JP7368888B2 - 遊技機 - Google Patents

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Description

本発明は、遊技機に関する。
この種の遊技機として、例えば、スロットマシンがあり、スロットマシンでは、遊技者に有利な遊技状態として、小役やリプレイ役の入賞を成立可能にアシスト(ナビゲート)するAT(アシストタイム)と称される遊技状態を有するものがある。
また、このようなスロットマシンにおいては、AT中は、例えば、差枚数により管理される差枚数管理型ATや、ゲーム数により管理されるゲーム数管理型ATを有するものが知られている(例えば、特許文献1)。
特開2019-72268号公報
ところが、このような従来の遊技機には、改善の余地があった。
上記課題を解決するため、本発明の遊技機は、所定遊技状態と、複数の遊技回数である特別遊技回数の遊技が1セットで実行され得る特別遊技状態と、前記所定遊技状態よりも遊技者に有利な特定遊技状態と、を含む複数の遊技状態の中から何れかの遊技状態に制御可能な遊技状態制御手段と、前記特別遊技状態において、所定条件が成立したかを判定可能な判定手段と、第1当選役及び第2当選役を含む複数の当選役の中から決定可能な当選役決定手段と、前記特別遊技状態において、前記判定手段により所定条件が成立したと判定された回数に関する情報を表示可能な表示手段と、前記特別遊技状態を延長させるための特典を記憶可能な記憶手段と、備えた遊技機において、前記所定条件は、前記第1当選役が決定された場合に成立可能な条件であり、前記第2当選役が決定された場合に成立可能な条件であり、前記表示手段は、前記特別遊技状態において、前記記憶手段に特典が記憶されている場合、当該特典に関する情報を表示可能であり、前記遊技状態制御手段は、前記特別遊技状態において1セットの遊技が終了するまでに、前記判定手段により所定条件が成立したと判定された場合、再度1セットの遊技を実行することが可能であり、前記特別遊技状態において1セットの遊技が終了するまでに、前記判定手段により所定条件が成立したと判定されない場合、前記所定遊技状態に制御することが可能であり、前記判定手段により所定条件が成立したと判定された回数が、複数の回数である特定回数に到達した場合、前記特定遊技状態に制御可能であり、前記記憶手段に記憶されている特典が前記特別遊技状態において消費されずに前記特定遊技状態に移行した場合、当該特典に基づいて、前記特定遊技状態を延長させることが可能である構成としている。
第1実施形態に係る遊技機の外観を示す概略正面図である。 第1実施形態に係る遊技機の内部構成を示す概略斜視図である。 第1実施形態に係る遊技機の制御構成を示すブロック図である。 第1実施形態に係るリール図柄の配列を示す図表である。 第1実施形態に係る配当テーブルを示す図表である。 第1実施形態に係る内部抽選テーブル(2ベット)を示す図表である。 第1実施形態に係る内部抽選テーブル(3ベット)を示す図表である。 第1実施形態に係るRT状態の状態遷移図である。 第1実施形態に係る遊技状態の状態遷移図である。 第1実施形態に係るスコアモード抽選テーブルを示す図表である。 第1実施形態に係るスコアモード詳細テーブルを示す図表である。 第1実施形態に係るスコアレベル抽選テーブルを示す図表である。 第1実施形態に係るアイテムB獲得レベル抽選テーブルを示す図表である。 第1実施形態に係るエピソードパターン抽選テーブルを示す図表である。 第1実施形態に係るエピソードパターンテーブルを示す図表である。 第1実施形態に係る上乗せ特化ステージ天井ゲーム数抽選テーブルを示す図表である。 第1実施形態に係るアイテムA初期値抽選テーブルを示す図表である。 第1実施形態に係る高確移行抽選テーブルを示す図表である。 第1実施形態に係る高確終了抽選テーブルを示す図表である。 第1実施形態に係る擬似ボーナス移行抽選テーブル(低確時)を示す図表である。 第1実施形態に係る擬似ボーナス移行抽選テーブル(高確時)を示す図表である。 第1実施形態に係るスコア獲得抽選テーブル(通常ステージ)を示す図表である。 第1実施形態に係る擬似ボーナス移行抽選テーブル(規定スコア到達時)を示す図表である。 第1実施形態に係るスコア特化モード移行抽選テーブル(規定スコア到達時)を示す図表である。 第1実施形態に係る移行先抽選レベル昇格抽選テーブル(規定スコア到達時)を示す図表である。 第1実施形態に係るスコア特化モード移行抽選テーブル(スイカ)を示す図表である。 第1実施形態に係るスコア特化モード移行抽選テーブル(1枚役)を示す図表である。 第1実施形態に係るスコア特化モード終了抽選テーブルを示す図表である。 第1実施形態に係るスコア特化ステージ移行抽選テーブルを示す図表である。 第1実施形態に係るスコア獲得抽選テーブル(スコア特化ステージ)を示す図表である。 第1実施形態に係るスコア特化ステージ終了抽選テーブルを示す図表である。 第1実施形態に係るスコア獲得抽選テーブル(フェイク前兆)を示す図表である。 第1実施形態に係る移行先抽選レベル昇格抽選テーブル(本前兆)を示す図表である。 第1実施形態に係る移行先抽選レベル昇格抽選テーブル(擬似ボーナス)を示す図表である。 第1実施形態に係る移行先決定抽選テーブル(安定)を示す図表である。 第1実施形態に係る移行先決定抽選テーブル(波乱)を示す図表である。 第1実施形態に係る上乗せ特化ステージ直撃抽選テーブル(安定)を示す図表である。 第1実施形態に係るCZ3直撃抽選テーブル(波乱)を示す図表である。 第1実施形態に係るSTゲーム数上乗せ抽選テーブルを示す図表である。 第1実施形態に係る巻き戻しストック抽選テーブルを示す図表である。 第1実施形態に係る一撃突破抽選テーブルを示す図表である。 第1実施形態に係るAT移行抽選テーブル(CZ2)を示す図表である。 第1実施形態に係る差枚数上乗せ抽選テーブルを示す図表である。 第1実施形態に係る上乗せ単位差枚数決定テーブルを示す図表である。 第1実施形態に係るアイテムB獲得抽選テーブルを示す図表である。 第1実施形態に係るループ実行抽選テーブルを示す図表である。 第1実施形態に係るループ率抽選テーブルを示す図表である。 第1実施形態に係る上乗せ抽選テーブルを示す図表である。 第1実施形態に係るアイテムA上乗せ抽選テーブル(ラッシュステージ)を示す図表である。 第1実施形態に係るラッシュステージ終了時抽選テーブルを示す図表である。 第1実施形態に係るアイテムA上乗せ抽選テーブル(エピソードステージ)を示す図表である。 第1実施形態に係るエンディングチケット獲得抽選テーブルを示す図表である。 第1実施形態に係るバグモード抽選テーブルを示す図表である。 第1実施形態に係るバグモード前兆ゲーム数抽選テーブルを示す図表である。 第1実施形態に係る通常ステージ中の演出例を説明するための図である。 第1実施形態に係る擬似ボーナス中の演出例を説明するための図である。 第1実施形態に係るCZ1-1中の演出例を説明するための図である。 第1実施形態に係るラッシュステージ中の演出例を説明するための図である。 第1実施形態に係るCZ1-2中の演出例を説明するための図である。 第1実施形態に係る上乗せ特化ステージ中の演出例を説明するための図である。 第1実施形態に係る上乗せ特化ステージ中の演出例を説明するための図である。 第1実施形態に係るエンディング準備ステージ中等の演出例を説明するための図である。 第1実施形態に係る移行先決定ステージ中の演出例(抽選方法選択)を説明するための図である。 第1実施形態に係る押し順表示パターンテーブルと、移行先決定ステージの演出例(ルーレット演出)を説明するための図である。 第1実施形態に係る移行先決定ステージの演出例(電断発生時)を説明するための図である。 第1実施形態に係る通常ステージ中の演出例(安定モード移行時)を説明するための図である。 第1実施形態に係る安定モード中の制御方法を説明するための図である。 第2実施形態に係る遊技機の外観を示す概略正面図である。 第2実施形態に係る遊技機の制御構成を示すブロック図である。 第2実施形態に係る上乗せ表示数抽選テーブルを示す図表である。 第2実施形態に係るスコア特化ステージ中の演出例を説明するための図である。 第2実施形態に係るスコア特化ステージ中の演出例を説明するための図である。 第2実施形態に係るリザルト画面の表示例を説明するための図である。 第2実施形態に係るメニュー画面の表示例を説明するための図である。 第2実施形態に係る設定示唆アイコンテーブルを示す図表である。 第2実施形態に係る設定示唆パターンテーブルを示す図表である。 第2実施形態に係る設定示唆アイコン決定処理(毎回抽選)を示すフローチャートである。 第2実施形態に係る設定示唆アイコン決定処理(シナリオ抽選)を示すフローチャートである。 第2実施形態に係る設定示唆アイコン抽選テーブルを示す図表である。 第2実施形態に係るシナリオテーブルを示す図表である。 第2実施形態に係るシナリオ抽選テーブルを示す図表である。 第2実施形態に係る同一アイコン抽選テーブルを示す図表である。 第2実施形態に係る不同一アイコン抽選テーブルを示す図表である。 第2実施形態に係るナビキャラ設定画面の表示例を説明するための図である。 第2実施形態に係るナビキャラ設定画面の表示例を説明するための図である。 第2実施形態に係るナビキャラ設定画面の表示例を説明するための図である。 第2実施形態に係るエピソードパターン抽選テーブルを示す図表である。 第2実施形態に係るエピソードパターンテーブルを示す図表である。 第2実施形態に係る上乗せ抽選テーブル(バグモード)を示す図表である。
本発明に係る遊技機の好ましい実施形態について、各図面を参照して説明する。
[第1実施形態]
図1~図67を参照して、第1実施形態について説明する。
まず、スロットマシン1の全体構成について、図1及び図2を参照して説明する。
スロットマシン1は、本発明に係る遊技機の一実施形態であり、通常のスロットマシンと同様、前面に開口部を有する筐体1bと、開口部を開閉可能に覆う前扉1aとを備えている。
前扉1aの中央部には、後方を視認可能な表示窓6が形成されており、この表示窓6を透して、リール41に表された図柄を視認することができる。
また、表示窓6の下方には、前側に突出する段部が形成されており、この段部の上面には、メダルを投入するメダル投入口2と、ゲームの開始に際して遊技者の押圧操作によりベット数を設定する3ベットボタン2a、2ベットボタン2bと、遊技者の操作により表示器8で表示されている演出等に変化を与えるための演出ボタン2cとを備えている。
また、段部の前面には、遊技者が遊技を開始する際に操作するスタートレバー3と、遊技者がリール41を停止する際に押圧操作する停止ボタン5を備えている。
3ベットボタン2aは、ベット数の設定に係る遊技者の操作を受け付け可能なボタンであり、設定手段として動作することで、遊技者の操作により3ベットを設定するものである。また、3ベットボタン2aの内部には、3ベットボタン2aが操作されたことを検出するセンサ(図示省略)と、3ベットボタン2aの有効状態を識別可能に発光(点灯)するLED(図示省略)とを備えている。
2ベットボタン2bは、ベット数の設定に係る遊技者の操作を受け付け可能なボタンであり、設定手段として動作することで、遊技者の操作により2ベットを設定するものである。また、2ベットボタン2bの内部には、2ベットボタン2bが操作されたことを検出するセンサ(図示省略)と、2ベットボタン2bの有効状態を識別可能に発光(点灯)するLED(図示省略)とを備えている。
また、表示窓6の上方には、遊技者に停止ボタン5の操作順序をナビゲートするナビランプ12を備えている。また、遊技者にとって有利な状態である旨を報知する有利区間ランプ13を備えている。
なお、有利区間ランプ13に代えて、例えば、メダルの払出数を表示する払出数表示部等を構成する7セグメントディスプレイ(「7セグ」ともいう)の「ドット」部分等を、点灯するようにしてもよい。
前扉1aの上部には、報知手段、表示手段及び演出手段として動作する表示器8を備えている。
表示器8は、例えば、液晶表示器から構成されており、画像による各種演出、遊技における各種情報の表示等を行う。
なお、表示器8は、図1に示すように、1つ設ける構成としているが、これに限らず、複数設けてもよい。例えば、2つの表示器(主表示器と副表示器)を設け、2つ並んだ状態で配置することで、主表示器と副表示器とを合わせて一つの表示部のように機能させてもよい。また、スロットマシン1の下方に配置される大型の表示部である下パネル表示器に表示器を設けてもよい。
表示器8の上方には、報知手段として動作する、音による演出や報知を行うスピーカ9、各役の入賞時の光や、表示器8で表示される演出に対応する光の演出や報知を行うランプ11を備えている。
また、前扉1aの下部には、メダルが払い出されるメダル払出口7bを備えている。
筐体1bの上部には、遊技を統括的に制御する主制御部10を備えており、前扉1aの上部には、主制御部10の制御下で遊技の演出等に関する制御を行う副制御部20を備えている。
また、筐体1bの中央部には、リール41を回転駆動させるドラムユニット4を備えている。ドラムユニット4は、水平方向に並設されるリール41a、リール41b、リール41cを備え、これらリール41a~41cが、ステッピングモータ(図示省略)の駆動によりそれぞれ回転可能に構成されている。また、各リール41a~41cの外周面には、所定の配列に従って複数の図柄(識別情報)が表され、リール41の停止状態において、各リール41a~41cについて、連続する所定数(例えば、3つ)の図柄が表示窓6を透して視認可能となっている。
また、筐体1bの下部には、メダルの払い出しを行うメダル払出装置7、メダルを貯留するホッパー7aを備えており、メダル払出装置7から払い出されたメダルは、メダル払出口7bを介して遊技者に払い出される。
筐体1bの下部には、電源装置14を備えている。
電源装置14は、主制御部10及び副制御部20を含む各装置に電力を供給するための装置であり、スロットマシン1の外部から入力される電源の電圧又は周波数を監視し、それらの電圧又は周波数が所定値以下に低下したことにより、スロットマシン1への電力供給が停止されたことを示す電断信号を主制御部10及び副制御部20に出力する。
さらに、電源装置14は、電源復帰により、所定値を超える電圧又は周波数を示す電力の供給を検出すると、スロットマシン1への電力供給が開始されたことを示す電源復帰信号を、主制御部10及び副制御部20に出力する。
図3は、スロットマシン1の制御系の構成を示している。なお、図1及び図2で説明した構成要素と同一もしくは相当する構成要素には同一の符号を付している。
主制御部10には、各種演算処理等を行うCPU(図示省略)と、遊技に関する制御プログラムや抽選テーブル等が格納されたROM(図示省略)と、各種データを一時記憶する記憶領域やCPUの作業領域等を備えたRAM(図示省略)等が備えられている。
また、主制御部10には、3ベットボタン2a、2ベットボタン2b、メダルセレクタ2e、スタートレバー3、停止ボタン5が接続され、各機器に内蔵されたセンサからの信号を入力可能に構成されている。
また、主制御部10は、スタートレバー3からの信号に基づいて遊技の開始処理や、乱数発生器(図示省略)からの乱数値をサンプリングする処理等を行う。そして、主制御部10は、サンプリングされた乱数値に基づき内部抽選処理を行う。また、主制御部10は、ROMに記憶された制御プログラム等を適宜読み出して実行することにより、後述する実施形態の各種機能を実現している。
また、主制御部10は、電源装置14から電断信号と電源復帰信号を入力可能に構成されている。
主制御部10は、電断信号を入力すると、その入力時における遊技情報をRAMに記憶(退避)する電源断処理を実行する。この遊技情報には、例えば、そのときの遊技状態、当選役、リール41の停止態様、ベット数(3ベット、2ベット、1ベット)等の情報が含まれている。
また、主制御部10は、電源復帰信号を入力すると、RAMに記憶(退避)した遊技情報を読み出して遊技を再開する電源復帰処理を実行する。すなわち、主制御部10は、電源復帰信号を入力すると、読み出した遊技情報に基づいて電源断直前の状態に復帰させる。
また、主制御部10は、電源復帰処理において、遊技情報を副制御部20に送信する。これにより、副制御部20では、電源断直前の遊技状態に基づいて演出を再開することができる。
また、主制御部10には、ドラムユニット4、メダル払出装置7、有利区間ランプ13、副制御部20が接続され、各機器に対して信号を出力可能に構成されている。
具体的には、主制御部10は、スタートレバー3や停止ボタン5からの信号に基づき、ドラムユニット4を駆動させてリール41a~41cを回転・停止させる処理、メダル払出装置7を駆動させてメダルを払い出す処理、遊技者にとって有利な遊技状態が発生した場合に有利区間ランプ13を点灯させる処理等を行う。
副制御部20には、演出に関するプログラム、演出用画像データ、音声データ等の各種情報等を格納するROM(図示省略)と、各種データを一時記憶する記憶領域やCPUの作業領域等を備えたRAM(図示省略)等が備えられている。
また、副制御部20には、演出ボタン2cが接続され、機器に内蔵されたセンサからの信号を入力可能に構成されているとともに、表示器8、スピーカ9、ランプ11、ナビランプ12が接続され、各機器に対して信号を出力可能に構成されている。例えば、副制御部20は、演出ボタン2cからの信号に基づき、各演出の切替タイミングを制御可能となっている。
また、副制御部20が、演出実行手段、演出制御手段として動作することにより、主制御部10からの一方向のみのコマンド(制御情報)に応じて、表示器8において所定の演出の画像処理や、各種演出や報知を行うためのスピーカ9において音声出力処置や、LED等で構成されたランプ11、ナビランプ12の点灯処理等を行う。
また、副制御部20は、電源装置14から電断信号と電源復帰信号を入力可能に構成されている。
副制御部20は、電断信号を入力すると、その入力時に実行中の演出内容を特定する演出情報をRAMに記憶(退避)する。この演出情報には、例えば、表示器8において表示されている各種情報等が含まれている。
また、副制御部20は、電源復帰信号を入力すると、主制御部10から受信した遊技情報とRAMに記憶(退避)した演出情報に基づいて、演出を再開する。
このようなスロットマシン1は、主制御部10により、以下のようなスロットマシン遊技を実行可能に構成されている。
ゲームの開始にあたり、メダル(クレジットメダルも含む)を用いてベット数の設定を行う。
ベット数の設定は、メダル投入口2から直接メダルを投入して設定する方法と、3ベットボタン2a又は2ベットボタン2bを押圧操作して設定する方法とがある。
メダル投入口2からメダルを投入してベット数を設定する方法では、投入されたメダルが前扉1a裏面に設けられたメダルセレクタ2eによって検知されることにより、投入分のメダル枚数に対応するベット数(ただし、メダル3枚に対応する3ベットが上限)が設定されることになる。3ベットを超えるメダルが投入された場合には、クレジットメダルとして内部的にデータとして記憶保持される。
3ベットボタン2aが押圧操作されると、内部的にデータとして記憶されたクレジットメダルから、1回の遊技に使用するメダル数として3枚に対応するメダル数が減算され、減算された分が3ベット(第2遊技媒体数)として設定されることになる。同様に、2ベットボタン2bが押圧操作されると、内部的にデータとして記憶されたクレジットメダルから、1回の遊技に使用するメダル数として2枚に対応するメダル数が減算され、減算された分が2ベット(第1遊技媒体数)として設定されることになる。
なお、ベットボタンとして、1枚に対応するメダル数を設定する1ベットボタンを設けることで、1ベットボタンを2回押すことで2ベットとして設定してもよく、1ベットボタンを3回押すことで3ベットとして設定してもよい。
本実施形態では、1ベット、2ベット、3ベットによるゲームを、それぞれ1ベットゲーム、2ベットゲーム、3ベットゲームともいう。
また、クレジットメダルは、メダル投入口2からのメダル投入や入賞により加算され、例えば、メダル50枚までクレジット(記憶)することができる。
このように、メダル投入口2からの直接投入や、各ベットボタンの押圧操作により設定されたベット数は、主制御部10に備えるRAMなどの記憶手段に記憶される。
そして、1回の遊技を実行可能なベット数になったときに、ゲーム開始可能な状態となる。
このゲーム開始可能な状態では、スタートレバー3の操作が有効な状態となる。この有効な状態において、スタートレバー3が傾動操作されると、ゲームが開始され、複数の図柄の表されたリール41a~41cが変動を開始するとともに、リプレイ役、小役、ボーナス役などの複数の当選役(ハズレを含む)の中から、今回ゲームの抽選結果をリール41の停止前に事前に決定する内部抽選処理が実行される。
内部抽選処理では、複数の当選役の中から今回遊技の当選役を所定の当選確率に基づいて抽選により決定する。
各リール41a~41cは、可変表示手段の一例であり、各リール41a~41cの周面には、識別情報となる複数(例えば、20個)の図柄として、図4に示すように、例えば、「リプレイ1」、「リプレイ2」、「ベル」、「BAR」、「赤7」、「赤7-2」、「ピエロ」等が表されており、停止状態から徐々に回転速度を上げた後、一定の速度で回転する定常回転に達する。
このような定常回転に達すると、各リール41a~41cに対応して設けられた停止ボタン5a~5cが押圧操作可能な状態となる。
停止ボタン5a~5cは、リール41の停止操作を行うための操作手段の一例であり、例えば、停止ボタン5a~5cに内蔵されたLED等の発光手段が点灯することにより押圧操作可能な状態となり、このような状態において各停止ボタン5が押圧操作されると、その操作タイミングと内部抽選処理の抽選結果とにより許容される図柄の組合せで停止するように、各リール41a~41cが停止制御される。
各リール41a~41cの停止制御は、各々に引き込み範囲が設定されていて、停止操作が行われた時点の図柄から逆回転方向(上方向)にある所定数(例えば、4個)の図柄が引き込み可能となり、この引き込み範囲にある図柄の何れかに限り有効ライン(以下、入賞ラインともいう)上に停止可能となる。
そして、第3リール停止操作後に、遊技の結果として有効ライン上に停止した図柄の組合せを判定した結果、所定の図柄の組合せであるときに入賞と判定され、図柄の組合せに応じた遊技価値が付与される。
なお、第3リールとは、3つのリール41a~41cの停止操作が各1回ずつ計3回された場合において、その最後である3操作目に停止操作をされたリールをいう。また、第3リール停止操作後とは、遊技者が第3リールを停止するために停止操作した停止ボタン5から指等を離した時点後のことをいう。
リール41の停止状態では、リール41a~41cそれぞれに表された3つの図柄が機外から視認可能に停止(「停止表示」ともいう)し、このときの停止表示態様に基づいて入賞の有無が判定される。
例えば、本実施形態では、入賞の判定は、上・中・下段のライン、右下がりのライン、右上がりの計5ラインのうち、右上がりのライン上のみに停止した図柄の組合せに基づいて判定されるようになっている。
なお、入賞を判定する入賞ラインの本数は、1ラインに限らず、図柄の配置構成、図柄の種類、当選役に対応する図柄の組合せなどの関係により、適宜変更することができる。
スロットマシン1には、主制御部10(抽選手段、第1抽選手段)において抽選される役のうち特定の役の当選確率等を、外部操作(手動)により設定変更可能な確率設定手段(設定ボタン(図示省略))が設けられている。
例えば、特定の役の当選確率を、低い当選確率から高い当選確率までの6段階に区分けし、各段階を設定1~6にそれぞれ対応させることにより、特定の役の当選確率を各設定値に応じた当選確率に変更することができる。
この場合、設定1が設定されているよりも、設定6が設定されている方が、特定の役に当選する確率が高く設定されており、その結果、設定1が設定されているよりも、設定6が設定されている方が、スロットマシン遊技が有利に進行するように制御される。
なお、設定値を6段階に設定可能としたが、これに限らず、例えば、4段階(設定値1、2、5、6)や3段階(設定1、設定3、設定6)としてもよい。
(当選役と対応する図柄の組合せ)
次に、各当選役と各当選役に対応する図柄の組合せについて説明する。
当選役には、例えば、小役、リプレイ役、ボーナス役がある。
小役には、例えば、ベル役、スイカ役、チェリー役、チャンス役、1枚役、増加役がある。
なお、以下の説明において、チェリー役、スイカ役、チャンス役を、纏めて「レア役」ともいう。
ベル役には、「共通ベル」と「押し順ベル」が設けられている。
「共通ベル」は、停止ボタン5a~5cに対する操作順序(以下、押し順ともいう)に関係なく入賞するものの、各押し順に応じて停止表示する図柄の組合せが異なるようになっている。
6通りの押し順(「左→中→右」、「左→右→中」、「中→左→右」、「中→右→左」、「右→左→中」、「右→中→左」)のうち、例えば「左→中→右」の押し順(以下、この押し順を順押しという)で停止ボタン5a~5cが操作された場合には、上段ラインの「左リール41a・中リール41b・右リール41c」の順(以下同様)に「ベル・ベル・ベル」が停止表示する。
また、6通りの押し順のうち、例えば「左→右→中」の押し順で停止ボタン5a~5cが操作された場合には、右下がりライン上に「ベル・ベル・ベル」が停止表示する。
「押し順ベル」は、押し順に従うことにより図柄の組合せが揃う当選役であり、6つの「押し順ベル1~6」が設けられている。
なお、以下の説明において、「押し順ベル1~6」を、単に「押し順ベル」ともいう。
「押し順ベル1~6」は、6通りある押し順のうち、1通り(1/6)の押し順(正解押し順)によって停止ボタン5a~5cが操作されることで、対応する図柄の組合せが停止表示され、他の5通り(5/6)の押し順(不正解押し順)によって停止ボタン5が操作された場合には、対応する図柄の組合せが停止表示されないようになっている。
例えば、「押し順ベル1」に当選した場合には、「左→中→右」の押し順(正解押し順)で停止ボタン5a~5cが操作されると、上段ライン上に「ベル・ベル・ベル」が停止表示し、それ以外の押し順(不正解押し順)で停止ボタン5a~5cが操作された場合には、他の図柄の組合せ(以下、「ベルこぼし目」という)が停止表示される。
なお、「押し順ベル」に当選した場合に、2、3番目に操作する停止ボタン5を問わず、最初に操作する停止ボタン5のみが正解押し順に従っていれば、「押し順ベル」に対応する図柄の組合せが停止するようにリール41の停止制御を行うこともできる。この場合、「押し順ベル」は、6通りに限らず、3通りの「押し順ベル1~3」としてもよい。
スイカ役(「スイカ」)は、入賞ライン上に、「リプレイ2・スイカ・ベル」などの図柄が停止可能であり、この場合、右下がりライン上にスイカ図柄が一直線に揃う。
チェリー役には、「弱チェリー」と「強チェリー」が設けられている。
「弱チェリー」は、入賞ライン上に「チェリー・ベル・チェリー」などの図柄の組合せが停止可能であり、「強チェリー」は、入賞ライン上に「チェリー・チェリー・チェリー」などの図柄の組合せが停止可能である。
チャンス役には、「弱チャンス」と「強チャンス」が設けられている。
「弱チャンス」は、入賞ライン上に「BAR・ベル・BAR」などの図柄の組合せが停止可能であり、「強チャンス」は、入賞ライン上に「リプレイ1・スイカ・リプレイ1」などの図柄の組合せが停止可能である。
1枚役は、押し順に応じて停止表示される図柄の組合せが異なる当選役であり、3つの「1枚役1~3」が設けられている。
例えば、「1枚役1~3」に当選した場合、順押しで停止ボタン5a~5cが操作された場合には、入賞ライン上に「BAR・リプレイ1・BAR」などの図柄の組合せが停止表示し、「右→中→左」の押し順(以下、この押し順を逆押しという)で停止ボタン5a~5cが操作された場合には、停止ボタン5a~5cの操作タイミングに応じて異なる図柄の組合せが停止表示する。
例えば、「1枚役1」に当選した際に、逆押しで「赤7」図柄を狙って停止ボタン5a~5cが操作された場合には、中段ライン上に「赤7・赤7・赤7」(シングル7揃い)が停止可能である。
また、「1枚役2」に当選した際に、逆押しで「赤7」図柄を狙って停止ボタン5a~5cが操作された場合には、中段ライン上に「赤7・赤7・赤7」と、右下がりライン上に「赤7・赤7・赤7-2」(ダブル7揃い)が停止可能である。
また、「1枚役3」に当選した際に、逆押しで「赤7」図柄を狙って停止ボタン5a~5cが操作された場合には、中段ライン上に「リプレイ1・赤7・赤7」と、右下がりライン上に「ベル・赤7・赤7-2」(ダブル7テンパイ揃い)が停止可能である。
また、詳細な説明は後述するが、本実施形態では、「1枚役1~3」に当選した際に、順押しで、入賞ライン上に左から「赤7-2」図柄、「チェリー」図柄、「ブランク」図柄を狙って停止ボタン5a~5cを操作し、入賞ラインから1コマ以内に各図柄が位置する状態で、停止ボタン5a~5cが操作された場合には(ビタ押し)、「赤7-2・チェリー・ブランク」が停止可能になっている。
また、「1枚役1~3」に当選した際に、逆押しで入賞ライン上に「BAR」図柄を狙って停止ボタン5a~5cが操作された場合には、中段ライン上に「BAR」図柄が一直線に揃うようになっている。
増加役は、後述するボーナス状態(RT3、RT4)中に限り当選し、押し順に関係なく図柄の組合せが揃う当選役である。
増加役には、3つの「増加役1~3」が設けられている。
「増加役1」は、上段ライン上に「ベル・ベル・ベル」などの図柄の組合せが停止表示し、「増加役2」は、中段ライン上に「ベル・ベル・ベル」などの図柄の組合せが停止表示し、「増加役3」は、入賞ライン上に「ブランク・チェリー・リプレイ1」などの図柄の組合せが停止表示する。
リプレイ役は、押し順に関係なく入賞するものの、押し順に応じて停止表示される図柄の組合せが異なる当選役であり、4つの「リプレイ1~4」が設けられている。
例えば、「リプレイ1~4」に当選した場合、順押しで停止ボタン5a~5cが操作された場合には、入賞ライン上に「リプレイ1・リプレイ1・リプレイ1」などの図柄の組合せが停止表示する。
また、逆押しで停止ボタン5a~5cが操作された場合には、停止ボタン5a~5cの操作タイミングに応じて異なる図柄の組合せが停止表示する。
例えば、「リプレイ1」に当選した際に、逆押しで「赤7」図柄を狙って停止ボタン5a~5cが操作された場合には、右下がりライン上に「赤7-2・赤7-2・赤7-2」(シングル7揃い)が停止可能である。
また、「リプレイ2」又は「リプレイ3」に当選した際に、逆押しで「赤7」図柄を狙って停止ボタン5a~5cが操作された場合には、上段ライン上に「ピエロ・ピエロ・ピエロ」(ピエロ揃い)が停止可能である。
また、「リプレイ4」に当選した際に、逆押しで「赤7」図柄を狙って停止ボタン5a~5cが操作された場合には、右上がりライン上に「ピエロ・ピエロ・ピエロ」(ピエロ揃い)が停止可能である。
ボーナス役には、「ボーナス1(以下、BB1)」と「ボーナス2(以下、BB2)」が設けられている。
「BB1」と「BB2」は、後述するRT状態のうちRT0滞在中に、抽選対象となる当選役である。
「BB1」に対応する図柄の組合せは、「ピエロ・BAR・ブランク」であり、「BB2」に対応する図柄の組合せは、「ピエロ・BAR・BAR」である。
また、ボーナス役は、主制御部10により、当選したゲーム及び当該ゲーム以降のゲームにおいても対応する図柄の組合せが停止しない限り、当選した権利を持ち越すことが可能な持越し制御の対象役となっている。このため、対応する図柄の組合せが停止することでボーナス役が入賞するまでの期間は、ボーナス当選の成立状態が維持される(以下、この遊技状態をボーナス当選状態という)。
以上説明したような図柄の組合せに基づいて、小役、リプレイ役、ボーナス役の当選がそれぞれ判定され、判定の結果、各当選役に対応する図柄の組合せであるときに、各当選役に応じた遊技価値が付与される(メダルが払い出される)。
図5に示す「配当テーブル」は、各当選役と、各当選役に入賞した場合のメダル払出数とを規定している。
図5に示すように、「共通ベル」に対応する図柄の組合せが停止表示した場合には、ベット数に関わらず8枚のメダルが払い出される。
また、「押し順ベル1~6」の当選時に、正解押し順(1通りの押し順)で停止ボタン5a~5cを操作して対応する図柄の組合せが停止した場合には、ベット数に関わらず8枚のメダルが払い出される。
一方、「押し順ベル1~6」の当選時に、不正解押し順(5通りの押し順)で停止ボタン5a~5cを操作したときには、対応する図柄の組合せが停止されず、ベルこぼし目が停止し、規定枚数のメダルは払い出されず、例えば、1枚のメダルが払い出される。
また、スイカ役に対応する図柄の組合せが停止表示した場合には、ベット数に関わらず5枚のメダルが払い出される。
また、「強チェリー」に対応する図柄の組合せが停止表示した場合には、ベット数に関わらず2枚のメダルが払い出される。
また、「強チャンス」に対応する図柄の組合せが停止表示した場合には、ベット数に関わらず1枚のメダルが払い出される。
また、1枚役に対応する図柄の組合せが停止表示した場合には、ベット数に関わらず1枚のメダルが払い出される。
また、リプレイ役、「弱チェリー」及び「弱チャンス」に対応する図柄の組合せの停止表示により、次回ゲームにおいてメダルの投入を行うことなく、再遊技が可能な状態となる。
なお、本実施形態では、ベット数に関わらずメダルの払い出し数を同数としているが、ベット数に応じてメダルの払い出し数を異ならせてもよい。
また、各役に対応する図柄の組合せが停止表示した場合に払い出されるメダルの数は、上記した枚数以外でもよい。
(各当選役の当選確率)
次に、図6、7を参照して、各役の当選確率について説明する。
図6、7に示す「内部抽選テーブル」は、2ベットゲームと3ベットゲームにおける各当選役の当選確率を示している。
「内部抽選テーブル」は、主制御部10による内部抽選処理において取得する乱数値の取得範囲(個数)を65535個とし、そのうちの当たり値(当選)の個数を各々示している。
各当選役には、確率設定手段により設定された設定値に応じて当選確率が変動する当選役と、設定値に応じて当選確率が変動しない当選役が設けられている。
設定値に応じて当選確率が変動する当選役として、例えば「リプレイ1」、「弱チェリー」、「強チャンス」が設けられており、図6、7に示すように、高設定である程、当選確率が高くなるように設定されている。
これら以外の当選役は、設定値に応じて当選確率が変動しない当選役として設けられており、図6、7に示すように、全ての設定値で同一の当選確率に設定されている。
また、各当選役に当選した以外の乱数値が抽出された場合に、抽選結果が「ハズレ」となり、設定値に応じて当選確率が変動するように設定されている。
図6は、2ベットゲームにおける各当選役の当選確率を示している。
例えば、「弱チェリー」は、RT0~RT2において、設定1では当選確率が936/65535で設定されており、設定6では当選確率が1093/65535で設定されている。
「押し順ベル1~6」の各々は、RT0~RT2において、全ての設定値で当選確率が66/65535で設定されている。
「1枚役1~3」の各々は、RT0~RT2において、全ての設定値で当選確率が10310/65535で設定されている。
「BB2」は、RT0のみで当選可能であり、当選確率が10000/65535で設定されている。
図7は、3ベットゲームにおける各当選役の当選確率を示している。
例えば、「弱チェリー」は、RT0~RT2において、設定1では当選確率が936/65535で設定されており、設定6では当選確率が1093/65535で設定されている。
「押し順ベル1~6」の各々は、RT0~RT2において、全ての設定値で当選確率が6534/65535で設定されている。
「1枚役1~3」の各々は、RT0~RT2において、全ての設定値で当選確率が4195/65535で設定されている。
「BB1」は、RT0のみで当選可能であり、当選確率が4233/65535で設定されている。
以上のような当選確率で、2ベットゲームと3ベットゲーム実行時の各当選役の抽選が行われる。
2ベットゲームでは、3ベットゲームと比較すると、「押し順ベル1~6」の当選確率が低く設定されており、且つ、「1枚役1~3」の当選確率が高く設定されているので、メダルが減少する。
また、2ベットゲームでは、後述する特定遊技状態に関する抽選が行われない。
そのため、2ベットゲーム中は、遊技者にとって不利にゲームが進行することになる。
なお、図6、7に示す「内部抽選テーブル」では、設定値に応じて当選確率が変動する当選役の種類と設定値に応じて当選確率が変動しない当選役の種類は、任意に設定することができる。また、設定値に応じて各当選役の当選確率が変動しないようにしてもよい。
また、高設定である程、各当選役の当選確率が高くなるように設定されているが、これに限らず、一部又は全部の当選役について高設定である程、各当選役の当選確率が低くなるようにしてもよい。
また、3ベットゲームでは、RT1及びRT2において、例えば「リプレイ1」の当選確率を高く設定することで、「ハズレ」には当選しないように設定してもよい(図7参照)。
本実施形態に係るスロットマシン1は、このような構成に加えて、以下に示すような遊技状態と、この遊技状態に基づく特徴的なゲーム性を備えている。
各遊技状態は、主制御部10が遊技状態制御手段として動作することにより、それぞれの遊技状態に制御(以下、移行ともいう)される。
(RT状態)
まず、図8を参照して、本実施形態に係るスロットマシン1が有するRT状態(以下、単にRTともいう)について説明する。
図8に示すように、本実施形態に係るスロットマシン1は、RT状態として、RT0、RT1、RT2、RT3、RT4を有している。なお、本実施形態のRT状態は、5つであるが、4つ以下又は6つ以上であってもよい。
RT0は、スロットマシン1のシステムリセット、設定値の変更(同じ設定値を設定し直した場合(設定値の打ち直し)も含む)及びボーナス状態(RT3又はRT4)の終了を契機として突入する。
図6、7の内部抽選テーブルに示すように、RT0では、2ベットゲーム中のみBB2に当選可能であり、3ベットゲーム中のみBB1に当選可能である。
RT0は、3ベットゲーム中のBB1の当選を契機として終了し、RT1に移行する(図8の矢印a)。または、2ベットゲーム中のBB2の当選を契機として終了し、RT2に移行する(図8の矢印b)。
このように、RT0は、予め遊技期間の定められた有限の遊技状態ではなく、ボーナスに当選しない限り、他の遊技状態に移行しない無限の遊技状態(無限RT)となっている。
RT1は、BB1に対応した図柄の組合せが停止表示することで終了し、RT3に移行する(図8の矢印c)。
すなわち、RT1は、BB1に当選してからBB1が入賞するまで継続するようになっており、RT1では、BB1に内部当選した状態(BB1当選状態)で遊技が進行される。
RT2は、BB2に対応した図柄の組合せが停止表示することで終了し、RT4に移行する(図8の矢印d)。
すなわち、RT2は、BB2に当選してからBB2が入賞するまで継続するようになっており、RT2では、BB2に内部当選した状態(BB2当選状態)で遊技が進行される。
また、RT1では、後述する特定遊技状態に関する抽選(擬似ボーナス移行抽選、差枚数上乗せ抽選等)は行われないようになっている。また、RT2では、3ベットゲーム中に限り、特定遊技状態に関する抽選が行われるようになっている。
このように、RT1及びRT2は、予め遊技期間の定められた有限の遊技状態ではなく、ボーナス役が入賞しない限り、他の遊技状態に移行しない無限の遊技状態(無限RT)となっている。
RT3は、ボーナス状態であり、図6、7に示すように3ベットゲーム中に限り「増加役1~3」が当選可能な状態であって、メダルの払い出し数が所定数(例えば、55枚)に達すると終了し、RT0に移行する。
RT4は、ボーナス状態であり、図6、7示すように2ベットゲーム中に限り「増加役1~3」が当選可能な状態であって、メダルの払い出し数が所定数(例えば、5枚)に達すると終了し、RT0に移行する。
このため、仮に、ボーナス状態(RT3、RT4)に移行しても、遊技者にとっては、獲得メダルの増加の期待が低い。そのため、RT1又はRT2中に、ハズレ役に当選した場合(ボーナス役に入賞可能な場合)、遊技者にボーナス役を入賞させる目押し操作をさせないようになっている。
上記処理によって、本実施形態に係るRT状態では、RT1及びRT2からRT3及びRT4へは、移行し難いように制御される。
具体的には、RT1及びRT2中は、後述するAT状態の場合には「押し順ベル」に当選すると押し順ナビが報知され、押し順ナビに従って停止操作がされることにより、対応した図柄の組合せが停止表示され、押し順ナビに従わずに停止操作がされることにより、ベルこぼし目に対応した図柄の組合せが停止表示される。
また、RT1及びRT2中に、「ハズレ」に当選した場合(ボーナス役に入賞可能な場合)には、ボーナス役が入賞可能なゲームである旨を報知しないようになっている。なお、RT1及びRT2中は、2ベットゲームでは「ハズレ」に当選しないため、ボーナス役には入賞しないようになっている(図6参照)。
またさらに、仮に、RT3又はRT4に移行しても、獲得メダルの増加の期待が低いことから、通常、遊技者は、RT3及びRT4への移行を狙った遊技(ボーナス役の入賞)を行わない。
このようなことから、本実施形態に係るスロットマシン1は、RT1及びRT2からRT3及びRT4へ移行する確率は、極めて低く、RT1又はRT2に滞在した状態で遊技が行われる仕様になっている。
また、前述したようにRT2に滞在した状態で、且つ、3ベットゲーム実行時にのみ、特定遊技状態に関する抽選が行われるため、本実施形態に係るスロットマシン1では、基本的に、RT2に滞在した状態で遊技が進行するようになっている。
そのため、例えば、スロットマシン1の初期状態時(システムリセット時、設定値変更時等)に、遊技場の店員の操作によって2ベットゲームによる遊技を行うことで、RT0中にBB2に当選させて、RT2に移行させるといった運用を想定している。
(AT状態)
本実施形態に係るスロットマシン1が有するAT状態は、「押し順ベル1~6」に当選すると、副制御部20が、表示器8等を制御することにより、停止ボタン5に対する押し順や目押しの目安となる図柄等を報知する制御を行うことで、「押し順ベル1~6」に対応する図柄の組合せを停止可能にアシストする遊技状態である。
このため、AT状態中は、非AT状態中に比べて出玉スピードが速くなる。
押し順の報知は、例えば「押し順ベル1」に当選した場合には、「1」、「2」、「3」の押し順ナビを、左から順に表示器8に表示し、「左」、「中」、「右」の音声をスピーカ9から出力し、ナビランプに、12a(左)、12b(中)、12c(右)の順で点灯することにより、停止ボタン5の押し順を報知する。
なお、本実施形態では、表示器8、ナビランプ12、スピーカ9等の報知手段によって押し順がナビゲートされることを「押し順ナビ」ともいう。
非AT状態は、各ゲームの内部抽選結果が「押し順ベル1~6」であっても、停止ボタン5の押し順が報知されない。このため、遊技者は、基本的に、「押し順ベル1~6」に対応する図柄の組合せを、停止表示させることができない。
このため、スロットマシン1の遊技性は、基本的に、遊技者がAT状態に長時間滞在するような遊技を行うことにより、出玉を増やすといったものになる。
(通常区間、有利区間)
本実施形態に係るスロットマシン1の遊技は、通常区間と有利区間を有する。
これらの区間は、遊技状態(ステージ)によって区分される。なお、各ステージの詳細な説明は、後述する。
通常区間は、初期ステージに滞在中の遊技区間である。
有利区間は、通常区間から他の遊技状態(ステージ)に移行後、再度、通常区間に移行するまで継続して滞在可能な区間であり、初期ステージ以外のステージに滞在中の遊技区間である。
通常区間から有利区間への移行条件は、通常区間において、3ベットゲーム中に「ハズレ」以外の当選役に当選したことであり、当選ゲームの第3リール停止操作後に、通常区間から有利区間に移行する。
すなわち、初期ステージ滞在中に「ハズレ」に当選した場合には、通常区間を維持し、一方、「ハズレ」以外の当選役に当選した場合には、通常区間から有利区間へ移行するようになっている。
なお、これに限らず、通常区間から有利区間への移行は、例えば、所定の当選役に対応する図柄の組合せの停止表示、又は、所定の当選役に対応しない図柄の組合せの停止表示(例えば、ハズレ目又はベルこぼし目)等によって、移行するようにしてもよい。
有利区間から通常区間への移行条件は、各ステージにおける遊技結果により初期ステージへ移行することで、有利区間が終了して通常区間に移行する。
また、これとは別に、有利区間リミッタに到達した場合に、有利区間が終了して通常区間に移行する。
有利区間リミッタとは、「有利区間中のゲーム回数が、上限回数(リミッタ)に到達したこと」、又は、「有利区間中の獲得枚数(差枚数)が、上限枚数(リミッタ)に到達したこと」の何れかの条件を満たすことである。
なお、上記の有利区間の終了条件は、一例であり、例えば、「少なくとも1回の押し順ベルの報知がされたこと」、「ボーナス役に対応した図柄の組合せが停止表示されたこと」等を含めてもよい。
また、有利区間中は、基本的に、有利区間ランプ13が点灯される。
なお、興趣の低下を防止するために、実際にメダルの増加が見込める状態中のみ点灯させるようにしてもよい。例えば、通常遊技状態中は、有利区間ランプ13を点灯しないようにしてもよい。
(遊技に関するカウンタ)
有利区間に滞在中は、主制御部10は、有利区間中のゲーム回数と、有利区間中に獲得したメダル枚数を計数し、以下に示すカウンタ情報としてRAMに記憶する。
・カウンタA1…有利区間中のゲーム回数の計数値
・カウンタB1…有利区間中の獲得枚数(差枚数)の計数値
・カウンタA2…有利区間中の3ベットゲームでのゲーム回数の計数値
カウンタA1、B1は、有利区間リミッタ(有利区間における上限遊技回数)に関するカウンタである。
主制御部10は、カウンタA1の示す値が「1500」に到達、又は、カウンタB1の示す値が「2400」に到達した場合に、有利区間を強制的に終了する。
また、カウンタA2、B1は、エンディングリミッタ(有利区間におけるエンディングまでの上限遊技回数)に関するカウンタである。
主制御部10は、カウンタA2の示す値が「1425」に到達した場合、又はカウンタB1の示す値が「2075」に到達した場合に、後述する「エンディング」に強制的に移行させる。
なお、カウンタA1、B1、A2の値は、有利区間が終了した場合(各ステージにおける遊技結果により初期ステージへ移行する場合、有利区間リミッタに到達した場合)に消去される(初期化される)。
(各遊技状態(ステージ)の詳細)
次に、図9を参照して、本実施形態に係るスロットマシン1の各遊技状態と、各遊技状態の遷移及び各遊技状態に基づくゲーム性について説明する。
なお、主制御部10は、通常区間及び有利区間の移行制御と、RT0~4間の移行制御と、図9に示す各遊技状態(ステージ)間の移行制御とを、独立して行うことができる。ただし、前述したように、本実施形態の遊技は、基本的に、RT2で行われるため、各遊技状態(ステージ)の遊技は、基本的に、RT2に滞在した状態で行われる。
図9に示すように、本実施形態のスロットマシン1は、遊技状態として、通常遊技状態、擬似ボーナス準備ステージ、擬似ボーナス、移行先決定ステージ、チャンスゾーン(以下、CZ)、特定遊技状態を有している。
通常遊技状態は、さらに、初期ステージ、通常ステージ、スコア特化ステージ及び前兆ステージに分けられる。
特定遊技状態は、さらに、上乗せ特化ステージ、ラッシュステージ、エピソードステージ、エンディング準備ステージ、エンディングチャレンジ及びエンディングに分けられる。
通常遊技状態は、非AT状態に制御され、遊技を続けることで、遊技者の手持ちのメダルが漸次減少し、遊技者にとって不利な遊技状態である。一方、特定遊技状態は、AT状態に制御され、遊技を続けることで、メダルが増加しやすく、遊技者にとって有利である。
そのため、遊技者は、通常遊技状態から特定遊技状態への移行を目指し、また、特定遊技状態に長く滞在することを目指して遊技を行うことになる。
(通常遊技状態)
通常遊技状態から特定遊技状態への遷移は複数あるが、基本的な遷移としては、通常遊技状態から擬似ボーナスに移行し、その後、擬似ボーナスから移行先決定ステージを介してCZに移行し、CZから特定遊技状態に移行することである。
また、通常遊技状態で、後述するバグモードに移行すると、特定遊技状態への移行が確定する。
そのため、通常遊技状態に滞在中は、遊技者は、まず、擬似ボーナス又はバグモードへ移行することを期待して遊技することになる。
(初期ステージ)
初期ステージは、スロットマシン1のシステムリセット時、設定値が変更(設定値の打ち直しも含む)された場合又は有利区間が終了した場合に滞在する。
例えば、移行先決定ステージ、ラッシュステージ、エンディングチャレンジ及びエンディングの終了後や、有利区間リミッタに到達した場合に突入する。
初期ステージにおいて、内部抽選処理により「ハズレ」以外の当選役に当選した場合には、主制御部10は、初期ステージから通常ステージへ移行するように制御する(図9の矢印A)。
すなわち、初期ステージの滞在期間は極めて短く、通常遊技状態に滞在中は、ほぼ初期ステージ以外に滞在することになる。
また、初期ステージは、他の遊技状態(ステージ)と外見上識別できないようにしてもよい。例えば、表示器8に表示される表示画面において、初期ステージと通常ステージでは同じ背景画像としてもよい。
このように、初期ステージと通常ステージの表示画面を共通化することで、通常区間から有利区間へ移行したことを、認識し難くすることができ、有利区間の切れ目を分かりづらくし、遊技者が遊技を止めてしまうことを防止することができる。
なお、これに限らず、初期ステージと他の遊技状態(ステージ)を、外見上識別可能にしてもよい。
次に、初期ステージ滞在中に実行される各種処理について説明する。
初期ステージでは、以下に示す各種処理が実行される。
・スコアモード抽選
・スコアレベル抽選
・アイテムB獲得レベル抽選
・エピソードパターン抽選
・上乗せ特化ステージ天井ゲーム数抽選
・アイテムA初期値抽選
・スコアモード抽選
初期ステージでは、擬似ボーナスへの移行抽選に影響を与える「スコアモード」を決定するためのスコアモード抽選が実行される。
本実施形態に係るスロットマシン1は、通常遊技状態において「スコア」を貯めることで、擬似ボーナスへの移行契機とすることができるゲーム性を有している。
スコアは、初期ステージ中の「ハズレ」以外の当選を契機に、又は、通常ステージ中のリプレイ役又はベル役の入賞を契機に、遊技者に所定数が付与される(図22参照)。
そして、遊技の進行により貯めたスコアが、規定値(例えば、200)に到達した場合には、擬似ボーナスへの移行抽選が実行されるようになっている(図23参照)。
また、擬似ボーナスへの移行抽選に当選し、擬似ボーナスへ移行したタイミングでスコアが初期値(0)にセットされる。なお、これに限らず、擬似ボーナスへの移行抽選に当選したタイミングや、有利区間が終了したタイミングでスコアを初期化してもよい。
スコアモードは、スコアが規定値に到達した場合の擬似ボーナス移行抽選の当選期待度に紐付けられており、当該抽選の当選し易さを示している。
具体的には、主制御部10は、初期ステージにおいて「ハズレ」以外の当選役に当選したことを契機に、すなわち、有利区間当選役に当選した場合(以下同様)には、図10に示す「スコアモード抽選テーブル」を参照することで、スコアモードを抽選により決定し、その結果を主制御部10のRAMに記憶する。
「スコアモード」は、例えば4段階(モード0~モード3)で設定され、現在スロットマシン1に設定されている設定値に基づいて決定される。例えば、「モード3」は、設定6の場合に選択され易く、「モード0」は、奇数設定(設定1、設定3、設定5)の場合に選択され易く、「モード1」は、偶数設定(設定2、設定4、設定6)の場合に選択され易くなっている。
なお、スコアモードは、4段階に限らず、3段階以下または5段階以上でもよい。
例えば、「モード0」が決定された場合には、図11に示すように、スコアが規定値(200)に到達すると、抽選パターンとしてパターン0(Pt0)が選択される。「Pt0」が選択された場合には、擬似ボーナスには当選しないものの、後述するスコア特化モードへの移行が確定する(図23、24参照)。
また、「モード3」が決定された場合には、スコアが規定値(200)に到達すると、パターン2(Pt2)が選択される。「Pt2」が設定された場合には、擬似ボーナスへの移行が確定するようになっている(図23参照)。
また、「モード1」が決定された場合には、スコアが規定値(600)に到達すると、パターン1(Pt1)が選択される。「Pt1」が設定された場合には、擬似ボーナスに当選する可能性があるものの、スコア特化モードへは移行しない確率が高くなる(図23、24参照)。
また、スコアが規定値(2000)に到達した場合には、スコアモードの値にかかわらず、「Pt2」が選択されるようになっている。
・スコアレベル抽選
初期ステージでは、遊技の進行に応じてスコアの貯まり易さを示す「スコアレベル」を決定するためのスコアレベル抽選が実行される。
具体的には、主制御部10は、「ハズレ」以外の当選役に当選したことを契機に、図12に示す「スコアレベル抽選テーブル」を参照することで、設定されているスコアモードに応じてスコアレベルを抽選により決定し、その結果を主制御部10のRAMに記憶する。
「スコアレベル」は、例えば2段階(レベルL、レベルH)で設定され、レベルLよりもレベルHの方が、スコアが貯まり易いようになっている(図22参照)。
例えば、スコアモードとして「モード0」、「モード1」、「モード3」の何れかが決定されている場合には、図12に示すように、229/255の確率でレベルLが選択され、26/255の確率でレベルHが選択され、「モード2」が決定されている場合には、レベルHが確定する(255/255)ように設定されている。
・アイテムB獲得レベル抽選
初期ステージでは、「アイテムB獲得レベル」を決定するためのアイテムB獲得レベル抽選が実行される。
アイテムB獲得レベルは、次回移行する特定遊技状態(上乗せ特化ステージ)において参照される「アイテムB」の決定に影響を与えるパラメータである。
詳細は後述するが、上乗せ特化ステージでは、アイテムBの種類に応じて、特定遊技状態の滞在期間を延長可能な上乗せ抽選が行われるようになっている。
アイテムBには、例えば、6種類(ポーン、ナイト、ビショップ、ルーク、クイーン、キング)が設けられている。なお、アイテムBは、これに限らず、5種類以下、又は、7種類以上としてもよい。
具体的には、主制御部10は、初期ステージにおいて「ハズレ」以外の当選役に当選したことを契機に、図13に示す「アイテムB獲得レベル抽選テーブル」を参照することで、現在スロットマシン1に設定されている設定値に基づいて、アイテムB獲得レベルを抽選により決定し、その結果を主制御部10のRAMに記憶する。
アイテムB獲得レベルは、例えば6段階(レベル0~レベル5)で設定されており、設定値が高いほど、高いレベルが決定され易いように設定されている。
そして、高いレベルのアイテムB獲得レベルが決定されている方が、上乗せ期待度の高いアイテムBが決定されるようになっている(図45参照)。
このように初期ステージにおいて、アイテムB獲得レベルを決定するので、上乗せ特化ステージに移行する前に、次回移行する上乗せ特化ステージでは、どのアイテムB獲得レベルが決定されているかを報知することができる。
例えば、アイテムB獲得レベルが、最も高いレベル5に決定された場合には、特殊ステージに移行させて、アイテムB獲得レベルがレベル5である旨を示唆することで、遊技者が遊技を止めてしまうことを防止することができる。なお、レベル5だけでなく、その他のレベルを示唆するようにしてもよい。
また、アイテムB獲得レベルの示唆は、特殊ステージに限らず、通常ステージ中に実行される演出で示唆するようにしてもよい。
・エピソードパターン抽選
初期ステージでは、エピソードステージの実行間隔が規定された「エピソードパターン」を決定するためのエピソードパターン抽選が実行される。
詳細は後述するが、エピソードステージは、ラッシュステージ滞在中に規定ゲーム数が経過することで突入し、エピソードパターンは、そのエピソードステージへの突入タイミング(規定ゲーム数)を設定するものである。
主制御部10は、初期ステージにおいて「ハズレ」以外の当選役に当選したことを契機に、図14に示す「エピソードパターン抽選テーブル」を参照することで、現在スロットマシン1に設定されている設定値に応じてエピソードパターンを抽選により決定し、その結果を主制御部10のRAMに記憶する。
エピソードパターンは、例えば7種類(エピソードパターン1~エピソードパターン7)設けられており、各パターンで、エピソードステージへの突入タイミングが異なるように規定されている。
例えば、エピソードパターン1が決定された場合には、図15に示すように、初回のエピソードステージは25ゲームで突入し、2回目は200ゲームで突入し、3回目は25ゲームで突入し、4回目は50ゲームで突入し、5回目は100ゲームで突入し、6回目は200ゲームで突入するように設定されている。
なお、図15に示す各エピソードパターンは、600ゲームの間にエピソードステージへ6回突入するように設定されているが、これに限らず、エピソードパターンごとに、ゲーム数や突入回数を異ならせてもよい(例えば、600ゲームの間に4回突入、400ゲームの間に7回突入等)。
このように、エピソードステージへの突入タイミングを不定にすることができるため、エピソードステージへの突入タイミングに意外性を持たせ、興趣を向上させることができる。
・上乗せ特化ステージ天井ゲーム数抽選
初期ステージでは、ラッシュステージ滞在中に、次回、上乗せ特化ステージに移行するまでの上限ゲーム回数(天井ゲーム数)を決定するための上乗せ特化ステージ天井ゲーム数抽選が実行される。
具体的には、主制御部10は、「ハズレ」以外の当選役に当選したことを契機に、図16に示す「上乗せ特化ステージ天井ゲーム数抽選テーブル」を参照することで、上乗せ特化ステージ天井ゲーム数を抽選により決定し、その結果を主制御部10のRAMに記憶する。
上乗せ特化ステージ天井ゲーム数は、ラッシュステージ滞在中に3ベットゲームが実行されることで1減算され、「0」に到達した場合、強制的に上乗せ特化ステージに移行するようになっている。
なお、図16に示す「上乗せ特化ステージ天井ゲーム数抽選テーブル」は、全ての設定値で共通と想定しているが、これに限らず、高設定の方が、少ない天井ゲーム数が決定されるように設定してもよく、その結果、高設定の方が上乗せ特化ステージに再突入する確率を高くしてもよい。
また、他の契機(ラッシュステージやエピソードステージ中にアイテムAを規定数(8個)獲得した場合など)で上乗せ特化ステージに移行した場合には、上乗せ特化ステージ天井ゲーム数を再度決定することが好ましい。
・アイテムA初期値抽選
初期ステージでは、「アイテムA」の初期値を決定するアイテムA初期値抽選が実行される。
詳細は後述するが、アイテムAは、ラッシュステージ及びエピソードステージ滞在中に獲得(上乗せ)が可能であり(図49、51参照)、アイテムAの獲得数が上限数(8個)に到達した場合には、上乗せ特化ステージへの移行が確定する。
すなわち、遊技の進行によってアイテムAを多く獲得することで、特定遊技状態の滞在期間を延長することができる。
このようなアイテムAの初期獲得数を、初期ステージにおいて決定するようになっている。
具体的には、主制御部10は、「ハズレ」以外の当選役に当選したことを契機に、図17に示す「アイテムA初期値抽選テーブル」を参照することで、アイテムAの初期値を抽選により決定し、その結果を主制御部10のRAMに記憶する。
例えば、図17に示すように、101/255の確率で「0個」が選択され、77/255の確率で「1個」が選択され、51/255の確率で「4個」が選択されるように設定されている。
(通常ステージ)
通常ステージに滞在中は、例えば、図55に示すような演出画面が表示器8に表示される。
画面上部には、スコアカウンタ81、周期カウンタ82、レベルアイコン83等が表示される。
スコアカウンタ81には、現在のスコアの値が表示される。
スコアカウンタ81は、主制御部10のRAMに記憶されているスコアの値の5倍の数値が表示されるようになっている。そのため、見た目上、スコアカウンタ81の値が「1000」貯まるごとに、擬似ボーナスへの移行抽選が実行され、さらに「10000」貯まることで擬似ボーナスへの移行が確定する。
周期カウンタ82は、スコアカウンタ81が「1000」に到達するごとに1加算される。すなわち、周期カウンタ82が、初期値である「0」から「10」に到達すると(スコアが「10000」に到達すると)擬似ボーナスへの移行が確定することになる。
レベルアイコン83は、現在の移行先抽選レベルを示しており、各レベルに対応した色で表示される。
移行先抽選レベルは、擬似ボーナス終了後の移行先を決定する際に参照されるパラメータであり、高いレベルが決定されている方が、擬似ボーナス終了後、遊技者に有利なステージが決定されるようになっている(図35、36参照)。
通常ステージは、擬似ボーナスに当選し難い低確率状態(以下、低確ともいう)と、低確率状態よりも擬似ボーナスに当選し易い高確率状態(以下、高確ともいう)とを有する。
また、通常ステージでは、低確率状態と高確率状態の違いを、遊技者に対して識別可能に報知する。例えば、表示器8の背景画像により報知し、低確率状態中は「昼」の背景画像、高確率状態中は「夕方」の背景画像又は「夜」の背景画像を表示する。なお、この表示態様は一例であり、報知態様がそれぞれのステージに関連付けてあれば、任意の報知態様を採用することができる。
次に、通常ステージ滞在中に実行される各種処理について説明する。
通常ステージ滞在中は、以下に示す各種処理が実行される。
・高確移行抽選
・高確終了抽選
・擬似ボーナス移行抽選(レア役当選時)
・スコア獲得抽選
・擬似ボーナス移行抽選(規定スコア到達時)
・スコア特化モード移行抽選(規定スコア到達時)
・移行先抽選レベル昇格抽選(規定スコア到達時)
・スコア特化モード移行抽選
・スコア特化モード終了抽選
・スコア特化ステージ移行抽選(スコア特化モード)
・高確移行抽選
通常ステージでは、擬似ボーナスの抽選状態を低確率状態から高確率状態へ移行させるか否かを決定する高確移行抽選が実行される。
具体的には、主制御部10は、「弱チェリー」の当選を契機に、図18に示す「高確移行抽選テーブル」を参照することで、高確率状態への移行を抽選により決定し、その結果を主制御部10のRAMに記憶する。
例えば、「弱チェリー」当選時の192/255の確率で当選し、そのうち、128/255の確率で高確滞在ゲーム数として10ゲームが選択され、64/255の確率で高確滞在ゲーム数として20ゲームが選択されるように設定されている。
なお、「弱チェリー」以外の他の当選役でも高確移行抽選を行うようにしてもよい。
また、高確移行抽選は、初期ステージ滞在中において、「ハズレ」以外の当選役に当選(有利区間当選役に当選)した場合にも、実行されるようになっている。
・高確終了抽選
通常ステージでは、高確率状態中に、高確率状態を終了するか否かを決定する高確終了抽選が実行される。
高確率状態中は、高確移行抽選において決定された高確滞在ゲーム数が、毎ゲーム、1減算され、高確滞在ゲーム数が「1」に到達すると、主制御部10は、図19に示す「高確終了抽選テーブル」を参照することで、高確率状態を終了するか否かを決定する。
例えば、図19に示すように、通常役(「ハズレ」を含むレア役以外の当選役)に当選した場合には、64/255の確率で当選し、レア役に当選した場合には、当選が確定(255/255)するように設定されている。当該抽選に当選した場合には、高確滞在ゲーム数が維持されて高確率状態が継続し、非当選の場合には、高確滞在ゲーム数が1減算されて「0」となり、低確率状態へ移行する。なお、これに限らず、当該抽選に当選した場合に、低確率状態へ移行するようにしてもよい。
・擬似ボーナス移行抽選(レア役当選時)
通常ステージでは、レア役の当選を契機に、擬似ボーナスへの移行抽選が実行される。
具体的には、主制御部10は、低確率状態に滞在している場合には、図20に示す「擬似ボーナス移行抽選テーブル(低確時)」を参照することで、擬似ボーナスへの移行を抽選により決定し、その結果を主制御部10のRAMに記憶する。
例えば、「弱チェリー」当選時の1/255の確率で当選し、「弱チャンス」当選時の26/255の確率で当選し、「強チェリー」当選時の51/255の確率で当選し、「スイカ」当選時の1/255の確率で当選し、「強チャンス」当選時の51/255の確率で当選するように設定されている。
また、擬似ボーナス移行抽選では、「フェイク」に当選することもある。
例えば、「弱チェリー」当選時の1/255の確率で当選し、「弱チャンス」当選時の229/255の確率で当選し、「強チェリー」当選時の204/255の確率で当選し、「スイカ」当選時の1/255の確率で当選し、「強チャンス」当選時の204/255の確率で当選するように設定されている。
フェイクに当選した場合には、擬似ボーナスに当選しているかのような、遊技者の期待感を引き付ける演出が実行されるようになっている。
また、主制御部10は、高確率状態に滞在している場合には、図21に示す「擬似ボーナス移行抽選テーブル(高確時)」を参照することで、擬似ボーナスへの移行を抽選により決定し、その結果を主制御部10のRAMに記憶する。
例えば、「弱チェリー」当選時の26/255の確率で当選し、「弱チャンス」当選時の51/255の確率で当選し、「強チェリー」当選時の128/255の確率で当選し、「スイカ」当選時の26/255の確率で当選し、「強チャンス」当選時の128/255の確率で当選するように設定されている。
また、「弱チェリー」当選時の26/255の確率でフェイクに当選し、「弱チャンス」当選時の204/255の確率でフェイクに当選し、「強チェリー」当選時の127/255の確率でフェイクに当選し、「スイカ」当選時の26/255の確率でフェイクに当選し、「強チャンス」当選時の127/255の確率でフェイクに当選するように設定されている。
また、初期ステージにおいて、「ハズレ」以外の当選役に当選した場合においても、図21に示す「擬似ボーナス移行抽選テーブル(高確時)」を参照することで、擬似ボーナスへの移行抽選が実行されるようになっている。
擬似ボーナス移行抽選(レア役当選時)において、擬似ボーナスに当選した場合、又は、フェイクに当選した場合には、主制御部10は、前兆ステージへ移行するように制御する(図9の矢印B)。
この場合、前兆ステージでは、所定ゲーム数に亘って前兆演出(前兆A)が実行され、前兆演出の最終ゲームで、擬似ボーナスに当選したか否かの結果が報知される。
前兆Aでは、擬似ボーナスに当選した場合とフェイクに当選した場合の双方において、基本的には演出内容は同様に設定されており、最終的に報知する内容を異ならせることで、遊技者の期待感を最後まで引き付けることができるようになっている。
・スコア獲得抽選
通常ステージでは、リプレイ役又はベル役の入賞を契機に、スコアの獲得抽選が実行される。
具体的には、主制御部10は、図22に示す「スコア獲得抽選テーブル(通常ステージ)」を参照することで、現在のスコアレベル(レベルL又はレベルH)に基づいて、獲得するスコアを抽選により決定し、その結果を主制御部10のRAMに記憶する。
図22に示すように、レベルLが決定されているよりもレベルHが決定されている方が、大きいスコアが選択され易いようになっている。
なお、リプレイ役又はベル役の入賞に限らず、他の当選役が入賞又は当選した場合に、スコアの獲得抽選を行うようにしてもよい。
・擬似ボーナス移行抽選(規定スコア到達時)
通常ステージでは、遊技の進行により獲得したスコアが規定値(200)に到達(スコアカウンタ81が「1000」に到達)した場合には、擬似ボーナスへの移行抽選が実行される。
具体的には、主制御部10は、図23に示す「擬似ボーナス移行抽選テーブル(規定スコア到達時)」を参照することで、抽選パターンに基づいて、擬似ボーナスへの移行抽選を行う。
例えば、図23に示すように、現在の抽選パターンが「Pt0」の場合には、フェイクの当選が確定し、「Pt1」の場合には、204/255の確率でフェイクに当選し、51/255の確率で擬似ボーナスに当選し、「Pt2」の場合には、擬似ボーナスの当選が確定するように設定されている。
当該抽選において、擬似ボーナスに当選した場合、又は、フェイクに当選した場合には、主制御部10は、遊技状態を前兆ステージへ移行するように制御する(図9の矢印B)。
この場合、前兆ステージでは、所定ゲーム数に亘って前兆演出(前兆B)が実行され、前兆演出の最終ゲームで、擬似ボーナスに当選したか否かの結果が報知される。
・スコア特化モード移行抽選(規定スコア到達時)
通常ステージでは、獲得したスコアが規定値(200)に到達した場合には、「スコア特化モード」への移行抽選が実行される。
スコア特化モードは、スコアを大量に獲得可能なスコア特化ステージへの移行抽選が行われるモードである。
スコア特化モードには、例えば3種類(ショート、ミドル、ロング)が設定されており、ロング、ミドル、ショートの順に、スコア特化ステージに長期間滞在できる期待度が高くなるように設定されている(図28参照)。
主制御部10は、図24に示す「スコア特化モード移行抽選テーブル(規定スコア到達時)」を参照することで、スコア特化モードへの移行を抽選により決定し、その結果を主制御部10のRAMに記憶する。
例えば、図24に示すように、現在の抽選パターンが「Pt0」の場合には、スコア特化モード(ショート又はミドル)の当選が確定し、「Pt1」の場合には、13/255の確率でショートに当選し、「Pt2」の場合には、非当選が確定するように設定されている。
なお、既に、スコア特化モードに滞在している場合には、当該抽選において現在のモードよりも高いモードが決定された場合にのみ、その決定されたスコア特化モードに移行する(書き換える)ようになっている。
・移行先抽選レベル昇格抽選(規定スコア到達時)
通常ステージでは、スコアが規定値(200)に到達するごとに、移行先抽選レベルの昇格抽選が実行される。
具体的には、主制御部10は、図25に示す「移行先抽選レベル昇格抽選テーブル(規定スコア到達時)」を参照することで、現在の周期カウンタの値に基づいて、移行先抽選レベルを昇格させるか否かを決定する。
例えば、図25に示すように、周期カウンタが「5」の場合には、昇格が確定(255/255)し、「5」以外の周期カウンタの場合には、13/255の確率で昇格抽選に当選するように設定されている。
当該抽選に当選した場合には、現在の移行先抽選レベルが1加算される。
なお、周期カウンタが「5」以外の場合には、当選確率を同一としているが、これに限らず、一部又は全部の周期カウンタにおいて当選確率が異なるようにしてもよい。
また、昇格抽選に当選した場合に加算される数値は、「1」に限らず、2以上としてもよい。
・スコア特化モード移行抽選
通常ステージでは、スコア特化モードへ移行させるか否かを決定するスコア特化モード移行抽選が実行される。
具体的には、主制御部10は、「スイカ」に当選したことを契機に、図26に示す「スコア特化モード移行抽選テーブル(スイカ)」を参照することで、現在スロットマシン1に設定されている設定値に基づいて、スコア特化モードへの移行抽選を行う。
例えば、図26に示すように、設定されている設定値が高いほうが、スコア特化モードに当選し易いようになっている。
また、主制御部10は、「1枚役」に入賞したことを契機に、図27に示す「スコア特化モード移行抽選テーブル(1枚役)」を参照することで、1枚役の連続入賞回数に基づいて、スコア特化モードへの移行を抽選により決定する。
例えば、図27に示すように、1枚役の連続入賞回数が15~19回の場合には、128/255の確率で当選し、そのうち、102/255の確率でスコア特化モードとして「ミドル」が選択され、26/255の確率でスコア特化モードとして「ロング」が選択されるように設定されている。
また、1枚役の連続入賞回数が20回以上の場合には、当選が確定し、そのうち、191/255の確率でスコア特化モードとして「ミドル」が選択され、64/255の確率でスコア特化モードとして「ロング」が選択されるように設定されている。
すなわち、今回ゲームにおいて1枚役に入賞した際に、今回ゲームまでの1枚役の連続入賞回数が多いほど、スコア特化モードの当選期待度が高くなる。
なお、既に、スコア特化モードに滞在している場合には、当該抽選において現在のモードよりも高いモードが決定された場合にのみ、その決定されたスコア特化モードに移行する(書き換える)ようになっている。
ここで、1枚役の入賞とは、「1枚役1~3」の入賞と「押し順ベル1~6」の当選時に、ベルこぼし目が停止した場合の双方を含むことを想定しているが、これに限らず、これらのうち一方のみとしてもよい。
また、1枚役の入賞に限らず、他の当選役が連続して入賞又は当選した場合に、スコア特化モードへの移行抽選を行うようにしてもよい。
また、1枚役が入賞した全てのゲームで、スコア特化モードへの移行抽選を行うことに限らず、1枚役の連続入賞が途切れたゲームで、スコア特化モードへの移行抽選を行うようにしてもよい。
また、スコア特化モード移行抽選は、初期ステージにおいて、「スイカ」又は「1枚役」に当選(有利区間当選役に当選)した場合においても、実行されるようになっている。
・スコア特化モード終了抽選
スコア特化モード中は、毎ゲーム、スコア特化モードを継続するか否かを決定するスコア特化モード終了抽選が実行される。
具体的には、主制御部10は、図28に示す「スコア特化モード終了抽選テーブル」を参照することで、その時点のスコア特化モードの種類に基づいて、スコア特化モードを終了するか否かを決定する。
例えば、図28に示すように、ロング>ミドル>ショートの関係性に基づいて、非当選(継続)する確率が高くなるように設定されており、当選(終了)が選択されるまでスコア特化モードに滞在することになる。
なお、当選(終了)が選択された場合、直ちにスコア特化モードを終了させずに、1ランク下のモードに移行し、「ショート」滞在中に当該抽選に当選した場合に、初めてスコア特化モードが終了するようにしてもよい。
・スコア特化ステージ移行抽選
スコア特化モード中は、スコア特化ステージへの移行抽選が実行される。
具体的には、主制御部10は、図29に示す「スコア特化ステージ移行抽選テーブル」を参照することで、スコア特化ステージへの移行を抽選により決定する。
例えば、図29に示すように、「スイカ」役以外の当選役に当選した場合には、26/255の確率で当選し、「スイカ」に当選した場合には、当選が確定するように設定されている。
なお、「スイカ」以外の当選役に当選した場合には、当該抽選の当選確率を異ならせてもよく、例えば、レア役とレア役以外で当選確率を異ならせてもよい。
スコア特化ステージ移行抽選において当選した場合には、主制御部10は、遊技状態をスコア特化ステージへ移行するように制御する(図9の矢印D)。
(スコア特化ステージ)
スコア特化ステージは、1セット5ゲームで構成され、スコアの大量獲得が可能なステージである。なお、1セット5ゲームに限らず、任意のゲーム数としてもよい。
スコア特化ステージでは、毎ゲーム、スコアの獲得抽選が実行される。
具体的には、主制御部10は、図30に示す「スコア獲得抽選テーブル(スコア特化ステージ)」を参照することで、今回ゲームの当選役に基づいて、獲得するスコアを抽選により決定し、その結果を主制御部10のRAMに記憶する。
例えば、図30に示すように、全ての当選役において、必ずスコアが獲得可能に設定されており、非レア役に当選した場合よりもレア役に当選した方が、大きいスコアが選択され易いように設定されている。なお、これに限らず、一部の当選役に当選した場合には、スコアが獲得されないようにしてもよい。
スコア特化ステージ滞在中は、表示器8において、例えば、スコアカウンタ81、周期カウンタ82及びレベルアイコン83が表示され、画面中央に、今回ゲームにおいて獲得したスコアが表示される。
なお、スコア特化ステージ開始時において、スコアカウンタ81、周期カウンタ82及びレベルアイコン83には、直前の通常ステージ終了時に表示されていた情報が引き継いで表示される。
そして、スコア特化ステージ滞在中に、獲得したスコアが規定数(200)に到達(スコアカウンタ81が「1000」に到達)した場合には、主制御部10は、前述した擬似ボーナス移行抽選(規定スコア到達時)を、スコア特化ステージ終了後の次ゲームで実行するようになっている。
また、このとき、スコアが規定数(2000)に到達(スコアカウンタ81が「10000」に到達)している場合には、後述するCZ3への移行が確定するため、その後、特定遊技状態へ移行する。
なお、スコア特化ステージでは、レア役の当選を契機に、前述した擬似ボーナス移行抽選(レア役当選時)を実行してもよい。
また、スコア特化ステージでは、最終ゲーム(5ゲーム目)に、スコア特化ステージを継続するか否かを決定するスコア特化ステージ継続抽選が実行される。
具体的には、主制御部10は、図31に示す「スコア特化ステージ終了抽選テーブル」を参照することで、スコア特化ステージを継続するか否かを決定する。
例えば、図31に示すように、26/255の確率で当選(継続)し、229/255の確率で非当選(終了)するように設定されている。当該抽選に当選した場合には、スコア特化ステージが1セット継続し、非当選の場合には、主制御部10は,通常ステージへ移行するように制御する(図9の矢印E)。
なお、継続抽選の契機は、最終ゲーム(5ゲーム目)に限らず、ゲーム開始時又はゲーム中でもよい。また、継続抽選に当選した場合には、1セットに限らず、2以上のセットが付与されるようにしてもよい。
(前兆ステージ)
前兆ステージは、前兆A、前兆B、前兆Cを有している。
前兆Aは、前述した擬似ボーナス移行抽選(レア役当選時)において、擬似ボーナスに当選した場合、又は、フェイクに当選した場合に突入する。
前兆Bは、前述した擬似ボーナス移行抽選(規定スコア到達時)において、擬似ボーナスに当選した場合、又は、フェイクに当選した場合に突入する。
前兆Cは、通常遊技状態において、バグモードへの移行抽選に当選した場合、又は、バグモードへの移行抽選においてフェイク(以下、バグフェイク)に当選した場合に突入する。なお、バグモード及び前兆Cの詳細については、後述する。
各前兆において、擬似ボーナス又はバグモードに当選していない場合には、主制御部10は、各前兆の終了後、通常ステージへ移行するように制御する(図9の矢印C)。
各前兆では、表示器8において所定ゲーム数の間、前兆演出が実行される。
前兆A及び前兆Bでは、最終的に擬似ボーナスに移行するか否かを報知する前兆演出が実行される。
擬似ボーナスに当選している場合の前兆演出(以下、本前兆ともいう)とフェイクに当選している場合の前兆演出(以下、フェイク前兆ともいう)は、基本的には画像演出は同様の演出からなり、最終的に報知する内容を異ならせることで、遊技者の期待感を最後まで引き付けることができるようになっている。
また、前兆A及び前兆Bにおいてフェイク前兆が実行されている場合、又は、前兆Cにおいてバグフェイク前兆が実行されている場合には、その前兆演出の最終ゲームでスコア獲得抽選が実行される。
具体的には、主制御部10は、図32に示す「スコア獲得抽選テーブル(フェイク前兆)」を参照することで、獲得するスコアを抽選により決定し、その結果を主制御部10のRAMに記憶する。
例えば、図32に示すように、191/255の確率で当選し、そのうち、例えば、102/255の確率でスコア「10」が選択され、4/255の確率でスコア「200」が選択されるように設定されている。
前兆A及び前兆Bにおいてフェイクに当選している場合には、擬似ボーナスに移行しないため、遊技者に対してフェイク前兆の終了後に喪失感を与えてしまうが、このように、フェイク前兆終了時にスコアが獲得可能であるため、遊技者の喪失感を低減させることができる。
また、前兆A及び前兆Bにおいて、本前兆が実行されている場合には、移行先抽選レベルの昇格抽選が実行される。
具体的には、主制御部10は、図33に示す「移行先抽選レベル昇格抽選テーブル(本前兆)」を参照することで、レア役の当選を契機に、移行先抽選レベルを昇格させるか否かを決定する。
例えば、図33に示すように、「弱チェリー」当選時の3/255の確率で当選し、「弱チャンス」当選時の13/255の確率で当選し、「強チェリー」当選時の26/255の確率で当選し、「スイカ」当選時の3/255の確率で当選し、「強チャンス」当選時の26/255の確率で当選するように設定されている。
当該抽選に当選した場合には、現在の移行先抽選レベルに1加算される。
なお、本前兆中のみならず、前兆ステージ終了後、他の遊技状態(例えば、擬似ボーナス準備ステージなど)へ移行したときに、移行先抽選レベルの昇格抽選を実行してもよい。
(擬似ボーナス準備ステージ)
擬似ボーナス準備ステージは、通常遊技状態において、擬似ボーナスに当選後、前兆ステージを介して突入する(図9の矢印F)。
擬似ボーナス準備ステージは、「1枚役1~3」に入賞するまで継続し、「1枚役1~3」に入賞した場合には、主制御部10は、擬似ボーナスへ移行するように制御する(図9の矢印H)。
また、擬似ボーナス準備ステージにおいて、「1枚役1~3」に当選した場合には、当選ゲームのスタートレバー3の操作に基づいて、「BAR」図柄の停止操作を促す画像の表示(例えば、「BARを狙え!」)と、逆押しを促す押し順ナビが表示されて、擬似ボーナスへの移行タイミングを遊技者に促すようになっている。
なお、擬似ボーナス準備ステージの終了契機となる「1枚役1~3に入賞する」とは、「1枚役1~3の何れかが当選した際に停止表示され得る、1枚の払出しが発生する図柄の組合せが停止表示すること」を含んでいる。すなわち、「BAR」図柄が一直線に揃って停止表示する場合に限らず、他の図柄の組合せが停止表示した場合も擬似ボーナスへ移行する。
また、擬似ボーナス準備ステージは、一部AT状態に制御される。
「一部AT状態に制御される」とは、「押し順ベル1~6」に当選した場合に、押し順の報知を、基本的に、「報知」→「非報知」→「報知」→「非報知」・・の順に交互に行うことで、「押し順ベル」の押し順を一部報知することを示している。
このような押し順の報知制御を行うことで、遊技者に過度にメダルが払い出されることを防止することができ、遊技場と遊技者間の利益バランスが大きく崩れてしまうことを防止できる。
なお、押し順が「非報知」の状態で、偶然、遊技者が押し順ベルを入賞させてしまった場合には、次回の押し順の報知は、「非報知」を維持する(押し順ベルを取りこぼすまで「報知」されない)ように制御される。
なお、これに限らず、毎ゲーム、所定の確率(例えば、50%)に基づいて、押し順の「報知」を行うか否かの抽選を行ってもよい。
また、擬似ボーナス準備ステージでは、前述したスコア特化ステージと同様に、毎ゲーム、今回ゲームの当選役に基づいてスコアの獲得抽選が実行され(図30参照)、獲得したスコアが加算される。
そして、擬似ボーナス準備ステージ滞在中に、スコアが規定数(200)に到達した場合には、前述した移行先抽選レベル昇格抽選(規定スコア到達時)が実行される(図25参照)。
また、擬似ボーナス準備ステージ滞在中は、表示器8において、周期カウンタ82及びレベルアイコン83が表示される。擬似ボーナス準備ステージ開始時において、周期カウンタ82及びレベルアイコン83には、直前の通常ステージ終了時に表示されていた情報が引き継いで表示され、スコアの獲得状況に応じて、周期カウンタ82の加算や、レベルアイコン83の昇格演出が行われる。
(擬似ボーナス)
擬似ボーナスは、AT状態に制御され、メダルの増加が期待できる遊技状態である。
擬似ボーナスは、「押し順ベル1~6」が8回当選するまで継続し、「押し順ベル1~6」が8回当選すると、主制御部10は、移行先決定ステージへ移行するように制御する(図9の矢印I)。
擬似ボーナス中は、例えば、図56に示すような演出画面が表示器8に表示される。
画面上部には、残り押し順ベル当選回数84が表示され、画面左下には、移行先抽選レベル85が表示される。
残り押し順ベル当選回数84は、初期値は「8」であり、「押し順ベル1~6」が当選するごとに1減算される。
移行先抽選レベル85には、現在の移行先抽選レベル(例えば、Lv2等)が表示される。また、擬似ボーナス開始時には、移行先抽選レベル85には、直前の擬似ボーナス準備ステージ終了時に表示されていたレベルアイコン83の情報が引き継がれて表示される。
また、表示器8の画面枠部には、現在の移行先抽選レベルに対応した色が表示される。例えば、移行先抽選レベルが高くなるにつれて、例えば「白→青→緑→赤→虹」の順に枠部の表示色が変化するようになっている。
また、擬似ボーナスでは、移行先抽選レベルの昇格抽選が実行される。
具体的には、主制御部10は、図34に示す「移行先抽選レベル昇格抽選テーブル(擬似ボーナス)」を参照することで、今回ゲームの当選役に基づいて、現在の移行先抽選レベルを昇格させるか否かを決定し、その結果を主制御部10のRAMに記憶する。
例えば、図34に示すように、「共通ベル」<「押し順ベル」<「弱チェリー」、「弱チャンス」、「スイカ」<「強チェリー」<「強チャンス」の関係性に基づいて、当選期待度が高くなるように設定されている。また、「強チェリー」又は「強チャンス」に当選した場合には、当選が確定する。
当該抽選に当選した場合には、現在の移行先抽選レベルに1又は2加算される。なお、当選した場合に加算されるレベルを3以上としてもよい。
また、移行先抽選レベルが最大レベル(レベル5)に到達した場合には、所定の特典(擬似ボーナスへの移行確定、特定遊技状態への移行確定、バグモード確定、有利区間リミッタ到達まで特定遊技状態の滞在確定)を付与してもよい。
また、擬似ボーナスへの突入は、通常遊技状態において、スコアカウンタ81が「10000」に到達した場合や、レア役の当選を契機とする場合以外にも、カウンタA2の示す値が、「500ゲーム」(擬似ボーナス天井ゲーム数)に到達した場合には、擬似ボーナスへ移行するようになっている。
なお、擬似ボーナス天井ゲーム数は、これに限らず、任意に設定することができ、500ゲームよりも大きくてもよく、又は、500ゲームよりも小さくてもよい。また、高設定の方が、少ない擬似ボーナス天井ゲーム数が選択されるようにしてもよい。
(移行先決定ステージ)
移行先決定ステージは、擬似ボーナスの終了後に突入し、一部AT状態に制御される遊技状態である。
移行先決定ステージは、「押し順ベル1~6」の当選ゲームと、その次ゲームを消化するまで継続し、この2ゲームを消化すると、主制御部10は、他のステージへ移行するように制御する(図9の矢印J、矢印K、矢印L)。すなわち、移行先決定ステージは、最短で2ゲームで終了することになる。
そして、この2ゲームの間に、移行先決定ステージ終了後の移行先を決定する移行先決定抽選が実行される。
移行先として、CZ(CZ1~CZ3)、上乗せ特化ステージ、初期ステージのうち何れかが抽選により決定される。
移行先決定抽選では、遊技者により選択された抽選方法(安定又は波乱)に基づいて抽選が行われる。この抽選方法の選択は、「押し順ベル1~6」の当選ゲームで、表示器8において表示される選択操作受け付け画面から選択可能になっている。
そして、その次のゲームにおいて、抽選結果(移行先)を報知する演出が行われる。
なお、移行先決定抽選及び移行先決定ステージ中の演出態様については、後述する。
(チャンスゾーン(CZ))
CZは、移行先決定ステージの終了後に突入し、移行先決定ステージで決定されたCZの種別から開始される。
CZは、CZ1、CZ2、CZ3を有しており、CZ1<CZ2<CZ3の関係性に基づいて、特定遊技状態への移行期待度が高くなるように設定されている。
CZは、各CZに設定された規定ゲーム数を消化するまで(残りゲーム数が「0」になるまで)継続し、CZ1及びCZ2では、規定ゲーム数を消化するまでの間に、特定遊技状態へ移行するか否かの抽選が行われる。
CZ1は、非AT状態に制御される遊技状態である。
CZ1は、前半部(CZ1-1)と後半部(CZ1-2)とから構成され、CZ1-1の終了後、主制御部10は、CZ1-2へ移行するように制御する(図9の矢印M)。
CZ1-1では、所定ゲーム数(例えば、7ゲーム)の間、継続して遊技が行われ、この間に、CZ1-2の滞在ゲーム数(以下、STゲーム数という)を決定する。
具体的には、主制御部10は、図39に示す「STゲーム数上乗せ抽選テーブル」を参照することで、CZ1-2の初期ゲーム数(7ゲーム)に、さらに、ゲーム数を上乗せするか否かを抽選により決定する。
例えば、図39に示すように、リプレイ役に当選した場合は、128/255の確率で当選し、レア役に当選した場合は、当選が確定する(255/255)ように設定されている。
当該抽選に当選した場合には、STゲーム数に「1ゲーム」が上乗せされる。すなわち、CZ1-1滞在中の全てのゲーム(7ゲーム)で上乗せ抽選に当選した場合には、STゲーム数が最大14ゲーム(初期ゲーム数(7ゲーム)+上乗せゲーム数(7ゲーム))となる。なお、上乗せされるゲーム数は、1ゲームに限らず、2ゲーム以上としてもよい。
また、CZ1-1では、巻き戻しストックの獲得抽選が実行される。
巻き戻しストックは、CZ1-2において、遊技の進行によりSTゲーム数が「0」になった場合でも、CZ1-2開始時にセットされたSTゲーム数を再びセットし、CZ1-2を再び遊技可能に(巻き戻し)することができる権利である。
そのため、巻き戻しストックを多く所有しているほど、CZ1-2に長く滞在することができるため、特定遊技状態への移行期待度が高くなる。
具体的には、主制御部10は、図40に示す「巻き戻しストック抽選テーブル」を参照することで、今回ゲームの当選役に基づいて、巻き戻しストックの獲得抽選を行い、その結果を主制御部10のRAMに記憶する。
例えば、図40に示すように、「弱チェリー」、「弱チャンス」及び「スイカ」当選時の26/255の確率で当選するように設定されている。
また、CZ1-2において、巻き戻しストックを所有している状態で、特定遊技状態への移行抽選に当選した場合には、巻き戻しストックが、後述する「特定役当選保障回数」に変換されるようになっている。
そのため、CZ1-2において、消化しきれていない巻き戻しストックを、その後の遊技において無駄なく使用するので、遊技者の興趣の低下を防止することができる。
図57は、CZ1滞在中に、表示器8において表示される画面例を示している。
表示器8の画面左側には、残りSTゲーム数86、全STゲーム数87、巻き戻しストック数88が表示され、画面上部には、バトル突破数89が表示される。バトル突破数89の1~4の数値は、CZ1-2中に実行されるバトルに突破した回数を示している。
CZ1-1滞在中に、ゲーム数の上乗せ抽選に当選した場合には、残りSTゲーム数86及び全STゲーム数87が加算され、巻き戻しストックの獲得抽選に当選した場合には、巻き戻しストック数88が加算される。
CZ1―2では、CZ1-1で決定されたSTゲーム数に基づいて遊技が進行し、特定遊技状態への移行をかけた遊技が実行される。
具体的には、残りSTゲーム数86が「0」に到達することなく、リプレイ役及びレア役の何れかが合計で4回当選した時点で、特定遊技状態に移行するようになっている。
図59は、CZ1―2滞在中に、表示器8において表示される演出例を示している。
CZ1―2滞在中は、特定遊技状態への移行に対する遊技者の期待感を引き付ける演出が実行される。例えば、味方キャラクタと敵キャラクタとが対戦するバトル演出が実行される(図59(a))。
バトル演出の勝敗は、残りSTゲーム数86が「0」になる前に、リプレイ役又はレア役に当選した場合には、味方キャラクタが勝利する演出が行われ(図59(c))、リプレイ役又はレア役に当選しなかった場合には、最終ゲーム(残りSTゲーム数86が「0」)で味方キャラクタが敗北する演出が行われる(図59(b))。
味方キャラクタが勝利した場合には、バトル突破数89に「CLEAR」が1つ表示されるとともに、残りSTゲーム数86が再びセットされて、2戦目のバトル演出が開始される(図59(e))。
一方、味方キャラクタが敗北した場合には、巻き戻しストック数88が「0」である場合、バトル演出が終了し(図59(f))、主制御部10は、初期ステージへ移行するように制御する(図9の矢印O)。
ただし、この場合、巻き戻しストック数88が1以上である場合には、巻き戻しストック数88が1消費されて、CZ1-1で決定されたSTゲーム数が再びセットされる。すなわち、CZ1-2開始時にセットされたSTゲーム数に基づいて、再びCZ1-2が遊技可能となる。
なお、これに限らず、巻き戻しストック数88が消費された場合にセットされるCZ1-2のゲーム数を、CZ1-2の初期ゲーム数(例えば、7ゲーム)としてもよい。
そして、表示器8では、味方キャラクタが復活する演出が行われて、1戦目のバトル演出が再び開始される(図59(d))。
その後、リプレイ役及びレア役の何れかが合計で4回当選することで、4戦のバトルに勝利し、バトル突破数89が全て「CLEAR」表示となると(図59(g))、主制御部10は、実行中のCZ1-2のゲーム数を消化した後に、上乗せ特化ステージへ移行するように制御する(図9の矢印N)。
なお、リプレイ役又はレア役に当選した場合(味方キャラクタが勝利した場合)、バトル突破数89の「CLEAR」が表示される数は、1つに限らず、2以上としてもよい。
また、バトル突破数89の「CLEAR」の表示とともに、次回移行する上乗せ特化ステージに関する情報を表示してもよい。例えば、次回の上乗せ特化ステージで参照されるアイテムBの種類を表示してもよい。
これにより、次回移行する上乗せ特化ステージの期待度を示唆することで、遊技者の興趣を高めることができる。
また、CZ1―2では、前述したバトルの突破数とは別に、特定遊技状態への移行抽選が実行される。
具体的には、主制御部10は、レア役の当選を契機に、図41に示す「一撃突破抽選テーブル」を参照することで、特定遊技状態へ移行させるか否かを決定する。
例えば、図41に示すように、「弱チェリー」当選時の1/255の確率で当選し、「弱チャンス」当選時の26/255の確率で当選し、「強チェリー」当選時の51/255の確率で当選し、「スイカ」当選時の1/255の確率で当選し、「強チャンス」当選時の51/255の確率で当選するように設定されている。
このように、バトル突破数89にかかわらず、1ゲームで特定遊技状態へ移行することができるため、遊技の興趣を高めることができる。
また、当該抽選では、現在のバトルの突破数に基づいて、当選期待度を異ならせてもよい。例えば、現在のバトルの突破数(「CLEAR」の表示数)が多いほど、当選確率が高くなる又は低くなるようにしてもよい。
CZ2は、非AT状態に制御される遊技状態であり、1ゲームで完結する。
CZ2では、スタートレバー3の操作を契機に、特定遊技状態への移行抽選が実行される。
また、CZ2では、スタートレバー3の操作を契機に、所定期間(例えば、20~30秒)の間、ゲームの進行を一時停止する所謂フリーズ演出が実行され、当該フリーズ演出の終盤で演出ボタン2cの操作を受け付けることにより、特定遊技状態へ移行するか否かを報知するようになっている。
具体的には、主制御部10は、図42に示す「AT移行抽選テーブル(CZ2)」を参照することで、今回ゲームの当選役に基づいて、特定遊技状態への移行を抽選により決定し、その結果を主制御部10のRAMに記憶する。
例えば、図42に示すように、レア役に当選した場合には、当選が確定(255/255)し、レア役以外の当選役に当選した場合には、150/255の確率で当選するように設定されている。このように、CZ2は、CZ1よりも特定遊技状態へ移行し易い遊技状態である。
当該抽選に当選した場合には、主制御部10は、上乗せ特化ステージへ移行するように制御し(図9の矢印P)、当該抽選に当選しなかった場合には、主制御部10は、初期ステージへ移行するように制御する(図9の矢印Q)。
CZ3は、AT状態に制御される遊技状態であり、10ゲームの間、遊技が行われる。
CZ3は、突入時に特定遊技状態への移行が確定しており、主制御部10は、実行中のCZ3のゲーム数を消化した後に、上乗せ特化ステージへ移行するように制御する(図9の矢印R)。
CZ3では、CZ3終了後に移行する特定遊技状態において管理される差枚数の上乗せ抽選が実行される。
具体的には、主制御部10は、図43に示す「差枚数上乗せ抽選テーブル」を参照することで、今回ゲームの当選役に基づいて、上乗せする差枚数を抽選により決定し、その結果を主制御部10のRAMに記憶する。
図43に示すように、何れの当選役に当選した場合でも、上乗せがされるように設定されており、非レア役よりもレア役に当選した方が、比較的大きい差枚数(高差枚数)が選択されるようになっている。なお、これに限らず、上乗せがされない当選役を設けてもよい。
また、内部抽選処理において当選確率が高く設定されている「押し順ベル1~6」(図7参照)に当選した場合には、「10」~「50」の上乗せ差枚数の当選確率が同一に設定されているため(64/255)、CZ3では、高差枚数の上乗せの期待度が高くなっている。
このように、CZ3を経由して特定遊技状態へ移行する場合には、次に移行する特定遊技状態滞在中の残り差枚数を増やす(上乗せする)ことができ、遊技者にとって有利となる。
なお、前述の説明では、CZ3のみAT状態に制御され、CZ1及びCZ2は非AT状態に制御されている場合で説明したが、これに限らず、全てをAT状態に制御してもよく、全てを非AT状態に制御してもよい。また、一部のCZのみAT状態に制御し、残りのCZを非AT状態に制御してもよい。
(特定遊技状態)
特定遊技状態は、大別すると、上乗せ特化ステージ、ラッシュステージ及びエピソードステージからなる前半ステージと、エンディング準備ステージ、エンディングチャレンジ及びエンディングからなる後半ステージから構成されている。
本実施形態では、前半ステージの全てのステージと、後半ステージのエンディング準備ステージ及びエンディングチャレンジは差枚数により管理されており(差枚数管理型)、エンディングはゲーム数により管理されている(ゲーム数管理型)。
なお、詳細は後述するが、バグモード中は、特定遊技状態の全てのステージがゲーム数管理型の遊技状態となる。
本実施形態では、ラッシュステージとエンディング準備ステージでは、今回ゲームの当選役に応じて、差枚数(残り差枚数)を消費(減算)することで遊技が進行し、残り差枚数が「0」になるまで継続する。
また、エンディングでは、毎ゲーム、ゲーム数(残りゲーム数)を1消費(減算)することで遊技が進行し、残りゲーム数が「0」になるまで継続する。
このように、本実施形態における差枚数管理型の遊技状態では、残り差枚数が、遊技に応じて減算する差枚数減算方式を適用しており、ゲーム数管理型の遊技状態では、残りゲーム数が、毎ゲーム減算するゲーム数減算方式を適用している。
有利区間に移行後、特定遊技状態に初めて突入した場合(初回突入時)には、残り差枚数として、初期差枚数(例えば、100枚)が付与される。また、残り差枚数は、特定遊技状態中の所定条件の成立により上乗せ(加算)がされて、上乗せ(加算)がされた分、特定遊技状態の継続期間が延長されるようになっている。
そして、前半ステージ(ラッシュステージ)において、残り差枚数が「0」に到達した場合には、特定遊技状態が終了してしまう可能性が高いため、遊技者は、前半ステージにおいて残り差枚数が「0」になるまでの間に、後半ステージへ移行することを目指して遊技を行うことになる。
また、前述したように、2ベットゲームでは、「押し順ベル」の当選率が低く(図6参照)、さらに、「押し順ベル」に当選しても押し順ナビが発生しないように制御される。
そのため、特定遊技状態においては、3ベットゲームでは遊技の進行に応じて残り差枚数が更新されるものの、2ベットゲームでは遊技の進行に応じて残り差枚数が更新されないようになっている。
その結果、特定遊技状態において2ベットゲームが行われると、残り差枚数が更新されないまま、有利区間中のゲーム回数(カウンタA1)がカウントされるので、有利区間を無駄に消費してしまうことになり、遊技者にとって不利になる。
(上乗せ特化ステージ)
上乗せ特化ステージは、特定遊技状態に突入後、最初に滞在し、差枚数の上乗せを大量に行うことが可能な遊技状態である。
つまり、上乗せ特化ステージでは、現在の残り差枚数(初期突入時は初期差枚数)に対して、上乗せ特化ステージ中に獲得した上乗せ差枚数を加算することが行われる。
そして、上乗せ特化ステージ終了時の残り差枚数が、以降の特定遊技状態における滞在期間に影響するため、上乗せ特化ステージ中に多くの上乗せ差枚数を獲得することが、遊技者にとって有利となる。
また、上乗せ特化ステージは、一部AT状態に制御され、前述した擬似ボーナス準備ステージと同様に、「押し順ベル1~6」に当選した場合には、押し順の報知を、「報知」→「非報知」→「報知」→「非報知」・・の順に交互に行うように制御される。
上乗せ特化ステージでは、特定役の当選を契機に、差枚数の上乗せが行われる。
特定役は、「リプレイ1~4」又は「1枚役1~2」である。なお、これら以外の当選役に当選した場合に差枚数の上乗せがされるようにしてもよい。
差枚数の上乗せ(上乗せ差枚数の算出)は、1回の上乗せ特化ステージ滞在中に、少なくとも「3回」が行われるようになっている。
具体的には、本実施形態のスロットマシン1では、1回の上乗せ特化ステージ滞在中に、特定役に当選可能な保障回数(特定役当選保障回数)が設定されている。
特定役当選保障回数は、特定役に当選すると、1減算される。そして、特定役当選保障回数が「0」に到達するまでは、上乗せ特化ステージが継続するようになっており、その間は上乗せ差枚数の算出が行われる。例えば、特定役当選保障回数の初期値として、「3回」が設定されている。
特定役当選保障回数が「0」に到達すると、主制御部10は、ラッシュステージへ移行するように制御する(図9の矢印S)。
また、前述したように、CZ1-2において、巻き戻しストックを所有している状態で、上乗せ特化ステージに突入した場合には、巻き戻しストックが、特定役当選保障回数に変換されるため、上乗せ特化ステージ開始時には、所有している巻き戻しストック分も加算されることになる。
次に、上乗せ差枚数の算出について説明する。
上乗せ差枚数は、例えば、次の(式)を用いて算出され、上乗せ差枚数の算出に関して、以下に示す各種処理が実行される。
上乗せ差枚数=上乗せ単位差枚数×ループ抽選当選回数・・・(式)
・上乗せ単位差枚数抽選
・アイテムB獲得抽選
・ループ実行抽選
・ループ率抽選
・ループ抽選
・上乗せ単位差枚数抽選
上乗せ特化ステージでは、特定役の当選を契機に、上乗せ単位差枚数を決定するための上乗せ単位差枚数抽選が実行される。
具体的には、主制御部10は、特定役の当選を契機に、図44に示す「上乗せ単位差枚数決定テーブル」を参照することで、上乗せ単位差枚数を抽選により決定し、その結果を主制御部10のRAMに記憶する。
例えば、図44に示すように、「リプレイ1」に当選した場合には、上乗せ単位差枚数として、「10」が選択され、「リプレイ2~4」に当選した場合には、「30」が選択され、「1枚役1」に当選した場合には、「10」が選択され、「1枚役2」に当選した場合には、「20」が選択されるように設定されている。
当該抽選により決定された上乗せ単位差枚数は、遊技者に視認可能に表示される(図60(b)等参照)。
なお、上乗せ単位差枚数は、任意の数値に設定することができ、また、所定の当選確率による抽選によって上乗せ単位差枚数を決定してもよい。
・アイテムB獲得抽選
上乗せ特化ステージでは、アイテムBを獲得可能なアイテムB獲得抽選が実行される。
具体的には、主制御部10は、図45に示す「アイテムB獲得抽選テーブル」を参照することで、初期ステージで決定されたアイテムB獲得レベルに基づいて、アイテムBを抽選により決定し、その結果を主制御部10のRAMに記憶する。
例えば、上乗せ期待度が最も高い「キング」が決定される確率は、「レベル0」の場合には、3/255であり、「レベル1」の場合には、8/255であり、「レベル2」の場合には、25/255であり、「レベル3」の場合には、25/255であり、「レベル4」の場合には、63/255であり、「レベル5」の場合には、255/255のように設定されている。このように、アイテムB獲得レベルが高い方が、上乗せ期待度の高いアイテムBが決定されるようになっている。
そして、上乗せ特化ステージ突入時(スタートレバー3の操作時)には、初期値として、5個のアイテムB(初期表示分)が決定されるとともに、決定された順序で記憶される。
アイテムB獲得抽選において決定されたアイテムBは、表示器8において遊技者に認識可能に報知される。
具体的には、上乗せ特化ステージの開始時に、アイテムBが決定(記憶)された順番で、アイテムB表示領域90~94に表示される(図60参照)。
すなわち、アイテムB表示領域90には、最初に決定(記憶)されたアイテムB(以下、今回分アイテムという)が表示され、アイテムB表示領域91には、次回分のアイテムBが表示され、アイテムB表示領域92~94には、その他の3つのアイテムBが決定(記憶)された順番に表示される。
アイテムBは、アイテムB表示領域90から、毎ゲーム、1つ消費されて、アイテムB表示領域91~94のアイテムBがアイテムB表示領域90~93にそれぞれ移動する。
アイテムB表示領域91~94のアイテムBが、アイテムB表示領域90~93に移動した後は、特定役当選保障回数が1以上である場合には、新たなアイテムBが、アイテムB獲得抽選(図45参照)により決定されて、アイテムB表示領域94に追加される。
このように、遊技者は、差枚数の上乗せ抽選に影響するアイテムBの種類を把握することができ、最大で5ゲーム先までの期待度を知ることができるようになっている。
一方、特定役当選保障回数が「0」である場合には、新たにアイテムBを決定せずに、その後、4ゲーム消化することで、アイテムB表示領域91~94のアイテムBが全て消去されると、上乗せ特化ステージが終了する。
なお、初期表示分の5個のアイテムBは、初期ステージにおいて、「ハズレ」以外の当選役に当選したことを契機に決定するようにしてもよい。
また、新たに追加するアイテムBを、毎ゲーム、抽選により決定せずに、複数ゲーム分(例えば、128ゲーム分)のアイテムBを予め規定したパターンを複数記憶しておき、何れかのパターンに基づいてアイテムBを決定してもよい。
・ループ実行抽選
上乗せ特化ステージでは、アイテムB獲得抽選において決定したアイテムBに対して、ループ抽選を実行するか否かを決定するためのループ実行抽選が実行される。
具体的には、主制御部10は、図46に示す「ループ実行抽選テーブル」を参照することで、アイテムB獲得抽選において決定した全てのアイテムBについて、ループ抽選を実行するか否かを決定し、その結果を主制御部10のRAMに記憶する。
例えば、図46に示すように、アイテムBがキング又はクイーンの場合には、当該抽選の当選が確定し、ルーク、ナイト、ビショップ、ポーンの順に当選期待度が高くなるように設定されている。
・ループ率抽選
上乗せ特化ステージでは、ループ実行抽選において当選したアイテムBに対して、ループ率を決定するループ率抽選が実行される。
具体的には、主制御部10は、図47に示す「ループ率抽選テーブル」を参照することで、アイテムBごとにループ率を抽選により決定し、その結果を主制御部10のRAMに記憶する。
例えば、図47に示すように、アイテムBがポーン、ビショップ、キングの場合には、ループ率として90%が確定し、アイテムBがナイトの場合には、229/255の確率で50%が選択され、アイテムBがルークの場合には、229/255の確率で66%が選択され、アイテムBがクイーンの場合には、85/255の確率で66%、80%、90%のうち何れかが選択されるように設定されている。
当該抽選により決定されたアイテムBごとのループ率は、遊技者に視認可能に表示される。例えば、スロットマシン1の所定箇所に設けられているタッチセンサをタッチすることで、今回分アイテムBに対応するループ率が、ループ率表示領域95に表示される(図60(a)参照)。なお、ループ実行抽選に非当選の場合にはループ率表示領域95のループ率は表示されない。
また、ループ率の表示は、今回分アイテムBに限らず、他のアイテムBに対するループ率を表示してもよい。
・ループ抽選
上乗せ特化ステージでは、特定役の当選を契機に、ループ抽選が実行される。
具体的には、主制御部10は、特定役に当選したゲームにおいて、今回分アイテムBのループ率に基づいて、ループ抽選を実行する。
ループ抽選は、今回分アイテムBが前述のループ実行抽選に当選している場合、決定されているループ率に基づいて、非当選となるまで繰り返し抽選が実行される。
そして、ループ抽選において当選した連続回数(ループ抽選当選回数)が主制御部10のRAMに記憶される。なお、ループ抽選が実行される場合には、必ず1回当選するようにしてもよい。
このように、特定役の当選を契機に算出された上乗せ単位差枚数と、ループ抽選当選回数とを乗算した値である上乗せ差枚数が遊技者に付与される。したがって、大きい上乗せ単位差枚数が決定されることと、ループ抽選において多くの回数当選することが、遊技者にとって有利となる。
そして、少なくとも3回算出された上乗せ差枚数の合計値と、現在の残り差枚数(初回突入時の場合は初期差枚数)を合計した差枚数が、上乗せ特化ステージ終了後に移行するラッシュステージ又はエンディング準備ステージの開始時の残り差枚数となる。
なお、初回突入時の初期差枚数を設けずに、3回目の上乗せ単位差枚数の算出で、最低100枚以上の上乗せ差枚数が算出されるようにしてもよい。
また、ループ抽選では、以下の条件を満たす場合、ループ抽選の連続当選回数に上限が設けられるようになっている。例えば、上限当選回数として、「3回」が設定されている。
・エンディングへの移行が確定している場合(カウンタB1の示す値が2075枚以上の場合、又は、カウンタA2の示す値が1425ゲーム以上の場合)
・カウンタA2+(残り差枚数/2)が、1000よりも多い場合
・後述するバグモード中において、カウンタA2+残りゲーム数が、500よりも多い場合
このように、ループ抽選の連続当選回数に上限を設けることで、1回の特定役の当選を契機に獲得可能な上乗せ差枚数の最大値が、上記(式)に基づいて、120枚(30枚(上乗せ単位差枚数の最大値)×4回(ループ抽選当選回数の上限値))となる。
このようにループ抽選の連続当選回数に上限を設けたのは、有利区間の序盤においては、上乗せ差枚数を多く獲得できても消化することができるものの、有利区間の終盤では、消化しきれずに、有利区間リミッタに到達して有利区間が強制終了してしまう可能性が高いためである。
これにより、有利区間の終盤に上乗せ差枚数を獲得したものの、有利区間リミッタに到達して有利区間が強制終了してしまうことで、遊技者に喪失感が与えられてしまうことを防止できる。
また、有利区間の終盤においても完全に恩恵が付与されないわけではないので、遊技者に喪失感が与えられてしまうことを防止できる。
また、ループ抽選の連続当選回数に上限を設けることにより、1回の特定役の当選を契機に獲得可能な上乗せ差枚数の最大値が「120」(「300」未満)となるため、後述する、上乗せ特化ステージの滞在期間を延長可能な権利(特定役当選保障回数)が加算されることがない。すなわち、特典として特定役当選保障回数が付与されることが制限される。
これにより、有利区間の終盤に、上乗せ特化ステージを延長可能な権利(特定役当選保障回数)を獲得したものの、有利区間リミッタに到達して有利区間が強制終了してしまうことで、遊技者に喪失感が与えられてしまうことを防止できる。
また、上乗せ特化ステージでは、特定役の当選を契機に実行される差枚数の上乗せ抽選とは別に、毎ゲーム、残り差枚数の上乗せ抽選が実行される。
具体的には、主制御部10は、レア役に当選した場合には、図43に示す「差枚数上乗せ抽選テーブル」を参照することで、当選役に基づいて上乗せする差枚数を抽選により決定し、その結果を主制御部10のRAMに記憶する。
差枚数の上乗せ抽選に当選した場合には、上乗せする差枚数が残り差枚数に上乗せ(加算)される。
このように、上乗せ特化ステージでは、特定役の当選を契機とした差枚数の上乗せ抽選とは別に、残り差枚数を増やすことができる。
また、上乗せ特化ステージ滞在中は、レア役に当選した場合には、アイテムBが消費されずに維持されるようになっている。
すなわち、上乗せ特化ステージ滞在中は、特定役とレア役以外の当選役に当選した場合には、今回分アイテムBが消去されるのに対して、レア役に当選した場合には、今回分アイテムBが維持される。
なお、これに限らず、レア役に当選した場合においても、今回分アイテムBを消費して、特定役の当選時と同様にループ抽選を実行してもよい。
例えば、「弱チェリー」、「弱チャンス目」、「スイカ」の当選時には、上乗せ単位差枚数を「10」とし、「強チェリー」、「強チャンス」当選時には、上乗せ単位差枚数を「20」とすることで、ループ抽選を実行してもよい。
なお、レア役に当選した場合には、特定役当選保障回数は減算されないが、減算するようにしてもよい。
(ラッシュステージ)
ラッシュステージは、AT状態に制御され、遊技者にとって、メダルの増加を期待できる有利な遊技状態である。
ラッシュステージの初回突入時は、上乗せ特化ステージから移行し、上乗せ特化ステージ終了時の残り差枚数が引き継がれる。そして、残り差枚数が消化されると、主制御部10は、初期ステージへ移行するように制御する(図9の矢印U)。
また、ラッシュステージでは、初期ステージにおいて決定されたエピソードパターン(図15参照)に基づいて、規定ゲーム数を消化するごとに、エピソードステージへ移行するように制御される(図9の矢印T)。
具体的には、「ラッシュステージ→エピソードステージ→ラッシュステージ→エピソードステージ→・・・ラッシュステージ→エピソードステージ」の順で実行される。
例えば、エピソードパターン1が決定されている場合は、「ラッシュステージ(25ゲーム)→エピソードステージ(18ゲーム)→ラッシュステージ(200ゲーム)→エピソードステージ(18ゲーム)→・・・ラッシュステージ(200ゲーム)→エピソードステージ(18ゲーム)」の順で実行される(図15参照)。
ラッシュステージは、差枚数で管理されることから、ベット数よりも払出数が多い当選役が当選した場合には、残り差枚数が減少する一方、ベット数よりも払出数が少ない当選役に当選した場合は、残り差枚数が増加する。
例えば、残り差枚数が100枚の時点で、3ベットゲームが実行されて、ベル役(ベット数よりも払出数が多い当選役)に対応する図柄が停止表示された場合には、差枚数である5が減算されて、残り差枚数が95枚となる。
一方、3ベットゲームが実行されて、1枚役(ベット数よりも払出数が少ない当選役)に対応する図柄が停止表示された場合には、差枚数である2が加算されて、残り差枚数が102枚となる。
また、ベット数よりも払出数が少ない当選役に当選したことにより、残り差枚数が増加する場合には、上限数を設けてもよい。この場合、例えば、ラッシュステージ開始時の残り差枚数や特定遊技状態における最大残り差枚数を上限数としてもよい。
また、ラッシュステージでは、アイテムAの上乗せ抽選が実行される。
具体的には、主制御部10は、図49に示す「アイテムA上乗せ抽選テーブル(ラッシュステージ)」を参照することで、今回ゲームの当選役に基づいて、アイテムAの上乗せ数を抽選により決定し、その結果を主制御部10のRAMに記憶する。
例えば、「弱チェリー」<「弱チャンス」<「強チェリー」<「スイカ」<「強チャンス」の関係性に基づいて、大きい上乗せ数が選択されるように設定されている。
なお、レア役以外の当選役に当選した場合に、アイテムAの上乗せ抽選を実行してもよい。
アイテムA獲得抽選において決定されたアイテムAは、表示器8において遊技者に認識可能に報知される。例えば、表示器8の画面中央に、今回ゲームにおいて獲得したアイテムAに関する情報が表示され、画面左下に、現在のアイテムA数97が表示される(図58参照)。
そして、ラッシュステージ滞在中に、アイテムAが規定数(8個)に到達した場合には、主制御部10は、上乗せ特化ステージへ移行するように制御する(図9の矢印V)。
また、アイテムAを規定数(8個)獲得したことにより上乗せ特化ステージに移行する場合には、上乗せ特化ステージ天井ゲーム数の到達直前(例えば、10ゲーム以下)であれば、さらに、もう1つ、上乗せ特化ステージへの移行権利を付与するようになっている。これにより、「あと数ゲーム、ゲームを消化すれば、上乗せ特化ステージに移行できた」という喪失感を遊技者に与えないようにすることができる。
また、ラッシュステージでは、差枚数の上乗せ抽選が実行される。
具体的には、主制御部10は、図48に示す「上乗せ抽選テーブル」を参照することで、今回ゲームの当選役に基づいて、上乗せする差枚数を抽選により決定し、その結果を主制御部10のRAMに記憶する。
例えば、図48に示すように、「スイカ」<「弱チェリー」、「弱チャンス」<「強チャンス」<「強チェリー」の関係性に基づいて、当選期待度が高くなるように設定されており、この関係性に基づいて、大きい上乗せ数が選択されるように設定されている。
また、ラッシュステージでは、残り差枚数が「0」に到達した場合には、特定遊技状態の継続をかけた抽選が実行される。
具体的には、主制御部10は、図50に示す「ラッシュステージ終了時抽選テーブル」を参照することで、現在のアイテムAの所有数に基づいて、特定遊技状態の終了の当否を抽選により決定する。
例えば、図50に示すように、現在のアイテムAの所有数が多いほど、当該抽選に当選する確率が高くなるように設定されている。
当該抽選に当選した場合には、主制御部10は、上乗せ特化ステージへ移行するように制御し(図9の矢印V)、特定遊技状態が継続する。一方、当該抽選に非当選の場合には、主制御部10は、初期ステージへ移行するように制御し(図9の矢印U)、特定遊技状態が終了する。
なお、当該抽選に当選した場合、上乗せ特化ステージではなく、再びラッシュステージを実行してもよく、あるいは、CZへ移行させるようにしてもよい。
(エピソードステージ)
エピソードステージは、AT状態に制御され、18ゲームの間、遊技が行われる遊技状態である。
エピソードステージは、エピソードパターン(図15参照)に規定されているゲーム数に基づいて、ラッシュステージから突入する。18ゲームを消化した際に、エピソード突入回数が上限回数(6回目)以外である場合には、主制御部10は、ラッシュステージへ移行するように制御し(図9の矢印W)、エピソード突入回数が上限回数(6回目)である場合には、主制御部10は、上乗せ特化ステージへ移行するように制御する(図9の矢印X)。
なお、エピソード突入回数が上限回数に到達した場合には、エピソードステージ終了後、エンディング準備ステージに移行するように制御してもよい。
エピソードステージ滞在中は、表示器8において所定の演出が実行される。
実行される演出は、エピソードステージの突入回数に対応付けられており、6種類(エピソード1~エピソード6)で構成されている。また、各エピソードは、演出内容(表示器8の表示内容、ストーリ、BGM等)が異なっている。
ラッシュステージからエピソードステージに初めて移行した場合(1回目)は、エピソード1の演出が実行され、次回以降、エピソードステージに移行すると、「エピソード2→エピソード3→・・・→エピソード6」の順に演出が実行される。
また、エピソードステージ滞在中は、残り差枚数の減算が停止され、表示器8において、残り差枚数の表示が非表示(例えば、グレーアウト)となる。なお、主制御部10では差枚数の減算を行うものの、副制御部20では表示器8において残り差枚数の減算を停止して表示してもよい。
エピソードステージでは、アイテムAの上乗せ抽選が実行される。
具体的には、主制御部10は、図51に示す「アイテムA上乗せ抽選テーブル(エピソードステージ)」を参照することで、今回ゲームの当選役に基づいて、アイテムAの上乗せ数を抽選により決定し、その結果を主制御部10のRAMに記憶する。
そして、エピソードステージ滞在中に、アイテムAの獲得数が規定数(8個)に到達した場合には、主制御部10は、エピソードステージの残りゲーム数を消化した後に、上乗せ特化ステージへ移行するように制御する(図9の矢印X)。
また、アイテムAの獲得数が多いほど、遊技者にとって有利な特典が付与されるようになっている。例えば、アイテムAの獲得数が、16個以上の場合には、エピソードステージ終了後に上乗せ特化ステージが2回連続して実行され、24個以上の場合には、上乗せ特化ステージが3回連続して実行される。
また、アイテムAの上乗せ抽選に当選した場合には、当選ゲームで当選した旨を報知してもよく、当選ゲームよりも後のゲームで当選した旨を報知してもよい。当選ゲームよりも後のゲームで報知する場合には、例えば、押し順ナビに従って停止操作を行うことで、当選した旨を報知してもよい。
なお、エピソードステージ滞在中に、アイテムAの獲得数が規定数(8個)に到達した場合には、エピソードステージの残りゲーム数を消化後に、上乗せ特化ステージへ移行した場合で説明したが、エピソードステージのゲーム数を消化する前に移行してもよい。
また、エピソードステージ滞在中には、アイテムAの上乗せ抽選のみを実行しており、差枚数の上乗せ抽選を実行していないが、これに限定されず、差枚数の上乗せ抽選を実行してもよい。
(エンディング準備ステージ)
エンディング準備ステージは、6回目のエピソードステージ(エピソード6)終了後に実行された上乗せ特化ステージの終了後に突入し(図9の矢印Y)、AT状態に制御される遊技状態である。
エンディング準備ステージ開始時の残り差枚数は、6回目のエピソードステージ(エピソード6)終了時の残り差枚数と、直前の上乗せ特化ステージ終了時の残り差枚数との合計値からなる。
この残り差枚数を消化するまでエンディング準備ステージに滞在可能であり、残り差枚数を消化した場合には、主制御部10は、エンディングチャレンジへ移行するように制御する(図9の矢印Z)。
エンディング準備ステージでは、エンディングへの移行抽選の実行権利であるエンディングチケットの獲得抽選が実行される。
具体的には、主制御部10は、図52に示す「エンディングチケット獲得抽選テーブル」を参照することで、今回ゲームの当選役に基づいて、エンディングチケットの獲得の当否を抽選により決定し、その結果を主制御部10のRAMに記憶する。
例えば、図52に示すように、レア役に当選した場合には、当該抽選に当選する確率が高く設定されており、「強チェリー」と「強チャンス」に当選した場合には、エンディングチケットの獲得が確定する。
当該抽選に当選した場合には、表示器8において、エンディングチケットを獲得した旨が遊技者に視認可能に報知され、エンディングチケット数98が1加算される(図62(a)参照)。なお、加算されるエンディングチケットの数は、1個に限らず、2個以上としてもよい。
また、当選役に応じてエンディングチケットの獲得数を異ならせてもよく、例えば、当選確率が低い「強チェリー」の場合には、5個獲得とし、「弱チェリー」の場合には1個獲得としてもよい。
また、エンディングチケットの獲得数に、上限値(例えば、10個)を設けてもよく、獲得数が上限値に到達した場合には、エンディングへの移行を確定してもよい。
本実施形態では、エンディング準備ステージ開始時に、初期値として2個のエンディングチケットが付与されるため、当該抽選では、3個目以降のエンディングチケットの獲得をかけた抽選が実行されることになる。なお、これに限らず、エンディングチケットの初期値は、2個以外(0個を含む)としてもよい。
また、エンディングチケットに、エンディングへの移行期待度が異なる複数種類のチケットを設けてもよい。
例えば、金チケット、銀チケット、銅チケットを設け、金チケット>銀チケット>銅チケットの関係性に基づいて、エンディング移行抽選において期待度を異ならせてもよい。
また、エンディングチケットの獲得抽選に当選した場合には、エンディングチケット数98を非報知(例えば、「?」表示)として、その後、エンディングチャレンジに移行した際に報知してもよい。
また、エンディング準備ステージ滞在中には、エンディングチケットの獲得抽選のみならず、エンディング準備ステージにおける残り差枚数又はセット数の上乗せ抽選を実行し、エンディング準備ステージを延長可能としてもよい。
(エンディングチャレンジ)
エンディングチャレンジは、エンディング準備ステージの終了後に突入し、AT状態に制御される遊技状態である。
エンディングチャレンジは、エンディング準備ステージにおいて獲得したエンディングチケットの獲得数と同数のゲーム数の間、滞在可能である。
エンディングチャレンジ滞在中は、毎ゲーム、エンディングチケットが1つ消費され、今回ゲームの当選役に基づいて、エンディングへの移行抽選が実行される。
具体的には、「1枚役1~3」又はレア役に当選した場合には、エンディング移行抽選の当選が確定する。
なお、エンディング移行抽選の当選確率は、当選役に応じて異ならせてもよく、上述したエンディングチケットの種類(金チケット、銀チケット、銅チケット)に応じて異ならせてもよい。
エンディングチケットが「0」になるまでに、エンディング移行抽選に当選しなかった場合には、遊技結果(獲得枚数など)を報知するリザルト画面が表示器8において表示され、その後、主制御部10は、初期ステージへ移行するように制御する(図9の矢印AB)。
一方、エンディング移行抽選に当選した場合には、表示器8において、エンディングへ移行することを報知する画像が表示され、その後、主制御部10は、エンディングへ移行するように制御する(図9の矢印AA)。
なお、エンディングチケットの獲得抽選を、エンディング準備ステージ終了時に実行してもよく、エンディング準備ステージとエンディングチャレンジとを1つの遊技状態としてもよい。
(エンディング)
エンディングは、エンディングチャレンジの終了後に突入し、AT状態に制御される遊技状態である。
エンディングは、60ゲームの間、遊技が行われ、60ゲームを消化すると、主制御部10は、初期ステージへ移行するように制御する(図9の矢印AC)。
エンディングは、エンディングチャレンジから突入すること以外に、エンディングリミッタに到達した場合にも突入する。
すなわち、カウンタA2(有利区間中の3ベットゲームでのゲーム回数の計数値)が1425ゲームに到達した場合(条件1)、又は、カウンタB1(有利区間中の獲得枚数(差枚数)の計数値)が2075枚に到達した場合(条件2)にも突入する。
これらの条件のうち何れかが成立すると、当該条件が成立したゲームから5ゲーム後にエンディングに突入するようになっている。このとき、例えば、「エンディングまで残り〇ゲーム」等が表示器8に表示されて、エンディングに移行するタイミングを遊技者に示唆する。
また、特定遊技状態の各ステージにおいて、条件1又は条件2が成立したゲームから5ゲーム消化するまでの間に、残り差枚数が「0」に到達した場合などにより、特定遊技状態の終了条件が成立する場合がある。
このような場合、条件1又は条件2が成立したにも関わらず、エンディングには移行せずに、初期ステージへ移行させるようになっている。
なお、これに限らず、条件1又は条件2が成立した場合には、必ずエンディングに移行させるようにしてもよい。
例えば、条件1又は条件2が成立したゲームから5ゲーム消化するまでの間に、残り差枚数が「0」に到達すると、表示器8において初期ステージへ移行するような表示画面が表示される。このとき、通常区間に移行させずに、有利区間に滞在し続けるように制御することで、5ゲーム消化後、エンディングに移行させるようにしてもよい。
このように、残り差枚数が「0」に到達した際に、一旦、特定遊技状態(有利区間)が終了したかのように見せて、その後、エンディングへの移行を報知することで、遊技者を驚かせることができ、興趣を高めることができる。
また、これに限らず、次のように制御することもできる。
・条件1又は条件2が成立したゲームから5ゲーム消化するまでの間に、残り差枚数が「0」に到達した場合でも、5ゲームを消化し、その後、エンディングに移行させてもよい。
・条件1又は条件2が成立したゲームで、エンディングに移行してもよい。
・条件1又は条件2が成立したゲームから5ゲーム消化するまでの間に、残り差枚数が「0」に到達した場合、残り差枚数が「0」に到達したゲームで、エンディングに移行してもよい。
また、条件1及び条件2のうち一方が成立したことにより、エンディングに制御された場合は、その後、条件1及び条件2のうち他方が成立しても、再度エンディングに制御されないようになっている。
なお、これに限らず、再度エンディングに制御してもよく、例えば、実行中のエンディングを強制的に終了して、60ゲーム分のエンディングを始めから再び実行してもよい。あるいは、実行中のエンディングを60ゲーム消化した後に、所定ゲーム数のエンディングを実行することで、エンディングが継続したようにしてもよい。
また、エンディング滞在中は、基本的に、残りゲーム数の上乗せ抽選が実行されないため、エンディングは固定のゲーム数(60ゲーム)で終了する。
そのため、エンディングリミッタに到達(条件1又は条件2が成立)した場合には、それまでの遊技において3ベットゲームのみを行っていれば、エンディングは、1490ゲーム(1425ゲーム(エンディング突入時のカウンタA2の示す値)+5ゲーム(インターバルのゲーム数)+60ゲーム(エンディング滞在ゲーム数))までに終了することになる。
その結果、有利区間リミッタ(1500ゲーム)に到達する前に、必ずエンディングが終了するため、エンディングの演出の全てを、遊技者に確実に見せることができる。
また、エンディングを、有利区間リミッタの1500ゲームではなく、所定ゲーム(10ゲーム)前の、1490ゲームまでに終了させることは、次のような理由からである。
有利区間リミッタに関するカウンタA1は、2ベットゲームが実行された場合でも計数するため、例えば、1500ゲームでエンディングが終了するように設定してしまうと、有利区間中に故意又は誤って2ベットゲームを1回でも実行した場合には、有利区間のリミッタに到達し、エンディング演出を全て見られないまま、エンディングが終了してしまう。
一方、10ゲーム前の1490ゲームでエンディングが終了するように設定しておくことで、2ベットゲームを数ゲーム実行した場合でも、有利区間のリミッタに到達せずに、エンディング演出を全て見せることができるからである。
ここまで、スロットマシン1の構成、各遊技状態について説明したが、以上のようなスロットマシン1は、次に挙げる特徴を備えている。
(1)当選役と払出数に応じて特定遊技状態に関する抽選の抽選方法を決定すること
(2)操作態様(押し順)に応じて有利区間を終了可能であること
(3)上乗せ差枚数の上限到達時に特典を付与すること
(4)差枚数管理型の遊技状態からゲーム数管理型の遊技状態に移行可能であること
(5)差枚数管理型の遊技状態とゲーム数管理型の遊技状態の上乗せ性能を共通化すること
(6)操作態様(目押し)に応じて出玉性能を変更可能であること
これらの特徴について、以下順に説明する。
(1)当選役と払出数に応じて特定遊技状態に関する抽選の抽選方法を決定すること
本実施形態におけるスロットマシン1は、前述したように、移行先決定ステージでは、移行先決定ステージ終了後の移行先の遊技状態を決定し、報知する。
具体的には、移行先決定ステージ突入後の最初の「押し順ベル1~6」の当選ゲームで抽選により移行先を決定し、その次ゲームで抽選結果(移行先)を報知する。
そして、本実施形態におけるスロットマシン1は、遊技者により選択された抽選方法(安定又は波乱)に基づいて移行先を決定し、この抽選方法(安定又は波乱)を、当選役(押し順ベル)の種類と、この当選役におけるメダルの払出数に基づいて決定するといった特徴を有している。
まず、抽選方法の決定について説明する。
移行先決定ステージ突入後、「押し順ベル1~6」に当選した場合には、副制御部20は、押し順報知画面(図63(a)、(c)、(e)参照)を表示器8に表示させる。
押し順報知画面では、押し順表示パターンテーブル(図64参照)に基づいて、押し順表示パターンに対応した表示がされる。
押し順表示パターンは、「押し順ベル1~6」当選時の押し順の表示態様である。具体的には、当選した「押し順ベル1~6」の第1リール停止操作時の操作順のみを表示し、残りの2つの第2リール停止操作時及び第3リール停止操作時に関しては、操作順に関わらず、左から右に「安定」、「波乱」を表示するように設定されている。
すなわち、「押し順ベル1~6」の正解押し順が、「左→中→右」又は「左→右→中」である場合の押し順表示パターンは、「1/安定/波乱」である。
また、「押し順ベル1~6」の正解押し順が、「中→左→右」又は「中→右→左」である場合の押し順表示パターンは、「安定/1/波乱」である。
また、「押し順ベル1~6」の正解押し順が、「右→左→中」又は「右→中→左」である場合の押し順表示パターンは、「安定/波乱/1」である。
押し順報知画面は、第1停止ボタンの押し順ナビ51aと、抽選方法「安定」、「波乱」の選択をナビゲートする選択ナビ51b,51bとを有する。押し順ナビ51a、選択ナビ51b、選択ナビ51cには、それぞれ文字「1、安定、波乱」が表示される。
このように、抽選方法「安定」及び「波乱」の表示が、押し順ナビに含まれて表示される。
押し順報知画面が表示された状態で、第1リール停止操作が押し順ナビ51aに従って行われると、選択操作受け付け画面(図63(b)、(d)、(f)参照)が表示される。
なお、このとき、第1リール停止操作が押し順ナビ51aに従って行われなかった場合(つまり、最初に、「安定」又は「波乱」の選択ナビに対応する停止ボタン5が操作された場合)には、全ての押し順ナビ51a、選択ナビ51b、選択ナビ51cが消滅する。
また、選択操作受け付け画面では、背景ナビ52(52a、52b、52c)が表示される。背景ナビ52は、左右方向に並べられた3つの大きな領域の部分である。
背景ナビ52aは、「ボタンで選んで!」といった、遊技者に対して、停止ボタン5を操作することによって、抽選方法として「安定」、「波乱」の選択を促す情報が表示される領域である。
背景ナビ52bは、選択ナビ51bの背景領域であり、赤色の背景であり、背景内にさらに文字「安定」が表示されている。
背景ナビ52cは、選択ナビ51cの背景領域であり、青色の背景であり、背景内にさらに文字「波乱」が表示されている。
このため、選択操作受け付け画面内における「安定」、「波乱」の配置は、背景ナビ52b、52cの色彩によっても、判別できる。また、「安定」、「波乱」の配置は、「押し順ベル」の種別に関わらず、常に、左から右の順である。これにより、スロットマシン1は、遊技者の誤った選択操作(つまり、抽選方法「安定」、「波乱」の選択ミス)を抑制できるようになっている。
例えば、「押し順ベル1」又は「押し順ベル2」の当選時に、図63(a)に示す押し順報知画面が表示されると、遊技者が「安定」を選択したい際には、遊技者は第1リール停止操作において、押し順ナビ51aに対応する停止ボタン5aを操作し、次いで、第2リール停止操作において、選択ナビ51bに対応する停止ボタン5bを操作すればよい。
一方、「波乱」を選択したい場合には、第2リール停止操作において、選択ナビ51cに対応する停止ボタン5cを操作すればよい(図63(b)参照)。
そして、遊技者は、第3リール停止操作時には、残りの停止ボタンを操作すればよい。
また、図63(c)、(d)は、「押し順ベル3」又は「押し順ベル4」が当選した場合(押し順ナビ51aに対応する停止ボタンが停止ボタン5bである場合)の例であり、図63(e)、(f)は、「押し順ベル5」又は「押し順ベル6」が当選した場合(押し順ナビ51aに対応する停止ボタンが停止ボタン5cである場合)の例であり、これらの場合にも、図63(a)、(b)の例と同様に、「安定」又は「波乱」を選択することができる。
なお、第2リール停止操作時には、残り1つの選択ナビは、消滅するようになっている。
例えば、図63(b)の場面で、「安定」に対応する停止ボタン5bが操作されると、安定に対応する選択ナビ51b、背景ナビ52bが消滅すると同時に、波乱に対応する選択ナビ51c,背景ナビ52cも消滅する。
ただし、これに限らず、例えば、一方のナビに対応する停止ボタンの停止操作後、他方のナビを継続して表示してもよい。
また、一方のナビに対応する停止ボタンの停止操作時、他方のナビを、一方のナビの表示内容に変更して、継続して表示してもよい。
主制御部10は、このような抽選方法(「安定」、「波乱」)を、押し順表示パターンテーブル(図64(a))を参照することで、「押し順ベル」の種別と、当該「押し順ベル」の当選ゲームにおける払出数とに基づいて、以下のように決定する。
具体的には、「押し順ベル1」、「押し順ベル3」及び「押し順ベル5」の当選時に、正解押し順で停止操作がされて、8枚のメダルが払い出されると、抽選方法として「安定」を決定する。
また、「押し順ベル1」、「押し順ベル3」及び「押し順ベル5」の当選時に、不正解押し順で停止操作がされて、ベルこぼし目が停止し、1枚のメダルが払い出されると、抽選方法として「波乱」を決定する。
また、「押し順ベル2」、「押し順ベル4」及び「押し順ベル6」の当選時に、正解押し順で停止操作がされて、8枚のメダルが払い出されると、抽選方法として「波乱」を決定する。
また、「押し順ベル2」、「押し順ベル4」及び「押し順ベル6」の当選時に、不正解押し順で停止操作がされて、ベルこぼし目が停止し、1枚のメダルが払い出されると、抽選方法として「安定」を決定する。
ここで、遊技者が「安定」及び「波乱」の何れを選択するかは、遊技者の性格、嗜好等に起因して、遊技者ごとに偏る可能性がある。
つまり、一遊技者は、「安定」ばかりを選択し、他遊技者は、「波乱」ばかりを選択する等というように、選択肢は、偏る可能性がある。このような場合、選択肢に応じて、払出数に優劣があると、遊技者間で不公平になってしまう。
これについては、「押し順ベル」の当選確率は、「左→中→右」及び「左→右→中」で同じであるため(図7等参照)、「1,安定,波乱」が表示された場合において、選択肢が一方に偏っても、1枚払出の確率と、8枚払出の確率とは、同じである。これにより、払出枚数の優劣は、遊技者間で生じないことになる。
このように、「押し順ベル」の当選ゲームにおいて、「安定」及び「波乱」のうち何れかの抽選方法が選択されると、主制御部10は、選択された抽選方法に基づいて、移行先決定抽選を実行する。
具体的には、「安定」が選択された場合には、主制御部10は、図35に示す「移行先決定抽選テーブル(安定)」を参照することで、現在の移行先抽選レベルに基づいて、移行先を抽選によりし、その結果を主制御部10のRAMに記憶する。
例えば、移行先抽選レベルが「レベル5」の場合には、127/255の当選確率で上乗せ特化ステージが当選し、128/255の当選確率でCZ3が当選し、「レベル4」の場合には、191/255の当選確率でCZ2が当選し、64/255の当選確率で上乗せ特化ステージが当選し、「レベル3」の場合には、85/255の当選確率でCZ1が当選し、170/255の当選確率でCZ2が当選し、「レベル2」の場合には、191/255の当選確率でCZ1が当選し、64/255の当選確率でCZ2が当選し、「レベル1」の場合には、242/255の当選確率でCZ1が当選し、13/255の当選確率でCZ2が当選するように設定されている。
このように、現在の移行先抽選レベルが高い方が、特定遊技状態への移行期待度が高くなっている。
また、「波乱」が選択された場合には、主制御部10は、図36に示す「移行先決定抽選テーブル(波乱)」を参照することで、現在の移行先抽選レベルに基づいて、移行先を抽選により決定し、その結果を主制御部10のRAMに記憶する。
例えば、移行先抽選レベルが「レベル5」の場合には、127/255の当選確率で上乗せ特化ステージが当選し、128/255の当選確率でCZ3が当選し、「レベル4」の場合には、128/255の当選確率でCZ3が当選し、「レベル3」の場合には、85/255の当選確率でCZ3が当選し、「レベル2」の場合には、51/255の当選確率でCZ3が当選し、「レベル1」の場合には、32/255の当選確率でCZ3が当選するように設定されている。
このように、「安定」が選択された場合には、移行先決定抽選において、移行先として上乗せ特化ステージやCZ3には当選し難いものの、CZ1、CZ2、上乗せ特化ステージ、CZ3のうち何れかが必ず当選し、一方、「波乱」が選択された場合には、移行先として上乗せ特化ステージやCZ3に高い確率で当選するものの、非当選となる確率も高く設定されている。
したがって、移行先決定ステージ終了後に、確実に、有利な遊技状態に移行させたいと考える遊技者は、抽選方法として「安定」を選択でき、一方、特定遊技状態への移行と非当選の状態の一か八かを考える遊技者は、抽選方法として「波乱」を選択することができる。
このように、移行先決定抽選の抽選方法を選択できるといった遊技性を実現することができ、興趣の低下を抑制することができる。
また、「押し順ベル1~6」の当選ゲームの次ゲームでは、移行先を報知するための演出が行われる。
例えば、図64(b)、(c)に示すように、ルーレットを模した画像(ルーレット画像)が、表示器8に表示され、ルーレット画像の回転が停止したときの矢印画像が示す項目が、移行先を報知する演出が行われる。
ルーレット画像には、抽選方法(「安定」、「波乱」)別に、表示される項目と、各項目の面積比率が異なっている。例えば、複数の移行先が表示されており、各移行先の当選確率に対応する面積比率で表示されている。なお、ルーレット画像の表示態様は、これに限らず、移行先決定抽選において、当選しない移行先や、当選確率とは異なる面積比率で表示してもよい。
また、移行先決定ステージでは、上述した「押し順ベル」の当選を契機に実行される移行先決定抽選とは別に、「押し順ベル」当選ゲームの次ゲームにも移行先の抽選が行われる。
具体的には、抽選方法に「安定」が選択された場合には、主制御部10は、図37に示す「上乗せ特化ステージ直撃抽選テーブル(安定)」を参照することで、今回ゲームの当選役に基づいて、上乗せ特化ステージへ移行させるか否かを抽選により決定し、その結果を主制御部10のRAMに記憶する。
例えば、図37に示すように、「弱チェリー」又は「強チェリー」当選時の3/255の確率で当選し、「弱チャンス」、「スイカ」又は「強チャンス」に当選した場合には、当選が確定するように設定されている。
当該抽選に当選した場合には、主制御部10は、上乗せ特化ステージへ移行するように制御する(図9の矢印K)
なお、当該抽選に当選した場合には、上述した「押し順ベル」の当選を契機に実行される移行先決定抽選において、CZ3に当選していない場合に限り、上乗せ特化ステージへ移行する。
また、抽選方法に「波乱」が選択された場合には、主制御部10は、図38に示す「CZ3直撃抽選テーブル(波乱)」を参照することで、今回ゲームの当選役に基づいて、CZ3へ移行させるか否かを抽選により決定し、その結果を主制御部10のRAMに記憶する。
例えば、図38に示すように、「弱チェリー」、「弱チャンス」又は「スイカ」当選時の3/255の確率で当選し、「強チェリー」又は「強チャンス」に当選した場合には、当選が確定するように設定されている。
当該抽選に当選した場合には、主制御部10は、CZ3へ移行するように制御する(図9の矢印J)
このように、移行先決定ステージでは、「押し順ベル」の当選だけではなく、レア役の当選を契機に、上乗せ特化ステージやCZ3への移行抽選が行われるため、遊技者は、上乗せ特化ステージ中のレア役の当選にも期待することができ、興趣を高めることができる。
なお、抽選方法に「安定」が選択された場合には、上乗せ特化ステージへの移行抽選に当選し(図37参照)、抽選方法に「波乱」が選択された場合には、CZ3への移行抽選に当選する場合(図38参照)で説明したが、これに限らず、「安定」及び「波乱」の一方又は双方において、上乗せ特化ゾーン及び/又はCZ3が当選するようにしてもよい。
このように、本実施形態のスロットマシン1は、特定遊技状態(AT状態)への抽選方法を遊技者が選択できるため、特定遊技状態(AT状態)に関する抽選が単調になることを防止でき、興趣の低下を防止することができる。
また、本実施形態のスロットマシン1は、「押し順ベル」が高確率で当選する遊技機(AT機)であるため(図7等参照)、抽選方法を決定するまでの期間を短くでき、移行先決定ステージにおいて無駄に有利区間を消費することなく、遊技を行うことができる。
また、抽選方法を、2種類以上の当選役(押し順ベル1~6)に基づいて決定するため、「一の抽選方法(安定又は波乱)を選択した場合にだけ、必ず払出数が多くなる(8枚払い出し)」といった不平等な状況が生じることを防止できる。
例えば、「押し順ベル1」が当選した場合には、抽選方法(安定)が選択されると払出数が多くなる(8枚払い出し)ものの、「押し順ベル2」が当選した場合には、抽選方法(安定)が選択されると払出数が少なくなる(1枚払い出し)。このように、上述のような不平等な状況が生じてしまうことを防止することができる。
また、「押し順ベル1~6」当選時の押し順ナビの表示の際に、第1リール停止操作以外のナビに係る表示の位置関係を一律にすることができる。例えば、「押し順ベル1~6」のうち何れが当選しても、左側に「安定」、右側に「波乱」の表示するため、左側を押下=「安定」、右側押下=「波乱」のルールを崩さずに遊技を行わせることができる。
これに対して、従来の遊技機(例えば、特開2013-103100号公報に記載の遊技機等)は、非AT状態中にAT状態への移行抽選や、AT状態中にATゲーム数の上乗せ抽選等のAT状態に関する抽選を行うものである。
しかしながら、この遊技機においては、AT状態に関する抽選の抽選方法を選択できないため、AT状態に関する抽選が単調となり、興趣の低下を招く虞があった。
(移行先決定ステージ滞在中の電源断発生時のナビ)
次に、図65を参照して、移行先決定ステージ滞在中に電源断が発生した場合の電源断復帰時の制御について説明する。
電源断が発生したタイミングとして、移行先決定ステージ滞在中に、「安定」、「波乱」の選択操作をともなうゲーム(移行先決定ステージに突入後、押し順ベルに最初に当選したゲーム)中に発生した場合を例に挙げて説明する。
図65(a)、(b)に示すように、第1リール停止操作がされるまでの間に電源断が発生した場合には、主制御部10は、電源断時の情報(当選役が押し順ベル役であること、停止操作態様が第1リール停止操作前であること等)を、RAMに記憶(退避)する。
電源断から復帰後には、主制御部10は、電源断発生時の情報をRAMから読み出し、押し順表示パターンテーブルを参照して、電源断発生時の押し順表示パターンの情報「1/安定/波乱」を副制御部20に送信する。
副制御部20は、主制御部10から受信した押し順表示パターンの情報に基づいて、当該情報を表示器8に表示させる。
この場合、第1リール停止操作の押し順ナビ51aを表示する。これにより、遊技者は、遊技中に電源断が発生した場合でも、今回ゲームで表示されてした押し順を認識することができる。
一方、選択ナビ51b,51c(安定、波乱)、背景ナビ52a,52b,52cは表示しない。
また、表示器8には、「ゲームを進めて」といったゲームの再開を促す文字表示、キャラクタ等を表示し、通常時とは異なった演出を行う。これにより、電源断が発生しない場合と異なる背景画像を表示するので、遊技者に対して、電源断が発生し、その復帰後の遊技であることを報知することができる。
なお、これに限らず、電源断復帰時に表示される押し順ナビとして、「1」「2」「3」の表示をすることで、正解押し順を報知するようにしてもよい。
次に、図65(d)、(e)に示すように、「押し順ベル」の当選後であって、第1リール停止操作されてから、第2リール停止操作される前の間に、電源断が発生した場合を例に挙げて説明する。
この場合にも上記同様に、主制御部10は、電源断発生時の情報(当選役が押し順ベル役であること、停止操作態様が第1リール停止操作され、第2リール停止操作前であること等)を、RAMに記憶(退避)する。
電源断から復帰後も上記同様に、主制御部10は、電源断発生時の情報をRAMから読み出して、押し順表示パターンテーブルを参照して、電源断発生時の押し順表示パターンの情報を副制御部20に送信する。
図65(d)~(f)の例では、電断発生時には第1リール停止操作がされ、第2リール停止操作前の状態であるため、主制御部10は、押し順表示パターンの情報から第1停止ボタンの押し順ナビの情報を削除した押し順表示パターンの情報「無し(操作済)/安定/波乱」を、副制御部20に送信する。
副制御部20は、主制御部10から受信した押し順表示パターンの情報に基づいて、当該情報を表示器8に表示させる。
この場合、第1リール停止操作の押し順ナビ51a、選択ナビ51b,51c(安定、波乱)、背景ナビ52a,52b,52cの全てのナビを表示しない。
このように、移行先決定ステージでは、第1リール停止操作がされるまでの間に電源断が発生し、その後、復帰した際には、押し順ナビを表示するものの、「安定」及び「波乱」の表示は行わない。
また、第1リール停止操作されてから、第2リール停止操作される前の間に、電源断が発生し、その後、復帰した際には、「安定」及び「波乱」に加えて押し順ナビの表示も行わない。
このような制御により、複数の機種に共通して電源断復帰時の押し順ナビの表示を流用することが可能となり、スロットマシン1の製造コストを削減することができる。
押し順ナビは、6択ベル(押し順ベル1~6)や3択ベル(押し順ベル1~3)を有するAT機において電源断から復帰する際に、必須のナビである一方、「安定」及び「波乱」の表示は6択ベルや3択ベルを有するAT機において必須のナビではない。
そのため、電源断復帰時に表示されるナビとして、押し順ナビの表示のみにすることで、他の機種にも流用できる汎用性の高いものとすることができる。さらに、電源断復帰時の表示を行うためのデータ量を削減することができる。
なお、これに限らず、電源断復帰時に表示されるナビとして「安定」及び「波乱」を表示してもよい。
これにより、抽選方法(「安定」、「波乱」)を選択可能な状態で電源断が発生した場合、その復帰時に、遊技者に対して抽選方法(「安定」、「波乱」)を選択させることができる。
また、「安定」と「波乱」のうち何れか一方のみを表示してもよいし、「安定」及び「波乱」ではなく、「2」「3」の表示をすることで、正解押し順を報知するようにしてもよい。
なお、「(1)当選役と払出数に応じて移行先決定抽選の抽選方法を決定すること」では、次に示すような変形例としてもよい。
上記の説明では、特定遊技状態(AT状態)への移行抽選を行うための抽選方法を選択する場合で説明したが、これに限らず、スコア獲得抽選、擬似ボーナスへの移行抽選、バグモード移行抽選、差枚数の上乗せ抽選等の、前述した各種抽選において抽選方法を選択するようにしてもよい。
なお、主制御部10は、抽選方法(「安定」、「波乱」)を、払出数に関わらず決定することもできる。すなわち、主制御部10は、押し順表示パターンテーブルを参照することにより、「押し順ベル」の種別と、第2リール停止操作時の停止ボタン5に基づいて、判定してもよい。
また、上記の説明では、抽選方法(「安定」、「波乱」)を、当選役及び払出数に基づいて、決定する場合で説明したが、これに限らず、当選役のみ又は払出数のみに基づいて、抽選方法を選択するようにしてもよい。また、ベット数と停止表示された図柄の組合せに基づいて、抽選方法を選択するようにしてもよい。
また、上記の説明では、一の当選役に対して2つの払出数(1枚又は8枚)を設定することで、2つの抽選方法から1つ選択できるようにしたが、3つ以上の払出数を設けて、3つ以上の抽選方法から選ぶようにしてもよい。
例えば、「押し順ベル1」当選時に、最初に右押しをすることで、0枚(押し順ベルの取りこぼし)が発生するようにし、「押し順ベル1」当選時、且つ、0枚の払い出しの場合には、新たな抽選方法(「天国」)を設けてもよいし、これらの抽選方法を抽選により選択するようにしてもよい。なお、抽選方法「天国」は、CZ2及びCZ3への当選確率が「安定」よりも高く、「波乱」よりも低く設定し、非当選の確率が「安定」よりも高く、「波乱」よりも低く設定することが好ましい。
(2)操作態様(押し順)に応じて有利区間を終了可能であること
本実施形態におけるスロットマシン1は、「(1)当選役と払出数に応じて特定遊技状態に関する抽選の抽選方法を決定すること」で記載したように、移行先決定ステージ終了後に移行する遊技状態を抽選方法(安定、波乱)に基づいて決定するようになっている。
そして、本実施形態におけるスロットマシン1は、抽選方法として一の抽選方法(波乱)が選択されたことに基づいて、有利区間を終了させることが可能であるといった特徴を有している。
前述したように、移行先決定ステージ突入後の最初の「押し順ベル1~6」の当選ゲームにおいて、遊技者による停止ボタン5a~5cの操作により、抽選方法として「安定」が選択された場合には、CZ又は上乗せ特化ステージの何れかが必ず当選し、移行先決定ステージ終了後は、有利区間が継続することになる。
一方、遊技者による停止ボタン5a~5cの操作により、抽選方法として「波乱」が選択された場合には、移行先決定抽選において高い確率で「非当選」が選択され(図36参照)、移行先決定ステージ終了後に、有利区間が終了する可能性が高くなる。
したがって、遊技者は、移行先決定ステージ終了後に、確実に有利区間に滞在させたい場合には、抽選方法として「安定」を選択することができ、一方で、有利区間を終了させたい場合には、抽選方法として「波乱」を選択することができる。
このように、有利区間を継続させるか又は有利区間を終了させるかを、遊技者による操作態様(押し順)に応じて選択することができる。
ところで、遊技者は、有利な遊技状態にもかかわらず、遊技者の個人的な事情に起因する状況や、遊技場の閉店時刻が来てしまった状況等により、止むを得ず遊技を終えなければならない場合がある。
このような場合、営業時間内に有利な遊技状態で遊技を止めれば、その後に遊技する他の遊技者に所謂「ハイエナ」がされて、口惜しい思いをする可能性が高い。
また、閉店時刻となって有利な遊技状態で遊技を止めた場合、翌営業日までにスロットマシン1のシステムリセットが行われなければ、翌営業日開始後に最初に遊技を行った他の遊技者に、有利な状態が引き継がれてしまう場合がある。
そこで、本実施形態におけるスロットマシン1では、遊技者が遊技中に止むを得ず遊技を終える状況においては、移行先決定ステージにおいて、遊技者による操作態様(押し順)に応じて抽選方法として「波乱」を選択することで、有利区間を高い確率で終了させることが可能になっている。その結果、有利な遊技状態から脱することで、遊技者の口惜しい思いを緩和することができる。
このように、本実施形態のスロットマシン1は、有利区間中の特定ゲーム(「押し順ベル」の当選ゲーム)において、遊技者による操作態様(押し順)に応じて、有利区間を終了させることが可能である。
また、停止操作を行うだけで有利区間を終了させることができるため、煩雑な操作を行うことなく、簡単な操作で有利区間を終了させることができる。
そのため、遊技者が止むを得ず遊技を止めなければならない場合であっても、簡単な操作によって有利区間を終了させて、ハイエナ等を気にせずにスロットマシン1から離れることができる。
一方、遊技者による停止操作により有利区間の継続を選択(「安定」を選択)することで、当該ゲームで有利区間を終わらせることなく遊技を行いたいといった遊技者のニーズにも応えることができる。
これに対して、従来の遊技機(例えば、特開2017-153724号公報に記載の遊技機等)は、有利区間中のゲーム数や獲得枚数を計数し、計数結果が特定値に到達した場合に、有利区間を終了させるものである。
ところで、このような遊技機が設置されている遊技場では、遊技機が有利区間中の状態で閉店した場合、店員の操作によって設定変更操作等を行うことで、有利区間を終了させることが行われる。一般的に、設定変更は、一度電源をOFFにした後、再度電源をONにすることで実現されるようになっている。
そのため、このような遊技機においては、有利区間を終了させるには、店員は煩雑な操作を行う必要があった。
なお、「(2)操作態様(押し順)に応じて有利区間を終了可能であること」では、次に示すような変形例としてもよい。
上記の説明では、抽選方法として「波乱」を選択した場合には、特定の遊技(移行先決定ステージの「押し順ベル1~6」当選ゲーム)の次ゲーム終了後に、有利区間を高い確率で終了可能である場合で説明したが、これに限らず、特定の遊技の終了後や、特定の遊技から2ゲーム以上経過後に有利区間を終了させてもよい。
また、上記の説明では、抽選方法として「波乱」を選択した場合には、上乗せ特化ステージ又はCZ3に当選する場合があり、必ずしも有利区間が終了しない場合で説明したが、これに限らず、「波乱」を選択した場合には、必ず有利区間が終了するようにしてもよい。
また、非AT状態において、所定ゲーム数(例えば、100ゲーム)ごとに、「特定ゾーン」に突入するようにし、この場合、「安定」と「波乱」の選択を行うようにしてもよい。例えば、「安定」を選択した場合には、その後、必ず有利区間が継続し、「波乱」を選択した場合には、その後、99%の確率で有利区間が終了し、1%の確率で有利区間が継続するようにしてもよい。これにより、所定の周期(100ゲームごと)で有利区間を終了させることが容易になる。
また、特定遊技状態(AT状態)において、上記特定ゾーンに突入するようにし、「安定」を選んだ場合には、必ず有利区間が継続し、「波乱」を選んだ場合には、必ず有利区間が終了するようにしてもよい。これにより、有利な遊技状態中に、遊技者が止むを得ず遊技を止める状況においては、特定ゾーンまで遊技をすれば、確実にAT状態を終了させることができる。
また、上記の説明では、移行先決定ステージ滞在中に、抽選方法(安定、波乱)を選択する場合で説明したが、これに代えて又はこれに加えて、通常遊技状態、特定遊技状態、擬似ボーナス、CZ等の遊技状態において抽選方法(安定、波乱)を選択可能にしてもよい。
(3)上乗せ差枚数の上限到達時に特典を付与すること
本実施形態におけるスロットマシン1は、前述したように、上乗せ特化ステージでは、特定役の当選を契機に、差枚数の上乗せが可能であり、その際に実行されるループ抽選の連続当選回数に応じて上乗せ差枚数の獲得数に変化が生じるようになっている。
そして、ループ抽選に連続して当選することにより、1回の特定役の当選を契機に算出された上乗せ差枚数が、上限値に到達した場合には、特典として特定役当選保障回数を付与するといった特徴を有している。
図60は、上乗せ特化ステージ滞在中に、表示器8において実行される演出の一部例を示している。
上乗せ特化ステージ滞在中に、特定役に当選した場合には、当選したゲームのスタートレバー3の操作に基づいて、「赤7」図柄の停止操作を促す画像の表示(例えば、「赤7を狙え!」)と、逆押しを促す押し順ナビが表示される(図60(a))。
このとき、例えば、「1枚役1」又は「リプレイ1」に当選している場合には、シングル7揃いが停止可能であり、上乗せ単位差枚数として10枚が選択される。
また、「1枚役2」に当選している場合には、ダブル7揃いが停止可能であり、上乗せ単位差枚数として20枚が選択される。
また、「リプレイ2~4」に当選している場合には、ピエロ揃いが停止可能であり、上乗せ単位差枚数として30枚が選択される。
この決定された上乗せ単位差枚数を示す画像(例えば、+30)が、第3リール停止操作後に、表示器8において遊技者に報知される(図60(b))。
また、特定役の当選時に、前述したループ抽選に当選した場合には、演出ボタン2cを模した画像が表示され、遊技者に対して演出ボタン2cの操作が促される(図60(c))。
演出ボタン2cの操作を受け付けた場合、ループ抽選に連続して当選した回数(ループ抽選当選回数)分だけ、上乗せ単位差枚数を上乗せすることを報知する画像が表示される。例えば、上乗せ単位差枚数が「30」、ループ抽選当選回数が「2」の場合には、「+30」→「+60」→「+90」のように表示され(図60(d)、(e))、1回の特定役の当選を契機に算出された上乗せ差枚数が表示される。
このように、遊技者は、少ない上乗せ単位差枚数が選択された場合でも、ボタン演出の発生によって、多くの上乗せ差枚数が獲得可能であることを期待して遊技することができ、興趣を高めることができる。
なお、ループ抽選に非当選であった場合にも、ボタン演出を発生させることで、上乗せの期待感を持たせるようにしてもよい。
そして、1回の特定役の当選により算出された上乗せ差枚数が、上限値(例えば、300)に到達した場合には(図61(a))、強制的に、これ以上のループ抽選の実行が規制されるものの、特典として、特定役当選保障回数が1回加算されるようになっている。
上乗せ特化ステージは、特定役当選保障回数が「0」であれば、その後、所定ゲーム数(5ゲーム)の消化で終了し、特定役当選保障回数が1以上であれば継続する。
そのため、特定役当選保障回数が1加算されることで、特定役に当選可能な回数が増加し、上乗せ特化ステージの滞在期間が延長されることになり、上乗せ差枚数の獲得枚数が増加することになる。
また、特定役当選保障回数が0回である状態において、特定役当選保障回数が1加算された場合には、アイテムB表示領域90~94に、アイテムBが補充(追加)される(図61(b))。そのため、残りのアイテムBの数が4以下であった場合には、実質的に、上乗せ特化ステージの残りゲーム数が加算されることになる。
このように、本実施形態のスロットマシン1は、特定役の当選を契機に算出された上乗せ差枚数の上限値に到達しても、上乗せ特化ステージを延長させるための権利である特定役当選保障回数を付与するため、特定役当選保障回数が「0」の状態において、特定役当選保障回数が付与されることで、上乗せ特化ステージの滞在期間が延長される(残りゲーム数が上乗せされる)ことになり、遊技者に与えられる喪失感を低減させ、興趣の低下を防止することができる。
これに対して、従来の遊技機(例えば、特開2017-209249号公報に記載の遊技機等)は、上乗せ差枚数に上限値を設け、当該上限値を超えないように上乗せするものである。
このため、上乗せ差枚数に上限値を設ける事で、遊技者に過剰な利益を与えないようにしているものの、上限値に到達することで、上乗せするはずだった差枚数が消滅してしまうことから、遊技者に喪失感を与え、興趣の低下を招く虞があった。
なお、「(3)上乗せ差枚数の上限到達時に特典を付与すること」では、次に示すような変形例としてもよい。
上記の説明では、1回の特定役の当選を契機に算出された上乗せ差枚数が、上限値(例えば、300)に到達した場合には、特典として特定役当選保障回数を付与する場合で説明したが、付与する特典はこれに限られない。
例えば、さらに上乗せ差枚数を付与してもよく、上乗せ特化ステージの実行権利を付与してもよく、他の遊技状態(エピソードステージ、エンディング等)の実行権利を付与してもよい。
また、上限値を一律(300枚)としたが、これに限らす、カウンタA1の示す値やカウンタB1の示す値に応じて、上限値を変動させてもよい。例えば、カウンタA1やカウンタB2の示す値が有利区間リミッタに近い値の場合には、上限値を低く(例えば、100)変動させてもよい。
また、上乗せ差枚数が、上限値(例えば、300)に到達した場合に、所定の当選確率(例えば、50%)に基づいて、特典を付与するか否かを抽選により決定してもよい。
また、上乗せ差枚数の算出は、上記の(式)によるものに限らない。例えば、ループ抽選に当選するごとに、上乗せする差枚数やループ率を決定してもよいし、ループ抽選に代えて、上乗せを実行する回数を決定し、その回数分だけ上乗せする差枚数を決定してもよい。
(4)差枚数管理型の遊技状態からゲーム数管理型の遊技状態に変化可能であること
本実施形態におけるスロットマシン1は、特定遊技状態(AT状態)において、差枚数管理型の遊技状態(エンディング準備ステージ、エンディングチャレンジ)(以下、差枚数管理型AT)で獲得した特定権利(エンディングチケット)に基づいて、ゲーム数管理型の遊技状態(エンディング)(以下、ゲーム数管理型AT)に移行するといった特徴を有している。
図62は、エンディング準備ステージ、エンディングチャレンジ及びエンディング滞在中に、表示器8において実行される演出の一部例を示している。
エンディング準備ステージ滞在中は、残り差枚数99が「0」になるまで、毎ゲームエンディングチケットの獲得抽選が行われ、当該抽選に当選した場合には、表示器8において、エンディングチケットを獲得した旨が報知されるとともに、エンディングチケット数98が加算される(図62(a)参照)。
そして、エンディング準備ステージにおいて、残り差枚数99が「0」になると、現時点で獲得しているエンディングチケットを保持(記憶)してエンディングチャレンジへ移行する(図62(b)参照)。
エンディングチャレンジ滞在中は、獲得しているエンディングチケットの分だけゲームが行われ、毎ゲーム、エンディング移行抽選が行われる。
当該抽選に当選した場合(例えば、「1枚役1~3」に当選した場合)には、当選ゲームのスタートレバー3の操作に基づいて、「BAR」図柄の停止操作を促す画像の表示(例えば、「BARを狙え!」)と、逆押しを促す押し順ナビが表示されて、遊技者に操作を促すようになっている(図62(c)参照)。
そして、第3リール停止操作後、エンディングへ移行することを報知する画像が表示され、次ゲームからエンディングへ移行する(図62(d)参照)。なお、次ゲームから移行することなく、エンディングチケットを全て消費した後に移行してもよい。
エンディング滞在中は、固定のゲーム数(残りゲーム数100)の遊技が実行され、残りゲーム数100を消化すると、特定遊技状態が終了し(図62(e)参照)、初期ステージへ移行する。
このように、本実施形態のスロットマシン1は、差枚数管理型の遊技状態から、ゲーム数管理型の遊技状態に移行可能であり、ゲーム性が差枚数によるものからゲーム数によるものに変化するため、遊技が単調になることを防止し、興趣の低下を防止することができる。
また、差枚数管理型の遊技状態からゲーム数管理型の遊技状態への移行は、差枚数管理型ATで獲得した特定権利(エンディングチケット)に基づく抽選に当選した場合に移行するため、差枚数管理型ATを単なる消化ゲームではなく、緊張感を持ったゲームとして遊技を行わせることができる。
また、ゲーム数管理型AT(エンディング)は、固定のゲーム数を消化することで終了するため、半永久的に継続することが無く、ゲーム数管理型ATのみが長く続いて遊技が単調となり、遊技者がゲーム数管理型の遊技状態を退屈に感じてしまうことを防止することができる。
同様に、差枚数管理型ATで管理される差枚数の上乗せを行わないように制御することで、差枚数管理型ATのみが長く続いて遊技が単調となり、遊技者が差枚数管理型の遊技状態を退屈に感じてしまうことも防止することができる。
これに対して、従来の遊技機(例えば、特開2015-123104号公報に記載の遊技機等)は、残りゲーム数が残存している間は、遊技者が有利になる操作方法を報知することで、遊技者が所定の利益を得ることを可能としたゲーム数管理型の遊技状態に制御するものである。
しかしながら、この遊技機においては、残りゲーム数が「0」になると終了するが、特定の条件が成立することで、多数のゲーム数を獲得(上乗せ)でき、場合によってはゲーム数管理型の遊技状態が半永久的に継続してしまうこともあった。そのため、ゲーム数管理型の遊技状態ばかり続いて遊技が単調となり、遊技者がゲーム数管理型のAT状態を退屈に感じてしまうことがあった。
また、ゲーム数管理型の遊技性に変更はないため、遊技が単調となり、興趣の低下を招く虞があった。
なお、「(4)差枚数管理型のAT状態からゲーム数管理型のAT状態に移行可能であること」では、次に示すような変形例としてもよい。
上記の説明では、差枚数管理型ATにおいて獲得した特定権利に基づいてゲーム数管理型ATへの移行抽選を行う場合で説明したが、ゲーム数管理型ATにおいて獲得した特定権利に基づいて、差枚数管理型ATへの移行抽選を行い、当該抽選に当選後に移行する差枚数管理型ATでは、固定の差枚数を消化することで終了するようにしてもよい。
また、差枚数管理型やゲーム数管理型以外の管理方法に適用してもよい。例えば、押し順ナビ回数管理型、払出数管理型、小役当選回数管理型、小役入賞回数管理型等に適用してもよく、これらのうち、何れか2つの状態間を移行するゲーム性としてもよい。
(5)差枚数管理型の遊技状態とゲーム数管理型の遊技状態の上乗せ性能を共通化すること
本実施形態におけるスロットマシン1は、遊技者にとって有利な状態となるバグモードを備えている。
バグモードは、特定遊技状態を除く遊技状態において、バグモード移行抽選に当選した場合に、非バグモードから移行する。
具体的には、主制御部10は、図53に示す「バグモード抽選テーブル」を参照することで、「共通ベル」の当選を契機に、バグモードへの移行を抽選により決定し、その結果を主制御部10のRAMに記憶する。
例えば、図53に示すように、1/255の確率でバグモードに当選し、25/255の確率でバグフェイクに当選するように設定されている。
なお、「共通ベル」以外の当選役に当選した場合に、バグモードへの移行抽選を実行してもよい。
バグモードに当選した場合には、主制御部10は、前兆ステージ(前兆C)を経由して、特定遊技状態(上乗せ特化ステージ)へ移行するように制御する(図9の矢印G)。
すなわち、バグモードに当選すると、擬似ボーナスやCZ等を経由せずに、特定遊技状態(上乗せ特化ステージ)へ移行可能になっている。なお、これに限らず、擬似ボーナスやCZのうち何れか一方又は両方を経由させてもよく、上乗せ特化ステージに移行させないようにしてもよい。
バグモードの終了は、有利区間の終了を契機に、非バグモードに移行することで終了する。
このように、通常遊技状態中にバグモードに当選することで、特定遊技状態への移行が確定し、その後、通常遊技状態へ移行するまで(有利区間が終了するまで)バグモードが継続することになる。そのため、バグモード中は、遊技者にとって有利な状態となる。
バグモード移行抽選において、当選した場合又はバグフェイクに当選した場合には、主制御部10は、前兆Cへ移行するように制御する(図9の矢印B)。
前兆Cでは、所定ゲーム数(バグモード前兆ゲーム数)に亘って前兆演出が実行され、最終的にバグモードに移行するか否かが報知される。
バグモード前兆ゲーム数は、バグモード移行抽選に当選した場合又はバグフェイクに当選した際に決定される。具体的には、主制御部10は、図54に示す「バグモード前兆ゲーム数抽選テーブル」を参照することで、バグモード前兆ゲーム数を抽選により決定し、その結果を主制御部10のRAMに記憶する。
例えば、図54に示すように、バグフェイク当選時の203/255の確率で「8ゲーム」が選択され、52/255の確率で「24ゲーム」が選択され、バグモード当選時の63/255の確率で「8ゲーム」が選択され、52/255の確率で「24ゲーム」が選択され、140/255の確率で「32ゲーム」が選択されるように設定されている。
すなわち、前兆Cが長く継続するほど、バグモードの当選期待度が高くなり、25ゲーム以上継続すれば、バグモードの当選が確定することになる。
なお、バグモード前兆ゲーム数はこれに限らず、任意に設定することができる。
前兆Cでは、非バグモード中には実行されない特殊な演出(バグ演出)が実行される。
具体的には、報知手段(表示器8、スピーカ9、ランプ11等)や、操作手段(演出ボタン2c、停止ボタン5等)において、次のようなバグ演出が実行される。
例えば、表示に関するバグ演出としては、「表示器8の表示画面にノイズ画像が表示される」、「表示器8の表示画面が左右又は上下反対に表示される」、「表示器8において繰り返し同じ演出(セリフ演出、ステージ移動演出等)が実行される」等がある。
また、音に関するバグ演出としては、「演出音や効果音にノイズ音が入り込む」、「スタートレバー操作音やボタン操作音が複数回発生する」、「全ての音が消える」等がある。
また、筐体に関するバグ演出としては、「停止ボタン5や演出ボタン2cの操作反応が遅くなる(一定時間操作無効)」、「リール41が非一定速度で回転する(脱調風)」、「ランプ11が小役入賞時などに矛盾する色で発光する」、「全てのランプ11が消える」等がある。
このように、前兆Cでは、非バグモード中には実行されない特殊な演出が実行されるため、遊技者に違和感を与えることができ、バグモードへの移行の期待感を持たせることで、遊技の興趣を高めることができる。
なお、上記のバグ演出のうち、特定のバグ演出が実行された場合には、バグモード確定としてもよい。
なお、バグフェイクの当選を契機に実行される前兆Cにおいて、擬似ボーナス移行抽選に当選した場合には、バグモード前兆ゲーム数を消化後、バグモードへ移行するようになっている。すなわち、バグフェイクに当選している場合であっても、バグモードへの当選に書き換えられる場合があるため、遊技者の期待感を最後まで引き付けることができる。
また、前述したように、本実施形態におけるスロットマシン1は、バグモード中の特定遊技状態では、全ての遊技状態が、ゲーム数管理型に制御される。
つまり、非バグモード中の特定遊技状態では、前半ステージの全てのステージ(上乗せ特化ステージ、ラッシュステージ及びエピソードステージ)と、後半ステージのエンディング準備ステージ及びエンディングチャレンジは、差枚数により管理されるものの(差枚数管理型AT)、バグモード中では、これらのステージがゲーム数により管理される(ゲーム数管理型AT)ことになる。
ゲーム数管理型ATは、1ゲームの実行に応じて残りゲーム数を「1」消化するのに対して、差枚数管理型ATは、1ゲームの実行に応じてそのゲームの当選役により残り差枚数を「2以上」消化する可能性があるため、双方ではAT性能が異なる。そのため、バグモード(ゲーム数管理型)の方が、非バグモード(差枚数管理型)よりも有利に遊技を進めることができる。
例えば、差枚数管理型の場合は、残り差枚数が「100」の時点で、1ゲーム実行されて、ベル役に対応する図柄が停止表示された場合には、差枚数である「5」が減算されて、残り差枚数が「95」となる。
一方、ゲーム数管理型の場合は、残りゲーム数が「100」の時点で、1ゲームが実行されて、ベル役に対応する図柄が停止表示された場合には、ゲーム数の「1」が減算されて、残りゲーム数が「99」となる。
そのため、ゲーム数管理型ATの方が、差枚数管理型ATよりも長い期間、特定遊技状態(AT状態)に滞在可能である。
このように、バグモード中は、ゲーム数管理型ATに制御されるものの、非バグモード中の差枚数管理型ATと上乗せ性能が同一となる特徴を有している。
具体的には、バグモード中は、差枚数の上乗せ抽選において、非バグモード中の差枚数管理型ATと同じ抽選テーブルを参照することで、上乗せ性能(例えば、上乗せ数や上乗せ当選確率)が共通化されるようになっている。
例えば、バグモード中の上乗せ特化ステージでは、非バグモード中と同様に、上乗せ単位差枚数抽選が実行される。この場合、主制御部10は、非バグモード中と同じ抽選テーブル(上乗せ単位差枚数決定テーブル(図44))を参照することで、上乗せ単位差枚数を抽選により決定する。すなわち、バグモード中は、上乗せ単位差枚数抽選において決定された「上乗せ単位差枚数」を「上乗せ単位ゲーム数」として適用する。
また、バグモード中の上乗せ特化ステージでは、非バグモード中と同様に、残り差枚数の上乗せ抽選が実行される。この場合、主制御部10は、非バグモード中と同じ抽選テーブル(差枚数上乗せ抽選テーブル(図43))を参照することで、上乗せする差枚数を抽選により決定する。すなわち、バグモード中は、差枚数上乗せ抽選において決定された「上乗せ差枚数」を「上乗せゲーム数」として適用する。
また、バグモード中のラッシュステージでは、非バグモード中と同様に、レア役の当選を契機に上乗せ抽選が実行される。この場合、主制御部10は、非バグモード中と同じ抽選テーブル(上乗せ抽選テーブル(図48))を参照することで、上乗せ数(上乗せゲーム数)を抽選により決定する。
このように、本実施形態のスロットマシン1は、AT状態の種類として、差枚数管理型ATと、ゲーム数管理型ATを有しているため、遊技が単調にならずに、興趣の低下を防止することができる。
また、本実施形態のスロットマシン1は、バグモード中のゲーム数管理型ATにおいて、非バグモード中の差枚数管理型ATと同じ抽選テーブルを参照して、上乗せに関する各種処理を行う。
そのため、双方の上乗せ抽選において、決定される上乗せ数や、その当選確率は同一となる。これにより、AT状態の種類ごとに、個別に抽選テーブル等を管理しなくても上乗せ抽選を行うことができるため、主制御部10のROMの記憶容量を増やさずに、複数種類のAT状態を管理することができる。
これに対して、従来の遊技機(例えば、特開2015-123104号公報に記載の遊技機等)は、所定の条件が成立したことに基づいて、ゲーム数を獲得し、獲得したゲーム数が残存している間は、遊技者が有利になる操作方法を報知することで、遊技者が所定の利益を得ることを可能としたゲーム数管理型の遊技状態に制御するものである。
しかしながら、この遊技機においては、ゲーム数管理型の遊技状態中に特定の条件が成立することで、多数のゲーム数を獲得(上乗せ)でき、場合によってはゲーム数管理型の遊技状態が半永久的に継続してしまうこともあった。そのため、ゲーム数管理型の遊技状態ばかり続いて遊技が単調となり、遊技者がゲーム数管理型のAT状態を退屈に感じてしまうことがあった。
また、ゲーム数管理型の遊技性に変更はないため、遊技が単調となり、興趣の低下を招く虞があった。
なお、「(5)差枚数管理型の遊技状態とゲーム数管理型の遊技状態の上乗せ性能を共通化すること」では、次に示すような変形例としてもよい。
上記の説明では、差枚数管理型ATとゲーム数管理型ATの上乗せ性能を共通化する場合で説明したが、これに限らず、例えば、押し順ナビ回数管理型AT、払出数管理型AT、小役当選回数管理型AT、小役入賞回数管理型AT等のうち、一部又は全部を採用して、上乗せ性能を共通化してもよい。
また、特定遊技状態(上乗せ特化ステージ)突入時に、差枚数管理型ATとゲーム数管理型ATのどちらに突入したかを非報知とするとともに、残り差枚数と残りゲーム数等の表示態様を同一にするようにしてもよい。これにより、表示されている数値(残差枚数又は残ゲーム数)が減算されるまで、遊技者は、どのAT状態に制御されているのか認識できないため、興味を引き付けておくことができる。
また、特定遊技状態(上乗せ特化ステージ)突入時には、差枚数管理型ATに制御されているように見せて、途中から、ゲーム数管理型ATに制御されているように見せるようにしてもよい。例えば、表示画面には、残り「150」と表示して、残り差枚数が「0」になったタイミングで、残りゲーム数を表示することで、差枚数管理型ATからゲーム数管理型ATに昇格したように見せてもよい。
(6)操作態様(目押し)に応じて出玉性能を変更可能であること
本実施形態におけるスロットマシン1は、出玉に関する遊技モードとして、安定モードと非安定モードを有しており、安定モードは、出玉の波(出玉性能)が緩やかなモードであり、非安定モードは安定モードよりも出玉の波(出玉性能)が荒いモードである。
本実施形態のスロットマシン1は、遊技者の操作によって出玉に関するモードを選択可能であり、出玉性能をコントロールすることができる特徴を有している。
安定モードは、初期ステージにおいて「ハズレ」以外の当選役に当選(有利区間当選役に当選)した後に、特定の条件が成立すると、非安定モードから移行する。
特定の条件としては、例えば、3回の「1枚役1~3」の当選タイミングにおいて、3回連続で特定図柄組合せ(「赤7-2・チェリー・ブランク」)が停止表示した場合である。
また、安定モードの終了は、有利区間の終了を契機に終了する。
図66は、通常ステージ滞在中において表示器8で実行される演出例を示している。
有利区間に移行後、初めて「1枚役1~3」に当選した場合には、当選したゲームのスタートレバー3の操作に基づいて、特定図柄組合せを停止表示可能なタイミングである旨(例えば、安定モードへの移行条件、目押しが必要な図柄画像、押し順(順押し)等)が表示される(図66(b))。
当該当選ゲームにおいて、リール41a下段に「赤7-2」図柄、中リール41b中段に「チェリー」図柄、リール41c上段に「ブランク」図柄を、順押しで、それぞれ「ビタ押し」することで、有効ライン上に「赤7-2・チェリー・ブランク」の図柄組合せが停止表示される。
一方、当該当選ゲームにおいて、「ビタ押し」しない場合、又は、順押し以外で停止操作を行った場合には、特定図柄組合せと異なる他の図柄組合せ(1枚払出しに対応する図柄組合せ)が停止表示される。
そして、有利区間移行後から、3回の「1枚役1~3」当選タイミングで、3回連続で特定図柄組合せが停止表示された場合には、主制御部10は、安定モードに移行するように制御する(図66(c))。
一方、「1枚役1~3」当選タイミングで、1回でも、「1枚役1~3」当選時に特定図柄組合せを停止表示させることができなかった場合には、安定モードへの移行は制限され非安定モードが維持される。
このように、1回でも、「1枚役1~3」当選時に特定図柄組合せを入賞させることができなければ、次回、有利区間に移行するまで安定モードに移行することができないため、遊技者の技術力によって、安定モードへの移行確率が変わってくる。
そのため、遊技者の技術介入性が増して、遊技に面白みを与えることができる。
安定モード中は、乱数値の取得制御が、非安定モード中とは異なるように制御される。
具体的には、非安定モード中は、主制御部10は、乱数値の取得範囲を、例えば、0~254(255個)としているのに対して、安定モード中は、乱数値の取得範囲を、0~1(2個)としている。
これは、主制御部10が、0~254の取得範囲で乱数値を取得した後に、この取得した乱数値の上記7ビットの値を「0」にクリアすることで、各種処理において使用する乱数値を全て「0」又は「1」としている。
安定モード中は、このように取得した乱数値(「0」又は「1」)に基づいて、各種抽選が実行されるため、抽選結果に偏りが生じるようになっている。
例えば、前述したように、通常ステージ滞在中(高確中)は、レア役の当選を契機に、擬似ボーナスへの移行抽選が実行される(図20、21参照)。当該抽選では、「弱チェリー」の当選時に、図67(a)に示すように、乱数値として「0~202」が「非当選」に該当し、「203~228」が「フェイク」に該当し、「229~254」が「当選」に該当する。この場合、取得する乱数値が「0」又は「1」である安定モードでは、必ず「非当選」が決定されることになる。
また、「強チェリー」の当選時には、乱数値として「0~126」が「フェイク」に該当し、「127~254」が「当選」に該当する。この場合、安定モードでは、必ず「フェイク」が決定されることになる。
このため、安定モード中は、何れのレア役に当選しても、擬似ボーナスへ当選することはなく、「非当選」又は「フェイク」に当選する。
これにより、安定モード中に、通常遊技状態から擬似ボーナスに移行するのは、スコアが規定値(2000)に到達した場合、又は、カウンタA2の示す値が擬似ボーナス天井ゲーム数に到達した場合となる。
しかしながら、安定モード中は、上記の乱数取得制御が行われることから、通常遊技状態では、スコアが貯まり難いようになっている。
具体的には、通常ステージ中のリプレイ役又はベル役の入賞を契機に、スコア獲得抽選が実行された場合には、取得する乱数値が「0」又は「1」であるため、図22に示すように、スコアとして「1」が必ず選択されるため、スコアが貯まり難くなっている。
したがって、非AT状態において、擬似ボーナスに移行する契機は、実質的には、カウンタA2が、擬似ボーナス天井ゲーム数に到達する場合となる。
安定モード中の擬似ボーナス天井ゲーム数は、安定モードの当選時に、現在スロットマシン1に設定されている設定値に基づいて決定されるようになっている。
例えば、設定1~3の場合は「180ゲーム」、設定4~6の場合は「200ゲーム」が設定される。
このように、安定モード中は、非安定モード中の擬似ボーナス天井ゲーム数(500ゲーム)よりも、小さい擬似ボーナス天井ゲーム数が設定される(天井が低く設定される)。
したがって、安定モードでは、レア役の当選を契機とする擬似ボーナスへの移行抽選や、スコアの規定数到達を契機とする擬似ボーナスへの移行抽選に当選する可能性が低いものの、有利区間に移行後、最大で200ゲーム消化することで、擬似ボーナスへの移行が確定することになる。そのため、通常ステージ中に長く滞在することで、遊技者が退屈に感じてしまうことを防止することができる。
また、安定モード中に、擬似ボーナスに当選した場合には、バグモードへの移行が確定するようになっている。
そのため、安定モードでは、通常遊技状態中に、最大で200ゲームの遊技を消化すれば、その後、特定遊技状態(バグモード)へ移行するため、特定遊技状態へ頻繁に移行することができる。
また、前述したように、バグモードはゲーム数管理型ATであり、非バグモード中の差枚数管理型ATよりもAT性能が高いため、有利に遊技を進めることができる。
なお、安定モード中に、バグモードに移行する場合には、上述したバグ演出(前兆C)を実行しないことが好ましい。
また、安定モード中に擬似ボーナスに当選した場合には、所定の当選確率に基づいてバグモードへの移行抽選を行ってもよい。
また、安定モード中の上乗せ特化ステージ(バグモード)においても、上記の乱数取得制御が行われることから、上乗せされるゲーム数は少なくなる。
具体的には、上乗せ特化ステージ(バグモード)において、特定役の当選を契機に算出される上乗せゲーム数(上乗せ単位差枚数×ループ抽選当選回数)は、取得する乱数値が「0」又は「1」であるため、ループ抽選の当選期待度が最も低いアイテムBが選択され(図45参照)、その結果、ループ抽選に当選し難くなる(図46参照)。
また、上乗せ特化ステージ(バグモード)において、レア役の当選を契機に上乗せ抽選が実行された場合も、上記の乱数取得制御が行われることから、各当選役において最も少ない上乗せゲーム数が選択される(図43参照)。
また、ラッシュステージにおいても同様に、上記の乱数取得制御が行われることから、上乗せ抽選に当選した場合でも、上乗せされるゲーム数は少なくなる。例えば、図48に示すように、「強チェリー」以外に当選した場合には、必ず「非当選」が決定され、「強チェリー」に当選した場合には、最も上乗せ数の少ない「20」が決定されることになる。
また、安定モード中のエピソードパターンとして、「1500ゲーム」が規定されるようになっている。すなわち、ラッシュステージに移行しても、エピソードステージには移行しないように制御される。これにより、実質的に特定遊技状態の延長が規制されることになる。
このように、安定モード中は、通常遊技状態において、少ない投資で特定遊技状態に移行することができる。
また、安定モード中の特定遊技状態は、バグモードに制御されることからAT性能が高くなるものの、ゲーム数の上乗せがされ難く、また、ラッシュステージからエピソードステージへ移行しないように制御される。そのため、特定遊技状態中に大量の残りゲーム数の獲得は難しい。
このため、安定モード中は、ラッシュステージにおいて特定遊技状態が終了する可能性が高く、エンディングまで移行する可能性は低くなる。
これにより、安定モード中の特定遊技状態では、遊技者に対して、過剰な上乗せが発生してしまうことを防止しつつ、全く上乗せがされないという状況が生じることを防止することができる。
このように、本実施形態のスロットマシン1は、遊技者の操作によって出玉に関する遊技モードを選択可能であり、出玉性能をコントロールすることができる。
例えば、投資が少ない代わりに、出玉の獲得も少ない安定的な遊技状態で遊技したいと考える遊技者は、特定図柄組合せを停止表示させることで安定モードを選択し、投資を多くしても、大量の出玉を獲得したいと考える遊技者は、任意の停止操作を行うことで非安定モードを選択することができる。
これにより、出玉性能が異なるモードへの移行を遊技者によって選択できるといった遊技性を実現することができ、興趣の低下を抑制することができる。
なお、安定モードの方が非安定モードよりも有利に遊技が進むように規定すれば、遊技者に対して、特定図柄組合せを積極的に停止表示させることができるため、「ビタ押し」操作に関して興味を引き付けることができる。
また、特定図柄組合せを所定回数(3回)停止させることにより、特定モードに移行可能となるため、遊技者の技術介入性が増して、遊技の興趣を高めることができる。
これに対して、従来の遊技機(例えば、特開2017-121301号公報に記載の遊技機等)は、特定役に当選したことに基づいて、出玉モードのランクを昇格させるか否かの昇格抽選を行い、当該昇格抽選に当選した場合には、現状よりもAT状態に移行し易い出玉モードに昇格させる遊技機が開示されている。
しかしながら、この遊技機においては、特定役に当選したか否かで出玉モードの昇格抽選を実行するだけであり、出玉モードの昇格抽選に対して技術介入性が無く、また、遊技者が出玉性能をコントロールできる訳ではなかった。
なお、「(6)操作態様(目押し)に応じて出玉性能を変更可能であること(安定モード)」では、次に示すような変形例としてもよい。
上記の説明では、2つのモード(安定モード、非安定モード)を備える場合で説明したが、これに限らず、3つ以上のモードを備えてもよい。
例えば、第1のモードにおいて、3回連続「ビタ押し」に成功した場合、第1のモードよりも出玉の波が緩やかな第2のモードに移行し、5回連続で「ビタ押し」に成功した場合、第1のモードよりも出玉の波が荒い第3のモードに移行するようにしてもよい。
また、遊技状態に応じて、出玉の波が異なるモードを設けてもよい。
例えば、通常遊技状態時と、CZと、特定遊技状態で、それぞれ異なるモードを設け、各遊技状態の開始後に、特定役について3回連続「ビタ押し」が成功した場合に、モードに移行するようにしてもよい。
また、上記の説明では、3回連続「ビタ押し」が成功する前に、1回でも「ビタ押し」に失敗した場合には、次の有利区間移行まで安定モードに移行させることを制限する場合で説明したが、これに限らず、連続で「ビタ押し」に成功しない場合でも、安定モードに移行させるようにしてもよい。
例えば、所定回数(例えば2回)までは失敗を許容するようにしてもよいし、「ビタ押し」を成功した場合に1加算し、「ビタ押し」を失敗した場合に1減算されるカウンタを設け、当該カウンタの値が「3」に到達した場合に、安定モードに移行させるようにしてもよい。
また、安定モードへの移行契機は、特定図柄組合せが停止表示した場合に限らず、有利区間開始から所定期間までの差枚数や小役の入賞回数等に基づいて、安定モードに移行してもよい。
例えば、有利区間開始から20ゲーム経過するまでに、差枚数が「+50」以上になった場合や、「押し順ベル」の入賞回数が10回以上になった場合に、安定モードに移行してもよい。
また、上記の説明では、有利区間に移行後、初めて「1枚役1~3」に当選した場合には、当選したゲームにおいて、特定図柄組合せを停止表示可能なタイミングである旨を遊技者に報知する場合で説明したが、これに限らず、遊技者に対して安定モードと非安定モードを認識不能にしてもよい。例えば、「1枚役1~3」に当選したタイミングで、図66に示すような画面表示を行わないようにしてもよい。
[第2実施形態]
次に、本発明に係る遊技機の好ましい第2実施形態について、図68~図89を参照して説明する。
第2実施形態に係るスロットマシン1は、一部の構成を除いて、前述の第1実施形態に係るスロットマシン1と基本的な構成(図1~7)や遊技の進行に関する制御等(図8~9等)に関しては同様である。
そのため、前述の第1実施形態と異なる点を説明し、その他の構成については第1実施形態同様であるので説明は省略する。
また、各図において、前述した第1実施形態と同様の構成については、同一の符号を付している。
第2実施形態に係るスロットマシン1においては、図68に示すように、十字キーボタン2d(第2操作手段)、装飾部材15が設けられている点で第1実施形態と異なる。
十字キーボタン2dは、演出ボタン2c(第3操作手段)の近傍に設けられており、遊技者による押下操作により表示器8における表示項目の選択や解除を行うことが可能なボタンである。
装飾部材15は、表示器8に隣接した位置であって、リール41(可変表示手段)の上方部のスロットマシン1の左右方向中央に設けられている。すなわち、表示器8とリール41に上下方向で挟まれた位置に配設されている。
装飾部材15は、アクリルなどの透過性を有する樹脂からなり、例えば、LEDなどの発光素子を覆い、遊技の進行に合わせた点灯や点滅を行い演出性を高めている。例えば、相対的に期待度の高い演出が実行された場合に、LEDを点灯させることで、装飾部材15自らが発光するようになっている。
装飾部材15の中央部分には、対象物を検知する検出手段として機能するセンサ15aが設けられている。
本実施形態では、センサ15aとして、測距センサ15aを用いた場合について説明する。
測距センサ15aは、対象物に接触することなく検出する非接触のセンサであり、所定の検出範囲に対象物があるか否かを検出(又は、対象物との距離を検知)するのに利用される。
測距センサ15aは、少なくとも投光部と受光部を備えている。
投光部は、投光素子として、例えば、指向性の高い赤外発光ダイオードと、投光素子の前方に位置し、集光する投光レンズとからなり、赤外発光ダイオードを光源とする光を、遊技機の前方の対象物に向けて、投光する。
受光部は、受光素子として、例えば、フォトダイオードの表面抵抗を利用したPSD(Position Sensitive Detector:位置検出装置)と、受光素子の前方に位置し、集光する受光レンズとからなり、投光部から投光された光の対象物となる遊技者の手からの反射光を、受光する。
このような投光部と受光部とが対向配置された状態で、ハウジング部材に囲繞されている。
このような構成からなる測距センサ15aは、受光部が受光する光量の変化を電気信号に変換し、電気信号の電圧値の変化により、反射光の入射角に応じて検出範囲に遊技者の手があるか否かなど遊技者の動作を検知することになる。
具体的には、測距センサ15aは、遊技機の前方の遊技者と対向する側の近接する距離(数センチメートルほど)に測距センサ15aの検出範囲が設定されている。
そして、投光部からの光は、この検出範囲に存在する対象物にあたると反射し、その反射光が受光部に受光される。例えば、測距センサ15aの検出範囲に遊技者が手を移動させることで、測距センサ15aが検知することが可能になる。
このように、測距センサ15aは、表示窓6の上部にあるため、遊技者が遊技中に操作する3ベットボタン2a、2ベットボタン2bや停止ボタン5などと離れており、かつ、測距センサ15aの検出範囲が、装飾部材15から近接する距離(数センチメートルほど)であることから、通常の遊技中に、検出範囲に遊技者の手が入り込むようなことは少なく、遊技者が意図して装飾部材15に手をかざさなければ、検知されないような位置に設置されている。
したがって、装飾部材15(測距センサ15a)は、遊技者が操作する操作手段(第4操作手段)としても機能する。
また、装飾部材15には、測距センサ15aの前方領域を覆うカバー部(非図示)が設けられている。例えば、カバー部に「濃い青」の装飾シートを施すことで、測距センサ15aを自然な態様で隠蔽しながらも、測距センサ15aへの操作を適切に行うことができる。
このように、カバー部によって測距センサ15aを隠蔽することで、測距センサ15aの存在を遊技者に気づかせずに、遊技を行なわせることができる。そのため、測距センサ15aによる遊技者の手の検出を契機として実行される特別な演出表示を、上記操作を知る者にだけ提供できたりするなど、装飾部材15を特別な操作手段として用いることができる。
その結果、遊技者に対して、視覚的にも、演出的にも、満足させることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
なお、本実施形態では、遊技者に対して測距センサ15aを隠蔽することを想定しているが、これに限らず、遊技者に対して測距センサ15aの存在を認識可能にしてもよい。
また、十字キーボタン2d及び測距センサ15aは、図69に示すように、副制御部20に接続されており、十字キーボタン2dや装飾部材15に対する遊技者の操作が各センサによって検出されて、その操作信号が副制御部20に出力されることよって制御される。
第2実施形態に係るスロットマシン1は、次に挙げる特徴を備えている。
(1)上乗せ表示数の報知により設定を示唆可能であること
(2)設定示唆アイコンの単独及び組み合わせによる報知により設定を示唆可能であること
(3)特定の操作により特別な演出態様(ナビキャラ)を決定可能であること
(4)AT状態を管理する残り遊技価値の種別に応じて、AT状態を延長可能な特典の付与を制御すること
これらの特徴について、以下順に説明する。
(1)上乗せ表示数の報知により設定を示唆可能であること
本実施形態におけるスロットマシン1は、第1実施形態において説明したように、通常遊技状態中にスコア(特定値)を貯めることが可能であり、大量にスコアを獲得するほど遊技者にとって有利に遊技が進行するようになっている。
例えば、獲得したスコアが、「200」に到達した場合には、擬似ボーナスへの移行抽選が実行され、「1000」に到達した場合には、擬似ボーナスへの移行が確定する。
本実施形態に係るスロットマシン1は、スコアを増加(上乗せ)する上乗せスコア(増加数)を決定し、上乗せスコアの報知として、遊技者に対して上乗せスコアが認識容易な態様であって上乗せスコアに対応する数値(第1数)を報知する第1報知と、遊技者に対して上乗せスコアが認識困難な態様であって上乗せスコアに対応しない数値(第2数)を報知する第2報知とを実行可能であるといった特徴を有している。
スコアは、スコア特化ステージ滞在中に大量獲得が可能になっている。
スコア特化ステージでは、毎ゲーム、上乗せスコア(増加数)の獲得抽選が実行され(スコア獲得抽選)、獲得した上乗せスコアが現時点までに獲得したスコアに加算(上乗せ)される。
具体的には、スコア獲得抽選は、主制御部10が第1決定手段として動作することにより、図30に示す「スコア獲得抽選テーブル(スコア特化ステージ)」を参照することで、今回ゲームの当選役に基づいて、獲得する上乗せスコアを抽選により決定する。また、決定された上乗せスコアを主制御部10のRAMに記憶するとともに、主制御部10のRAMに記憶されている累積スコアに上乗せスコアを加算する。
そして、主制御部10の制御により上乗せスコアが決定されると、副制御部20が第2決定手段として動作することにより、決定された上乗せスコアに基づいて、上乗せ表示数を決定する(上乗せ表示数抽選)。また、決定された上乗せ表示数を副制御部20のRAMに記憶するとともに、副制御部20のRAMに記憶されている現在の累積上乗せスコア(累積加算スコア101)に上乗せ表示数を加算する。
上乗せ表示数抽選において決定される上乗せ表示数には、第1上乗せ表示数(第1数)と、第2上乗せ表示数(第2数)とが少なくとも含まれ、決定された上乗せ表示数が、表示器8において報知されるようになっている(図71(c)、(d)等参照)。
第1上乗せ表示数は、上乗せスコアに対応した数値である。例えば、上乗せスコアの5倍の値からなる。
第1実施形態において説明したように、表示器8で表示されるスコアに関する数値(例えば、スコアカウンタ81)は、主制御部10のRAMに記憶されているスコアの値の5倍の数値が示されるようになっている。そのため、上乗せスコアにおいても、上乗せスコアの5倍の数値が表示器8で表示されるようになっている。
例えば、上乗せスコア「40」に対して第1上乗せ表示数「200」、上乗せスコア「60」に対して第1上乗せ表示数「300」、上乗せスコア「100」に対して第1上乗せ表示数「500」、上乗せスコア「200」に対して第1上乗せ表示数「1000」がそれぞれ予め設定されており、上乗せ表示数抽選において第1上乗せ表示数が決定された場合には、この上乗せスコアに対して5倍の数値が表示されることになる。
第2上乗せ表示数は、上乗せスコアに対応しない数値であり、確率設定手段により設定されている設定値を遊技者に対して示唆又は確定的に告知するために用いられる数値である。
例えば、スロットマシン1に設定されている設定値が、設定1~3の何れかであることを確定的に告知する「123」や、設定4~6の何れかであることを確定的に告知する「456」、設定6が確定であることを告知する「666」等が、第2上乗せ表示数として設定されている。
すなわち、第1上乗せ表示数は、現在までに獲得した累積スコアに加算(上乗せ)される値(加算表示数)であり、遊技者によって確認がされた場合には、今回ゲームで獲得した上乗せスコアを認識することが容易な数値である。
一方、第2上乗せ表示数は、累積スコアに加算されることのない設定示唆演出用の値であり、遊技者によって確認がされた場合には、今回ゲームで獲得した上乗せスコアを認識することが困難な数値である。
次に、上乗せ表示数抽選における上乗せ表示数の決定について説明する。
副制御部20は、図70に示す「上乗せ表示数抽選テーブル」を参照することで、確率設定手段により設定されている設定値に基づいて上乗せ表示数を決定する。
例えば、図70(a)に示すように、スコア獲得抽選により決定された上乗せスコアが「40」の場合には、設定されている設定値に基づいて、「200」(第1上乗せ表示数)と「123」(第2上乗せ表示数)の何れかが決定される。
設定1が設定されている場合には、223/255の確率で「200」が選択され、32/255の確率で「123」が選択される。設定2が設定されている場合には、239/255の確率で「200」が選択され、16/255の確率で「123」が選択される。設定3が設定されている場合には、247/255の確率で「200」が選択され、8/255の確率で「123」が選択されるように設定されている。
設定4~6が設定されている場合には、255/255の確率で「200」が選択され、「123」は選択されないように設定されている。
また、図70(b)に示すように、スコア獲得抽選により決定された上乗せスコアが「60」の場合には、「300」(第1上乗せ表示数)と「246」(第2上乗せ表示数)の何れかが決定される。
例えば、設定2、4、6が設定されている場合には、「300」と「246」の何れかが選択され、設定1、3、5が設定されている場合には、「300」のみが選択され、「246」は選択されないように設定されている。
また、図70(c)に示すように、スコア獲得抽選により決定された上乗せスコアが「100」の場合には、「500」(第1上乗せ表示数)と「456」(第2上乗せ表示数)の何れかが決定される。
例えば、設定4、5、6が設定されている場合には、「500」と「456」の何れかが選択され、設定1、2、3が設定されている場合には、「500」のみが選択され、「456」は選択されないように設定されている。
また、図70(d)に示すように、スコア獲得抽選により決定された上乗せスコアが「200」の場合には、「1000」(第1上乗せ表示数)と「666」(第2上乗せ表示数)の何れかが決定される。
例えば、設定6が設定されている場合には、「1000」と「666」の何れかが選択され、設定6以外が設定されている場合には、「1000」のみが選択され、「666」は選択されないように設定されている。
このように、スコア特化ステージにおいて、主制御部10の制御により上乗せスコアが決定されると、副制御部20の制御により、決定された上乗せスコアに基づいて上乗せ表示数が決定される。
そして、上乗せ表示数として第2上乗せ表示数が決定された場合には、確率設定手段において設定されている設定値を遊技者に対して認識可能に報知する。
そのため、スコア特化ステージ中のスコアの上乗せ演出において、設定値が報知される可能性があるため、遊技者は演出に注目することになり、遊技の興趣を向上することができる。
また、スコアの上乗せ演出において、設定値が報知される可能性があることを知らない遊技者であっても、「456」や「666」等の違和感のある特異な態様の数値が表示されることで、設定値が示唆された又は確定的に告知されたことを認識することができ、遊技の興趣性を向上させることが可能である。
なお、本実施形態では、図70に示すように、スコア獲得抽選により決定された上乗せスコアが「40」以上の場合に、上乗せ表示数抽選を実行し、一方、決定された上乗せスコアが「40」未満の場合には、当該抽選を行わずに、上乗せ表示数として第1上乗せ表示数(上乗せスコア×5)が固定で決定されることを想定しているが、これに限らず、決定された上乗せスコアが「40」未満である場合でも、上乗せ表示数抽選を実行してもよい。
また、上述した上乗せ表示数抽選では、決定される上乗せ表示数として、第1上乗せ表示数と第2上乗せ表示数の2種類のうち何れかが決定される場合で説明したが、これに限らず、3種類以上の上乗せ表示数から抽選により決定してもよい。
また、第2上乗せ表示数の報知は、確率設定手段により設定されている設定値を確定的に告知する態様で説明したが、これに限らず、設定値を示唆する態様にしてもよい。これにより、遊技者は設定値を推測することになるので、遊技の興趣性を向上させることが可能である。
(スコア上乗せ演出)
図71は、スコア特化ステージ中に、表示器8において実行されるスコア上乗せ演出の一例を示している。
スコア特化ステージ突入時は、図71(a)に示すように、スコアカウンタ81、周期カウンタ82及びレベルアイコン83に、直前の通常ステージ終了時に表示されていた同じ情報が表示される。
また、スコアカウンタ81の下方には、スコア特化ステージ中に獲得したスコアの合計数である累積加算スコア101が表示される。累積加算スコア101は、上乗せスコアを獲得するごとに更新(加算)され、スコア特化ステージ突入時は初期値として「0」が表示される。
スコア特化ステージでは、ゲーム開始時におけるスタートレバー3の操作を契機に、スコア獲得抽選と上乗せ表示数抽選が実行され、その抽選結果が今回ゲーム中に報知される。
例えば、第3リールの停止操作がされたタイミングで、表示器8の画面中央に、今回ゲームで決定された上乗せ表示数が、宝箱の中から飛び出して表示されるような演出が実行される(図71(b)、(c))。
なお、上乗せ表示数の表示は、第3リールの停止操作がされたタイミングに限らず、第1リールの停止操作がされたタイミング又は第2リールの停止操作がされたタイミングで表示することもできる。
図71に示す例では、スコア獲得抽選において上乗せスコアとして「40」が決定された場合を示している。
また、図71(c)に示す例では、上乗せ表示数抽選において第1上乗せ表示数が決定された場合を示しており、第1上乗せ表示数102に、上乗せスコア(40)に対応する「200」が表示されている。
また、図71(d)に示す例では、上乗せ表示数抽選において第2上乗せ表示数が決定された場合を示しており、第2上乗せ表示数103に、「123」が表示されている。すなわち、設定されている設定値が、設定1~3の何れかであることを確定的に示している。
その後、例えば、表示されている上乗せ表示数(第1上乗せ表示数102、第2上乗せ表示数103)が累積加算スコア101に吸い込まれるような演出が実行されて、累積加算スコア101に数値が加算される(図71(e))。
このとき、加算される数値は、今回ゲームで決定された上乗せスコアの5倍の値が累積加算スコア101に加算されるようになっている。
すなわち、図71(d)に示すように、上乗せ表示数抽選において第2上乗せ表示数(123)が決定されたことで、第2上乗せ表示数103が表示されている場合であっても、第1上乗せ表示数(200)の値が、累積加算スコア101に加算される。
このように、特異な態様の数値である第2上乗せ表示数103が表示されることで、実際に今回ゲームで獲得したスコアが認識困難な場合であっても、その後、累積加算スコア101に加算される数値(第1上乗せ表示数)を確認することで、遊技者は、今回ゲームで獲得した上乗せスコアを認識することができる。
また、スコア上乗せ演出中に、ボタン演出を実行してもよい。
例えば、上乗せ表示数が表示される前の状態で(図71(b))、表示器8に演出ボタン2cの操作を促す操作ボタンを模した画像や、操作を指示する文字情報(例えば、「PUSH」)等からなる操作画像を表示し、その後、指示された演出ボタン2cが操作された場合に、決定されている上乗せ表示数を表示器8において表示してもよい。
この場合、期待度を高めるために、第1上乗せ表示数が決定されている場合には、大きい値が決定されていることが好ましく、第2上乗せ表示数が決定されている場合には、高い設定値(例えば、設定5や設定6)を示唆する値が決定されていることが好ましい。
このように、上乗せ表示数抽選において第2上乗せ表示数が決定された場合には、第2上乗せ表示数103の値と、実際に累積加算スコア101に加算される値(第1上乗せ表示数)が異なる数値になる。
そのため、例えば、これらの上乗せに関する数値が異なることに遊技者が気付いた場合には、不信感や疑義が生じる可能性がある。
そこで、このような不信感や疑義が遊技者に生じてしまうことを防止するために、本実施形態に係るスロットマシン1は、次のような構成を有している。
具体的には、上乗せ表示数抽選において決定される上乗せ表示数の大きさが、第1上乗せ表示数>第2上乗せ表示数の関係性となるように設定してある。
例えば、図70に示すように、上乗せスコアとして「40」が決定された場合は、第1上乗せ表示数(200)>第2上乗せ表示数(123)となり、上乗せスコアとして「60」が決定された場合は、第1上乗せ表示数(300)>第2上乗せ表示数(246)となり、上乗せスコアとして「100」が決定された場合は、第1上乗せ表示数(500)>第2上乗せ表示数(456)とり、上乗せスコアとして「200」が決定された場合は、第1上乗せ表示数(1000)>第2上乗せ表示数(666)となるように設定する。
これにより、上乗せ表示数抽選において第2上乗せ表示数が決定されて、第2上乗せ表示数103に表示された場合、上乗せ表示数103の値と累積加算スコア101に加算される値が異なることに遊技者が気付いた場合であっても、上乗せ表示数103の値よりも、実際にスコアに加算される値(第1上乗せ表示数)の方が大きいので、不信感や疑義が遊技者に生じてしまうことを防止することができる。
なお、上記の説明では、上乗せ表示数抽選において決定される上乗せ表示数は、第1上乗せ表示数>第2上乗せ表示数の関係性に基づく場合で説明したが、これに限らず、第2上乗せ表示数の表示によって、スロットマシン1に設定されている設定値が通常よりも高い設定値(例えば、設定5や設定6)であることを示唆する場合には、第1上乗せ表示数<第2上乗せ表示数の関係性に基づいて設定することができる。
例えば、スロットマシン1に設定6が設定されている場合、スコア獲得抽選において上乗せスコアとして「60」が決定された場合には、第1上乗せ表示数(300)<第2上乗せ表示数となるように、第2上乗せ表示数に「666」を設定することができ、上乗せスコアとして「100」が決定された場合、第1上乗せ表示数(500)<第2上乗せ表示数となるように、第2上乗せ表示数に「666」を設定することができ、上乗せスコアとして「200」が決定された場合、第1上乗せ表示数(1000)<第2上乗せ表示数となるように、第2上乗せ表示数に「6666」を設定することができる。
図72に示す例は、スコア獲得抽選において上乗せスコアに「60」が決定された場合に、上乗せ表示数抽選において第2上乗せ表示数が決定されて、第2上乗せ表示数103として「666」が表示されている例を示している。すなわち、スロットマシン1に設定されている設定値が設定6であることを確定的に示している(図72(b))。
その後、上乗せスコア(60)に対応する第1上乗せ表示数(300)の値が、累積加算スコア101に加算されることを示している(図72(c))。
このように、実際にスコアに加算される数値(第1上乗せ表示数)の方が、上乗せ表示数103の数値よりも小さいものの、第2上乗せ表示数(666)の表示によって、高設定であることが確定的に告知されることで、上述したような不信感や疑義が遊技者に生じてしまう可能性を低くすることができる。
なお、設定4や設定5が設定されている場合も同様に、第1上乗せ表示数<第2上乗せ表示数の関係性に基づいて設定してもよい。この場合、例えば、第2上乗せ表示数として「444」や「555」を設定し、表示してもよい。
なお、これに限らず、第2上乗せ表示数の表示によって、スロットマシン1に設定されている設定値が通常よりも低い設定値(例えば、設定1や設定2)であることを示唆してもよい。
例えば、スロットマシン1に設定2が設定されている場合、スコア獲得抽選において上乗せスコアに「40」が決定された場合には、第1上乗せ表示数(200)<第2上乗せ表示数となるように、第2上乗せ表示数に「222」等を設定してもよい。
また、スロットマシン1に設定1が設定されている場合、上乗せスコアとして「20」が決定された場合には、第1上乗せ表示数(100)<第2上乗せ表示数となるように、第2上乗せ表示数に「111」等を設定してもよい。
以上説明したように、本実施形態のスロットマシン1は、主制御部10の制御により、スコアを増加させるための上乗せスコアが決定されると、副制御部20の制御により、決定された上乗せスコアに基づいて上乗せ表示数が決定される。
そして、上乗せスコアが、遊技者に認識容易な態様で第1上乗せ表示数を報知する第1報知と、遊技者に認識困難な態様で第2上乗せ表示数を報知する第2報知とを実行することが可能である。
これにより、上乗せスコアが認識困難な特異な態様によって上乗せ表示数が報知される場合があるため、上乗せ演出において遊技の興趣性を向上させることが可能である。
これに対して、従来の遊技機(例えば、特開2009-178237号公報に開示されている遊技機等)には、所定の条件が成立した場合に、ポイントを付与し、付与されたポイントの累積値に基づいて、遊技者に有利な特典を付与するものである。
しかしながら、この遊技機では、付与されたポイントをそのままの態様で表示しているだけであり、ポイントの表示において、遊技の興趣性や遊技者の期待感を向上させる上で不十分であった。
また、第2報知は、第2上乗せ表示数の報知により、スロットマシン1に設定されている設定値を示唆可能な態様である。
これにより、遊技者は、表示された第2上乗せ表示数によって設定値を推測又は確信することができるので、上乗せ演出に注目することになり、遊技の興趣性を向上させることができる。
また、第1上乗せ表示数>第2上乗せ表示数の関係性を有するように設定がされる。
これにより、上乗せ表示数抽選において第2上乗せ表示数が決定されて、表示がされた場合に、第2上乗せ表示数の値と、実際に加算される第1上乗せ表示数の値が異なることに遊技者が気付いた場合であっても、実際にスコアに加算される第1上乗せ表示数の方が第2上乗せ表示数よりも大きいので、不信感や疑義が遊技者に生じてしまうことを防止することができる。
また、本実施形態のスロットマシン1は、スコアに関する決定及び記憶を主制御部10の制御により実行し、上乗せスコアに基づく上乗せ表示数の決定及び記憶を副制御部20の制御により実行することが可能である。
これにより、主制御部10のRAMなどの記憶手段の記憶容量を抑えることができるとともに、上乗せ表示数による斬新な上乗せ演出を実行することができる。
また、主制御部10の記憶容量が抑えられることで、主制御部10でAT状態の遊技制御を行う場合には、ROMに上乗せ遊技に関する演出用データ(画像データやプログラム等)を多数設定することができ、多彩な上乗せ演出を行うことが可能である。
なお、「(1)上乗せ表示数の報知により設定を示唆可能であること」では、次に示すような変形例としてもよい。
上記の説明では、スコアに関する数値は、主制御部10のRAMに記憶されているスコアの値の5倍の数値が表示器8に表示される場合で説明したが、これに限らず、任意の倍率としてもよく、等倍としてもよい。
等倍とする場合には、例えば、スコア獲得抽選において上乗せスコアに「40」が決定された場合、第1上乗せ表示数(40)>第2上乗せ表示数となるように、第2上乗せ表示数に「12」を設定するなど、通常では加算されない違和感のある特異な数値が表示されるように設定することが好ましい。
また、上記の説明では、スコアカウンタ81の値が上限数に到達した場合に特典(擬似ボーナスへの移行権利など)を付与する場合で説明したが、これに限らず、累積加算スコア101の値が所定数に到達した場合においても、特典を付与してもよい。
また、上記の説明では、遊技者に対して特典(擬似ボーナスへの移行権利など)を付与可能に管理する値として、スコア(ポイント値)を用いた場合で説明したが、これに限らず、その他の数値を用いることも可能であり、例えば、ゲーム数、差枚数、押し順ナビの発生回数、小役当選回数、獲得枚数、払出数等の少なくとも1つで管理するようにしてもよい。
また、上記の説明では、スコア特化ステージ中の上乗せ演出において第1報知と第2報知とを実行する場合で説明したが、これに限らず、例えば、他の遊技状態中の上乗せ演出においても第1報知と第2報知とを実行可能である。この場合には、スコアに代えて、ゲーム数や差枚数を用いて上乗せに関する表示をすることが好ましい。
(2)設定示唆アイコンの単独及び組み合わせによる報知により設定を示唆可能であること
本実施形態に係るスロットマシン1は、確率設定手段により設定されている設定値に関する情報を遊技者に対して認識可能に報知することができ、当該報知として、一の設定値情報を単独で報知する第1報知と、少なくとも2以上の設定値情報を組み合わせた態様で報知する第2報知とを実行可能である。
また、第2報知は、第1報知において遊技者により設定値の予想が困難な設定値情報を含む組み合わせであって、遊技者により設定値の予想が容易な態様で実行可能であるといった特徴を有している。
(設定示唆アイコンの単独報知:第1報知)
本実施形態に係るスロットマシン1は、AT状態の終了を契機に、表示器8においてリザルト画面が表示される。
リザルト画面は、例えば、特定遊技状態から通常遊技状態(AT状態から非AT状態)へ移行する直前のゲームで表示される(図9の矢印U、AB、AC)。なお、AT状態の終了とは、残り差枚数や残りゲーム数の消化による通常終了に限らず、有利区間のリミッタ到達による強制終了によってAT状態が終了する場合も含まれる。
リザルト画面には、AT状態中の遊技の結果を遊技者に報知するための情報が表示される。例えば、AT状態中に実行されたゲーム回数(総ゲーム数)やAT状態中に獲得したメダル枚数(総獲得枚数)等が表示される(図73参照)。
また、リザルト画面には、図73に示すように、設定示唆アイコン104が表示される。
設定示唆アイコン104は、確率設定手段により設定されている設定値を遊技者に対して示唆又は確定的に告知するための情報(設定値情報)である。
設定示唆アイコン104として、例えば、キャラクタの画像が表示される。
具体的には、図75に示すように、キャラクタA画像が単独で表示された場合には「設定示唆なし」を示しており、キャラクタB画像が単独で表示された場合には「奇数設定示唆」を示しており、キャラクタC画像が単独で表示された場合には「偶数設定示唆」を示しており、キャラクタD画像が単独で表示された場合には「設定2否定確定」を示しており、キャラクタE画像が単独で表示された場合には「設定3以上確定」を示しており、キャラクタF画像が単独で表示された場合には「偶数設定確定」を示しており、キャラクタG画像が単独で表示された場合には「設定5又は設定6確定」を示している。
なお、これらの他にも、例えば、「設定○(○は、1~6の何れかを示す。以下同様。)示唆」を示す画像、「設定○否定示唆」を示す画像、「前日よりUP示唆」又は「前日よりDOWN示唆」を示す画像、「設定○確定」を示す画像、「奇数設定確定」を示す画像、「前日よりUP確定」又は「前日よりDOWN確定」を示す画像等を設けることもできる。
また、キャラクタ画像は、上記の7種類に限らず、6種類以下又は8種類以上に設けてもよい。
このように、リザルト画面において、一つの(単独の)キャラクタ画像が表示されることよって、遊技者は設定値を推測又は確信することができる。そのため、表示されるキャラクタ画像の種類によって遊技者の期待感を高めることが可能となり、スロットマシン1において遊技を継続するか否かを選択する際の有益な情報を提供することが可能である。
例えば、設定示唆アイコン104に、設定示唆画像(例えば、キャラクタA画像、キャラクタB画像、キャラクタC画像)が単独で表示されるよりも、設定確定画像(例えば、キャラクタD画像、キャラクタE画像、キャラクタF画像、キャラクタG画像)が単独で表示された方が、遊技者は設定値の予想が容易である。特に、キャラクタG画像が表示された場合には、高設定が確定するため、遊技者は遊技を継続する判断材料とすることができる。
また、リザルト画面において、設定値の示唆又は設定値の確定告知がされる場合があるため、AT状態中の遊技結果のみを表示するだけの単調なリザルト画面と比較して、リザルト画面の表示において遊技者に期待感を与えることができる。
そのため、遊技者は、AT状態が終了することを示すリザルト画面が表示された場合であっても、興趣が低下するどころか、リザルト画面の表示に注目するため、遊技の興趣を向上させることができる。
このような設定示唆アイコン104(キャラクタ画像)は、抽選によって決定される。
具体的には、副制御部20が設定値情報決定手段として動作することにより、確率設定手段により設定されている設定値に基づいてキャラクタ画像を決定する。そして、副制御部20のROMに記憶されている演出用画像データを参照することで、表示器8にキャラクタ画像を表示させる。
なお、設定示唆アイコンの決定方法の詳細は後述する。
なお、上記の説明では、リザルト画面において設定示唆アイコン104を1つ表示する場合で説明したが、これに限らず、2つ以上表示してもよい。この場合、リザルト画面が表示される遊技状況に応じて表示する設定示唆アイコン104の個数を変えてもよい。例えば、ラッシュステージ終了時のリザルト画面では1つ表示し、エンディング終了時のリザルト画面では2つ表示してもよく、エンディングに到達した遊技者に対して優遇するようにしてもよい。
また、有利区間のリミッタ到達によってAT状態が終了する場合に表示されるリザルト画面においては、設定示唆アイコン104を表示しないようにしてもよい。
また、設定示唆アイコン104を表示する個数を、抽選により決定してもよい。
また、確率設定手段により設定されている設定値が高設定又は低設定であるほど、表示する設定示唆アイコン104の個数を多くすることもできる。これにより、表示される個数によって設定値の示唆を行うことができる。
また、リザルト画面が表示されるタイミングは、AT状態の終了時に限らず、例えば、擬似ボーナスの終了時やCZの終了時に表示してもよい。
また、設定示唆画像(例えば、キャラクタA画像、キャラクタB画像、キャラクタC画像)を表示する場合には、それぞれ信頼度を異ならせてもよい。信頼度の高さとして、例えば、リザルト画面の背景色を、虹色>赤色>黄色>白色の関係性、つまり、虹色の場合が最も信頼度が高く、白色の場合が最も信頼度が低くなるようにしてもよい。
また、キャラクタの表情やキャラクタが所持するアイテム等によって信頼度が異なるようにしてもよい。
(設定示唆アイコンの組み合わせ報知:第2報知)
本実施形態に係るスロットマシン1は、リザルト画面において報知された設定示唆アイコン(キャラクタ画像)を、その後の遊技においても報知可能になっている。
具体的には、メニュー画面において、遊技者に対して閲覧可能に表示される。
メニュー画面は、非遊技中に、遊技者により演出ボタン2c(操作手段)が操作されたことを契機に表示され、所定の項目(例えば、ゲームフロー、配当表、カスタマイズ)を選択することができる画面である。
ここで、「非遊技中」とは、第3リール停止操作後から所定期間の間、クレジットメダルが3枚以上の状態で3ベットボタン2aの操作がされない場合、クレジットメダルが2枚以上の状態で2ベットボタン2bの操作がされない場合、又は、メダル投入口2にメダルが投入されない場合に「遊技中」から変更し、クレジットメダルが3枚以上の状態で3ベットボタン2aの操作がされた場合、クレジットメダルが2枚以上の状態で2ベットボタン2bの操作がされた場合、又は、メダル投入口2にメダルが投入された場合に終了する状態である。
また、「遊技中」とは、非遊技中以外の状態であり、すなわち、リール41の変動中が含まれる。
図74に示すように、メニュー画面の下方には、設定示唆アイコン履歴105が表示される。
設定示唆アイコン履歴105には、リザルト画面において表示された設定示唆アイコン104の履歴を示す。
具体的には、設定示唆アイコン104が表示(決定)された順番に、画面右側から表示されるようになっている。すなわち、表示領域R6には直近に表示された今回キャラクタ画像が表示され、表示領域R5には前回キャラクタ画像が表示され、表示領域R4には前々回キャラクタ画像が表示され、表示領域R3、R2、R1にはそれ以前のキャラクタ画像が順に表示される。
図74に示す例では、今回キャラクタ画像として「キャラクタA画像」、前回キャラクタ画像として「キャラクタA画像」、前々回キャラクタ画像として「キャラクタA画像」、それ以前に「キャラクタC画像」、「キャラクタA画像」、「キャラクタB画像」の順番に表示されたことを示している。
そして、この状態で、設定示唆アイコン抽選によって新たに設定示唆アイコンが決定されると、表示領域R1のキャラクタ画像が消滅して、表示領域R2~6のキャラクタ画像が1つ画面右にシフトするように移動するとともに、抽選により決定された新たにキャラクタ画像が表示領域R6に追加される。
なお、設定示唆アイコン履歴105は、確率設定手段により設定値の変更(設定値の打ち直しも含む)がされた場合に、電源OFF期間が所定時間(例えば、2時間)経過したことで消去されることを想定しているが、これに限らず、設定示唆アイコン抽選によって新たなキャラクタ画像が表示されるまで消去しないようにしてもよい。
また、設定示唆アイコン履歴105に表示される設定示唆アイコン104の数は、これに限らず、5つ以下、又は、7つ以上としてもよい。
このように、遊技者は、リザルト画面においてキャラクタ画像が表示された後でも、メニュー画面の設定示唆アイコン履歴105において当該キャラクタ画像を確認することができる。
これにより、遊技者は、表示されたキャラクタ画像の種類を忘却した場合や、見落とした場合でも、表示済のキャラクタ画像の種類や、その発生回数を自身で憶えておく必要がなく、後から把握することができる。
また、設定示唆アイコン履歴105は、表示されているキャラクタ画像の組み合わせによって、確率設定手段によって設定されている設定値を、遊技者に対して確定的に告知可能になっている。
例えば、図76に示すように、今回キャラクタ画像を含む、3回連続で異なるキャラクタ画像が表示された場合には「設定2以上確定」を示しており、3回連続で同じキャラクタ画像が表示された場合には「設定3以上確定」を示しており、4回連続で同じキャラクタ画像が表示された場合には「設定4以上確定」を示しており、5回連続で同じキャラクタ画像が表示された場合には「設定5以上確定」を示しており、6回連続で同じキャラクタ画像が表示された場合には「設定6確定」を示している。
このように、設定示唆アイコン履歴105において表示される少なくとも2以上のキャラクタ画像の組み合わせによって、遊技者に対して設定値を示唆することができるため、リザルト画面におけるキャラクタ画像の単独表示とは別に、メニュー画面におけるキャラクタ画像の組み合わせ表示によっても、遊技者は設定値を予想することができる。
これにより、メニュー画面においても設定値が示唆される可能性があるため、遊技者はメニュー画面にも注目することになり、遊技の興趣を向上することができる。
図74に示す例は、直近で3回連続「キャラクタA画像」が決定された場合を示している。この場合には、リザルト画面の設定示唆アイコン104には、「キャラクタA画像」が3回連続で単独で表示されるため、設定値を推測するための判断材料とはならないが、メニュー画面の設定示唆アイコン履歴105には、「キャラクタA画像」が連続で3つ並んだ組み合わせ態様で表示される。
そのため、「設定3以上確定」を示すことになり、遊技者は、リザルト画面における設定示唆アイコン104の表示よりも、設定値を容易に予想することができる。
また、リザルト画面において「キャラクタB画像」や「キャラクタC画像」が単独で表示される場合には、「偶数設定示唆」や「奇数設定示唆」を示すため、この表示のみでは設定値の推測が困難ではあるものの、設定示唆アイコン履歴105において、例えば、図76に示すような「キャラクタB画像」や「キャラクタC画像」を含む組み合わせで表示された場合には、容易に設定値を予想することができる。
このように、表示されても設定値の示唆とならない情報や、高設定を期待できない情報であっても、これらを組み合わせた情報によって、高設定を示唆することが可能になっている。
すなわち、単独の表示では遊技者が遊技を継続する動機づけにならない設定示唆アイコン104が表示された場合でも、設定示唆アイコン履歴105における設定示唆アイコン104の組み合わせによる表示によって、遊技を継続させる動機づけとすることが可能になる。
なお、設定示唆アイコン履歴105に表示されるキャラクタ画像の組み合わせ態様によって設定値を示唆する場合には、遊技者に対して設定示唆の内容を明確に認識可能にしてもよい。
例えば、十字キーボタン2dの操作によって設定示唆アイコン履歴105に表示されている各キャラクタ画像を選択可能にすることで、選択したキャラクタ画像に対応する設定示唆の内容を文字画像等で表示してもよい。
次に、副制御部20が行う設定示唆アイコン決定処理について説明する。
ここで、設定示唆アイコンの決定方法としては、図77に示す「毎回抽選による設定示唆アイコンの決定方法」と、図78に示す「シナリオ抽選による設定示唆アイコンの決定方法の」2通りがある。本実施形態においては、2通りの方法のうち、予め定めた何れかの方法を用いて設定示唆アイコン決定処理が行われる。
以下、順に説明する。
(毎回抽選による設定示唆アイコンの決定)
図77を参照して、毎回抽選による設定示唆アイコンの決定方法について説明する。
まず、副制御部20は、リザルト画面の表示タイミングか否かの判定を行う(S1)。すなわち、AT状態が終了するゲームか否かを判定する。
リザルト画面の表示タイミングではないと判定した場合には(S1:No)、処理を終了し、リザルト画面の表示タイミングであると判定した場合には(S1:Yes)、設定示唆アイコン抽選を実行する(S2)。
設定示唆アイコン抽選は、副制御部20が、図79に示す「設定示唆アイコン抽選テーブル」を参照することで、確率設定手段により設定されている設定値に基づいてキャラクタ画像を抽選により決定し、その結果を記憶部(例えば、RAM)に記憶する。
例えば、設定1が設定されている場合には、64/255の確率でキャラクタA画像が選択され、64/255の確率でキャラクタB画像が選択され、43/255の確率でキャラクタC画像が選択され、84/255の確率でキャラクタD画像が選択されるように設定されており、キャラクタE、キャラクタF画像、キャラクタG画像は選択されないように設定されている。
設定2が設定されている場合には、キャラクタA画像、キャラクタB画像、キャラクタC画像、キャラクタF画像のうち何れかが選択され、キャラクタD、キャラクタE画像、キャラクタG画像は選択されないように設定されている。
設定3が設定されている場合には、キャラクタA画像、キャラクタB画像、キャラクタC画像、キャラクタD画像、キャラクタE画像のうち何れかが選択され、キャラクタF、キャラクタG画像は選択されないように設定されている。
設定4が設定されている場合には、キャラクタA画像、キャラクタB画像、キャラクタC画像、キャラクタD画像、キャラクタE画像、キャラクタF画像のうち何れかが選択され、キャラクタG画像は選択されないように設定されている。
設定5が設定されている場合には、キャラクタA画像、キャラクタB画像、キャラクタC画像、キャラクタD画像、キャラクタE画像、キャラクタG画像のうち何れかが選択され、キャラクタF画像は選択されないように設定されている。
設定6が設定されている場合には、キャラクタA画像、キャラクタB画像、キャラクタC画像、キャラクタD画像、キャラクタE画像、キャラクタF画像、キャラクタG画像のうち何れかが選択されるように設定されている。
次いで、設定示唆アイコン抽選において決定した今回キャラクタ画像を含み、3回以上連続で異なるキャラクタ画像が決定(記憶)されたか否かを判定する(S3)。
3回以上連続で異なるキャラクタ画像が決定されていると判定した場合には(S3:Yes)、設定示唆内容が、現在スロットマシン1に設定されている設定値に相当するか否かを判定する(S4)。すなわち、設定値が「設定1」以外か否かを判定する。
なお、副制御部20は、電源投入時など、所定のタイミングで主制御部10から現在スロットマシン1に設定されている設定値に関する情報を受信し、RAMに記憶している。
判定の結果、設定1以外が設定されていると判定した場合には(S4:No)、処理を終了し、設定1が設定されていると判定した場合には(S4:Yes)、副制御部20は、設定示唆アイコン抽選において決定した今回キャラクタ画像を、新たなキャラクタ画像に変更する(S5)。
このようなキャラクタ画像の変更が行われるのは、次の理由によるものである。
上述したように、3回以上連続で異なるキャラクタ画像が決定された場合には、設定示唆アイコン履歴105におけるキャラクタ画像の組み合わせ態様によって「設定2以上確定」を示すことになる。
一方、設定されている設定値が設定1である場合にも、設定示唆アイコン抽選の結果、3回以上連続で異なるキャラクタ画像が決定される場合もある。この場合には、設定示唆アイコン履歴105における設定示唆内容と、実際にスロットマシン1に設定されている設定値が相違することになるため、今回キャラクタ画像を、実際に設定されている設定値に対応するキャラクタ画像に強制的に変更する制御が行われるようになっている。
具体的には、前回キャラクタ画像又は前々回キャラクタ画像に、キャラクタA画像が含まれる場合には、今回キャラクタ画像をキャラクタA画像に変更し、前回キャラクタ画像又は前々回キャラクタ画像に、キャラクタA画像が含まれない場合には、今回キャラクタ画像をキャラクタB画像に変更する。
このように、3回連続で異なるキャラクタ画像が連続しないように今回キャラクタ画像を変更する。そのため、設定1が設定されている場合に、設定示唆アイコン履歴105に表示されることのないキャラクタ画像の組み合わせが表示されることを回避することができる。
なお、前回キャラクタ画像又は前々回キャラクタ画像に、キャラクタA画像が含まれない場合には、今回キャラクタ画像を、所定の確率(例えば、50%)に基づいてキャラクタB画像又はキャラクタD画像の何れかに変更してもよい。
また、これに限らず、今回キャラクタ画像を、前回キャラクタ画像又は前々回キャラクタ画像と同じキャラクタ画像に強制的に変更してもよい。
このように、今回キャラクタ画像を決定した際に、既に決定されている少なくとも2以上のキャラクタ画像との組み合わせによる設定示唆内容が、実際にスロットマシン1に設定されている設定値に対応しない場合には、決定した今回キャラクタ画像を、実際に設定されている設定値に対応する新たな今回キャラクタ画像に変更することが可能である。
これにより、実際にスロットマシン1に設定されている設定値とは異なる設定値を確定的に告知してしまうことを防止することができ、遊技者に疑義が生じることを防ぐことができる。
次いで、S3において、3回以上連続で異なるキャラクタ画像が決定されていないと判定した場合には(S3:No)、今回キャラクタ画像を含み、3回以上連続で同じキャラクタ画像が決定されているか否かを判定する(S6)。
判定の結果、3回以上連続で同じキャラクタ画像が決定されていないと判定した場合には(S6:No)、処理を終了し、3回以上連続で同じキャラクタ画像が決定されていると判定した場合には(S6:Yes)、設定示唆内容が、現在スロットマシン1に設定されている設定値に相当するか否かを判定する(S7)。
具体的には、図76に示す「設定示唆パターンテーブル」に基づいて、3回連続で同じキャラクタ画像が決定された場合は、設定3~設定6が設定されている場合に「相当する」と判定し、4回連続で同じキャラクタ画像が決定された場合は、設定4~設定6が設定されている場合に「相当する」と判定し、5回連続で同じキャラクタ画像が決定された場合は、設定5又は設定6が設定されている場合に「相当する」と判定し、6回連続で同じキャラクタ画像が決定された場合は、設定6が設定されている場合のみ「相当する」と判定し、設定1及び設定2が設定されている場合は、「相当しない」と判定する。
判定の結果、設定値に相当すると判定した場合には(S7:Yes)、処理を終了し、設定値に相当しないと判定した場合には(S7:No)、副制御部20は、設定示唆アイコン抽選において決定した今回キャラクタ画像を、新たなキャラクタ画像に変更する(S8)。
具体的には、次のように今回キャラクタ画像を、新たなキャラクタ画像に変更する。
例えば、設定1が設定されている場合に、キャラクタA画像が3回連続で決定された場合には、今回キャラクタ画像(キャラクタA画像)をキャラクタB画像に変更し、キャラクタA画像以外が3回連続で決定された場合には、今回キャラクタ画像(キャラクタA画像以外)をキャラクタA画像に変更する。
設定2が設定されている場合に、キャラクタA画像が3回連続で決定された場合には、今回キャラクタ画像(キャラクタA画像)をキャラクタC画像に変更し、キャラクタA画像以外が3回連続で決定された場合には、今回キャラクタ画像(キャラクタA画像以外)をキャラクタA画像に変更する。
設定3が設定されている場合に、キャラクタA画像が4回連続で決定された場合には、今回キャラクタ画像(キャラクタA画像)をキャラクタB画像に変更し、キャラクタA画像以外が4回連続で決定された場合には、今回キャラクタ画像(キャラクタA画像以外)をキャラクタA画像に変更する。
設定4が設定されている場合に、キャラクタA画像が5回連続で決定された場合には、今回キャラクタ画像(キャラクタA画像)をキャラクタC画像に変更し、キャラクタA画像以外が5回連続で決定された場合には、今回キャラクタ画像(キャラクタA画像以外)をキャラクタA画像に変更する。
設定5が設定されている場合に、キャラクタA画像が6回連続で決定された場合には、今回キャラクタ画像(キャラクタA画像)をキャラクタB画像に変更し、キャラクタA画像以外が6回連続で決定された場合には、今回キャラクタ画像(キャラクタA画像以外)をキャラクタA画像に変更する。
このように、副制御部20の制御により、リザルト画面が表示されるごとに(AT状態が終了するごとに)設定示唆アイコン抽選が実行され、今回ゲームで表示するための設定示唆アイコン(キャラクタ画像)を1つ決定する。
そして、設定示唆アイコン抽選において決定したキャラクタ画像を累積してRAMに記憶し、RAMに記憶されたキャラクタ画像を設定示唆アイコン104及び設定示唆アイコン履歴105において表示させる。
また、今回キャラクタ画像を抽選により決定した結果、キャラクタ画像の組み合わせに基づく設定示唆内容が、現在スロットマシン1に設定されている設定値に相当しない場合には、決定した今回キャラクタ画像を新たなキャラクタ画像に変更する。
(シナリオ抽選による設定示唆アイコンの決定)
前述の「毎回抽選による設定示唆アイコンの決定方法」は、リザルト画面が表示されるごとに(AT状態が終了するごとに)、今回表示する設定示唆アイコン(今回キャラクタ画像)を決定するのに対して、当該処理では、所定のタイミングでシナリオを決定し、決定したシナリオに基づいて複数の設定示唆アイコン(キャラクタ画像)を一括で決定するようになっている。
シナリオは、所定回分(例えば、6回分)の設定示唆アイコン(キャラクタ画像)を設定した情報(パターン情報)であり、この所定回分の設定示唆アイコン(キャラクタ画像)が、連続する所定回のAT状態の終了時に順番に表示されて、1回(1セット)のシナリオの実行が終了する。
本実施形態に係るスロットマシン1は、各シナリオに基づいて設定示唆アイコンが表示されることで、確率設定手段によって設定されている設定値を遊技者に対して示唆可能になっている。
具体的には、図80の「シナリオテーブル」に示すように、シナリオAは、「奇数設定示唆」を示すように設定されており、例えば、「キャラクタA画像」、「キャラクタB画像」、「キャラクタA画像」、「キャラクタB画像」、「キャラクタA画像」、「キャラクタB画像」の順に表示されるように設定されている。
シナリオBは、「偶数設定示唆」を示すように設定されており、例えば、「キャラクタA画像」、「キャラクタC画像」、「キャラクタA画像」、「キャラクタC画像」、「キャラクタA画像」、「キャラクタC画像」の順番に表示されるように設定されている。
シナリオCは、「設定2以上確定」を示すように設定されており、例えば、「キャラクタA画像」、「キャラクタB画像」、「キャラクタC画像」、「キャラクタA画像」、「キャラクタB画像」、「キャラクタC画像」の順番に表示されるように設定されている。すなわち、3回連続で異なるキャラクタ画像が表示されるように設定されている。
シナリオDは、「設定3以上確定」を示すように設定されており、3回連続で同じキャラクタ画像が表示されるように設定されている。
シナリオEは、「設定4以上確定」を示すように設定されており、4回連続で同じキャラクタ画像が表示されるように設定されている。
シナリオFは、「設定5以上確定」を示すように設定されており、5回連続で同じキャラクタ画像が表示されるように設定されている。
シナリオGは、「設定6確定」を示すように設定されており、6回連続で同じキャラクタ画像が表示されるように設定されている。
次に、図78を参照して、シナリオ抽選による設定示唆アイコンの決定方法について説明する。
まず、副制御部20は、リザルト画面の表示タイミングか否かの判定を行う(S11)。
リザルト画面の表示タイミングではないと判定した場合には(S11:No)、処理を終了し、リザルト画面の表示タイミングであると判定した場合には(S11:Yes)、シナリオを決定するタイミングか否かの判定を行う(S12)。すなわち、所定回数(例えば、6回)を1セットとするリザルト画面の表示回数(AT状態の終了回数)に到達したか否かを判定する。
シナリオを決定するタイミングではないと判定した場合には(S12:No)、処理を終了し、シナリオを決定するタイミングであると判定した場合には(S12:Yes)、シナリオ抽選を実行する(S13)。
具体的には、副制御部20が、図81に示す「シナリオ抽選テーブル」を参照することで、確率設定手段により設定されている設定値に基づいて、複数種類のシナリオのうち1つのシナリオを決定する。
例えば、設定1が設定されている場合には、シナリオA~シナリオBのうち何れかが選択されるように設定されている。
設定2が設定されている場合には、シナリオA~シナリオCのうち何れかが選択されるように設定されている。
設定3が設定されている場合には、シナリオA~シナリオDのうち何れかが選択されるように設定されている。
設定4が設定されている場合には、シナリオA~シナリオEのうち何れかが選択されるように設定されている。
設定5が設定されている場合には、シナリオA~シナリオFのうち何れかが選択されるように設定されている。
設定6が設定されている場合には、シナリオA~シナリオGのうち何れかが選択されるように設定されている。
次いで、シナリオ抽選においてシナリオD~シナリオGの何れかが決定されたか否かを判定する(S14)。
シナリオD~シナリオGが決定されていないと判定した場合には(S14:No)、処理を終了し、シナリオD~シナリオGの何れかが決定されたと判定した場合には(S14:Yes)、同一アイコン抽選を実行する(S15)。
同一アイコン抽選は、シナリオD~シナリオGの一部又は全部において連続で表示されるキャラクタ画像(同一キャラクタ画像)を決定し、その結果を記憶部(例えば、RAM)に記憶する。
具体的には、副制御部20が、図82に示す「同一アイコン抽選テーブル」を参照することで、確率設定手段により設定されている設定値に基づいて、キャラクタ画像を決定する。
例えば、設定3が設定されている場合には、64/255の確率でキャラクタA画像が選択され、64/255の確率でキャラクタB画像が選択され、64/255の確率でキャラクタD画像が選択され、63/255の確率でキャラクタE画像が選択されるように設定されており、その他のキャラクタ画像は選択されないように設定されている。
設定4が設定されている場合には、64/255の確率でキャラクタA画像が選択され、64/255の確率でキャラクタC画像が選択され、64/255の確率でキャラクタD画像が選択され、32/255の確率でキャラクタE画像が選択され、31/255の確率でキャラクタF画像が選択されるように設定されており、その他のキャラクタ画像は選択されないように設定されている。
このような抽選の結果、シナリオDの場合は、同一アイコン抽選で決定された同一キャラクタ画像が3回連続で表示され(3回目~5回目)、シナリオEの場合は、同一キャラクタ画像が4回連続で表示され(2回目~5回目)、シナリオFの場合は、同一キャラクタ画像が5回連続で表示され(2回目~6回目)、シナリオGの場合は、同一キャラクタ画像が6回連続で表示されることになる(1回目~6回目)。
次いで、不同一アイコン抽選を実行する(S16)。
不同一アイコン抽選は、同一キャラクタ画像が表示されない遊技期間に表示するためのキャラクタ画像(不同一キャラクタ画像)を決定し、その結果を記憶部(例えば、RAM)に記憶する。
具体的には、副制御部20が、図83に示す「不同一アイコン抽選テーブル」を参照することで、確率設定手段により設定されている設定値に基づいて、キャラクタ画像を決定する。
例えば、設定2が設定されている場合には、64/255の確率でキャラクタA画像が選択され、64/255の確率でキャラクタC画像が選択され、127/255の確率でキャラクタF画像が選択されるように設定されており、その他のキャラクタ画像は選択されないように設定されている。
設定3が設定されている場合には、64/255の確率でキャラクタA画像が選択され、64/255の確率でキャラクタB画像が選択され、64/255の確率でキャラクタD画像が選択され、63/255の確率でキャラクタE画像が選択されるように設定されており、その他のキャラクタ画像は選択されないように設定されている。
このような抽選の結果、シナリオDの場合は、不同一アイコン抽選で決定された不同一キャラクタ画像が1回目、2回目、6回目に表示され、シナリオEの場合は、不同一キャラクタ画像が1回目と6回目に表示され、シナリオFの場合は、不同一キャラクタ画像が1回目のみ表示されることになる。
なお、同一キャラクタ画像と不同一キャラクタ画像を別々の抽選により決定しているが、これに限らず、双方が抽選対象として規定されている抽選テーブルを参照して、同一キャラクタ画像と不同一キャラクタ画像を一括で決定してもよい。
次いで、同一アイコン抽選において決定した同一キャラクタ画像と、不同一アイコン抽選において決定した不同一キャラクタ画像が、同じキャラクタ画像か否かを判定する(S17)。
判定の結果、キャラクタ画像が一致しないと判定した場合には(S17:No)、処理を終了し、キャラクタ画像が一致すると判定した場合には(S17:Yes)、S16に移行し、再び、不同一アイコン抽選を実行する。
このように、AT状態が所定回連荘する遊技期間において、各AT状態において表示するキャラクタ画像を一括で設定するシナリオを予め決定する。そして、決定したシナリオに応じて、各AT状態中に各キャラクタ画像を設定示唆アイコン104及び設定示唆アイコン履歴105に表示させる。
以上説明したように、本実施形態に係るスロットマシン1は、一の設定値情報を単独で報知する第1報知と、少なくとも2以上の設定値情報を組み合わせた態様で報知する第2報知とを実行可能であり、第2報知において、第1報知では設定値の予想が困難な設定値情報を含む複数の設定値情報を組み合わせた態様で報知することで、設定値の予想を容易にすることができる。
そのため、設定を示唆しない設定値情報や高設定を期待できない設定値情報が単独で表示された場合には、遊技者が遊技を継続する動機づけにはならないものの、このような設定値の予想が困難な設定値情報を含む複数の設定値情報の組み合わせによって表示がされた場合には、高設定を示唆するため、遊技者が遊技を継続させる動機づけとすることができる。
これにより、単独の表示では設定値の予想が困難な設定値情報であっても、高設定の示唆を期待できるため、遊技者に遊技を継続させることが可能になる。
これに対して、従来の遊技機(例えば、特開2009-106589号公報に開示されている遊技機等)には、所定のタイミングで設定値を遊技者に示唆する設定示唆演出を実行するものである。
しかしながら、この遊技機では、設定示唆演出として、高設定を示唆する演出が実行されると、遊技者は遊技を継続する可能性が高いものの、高設定を示唆しない演出が実行されると、遊技者は遊技を終了してしまう可能性が高く、遊技を継続させることが難しかった。
また、本実施形態に係るスロットマシン1は、第2報知は、第1報知において報知された設定値情報の表示履歴を示しており、第1報知が実行された後の非遊技中に報知することができる。
これにより、第1報知において報知された設定値情報を、その後、確認することができるため、遊技者は、表示された設定値情報を忘却した場合や、見落とした場合でも、表示済の設定値情報の種類や、その発生回数を自身で憶えておく必要がなく、後から把握することができる。
なお、「(2)設定示唆アイコンの単独及び組み合わせによる報知により設定を示唆可能であること」では、次に示すような変形例としてもよい。
上記の説明では、設定値情報の報知として、キャラクタ画像が表示される場合を例示したが、これに限らず、例えば、文字画像、数字画像又は記号画像等の表示によって、設定値を示唆してもよい。また、表示器8における表示に代えて又は加えて、スピーカ9を用いた音声(セリフ)や、ランプ11を用いた発光による示唆又は報知としてもよく、またこれらを組み合わせてもよい。
また、上記の説明では、設定値情報は必ず報知されることを想定しているが、これに限らず、表示するか否かを選択可能としてもよい。例えば、遊技場の店員が操作可能な所定の設定画面から、設定示唆アイコン104と設定示唆アイコン履歴105のそれぞれについて表示することを許容する「有効」と、表示することを許容しない「無効」を選択可能としてもよい。
これにより、例えば、スロットマシン1に設定されている設定値を遊技者に容易に推測されたくない機種については、「無効」に設定することで、設定値情報が表示されないため、設定値が容易に推測されることを回避することができる。
また、遊技者により表示するか否かを選択可能としてもよい。これにより、遊技者が表示することを許容した場合のみ設定値情報が表示されるため、設定値の示唆がされたことを他の遊技者に対して開示したくない場合には、これを回避することができる。
また、上記の説明では、設定示唆アイコン履歴105は、設定値の変更(設定値の打ち直しも含む)がされた場合に消去されることを想定しているが、これに限らず、遊技者により消去可能としてもよい。これにより、例えば、先に遊技していた遊技者が遊技中に確定告知が発生したことを、後に遊技する他の遊技者に開示したくない場合には、遊技終了後、離席する前に消去することができる。
(3)特定の操作により特別な演出態様(ナビキャラ)を決定可能であること
本実施形態に係るスロットマシン1では、ナビランプ12等による押し順のナビゲートに加えて、所定のキャラクタが、押し順を音声(セリフ)や文字画像等によってナビゲートする演出(操作指示演出)が実行される。
例えば、特定遊技状態中に、表示器8の所定領域にナビゲートするキャラクタ(以下、ナビキャラ)の画像が表示されて、押し順をナビゲートする。
そして、本実施形態に係るスロットマシン1においては、遊技者の好みのナビキャラによるナビキャラ演出を実行することが可能になっている。
具体的には、非遊技中に、遊技者により所望の演出態様(ナビキャラ)が選択されている状態で、第3操作手段(例えば、演出ボタン2c)が操作された場合には、選択されている演出態様を押し順ナビの演出態様として決定することができる。
また、遊技者により所望の演出態様が選択されている状態で、第4操作手段(例えば、装飾部材15)が操作された場合には、選択されている演出態様に代えて、関連する特別演出態様(隠しナビキャラ)を押し順ナビの演出態様として決定することができるといった特徴を有している。
次に、ナビキャラの決定方法について具体的に説明する。
メニュー画面において「カスタマイズ」の項目を選択し(図74参照)、カスタマイズ画面(非図示)から「ナビキャラ設定」の項目を選択すると、ナビキャラ設定画面が表示される。
ナビキャラ設定画面は、図84に示すように、遊技者に対して複数のナビキャラが選択可能に表示される表示領域R1と、現在設定されているナビキャラが表示される表示領域R2を有している。
表示領域R1には、例えば、9マス(縦3マス×横3マス)のそれぞれのマスに、ナビキャラ(ナビキャラA~ナビキャラI)が表示されており、十字キーボタン2dの操作によってカーソル画像(太線の囲い枠)を移動させることで、何れかのナビキャラを選択した状態にすることができる。
そして、何れかのナビキャラが選択されている状態で、演出ボタン2cが操作されると、副制御部20が演出態様決定手段として動作し、選択されているナビキャラを押し順ナビの演出態様として決定する。また、決定したナビキャラが表示領域R2に表示される。
また、表示領域R2に表示されるナビキャラは、スロットマシン1の電源投入後は、初期ナビキャラ(例えば、ナビキャラA)が表示されるようになっており、その後、遊技者により何れかのナビキャラに変更された場合には、変更後のナビキャラが表示領域R2に表示される。
なお、これに限らず、十字キーボタン2dの操作によってカーソル画像を移動させることで選択しているナビキャラを表示領域R2に表示してもよい。
このように、遊技者は好みの演出態様(ナビキャラ)で、AT状態中の押し順ナビ等のナビキャラ演出を実行することが可能となり、遊技中の興趣を高めることができる。
図84に示す例では、十字キーボタン2dの操作によって、ナビキャラDが選択されている状態において(図84(a))、演出ボタン2cが操作されたことで、押し順ナビの演出態様をナビキャラDに決定(変更)した場合を示している(図84(b))。
また、ナビキャラ設定画面において、特定のナビキャラが選択されている状態で、装飾部材15に手をかざす操作がされた場合には、特別なナビキャラ(以下、隠しナビキャラ)を選択できるようになっている。
具体的には、十字キーボタン2dの操作によって表示領域R1における特定のマス(特定の表示領域)のナビキャラが選択されている状態で、遊技者が装飾部材15の前方(測距センサ15aの検出範囲)に手をかざした場合には、特定のマスとは異なる別の表示領域(表示領域R3)に、隠しナビキャラが表示される。
例えば、特定のマスを「表示領域R1の9マスのうち中央の3マス」と副制御部20において予め設定した場合には、特定のマスに対応付けられているナビキャラD、ナビキャラE及びナビキャラFの何れかを選択した状態で、装飾部材15の前方に手をかざすと、表示領域R3が新たに出現する。
隠しナビキャラは、所定条件の成立によって出現させることができ、選択されている特定のマスのナビキャラに関連するキャラクタである。例えば、選択されているナビキャラの変身後のキャラクタ、選択されているナビキャラの仲間、家族等のキャラクタである。なお、これに限らず、選択されているナビキャラとは関連性のないキャラクタを表示してもよい。
そして、隠しナビキャラが選択されている状態で、遊技者により演出ボタン2cが操作された場合には、隠しナビキャラが押し順ナビの演出態様として決定される。また、決定した隠しナビキャラが表示領域R2に表示される。
また、特定のマスの位置に応じて、選択可能な隠しナビキャラの数が異なるようになっている。
具体的には、特定のマスの位置と隠しナビキャラの選択可能な数とを、副制御部20において予め対応付けて設定する。例えば、特定のマスのうち、左のマスと右のマスは、隠しナビキャラを1つ選択可能に設定し、真ん中のマスは、隠しナビキャラを複数選択可能に設定する。
これにより、特定のマスのうち、一の表示領域(例えば、左のマス、右のマス)に表示されたナビキャラ(ナビキャラD、ナビキャラF)が選択されている状態で、遊技者により装飾部材15の前方に手をかざす操作がされた場合には、表示領域R3に、1つの隠しナビキャラが選択可能に表示される。
一方、特定のマスのうち、他の表示領域(例えば、真ん中のマス)に表示されたナビキャラ(ナビキャラE)が選択されている状態で、遊技者により装飾部材15の前方に手をかざす操作がされた場合には、左右のマスと同様に表示領域R3が出現するものの、左右のマスとは異なり、表示領域R3に複数の異なる隠しナビキャラが選択可能に表示される。
なお、これに限らず、特定のマスの位置と隠しナビキャラを選択可能な数との対応付けは、任意に設定することができる。例えば、特定のマスのうち真ん中のマスは、隠しナビキャラを1つ選択可能とし、左のマスと右のマスは、隠しナビキャラを複数選択可能に設定することもできる。
また、上記の設定方法に代えて又はこれに加えて、表示領域R1の特定のマスに表示されるナビキャラの数に応じて、選択可能な隠しナビキャラの数が異なるようにすることもできる。
具体的には、特定のマスに表示されるナビキャラの数と、隠しナビキャラを選択可能な数を同数に設定する。例えば、特定のマスのうち、ナビキャラが1つ表示されるマスは、隠しナビキャラも1つ選択可能に設定し、ナビキャラが複数表示されるマスは、その数だけ隠しナビキャラも選択可能に設定する。
これにより、特定のマスのうち、一の表示領域(例えば、ナビキャラが1つ表示のマス)に表示されたナビキャラ(ナビキャラD、ナビキャラF)が選択されている状態において、遊技者により装飾部材15の前方に手をかざす操作がされた場合には、表示領域R3に、1つの隠しナビキャラが選択可能に表示される。
一方、特定のマスのうち、他の表示領域(例えば、ナビキャラが複数表示されるマス)に表示されたナビキャラ(ナビキャラE)が選択されている状態において、遊技者により装飾部材15の前方に手をかざす操作がされた場合には、表示領域R3に、複数の隠しナビキャラが選択可能に表示される。
なお、特定のマスのナビキャラの数と、隠しナビキャラを選択可能な数の対応付けは、任意に設定することができる。例えば、ナビキャラが1つ表示のマスは、隠しナビキャラを複数選択可能とし、ナビキャラが複数表示されるマスは、隠しナビキャラを1つ選択可能に設定することもできる。
図85に示す例は、特定のマスのうち、左のマスのナビキャラDが選択されている状態において(図85(a))、遊技者により装飾部材15の前方に手をかざす操作がされたことで、新たに出現した表示領域R3に、ナビキャラDに関連する1つの隠しナビキャラ(ナビキャラD1)が表示された場合を示している。
そして、ナビキャラD1が選択された状態で、演出ボタン2cが操作されたことで、押し順ナビの演出態様を、隠しナビキャラのナビキャラD1に変更した場合を示している(図85(b))。
図86に示す例は、特定のマスのうち、ナビキャラが2つ表示される真ん中のマスのナビキャラEが選択されている状態において(図86(a))、遊技者により装飾部材15の前方に手をかざす操作がされたことで、新たに出現した表示領域R3に、ナビキャラEに関連する2つの隠しナビキャラ(ナビキャラE1、ナビキャラE2)が表示された場合を示している。
そして、ナビキャラE2が選択された状態で、演出ボタン2cが操作されたことで、押し順ナビの演出態様を、隠しナビキャラのナビキャラE2に変更した場合を示している(図86(b))。
また、隠しナビキャラが出現している状態で、演出ボタン2cを操作する前に、再度、装飾部材15の前方に手をかざす操作がされた場合には、隠しナビキャラを表示している表示領域R3が非表示となる。
そのため、誤って装飾部材15の前方に手をかざしてしまっても、このキャンセル機能を利用することで、遊技者が任意のナビキャラを選択することが可能である。
なお、これに限らず、例えば、隠しナビキャラが出現している状態において、所定時間(例えば、10秒)演出ボタン2cが操作されない場合に、非表示としてもよい。
また、装飾部材15に手をかざすことによって、隠しナビキャラを出現させるだけでなく、押し順ナビの演出態様として一度に決定するようにしてもよい。
この場合には、例えば、2つのナビキャラが表示される特定のマスでは、装飾部材15に手をかざす時間に応じて、決定する隠しナビキャラを切り替えるようにしてもよい。例えば、手をかざす時間が5秒未満であれば、一方の隠しナビキャラを決定し、手をかざす時間が5秒以上であれば、他方の隠しナビキャラを決定することができる。
また、装飾部材15が、複数の操作手段のうち所定の順番で操作された場合に、隠しナビキャラを出現させる、又は、出現する隠しナビキャラの種類が異なるようにしてもよい。
これにより、複数の操作手段を順に操作していく段階で、いつ、どの種類の隠しナビキャラが出現するかが分からないので、遊技者に対して期待感を与えることができ、遊技の興趣性と意外性を高めることが可能である。
なお、上記の説明では、装飾部材15に1つの測距センサ15aを設けた場合で説明したが、これに限らず、2つ以上の測距センサ15aを用いてもよい。
例えば、1つの装飾部材に複数の測距センサを設けてもよく、又は、測距センサを設けた装飾部材を複数設けてもよい。また、スロットマシン1の他の位置に測距センサを設けることもでき、例えば、中パネルや下パネルに測距センサを設けることもできる。
このように、複数の測距センサを設けた場合には、隠しナビキャラを出現可能な各特定のマスと各測距センサとを対応付けることで、それぞれの測距センサに手をかざす操作がされた場合に、対応する隠しナビキャラが出現するようにしてもよい。
また、表示器8をタッチパネル式で構成した場合には、測距センサの代わりに、表示器8をタッチ操作することで選択可能にしてもよい。
以上説明したように、本実施形態に係るスロットマシン1は、AT状態中等に発生する押し順ナビの演出態様として、複数のナビキャラのうち一のナビキャラを遊技者による操作手段の操作に基づいて選択可能であり、また、特定のナビキャラを選択した状態で、装飾部材(測距センサ)の前方に手をかざす操作がされると、特別なナビキャラ(隠しナビキャラ)を選択可能に表示することができる。
したがって、通常の操作手段の操作を伴うナビキャラの選択と、特定の操作手段の操作を伴うナビキャラの選択により、多彩な操作演出が実行可能となり、遊技の興趣性を向上させることが可能である。
また、遊技者の好みのキャラクタを押し順ナビとともに、常に表示することができるとともに、特定の操作によって特別なキャラクタを選択することができるため、ナビキャラ選択において遊技の興趣性や意外性を高めることができる。
これに対して、従来の遊技機(例えば、特開2018-114055号公報に開示されている遊技機等)は、押し順ベルに当選した場合、押し順ナビとともに、複数種類のうちの一のキャラクタを表示することで、押し順ナビ演出が単調にならないようにするものである。
しかしながら、この遊技機では、遊技者が任意のキャラクタを選択できないことから、遊技者の好みのキャラクタを押し順ナビとともに、常に表示することができないため、興趣の低下を招く虞があった。
また、本実施形態に係るスロットマシン1は、装飾部材15(測距センサ15a)は、リール4の上方に位置し、十字キーボタン2dと演出ボタン2cはリール4の下方に位置している(図68参照)。
より詳しくは、装飾部材15は、表示器8の左右方向の略中央部の下方に位置し、表示器8とリール4の間に配設されている。
そのため、装飾部材15に対して操作をする場合には、演出ボタン2cの操作時よりも操作する手を伸ばす必要があるため、特別な操作である感覚を遊技者に対して与えることができる。
また、装飾部材15に対して操作をする場合には、リール4(表示窓6)を遊技者の手で覆うようにして操作することになるが、当該操作は非遊技中に行われるため、リール4の変動の視認を妨げることなく行うことができる。
また、装飾部材15は、表示器8とリール4の間に配設されていることから、操作した場合の表示器8における演出画像の変化が、操作した手の間近で実行されることとなり、遊技者の期待感や遊技の興趣性を高めることができる。
また、本実施形態のスロットマシン1は、特定のマスのナビキャラが選択されている状態で、遊技者が装飾部材15の前方に手をかざした場合には、特定のマスとは異なる新たな別の表示領域(表示領域R3)に、隠しナビキャラが表示される。
これにより、キャラクタの表示態様が変化するとともに、新たに表示領域が出現するため、インパクトのある興趣性の高い演出を実行することができる。
なお、「(3)特定の操作により特別な演出態様(ナビキャラ)を決定可能であること」では、次に示すような変形例としてもよい。
上記の説明では、装飾部材15への操作がされたことを検出する検出手段として、非接触型の測距センサを用いた例を説明したが、これに限らず、接触型のセンサを用いてもよい。
また、非接触型の測距センサとして反射型の光学式センサを用いた例を説明したが、これに限らず、例えば透過型の光学式センサ等を用いてもよい。
また、上記の説明では、カーソル画像を移動させてナビキャラを選択するための操作手段として十字キーボタン2dを例示したが、これに限らず、例えば、3ベットボタン2a、2ベットボタン2b、演出ボタン2cを用いることもできる。
また、選択したナビキャラを確定するための操作手段として、演出ボタン2cを例示したが、これに限らず、例えば、スタートレバー3等の他の操作手段を用いることもできる。
また、隠しナビキャラを出現させるための操作手段として、装飾部材15を例示したが、これに限らず、例えば、押圧式のボタンや、レバー式やハンドル式等の操作手段を用いることもできる。
また、上記の説明では、装飾部材15への操作がされたことを、測距センサ15aが検出したことを契機に、隠しナビキャラが出現する場合を例示したが、これに限らず、例えば、装飾部材15へ複数回の操作がされたことを契機に、又は、所定時間(例えば、3秒)手をかざす操作がされたことを契機に、隠しナビキャラが出現するようにしてもよい。
また、上記の説明では、ナビキャラ演出をAT状態中に実行する場合で説明したが、AT状態以外の遊技状態で実行してもよい。
また、ナビキャラ演出では、ナビキャラによる押し順ナビに加えて、例えば、ナビキャラが遊技の進行状況を解説したり、遊技や演出に関する情報をナビゲートしてもよい。また、選択されているナビキャラと関連する楽曲の再生や、所定の動作を伴う演出を実行してもよい。
(4)AT状態を管理する残り遊技価値の種別に応じて、AT状態を延長可能な特典の付与を制御すること
本実施形態に係るスロットマシン1は、第1実施形態において説明したように、特定遊技状態(第2遊技状態)は、上乗せ特化ステージ、ラッシュステージ(第3遊技状態)及びエピソードステージ(第4遊技状態)からなる前半ステージと、エンディング準備ステージ(第5遊技状態)、エンディングチャレンジ及びエンディングからなる後半ステージから構成されている(図9参照)。
特定遊技状態では、上乗せ特化ステージで獲得した残り遊技価値を、ラッシュステージ中に消化することで遊技が進行し、残り遊技価値が終了値に到達するまでの間に、後半ステージ(エンディング準備ステージ)へ移行することを目指して遊技者は遊技を行う。
具体的には、ラッシュステージ中に、有利区間移行時に決定されたエピソードパターンに規定されているゲーム数を消化するごとに、エピソードステージへ移行し(図9の矢印T)、1回の特定遊技状態中にエピソードステージへの移行回数が上限回数に到達した場合(規定ゲーム数の合計値を消化した場合)に、エンディング準備ステージへ移行する(図9の矢印X、Y)。
また、特定遊技状態は、特定遊技状態の全てのステージがゲーム数により管理されるバグモード(特別第2遊技状態)と、特定遊技状態の一部(エンディング)を除く全てのステージが差枚数により管理される非バグモード(特定第2遊技状態)の何れかに制御されるようになっている。
バグモード(ゲーム数管理型AT)は、上乗せ特化ステージで獲得した残り遊技価値(残りゲーム数)を初期値として、1ゲームの実行に応じて残りゲーム数を「1」消化するのに対して、非バグモード(差枚数管理型AT)は、上乗せ特化ステージで獲得した残り遊技価値(残り差枚数)を初期値として、1ゲームの実行に応じて今回ゲームの当選役により残り差枚数を「2以上」消化する。
したがって、バグモードの方が非バグモードよりも、1ゲームあたりの残り遊技価値の減少量が少ないため、ラッシュステージ中に残り遊技価値が終了値に到達し難いことになる。
そのため、第1実施形態において前述したように、ラッシュステージからエピソードステージへの突入タイミング(規定ゲーム数)を、バグモードに制御されている場合と非バグモードに制御されている場合において、同数とした場合には(図15参照)、バグモードの方が、非バグモードよりも、エピソードステージ或いはエンディング準備ステージへ移行し易くなる。すなわち、バグモードに制御されている方が、非バグモードに制御されているよりも、特定遊技状態が延長し易くなる。
また、後半ステージ(エンディング準備ステージ)突入時の残り遊技価値は、前半ステージ終了時の残り遊技価値を引き継ぐため、バグモードに制御されている場合は、多くの残りゲーム数が初期値となり易くなる。
そのため、バグモードに制御されている方が、非バグモードに制御されているよりも、エンディング準備ステージ中の滞在期間が長くなり易く、遊技者にとって有利となる。
このように、前述した第1実施形態に係るスロットマシン1においては、バグモードに制御されている方が、非バグモードに制御されているよりも、著しく有利となるため、非バグモードに制御されている場合には、遊技者の興趣の低下を招く場合がある。
また、エンディング準備ステージでは、前述したように、エンディングへの移行抽選の実行権利であるエンディングチケットの獲得抽選を実行する遊技性を備えるが、エンディングへ移行するのに十分な数のエンディングチケットを獲得したにもかかわらず、残り遊技価値が多く残っている場合は、エンディング準備ステージからエンディングチャレンジに移行するまでの残りの遊技期間が、単純にゲームを消化するだけの遊技期間という印象を遊技者が抱いてしまい、退屈に感じてしまう場合がある。
そこで、本実施形態に係るスロットマシン1は、バグモード(ゲーム数管理型AT)と非バグモード(差枚数管理型AT)の有利度のバランスがとれた遊技性を有する遊技を遊技者に提供するために、特定遊技状態を管理する残り遊技価値の種別に応じて、特定遊技状態を延長可能な特典の付与され易さを制御するといった特徴を有している。
具体的には、バグモードに制御されている方が、非バグモードに制御されているよりも、ラッシュステージの滞在期間が長くなるように制御する。
これにより、バグモードに制御されている場合は、ラッシュステージ滞在中に残りゲーム数を多く消費することになるため、ラッシュステージからエピソードステージに移行し難くなる。すなわち、バグモードに制御されている場合には、特定遊技状態を延長可能な特典(エピソードステージへの移行権利)が付与され難くすることができる。
また、エンディング準備ステージでは、バグモードに制御されている場合であっても、前半ステージ終了時の残りゲーム数が大量に残り難くなるため、エンディング準備ステージの滞在期間が無駄に長くなることを回避することができ、バグモード中だけが、遊技者にとって著しく有利になることを回避することができる。
本実施形態に係るスロットマシン1は、主制御部10が決定手段として動作することにより、有利区間移行時に、エピソードパターン(パターン情報)を決定する(エピソードパターン抽選)。
具体的には、図87に示す「エピソードパターン抽選テーブル」を参照することで、現在スロットマシン1に設定されている設定値に応じてエピソードパターンを抽選により決定し、その結果を主制御部10のRAMに記憶する。
エピソードパターン抽選では、非バグモードに制御されている場合と、バグモードに制御されている場合で、参照するテーブルが異なるようになっている。
例えば、非バグモードに制御されている場合には、図87(a)に示す「エピソードパターン抽選テーブル(非バグモード)」を参照し、バグモードに制御されている場合には、図87(b)に示す「エピソードパターン抽選テーブル(バグモード)」を参照する。
すなわち、有利区間移行時に、双方のテーブルを参照して、非バグモードとバグモードの双方のエピソードパターンを決定するようになっている。
なお、これに限らず、有利区間移行時には、「エピソードパターン抽選テーブル(非バグモード)」を参照してエピソードパターンを決定し、その後、バグモードに制御された場合に、「エピソードパターン抽選テーブル(バグモード)」を参照してエピソードパターンを変更してもよい。
また、他のタイミングで、非バグモードとバグモードの双方のエピソードパターンを決定してもよく、又は、他のタイミングで、非バグモードとバグモードのエピソードパターンを別々に決定してもよい。
エピソードパターンは、図88に示すように、例えば11種類(エピソードパターン1~エピソードパターン11)が設けられており、エピソードパターン1~9は、非バグモードに制御されている場合に選択可能であり、エピソードパターン10~11は、バグモードに制御されている場合に選択可能である。
また、各エピソードパターンは、ラッシュステージからエピソードステージへの突入タイミング、すなわち、エピソードステージ間の規定ゲーム数が異なるように設定されている。例えば、エピソードパターン1が決定された場合には、初回のエピソードステージは50ゲームで突入し、2回目は125ゲームで突入し、3回目は75ゲームで突入し、4回目は25ゲームで突入し、5回目は75ゲームで突入し、6回目は25ゲームで突入するように設定されている。
また、各エピソードパターンは、バグモードに制御されている方が、非バグモードに制御されているよりも、エピソードステージ間の合計規定ゲーム数が多くなるように設定されている。
例えば、非バグモードに制御されている場合は、エピソードステージ間の合計規定ゲーム数の最大値は375ゲーム(エピソードパターン1、2、3、7)に規定されており、バグモードに制御されている場合は、エピソードステージ間の合計規定ゲーム数の最大値は500ゲーム(エピソードパターン10、11)に規定されている。
このため、合計規定ゲーム数の最大値が375ゲームである非バグモード時のエピソードパターンの場合には、平均規定ゲーム数は、62.5ゲーム(375ゲーム÷6回)であるのに対して、合計規定ゲーム数の最大値が500ゲームであるバグモード時のエピソードパターンの場合には、平均規定ゲーム数は、83.3ゲーム(500ゲーム÷6回)である。
すなわち、エピソードステージ間の平均規定ゲーム数が、バグモードに制御されている方が、非バグモードに制御されているよりも多くなるように設定されている。
このように、ゲーム数で管理されるバグモードの方が、差枚数で管理される非バグモードよりも、ラッシュステージからエピソードステージに移行するまでの1回の遊技期間が長くなる。
したがって、特定遊技状態を管理する残り遊技価値の種別に応じて、特定遊技状態を延長するための特典(例えば、エピソードステージへの移行権利)の付与され易さが異なるように制御される。
なお、図88に示すエピソードステージ間の規定ゲーム数は、バグモードに制御されている方が、非バグモードに制御されているよりもエピソードステージ間の合計規定ゲーム数が多くなるように設定されてあれば、任意の数値に設定することができる。
以上説明したように、本実施形態のスロットマシン1は、特定遊技状態を管理する残り遊技価値の種別に応じて、特定遊技状態を延長させるための特典の付与され易さを異なるように制御することで、バグモードに制御されている場合には、特定遊技状態を延長可能な特典(エピソードステージへの移行権利)を付与され難くすることができる。
これにより、バグモード(ゲーム数管理型AT)と非バグモード(差枚数管理型AT)の有利度のバランスがとれた遊技性を備えることができ、バグモードと非バグモードの有利度の偏りを解消することができる。
なお、「(4)AT状態を管理する残り遊技価値の種別に応じて、AT状態を延長するための特典の付与を制御すること」では、次に示すような変形例としてもよい。
上記の説明では、特定遊技状態を延長するための特典として、エピソードステージ或いはエンディング準備ステージへの移行権利が付与される場合を例示したが、これに限らず、例えば、残り遊技価値の上乗せを特典とすることもできる。
具体的には、残り遊技価値を上乗せする上乗せ抽選では、非バグモードに制御されている場合と、バグモードに制御されている場合では、参照するテーブルが異なるようにすることができる。
例えば、非バグモードに制御されている場合には、図48に示す「上乗せ抽選テーブル」を参照することで、今回ゲームの当選役に基づいて上乗せする差枚数を抽選により決定し、バグモードに制御されている場合には、図89に示す「上乗せ抽選テーブル(バグモード)」を参照することで、今回ゲームの当選役に基づいて上乗せするゲーム数を抽選により決定する。
そのため、図48及び図89に示すように、非バグモード(差枚数管理AT)に制御されている方が、バグモード(ゲーム数管理型AT)に制御されているよりも、上乗せ性能(例えば、上乗せ数や上乗せ当選確率)が高くなるように制御することができる。
すなわち、バグモードに制御されている場合には、特定遊技状態を延長可能な特典(残り遊技価値の上乗せ)が付与され難くすることができる。
また、AT状態を延長するための特典としては、上記の他に、擬似ボーナスの当選、AT状態のセットストックの付与等、遊技者が有利となるものであれば何れでもよい。
以上説明したように、本発明においては、複数の当選役の中から今回遊技の当選役を抽選可能な抽選手段(主制御部10)と、第1遊技状態(非AT状態)と、当該第1遊技状態よりも有利な第2遊技状態(AT状態)と、を含む複数の遊技状態のうち、何れかの遊技状態に制御可能な遊技状態制御手段(主制御部10)と、所定の条件が成立(例えば、規定回数(エピソード間ゲーム数)の消化)したことに基づいて、第2遊技状態を延長するための特典(例えば、エピソードステージへの移行権利、残り遊技価値の上乗せ等)を付与可能な特典付与手段(主制御部10)と、を備え、第2遊技状態は、今回遊技の当選役に応じて変動する獲得遊技媒体数によって管理される特定第2遊技状態(差枚数管理AT(非バグモード中のAT状態))と、遊技回数によって管理される特別第2遊技状態(ゲーム数管理AT(バグモード中のAT状態)と、を含み、遊技状態制御手段により、遊技状態が特定第2遊技状態に制御されている場合よりも、特別第2遊技状態に制御されている方が、特典付与手段により特典が付与され難い構成としている。
このような構成を備えることで、本発明に係るスロットマシン1は、ゲーム数管理AT(バグモード)に制御されている場合には、特定遊技状態を延長可能な特典(エピソードステージへの移行権利)が付与され難くすることができる。
これにより、ゲーム数管理型ATと差枚数管理型ATの有利度のバランスがとれた遊技性を備えることができ、ゲーム数管理型ATと差枚数管理型ATの有利度の偏りを解消することが可能である。
一方、特許文献1には、AT状態等の特定遊技状態をゲーム数又は差枚数等の特定値で管理し、所定の上乗せ条件が成立したことに基づいて、特定値を増加させることで、特定遊技状態を延長可能にする遊技機が開示されている。
ところで、近年の遊技機は、ゲーム数で管理されるAT(ゲーム数管理型AT)と差枚数で管理されるAT(差枚数管理AT)との間を遷移する遊技性を備える遊技機が存在し、AT状態中の遊技に変化を与えることで、遊技が単調になることを防止することで、遊技の興趣向上を図っている。
しかしながら、このような近年の遊技機において、従来の遊技機のようなゲーム数管理型ATと差枚数管理ATの双方で、上乗せ性能(例えば、上乗せ数や上乗せ当選確率)を同様にする制御を行った場合には、ゲーム数管理型ATが著しく有利になってしまい、相対的に不利な差枚数管理ATに制御されている場合に、遊技者の興趣が低下してしまう虞があった。
このように、本実施形態のスロットマシン1によれば、従来の遊技機が改善すべきこのような課題の全部又は一部などを解決することができる。
以上、本発明の遊技機の好ましい実施形態について説明したが、本発明に係る遊技機は前述した実施形態にのみ限定されるものではなく、本発明の範囲で種々の変更実施が可能であることは言うまでもない。
例えば、本実施形態では、非バグモード中は、ラッシュステージとエンディング準備ステージは、差枚数減算方式を適用する場合で説明したが、これに限らず、差枚数加算方式としてもよい。
差枚数加算方式は、例えば、所定役(ベル役等)が当選するごとに、獲得した差枚数を加算していき、この獲得した差枚数が残り差枚数に到達した場合に特定遊技状態が終了する。
また、エンディングは、ゲーム数減算方式を適用する場合で説明したが、これに限らず、ゲーム数加算方式としてもよい。
ゲーム数加算方式は、1ゲームごとに、ゲーム数を加算していき、この加算されたゲーム数が残りゲーム数に到達した場合に特定遊技状態が終了する。
また、本実施形態では、各ステージにおいて差枚数の上乗せが生じた場合には、現在の残り差枚数に対して直接、上乗せ差枚数を加算することで上乗せ処理が行われる場合で説明したが、これに限らず、次のようにすることもできる。
例えば、残り差枚数の終了を管理するための終了値を設け、差枚数減算方式の場合には、差枚数の上乗せが生じた際に、初期値を「0」とする終了値から上乗せ差枚数を減算する。そして、遊技の進行に伴い、残り差枚数が終了値に到達した場合に、特定遊技状態を終了させることもできる。
また、差枚数加算方式の場合は、差枚数の上乗せが生じた際に、初期値を「残り差枚数」とする終了値に上乗せ差枚数を加算し、遊技の進行に伴い、残り差枚数が終了値に到達した場合に、特定遊技状態を終了させることもできる。
またさらに、バグモード中のようにゲーム数管理方式の場合でも、上述した差枚数管理方式(差枚数減算方式、差枚数加算方式)と同様の方法で、ゲーム数減算方式、ゲーム数加算方式、上乗せゲーム数減算方式、上乗せゲーム数加算方式とすることができる。
また、本実施形態では、安定モード中は、取得する乱数値が「0」又は「1」となる乱数取得制御を実行する場合で説明したが、これに限らず、非安定モード中に、安定モードと同様の乱数取得制御を実行してもよい。
例えば、特定遊技状態において、エンディングへの移行が確定している場合に、上記の乱数取得制御を行うことで、エンディングに迫った状態で過剰な上乗せが発生してエンディング終了時に喪失感を与えてしまうことを防止するとともに、上乗せを全く行わないことで特定遊技状態中の遊技が退屈になってしまうことを防止することができる。
また、本実施形態では、特定遊技状態において、上乗せ特化ステージのみ一部AT状態に制御され、上乗せ特化ステージ以外の遊技状態(ステージ)はAT状態に制御されている場合で説明したが、これに限らず、全てをAT状態に制御してもよく、全てを非AT状態に制御してもよい。また、上乗せ特化ステージ以外の遊技状態(ステージ)を一部AT状態に制御してもよい。
また、例えば、ボーナス状態として、レギュラーボーナスやビッグボーナスを設けてもよい。また、これらの何れか一つだけでもよく、又は、何れも設けなくてもよい。
また、RT0~RT4を、全て無限RTとしたが、一部又は全てを有限RTにしてもよい。
また、本実施形態では、2ベットボタン2bは、常に操作可能としたが、これに限らず、特定の遊技期間や特定遊技状態では、操作不能としてもよい。
また、2ベットでゲームを行う場合、2ベットボタン2bの操作に代えて、1ベットボタンを2回押すか、又は、メダルを2枚投入することでしか2ベットゲームができないようにすることで、2ベットゲームを実行し難いようにしてもよい。
また、本実施形態では、AT状態を管理可能な値として差枚数やゲーム数としているが、これに限らず、例えば、ベルナビ回数、小役当選回数、メダルの獲得枚数、メダルの払出枚数等とすることもできる。
また、前扉1aにモータやスピーカ等の作動により当該前扉1aを振動させる振動手段を設けて、各演出中の所定の時期に、振動手段を作動させることで、遊技者の期待感を高めるようにしてもよい。
また、前扉1aに遊技者に向けて風を吹き付ける送風手段を設けて、各演出中の所定の時期に、送風手段を作動させることで、遊技者の期待感を高めるようにしてもよい。
また、各処理において参照するテーブルは、一例であり、前述したテーブルにのみ限定されるものではない。
また、各種テーブルに係る当選確率は、前述した数値に限らず、任意の数値に設定することができる。
また、本実施形態では、遊技状態制御手段などの各種手段としての動作を主制御部10が行ったが、副制御部20がその一部又は全部を行い、副制御部20が各種手段として動作することもできる。
また、反対に、副制御部20が表示器8等において演出を実行する演出実行手段や演出制御手段などの各種手段としての動作を行ったが、主制御部10がその一部又は全部を行い、主制御部10が各種手段として動作することもできる。
また、本発明をスロットマシンに適用したがパチンコ機など、その他の遊技機に適用することもできる。
また、メダル、遊技球等の現物の遊技媒体を用いることなく、データ形式の擬似遊技媒体を用いてゲームを実行可能な、いわゆる封入式遊技機にも、本発明を適用することができる。
また、本実施形態では、可変表示手段としてモータにより駆動制御されるリール41を用いたが、これに代えて又はこれに加えて、液晶表示器などの表示器8にリール等の図柄が変動する画像を表示させることにより、表示器を識別情報の可変表示手段として用いることもできる。
なお、上記実施形態は、以下の形態を含む。
・第1の形態は、
複数の当選役の中から今回遊技の当選役を抽選可能な抽選手段(主制御部10)と、
第1遊技状態(非AT状態)と、当該第1遊技状態よりも有利な第2遊技状態(AT状態)と、を含む複数の遊技状態のうち、何れかの遊技状態に制御可能な遊技状態制御手段(主制御部10)と、
所定の条件が成立(例えば、規定回数(エピソード間ゲーム数)の消化)したことに基づいて、前記第2遊技状態を延長するための特典(例えば、エピソードステージへの移行権利、残り遊技価値の上乗せ等)を付与可能な特典付与手段(主制御部10)と、
を備え、
前記第2遊技状態は、
今回遊技の当選役に応じて変動する獲得遊技媒体数によって管理される特定第2遊技状態(差枚数管理AT(非バグモード中のAT状態))と、
遊技回数によって管理される特別第2遊技状態(ゲーム数管理AT(バグモード中のAT状態)と、を含み、
前記遊技状態制御手段により、遊技状態が前記特定第2遊技状態に制御されている場合よりも、前記特別第2遊技状態に制御されている方が、前記特典付与手段により前記特典が付与され難い
ことを特徴とする遊技機。
・第2の形態は、
前記第2遊技状態は、
第3遊技状態(ラッシュステージ)と、前記第3遊技状態よりも前記第2遊技状態を延長するために有利な第4遊技状態(エピソードステージ)と、を含み、
前記遊技状態制御手段は、
前記特典付与手段により前記特典が付与された場合、遊技状態を前記第3遊技状態から前記第4遊技状態に制御可能であり、
前記遊技状態制御手段により、遊技状態が前記特定第2遊技状態に制御されている場合よりも、前記特別第2遊技状態に制御されている方が、前記特典付与手段により前記特典が付与されるまでの遊技期間が長くなり易い
ことを特徴とする第1の形態の遊技機。
・第3の形態は、
前記特典付与手段は、
前記第3遊技状態において、規定回数の遊技を実行したことに基づいて前記特典を付与可能であり、
前記規定回数が複数設定されるパターン情報(エピソードパターン)の中から何れかを決定可能な決定手段を備え、
前記決定手段は、
前記遊技状態制御手段により、遊技状態が前記特定第2遊技状態に制御されている場合よりも、前記特別第2遊技状態に制御されている方が、前記複数の規定回数の合計値が大きいパターン情報を決定可能である
ことを特徴とする第2の形態の遊技機。
・第4の形態は、
前記遊技状態制御手段は、
前記第3遊技状態において、前記複数の規定回数の合計値に応じた遊技を実行した場合、遊技状態を前記第4遊技状態に制御し、その後、所定回数の遊技が実行されたことに基づいて第5遊技状態(エンディング準備ステージ)に制御可能であり、
前記第5遊技状態に移行前の前記第3遊技状態における残りの遊技価値が終了値に到達するまで、遊技状態を前記第5遊技状態に制御可能である
ことを特徴とする第2又は第3の形態の遊技機。
1 スロットマシン
2c 演出ボタン
2d 十字キーボタン
5 停止ボタン
8 表示器
10 主制御部
15 装飾部材
15a 測距センサ
20 副制御部

Claims (1)

  1. 所定遊技状態と、複数の遊技回数である特別遊技回数の遊技が1セットで実行され得る特別遊技状態と、前記所定遊技状態よりも遊技者に有利な特定遊技状態と、を含む複数の遊技状態の中から何れかの遊技状態に制御可能な遊技状態制御手段と、
    前記特別遊技状態において、所定条件が成立したかを判定可能な判定手段と、
    第1当選役及び第2当選役を含む複数の当選役の中から決定可能な当選役決定手段と、
    前記特別遊技状態において、前記判定手段により所定条件が成立したと判定された回数に関する情報を表示可能な表示手段と、
    前記特別遊技状態を延長させるための特典を記憶可能な記憶手段と、
    備えた遊技機において、
    前記所定条件は、
    前記第1当選役が決定された場合に成立可能な条件であり、
    前記第2当選役が決定された場合に成立可能な条件であり、
    前記表示手段は、
    前記特別遊技状態において、前記記憶手段に特典が記憶されている場合、当該特典に関する情報を表示可能であり、
    前記遊技状態制御手段は、
    前記特別遊技状態において1セットの遊技が終了するまでに、前記判定手段により所定条件が成立したと判定された場合、再度1セットの遊技を実行することが可能であり、
    前記特別遊技状態において1セットの遊技が終了するまでに、前記判定手段により所定条件が成立したと判定されない場合、前記所定遊技状態に制御することが可能であり、
    前記判定手段により所定条件が成立したと判定された回数が、複数の回数である特定回数に到達した場合、前記特定遊技状態に制御可能であり、
    前記記憶手段に記憶されている特典が前記特別遊技状態において消費されずに前記特定遊技状態に移行した場合、当該特典に基づいて、前記特定遊技状態を延長させることが可能である
    ことを特徴とする遊技機。
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