JP7369011B2 - シリンダ装置 - Google Patents

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Description

本発明は、シリンダ装置に関するものである。
特許文献1には、油圧シリンダであって、ピストンロッドに、ピストンロッド軸方向に延びる流路と、この流路からピストンロッド径方向に延びて縮少側油室に通じるポートが設けられるものが開示されている。
特開2002-70808号公報
特許文献1のようにロッド側室(縮少側油室)に連通するポートがピストンロッドに形成される油圧シリンダでは、ポートは、伸長方向へのピストンロッドのストロークに伴ってシリンダチューブ等に閉塞されないように形成する必要がある。よって、油圧シリンダを大型化させずにピストンロッドのストローク量を確保するには、ピストンにより近い位置でポートを開口させることが望ましい。
しかしながら、ピストンに近い位置にポートを開口させると、ピストンがねじ締結されるピストンロッドの座面とポートとの間のピストンロッドの肉厚が薄くなる。ピストンの座面とポートとの間におけるピストンロッドの肉厚が薄くなりすぎると、肉厚が薄い箇所に応力集中するおそれがあるため、ピストンとピストンロッドとの締め付け力を充分に確保することが困難となる。よって、ポートをピストンに充分に近づけることは困難であった。
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、シリンダ装置のストローク量を確保することを目的とする。
本発明は、シリンダ装置であって、シリンダチューブと、シリンダチューブに挿入されるピストンロッドと、ピストンロッドの端部に連結されシリンダチューブ内をロッド側室とボトム側室とに区画するピストンと、を備え、ピストンロッドは、ピストンの端面に対向する対向部と、ピストンロッドの外周面に開口しロッド側室に作動流体を導く流体通路と、を有し、対向部は、ピストンがピストンロッドに連結されることによって生じる軸力を受ける着座部と、ピストンロッドの周方向の一部の領域にのみ設けられ、ピストンとの連結による軸力を受けない非着座部と、を有し、非着座部は、ピストンロッドの軸方向視において少なくとも一部が流体通路と重なるように設けられることを特徴とする。
この本発明では、ピストンとピストンロッドとの連結における軸力は、流体通路と軸方向視で重なる非着座部には作用せず、非着座部と周方向に並ぶ着座部に作用する。また、非着座部は、周方向の一部の領域にのみ形成されるため、軸力が作用する着座部の受圧面積を確保できる。よって、充分な力でピストンとピストンロッドとを連結させても、ピストンロッドにおいて流体通路により肉厚が薄くなる部位に、大きな力が作用することを抑制できる。したがって、流体通路をピストンに近い位置に開口させることができる。
また、本発明では、流体通路は、ピストンロッドの径方向に沿って延びるように形成され、非着座部と流体通路とは、ピストンロッドの軸方向視において、流体通路が延びる延在方向に垂直な方向の長さが互いに同一であることを特徴とする。
この発明では、着座部の受圧面積を大きく確保することができる。これにより、ピストンロッドにおいて流体通路により肉厚が薄くなる部位に作用する軸力がより一層抑制され、流体通路をピストンにより近づけて開口させることができる。
また、本発明では、非着座部は、ピストンの内周面よりも径方向外側に位置するように設けられることを特徴とする。
この発明では、ピストンとピストンロッドとの間のメタルシールを確実に行うことができる。
また、本発明では、対向部は、ピストンロッドの中心軸に対して垂直に形成される着座部としての垂直面と、垂直面に形成される非着座部としての溝部と、を有することを特徴とする。
この発明では、部品点数を増加させることなく、着座部と非着座部を形成することができる。
また、本発明では、溝部は、ピストンロッドの外周面に形成されピストンロッドの中心軸に平行な平行面によって形成されることを特徴とする。
この発明では、ピストンロッドの外周面に平面を加工するだけで、容易に着座部と非着座部を形成することができる。
また、本発明では、ピストンとピストンロッドとは、互いの軸方向の間に設けられるワッシャを介して連結され、ワッシャは、周方向の一部が切り欠かれた切り欠き部を有し、非着座部は、軸方向において切り欠き部に対向することを特徴とする。
この発明では、小型のワッシャに切り欠き部を形成することで、着座部と非着座部を形成することができるため、加工工数が低減される。
本発明によれば、シリンダ装置におけるストローク量が確保される。
本発明の第1実施形態に係る油圧シリンダの断面図である。 本発明の第1実施形態に係る油圧シリンダにおけるピストン周辺を示す断面図である。 本発明の第1実施形態に係る油圧シリンダのピストンロッド及びピストンを示す平面図である。 本発明の第1実施形態に係る油圧シリンダのピストンロッドを軸方向から見た側面図である。 本発明の第1実施形態に係る油圧シリンダの変形例のピストンロッドを軸方向から見た側面図である。 本発明の第1実施形態に係る油圧シリンダの変形例のピストンロッド及びピストンを示す平面図である。 本発明の第2実施形態に係る油圧シリンダにおけるピストン周辺を示す断面図である。 本発明の第2実施形態に係る油圧シリンダのワッシャを示す正面図である。
(第1実施形態)
以下、図面を参照して、本発明の第1実施形態に係るシリンダ装置として、作動油を作動流体として駆動する油圧シリンダ(流体圧シリンダ)100について説明する。
図1に示すように、油圧シリンダ100は、筒状のシリンダチューブ10と、シリンダチューブ10に挿入されるピストンロッド20と、ピストンロッド20の基端側の端部(後述する基端部21)に連結されるピストン30と、を備える。
シリンダチューブ10の開口端には、ピストンロッド20が挿通するシリンダヘッド11が設けられる。シリンダヘッド11は、複数のボルト(図示省略)を用いてシリンダチューブ10の開口端に締結される。また、シリンダチューブ10の端部には、他の機器への取付用の取付部10aが形成される。
ピストン30は、シリンダチューブ10の内周面に沿って摺動自在に設けられる。シリンダチューブ10の内部は、ピストン30によってロッド側室1及びボトム側室2の2つの流体圧室に区画される。図2に示すように、ピストン30にはピストンロッド20の端部が挿通する挿通孔31が形成され、挿通孔31の内周面には雌ねじ部30aが形成される。
ピストンロッド20の先端は、図1に示すように、他の機器への取付用の取付部20bが形成され、シリンダチューブ10の開口端から延出する。
ピストンロッド20には、図1及び図2に示すように、ロッド側室1に作動油を導くロッド側通路5と、ボトム側室2に作動油を導くボトム側通路8と、が形成される。
ロッド側通路5は、ピストンロッド20の基端側の端面である基端面20a(図2参照)に開口し、ピストンロッド20の軸方向に沿って形成される内部通路6と、ピストンロッド20の径方向に延びて形成され内部通路6とロッド側室1とを連通する流体通路7と、を有する。
シリンダチューブ10から延出するピストンロッド20の先端には、内部通路6に作動油を導くロッド側ポート9aが形成される。ロッド側ポート9aには配管(図示省略)が接続され、ロッド側ポート9aは、配管を通じて油圧源(流体圧源)またはタンク(図示省略)と選択的に接続される。
内部通路6には、ピストンロッド20の基端面20aに対する開口を塞ぐプラグ40が挿入される。プラグ40は、カシメ等により内部通路6から抜け止めされて、ピストンロッド20に取り付けられる。
流体通路7は、図2及び図3に示すように、所定の直径Dを有する円形の孔であり、ピストンロッド20(具体的には、後述する本体部22)の外周面に開口する。流体通路7は、ロッド側室1に常時連通し、ロッド側室1に給排される作動油を導く。流体通路7は、内部通路6に対して垂直に設けられる。よって、流体通路7の中心軸O2はピストンロッド20の中心軸O1に垂直であって、ピストンロッド20の中心軸O1に対して径方向に延びる(図2参照)。以下、流体通路7の中心軸O2に沿った方向を「延在方向」と称する。
ボトム側通路8は、ピストンロッド20の基端面20aに開口し、ピストンロッド20の軸方向に沿って形成される。また、図1に示すように、シリンダチューブ10から延出するピストンロッド20の先端には、ボトム側通路8に作動油を導くボトム側ポート9bが形成される。ボトム側ポート9bには配管(図示省略)が接続され、ボトム側ポート9bは、配管を通じて油圧源またはタンクと選択的に接続される。
油圧源からロッド側通路5又はボトム側通路8を通じてロッド側室1又はボトム側室2に選択的に作動油(作動流体)が導かれると、ピストンロッド20は、シリンダチューブ10に対して移動する。これにより、油圧シリンダ100は伸縮作動する。
ピストンロッド20は、図2に示すように、外周に雄ねじ部21aが形成されピストン30が取り付けられる基端部21と、基端部21よりも外径が大きい本体部22と、ピストン30の端面32に対向する対向部23と、を有する。
ピストンロッド20の対向部23は、ピストンロッド20の中心軸O1に垂直に形成されピストン30が着座する垂直面24と、垂直面24に形成されピストン30の端面32から離間する溝部25と、を有する。
垂直面24は、本体部22と基端部21の外径差により形成される段差面である。ピストンロッド20は、ピストン30の内周に形成される雌ねじ部30aに基端部21の雄ねじ部21aが螺合し、ピストン30の端面32が垂直面24に着座した状態で所定の締め付け力で締め付けられることでピストン30と連結される。これにより、ピストンロッド20の垂直面24とピストン30の端面32とが密着し、いわゆるメタルシールされる。
溝部25は、ピストンロッド20の軸方向視において、全体が流体通路7と重なるように設けられる。以下、溝部25の構成について詳細に説明する。
溝部25は、図2から図4に示すように、弓形の断面を有しピストンロッド20の径方向、より具体的には、流体通路7の延在方向に沿って延びて形成される。
溝部25は、図3及び図4に示すように、所定の幅W1によって垂直面24に開口する。溝部25の幅W1は、流体通路7の直径Dと同じ大きさである。つまり、ピストンロッド20の軸方向視(図4に相当)において、延在方向に垂直な方向(図4中左右方向)における流体通路7と溝部25との長さは、互いに同一である。また、溝部25は、垂直面24の周方向の全域に形成される環状の溝ではなく、周方向の一部の領域に形成されるものである。言い換えれば、溝部25は、垂直面24の周方向の一部を切り欠くようにして形成され、垂直面24によって周方向に挟まれている。
また、溝部25は、図4に示すように、ピストンロッド20の本体部22の外周面に開口し、所定の長さ(以下、「延在長さL」と称する。)だけ流体通路7の延在方向に延びて形成される。溝部25の延在長さLは、ピストンロッド20の基端部21と本体部22との外径差の半分の大きさよりも小さい。よって、溝部25は、ピストン30の内周面よりも径方向外側に位置する。具体的には、溝部25における径方向内側の端部25aは、ピストン30の内周面よりも径方向外側に位置しており(図2参照)、溝部25とピストン30の挿通孔31とがピストンロッド20の軸方向視で重ならないように形成される。これにより、径方向において溝部25の内側にある垂直面24とピストン30の端面32とが当接し、溝部25とピストン30の挿通孔31との連通が遮断される。よって、溝部25と、ピストン30の挿通孔31とピストンロッド20の基端部21との間の隙間と、を通じて、ロッド側室1とボトム側室2とが連通することが防止される。
溝部25は、図3中二点鎖線で示すように、回転軸が垂直面24から先端に向けて所定量だけオフセットした状態で回転する工具(ドリル)により、ピストンロッド20の径方向に沿って垂直面24をドリル加工することで形成される。これにより、ドリルの円形断面の一部である弓形の断面を有して径方向に延びる溝部25が垂直面24に形成される。
ここで、流体通路は、伸長方向へのピストンロッドのストロークに伴ってシリンダチューブやシリンダヘッドに閉塞されないように形成する必要がある。よって、油圧シリンダを大型化させずにピストンロッドのストローク量を確保するには、ピストンにより近い位置でポートを開口させることが望ましい。
しかしながら、ピストンロッドにおいて流体通路とピストンとの軸方向の間の部分は、流体通路が形成されない周方向の他の部分と比較して、肉厚が薄い。よって、ピストンに近い位置に流体通路を開口させると、肉厚が薄い部分に応力集中が生じるおそれがあるため、ピストンとピストンロッドとの締め付け力を充分に確保することが困難となる。
これに対し、本実施形態では、対向部23は、垂直面24と溝部25とを有し、ピストン30は、対向部23の垂直面24に着座する一方、溝部25には着座せずに離間する。よって、ピストン30とピストンロッド20とのねじ締結による締め付け力は、垂直面24に作用する一方、溝部25には作用しない。つまり、本実施形態では、対向部23には、締め付け力が作用する着座部として垂直面24が設けられ、締め付け力が作用しない非着座部として溝部25が設けられる。
非着座部である溝部25は、ピストンロッド20の軸方向視において流体通路7と重なる。このため、ピストンロッド20において流体通路7とピストン30との軸方向の間の部分(以下、「薄肉部T」と称する。)の一部は、溝部25によってピストン30の端面32とは離間し、締め付け力が作用しない。
また、溝部が周方向の全域に形成される場合には、薄肉部に対して締め付け力が作用する面積は減少するものの、ピストンロッドの対向部の全体として締め付け力を受圧する面積も減少する。
これに対し、本実施形態における溝部25は、周方向の一部の領域に形成され、周方向の全域に形成されるものではない。よって、締め付け力の受圧面である垂直面24の受圧面積が確保されるため、薄肉部Tのうち溝部25に対向しない部分(軸方向視で流体通路7と重なる垂直面24の一部)に作用する締め付け力を低減することができる。
以上により、薄肉部Tに作用する締め付け力が低減され、薄肉部Tでの応力集中が抑制されるため、薄肉部Tの肉厚が周方向の他部より薄くても充分な大きさの締め付け力でピストンロッド20とピストン30とを締結できる。このため、流体通路7をピストン30に近い位置に形成することができる。したがって、流体通路7をピストン30により近い位置に形成して、油圧シリンダ100を大型化することなく、油圧シリンダ100のストローク量を確保することができる。
次に、本実施形態の変形例について、説明する。以下のような変形例も本発明の範囲内であり、以下の変形例と上記実施形態の各構成とを組み合わせたり、以下の変形例と後述の第2実施形態の各構成とを組み合わせたり、以下の変形例同士を組み合わせたりすることも可能である。
上記実施形態では、溝部25は、弓形の断面を有してピストンロッド20の径方向に延びて形成される。溝部25の幅W1は、流体通路7の直径Dと同一である。このため、溝部25は、ピストンロッド20の軸方向視において、全体が流体通路7と重なる。これに対し、溝部25は、少なくとも一部が軸方向視において流体通路7と重なるように形成されていればよい。
例えば、溝部25の幅は、流体通路7の直径より大きくてもよいし、小さくてもよい。図5及び図6に示す変形例では、溝部25は、ピストンロッド20の中心軸O1に平行な平面がピストンロッド20の本体部22の外周面に形成されることで区画される。よって、溝部25は、本体部22の外周面に開口し、ピストンロッド20の軸方向視において弓形の形状に形成される。溝部25の幅W2は、流体通路7の直径Dよりも大きい。より具体的に説明すると、図5及び図6の変形例の溝部25は、ピストンロッド20の中心軸O1に平行な平面であって垂直面24に連続する平行面25bと、垂直面24に平行な平面であって平行面25bと本体部22の外周面とを接続する平行垂直面25cと、によって、区画される。このような溝部25であっても、周方向の一部の領域に設けられ、軸方向視において溝部25の一部が流体通路7と重なるため、薄肉部Tでの応力集中の発生が抑制される。よって、上記実施形態と同様の作用効果を奏する。また、図5及び図6に示す変形例では、本体部22の外周面をフライス加工することで、容易に溝部25を形成できる。
また、上記実施形態では、溝部25は、本体部22の外周面に開口するが、本体部22の外周面に開口しないものでもよい。また、溝部25を通じたロッド側室1とボトム側室2との連通を遮断するには、溝部25は、ピストン30の内周面よりも径方向外側に設けられることが望ましいが、この構成に限られない。つまり、溝部25は、ピストン30の内周面よりも径方向内側に延びるように形成されてもよい。また、溝部25は、本体部22の外周面からピストン30の内周面の径方向の位置まで延びるように形成されてもよい。これらの場合には、ピストン30の内周とピストンロッド20の基端部21の外周との間の隙間を封止するシール部材を設け、溝部25を通じてロッド側室1とボトム側室2とが連通しないようシール部材によって遮断することが好ましい。
また、上記実施形態では、対向部23は、垂直面24及び溝部25を有し、溝部25がピストン30との締め付け力が作用しない非着座部である。これに対し、図示は省略するが、ピストンロッド20の対向部23は、溝部25を有さず垂直面24のみによって形成され、ピストン30の端面32に上記実施形態のような溝部25が形成されてもよい。この場合、所定の締め付け力によってピストン30とピストンロッド20を締結した状態で、軸方向視においてピストン30に形成される溝部の少なくとも一部が流体通路7と重なるように構成すればよい。この場合には、所定の締め付け力によってピストン30とピストンロッド20を締結した状態でピストン30の溝部に対向する垂直面24の一部が非着座部に相当し、垂直面24のその他の部分が着座部に相当する。この場合であっても、上記実施形態と同様の作用効果を奏する。
また、溝部25は、弓形の断面に形成されるが、これに限られない。
以上のように、溝部25の少なくとも一部が流体通路7と軸方向視で重なるように構成される限り、溝部25の長さ、幅、深さ、断面形状、位置等は、任意の構成とすることができる。
また、上記実施形態では、ピストンロッド20の雄ねじ部21aに螺合する雌ねじ部30aがピストン30の内周面に形成される。つまり、上記実施形態では、ピストン30は、ピストンロッド20に直接ねじ締結される。これに対し、ピストンロッド20の対向部23との間でピストン30を挟持するナット(図示省略)を別途設け、ナットがピストン30に螺合することで、ピストン30がピストンロッド20にねじ締結される構成でもよい。つまり、ピストン30の内周面には雌ねじ部30aが形成されず、ピストン30は、ナットを介してピストンロッド20に取り付けられるものでもよい。このような場合であっても、溝部25は、ピストンロッド20の対向部23に設けられてもよいし、ピストン20の端面32に設けられてもよい。ピストン30がナットを介してピストンロッド20に取り付けられ、かつ、ピストン20の端面32に溝部25が設けられる場合には、軸方向視で溝部25が流体通路7と重なる位置でピストン30がピストンロッド20に取り付けられるようにピストン30を周方向に位置決めする位置決め手段を設ければよい。
また、上記実施形態では、ピストン30は、ねじ締結によってピストンロッド20に連結され、ねじ締結による締め付け力が軸力(ピストンロッド20の軸方向に沿って生じる力)としてピストンロッド20に作用する。これに対し、図示は省略するが、ピストン30は、ねじ締結以外の方法によりピストンロッド20に連結されてもよい。例えば、ピストン30は、その端面32がピストンロッド20の対向部23(垂直面24)に当接するように、挿通孔31の内周がピストンロッド20の基端部21の外周に圧入されてピストンロッド20に連結されてもよい。この場合には、ピストン30の端面32がピストンロッド20の垂直面24に当接するように押し付けられることとなるため、その押し付け力が軸力としてピストンロッド20に作用する。また、その他にも、例えば、ピストンロッド20(例えば基端面20a)にカシメによって形成されるカシメ部が設けられ、カシメ部とピストンロッド20の対向部23とによってピストン30が挟持されることで、ピストン30がピストンロッド20に連結されてもよい。この場合にも、ピストン30の端面32にピストンロッド20の垂直面24が押し付けられる力が生じるため、その押し付け力が軸力としてピストンロッド20に作用する。このように、本発明は、ねじ締結以外であってもピストンロッド20に軸力が作用するような方法によってピストン30がピストンロッド20に連結される場合に対しても、適用することができる。
また、上記実施形態では、シリンダ装置が複動型の油圧シリンダである場合を説明した。これに対し、シリンダ装置は、単動型の油圧シリンダでもよい。また、シリンダ装置は、緩衝器であってもよい。
以上の第1実施形態によれば、以下に示す作用効果を奏する。
油圧シリンダ100では、ピストンロッド20の対向部23は、ピストン30とのねじ締結による締め付け力を受ける垂直面24と、周方向の一部の領域に設けられ締め付け力を受けない溝部25と、を有する。溝部25は、軸方向視において、ピストンロッド20に形成される流体通路7と重なる。よって、流体通路7とピストン30との間の薄肉部Tが締め付け力を受ける面積が減少する一方、垂直面24の受圧面積は確保され、薄肉部Tに締め付け力が作用することが抑制される。このため、流体通路7をピストン30に近づけて開口させても、ピストン30とピストンロッド20との締め付け力を確保できる。これにより、大型化させることなく、油圧シリンダ100のストローク量を確保することができる。
また、油圧シリンダ100では、溝部25の幅W1は、流体通路7の直径Dと同じ大きさで形成される。このため、締め付け力が作用する薄肉部Tの受圧面積を低減しつつ、垂直面24の受圧面積を充分に確保することができる。これにより、薄肉部Tに作用する締め付け力がより一層抑制され、流体通路7をピストン30により近づけて開口させることができ、油圧シリンダ100のストローク量を確保することができる。
また、油圧シリンダ100では、溝部25は、ピストン30の内周面よりも径方向外側に設けられる。このため、ピストンロッド20の垂直面24とピストン30の端面32とのメタルシールによって溝部25とピストン30の内周との連通を遮断でき、溝部25を通じたロッド側室1とボトム側室2との連通を防止できる。
(第2実施形態)
次に、図7及び図8を参照して、本発明の第2実施形態について、説明する。以下では、上記第1実施形態と異なる点を中心に説明し、上記第1実施形態と同一の構成には同一の符号を付して説明を省略する。
上記第1実施形態では、ピストン30の端面32は、ピストンロッド20の対向部23における垂直面24に直接接触し、垂直面24に形成される溝部25によって非着座部が構成される。これに対し、第2実施形態では、ピストン30とピストンロッド20とは、軸方向の間に設けられるワッシャ50を介してねじ締結される。以下、第2実施形態に係る油圧シリンダ200について説明する。
油圧シリンダ200は、図7に示すように、ピストンロッド20の対向部23とピストン30の端面32との軸方向の間に設けられるワッシャ50を備える。
ワッシャ50は、図7及び図8に示すように、ピストンロッド20の本体部22と略同一の外径を有し、ピストンロッド20の基端部21が挿通する貫通孔51を有するリング状の部材である。ワッシャ50の外周には、径方向内側に向けて延びるように周方向の一部が切り欠かれた切り欠き部52が形成される。切り欠き部52は、ワッシャ50の内周に達しないような径方向長さに形成される。切り欠き部52の幅(長さ方向に垂直な方向の寸法)W3(図8参照)は、流体通路7の直径Dと同一に形成される。
ピストンロッド20の対向部23は、上記第1実施形態のような溝部25を有しておらず、垂直面24のみによって構成される。
ピストン30とピストンロッド20とをねじ締結する際には、まず、ピストンロッド20の基端部21をワッシャ50の貫通孔51に挿通し、ピストンロッド20の軸方向視においてワッシャ50の切り欠き部52が流体通路7と重なるように位置合わせする。この状態で、基端部21の雄ねじ部21aとピストン30の雌ねじ部30aを螺合し、ワッシャ50を介してピストン30の端面32をピストンロッド20の垂直面24に着座させる。さらにこの状態で所定の締め付け力によってピストン30を締め付けて、ピストン30とピストンロッド20とをねじ締結する。
このような本実施形態では、ワッシャ50を介して垂直面24に締め付け力が作用する一方、垂直面24において切り欠き部52と軸方向に対向する部分には締め付け力が作用しない。つまり、第2実施形態においては、対向部23である垂直面24において、ワッシャ50に軸方向に対向する(ワッシャ50と接触する)部分が着座部に相当し、切り欠き部52に対向する部分が非着座部に相当する。
ワッシャ50は、切り欠き部52が流体通路7とピストンロッド20の軸方向視で重なるようにして設けられるため、対向部23における非着座部も流体通路7と軸方向視で重なる。このように、第2実施形態においても、切り欠き部52によって垂直面24の一部が非着座部として構成され、非着座部は流体通路7とを軸方向視で重なるように構成されるため、上記第1実施形態と同様の効果を奏する。
また、第2実施形態によれば、ピストン30やピストンロッド20と比べて小型の部品であるワッシャ50に切り欠き部52を形成することで、ピストンロッド20の対向部23に着座部と非着座部とを構成することができるため、加工工数を低減することができる。
なお、上記実施形態では、ワッシャ50は、ワッシャ50の内周に達しない切り欠き部52を有する。これに対し、切り欠き部52は、ワッシャ50の内周に達するように形成されてもよい。つまり、ワッシャ50は、切り欠き部52によって「C字状」に形成されるものでもよい。この場合には、上記第1実施形態の変形例のように、ピストン30の内周とピストンロッド20の基端部21の外周との間の隙間を封止するシール部材を設け、切り欠き部52を通じてロッド側室1とボトム側室2とが連通しないようシール部材によって遮断することが好ましい。
以下、本発明の実施形態の構成、作用、及び効果をまとめて説明する。
油圧シリンダ100,200は、シリンダチューブ10と、シリンダチューブ10に挿入されるピストンロッド20と、ねじ締結によってピストンロッド20の基端部21に連結されシリンダチューブ10内をロッド側室1とボトム側室2とに区画するピストン30と、を備え、ピストンロッド20は、ピストン30の端面32に対向する対向部23と、ピストンロッド20の外周面に開口しロッド側室1に作動流体を導く流体通路7と、を有し、対向部23は、ピストン30とのねじ締結による締め付け力を受ける着座部と、ピストンロッド20の周方向の一部の領域に設けられ、ピストン30とのねじ締結による締め付け力を受けない非着座部と、を有し、非着座部は、ピストンロッド20の軸方向視において少なくとも一部が流体通路7と重なるように設けられる。
この構成では、ピストン30とピストンロッド20とのねじ締結における締め付け力は、流体通路7と軸方向視で重なる非着座部には作用せず、非着座部と周方向に並ぶ着座部に作用する。また、非着座部は、周方向の一部の領域に形成されるため、締め付け力が作用する着座部の受圧面積を確保できる。よって、充分な締め付け力でピストン30とピストンロッド20を締め付けても、ピストンロッド20において流体通路7により肉厚が薄くなる薄肉部Tに、大きな力が作用することを抑制できる。したがって、流体通路7をピストン30に近い位置に開口させることができ、大型化させることなく油圧シリンダ100,200のストローク量を確保することができる。
また、油圧シリンダ100,200では、流体通路7は、ピストンロッド20の径方向に沿って延びるように形成され、非着座部と流体通路7とは、ピストンロッド20の軸方向視において、流体通路7が延びる延在方向に垂直な方向の長さが互いに同一である。
この構成では、着座部の受圧面積を大きく確保することができる。これにより、薄肉部Tに作用する締め付け力がより一層抑制され、流体通路7をピストン30により近づけて開口させることができる。したがって、油圧シリンダ100,200のストローク量を確保することができる。
また、油圧シリンダ100,200では、非着座部は、ピストン30の内周面よりも径方向外側に位置するように設けられる。
この構成では、ピストン30とピストンロッド20との間のメタルシールを確実に行うことができる。
また、油圧シリンダ100では、対向部23は、ピストンロッド20の中心軸O1に対して垂直に形成される着座部としての垂直面24と、垂直面24に形成される非着座部としての溝部25と、を有する。
この構成では、部品点数を増加させることなく、着座部と非着座部を形成することができる。
また、変形例に係る油圧シリンダ100では、溝部25は、ピストンロッド20の外周面に形成されピストンロッド20の中心軸O1に平行な平行面25bによって形成される。
この構成では、ピストンロッド20の外周面に平面を加工するだけで、容易に着座部と非着座部を形成することができる。
また、油圧シリンダ200では、ピストン30とピストンロッド20とは、互いの軸方向の間に設けられるワッシャ50を介してねじ締結され、ワッシャ50は、周方向の一部が切り欠かれた切り欠き部52を有し、非着座部は、軸方向において切り欠き部52に対向する。
この構成では、小型のワッシャ50に切り欠き部52を形成することで、着座部と非着座部を形成することができるため、加工工数が低減される。
以上、本発明の実施形態について説明したが、上記実施形態は本発明の適用例の一部を示したに過ぎず、本発明の技術的範囲を上記実施形態の具体的構成に限定する趣旨ではない。
1…ロッド側室、2…ボトム側室、7…流体通路、10…シリンダチューブ、20…ピストンロッド、20a…基端面(端面)、21…基端部(端部)、21a…雄ねじ部、23…対向部、24…垂直面、25…溝部、25a…平行面、30…ピストン、30a…雌ねじ部、32…端面、50…ワッシャ、51…貫通孔、52…切り欠き部、100,200…油圧シリンダ(シリンダ装置)、O1…中心軸

Claims (6)

  1. シリンダチューブと、
    前記シリンダチューブに挿入されるピストンロッドと、
    前記ピストンロッドの端部に連結され前記シリンダチューブ内をロッド側室とボトム側室とに区画するピストンと、を備え、
    前記ピストンロッドは、
    前記ピストンの端面に対向する対向部と、
    前記ピストンロッドの外周面に開口し前記ロッド側室に作動流体を導く流体通路と、を有し、
    前記対向部は、
    前記ピストンが前記ピストンロッドに連結されることによって生じる軸力を受ける着座部と、
    前記ピストンロッドの周方向の一部の領域にのみ設けられ、前記ピストンとの連結による軸力を受けない非着座部と、を有し、
    前記非着座部は、前記ピストンロッドの軸方向視において少なくとも一部が前記流体通路と重なるように設けられることを特徴とするシリンダ装置。
  2. 前記流体通路は、前記ピストンロッドの径方向に沿って延びるように形成され、
    前記非着座部と前記流体通路とは、前記ピストンロッドの軸方向視において、前記流体通路が延びる延在方向に垂直な方向の長さが互いに同一であることを特徴とする請求項1に記載のシリンダ装置。
  3. 前記非着座部は、前記ピストンの内周面よりも径方向外側に位置するように設けられる
    ことを特徴とする請求項1または2に記載のシリンダ装置。
  4. 前記対向部は、
    前記ピストンロッドの中心軸に対して垂直に形成される前記着座部としての垂直面と、
    前記垂直面に形成される前記非着座部としての溝部と、を有することを特徴とする請求項1から3のいずれか一つに記載のシリンダ装置。
  5. 前記溝部は、前記ピストンロッドの外周面に形成され前記ピストンロッドの中心軸に平行な平行面によって形成されることを特徴とする請求項4に記載のシリンダ装置。
  6. 前記ピストンと前記ピストンロッドとは、互いの軸方向の間に設けられるワッシャを介して連結され、
    前記ワッシャは、周方向の一部が切り欠かれた切り欠き部を有し、
    前記非着座部は、軸方向において前記切り欠き部に対向することを特徴とする請求項1から3のいずれか一つに記載のシリンダ装置。
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