JP7372115B2 - 樹脂組成物およびその成形品 - Google Patents

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Description

本発明は、ポリカーボネート樹脂、アクリル系樹脂および耐衝撃改質剤を含有する樹脂組成物に関するものである。
従来、透明樹脂としてはメタクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂(以下、PCと称することがある)などが知られており、成形品、フィルムやシートなどの形態で電気電子部品、光学部品、自動車部品、機械部品などの広い分野で用いられている。
ポリメチルメタクリレート(以下、PMMAと称することがある)などのメタクリル酸樹脂は、高い透明性と硬い表面硬度(鉛筆硬度H~3H)を持ち、レンズや光ファイバーなどの光学材料として多く用いられている。しかし、ガラス転移温度が100℃程度と低く、耐熱性に劣るために耐熱性を有する分野での用途が制限されている。さらに耐衝撃性が低いという問題がある。
ビスフェノールAからなるポリカーボネート樹脂は、耐熱性、耐衝撃性、難燃性、透明性に優れることから車両用途や建築用資材など広く用いられている。これらの用途の中で特に屋外で使用するものについては高い耐候性が求められるが、一般にポリカーボネート樹脂の耐候性はアクリル樹脂等の他の透明材料と比較して優れておらず、屋外暴露によって黄変や失透が発生する。また、表面が非常にやわらかく(鉛筆硬度 4B~2B)、傷つきやすいという問題がある。
PCとPMMAの混和物は本質的に非相溶であり不透明な材料を生じることが知られている。例えば、特許文献1には、PC及びPMMAの混和物が不透明で、両方のポリマーが有する物性が発現しないことが示されている。
特殊な構造を有するポリカーボネート樹脂を用いたアクリル樹脂との樹脂組成物が報告されており(特許文献2)、優れた透明性、耐候性および表面硬度が達成されている。しかしながら、本発明者らの検討によれば、特許文献2に記載されている樹脂組成物は耐衝撃性に課題があり、特には面衝撃試験においてアクリル樹脂のような脆性破壊を示すことが見出された。したがってポリカーボネート樹脂とアクリル樹脂の組成物において、透明性、表面硬度および耐衝撃性が良好な組成物はこれまでに報告されていなかった。
米国特許第4319003号明細書 特開2015-232091号公報
本発明の目的は、透明性、表面硬度および耐衝撃性に優れた特性を有するポリカーボネート樹脂、アクリル系樹脂および耐衝撃改質剤を含有する樹脂組成物を提供することである。
本発明者らは、鋭意研究を重ねた結果、特定のスピロ環構造を含有するポリカーボネート樹脂に、アクリル系樹脂および特定の範囲の屈折率を有する耐衝撃改質剤を含有することで、透明性、表面硬度および耐衝撃性に優れた特性を有する樹脂組成物となることを究明し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明によれば、発明の課題は、下記により達成される。
1.繰り返し単位が下記式(1)で表される単位(a)を全繰り返し単位中5~85モル%含むポリカーボネート樹脂(A)およびアクリル系樹脂(B)の合計100重量部に対して、5~60重量部の耐衝撃改質剤(C)を含む樹脂組成物であって、耐衝撃改質剤(C)の屈折率が1.485以上1.495以下であることを特徴とする樹脂組成物。
Figure 0007372115000001
(式中、Wは炭素数1~20のアルキレン基または炭素数6~20のシクロアルキレン基を表し、Rは炭素数1~20の分岐または直鎖のアルキル基、もしくは置換基を有してもよい炭素数6~20のシクロアルキル基を表し、mは0~10の整数を示す。)
2.ポリカーボネート樹脂(A)は、繰り返し単位が前記式(1)で表されるカーボネート単位(a)と他のカーボネート単位(b)とからなり、カーボネート単位(b)は、脂肪族ジオール化合物、脂環式ジオール化合物および芳香族ジヒドロキシ化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物より誘導されるカーボネート単位(b)である前項1記載の樹脂組成物。
3.ポリカーボネート樹脂(A)とアクリル系樹脂(B)との重量比が30:70~99:1である前項1または2に記載の樹脂組成物。
4.アクリル系樹脂(B)がメタクリル酸メチルから誘導された繰り返し単位を40~100モル%含む前項1~3のいずれかに記載の樹脂組成物。
5.2mm厚の試験片のヘイズが30%以下である前項1~4のいずれかに記載の樹脂組成物。
6.前項1~5のいずれかに記載の樹脂組成物を射出成形して得られる成形品。
7.前項1~5のいずれかに記載の樹脂組成物から形成されるフィルムまたはシート。
本発明は、特定のスピロ環構造を含有するポリカーボネート樹脂とアクリル系樹脂の組成物に、特定の範囲の屈折率を有する耐衝撃改質剤を含有することで、透明性、表面硬度および耐衝撃性に優れた特性を有する樹脂組成物を提供することが可能となった。そのため、その奏する工業的効果は格別である。
以下、本発明を詳細に説明する。
(ポリカーボネート樹脂(A))
本発明の樹脂組成物に使用されるポリカーボネート樹脂は、繰り返し単位が下記式(1)で表されるカーボネート単位(a)を全繰り返し単位中5~85モル%含むポリカーボネート樹脂である。
Figure 0007372115000002
(式中、Wは炭素数1~20のアルキレン基または炭素数6~20のシクロアルキレン基を表し、Rは炭素数1~20の分岐または直鎖のアルキル基、もしくは置換基を有してもよい炭素数6~20のシクロアルキル基を表し、mは0~10の整数を示す。)
上記式(1)で表される単位(a)は、スピロ環構造を有するジオールから誘導されるものである。かかるスピロ環構造を有するジオール化合物として、3,9-ビス(2-ヒドロキシエチル)-2,4,8,10-テトラオキサスピロ(5.5)ウンデカン、3,9-ビス(2-ヒドロキシ-1,1-ジメチルエチル)-2,4,8,10-テトラオキサスピロ(5.5)ウンデカン、3,9-ビス(2-ヒドロキシ-1,1-ジエチルエチル)-2,4,8,10-テトラオキサスピロ(5.5)ウンデカン、3,9-ビス(2-ヒドロキシ-1,1-ジプロピルエチル)-2,4,8,10-テトラオキサスピロ(5.5)ウンデカンなどの脂環式ジオール化合物が挙げられる。
好ましくは、3,9-ビス(2-ヒドロキシ-1,1-ジメチルエチル)-2,4,8,10-テトラオキサスピロ(5.5)ウンデカンが用いられる。
本発明の樹脂組成物に使用されるポリカーボネート樹脂は、繰り返し単位が上記式(1)で表される単位(a)を全繰り返し単位中5~85モル%含み、10~80モル%含むことが好ましく、15~75モル%含むことがより好ましく、20~70モル%含むことがさらに好ましい。単位(a)が上記範囲内であると、アクリル系樹脂との樹脂組成物における押出時や成形時に相分離して樹脂組成物が白濁することがなく、また、ポリカーボネート樹脂の重合時に結晶化することなく重合が容易であり好ましい。
本発明の樹脂組成物に使用されるポリカーボネート樹脂は、上記式(1)で表される単位(a)を含み、他のカーボネート単位(b)との共重合体として使用される。
カーボネート単位(b)は、脂肪族ジオール化合物、脂環族ジオール化合物および芳香族ジヒドロキシ化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物より誘導されるカーボネート単位(b)であることが好ましい。また、カーボネート単位(b)は、表面硬度や耐候性の面から脂肪族ジオール化合物および脂環族ジオール化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物より誘導されるカーボネート単位(b)であることが好ましい。
脂肪族ジオール化合物としては、1,3-プロパンジオール、1,4-ブタンジオール、1,5-ペンタンジオール、1,6-ヘキサンジオール、1,8-オクタンジオール、1.9-ノナンジオール、1,10-デカンジオール、1,12-ドデカンジオール、2-メチル-1,3-プロパンジオール、ネオペンチルグリコール、3-メチル-1,5-ペンタンジオール、2-n-ブチル-2-エチル-1,3-プロパンジオール、2,2-ジエチル-1,3-プロパンジオール、2,4-ジエチル-1,5-ペンタンジオール、1,2-ヘキサングリコール、1,2-オクチルグリコール、2-エチル-1,3-ヘキサンジオール、2,3-ジイソブチル-1,3-プロパンジオール、2,2-ジイソアミル-1,3-プロパンジオール、2-メチル-2-プロピル-1,3-プロパンジオールなどが挙げられ、1,8-オクタンジオール、1.9-ノナンジオール、1,10-デカンジオール、1,12-ドデカンジオールが好ましく使用される。
脂環式ジオール化合物としては、1,2-シクロヘキサンジオール、1,3-シクロヘキサンジオール、1,4-シクロヘキサンジオール、2-メチル-1,4-シクロヘキサンジオールなどのシクロヘキサンジオール類、1,2-シクロヘキサンジメタノール、1,3-シクロヘキサンジメタノール、1,4-シクロヘキサンジメタノールなどのシクロヘキサンジメタノール類、2,3-ノルボルナンジメタノール、2,5-ノルボルナンジメタノールなどのノルボルナンジメタノール類、トリシクロデカンジメタノール、ペンタシクロペンタデカンジメタノール、1,3-アダマンタンジオール、2,2-アダマンタンジオール、デカリンジメタノール、2,2,4,4-テトラメチル-1,3-シクロブタンジオール、イソソルビドなどが挙げられ、シクロヘキサンジメタノール類、イソソルビドが好ましく使用される。
芳香族ジヒドロキシ化合物としては、α,α’-ビス(4-ヒドロキシフェニル)-m-ジイソプロピルベンゼン(ビスフェノールM)、9,9-ビス(4-ヒドロキシ-3-メチルフェニル)フルオレン、1,1-ビス(4-ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、1,1-ビス(4-ヒドロキシフェニル)-3,3,5-トリメチルシクロヘキサン、4,4’-ジヒドロキシ-3,3’-ジメチルジフェニルスルフィド、ビスフェノールA、2,2-ビス(4-ヒドロキシ-3-メチルフェニル)プロパン(ビスフェノールC)、2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)-1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロプロパン(ビスフェノールAF)、および1,1-ビス(4-ヒドロキシフェニル)デカンなどが挙げられ、ビスフェノールAが好ましく使用される。
カーボネート単位(b)は、全繰り返し単位中15~95モル%含むことが好ましく、20~90モル%含むことがより好ましく、25~85モル%含むことがさらに好ましく、30~80モル%含むことが特に好ましい。単位(a)が上記範囲内であると、透明性、表面硬度および耐衝撃性のバランスに優れた樹脂組成物が得られる。
(ポリカーボネート樹脂の製造方法)
ポリカーボネート樹脂は、通常のポリカーボネート樹脂を製造するそれ自体公知の反応手段、例えばジオール成分に炭酸ジエステルなどのカーボネート前駆物質を反応させる方法により製造される。次にこれらの製造方法について基本的な手段を簡単に説明する。
カーボネート前駆物質として炭酸ジエステルを用いるエステル交換反応は、不活性ガス雰囲気下所定割合のジオール成分を炭酸ジエステルと加熱しながら撹拌して、生成するアルコールまたはフェノール類を留出させる方法により行われる。反応温度は生成するアルコールまたはフェノール類の沸点などにより異なるが、通常120~300℃の範囲である。反応はその初期から減圧にして生成するアルコールまたはフェノール類を留出させながら反応を完結させる。また、必要に応じて末端停止剤、酸化防止剤等を加えてもよい。
前記エステル交換反応に使用される炭酸ジエステルとしては、置換されてもよい炭素数6~12のアリール基、アラルキル基等のエステルが挙げられる。具体的には、ジフェニルカーボネート、ジトリールカーボネート、ビス(クロロフェニル)カーボネートおよびm-クレジルカーボネート等が例示される。なかでもジフェニルカーボネートが特に好ましい。ジフェニルカーボネートの使用量は、ジヒドロキシ化合物の合計1モルに対して、好ましくは0.97~1.10モル、より好ましくは1.00~1.06モルである。
また溶融重合法においては重合速度を速めるために、重合触媒を用いることができ、かかる重合触媒としては、アルカリ金属化合物、アルカリ土類金属化合物、含窒素化合物、金属化合物等が挙げられる。
このような化合物としては、アルカリ金属やアルカリ土類金属の、有機酸塩、無機塩、酸化物、水酸化物、水素化物、アルコキシド、4級アンモニウムヒドロキシド等が好ましく用いられ、これらの化合物は単独もしくは組み合わせて用いることができる。
アルカリ金属化合物としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化セシウム、水酸化リチウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム、炭酸リチウム、酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、酢酸セシウム、酢酸リチウム、ステアリン酸ナトリウム、ステアリン酸カリウム、ステアリン酸セシウム、ステアリン酸リチウム、水素化ホウ素ナトリウム、安息香酸ナトリウム、安息香酸カリウム、安息香酸セシウム、安息香酸リチウム、リン酸水素2ナトリウム、リン酸水素2カリウム、リン酸水素2リチウム、フェニルリン酸2ナトリウム、ビスフェノールAの2ナトリウム塩、2カリウム塩、2セシウム塩、2リチウム塩、フェノールのナトリウム塩、カリウム塩、セシウム塩、リチウム塩等が例示される。
アルカリ土類金属化合物としては、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、水酸化ストロンチウム、水酸化バリウム、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸ストロンチウム、炭酸バリウム、二酢酸マグネシウム、二酢酸カルシウム、二酢酸ストロンチウム、二酢酸バリウム、ステアリン酸バリウム等が例示される。
含窒素化合物としては、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド、テトラプロピルアンモニウムヒドロキシド、テトラブチルアンモニウムヒドロキシド、トリメチルベンジルアンモニウムヒドロキシド等のアルキル、アリール基等を有する4級アンモニウムヒドロキシド類が挙げられる。また、トリエチルアミン、ジメチルベンジルアミン、トリフェニルアミン等の3級アミン類、2-メチルイミダゾール、2-フェニルイミダゾール、ベンゾイミダゾール等のイミダゾール類が挙げられる。また、アンモニア、テトラメチルアンモニウムボロハイドライド、テトラブチルアンモニウムボロハイドライド、テトラブチルアンモニウムテトラフェニルボレート、テトラフェニルアンモニウムテトラフェニルボレート等の塩基あるいは塩基性塩等が例示される。
金属化合物としては亜鉛アルミニウム化合物、ゲルマニウム化合物、有機スズ化合物、アンチモン化合物、マンガン化合物、チタン化合物、ジルコニウム化合物等が例示される。これらの化合物は1種または2種以上併用してもよい。
これらの重合触媒の使用量は、ジオール成分1モルに対し好ましくは1×10-9~1×10-2当量、好ましくは1×10-8~1×10-5当量、より好ましくは1×10-7~1×10-3当量の範囲で選ばれる。
また、反応後期に触媒失活剤を添加することもできる。使用する触媒失活剤としては、公知の触媒失活剤が有効に使用されるが、この中でもスルホン酸のアンモニウム塩、ホスホニウム塩が好ましい。更にドデシルベンゼンスルホン酸テトラブチルホスホニウム塩等のドデシルベンゼンスルホン酸の塩類、パラトルエンスルホン酸テトラブチルアンモニウム塩等のパラトルエンスルホン酸の塩類が好ましい。
またスルホン酸のエステルとして、ベンゼンスルホン酸メチル、ベンゼンスルホン酸エチル、ベンゼンスルホン酸ブチル、ベンゼンスルホン酸オクチル、ベンゼンスルホン酸フェニル、パラトルエンスルホン酸メチル、パラトルエンスルホン酸エチル、パラトルエンスルホン酸ブチル、パラトルエンスルホン酸オクチル、パラトルエンスルホン酸フェニル等が好ましく用いられる。なかでも、ドデシルベンゼンスルホン酸テトラブチルホスホニウム塩が最も好ましく使用される。
これらの触媒失活剤の使用量はアルカリ金属化合物および/またはアルカリ土類金属化合物より選ばれた少なくとも1種の重合触媒を用いた場合、その触媒1モル当たり好ましくは0.5~50モルの割合で、より好ましくは0.5~10モルの割合で、更に好ましくは0.8~5モルの割合で使用することができる。
(比粘度:ηSP
本発明の樹脂組成物に使用されるポリカーボネート樹脂の比粘度(ηSP)は、0.2~1.5が好ましい。比粘度が0.2~1.5の範囲では成形品の強度及び成形加工性が良好となる。より好ましくは0.25~1.2であり、さらに好ましくは0.3~1.0であり、特に好ましくは0.3~0.5である。
本発明でいう比粘度は、20℃で塩化メチレン100mlにポリカーボネート樹脂0.7gを溶解した溶液からオストワルド粘度計を用いて求めたものである。
比粘度(ηSP)=(t-t)/t
[tは塩化メチレンの落下秒数、tは試料溶液の落下秒数]
なお、具体的な比粘度の測定としては、例えば次の要領で行うことができる。まず、ポリカーボネート樹脂をその20~30倍重量の塩化メチレンに溶解し、可溶分をセライト濾過により採取した後、溶液を除去して十分に乾燥し、塩化メチレン可溶分の固体を得る。かかる固体0.7gを塩化メチレン100mlに溶解した溶液から20℃における比粘度を、オストワルド粘度計を用いて求める。
(アクリル系樹脂)
本発明の樹脂組成物に使用されるアクリル系樹脂としては、熱可塑性樹脂としてのアクリル系樹脂が使用される。アクリル系樹脂に使用される単量体として以下の化合物が挙げられる。例えば、メタクリル酸メチル、メタクリル酸、アクリル酸メチル、アクリル酸、ベンジル(メタ)アクリレート、n-ブチル(メタ)アクリレート、i-ブチル(メタ)アクリレート、t-ブチル(メタ)アクリレート、2-エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、トリデシル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2-メトキシエチル(メタ)アクリレート、2-エトキシエチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、ノルボルニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、アクリル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、コハク酸2-(メタ)アクロイルオキシエチル、マレイン酸2-(メタ)アクロイルオキシエチル、フタル酸2-(メタ)アクロイルオキシエチル、ヘキサヒドロフタル酸2-(メタ)アクリオイルオキシエチル、ペンタメチルピペリジル(メタ)アクリレート、テトラメチルピペリジル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、シクロペンチルメタクリレート、シクロペンチルアクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、シクロヘキシルアクリレート、シクロヘプチルメタクリレート、シクロヘプチルアクリレート、シクロオクチルメタクリレート、シクロオクチルアクリレート、シクロドデシルメタクリレート、シクロドデシルアクリレート等が例示される。
これらは、単独で重合して使用してもよく、2種類以上を重合して使用してもよい。なかでもメタクリル酸メチルおよび/またはアクリル酸メチルを含むことが好ましい。特に、モノマー成分として、メタクリル酸メチルを40~100mol%含むことが好ましく、50~100mol%含むことがより好ましく、60~99mol%含むことがさらに好ましい。モノマー成分としてメタクリル酸メチルの割合が上記範囲内の場合、耐熱分解性に優れ、成形時にシルバー等の成形不良が発生し難くなり、且つ熱変形温度が良好となる。また、これらのアクリル系単量体と重合され得る他の単量体、例えばポリオレフィン系単量体、ビニル系単量体等を併用してもよい。
前記アクリル系樹脂の分子量は特に限定されるものではないが、重量平均分子量で3万以上、30万以下の範囲であれば、組成物として成形する際に流れムラ等の外観不良を生じることがなく、機械特性、耐熱性に優れた組成物を提供することができる。
本発明の樹脂組成物に使用されるアクリル系樹脂は、比粘度が0.12~0.55の範囲にあることが好ましい。比粘度が0.12未満では成形品が脆くなることがある。比粘度が0.55より高くなると、樹脂の溶融粘度が高くなり成形性に劣ることがある。
(耐衝撃改質剤)
本発明の樹脂組成物は耐衝撃改質剤(C)を含有する。耐衝撃改質剤(C)は、ゴム状重合体であるコアと、ゴム状重合体へグラフト重合することにより得られるシェルからなる、コアシェル型重合体であることが好ましい。コアシェル型重合体とすることにより、ポリカーボネートへの分散性が良好となり、高い衝撃強度が得られる傾向にある。
耐衝撃改質剤(C)の平均粒子径は、10~500nmであることが好ましい。より好ましくは30~300nmであり、さらに好ましくは50~200nm、最も好ましくは50~180nmである。平均粒子径が10nm未満では十分な衝撃強度が得られない傾向にある。一方、平均粒子径が500nmを超えると得られる樹脂組成物の透明性が低下する傾向にある。なお、平均粒子径はゴム状重合体、およびグラフト共重合体のラテックス状態で測定する。測定装置として、日機装株式会社製のMICROTRAC UPA150を用いて体積平均粒子径を測定した。
耐衝撃改質剤(C)のコアに相当するゴム状重合体としては、ビニル系単量体のゴム状重合体、またはジエン系単量体とビニル系単量体との重合体であり、ビニル系単量体が(メタ)アクリル酸単量体、(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量体から選ばれる少なくとも1種であることが、本発明の樹脂組成物の透明性および耐衝撃強度を両立できること、さらには原料コストの観点から好ましい。
(メタ)アクリル酸単量体とは、アクリル酸単量体、メタクリル酸単量体若しくはこれらの混合物のことである。(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量体とは、アクリル酸アルキルエステル単量体、メタクリル酸アルキルエステル単量体若しくはこれらの混合物のことである。
ジエン系単量体の具体例としては1,3-ブタジエンが挙げられる。また、(メタ)アクリル酸単量体、(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量体の具体例としては、アクリル酸、メタクリル酸、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸2-エチルヘキシル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸2-ヒドロキシエチル、メタクリル酸グリシジルが挙げられる。このような単量体から得られる重合体として、例えばブタジエン-アクリル酸エステル共重合体などが挙げられる。
ゴム状重合体のガラス転移温度(Tg)は0℃以下であることが耐衝撃改良の点から好ましい。より好ましくは-20℃以下であり、さらに好ましくは-40℃以下である。
耐衝撃改質剤(C)のシェル部は、少なくとも1種のビニル系単量体である。シェル部は、少なくとも1種のビニル系単量体でグラフト重合することにより形成することができる。
ビニル系単量体としては、芳香族ビニル化合物、シアン化ビニル化合物、不飽和カルボン酸および不飽和カルボン酸エステルなどが挙げられる。芳香族ビニル化合物の中では、スチレン、α-メチルスチレンなどが好ましく、シアン化ビニル化合物の中では、アクリロニトリル、メタクリロニトリルなどが好ましく、不飽和カルボン酸、不飽和カルボン酸エステルの中では、アクリル酸、メタクリル酸、炭素数1~12のアルキルエステルを有するアクリル酸エステルおよびメタクリル酸エステルなどが好ましい。ポリカーボネート樹脂への分散性が優れ、さらに得られる樹脂組成物の透明性が優れることから、グラフト重合に用いるビニル系単量体としては不飽和カルボン酸エステル、あるいは不飽和カルボン酸エステルと芳香族ビニル化合物の混合物であることが好ましい。
さらに耐衝撃改質剤(C)には、グラフト部にエポキシ基、ヒドロキシ基、カルボキシ基、アルコキシ基、イソシアナート基、酸無水物基、酸塩化物基から選ばれる1種または2種以上の反応性基を導入することができる。これにより、反応性基を含まないゴムグラフト共重合体を用いた場合に比べ、分散性や耐衝撃性を向上させられることがある。
本発明で使用される耐衝撃改質剤(C)の屈折率は1.485以上1.495以下であり、好ましくは1.487以上1.494以下であり、より好ましくは1.490以上1.493以下である。耐衝撃改質剤(C)の屈折率が上記範囲内であると、樹脂組成物の透明性および耐衝撃性に優れる。
耐衝撃改質剤(C)の製造方法としては、塊状重合、溶液重合、懸濁重合、乳化重合のいずれを採用してもよいが、乳化重合、すなわち、乳化グラフト重合が好ましい。具体的には、攪拌機を備えた反応容器に、ラテックスを加え、さらにビニル系単量体、重合開始剤、水を加え、必要に応じて連鎖移動剤や酸化還元剤を仕込み、加熱攪拌すればよい。
ここで使用する重合開始剤、連鎖移動剤、酸化還元剤の種類には特に制限がなく、公知のものが使用できる。また、各原料の反応容器への添加方法についても特に制限がなく、重合開始前の一括添加の他、分割添加してもよい。また、グラフト重合は、一段または二段以上で行われ、各段の単量体組成が同一であっても異なっていてもよく、また、単量体を一括添加しても、連続的に添加しても、あるいはこれらを組み合わせてもよい。
乳化重合法を採用する場合には、公知の重合開始剤、すなわち2,2’-アゾビスイソブチロニトリル、過酸化水素、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム等の熱分解型重合開始剤を用いることができる。また、t-ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート、パラメンタンハイドロパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、t-ブチルハイドロパーオキサイド、ジ-t-ブチルパーオキサイド、t-ヘキシルパーオキサイド等の有機過酸化物、もしくは過酸化水素、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム等の無機過酸化物といった過酸化物と、必要に応じてナトリウムホルムアルデヒドスルホキシレート、グルコース等の還元剤、および必要に応じて硫酸鉄(II)等の遷移金属塩、更に必要に応じてエチレンジアミン四酢酸二ナトリウム等のキレート剤、さらに必要に応じてピロリン酸ナトリウム等のリン系難燃剤等を併用したレドックス型重合開始剤として使用することもできる。
レドックス型重合開始剤系を用いた場合には、前記過酸化物が実質的に熱分解しない低い温度でも重合を行うことができることから、重合温度を広い範囲で設定できるようになり好ましい。中でもクメンハイドロパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド等の芳香族環含有過酸化物をレドックス型重合開始剤として用いることが好ましい。前記重合開始剤の使用量、またレドックス型重合開始剤を用いる場合の前記還元剤・遷移金属塩・キレート剤等の使用量は、公知の範囲で用いることができる。
耐衝撃改質剤(C)を乳化重合により合成する際、重合乳化剤としては、不均化ロジン酸、オレイン酸、ステアリン酸などの高級脂肪酸のアルカリ金属塩等、あるいはリン酸系化合物のアルカリ金属塩、さらにはスルホン酸や硫酸系化合物のアルカリ金属塩など、従来公知の重合乳化剤を使用することができる。
乳化重合により耐衝撃改質剤(C)を得た場合には、例えば、衝撃改質剤(C)のラテックスと塩酸等の酸、あるいは塩化カルシウム、塩化マグネシウム、硫酸マグネシウム、塩化アルミニウム、酢酸カルシウムなどの二価以上の金属塩を混合することにより凝固した後に、公知の方法に従って、熱処理・脱水・洗浄・乾燥することにより、耐衝撃改質剤を水性媒体から分離することができる(凝固法ともいう)。または、メタノール、エタノール、プロパノール等のアルコール、アセトン等の水溶性有機溶剤をラテックスに添加して耐衝撃改質剤を析出させ、遠心、または濾過等により溶剤と分離した後、乾燥させ、単離することもできる。別の方法として、本発明に用いる耐衝撃改質剤を含むラテックスにメチルエチルケトン等の若干の水溶性を有する有機溶剤を加えてラテックス中の耐衝撃改質剤成分を有機溶剤層に抽出し、有機溶剤層を分離した後、水などと混合して耐衝撃改質剤成分を析出させる方法等を挙げることができる。また、ラテックスを噴霧乾燥法により直接粉体化することもできる。
なお、本発明では、耐衝撃改質剤があらかじめアクリル系樹脂に含有されたものをポリカーボネート樹脂に含有させた樹脂組成物であってもよい。耐衝撃改質剤を含有するアクリル系樹脂の具体例としては、特に制限されないが、例えば、以下のものがあげられる。
例えば、三菱ケミカル社製、商品名アクリペットIRK304、IRL309、VRL40、クラレ社製、商品名パラペットGR00100、GR04970、GR-H60、ダイセル・エボニック社製、商品名PLEXIGLAS AG100、zk6HF、旭化成社製、商品名デルペットSR8350、SR8500などが挙げられる。
(ポリカーボネート樹脂、アクリル系樹脂および耐衝撃改質剤を含有する樹脂組成物の製造方法)
本発明の樹脂組成物はポリカーボネート樹脂、アクリル系樹脂および耐衝撃改質剤を溶融状態でブレンドすることが好ましい。溶融状態でブレンドする方法として、押出機が一般的に用いられ、溶融樹脂温度200~320℃、好ましくは220~300℃、より好ましくは、230~290℃で混練し、ペレタイズする。これにより、両樹脂が均一にブレンドされた樹脂組成物のペレットが得られる。押出機の構成、スクリューの構成等は特に限定されない。押出機中の溶融樹脂温度が320℃を超えると樹脂が着色したり、熱分解することがある。一方、樹脂温度が200℃を下回ると、樹脂粘度が高過ぎて押出機に過負荷がかかることがある。
(重量比)
上記ポリカーボネート樹脂とアクリル系樹脂との重量比は好ましくは30:70~99:1の範囲で混合される。より好ましくは35:65~95:5の範囲であり、さらに好ましくは40:60~93:7の範囲であり、特に好ましくは45:55~92:8の範囲であり、もっとも好ましくは50:50~90:10の範囲である。上記範囲とすることにより表面硬度、耐衝撃性に優れた樹脂組成物を得ることができる。
上記耐衝撃改質剤は、ポリカーボネート樹脂とアクリル系樹脂の合計100重量部に対して、5~60重量部の範囲で混合される。好ましくは7~55重量部の範囲であり、より好ましくは8~50重量部の範囲であり、さらに好ましくは9~48重量部の範囲であり、特に好ましくは10~45重量部の範囲である。上記範囲とすることにより透明性、表面硬度、耐衝撃性に優れた樹脂組成物を得ることができる。
(添加剤)
本発明で使用される樹脂組成物は、用途や必要に応じて熱安定剤、可塑剤、光安定剤、重合金属不活性化剤、難燃剤、滑剤、帯電防止剤、界面活性剤、抗菌剤、紫外線吸収剤、離型剤、着色剤等の添加剤を配合することができる。
(熱安定剤)
本発明で使用される樹脂組成物は、押出・成形時の分子量低下や色相の悪化を抑制するために、とくに熱安定剤を含有することが好ましい。熱安定剤としてはリン系熱安定剤、フェノール系熱安定剤、イオウ系熱安定剤が挙げられ、これらの1種を単独で、又は2種以上を併用して用いることができる。リン系安定剤としてはホスファイト化合物を配合することが好ましい。ホスファイト化合物としては、ペンタエリスリトール型ホスファイト化合物、二価フェノール類と反応し環状構造を有するホスファイト化合物、その他の構造を有するホスファイト化合物が挙げられる。
上記のペンタエリスリトール型ホスファイト化合物としては、具体的には、例えば、ジステアリルペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,4-ジ-tert-ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,6-ジ-tert-ブチル-4-メチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,6-ジ-tert-ブチル-4-エチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、フェニルビスフェノールAペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(ノニルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ジシクロヘキシルペンタエリスリトールジホスファイトなどが挙げられ、中でも好適には、ジステアリルペンタエリスリトールジホスファイト、およびビス(2,4-ジ-tert-ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイトが挙げられる。
上記の二価フェノール類と反応し環状構造を有するホスファイト化合物としては、例えば、2,2’-メチレンビス(4,6-ジ-tert-ブチルフェニル)(2,4-ジ-tert-ブチルフェニル)ホスファイト、2,2’-メチレンビス(4,6-ジ-tert-ブチルフェニル)(2-tert-ブチル-4-メチルフェニル)ホスファイト、2,2’-メチレンビス(4-メチル-6-tert-ブチルフェニル)(2-tert-ブチル-4-メチルフェニル)ホスファイト、2,2’-エチリデンビス(4-メチル-6-tert-ブチルフェニル)(2-tert-ブチル-4-メチルフェニル)ホスファイト、2,2’-メチレン-ビス-(4,6-ジ-t-ブチルフェニル)オクチルホスファイト、6-tert-ブチル-4-[3-[(2,4,8,10)-テトラ-tert-ブチルジベンゾ[d,f][1,3,2]ジオキサホスフェピン-6-イル)オキシ]プロピル]-2-メチルフェノールなどを挙げることができる。
上記のその他の構造を有するホスファイト系化合物としては、例えば、トリフェニルホスファイト、トリス(ノニルフェニル)ホスファイト、トリデシルホスファイト、トリオクチルホスファイト、トリオクタデシルホスファイト、ジデシルモノフェニルホスファイト、ジオクチルモノフェニルホスファイト、ジイソプロピルモノフェニルホスファイト、モノブチルジフェニルホスファイト、モノデシルジフェニルホスファイト、モノオクチルジフェニルホスファイト、2,2-メチレンビス(4,6-ジ-tert-ブチルフェニル)オクチルホスファイト、トリス(ジエチルフェニル)ホスファイト、トリス(ジ-iso-プロピルフェニル)ホスファイト、トリス(ジ-n-ブチルフェニル)ホスファイト、トリス(2,4-ジ-tert-ブチルフェニル)ホスファイト、およびトリス(2,6-ジ-tert-ブチルフェニル)ホスファイトなどが挙げられる。
各種ホスファイト化合物以外には、例えば、ホスフェート化合物、ホスホナイト化合物、ホスホネイト化合物が挙げられる。
ホスフェート化合物としては、トリブチルホスフェート、トリメチルホスフェート、トリクレジルホスフェート、トリフェニルホスフェート、トリクロルフェニルホスフェート、トリエチルホスフェート、ジフェニルクレジルホスフェート、ジフェニルモノオルソキセニルホスフェート、トリブトキシエチルホスフェート、ジブチルホスフェート、ジオクチルホスフェート、ジイソプロピルホスフェートなどを挙げることができ、好ましくはトリフェニルホスフェート、トリメチルホスフェートである。
ホスホナイト化合物としては、テトラキス(2,4-ジ-tert-ブチルフェニル)-4,4’-ビフェニレンジホスホナイト、テトラキス(2,4-ジ-tert-ブチルフェニル)-4,3’-ビフェニレンジホスホナイト、テトラキス(2,4-ジ-tert-ブチルフェニル)-3,3’-ビフェニレンジホスホナイト、テトラキス(2,6-ジ-tert-ブチルフェニル)-4,4’-ビフェニレンジホスホナイト、テトラキス(2,6-ジ-tert-ブチルフェニル)-4,3’-ビフェニレンジホスホナイト、テトラキス(2,6-ジ-tert-ブチルフェニル)-3,3’-ビフェニレンジホスホナイト、ビス(2,4-ジ-tert-ブチルフェニル)-4-フェニル-フェニルホスホナイト、ビス(2,4-ジ-tert-ブチルフェニル)-3-フェニル-フェニルホスホナイト、ビス(2,6-ジ-n-ブチルフェニル)-3-フェニル-フェニルホスホナイト、ビス(2,6-ジ-tert-ブチルフェニル)-4-フェニル-フェニルホスホナイト、ビス(2,6-ジ-tert-ブチルフェニル)-3-フェニル-フェニルホスホナイト等があげられ、テトラキス(ジ-tert-ブチルフェニル)-ビフェニレンジホスホナイト、ビス(ジ-tert-ブチルフェニル)-フェニル-フェニルホスホナイトが好ましく、テトラキス(2,4-ジ-tert-ブチルフェニル)-ビフェニレンジホスホナイト、ビス(2,4-ジ-tert-ブチルフェニル)-フェニル-フェニルホスホナイトがより好ましい。かかるホスホナイト化合物は上記アルキル基が2以上置換したアリール基を有するホスファイト化合物との併用可能であり好ましい。
ホスホネイト化合物としては、ベンゼンホスホン酸ジメチル、ベンゼンホスホン酸ジエチル、およびベンゼンホスホン酸ジプロピル等が挙げられる。
上記のリン系熱安定剤の中でも、トリスノニルフェニルホスファイト、トリメチルホスフェート、トリス(2,4-ジ-tert-ブチルフェニル)ホスファイト、ビス(2,4-ジ-tert-ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,6-ジ-tert-ブチル-4-メチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイトが好ましく使用される。
上記のリン系熱安定剤は、単独でまたは2種以上を併用して使用することができる。リン系熱安定剤は樹脂組成物100重量部当たり、好ましくは0.001~1重量部、より好ましくは0.01~0.5重量部、さらに好ましくは0.01~0.3重量部配合される。
本発明で使用される樹脂組成物は、押出・成形時の分子量低下や色相の悪化を抑制することを目的に、熱安定剤として、ヒンダードフェノール系熱安定剤またはイオウ系熱安定剤を、リン系熱安定剤と組み合わせて添加することもできる。
ヒンダードフェノール系熱安定剤としては、例えば、酸化防止機能を有するものであれば特に限定されないが、例えば、n-オクタデシル-3-(4’-ヒドロキシ-3’,5’-ジ-t-ブチルフェニル)プロピオネート、テトラキス{メチレン-3-(3’,5’-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート}メタン、ジステアリル(4-ヒドロキシ-3-メチル-5-t-ブチルベンジル)マロネート、トリエチレグリコール-ビス{3-(3-t-ブチル-5-メチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート}、1,6-ヘキサンジオール-ビス{3-(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート}、ペンタエリスリチル-テトラキス{3-(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート}、2,2-チオジエチレンビス{3-(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート}、2,2-チオビス(4-メチル-6-t-ブチルフェノール)、1,3,5-トリメチル-2,4,6-トリス(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシベンジル)ベンゼン、トリス(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシベンジル)-イソシアヌレート、2,4-ビス{(オクチルチオ)メチル}-o-クレゾール、イソオクチル-3-(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート、2,5,7,8-テトラメチル-2(4’,8’,12’-トリメチルトリデシル)クロマン-6-オール、3,3’,3”,5,5’,5”-ヘキサ-t-ブチル-a,a’,a”-(メシチレン-2,4,6-トリイル)トリ-p-クレゾール等が挙げられる。
これらの中で、n-オクタデシル-3-(4’-ヒドロキシ-3’,5’-ジ-t-ブチルフェニル)プロピオネート、ペンタエリスリチル-テトラキス{3-(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート}、3,3’,3”,5,5’,5”-ヘキサ-t-ブチル-a,a’,a’-(メシチレン-2,4,6-トリイル)トリ-p-クレゾール、2,2-チオジエチレンビス{3-(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート}等が好ましい。
これらのヒンダードフェノール系熱安定剤は1種を単独で用いても良く、2種以上を併用しても用いても良い。
ヒンダードフェノール系熱安定剤は樹脂組成物100重量部当たり、好ましくは0.001~1重量部、より好ましくは0.01~0.5重量部、さらに好ましくは0.01~0.3重量部配合される。
イオウ系熱安定剤としては、例えば、ジラウリル-3,3’-チオジプロピオン酸エステル、ジトリデシル-3,3’-チオジプロピオン酸エステル、ジミリスチル-3,3’-チオジプロピオン酸エステル、ジステアリル-3,3’-チオジプロピオン酸エステル、ラウリルステアリル-3,3’-チオジプロピオン酸エステル、ペンタエリスリトールテトラキス(3-ラウリルチオプロピオネート)、ビス[2-メチル-4-(3-ラウリルチオプロピオニルオキシ)-5-tert-ブチルフェニル]スルフィド、オクタデシルジスルフィド、メルカプトベンズイミダゾール、2-メルカプト-6-メチルベンズイミダゾール、1,1’-チオビス(2-ナフトール)などを挙げることができる。上記のうち、ペンタエリスリトールテトラキス(3-ラウリルチオプロピオネート)が好ましい。
これらのイオウ系熱安定剤は1種を単独で用いても良く、2種以上を併用しても用いても良い。
イオウ系熱安定剤は樹脂組成物100重量部当たり、好ましくは0.001~1重量部、より好ましくは0.01~0.5重量部、さらに好ましくは0.01~0.3重量部配合される。
ホスファイト系熱安定剤、フェノール系熱安定剤、イオウ系熱安定剤を併用する場合、これらの合計で樹脂組成物100重量部に対し、好ましくは0.001~1重量部、より好ましくは0.01~0.3重量部配合される。
(離型剤)
本発明で使用される樹脂組成物は、溶融成形時の金型からの離型性をより向上させるために、本発明の目的を損なわない範囲で離型剤を配合することも可能である。
かかる離型剤としては、一価または多価アルコールの高級脂肪酸エステル、高級脂肪酸、パラフィンワックス、蜜蝋、オレフィン系ワックス、カルボキシ基および/またはカルボン酸無水物基を含有するオレフィン系ワックス、シリコーンオイル、オルガノポリシロキサン等が挙げられる。
高級脂肪酸エステルとしては、炭素原子数1~20の一価または多価アルコールと炭素原子数10~30の飽和脂肪酸との部分エステルまたは全エステルが好ましい。かかる一価または多価アルコールと飽和脂肪酸との部分エステルまたは全エステルとしては、例えば、ステアリン酸モノグリセリド、ステアリン酸ジグリセリド、ステアリン酸トリグリセリド、ステアリン酸モノソルビテート、ステアリン酸ステアリル、ベヘニン酸モノグリセリド、ベヘニン酸ベヘニル、ペンタエリスリトールモノステアレート、ペンタエリスリトールテトラステアレート、ペンタエリスリトールテトラペラルゴネート、プロピレングリコールモノステアレート、ステアリルステアレート、パルミチルパルミテート、ブチルステアレート、メチルラウレート、イソプロピルパルミテート、ビフェニルビフェネ-ト、ソルビタンモノステアレート、2-エチルヘキシルステアレート等が挙げられる。
なかでも、ステアリン酸モノグリセリド、ステアリン酸トリグリセリド、ペンタエリスリトールテトラステアレート、ベヘニン酸ベヘニルが好ましく用いられる。
高級脂肪酸としては、炭素原子数10~30の飽和脂肪酸が好ましい。かかる脂肪酸としては、ミリスチン酸、ラウリン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘニン酸などが挙げられる。
これらの離型剤は、1種を単独で用いても良く、2種以上を併用しても良い。かかる離型剤の配合量は、樹脂組成物100重量部に対して0.01~5重量部が好ましい。
(紫外線吸収剤)
本発明で使用される樹脂組成物は、紫外線吸収剤を含むことができる。紫外線吸収剤としてはベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤、トリアジン系紫外線吸収剤、環状イミノエステル系紫外線吸収剤、シアノアクリレート系紫外線吸収剤等が挙げられ、なかでもベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤が好ましい。
ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤としては、例えば2-(2’-ヒドロキシ-5’-メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2-(2’-ヒドロキシ-5’-tert-ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2-(2’-ヒドロキシ-5’-tert-オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2-(2’-ヒドロキシ-3’,5’-ジ-tert-ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2-(2’-ヒドロキシ-3’,5’-ジ-tert-アミルフェニル)ベンゾトリアゾール、2-(2’-ヒドロキシ-3’-ドデシル-5’-メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2-(2’-ヒドロキシ-3’,5’-ビス(α,α’-ジメチルベンジル)フェニルベンゾトリアゾール、2-[2’-ヒドロキシ-3’-(3”,4”,5”,6”-テトラフタルイミドメチル)-5’-メチルフェニル]ベンゾトリアゾール、2-(2’-ヒドロキシ-3’-tert-ブチル-5’-メチルフェニル)-5-クロロベンゾトリアゾール、2-(2’-ヒドロキシ-3’,5’-ジ-tert-ブチルフェニル)-5-クロロベンゾトリアゾール、2,2’メチレンビス[4-(1,1,3,3-テトラメチルブチル)-6-(2H-ベンゾトリアゾール-2-イル)フェノール]、メチル-3-[3-tert-ブチル-5-(2H-ベンゾトリアゾール-2-イル)-4-ヒドロキシフェニルプロピオネート-ポリエチレングリコールとの縮合物に代表されるベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤を挙げることができる。
かかる紫外線吸収剤の割合は、樹脂組成物100重量部に対して好ましくは0.01~2重量部、より好ましくは0.1~1重量部、さらに好ましくは0.2~0.5重量部である。
(光安定剤)
本発明で使用される樹脂組成物は、光安定剤を含むことができる。光安定剤を含むと、耐候性の面で良好であり、成形品にクラックが入り難くなるという利点がある。
光安定剤としては、例えば1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-ピペリジルメタクリレート、ジデカン酸ビス(2,2,6,6-テトラメチル-1-オクチルオキシ-4-ピペリジニル)エステル、ビス(1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-ピペリジニル)-[[3,5-ビス(1,1-ジメチルエチル)-4-ヒドロキシフェニル]メチル]ブチルマロネート、2,4-ビス[N-ブチル-N-(1-シクロヘキシルオキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-2-イル)アミノ]-6-(2-ヒドロキシエチルアミン)-1,3,5-トリアジン、ビス(1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-ピペリジニル)セバケート、メチル(1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-ピペリジニル)セバケート、ビス(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)カーボネート、ビス(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)サクシネ-ト、ビス(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)セバケート、4-ベンゾイルオキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン、4-オクタノイルオキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン、ビス(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)ジフェニルメタン-p,p′-ジカ-バメート、ビス(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)ベンゼン-1,3-ジスルホネート、ビス(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)フェニルホスファイト等のヒンダードアミン類、ニッケルビス(オクチルフェニルサルファイド、ニッケルコンプレクス-3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシベンジルリン酸モノエチラート、ニッケルジブチルジチオカ-バメート等のニッケル錯体が挙げられる。これらの光安定剤は単独もしくは2種以上を併用してもよい。光安定剤の含有量は、樹脂組成物100重量部に対して好ましくは0.001~1重量部、より好ましくは0.01~0.5重量部である。
(エポキシ系安定剤)
本発明で使用される樹脂組成物には、加水分解性を改善するため、本願発明の目的を損なわない範囲で、エポキシ化合物を配合することが出来る。
エポキシ系安定剤としては、エポキシ化大豆油、エポキシ化アマニ油、フェニルグリシジルエーテル、アリルグリシジルエーテル、t-ブチルフェニルグリシジルエーテル、3,4-エポキシシクロヘキシルメチル-3’,4’-エポキシシクロヘキシルカルボキシレート、3,4-エポキシ-6-メチルシクロヘキシルメチル-3’,4’-エポキシ-6’-メチルシクロヘキシルカルボキシレート、2,3-エポキシシクロヘキシルメチル-3’,4’-エポキシシクロヘキシルカルボキシレート、4-(3,4-エポキシ-5-メチルシクロヘキシル)ブチル-3’,4’-エポキシシクロヘキシルカルボキシレート、3,4-エポキシシクロヘキシルエチレンオキシド、シクロヘキシルメチル-3,4-エポキシシクロヘキシルカルボキシレート、3,4-エポキシ-6-メチルシクロヘキシルメチル-6’-メチルシロヘキシルカルボキシレート、ビスフェノールAジグリシジルエーテル、テトラブロモビスフェノールAグリシジルエーテル、フタル酸のジグリシジルエステル、ヘキサヒドロフタル酸のジグリシジルエステル、ビス-エポキシジシクロペンタジエニルエーテル、ビス-エポキシエチレングリコール、ビス-エポキシシクロヘキシルアジペート、ブタジエンジエポキシド、テトラフェニルエチレンエポキシド、オクチルエポキシタレート、エポキシ化ポリブタジエン、3,4-ジメチル-1,2-エポキシシクロヘキサン、3,5-ジメチル-1,2-エポキシシクロヘキサン、3-メチル-5-t-ブチル-1,2-エポキシシクロヘキサン、オクタデシル-2,2-ジメチル-3,4-エポキシシクロヘキシルカルボキシレート、N-ブチル-2,2-ジメチル-3,4-エポキシシクロヘキシルカルボキシレート、シクロヘキシル-2-メチル-3,4-エポキシシクロヘキシルカルボキシレート、N-ブチル-2-イソプロピル-3,4-エポキシ-5-メチルシクロヘキシルカルボキシレート、オクタデシル-3,4-エポキシシクロヘキシルカルボキシレート、2-エチルヘキシル-3’,4’-エポキシシクロヘキシルカルボキシレート、4,6-ジメチル-2,3-エポキシシクロヘキシル-3’,4’-エポキシシクロヘキシルカルボキシレート、4,5-エポキシ無水テトラヒドロフタル酸、3-t-ブチル-4,5-エポキシ無水テトラヒドロフタル酸、ジエチル-4,5-エポキシ-シス-1,2-シクロヘキシルジカルボキシレート、ジ-n-ブチル-3-t-ブチル-4,5-エポキシ-シス-1,2-シクロヘキシルジカルボキシレートなどが挙げられる。ビスフェノールAジグリシジルエーテルが相溶性などの点から好ましい。
このようなエポキシ系安定剤は、樹脂組成物100重量部に対して、0.0001~5重量部、好ましくは0.001~1重量部、さらに好ましくは0.005~0.5重量部の範囲で配合されることが望ましい。
(ブルーイング剤)
本発明で使用される樹脂組成物は、重合体や紫外線吸収剤に基づくレンズの黄色味を打ち消すためにブルーイング剤を配合することができる。ブルーイング剤としては、ポリカーボネートに使用されるものであれば、特に支障なく使用することができる。一般的にはアンスラキノン系染料が入手容易であり好ましい。
具体的なブルーイング剤としては、例えば、一般名Solvent Violet13[CA.No(カラーインデックスNo)60725]、一般名Solvent Violet31[CA.No 68210、一般名Solvent Violet33[CA.No 60725]、一般名Solvent Blue94[CA.No 61500]、一般名Solvent Violet36[CA.No 68210]、一般名Solvent Blue97[バイエル社製「マクロレックスバイオレットRR」]および一般名Solvent Blue45[CA.No61110]が代表例として挙げられる。
これらのブルーイング剤は、1種を単独で用いても良く、2種以上を併用しても良い。これらブルーイング剤は、樹脂組成物100重量部に対して好ましくは0.1×10-4~2×10-4重量部の割合で配合される。
(難燃剤)
本発明で使用される樹脂組成物には、難燃剤を配合することもできる。難燃剤としては、臭素化エポキシ樹脂、臭素化ポリスチレン、臭素化ポリカーボネート、臭素化ポリアクリレート、および塩素化ポリエチレンなどのハロゲン系難燃剤、モノホスフェート化合物およびホスフェートオリゴマー化合物などのリン酸エステル系難燃剤、ホスフィネート化合物、ホスホネート化合物、ホスホニトリルオリゴマー化合物、ホスホン酸アミド化合物などのリン酸エステル系難燃剤以外の有機リン系難燃剤、有機スルホン酸アルカリ(土類)金属塩、ホウ酸金属塩系難燃剤、および錫酸金属塩系難燃剤などの有機金属塩系難燃剤、並びにシリコーン系難燃剤、ポリリン酸アンモニウム系難燃剤、トリアジン系難燃剤等が挙げられる。また別途、難燃助剤(例えば、アンチモン酸ナトリウム、三酸化アンチモン等)や滴下防止剤(フィブリル形成能を有するポリテトラフルオロエチレン等)等を配合し、難燃剤と併用してもよい。
上述の難燃剤の中でも、塩素原子および臭素原子を含有しない化合物は、焼却廃棄やサーマルリサイクルを行う際に好ましくないとされる要因が低減されることから、環境負荷の低減をも1つの特徴とする本発明の成形品における難燃剤としてより好適である。
難燃剤を配合する場合には、樹脂組成物100重量部当たり0.05~50重量部の範囲が好ましい。0.05重量部未満では十分な難燃性が発現せず、50重量部を超えると成形品の強度や耐熱性などを損なう。
(成形品)
本発明の樹脂組成物は、例えば射出成形法、圧縮成形法、射出圧縮成形法、溶融製膜法、キャスティング法など任意の方法により成形、加工され、光学レンズ、光ディスク、光学フィルム、プラセル基板、光カード、液晶パネル、ヘッドランプレンズ、導光板、拡散板、保護フィルム、OPCバインダー、前面板、筐体、トレー、水槽、照明カバー、看板、樹脂窓等の成形品として使用することができる。特に、前面板、筐体、トレー、水槽、照明カバー、看板、樹脂窓等の高表面硬度が要求される部材として使用することができる。
(鉛筆硬度)
本発明の樹脂組成物は、鉛筆硬度がF以上であることが好ましい。耐傷性に優れるという点で、H以上であることがより好ましい。なお、鉛筆硬度は4H以下で充分な機能を有する。鉛筆硬度はアクリル系樹脂の重量比率を増加させることで硬くすることができる。本発明において、鉛筆硬度とは、本発明の樹脂を特定の鉛筆硬度を有する鉛筆で樹脂を擦過した場合に擦過しても擦過痕が残らない硬さのことであり、JIS K-5600に従って測定できる塗膜の表面硬度試験に用いる鉛筆硬度を指標とすることが好ましい。鉛筆硬度は、9H、8H、7H、6H、5H、4H、3H、2H、H、F、HB、B、2B、3B、4B、5B、6Bの順で柔らかくなり、最も硬いものが9H、最も軟らかいものが6Bである。
(透明性)
本発明の樹脂組成物は、その2mm厚の成形片のヘイズは30%以下であることが好ましく、10%以下であるとより好ましく、5%以下であるとさらに好ましく、3%以下であると特に好ましい。ヘイズが上記範囲内であると光学部材としての使用範囲が限定されず好ましい。
(衝撃強度)
本発明の樹脂組成物は、ISO179に従って測定されたノッチ付シャルピー衝撃強度が10kJ/m以上であることが好ましく、12kJ/m以上であることがより好ましく、13kJ/m以上であることがさらに好ましい。なお、ノッチ付シャルピー衝撃強度は100kJ/m以下で充分な機能を有する。
本発明の樹脂組成物は、高速パンクチャ―衝撃試験機「ハイドロショットHTM-P10」(島津製作所製)を用い、JIS K7211-2に従って実施された23℃環境下で打抜き試験速度7m/secでの打抜き試験における試験片の破壊形態が延性破壊であることが好ましい。
(表面処理)
本発明の樹脂組成物から形成された成形品には、各種の表面処理を行うことが可能である。ここでいう表面処理とは、蒸着(物理蒸着、化学蒸着など)、メッキ(電気メッキ、無電解メッキ、溶融メッキなど)、塗装、コーティング、印刷などの樹脂成形品の表層上に新たな層を形成させるものであり、通常用いられる方法が適用できる。表面処理としては、具体的には、ハードコート、撥水・撥油コート、紫外線吸収コート、赤外線吸収コート、並びにメタライジング(蒸着など)などの各種の表面処理が例示される。ハードコートは特に好ましくかつ必要とされる表面処理である。
以下、実施例により本発明を詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。なお、実施例中「部」とは「重量部」を意味する。実施例において使用した使用樹脂および評価方法は以下の通りである。
1.ポリマー組成比(NMR)
日本電子社製JNM-AL400のプロトンNMRにて各繰り返し単位を測定し、ポリマー組成比(モル比)を算出した。
2.比粘度
20℃で塩化メチレン100mlにポリカーボネート樹脂0.7gを溶解した溶液からオストワルド粘度計を用いて求めた。
比粘度(ηSP)=(t-t)/t
[tは塩化メチレンの落下秒数、tは試料溶液の落下秒数]
3.ヘイズ
下記の方法で得られた3段型プレートの厚み2mm部を日本電色工業(株)製ヘイズメーター300Aを使用して測定した。
4.ノッチ付シャルピー衝撃強度
下記の方法で得られたISO曲げ試験片を、ISO 179に従い、ノッチ付シャルピー衝撃強度を測定した。
5.高速面衝撃試験
下記の方法と同条件で得られた縦45mm×横50mm×厚さ2mmtの平板を用いて、JIS K7211-2に従い、高速パンクチャ―衝撃試験機「ハイドロショットHTM-P10」(島津製作所製)を用い、23℃環境下で打抜き試験速度7mm/secで打抜き試験を実施し、破壊形態を目視にて確認した。
6.鉛筆硬度
JIS K5400に基づき、雰囲気温度23℃の恒温室内で成形品の表面に対して、鉛筆を45度の角度を保ちつつ750gの荷重をかけた状態で線を引き、表面状態を目視にて評価した。
[ポリカーボネート樹脂(A)]
PC―1(実施例):
イソソルビド(以下ISS)に由来する構造単位/3,9-ビス(2-ヒドロキシ-1,1-ジメチルエチル)-2,4,8,10-テトラオキサスピロ(5,5)ウンデカン(以下SPG)に由来する構造単位/1,9-ノナンジオール(以下ND)に由来する構造単位=72/21/7(モル%)、比粘度0.396
PC―2(実施例):
ISSに由来する構造単位/SPGに由来する構造単位/NDに由来する構造単位=58/38/4(モル%)、比粘度0.425
PC―3(比較例)
ISSに由来する構造単位/NDに由来する構造単位=96/4(モル%) デカノール末端変性樹脂、比粘度0.366
PC―4(比較例)
ISSに由来する構造単位/1,4-シクロヘキサンジメタノール(以下CHDM)に由来する構造単位=70/30(モル%)、比粘度0.378
[アクリル系樹脂(B)]
B-1:三菱ケミカル社製アクリペットVH001(メタクリル酸メチル95モル%とアクリル酸メチル5モル%を共重合したアクリル樹脂)
[耐衝撃改質剤複合アクリル樹脂(B+C)]
B+C:三菱ケミカル社製アクリペットVRL40(耐衝撃改質剤の屈折率:1.492)
[耐衝撃改質剤(C)]
C-1:カネカ社製カネエースM-230(屈折率:1.492)
C-2:三菱ケミカル社製メタブレンW-377(屈折率:1.492)
C-3:三菱ケミカル社製メタブレンW-450A(屈折率:1.472)
[実施例1]
<ポリカーボネート樹脂の製造>
イソソルビド(以下ISSと略す)364部、3,9-ビス(2-ヒドロキシ-1,1-ジメチルエチル)-2,4,8,10-テトラオキサスピロ(5,5)ウンデカン(以下SPGと略す)221部、1,9-ノナンジオール(以下NDと略す)39部、ジフェニルカーボネート(以下DPCと略す)750部、および触媒としてテトラメチルアンモニウムヒドロキシド0.8×10-2部とステアリン酸バリウム0.6×10-4部を窒素雰囲気下200℃に加熱し溶融させた。その後、30分かけて220℃へ昇温および減圧度を20.0kPaに調整した。その後、さらに30分かけて240℃へ昇温および減圧度を10kPaに調整した。10分間その温度で保持した後、1時間かけて減圧度を133Pa以下とした。反応終了後、反応槽の底より窒素加圧下吐出し、水槽で冷却しながら、ペレタイザーでカットしてペレットを得た(PC―1)。
<樹脂組成物の製造>
ポリカーボネート樹脂PC―1、アクリル樹脂B-1:三菱ケミカル社製アクリペットVH001(メチルメタクリレートとメチルアクリレートの共重合アクリル樹脂)、耐衝撃改質剤C-1:カネカ社製カネエースM-230を使用し、重量比が70:15:15となるように混合した後、押出機に供給した。押出は径30mmφのベント式二軸押出機[(株)神戸製鋼所KTX-30]を使用し、スクリュー回転数150rpm、吐出量20kg/h、ベントの真空度3kPaで溶融混錬しペレットを得た。なお、押出温度については、供給口からダイス部分まで250℃で実施した。得られたペレットの一部を、90℃で6時間以上熱風循環式乾燥機にて乾燥した後、射出成形機を用いて、シリンダー温度250℃、金型温度60℃にて評価用の試験片(ISO曲げ試験片(ISO178、ISO179、ISO75-1及びISO75-2準拠)、3段プレート(1mmt、2mmt、3mmt))を成形した。評価結果を表1に示した。
[実施例2]
<樹脂組成物の製造>
ブレンド重量比をPC-1:B-1:C-1=40:30:30として押出した他は、実施例1と全く同様の操作を行い、同様の評価を行った。その結果を表1に記載した。
[実施例3]
<樹脂組成物の製造>
ブレンド重量比をPC-1:B-1:C-1=80:10:10として押出した他は、実施例1と全く同様の操作を行い、同様の評価を行った。その結果を表1に記載した。
[実施例4]
ISS294部、SPG400部、ND22部、DPC750部を原料として用いてペレットを得(PC-2)、ブレンド重量比をPC-2:B-1:C-1=70:10:20として押出した他は、実施例1と全く同様の操作を行い、同様の評価を行った。その結果を表1に記載した。
[実施例5]
<樹脂組成物の製造>
ブレンド重量比をPC-1:B-1:C-2=70:15:15として押出した他は、実施例1と全く同様の操作を行い、同様の評価を行った。その結果を表1に記載した。
[実施例6]
<樹脂組成物の製造>
ブレンド重量比をPC-1:B+C=70:30として押出した他は、実施例1と全く同様の操作を行い、同様の評価を行った。その結果を表1に記載した。
[比較例1]
<ポリカーボネート樹脂の製造>
イソソルビド(以下ISSと略す)478部、1,9-ノナンジオール(以下NDと略す)33.5部、デカノール27.6部、ジフェニルカーボネート(以下DPCと略す)750部、および触媒としてステアリン酸バリウム0.0025部を窒素雰囲気下120℃に加熱し溶融させた。その後、反応槽に送液し、コンデンサーの熱媒温度を40℃、樹脂内温を170℃に調整し、30分かけて減圧度を13.4kPaに調整した。その後、20分かけて減圧度を3.4kPaに調整し、10分間その温度で保持した。さらに30分かけて減圧度を0.9kPaとし、樹脂内温を180℃に調整し、10分間その温度で保持した後、真空度0.2kPaとし、樹脂温度を180℃から225℃へ30分かけて上昇し、規定の粘度に達した後に反応槽の底より窒素加圧下吐出し、水槽で冷却しながら、ペレタイザーでカットしてペレットを得た(PC-3)。
<樹脂組成物の製造>
ブレンド重量比をPC-3:B-1:C-1=70:15:15として押出した他は、実施例1と全く同様の操作を行い、同様の評価を行った。その結果を表1に記載した。
[比較例2]
ブレンド重量比をPC-3:B+C=70:30として押出した他は、実施例1と全く同様の操作を行い、同様の評価を行った。その結果を表1に記載した。
[比較例3]
ISS354部、CHDM150部、DPC750部を原料として用いた他は、実施例6と全く同様の操作を行い、同様の評価を行った(PC-4)。その結果を表1に記載した。
[比較例4]
<樹脂組成物の製造>
ブレンド重量比をPC-1:B-1=70:30として押出した他は、実施例1と全く同様の操作を行い、同様の評価を行った。その結果を表1に記載した。
[比較例5]
<樹脂組成物の製造>
ブレンド重量比をPC-1:B-1:C-3=70:15:15として押出した他は、実施例1と全く同様の操作を行い、同様の評価を行った。その結果を表1に記載した。
[比較例6]
<樹脂組成物の製造>
ブレンド重量比をPC-1:C-1=70:30として押出した他は、実施例1と全く同様の操作を行い、同様の評価を行った。その結果を表1に記載した。
[比較例7]
<樹脂組成物の製造>
ブレンド重量比をPC-1:B-1:C-1=50:10:40として押出した他は、実施例1と全く同様の操作を行い、同様の評価を行った。その結果を表1に記載した。
Figure 0007372115000003
本発明の樹脂組成物は、光学レンズ、光ディスク、光学フィルム、プラセル基板、光カード、液晶パネル、ヘッドランプレンズ、導光板、拡散板、保護フィルム、OPCバインダー、前面板、筐体、トレー、水槽、照明カバー、看板、樹脂窓等の部材として有用である。

Claims (5)

  1. 繰り返し単位が下記式(1)で表されるカーボネート単位(a)と他のカーボネート単位(b)とからなり、カーボネート単位(b)は、脂肪族ジオール化合物、脂環式ジオール化合物および芳香族ジヒドロキシ化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物より誘導されるカーボネート単位(b)であり、下記式(1)で表されるカーボネート単位(a)を全繰り返し単位中10~80モル%含み、カーボネート単位(b)を全繰り返し単位中20~90モル%含むポリカーボネート樹脂(A)およびメタクリル酸メチルから誘導された繰り返し単位を40~100モル%含むアクリル系樹脂(B)の合計100重量部に対して、5~60重量部の耐衝撃改質剤(C)を含む樹脂組成物であって、ポリカーボネート樹脂(A)とアクリル系樹脂(B)との重量比が30:70~99:1であり、耐衝撃改質剤(C)の屈折率が1.485以上1.495以下であることを特徴とする樹脂組成物。
    (式中、Wは炭素数1~20のアルキレン基または炭素数6~20のシクロアルキレン基を表し、Rは炭素数1~20の分岐または直鎖のアルキル基、もしくは置換基を有してもよい炭素数6~20のシクロアルキル基を表し、mは0~10の整数を示す。)
  2. アクリル系樹脂(B)がメタクリル酸メチルから誘導された繰り返し単位を60~99モル%含む請求項1に記載の樹脂組成物。
  3. 2mm厚の試験片のヘイズが30%以下である請求項1または2に記載の樹脂組成物。
  4. 請求項1~のいずれかに記載の樹脂組成物を射出成形して得られる成形品。
  5. 請求項1~のいずれかに記載の樹脂組成物から形成されるフィルムまたはシート。
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