JP7436006B2 - 遊技機 - Google Patents
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Description
スロットマシン1は、本発明に係る遊技機の一実施形態であり、通常のスロットマシンと同様、前面に開口部を有する筐体1bと、開口部を開閉可能に覆う前扉1aとを備えている。
また、表示窓6の下方には、前側に突出する段部が形成されており、この段部の上面には、メダルを投入するメダル投入口2と、ゲームの開始に際して遊技者の押圧操作によりベット数を設定する3ベットボタン2a、2ベットボタン2bと、遊技者の操作により表示器8で表示されている演出等に変化を与えるための演出ボタン2cとを備えている。
また、段部の前面には、遊技者が遊技を開始する際に操作するスタートレバー3と、遊技者がリール41を停止する際に押圧操作する停止ボタン5を備えている。
2ベットボタン2bは、ベット数の設定に係る遊技者の操作を受け付け可能なボタンであり、設定手段として動作することで、遊技者の操作により2ベットを設定するものである。また、2ベットボタン2bの内部には、2ベットボタン2bが操作されたことを検出するセンサ(図示省略)と、2ベットボタン2bの有効状態を識別可能に発光(点灯)するLED(図示省略)とを備えている。
なお、有利区間ランプ13に代えて、例えば、メダルの払出数を表示する払出数表示部等を構成する7セグメントディスプレイ(「7セグ」ともいう)の「ドット」部分等を、点灯するようにしてもよい。
表示器8は、例えば、液晶表示器から構成されており、画像による各種演出、遊技における各種情報の表示等を行う。
なお、表示器8は、図1に示すように、1つ設ける構成としているが、これに限らず、複数設けてもよい。例えば、2つの表示器(主表示器と副表示器)を設け、2つ並んだ状態で配置することで、主表示器と副表示器とを合わせて一つの表示部のように機能させてもよい。また、スロットマシン1の下方に配置される大型の表示部である下パネル表示器に表示器を設けてもよい。
また、前扉1aの下部には、メダルが払い出されるメダル払出口7bを備えている。
また、筐体1bの中央部には、リール41を回転駆動させるドラムユニット4を備えている。ドラムユニット4は、水平方向に並設されるリール41a、リール41b、リール41cを備え、これらリール41a~41cが、ステッピングモータ(図示省略)の駆動によりそれぞれ回転可能に構成されている。また、各リール41a~41cの外周面には、所定の配列に従って複数の図柄(識別情報)が表され、リール41の停止状態において、各リール41a~41cについて、連続する所定数(例えば、3つ)の図柄が表示窓6を透して視認可能となっている。
また、筐体1bの下部には、メダルの払い出しを行うメダル払出装置7、メダルを貯留するホッパー7aを備えており、メダル払出装置7から払い出されたメダルは、メダル払出口7bを介して遊技者に払い出される。
電源装置14は、主制御部10及び副制御部20を含む各装置に電力を供給するための装置であり、スロットマシン1の外部から入力される電源の電圧又は周波数を監視し、それらの電圧又は周波数が所定値以下に低下したことにより、スロットマシン1への電力供給が停止されたことを示す電断信号を主制御部10及び副制御部20に出力する。
さらに、電源装置14は、電源復帰により、所定値を超える電圧又は周波数を示す電力の供給を検出すると、スロットマシン1への電力供給が開始されたことを示す電源復帰信号を、主制御部10及び副制御部20に出力する。
また、主制御部10には、3ベットボタン2a、2ベットボタン2b、メダルセレクタ2d、スタートレバー3、停止ボタン5が接続され、各機器に内蔵されたセンサからの信号を入力可能に構成されている。
また、主制御部10は、スタートレバー3からの信号に基づいて遊技の開始処理や、乱数発生器(図示省略)からの乱数値をサンプリングする処理等を行う。そして、主制御部10は、サンプリングされた乱数値に基づき内部抽選処理を行う。また、主制御部10は、ROMに記憶された制御プログラム等を適宜読み出して実行することにより、後述する実施形態の各種機能を実現している。
主制御部10は、電断信号を入力すると、その入力時における遊技情報をRAMに記憶(退避)する電源断処理を実行する。この遊技情報には、例えば、そのときの遊技状態、当選役、リール41の停止態様、ベット数(3ベット、2ベット、1ベット)等の情報が含まれている。
また、主制御部10は、電源復帰信号を入力すると、RAMに記憶(退避)した遊技情報を読み出して遊技を再開する電源復帰処理を実行する。すなわち、主制御部10は、電源復帰信号を入力すると、読み出した遊技情報に基づいて電源断直前の状態に復帰させる。
また、主制御部10は、電源復帰処理において、遊技情報を副制御部20に送信する。これにより、副制御部20では、電源断直前の遊技状態に基づいて演出を再開することができる。
具体的には、主制御部10は、スタートレバー3や停止ボタン5からの信号に基づき、ドラムユニット4を駆動させてリール41a~41cを回転・停止させる処理、メダル払出装置7を駆動させてメダルを払い出す処理、遊技者にとって有利な遊技状態が発生した場合に有利区間ランプ13を点灯させる処理等を行う。
副制御部20では、サブCPUがサブROMに記憶されたプログラムを実行処理することで、表示制御部20aと音制御部20bとを制御して、表示器8に所定の画像を表示させ、報知ランプ11を所定の発光パターンで発光させるとともに、スピーカ9から所定の音を出力させる。
具体的には、サブCPUが、主制御部10からの制御信号にもとづいて表示制御部20aや音制御部20bに所定のコマンド(制御信号)を送信して命令を実行し、このコマンドを受信した表示制御部20a及び音制御部20bが、命令に従った映像などの画像データや、BGMなどの音データを出力(再生)するようになっている。
また、副制御部20は、主制御部10からの一方向のみのコマンド(制御情報)に応じて、表示器8において所定の演出の画像処理や、各種演出や報知を行うためのスピーカ9において音声出力処置や、LED等で構成されたランプ11、ナビランプ12の点灯処理等を行う。
副制御部20は、電断信号を入力すると、その入力時に実行中の演出内容を特定する演出情報をRAMに記憶(退避)する。この演出情報には、例えば、表示器8において表示されている各種情報等が含まれている。
また、副制御部20は、電源復帰信号を入力すると、主制御部10から受信した遊技情報とRAMに記憶(退避)した演出情報に基づいて、演出を再開する。
ゲームの開始にあたり、メダル(クレジットメダルも含む)を用いてベット数の設定を行う。
ベット数の設定は、メダル投入口2から直接メダルを投入して設定する方法と、3ベットボタン2a又は2ベットボタン2bを押圧操作して設定する方法とがある。
なお、ベットボタンとして、1枚に対応するメダル数を設定する1ベットボタンを設けることで、1ベットボタンを2回押すことで2ベットとして設定してもよく、1ベットボタンを3回押すことで3ベットとして設定してもよい。
本実施形態では、1ベット、2ベット、3ベットによるゲームを、それぞれ1ベットゲーム、2ベットゲーム、3ベットゲームともいう。
また、クレジットメダルは、メダル投入口2からのメダル投入や入賞により加算され、例えば、メダル50枚までクレジット(記憶)することができる。
そして、1回の遊技を実行可能なベット数になったときに、ゲーム開始可能な状態となる。
このゲーム開始可能な状態では、スタートレバー3の操作が有効な状態となる。この有効な状態において、スタートレバー3が傾動操作されると、ゲームが開始され、複数の図柄の表されたリール41a~41cが変動を開始するとともに、リプレイ役、小役、ボーナス役などの複数の当選役(ハズレを含む)の中から、今回ゲームの抽選結果をリール41の停止前に事前に決定する内部抽選処理が実行される。
内部抽選処理では、複数の当選役の中から今回遊技の当選役を所定の当選確率に基づいて抽選により決定する。
このような定常回転に達すると、各リール41a~41cに対応して設けられた停止ボタン5a~5cが押圧操作可能な状態となる。
なお、第3リールとは、3つのリール41a~41cの停止操作が各1回ずつ計3回された場合において、その最後である3操作目に停止操作をされたリールをいう。また、第3リール停止操作後とは、遊技者が第3リールを停止するために停止操作した停止ボタン5から指等を離した時点後のことをいう。
例えば、本実施形態では、入賞の判定は、上・中・下段のライン、右下がりのライン、右上がりの計5ラインのうち、右上がりのライン上のみに停止した図柄の組合せに基づいて判定されるようになっている。
なお、入賞を判定する入賞ラインの本数は、1ラインに限らず、図柄の配置構成、図柄の種類、当選役に対応する図柄の組合せなどの関係により、適宜変更することができる。
例えば、特定の役の当選確率を、低い当選確率から高い当選確率までの6段階に区分けし、各段階を設定1~6にそれぞれ対応させることにより、特定の役の当選確率を各設定値に応じた当選確率に変更することができる。
この場合、設定1が設定されているよりも、設定6が設定されている方が、特定の役に当選する確率が高く設定されており、その結果、設定1が設定されているよりも、設定6が設定されている方が、スロットマシン遊技が有利に進行するように制御される。
なお、設定値を6段階に設定可能としたが、これに限らず、例えば、4段階(設定値1、2、5、6)や3段階(設定1、設定3、設定6)としてもよい。
次に、各当選役と各当選役に対応する図柄の組合せについて説明する。
当選役には、例えば、小役、リプレイ役、ボーナス役がある。
小役には、例えば、ベル役、スイカ役、チェリー役、チャンス役、1枚役、増加役がある。
なお、以下の説明において、チェリー役、スイカ役、チャンス役を、纏めて「レア役」ともいう。
「共通ベル」は、停止ボタン5a~5cに対する操作順序(以下、押し順ともいう)に関係なく入賞するものの、各押し順に応じて停止表示する図柄の組合せが異なるようになっている。
6通りの押し順(「左→中→右」、「左→右→中」、「中→左→右」、「中→右→左」、「右→左→中」、「右→中→左」)のうち、例えば「左→中→右」の押し順(以下、この押し順を順押しという)で停止ボタン5a~5cが操作された場合には、上段ラインの「左リール41a・中リール41b・右リール41c」の順(以下同様)に「ベル・ベル・ベル」が停止表示する。
また、6通りの押し順のうち、例えば「左→右→中」の押し順で停止ボタン5a~5cが操作された場合には、右下がりライン上に「ベル・ベル・ベル」が停止表示する。
なお、以下の説明において、「押し順ベル1~6」を、単に「押し順ベル」ともいう。
「押し順ベル1~6」は、6通りある押し順のうち、1通り(1/6)の押し順(正解押し順)によって停止ボタン5a~5cが操作されることで、対応する図柄の組合せが停止表示され、他の5通り(5/6)の押し順(不正解押し順)によって停止ボタン5が操作された場合には、対応する図柄の組合せが停止表示されないようになっている。
例えば、「押し順ベル1」に当選した場合には、「左→中→右」の押し順(正解押し順)で停止ボタン5a~5cが操作されると、上段ライン上に「ベル・ベル・ベル」が停止表示し、それ以外の押し順(不正解押し順)で停止ボタン5a~5cが操作された場合には、他の図柄の組合せ(以下、「ベルこぼし目」という)が停止表示される。
チェリー役には、「弱チェリー」と「強チェリー」が設けられている。
「弱チェリー」は、入賞ライン上に「チェリー・ベル・チェリー」などの図柄の組合せが停止可能であり、「強チェリー」は、入賞ライン上に「チェリー・チェリー・チェリー」などの図柄の組合せが停止可能である。
チャンス役には、「弱チャンス」と「強チャンス」が設けられている。
「弱チャンス」は、入賞ライン上に「BAR・ベル・BAR」などの図柄の組合せが停止可能であり、「強チャンス」は、入賞ライン上に「リプレイ1・スイカ・リプレイ1」などの図柄の組合せが停止可能である。
例えば、「1枚役1~3」に当選した場合、順押しで停止ボタン5a~5cが操作された場合には、入賞ライン上に「BAR・リプレイ1・BAR」などの図柄の組合せが停止表示し、「右→中→左」の押し順(以下、この押し順を逆押しという)で停止ボタン5a~5cが操作された場合には、停止ボタン5a~5cの操作タイミングに応じて異なる図柄の組合せが停止表示する。
また、「1枚役2」に当選した際に、逆押しで「赤7」図柄を狙って停止ボタン5a~5cが操作された場合には、中段ライン上に「赤7・赤7・赤7」と、右下がりライン上に「赤7・赤7・赤7-2」(ダブル7揃い)が停止可能である。
また、「1枚役3」に当選した際に、逆押しで「赤7」図柄を狙って停止ボタン5a~5cが操作された場合には、中段ライン上に「リプレイ1・赤7・赤7」と、右下がりライン上に「ベル・赤7・赤7-2」(ダブル7テンパイ揃い)が停止可能である。
また、「1枚役1~3」に当選した際に、逆押しで入賞ライン上に「BAR」図柄を狙って停止ボタン5a~5cが操作された場合には、中段ライン上に「BAR」図柄が一直線に揃うようになっている。
増加役には、3つの「増加役1~3」が設けられている。
「増加役1」は、上段ライン上に「ベル・ベル・ベル」などの図柄の組合せが停止表示し、「増加役2」は、中段ライン上に「ベル・ベル・ベル」などの図柄の組合せが停止表示し、「増加役3」は、入賞ライン上に「ブランク・チェリー・リプレイ1」などの図柄の組合せが停止表示する。
例えば、「リプレイ1~4」に当選した場合、順押しで停止ボタン5a~5cが操作された場合には、入賞ライン上に「リプレイ1・リプレイ1・リプレイ1」などの図柄の組合せが停止表示する。
また、逆押しで停止ボタン5a~5cが操作された場合には、停止ボタン5a~5cの操作タイミングに応じて異なる図柄の組合せが停止表示する。
例えば、「リプレイ1」に当選した際に、逆押しで「赤7」図柄を狙って停止ボタン5a~5cが操作された場合には、右下がりライン上に「赤7-2・赤7-2・赤7-2」(シングル7揃い)が停止可能である。
また、「リプレイ2」又は「リプレイ3」に当選した際に、逆押しで「赤7」図柄を狙って停止ボタン5a~5cが操作された場合には、上段ライン上に「ピエロ・ピエロ・ピエロ」(ピエロ揃い)が停止可能である。
また、「リプレイ4」に当選した際に、逆押しで「赤7」図柄を狙って停止ボタン5a~5cが操作された場合には、右上がりライン上に「ピエロ・ピエロ・ピエロ」(ピエロ揃い)が停止可能である。
「BB1」と「BB2」は、後述するRT状態のうちRT0滞在中に、抽選対象となる当選役である。
「BB1」に対応する図柄の組合せは、「ピエロ・BAR・ブランク」であり、「BB2」に対応する図柄の組合せは、「ピエロ・BAR・BAR」である。
また、ボーナス役は、主制御部10により、当選したゲーム及び当該ゲーム以降のゲームにおいても対応する図柄の組合せが停止しない限り、当選した権利を持ち越すことが可能な持越し制御の対象役となっている。このため、対応する図柄の組合せが停止することでボーナス役が入賞するまでの期間は、ボーナス当選の成立状態が維持される(以下、この遊技状態をボーナス当選状態という)。
図5に示す「配当テーブル」は、各当選役と、各当選役に入賞した場合のメダル払出数とを規定している。
図5に示すように、「共通ベル」に対応する図柄の組合せが停止表示した場合には、ベット数に関わらず8枚のメダルが払い出される。
また、「押し順ベル1~6」の当選時に、正解押し順(1通りの押し順)で停止ボタン5a~5cを操作して対応する図柄の組合せが停止した場合には、ベット数に関わらず8枚のメダルが払い出される。
一方、「押し順ベル1~6」の当選時に、不正解押し順(5通りの押し順)で停止ボタン5a~5cを操作したときには、対応する図柄の組合せが停止されず、ベルこぼし目が停止し、規定枚数のメダルは払い出されず、例えば、1枚のメダルが払い出される。
また、「強チェリー」に対応する図柄の組合せが停止表示した場合には、ベット数に関わらず2枚のメダルが払い出される。
また、「強チャンス」に対応する図柄の組合せが停止表示した場合には、ベット数に関わらず1枚のメダルが払い出される。
また、1枚役に対応する図柄の組合せが停止表示した場合には、ベット数に関わらず1枚のメダルが払い出される。
また、リプレイ役、「弱チェリー」及び「弱チャンス」に対応する図柄の組合せの停止表示により、次回ゲームにおいてメダルの投入を行うことなく、再遊技が可能な状態となる。
なお、本実施形態では、ベット数に関わらずメダルの払い出し数を同数としているが、ベット数に応じてメダルの払い出し数を異ならせてもよい。
また、各役に対応する図柄の組合せが停止表示した場合に払い出されるメダルの数は、上記した枚数以外でもよい。
次に、図6、7を参照して、各役の当選確率について説明する。
図6、7に示す「内部抽選テーブル」は、2ベットゲームと3ベットゲームにおける各当選役の当選確率を示している。
「内部抽選テーブル」は、主制御部10による内部抽選処理において取得する乱数値の取得範囲(個数)を65535個とし、そのうちの当たり値(当選)の個数を各々示している。
設定値に応じて当選確率が変動する当選役として、例えば「リプレイ1」、「弱チェリー」、「強チャンス」が設けられており、図6、7に示すように、高設定である程、当選確率が高くなるように設定されている。
これら以外の当選役は、設定値に応じて当選確率が変動しない当選役として設けられており、図6、7に示すように、全ての設定値で同一の当選確率に設定されている。
また、各当選役に当選した以外の乱数値が抽出された場合に、抽選結果が「ハズレ」となり、設定値に応じて当選確率が変動するように設定されている。
例えば、「弱チェリー」は、RT0~RT2において、設定1では当選確率が936/65535で設定されており、設定6では当選確率が1093/65535で設定されている。
「押し順ベル1~6」の各々は、RT0~RT2において、全ての設定値で当選確率が66/65535で設定されている。
「1枚役1~3」の各々は、RT0~RT2において、全ての設定値で当選確率が10310/65535で設定されている。
「BB2」は、RT0のみで当選可能であり、当選確率が10000/65535で設定されている。
例えば、「弱チェリー」は、RT0~RT2において、設定1では当選確率が936/65535で設定されており、設定6では当選確率が1093/65535で設定されている。
「押し順ベル1~6」の各々は、RT0~RT2において、全ての設定値で当選確率が6534/65535で設定されている。
「1枚役1~3」の各々は、RT0~RT2において、全ての設定値で当選確率が4195/65535で設定されている。
「BB1」は、RT0のみで当選可能であり、当選確率が4233/65535で設定されている。
2ベットゲームでは、3ベットゲームと比較すると、「押し順ベル1~6」の当選確率が低く設定されており、且つ、「1枚役1~3」の当選確率が高く設定されているので、メダルが減少する。
また、2ベットゲームでは、後述する特定遊技状態に関する抽選が行われない。
そのため、2ベットゲーム中は、遊技者にとって不利にゲームが進行することになる。
また、高設定である程、各当選役の当選確率が高くなるように設定されているが、これに限らず、一部又は全部の当選役について高設定である程、各当選役の当選確率が低くなるようにしてもよい。
また、3ベットゲームでは、RT1及びRT2において、例えば「リプレイ1」の当選確率を高く設定することで、「ハズレ」には当選しないように設定してもよい(図7参照)。
各遊技状態は、主制御部10が遊技状態制御手段として動作することにより、それぞれの遊技状態に制御(以下、移行ともいう)される。
まず、図8を参照して、本実施形態に係るスロットマシン1が有するRT状態(以下、単にRTともいう)について説明する。
図8に示すように、本実施形態に係るスロットマシン1は、RT状態として、RT0、RT1、RT2、RT3、RT4を有している。なお、本実施形態のRT状態は、5つであるが、4つ以下又は6つ以上であってもよい。
図6、7の内部抽選テーブルに示すように、RT0では、2ベットゲーム中のみBB2に当選可能であり、3ベットゲーム中のみBB1に当選可能である。
RT0は、3ベットゲーム中のBB1の当選を契機として終了し、RT1に移行する(図8の矢印a)。または、2ベットゲーム中のBB2の当選を契機として終了し、RT2に移行する(図8の矢印b)。
このように、RT0は、予め遊技期間の定められた有限の遊技状態ではなく、ボーナスに当選しない限り、他の遊技状態に移行しない無限の遊技状態(無限RT)となっている。
すなわち、RT1は、BB1に当選してからBB1が入賞するまで継続するようになっており、RT1では、BB1に内部当選した状態(BB1当選状態)で遊技が進行される。
RT2は、BB2に対応した図柄の組合せが停止表示することで終了し、RT4に移行する(図8の矢印d)。
すなわち、RT2は、BB2に当選してからBB2が入賞するまで継続するようになっており、RT2では、BB2に内部当選した状態(BB2当選状態)で遊技が進行される。
また、RT1では、後述する特定遊技状態に関する抽選(擬似ボーナス移行抽選、差枚数上乗せ抽選等)は行われないようになっている。また、RT2では、3ベットゲーム中に限り、特定遊技状態に関する抽選が行われるようになっている。
このように、RT1及びRT2は、予め遊技期間の定められた有限の遊技状態ではなく、ボーナス役が入賞しない限り、他の遊技状態に移行しない無限の遊技状態(無限RT)となっている。
RT4は、ボーナス状態であり、図6、7示すように2ベットゲーム中に限り「増加役1~3」が当選可能な状態であって、メダルの払い出し数が所定数(例えば、5枚)に達すると終了し、RT0に移行する。
このため、仮に、ボーナス状態(RT3、RT4)に移行しても、遊技者にとっては、獲得メダルの増加の期待が低い。そのため、RT1又はRT2中に、ハズレ役に当選した場合(ボーナス役に入賞可能な場合)、遊技者にボーナス役を入賞させる目押し操作をさせないようになっている。
具体的には、RT1及びRT2中は、後述するAT状態の場合には「押し順ベル」に当選すると押し順ナビが報知され、押し順ナビに従って停止操作がされることにより、対応した図柄の組合せが停止表示され、押し順ナビに従わずに停止操作がされることにより、ベルこぼし目に対応した図柄の組合せが停止表示される。
また、RT1及びRT2中に、「ハズレ」に当選した場合(ボーナス役に入賞可能な場合)には、ボーナス役が入賞可能なゲームである旨を報知しないようになっている。なお、RT1及びRT2中は、2ベットゲームでは「ハズレ」に当選しないため、ボーナス役には入賞しないようになっている(図6参照)。
またさらに、仮に、RT3又はRT4に移行しても、獲得メダルの増加の期待が低いことから、通常、遊技者は、RT3及びRT4への移行を狙った遊技(ボーナス役の入賞)を行わない。
このようなことから、本実施形態に係るスロットマシン1は、RT1及びRT2からRT3及びRT4へ移行する確率は、極めて低く、RT1又はRT2に滞在した状態で遊技が行われる仕様になっている。
また、前述したようにRT2に滞在した状態で、且つ、3ベットゲーム実行時にのみ、特定遊技状態に関する抽選が行われるため、本実施形態に係るスロットマシン1では、基本的に、RT2に滞在した状態で遊技が進行するようになっている。
そのため、例えば、スロットマシン1の初期状態時(システムリセット時、設定値変更時等)に、遊技場の店員の操作によって2ベットゲームによる遊技を行うことで、RT0中にBB2に当選させて、RT2に移行させるといった運用を想定している。
本実施形態に係るスロットマシン1が有するAT状態は、「押し順ベル1~6」に当選すると、副制御部20が、表示器8等を制御することにより、停止ボタン5に対する押し順や目押しの目安となる図柄等を報知する制御を行うことで、「押し順ベル1~6」に対応する図柄の組合せを停止可能にアシストする遊技状態である。
このため、AT状態中は、非AT状態中に比べて出玉スピードが速くなる。
押し順の報知は、例えば「押し順ベル1」に当選した場合には、「1」、「2」、「3」の押し順ナビを、左から順に表示器8に表示し、「左」、「中」、「右」の音声をスピーカ9から出力し、ナビランプに、12a(左)、12b(中)、12c(右)の順で点灯することにより、停止ボタン5の押し順を報知する。
なお、本実施形態では、表示器8、ナビランプ12、スピーカ9等の報知手段によって押し順がナビゲートされることを「押し順ナビ」ともいう。
非AT状態は、各ゲームの内部抽選結果が「押し順ベル1~6」であっても、停止ボタン5の押し順が報知されない。このため、遊技者は、基本的に、「押し順ベル1~6」に対応する図柄の組合せを、停止表示させることができない。
このため、スロットマシン1の遊技性は、基本的に、遊技者がAT状態に長時間滞在するような遊技を行うことにより、出玉を増やすといったものになる。
本実施形態に係るスロットマシン1の遊技は、通常区間と有利区間を有する。
これらの区間は、遊技状態(ステージ)によって区分される。なお、各ステージの詳細な説明は、後述する。
通常区間は、初期ステージに滞在中の遊技区間である。
有利区間は、通常区間から他の遊技状態(ステージ)に移行後、再度、通常区間に移行するまで継続して滞在可能な区間であり、初期ステージ以外のステージに滞在中の遊技区間である。
通常区間から有利区間への移行条件は、通常区間において、3ベットゲーム中に「ハズレ」以外の当選役に当選したことであり、当選ゲームの第3リール停止操作後に、通常区間から有利区間に移行する。
すなわち、初期ステージ滞在中に「ハズレ」に当選した場合には、通常区間を維持し、一方、「ハズレ」以外の当選役に当選した場合には、通常区間から有利区間へ移行するようになっている。
なお、これに限らず、通常区間から有利区間への移行は、例えば、所定の当選役に対応する図柄の組合せの停止表示、又は、所定の当選役に対応しない図柄の組合せの停止表示(例えば、ハズレ目又はベルこぼし目)等によって、移行するようにしてもよい。
また、これとは別に、有利区間リミッタに到達した場合に、有利区間が終了して通常区間に移行する。
有利区間リミッタとは、「有利区間中のゲーム回数が、上限回数(リミッタ)に到達したこと」、又は、「有利区間中の獲得枚数(差枚数)が、上限枚数(リミッタ)に到達したこと」の何れかの条件を満たすことである。
なお、上記の有利区間の終了条件は、一例であり、例えば、「少なくとも1回の押し順ベルの報知がされたこと」、「ボーナス役に対応した図柄の組合せが停止表示されたこと」等を含めてもよい。
なお、興趣の低下を防止するために、実際にメダルの増加が見込める状態中のみ点灯させるようにしてもよい。例えば、通常遊技状態中は、有利区間ランプ13を点灯しないようにしてもよい。
有利区間に滞在中は、主制御部10は、有利区間中のゲーム回数と、有利区間中に獲得したメダル枚数を計数し、以下に示すカウンタ情報としてRAMに記憶する。
・カウンタA1…有利区間中のゲーム回数の計数値
・カウンタB1…有利区間中の獲得枚数(差枚数)の計数値
・カウンタA2…有利区間中の3ベットゲームでのゲーム回数の計数値
主制御部10は、カウンタA1の示す値が「1500」に到達、又は、カウンタB1の示す値が「2400」に到達した場合に、有利区間を強制的に終了する。
また、カウンタA2、B1は、エンディングリミッタ(有利区間におけるエンディングまでの上限遊技回数)に関するカウンタである。
主制御部10は、カウンタA2の示す値が「1425」に到達した場合、又はカウンタB1の示す値が「2075」に到達した場合に、後述する「エンディング」に強制的に移行させる。
なお、カウンタA1、B1、A2の値は、有利区間が終了した場合(各ステージにおける遊技結果により初期ステージへ移行する場合、有利区間リミッタに到達した場合)に消去される(初期化される)。
次に、図9を参照して、本実施形態に係るスロットマシン1の各遊技状態と、各遊技状態の遷移及び各遊技状態に基づくゲーム性について説明する。
なお、主制御部10は、通常区間及び有利区間の移行制御と、RT0~4間の移行制御と、図9に示す各遊技状態(ステージ)間の移行制御とを、独立して行うことができる。ただし、前述したように、本実施形態の遊技は、基本的に、RT2で行われるため、各遊技状態(ステージ)の遊技は、基本的に、RT2に滞在した状態で行われる。
通常遊技状態は、さらに、初期ステージ、通常ステージ、スコア特化ステージ及び前兆ステージに分けられる。
特定遊技状態は、さらに、上乗せ特化ステージ、ラッシュステージ、エピソードステージ、エンディング準備ステージ、エンディングチャレンジ及びエンディングに分けられる。
通常遊技状態は、非AT状態に制御され、遊技を続けることで、遊技者の手持ちのメダルが漸次減少し、遊技者にとって不利な遊技状態である。一方、特定遊技状態は、AT状態に制御され、遊技を続けることで、メダルが増加しやすく、遊技者にとって有利である。
そのため、遊技者は、通常遊技状態から特定遊技状態への移行を目指し、また、特定遊技状態に長く滞在することを目指して遊技を行うことになる。
通常遊技状態から特定遊技状態への遷移は複数あるが、基本的な遷移としては、通常遊技状態から擬似ボーナスに移行し、その後、擬似ボーナスから移行先決定ステージを介してCZに移行し、CZから特定遊技状態に移行することである。
また、通常遊技状態で、後述するバグモードに移行すると、特定遊技状態への移行が確定する。
そのため、通常遊技状態に滞在中は、遊技者は、まず、擬似ボーナス又はバグモードへ移行することを期待して遊技することになる。
初期ステージは、スロットマシン1のシステムリセット時、設定値が変更(設定値の打ち直しも含む)された場合又は有利区間が終了した場合に滞在する。
例えば、移行先決定ステージ、ラッシュステージ、エンディングチャレンジ及びエンディングの終了後や、有利区間リミッタに到達した場合に突入する。
初期ステージにおいて、内部抽選処理により「ハズレ」以外の当選役に当選した場合には、主制御部10は、初期ステージから通常ステージへ移行するように制御する(図9の矢印A)。
すなわち、初期ステージの滞在期間は極めて短く、通常遊技状態に滞在中は、ほぼ初期ステージ以外に滞在することになる。
また、初期ステージは、他の遊技状態(ステージ)と外見上識別できないようにしてもよい。例えば、表示器8に表示される表示画面において、初期ステージと通常ステージでは同じ背景画像としてもよい。
このように、初期ステージと通常ステージの表示画面を共通化することで、通常区間から有利区間へ移行したことを、認識し難くすることができ、有利区間の切れ目を分かりづらくし、遊技者が遊技を止めてしまうことを防止することができる。
なお、これに限らず、初期ステージと他の遊技状態(ステージ)を、外見上識別可能にしてもよい。
初期ステージでは、以下に示す各種処理が実行される。
・スコアモード抽選
・スコアレベル抽選
・アイテムB獲得レベル抽選
・エピソードパターン抽選
・上乗せ特化ステージ天井ゲーム数抽選
・アイテムA初期値抽選
初期ステージでは、擬似ボーナスへの移行抽選に影響を与える「スコアモード」を決定するためのスコアモード抽選が実行される。
本実施形態に係るスロットマシン1は、通常遊技状態において「スコア」を貯めることで、擬似ボーナスへの移行契機とすることができるゲーム性を有している。
スコアは、初期ステージ中の「ハズレ」以外の当選を契機に、又は、通常ステージ中のリプレイ役又はベル役の入賞を契機に、遊技者に所定数が付与される(図22参照)。
そして、遊技の進行により貯めたスコアが、規定値(例えば、200)に到達した場合には、擬似ボーナスへの移行抽選が実行されるようになっている(図23参照)。
また、擬似ボーナスへの移行抽選に当選し、擬似ボーナスへ移行したタイミングでスコアが初期値(0)にセットされる。なお、これに限らず、擬似ボーナスへの移行抽選に当選したタイミングや、有利区間が終了したタイミングでスコアを初期化してもよい。
具体的には、主制御部10は、初期ステージにおいて「ハズレ」以外の当選役に当選したことを契機に、すなわち、有利区間当選役に当選した場合(以下同様)には、図10に示す「スコアモード抽選テーブル」を参照することで、スコアモードを抽選により決定し、その結果を主制御部10のRAMに記憶する。
「スコアモード」は、例えば4段階(モード0~モード3)で設定され、現在スロットマシン1に設定されている設定値に基づいて決定される。例えば、「モード3」は、設定6の場合に選択され易く、「モード0」は、奇数設定(設定1、設定3、設定5)の場合に選択され易く、「モード1」は、偶数設定(設定2、設定4、設定6)の場合に選択され易くなっている。
なお、スコアモードは、4段階に限らず、3段階以下または5段階以上でもよい。
また、「モード3」が決定された場合には、スコアが規定値(200)に到達すると、パターン2(Pt2)が選択される。「Pt2」が設定された場合には、擬似ボーナスへの移行が確定するようになっている(図23参照)。
また、「モード1」が決定された場合には、スコアが規定値(600)に到達すると、パターン1(Pt1)が選択される。「Pt1」が設定された場合には、擬似ボーナスに当選する可能性があるものの、スコア特化モードへは移行しない確率が高くなる(図23、24参照)。
また、スコアが規定値(2000)に到達した場合には、スコアモードの値にかかわらず、「Pt2」が選択されるようになっている。
初期ステージでは、遊技の進行に応じてスコアの貯まり易さを示す「スコアレベル」を決定するためのスコアレベル抽選が実行される。
具体的には、主制御部10は、「ハズレ」以外の当選役に当選したことを契機に、図12に示す「スコアレベル抽選テーブル」を参照することで、設定されているスコアモードに応じてスコアレベルを抽選により決定し、その結果を主制御部10のRAMに記憶する。
「スコアレベル」は、例えば2段階(レベルL、レベルH)で設定され、レベルLよりもレベルHの方が、スコアが貯まり易いようになっている(図22参照)。
例えば、スコアモードとして「モード0」、「モード1」、「モード3」の何れかが決定されている場合には、図12に示すように、229/255の確率でレベルLが選択され、26/255の確率でレベルHが選択され、「モード2」が決定されている場合には、レベルHが確定する(255/255)ように設定されている。
初期ステージでは、「アイテムB獲得レベル」を決定するためのアイテムB獲得レベル抽選が実行される。
アイテムB獲得レベルは、次回移行する特定遊技状態(上乗せ特化ステージ)において参照される「アイテムB」の決定に影響を与えるパラメータである。
詳細は後述するが、上乗せ特化ステージでは、アイテムBの種類に応じて、特定遊技状態の滞在期間を延長可能な上乗せ抽選が行われるようになっている。
アイテムBには、例えば、6種類(ポーン、ナイト、ビショップ、ルーク、クイーン、キング)が設けられている。なお、アイテムBは、これに限らず、5種類以下、又は、7種類以上としてもよい。
アイテムB獲得レベルは、例えば6段階(レベル0~レベル5)で設定されており、設定値が高いほど、高いレベルが決定され易いように設定されている。
そして、高いレベルのアイテムB獲得レベルが決定されている方が、上乗せ期待度の高いアイテムBが決定されるようになっている(図45参照)。
例えば、アイテムB獲得レベルが、最も高いレベル5に決定された場合には、特殊ステージに移行させて、アイテムB獲得レベルがレベル5である旨を示唆することで、遊技者が遊技を止めてしまうことを防止することができる。なお、レベル5だけでなく、その他のレベルを示唆するようにしてもよい。
また、アイテムB獲得レベルの示唆は、特殊ステージに限らず、通常ステージ中に実行される演出で示唆するようにしてもよい。
初期ステージでは、エピソードステージの実行間隔が規定された「エピソードパターン」を決定するためのエピソードパターン抽選が実行される。
詳細は後述するが、エピソードステージは、ラッシュステージ滞在中に規定ゲーム数が経過することで突入し、エピソードパターンは、そのエピソードステージへの突入タイミング(規定ゲーム数)を設定するものである。
主制御部10は、初期ステージにおいて「ハズレ」以外の当選役に当選したことを契機に、図14に示す「エピソードパターン抽選テーブル」を参照することで、現在スロットマシン1に設定されている設定値に応じてエピソードパターンを抽選により決定し、その結果を主制御部10のRAMに記憶する。
例えば、エピソードパターン1が決定された場合には、図15に示すように、初回のエピソードステージは25ゲームで突入し、2回目は200ゲームで突入し、3回目は25ゲームで突入し、4回目は50ゲームで突入し、5回目は100ゲームで突入し、6回目は200ゲームで突入するように設定されている。
なお、図15に示す各エピソードパターンは、600ゲームの間にエピソードステージへ6回突入するように設定されているが、これに限らず、エピソードパターンごとに、ゲーム数や突入回数を異ならせてもよい(例えば、600ゲームの間に4回突入、400ゲームの間に7回突入等)。
このように、エピソードステージへの突入タイミングを不定にすることができるため、エピソードステージへの突入タイミングに意外性を持たせ、興趣を向上させることができる。
初期ステージでは、ラッシュステージ滞在中に、次回、上乗せ特化ステージに移行するまでの上限ゲーム回数(天井ゲーム数)を決定するための上乗せ特化ステージ天井ゲーム数抽選が実行される。
具体的には、主制御部10は、「ハズレ」以外の当選役に当選したことを契機に、図16に示す「上乗せ特化ステージ天井ゲーム数抽選テーブル」を参照することで、上乗せ特化ステージ天井ゲーム数を抽選により決定し、その結果を主制御部10のRAMに記憶する。
上乗せ特化ステージ天井ゲーム数は、ラッシュステージ滞在中に3ベットゲームが実行されることで1減算され、「0」に到達した場合、強制的に上乗せ特化ステージに移行するようになっている。
なお、図16に示す「上乗せ特化ステージ天井ゲーム数抽選テーブル」は、全ての設定値で共通と想定しているが、これに限らず、高設定の方が、少ない天井ゲーム数が決定されるように設定してもよく、その結果、高設定の方が上乗せ特化ステージに再突入する確率を高くしてもよい。
また、他の契機(ラッシュステージやエピソードステージ中にアイテムAを規定数(8個)獲得した場合など)で上乗せ特化ステージに移行した場合には、上乗せ特化ステージ天井ゲーム数を再度決定することが好ましい。
初期ステージでは、「アイテムA」の初期値を決定するアイテムA初期値抽選が実行される。
詳細は後述するが、アイテムAは、ラッシュステージ及びエピソードステージ滞在中に獲得(上乗せ)が可能であり(図49、51参照)、アイテムAの獲得数が上限数(8個)に到達した場合には、上乗せ特化ステージへの移行が確定する。
すなわち、遊技の進行によってアイテムAを多く獲得することで、特定遊技状態の滞在期間を延長することができる。
このようなアイテムAの初期獲得数を、初期ステージにおいて決定するようになっている。
具体的には、主制御部10は、「ハズレ」以外の当選役に当選したことを契機に、図17に示す「アイテムA初期値抽選テーブル」を参照することで、アイテムAの初期値を抽選により決定し、その結果を主制御部10のRAMに記憶する。
例えば、図17に示すように、101/255の確率で「0個」が選択され、77/255の確率で「1個」が選択され、51/255の確率で「4個」が選択されるように設定されている。
通常ステージに滞在中は、例えば、図55に示すような演出画面が表示器8に表示される。
画面上部には、スコアカウンタ81、周期カウンタ82、レベルアイコン83等が表示される。
スコアカウンタ81には、現在のスコアの値が表示される。
スコアカウンタ81は、主制御部10のRAMに記憶されているスコアの値の5倍の数値が表示されるようになっている。そのため、見た目上、スコアカウンタ81の値が「1000」貯まるごとに、擬似ボーナスへの移行抽選が実行され、さらに「10000」貯まることで擬似ボーナスへの移行が確定する。
周期カウンタ82は、スコアカウンタ81が「1000」に到達するごとに1加算される。すなわち、周期カウンタ82が、初期値である「0」から「10」に到達すると(スコアが「10000」に到達すると)擬似ボーナスへの移行が確定することになる。
レベルアイコン83は、現在の移行先抽選レベルを示しており、各レベルに対応した色で表示される。
移行先抽選レベルは、擬似ボーナス終了後の移行先を決定する際に参照されるパラメータであり、高いレベルが決定されている方が、擬似ボーナス終了後、遊技者に有利なステージが決定されるようになっている(図35、36参照)。
また、通常ステージでは、低確率状態と高確率状態の違いを、遊技者に対して識別可能に報知する。例えば、表示器8の背景画像により報知し、低確率状態中は「昼」の背景画像、高確率状態中は「夕方」の背景画像又は「夜」の背景画像を表示する。なお、この表示態様は一例であり、報知態様がそれぞれのステージに関連付けてあれば、任意の報知態様を採用することができる。
通常ステージ滞在中は、以下に示す各種処理が実行される。
・高確移行抽選
・高確終了抽選
・擬似ボーナス移行抽選(レア役当選時)
・スコア獲得抽選
・擬似ボーナス移行抽選(規定スコア到達時)
・スコア特化モード移行抽選(規定スコア到達時)
・移行先抽選レベル昇格抽選(規定スコア到達時)
・スコア特化モード移行抽選
・スコア特化モード終了抽選
・スコア特化ステージ移行抽選(スコア特化モード)
通常ステージでは、擬似ボーナスの抽選状態を低確率状態から高確率状態へ移行させるか否かを決定する高確移行抽選が実行される。
具体的には、主制御部10は、「弱チェリー」の当選を契機に、図18に示す「高確移行抽選テーブル」を参照することで、高確率状態への移行を抽選により決定し、その結果を主制御部10のRAMに記憶する。
例えば、「弱チェリー」当選時の192/255の確率で当選し、そのうち、128/255の確率で高確滞在ゲーム数として10ゲームが選択され、64/255の確率で高確滞在ゲーム数として20ゲームが選択されるように設定されている。
なお、「弱チェリー」以外の他の当選役でも高確移行抽選を行うようにしてもよい。
また、高確移行抽選は、初期ステージ滞在中において、「ハズレ」以外の当選役に当選(有利区間当選役に当選)した場合にも、実行されるようになっている。
通常ステージでは、高確率状態中に、高確率状態を終了するか否かを決定する高確終了抽選が実行される。
高確率状態中は、高確移行抽選において決定された高確滞在ゲーム数が、毎ゲーム、1減算され、高確滞在ゲーム数が「1」に到達すると、主制御部10は、図19に示す「高確終了抽選テーブル」を参照することで、高確率状態を終了するか否かを決定する。
例えば、図19に示すように、通常役(「ハズレ」を含むレア役以外の当選役)に当選した場合には、64/255の確率で当選し、レア役に当選した場合には、当選が確定(255/255)するように設定されている。当該抽選に当選した場合には、高確滞在ゲーム数が維持されて高確率状態が継続し、非当選の場合には、高確滞在ゲーム数が1減算されて「0」となり、低確率状態へ移行する。なお、これに限らず、当該抽選に当選した場合に、低確率状態へ移行するようにしてもよい。
通常ステージでは、レア役の当選を契機に、擬似ボーナスへの移行抽選が実行される。
具体的には、主制御部10は、低確率状態に滞在している場合には、図20に示す「擬似ボーナス移行抽選テーブル(低確時)」を参照することで、擬似ボーナスへの移行を抽選により決定し、その結果を主制御部10のRAMに記憶する。
例えば、「弱チェリー」当選時の1/255の確率で当選し、「弱チャンス」当選時の26/255の確率で当選し、「強チェリー」当選時の51/255の確率で当選し、「スイカ」当選時の1/255の確率で当選し、「強チャンス」当選時の51/255の確率で当選するように設定されている。
例えば、「弱チェリー」当選時の1/255の確率で当選し、「弱チャンス」当選時の229/255の確率で当選し、「強チェリー」当選時の204/255の確率で当選し、「スイカ」当選時の1/255の確率で当選し、「強チャンス」当選時の204/255の確率で当選するように設定されている。
フェイクに当選した場合には、擬似ボーナスに当選しているかのような、遊技者の期待感を引き付ける演出が実行されるようになっている。
例えば、「弱チェリー」当選時の26/255の確率で当選し、「弱チャンス」当選時の51/255の確率で当選し、「強チェリー」当選時の128/255の確率で当選し、「スイカ」当選時の26/255の確率で当選し、「強チャンス」当選時の128/255の確率で当選するように設定されている。
また、「弱チェリー」当選時の26/255の確率でフェイクに当選し、「弱チャンス」当選時の204/255の確率でフェイクに当選し、「強チェリー」当選時の127/255の確率でフェイクに当選し、「スイカ」当選時の26/255の確率でフェイクに当選し、「強チャンス」当選時の127/255の確率でフェイクに当選するように設定されている。
また、初期ステージにおいて、「ハズレ」以外の当選役に当選した場合においても、図21に示す「擬似ボーナス移行抽選テーブル(高確時)」を参照することで、擬似ボーナスへの移行抽選が実行されるようになっている。
この場合、前兆ステージでは、所定ゲーム数に亘って前兆演出(前兆A)が実行され、前兆演出の最終ゲームで、擬似ボーナスに当選したか否かの結果が報知される。
前兆Aでは、擬似ボーナスに当選した場合とフェイクに当選した場合の双方において、基本的には演出内容は同様に設定されており、最終的に報知する内容を異ならせることで、遊技者の期待感を最後まで引き付けることができるようになっている。
通常ステージでは、リプレイ役又はベル役の入賞を契機に、スコアの獲得抽選が実行される。
具体的には、主制御部10は、図22に示す「スコア獲得抽選テーブル(通常ステージ)」を参照することで、現在のスコアレベル(レベルL又はレベルH)に基づいて、獲得するスコアを抽選により決定し、その結果を主制御部10のRAMに記憶する。
図22に示すように、レベルLが決定されているよりもレベルHが決定されている方が、大きいスコアが選択され易いようになっている。
なお、リプレイ役又はベル役の入賞に限らず、他の当選役が入賞又は当選した場合に、スコアの獲得抽選を行うようにしてもよい。
通常ステージでは、遊技の進行により獲得したスコアが規定値(200)に到達(スコアカウンタ81が「1000」に到達)した場合には、擬似ボーナスへの移行抽選が実行される。
具体的には、主制御部10は、図23に示す「擬似ボーナス移行抽選テーブル(規定スコア到達時)」を参照することで、抽選パターンに基づいて、擬似ボーナスへの移行抽選を行う。
例えば、図23に示すように、現在の抽選パターンが「Pt0」の場合には、フェイクの当選が確定し、「Pt1」の場合には、204/255の確率でフェイクに当選し、51/255の確率で擬似ボーナスに当選し、「Pt2」の場合には、擬似ボーナスの当選が確定するように設定されている。
当該抽選において、擬似ボーナスに当選した場合、又は、フェイクに当選した場合には、主制御部10は、遊技状態を前兆ステージへ移行するように制御する(図9の矢印B)。
この場合、前兆ステージでは、所定ゲーム数に亘って前兆演出(前兆B)が実行され、前兆演出の最終ゲームで、擬似ボーナスに当選したか否かの結果が報知される。
通常ステージでは、獲得したスコアが規定値(200)に到達した場合には、「スコア特化モード」への移行抽選が実行される。
スコア特化モードは、スコアを大量に獲得可能なスコア特化ステージへの移行抽選が行われるモードである。
スコア特化モードには、例えば3種類(ショート、ミドル、ロング)が設定されており、ロング、ミドル、ショートの順に、スコア特化ステージに長期間滞在できる期待度が高くなるように設定されている(図28参照)。
主制御部10は、図24に示す「スコア特化モード移行抽選テーブル(規定スコア到達時)」を参照することで、スコア特化モードへの移行を抽選により決定し、その結果を主制御部10のRAMに記憶する。
例えば、図24に示すように、現在の抽選パターンが「Pt0」の場合には、スコア特化モード(ショート又はミドル)の当選が確定し、「Pt1」の場合には、13/255の確率でショートに当選し、「Pt2」の場合には、非当選が確定するように設定されている。
なお、既に、スコア特化モードに滞在している場合には、当該抽選において現在のモードよりも高いモードが決定された場合にのみ、その決定されたスコア特化モードに移行する(書き換える)ようになっている。
通常ステージでは、スコアが規定値(200)に到達するごとに、移行先抽選レベルの昇格抽選が実行される。
具体的には、主制御部10は、図25に示す「移行先抽選レベル昇格抽選テーブル(規定スコア到達時)」を参照することで、現在の周期カウンタの値に基づいて、移行先抽選レベルを昇格させるか否かを決定する。
例えば、図25に示すように、周期カウンタが「5」の場合には、昇格が確定(255/255)し、「5」以外の周期カウンタの場合には、13/255の確率で昇格抽選に当選するように設定されている。
当該抽選に当選した場合には、現在の移行先抽選レベルが1加算される。
なお、周期カウンタが「5」以外の場合には、当選確率を同一としているが、これに限らず、一部又は全部の周期カウンタにおいて当選確率が異なるようにしてもよい。
また、昇格抽選に当選した場合に加算される数値は、「1」に限らず、2以上としてもよい。
通常ステージでは、スコア特化モードへ移行させるか否かを決定するスコア特化モード移行抽選が実行される。
具体的には、主制御部10は、「スイカ」に当選したことを契機に、図26に示す「スコア特化モード移行抽選テーブル(スイカ)」を参照することで、現在スロットマシン1に設定されている設定値に基づいて、スコア特化モードへの移行抽選を行う。
例えば、図26に示すように、設定されている設定値が高いほうが、スコア特化モードに当選し易いようになっている。
例えば、図27に示すように、1枚役の連続入賞回数が15~19回の場合には、128/255の確率で当選し、そのうち、102/255の確率でスコア特化モードとして「ミドル」が選択され、26/255の確率でスコア特化モードとして「ロング」が選択されるように設定されている。
また、1枚役の連続入賞回数が20回以上の場合には、当選が確定し、そのうち、191/255の確率でスコア特化モードとして「ミドル」が選択され、64/255の確率でスコア特化モードとして「ロング」が選択されるように設定されている。
すなわち、今回ゲームにおいて1枚役に入賞した際に、今回ゲームまでの1枚役の連続入賞回数が多いほど、スコア特化モードの当選期待度が高くなる。
なお、既に、スコア特化モードに滞在している場合には、当該抽選において現在のモードよりも高いモードが決定された場合にのみ、その決定されたスコア特化モードに移行する(書き換える)ようになっている。
また、1枚役の入賞に限らず、他の当選役が連続して入賞又は当選した場合に、スコア特化モードへの移行抽選を行うようにしてもよい。
また、1枚役が入賞した全てのゲームで、スコア特化モードへの移行抽選を行うことに限らず、1枚役の連続入賞が途切れたゲームで、スコア特化モードへの移行抽選を行うようにしてもよい。
また、スコア特化モード移行抽選は、初期ステージにおいて、「スイカ」又は「1枚役」に当選(有利区間当選役に当選)した場合においても、実行されるようになっている。
スコア特化モード中は、毎ゲーム、スコア特化モードを継続するか否かを決定するスコア特化モード終了抽選が実行される。
具体的には、主制御部10は、図28に示す「スコア特化モード終了抽選テーブル」を参照することで、その時点のスコア特化モードの種類に基づいて、スコア特化モードを終了するか否かを決定する。
例えば、図28に示すように、ロング>ミドル>ショートの関係性に基づいて、非当選(継続)する確率が高くなるように設定されており、当選(終了)が選択されるまでスコア特化モードに滞在することになる。
なお、当選(終了)が選択された場合、直ちにスコア特化モードを終了させずに、1ランク下のモードに移行し、「ショート」滞在中に当該抽選に当選した場合に、初めてスコア特化モードが終了するようにしてもよい。
スコア特化モード中は、スコア特化ステージへの移行抽選が実行される。
具体的には、主制御部10は、図29に示す「スコア特化ステージ移行抽選テーブル」を参照することで、スコア特化ステージへの移行を抽選により決定する。
例えば、図29に示すように、「スイカ」役以外の当選役に当選した場合には、26/255の確率で当選し、「スイカ」に当選した場合には、当選が確定するように設定されている。
なお、「スイカ」以外の当選役に当選した場合には、当該抽選の当選確率を異ならせてもよく、例えば、レア役とレア役以外で当選確率を異ならせてもよい。
スコア特化ステージ移行抽選において当選した場合には、主制御部10は、遊技状態をスコア特化ステージへ移行するように制御する(図9の矢印D)。
スコア特化ステージは、1セット5ゲームで構成され、スコアの大量獲得が可能なステージである。なお、1セット5ゲームに限らず、任意のゲーム数としてもよい。
スコア特化ステージでは、毎ゲーム、スコアの獲得抽選が実行される。
具体的には、主制御部10は、図30に示す「スコア獲得抽選テーブル(スコア特化ステージ)」を参照することで、今回ゲームの当選役に基づいて、獲得するスコアを抽選により決定し、その結果を主制御部10のRAMに記憶する。
例えば、図30に示すように、全ての当選役において、必ずスコアが獲得可能に設定されており、非レア役に当選した場合よりもレア役に当選した方が、大きいスコアが選択され易いように設定されている。なお、これに限らず、一部の当選役に当選した場合には、スコアが獲得されないようにしてもよい。
スコア特化ステージ滞在中は、表示器8において、例えば、スコアカウンタ81、周期カウンタ82及びレベルアイコン83が表示され、画面中央に、今回ゲームにおいて獲得したスコアが表示される。
なお、スコア特化ステージ開始時において、スコアカウンタ81、周期カウンタ82及びレベルアイコン83には、直前の通常ステージ終了時に表示されていた情報が引き継いで表示される。
また、このとき、スコアが規定数(2000)に到達(スコアカウンタ81が「10000」に到達)している場合には、後述するCZ3への移行が確定するため、その後、特定遊技状態へ移行する。
なお、スコア特化ステージでは、レア役の当選を契機に、前述した擬似ボーナス移行抽選(レア役当選時)を実行してもよい。
具体的には、主制御部10は、図31に示す「スコア特化ステージ終了抽選テーブル」を参照することで、スコア特化ステージを継続するか否かを決定する。
例えば、図31に示すように、26/255の確率で当選(継続)し、229/255の確率で非当選(終了)するように設定されている。当該抽選に当選した場合には、スコア特化ステージが1セット継続し、非当選の場合には、主制御部10は,通常ステージへ移行するように制御する(図9の矢印E)。
なお、継続抽選の契機は、最終ゲーム(5ゲーム目)に限らず、ゲーム開始時又はゲーム中でもよい。また、継続抽選に当選した場合には、1セットに限らず、2以上のセットが付与されるようにしてもよい。
前兆ステージは、前兆A、前兆B、前兆Cを有している。
前兆Aは、前述した擬似ボーナス移行抽選(レア役当選時)において、擬似ボーナスに当選した場合、又は、フェイクに当選した場合に突入する。
前兆Bは、前述した擬似ボーナス移行抽選(規定スコア到達時)において、擬似ボーナスに当選した場合、又は、フェイクに当選した場合に突入する。
前兆Cは、通常遊技状態において、バグモードへの移行抽選に当選した場合、又は、バグモードへの移行抽選においてフェイク(以下、バグフェイク)に当選した場合に突入する。なお、バグモード及び前兆Cの詳細については、後述する。
各前兆において、擬似ボーナス又はバグモードに当選していない場合には、主制御部10は、各前兆の終了後、通常ステージへ移行するように制御する(図9の矢印C)。
前兆A及び前兆Bでは、最終的に擬似ボーナスに移行するか否かを報知する前兆演出が実行される。
擬似ボーナスに当選している場合の前兆演出(以下、本前兆ともいう)とフェイクに当選している場合の前兆演出(以下、フェイク前兆ともいう)は、基本的には画像演出は同様の演出からなり、最終的に報知する内容を異ならせることで、遊技者の期待感を最後まで引き付けることができるようになっている。
具体的には、主制御部10は、図32に示す「スコア獲得抽選テーブル(フェイク前兆)」を参照することで、獲得するスコアを抽選により決定し、その結果を主制御部10のRAMに記憶する。
例えば、図32に示すように、191/255の確率で当選し、そのうち、例えば、102/255の確率でスコア「10」が選択され、4/255の確率でスコア「200」が選択されるように設定されている。
前兆A及び前兆Bにおいてフェイクに当選している場合には、擬似ボーナスに移行しないため、遊技者に対してフェイク前兆の終了後に喪失感を与えてしまうが、このように、フェイク前兆終了時にスコアが獲得可能であるため、遊技者の喪失感を低減させることができる。
具体的には、主制御部10は、図33に示す「移行先抽選レベル昇格抽選テーブル(本前兆)」を参照することで、レア役の当選を契機に、移行先抽選レベルを昇格させるか否かを決定する。
例えば、図33に示すように、「弱チェリー」当選時の3/255の確率で当選し、「弱チャンス」当選時の13/255の確率で当選し、「強チェリー」当選時の26/255の確率で当選し、「スイカ」当選時の3/255の確率で当選し、「強チャンス」当選時の26/255の確率で当選するように設定されている。
当該抽選に当選した場合には、現在の移行先抽選レベルに1加算される。
なお、本前兆中のみならず、前兆ステージ終了後、他の遊技状態(例えば、擬似ボーナス準備ステージなど)へ移行したときに、移行先抽選レベルの昇格抽選を実行してもよい。
擬似ボーナス準備ステージは、通常遊技状態において、擬似ボーナスに当選後、前兆ステージを介して突入する(図9の矢印F)。
擬似ボーナス準備ステージは、「1枚役1~3」に入賞するまで継続し、「1枚役1~3」に入賞した場合には、主制御部10は、擬似ボーナスへ移行するように制御する(図9の矢印H)。
また、擬似ボーナス準備ステージにおいて、「1枚役1~3」に当選した場合には、当選ゲームのスタートレバー3の操作に基づいて、「BAR」図柄の停止操作を促す画像の表示(例えば、「BARを狙え!」)と、逆押しを促す押し順ナビが表示されて、擬似ボーナスへの移行タイミングを遊技者に促すようになっている。
なお、擬似ボーナス準備ステージの終了契機となる「1枚役1~3に入賞する」とは、「1枚役1~3の何れかが当選した際に停止表示され得る、1枚の払出しが発生する図柄の組合せが停止表示すること」を含んでいる。すなわち、「BAR」図柄が一直線に揃って停止表示する場合に限らず、他の図柄の組合せが停止表示した場合も擬似ボーナスへ移行する。
「一部AT状態に制御される」とは、「押し順ベル1~6」に当選した場合に、押し順の報知を、基本的に、「報知」→「非報知」→「報知」→「非報知」・・の順に交互に行うことで、「押し順ベル」の押し順を一部報知することを示している。
このような押し順の報知制御を行うことで、遊技者に過度にメダルが払い出されることを防止することができ、遊技場と遊技者間の利益バランスが大きく崩れてしまうことを防止できる。
なお、押し順が「非報知」の状態で、偶然、遊技者が押し順ベルを入賞させてしまった場合には、次回の押し順の報知は、「非報知」を維持する(押し順ベルを取りこぼすまで「報知」されない)ように制御される。
なお、これに限らず、毎ゲーム、所定の確率(例えば、50%)に基づいて、押し順の「報知」を行うか否かの抽選を行ってもよい。
そして、擬似ボーナス準備ステージ滞在中に、スコアが規定数(200)に到達した場合には、前述した移行先抽選レベル昇格抽選(規定スコア到達時)が実行される(図25参照)。
また、擬似ボーナス準備ステージ滞在中は、表示器8において、周期カウンタ82及びレベルアイコン83が表示される。擬似ボーナス準備ステージ開始時において、周期カウンタ82及びレベルアイコン83には、直前の通常ステージ終了時に表示されていた情報が引き継いで表示され、スコアの獲得状況に応じて、周期カウンタ82の加算や、レベルアイコン83の昇格演出が行われる。
擬似ボーナスは、AT状態に制御され、メダルの増加が期待できる遊技状態である。
擬似ボーナスは、「押し順ベル1~6」が8回当選するまで継続し、「押し順ベル1~6」が8回当選すると、主制御部10は、移行先決定ステージへ移行するように制御する(図9の矢印I)。
画面上部には、残り押し順ベル当選回数84が表示され、画面左下には、移行先抽選レベル85が表示される。
残り押し順ベル当選回数84は、初期値は「8」であり、「押し順ベル1~6」が当選するごとに1減算される。
移行先抽選レベル85には、現在の移行先抽選レベル(例えば、Lv2等)が表示される。また、擬似ボーナス開始時には、移行先抽選レベル85には、直前の擬似ボーナス準備ステージ終了時に表示されていたレベルアイコン83の情報が引き継がれて表示される。
また、表示器8の画面枠部には、現在の移行先抽選レベルに対応した色が表示される。例えば、移行先抽選レベルが高くなるにつれて、例えば「白→青→緑→赤→虹」の順に枠部の表示色が変化するようになっている。
具体的には、主制御部10は、図34に示す「移行先抽選レベル昇格抽選テーブル(擬似ボーナス)」を参照することで、今回ゲームの当選役に基づいて、現在の移行先抽選レベルを昇格させるか否かを決定し、その結果を主制御部10のRAMに記憶する。
例えば、図34に示すように、「共通ベル」<「押し順ベル」<「弱チェリー」、「弱チャンス」、「スイカ」<「強チェリー」<「強チャンス」の関係性に基づいて、当選期待度が高くなるように設定されている。また、「強チェリー」又は「強チャンス」に当選した場合には、当選が確定する。
当該抽選に当選した場合には、現在の移行先抽選レベルに1又は2加算される。なお、当選した場合に加算されるレベルを3以上としてもよい。
また、移行先抽選レベルが最大レベル(レベル5)に到達した場合には、所定の特典(擬似ボーナスへの移行確定、特定遊技状態への移行確定、バグモード確定、有利区間リミッタ到達まで特定遊技状態の滞在確定)を付与してもよい。
なお、擬似ボーナス天井ゲーム数は、これに限らず、任意に設定することができ、500ゲームよりも大きくてもよく、又は、500ゲームよりも小さくてもよい。また、高設定の方が、少ない擬似ボーナス天井ゲーム数が選択されるようにしてもよい。
移行先決定ステージは、擬似ボーナスの終了後に突入し、一部AT状態に制御される遊技状態である。
移行先決定ステージは、「押し順ベル1~6」の当選ゲームと、その次ゲームを消化するまで継続し、この2ゲームを消化すると、主制御部10は、他のステージへ移行するように制御する(図9の矢印J、矢印K、矢印L)。すなわち、移行先決定ステージは、最短で2ゲームで終了することになる。
移行先として、CZ(CZ1~CZ3)、上乗せ特化ステージ、初期ステージのうち何れかが抽選により決定される。
移行先決定抽選では、遊技者により選択された抽選方法(安定又は波乱)に基づいて抽選が行われる。この抽選方法の選択は、「押し順ベル1~6」の当選ゲームで、表示器8において表示される選択操作受け付け画面から選択可能になっている。
そして、その次のゲームにおいて、抽選結果(移行先)を報知する演出が行われる。
なお、移行先決定抽選及び移行先決定ステージ中の演出態様については、後述する。
CZは、移行先決定ステージの終了後に突入し、移行先決定ステージで決定されたCZの種別から開始される。
CZは、CZ1、CZ2、CZ3を有しており、CZ1<CZ2<CZ3の関係性に基づいて、特定遊技状態への移行期待度が高くなるように設定されている。
CZは、各CZに設定された規定ゲーム数を消化するまで(残りゲーム数が「0」になるまで)継続し、CZ1及びCZ2では、規定ゲーム数を消化するまでの間に、特定遊技状態へ移行するか否かの抽選が行われる。
CZ1は、前半部(CZ1-1)と後半部(CZ1-2)とから構成され、CZ1-1の終了後、主制御部10は、CZ1-2へ移行するように制御する(図9の矢印M)。
CZ1-1では、所定ゲーム数(例えば、7ゲーム)の間、継続して遊技が行われ、この間に、CZ1-2の滞在ゲーム数(以下、STゲーム数という)を決定する。
具体的には、主制御部10は、図39に示す「STゲーム数上乗せ抽選テーブル」を参照することで、CZ1-2の初期ゲーム数(7ゲーム)に、さらに、ゲーム数を上乗せするか否かを抽選により決定する。
例えば、図39に示すように、リプレイ役に当選した場合は、128/255の確率で当選し、レア役に当選した場合は、当選が確定する(255/255)ように設定されている。
当該抽選に当選した場合には、STゲーム数に「1ゲーム」が上乗せされる。すなわち、CZ1-1滞在中の全てのゲーム(7ゲーム)で上乗せ抽選に当選した場合には、STゲーム数が最大14ゲーム(初期ゲーム数(7ゲーム)+上乗せゲーム数(7ゲーム))となる。なお、上乗せされるゲーム数は、1ゲームに限らず、2ゲーム以上としてもよい。
巻き戻しストックは、CZ1-2において、遊技の進行によりSTゲーム数が「0」になった場合でも、CZ1-2開始時にセットされたSTゲーム数を再びセットし、CZ1-2を再び遊技可能に(巻き戻し)することができる権利である。
そのため、巻き戻しストックを多く所有しているほど、CZ1-2に長く滞在することができるため、特定遊技状態への移行期待度が高くなる。
具体的には、主制御部10は、図40に示す「巻き戻しストック抽選テーブル」を参照することで、今回ゲームの当選役に基づいて、巻き戻しストックの獲得抽選を行い、その結果を主制御部10のRAMに記憶する。
例えば、図40に示すように、「弱チェリー」、「弱チャンス」及び「スイカ」当選時の26/255の確率で当選するように設定されている。
また、CZ1-2において、巻き戻しストックを所有している状態で、特定遊技状態への移行抽選に当選した場合には、巻き戻しストックが、後述する「特定役当選保障回数」に変換されるようになっている。
そのため、CZ1-2において、消化しきれていない巻き戻しストックを、その後の遊技において無駄なく使用するので、遊技者の興趣の低下を防止することができる。
表示器8の画面左側には、残りSTゲーム数86、全STゲーム数87、巻き戻しストック数88が表示され、画面上部には、バトル突破数89が表示される。バトル突破数89の1~4の数値は、CZ1-2中に実行されるバトルに突破した回数を示している。
CZ1-1滞在中に、ゲーム数の上乗せ抽選に当選した場合には、残りSTゲーム数86及び全STゲーム数87が加算され、巻き戻しストックの獲得抽選に当選した場合には、巻き戻しストック数88が加算される。
具体的には、残りSTゲーム数86が「0」に到達することなく、リプレイ役及びレア役の何れかが合計で4回当選した時点で、特定遊技状態に移行するようになっている。
CZ1―2滞在中は、特定遊技状態への移行に対する遊技者の期待感を引き付ける演出が実行される。例えば、味方キャラクタと敵キャラクタとが対戦するバトル演出が実行される(図59(a))。
バトル演出の勝敗は、残りSTゲーム数86が「0」になる前に、リプレイ役又はレア役に当選した場合には、味方キャラクタが勝利する演出が行われ(図59(c))、リプレイ役又はレア役に当選しなかった場合には、最終ゲーム(残りSTゲーム数86が「0」)で味方キャラクタが敗北する演出が行われる(図59(b))。
味方キャラクタが勝利した場合には、バトル突破数89に「CLEAR」が1つ表示されるとともに、残りSTゲーム数86が再びセットされて、2戦目のバトル演出が開始される(図59(e))。
ただし、この場合、巻き戻しストック数88が1以上である場合には、巻き戻しストック数88が1消費されて、CZ1-1で決定されたSTゲーム数が再びセットされる。すなわち、CZ1-2開始時にセットされたSTゲーム数に基づいて、再びCZ1-2が遊技可能となる。
なお、これに限らず、巻き戻しストック数88が消費された場合にセットされるCZ1-2のゲーム数を、CZ1-2の初期ゲーム数(例えば、7ゲーム)としてもよい。
そして、表示器8では、味方キャラクタが復活する演出が行われて、1戦目のバトル演出が再び開始される(図59(d))。
その後、リプレイ役及びレア役の何れかが合計で4回当選することで、4戦のバトルに勝利し、バトル突破数89が全て「CLEAR」表示となると(図59(g))、主制御部10は、実行中のCZ1-2のゲーム数を消化した後に、上乗せ特化ステージへ移行するように制御する(図9の矢印N)。
また、バトル突破数89の「CLEAR」の表示とともに、次回移行する上乗せ特化ステージに関する情報を表示してもよい。例えば、次回の上乗せ特化ステージで参照されるアイテムBの種類を表示してもよい。
これにより、次回移行する上乗せ特化ステージの期待度を示唆することで、遊技者の興趣を高めることができる。
具体的には、主制御部10は、レア役の当選を契機に、図41に示す「一撃突破抽選テーブル」を参照することで、特定遊技状態へ移行させるか否かを決定する。
例えば、図41に示すように、「弱チェリー」当選時の1/255の確率で当選し、「弱チャンス」当選時の26/255の確率で当選し、「強チェリー」当選時の51/255の確率で当選し、「スイカ」当選時の1/255の確率で当選し、「強チャンス」当選時の51/255の確率で当選するように設定されている。
このように、バトル突破数89にかかわらず、1ゲームで特定遊技状態へ移行することができるため、遊技の興趣を高めることができる。
また、当該抽選では、現在のバトルの突破数に基づいて、当選期待度を異ならせてもよい。例えば、現在のバトルの突破数(「CLEAR」の表示数)が多いほど、当選確率が高くなる又は低くなるようにしてもよい。
CZ2では、スタートレバー3の操作を契機に、特定遊技状態への移行抽選が実行される。
また、CZ2では、スタートレバー3の操作を契機に、所定期間(例えば、20~30秒)の間、ゲームの進行を一時停止する所謂フリーズ演出が実行され、当該フリーズ演出の終盤で演出ボタン2cの操作を受け付けることにより、特定遊技状態へ移行するか否かを報知するようになっている。
具体的には、主制御部10は、図42に示す「AT移行抽選テーブル(CZ2)」を参照することで、今回ゲームの当選役に基づいて、特定遊技状態への移行を抽選により決定し、その結果を主制御部10のRAMに記憶する。
例えば、図42に示すように、レア役に当選した場合には、当選が確定(255/255)し、レア役以外の当選役に当選した場合には、150/255の確率で当選するように設定されている。このように、CZ2は、CZ1よりも特定遊技状態へ移行し易い遊技状態である。
当該抽選に当選した場合には、主制御部10は、上乗せ特化ステージへ移行するように制御し(図9の矢印P)、当該抽選に当選しなかった場合には、主制御部10は、初期ステージへ移行するように制御する(図9の矢印Q)。
CZ3は、突入時に特定遊技状態への移行が確定しており、主制御部10は、実行中のCZ3のゲーム数を消化した後に、上乗せ特化ステージへ移行するように制御する(図9の矢印R)。
CZ3では、CZ3終了後に移行する特定遊技状態において管理される差枚数の上乗せ抽選が実行される。
具体的には、主制御部10は、図43に示す「差枚数上乗せ抽選テーブル」を参照することで、今回ゲームの当選役に基づいて、上乗せする差枚数を抽選により決定し、その結果を主制御部10のRAMに記憶する。
図43に示すように、何れの当選役に当選した場合でも、上乗せがされるように設定されており、非レア役よりもレア役に当選した方が、比較的大きい差枚数(高差枚数)が選択されるようになっている。なお、これに限らず、上乗せがされない当選役を設けてもよい。
また、内部抽選処理において当選確率が高く設定されている「押し順ベル1~6」(図7参照)に当選した場合には、「10」~「50」の上乗せ差枚数の当選確率が同一に設定されているため(64/255)、CZ3では、高差枚数の上乗せの期待度が高くなっている。
このように、CZ3を経由して特定遊技状態へ移行する場合には、次に移行する特定遊技状態滞在中の残り差枚数を増やす(上乗せする)ことができ、遊技者にとって有利となる。
特定遊技状態は、大別すると、上乗せ特化ステージ、ラッシュステージ及びエピソードステージからなる前半ステージと、エンディング準備ステージ、エンディングチャレンジ及びエンディングからなる後半ステージから構成されている。
本実施形態では、前半ステージの全てのステージと、後半ステージのエンディング準備ステージ及びエンディングチャレンジは差枚数により管理されており(差枚数管理型)、エンディングはゲーム数により管理されている(ゲーム数管理型)。
なお、詳細は後述するが、バグモード中は、特定遊技状態の全てのステージがゲーム数管理型の遊技状態となる。
また、エンディングでは、毎ゲーム、ゲーム数(残りゲーム数)を1消費(減算)することで遊技が進行し、残りゲーム数が「0」になるまで継続する。
このように、本実施形態における差枚数管理型の遊技状態では、残り差枚数が、遊技に応じて減算する差枚数減算方式を適用しており、ゲーム数管理型の遊技状態では、残りゲーム数が、毎ゲーム減算するゲーム数減算方式を適用している。
そして、前半ステージ(ラッシュステージ)において、残り差枚数が「0」に到達した場合には、特定遊技状態が終了してしまう可能性が高いため、遊技者は、前半ステージにおいて残り差枚数が「0」になるまでの間に、後半ステージへ移行することを目指して遊技を行うことになる。
また、前述したように、2ベットゲームでは、「押し順ベル」の当選率が低く(図6参照)、さらに、「押し順ベル」に当選しても押し順ナビが発生しないように制御される。
そのため、特定遊技状態においては、3ベットゲームでは遊技の進行に応じて残り差枚数が更新されるものの、2ベットゲームでは遊技の進行に応じて残り差枚数が更新されないようになっている。
その結果、特定遊技状態において2ベットゲームが行われると、残り差枚数が更新されないまま、有利区間中のゲーム回数(カウンタA1)がカウントされるので、有利区間を無駄に消費してしまうことになり、遊技者にとって不利になる。
上乗せ特化ステージは、特定遊技状態に突入後、最初に滞在し、差枚数の上乗せを大量に行うことが可能な遊技状態である。
つまり、上乗せ特化ステージでは、現在の残り差枚数(初期突入時は初期差枚数)に対して、上乗せ特化ステージ中に獲得した上乗せ差枚数を加算することが行われる。
そして、上乗せ特化ステージ終了時の残り差枚数が、以降の特定遊技状態における滞在期間に影響するため、上乗せ特化ステージ中に多くの上乗せ差枚数を獲得することが、遊技者にとって有利となる。
また、上乗せ特化ステージは、一部AT状態に制御され、前述した擬似ボーナス準備ステージと同様に、「押し順ベル1~6」に当選した場合には、押し順の報知を、「報知」→「非報知」→「報知」→「非報知」・・の順に交互に行うように制御される。
特定役は、「リプレイ1~4」又は「1枚役1~2」である。なお、これら以外の当選役に当選した場合に差枚数の上乗せがされるようにしてもよい。
差枚数の上乗せ(上乗せ差枚数の算出)は、1回の上乗せ特化ステージ滞在中に、少なくとも「3回」が行われるようになっている。
具体的には、本実施形態のスロットマシン1では、1回の上乗せ特化ステージ滞在中に、特定役に当選可能な保障回数(特定役当選保障回数)が設定されている。
特定役当選保障回数は、特定役に当選すると、1減算される。そして、特定役当選保障回数が「0」に到達するまでは、上乗せ特化ステージが継続するようになっており、その間は上乗せ差枚数の算出が行われる。例えば、特定役当選保障回数の初期値として、「3回」が設定されている。
特定役当選保障回数が「0」に到達すると、主制御部10は、ラッシュステージへ移行するように制御する(図9の矢印S)。
また、前述したように、CZ1-2において、巻き戻しストックを所有している状態で、上乗せ特化ステージに突入した場合には、巻き戻しストックが、特定役当選保障回数に変換されるため、上乗せ特化ステージ開始時には、所有している巻き戻しストック分も加算されることになる。
上乗せ差枚数は、例えば、次の(式)を用いて算出され、上乗せ差枚数の算出に関して、以下に示す各種処理が実行される。
上乗せ差枚数=上乗せ単位差枚数×ループ抽選当選回数・・・(式)
・上乗せ単位差枚数抽選
・アイテムB獲得抽選
・ループ実行抽選
・ループ率抽選
・ループ抽選
上乗せ特化ステージでは、特定役の当選を契機に、上乗せ単位差枚数を決定するための上乗せ単位差枚数抽選が実行される。
具体的には、主制御部10は、特定役の当選を契機に、図44に示す「上乗せ単位差枚数決定テーブル」を参照することで、上乗せ単位差枚数を抽選により決定し、その結果を主制御部10のRAMに記憶する。
例えば、図44に示すように、「リプレイ1」に当選した場合には、上乗せ単位差枚数として、「10」が選択され、「リプレイ2~4」に当選した場合には、「30」が選択され、「1枚役1」に当選した場合には、「10」が選択され、「1枚役2」に当選した場合には、「20」が選択されるように設定されている。
当該抽選により決定された上乗せ単位差枚数は、遊技者に視認可能に表示される(図60(b)等参照)。
なお、上乗せ単位差枚数は、任意の数値に設定することができ、また、所定の当選確率による抽選によって上乗せ単位差枚数を決定してもよい。
上乗せ特化ステージでは、アイテムBを獲得可能なアイテムB獲得抽選が実行される。
具体的には、主制御部10は、図45に示す「アイテムB獲得抽選テーブル」を参照することで、初期ステージで決定されたアイテムB獲得レベルに基づいて、アイテムBを抽選により決定し、その結果を主制御部10のRAMに記憶する。
例えば、上乗せ期待度が最も高い「キング」が決定される確率は、「レベル0」の場合には、3/255であり、「レベル1」の場合には、8/255であり、「レベル2」の場合には、25/255であり、「レベル3」の場合には、25/255であり、「レベル4」の場合には、63/255であり、「レベル5」の場合には、255/255のように設定されている。このように、アイテムB獲得レベルが高い方が、上乗せ期待度の高いアイテムBが決定されるようになっている。
そして、上乗せ特化ステージ突入時(スタートレバー3の操作時)には、初期値として、5個のアイテムB(初期表示分)が決定されるとともに、決定された順序で記憶される。
具体的には、上乗せ特化ステージの開始時に、アイテムBが決定(記憶)された順番で、アイテムB表示領域90~94に表示される(図60参照)。
すなわち、アイテムB表示領域90には、最初に決定(記憶)されたアイテムB(以下、今回分アイテムという)が表示され、アイテムB表示領域91には、次回分のアイテムBが表示され、アイテムB表示領域92~94には、その他の3つのアイテムBが決定(記憶)された順番に表示される。
アイテムB表示領域91~94のアイテムBが、アイテムB表示領域90~93に移動した後は、特定役当選保障回数が1以上である場合には、新たなアイテムBが、アイテムB獲得抽選(図45参照)により決定されて、アイテムB表示領域94に追加される。
このように、遊技者は、差枚数の上乗せ抽選に影響するアイテムBの種類を把握することができ、最大で5ゲーム先までの期待度を知ることができるようになっている。
一方、特定役当選保障回数が「0」である場合には、新たにアイテムBを決定せずに、その後、4ゲーム消化することで、アイテムB表示領域91~94のアイテムBが全て消去されると、上乗せ特化ステージが終了する。
また、新たに追加するアイテムBを、毎ゲーム、抽選により決定せずに、複数ゲーム分(例えば、128ゲーム分)のアイテムBを予め規定したパターンを複数記憶しておき、何れかのパターンに基づいてアイテムBを決定してもよい。
上乗せ特化ステージでは、アイテムB獲得抽選において決定したアイテムBに対して、ループ抽選を実行するか否かを決定するためのループ実行抽選が実行される。
具体的には、主制御部10は、図46に示す「ループ実行抽選テーブル」を参照することで、アイテムB獲得抽選において決定した全てのアイテムBについて、ループ抽選を実行するか否かを決定し、その結果を主制御部10のRAMに記憶する。
例えば、図46に示すように、アイテムBがキング又はクイーンの場合には、当該抽選の当選が確定し、ルーク、ナイト、ビショップ、ポーンの順に当選期待度が高くなるように設定されている。
上乗せ特化ステージでは、ループ実行抽選において当選したアイテムBに対して、ループ率を決定するループ率抽選が実行される。
具体的には、主制御部10は、図47に示す「ループ率抽選テーブル」を参照することで、アイテムBごとにループ率を抽選により決定し、その結果を主制御部10のRAMに記憶する。
例えば、図47に示すように、アイテムBがポーン、ビショップ、キングの場合には、ループ率として90%が確定し、アイテムBがナイトの場合には、229/255の確率で50%が選択され、アイテムBがルークの場合には、229/255の確率で66%が選択され、アイテムBがクイーンの場合には、85/255の確率で66%、80%、90%のうち何れかが選択されるように設定されている。
また、ループ率の表示は、今回分アイテムBに限らず、他のアイテムBに対するループ率を表示してもよい。
上乗せ特化ステージでは、特定役の当選を契機に、ループ抽選が実行される。
具体的には、主制御部10は、特定役に当選したゲームにおいて、今回分アイテムBのループ率に基づいて、ループ抽選を実行する。
ループ抽選は、今回分アイテムBが前述のループ実行抽選に当選している場合、決定されているループ率に基づいて、非当選となるまで繰り返し抽選が実行される。
そして、ループ抽選において当選した連続回数(ループ抽選当選回数)が主制御部10のRAMに記憶される。なお、ループ抽選が実行される場合には、必ず1回当選するようにしてもよい。
そして、少なくとも3回算出された上乗せ差枚数の合計値と、現在の残り差枚数(初回突入時の場合は初期差枚数)を合計した差枚数が、上乗せ特化ステージ終了後に移行するラッシュステージ又はエンディング準備ステージの開始時の残り差枚数となる。
なお、初回突入時の初期差枚数を設けずに、3回目の上乗せ単位差枚数の算出で、最低100枚以上の上乗せ差枚数が算出されるようにしてもよい。
・エンディングへの移行が確定している場合(カウンタB1の示す値が2075枚以上の場合、又は、カウンタA2示す値が1425ゲーム以上の場合)
・カウンタA2+(残り差枚数/2)が、1000よりも多い場合
・後述するバグモード中において、カウンタA2+残りゲーム数が、500よりも多い場合
このようにループ抽選の連続当選回数に上限を設けたのは、有利区間の序盤においては、上乗せ差枚数を多く獲得できても消化することができるものの、有利区間の終盤では、消化しきれずに、有利区間リミッタに到達して有利区間が強制終了してしまう可能性が高いためである。
これにより、有利区間の終盤に上乗せ差枚数を獲得したものの、有利区間リミッタに到達して有利区間が強制終了してしまうことで、遊技者に喪失感が与えられてしまうことを防止できる。
また、有利区間の終盤においても完全に恩恵が付与されないわけではないので、遊技者に喪失感が与えられてしまうことを防止できる。
これにより、有利区間の終盤に、上乗せ特化ステージを延長可能な権利(特定役当選保障回数)を獲得したものの、有利区間リミッタに到達して有利区間が強制終了してしまうことで、遊技者に喪失感が与えられてしまうことを防止できる。
具体的には、主制御部10は、レア役に当選した場合には、図43に示す「差枚数上乗せ抽選テーブル」を参照することで、当選役に基づいて上乗せする差枚数を抽選により決定し、その結果を主制御部10のRAMに記憶する。
差枚数の上乗せ抽選に当選した場合には、上乗せする差枚数が残り差枚数に上乗せ(加算)される。
このように、上乗せ特化ステージでは、特定役の当選を契機とした差枚数の上乗せ抽選とは別に、残り差枚数を増やすことができる。
すなわち、上乗せ特化ステージ滞在中は、特定役とレア役以外の当選役に当選した場合には、今回分アイテムBが消去されるのに対して、レア役に当選した場合には、今回分アイテムBが維持される。
なお、これに限らず、レア役に当選した場合においても、今回分アイテムBを消費して、特定役の当選時と同様にループ抽選を実行してもよい。
例えば、「弱チェリー」、「弱チャンス目」、「スイカ」の当選時には、上乗せ単位差枚数を「10」とし、「強チェリー」、「強チャンス」当選時には、上乗せ単位差枚数を「20」とすることで、ループ抽選を実行してもよい。
なお、レア役に当選した場合には、特定役当選保障回数は減算されないが、減算するようにしてもよい。
ラッシュステージは、AT状態に制御され、遊技者にとって、メダルの増加を期待できる有利な遊技状態である。
ラッシュステージの初回突入時は、上乗せ特化ステージから移行し、上乗せ特化ステージ終了時の残り差枚数が引き継がれる。そして、残り差枚数が消化されると、主制御部10は、初期ステージへ移行するように制御する(図9の矢印U)。
また、ラッシュステージでは、初期ステージにおいて決定されたエピソードパターン(図15参照)に基づいて、規定ゲーム数を消化するごとに、エピソードステージへ移行するように制御される(図9の矢印T)。
具体的には、「ラッシュステージ→エピソードステージ→ラッシュステージ→エピソードステージ→・・・ラッシュステージ→エピソードステージ」の順で実行される。
例えば、エピソードパターン1が決定されている場合は、「ラッシュステージ(25ゲーム)→エピソードステージ(18ゲーム)→ラッシュステージ(200ゲーム)→エピソードステージ(18ゲーム)→・・・ラッシュステージ(200ゲーム)→エピソードステージ(18ゲーム)」の順で実行される(図15参照)。
例えば、残り差枚数が100枚の時点で、3ベットゲームが実行されて、ベル役(ベット数よりも払出数が多い当選役)に対応する図柄が停止表示された場合には、差枚数である5が減算されて、残り差枚数が95枚となる。
一方、3ベットゲームが実行されて、1枚役(ベット数よりも払出数が少ない当選役)に対応する図柄が停止表示された場合には、差枚数である2が加算されて、残り差枚数が102枚となる。
また、ベット数よりも払出数が少ない当選役に当選したことにより、残り差枚数が増加する場合には、上限数を設けてもよい。この場合、例えば、ラッシュステージ開始時の残り差枚数や特定遊技状態における最大残り差枚数を上限数としてもよい。
具体的には、主制御部10は、図49に示す「アイテムA上乗せ抽選テーブル(ラッシュステージ)」を参照することで、今回ゲームの当選役に基づいて、アイテムAの上乗せ数を抽選により決定し、その結果を主制御部10のRAMに記憶する。
例えば、「弱チェリー」<「弱チャンス」<「強チェリー」<「スイカ」<「強チャンス」の関係性に基づいて、大きい上乗せ数が選択されるように設定されている。
なお、レア役以外の当選役に当選した場合に、アイテムAの上乗せ抽選を実行してもよい。
アイテムA獲得抽選において決定されたアイテムAは、表示器8において遊技者に認識可能に報知される。例えば、表示器8の画面中央に、今回ゲームにおいて獲得したアイテムAに関する情報が表示され、画面左下に、現在のアイテムA数97が表示される(図58参照)。
また、アイテムAを規定数(8個)獲得したことにより上乗せ特化ステージに移行する場合には、上乗せ特化ステージ天井ゲーム数の到達直前(例えば、10ゲーム以下)であれば、さらに、もう1つ、上乗せ特化ステージへの移行権利を付与するようになっている。これにより、「あと数ゲーム、ゲームを消化すれば、上乗せ特化ステージに移行できた」という喪失感を遊技者に与えないようにすることができる。
具体的には、主制御部10は、図48に示す「上乗せ抽選テーブル」を参照することで、今回ゲームの当選役に基づいて、上乗せする差枚数を抽選により決定し、その結果を主制御部10のRAMに記憶する。
例えば、図48に示すように、「スイカ」<「弱チェリー」、「弱チャンス」<「強チャンス」<「強チェリー」の関係性に基づいて、当選期待度が高くなるように設定されており、この関係性に基づいて、大きい上乗せ数が選択されるように設定されている。
具体的には、主制御部10は、図50に示す「ラッシュステージ終了時抽選テーブル」を参照することで、現在のアイテムAの所有数に基づいて、特定遊技状態の終了の当否を抽選により決定する。
例えば、図50に示すように、現在のアイテムAの所有数が多いほど、当該抽選に当選する確率が高くなるように設定されている。
当該抽選に当選した場合には、主制御部10は、上乗せ特化ステージへ移行するように制御し(図9の矢印V)、特定遊技状態が継続する。一方、当該抽選に非当選の場合には、主制御部10は、初期ステージへ移行するように制御し(図9の矢印U)、特定遊技状態が終了する。
なお、当該抽選に当選した場合、上乗せ特化ステージではなく、再びラッシュステージを実行してもよく、CZへ移行させるようにしてもよい。
エピソードステージは、AT状態に制御され、18ゲームの間、遊技が行われる遊技状態である。
エピソードステージは、エピソードパターン(図15参照)に規定されているゲーム数に基づいて、ラッシュステージから突入する。18ゲームを消化した際に、エピソード突入回数が上限回数(6回目)以外である場合には、主制御部10は、ラッシュステージへ移行するように制御し(図9の矢印W)、エピソード突入回数が上限回数(6回目)である場合には、主制御部10は、上乗せ特化ステージへ移行するように制御する(図9の矢印X)。
なお、エピソード突入回数が上限回数に到達した場合には、エピソードステージ終了後、エンディング準備ステージに移行するように制御してもよい。
実行される演出は、エピソードステージの突入回数に対応付けられており、6種類(エピソード1~エピソード6)で構成されている。また、各エピソードは、演出内容(表示器8の表示内容、ストーリ、BGM等)が異なっている。
ラッシュステージからエピソードステージに初めて移行した場合(1回目)は、エピソード1の演出が実行され、次回以降、エピソードステージに移行すると、「エピソード2→エピソード3→・・・→エピソード6」の順に演出が実行される。
また、エピソードステージ滞在中は、残り差枚数の減算が停止され、表示器8において、残り差枚数の表示が非表示(例えば、グレーアウト)となる。なお、主制御部10では差枚数の減算を行うものの、副制御部20では表示器8において残り差枚数の減算を停止して表示してもよい。
具体的には、主制御部10は、図51に示す「アイテムA上乗せ抽選テーブル(エピソードステージ)」を参照することで、今回ゲームの当選役に基づいて、アイテムAの上乗せ数を抽選により決定し、その結果を主制御部10のRAMに記憶する。
そして、エピソードステージ滞在中に、アイテムAの獲得数が規定数(8個)に到達した場合には、主制御部10は、エピソードステージの残りゲーム数を消化した後に、上乗せ特化ステージへ移行するように制御する(図9の矢印X)。
また、アイテムAの獲得数が多いほど、遊技者にとって有利な特典が付与されるようになっている。例えば、アイテムAの獲得数が、16個以上の場合には、エピソードステージ終了後に上乗せ特化ステージが2回連続して実行され、24個以上の場合には、上乗せ特化ステージが3回連続して実行される。
また、アイテムAの上乗せ抽選に当選した場合には、当選ゲームで当選した旨を報知してもよく、当選ゲームよりも後のゲームで当選した旨を報知してもよい。当選ゲームよりも後のゲームで報知する場合には、例えば、押し順ナビに従って停止操作を行うことで、当選した旨を報知してもよい。
また、エピソードステージ滞在中には、アイテムAの上乗せ抽選のみを実行しており、差枚数の上乗せ抽選を実行していないが、これに限定されず、差枚数の上乗せ抽選を実行してもよい。
エンディング準備ステージは、6回目のエピソードステージ(エピソード6)終了後に実行された上乗せ特化ステージの終了後に突入し(図9の矢印Y)、AT状態に制御される遊技状態である。
エンディング準備ステージ開始時の残り差枚数は、6回目のエピソードステージ(エピソード6)終了時の残り差枚数と、直前の上乗せ特化ステージ終了時の残り差枚数との合計値からなる。
この残り差枚数を消化するまでエンディング準備ステージに滞在可能であり、残り差枚数を消化した場合には、主制御部10は、エンディングチャレンジへ移行するように制御する(図9の矢印Z)。
具体的には、主制御部10は、図52に示す「エンディングチケット獲得抽選テーブル」を参照することで、今回ゲームの当選役に基づいて、エンディングチケットの獲得の当否を抽選により決定し、その結果を主制御部10のRAMに記憶する。
例えば、図52に示すように、レア役に当選した場合には、当該抽選に当選する確率が高く設定されており、「強チェリー」と「強チャンス」に当選した場合には、エンディングチケットの獲得が確定する。
また、当選役に応じてエンディングチケットの獲得数を異ならせてもよく、例えば、当選確率が低い「強チェリー」の場合には、5個獲得とし、「弱チェリー」の場合には1個獲得としてもよい。
また、エンディングチケットの獲得数に、上限値(例えば、10個)を設けてもよく、獲得数が上限値に到達した場合には、エンディングへの移行を確定してもよい。
本実施形態では、エンディング準備ステージ開始時に、初期値として2個のエンディングチケットが付与されるため、当該抽選では、3個目以降のエンディングチケットの獲得をかけた抽選が実行されることになる。なお、これに限らず、エンディングチケットの初期値は、2個以外(0個を含む)としてもよい。
例えば、金チケット、銀チケット、銅チケットを設け、金チケット>銀チケット>銅チケットの関係性に基づいて、エンディング移行抽選において期待度を異ならせてもよい。
また、エンディングチケットの獲得抽選に当選した場合には、エンディングチケット数98を非報知(例えば、「?」表示)として、その後、エンディングチャレンジに移行した際に報知してもよい。
また、エンディング準備ステージ滞在中には、エンディングチケットの獲得抽選のみならず、エンディング準備ステージにおける残り差枚数又はセット数の上乗せ抽選を実行し、エンディング準備ステージを延長可能としてもよい。
エンディングチャレンジは、エンディング準備ステージの終了後に突入し、AT状態に制御される遊技状態である。
エンディングチャレンジは、エンディング準備ステージにおいて獲得したエンディングチケットの獲得数と同数のゲーム数の間、滞在可能である。
エンディングチャレンジ滞在中は、毎ゲーム、エンディングチケットが1つ消費され、今回ゲームの当選役に基づいて、エンディングへの移行抽選が実行される。
具体的には、「1枚役1~3」又はレア役に当選した場合には、エンディング移行抽選の当選が確定する。
なお、エンディング移行抽選の当選確率は、当選役に応じて異ならせてもよく、上述したエンディングチケットの種類(金チケット、銀チケット、銅チケット)に応じて異ならせてもよい。
一方、エンディング移行抽選に当選した場合には、表示器8において、エンディングへ移行することを報知する画像が表示され、その後、主制御部10は、エンディングへ移行するように制御する(図9の矢印AA)。
なお、エンディングチケットの獲得抽選を、エンディング準備ステージ終了時に実行してもよく、エンディング準備ステージとエンディングチャレンジとを1つの遊技状態としてもよい。
エンディングは、エンディングチャレンジの終了後に突入し、AT状態に制御される遊技状態である。
エンディングは、60ゲームの間、遊技が行われ、60ゲームを消化すると、主制御部10は、初期ステージへ移行するように制御する(図9の矢印AC)。
エンディングは、エンディングチャレンジから突入すること以外に、エンディングリミッタに到達した場合にも突入する。
すなわち、カウンタA2(有利区間中の3ベットゲームでのゲーム回数の計数値)が1425ゲームに到達した場合(条件1)、又は、カウンタB1(有利区間中の獲得枚数(差枚数)の計数値)が2075枚に到達した場合(条件2)にも突入する。
これらの条件のうち何れかが成立すると、当該条件が成立したゲームから5ゲーム後にエンディングに突入するようになっている。このとき、例えば、「エンディングまで残り〇ゲーム」等が表示器8に表示されて、エンディングに移行するタイミングを遊技者に示唆する。
このような場合、条件1又は条件2が成立したにも関わらず、エンディングには移行せずに、初期ステージへ移行させるようになっている。
なお、これに限らず、条件1又は条件2が成立した場合には、必ずエンディングに移行させるようにしてもよい。
例えば、条件1又は条件2が成立したゲームから5ゲーム消化するまでの間に、残り差枚数が「0」に到達すると、表示器8において初期ステージへ移行するような表示画面が表示される。このとき、通常区間に移行させずに、有利区間に滞在し続けるように制御することで、5ゲーム消化後、エンディングに移行させるようにしてもよい。
このように、残り差枚数が「0」に到達した際に、一旦、特定遊技状態(有利区間)が終了したかのように見せて、その後、エンディングへの移行を報知することで、遊技者を驚かせることができ、興趣を高めることができる。
・条件1又は条件2が成立したゲームから5ゲーム消化するまでの間に、残り差枚数が「0」に到達した場合でも、5ゲームを消化し、その後、エンディングに移行させてもよい。
・条件1又は条件2が成立したゲームで、エンディングに移行してもよい。
・条件1又は条件2が成立したゲームから5ゲーム消化するまでの間に、残り差枚数が「0」に到達した場合、残り差枚数が「0」に到達したゲームで、エンディングに移行してもよい。
なお、これに限らず、再度エンディングに制御してもよく、例えば、実行中のエンディングを強制的に終了して、60ゲーム分のエンディングを始めから再び実行してもよい。あるいは、実行中のエンディングを60ゲーム消化した後に、所定ゲーム数のエンディングを実行することで、エンディングが継続したようにしてもよい。
そのため、エンディングリミッタに到達(条件1又は条件2が成立)した場合には、それまでの遊技において3ベットゲームのみを行っていれば、エンディングは、1490ゲーム(1425ゲーム(エンディング突入時のカウンタA2の示す値)+5ゲーム(インターバルのゲーム数)+60ゲーム(エンディング滞在ゲーム数))までに終了することになる。
その結果、有利区間リミッタ(1500ゲーム)に到達する前に、必ずエンディングが終了するため、エンディングの演出の全てを、遊技者に確実に見せることができる。
有利区間リミッタに関するカウンタA1は、2ベットゲームが実行された場合でも計数するため、例えば、1500ゲームでエンディングが終了するように設定してしまうと、有利区間中に故意又は誤って2ベットゲームを1回でも実行した場合には、有利区間のリミッタに到達し、エンディング演出を全て見られないまま、エンディングが終了してしまう。
一方、10ゲーム前の1490ゲームでエンディングが終了するように設定しておくことで、2ベットゲームを数ゲーム実行した場合でも、有利区間のリミッタに到達せずに、エンディング演出を全て見せることができるからである。
(1)当選役と払出数に応じて特定遊技状態に関する抽選の抽選方法を決定すること
(2)操作態様(押し順)に応じて有利区間を終了可能であること
(3)上乗せ差枚数の上限到達時に特典を付与すること
(4)差枚数管理型の遊技状態からゲーム数管理型の遊技状態に移行可能であること
(5)差枚数管理型の遊技状態とゲーム数管理型の遊技状態の上乗せ性能を共通化すること
(6)操作態様(目押し)に応じて出玉性能を変更可能であること
これらの特徴について、以下順に説明する。
本実施形態におけるスロットマシン1は、前述したように、移行先決定ステージでは、移行先決定ステージ終了後の移行先の遊技状態を決定し、報知する。
具体的には、移行先決定ステージ突入後の最初の「押し順ベル1~6」の当選ゲームで抽選により移行先を決定し、その次ゲームで抽選結果(移行先)を報知する。
そして、本実施形態におけるスロットマシン1は、遊技者により選択された抽選方法(安定又は波乱)に基づいて移行先を決定し、この抽選方法(安定又は波乱)を、当選役(押し順ベル)の種類と、この当選役におけるメダルの払出数に基づいて決定するといった特徴を有している。
移行先決定ステージ突入後、「押し順ベル1~6」に当選した場合には、副制御部20は、押し順報知画面(図63(a)、(c)、(e)参照)を表示器8に表示させる。
押し順報知画面では、押し順表示パターンテーブル(図64参照)に基づいて、押し順表示パターンに対応した表示がされる。
押し順表示パターンは、「押し順ベル1~6」当選時の押し順の表示態様である。具体的には、当選した「押し順ベル1~6」の第1リール停止操作時の操作順のみを表示し、残りの2つの第2リール停止操作時及び第3リール停止操作時に関しては、操作順に関わらず、左から右に「安定」、「波乱」を表示するように設定されている。
すなわち、「押し順ベル1~6」の正解押し順が、「左→中→右」又は「左→右→中」である場合の押し順表示パターンは、「1/安定/波乱」である。
また、「押し順ベル1~6」の正解押し順が、「中→左→右」又は「中→右→左」である場合の押し順表示パターンは、「安定/1/波乱」である。
また、「押し順ベル1~6」の正解押し順が、「右→左→中」又は「右→中→左」である場合の押し順表示パターンは、「安定/波乱/1」である。
このように、抽選方法「安定」及び「波乱」の表示が、押し順ナビに含まれて表示される。
押し順報知画面が表示された状態で、第1リール停止操作が押し順ナビ51aに従って行われると、選択操作受け付け画面(図63(b)、(d)、(f)参照)が表示される。
なお、このとき、第1リール停止操作が押し順ナビ51aに従って行われなかった場合(つまり、最初に、「安定」又は「波乱」の選択ナビに対応する停止ボタン5が操作された場合)には、全ての押し順ナビ51a、選択ナビ51b、選択ナビ51cが消滅する。
また、選択操作受け付け画面では、背景ナビ52(52a、52b、52c)が表示される。背景ナビ52は、左右方向に並べられた3つの大きな領域の部分である。
背景ナビ52aは、「ボタンで選んで!」といった、遊技者に対して、停止ボタン5を操作することによって、抽選方法として「安定」、「波乱」の選択を促す情報が表示される領域である。
背景ナビ52bは、選択ナビ51bの背景領域であり、赤色の背景であり、背景内にさらに文字「安定」が表示されている。
背景ナビ52cは、選択ナビ51cの背景領域であり、青色の背景であり、背景内にさらに文字「波乱」が表示されている。
一方、「波乱」を選択したい場合には、第2リール停止操作において、選択ナビ51cに対応する停止ボタン5cを操作すればよい(図63(b)参照)。
そして、遊技者は、第3リール停止操作時には、残りの停止ボタンを操作すればよい。
例えば、図63(b)の場面で、「安定」に対応する停止ボタン5bが操作されると、安定に対応する選択ナビ51b、背景ナビ52bが消滅すると同時に、波乱に対応する選択ナビ51c,背景ナビ52cも消滅する。
ただし、これに限らず、例えば、一方のナビに対応する停止ボタンの停止操作後、他方のナビを継続して表示してもよい。
また、一方のナビに対応する停止ボタンの停止操作時、他方のナビを、一方のナビの表示内容に変更して、継続して表示してもよい。
具体的には、「押し順ベル1」、「押し順ベル3」及び「押し順ベル5」の当選時に、正解押し順で停止操作がされて、8枚のメダルが払い出されると、抽選方法として「安定」を決定する。
また、「押し順ベル1」、「押し順ベル3」及び「押し順ベル5」の当選時に、不正解押し順で停止操作がされて、ベルこぼし目が停止し、1枚のメダルが払い出されると、抽選方法として「波乱」を決定する。
また、「押し順ベル2」、「押し順ベル4」及び「押し順ベル6」の当選時に、正解押し順で停止操作がされて、8枚のメダルが払い出されると、抽選方法として「波乱」を決定する。
また、「押し順ベル2」、「押し順ベル4」及び「押し順ベル6」の当選時に、不正解押し順で停止操作がされて、ベルこぼし目が停止し、1枚のメダルが払い出されると、抽選方法として「安定」を決定する。
つまり、一遊技者は、「安定」ばかりを選択し、他遊技者は、「波乱」ばかりを選択する等というように、選択肢は、偏る可能性がある。このよう場合、選択肢に応じて、払出数に優劣があると、遊技者間で不公平になってしまう。
これについては、「押し順ベル」の当選確率は、「左→中→右」及び「左→右→中」で同じであるため(図7等参照)、「1,安定,波乱」が表示された場合において、選択肢が一方に偏っても、1枚払出の確率と、8枚払出の確率とは、同じである。これにより、払出枚数の優劣は、遊技者間で生じないことになる。
具体的には、「安定」が選択された場合には、主制御部10は、図35に示す「移行先決定抽選テーブル(安定)」を参照することで、現在の移行先抽選レベルに基づいて、移行先を抽選によりし、その結果を主制御部10のRAMに記憶する。
例えば、移行先抽選レベルが「レベル5」の場合には、127/255の当選確率で上乗せ特化ステージが当選し、128/255の当選確率でCZ3が当選し、「レベル4」の場合には、191/255の当選確率でCZ2が当選し、64/255の当選確率で上乗せ特化ステージが当選し、「レベル3」の場合には、85/255の当選確率でCZ1が当選し、170/255の当選確率でCZ2が当選し、「レベル2」の場合には、191/255の当選確率でCZ1が当選し、64/255の当選確率でCZ2が当選し、「レベル1」の場合には、242/255の当選確率でCZ1が当選し、13/255の当選確率でCZ2が当選するように設定されている。
このように、現在の移行先抽選レベルが高い方が、特定遊技状態への移行期待度が高くなっている。
例えば、移行先抽選レベルが「レベル5」の場合には、127/255の当選確率で上乗せ特化ステージが当選し、128/255の当選確率でCZ3が当選し、「レベル4」の場合には、128/255の当選確率でCZ3が当選し、「レベル3」の場合には、85/255の当選確率でCZ3が当選し、「レベル2」の場合には、51/255の当選確率でCZ3が当選し、「レベル1」の場合には、32/255の当選確率でCZ3が当選するように設定されている。
したがって、移行先決定ステージ終了後に、確実に、有利な遊技状態に移行させたいと考える遊技者は、抽選方法として「安定」を選択でき、一方、特定遊技状態への移行と非当選の状態の一か八かを考える遊技者は、抽選方法として「波乱」を選択することができる。
このように、移行先決定抽選の抽選方法を選択できるといった遊技性を実現することができ、興趣の低下を抑制することができる。
例えば、図64(b)、(c)に示すように、ルーレットを模した画像(ルーレット画像)が、表示器8に表示され、ルーレット画像の回転が停止したときの矢印画像が示す項目が、移行先を報知する演出が行われる。
ルーレット画像には、抽選方法(「安定」、「波乱」)別に、表示される項目と、各項目の面積比率が異なっている。例えば、複数の移行先が表示されており、各移行先の当選確率に対応する面積比率で表示されている。なお、ルーレット画像の表示態様は、これに限らず、移行先決定抽選において、当選しない移行先や、当選確率とは異なる面積比率で表示してもよい。
具体的には、抽選方法に「安定」が選択された場合には、主制御部10は、図37に示す「上乗せ特化ステージ直撃抽選テーブル(安定)」を参照することで、今回ゲームの当選役に基づいて、上乗せ特化ステージへ移行させるか否かを抽選により決定し、その結果を主制御部10のRAMに記憶する。
例えば、図37に示すように、「弱チェリー」又は「強チェリー」当選時の3/255の確率で当選し、「弱チャンス」、「スイカ」又は「強チャンス」に当選した場合には、当選が確定するように設定されている。
当該抽選に当選した場合には、主制御部10は、上乗せ特化ステージへ移行するように制御する(図9の矢印K)
なお、当該抽選に当選した場合には、上述した「押し順ベル」の当選を契機に実行される移行先決定抽選において、CZ3に当選していない場合に限り、上乗せ特化ステージへ移行する。
例えば、図38に示すように、「弱チェリー」、「弱チャンス」又は「スイカ」当選時の3/255の確率で当選し、「強チェリー」又は「強チャンス」に当選した場合には、当選が確定するように設定されている。
当該抽選に当選した場合には、主制御部10は、CZ3へ移行するように制御する(図9の矢印J)
このように、移行先決定ステージでは、「押し順ベル」の当選だけではなく、レア役の当選を契機に、上乗せ特化ステージやCZ3への移行抽選が行われるため、遊技者は、上乗せ特化ステージ中のレア役の当選にも期待することができ、興趣を高めることができる。
なお、抽選方法に「安定」が選択された場合には、上乗せ特化ステージへの移行抽選に当選し(図37参照)、抽選方法に「波乱」が選択された場合には、CZ3への移行抽選に当選する場合(図38参照)で説明したが、これに限らず、「安定」及び「波乱」の一方又は双方において、上乗せ特化ゾーン及び/又はCZ3が当選するようにしてもよい。
また、本実施形態のスロットマシン1は、「押し順ベル」が高確率で当選する遊技機(AT機)であるため(図7等参照)、抽選方法を決定するまでの期間を短くでき、移行先決定ステージにおいて無駄に有利区間を消費することなく、遊技を行うことができる。
また、抽選方法を、2種類以上の当選役(押し順ベル1~6)に基づいて決定するため、「一の抽選方法(安定又は波乱)を選択した場合にだけ、必ず払出数が多くなる(8枚払い出し)」といった不平等な状況が生じることを防止できる。
例えば、「押し順ベル1」が当選した場合には、抽選方法(安定)が選択されると払出数が多くなる(8枚払い出し)ものの、「押し順ベル2」が当選した場合には、抽選方法(安定)が選択されると払出数が少なくなる(1枚払い出し)。このように、上述のような不平等な状況が生じてしまうことを防止することができる。
また、「押し順ベル1~6」当選時の押し順ナビの表示の際に、第1リール停止操作以外のナビに係る表示の位置関係を一律にすることができる。例えば、「押し順ベル1~6」のうち何れが当選しても、左側に「安定」、右側に「波乱」の表示するため、左側を押下=「安定」、右側押下=「波乱」のルールを崩さずに遊技を行わせることができる。
しかしながら、この遊技機においては、AT状態に関する抽選の抽選方法を選択できないため、AT状態に関する抽選が単調となり、興趣の低下を招く虞があった。
次に、図65を参照して、移行先決定ステージ滞在中に電源断が発生した場合の電源断復帰時の制御について説明する。
電源断が発生したタイミングとして、移行先決定ステージ滞在中に、「安定」、「波乱」の選択操作をともなうゲーム(移行先決定ステージに突入後、押し順ベルに最初に当選したゲーム)中に発生した場合を例に挙げて説明する。
電源断から復帰後には、主制御部10は、電源断発生時の情報をRAMから読み出し、押し順表示パターンテーブルを参照して、電源断発生時の押し順表示パターンの情報「1/安定/波乱」を副制御部20に送信する。
この場合、第1リール停止操作の押し順ナビ51aを表示する。これにより、遊技者は、遊技中に電源断が発生した場合でも、今回ゲームで表示されてした押し順を認識することができる。
一方、選択ナビ51b,51c(安定、波乱)、背景ナビ52a,52b,52cは表示しない。
また、表示器8には、「ゲームを進めて」といったゲームの再開を促す文字表示、キャラクタ等を表示し、通常時とは異なった演出を行う。これにより、電源断が発生しない場合と異なる背景画像を表示するので、遊技者に対して、電源断が発生し、その復帰後の遊技であることを報知することができる。
なお、これに限らず、電源断復帰時に表示される押し順ナビとして、「1」「2」「3」の表示をすることで、正解押し順を報知するようにしてもよい。
この場合にも上記同様に、主制御部10は、電源断発生時の情報(当選役が押し順ベル役であること、停止操作態様が第1リール停止操作され、第2リール停止操作前であること等)を、RAMに記憶(退避)する。
電源断から復帰後も上記同様に、主制御部10は、電源断発生時の情報をRAMから読み出して、押し順表示パターンテーブルを参照して、電源断発生時の押し順表示パターンの情報を副制御部20に送信する。
図65(d)~(f)の例では、電断発生時には第1リール停止操作がされ、第2リール停止操作前の状態であるため、主制御部10は、押し順表示パターンの情報から第1停止ボタンの押し順ナビの情報を削除した押し順表示パターンの情報「無し(操作済)/安定/波乱」を、副制御部20に送信する。
副制御部20は、主制御部10から受信した押し順表示パターンの情報に基づいて、当該情報を表示器8に表示させる。
この場合、第1リール停止操作の押し順ナビ51a、選択ナビ51b,51c(安定、波乱)、背景ナビ52a,52b,52cの全てのナビを表示しない。
また、第1リール停止操作されてから、第2リール停止操作される前の間に、電源断が発生し、その後、復帰した際には、「安定」及び「波乱」に加えて押し順ナビの表示も行わない。
このような制御により、複数の機種に共通して電源断復帰時の押し順ナビの表示を流用することが可能となり、スロットマシン1の製造コストを削減することができる。
押し順ナビは、6択ベル(押し順ベル1~6)や3択ベル(押し順ベル1~3)を有するAT機において電源断から復帰する際に、必須のナビである一方、「安定」及び「波乱」の表示は6択ベルや3択ベルを有するAT機において必須のナビではない。
そのため、電源断復帰時に表示されるナビとして、押し順ナビの表示のみにすることで、他の機種にも流用できる汎用性の高いものとすることができる。さらに、電源断復帰時の表示を行うためのデータ量を削減することができる。
これにより、抽選方法(「安定」、「波乱」)を選択可能な状態で電源断が発生した場合、その復帰時に、遊技者に対して抽選方法(「安定」、「波乱」)を選択させることができる。
また、「安定」と「波乱」のうち何れか一方のみを表示してもよいし、「安定」及び「波乱」ではなく、「2」「3」の表示をすることで、正解押し順を報知するようにしてもよい。
上記の説明では、特定遊技状態(AT状態)への移行抽選を行うための抽選方法を選択する場合で説明したが、これに限らず、スコア獲得抽選、擬似ボーナスへの移行抽選、バグモード移行抽選、差枚数の上乗せ抽選等の、前述した各種抽選において抽選方法を選択するようにしてもよい。
なお、主制御部10は、抽選方法(「安定」、「波乱」)を、払出数に関わらず決定することもできる。すなわち、主制御部10は、押し順表示パターンテーブルを参照することにより、「押し順ベル」の種別と、第2リール停止操作時の停止ボタン5に基づいて、判定してもよい。
また、上記の説明では、抽選方法(「安定」、「波乱」)を、当選役及び払出数に基づいて、決定する場合で説明したが、これに限らず、当選役のみ又は払出数のみに基づいて、抽選方法を選択するようにしてもよい。また、ベット数と停止表示された図柄の組合せに基づいて、抽選方法を選択するようにしてもよい。
また、上記の説明では、一の当選役に対して2つの払出数(1枚又は8枚)を設定することで、2つの抽選方法から1つ選択できるようにしたが、3つ以上の払出数を設けて、3つ以上の抽選方法から選ぶようにしてもよい。
例えば、「押し順ベル1」当選時に、最初に右押しをすることで、0枚(押し順ベルの取りこぼし)が発生するようにし、「押し順ベル1」当選時、且つ、0枚の払い出しの場合には、新たな抽選方法(「天国」)を設けてもよいし、これらの抽選方法を抽選により選択するようにしてもよい。なお、抽選方法「天国」は、CZ2及びCZ3への当選確率が「安定」よりも高く、「波乱」よりも低く設定し、非当選の確率が「安定」よりも高く、「波乱」よりも低く設定することが好ましい。
本実施形態におけるスロットマシン1は、「(1)当選役と払出数に応じて特定遊技状態に関する抽選の抽選方法を決定すること」で記載したように、移行先決定ステージ終了後に移行する遊技状態を抽選方法(安定、波乱)に基づいて決定するようになっている。
そして、本実施形態におけるスロットマシン1は、抽選方法として一の抽選方法(波乱)が選択されたことに基づいて、有利区間を終了させることが可能であるといった特徴を有している。
一方、遊技者による停止ボタン5a~5cの操作により、抽選方法として「波乱」が選択された場合には、移行先決定抽選において高い確率で「非当選」が選択され(図36参照)、移行先決定ステージ終了後に、有利区間が終了する可能性が高くなる。
したがって、遊技者は、移行先決定ステージ終了後に、確実に有利区間に滞在させたい場合には、抽選方法として「安定」を選択することができ、一方で、有利区間を終了させたい場合には、抽選方法として「波乱」を選択することができる。
このように、有利区間を継続させるか又は有利区間を終了させるかを、遊技者による操作態様(押し順)に応じて選択することができる。
このような場合、営業時間内に有利な遊技状態で遊技を止めれば、その後に遊技する他の遊技者に所謂「ハイエナ」がされて、口惜しい思いをする可能性が高い。
また、閉店時刻となって有利な遊技状態で遊技を止めた場合、翌営業日までにスロットマシン1のシステムリセットが行われなければ、翌営業日開始後に最初に遊技を行った他の遊技者に、有利な状態が引き継がれてしまう場合がある。
そこで、本実施形態におけるスロットマシン1では、遊技者が遊技中に止むを得ず遊技を終える状況においては、移行先決定ステージにおいて、遊技者による操作態様(押し順)に応じて抽選方法として「波乱」を選択することで、有利区間を高い確率で終了させることが可能になっている。その結果、有利な遊技状態から脱することで、遊技者の口惜しい思いを緩和することができる。
また、停止操作を行うだけで有利区間を終了させることができるため、煩雑な操作を行うことなく、簡単な操作で有利区間を終了させることができる。
そのため、遊技者が止むを得ず遊技を止めなければならない場合であっても、簡単な操作によって有利区間を終了させて、ハイエナ等を気にせずにスロットマシン1から離れることができる。
一方、遊技者による停止操作により有利区間の継続を選択(「安定」を選択)することで、当該ゲームで有利区間を終わらせることなく遊技を行いたいといった遊技者のニーズにも応えることができる。
ところで、このような遊技機が設置されている遊技場では、遊技機が有利区間中の状態で閉店した場合、店員の操作によって設定変更操作等を行うことで、有利区間を終了させることが行われる。一般的に、設定変更は、一度電源をOFFにした後、再度電源をONにすることで実現されるようになっている。
そのため、このような遊技機においては、有利区間を終了させるには、店員は煩雑な操作を行う必要があった。
上記の説明では、抽選方法として「波乱」を選択した場合には、特定の遊技(移行先決定ステージの「押し順ベル1~6」当選ゲーム)の次ゲーム終了後に、有利区間を高い確率で終了可能である場合で説明したが、これに限らず、特定の遊技の終了後や、特定の遊技から2ゲーム以上経過後に有利区間を終了させてもよい。
また、上記の説明では、抽選方法として「波乱」を選択した場合には、上乗せ特化ステージ又はCZ3に当選する場合があり、必ずしも有利区間が終了しない場合で説明したが、これに限らず、「波乱」を選択した場合には、必ず有利区間が終了するようにしてもよい。
また、非AT状態において、所定ゲーム数(例えば、100ゲーム)ごとに、「特定ゾーン」に突入するようにし、この場合、「安定」と「波乱」の選択を行うようにしてもよい。例えば、「安定」を選択した場合には、その後、必ず有利区間が継続し、「波乱」を選択した場合には、その後、99%の確率で有利区間が終了し、1%の確率で有利区間が継続するようにしてもよい。これにより、所定の周期(100ゲームごと)で有利区間を終了させることが容易になる。
また、特定遊技状態(AT状態)において、上記特定ゾーンに突入するようにし、「安定」を選んだ場合には、必ず有利区間が継続し、「波乱」を選んだ場合には、必ず有利区間が終了するようにしてもよい。これにより、有利な遊技状態中に、遊技者が止むを得ず遊技を止める状況においては、特定ゾーンまで遊技をすれば、確実にAT状態を終了させることができる。
また、上記の説明では、移行先決定ステージ滞在中に、抽選方法(安定、波乱)を選択する場合で説明したが、これに代えて又はこれに加えて、通常遊技状態、特定遊技状態、擬似ボーナス、CZ等の遊技状態において抽選方法(安定、波乱)を選択可能にしてもよい。
本実施形態におけるスロットマシン1は、前述したように、上乗せ特化ステージでは、特定役の当選を契機に、差枚数の上乗せが可能であり、その際に実行されるループ抽選の連続当選回数に応じて上乗せ差枚数の獲得数に変化が生じるようになっている。
そして、ループ抽選に連続して当選することにより、1回の特定役の当選を契機に算出された上乗せ差枚数が、上限値に到達した場合には、特典として特定役当選保障回数を付与するといった特徴を有している。
上乗せ特化ステージ滞在中に、特定役に当選した場合には、当選したゲームのスタートレバー3の操作に基づいて、「赤7」図柄の停止操作を促す画像の表示(例えば、「赤7を狙え!」)と、逆押しを促す押し順ナビが表示される(図60(a))。
このとき、例えば、「1枚役1」又は「リプレイ1」に当選している場合には、シングル7揃いが停止可能であり、上乗せ単位差枚数として10枚が選択される。
また、「1枚役2」に当選している場合には、ダブル7揃いが停止可能であり、上乗せ単位差枚数として20枚が選択される。
また、「リプレイ2~4」に当選している場合には、ピエロ揃いが停止可能であり、上乗せ単位差枚数として30枚が選択される。
この決定された上乗せ単位差枚数を示す画像(例えば、+30)が、第3リール停止操作後に、表示器8において遊技者に報知される(図60(b))。
演出ボタン2cの操作を受け付けた場合、ループ抽選に連続して当選した回数(ループ抽選当選回数)分だけ、上乗せ単位差枚数を上乗せすることを報知する画像が表示される。例えば、上乗せ単位差枚数が「30」、ループ抽選当選回数が「2」の場合には、「+30」→「+60」→「+90」のように表示され(図60(d)、(e))、1回の特定役の当選を契機に算出された上乗せ差枚数が表示される。
このように、遊技者は、少ない上乗せ単位差枚数が選択された場合でも、ボタン演出の発生によって、多くの上乗せ差枚数が獲得可能であることを期待して遊技することができ、興趣を高めることができる。
なお、ループ抽選に非当選であった場合にも、ボタン演出を発生させることで、上乗せの期待感を持たせるようにしてもよい。
上乗せ特化ステージは、特定役当選保障回数が「0」であれば、その後、所定ゲーム数(5ゲーム)の消化で終了し、特定役当選保障回数が1以上であれば継続する。
そのため、特定役当選保障回数が1加算されることで、特定役に当選可能な回数が増加し、上乗せ特化ステージの滞在期間が延長されることになり、上乗せ差枚数の獲得枚数が増加することになる。
また、特定役当選保障回数が0回である状態において、特定役当選保障回数が1加算された場合には、アイテムB表示領域90~94に、アイテムBが補充(追加)される(図61(b))。そのため、残りのアイテムBの数が4以下であった場合には、実質的に、上乗せ特化ステージの残りゲーム数が加算されることになる。
このため、上乗せ差枚数に上限値を設ける事で、遊技者に過剰な利益を与えないようにしているものの、上限値に到達することで、上乗せするはずだった差枚数が消滅してしまうことから、遊技者に喪失感を与え、興趣の低下を招く虞があった。
上記の説明では、1回の特定役の当選を契機に算出された上乗せ差枚数が、上限値(例えば、300)に到達した場合には、特典として特定役当選保障回数を付与する場合で説明したが、付与する特典はこれに限られない。
例えば、さらに上乗せ差枚数を付与してもよく、上乗せ特化ステージの実行権利を付与してもよく、他の遊技状態(エピソードステージ、エンディング等)の実行権利を付与してもよい。
また、上限値を一律(300枚)としたが、これに限らす、カウンタA1の示す値やカウンタB1の示す値に応じて、上限値を変動させてもよい。例えば、カウンタA1やカウンタB2の示す値が有利区間リミッタに近い値の場合には、上限値を低く(例えば、100)変動させてもよい。
また、上乗せ差枚数が、上限値(例えば、300)に到達した場合に、所定の当選確率(例えば、50%)に基づいて、特典を付与するか否かを抽選により決定してもよい。
また、上乗せ差枚数の算出は、上記の(式)によるものに限らない。例えば、ループ抽選に当選するごとに、上乗せする差枚数やループ率を決定してもよいし、ループ抽選に代えて、上乗せを実行する回数を決定し、その回数分だけ上乗せする差枚数を決定してもよい。
本実施形態におけるスロットマシン1は、特定遊技状態(AT状態)において、差枚数管理型の遊技状態(エンディング準備ステージ、エンディングチャレンジ)(以下、差枚数管理型AT)で獲得した特定権利(エンディングチケット)に基づいて、ゲーム数管理型の遊技状態(エンディング)(以下、ゲーム数管理型AT)に移行するといった特徴を有している。
エンディング準備ステージ滞在中は、残り差枚数99が「0」になるまで、毎ゲームエンディングチケットの獲得抽選が行われ、当該抽選に当選した場合には、表示器8において、エンディングチケットを獲得した旨が報知されるとともに、エンディングチケット数98が加算される(図62(a)参照)。
そして、エンディング準備ステージにおいて、残り差枚数99が「0」になると、現時点で獲得しているエンディングチケットを保持(記憶)してエンディングチャレンジへ移行する(図62(b)参照)。
当該抽選に当選した場合(例えば、「1枚役1~3」に当選した場合)には、当選ゲームのスタートレバー3の操作に基づいて、「BAR」図柄の停止操作を促す画像の表示(例えば、「BARを狙え!」)と、逆押しを促す押し順ナビが表示されて、遊技者に操作を促すようになっている(図62(c)参照)。
そして、第3リール停止操作後、エンディングへ移行することを報知する画像が表示され、次ゲームからエンディングへ移行する(図62(d)参照)。なお、次ゲームから移行することなく、エンディングチケットを全て消費した後に移行してもよい。
エンディング滞在中は、固定のゲーム数(残りゲーム数100)の遊技が実行され、残りゲーム数100を消化すると、特定遊技状態が終了し(図62(e)参照)、初期ステージへ移行する。
また、差枚数管理型の遊技状態からゲーム数管理型の遊技状態への移行は、差枚数管理型ATで獲得した特定権利(エンディングチケット)に基づく抽選に当選した場合に移行するため、差枚数管理型ATを単なる消化ゲームではなく、緊張感を持ったゲームとして遊技を行わせることができる。
同様に、差枚数管理型ATで管理される差枚数の上乗せを行わないように制御することで、差枚数管理型ATのみが長く続いて遊技が単調となり、遊技者が差枚数管理型の遊技状態を退屈に感じてしまうことも防止することができる。
しかしながら、この遊技機においては、残りゲーム数が「0」になると終了するが、特定の条件が成立することで、多数のゲーム数を獲得(上乗せ)でき、場合によってはゲーム数管理型の遊技状態が半永久的に継続してしまうこともあった。そのため、ゲーム数管理型の遊技状態ばかり続いて遊技が単調となり、遊技者がゲーム数管理型のAT状態を退屈に感じてしまうことがあった。
また、ゲーム数管理型の遊技性に変更はないため、遊技が単調となり、興趣の低下を招く虞があった。
上記の説明では、差枚数管理型ATにおいて獲得した特定権利に基づいてゲーム数管理型ATへの移行抽選を行う場合で説明したが、ゲーム数管理型ATにおいて獲得した特定権利に基づいて、差枚数管理型ATへの移行抽選を行い、当該抽選に当選後に移行する差枚数管理型ATでは、固定の差枚数を消化することで終了するようにしてもよい。
また、差枚数管理型やゲーム数管理型以外の管理方法に適用してもよい。例えば、押し順ナビ回数管理型、払出数管理型、小役当選回数管理型、小役入賞回数管理型等に適用してもよく、これらのうち、何れか2つの状態間を移行するゲーム性としてもよい。
本実施形態におけるスロットマシン1は、遊技者にとって有利な状態となるバグモードを備えている。
バグモードは、特定遊技状態を除く遊技状態において、バグモード移行抽選に当選した場合に、非バグモードから移行する。
具体的には、主制御部10は、図53に示す「バグモード抽選テーブル」を参照することで、「共通ベル」の当選を契機に、バグモードへの移行を抽選により決定し、その結果を主制御部10のRAMに記憶する。
例えば、図53に示すように、1/255の確率でバグモードに当選し、25/255の確率でバグフェイクに当選するように設定されている。
なお、「共通ベル」以外の当選役に当選した場合に、バグモードへの移行抽選を実行してもよい。
すなわち、バグモードに当選すると、擬似ボーナスやCZ等を経由せずに、特定遊技状態(上乗せ特化ステージ)へ移行可能になっている。なお、これに限らず、擬似ボーナスやCZのうち何れか一方又は両方を経由させてもよく、上乗せ特化ステージに移行させないようにしてもよい。
バグモードの終了は、有利区間の終了を契機に、非バグモードに移行することで終了する。
このように、通常遊技状態中にバグモードに当選することで、特定遊技状態への移行が確定し、その後、通常遊技状態へ移行するまで(有利区間が終了するまで)バグモードが継続することになる。そのため、バグモード中は、遊技者にとって有利な状態となる。
前兆Cでは、所定ゲーム数(バグモード前兆ゲーム数)に亘って前兆演出が実行され、最終的にバグモードに移行するか否かが報知される。
バグモード前兆ゲーム数は、バグモード移行抽選に当選した場合又はバグフェイクに当選した際に決定される。具体的には、主制御部10は、図54に示す「バグモード前兆ゲーム数抽選テーブル」を参照することで、バグモード前兆ゲーム数を抽選により決定し、その結果を主制御部10のRAMに記憶する。
例えば、図54に示すように、バグフェイク当選時の203/255の確率で「8ゲーム」が選択され、52/255の確率で「24ゲーム」が選択され、バグモード当選時の63/255の確率で「8ゲーム」が選択され、52/255の確率で「24ゲーム」が選択され、140/255の確率で「32ゲーム」が選択されるように設定されている。
すなわち、前兆Cが長く継続するほど、バグモードの当選期待度が高くなり、25ゲーム以上継続すれば、バグモードの当選が確定することになる。
なお、バグモード前兆ゲーム数はこれに限らず、任意に設定することができる。
具体的には、報知手段(表示器8、スピーカ9、ランプ11等)や、操作手段(演出ボタン2c、停止ボタン5等)において、次のようなバグ演出が実行される。
例えば、表示に関するバグ演出としては、「表示器8の表示画面にノイズ画像が表示される」、「表示器8の表示画面が左右又は上下反対に表示される」、「表示器8において繰り返し同じ演出(セリフ演出、ステージ移動演出等)が実行される」等がある。
また、音に関するバグ演出としては、「演出音や効果音にノイズ音が入り込む」、「スタートレバー操作音やボタン操作音が複数回発生する」、「全ての音が消える」等がある。
また、筐体に関するバグ演出としては、「停止ボタン5や演出ボタン2cの操作反応が遅くなる(一定時間操作無効)」、「リール41が非一定速度で回転する(脱調風)」、「ランプ11が小役入賞時などに矛盾する色で発光する」、「全てのランプ11が消える」等がある。
なお、上記のバグ演出のうち、特定のバグ演出が実行された場合には、バグモード確定としてもよい。
つまり、非バグモード中の特定遊技状態では、前半ステージの全てのステージ(上乗せ特化ステージ、ラッシュステージ及びエピソードステージ)と、後半ステージのエンディング準備ステージ及びエンディングチャレンジは、差枚数により管理されるものの(差枚数管理型AT)、バグモード中では、これらのステージがゲーム数により管理される(ゲーム数管理型AT)ことになる。
例えば、差枚数管理型の場合は、残り差枚数が「100」の時点で、1ゲーム実行されて、ベル役に対応する図柄が停止表示された場合には、差枚数である「5」が減算されて、残り差枚数が「95」となる。
一方、ゲーム数管理型の場合は、残りゲーム数が「100」の時点で、1ゲームが実行されて、ベル役に対応する図柄が停止表示された場合には、ゲーム数の「1」が減算されて、残りゲーム数が「99」となる。
そのため、ゲーム数管理型ATの方が、差枚数管理型ATよりも長い期間、特定遊技状態(AT状態)に滞在可能である。
具体的には、バグモード中は、差枚数の上乗せ抽選において、非バグモード中の差枚数管理型ATと同じ抽選テーブルを参照することで、上乗せ性能(例えば、上乗せ数や上乗せ当選確率)が共通化されるようになっている。
また、バグモード中の上乗せ特化ステージでは、非バグモード中と同様に、残り差枚数の上乗せ抽選が実行される。この場合、主制御部10は、非バグモード中と同じ抽選テーブル(差枚数上乗せ抽選テーブル(図43))を参照することで、上乗せする差枚数を抽選により決定する。すなわち、バグモード中は、差枚数上乗せ抽選において決定された「上乗せ差枚数」を「上乗せゲーム数」として適用する。
また、バグモード中のラッシュステージでは、非バグモード中と同様に、レア役の当選を契機に上乗せ抽選が実行される。この場合、主制御部10は、非バグモード中と同じ抽選テーブル(上乗せ抽選テーブル(図48))を参照することで、上乗せ数(上乗せゲーム数)を抽選により決定する。
また、本実施形態のスロットマシン1は、バグモード中のゲーム数管理型ATにおいて、非バグモード中の差枚数管理型ATと同じ抽選テーブルを参照して、上乗せに関する各種処理を行う。
そのため、双方の上乗せ抽選において、決定される上乗せ数や、その当選確率は同一となる。これにより、AT状態の種類ごとに、個別に抽選テーブル等を管理しなくても上乗せ抽選を行うことができるため、主制御部10のROMの記憶容量を増やさずに、複数種類のAT状態を管理することができる。
しかしながら、この遊技機においては、ゲーム数管理型の遊技状態中に特定の条件が成立することで、多数のゲーム数を獲得(上乗せ)でき、場合によってはゲーム数管理型の遊技状態が半永久的に継続してしまうこともあった。そのため、ゲーム数管理型の遊技状態ばかり続いて遊技が単調となり、遊技者がゲーム数管理型のAT状態を退屈に感じてしまうことがあった。
また、ゲーム数管理型の遊技性に変更はないため、遊技が単調となり、興趣の低下を招く虞があった。
上記の説明では、差枚数管理型ATとゲーム数管理型ATの上乗せ性能を共通化する場合で説明したが、これに限らず、例えば、押し順ナビ回数管理型AT、払出数管理型AT、小役当選回数管理型AT、小役入賞回数管理型AT等のうち、一部又は全部を採用して、上乗せ性能を共通化してもよい。
また、特定遊技状態(上乗せ特化ステージ)突入時に、差枚数管理型ATとゲーム数管理型ATのどちらに突入したかを非報知とするとともに、残り差枚数と残りゲーム数等の表示態様を同一にするようにしてもよい。これにより、表示されている数値(残差枚数又は残ゲーム数)が減算されるまで、遊技者は、どのAT状態に制御されているのか認識できないため、興味を引き付けておくことができる。
また、特定遊技状態(上乗せ特化ステージ)突入時には、差枚数管理型ATに制御されているように見せて、途中から、ゲーム数管理型ATに制御されているように見せるようにしてもよい。例えば、表示画面には、残り「150」と表示して、残り差枚数が「0」になったタイミングで、残りゲーム数を表示することで、差枚数管理型ATからゲーム数管理型ATに昇格したように見せてもよい。
本実施形態におけるスロットマシン1は、出玉に関する遊技モードとして、安定モードと非安定モードを有しており、安定モードは、出玉の波(出玉性能)が緩やかなモードであり、非安定モードは安定モードよりも出玉の波(出玉性能)が荒いモードである。
本実施形態のスロットマシン1は、遊技者の操作によって出玉に関するモードを選択可能であり、出玉性能をコントロールすることができる特徴を有している。
特定の条件としては、例えば、3回の「1枚役1~3」の当選タイミングにおいて、3回連続で特定図柄組合せ(「赤7-2・チェリー・ブランク」)が停止表示した場合である。
また、安定モードの終了は、有利区間の終了を契機に終了する。
有利区間に移行後、初めて「1枚役1~3」に当選した場合には、当選したゲームのスタートレバー3の操作に基づいて、特定図柄組合せを停止表示可能なタイミングである旨(例えば、安定モードへの移行条件、目押しが必要な図柄画像、押し順(順押し)等)が表示される(図66(b))。
当該当選ゲームにおいて、リール41a下段に「赤7_2」図柄、中リール41b中段に「チェリー」図柄、リール41c上段に「ブランク」図柄を、順押しで、それぞれ「ビタ押し」することで、有効ライン上に「赤7_2・チェリー・ブランク」の図柄組合せが停止表示される。
そして、有利区間移行後から、3回の「1枚役1~3」当選タイミングで、3回連続で特定図柄組合せが停止表示された場合には、主制御部10は、安定モードに移行するように制御する(図66(c))。
一方、「1枚役1~3」当選タイミングで、1回でも、「1枚役1~3」当選時に特定図柄組合せを停止表示させることができなかった場合には、安定モードへの移行は制限され非安定モードが維持される。
このように、1回でも、「1枚役1~3」当選時に特定図柄組合せを入賞させることができなければ、次回、有利区間に移行するまで安定モードに移行することができないため、遊技者の技術力によって、安定モードへの移行確率が変わってくる。
そのため、遊技者の技術介入性が増して、遊技に面白みを与えることができる。
具体的には、非安定モード中は、主制御部10は、乱数値の取得範囲を、例えば、0~254(255個)としているのに対して、安定モード中は、乱数値の取得範囲を、0~1(2個)としている。
これは、主制御部10が、0~254の取得範囲で乱数値を取得した後に、この取得した乱数値の上記7ビットの値を「0」にクリアすることで、各種処理において使用する乱数値を全て「0」又は「1」としている。
例えば、前述したように、通常ステージ滞在中(高確中)は、レア役の当選を契機に、擬似ボーナスへの移行抽選が実行される(図20、21参照)。当該抽選では、「弱チェリー」の当選時に、図67(a)に示すように、乱数値として「0~202」が「非当選」に該当し、「203~228」が「フェイク」に該当し、「229~254」が「当選」に該当する。この場合、取得する乱数値が「0」又は「1」である安定モードでは、必ず「非当選」が決定されることになる。
また、「強チェリー」の当選時には、乱数値として「0~126」が「フェイク」に該当し、「127~254」が「当選」に該当する。この場合、安定モードでは、必ず「フェイク」が決定されることになる。
このため、安定モード中は、何れのレア役に当選しても、擬似ボーナスへ当選することはなく、「非当選」又は「フェイク」に当選する。
しかしながら、安定モード中は、上記の乱数取得制御が行われることから、通常遊技状態では、スコアが貯まり難いようになっている。
具体的には、通常ステージ中のリプレイ役又はベル役の入賞を契機に、スコア獲得抽選が実行された場合には、取得する乱数値が「0」又は「1」であるため、図22に示すように、スコアとして「1」が必ず選択されるため、スコアが貯まり難くなっている。
したがって、非AT状態において、擬似ボーナスに移行する契機は、実質的には、カウンタA2が、擬似ボーナス天井ゲーム数に到達する場合となる。
例えば、設定1~3の場合は「180ゲーム」、設定4~6の場合は「200ゲーム」が設定される。
このように、安定モード中は、非安定モード中の擬似ボーナス天井ゲーム数(500ゲーム)よりも、小さい擬似ボーナス天井ゲーム数が設定される(天井が低く設定される)。
したがって、安定モードでは、レア役の当選を契機とする擬似ボーナスへの移行抽選や、スコアの規定数到達を契機とする擬似ボーナスへの移行抽選に当選する可能性が低いものの、有利区間に移行後、最大で200ゲーム消化することで、擬似ボーナスへの移行が確定することになる。そのため、通常ステージ中に長く滞在することで、遊技者が退屈に感じてしまうことを防止することができる。
そのため、安定モードでは、通常遊技状態中に、最大で200ゲームの遊技を消化すれば、その後、特定遊技状態(バグモード)へ移行するため、特定遊技状態へ頻繁に移行することができる。
また、前述したように、バグモードはゲーム数管理型ATであり、非バグモード中の差枚数管理型ATよりもAT性能が高いため、有利に遊技を進めることができる。
なお、安定モード中に、バグモードに移行する場合には、上述したバグ演出(前兆C)を実行しないことが好ましい。
また、安定モード中に擬似ボーナスに当選した場合には、所定の当選確率に基づいてバグモードへの移行抽選を行ってもよい。
具体的には、上乗せ特化ステージ(バグモード)において、特定役の当選を契機に算出される上乗せゲーム数(上乗せ単位差枚数×ループ抽選当選回数)は、取得する乱数値が「0」又は「1」であるため、ループ抽選の当選期待度が最も低いアイテムBが選択され(図45参照)、その結果、ループ抽選に当選し難くなる(図46参照)。
また、上乗せ特化ステージ(バグモード)において、レア役の当選を契機に上乗せ抽選が実行された場合も、上記の乱数取得制御が行われることから、各当選役において最も少ない上乗せゲーム数が選択される(図43参照)。
また、ラッシュステージにおいても同様に、上記の乱数取得制御が行われることから、上乗せ抽選に当選した場合でも、上乗せされるゲーム数は少なくなる。例えば、図48に示すように、「強チェリー」以外に当選した場合には、必ず「非当選」が決定され、「強チェリー」に当選した場合には、最も上乗せ数の少ない「20」が決定されることになる。
また、安定モード中の特定遊技状態は、バグモードに制御されることからAT性能が高くなるものの、ゲーム数の上乗せがされ難く、また、ラッシュステージからエピソードステージへ移行しないように制御される。そのため、特定遊技状態中に大量の残りゲーム数の獲得は難しい。
このため、安定モード中は、ラッシュステージにおいて特定遊技状態が終了する可能性が高く、エンディングまで移行する可能性は低くなる。
これにより、安定モード中の特定遊技状態では、遊技者に対して、過剰な上乗せが発生してしまうことを防止しつつ、全く上乗せがされないという状況が生じることを防止することができる。
例えば、投資が少ない代わりに、出玉の獲得も少ない安定的な遊技状態で遊技したいと考える遊技者は、特定図柄組合せを停止表示させることで安定モードを選択し、投資を多くしても、大量の出玉を獲得したいと考える遊技者は、任意の停止操作を行うことで非安定モードを選択することができる。
これにより、出玉性能が異なるモードへの移行を遊技者によって選択できるといった遊技性を実現することができ、興趣の低下を抑制することができる。
なお、安定モードの方が非安定モードよりも有利に遊技が進むように規定すれば、遊技者に対して、特定図柄組合せを積極的に停止表示させることができるため、「ビタ押し」操作に関して興味を引き付けることができる。
また、特定図柄組合せを所定回数(3回)停止させることにより、特定モードに移行可能となるため、遊技者の技術介入性が増して、遊技の興趣を高めることができる。
しかしながら、この遊技機においては、特定役に当選したか否かで出玉モードの昇格抽選を実行するだけであり、出玉モードの昇格抽選に対して技術介入性が無く、また、遊技者が出玉性能をコントロールできる訳ではなかった。
上記の説明では、2つのモード(安定モード、非安定モード)を備える場合で説明したが、これに限らず、3つ以上のモードを備えてもよい。
例えば、第1のモードにおいて、3回連続「ビタ押し」に成功した場合、第1のモードよりも出玉の波が緩やかな第2のモードに移行し、5回連続で「ビタ押し」に成功した場合、第1のモードよりも出玉の波が荒い第3のモードに移行するようにしてもよい。
また、遊技状態に応じて、出玉の波が異なるモードを設けてもよい。
例えば、通常遊技状態時と、CZと、特定遊技状態で、それぞれ異なるモードを設け、各遊技状態の開始後に、特定役について3回連続「ビタ押し」が成功した場合に、モードに移行するようにしてもよい。
また、上記の説明では、3回連続「ビタ押し」が成功する前に、1回でも「ビタ押し」に失敗した場合には、次の有利区間移行まで安定モードに移行させることを制限する場合で説明したが、これに限らず、連続で「ビタ押し」に成功しない場合でも、安定モードに移行させるようにしてもよい。
例えば、所定回数(例えば2回)までは失敗を許容するようにしてもよいし、「ビタ押し」を成功した場合に1加算し、「ビタ押し」を失敗した場合に1減算されるカウンタを設け、当該カウンタの値が「3」に到達した場合に、安定モードに移行させるようにしてもよい。
また、安定モードへの移行契機は、特定図柄組合せが停止表示した場合に限らず、有利区間開始から所定期間までの差枚数や小役の入賞回数等に基づいて、安定モードに移行してもよい。
例えば、有利区間開始から20ゲーム経過するまでに、差枚数が「+50」以上になった場合や、「押し順ベル」の入賞回数が10回以上になった場合に、安定モードに移行してもよい。
また、上記の説明では、有利区間に移行後、初めて「1枚役1~3」に当選した場合には、当選したゲームにおいて、特定図柄組合せを停止表示可能なタイミングである旨を遊技者に報知する場合で説明したが、これに限らず、遊技者に対して安定モードと非安定モードを認識不能にしてもよい。例えば、「1枚役1~3」に当選したタイミングで、図66に示すような画面表示を行わないようにしてもよい。
本実施形態のスロットマシン1は、遊技状態に対応して所定のBGMを出力可能なBGM出力手段(スピーカ9)を備えており、出力中の第1BGMを第1BGMと異なる第2BGMに変更することもできる。
BGMの出力は、副制御部20により制御され、サブCPUからの指示に従いサブROMに記憶されているBGMを再生することにより実行される。音制御部202は、PCM音源、効果音及び音声などの音データを記憶した音声ROM、RAM、アンプなどから構成され、サブCPUからの指示に従い、音データを再生してスピーカSから音を出力する。音制御部202は、PCM音源、効果音及び音声などの音データを記憶した音声ROM、RAM、アンプなどから構成され、サブCPUからの指示に従い、音データを再生してスピーカSから音を出力する。
例えば、ラッシュステージ(第1遊技状態状態)に滞在中、副制御部20は、表示制御部20aが所定の映像を再生するとともに、音制御部20bが映像と同期した態様で所定のBGM(第1BGM。以下、ラッシュ中BGMという。)を再生する。
これにより、ラッシュステージ滞在中は、表示器8に表示される映像と調和するようにしてラッシュ中BGMをスピーカ9から出力させることができる。
BGM変更制御は、具体的には、BGM変更条件が成立すると、副制御部20において、サブCPUが、BGM変更コマンドを音制御部20bに向けて送信し、音制御部20bが、このBGM変更コマンドを受信すると、再生中のラッシュ中BGMを終了させると共に特別BGM(第2BGM)の再生を開始することにより実行される。
例えば、主制御部10は、遊技状態制御手段として、複数の遊技状態のうち、何れかの遊技状態に制御(移行)する動作を行うが、図68に示すように、ラッシュステージ滞在中において遊技者に有利な遊技状態であるエピソードステージへの移行が確定していることを含むBGM変更条件が成立した場合には、副制御部20において、エピソードステージの移行前に、ラッシュ中BGMを特別なBGM(以下、特別BGMという)に変更するBGM変更制御が行われる。
より具体的には、ラッシュステージにおいて、エピソードステージ移行までのゲーム数が所定ゲーム数(例えば16ゲーム)に到達し、且つ、所定ゲーム数を消化するまでラッシュステージの継続が確定している場合(通常のラッシュステージでは、残り差枚数80枚以上である場合、バグモード中のラッシュステージでは、残りゲーム数16ゲーム以上である場合)、ラッシュ中BGMを特別BGMに変更するか否かの抽選(以下、特別BGM抽選という)が行われ、この抽選に当選した場合にBGM変更条件が成立する。
特別BGM抽選の当選確率は、例えば、20%とすることができる。
そして、BGM変更条件の成立に応じ、サブCPUからは、BGM変更コマンドが送信され、このBGM変更コマンドを受信した音制御部20bは、再生中のラッシュ中BGMを終了させると共に特別BGMの再生を開始する。
これにより、出力中のラッシュ中BGMが特別BGMに変化する。
このような楽曲変化によれば、エピソードステージへの移行が確定していることを示唆することができる。
なお、前述した特別BGM抽選の実行条件において、ラッシュステージの継続確定に係る所定ゲーム数は、通常のラッシュステージでは残り差枚数80枚以上、又は残りゲーム数16ゲーム以上としたが、これ以上の数値にしても良い。
また、前述した特別BGM抽選での当選確率は20%としたが、これ以外の当選確率でも良く、特別BGM抽選を行わずに、必ずBGMが変化するようにしても良い。
前述したように、BGMの変更は、BGM変更条件が成立したタイミング、つまり、BGM変更コマンドを受信したタイミングで実行される。
ところが、BGM変更条件の成立タイミングは様々であり、これに応じて、BGM変更コマンドの受信タイミングも様々である。
このため、図69(a)に示すように、BGM変更コマンドの受信タイミングによっては、ラッシュ中BGMの再生を完了するまでに長時間を要し、すぐに特別BGMに変更できない場合がある。
また、図69(b)に示すように、BGM変更コマンドの受信に応じすぐにBGMを変更する方法もあるが、この方法だと、BGMを再生途中で強制的に終了しなければならず、この結果、中途半端な楽曲変化になって遊技者に不快感を与えることになる。
そこで、本実施形態のスロットマシン1では、BGMを複数の小節(BGM)に分割したうえで、これらを一連に繋げることが可能な「チェインデータ」を採用するとともに、再生中の小節におけるBGMの再生以後に「繋ぎフレーズ」を再生する構成を採用することで、再生中の第1BGMを第2BGMに変更する際にシームレスかつスムーズにBGM変更(楽曲変更)ができるようにした。
チェインデータは、サブRAMなどの記憶手段に記憶されているデータであり、図70(a)に示すようにテーブル形式のデータとすることができる。
チェインデータは、第1BGMを分割して得られる複数の小節に応じた複数のBGMを、連鎖的に繋げる役割を担う。
分割は、例えば、曲調、テンポ、前奏、間奏、後奏などの変更タイミングやブレスのタイミングなどの音楽的な節目で行うことが好ましい。
各小節のそれぞれの長さは、分割ポイントによって異なる場合や同じ場合もある。
ラッシュ中BGMは、4つの小節に対応した、フレーズA、フレーズB、フレーズC、及びフレーズDの4つのフレーズ(BGM)に分割される。
チェインデータは、具体的には、図70(a)に示すように、「再生中フレーズ」と「再生予約フレーズ」とを紐付けた態様で記憶されている。
サウンドID(A~D)は、サブROMに記憶されている各フレーズ(A~D)の識別情報であり、各フレーズは、図70(b)に示すBGMテーブルにおいてサウンドIDと対応付けて管理されている。
なお、図70(a)は、予め記憶されている初期のチェインデータであり、BGM変更制御の際に一部が追加される。
なお、第1小節は、フレーズAを再生することが固定されているものとする。
副制御部20は、第1小節においてフレーズAを再生するとともに、対応するチェインデータを参照することで、次の小節(第2小節)で再生するフレーズの再生予約を行う。
以下、「再生予約」を「チェイン」ともいう
具体的には、チェインデータのうち、「再生中フレーズ」が「サウンドID:A(つまりフレーズA)」である「番号1」のチェインデータを参照する。
「番号1」のチェインデータは、「再生予約フレーズ」として「サウンドID:B(つまりフレーズB)」が紐付けされているため、副制御部20は、フレーズBを再生予約する。
つまり、第1小節中は、フレーズAを再生するとともに、次の小節において再生させるフレーズBの再生予約を行う。
「番号2」のチェインデータでは、「再生予約フレーズ」として「サウンドID:C(つまりフレーズC)」が紐付けされているため、副制御部20は、フレーズCを再生予約する。
つまり、第2小節中は、フレーズBを再生するとともに、次の小節において再生させるフレーズCの再生予約を行う。
第3小節においては、前の小節において行われた再生予約に基づき、フレーズCを再生するが、このとき、チェインデータのうち、「再生中フレーズ」が「サウンドID:C(つまりフレーズC)である「番号3」のチェインデータを参照する。
「番号3」のチェインデータでは、「再生予約フレーズ」として「サウンドID:D(つまりフレーズD)」が紐付けされているため、副制御部20は、フレーズDを再生予約する。
つまり、第3小節中は、フレーズCを再生するとともに、次の小節において再生させるフレーズDの再生予約を行う。
「番号4」のチェインデータでは、「再生予約フレーズ」として「サウンドID:A(つまりフレーズA)」が紐付けされているため、副制御部20は、フレーズAを再生予約する。
つまり、第4小節中は、フレーズDを再生するとともに、次の小節において再生させるフレーズAの再生予約を行う。
第5小節以降は、前述した第1小節~第4小節の動作が繰り返される。
このように、チェインデータによれば、各フレーズの再生と再生予約とが小節ごとに実行される結果、フレーズA→B→C→D→A・・・というようにフレーズA~Dがループ再生され(図70(c))、これにより、ラッシュ中BGMが繰り返し出力される。
例えば、フレーズBの再生中にBGM変更条件が成立した場合(BGM変更コマンドを受信した場合)、フレーズBの終了をもってラッシュ中BGMの終了とし、その後に特別BGMを再生することが考えられる。
フレーズは比較的短い区間である小節においてその再生期間が区切られているため、比較的速やかに再生を完了させることができ、特別BGMへの変更も速やかに実行できるからである。
ところが、BGM変更制御を担うサブCPUにおいて、プログラムの実行周期(例えば33msec=33ミリ秒)は定まっており、ある命令の実行から、少なくともプログラム実行周期相当の時間(33msec)を経過した後でないと次の命令を実行できないようになっている。
このため、仮に、図71(a)に示すように、フレーズBの再生終了の直前(具体的にはフレーズBの終了前33msec未満)にBGM変更コマンドを受信した場合(つまり、BGM変更の命令が実行された場合)、その後、すぐに特別BGMの再生命令を行ったとしても、実際に再生命令に基づいて再生が開始されるのは、BGM変更コマンドを受信してからプログラム実行周期相当の時間(33msec)を経過した後になる。
そうすると、フレーズBの再生終了と特別BGMの再生開始の間に無音区間ができ、これが原因で不自然な楽曲変化となって遊技者に不快感を与えてしまう。
例えば、フレーズBの再生中にBGM変更コマンドを受信した場合において、フレーズBの再生後にすぐに特別BGMの再生を行うのではなく、図71(b)に示すように、フレーズBの再生後に、再生予約されているフレーズCの再生を行うことで、ラッシュ中BGMの終了を待たせ、フレーズCの再生をもってラッシュ中BGMの終了とし、当該フレーズCの再生後に特別BGMを再生するようにした。
このようにすることで、フレーズBの再生終了の直前にBGM変更コマンドを受信した場合でも、次の小節におけるフレーズCの再生中にプログラム実行周期相当の時間(33msec)を経過させることができ、フレーズC(すなわちラッシュ中BGM)の再生終了と同時に特別BGMの再生を開始させる制御ができる。
このため、無音区間の無いシームレスで自然なBGM変更を実現することができる。
本実施形態のスロットマシン1は、上述した構成に加え、「繋ぎフレーズ」を用いることでシームレスかつスムーズなBGM変更を可能にした。
繋ぎフレーズは、第1BGMを第2BGMに変更する際に、第1BGMと第2BGMとを円滑に繋ぐ役割を担うBGMである。
繋ぎフレーズは、例えば、第1BGMと同様のテンポ、曲調、楽器で構成されることで、少なくとも繋ぎフレーズの前に再生している第1BGMを円滑に繋ぐように構成されている。
繋ぎフレーズは、繋ぎフレーズの後に再生する第2BGMと同様のテンポ、曲調、楽器で構成されることもできる。
本実施形態では、ある小節におけるフレーズ(例えばフレーズB)の再生中にBGM変更コマンドを受信した場合には、次の小節におけるフレーズ(例えばフレーズC)まで再生を続け、その後に繋ぎフレーズを再生するようにしている(図75等参照)。
例えば、ラッシュ中BGMは、4つのフレーズ(フレーズA~D)に対応して4つのフレーズ(フレーズA繋ぎフレーズ、フレーズB繋ぎフレーズ、フレーズC繋ぎフレーズ、及び、フレーズD繋ぎフレーズ)が用意されている。
これらの繋ぎフレーズは、サブROMに記憶されており、図72(a)に示すBGMテーブルにおいてサウンドIDと対応付けて管理されている。なお、特別BGMも同じBGMテーブルにおいて同様に管理されているものとする。
ラッシュ中BGMにおける繋ぎフレーズは、図72(b)に示すように、フレーズAに対応したフレーズA繋ぎフレーズ、フレーズBに対応したフレーズB繋ぎフレーズ、フレーズCに対応したフレーズC繋ぎフレーズ、及び、フレーズDに対応したフレーズD繋ぎフレーズがある。
例えば、フレーズA繋ぎフレーズは、フレーズAの再生後に再生される繋ぎフレーズであり、フレーズAと同様のテンポ、曲調、楽器で構成されたBGMを用いることで、少なくともフレーズAを円滑に繋ぐことができる。
繋ぎフレーズは、BGM変更条件の成立タイミングに応じたチェインデータの追加によって適切なタイミングで再生させる。
本実施形態では、BGM変更コマンドの受信時に再生中のフレーズと、再生予約されている次のフレーズを再生した後に繋ぎフレーズを再生し、その再生が完了した後に特別BGMを再生するように初期のチェインデータに対しデータの追加を行う。
例えば、フレーズBの再生中にBGM変更コマンドを受信した場合、図73(a)に示すように、「番号2」のチェインデータの「再生予約フレーズ」にデータを追加する。
具体的には、「番号2」のチェインデータの「再生予約フレーズ」において、元の「フレーズC」に対し、「フレーズC繋ぎフレーズ(サウンドID:CC)」と「特別BGM(サウンドID:Z)とを追加する。
より具体的には、初期の番号2のチェインデータにおいて、「フレーズB」(再生中フレーズ)に対する「フレーズC」(再生予約フレーズ)のチェインに加え、「フレーズC」に「フレーズC繋ぎフレーズ」をチェインし、さらに、この「フレーズC繋ぎフレーズ」に「特別BGM」をチェインすることで、複数のフレーズの再生予約を一度に設定する。
また、チェインデータの「追加」について説明したが、チェインデータの「書き換え」でもよい。
例えば、図73(a)の処理は、初期の番号2のチェインデータの「再生予約フレーズ」の全体のデータを書き換えることで実現できる。
また、図73(b)の処理は、初期の番号2のチェインデータが、フレーズB(再生中フレーズ)」と「フレーズC(再生予約フレーズ)」とが紐付いた1つの組み合わせからなるデータであったものを、元の「フレーズB(再生中フレーズ)」と「フレーズC(再生予約フレーズ)」との組み合わせ、(1)「フレーズC(再生中フレーズ)」と「フレーズC繋ぎフレーズ(再生予約フレーズ)」との組み合わせ、(2)「フレーズC繋ぎフレーズ(再生中フレーズ)」と「特別BGM(再生予約フレーズ)」との組み合わせ、(3)「特別BGM(再生中フレーズ)」といった複数の組み合わせ等からなるデータに書き換えることによって実現でき、また、元の組み合わせデータに上記(1)~(3)のデータを追加することによっても実現できる。
なお、チェインデータの追加は、BGM変更コマンドの受信時に再生中のフレーズの小節において実行する。
ただし、チェインデータの追加を、BGM変更コマンドの受信時に再生中のフレーズの小節の次の小節において実行してもよい。この場合、再生中フレーズに直接繋ぎフレーズをチェインすると共に、この繋ぎフレーズに特別BGMをチェインすればよい。
これにより、同図に示すように、第2小節中に、フレーズB-フレーズC-フレーズC繋ぎフレーズ-特別BGMまでを一連にチェインしたチェインデータが生成される。
この結果、図75に示すように、フレーズB(第2小節)→フレーズC(第3小節)→フレーズC繋ぎフレーズ(第4小節)→特別BGM(最終小節)、といった順序で各BGMがチェインされつつ再生され、ラッシュ中BGMから特別BGMへの楽曲変化が実行される。
つまり、複数のフレーズから構成されるBGMの再生中にBGM変更条件が成立した場合には、再生中のフレーズの再生後に他のBGMに変更するのではなく、次のフレーズの再生完了まで元のBGMの再生を続け、その後、当該次のフレーズに対応する繋ぎフレーズの再生を介して他のBGMの再生を行う。
図76に示すように、まず、チェインデータに基づきBGMの再生が行われているものとする(S11)。
具体的には、図70(a)のチェインデータに基づき、ラッシュ中BGMが、フレーズA→フレーズB→フレーズC→フレーズD→フレーズA・・・といった順番でループ再生されているものとする(図70(c)参照)。
次に、BGM変更条件が成立したものとする(S12)。
例えば、ラッシュ中BGMの再生中(ラッシュステージ滞在中)、つまり、フレーズA~Dのうちのいずれかのフレーズの再生中に、エピソードステージへの移行が確定し、かつ、特別BGM抽選に当選したものとする。
BGM変更条件が成立すると、副制御部20では、サブCPUからBGM変更コマンドが送信され、送信されたBGM変更コマンドは、音制御部により受信される。
次に、副制御部20は、音制御部がBGM変更コマンドを受信したことに基づいてチェインデータの追加を行う(S13)。
次に、特定された再生中のフレーズに対応する再生予約フレーズを特定する(S22)。
例えば、BGM変更コマンドの受信時に再生されているフレーズがフレーズBの場合、フレーズCが再生予約フレーズとして特定される(図70(a)の「番号2」参照)。
続いて、特定された再生予約フレーズに対応する繋ぎフレーズを選択する(S23)。
例えば、特定された再生予約フレーズがフレーズCの場合、フレーズCに対応するフレーズC繋ぎフレーズを選択する(図72(b))。
次に、S22において特定された再生予約フレーズにS23において選択した繋ぎフレーズをチェインすると共に、この繋ぎフレーズに特別BGMをチェインする(S24)。
例えば、S22において特定された再生予約フレーズがフレーズCの場合、そのフレーズCにフレーズC繋ぎフレーズをチェインし、さらに、このフレーズC繋ぎフレーズに特別BGMをチェインする。
これにより、例えば、フレーズBの再生中にBGM変更コマンドを受信した場合には、図73に示すように、一部のデータが追加されたチェインデータが生成される。
これにより、ラッシュ中BGMとしてフレーズB及びフレーズCが順に再生され、その後、フレーズC繋ぎフレーズ→特別BGMの順でBGMが再生されることになり、ラッシュ中BGMから特別BGMへのシームレスで、かつ、スムーズなBGM変更を行うことができる。
例えば、フレーズBの再生中にBGM変更コマンドを受信した場合に、フレーズCの再生を行わず、フレーズBの再生完了後にフレーズB繋ぎフレーズを再生することもできる。
この場合であっても、ラッシュ中BGMから特別BGMへの楽曲変化をスムーズに実行することができる。
また、ラッシュ中BGM(第1BGM)は、複数の小節に応じたフレーズA~D(複数のBGM)により構成され、BGM出力手段は、いずれかのフレーズの再生中(複数の小節における何れかの小節に応じたBGMを出力中)に、BGM変更条件が成立した場合、少なくとも再生中のフレーズの再生(当該小節に応じたBGMの出力)を完了させることで、ラッシュ中BGMの再生(第1BGMの出力)を終了させるようにしており、また、繋ぎフレーズは、ラッシュ中BGM(第1BGM)の出力を終了する前に出力していたフレーズ(BGM)に対応する繋ぎフレーズを出力するようにしている。
また、BGM出力手段は、複数の小節におけるいずれかの小節に応じたフレーズとして例えば第2小節におけるフレーズB(BGM)を出力中に、BGM変更条件が成立した場合、当該小節の次に規定されている小節である第3小節に応じたフレーズC(BGM)の出力を完了させることで、ラッシュ中BGM(第1BGM)の出力を終了させるようにしている。
他のBGM変更制御について説明する。
以下、前述のBGM変更制御を第1BGM変更制御といい、他のBGM変更制御を第2BGM変更制御という。
第1BGM変更制御では、一の遊技状態(例えばラッシュステージ滞在中)において1曲のBGM(ラッシュ中BGM)を再生中に他のBGM(特別BGM)に変更するが、第2BGM変更制御では、一の遊技状態において複数曲からなるBGM(BGM1とBGM2)を再生する点において異なる。
BGM1とBGM2とはメロディが同じなど同じ楽曲であるが、例えば、BGM2は、BGM1を特定楽器(例えばピアノ)だけで演奏した楽曲を採用することができる。
この場合、BGM1は、特定楽器以外の楽器(歌唱を含む)で演奏した楽曲を採用したり、特定楽器を含む複数の楽器で演奏した楽曲を採用することができる。
ただし、これ以外の楽曲構成でもよく、例えば、BGM1とBGM2を異なるメロディにしたり、BGM1は、BGM2を特定楽器だけで演奏した楽曲としたり、この場合、BGM2は、特定楽器以外の楽器(歌唱を含む)で演奏した楽曲を採用したり、特定楽器を含む複数の楽器で演奏した楽曲とすることができる。
また、BGMを3曲以上で構成することもできる。
なお、BGM1及びBGM2は、共にラッシュステージ滞在中に再生されるラッシュ中BGMであるものとする。
このため、ラッシュステージに移行してからBGM変更条件が成立するまでの間は、BGM1は聴覚により認識できるがBGM2は認識できない。
また、同図に示すように、BGM1は、BGM変更コマンドの受信後は、音量を0になるまで徐々に減少させる動作(フェードアウト)を行い、他方、BGM2は、BGM変更コマンドの受信後は、音量を0から徐々に最大まで増加する動作(フェードイン)を行う。
なお、BGM1をフェードアウトしながらBGM2をフェードインする動作をクロスフェードともいう。
チェインデータは、図70(a)に示すデータが初期のチェインデータとして用いられる。
他方、BGM1は、チェインデータを用いずに繰り返し再生される。なお、BGM1を構成する複数のフレーズをチェインデータに基づいて順次再生及び再生予約することもできる。
そして、ある小節におけるフレーズ(BGM2のフレーズA~Dのうちのいずれかのフレーズ)の再生中にBGM変更コマンドを受信した場合、次の小節の間の所定タイミングでBGM2のフェードインを完了させるとともにBGM1のフェードアウトを完了させるようにしている。
つまり、図78(b)に示すように、第2小節におけるフレーズBの再生中にBGM変更コマンドを受信した場合、第3小節の間の所定タイミングでBGM2の音量を最大にまで増加すると共にBGM1の音量を0にまで減少するようにしている。
説明の便宜上、例えば、第3小節の中間時にフェードイン及びフェードアウトを完了させる場合、BGM変更コマンドの受信時から第2小節の終わりまでの時間と、第3小節における半分の時間との合計時間を算出し、フェードインはこの合計時間の経過後に音量が最大になるように一定のペースで音量を増加させ、フェードアウトはこの合計時間の経過後に音量が0になるように一定のペースで音量を減少すればよい。
具体的には、図79に示すように、第2小節におけるフレーズBの再生中にBGM変更コマンドを受信した場合、(1)BGM1をフェードアウト、(2)BGM2をフェードイン、(3)チェインデータの追加を行う。
(1)及び(2)は、第3小節の途中で完了するように制御しつつ、(3)は、第1BGM変更制御と同様にチェインデータの追加を行う。
より具体的には、初期の「番号2」のチェインデータの「再生予約フレーズ」において、「フレーズC」に「フレーズC繋ぎフレーズ(サウンドID:CC)」をチェインし、「フレーズC繋ぎフレーズ(サウンドID:CC)」に「特別BGM(サウンドID:Z)」をチェインする。
ただし、チェインデータの追加を、BGM変更コマンドの受信時に再生中のフレーズの小節の次の小節において実行してもよい。この場合、再生中フレーズに直接繋ぎフレーズをチェインすると共に、この繋ぎフレーズに特別BGMをチェインすればよい。
また、BGM2のフェードアウト(BGM1のフェードイン)を、BGM変更コマンドの受信時に再生中の小節の次の小節(第3小節)において完了させるのではなく、それ以降の小節、例えば第4小節に完了させることもできる。この場合、繋ぎフレーズを第5小節目、すなわち、フェードアウト完了時の次の小節において再生するようにチェインデータを追加すればよい。
この結果、図78及び図79に示すように、BGM1とBGM2とのクロスフェードが行われつつ(第2小節~第3小節)、BGM2については、フレーズB(第2小節)→フレーズC(第3小節)→フレーズC繋ぎフレーズ(第4小節)→特別BGM(最終小節)、といった順序で各BGMがチェインされつつ再生されることで、ラッシュ中BGMから特別BGMへの楽曲変化が実行される。
このような第2BGM変更制御によれば、第1BGM変更制御と同様に、ラッシュ中BGMから特別BGMへのシームレスで、かつ、スムーズなBGM変更を行うことができることに加え、BGM1とBGM2とによるクロスフェードによって曲間の継ぎ目をより自然に再生することができる。
例えば、BGM2、繋ぎフレーズ及び特別BGMをピアノ演奏曲に統一することで、当初はBGM1(例えば、ピアノ演奏曲ではない楽曲)が再生されていたのが、いつの間にかピアノ演奏曲に変化し、その後、シームレス、かつ、スムーズに特別BGMに変化させることができるため、より滑らかで美しい楽曲変化が可能になる。
図80に示すように、まず、BGM1を再生すると共に、チェインデータに基づきBGM2を音量0で再生が行われているものとする(S31)。
具体的には、BGM1は通常の再生方法でループ再生が行われると共に、BGM2は、図70(a)のチェインデータに基づき、フレーズA→フレーズB→フレーズC→フレーズD→フレーズA・・・といった順番でループ再生されているものとする(図70(c)参照)。
次に、BGM変更条件が成立したものとする(S32)。
例えば、ラッシュ中BGMの再生中(ラッシュステージ滞在中)、つまり、BGM2のフレーズA~Dのうちのいずれかのフレーズの再生中に、エピソードステージへの移行が確定し、かつ、特別BGM抽選に当選したものとする。
BGM変更条件が成立すると、副制御部20では、サブCPUからBGM変更コマンドが送信され、送信されたBGM変更コマンドは、音制御部により受信される。
次に、副制御部20は、音制御部がBGM変更コマンドを受信したことに基づいてBGM1をフェードアウトすると共にBGM2をフェードインする(S33)。
このフェードイン及びフェードアウトは、BGM変更コマンドの受信時の小節の次の小節の間に完了するように制御を行う。
加えて、副制御部20は、音制御部がBGM変更コマンドを受信したことに基づいてチェインデータの追加を行う(S34)。
なお、S33とS34は、同じタイミングで実行してもよい。
具体的には、BGM2を構成するフレーズA~Dのうちのいずれかを特定する。
次に、特定された再生中のフレーズに対応する再生予約フレーズを特定する(S42)。
例えば、BGM変更コマンドの受信時に再生されているフレーズがフレーズBの場合、フレーズCが再生予約フレーズとして特定される(図70(a)の「番号2」参照)。
続いて、特定された再生予約フレーズに対応する繋ぎフレーズを選択する(S43)。
例えば、特定された再生予約フレーズがフレーズCの場合、フレーズCに対応するフレーズC繋ぎフレーズを選択する(図72(b))。
次に、S42において特定された再生予約フレーズにS43において選択した繋ぎフレーズをチェインすると共に、この繋ぎフレーズに特別BGMをチェインする(S44)。
例えば、S42において特定された再生予約フレーズがフレーズCの場合、そのフレーズにフレーズC繋ぎフレーズをチェインし、さらに、このフレーズC繋ぎフレーズに特別BGMをチェインする。
これにより、例えば、フレーズBの再生中にBGM変更コマンドを受信した場合には、図73に示すように、一部のデータが追加されたチェインデータが生成される。
これにより、第1BGM変更制御と同様に、ラッシュ中BGMから特別BGMへのシームレスで、かつ、スムーズなBGM変更が行われることに加え、BGM1とBGM2とによるクロスフェードによって曲間の継ぎ目がより自然に再生される。
また、一の遊技状態中にBGM変更条件が成立しても、特定の小節までBGMの出力終了を待った後、繋ぎフレーズを出力し、繋ぎフレーズの出力終了後にBGMを変化させるようにしている。
このため、楽曲変化をシームレスかつスムーズに実行することができる。
また、繋ぎフレーズは、当該フレーズを出力する前の小節におけるBGMに応じた繋ぎフレーズを出力するようにしている。
これにより、BGM変更条件の成立がどのようなタイミングであってもスムーズに楽曲変化を実行することができる。
これに対し、従来の遊技機は、例えば、ART中においてストックが付与された場合、現在流れている楽曲を変化させることにより、遊技者にとって有利な状態であることを示唆することが知られている(特許文献1参照)。
このような遊技機においては、楽曲変化前に流れている楽曲(変化前楽曲)の状況を考慮せず楽曲を変更してしまうものであるため、変化前楽曲が中途半端なタイミングで終了してしまう可能性がある。
そして、このように、変化前楽曲が中途半端なタイミングで終了してしまうと、遊技者に楽曲変化に不快感を与え、遊技の興趣を低下させてしまう虞があった。
本発明の遊技機によれば、自然な流れで楽曲変化を実行でき、遊技者に有利な状態であることを、楽曲変化で示唆する際に、遊技者に不快感を与えずに済むため、従来の遊技機が改善すべきこのような課題の全部又は一部などを解決することができる。
例えば、ラッシュステージにおけるBGM変更制御について説明したが、他の遊技状態においても同様のBGM変更制御を行うことができる。
また、反対に、副制御部20が表示器8等において演出を実行する演出実行手段などの各種手段としての動作を行ったが、主制御部10がその一部又は全部を行い、主制御部10が各種手段として動作することもできる。
また、遊技機は、メダルなどの現物の遊技媒体を用いることなく、データ形式の擬似遊技媒体を用いてゲームを実行可能な、いわゆるメダルレス遊技機でもよい。さらに、遊技機は、遊技球などの遊技媒体を外部に払い出さず、内部循環させてゲームを実行可能な、いわゆる封入式遊技機でもよい。
10 主制御部
20 副制御部
20b 音制御部
9 スピーカ
Claims (4)
- 第1遊技状態と、当該第1遊技状態から移行可能な遊技状態であって、遊技者に有利な遊技状態である第2遊技状態と、を含む複数の遊技状態のうち、何れかの遊技状態に制御可能な遊技状態制御手段と、
前記第1遊技状態において、第1フレーズと第2フレーズとを含む複数のフレーズにより構成される第1BGMを出力可能な第1BGM出力手段と、
前記第1フレーズに対応する特定第1フレーズと前記第2フレーズに対応する特定第2フレーズとを含む複数の特定フレーズにより構成される第2BGMを出力可能な第2BGM出力手段と、
を備え、
前記第1BGM出力手段は、
前記第2遊技状態へ移行することを含むBGM変更条件が成立する前は、前記第1BGMを特定音量で出力し、
前記BGM変更条件が成立した後は、前記第1BGMの音量を漸減して出力することが可能であり、
前記第2BGM出力手段は、
前記BGM変更条件が成立する前は、前記第2BGMを音量0で出力し、
前記第1フレーズの出力中に前記BGM変更条件が成立した後は、前記特定第2フレーズを特定音量まで漸増して出力し、前記特定第2フレーズの出力が終了した後に繋ぎフレーズを出力し、前記繋ぎフレーズの出力が終了した後に特別BGMを出力することが可能であり、
前記第2BGMは、
前記繋ぎフレーズ及び前記特別BGMと同じ楽器で演奏された楽曲であり、
前記第1BGMは、
前記楽器とは異なる楽器で演奏された楽曲であり、且つ、前記第2BGMと同じメロディの楽曲である
ことを特徴とする遊技機。 - 前記第2BGM出力手段は、
前記BGM変更条件が成立する前は、前記第2BGMを音量0で出力し、
前記第1フレーズの出力中に前記BGM変更条件が成立した後は、前記特定第1フレーズの音量を漸増した後、前記特定第2フレーズの音量を一連に漸増させることで前記第2BGMを前記特定第2フレーズの出力中の所定タイミングで特定音量になるように出力することが可能であり、
前記第1BGM出力手段は、
前記BGM変更条件が成立した場合、前記所定タイミングで音量が0になるように前記第1BGMの音量を漸減して出力することが可能である
ことを特徴とする請求項1に記載の遊技機。 - 前記第1遊技状態は、
遊技の進行に応じて変動し得る遊技値が終了値に到達した場合に終了するAT状態であり、
前記第2遊技状態は、
予め定められたゲーム数継続するAT状態であり、
前記BGM変更条件は、
前記遊技値が終了値に到達する前に成立する条件である
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の遊技機。 - 第1遊技状態と、当該第1遊技状態から移行可能な遊技状態であって、遊技者に有利な遊技状態である第2遊技状態と、を含む複数の遊技状態のうち、何れかの遊技状態に制御可能な遊技状態制御手段と、
第1BGMを記憶可能な第1記憶手段と、
前記第1遊技状態において、前記第1記憶手段に記憶されている第1BGMを出力可能な第1BGM出力手段と、
第1フレーズと、前記第1フレーズの後に出力する第2フレーズとを対応付けた情報を記憶可能な第2記憶手段と、
前記第2記憶手段に記憶された情報に基づいて第2BGMを出力可能な第2BGM出力手段と、
前記第1フレーズに対応する第1繋ぎフレーズと、前記第2フレーズに対応する第2繋ぎフレーズと、を含む複数の繋ぎフレーズを記憶可能な第3記憶手段と、
を備え、
前記第1BGM出力手段は、
前記第2遊技状態へ移行することを含むBGM変更条件が成立する前は前記第1BGMを特定音量で出力させ、
前記BGM変更条件が成立した後は前記第1BGMの音量を漸減して出力させることが可能であり、
前記第2記憶手段は、
前記第1フレーズの出力中に前記BGM変更条件が成立した場合、前記第2フレーズと当該第2繋ぎフレーズとを対応付けた情報を記憶すると共に、前記第2繋ぎフレーズと特別BGMとを対応付けた情報を記憶可能であり、
前記第2BGM出力手段は、
前記BGM変更条件が成立する前は、前記第2BGMを音量0で出力させ、
前記第1フレーズの出力中に前記BGM変更条件が成立した場合、前記第2記憶手段に記憶されている情報に基づいて、前記第2フレーズの音量を漸増させることで前記第2BGMを特定音量まで漸増して出力させ、前記第2フレーズの出力が終了した後に前記第2繋ぎフレーズを出力させ、前記第2繋ぎフレーズの出力が終了した後に前記特別BGMを出力させることが可能であり、
前記第2BGMは、
前記繋ぎフレーズと前記特別BGMと同じ楽器で演奏された楽曲であり、
前記第1BGMは、
前記楽器とは異なる楽器で演奏された楽曲であり、且つ、前記第2BGMと同じメロディの楽曲である
ことを特徴とする遊技機。
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