JP7369155B2 - 建物 - Google Patents
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- Y02A20/00—Water conservation; Efficient water supply; Efficient water use
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Description
また、雨水を利用して建物を冷却するシステムも知られている(例えば特許文献2参照)。特許文献2のシステムでは、捕集した雨水を貯溜する手段として地下に簡易な地下貯水槽が設けられている。
また、雨水を利用して建物の屋上を冷やし、なおかつ災害時にはろ過して飲用するシステムも提案されている(例えば特許文献3参照)。特許文献3のシステムでは、建物の屋上防水を利用して屋上に雨水を張り、その雨水をろ過、冷却し循環させて屋上を冷やすようになっている。また、屋上に雨水タンクが設置されている。
例えば、特許文献2の地下貯水槽のようにタンクを地下に設置する構成や、特許文献3の雨水タンクのようにタンクを屋上に設置する構成であれば、災害の影響を受けにくい。しかしながら、タンクを地下や屋上に設置する構成には、設置場所が限られる、設置できるタンクのサイズや数が限られる、施工コストがかかる等の問題がある。一方、特許文献1の高位置雨水貯溜タンクや中位置雨水貯溜タンクのように、タンクを地上(本願では、地面と住宅屋根との間を「地上」という)に設置すれば、これらの問題は解消される。しかしながら、タンクを地上に設置する構成は、災害の影響を受けやすいので、災害時にタンクから雨水が供給されなくなるおそれがある。
そのため、例えば、車庫が住宅の北側にある場合には、北側の壁面に設置する仕様の高位置雨水貯溜タンクだけでなく、車庫に設置する仕様の中位置雨水貯溜タンクも、住宅の北側に設置されることとなる。この場合、住宅の北側に影響を与えるような災害が発生した場合(例えば、住宅から見て北の方角にある山が土砂崩れした場合)には、高位置雨水貯溜タンク及び中位置雨水貯溜タンクの双方が災害の影響を受ける可能性が高い。したがって、高位置雨水貯溜タンクに貯溜されている雨水も、中位置雨水貯溜タンクに貯溜されている雨水も、利用できなくなるおそれがある。
第一外周壁(南側の外周壁)と、
屋外側の面が前記第一外周壁とは異なる方角を向く第二外周壁(北側の外周壁)と、
雨水を貯留する第一貯水タンク41a(タンク本体41a)及び第二貯水タンク42a(タンク本体42a)と、
前記第一外周壁(南側の外周壁)と一体的に設けられ、かつ前記第一外周壁よりも厚みが厚く形成された厚型壁体7(第二厚型壁体7)と、を備えており、
前記第一貯水タンク41aは、前記第一外周壁に面する屋外空間に設置されており、
前記第二貯水タンク42aは、前記第二外周壁に面する屋外空間に設置されており、
前記厚型壁体7は、
当該厚型壁体7の側面を構成する複数の側壁部SWと、
前記複数の側壁部SWによって囲まれた位置に形成された内部中空部HPと、を備えており、
前記厚型壁体7が、前記第一フロアから屋根の高さまで設けられていて、前記内部中空部HPは、下階側中空部HP1と、上階側中空部HP2と、を有しており、
前記第一貯水タンク41a(タンク本体41a)は、前記下階側中空部HP1に収納されており、
前記第一貯水タンク41a(タンク本体41a)には、前記上階側中空部HP2に配置されている集水パイプを介して前記屋根から雨水が供給され、
前記第一貯水タンク41a(タンク本体41a)に貯留されている雨水は、前記上階側中空部HP2に配置されている給水パイプを介して前記第二フロアに供給されることを特徴とする。
また、第一貯水タンク41aと第二貯水タンク42aとが2つの箇所に分かれて設置されているので、1つの箇所に多数の貯水タンクを設置したり、貯水タンクを大型化したりすることなく、多量の雨水を貯留しておくことができる。したがって、通常時及び非常時に、貯水タンクから雨水を安定的に供給することができる。
また、第一貯水タンク41a(タンク本体41a)が厚型壁体7(第二厚型壁体7)内に収納されているので、災害が発生しても、第一貯水タンク41aを厚型壁体7によって防護することができる。したがって、災害の影響を受けて貯水タンクが全滅してしまう可能性をより効果的に低減することができるので、災害時等の非常時であっても、地上に設置した貯水タンクから雨水をより安定的に供給することが可能となる。
また、第一貯水タンク41aは、厚型壁体7内に収納されているので、外気温の影響を受けにくい。したがって、第一貯水タンク41aに貯留されている雨水は、夏に高温になりすぎることも、冬に低温になりすぎることもないので、温度調整(冷却や加熱)することなく利用することが可能である。
前記第一貯水タンク41a(タンク本体41a)及び前記第二貯水タンク42a(タンク本体42a)は、
互いに接続されていないために、一方に貯留されている雨水が他方へと移動不可であり、
両方とも前記第一フロア(1階)に設置されていることを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、例えば図1~図9に示すように、請求項1又は2に記載の建物1において、
屋内空間における幅方向(東西方向)又は奥行方向(南北方向)の中心線CLを境にして、一方側に前記第一貯水タンク41a(タンク本体41a)が設置され、他方側に前記第二貯水タンク42a(タンク本体42a)が設置されていることを特徴とする。
前記第一貯水タンク41a(タンク本体41a)と前記第二貯水タンク42a(タンク本体42a)との間には屋内空間が配されていることを特徴とする。
前記第二貯水タンク42a(タンク本体42a)に貯留されている雨水は、前記第一フロア(1階)に供給されることを特徴とする。
前記第二外周壁(北側の外周壁)は、前記第一外周壁(南側の外周壁)よりも日当たりが悪い方角を向いていることを特徴とする。
前記第一貯水タンク41a(タンク本体41a)に貯留されている雨水の用途と、前記第二貯水タンク42a(タンク本体42a)に貯留されている雨水の用途と、を異ならせることで、前記第一貯水タンク41a(タンク本体41a)の貯水量と、前記第二貯水タンク42a(タンク本体42a)の貯水量と、を季節に応じてコントロール可能としたことを特徴とする。
手摺壁3における西側端部の西側には、横長のルーバー材が上下に連なる格子壁部4が設けられている。また、手摺壁3の下端部には、手摺壁3よりも前方及び側方に張り出す庇5が設けられている。
第一厚型壁体6は、上記の建築用パネル(建築用壁パネル)を四角筒状に組んで構築したものであり、この第一厚型壁体6自体には開口部が形成されていない。
第二厚型壁体7は、上記の建築用パネル(建築用壁パネル)を四角筒状に組んで構築したものである。そして、第二厚型壁体7には、複数の開口部7a,7b,7cが形成されており、これら複数の開口部7a,7b,7cから第二厚型壁体7の内部中空部HPを利用できるようになっている。当該内部中空部HPには、例えば屋外設置機器(以下、ライフライン設備)として充電制御装置40や第一雨水タンク設備41が収納されている(図3参照)。
なお、第一雨水タンク設備41への雨水の供給は、建物1の屋根から第二厚型壁体7の内部中空部HPに通される配管を通じて行われる。
第三厚型壁体8は、上記の建築用パネル(建築用壁パネル)を四角筒状に組んで構築したものであり、この第三厚型壁体8自体には開口部が形成されていない。
なお、手摺壁3における西側端部は、インナーテラス部9の外壁9aの正面に接続されている。そのため、バルコニー2は、インナーテラス部9を境界に、西側と東側に分割されている。なお、西側のバルコニー2を、以下、第一バルコニー2aと称し、東側のバルコニー2を、以下、第二バルコニー2bと称する。
バルコニー2には、第一バルコニー2aと第二バルコニー2bとに亘って花壇が設けられている。また、バルコニー2には、当該花壇に自動的に水やりをする自動散水装置2cが設置けられている。
すなわち、第二厚型壁体7を境にして東側と西側に位置する領域は、この第二厚型壁体7によって概略的に分けられることになる。例えば東側と西側の領域のうち、一方をプライベート性の強い領域とし、他方をパブリック性の強い領域とすれば、第二厚型壁体7による領域分けの特性が際立ち、建物1における外観性を向上できるので好ましい。
第一ポーチ10の奥(北側)には、建物1の玄関21が設けられている。
また、第一ポーチ10の床は、玄関21(北側)から屋外(南側)に向かって下り勾配となるスロープ状に形成されている。そのため、屋外から玄関21に向かうルート上のバリアフリー化が可能となり、人の通行や、車椅子での通行がしやすく、車両も駐車しやすい。
冷却ルーバー装置14は、保水した複数の冷却ルーバー材間を空気が流通したときの気化熱によって周囲の温度を下げるための装置であり、屋外から第一ポーチ10内に空気を取り込むのに合わせて第一ポーチ10内を冷却できるようになっている。
雨水を利用する場合は、建物1の屋根から第二厚型壁体7の内部中空部HPに通され、ポーチ屋根12の内部中空部に通される配管を通じて行われる。すなわち、冷却ルーバー装置14に雨水を供給するための配管は、第一雨水タンク設備41又は後述する第二雨水タンク設備42に雨水を供給する配管から分岐するものであってもよいし、第一雨水タンク設備41又は後述する第二雨水タンク設備42から雨水が供給される配管から分岐するものであってもよいし、別々の配管でもよい。また、ポーチ屋根12に降り注いだ雨水も利用することができる。
このように冷却ルーバー装置14への給水に雨水を利用できれば、例えば災害等により水道の断水が発生しても、雨さえ降れば、冷却ルーバー装置14に水を供給することができるので、たとえ断水が発生しても冷却ルーバー装置14に対して給水できるようにしたいという要望に応えることができて災害対応力の向上を図ることができる。
また、建物1の屋根の面積を広くしたり、片流れ式の屋根にしたりすれば、効率よく雨水を収集できるので好ましい。
第二ポーチ11の床面は、床タイルによって仕上げられており、第一ポーチ10の床面よりも高さ位置が高く設定されている。
また、第二ポーチ11の南側縁部には、第二ポーチ11と地面とを繋ぐポーチ階段15と、箱型に形成されて上面が開口した花壇部16と、が設けられている。なお、ポーチ階段15も、第二ポーチ11と同様の床タイルによって仕上げられている。
第二ポーチ11とラウンジ17との間の開口部(出入口)には、扉が設けられている。本実施形態において扉は、自動ドアとされている。
ラウンジ17の奥(北側)には、建物1の玄関21が設けられている。
すなわち、建物1には、当該建物1の1階を東西方向に貫通する連通空間Sが形成されており、この連通空間S内には、西側から、駐車スペースとしての第一ポーチ10、半屋外空間としてのラウンジ17、テナントスペースとしての大空間室18が連続して配置されている。
中央第二開口部17bに設けられたガラス戸は、複数の折戸を備えている。ただし、これに限られるものではなく、引戸や引き違い戸でもよいし、開き戸でもよい。更には、自動開閉式でもよいし、手動開閉式でもよい。中央第二開口部17bにおけるガラス戸は、人の行き来が可能なものであり、ガラス戸を開け放てば、当然、空気の流通や物品の受け渡しも可能となっている。
東側開口部18aは、第一厚型壁体6の北端部から収納室19の東側に位置する外周壁にかけて幅広に形成されている。
そして、このような東側開口部18aと、西側開口部13a、中央第一開口部17a、中央第二開口部17bは、開口幅が等しく設定されている。さらに、西側開口部13a、中央第一開口部17a、中央第二開口部17b、東側開口部18aは、上端部の高さ位置も等しく設定されている。また、下端部の高さ位置については、西側開口部13aは他よりも上方に位置しているが、中央第一開口部17a、中央第二開口部17b、東側開口部18aは、下端部の高さ位置も等しく設定されている。
この収納室19は、天井高が0.8~1.4メートルに設定された低天井収納空間である。この0.8m~1.4mの天井高とは、人が収納室19に入って、何とか作業ができる最低限の高さを確保するための高さ範囲であり、かつ、このように天井高を必要最小限に抑えることで、建物1の高さが高くなることによって隣接する建物に及ぼす日照減少等の影響を極力少なくすることができる高さ範囲である。
サブ空間は、壁によってメイン空間と区切られない空間である。すなわち、大空間室18は、メイン空間と、このメイン空間と連続するサブ空間と、を有して平面視略L字型に形成されている。なお、サブ空間の南側に位置する壁には、複数の掃き出し窓と、これら複数の掃き出し窓の上方に位置する高窓が設けられた大開口部が形成されている。
小部屋20は、壁20a,20bによって大空間室18におけるメイン空間及びサブ空間と区切られており、大空間室18に付属している。一方の壁20aは、平面視においてL字型に形成され、メイン空間に面するとともに第二厚型壁体7に対向して設けられている。他方の壁20bは、第一厚型壁体6に対向して設けられている。
なお、大空間室18のうちメイン空間の天井は、部分的に天井高の高い折り上げ天井とされており、サブ空間や小部屋20の天井高よりも高く設定されている。
なお、テナントスペースとは、従業者が仕事を行う場所を指し、大空間室18のメイン空間だけでなく、サブ空間、収納室19、小部屋20もテナントスペースに含まれるものとする。
また、大空間室18のメイン空間における北側の壁面には、壁付けの複数の家具が設けられているが、これら複数の家具の間に位置する壁面には鏡18bが設けられている。大空間室18の内部の景色を鏡18bに映し出すことにより、大空間室18を更に広い空間に見せることができる。
建物1における1階部分のうち住人用スペースとされた領域には、第一ポーチ10及びラウンジ17の北側に位置する上記の玄関21が設けられている。
第一玄関開口部21aには、引戸又は引き違い戸が設けられ、第二玄関開口部21bには引戸が設けられている。
玄関21の床面は、第一ポーチ10の床面よりも上方に位置するとともに、ラウンジ17の床面と連続し、ラウンジ17の床面と同様の床タイルによって仕上げられている。
宅配ボックス22の北側には、玄関21の北側を回り込むようにしてシューズクローク23が設けられている。
シューズクローク23の北側に位置する外周壁に面する屋外空間には、ライフライン設備として第二雨水タンク設備42が設置されている。第二雨水タンク設備42への雨水の供給は、建物1の屋根から建物1の外壁面に沿って配置される配管を通じて行われる。
そして、ホール24の先には、1.5階及び2階に上がるためのエレベーター25と、1.5階及び2階に上がるための階段26と、エレベーター25及び階段26の裏側(東側)に回り込む収納室27と、が設けられている。収納室27は、開口していない壁を介して上記の収納室19と東西に隣接し、当該収納室19と同様、天井高が0.8~1.4メートルに設定されている。
居室31の南側には、上記のバルコニー2及びインナーテラス部9が設けられている。インナーテラス部9は、居室31からバルコニー2側に突出した位置に配置されており、居室31と連続する屋内空間として用いられている。
第一バルコニー2aは、上記の格子壁部4の内側に位置しており、屋外からの空気を取り込みやすくなっている。なお、格子壁部4に替えて、冷却ルーバー装置を設置してもよいものとする。
また、第一バルコニー2aの西側には、上記の第二厚型壁体7が設けられており、更にその西側には、ドローンの発着場となるドローンポートDPが設けられている。
部屋32とホール29との間に位置する中間領域32aには、トイレ及び洗面台が設けられている。
すなわち、ポーチ屋根12の上方である屋外空間と吹抜部17Vとの間に設けられた壁33は、排気用壁33とされている。
このような厚型壁体は、外周壁の一部として、開口を有する外壁(例えば東側開口部18aが形成された壁など)よりも外方に位置して設けられている。
また、厚型壁体は、建物から敷地外に向かって突出し、上記の開口を有する外壁よりも開口が少なく、かつ厚さが厚く形成されている。さらに、平面視においては建物の間口方向と直交する方向に長く形成されている。
なお、本実施形態においては、第一厚型壁体6及び第三厚型壁体8を含む、建物1の東西側面に位置する外周壁(東側開口部18aが形成された壁を除く)が、厚みが厚く形成されている。
また、玄関21周りの壁と、小部屋20の一方の壁20aも、平面視において厚みが厚く形成されている。
本実施形態における建物1は、第一厚型壁体6と、第二厚型壁体7と、第三厚型壁体8と、を利用した防災機能を備えている。
側壁部SWは、上記の建築用パネル(建築用壁パネル)によって構成されている。そのため、建物1の各壁との一体性を確保しやすくなっている。
第一厚型壁体6は、1階から屋根の高さまで設けられている。これに伴い、内部中空部HPも、1階から屋根の高さまで形成されている。
また、第三厚型壁体8は、1階から2階床よりも上方に突出する程度の高さに設定されている。これに伴い、内部中空部HPも、1階から2階床の高さまで形成されている。なお、この第三厚型壁体8の上端部は、ポーチ壁13と一体化しており、フラットな屋根面とその周縁部に立設されたパラペット壁とを有する。
ここで、側壁部SWは、単体での厚みが、外周壁のうち厚みの薄い他の壁(例えば東側開口部18aが形成された壁など)と同程度に設定されている。したがって、このような側壁部SWが四方に配置されて平断面視においてロ字型に形成された第一厚型壁体6及び第三厚型壁体8は、上記の外周壁のうち厚みの薄い他の壁に比して、極めて堅牢性に優れている。
第二厚型壁体7を構成する側壁部SWの厚みは、第一厚型壁体6及び第三厚型壁体8における側壁部SWと同一である。したがって、第二厚型壁体7の内部中空部HPは、第一厚型壁体6及び第三厚型壁体8における内部中空部HPよりも広く形成されている。
また、第二厚型壁体7の高さは、建物1の中心側に位置する部位(北側部分)が1階から屋根までの高さに設定され、前方に突出している側の部位(南側部分)が1階から屋根の直下までの高さに設定されている。これに伴い、第二厚型壁体7における内部中空部HPは、下階側中空部HP1と、上階側中空部HP2と、を有する。
このような充電制御装置40は、図示しない分電盤に接続され、通常時においては、太陽光発電装置や系統電源から電力を受けて車両に充電することができ、非常時(災害時や停電中等)においては車両から電力を受けて家庭内で使用することができる。
そして、本実施形態の充電制御装置40は、下階側中空部HP1に収納されている。
また、このような充電制御装置40が駐車スペースである第一ポーチ10の近傍に配置されることになるので、大規模発電所の電力供給に頼らないマイクログリッドによる周辺地域との間での電力融通が可能となる。
例えば建物1の屋根の面積を広くし、太陽光発電装置の面積を広く確保できれば、多くの電力を得ることができるので、通常時だけでなく、非常時における自然エネルギーの活用を促進し、建物1における災害対応力を向上できる。また、屋根の面積もさることながら、例えば屋根として、南側に面した片流れ屋根等を採用できれば、太陽光発電装置による発電効率を向上できるので好ましい。
タンク本体41aは、内部中空部HPのうち下階側中空部HP1に配置されており、図示しない蛇口部やオーバーフロー管を備える。
集水パイプは、内部中空部HPのうち上階側中空部HP2に配置されており、建物1の屋根から雨水を収集してタンク本体41aに送水する。より具体的には、屋根の周囲に取り廻された軒樋44から第一集水器45aや第一呼樋45b、第一竪樋45c等(図2、図6参照)を介して集水パイプが雨水を受けることができるようになっている。
給水パイプは、内部中空部HPのうち上階側中空部HP2に配置されており、タンク本体41aに貯留されている雨水を建物1の2階に供給する。より具体的には、給水パイプは、タンク本体41aから建物1の所定箇所(例えば2階の収納部43(後述))にかけて延設されており、当該所定箇所において自動散水装置2cと接続されている。給水パイプの経路中には給水ポンプが配されており、給水ポンプによって、タンク本体41aから給水パイプを介して自動散水装置2cへ送水できるようになっている。
この設備用開口部7aは、第二厚型壁体7の1階部分における西側の側壁部SWのうち敷地外に向かって突出した部位よりも建物1の中心側に位置している。そして、充電制御装置40は、内部中空部HP(下階側中空部HP1)のうち設備用開口部7aに隣接する位置に配置されている。反対に、第一雨水タンク設備41は、内部中空部HP(下階側中空部HP1)のうち設備用開口部7aから遠い方(敷地外に向かって突出した部位の内部中空部)の位置に配置されている。
設備用開口部7aには扉が設けられており、設備用開口部7aを開閉できるようになっている。なお、扉に替えて、横長のルーバー材が上下に連なる格子壁部を着脱自在に設けてもよい。
また、ポート用開口部7bには扉が設けられており、ポート用開口部7bを開閉できるようになっている。
なお、収納部43と、第二厚型壁体7における上階側中空部HP2は、東西方向に隣接して形成されている。そのため、収納部43から上階側中空部HP2内のメンテナンスを行えるようにしてもよい。
また、収納部用開口部7cには扉が設けられており、収納部用開口部7cを開閉できるようになっている。
タンク本体42aは、建物1の北側面に位置する外周壁を挟んでシューズクローク23と隣り合う屋外空間に配置されており、図示しない蛇口部やオーバーフロー管を備える。
集水パイプは、建物1の北側面に位置する外周壁の屋外側の面に配置されており、建物1の屋根から雨水を収集してタンク本体42aに送水する。より具体的には、屋根の周囲に取り廻された軒樋44から第二集水器46aや第二呼樋46b、第二竪樋等(図2、図6参照)を介して集水パイプが雨水を受けることができるようになっている。
給水パイプは、建物1の外周壁の屋外側の面等に配置されており、タンク本体42aに貯留されている雨水を建物1の1階に供給する。より具体的には、給水パイプは、タンク本体42aから建物1の所定箇所(例えば1階のポーチ壁13)にかけて延設されており、当該所定箇所において冷却ルーバー装置14と接続されている。給水パイプの経路中には給水ポンプが配されており、給水ポンプによって、タンク本体42aから給水パイプを介して冷却ルーバー装置14へ送水できるようになっている。
本実施形態における建物1は、雨水を貯留する貯水タンクとして、第一雨水タンク設備41のタンク本体41aと、第二雨水タンク設備42のタンク本体42aと、を備えている。
第二雨水タンク設備42のタンク本体42aは、建物1の中心から見て北西の位置にある屋外空間であって、建物1の1階における部屋の北側に位置する外周壁(以下「北側の外周壁」という)に面する屋外空間に設置されている。具体的には、第二雨水タンク設備42は、3つのタンク本体42aを有しており、これら3つのタンク本体42aは、北側の外周壁に沿って配置されている。
また、本実施形態のように、タンク本体41aとタンク本体42aとの間に屋内空間を配置すると、より好ましい。
第二軒樋44bには第二集水器46aが取り付けられており、第二軒樋44bによって集められた雨水は、第二集水器46aや第二呼樋46b、第二竪樋、第二雨水タンク設備42の集水パイプ等を介して、タンク本体42aに供給される。
なお、第一軒樋44a及び第二軒樋44bは、一体的に形成されていてもよい。
また、第二雨水タンク設備42のタンク本体42aは、日当たりの悪い北側に設置されている。したがって、第二雨水タンク設備42に貯留されている雨水の温度は、夏でも高温になりすぎることがないので、冷却ルーバー装置14による冷却効果を高めることができる。
また、冷却ルーバー装置14で使用した雨水(冷却ルーバー装置14の複数の冷却ルーバー材から垂れた水)は、庭に流してビオトープ等に利用することができる。
なお、通常時には、第二雨水タンク設備42に貯留されている雨水を、冷却ルーバー装置14への給水に使用することに加えて(あるいは替えて)、1階の花壇部16への給水等、その他の雑用水や中水として使用するようにしてもよい。
また、第一雨水タンク設備41のタンク本体41aは、日当たりの良い南側に設置されているが、第二厚型壁体7の内部中空部HPに収納されている。したがって、第一雨水タンク設備41に貯留されている雨水の温度は、夏でも高温になりすぎることがなく、冬でも低温になりすぎることがないので、年間を通して水やりに適した温度の雨水を自動散水装置2cに供給することができる。
なお、通常時には、第一雨水タンク設備41に貯留されている雨水は、自動散水装置2cへの給水に使用することに加えて(あるいは替えて)、第二厚型壁体7の内部中空部HPを通した配管を通じて、2階のトイレの洗浄水等、その他の雑用水や中水として使用するようにしてもよい。
具体的には、例えば、ポータブル型の浄化装置を、建物1の屋内空間や内部中空部HPに保管しておく。浄化装置の保管場所は、災害の影響を受けにくい1.5階や2階が好ましい。また、浄化装置は、電源に頼らずに雨水をろ過できる手動の浄化装置であることが好ましい。
また、第二雨水タンク設備42に貯留されている雨水を飲用水として利用する場合には、浄化装置を、例えば第二雨水タンク設備42の給水パイプから分岐する配管に接続する。これにより、第二雨水タンク設備42に貯留されている雨水が、浄化装置によってろ過されて、飲用に適した状態となる。
図7に、第一雨水タンク設部41(南側タンク)及び第二雨水タンク設備42(北側タンク)の貯留量(貯水量)の変化の実施例を示す。図7に示すグラフから、降雨量が少なかった8月上旬から中旬を除いて、実際に、第一雨水タンク設備41(南側タンク)の貯水量は、一日の使用水量は多くないが、一年を通して少しずつ減少し、第二雨水タンク設備42(北側タンク)の貯水量は、夏に減少しやすく冬に減少しにくくなっていることが分かる。このように、通常時における、第一雨水タンク設部41の用途(例えば、バルコニー2の花壇への灌水)と、第二雨水タンク設備42の用途(例えば、冷却ルーバー装置14への給水)と、を異ならせることで、季節に応じて貯水量をコントロール可能としている。
また、第二雨水タンク設備42が有するタンク本体41aの数は、3つに限られるものではなく、1つであってもよいし、2つであってもよいし、4つ以上であってもよい。
また、建物1が備える雨水タンク設備の数は、第一雨水タンク設備41及び第二雨水タンク設備42の2つに限られるものではなく、3つ以上であってもよい。地域の降雨特性と用途、屋根の集水面積を踏まえてバランスをとるとよい。
また、例えば、バルコニー2の上方に位置する大屋根の面積を小さくして、バルコニー2の花壇に雨がかかりやすくすることで、自動散水装置2cによる散水量を減らすことができる。これにより、降雨量の少ない地域でも第一雨水タンク設備41の貯水量を確保できるし、第一雨水タンク設備41が有するタンク本体41aの小型化が可能となる。
また、本実施形態では、タンク本体を2つの箇所(屋外側の面が異なる方角を向く外周壁に面する屋外空間)に分けて設置するようにしたが、これに限られるものではなく、タンク本体を3つ以上の箇所に分けて設置してもよい。タンク本体を3つ以上の箇所に分けて設置する場合には、これら3つ以上の箇所のうち少なくとも2つの箇所が、屋外側の面が異なる方角を向く外周壁に面する屋外空間であればよく、例えばこれら3つ以上の箇所のすべてが、屋外側の面が異なる方角を向く外周壁に面する屋外空間であってもよい。
また、本実施形態では、第一軒樋44aを、屋根の南側及び東側の縁部に設けられる軒樋とし、第二軒樋44bを、屋根の北側及び西側の縁部に設けられる軒樋としたが、第一軒樋44a及び第二軒樋44bの形状は、これに限られるものではない。例えば、第一軒樋44aを、屋根の南側及び西側の縁部に設けられる軒樋とするとともに、第二軒樋44bを、屋根の北側及び東側の縁部に設けられる軒樋としてもよいし、第一軒樋44aを、屋根の南側の縁部のみに設けられる軒樋とするとともに、第二軒樋44bを、屋根の北側の縁部のみに設けられる軒樋としてもよい。また、第一軒樋44a及び第二軒樋44bの形状は、屋根の形状に応じて適宜変更可能である。
また、非常時にも、第二雨水タンク設備42に貯留されている雨水を、冷却ルーバー装置14への給水に使用したり、その他の雑用水や中水として使用したりしてもよい。すなわち、非常時にも、通常時と同様、第二雨水タンク設備42の給水パイプから分岐する配管の給水口(浄化装置と接続する部分)を使用しない態様で、第二雨水タンク設備42に貯留されている雨水を利用してもよい。また、通常時に、第二雨水タンク設備42の給水パイプから分岐する配管の給水口(浄化装置と接続する部分)を使用する態様で、第二雨水タンク設備42に貯留されている雨水を利用することも可能である。
すなわち、第一貯水タンク41a(タンク本体41a)と第二貯水タンク42a(タンク本体42a)とが2つの箇所(屋外側の面が互いに異なる方角を向く外周壁に面する屋外空間)に分かれて設置されている。したがって、第一貯水タンク41aと第二貯水タンク42aとを1つの箇所にまとめて設置する場合と比較して、災害の影響を受けて貯水タンクが全滅してしまう可能性が低いので、災害時等の非常時であっても、地上に設置した貯水タンクから雨水を安定的に供給することができる。
また、第一貯水タンク41aと第二貯水タンク42aとが2つの箇所に分かれて設置されているので、1つの箇所に多数の貯水タンクを設置したり、貯水タンクを大型化したりすることなく、多量の雨水を貯留しておくことができる。したがって、通常時及び非常時に、貯水タンクから雨水を安定的に供給することができる。
また、本実施形態においては、第一貯水タンク41aを、第二ポーチ11の床面に設置するようにしたが、これに限られず、例えば第二貯水タンク42aのように地面に直接設置してもよい。また、本実施形態において、第一貯水タンク41aは、1階に設置されているが、1階よりも上階のフロア(屋上を除く)に設置してもよい。すなわち、第一貯水タンク41aは、地上(地面から住宅屋根までの間)に設置されていればよい。
また、本実施形態においては、第二貯水タンク42aを、地面に直接設置するようにしたが、これに限られず、例えば第一貯水タンク41aのように、少なくとも上部が地面から露出する地中埋設物の上面に設置してもよい。また、本実施形態において、第二貯水タンク42aは、1階に設置されているが、1階よりも上階のフロア(屋上を除く)に設置してもよい。すなわち、第二貯水タンク42aは、地上(地面から住宅屋根までの間)に設置されていればよい。
また、屋内空間における幅方向(東西方向)の中心線を境にして、一方側に第一貯水タンク41aを設置して、他方側に第二貯水タンク42aを設置するようにしてもよい。例えば、第二厚型壁体7は屋内空間における幅方向の中心線よりも西側にあるので、第二厚型壁体7内に第一貯水タンク41aを収納する構成において、第二貯水タンク42aを、北側の外周壁を挟んで収納室19と隣り合う屋外空間や、東側の外周壁に面する屋外空間に設置することで、第一貯水タンク41aと第二貯水タンク42aとが2つの箇所(屋外側の面が互いに異なる方角を向く外周壁に面する屋外空間)に分かれて設置されるという条件と、屋内空間における幅方向(東西方向)の中心線を境にして一方側(西側)に第一貯水タンク41aが設置されて他方側(東側)に第二貯水タンク42aが設置されるという条件と、の双方を満たすこととなる。
また、第一貯水タンク41a(タンク本体41a)に貯留されている雨水を第二フロアに供給して、第二貯水タンク42a(タンク本体42a)に貯留されている雨水を第一フロアに供給するようにしたが、その逆であってもよい。すなわち、第一貯水タンク41aに貯留されている雨水を第一フロアに供給して、第二貯水タンク42aに貯留されている雨水を第二フロアに供給するようにしてもよい。また、第一貯水タンク41aに貯留されている雨水と、第二貯水タンク42aに貯留されている雨水と、を同じフロアに供給するようにしてもよい。
すなわち、第一貯水タンク41a(タンク本体41a)が厚型壁体7(第二厚型壁体7)内に収納されているので、災害が発生しても、第一貯水タンク41aを厚型壁体7によって防護することができる。したがって、災害の影響を受けてタンク本体が全滅してしまう可能性をより効果的に低減することができるので、災害時等の非常時であっても、地上に設置した貯水タンクから雨水をより安定的に供給することが可能となる。
また、第一貯水タンク41aは、厚型壁体7内に収納されているので、外気温の影響を受けにくい。したがって、第一貯水タンク41aに貯留されている雨水は、夏に高温になりすぎることも、冬に低温になりすぎることもないので、温度調整(冷却や加熱)することなく利用することが可能である。
なお、第一貯水タンク41a(タンク本体41a)は、厚型壁体7(第二厚型壁体7)内に収納された状態で第一外周壁に面する屋外空間に設置されるものに限られず、例えば、第二貯水タンク42a(タンク本体42a)のように、露出した状態で第一外周壁に面する屋外空間に設置されていてもよい。
なお、第二貯水タンク42a(タンク本体42a)は、露出した状態で第二外周壁に面する屋外空間に設置されるものに限られず、例えば、第一貯水タンク41a(タンク本体41a)のように、収納された状態で第二外周壁に面する屋外空間に設置されていてもよい。
以下、参考例について説明する。以下に挙げる参考例は、例えば部分的に構成を抽出するなどして可能な限り上述の実施形態と組み合わせてもよい。また、以下の参考例において、上述の実施形態と共通する要素については、説明を省略又は簡略する。
本参考例において、軒樋44は、第一軒樋44aと第二軒樋44bとに分割されていない。そして、軒樋44の内部(雨水の流路)のうち、南側の流路と東側の流路との間には第一切替片47aが、南側の流路と西側の流路との間には第二切替片47bが、北側の流路と東側の流路との間には第三切替片47cが、北側の流路と西側の流路との間には第四切替片47dが、設けられている。
第一切替片47aは、回動することで、軒樋44内を流れる雨水のルートのうち、東側から南側へのルートを開閉可能となっている。図8には、東側から南側へのルートを開放する開状態の第一切替片47aを示している。
また、第二切替片47bは、回動することで、軒樋44内を流れる雨水のルートのうち、西側から南側へのルートを開閉可能となっている。図8には、西側から南側へのルートを閉塞する閉状態の第二切替片47bを示している。
また、第三切替片47cは、回動することで、軒樋44内を流れる雨水のルートのうち、東側から北側へのルートを開閉可能となっている。図8には、東側から北側へのルートを閉塞する閉状態の第三切替片47cを示している。
また、第四切替片47dは、回動することで、軒樋44内を流れる雨水のルートのうち、西側から北側へのルートを開閉可能となっている。図8には、西側から北側へのルートを開放する開状態の第四切替片47dを示している。
本参考例においては、第一雨水タンク設備41に、当該第一雨水タンク設備41の貯水量(貯水残量)を検出するセンサーが設けられているとともに、第二雨水タンク設備42に、当該第二雨水タンク設備42の貯水量(貯水残量)を検出するセンサーが設けられている。上記の制御装置は、これらのセンサーによるセンシング結果を監視しており、そのセンシング結果に応じて、切替片47a,47b,47c,47dの動作をコントロールする。
例えば、第一雨水タンク設備41が有する2つのタンク本体41aの貯水量の合計が所定の第一閾値以上である場合に、南側貯水量が目標量以上であると判断し、第二雨水タンク設備42が有する3つのタンク本体42aの貯水量の合計が所定の第二閾値以上である場合に、北側貯水量が目標量以上であると判断する。なお、第一閾値と第二閾値とは、同じ値であってもよいし、異なる値であってもよい。
あるいは、第一雨水タンク設備41が有する2つのタンク本体41aの中に貯水量が所定の第三閾値未満のタンク本体41aがない場合に、南側貯水量が目標量以上であると判断し、第二雨水タンク設備42が有する3つのタンク本体42aの中に貯水量が所定の第四閾値未満のタンク本体42aがない場合に、北側貯水量が目標量以上であると判断する。なお、第三閾値と第四閾値とは、同じ値であってもよいし、異なる値であってもよい。
なお、本参考例では、第一貯水タンク41a及び第二貯水タンク42aの貯水量に基づいて、樋44を通る雨水のルートを切り替えるようにしたが、例えば、第一貯水タンク41a及び第二貯水タンク42aにおける雨水の利用状況に基づいて、樋44を通る雨水のルートを切り替えるようにしてもよい。具体的には、例えば、第一雨水タンク設備41に、当該第一雨水タンク設備41に貯留されている雨水の利用状況(利用頻度や利用量等)を検出するセンサーを設けるとともに、第二雨水タンク設備42に、当該第二雨水タンク設備42に貯留されている雨水の利用状況(利用頻度や利用量等)を検出するセンサーを設けて、制御装置によって、これらのセンサーによるセンシング結果を監視して、そのセンシング結果に応じて、切替片47a,47b,47c,47dの動作をコントロールするようにしてもよい。これにより、例えば、第一貯水タンク41a及び第二貯水タンク42aのうち一方に貯留されている雨水よりも他方に貯留されている雨水の方が利用頻度や利用量が多い場合には、当該他方へ集中して雨水が供給されるように樋44を通る雨水のルートを切り替えることができるので、通常時及び非常時に、貯水タンクから雨水を安定的に供給することが可能となる。
7 第二厚型壁体:厚型壁体
41 第一雨水タンク設備:第一設備
41a タンク本体:第一貯水タンク
42 第二雨水タンク設備:第二設備
42a タンク本体:第二貯水タンク
44 軒樋:樋
47a 第一切替片:切替手段
47b 第二切替片:切替手段
47c 第三切替片:切替手段
47d 第四切替片:切替手段
CL 中心線
HP 内部中空部
SW 側壁部
Claims (7)
- 第一フロアと、当該第一フロアよりも上階の第二フロアと、を有する複数階建ての建物であって、
第一外周壁と、
屋外側の面が前記第一外周壁とは異なる方角を向く第二外周壁と、
雨水を貯留する第一貯水タンク及び第二貯水タンクと、
前記第一外周壁と一体的に設けられ、かつ前記第一外周壁よりも厚みが厚く形成された厚型壁体と、を備えており、
前記第一貯水タンクは、前記第一外周壁に面する屋外空間に設置されており、
前記第二貯水タンクは、前記第二外周壁に面する屋外空間に設置されており、
前記厚型壁体は、
当該厚型壁体の側面を構成する複数の側壁部と、
前記複数の側壁部によって囲まれた位置に形成された内部中空部と、を備えており、
前記厚型壁体が、前記第一フロアから屋根の高さまで設けられていて、前記内部中空部は、下階側中空部と、上階側中空部と、を有しており、
前記第一貯水タンクは、前記下階側中空部に収納されており、
前記第一貯水タンクには、前記上階側中空部に配置されている集水パイプを介して前記屋根から雨水が供給され、
前記第一貯水タンクに貯留されている雨水は、前記上階側中空部に配置されている給水パイプを介して前記第二フロアに供給されることを特徴とする建物。 - 請求項1に記載の建物において、
前記第一貯水タンク及び前記第二貯水タンクは、
互いに接続されていないために、一方に貯留されている雨水が他方へと移動不可であり、
両方とも前記第一フロアに設置されていることを特徴とする建物。 - 請求項1又は2に記載の建物において、
屋内空間における幅方向又は奥行方向の中心線を境にして、一方側に前記第一貯水タンクが設置され、他方側に前記第二貯水タンクが設置されていることを特徴とする建物。 - 請求項1から3のいずれか一項に記載の建物において、
前記第一貯水タンクと前記第二貯水タンクとの間には屋内空間が配されていることを特徴とする建物。 - 請求項1から4のいずれか一項に記載の建物において、
前記第二貯水タンクに貯留されている雨水は、前記第一フロアに供給されることを特徴とする建物。 - 請求項1から5のいずれか一項に記載の建物において、
前記第二外周壁は、前記第一外周壁よりも日当たりが悪い方角を向いていることを特徴とする建物。 - 請求項1から6のいずれか一項に記載の建物において、
前記第一貯水タンクに貯留されている雨水の用途と、前記第二貯水タンクに貯留されている雨水の用途と、を異ならせることで、前記第一貯水タンクの貯水量と、前記第二貯水タンクの貯水量と、を季節に応じてコントロール可能としたことを特徴とする建物。
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