄した。有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過した。ろ液を濃縮し、シリカゲルカラム(石油エーテル:酢酸エチル=1:0~1:1)で精製して、tert-ブチル (2R)-2-(5-フルオロ-2-メトキシピリジン-3-イル)-4-ヒドロキシピロリジン-1-カルボキシレート 1-8(2.45g、黄色の固体)を得た。3工程の合計収率は54.1%である。
MS m/z (ESI): 335 [M + 23];
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.87 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 7.38-7.14 (m, 1H), 5.12-4.93 (m, 1H), 4.49-4.41 (m, 1H), 3.93 (s, 3H), 3.75-3.52 (m, 2H), 2.53-2.41 (m, 1H), 1.98-1.91 (m, 1H), 1.46 (s, 4H), 1.18 (s, 5H);
工程7
tert-ブチル (R)-2-(5-フルオロ-2-メトキシピリジン-3-イル)-4-オキソピロリジン-1-カルボキシレート 1-9
tert-ブチル (2R)-2-(5-フルオロ-2-メトキシピリジン-3-イル)-4-ヒドロキシピロリジン-1-カルボキシレート 1-8(2.45g、7.85mmol)をジクロロメタン(40mL)に溶解し、室温でデス・マーチンペルヨージナン(4.16g、9.82mmol)を加えた。反応混合物を室温で18時間撹拌し、ジクロロメタン(50ml)を加えて希釈した。混合物を飽和亜硫酸ナトリウム水溶液(30mL)および食塩水(50mL)で順次洗浄した。有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、ろ液を濃縮して、tert-ブチル (R)-2-(5-フルオロ-2-メトキシピリジン-3-イル)-4-オキソピロリジン-1-カルボキシレート 1-9(2.40g、黄色の油)を得た(収率:99.0%)。
MS m/z (ESI): 333 [M + 23];
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.93 (s, 1H), 7.27-7.25 (m, 1H), 5.27-5.17 (m, 1H), 4.00-3.85 (m, 2H), 3.89 (s, 3H), 3.09-3.02 (m, 1H), 2.58-2.54 (m, 1H), 1.45 (s, 4H), 1.38 (s, 5H);
工程8
tert-ブチル (2R,4R)-2-(5-フルオロ-2-メトキシピリジン-3-イル)-4-ヒドロキシピロリジン-1-カルボキシレート 1-10
tert-ブチル (R)-2-(5-フルオロ-2-メトキシピリジン-3-イル)-4-オキソピロリジン-1-カルボキシレート 1-9(2.40g,7.70mmol)をメタノール(15mL)に溶解し、水素化ホウ素ナトリウム(0.29g,7.70mmol)を-78℃で加えた。反応混合物を-78℃で1時間撹拌した。飽和塩化アンモニウム水溶液(10mL)を加えて反応をクエンチし、混合物を酢酸エチル(50mL×3)で抽出した。合わせた有機相を、水(100mL×2)および食塩水(100mL×2)で洗浄した。有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、ろ液を濃縮して、tert-ブチル (2R,4R)-2-(5-フルオロ-2-メトキシピリジン-3-イル)-4-ヒドロキシピロリジン-1-カルボキシレート 1-10(2.27g、黄色の油)を得た(収率:93.7%)。
MS m/z (ESI): 335 [M + 23];
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.85 (s, 1H), 7.35-7.27 (m, 1H), 5.06-4.98 (m, 1H), 4.50-4.47 (m, 1H), 3.93 (s, 3H), 3.76-3.75 (m, 1H), 3.62-3.59 (m, 1H), 2.55-2.53 (m, 1H), 1.97-1.94 (m, 1H), 1.96-1.92 (m, 1H), 1.47 (s, 4H), 1.24 (s, 5H);
工程9
tert-ブチル (2R,4S)-4-フルオロ-2-(5-フルオロ-2-メトキシピリジン-3-イル)ピロリジン-1-カルボキシレート 1-11
tert-ブチル (2R,4R)-2-(5-フルオロ-2-メトキシピリジン-3-イル)-4-ヒドロキシピロリジン-1-カルボキシレート 1-10(2.27g、7.30mmol)をジクロロメタン(45mL)に溶解し、ジエチルアミノサルファートリフルオリド(2.94g、18.25mmol)を-78℃で加えた。反応混合物をゆっくり室温に温め、次いで、16時間撹拌した。飽和重炭酸ナトリウム水溶液(15mL)を加えて反応をクエンチし、混合物をジクロロメタン(50mL×3)で抽出した。合わせた有機相を水(100mL×2)および食塩水(100mL×2)で洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、ろ液を濃縮した。残渣をシリカゲルカラム(石油エーテル:酢酸エチル=1:0~15:1)で精製して、tert-ブチル (2R,4S)-4-フルオロ-2-(5-フルオロ-2-メトキシピリジン-3-イル)ピロリジン-1-カルボキシレート 1-11(1.40g、無色の油)、を得た(収率:51.8%)。
MS m/z (ESI): 337 [M + 23];
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.89 (s, 0.6H), 7.87 (s, 0.4H), 7.26-7.21 (m, 1H), 5.28-5.03 (m, 2H), 4.13-4.08 (m, 1H), 3.95 (s, 3H), 3.71-3.59 (m, 1H), 2.78-2.73 (m, 1H), 1.98-1.81 (m, 1H), 1.46 (s, 3H), 1.21 (s, 6H);
工程10
5-フルオロ-3-((2R,4S)-4-フルオロピロリジン-2-イル)-2-メトキシピリジン塩酸塩 1-12
tert-ブチル (2R,4S)-4-フルオロ-2-(5-フルオロ-2-メトキシピリジン-3-イル)ピロリジン-1-カルボキシレート 1-11(1.40g、4.46mmol)を、塩酸を含むメタノール(4M、20mL)溶液に溶解し、反応混合物を室温で一晩撹拌した。溶媒を減圧下で除去して、目的の化合物、5-フルオロ-3-((2R,4S)-4-フルオロピロリジン-2-イル)-2-メトキシピリジン塩酸塩 1-12(1.12g、4.46mmol、黄色の固体)を得た(収率:100%)。
MS m/z (ESI): 215 [M + 1];
工程11
5-フルオロ-3-((2R,4S)-4-フルオロピロリジン-2-イル)ピリジン-2-オール塩酸塩 INT1
5-フルオロ-3-((2R,4S)-4-フルオロピロリジン-2-イル)-2-メトキシピリジン塩酸塩 1-12(1.12g、4.46mmol)をアセトニトリル(40mL)に溶解し、ヨードトリメチルシラン(1.8g,9.92mmol)をゆっくり加えた。反応混合物を50℃で1時間撹拌した。溶媒を減圧下で除去し、水を加えて反応をクエンチした。水相を酢酸エチル(30mL×2)で洗浄して不純物を除去し、得られた水相を濃縮して、5-フルオロ-3-((2R,4S)-4-フルオロピロリジン-2-イル)ピリジン-2-オール塩酸塩 INT1(0.95g、4.02mmol、赤褐色の油)を得た(収率:90.1%)。
MS m/z (ESI): 201 [M + 1];
1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 7.83 (s, 1H), 7.62 (s, 1H), 4.94-4.86 (m, 1H), 3.82-3.86 (m, z, 1H), 3.65-3.70 (m, 2H), 2.63-2.47 (m, 2H).
実施例1
(2R,2S,5S)-2,3-ジフルオロ-5-メチル-4-オキサ-7,9-ジアザ-1(5,3)-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3(3,2)-ピリジン-2(1,2)-ピロリジンシクロノナン-8-オン
Figure 0007372686000018
Figure 0007372686000019
工程1
tert-ブチル (R)-(2-ヒドロキシプロピル)カルバメート
(R)-1-アミノプロパン-2-オール 1c-1(1.11g、14.80mmol)をテトラヒドロフラン(80mL)に溶解し、その溶液に、二炭酸ジ-tert-ブチル(3.55g、16.30mmol)をゆっくり加えた。添加後、反応混合物を室温で30分間撹拌した。反応終了後、混合物をそのまま濃縮して、tert-ブチル (R)-(2-ヒドロキシプロピル)カルバメート 1c-2(2.60g、無色の液体)を粗生成物として得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 3.28-3.25 (m, 1H), 3.04-2.97 (m, 1H), 2.29-2.27 (m, 1H), 1.45 (s, 9H), 1.18 (d, J = 6.4 Hz, 3H);
工程2
(R)-1-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)プロパン-2-イル 4-メチルベンゼンスルホネート
tert-ブチル (R)-(2-ヒドロキシプロピル)カルバメート 1c-2(3.90g、22.00mmol)をジクロロメタン(40mL)に溶解し、トリエチルアミン(3.50g、34.50mmol)、4-メチルベンゼンスルホニルクロリド(4.18g、22.00mmol)、および4-(ジメチルアミノ)ピリジン(0.39g、3.20mmol)を反応混合物に加え、次いで、反応混合物を30℃で18時間撹拌した。反応混合物を食塩水(30mL×3)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮して、(R)-1-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)プロパン-2-イル 4-メチルベンゼンスルホネート 1c(7.00g、黄色の油、冷却後に黄色の固体)を粗生成物として得た。
MS m/z (ESI): 352 [M + 23];
工程3
5-フルオロ-3-((2R,4S)-4-フルオロ-1-(3-ニトロピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-5-イル)ピロリジン-2-イル)ピリジン-2-オール 1b
5-フルオロ-3-((2R,4S)-4-フルオロピロリジン-2-イル)ピリジン-2-オール塩酸塩 INT1(0.50g、2.00mmol)、および5-クロロ-3-ニトロピラゾロ[1,5-a]ピリミジン 1a(0.40g、2.00mmol)を、ブタン-1-オール(25mL)に溶解し、N,N-ジイソプロピルエタンアミン(0.78g、6.00mmol)を加えた。反応混合物を40℃で3時間撹拌し、室温に冷却し、ろ過した。固体を乾燥し、5-フルオロ-3-((2R,4S)-4-フルオロ-1-(3-ニトロピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-5-イル)ピロリジン-2-イル)ピリジン-2-オール 1b(0.66g、1.82mmol、黄色の固体)を得た(収率:91%)。
MS m/z (ESI): 363 [M + 1];
工程4
tert-ブチル ((S)-2-((5-フルオロ-3-((2R,4S)-4-フルオロ-1-(3-ニトロピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-5-イル)ピロリジン-2-イル)ピリジン-2-イル)オキシ)イソプロピル)カルバメート 1d
5-フルオロ-3-((2R,4S)-4-フルオロ-1-(3-ニトロピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-5-イル)ピロリジン-2-イル)ピリジン-2-オール 1b(0.25g、0.69mmol)、および(R)-1-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)プロパン-2-イル-4-メチルベンゼンスルホネート(0.68g、2.10mmol)を、アセトニトリル(15.0mL)に溶解し、炭酸セシウム(0.68g、2.10mmol)を加えた。反応混合物を80℃で3時間撹拌し、室温に冷却した。溶媒を減圧下で除去し、残渣をPrep-TLC(酢酸エチル:石油エーテル=1:1)で精製して、目的の化合物、tert-ブチル ((S)-2-((5-フルオロ-3-((2R,4S)-4-フルオロ-1-(3-ニトロピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-5-イル)ピロリジン-2-イル)ピリジン-2-イル)オキシ)プロピル)カルバメート 1d(0.10g、0.19mmol、黄色の固体)を得た(収率:28%)。
MS m/z (ESI): 542 [M + 23];
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 8.50 (s, 0.5H), 8.41 (s, 0.5H), 8.29 (d, J = 8.0 Hz, 0.5H), 8.21 (d, J = 8.0 Hz, 0.5H), 7.92 (s, 0.5H), 7.84 (s, 0.5H), 7.77-7.74 (m, 0.5H), 7.12-7.11 (m, 0.5H), 6.36 (d, J = 8.0 Hz, 0.5H), 6.20 (d, J = 8.0 Hz, 0.5H), 5.40-5.55 (m, 1H), 5.42-5.27 (m, 1H), 4.79-4.76 (m, 1H), 4.21-4.11 (m, 1H), 4.04-3.95 (m, 1H), 3.94-3.90 (m, 1H), 3.51-3.48 (m, 1H), 2.70-2.52 (m, 1H), 2.26-2.06 (m, 1H), 1.44 (d, J = 6.0 Hz, 3H);
工程5
tert-ブチル ((S)-2-((5-フルオロ-3-((2R,4S)-4-フルオロ-1-(3-アミノピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-5-イル)ピロリジン-2-イル)ピリジン-2-イル)オキシ)イソプロピル)カルバメート 1e
tert-ブチル ((S)-2-((5-フルオロ-3-((2R,4S)-4-フルオロ-1-(3-ニトロピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-5-イル)ピロリジン-2-イル)ピリジン-2-イル)オキシ)イソプロピル)カルバメート 1d(0.10g、0.19mmol)をメタノール/ジクロロメタン(5.0mL/5.0mL)に溶解し、飽和塩化アンモニウム溶液(5.0mL)および亜鉛粉末(0.18g、2.80mmol)を加えた。反応混合物を室温で1時間撹拌し、ジクロロメタン(10mL×3)で抽出し、有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧下で除去して、tert-ブチル ((S)-2-((5-フルオロ-3-((2R,4S)-4-フルオロ-1-(3-アミノピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-5-イル)ピロリジン-2-イル)ピリジン-2-イル)オキシ)イソプロピル)カルバメート 1e(93mg、0.19mmol、黄色の油)を得た(収率:99%)。
MS m/z (ESI): 490 [M + 1];
工程6
5-((2R,4S)-2-(2-(((S)-1-アミノプロパン-2-イル)オキシ)-5-フルオロピリジン-3-イル)-4-フルオロピロリジン-1-イル)ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3-アミン 1f
tert-ブチル ((S)-2-((5-フルオロ-3-((2R,4S)-4-フルオロ-1-(3-アミノピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-5-イル)ピロリジン-2-イル)ピリジン-2-イル)オキシ)イソプロピル)カルバメート 1e(93mg、0.19mmol)をジクロロメタン(5.0mL)に溶解し、2,2,2-トリフルオロ酢酸(2.0mL)を室温で加えた。反応混合物を室温で1時間撹拌した。溶媒を減圧下で除去し、混合物をジクロロメタン(5.0mL)で希釈した。トリエチルアミンを反応系に加え、中和した。溶媒を減圧下で除去し、目的の化合物、5-((2R,4S)-2-(2-(((S)-1-アミノプロパン-2-イル)オキシ)-5-フルオロピリジン-3-イル)-4-フルオロピロリジン-1-イル)ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3-アミン 1f(73mg、0.19mmol、黄色の油)を粗生成物として得た。
MS m/z (ESI): 390 [M + 1];
工程7
(2R,2S,5S)-2,3-ジフルオロ-5-メチル-4-オキサ-7,9-ジアザ-1(5,3)-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3(3,2)-ピリジン-2(1,2)-ピロリジンシクロノナン-8-オン
5-((2R,4S)-2-(2-(((S)-1-アミノプロパン-2-イル)オキシ)-5-フルオロピリジン-3-イル)-4-フルオロピロリジン-1-イル)ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3-アミン 1f(73mg、0.19mmol)をN,N-ジメチルホルムアミド(3.0mL)に溶解し、N,N-カルボニルジイミダゾール(62mg、0.38mmol)を加えた。反応混合物を室温で1時間撹拌した。溶媒を減圧下で除去し、残渣をPrep-TLC(ジクロロメタン:メタノール=20:1)で精製して、目的の化合物、(2R,2S,5S)-2,3-ジフルオロ-5-メチル-4-オキサ-7,9-ジアザ-1(5,3)-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3(3,2)-ピリジン-2(1,2)-ピロリジンシクロノナン-8-オン 1(11mg、0.03mmol、黄色の固体)を得た(収率:14%)。
MS m/z (ESI): 416 [M + 1];
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 8.25 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.88 (s, 1H), 7.64-7.62 (m, 1H), 7.59 (s, 1H), 7.14-7.11 (m, 1H), 6.35 (s, 1H), 6.20 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 5.68-5.61 (m, 1H), 5.60-5.52 (m, 1H), 4.23-4.14 (m, 1H), 4.04-3.98 (m, 1H), 3.88-3.83 (m, 1H), 3.03-2.84 (m, 2H), 2.26-2.06 (m, 2H), 1.44 (d, J = 6.4 Hz, 3H).
実施例2
(2R,2S)-2,35-ジフルオロ-4-オキサ-7,9-ジアザ-1(5,3)-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3(3,2)-ピリジン-2(1,2)-ピロリジンシクロノナン-8-オン
Figure 0007372686000020
Figure 0007372686000021
工程1
tert-ブチル (2-((5-フルオロ-3-((2R,4S)-4-フルオロ-1-(3-ニトロピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-5-イル)ピロリジン-2-イル)ピリジン-2-イル)オキシ)エチル)カルバメート 2b
5-フルオロ-3-((2R,4S)-4-フルオロ-1-(3-ニトロピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-5-イル)ピロリジン-2-イル)ピリジン-2-オール 1b(0.25g、0.70mmol)、および炭酸セシウム(0.65g、2.00mmol)を、アセトニトリル(10mL)に加えた。反応混合物を油浴中50℃で10分間撹拌し、次いで、tert-ブチル(2-ブロモエチル)カルバメート 2a(0.22g、1.00mmol)を加えた。混合物を70℃に加熱し、一晩撹拌した。反応混合物を冷却し、水(30mL)で希釈し、ジクロロメタン(50mL×3)で抽出した。合わせた有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過して乾燥剤を除去し、ろ液を減圧下でエバポレートした。残渣をシリカゲルカラム(石油エーテル:酢酸エチル=19:1~3:2)で精製して、目的の化合物、tert-ブチル (2-((5-フルオロ-3-((2R,4S)-4-フルオロ-1-(3-ニトロピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-5-イル)ピロリジン-2-イル)ピリジン-2-イル)オキシ)エチル)カルバメート 2b(0.11g、0.20mmol、黄色の固体)を得た(収率:30%)。
MS m/z (ESI): 506 [M + 1];
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 8.51 (s, 0.5H), 8.42 (s, 0.5H), 8.28-8.27 (m, 1H), 7.94 (s, 0.5H), 7.84 (s, 0.5H), 7.75-7.74 (m, 0.5H), 7.14-7.12 (m, 0.5H), 6.39-6.38 (m, 0.5H), 6.10-6.08 (m, 0.5H), 5.57 (s, 1H), 5.52-5.51 (m, 0.5H), 5.31-5.29 (m, 0.5H), 4.92-4.76 (m, 1.5H), 4.53-4.34 (m, 2.5H), 4.15-3.95 (m, 2H), 3.15-3.12 (m, 0.5H), 2.75-2.75 (m, 0.5H), 2.68-2.55 (m, 1H), 1.55 (s, 9H);
工程2
tert-ブチル (2-((5-フルオロ-3-((2R,4S)-4-フルオロ-1-(3-アミノピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-5-イル)ピロリジン-2-イル)ピリジン-2-イル)オキシ)エチル)カルバメート 2c
tert-ブチル (2-((5-フルオロ-3-((2R,4S)-4-フルオロ-1-(3-ニトロピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-5-イル)ピロリジン-2-イル)ピリジン-2-イル)オキシ)エチル)カルバメート 2b(40mg、0.08mmol)、ジクロロメタン(2.0mL)、メタノール(2.0mL)、飽和塩化アンモニウム水溶液(4.0mL)、および亜鉛粉末(65mg、1.00mmol)を混合した。反応混合物を室温で30分間撹拌し、ジクロロメタン(30mL×2)で抽出した。有機相を水(30mL×3)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、エバポレートして、目的の化合物、tert-ブチル (2-((5-フルオロ-3-((2R,4S)-4-フルオロ-1-(3-アミノピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-5-イル)ピロリジン-2-イル)ピリジン-2-イル)オキシ)エチル)カルバメート 2c(40mg、0.08mmol、黄色の固体)を粗生成物として得た。
MS m/z (ESI): 476 [M + 1];
工程3
5-((2R,4S)-2-(2-(2-アミノエトキシ)-5-フルオロピリジン-3-イル)-4-フルオロピロリジン-1-イル)ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3-アミン 2,2,2-トリフルオロアセテート 2d
tert-ブチル (2-((5-フルオロ-3-((2R,4S)-4-フルオロ-1-(3-アミノピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-5-イル)ピロリジン-2-イル)ピリジン-2-イル)オキシ)エチル)カルバメート 2c(40mg、0.08mmol)をジクロロメタン(1.0mL)に溶解し、トリフルオロ酢酸(1.0mL)を加えた。反応混合物を室温で1時間撹拌し、減圧下でエバポレートして、目的の化合物、5-((2R,4S)-2-(2-(2-アミノエトキシ)-5-フルオロピリジン-3-イル)-4-フルオロピロリジン-1-イル)ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3-アミン 2,2,2-トリフルオロアセテート 2d(30mg、0.08mmol、黄色の固体)を粗生成物として得た。
MS m/z (ESI): 376 [M + 1];
工程4
(2R,2S)-2,3-ジフルオロ-4-オキサ-7,9-ジアザ-1(5,3)-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3(3,2)-ピリジン-2(1,2)-ピロリジンシクロノナン-8-オン
5-((2R,4S)-2-(2-(2-アミノエトキシ)-5-フルオロピリジン-3-イル)-4-フルオロピロリジン-1-イル)ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3-アミン 2,2,2-トリフルオロアセテート 2d(30mg、0.08mmol)を、N,N-ジメチルホルムアミド(1mL)に溶解し、トリエチルアミン(0.2mL)およびN,N’-カルボニルジイミダゾール(10mg、0.06mmol)を加えた。反応混合物を室温で1時間撹拌し、酢酸エチル(50mL×3)で抽出し、食塩水(5mL×3)で洗浄した。有機相を、減圧下で濃縮し、Prep-TLC(ジクロロメタン:メタノール=10:1)で精製して、目的の化合物、(2R,2S)-2,3-ジフルオロ-4-オキサ-7,9-ジアザ-1(5,3)-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3(3,2)-ピリジン-2(1,2)-ピロリジンシクロノナン-8-オン 2(8.0mg、黄色の固体)を得た(収率:25%)。
MS m/z (ESI): 402 [M + 1];
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 8.24 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 7.92-7.88 (m, 1H), 7.58 (s, 1H), 7.41-7.39 (m, 1H), 7.15-7.13 (m, 1H), 6.21 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 6.20-6.16 (m, 1H), 5.67-5.42 (m, 2H), 4.18-3.88 (m, 5H), 3.29-3.28 (m, 1H), 2.89-2.86 (m, 1H), 2.06-2.03 (m, 1H).
実施例3
(2R,2S)-2,3-ジフルオロ-7-メチル-4-オキサ-7,9-ジアザ-1(5,3)-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3(3,2)-ピリジン-2(1,2)-ピロリジンシクロノナン-8-オン
Figure 0007372686000022
Figure 0007372686000023
工程1
tert-ブチル (2-((5-フルオロ-3-((2R,4S)-4-フルオロ-1-(3-ニトロピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-5-イル)ピロリジン-2-イル)ピリジン-2-イル)オキシ)エチル)(メチル)カルバメート 3b
tert-ブチル (2-((5-フルオロ-3-((2R,4S)-4-フルオロ-1-(3-ニトロピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-5-イル)ピロリジン-2-イル)ピリジン-2-イル)オキシ)エチル)カルバメート 2b(20mg、0.14mmol)をN,N-ジメチルホルムアミド(2mL)に溶解し、水素化ナトリウム(12mg、0.3mmol、60%、鉱油中で分散)を加えた。反応混合物を室温で10分間撹拌した。ヨウ化メチル 3a(42mg、0.3mmol)を加え、混合物を室温で30分間撹拌し、酢酸エチル(10mL×3)で抽出し、水(10mL×3)で洗浄し、有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧下で除去して、tert-ブチル (2-((5-フルオロ-3-((2R,4S)-4-フルオロ-1-(3-ニトロピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-5-イル)ピロリジン-2-イル)ピリジン-2-イル)オキシ)エチル)(メチル)カルバメート 3b(61mg、0.12mmol、黄色の固体)を得た。生成物をさらに精製することなく、次の反応工程に使用した。
MS m/z (ESI): 520 [M + 1];
工程2
tert-ブチル (2-((5-フルオロ-3-((2R,4S)-4-フルオロ-1-(3-アミノピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-5-イル)ピロリジン-2-イル)ピリジン-2-イル)オキシ)エチル)(メチル)カルバメート 3c
tert-ブチル (2-((5-フルオロ-3-((2R,4S)-4-フルオロ-1-(3-ニトロピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-5-イル)ピロリジン-2-イル)ピリジン-2-イル)オキシ)エチル)(メチル)カルバメート 3b(60mg、0.12mmol)、ジクロロメタン(2.0mL)、メタノール(2.0mL)、飽和塩化アンモニウム水溶液(4.0mL)および亜鉛粉末(0.13g、2.00mmol)を混合し、室温で30分間撹拌した。反応混合物をジクロロメタン(30mL×2)で抽出し、有機相を水(30mL×3)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下で濃縮して、目的の化合物、tert-ブチル (2-((5-フルオロ-3-((2R,4S)-4-フルオロ-1-(3-アミノピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-5-イル)ピロリジン-2-イル)ピリジン-2-イル)オキシ)エチル)(メチル)カルバメート 3c(60mg、0.12mmol、黄色の固体)を粗生成物として得た。
MS m/z (ESI): 490 [M + 1];
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 8.03-8.02 (m, 1H), 7.82-7.78 (m, 1H), 7.56 (s, 1H), 7.11-7.08 (m, 1H), 5.72-5.67 (m, 1H), 5.31-5.22 (m, 2H), 4.15-3.48 (m, 6H), 2.88 (s, 3H), 2.82-2.78 (m, 1H), 2.18-2.13 (m, 1H), 1.25 (s, 9H);
工程3
5-((2R,4S)-4-フルオロ-2-(5-フルオロ-2-(2-(メチルアミノ)エトキシ)ピリジン-3-イル)ピロリジン-1-イル)ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3-アミン 2,2,2-トリフルオロアセテート 3d
tert-ブチル (2-((5-フルオロ-3-((2R,4S)-4-フルオロ-1-(3-アミノピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-5-イル)ピロリジン-2-イル)ピリジン-2-イル)オキシ)エチル)(メチル)カルバメート 3c(60mg、0.12mmol)をジクロロメタン(1.0mL)に溶解し、トリフルオロ酢酸(1.0mL)を加えた。混合物を室温で1時間撹拌し、減圧下で濃縮して、目的の化合物、5-((2R,4S)-4-フルオロ-2-(5-フルオロ-2-(2-(メチルアミノ)エトキシ)ピリジン-3-イル)ピロリジン-1-イル)ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3-アミン 2,2,2-トリフルオロアセテート 3d(40mg、0.10mmol、黄色の固体)を粗生成物として得た。
MS m/z (ESI): 390 [M + 1];
工程4
(2R,2S)-2,3-ジフルオロ-7-メチル-4-オキサ-7,9-ジアザ-1(5,3)-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3(3,2)-ピリジン-2(1,2)-ピロリジンシクロノナン-8-オン 3
5-((2R,4S)-4-フルオロ-2-(5-フルオロ-2-(2-(メチルアミノ)エトキシ)ピリジン-3-イル)ピロリジン-1-イル)ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3-アミン 2,2,2-トリフルオロアセテート 3d(40mg、0.10mmol)をN,N-ジメチルホルムアミド(1mL)に溶解し、トリエチルアミン(0.2mL)およびN,N-カルボニルジイミダゾール(16mg、0.10mmol)を加えた。反応混合物を室温で1時間撹拌し、酢酸エチル(50mL×3)で抽出し、飽和塩化ナトリウム溶液(50mL×3)で洗浄した。有機相を、減圧下で濃縮した。残渣をPrep-TLC(ジクロロメタン:メタノール=10:1)で精製して、目的の化合物、(2R,2S)-2,3-ジフルオロ-7-メチル-4-オキサ-7,9-ジアザ-1(5,3)-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3(3,2)-ピリジン-2(1,2)-ピロリジンシクロノナン-8-オン 3(6.7mg、白色の固体)を得た(収率:21%)。
MS m/z (ESI): 416 [M + 1];
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 8.22 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 7.82-7.80 (m, 2H), 7.16-7.14 (m, 1H), 6.14 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 5.74-5.52 (m, 3H), 4.15-3.48 (m, 6H), 3.08 (s, 3H), 2.82-2.78 (m, 1H), 2.27-2.23 (m, 1H).
実施例4
(2R,5S)-3-フルオロ-5-メチル-4-オキサ-8,10-ジアザ-1(5,3)-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3(3,2)-ピリジン-2(1,2)-ピロリジンシクロデカン-9-オン 4
Figure 0007372686000024
Figure 0007372686000025
工程1
(R)-3-ヒドロキシブチル 4-メチルベンゼンスルホネート 4g-2
(3R)-ブタン-1,3-ジオール 4g-1(2.00g、22.22mmol)をジクロロメタン(20mL)に溶解し、トリエチルアミン(3.37g、33.33mmol)を加えた。次いで、4-メチルベンゼンスルホニルクロリド(4.46g、23.33mmol)を-20℃でゆっくり加え、添加後、反応混合物を室温で16時間撹拌した。反応混合物を水(50mL)で希釈し、ジクロロメタン(30mL×3)で抽出した。有機相を食塩水(30mL×3)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(石油エーテル:酢酸エチル=100:0~1:1)で精製して、(R)-3-ヒドロキシブチル-4-メチルベンゼンスルホネート 4g-2(3.80g、黄色の液体)を得た(収率:70%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.87-7.76 (m, 2H), 7.44-7.30 (m, 2H), 4.33-4.16 (m, 1H), 4.15-4.07 (m, 1H), 4.03-3.88 (m, 1H), 2.45 (s, 3H), 1.90-1.78 (m, 1H), 1.76-1.63 (m, 1H), 1.22 (d, J = 5.2 Hz, 3H);
工程2
(R)-4-アミノブタン-2-オール 4g-3
(R)-3-ヒドロキシブチル-4-メチルベンゼンスルホネート 4g-2(3.50g、14.34mmol)をアンモニア水(25%、50mL)に溶解し、得られた混合物を100℃で3時間撹拌した。反応混合物を室温に冷却し、濃縮して、(R)-4-アミノブタン-2-オール 4g-3(1.28g、14.34mmol)を粗生成物として得た。
MS m/z (ESI): 90 [M + 1];
工程3
tert-ブチル (R)-(3-ヒドロキシブチル)カルバメート 4g-4
(R)-4-アミノブタン-2-オール 4g-3(1.28g、14.34mmol)をテトラヒドロフラン30mLに溶解し、トリエチルアミン(2.20g、21.51mmol)を加え、次いで、二炭酸ジ-tert-ブチル(3.30g、15.06mmol)をゆっくり加えた。添加後、反応混合物を室温で1時間撹拌した。反応終了後、反応混合物をそのまま濃縮して、tert-ブチル (R)-(3-ヒドロキシブチル)カルバメート 4g-4(2.71g、無色の液体)を粗生成物として得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 4.95-4.82 (m, 1H), 3.93-3.76 (m, 1H), 3.55-3.34 (m, 1H), 3.21-2.97 (m, 2H), 1.68-1.48 (m, 2H), 1.44 (s, 9H), 1.23 (d, J = 5.2 Hz, 3H);
工程4
(R)-4-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)ブタン-2-イル-4-メチルベンゼンスルホネート 4g
tert-ブチル (R)-(3-ヒドロキシブチル)カルバメート 4g-4(0.38g、2.01mmol)をジクロロメタン(5mL)に溶解し、トリエチルアミン(0.30g、3.01mmol)、4-メチルベンゼンスルホニルクロリド(0.36g、1.91mmol)およびN,N-ジメチル-4-アミノピリジン(25mg、0.20mmol)を加えた。添加後、反応混合物を30℃で18時間撹拌し、ジクロロメタン(50mL)で希釈し、食塩水(30mL×3)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。残渣をカラムクロマトグラフィー(石油エーテル:酢酸エチル=100:0~65:35)で精製して、(R)-4-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)ブタン-2-イル-4-メチルベンゼンスルホネート 4g(0.10g、黄色の油)を得た(収率:15%)。
MS m/z (ESI): 366 [M + Na];
工程5
(R)-N-((5-フルオロ-2-メトキシピリジン-3-イル)メチレン)-2-メチルプロパン-2-スルフィンアミド 4b
5-フルオロ-2-メトキシピリジン-3-カルバルデヒド 4a(10.00g、64.5mmol)をジクロロメタン(120mL)に溶解し、炭酸セシウム(42.00g、129.00mmol)、および(R)-2-メチルプロパン-2-スルフィンアミド(8.26g、67.70mmol)を加えた。添加後、反応混合物を30℃で4時間撹拌し、反応終了後、ろ過した。ろ液をそのまま濃縮して、(R)-N-((5-フルオロ-2-メトキシピリジン-3-イル)メチレン)-2-メチルプロパン-2-スルフィンアミド 4b(17.50g、黄色の油)を得て、さらに精製することなくそのまま次の工程に使用した。;
MS m/z (ESI): 259 [M + 1];
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 8.88 (s, 1H), 8.16 (s, 1H), 7.98 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 4.01 (s, 3H), 1.27 (s, 9H);
工程6
(R)-N-((R)-3-(1,3-ジオキサン-2-イル)-1-(5-フルオロ-2-メトキシピリジン-3-イル)プロピル)-2-メチルプロパン-2-スルフィンアミド 4c
マグネシウムチップ(3.30g、136.00mmol)を乾燥テトラヒドロフラン(200mL)に加え、ジイソブチルアルミニウムヒドリド(0.3mL、1Mテトラヒドロフラン溶液)を加えた。混合物を50℃で15分間撹拌し、次いで、2-(2-ブロモエチル)-1,3-ジオキサン(26.50g、60mmol)のテトラヒドロフラン(50mL)溶液を混合物に滴下して加え、得られた混合物を50℃で1時間撹拌した。反応混合物をさらに-40℃にゆっくり冷却し、(R)-N-((5-フルオロ-2-メトキシピリジン-3-イル)メチレン)-2-メチルプロパン-2-スルフィンアミド 4b(17.50g、68.00mmol)のテトラヒドロフラン(50mL)溶液を滴下して加え、-40℃で1時間撹拌し、ゆっくり室温に温め、さらに1時間撹拌し、クエン酸水溶液(10%)でクエンチし、その後、混合物をメチルtert-ブチルエーテル(400mL)で抽出した。有機相を飽和重炭酸ナトリウム水溶液および水で洗浄し、乾燥し、ろ過し、ろ液を濃縮して、(R)-N-((R)-3-(1,3-ジオキサン-2-イル)-1-(5-フルオロ-2-メトキシピリジン-3-イル)プロピル)-2-メチルプロパン-2-スルフィンアミド 4c(20.0g、白色の固体)を得た(収率:79%)。
MS m/z (ESI): 375 [M + 1];
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.89 (s, 1H), 7.30 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 4.52-4.50 (m, 1H), 4.35-4.33 (m, 1H), 4.18-4.16 (m, 1H), 4.10-4.08 (m, 2H), 3.95 (s, 3H), 3.77-3.70 (m, 2H), 2.07-2.04 (m, 2H), 1.90-1.85 (m, 1H), 1.73-1.69 (m, 1H), 1.55-1.52 (m, 1H), 1.35-1.32 (m, 1H), 1.21 (s, 9H);
工程7
(R)-5-フルオロ-2-メトキシ-3-(ピロリジン-2-イル)ピリジン 4d
(R)-N-((R)-3-(1,3-ジオキサン-2-イル)-1-(5-フルオロ-2-メトキシピリジン-3-イル)プロピル)-2-メチルプロパン-2-スルフィンアミド 4c(20.00g、53.48mmol)をトリフルオロ酢酸(100mL)および水(10mL)に溶解した。反応混合物を20℃で1時間撹拌した。次いで、トリエチルシラン(80mL)を加え、20℃で16時間撹拌を続けた。溶媒をエバポレートし、残渣を水(300mL)に溶解し、メチルtert-ブチルエーテル(300mL)で抽出した。40%水酸化ナトリウム水溶液で水相のpH値を約13に調整し、混合物をジクロロメタン(200mL×3)で抽出した。有機相を食塩水(100mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、ろ液をエバポレートして、(R)-5-フルオロ-2-メトキシ-3-(ピロリジン-2-イル)ピリジン 4d(9.00g、明るい黄色の油)を得た(収率:86%)。
MS m/z (ESI): 197 [M + 1];
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.83 (s, 1H), 7.57 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 4.31-4.29 (m, 1H), 3.93 (s, 3H), 3.15-3.11 (m, 1H), 3.07-3.00 (m, 1H), 2.28-2.25 (m, 1H), 1.85-1.80 (m, 2H), 1.57-1.55(m, 1H);
工程8
(R)-5-フルオロ-3-(ピロリジン-2-イル)ピリジン-2-オール 4e
(R)-5-フルオロ-2-メトキシ-3-(ピロリジン-2-イル)ピリジン 4d(1.20g、11.0mmol)をアセトニトリル(20mL)に溶解し、ヨウ化カリウム(3.70g、44.0mmol)を加え、次いで、トリメチルクロロシラン(2.30g、22.0mmol)を滴下して加えた。反応混合物を50℃で24時間撹拌し、その後、ろ過し、ろ液を濃縮して、固体を得て、これをジクロロメタン:メタノール=5:1で洗浄し、ろ過し、ろ液を濃縮して、(R)-5-フルオロ-3-(ピロリジン-2-イル)ピリジン-2-オール 4e(1.6g、粗生成物、黄色の固体)を得た。
MS m/z (ESI): 183 [M + 1];
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 9.23 (s, 1H), 8.61 (s, 1H), 7.83-7.81 (m, 1H), 7.76 (d, J = 2.0 Hz, 1H), 4.48-4.44 (m, 1H), 3.25-3.17 (m, 2H), 2.22-2.18 (m, 1H), 2.09-2.07 (m, 2H), 1.93-1.91 (m, 1H);
工程9
(R)-5-フルオロ-3-(1-(3-ニトロピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-5-イル)ピロリジン-2-イル)ピリジン-2-オール 4f
実施例1の第1の工程に記載されたのと同様の方法を用い、5-フルオロ-3-((2R,4S)-4-フルオロピロリジン-2-イル)ピリジン-2-オール塩酸塩 INT1の代わりに、(R)-5-フルオロ-3-(ピロリジン-2-イル)ピリジン-2-オール 4eを使用して、目的生成物、(R)-5-フルオロ-3-(1-(3-ニトロピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-5-イル)ピロリジン-2-イル)ピリジン-2-オール 4f、を得た。
MS m/z (ESI): 345 [M + 1];
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 8.82 (d, J = 8.0 Hz, 0.44H), 8.64 (d, J = 8.0 Hz, 0.56H), 8.63 (s, 0.56H), 8.56 (s, 0.44H), 7.56-7.55 (m, 0.56H), 7.45-7.44 (m, 0.44H), 7.29-7.27 (m, 1H), 6.75 (d, J = 8.0 Hz, 0.44H), 6.14 (d, J = 8.0 Hz, 0.56H), 5.40 (d, J = 8.0 Hz, 0.44H), 5.07 (d, J = 8.0 Hz, 0.56H), 4.05-3.95 (m, 2H), 3.81-3.75 (m, 1H), 3.62-3.55 (m, 1H), 2.41-2.35 (m, 1H), 2.26-2.15 (m, 1H), 1.95-1.90 (m, 1H);
工程10
tert-ブチル ((S)-3-((5-フルオロ-3-((R)-1-(3-ニトロ-6,7-ジヒドロピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-5-イル)ピロリジン-2-イル)ピリジン-2-イル)オキシ)ブチル)カルバメート 4h
実施例1の第2の工程に記載されたのと同様の方法を用い、5-フルオロ-3-((2R,4S)-4-フルオロ-1-(3-ニトロピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-5-イル)ピロリジン-2-イル)ピリジン-2-オール 1bの代わりに、(R)-5-フルオロ-3-(1-(3-ニトロピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-5-イル)ピロリジン-2-イル)ピリジン-2-オール 4fを使用して、目的生成物、tert-ブチル ((S)-3-((5-フルオロ-3-((R)-1-(3-ニトロ-6,7-ジヒドロピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-5-イル)ピロリジン-2-イル)ピリジン-2-イル)オキシ)ブチル)カルバメート 4hを得た。
MS m/z (ESI): 516 [M + 1];
工程11
tert-ブチル ((S)-3-((5-フルオロ-3-((R)-1-(3-アミノ-6,7-ジヒドロピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-5-イル)ピロリジン-2-イル)ピリジン-2-イル)オキシ)ブチル)カルバメート
実施例1の第3の工程に記載されたのと同様の方法を用い、tert-ブチル ((S)-2-((5-フルオロ-3-((2R,4S)-4-フルオロ-1-(3-ニトロピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-5-イル)ピロリジン-2-イル)ピリジン-2-イル)オキシ)プロピル)カルバメート 1cの代わりに、tert-ブチル ((S)-3-((5-フルオロ-3-((R)-1-(3-ニトロ-6,7-ジヒドロピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-5-イル)ピロリジン-2-イル)ピリジン-2-イル)オキシ)ブチル)カルバメート 4hを使用して、目的生成物、tert-ブチル ((S)-3-((5-フルオロ-3-((R)-1-(3-アミノ-6,7-ジヒドロピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-5-イル)ピロリジン-2-イル)ピリジン-2-イル)オキシ)ブチル)カルバメート 4iを得た。
MS m/z (ESI): 488 [M + 1];
工程12
5-((R)-2-(2-(((S)-4-アミノブタン-2-イル)オキシ)-5-フルオロピリジン-3-イル)ピロリジン-1-イル)-6,7-ジヒドロピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3-アミン トリフルオロアセテート 4j
実施例1の第4の工程に記載されたのと同様の方法を用い、tert-ブチル ((S)-2-((5-フルオロ-3-((2R,4S)-4-フルオロ-1-(3-アミノピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-5-イル)ピロリジン-2-イル)ピリジン-2-イル)オキシ)イソプロピル)カルバメート 1dの代わりに、tert-ブチル ((S)-3-((5-フルオロ-3-((R)-1-(3-アミノ-6,7-ジヒドロピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-5-イル)ピロリジン-2-イル)ピリジン-2-イル)オキシ)ブチル)カルバメート 4iを使用して、目的生成物、5-((R)-2-(2-(((S)-4-アミノブタン-2-イル)オキシ)-5-フルオロピリジン-3-イル)ピロリジン-1-イル)-6,7-ジヒドロピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3-アミン トリフルオロアセテート 4jを得た。
MS m/z (ESI): 386 [M + 1];
工程13
(2R,5S)-3-フルオロ-5-メチル-4-オキサ-8,10-ジアザ-1(5,3)-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3(3,2)-ピリジン-2(1,2)-ピロリジンシクロデカン-9-オン 4
実施例1の第5の工程に記載されたのと同様の方法を用い、5-((2R,4S)-2-(2-(((S)-1-アミノプロパン-2-イル)オキシ)-5-フルオロピリジン-3-イル)-4-フルオロピロリジン-1-イル)ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3-アミン 1eの代わりに、5-((R)-2-(2-(((S)-4-アミノブタン-2-イル)オキシ)-5-フルオロピリジン-3-イル)ピロリジン-1-イル)-6,7-ジヒドロピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3-アミン トリフルオロアセテート 4jを使用して、目的生成物、(2R,5S)-3-フルオロ-5-メチル-4-オキサ-8,10-ジアザ-1(5,3)-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3(3,2)-ピリジン-2(1,2)-ピロリジンシクロデカン-9-オン 4(11.8mg、0.031mmol、淡黄色の固体)を得た(収率:31%)。
MS m/z (ESI): 412 [M + 1];
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 8.18 (d, J = 7.8 Hz, 1H), 7.93-7.82 (m, 1H), 7.53 (s, 1H), 7.04-6.95 (m, 1H), 6.21 (d, J = 7.8 Hz, 1H), 5.83 (s, 1H), 5.41-5.23 (m, 2H), 4.00-3.84 (m, 1H), 3.76-3.60 (m, 1H), 3.57-3.45 (m, 1H), 3.29-3.16 (m, 1H), 2.56-2.35 (m, 2H), 2.32-2.13 (m, 2H), 2.09-1.97 (m, 1H), 1.96-1.82 (m, 2H), 1.50 (d, J = 5.2 Hz, 3H).
生物学的実験
TRKA活性阻害試験
TRKA活性に対する本発明の化合物の効果は、インビトロキナーゼアッセイによって評価した。
実験方法を以下に要約した:
TRKAのインビトロ活性は、均一系時間分解蛍光(HTRF)キナーゼアッセイキット(Cisbio、NO. 62TK0PEC)を使用して、キナーゼ反応における基質のリン酸化レベルを検出することにより測定した。反応バッファは、次の成分を含んでいた:キット内の酵素反応バッファ(1×)、5mMのMgCl、1mMのDTT;ヒト化組換えTRKAタンパク質は、清華大学(中国)の精製および同定プラットフォームによって発現および精製され、反応バッファによってキナーゼ溶液(3ng/μl)に希釈された。基質反応溶液は、0.23μMのビオチン標識チロシンキナーゼ基質と8.4μMのATPを含み、これらは反応バッファで希釈された。検出バッファは、Eu3+で標識された0.1ng/μLケージ抗体と、ストレプトアビジンで標識された14.375nMのXL665を含み、これらは反応バッファで希釈された。
化合物を100%DMSOに溶解し、100または10μMに希釈し、次いで、DMSOで4倍段階希釈で最小濃度6.1または0.61nMに希釈し、各濃度ポイントにおいて反応バッファでさらに40倍に希釈した。
384ウェルプレート(Corning No.4512)に、試験化合物の溶液4μl、およびTRKAキナーゼ溶液2μlをそれぞれ加え、次いで十分に混合し、室温で15分間インキュベートした。次に、4μlの基質溶液を加え、反応混合物を室温で60分間インキュベートした。次に、反応混合物と同じ容量の10μlの検出バッファを加え、混合物を十分に混合し、室温で30分間放置した。反応プロセスは、Envision board reader(Perkin Elmer)によって、620nmおよび665nmの波長でモニタリングした。665/620の比率は、基質のリン酸化レベルと正の相関があり、TRKAキナーゼ活性が測定された。この実験では、TRKAキナーゼを含まない群をネガティブコントロールとして使用し、TRKAキナーゼを含むが試験化合物を含まない群をポジティブコントロール(0%阻害)として使用した。TRKA活性に対する試験化合物の阻害率は、以下の式で計算できる:
化合物のIC50値は、XLfitソフトウェア(ID Business Solutions Ltd. UK)を使用して、次の式で8つの濃度ポイントで計算された。
Y = ボトム+(トップ-ボトム)/(1+10^((logIC50-X)×勾配係数))
式中、Yは阻害率であり;Xは、試験する化合物の濃度の対数であり;ボトムは最大阻害率であり;トップは最小阻害率であり;勾配係数は、曲線の勾配係数である。
TRKA G595R活性阻害試験
TRKA G595Rの活性に対する本発明の化合物の効果は、インビトロキナーゼアッセイによって評価した。
実験方法を以下に要約した。
TRKA G595Rのインビトロ活性は、HTRFキナーゼアッセイキット(Cisbio、No. 62TK0PEC)を使用して、キナーゼ反応における基質のリン酸化レベルを検出することにより測定した。反応バッファは、次の成分を含んでいた:キット内の酵素反応バッファ(1×)、5mMのMgCl、1mMのDTT。ヒト化組換えTRKA G595Rタンパク質(No. N16-12BG、Signal Chem Life Sciencesから購入)を、反応バッファで0.25ng/μlのキナーゼ溶液に希釈した。基質反応溶液は、0.51μMのビオチン標識チロシンキナーゼ基質と、2.9μMのATPを含み、これらは反応バッファで希釈された。検出バッファは、Eu3+で標識された0.15ng/Lケージ抗体と、ストレプトアビジンで標識された31.875nMのXL665を含み、これらは反応バッファで希釈された。
化合物を100%DMSOに溶解し、1mMまたは100μMに希釈し、次いで、DMSOで4倍段階希釈で最小濃度61または6.1nMに希釈し、各濃度ポイントにおいて反応バッファでさらに40倍に希釈した。
試験化合物の溶液4μl、およびTRKA G595Rキナーゼの溶液2μlを、384ウェルプレート(Corning No.4512)に加え、よく混合し、室温で15分間インキュベートした。次に、4μlの基質溶液を加え、反応混合物を室温で60分間インキュベートした。次に、反応混合物と同じ容量の10μlの検出バッファを加え、反応混合物を十分に混合し、室温で30分間放置した。反応プロセスは、Envision board reader(Perkin Elmer)によって、620nmおよび665nmの波長でモニタリングした。665/620の比率は、基質のリン酸化レベルと正の相関があり、TRKA G595Rキナーゼ活性が測定された。この実験では、TRKA G595Rキナーゼを含まない群をネガティブコントロール(100%阻害)として使用し、TRKA G595Rを含むが試験化合物を含まない群をポジティブコントロール(0%阻害)として使用した。TRKA G595R活性に対する試験化合物の阻害率は、次の式で計算できる:
阻害率= 100-100×(特定濃度での試験化合物のシグナル値-ネガティブコントロールのシグナル値)/(ポジティブコントロールのシグナル値-ネガティブコントロールのシグナル値)
試験化合物のIC50値は、XLfit(ID Business Solutions Ltd. UK)ソフトウェアを使用して、次の式で8つの濃度ポイントで計算された。
Y = ボトム+(トップ-ボトム)/(1+10^((logIC50-X)×勾配係数))
式中、Yは阻害率であり、Xは、試験する化合物の濃度の対数であり、ボトムは最大阻害率であり、トップは最小阻害率であり、勾配係数は、曲線の勾配係数である。
TRKA G667C活性阻害試験
TRKA G667Cの活性に対する本発明の化合物の効果は、インビトロキナーゼアッセイによって評価した。
実験方法を以下に要約した。
TRKA G667Cのインビトロ活性は、HTRFキナーゼアッセイキット(Cisbio、No. 62TK0PEC)を使用して、キナーゼ反応における基質のリン酸化レベルを検出することにより測定した。反応バッファは、次の成分を含んでいた:キット内の酵素反応バッファ(1×)、5mMのMgCl、1mMのDTT。ヒト化組換えTRKA G667Cタンパク質(No. N16-12 CG、Signal Chem Life Sciences)を、反応バッファで0.09ng/μlのキナーゼ溶液に希釈した。基質反応溶液は、0.21μMのビオチン標識チロシンキナーゼ基質と、2.7μMのATPを含み、これらは反応バッファで希釈された。検出バッファは、Eu3+で標識された0.1ng/Lケージ抗体と、ストレプトアビジンで標識された13.125nMのXL665を含み、これらは反応バッファで希釈された。
化合物を100%DMSOに溶解し、200μMに希釈し、次いで、DMSOで4倍段階希釈で最小濃度12.2nMに希釈し、各濃度ポイントにおいて反応バッファでさらに40倍に希釈した。
試験化合物の溶液4μl、およびTRKA G667Cキナーゼの溶液2μlを、384ウェルプレート(Corning No.4512)に加え、よく混合し、室温で15分間インキュベートした。次に、4μlの基質溶液を加え、反応混合物を室温で60分間インキュベートした。次に、反応混合物と同じ容量の10μlの検出バッファを加えた。反応混合物を十分に混合し、室温で30分間放置した。反応プロセスは、Envision board reader(Perkin Elmer)によって、620nmおよび665nmの波長でモニタリングした。665/620の比率は、基質のリン酸化レベルと正の相関があり、TRKA G667Cキナーゼ活性が測定された。この実験では、TRKA G667Cキナーゼを含まない群をネガティブコントロール(100%阻害)として使用し、TRKA G667Cキナーゼを含むが試験化合物を含まない群をポジティブコントロール(0%阻害)として使用した。TRKA G667C活性に対する試験化合物の阻害率は、次の式で計算できる:
阻害率= 100-100×(特定の濃度での試験化合物のシグナル値-ネガティブコントロールのシグナル値)/(ポジティブコントロールのシグナル値-ネガティブコントロールのシグナル値)
化合物のIC50値は、XLfit(ID Business Solutions Ltd. UK)ソフトウェアによって、次の式で8つの濃度ポイントで計算された。
Y = ボトム+(トップ-ボトム)/(1+10^((logIC50-X)×勾配係数))
式中、Yは阻害率であり、Xは、試験する化合物の濃度の対数であり、ボトムは最大阻害率であり、トップは最小阻害率であり、勾配係数は、曲線の勾配係数である。
KM12細胞における有効阻害濃度中央値GI50の測定
KM12細胞の増殖に対する本発明の化合物の効果は、発光細胞生存試験(luminescent cell viability test)によって評価した。
実験方法を以下に要約した:
CellTilter-Glo(CTG)検出キットを使用した。特異的で安定なルシフェラーゼを使用して、生細胞代謝の指標であるATPを検出した。実験で生じた発光シグナルは、培地中の生細胞数に比例していたため、KM12細胞の増殖が検出された。
KM12細胞(Shanghai Xinyu biological Co.から購入)を、10%FBS(GBICO、10099-141)および100ユニット/mlのペニシリンストレプトマイシン混合物(Thermofisher、15140122)を含む、IMDM完全培地(Thermo Fisher、12440053)で培養した。培養容器内の細胞被覆率が80~90%に達したとき、0.25%トリプシン(EDTAを含む)(Thermofisher、25200056)を使用して、細胞を処理および分散させ、白色の384ウェルプレート(164610)に播いた。1000個の細胞を含む各ウェルに、27μLのIMDM完全培地を加えた。次に、384ウェルプレートを5%COを含むインキュベーターで37℃で一晩培養した。化合物を100%DMSOに溶解し、1mMに希釈し、DMSOで4回段階希釈して最低濃度0.061μMに希釈した。各濃度ポイントをIMDM培地でさらに50倍に希釈した。化合物のIC50値が非常に低い場合は、化合物の初期濃度を下げることができる。3μlの希釈化合物を各ウェルに加え、遠心分離し、おだやかによく混合した。細胞を含まない培地をネガティブコントロール(100%阻害)として使用し、0.2%DMSOを含む群をポジティブコントロール(0%阻害)として使用した。
384ウェルプレートを37℃の5%COのインキュベーターに入れてさらにインキュベートした。96時間後、プレートを取り出し、室温で30分間放置した。また、CTG試薬を取り出して、室温に平衡化させた。15μlのCTG試薬を各ウェルに加え、十分な細胞溶解を確実に行うために、振とう器で5分間穏やかに振とうした。10分間放置した後、冷光シグナルは安定していた。その後、冷光シグナルを、Envision(Perkin Elmer)によって読み取った。さらに、細胞数を補正するために、それと同時に、培地のみを含むブランクコントロールと、添加した細胞を含むコントロールが含まれる、Tコントロールを設定した。この2つの差を、化合物を添加する前にCTG試薬を添加することによって得られた、Tコントロールとして設定した。
化合物によるKM12細胞増殖の阻害率は、以下の式によって計算することができる:
阻害率= 100-100×{[(シグナル化合物-シグナルネガティブコントロール)-T0コントロール]/[(シグナルポジティブコントロール-シグナルネガティブコントロール)-T0コントロール]}
化合物のIC50値は、XLfit(ID Business Solutions Ltd.、UK)ソフトウェアによって、次の式で8つの濃度ポイントで計算された。
Y = ボトム+(トップ-ボトム)/(1+10^((LogIC50-X)×勾配係数))
式中、Yは阻害率であり、ボトムは曲線の下部プラトー(S曲線の下部プラットフォーム値)であり、トップは曲線の上部プラトー(S曲線の上部プラットフォーム値)であり、Xは、測定する化合物の濃度の対数である。
表Iに、生物学的実験の結果を示した。
Figure 0007372686000026
上記の実験結果から、本発明の実施例の化合物は、G595RおよびG667C変異を有するTRKAおよびTRKAキナーゼの活性を効果的に阻害でき、NTRK遺伝子融合、例えば、神経膠腫、肝胆道癌、乳頭状甲状腺癌、結腸癌、非小細胞肺癌、頭頸部扁平上皮癌、膵臓癌、肉腫、黒色腫、によって引き起こされる様々な癌を治療するために使用できることが分かる(Khotskaya, Y. B. et al. Pharmacology & Therapeutics, 2017, 173, 58-66)。いくつかの化合物は、KM12結腸癌細胞の増殖を阻害することもできる。NTRK遺伝子融合によって引き起こされる結腸癌に対して強力な阻害効果がある。
当業者にとって、本開示は、上記の実施例に限定されるものではなく、本開示の実質的な特徴から逸脱することなく、他の特定の形態で実施することができることは明らかである。したがって、これらの実施形態は、すべての面において例示的で非限定的であることが期待され、上記の実施形態ではない追加の請求の範囲が参照されるべきであり、したがって、特許請求の範囲およびそれと均等なすべての変更がそこに含まれる。

Claims (8)

  1. 式I:
    Figure 0007372686000027


    [式中、
    、-NRCON(R)-から選択され、このNRが、R、R、Rにより置換された窒素含有ヘテロアリールに結合し;
    、C1-C4アルキレンから選択され、ここで、該アルキレンは、任意に、1つ以上のG1により置換されていてもよく;
    、-O-であり;
    、R、Rは、それぞれ独立して、水素、ハロゲン、およびC1-C4アルキルから選択され、ここで、該アルキルは、任意に、ハロゲンから選択される1つ以上の置換基により置換されていてもよく;
    、水素、ハロゲン、-NR、-OR10から選択され;
    、水素、ハロゲン、およびC1-C4アルキルから選択され;
    、R 、それぞれ独立して、水素、C1-C4アルキル、C1-C4ハロアルキルから選択され;
    G1、ハロゲン、C1-C4アルキル、-NR、-OR10から選択され、ここで、該アルキルは、任意に、ハロゲン、-NR1112、-OR16から選択される1つ以上の置換基により置換されていてもよく;
    、R、R10、R11、R12、およびR16 、それぞれ独立して、水素、C1-C4アルキル、およびC1-C4ハロアルキルから選択され;
    ただし、以下の化合物(1)~(4):
    Figure 0007372686000028

    は、除かれる。]
    により示される化合物、そ溶媒和物またはそれらの薬学的に許容される塩。
  2. が、-NRCON(R)-から選択され、このNRが、R、R、Rにより置換された窒素含有ヘテロアリールに結合し;
    が、C1-C4アルキレンから選択され、ここで、該アルキレンは、任意に、1つ以上のG1により置換されていてもよく;
    が、-O-であり;
    、R、Rが、それぞれ独立して、水素、およびハロゲンから選択され;
    が、水素、およびハロゲンから選択され;
    が、水素、ハロゲン、およびC1-C4アルキルから選択され、および、Lのパラ位に配置され;
    、Rが、それぞれ独立して、水素、およびC1-C4アルキルから選択され;
    G1が、ハロゲン、C1-C4アルキルから選択され、ここで、該アルキルは、任意に、ハロゲン、-NR1112、-OR16から選択される1つ以上の置換基により置換されていてもよく;
    11、R12、およびR16が、それぞれ独立して、水素、C1-C4アルキル、およびC1-C4ハロアルキルから選択され;
    ただし、以下の化合物(1)~(4):
    Figure 0007372686000029
    は、除かれる、
    請求項1に記載の化合物、そ溶媒和物またはそれらの薬学的に許容される塩。
  3. 化合物が、下記の化合物:
    Figure 0007372686000030
    から選択される請求項1に記載の化合物、そ溶媒和物またはそれらの薬学的に許容される塩。
  4. 請求項1~のいずれか1項に記載の化合物、またはそ溶媒和物またはそれらの薬学的に許容される塩、および薬学的に許容される担体、希釈剤および賦形剤、を含む、医薬組成物。
  5. TRK媒介性疾患治療または予防のための請求項に記載の医薬組成物
  6. TRK媒介性疾患が、血液悪性腫瘍、肺癌、乳癌、卵巣癌、前立腺癌、膵臓癌、および神経膠腫からなる群から選択される、がんである、請求項5に記載の医薬組成物。
  7. TRK媒介性疾患の治療または予防のための医薬の製造における、請求項1~3のいずれか1項に記載の化合物、またはその溶媒和物、またはそれらの薬学的に許容される塩、の使用。
  8. TRK媒介性疾患が、血液悪性腫瘍、肺癌、乳癌、卵巣癌、前立腺癌、膵臓癌、および神経膠腫からなる群から選択される、がんである、請求項7に記載の使用。
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