JP7370530B2 - 粉末食品、即席とろろ様食品、とろろ様食品及びとろろ様食品の製造方法 - Google Patents

粉末食品、即席とろろ様食品、とろろ様食品及びとろろ様食品の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、粉末食品、即席とろろ様食品、とろろ様食品及びとろろ様食品の製造方法に関する。
山芋(ヤマイモ)や大和芋(ヤマトイモ)等の芋(イモ)類は粘性を奏する水溶性植物繊維を含有し、これらの芋類を摺り下ろすことによりとろろが得られる。このようなとろろは栄養価が高く、風味も優れていることから、古くから愛されている食材である。
しかしながら、とろろは粘性を有するペースト状の流動物であり、粘り気を生ずる芋を摺り下ろして得られるものであることから、他の食材を摺り下ろすのにくらべ、手間がかかると共に、その作業は大変煩雑な工程である。
また、山芋等を摺り下ろして、とろろを得る工程において、山芋等の芋類には、肌への刺激成分であるシュウ酸カルシウム等が含まれていることから、これらを摺り下ろす際に、肌荒れや痒みを生じる場合もある。そのため、とろろを好む消費者には、簡便で手軽に得られるとろろ食品が望まれていた。
本発明は、手軽にとろろ様の粘性を有するペースト状の食品(とろろ様食品)が得られる粉末食品を提供すると共に、更に喫食時の滑らかな喉通りや優れた食味を有するとろろ様食品を得られる粉末食品を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記の事情に鑑みて鋭意研究した結果、イモ類等の植物由来の粉末と油脂の効果に着目し、上記課題を簡易に解決できることを新規に知見した。そして、本発明者らは上記の知見に基づいてさらに鋭意研究を進めることにより、下記の発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明は、次の[1]~[7]を提供するものである。
[1]植物由来の粉末と油脂とを含有し、前記植物由来の粉末は水溶性植物繊維を含有することを特徴とする粉末食品。
[2]前記油脂の含有量が、粉末食品全体を100質量%とした場合に、0.1~20質量%である[1]に記載の粉末食品。
[3]更に、賦形剤を含有する[1]又は[2]に記載の粉末食品。
[4]前記植物由来の粉末が乾燥イモ粉末である[1]~[3]のいずれか一項に記載の粉末食品。
[5]即席ととろ様食品である、[1]から[4]のいずれか一項に記載の粉末食品。
[6][5]に記載の即席とろろ様食品と、水とを混合する工程を備えることを特徴とするとろろ様食品の製造方法。
[7][5]に記載の即席とろろ様食品に水を加えて得られたことを特徴とするとろろ様食品。
本発明の粉末食品は植物由来の粉末と油脂とを含有し、植物由来の粉末は水溶性植物繊維を含有することから、この粉末食品に適宜水を添加することにより、簡便にとろろ様の粘性を有するペースト状の食品(とろろ様食品)が得られる。更に、得られるとろろ様の食品は、喫食時の滑らかな喉通りや優れた食味を有するものとすることができる。
更に、油脂の含有量が粉末食品全体を100質量%とした場合に、0.1~20質量%である場合には、得られるとろろ様食品は、喫食時の喉通りと食味とがより優れるとろろ様食品を得られる。
更に、賦形剤を含有する場合には水との溶解性に優れると共に、好適な粘稠性を奏することができ、喫食性に優れるとろろ様食品を得られる。
また、植物由来の乾燥イモ(芋)粉末である場合には、より食味に優れるとろろ様食品を簡便に得られる即席とろろ様食品とすることができ、好ましい。
更に、本発明の即席とろろ様食品であれば、水と混合するだけで、食味に優れるとろろ様食品を簡便に得られる。
[1]粉末食品
本発明の粉末食品は、植物由来の粉末と油脂とを含有し、前記植物由来の粉末(以下、単に、「植物由来粉末」ともいう。)は水溶性植物繊維を含有することを特徴とする。この植物由来粉末は、1種単独でもよいし、2種以上を組み合わせてもよい。また、粉末食品に含有される油脂も、1種単独でもよいし、2種以上を組み合わせてもよい。
尚、本発明における植物由来粉末を構成する植物には食材及び食品も含まれる。
本発明における植物由来粉末は、水溶性植物繊維を含有する植物を粉末化したものである。この水溶性植物繊維は、特に限定されないが、吸湿して粘性(粘稠性、ねばり、とろみ)を生じる植物繊維(増粘性多糖化合物)が好ましい。具体的には、植物に含有されるペクチン、ムチン、グルコマンナン、アロエマンナン、ガラクタン、イヌリン、ムシレージ、アラビアガム、カシアガム、カラヤガム、ムコ多糖類、ダイズ多糖類等、植物種子由来のグアーガム、タマリンドガム、サイリウムシードガム、ローカストビーンガム、タラガム、トラガントガム等、藻類由来のカラギーナン、寒天、アルギン酸類(アルギン酸、アルギン酸塩)、フコイダン等、微生物由来のキサンタンガム、ジェランガム、レバン、エキソポリサッカライド、マクロホモプシスガム、ポリグルタミン酸類(ポリグルタミン酸、ポリグルタミン酸塩)、カードラン、プルラン、フラクタン等が挙げられる。
本発明における植物由来粉末としては、上記水溶性植物繊維を含有する植物を粉末化したものを用いることができる。この植物由来粉末を得る植物(食材)としては、上記水溶性植物繊維を含有する植物であれば特に限定されない。具体的には、コンニャクイモ、ヤマイモ(ジネンジョ、ジネンジョウ、ヤマノイモ)、ナガイモ、ヤマトイモ、ヤムイモ、キクイモ、タロイモ(サトイモ、マルイモ、エビイモ、エグイモ、カラノイモ、タケノコイモ、タイモ)、レンコン等のイモ類、オクラ、モロヘイヤ、ツルムラサキ、アシタバ、キンジソウ、ジュンサイ、オカワカメ、アロエベラ、サボテン類等の野菜類、ナメコ等のキノコ類、コンブ類(特にはトロロコンブ、ガゴメコンブ等)、ワカメ類(特にはメカブ等)、モズク、アカモク、クロメ、テングサ、オゴノリ等の海藻類、ナットウ等の豆類加工品、タマリンド、ジャックフルーツ、ヤドリギ、サボテン類等の果実類や種実類が挙げられる。中でも、とろろ様食品にした場合の風味が優れることから、イモ類が好ましく、特には、ヤマイモ、ナガイモ、ヤマトイモ、マルイモが好ましい。これらの植物は、1種単独でもよいし、2種以上を組み合わせてもよい。
本発明における植物由来粉末は、植物及び食材である原料をそのまま粉砕して粉末したものでも、乾燥後に粉砕して粉末したものでも構わない。また、乾燥、加熱、酵素処理、化学的処理(酸処理等)、発酵、灰汁抜き、皮むき、種実抜き、追熟、塩蔵、果皮加工等の加工処理が施された植物等でも、粉砕された植物が上記加工処理して得られた粉末でも構わない。また、加工処理の各工程と粉末化する工程の順序も特に限定されない。更に、原料を抽出、分離、精製、乾燥、粉末化したものであってもよい。
但し、本発明においては、原料を分離又は抽出又は精製、乾燥、粉末化されたものよりも、原料をそのまま乾燥、粉末化された乾燥植物粉末がより好ましい。
また、植物由来粉末を得る際の原料の乾燥方法も特に限定されない。一般的に食品の乾燥に用いられる任意の方法を用いることができる。具体的には、天日乾燥、陰干し、フリーズドライ、エアドライ(例えば熱風乾燥、流動層乾燥、噴霧乾燥、ドラム乾燥、低温乾燥等)、加圧乾燥、減圧乾燥、マイクロウェーブドライ、油熱乾燥等が挙げられる。中でも、水溶性植物繊維による粘性への影響が少なく、食材が本来有する色調や風味の変化の程度が小さく、食品以外の香り(こげ臭等)の付着を抑制できるという点から、フリーズドライによる方法が好ましい。尚、乾燥処理は植物を細断や粉砕してから行ってもよい。
本発明における植物由来粉末の態様としては、粉砕された状態のままの粉末以外にも、成型されたり、造粒されたり、顆粒化されたものでも構わない。
原料の粉末化は特に限定されない。粉末化処理時の温度も制限されず、高温粉砕、常温粉砕、低温粉砕の何れであってもよい。粉末化処理時の圧力も制限されず、高圧粉砕、常圧粉砕、低圧粉砕の何れであってもよい。斯かる粉末化処理のための装置の例としては、ブレンダー、ミキサー、ミル機、混練機、粉砕機、解砕機、磨砕機等の機器類が挙げられるが、これらの何れであってもよい。粉末化処理時の系としては、乾式粉砕又は湿式粉砕の何れであってもよい。乾式粉砕処理の場合、その装置としては、例えば乾式ビーズミル、ボールミル(転動式、振動式等)等の媒体攪拌ミル、ジェットミル、高速回転型衝撃式ミル(ピンミル等)、ロールミル、ハンマーミル等を用いることができる。一方、湿式粉砕処理の場合、その装置としては、例えばビーズミルやボールミル(転動式、振動式、遊星式ミル等)等の媒体撹拌ミル、ロールミル、コロイドミル、スターバースト、高圧ホモジナイザー等を用いることができる。中でも、乾式粉砕を行なうことが、より簡易な製造工程である観点、及び処理物がより容易な取扱性を有する観点から好ましい。
また、植物由来粉末の粒子の大きさ(d50)としては、油脂の均一な分散操作性の観点から、上限としては2000μm以下が好ましく、1500μm以下がより好ましく、さらには1000μm以下が好ましく、特には500μm以下が好ましい。また、下限としては、30μm以上が好ましく、50μm以上がより好ましく、さらには100μm以上が好ましい。
尚、植物由来粉末の粒子径のd50は、粉末の粒子径分布をある粒子径から2つに分けたとき、大きい側の粒子頻度%の累積値の割合と、小さい側の粒子頻度%の累積値の割合との比が、50:50となる粒子径として定義される。粉末の粒子径のd50は、例えば後述するレーザー回折式粒度分布測定装置を用いて測定することができる。尚、ここでいう「粒子径」とは、特に指定が無い限り全て体積基準で測定されたものを表す。
本発明における植物由来粉末の含有割合は、得られるとろろ様食品の喫食時の滑らかな喉通り及び優れた食味の観点から、本発明の粉末食品を100質量%とした場合に、下限としては50質量%以上が好ましく、60質量%以上がより好ましく、さらには70質量%以上が好ましい。一方、上限としては、99.9質量%以下が好ましく、99.75質量%以下がより好ましく、さらには99.5質量%以下であることが好ましく、特には98質量%以下が好ましい。
本発明は、1種又は2種以上の油脂を含有する。油脂を構成する各種の脂肪酸(例えばリノール酸、リノレン酸、オレイン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ヘキサン酸、オクタン酸、デカン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、ペンタデカン酸等)を1種又は任意の組合せで2種以上用いてもよいが、食用油脂、又は、食用油脂を含む食材や食用油脂を原料とする食材等を用いることが好ましい。ただし、油脂の均一な分散操作性の観点および本発明の効果の奏効という観点から、食用油脂そのものであることが好ましい。また、油脂自体の風味を維持するために各種の酸化防止剤(例えば、L-アスコルビン酸、L-アスコルビン酸カルシウム、L-アスコルビン酸ナトリウム、γ‐オリザノール、カテキン、クローブ抽出物、酵素処理イソクエルシトリン、コメヌカ油抽出物、チャ抽出物、dl-α-トコフェロール、d-α-トコフェロール、d-γ-トコフェロール、d-δ-トコフェロール、生コーヒー豆抽出物、ヒマワリ種子抽出物、ブドウ種子抽出物、ミックストコフェロール、ヤマモモ抽出物、ユーカリ葉抽出物、ルチン酵素分解物、ルチン抽出物、ローズマリー抽出物)を1種又は任意の組合せで2種以上用いてもよい。
上記食用油脂としては、ごま油、菜種油、高オレイン酸菜種油、大豆油、パーム油、パームステアリン、パームオレイン、パーム核油、パーム分別油(PMF)、綿実油、コーン油、ひまわり油、高オレイン酸ひまわり油、サフラワー油、オリーブ油、亜麻仁油、米油、椿油、荏胡麻油、香味油、ココナッツオイル、グレープシードオイル、ピーナッツオイル、アーモンドオイル、アボカドオイル、サラダ油、キャノーラ油、魚油、牛脂、豚脂、鶏脂、又はMCT(中鎖脂肪酸トリグリセリド)、ジグリセリド、硬化油、エステル交換油、乳脂、ギー、カカオバター等が挙げられる。中でも、ごま油、オリーブ油、菜種油、大豆油、ひまわり油、米油、パームオレイン等の常温(20℃)で液体状の食用油脂は、低温から高温まで幅広い温度範囲で粉末に均一に混合しやすいため好ましい。特には、植物由来粉末に油脂由来の風味がつきにくく、植物由来粉末の自然な風味を変化させにくいという観点から、菜種油、ひまわり油、米油等、そのものの風味の弱い食用油脂が好ましい。
本発明における油脂の含有割合は、得られるとろろ様食品の喫食時の滑らかな喉通り及び優れた食味の観点から、本発明の粉末食品を100質量%とした場合に、下限としては0.1質量%以上が好ましく、0.25質量%以上がより好ましく、さらには0.5質量%以上が好ましい。一方、上限としては、20質量%以下が好ましく、15質量%以下がより好ましく、さらには12.5質量%以下であることが好ましく、特には10質量%以下が好ましい。
本発明は、上記成分に加えて、本発明の効果を妨げない範囲で、その他成分を含有することができる。このその他成分としては、例えば、賦形剤、有機酸、着色料、栄養素(ビタミン類を含む)、抗酸化剤、保存料、抗菌剤、静菌剤、上記植物由来粉末に用いた植物以外の植物抽出物、甘味料、及び香料等が挙げられる。これらのうち、賦形剤が好適に用いられる。
上記賦形剤としては、単糖類(例えば、グルコース、ガラクトース、フルクトース等)、二糖類(例えば、ショ糖、乳糖、麦芽糖、トレハロース等)、糖アルコール(例えば、キシリトール、ソルビトール等)、オリゴ糖、または澱粉分解物(例えば、デキストリン、粉飴等)等が挙げられる。これらのうち、デキストリン、乳糖、粉飴が好ましく、より好ましくは、味に影響を与えない点でデキストリンである。
上記デキストリンとしては、特に限定されないが、DE値が5~20のデキストリンが好ましい。また、デキストリンの由来原料としては特に限定されないが、例えば、コーンやタピオカ由来のデキストリンが挙げられる。
また、デキストリン等の賦形剤を含有する場合、デキストリンは粘稠性を有さないため、これを混合することによって、粘稠性を強めたり、弱めたり、所望する食感に調製することができる。デキストリン等の賦形剤を配合する場合の配合量としては、本発明の粉末食品全体を100質量%とした場合に50質量%以下が好ましく、34質量%以下がより好ましい。
本発明の粉末食品は、植物由来粉末、油脂及び必要により添加されるその他成分が混合されていればよい。これらを混合する方法は特には限定されない。例えば、ナウターミキサーによる方法が挙げられる。
粉末食品の製造方法としては、植物由来粉末に油脂を混合した後、成型、造粒、顆粒化してもよいし、成型、造粒、顆粒化した後に、油脂を混合してもよい。ただし、油脂の均一な混合、分散という観点からは前者が好ましい。また、その他成分については、油脂を混合した後に配合・混合してもよいし、油脂を混合する前に、予め植物由来粉末に配合・混合してもよい。
また、本発明の粉末食品の製造方法において、植物由来粉末を成型、造粒、顆粒化した後に油脂を混合する態様においては、これらに油脂を均一かつ十分にその表面あるいは内部に被覆あるいは浸潤させることができれば、特に限定されず、適宜その形状や成型や造粒、顆粒化するためのバインダーの種類や量を調整すればよい。
また、本発明の粉末食品の粒径(最長径、最長辺の長さ)としては、使い勝手の観点から、上限としては5mm以下が好ましく、3mm以下がよりこの好ましい。また、下限としては、30μm以上が好ましく、50μm以上がより好ましく、さらには100μm以上が好ましい。
本発明の粉末食品において、とろろ様食品にする場合、速やかで一様な加水溶解性、用具への粘着、付着性の改善、喫食時の一様で滑らかな喉通りの効果が得られる指標の一つとして、油脂の混合後の圧縮度と混合前の圧縮度の差分の評価が挙げられる。この差分の下限としては、0.5%以上が好ましく、1%以上がより好ましく、さらには1.5%以上が好ましく、特には2%以上が好ましい。一方、上限としては、15%以下が好ましく、12%以下がより好ましく、さらには11%以下が好ましく、中でも10%以下が好ましく、特には8%以下が好ましい。油脂の混合後と混合前の圧縮度の差分をこの範囲に調整することで、本発明の種々の効果、すなわち、速やかで一様な加水溶解性、用具への粘着、付着性の改善、喫食時の一様で滑らかな喉通りが奏される。
本発明における効果の一つとして、とろろ様食品にした場合、喫食時の一様で滑らかな喉通りが挙げられるが、この評価の客観的指標として、ボストウィック粘度が挙げられる。但し、粉末食品に対する加水倍率は、植物由来粉末の種類によって加水による増粘性の程度が異なることから、喫食に際する至適倍率も異なるが、例えば、粉末食品1に対して、3~20倍量(質量)程度の加水倍率によって、喫食に適する粘性となる加水倍率を適宜調整すればよい。
本発明において、粉末に質量比で3.5、5、10又は20倍量から選ばれるいずれかの加水をした場合の加水溶液の、油脂の混合後のボストウィック粘度計による粘度測定値(測定温度20℃)と混合前のボストウィック粘度計による粘度測定値(測定温度20℃)の差分は、30秒間で0.5cm以上が好ましく、1cm以上がより好ましく、さらには1.5cm以上であることが好ましい。一方、上限としては、15cm以下が好ましく、10cm以下がより好ましく、さらには8.5cm以下が好ましく、特には7cm以下がより好ましい。上記のボストウィック粘度の差分をこの範囲に調整することで、本発明の効果の一つである、喫食時の一様で滑らかな喉通りの効果が奏されるため好ましい。
本来とろろとは、生のヤマノイモまたはナガイモをすり下ろしたものを指すが、本発明におけるとろろ様食品とは、本来のとろろが有する食味や食感に近似した特性を有するものを総称したものである。また、本発明における粉末状の即席とろろ様食品とは、上記のとろろ様食品を調製できる粉末食品を総称したものである。
本発明の粉末食品において、植物由来粉末として乾燥イモ粉末を用いることにより、上述の粉末食品を即席とろろ様食品とすることができ、好ましい。この場合、粉末食品における植物由来の粉末としては乾燥イモ粉末が用いられる。
即席とろろ様食品に用いる乾燥イモ粉末の原料となるイモ類としては特に限定されないが、例えば、コンニャクイモ、ヤマイモ(ジネンジョ、ジネンジョウ、ヤマノイモ)、ナガイモ、ヤマトイモ、ヤムイモ、キクイモ、タロイモ(サトイモ、マルイモ、エビイモ、エグイモ、カラノイモ、タケノコイモ、タイモ)、レンコン等のイモ類が挙げられる。これらのうち、とろろ様食品にした場合に優れた風味が得られることから、ヤマイモ、ナガイモ、ヤマトイモ、マルイモが好ましい。これらの植物は、1種単独でもよいし、2種以上を組み合わせてもよい。
本発明の即席とろろ様食品は、水を加えて混合するだけで、手軽にとろろ様食品が得られる。そして、本発明の即席とろろ様食品は、上述の乾燥イモ粉末である植物由来粉末と油脂とを含有することから、喫食時の滑らかな喉通りや優れた食味を有するとろろ様食品を得ることができる。
本発明のとろろ様食品の製造方法は、上記の即席とろろ様食品と水とを混合する工程を備える。即席とろろ様食品と水とを混合する場合、即席とろろ様食品に水を加える工程であっても、水に即席とろろ様食品を加える工程であっても構わない。両者が混合され粉末食品の加水溶液となる態様であればよい。
本発明において、即席とろろ様食品と水とを混合する場合の水の量は、適宜所望により選択することができる。植物由来粉末の種類によって加水による増粘性の程度が異なることから、喫食に際する至適倍率も異なるが、例えば、粉末食品1に対して、3~20倍量(質量)程度の加水倍率によって、喫食に適する粘性となる加水倍率を適宜調整すればよい。
本発明のとろろ様食品は、上述の通り、本発明の即席とろろ様食品に水を加えて得られたことを特徴とする。本発明のとろろ様食品は、上記の即席とろろ様食品から得られたとろろ様食品であることから、喫食時の滑らかな喉通りや優れた風味と食味とを有するとろろ様食品である。
以下、本発明を実施例に則して更に詳細に説明するが、これらの実施例はあくまでも説明のために便宜的に示す例に過ぎず、本発明は如何なる意味でもこれらの実施例に限定されるものではない。尚、実施例において、「部」は「質量部」を表す。また、圧縮度の%以外の「%」は、「質量%」を表す。
1.原料
下記に示す原料を用いた。
(1)植物由来の粉末
植物由来の粉末は以下の各種食材(植物)をそのまま乾燥して、乾燥した後に粉砕した乾燥植物粉末を用いた。
・コンニャクイモ粉末;粒子径(d50)が50μmのものを用いた。
・オクラ粉末;粒子径(d50)が90μmのものを用いた。
・ヤマトイモ粉末a;粒子径(d50)が30μmのものを用いた。
・ヤマトイモ粉末b;粒子径(d50)が70μmのものを用いた。
・ヤマトイモ粉末c;粒子径(d50)が109μmのものを用いた。
・ヤマトイモ粉末d;粒子径(d50)が518μmのものを用いた。
・ヤマトイモ粉末e;粒子径(d50)が1093μmのものを用いた。
・ヤマトイモ粉末f;粒子径(d50)が1808μmのものを用いた。
・モロヘイヤ粉末;粒子径(d50)が40μmのものを用いた。
・マルイモ粉末;粒子径(d50)が60μmのものを用いた。
・ナットウ粉末;粒子径(d50)が30μmのものを用いた。
(2)油脂
油脂としては、以下の食用油脂を用いた。
・菜種油
・米油
(3)賦形剤
・デキストリン;パインフロー(DE10、松谷化学工業株式会社製)、粒子径(d50)は150μm
(4)水
尚、植物由来の粉末及びデキストリンの粉末の粒子の大きさ(粒子径(d50))は以下のように測定した。
マイクロトラック・ベル株式会社のMicrotrac MT3300 EXIIシステム、DMS2(Data Management System version2、マイクロトラック・ベル株式会社)を使用し、溶媒としてエタノール(屈折率:1.36)を用い、超音波処理後のサンプルを測定することにより行った。
2.評価方法
(1)圧縮度(%)
粉末食品の圧縮度の測定は、日米欧三薬局方調和合意に基づき規定した試験法(https://www.pmda.go.jp/files/000163308.pdf)を用いて行った。
粉末食品100gを250mLのメスシリンダー投入し、粉体の(1)疎充てん時のかさ体積(V0)を測定し、次に、粉末食品が投入されたメスシリンダーを机上にて60回タップした後のかさ体積(VF)を測定した。測定したかさ体積(V0)の値とかさ体積(VF)の値を用いて、以下の式から圧縮度を求めた。
圧縮度(%)=(V0-VF)/V0×100
尚、上記操作を3回行い、その平均値を圧縮度とした。
また、油脂を含有する粉末食品においては、粉末と油脂とが十分均一に混合されている状態で行った。
(2)ボストウィック粘度(20℃)
粉末食品に水を加え、とろろ様食品(加水溶液)を得た後、とろろ様食品のボストウィック粘度を測定した。
ボストウィック粘度は、KO式ボストウィック粘度計(深谷鉄工所社製、トラフ長28.0cm)を用いて測定した。測定時には水準器を用いて装置を水平に設置し、ゲートを閉じた後、粘度計におけるリザーバーに20℃に温度調整した加水溶液を満量まで充填し、リザーバーのゲートを開く。そして、加水溶液の移動距離が測定できる目盛りが刻まれた溝状の容器(トラフ)における、30秒経過時点でのトラフ内の材料の流下距離を測定することにより、ボストウィック粘度計による20℃におけるボストウィック粘度を測定した。
(3)とろろ様食品の用具への粘着及び残存性評価
粉末食品に水を加え、とろろ様食品(加水溶液)を得た後、とろろ様食品の用具への粘着及び残存性について、下記の基準で評価した。
5:容器から喫食する際に、容器にとろろ様食品が付着せず、残らず、優れる。
4:容器から喫食する際に、容器にとろろ様食品がほとんど付着せず、残らず、やや優れる。
3:容器から喫食する際に、容器にとろろ様食品がやや付着し、少し残るが、許容範囲。
2:容器から喫食する際に、容器にとろろ様食品が付着し、残り、やや劣る。
1:容器から喫食する際に、容器にとろろ様食品が著しく付着し、残り、劣る。
(4)官能評価
粉末食品に水を加え、とろろ様食品(以下、「加水溶液」ともいう。)を得た後、(a)とろろ様食品の喉通り評価及び(b)食味評価について、下記の基準で評価した。
尚、官能評価は、訓練された官能検査員10名によって行った。尚、官能検査員は、下記A)~C)の識別訓練を実施した上で、特に成績が優秀で、商品開発経験があり、食品の味や食感といった品質についての知識が豊富で、各官能検査項目に関して絶対評価を行うことが可能な検査員を選抜した。
A)五味(甘味:砂糖の味、酸味:酒石酸の味、旨み:グルタミン酸ナトリウムの味、塩味:塩化ナトリウムの味、苦味:カフェインの味)について、各成分の閾値に近い濃度の水溶液を各1つずつ作製し、これに蒸留水2つを加えた計7つのサンプルから、それぞれの味のサンプルを正確に識別する味質識別試験。
B)濃度がわずかに異なる5種類の食塩水溶液、酢酸水溶液の濃度差を正確に識別する濃度差識別試験。
C)粘度がわずかに異なる3種類の醤油(2つが同一粘度、1つが低粘度)の計3つのサンプルから粘度が異なる醤油を正確に識別する3点識別試験。
前記の何れの評価項目でも、事前に検査員全員で標準サンプルの評価を行い、評価基準の各スコアについて標準化を行った上で、10名によって客観性のある官能検査を行った。各評価項目の評価は、各項目の5段階の評点の中から、各検査員が自らの評価と最も近い数字をどれか一つ選択する方式で評価した。評価結果の集計は、10名のスコアの算術平均値から算出し、小数点以下を四捨五入した。尚、後述の表1~5における備考については以下の評価基準以外にパネラーが感じたフリーコメントを記した。
(a)とろろ様食品の喉通り評価
粉末食品に水を加え、とろろ様食品(加水溶液)を得た後、(a)とろろ様食品の喉通り評価について、下記の基準で評価した。
5:喫食時の喉通りが一様で、抵抗がなく滑らかで、優れる。
4:喫食時の喉通りがほぼ一様で、ほとんど抵抗がなく、滑らかで、やや優れる。
3:喫食時の喉通りにややムラはあるが、抵抗は少なく、ほぼ滑らかで、許容範囲。
2:喫食時の喉通りにムラがあり、局所的に抵抗を感じ、やや劣る。
1:喫食時の喉通りのムラが著しく、局所的に強い抵抗を感じ、劣る。
(b)食味評価
粉末食品に水を加え、とろろ様食品(加水溶液)を得た後、(b)とろろ様食品の風味について、下記の基準で食味評価した。
5:摺りたての本物のとろろの風味と変わりなく、非常に好ましい。
4:摺りたての本物のとろろの風味とほとんど変わりなく、好ましい。
3:摺りたての本物のとろろとは少し違和感を覚えるが、許容範囲の風味である。
2:摺りたての本物のとろろに比べて違和感を覚える風味で、やや好ましくない。
1:摺りたての本物のとろろに比べてとても違和感を覚える風味で、好ましくない。
(c)総合評価
5:粉末の性状、加水溶液の物性、風味ともに優れる。
4:粉末の性状、加水溶液の物性、風味ともにやや優れる。
3:粉末の性状、加水溶液の物性、風味ともに許容範囲。
2:粉末の性状、加水溶液の物性、風味ともにやや劣る。
1:粉末の性状、加水溶液の物性、風味ともに劣る。
3.粉末食品及び即席とろろ様食品並びにとろろ様食品の製造及び評価
3-1.植物由来粉末及び油脂の効果
(1)実施例1
コンニャクイモ粉末95質量部に菜種油5質量部を加えて十分に混合し、粉末食品を得た。次いで、得られた粉末食品について、質量比で20倍の水(粉末食品1部に対して水20部)を添加し、十分に混合して、とろろ様食品を得た。そして、粉末食品及びとろろ様食品について、上記の評価方法により得られた評価結果を表1に示した。尚、粉末食品の圧縮度について、後述の比較例1との差も示した。この圧縮度の差は、粉末食品の油脂の有無における差異を示す。
(2)比較例1
実施例1における油脂を用いないこと以外は実施例1と同様に、粉末食品ととろろ様食品を得た。得られた粉末食品及びとろろ様食品について、実施例1と同様に上記の評価方法により得られた結果を表1に示した。
(3)実施例2~8及び比較例2~7
表1及び表2に示す処方に従って、実施例1及び比較例1と同様に、粉末食品及びとろろ様食品を得た。得られた粉末食品及びとろろ様食品について、実施例1と同様に上記の評価方法に従って評価した。その結果を表1及び表2に示した。
Figure 0007370530000001
Figure 0007370530000002
表1及び表2の結果、いずれの場合においても、油脂を混合した実施例については、油脂を混合しない比較例に対して、粉末の状態において、圧縮度は大きくなり、まとまりががあり、粉舞がなく取り扱い性が良好な性状を有した。また、とろろ様食品にした場合においては、油脂を含有する粉末食品は、容器への粘着や残存が少なく、ボストウィック粘度も高い値を示し、喫食時の喉通りも滑らかで、食味に優れたとろろ様食品であり、本発明の効果が奏されていることが確認された。
3-2.油脂の含有量の効果
実施例7~17及び比較例7
表3に示す処方に従って、実施例1及び比較例1と同様に、粉末食品ととろろ様食品を得た。得られた粉末食品及びとろろ様食品について、実施例1と同様に上記の評価方法に従って評価した。その結果を表3に示した。
ここでは、混合する油脂の混合量を変化させて、油脂の混合量が本発明の効果に及ぼす影響の検証を行った。
Figure 0007370530000003
表3の結果から、本発明の効果が奏される油脂の混合量の下限としては、0.1質量%以上であればよいが、中でも0.25質量%以上が好ましく、さらには0.5質量%以上が好ましかった。上限としては、20質量%以下であればよいが、中でも15質量%以下が好ましく、さらには、12.5質量%以下が好ましく、特には10質量%以下が好ましかった。
また、本発明の効果が奏される場合における、粉末に質量比で3.5、5、10又は20倍量から選ばれるいずれかの加水をした場合の加水溶液の、油脂の混合後のボストウィック粘度計による粘度測定値(測定温度20℃)と混合前のボストウィック粘度計による粘度測定値(測定温度20℃)の差分は、30秒間で0.5cm以上であればよいが、本発明の奏効の観点から、中でも1cm以上が好ましく、さらには1.5cm以上であることが好ましかった。一方、上限としては、15cm以下であればよいが、中でも10cm以下が好ましく、さらには8.5cm以下が好ましく、特には7cm以下がより好ましかった。
3-3.植物由来粉末の粒径の効果
実施例7、18~22、及び、比較例7~12
表4に示す処方に従って、実施例1及び比較例1と同様に、粉末食品ととろろ様食品を得た。得られた粉末食品及びとろろ様食品について、実施例1と同様に上記の評価方法に従って評価した。その結果を表4に示した。
ここでは、植物由来の粉末のサイズ(d50)が本発明の効果に及ぼす影響について検証した。
Figure 0007370530000004
表4の結果から、本発明の効果を奏する粉末のサイズ(d50)の上限としては、2000μm以下であればよく、中でも1500μm以下が好ましく、さらには1000μm以下が好ましく、特には500μm以下が好ましいことがわかった。一方、下限としては、30μm以上であればよく、中でも50μm以上が好ましく、さらには100μm以上が好ましかった。
3-4.賦形剤の配合の効果
実施例2及び実施例23~26
表5に示す処方に従って、実施例1及び比較例1と同様に、粉末食品ととろろ様食品を得た。得られた粉末食品及びとろろ様食品について、実施例1と同様に上記の評価方法に従って評価した。その結果を表5に示した。
ここでは、実施例2で調製した粉末食品に、賦形剤であるデキストリンを配合した場合における本発明の効果の検証を行った。
Figure 0007370530000005
表5の結果から、粉末食品に、賦形剤であるデキストリンを配合する場合、一定量以下の範囲であれば、粉末食品の独特で特徴的な粘稠性を好ましい喫食性を保持し、デキストリンの配合量により、粘稠性の強度を所望の強さに調整できることが分かった。具体的なデキストリンの配合量の範囲としては、粉末食品全体に対して、50質量%以下であれば好ましく、34質量%以下がより好ましいことが分かった。尚、上記試験の態様は、油脂を添加した後の粉末食品にデキストリンを加えた態様であるが、植物由来の粉末とデキストリンとを混合した後に、油脂を加える態様の場合は、油脂が粉末全体に一様に分散するため、上記の結果よりもデキストリンをより多く配合できる。
本発明によれば、とろろ様の粘性を有するペースト状の食品(とろろ様食品)を手軽に好適に得られる。

Claims (16)

  1. 植物由来の粉末と油脂とを含有し、
    前記油脂が、常温(20℃)で液体状の食用油脂であり、
    前記植物由来の粉末は水溶性植物繊維を含有し、
    前記植物由来の粉末がコンニャクイモ粉末、オクラ粉末、ヤマトイモ粉末、モロヘイヤ粉末、マルイモ粉末、及び、ナットウ粉末から選ばれる1種以上であり、
    前記植物由来の粉末の含有割合は、粉末食品全体を100質量%とした場合に、50質量%以上であり、
    前記油脂の含有量が、粉末食品全体を100質量%とした場合に、0.1~20質量%であり、
    3~20倍量の加水倍率によってとろろ様食品となることを特徴とする粉末食品。
  2. 植物由来の粉末と油脂とを含有し、
    前記植物由来の粉末は水溶性植物繊維を含有し、
    前記水溶性植物繊維が増粘性多糖化合物であり、
    前記植物由来の粉末が、イモ類粉末(但し、じゃがいも粉末を除く)、野菜類粉末、キノコ類粉末、コンブ類粉末、ワカメ類粉末、海藻類粉末、豆類加工品粉末、果実類粉末、及び、種実類粉末から選ばれる1種以上であり、
    前記植物由来の粉末の含有割合は、粉末食品全体を100質量%とした場合に、50質量%以上であり、
    前記油脂の含有量が、粉末食品全体を100質量%とした場合に、0.1~20質量%であり、
    3~20倍量の加水倍率によってとろろ様食品となることを特徴とする粉末食品(但し、パーム油を含有する味付きとろろの素、及び、凍結乾燥して得られるトロロイモ粉に対し、乾燥卵黄粉又は全卵粉が添加された即席トロロイモは除く)。
  3. 前記植物由来の粉末が、コンニャクイモ粉末、ヤマイモ粉末、ジネンジョ粉末、ジネンジョウ粉末、ヤマノイモ粉末、ナガイモ粉末、ヤマトイモ粉末、ヤムイモ粉末、キクイモ粉末、タロイモ粉末、サトイモ粉末、マルイモ粉末、エビイモ粉末、エグイモ粉末、カラノイモ粉末、タケノコイモ粉末、タイモ粉末、レンコン粉末、オクラ粉末、モロヘイヤ粉末、ツルムラサキ粉末、アシタバ粉末、キンジソウ粉末、ジュンサイ粉末、オカワカメ粉末、アロエベラ粉末、サボテン粉末、ナメコ粉末、トロロコンブ粉末、ガゴメコンブ粉末、メカブ粉末、モズク粉末、アカモク粉末、クロメ粉末、テングサ粉末、オゴノリ粉末、ナットウ粉末、タマリンド粉末、ジャックフルーツ粉末、ヤドリギ粉末、及び、サボテン粉末から選ばれる1種以上である請求項2に記載の粉末食品。
  4. 前記食用油脂が、ごま油、菜種油、高オレイン酸菜種油、大豆油、綿実油、コーン油、ひまわり油、高オレイン酸ひまわり油、サフラワー油、オリーブ油、亜麻仁油、米油、椿油、荏胡麻油、香味油、グレープシードオイル、ピーナッツオイル、アーモンドオイル、アボカドオイル、サラダ油、キャノーラ油、魚油、又はMCT(中鎖脂肪酸トリグリセリド)のうちのいずれかを含む請求項1から3のいずれか一項に記載の粉末食品。
  5. 前記食用油脂が、ごま油、オリーブ油、菜種油、大豆油、ひまわり油、又は米油のうちのいずれかを含む請求項1から4のいずれか一項に記載の粉末食品。
  6. 更に、賦形剤を、粉末食品全体を100質量%とした場合に50質量%以下含有する請求項1から5のいずれか一項に記載の粉末食品。
  7. 前記賦形剤として、デキストリンを含み、
    前記デキストリンの含有量が粉末食品全体を100質量%とした場合に50質量%以下である請求項6に記載の粉末食品。
  8. 前記賦形剤として、デキストリンを含み、
    前記デキストリンのDE値が5~20である請求項6又は7に記載の粉末食品。
  9. 前記植物由来の粉末が乾燥イモ粉末である請求項1から8のいずれか一項に記載の粉末食品。
  10. 前記乾燥イモ粉末の原料となるイモ類が、コンニャクイモ、ナガイモ、ヤマトイモ、ヤムイモ、キクイモ、タロイモ(サトイモ、マルイモ、エビイモ、エグイモ、カラノイモ、タケノコイモ、タイモ)、レンコンから選ばれる一種以上のイモ類である請求項9に記載の粉末食品。
  11. 粉末食品に対して、3~20倍量(質量)の加水倍率で調整した加水溶液における、前記油脂の混合後のボストウィック粘度計による粘度測定値(測定温度20℃)と混合前のボストウィック粘度計による粘度測定値(測定温度20℃)の差分が、0.5cm以上15cm以下である請求項1から10のいずれか一項に記載の粉末食品。
  12. 前記油脂の混合後の圧縮度と混合前の圧縮度の差分が0.5%以上である請求項1から11のいずれか一項に記載の粉末食品。
  13. 即席とろ様食品である、請求項1から12のいずれか一項に記載の粉末食品。
  14. 請求項1から12のいずれか一項に記載の粉末食品と、水とを混合する工程を備えることを特徴とするとろろ様食品の製造方法。
  15. 請求項1から13のいずれか一項に記載の粉末食品に水を加えて得られたことを特徴とするとろろ様食品。
  16. 加水倍率3~20倍量におけるボストウィック粘度(20℃)が30秒間で0.5cm以上27.8cm以下である請求項1から13のいずれか一項に記載の粉末食品
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