JP2023169826A - 遊技機 - Google Patents
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Abstract
Description
このようなスロットマシンにおいては、遊技者に有利な遊技状態への移行確率を高めたCZ状態(所謂チャンスゾーン)を発生するものが知られている(例えば、特許文献1)。
まず、スロットマシン1の全体構成について説明する。
スロットマシン1は、本発明に係る遊技機の一実施形態であり、遊技場等に設置されるものである。
図1~図3に示すように、スロットマシン1は、前扉1a、筐体1b、メダル投入口2、ベットボタン2a、メダルセレクタ2b、演出ボタン2c、スタートレバー3、ドラムユニット4、リール41、停止ボタン5、表示窓6、メダル払出装置7、ホッパー7a、メダル払出口7b、表示器8、スピーカ9、ランプ11、ナビランプ12、有利区間ランプ13、電源装置14、確率設定装置15、主制御部10、副制御部20等を備える。
各記憶部は、遊技に関する制御プログラムや各種抽選テーブル等を記憶するROMと、各種データを一時記憶する記憶領域やCPUの作業領域等を備えたRAM等を備える。
各制御部は、CPU等を備える。各制御部は、各記憶部に記憶された各種制御プログラム等を適宜読み出して実行することにより、本実施形態の各種機能を実現している。
前扉1aの中央部には、後方を視認可能な表示窓6が形成されており、この表示窓6を透して、リール41に表された図柄を視認することができる。
また、表示窓6の下方には、前側に突出する段部が形成されており、この段部の上面には、メダルを投入するメダル投入口2、ゲームの開始に際して遊技者の押圧操作によりベット数を設定するベットボタン2a、遊技者の操作により表示器8で表示されている演出等に変化を与えるための演出ボタン2cを備えている。
また、段部の前面には、遊技者が遊技を開始する際に操作するスタートレバー3と、遊技者がリール41を停止する際に押圧操作する停止ボタン5を備えている。
表示窓6の下方には、例えば、LEDから構成される有利区間ランプ13が配設される。有利区間ランプ13は、有利区間(後述する)中に点灯するように制御される。なお、有利区間ランプ13に代えて、例えば、メダルの払出数を表示する払出数表示部等を構成する7セグの「ドット」部分等を、点灯するように制御してもよい。
また、有利区間ランプ13を設けなくてもよく、有利区間ランプ13に代えて後述するATステージ中に点灯するAT状態ランプを設けるようにしてもよい。
表示器8は、例えば、複数の情報を表示可能な液晶表示器から構成されており、画像による各種演出、遊技における各種情報の表示等を行う。
なお、表示器8は、図1に示すように、1つ設ける構成としているが、これに限らず、複数設けてもよい。例えば、2つの表示器(主表示器と副表示器)を設け、2つ並んだ状態で配置することで、主表示器と副表示器とを合わせて一つの表示部のように機能させてもよい。また、副表示器を主表示器よりもリール41に近い位置に配設し、リール41の回転や停止状態を見ながら、表示されている画像を容易に視認可能に設けてもよい。
また、スロットマシン1の下方に配置される大型の表示部である下パネル表示器に表示器を設けてもよい。
また、前扉1aの下部には、メダルが払い出されるメダル払出口7bを備えている。
また、筐体1bの中央部には、リール41を回転駆動させるドラムユニット4を備えている。ドラムユニット4は、水平方向に並設されるリール41a、リール41b、リール41cを備え、これらリール41a~41cが、ステッピングモータ(図示省略)の駆動によりそれぞれ回転可能に構成されている。
なお、リール41a~41cの形態は、これに限定されず、例えば、周面の図柄の個数は、20個以外でもよい。
また、筐体1bの下部には、メダルの払い出しを行うメダル払出装置7、メダルを貯留するホッパー7aを備えており、メダル払出装置7から払い出されたメダルは、メダル払出口7bを介して遊技者に払い出される。
電源装置14は、主制御部10及び副制御部20を含む各装置に電力を供給するための装置であり、スロットマシン1の外部から入力される電源の電圧又は周波数を監視し、それらの電圧又は周波数が所定値以下に低下したことにより、スロットマシン1への電力供給が停止されたことを示す電断信号を主制御部10及び副制御部20に出力する。
さらに、電源装置14は、電源復帰により、所定値を超える電圧又は周波数を示す電力の供給を検出すると、スロットマシン1への電力供給が開始されたことを示す電源復帰信号を、主制御部10及び副制御部20に出力する。
主制御部10は、役の抽選や遊技の進行制御等を行い、副制御部20は、主制御部10からの制御情報に基づき各種演出制御等を行う。
主制御部10と副制御部20との制御情報の伝達は、主制御部10から副制御部20に対して一方向のみに制限され、副制御部20から主制御部10への不正な信号の入力を防止している。
主制御部10は、ベットボタン2a、メダルセレクタ2b、スタートレバー3、停止ボタン5、ドラムユニット4、メダル払出装置7、有利区間ランプ13、確率設定装置15(設定手段)及び副制御部20と通信ケーブルで接続されており各機器を制御可能となっている。
確率設定装置15で設定される設定値(第1設定値、第2設定値)は、設定1が最も低い確率値で、大きい数字ほど確率値が高くなり設定6が最も高い確率値となっている。したがって、設定1が最も遊技者に不利な設定であり、大きい数字ほど遊技者に有利になり設定6が最も遊技者に有利な設定となっている。
また、遊技状態の他に、所定の小役(例えば、ベル役)の当選確率を複数段階(例えば、6段階)に変更可能にしてもよい。
また、設定値を6段階に設定可能としたが、これに限らず、例えば、4段階(設定値1、2、5、6)や3段階(設定1、設定3、設定6)としてもよく、固定の確率値としてもよい。
すなわち、主制御部10は、遊技の実行に対応して、変動表示手段(リール41)に停止表示される識別情報に関連する役(当選役)の抽選を実行する抽選手段、遊技状態の移行権利等の特典を付与するか否かを判定する判定手段を備えている。
また、乱数を使用した抽選パターンは、前述したパターン以外でもよく、ソフト的に生成された乱数に基づき役の抽選を行い、乱数発生器で生成された乱数に基づきATステージ等の移行抽選等を行うようにしてもよいし、全ての抽選をソフト的に生成された乱数、或いは乱数発生器で生成された乱数で行うようにしてもよい。
例えば、主制御部10は、スタートレバー3が操作された場合には、スタートレバー操作があったことを示す信号を副制御部20に出力し、各停止ボタン5a~5cが操作された場合には、どの停止ボタン5がどの順番で操作されたのかを識別可能な信号を出力し、停止ボタン5の操作により各リール41a~41cが停止された場合には、どのリール41がどの順番で停止したのか、上段・中段・下段の図柄などを識別可能な情報を副制御部20に出力する。
そのため、副制御部20は、遊技者による停止ボタン5a~5cの操作態様に応じた図柄の停止態様を認識することができる。
また、主制御部10は、遊技状態が移行する場合には、どの遊技状態に移行したのかを識別可能な情報を副制御部20に出力する。
主制御部10は、電断信号を入力すると、その入力時における遊技情報を記憶(退避)する電源断処理を実行する。この遊技情報には、例えば、そのときの遊技状態、当選役、リール41の停止態様、ベット数等の情報が含まれている。
また、主制御部10は、電源復帰信号を入力すると、記憶(退避)した遊技情報を読み出して遊技を再開する電源復帰処理を実行する。すなわち、主制御部10は、電源復帰信号を入力すると、読み出した遊技情報に基づいて電源断直前の状態に復帰させる。
また、主制御部10は、電源復帰処理において、遊技情報を副制御部20に送信する。これにより、副制御部20では、電源断直前の遊技状態に基づいて演出を再開することができる。
副制御部20は、演出制御手段として動作することにより、主制御部10からのコマンド(制御情報)に応じて、スロットマシン1の遊技に同期した演出等の処理を行う。例えば、遊技状態の移行を示す演出画像、効果音の出力、ランプ演出等を、表示器8、ランプ11、スピーカ9等を制御して行う。
また、副制御部20は、電源復帰信号を入力すると、主制御部10から受信した遊技情報を記憶(退避)した演出情報に基づいて、演出を再開する。
遊技の開始にあたり、メダル(クレジットメダルも含む)を用いてベット数の設定を行う。
ベット数の設定は、メダル投入口2から直接メダルを投入して設定する方法と、ベットボタン2aを押圧操作して設定する方法とがある。
なお、ベット数の上限は、「1」、「2」又は「4」以上でもよい。
なお、ベットボタンとして、2枚に対応するメダル枚数を設定する2ベットボタンを設けることで、2ベットボタンを1回押すことで2ベットを設定してもよい。
また、ベットボタンとして、1枚に対応するメダル枚数を設定する1ベットボタンを設けることで、1ベットボタンを2回押すことで2ベットを設定してもよく、1ベットボタンを3回押すことで3ベットを設定してもよい。
また、クレジットメダルは、メダル投入口2からのメダル投入や入賞により加算され、例えば、メダル50枚までクレジット(記憶)することができる。
ゲーム開始可能な状態では、スタートレバー3の操作が有効な状態となり、スタートレバー3が傾動操作されると、ゲームが開始され、リール41が変動を開始するとともに、今回ゲームの抽選結果を決定する内部抽選処理が実行される。内部抽選処理では、複数の当選役の中から今回遊技の当選役を所定の当選確率に基づいて抽選により決定する。
リール41は、停止状態から徐々に回転速度を上げた後、一定の速度で回転する定常回転に達する。定常回転に達すると、各リール41a~41cに対応して設けられた停止ボタン5a~5cが押圧操作可能な状態となる。
各リール41a~41cの停止制御は、各々に引き込み範囲が設定されていて、停止操作が行われた時点の図柄から逆回転方向(上方向)にある所定数(例えば、4個)の図柄が引き込み可能となり、この引き込み範囲にある図柄の何れかに限り有効ライン(以下、入賞ラインともいう)上に停止可能となる。
なお、第3リールとは、3つのリール41a~41cの停止操作が各1回ずつ計3回された場合において、その最後である3操作目に停止操作をされたリールをいう。また、第3リール停止操作後とは、遊技者が第3リールを停止するために停止操作した停止ボタン5から指等を離した時点後のことをいう。
なお、入賞を判定する入賞ラインの本数は、1ラインに限らず、図柄の配置構成、図柄の種類、当選役に対応する図柄の組合せなどの関係により、適宜変更することができる。
以上のように、スロットマシン遊技が実行される。
次に、各当選役と各当選役に対応する図柄の組合せについて説明する。
当選役は、例えば、小役、リプレイ役、ボーナス役等を有する。
小役には、例えば、ベル役、チェリー役、スイカ役、チャンス目役、1枚役、ハズレ役等がある。
また、チェリー役には、弱チェリー役と強チェリー役がある。
なお、以下の説明において、チェリー役、スイカ役、チャンス目役を、纏めて「レア役」ともいう。
このような押し順ベル役1~6は、他の5通りの押し順(不正解押し順)によって停止ボタン5a~5cが操作されると、対応する図柄の組合せが停止表示されず、他の図柄の組合せ(押し順ベルこぼし目又はハズレ目)が停止表示される。
不正解押し順で停止ボタン5a~5cが操作された場合、押し順ベルこぼし目に対応する図柄の組合せ(「ベル・ベル・リプレイ」)を停止させることができなければ、取りこぼしが発生し、ハズレ目(「リプレイ・チェリー・ベル」など)が停止表示される。
押し順ベルこぼし目に対応する図柄の組合せが停止した場合には、1枚のメダルが付与され、ハズレ目に対応する図柄の組合せが停止した場合には、メダルが付与されないようになっている。
なお、以下の説明において、押し順ベル役1~6を纏めて、単に、押し順ベル役ともいう。
ATは、内部抽選処理によって押し順ベル役1~6に当選すると、副制御部20が表示器8等を制御することにより、停止ボタン5に対する押し順や目押しの目安となる図柄等を報知する状態である。
すなわち、主制御部10及び副制御部20は、遊技の結果として押し順ベル役の図柄の組合せ(ベル・ベル・ベル)を導出するための停止操作に関する情報(特定情報)を報知するための制御を実行する。
したがって、AT中は、非AT中に比べて出玉スピードが速くなり、本実施形態では、後述する通常ステージ以外の遊技状態中がATで制御される。
なお、本実施形態では、表示器8、ナビランプ12、スピーカ9等の報知手段によって押し順がナビゲートされることを「押し順ナビ」ともいう。
非AT状態では、内部抽選処理の当選結果が押し順ベル役1~6であっても、停止ボタン5の押し順が報知されない。このため、遊技者は、操作した停止ボタン5の操作順序が、偶然に当選した押し順ベル役1~6に対応する押し順と一致しない限り、基本的に、当選した押し順ベル役1~6に対応する図柄の組合せを、停止表示させることができない。
このため、スロットマシン1の遊技性は、遊技者がAT状態に長期間滞在するような遊技を行うことにより、出玉を増やすといったものになる。
強チェリー役は、入賞ライン上に「チェリー・ベル・ベル」などの図柄の組合せが停止可能であり、左リール41aの中段にチェリー図柄が停止する。
スイカ役は、入賞ライン上に「スイカ・スイカ・スイカ」の図柄の組合せが停止可能であり、チャンス目役は、入賞ライン上に「スイカ・ベル・ベル」などの図柄の組合せが停止可能である。
1枚役は、押し順に関係なく図柄の組合せが停止表示し、入賞ライン上に「リプレイ・チェリー・スイカ」の図柄の組合せが停止可能である。
通常リプレイ役は、入賞ライン上に、「リプレイ・リプレイ・リプレイ」の図柄の組合せが停止可能である。
弱チェリーリプレイ役は、入賞ライン上に「BAR・リプレイ・リプレイ」の図柄の組合せが停止可能であり、左リール41aの下段にチェリー図柄が停止する。
強チェリーリプレイ役は、入賞ライン上に「チェリー・リプレイ・リプレイ」などの図柄の組合せが停止可能であり、左リール41aの中段にチェリー図柄が停止する。
チャンス目リプレイ役は、入賞ライン上に「スイカ・リプレイ・リプレイ」などの図柄の組合せが停止可能である。
一方、他の2通り(2/6)の押し順(「中→左→右」と「中→右→左」(以下、中押し))によって、停止ボタン5が操作されることで、対応する図柄の組合せが停止表示されず、通常リプレイ役の図柄の組合せ(リプレイ・リプレイ・リプレイ)が停止する。
白7リプレイ役は、入賞ライン上に「白7・白7・白7」の図柄の組合せが停止可能である。
フェイク白7リプレイ役は、入賞ライン上に「リプレイ・白7・白7」などの図柄の組合せが停止可能である。
特殊白7リプレイ役は、入賞ライン上に「白7・スイカ・白7」などの図柄の組合せが停止可能である。
また、対応する図柄の組合せを停止表示させるために「白7」図柄の目押し操作が必要であり、目押し操作に成功した場合には、有効ラインに白7図柄が一直線に揃う(以下、この停止態様を「白7揃い」ともいう)。
また、詳細は後述するが、本実施形態では、各ステージ中において白7揃いが停止表示した場合には、遊技者に有利な特典が付与されるようになっている。
フェイク白7リプレイ役は、白7リプレイ役のガセ出目役として設けられており、フェイク白7リプレイ役に当選した際に、逆押しによって「白7」図柄の目押し操作に成功した場合には、対応する図柄の組合せが停止する。すなわち、「白7揃い」が停止表示されず、遊技者に有利な特典は付与されないようになっている。
また、対応する図柄の組合せを停止表示させるために「白7」図柄の目押し操作が必要であり、目押し操作に成功した場合には、「白7」図柄が、ひし形状の態様で停止表示される(以下、この停止態様を「特殊白7揃い」ともいう)。
なお、白7リプレイ役、フェイク白7リプレイ役及び特殊白7リプレイ役において、目押し操作に失敗した場合には、所定のラインに「リプレイ・リプレイ・リプレイ」の図柄の組合せが停止するようにしてもよい。
また、役の抽選結果が特定役(強チェリーリプレイ役)の場合、遊技者による停止ボタン5の操作態様が第1の操作態様(中押し)であった場合には、リール41に第1の特定停止態様(リプレイ・リプレイ・リプレイ)を導出させ、遊技者による停止操作手段の操作態様が第2の操作態様(中押し以外)であった場合には、リール41に第2の特定停止態様(チェリー・リプレイ・リプレイ)を導出させる制御を実行可能である。
また、役の抽選結果が特別役(弱チェリーリプレイ役)の場合、遊技者による停止操作手段の操作態様が第1の操作態様(中押し)であった場合には、リール41に第1の特定停止態様(リプレイ・リプレイ・リプレイ)を導出させ、遊技者による停止操作手段の操作態様が第2の操作態様(中押し以外)であった場合には、リール41に第3の特定停止態様(BAR・リプレイ・チェリー)を導出させる制御を実行可能である。
なお、以降の説明において、「ボーナス役」と記載した場合、BB役とRB役を含むものとし、SB役を除くことを意味する。
BB役には、入賞ライン上に青7図柄が一直線に揃う「青7ビッグボーナス役(以下、青BB役ともいう。)」と、入賞ライン上に赤7図柄が一直線に揃う「赤7ビッグボーナス役(以下、赤BB役ともいう。)」がある。
RB役には、入賞ライン上に「赤7・赤7・白7」などの図柄の組合せが停止可能な「赤7レギュラーボーナス役(以下、赤RB役ともいう。)」と、入賞ライン上に「白7・白7・赤7」などの図柄の組合せが停止可能な「白7レギュラーボーナス役(以下、白RB役ともいう。)」がある。
一方、ボーナス役に当選し、ボーナス役に対応する図柄の組合せが停止表示する(入賞する)と、ボーナス状態に移行し、当該ボーナス状態の終了後にボーナス役の当選の権利を持ち越していない非持越し状態(以下、この状態を「ボーナス非当選状態」という。)となる。
具体的には、弱チェリー役、強チェリー役、チャンス目役に当選した場合の所定の割合で、BB役又はRB役が重複して当選する。また、スイカ役に当選した場合の所定の割合で、BB役が重複して当選する。
したがって、ボーナス役が重複して当選した遊技において、基本的にはボーナス役に対応する図柄の組合せは停止させることはできず、レア役に対応する図柄の組合せが停止することとなり、ボーナス当選状態が以降の遊技においても継続することとなる。
例えば、4つのSB役1~4が設けられており、SB役1は、入賞ライン上に「リプレイ・BAR・BAR」の図柄組合せが停止表示し、SB役2は、入賞ライン上に「ベル・BAR・BAR」の図柄組合せが停止表示し、SB役3は、入賞ライン上に「スイカ・BAR・BAR」の図柄組合せが停止表示し、SB役4は、入賞ライン上に「チェリー・BAR・BAR」の図柄組合せが停止表示する。
例えば、ベル役(共通ベル役、押し順ベル役)において、対応する図柄の組合せが停止表示した場合には、8枚のメダルが払い出される。一方、押し順ベル役の当選時に、不正解押し順で停止ボタン5a~5cが操作されて、押し順ベルこぼし目が停止した場合には、1枚のメダルが払い出される。
また、スイカ役に対応する図柄の組合せが停止した場合には、3枚のメダルが払い出され、弱チェリー役、強チェリー役、チャンス目役及び1枚役の各当選役に対応する図柄の組合せが停止した場合には、1枚のメダルが払い出される。
また、リプレイ役に対応する図柄の組合せの停止表示により、次ゲームにおいてメダルの投入を行うことなく、再遊技が可能な状態となる。
また、ボーナス役及びSB役に対応する図柄の組合せが停止した場合には、メダルの払い出しはされない。
また、各当選役に対応する図柄の組合せは、上記以外でもよく、適宜設定することができる。
また、本実施形態では、ベット数に関わらずメダルの払い出し数を同数に想定しているが、ベット数に応じてメダルの払い出し数を異ならせてもよい。
次に、図4Aを参照して、各当選役の当選確率について説明する。
図4Aは、ボーナスに関わる各状態(ボーナス非当選状態(RT0-RT4)、ボーナス当選状態(RT5)、ボーナス状態(RB、BB))とSB状態(RT0SB-RT4SB)において、各当選役の抽選に用いられる「内部抽選テーブル」を示している。
内部抽選テーブルは、主制御部10による内部抽選処理において取得する乱数値の取得範囲(個数)を65536個とし、そのうちの当たり値(当選)の個数を各々示している。
また、図4Aに示す内部抽選テーブルは、3ベットゲームにおける各当選役の当選確率を示しており、確率設定装置15により設定された設定値が設定1~6において、全設定値共通の場合を示している。
また、リプレイ役は、後述するRT状態ごとに抽選対象となる当選役が異なるようになっている。例えば、強チェリーリプレイ役は、RT4滞在中のみ抽選対象である。また、白7リプレイ役及びフェイク白7リプレイ役は、RT2-4滞在中のみ抽選対象であり、特殊白7リプレイ役は、RT2、3滞在中のみ抽選対象である。
また、各当選役に当選した以外の乱数値が抽出された場合は、抽選結果がハズレ役となるように設定されている。
また、図4Aに示す内部抽選テーブルでは、SB状態のRT0SB-RT4SBのうち、RT0SBにおける各当選役の当選確率のみを示しており、他のRT1SB-RT4SBは省略している。
なお、RT1SB-RT4SBにおける各当選役の当選確率は、例えば、リプレイ役以外は、RT0SBと同じ当選確率で設定されており、リプレイ役は、RT1-RT4と同じ当選確率で設定されている。
また、当選確率は、全設定値共通の場合を想定しているが、これに限らず、設定値に応じて当選確率が変動する当選役と、設定値に応じて当選確率が変動しない当選役を設けてもよい。
例えば、一部のレア役のみ高設定である程、当選確率が高くなるように設定してもよく、又は、低設定である程、レア役の当選確率が高くなるようにしてもよい。
また、レア役以外の当選役についても、高設定である程、当選確率が高くなるように設定してもよく、又は、低くなるように設定してもよい。
本実施形態に係る主制御部10は、遊技区間として通常区間及び有利区間のいずれかに制御することが可能な区間制御手段を備えている。
通常区間は、押し順ベル役に係る押し順ナビが実行されることのない遊技区間であり、有利区間終了条件が成立することで開始し、有利区間移行条件が成立することで終了する。
本実施形態では、有利区間移行条件の成立としては、内部抽選においてベル役(押し順ベル役、共通ベル役)又はレア役に当選することであり、当選ゲームの第3リール停止操作後に、通常区間から有利区間に移行する。
また、主制御部10の初期状態(リセット時)には通常区間に制御され、通常区間では、有利区間ランプ13は消灯状態に制御される。
また、メダル数が増加する遊技者にとって有利な遊技状態へ移行したことを条件に有利区間に移行させ、有利な遊技状態が連続した場合には有利区間を継続させるようにしてもよい。
また、有利区間は、通常区間において有利区間移行条件が成立した後、所定の有利区間の終了条件が成立することで終了される。
有利区間の終了条件としては、例えば、スロットマシン1(主制御部10)がリセット(設定変更時も含む)された場合、有利区間が終了して通常区間に移行する。
また、有利区間の終了条件としては、所定の遊技状態(例えば、ATステージ、CZステージ、ボーナス)が終了したことであり、当選ゲームの第3リール停止操作後に有利区間が終了して通常区間に移行する。
また、通常ステージにおいて、所定ゲーム数(例えば300ゲーム)滞在し続けた場合に、有利区間が終了して通常区間に移行するようにしてもよい。
有利区間リミッタとは、「1回の有利区間中のゲーム数(有利区間ゲーム数)が、上限ゲーム数(例えば、4000ゲーム)に到達したこと」、又は、「1回の有利区間中の獲得枚数(差枚数(投入されたメダル数-払い出されたメダル数))が、上限枚数(例えば、2400枚)に到達したこと」の何れかの条件を満たすことである。
なお、有利区間リミッタは、上限ゲーム数と上限枚数の何れか一方の条件を省略してもよい。
また、上限枚数の条件を「1回の有利区間中の獲得枚数(純増枚数(所謂MY))が、上限枚数(例えば、2400枚)に到達したこと」としてもよい。
また、有利区間中に所定の当選役(通常区間移行役)に当選したことを契機に、有利区間を終了し、通常区間に移行するようにしてもよい。
なお、これに限らず、有利区間ランプ13は、有利区間に移行後、メダル数が増加する遊技者にとって有利な遊技状態となった時点で、点灯を開始してもよい。
また、有利区間へ移行した場合でも有利区間ランプ13を点灯させないようにしてもよいし、有利区間へ移行した場合でもAT状態に移行した場合にのみ点灯させるようにしてもよい。
また、有利区間ランプ13を設けなくてもよいが、代わりに主制御部10で制御されるAT状態ランプを設けて、AT状態中にAT状態ランプを点灯させることが好ましい。
有利区間中は、主制御部10が計数手段として動作することにより、以下に示すカウンタに関する情報を記憶部に記憶する。
・カウンタA…有利区間中のゲーム回数の計数値
・カウンタB…有利区間中の獲得枚数(差枚数)の計数値
カウンタA及びカウンタBは、有利区間リミッタ(有利区間における上限遊技回数)に関するカウンタである。
主制御部10は、通常区間から有利区間に移行すると、有利区間中に実行したゲーム回数の計数(カウンタA)と、有利区間中に獲得したメダル枚数の計数(カウンタB)を開始し、カウンタAの示す値がリミッタ値(4000ゲーム)に到達した場合、又は、カウンタBの示す値がリミッタ値(2400枚)に到達した場合に、有利区間を強制的に終了する。
また、カウンタA及びカウンタBは、エンディングリミッタ(有利区間におけるエンディングまでの上限遊技回数)としても機能する。例えば、主制御部10は、カウンタAの示す値が所定数(例えば、3950ゲーム)に到達した場合、又は、カウンタBの示す値が所定数(例えば、2300枚)に到達した場合、後述するエンディングBへ強制的に移行するように制御する。
なお、カウンタA及びカウンタBの値は、有利区間が終了した場合に消去される(初期化される)。
各遊技状態は、主制御部10が遊技状態制御手段として動作することにより、それぞれの遊技状態に制御(以下、移行ともいう)される。
図5を参照して、本実施形態に係るスロットマシン1が有するRT(リプレイタイム)状態(以下、単にRTともいう)について説明する。
本実施形態に係るスロットマシン1は、RT状態として、RT0-RT5を有している。なお、本実施形態のRT状態は、6つであるが、6つ以外であってもよい。
また、RT1は、SB役に当選した際に、SB役に対応する図柄の組合せを停止させることができない(SBこぼし目が停止表示した)ことを契機として終了し、RT0に移行する(図5の矢印a)。
また、RT1は、弱チェリー役に対応する図柄の組合せが停止したことを契機として終了し、RT2に移行する(図5の矢印b)。
また、RT1は、チャンス目役に対応する図柄の組合せが停止したことを契機として終了し、RT3に移行する(図5の矢印c)。
また、RT1は、ボーナス役に当選した場合、RT5に移行し(図5の矢印g)、SB役に入賞した場合、SBに移行する(図5の矢印j)。
このように、RT1は、予め遊技期間の定められた有限の遊技状態ではなく、特定の契機が発生しない限り、他の遊技状態に移行しない無限の遊技状態(無限RT)である。
また、RT0は、RT1、RT2又はRT3においてSBこぼし目が停止表示したこと、RT4において10ゲームの遊技を消化したことを契機として突入する。
また、RT0は、弱チェリー役に対応する図柄の組合せが停止したことを契機として終了し、RT2に移行する(図5の矢印b)。
また、RT0は、チャンス目役に対応する図柄の組合せが停止したことを契機として終了し、RT3に移行する(図5の矢印c)。
また、RT0は、押し順ベルこぼし目が停止したことを契機として終了し、RT1に移行する(図5の矢印f)。
また、RT0は、ボーナス役に当選した場合、RT5に移行し(図5の矢印g)、SB役に入賞した場合、SBに移行する(図5の矢印j)。
このように、RT0は、予め遊技期間の定められた有限の遊技状態ではなく、特定の契機が発生しない限り、他の遊技状態に移行しない無限の遊技状態(無限RT)である。
また、RT0では、遊技者に有利となるRT2又はRT3への移行が、レア役(弱チェリー役、チャンス目役)の当選を契機に行われるため、レア役の当選に対する遊技者の期待感をより向上させることが可能となる。
RT3は、RT0においてチャンス目役に対応する図柄の組合せが停止したことを契機として突入する。
また、RT2及びRT3は、弱チェリーリプレイ役、チャンス目リプレイ役、特殊白7リプレイ役に対応する図柄の組合せが停止したことを契機として終了し、RT4に移行する(図5の矢印d)。
RT2又はRT3では、特殊白7リプレイ役に対応する図柄の組合せ(特殊白7揃い)が停止した場合には、遊技者に対して有利な状態(RT4)に移行したことを認識させることができる。
また、RT2及びRT3は、押し順ベルこぼし目が停止したことを契機として終了し、RT1に移行する(図5の矢印f)。
また、RT2は、チャンス目役に対応する図柄の組合せが停止したことを契機として終了し、RT3に移行する(図5の矢印c)。
また、RT3は、弱チェリー役に対応する図柄の組合せが停止したことを契機として終了し、RT2に移行する(図5の矢印b)。
また、RT2及びRT3は、ボーナス役に当選した場合、RT5に移行し(図5の矢印g)、SB役に入賞した場合、SBに移行する(図5の矢印j)。
このように、RT2、3は、予め遊技期間の定められた有限の遊技状態ではなく、特定の契機が発生しない限り、他の遊技状態に移行しない無限の遊技状態(無限RT)である。
また、RT4は、10ゲームの遊技が実行されたことを契機として終了し、RT0に移行する(図5の矢印e)。なお、RT4の滞在ゲーム数は、10ゲームに限らず、任意のゲーム数としてもよい。
また、RT4は、ボーナス役に当選した場合、RT5に移行し(図5の矢印g)、SB役に入賞した場合、SBに移行する(図5の矢印j)。
このように、RT4は、所定回数の遊技の実行により終了する有限の遊技状態(有限RT)である。
具体的には、図4Aに示すように、強チェリーリプレイ役が、RT4のみで当選するように設定されている。また、弱チェリーリプレイ役や白7リプレイ役が高い確率で当選するように設定されている。
そのため、各ステージにおいて、RT4滞在中は、有利に遊技が進行することになる。例えば、通常ステージでは、CZステージに移行し易い状態となる。また、CZステージでは、ATステージに関する特典が付与され易い状態となる。また、ATステージでは、ATステージが継続し易い状態となる。
また、RT5は、ボーナス役の図柄の組合せが停止したことを契機として終了し、ボーナスに移行する(図5の矢印h)。
すなわち、RT5は、ボーナス役に当選してからボーナス役が入賞するまで継続するようになっており、RT5では、ボーナス役に内部当選した状態(ボーナス当選状態)で遊技が進行される。
このように、RT5は、ボーナス当選状態であるとともに、予め遊技期間の定められた有限の遊技状態ではなく、ボーナス役が入賞しない限り他の遊技状態に移行しない無限の遊技状態(無限RT)である。
また、ボーナスは、所定枚数を超えるメダルの払い出しがされたことを契機として終了し、RT1に移行する(図5の矢印i)。
このように、ボーナスは、所定枚数を超えるメダルの払い出しにより終了する遊技状態である。
SBには、5つのRT0SB-RT4SBが設けられており、SB突入時に滞在したRTに応じて突入する。具体的には、RT0に滞在していた場合にはRT0SBに突入し、RT1に滞在していた場合にはRT1SBに突入し、RT2に滞在していた場合にはRT2SBに突入し、RT3に滞在していた場合にはRT3SBに突入し、RT4に滞在していた場合にはRT4SBに突入する。
また、SBは、1ゲームの遊技がされたことを契機として終了し、突入前のRTに移行(復帰)する(図5の矢印k)。
なお、SB役に当選した場合には、SB役に入賞しないようにランプ11等で遊技者に報知してもよい。
このようなゲーム性においては、RT4に滞在することが遊技者にとって有利な遊技状態となり、さらには、RT4の終了後に移行するRT0において、再びRT4に移行(復帰)するようなループを繰り返すことが、遊技者にとって有利に遊技が進行することになる。そのため、RT4に移行可能なRT2又はRT3では、押し順ベルこぼし目が停止することによってRT1に移行(転落)しないことが遊技者にとって好ましいことになる。
なお、上記のRTの遷移では、RT0、RT1からRT2及びRT3へ移行可能に制御し、RT2及びRT3では、相互に移行可能に制御する場合で説明したが、これに限らず、RT2及びRT3への移行は、RT0のみで当選する役(例えば、特殊リプレイ役等)の当選を契機とすることで、RT2及びRT3へは、RT0からしか移行しないように制御してもよい。
次に、図6を参照して、本実施形態に係るスロットマシン1の各遊技状態と、各遊技状態の遷移及び各遊技状態に基づくゲーム性について説明する。
なお、主制御部10は、通常区間及び有利区間の移行制御と、RTの移行制御と、各遊技状態(ステージ)間の移行制御とを、独立して行うことができる。
以下、特に説明がない場合には、各遊技状態から他の遊技状態への移行タイミングは、基本的に、移行条件が成立した遊技の第3リール停止操作後(若しくは、メダルの払い出し終了後)である。なお、これに限定されず、移行条件の成立後、次ゲームから移行してもよい。
主制御部10は、遊技状態制御手段として動作することにより、所定の移行条件が成立することに基づいて、一の遊技状態から他の遊技状態へと移行するように制御可能となっている。
通常ステージは、非ATに制御される。そのため、通常ステージに長期間滞在する程、遊技者のメダルが増加しにくい期間が長くなり、遊技者にとって不利になる。一方、通常ステージ以外は、ATに制御される。そのため、遊技者は、通常ステージからCZステージやATステージに移行することを目指し、特に、ATステージに長く滞在することを目指して遊技を行うことになる。
なお、通常ステージ以外の一部のステージを非AT又は一部AT(例えば、50%がAT)にしてもよい。
通常ステージ(通常遊技状態)は、スロットマシン1のリセット時、設定値が変更(設定値の打ち直しも含む)された場合又は有利区間が終了した場合等に滞在する。
また、CZステージ、ATステージ及びエンディングBの終了後に突入する場合がある。
スロットマシン1(主制御部10)がリセットされた場合に滞在する通常ステージでは、通常区間に制御される。通常区間中の通常ステージにおいて、有利区間移行条件が成立した場合、主制御部10は、通常区間から有利区間に制御する。
すなわち、通常ステージ中は、通常区間の滞在期間は極めて短く、ほぼ有利区間に滞在することになる。
なお、通常ステージにおいて、通常区間に制御されていることが外見上識別できないようにしてもよい。例えば、表示器8に表示される表示画面において、通常区間中と有利区間中では同じ背景画像としてもよい。このように、表示画面を共通化することで、通常区間から有利区間へ移行したことを、認識し難くすることができる。
次に、通常ステージにおいて、有利区間移行条件が成立した場合に実行される処理について説明する。
主制御部10は、有利区間移行条件が成立した場合、状態レベル抽選を実行する。
状態レベルは、有利区間中、所定条件の成立時に各ステージにおいて参照され、遊技の進行に影響を与えるパラメータである。例えば、次に示すような6種類の状態(状態A~状態F)に関するレベルが設けられている。なお、各状態レベルの詳細は後述する。
・状態Aレベル(AT継続率の上乗せし易さを表す状態Aに関するレベル)
・状態Bレベル(アイテムの獲得し易さを表す状態Bに関するレベル)
・状態Cレベル(特化ステージBへの移行し易さを表す状態Cに関するレベル)
・状態Dレベル(CBゲーム数の上乗せし易さを表す状態Dに関するレベル)
・状態Eレベル(EXゲーム数の上乗せし易さを表す状態Eに関するレベル)
・状態Fレベル(白7揃いのナビの発生し易さを表す状態Fに関するレベル)
なお、これらに限らず、任意の状態レベルを設けることも可能であり、5種類以下、又は、7種類以上としてもよい。
状態レベル抽選において決定された各状態レベルのレベル値は、有利区間が終了するまで維持される。なお、これに限らず、有利区間中の所定のタイミングで各状態レベルを決定し直してもよい。
また、各状態レベルを決定するタイミングは、有利区間移行条件が成立した場合に限らず、他のタイミング(例えば、ATステージ開始時)でもよい。
各状態の状態レベル抽選について具体的に説明する。
主制御部10は、図7に示す「状態A、状態Eレベル抽選テーブル」を参照することで、確率設定装置15に設定されている設定値に基づいて、状態Aレベルと状態Eレベルを抽選により同時に決定し、その結果を主制御部10の記憶部に記憶する。
例えば、図7に示すように、レベルパターン6が決定された場合には、状態Aレベルとして「レベル2」が決定され、状態Eレベルとして「レベル3」が決定されるように設定されている。
詳細な説明は省略するが、その他のレベル値の決定についても、図示する各選択率に基づいて選択されたレベルパターンに応じて、状態Aレベルと状態Eレベルが同時に決定される。
なお、詳細は後述するが、状態Aレベルは、ATステージや特化ステージAで実行されるAT継続率の上乗せ抽選において参照され、状態Eレベルは、ATステージや特化ステージBで実行されるEXゲーム数の上乗せ抽選において参照され、高いレベルが決定されているほど、ATステージが継続(延長)され易くなる。
これは、状態Aと状態Eは、出玉に直結する指標であり、頻繁に両状態の状態レベルが高いレベル値で決定されてしまうと、遊技者が大量の出玉を獲得してしまう確率が著しく高くなってしまうといった理由から、遊技店と遊技者との利益バランスを適度に調整するために、両状態の状態レベルが高いレベル値で決定され難いようになっている。
なお、状態A、状態Eレベル抽選では、状態Aレベルと状態Eレベルを同時に決定する場合で説明したが、これに限らず、別々に決定してもよい。
また、状態Aレベルと状態Eレベルの双方が高いレベル値で決定され難いように設定する場合で説明したが、これに限らず、確率設定装置15に設定されている設定値が高いほど、双方が高いレベル値で決定されるようにしてもよい。
例えば、図8に示すように、「レベル2」は、偶数設定(設定2、設定4、設定6)の場合に選択され易く、「レベル1」と「レベル3」は、奇数設定(設定1、設定3、設定5)の場合に選択され易く、「レベル3」よりも「レベル1」の方が選択され易いように設定されている。
なお、詳細は後述するが、状態Bレベルは、ATステージで実行されるアイテムの獲得抽選において参照され、高いレベルが決定されているほど、後述するバトルステージを有利に進めるためのアイテムが獲得し易くなる。
例えば、図9に示すように、「レベル2」は、偶数設定(設定2、設定4、設定6)の場合に選択され易く、「レベル1」と「レベル3」は、奇数設定(設定1、設定3、設定5)の場合に選択され易く、「レベル3」よりも「レベル1」の方が選択され易いように設定されている。
なお、詳細は後述するが、状態Cレベルは、ATステージにおいて実行される特化ステージB移行率の上乗せ抽選において参照され、高いレベルが決定されているほど、特化ステージにBに移行し易くなる。
例えば、図10に示すように、「レベル1」は、奇数設定(設定1、設定3、設定5)の場合に選択され易く、「レベル2」と「レベル3」は、偶数設定(設定2、設定4、設定6)の場合に選択され易く、「レベル3」よりも「レベル2」の方が選択され易いように設定されている。
なお、詳細は後述するが、状態Dレベルは、ATステージにおいて実行されるCBゲーム数の上乗せ抽選において参照され、高いレベルが決定されているほど、CBゲーム数が上乗せされ易くなる。
例えば、図11に示すように、「レベル1」は、奇数設定(設定1、設定3、設定5)の場合に選択され易く、「レベル2」は、偶数設定(設定2、設定4、設定6)の場合に選択され易く、「レベル3」は、設定6の場合に選択され難いように設定されている。
なお、詳細は後述するが、状態Fレベルは、ATステージにおいて実行される白7揃いナビの導出抽選において参照され、高いレベルが決定されているほど、白7揃いを許容するナビ(以下、白7揃いナビ)が発生し易くなる。
これにより、決定した各状態のレベル値に基づいて、通常ステージ中に、次回移行するATステージ中の期待度を示唆する演出を発生させることが可能となる。
例えば、状態Aレベルに高いレベル値が選択されている場合には、次回移行するATステージがループ(継続)し易いことを示唆するような演出を発生することができる。
これにより、遊技者に対して「今回の有利区間内でATステージに移行したい」と思わせることで、遊技に対する継続意欲を高めることができ、遊技機の稼働率を向上させることが可できる。
また、複数の状態レベルを備えることで、多彩な遊技内容を実現することができるため、遊技が単調にならず、遊技の興趣性を向上させることが可能となる。
確率状態の移行は、例えば、レア役当選時の所定の確率で通常確率状態から高確率状態に移行(昇格)するような制御が行われる。一方、例えば、リプレイ役当選時、ベル役当選時及びハズレ役当選時の所定の確率で高確率状態から通常確率状態へ移行(降格)する制御が行われる。
なお、確率状態の移行は、当選役によって移行することに限らず、所定ゲーム数ごとに確率状態が切り替わるようにしてもよい。
確率状態が通常確率状態から高確率状態に移行すると、副制御部20の制御により、表示器8において高確率状態である旨の報知が行われる。例えば、ステージの背景を昼間の背景から夕方の背景に変更させることで高確率状態である旨の報知を行う。
(通常ステージA)
通常ステージAは、通常ステージに突入後、最初に滞在する遊技状態である。
通常ステージAでは、内部抽選処理における当選役に基づいて、通常ステージB及びCZステージへの移行抽選が行われる。当該移行抽選では、現在の確率状態と現在の遊技区間に基づいて当選確率が異なるようになっている。
具体的には、通常区間に滞在中の場合には、図12(a)に示す「遊技状態移行抽選テーブル(通常区間)」を参照することで、内部抽選処理においてレア役に当選したことを契機に、所定の当選確率に基づいて抽選が行われる。
例えば、スイカ役<弱チェリー役<チャンス目役<強チェリー役の関係性に基づいて当選し易くなっている。
なお、レアリプレイ役に当選した場合には、当該移行抽選は行われないように制御される。
例えば、スイカ役<弱チェリー役、弱チェリーリプレイ役<チャンス目役、チャンス目リプレイ役<強チェリーリプレイ役<強チェリー役の関係性に基づいて当選し易くなっている。
例えば、弱チェリー役、弱チェリーリプレイ役<スイカ役<チャンス目役<チャンス目リプレイ役<強チェリー役<強チェリーリプレイ役の関係性に基づいて当選し易くなっている。
そして、当該移行抽選に当選した場合は、主制御部10は、通常ステージAから通常ステージB又はCZステージへ移行するように制御する(図6の矢印a、c)。
通常ステージAでは、上述した移行抽選に当選することでCZステージへ移行することの他に、CZステージへ移行可能な場合がある。
通常ステージAでは、押し順ベル役が当選した場合、所定の確率で押し順当て演出が実行される。
押し順当て演出は、遊技者が自力で押し順ベル役の押し順を正解させることが可能な演出状態であり、例えば、表示器8には、所定の演出画像(6択チャレンジ!)と押し順ナビが「?」で表示される。
一方、押し順当て演出において、押し順が不正解の場合には、主制御部10は、引き続き、通常ステージAに制御する。
なお、押し順当て演出において押し順が不正解の場合、通常ステージBに移行するように制御してもよい。これにより、押し順が不正解であっても、引き続き、CZステージへの移行の期待度が高い状態に滞在することができる。
具体的には、SBこぼし目の停止表示が連続するほど確率が向上するようになっている。例えば、SBこぼし目が3回連続して停止表示した場合には、確率は30%となり、SBこぼし目が4回連続して停止表示した場合には、確率は50%となる。
また、SBこぼし目以外の出目が停止表示した場合には、確率がリセット(0%)される。
通常ステージBは、通常ステージAから突入可能であり、所定ゲーム数(10ゲーム+α)の間、滞在可能な遊技状態である。
通常ステージBは、10ゲームを消化後、SBこぼし目の停止表示又はSB終了を契機に終了する。具体的には、10ゲームを消化後、SB役に当選しない場合には、通常ステージBは終了するが、10ゲームを消化後、SB役に当選した場合には、通常ステージBは終了せずに継続するようになっている。
すなわち、通常ステージBは、10ゲームを消化した後であっても、SBこぼし目の停止表示又はSB役に入賞することで、「+α」のゲーム数だけ延長させることができる。
また、10ゲームを消化した後に突入したSB中に、レア役に当選した場合には、通常ステージBに再度制御されるようになっている。すなわち、「10ゲーム+α」が再セットされる。なお、これに限らず、SB中にレア役に当選した場合には、再度、SBこぼし目の停止表示又はSB役に入賞するまで継続するようにしてもよい。
すなわち、通常ステージBでは、「10ゲーム+α」の間に、CZステージへの移行権利を獲得することを目指して遊技を行うことになる。
例えば、スイカ役<弱チェリー役<チャンス目役<強チェリー役の関係性に基づいて当選し易くなっており、通常ステージAにおいて行われる移行抽選よりも高い確率で当選するように設定されている。
当該移行抽選に当選した場合は、主制御部10は、通常ステージBからCZステージへ移行するように制御し(図6の矢印d)、当該移行抽選に非当選の場合は、主制御部10は、通常ステージAへ移行するように制御する(図6の矢印b)。
次に、図13を参照して、通常ステージにおいてレアリプレイ役に当選した場合の特徴的な制御について説明する。
例えば、ATステージの終了後、RT状態がRT4(特定遊技状態)のまま、通常区間、且つ、通常ステージに移行する場合がある。RT4滞在中は、上述したように、遊技者にとって非常に有利な特定役(例えば、強チェリーリプレイ役)が当選可能な状態である。
また、上述したように、通常区間、且つ、通常ステージ中は、特定役(強チェリーリプレイ役)が当選した場合でも、通常ステージB又はCZステージへの移行抽選が実行されないように制御される。
すなわち、RT4滞在中に、通常ステージにおいて特定役が当選した場合、有利区間に制御されている場合には、高い確率で特典(他の遊技状態への移行権利)が付与されるものの、通常区間に制御されている場合には、特典が付与されないようになっている。
そして、押し順回避ナビに従って、遊技者が停止操作を行った場合には、第1の特定停止態様(リプレイ・リプレイ・リプレイ)が停止表示することになる。
これにより、RT4に滞在中、且つ、通常区間では、強チェリーリプレイ役に当選したことで、遊技者にとって非常に有利に働く第2の特定停止態様(チェリー・リプレイ・リプレイ)が停止表示することを回避することができ、遊技者に対して特定役の当選による喪失感を防止することができる。
例えば、押し順回避ナビとして、「1」「2」「3」等の文字情報からなる押し順を表示器8に表示する際に、所定の画像(例えば、キャラクタ画像)も含めて表示してもよい。表示するキャラクタ画像は、各設定値に応じて選択されるものであり、表示されたキャラクタにより、ある程度設定値を予測可能である。
なお、これに限らず、押し順回避ナビとして、スピーカ9から出力される「左」、「中」、「右」の音声に、他の効果音や音声を含めて設定値を予測可能としてもよい。
また、設定値情報を報知する場合、それぞれ信頼度を異ならせてもよい。信頼度の高さとして、例えば、キャラクタの表情等によって信頼度が異なるようにしてもよく、出力される音声の種類によって信頼度が異なるようにしてもよい。
これにより、RT4に滞在中、且つ、通常区間において、特定役に当選した場合に、確率設定装置15により設定されている設定値を遊技者に対して示唆することができるため、特定役の当選による喪失感を防止することができる。
これにより、特定役に当選した場合であっても、第2の特定停止態様(チェリー・リプレイ・リプレイ)の停止表示を許容することになり、「通常区間中に第2の特定停止態様が停止表示=高設定確定」と関連付けることができる。
その結果、遊技者に対して特定の設定値を確定的に告知することができ、特定役の当選による喪失感を防止することができる。
なお、この場合、表示器8の画面主要において、特定役に当選したことを報知するためのカットイン演出が実行される。カットイン演出は、例えば、所定のキャラクタ画像が一瞬(例えば、1秒間)表示されることで実行される。
これにより、遊技者は特定役に当選したことを認識することで、遊技者にとって非常に有利に働く第2の特定停止態様(チェリー・リプレイ・リプレイ)を停止表示させることができる。
なお、通常ステージでは、RT4に滞在中、且つ、有利区間において、弱チェリーリプレイ役やチャンス目リプレイ役等の特別役に当選した場合も同様に、押し順回避ナビを報知しないようになっている(図13のD)。
これは、次の理由によるものである。
図12(b)、(c)に示すように、有利区間滞在中に特別役が当選した場合は、特定役が当選した場合と比較して、特典(他の遊技状態への移行権利)が付与される確率が低く設定されている。
そのため、特定役が当選した場合と比較して特別役が当選した場合には、遊技者の喪失感が小さいことから、押し順回避ナビの報知を行わずに、第3の特定停止態様の停止表示を許容するようになっている。
これにより、通常区間であっても、遊技者は特別役の当選を認識することができるため、例えば、現在のRT状態の判別や設定判別等に利用することができる。
なお、これに限らず、RT4に滞在中、且つ、通常区間において、弱チェリーリプレイ役やチャンス目リプレイ役等の特別役に当選した場合、押し順回避ナビを報知してもよい。
CZステージ(第1遊技状態)は、通常ステージから突入し、ATに制御される遊技状態である。
また、CZステージでは、RT2やRT3に滞在中の場合には、押し順ベルこぼし目の停止表示を回避することができるため、RT4に移行し易く、遊技者にとって有利に遊技が進行することになる。
各CZステージは、各ステージに設定された規定ゲーム数を消化するまで継続し、CZステージAの終了後、主制御部10は、CZステージB1又はCZステージB2へ移行するように制御する(図6の矢印e、f)。
具体的には、主制御部10は、図14に示す「CZステージB種別抽選テーブル」を参照することで、確率設定装置15に設定されている設定値に基づいて、CZステージB1又はCZステージB2を抽選により決定する。
例えば、図14に示すように、偶数設定(設定2、設定4、設定6)の場合よりも、奇数設定(設定1、設定3、設定5)の場合の方が、CZステージB2が選択され易いように設定されている。
なお、これに限らず、奇数設定の場合よりも、偶数設定の場合の方が、CZステージB2が選択され易いように設定してもよく、CZステージB1とCZステージB2において選択され易さを同じに設定してもよい。
CZステージAは、規定ゲーム数(例えば、10ゲーム)の間、継続して遊技が行われる。
CZステージAでは、CZステージBの滞在ゲーム数が決定される。
具体的には、主制御部10は、図15に示す「CZステージBゲーム数上乗せ抽選テーブル」を参照することで、CZステージBの初期ゲーム数(10ゲーム)にゲーム数を上乗せするか否かを抽選により決定する。
例えば、図15に示すように、レア役、共通ベル役以外<共通ベル役<スイカ役、弱チェリー役<チャンス目役<強チェリー役の関係性に基づいて、当該上乗せ抽選に当選し易くなっている。
また、当該上乗せ抽選の契機となるレア役には、レアリプレイ役も含まれる。なお、これに限らず、レアリプレイ役は、抽選対象外としてもよい。
当該上乗せ抽選に当選した場合には、初期ゲーム数に「1ゲーム」上乗せされる。すなわち、CZステージAの全てのゲーム(10ゲーム)で上乗せ抽選に当選した場合には、CZステージBの滞在ゲーム数は、20ゲーム(初期ゲーム数(10ゲーム)+上乗せゲーム数(10ゲーム))となる。なお、上乗せされるゲーム数は、1ゲームに限らず、2ゲーム以上としてもよい。
CZステージBは、CZステージAの終了後に突入し、CZステージB種別抽選により決定したCZステージB1又はCZステージB2において遊技が行われる。また、CZステージAで決定した滞在ゲーム数の間、継続して遊技が行われる。
CZステージB1は、遊技開始時においてATステージ(第2遊技状態)への移行権利が付与されていない遊技状態であり、CZステージB2は、遊技開始時においてATステージへの移行権利が付与されている遊技状態である。
そのため、CZステージB1滞在中は、滞在ゲーム数を消化するまでの間に、少なくともATステージへの移行権利(特典)が付与されることを期待して遊技を行うことになる。
CZステージB1滞在中は、図16(a)に示す「CZステージB1特典付与抽選テーブル」を参照することで特典を付与するか否かの抽選が行われる。
例えば、共通ベル役、スイカ役、弱チェリー役<チャンス目役<強チェリー役<白7リプレイ役の関係性に基づいて当選し易くなっている。なお、白7リプレイ役に当選した場合は、当選が確定する。
CZステージB2滞在中は、図16(b)に示す「CZステージB2特典付与抽選テーブル」を参照することで特典を付与するか否かの抽選が行われる。
例えば、共通ベル役、スイカ役、弱チェリー役<チャンス目役<強チェリー役、白7リプレイ役の関係性に基づいて当選し易くなっている。なお、白7リプレイ役又は強チェリー役に当選した場合は、当選が確定する。
図16(a)、(b)に示すように、CZステージB1よりもCZステージB2の方が、当選確率が高くなるように設定されている。そして、当該抽選に当選した場合には、複数の特典の中から少なくとも1つの特典が付与される。
次に、CZステージBにおいて特典が付与される場合の特徴的な制御について説明する。
主制御部10は、上述した特典付与抽選に当選した場合、特典付与手段として動作することにより、付与する特典の順序を規定した特典付与順序に基づいて、複数の特典の中から少なくとも1つの特典を付与可能である。
特典付与順序に関する情報は、主制御部10の記憶部に記憶されており、例えば、「ATステージへの移行権利(第1の特典)」→「特化ステージAへの移行権利(第2の特典)」→「特化ステージBへの移行権利(第2の特典)」→「EXゲーム数の上乗せゲーム数(第3の特典)」→「EXゲーム数の上乗せゲーム数(第3の特典)」・・・の順序で付与することが規定されている(図17参照)。
このように、CZステージB滞在中の特典付与抽選に当選した回数に応じて付与される特典の内容が変化するため、遊技の興趣性や遊技者の期待感を向上させることができる。
例えば、CZステージB1滞在中は、特典付与順序のうち第1の順序に基づいて特典を付与する。
第1の順序は、特典付与順序の所定番目に規定された特典から順に付与可能な順序であり、例えば、特典付与順序の1番目(所定番目)から順に付与する。
すなわち、CZステージB1では、図17に示すように、初めに「ATステージへの移行権利」から付与され、その後、特典付与抽選に当選するごとに付与される特典が順に変化する。
また、特典付与抽選の当選回数が2回の場合には、主制御部10は、特典として「特化ステージAへの移行権利」を付与し、CZステージB1終了後、特化ステージAへ移行するように制御する(図6の矢印g2)。
また、特典付与抽選の当選回数が3回の場合には、主制御部10は、特典として「特化ステージBへの移行権利」を付与し、CZステージB1終了後、特化ステージBへ移行するように制御する(図6の矢印g2)。
また、特典付与抽選の当選回数が4回以上の場合には、主制御部10は、特典として「EXゲーム数の上乗せゲーム数(例えば、10ゲーム)」を付与し、CZステージB1終了後、ATステージへ移行するように制御する(図6の矢印g1)。すなわち、「EXゲーム数の上乗せゲーム数」は所定回数連続で付与可能である。
また、CZステージB1滞在中に、特典付与抽選が0回の場合には、主制御部10は、CZステージB1終了後、通常ステージAへ移行するように制御する(図6の矢印h)。
第2の順序は、所定番目より後の特定番目に規定された特典から順に付与可能な順序であり、例えば、特典付与順序の3番目(特定番目)から順に付与する。
すなわち、CZステージB2では、図17に示すように、初めに「特化ステージBへの移行権利」が付与され、その後、特典付与抽選に当選するごとに付与される特典が順に変化する。
また、特典付与抽選の当選回数が2回以上の場合には、主制御部10は、特典として「EXゲーム数の上乗せゲーム数(例えば、10ゲーム)」を付与し、CZステージB1終了後、ATステージへ移行するように制御する(図6の矢印g1)。
すなわち、CZステージB2滞在中は、特典付与順序のうち、1番目(ATステージへの移行権利)と2番目(特化ステージAへの移行権利)の特典付与が省略される。
また、「EXゲーム数の上乗せゲーム数」についても、実質的に「ATステージへの移行権利」も特典として付与されることになる。なお、これに限らず、「EXゲーム数の上乗せゲーム数」のみを付与するようにしてもよい。
具体的には、白7リプレイ役の当選を契機として、特典付与抽選に当選した場合には、白7揃いナビを報知する演出が実行される。例えば、スタートレバー3の操作に基づいて、表示器8に、「白7」図柄の停止操作を促す画像の表示(「白7を狙え!」)と、逆押し操作を促す操作画像が表示される。そして、目押し操作の成功により、白7揃いが停止表示した場合には、付与する特典を表す画像が表示器8に表示される。
また、白7リプレイ役以外の当選を契機に、特典付与抽選に当選した場合には、ボタン演出が実行される。例えば、スタートレバー3の操作に基づいて、表示器8に、演出ボタン2cの操作を促す操作ボタンを模した画像や、操作を指示する文字情報(例えば、「PUSH」)等からなる操作画像が表示される。そして、演出ボタン2cの操作により、付与する特典を表す画像が表示器8に表示される。
これにより、CZステージB1とCZステージB2において、特典付与抽選の当選回数が同じであっても、付与する特典の種類を異ならせることができる。そのため、遊技が単調になることを防止することができ、遊技の興趣性を向上させることが可能である。
また、特典付与抽選の当選回数によって付与される特典の種類が変化するため、遊技の興趣性や遊技者の期待感を向上させることができる。特に、ATステージへの移行が確定していないCZステージB1では、獲得可能な特典として、CZステージ=「ATステージへの移行権利」といった決まりきった特典に限らず、「特化ステージへの移行権利」や「EXゲーム数の上乗せ」というような意外性のある特典を付与することができ、遊技の興趣性を向上させることができる。
また、CZステージB1とCZステージB2において、付与する特典を決定するためのテーブルを共通のテーブルを用いることができる。そのため、ステージごとに別々にテーブルを用意する必要がなく、テーブルデータの記憶領域を抑えることができる。
上記の説明では、特典付与抽選の当選回数に応じて特典を1つ付与する場合で説明したが、これに限らず、特典付与抽選の当選回数に応じて特典を全て付与してもよい。例えば、CZステージB1において、特典付与抽選に5回当選した場合には、「ATステージへの移行権利の獲得」、「特化ステージAへの移行権利」、「特化ステージBへの移行権利」、「EXゲーム数の上乗せゲーム数(10ゲーム)」、「EXゲーム数の上乗せゲーム数(10ゲーム)」の全てを付与してもよい。なお、この場合、「特化ステージAへの移行権利」と「特化ステージBへの移行権利」の特典は、何れか一方のみを付与するようにしてもよい。
また、上記の説明では、特典付与抽選に当選したことを報知する演出を、全ての契機において実行する場合で説明したが、これに限らず、白7リプレイ役の当選を契機として特典付与抽選に当選した場合のみ演出を実行し、白7リプレイ役以外の当選を契機として特典付与抽選に当選した場合は演出を実行しないようにしてもよい。すなわち、当選結果を遊技者に隠してもよい。
また、CZステージBにおいて付与可能な特典は、上述したものに限らず、例えば、「AT継続率の上乗せ」、「バトルステージで消費するアイテム」、「ボーナス役に当選するまでATが継続する権利」等としてもよい。
また、「EXゲーム数の上乗せ」は、特典付与抽選の当選回数に応じて合計のゲーム数を付与してもよい。例えば、CZステージB2において、特典付与抽選に4回当選した場合には、30ゲーム(10ゲーム+10ゲーム+10ゲーム)を付与してもよい。
また、「EXゲーム数の上乗せ」は、特典付与抽選の当選回数の増加に応じて変化させてもよい。例えば、20ゲーム、30ゲーム、40ゲームのように異ならせてもよい。
また、特典付与抽選の当選回数が特定回数(例えば、7回)以上に到達した場合は、後述するエンディングBが確定するようにしてもよい。この場合、エンディングBが確定しても、その旨を報知せずに、通常通りATステージが進行するように制御することで、作業感が出ないようにすることが好ましい。
ATステージは、CZステージから突入し、メダルの獲得が極めて容易な遊技状態である。
ATステージ(特別遊技状態)は、ATステージA、ATステージB(第1特別遊技状態)及びバトルステージ(第2特別遊技状態)から構成されており、3つのステージで一連の遊技を実現し、これらの遊技を1セットとして遊技が進行する。
通常、ATステージA→ATステージB→バトルステージの順に遊技が進行し、バトルステージにおいて実行されるAT継続抽選に当選した場合には、バトルステージ終了後に、ATステージAに移行することで、再度、1セットの遊技が可能となる。
また、詳細は後述するが、バトルステージにおけるAT継続抽選では、AT継続率が高い方が当選し易いようになっており、また、アイテムを保有している方が当選し易いようになっている。
そのため、バトルステージ突入までに、AT継続率を上乗せ抽選等によって上昇させること、多くのアイテムを獲得すること、が遊技者にとって有利に遊技が進行することになる。
また、ボーナスと特化ステージAは、AT継続率を大量上乗せが可能な遊技状態であり、ATステージ中にこれらの遊技状態に突入することで、さらに有利となる。
ATステージAは、ATステージに突入後、始めに滞在するステージであり、規定ゲーム数(12ゲーム)を消化するまでの間滞在し、規定ゲーム数を消化後、ATステージBへ移行するように制御される(図6の矢印i)。
実行される演出は、ATステージAの突入回数に対応付けられており、6種類(エピソード1~エピソード6)で構成されている。また、各エピソードは、演出内容(表示器8の表示内容、ストーリ、BGM等)が異なるように設定されている。
ATステージAの初回突入時は、エピソード1の演出が実行され、次回以降、ATステージAに移行するごとに、「エピソード2→エピソード3→・・・→エピソード6」の順に演出が実行される。
なお、初回のATステージA突入時に、遊技者がエピソードを自由に選択可能にしてもよい。これにより、初回のエピソードの演出を選択できるので、ATステージAが継続しなくても、全てのエピソードの演出を確実に見ることができる。
具体的には、主制御部10は、今回ゲームの当選役に基づいて、AT継続率に上乗せする上乗せ率を抽選により決定する。
例えば、通常リプレイ役又は押し順ベル役の当選を契機として、所定の当選確率に基づいてAT継続率の上乗せ抽選を行う。当該抽選に当選した場合には、1%~5%のうち何れかの上乗せ率が選択される。
なお、詳細は後述するが、AT継続率は、バトルステージにおいて実行されるAT継続抽選の当選確率である。例えば、AT継続率が20%である場合は、押し順ベル役当選時の20%の確率で継続抽選に当選する。
また、AT継続率の初期値は、ATステージA突入時に「0%」がセットされていることを想定しているが、これに限らず、所定の確率を初期値としてセットしてもよい。また、確率設定装置15に設定されている設定値や状態Aレベルのレベル値に応じて、初期値をセットしてもよい。
具体的には、主制御部10は、今回ゲームの当選役に基づいて、EXゲーム数に上乗せする上乗せゲーム数を抽選により決定する。
例えば、レア役の当選を契機として、所定の当選確率に基づいてEXゲーム数の上乗せ抽選を行う。例えば、スイカ役<弱チェリー役<チャンス目役<強チェリー役の関係性に基づいて当選し易くなっている。
当該抽選に当選した場合には、1、2、5、10、20ゲームのうち何れかの上乗せゲーム数が選択される。
なお、詳細は後述するが、EXゲーム数は、ATステージBに滞在可能なゲーム数であるため、EXゲーム数が多いほどATステージBの滞在期間を延長することができる。
また、EXゲーム数の初期値は、ATステージA突入時に「0ゲーム」がセットされていることを想定しているが、これに限らず、所定のゲーム数を初期値としてセットしてもよい。また、確率設定装置15に設定されている設定値や状態Eレベルのレベル値に応じて、初期値をセットしてもよい。
ATステージBは、ATステージAから突入し、規定ゲーム数(初期ゲーム数(30ゲーム)+EXゲーム数)を消化するまでの間滞在し、規定ゲーム数を消化後、バトルステージへ移行するように制御される(図6の矢印j)。
また、ATステージBは、所謂STタイプのゲーム性を有しており、白7リプレイ役の当選を契機として白7揃いが停止表示した場合には、初期ゲーム数(30ゲーム)が再セットされるようになっている。
すなわち、ATステージBでは、白7揃いの停止表示によって初期ゲーム数を再セットすることでATステージBの滞在期間を延長しつつ、その間に、AT継続率を上昇させることを目指して遊技が行われる。
そのため、初期ゲーム数を消化した場合でも、EXゲーム数を消化するまでに白7揃いが停止表示すれば、ATステージBが継続することになる。この場合、残りのEXゲーム数は、次回のATステージBに引き継がれる。
また、本実施形態に係るスロットマシン1は、ATステージBの規定ゲーム数のうち、初期ゲーム数に対する上乗せは行わずに、EXゲーム数に対する上乗せを行うようになっている。
これにより、初期ゲーム数に対して大量にゲーム数が上乗せされることがないため、1回のATステージBに長期間滞在することがなく、遊技が単調になることを防止することができる。また、短い滞在期間の中で緊張感のある遊技性を実現することができる。
なお、初期ゲーム数の消化中に白7揃いが停止表示した場合よりも、EXゲーム数の消化中に白7揃いが停止表示した場合の方が、大きい上乗せがされるようにしてもよい(例えば、初期ゲーム数の再セット+EXゲームの上乗せ)。これにより、EXゲーム数を消化中の遊技者の期待感を引き付けることができる。
ATステージBでは、1セットの遊技において初回突入時の場合のみ、状態別確率状態抽選が実行される。
具体的には、主制御部10は、図18に示す「状態別確率状態抽選テーブル」を参照することで、各状態A~Eの確率状態(低確率又は高確率)を抽選により決定する。
例えば、図18に示すように、各状態A~Eについて状態レベルが高いほど、「高確率」が選択され易いように設定されている。そして、高確率が選択された方が、ATステージB中に実行される各種抽選において有利な抽選結果が導出され易くなり、ATステージの遊技を有利に進めることができる。
このように、1セットごとに、各状態の確率状態が、状態A=低確率、状態B=高確率、・・・状態E=低確率というように決定されるため、1セットごとに多種多彩な遊技性を持たすことができ、遊技の興趣を向上させることができる。
例えば、状態A=低確率、状態F=高確率が決定されたセットでは、AT継続率が上乗せされ難いものの、白7揃いがされ易いような遊技性を生ずることができる。
また、状態A=高確率、状態B=低確率が決定されたセットでは、AT継続率が上乗せされ易いものの、アイテムが獲得し難いような遊技性を生ずることができる。
具体的には、主制御部10は、通常リプレイ役、押し順ベル役又は1枚役が当選した場合、図19に示す「AT継続率上乗せ抽選テーブル」を参照することで、状態Aの確率状態に基づいてAT継続率に上乗せする上乗せ率を抽選により決定する。
例えば、図19に示すように、状態Aの確率状態が、低確率の場合よりも高確率の場合の方が上乗せ抽選に当選し易いように設定されている。また、当該抽選に当選した場合には、1%~5%のうち何れかの上乗せ率が選択される。
アイテムは、後述するバトルステージにおいて実行されるAT継続抽選において影響を与えるパラメータであり、アイテムの有無によってAT継続抽選の当選期待度が異なるようになっている。
アイテムは、当選役に対応して規定されており、例えば、ベル役に対応するベルアイテム(第1のアイテム)、チェリー役に対応するチェリーアイテム(第1のアイテム)、スイカ役に対応するスイカアイテム(第2のアイテム)、チャンス目役に対応するチャンス目アイテム(第1のアイテム)の4種類が設けられている。なお、アイテムは、これに限らず、適宜設定が可能であり、4種類以外としてもよい。
また、チャンス目役又は強チェリー役(強チェリーリプレイ役も含む)が当選した場合には、図20(b)に示す「アイテム抽選テーブル(強レア役)」を参照することで、状態Bの確率状態に基づいてアイテムを付与するか否かを抽選により決定する。
また、強レア役に当選した場合の方が、弱レア役に当選した場合よりも当選し易いように設定されている。
このように、レア役の当選時に、アイテムの獲得の期待も加わるため、ATステージB中の興趣を高めることができる。
当該抽選に当選したことで付与されるアイテムは、バトルステージが終了するまで保有され、遊技者に視認可能に表示される(図29参照)。なお、これに限らず、ATステージが終了するまで又は有利区間が終了するまで保有してもよい。
また、本実施形態では、均等の当選確率で各アイテムが当選することを想定しているが、これに限らず、アイテムごとに当選確率を異ならせてもよく、当選役ごとに当選確率を異ならせてもよい。
特化ステージB移行率は、ATステージB中に白7揃いが停止表示した場合に、特化ステージBへ移行可能な確率である。
また、特化ステージB移行率は、ATステージ突入後、特化ステージBへ移行するまで又は有利区間が終了するまでリセットされずに持ち越されるようになっている。
特化ステージB移行率の初期値は、ATステージ突入時に「0%」がセットされていることを想定しているが、これに限らず、所定の確率を初期値としてセットしてもよい。また、確率設定装置15に設定されている設定値や状態Cレベルのレベル値に応じて、初期値をセットしてもよい。
例えば、SB役又はハズレ役が3回又は4回連続で当選した場合には、図21(a)に示す「特化ステージB移行率上乗せ抽選(3、4連)」を参照することで、状態cの確率状態に基づいて上乗せ率を抽選により決定する。この場合、状態Cの確率状態が、低確率の場合よりも高確率の場合の方が当選し易いように設定されている。
また、SB役又はハズレ役が5回以上連続で当選した場合には、図21(b)に示す「特化ステージB移行率上乗せ抽選(5連以上)」を参照することで、状態cの確率状態に基づいて上乗せ率を抽選により決定する。
5回以上連続で当選した場合には、当選が確定するように設定されており、1%~5%のうち何れかの上乗せ率が選択される。この場合、状態Cの確率状態が、低確率の場合よりも高確率の場合の方が、大きい上乗せ率が選択され易いように設定されている。
CBゲーム数は、後述する白7揃いナビの導出抽選における当選確率を高める遊技期間を規定するゲーム数であり、当該上乗せ抽選の当選後から消費が開始される。
すなわち、CBゲーム数が多いほど、白7リプレイ役に当選した場合の白7揃いナビを導出可能な期間が長くなるため、特化ステージへ移行する確率を高めることができる。
具体的には、主制御部10は、弱チェリー役(弱チェリーリプレイ役も含む)又はスイカ役が当選した場合、CBゲーム数に上乗せする上乗せゲーム数を抽選により決定する。
例えば、図22に示す「CBゲーム数上乗せ抽選テーブル」を参照することで、状態Dの確率状態に基づいて上乗せゲーム数を抽選により決定する。この場合、状態Dの確率状態が、低確率の場合よりも高確率の場合の方が当選し易いように設定されている。
また、当該抽選に当選した場合には、10、20、30ゲームのうち何れかの上乗せゲーム数が選択される。
また、CBゲーム数の初期値は、ATステージB突入時に「0ゲーム」がセットされていることを想定しているが、これに限らず、所定のゲーム数を初期値としてセットしてもよい。また、確率設定装置15に設定されている設定値や状態Dレベルのレベル値に応じて、初期値をセットしてもよい。
具体的には、主制御部10は、共通ベル役又はレア役(レアリプレイ役も含む)が当選した場合、EXゲーム数に上乗せする上乗せゲーム数を抽選により決定する。
例えば、図23に示す「EXゲーム数上乗せ抽選テーブル」を参照することで、状態Eの確率状態に基づいて上乗せゲーム数を抽選により決定する。この場合、状態Eの確率状態が、低確率の場合よりも高確率の場合の方が当選し易いように設定されている。
また、当該抽選に当選した場合には、5、10、20ゲームのうち何れかの上乗せゲーム数が選択される。
具体的には、主制御部10は、1枚役が当選した場合には、状態Fの確率状態を低確率から高確率に移行(昇格)するための抽選を実行し、通常リプレイ役が当選した場合には、状態Fの確率状態を高確率から低確率に移行(降格)するための抽選を実行する。
例えば、1枚役が当選した場合には、図24(a)に示す「状態F確率状態移行抽選(低確率)」を参照することで、状態Fレベルに基づいて高確率に移行(昇格)するか否かを抽選により決定する。この場合、状態Fレベルが高い方が昇格し易いように設定されている。
また、通常リプレイ役が当選した場合には、図24(b)に示す「状態F確率状態移行抽選(高確率)」を参照することで、状態Fレベルに基づいて低確率に移行(降格)するか否かを抽選により決定する。この場合、状態Fレベルが低い方が降格し易いように設定されている。
まず、ATステージにおいて白7揃いが停止表示した場合の制御について説明する。
ATステージにおいて、白7揃いが停止表示した場合には、特化ステージへの移行が確定する。詳細は後述するが、特化ステージの終了後は、初期ゲーム数(30ゲーム)を再セットしてATステージBに移行(復帰)する。
すなわち、白7揃いの特典として、特化ステージへの移行とATステージBの再遊技が付与されることになる。
そのため、遊技者は、ATステージにおいて白7揃いが停止することを期待して遊技を行うことになる。
但し、白7揃いを停止表示させるには、白7リプレイ役の当選ゲームにおいて、逆押しによる押し順操作により「白7」図柄の目押しが必要であるため、白7揃いが可能なタイミングを示す白7揃いナビの導出が必要となる。
また、白7リプレイ役の当選時に、常に、白7揃いナビを導出してしまうと、遊技者に対して過剰な利益を与えてしまう虞がある。
具体的には、主制御部10は、白7リプレイ役が当選した場合、図25に示す「白7揃いナビ導出抽選テーブル」を参照することで、CBゲーム数に基づいて白7揃いナビの導出を決定する。
例えば、CBゲーム数が1以上の場合には、32/256の確率で当選(白7揃いナビの導出)し、CBゲーム数がゼロの場合には、状態Fが低確率の場合には、1/256の確率で当選し、状態Fが高確率の場合には、8/256の確率で当選するように設定されている。
このように、CBゲーム数を保有している方が、CBゲーム数を保有していない場合よりも当選し易いように設定されている。
一方、当該抽選に当選(白7揃いナビの導出)し、白7揃いが停止表示した場合には、主制御部10は、特化ステージBの移行抽選を実行する。
具体的には、主制御部10は、特化ステージB移行率に基づいて特化ステージBへの移行抽選を行い、当該抽選に当選した場合には、特化ステージBへ移行するように制御し、非当選の場合には、特化ステージAへ移行するように制御する(図6の矢印m)。
また、ATステージBにおいて、フェイク白7リプレイ役が当選した場合には、白7揃いナビを導出する。これにより、白7リプレイ役当選時と同様の白7揃いナビが報知されるため、遊技者の期待感を引き付けることができる。
バトルステージは、ATステージBから突入し、7ゲームの期間、継続可能な遊技状態である。
バトルステージでは、ATステージのセット継続をかけたAT継続抽選が行われる。
AT継続抽選に当選した場合には、主制御部10は、バトルステージ終了後、ATステージAへ移行するように制御する(図6の矢印k)。
なお、ATステージAの突入回数が特定回数(例えば、6回)に到達している場合には、バトルステージ終了後、エンディングAを経由してからATステージAに移行するように制御する(図6の矢印l)。エンディングAでは、6種類のエピソードを完走したことを祝福するような演出が表示器8において実行される。
一方、AT継続抽選に非当選である場合には、主制御部10は、バトルステージ終了後、通常ステージAへ移行するように制御する(図6の矢印o)。
(当選役に基づくAT継続抽選)
バトルステージ滞在中は、毎ゲーム、当選役に基づいてセット継続の可否について抽選が行われる。
また、当該継続抽選では、アイテムを保有しているか否かに応じて当選期待度が異なるようになっている。
具体的には、主制御部10は、判定手段として動作することにより、通常リプレイ役やハズレ役に当選した場合、又は、共通ベル役、弱チェリー役、強チェリー役、スイカ役又はチャンス目役に当選し(レアリプレイ役も含む)、且つ、当選した役に対応するアイテムを保有していない場合には、図26(a)に示す「継続抽選テーブル(アイテム無し)」を参照することで継続抽選を行う。
例えば、通常リプレイ役、ハズレ役<共通ベル役<スイカ役、弱チェリー役<チャンス目役<強チェリー役の関係性に基づいて当選し易くなっている。
例えば、スイカ役<共通ベル役<弱チェリー役<チャンス目役、強チェリー役の関係性に基づいて当選し易くなっている。なお、チャンス目役又は強チェリー役に当選した場合は、当選が確定する。
すなわち、共通ベル役に対応するベルアイテム、弱チェリー役及び強チェリー役に対応するチェリーアイテム、スイカ役に対応するスイカアイテム、チャンス目役に対応するチャンス目アイテムを保有しているか否かに応じて、ATステージの継続期待度が異なる。
このように、7ゲーム間で当選する役の種類と、その当選した役に対応するアイテムの有無によって遊技性を多様化することができ、遊技の興趣性や遊技者の期待感を向上させることができる。
付与する特典としては、EXゲーム数の上乗せゲーム数(第1の特典)と特化ステージの移行権利(第2の特典)とを含む複数の特典があり、例えば、図26(b)に示すように、EXゲーム数の上乗せゲーム数(5ゲーム)、EXゲーム数の上乗せゲーム数(10ゲーム)、特化ステージAの移行権利、特化ステージBの移行権利、特化ステージAの移行権利+EXゲーム数の上乗せゲーム数(5ゲーム)、特化ステージBの移行権利+EXゲーム数の上乗せゲーム数(10ゲーム)等がある。
また、ベルアイテム、チェリーアイテム又はチャンス目アイテム(第1のアイテム)を保有している場合は、特化ステージの移行権利よりもEXゲーム数の上乗せゲーム数の方が、高い確率で付与可能に設定されている。
一方、スイカアイテム(第2のアイテム)を保有している場合は、EXゲーム数の上乗せゲーム数よりも特化ステージの移行権利の方が、高い確率で付与可能に設定されている。
このように、継続抽選の契機となる役の当選に応じて、ATステージの継続権利とは別に、さらに異なる種類の特典(EXゲーム数の上乗せゲーム数、特化ステージの移行権利)が付与される場合がある。
これにより、バトルステージ中の当選役に注目を集めることができ、保有しているアイテムに対応する役に当選した場合には、遊技者の期待感をより向上させることが可能となる。
次に、図29を参照して、アイテムを用いた継続抽選演出と特典付与について説明する。
図29は、ATステージB突入後の演出の流れと特典付与に関する一例を示している。
図29(a)に示す例は、ATステージBの開始時の状態を示している。ATステージB中は、例えば、表示器8の画面左上に残りゲーム数81と残りEXゲーム数82が表示される。
また、画面右上には、アイテム表示領域90が表示される。
アイテム表示領域90には、画面左側からベルアイテム表示領域91、スイカアイテム表示領域92、チェリーアイテム表示領域93、チャンス目アイテム表示領域94が順に表示される。
例えば、図29(b)に示す例では、ベルアイテムを獲得した状態を示しており、ベルアイテム表示領域91にアイテムを獲得した旨を示す画像(例えば、強調画像)が表示される。
同様に、スイカアイテム、チェリーアイテム、チャンス目アイテムを獲得した場合にも、それぞれ、スイカアイテム表示領域92、チェリーアイテム表示領域93、チャンス目アイテムにアイテムを獲得した旨を示す画像が表示される。
このように、遊技者は、ATステージのセット継続抽選に影響するアイテムの獲得状況を把握することができる。
なお、各アイテムは、1つのみ保有することを想定しているが、これに限らず、複数保有可能にしてもよい。この場合、保有している各アイテムの数を認識可能に表示してもよい。
バトルステージ中は、例えば、表示器8の画面左上に残りゲーム数85が表示され、画面右上にアイテム表示領域90が引き続き表示される(図29(c))。
図29(c)に示す例では、バトルステージ開始前までに、ベルアイテム、スイカアイテム及びチェリーアイテムを獲得している状態を示している。
また、バトルステージでは、例えば、主人公キャラクタ83と敵キャラクタ84とがバトルを繰り返すバトル演出が表示器8において実行される。バトルの勝敗は、バトルステージ中に実行される継続抽選の結果に基づいており、継続抽選に当選した場合には、主人公キャラクタ83が勝利する演出が実行され、継続抽選に非当選の場合には、バトルステージ終了時に主人公キャラクタが敗北する演出が実行される。
この場合、保有するスイカアイテムを1つ消費することで継続抽選が実行される。また、このとき、主人公キャラクタ83が優勢な演出がされることが好ましい。
継続抽選に当選した場合には、図29(e)に示すように、主人公キャラクタが勝利する勝利画像86(例えば「WIN!」の文字情報等)が表示器8に表示される。
その後、バトルステージからATステージAに移行し、ATステージAの演出が表示器8において開始される(図29(f)参照)。
なお、図29(e)に示す例では、チェリーアイテムが残存した状態を示している。アイテムは、バトルステージ終了時にリセット(初期化)されることを想定しているが、これに限らず、次のセットに持ち越してもよく、あるいは、EXゲーム数、CBゲーム数、AT継続率等に変換してもよい。
図29(g)に示す例では、スイカアイテムを使用した継続抽選において当選したものの、特典が付与されなかった場合と、スイカアイテムを使用した継続抽選において当選し、さらに、特典(図29(g)では特化ステージAへの移行権利)が付与された場合を示している。
特典が付与されなかった場合には、ATステージAの終了後、ATステージBに移行する。一方、特典が付与された場合には、ATステージAの終了後、特化ステージAに移行する。
また、アイテムを使用した継続抽選に当選し、さらに、特典が付与された場合であっても、所定の確率(例えば10%)に基づいてATステージAの終了後にATステージBに移行し、その後、所定ゲーム数経過後、特典が付与された旨を報知(特化ステージAへ移行)してもよい。これにより、特典付与の期待感を持たせることができる。
例えば、アイテムを使用していない継続抽選で当選した場合には、「WIN!」の文字情報のみからなる勝利画像86の表示態様(通常表示態様)で表示し、一方、アイテムを使用した継続抽選で当選した場合には、例えば、図29(e)に示すような、味方キャラクタ画像を含む勝利画像86の表示態様(特殊表示態様)で表示してもよい。これにより、特典の獲得を期待させることができる。
また、アイテムを使用した継続抽選において当選し、さらに、特典が付与された場合には、他のキャラクタの表示、複数のキャラクタの表示、文字画像等を表示することで、特典の付与を示唆してもよい。
また、スピーカ9を用いた音声(セリフ)や、ランプ11を用いた発光よる示唆又は報知としてもよく、これらを組み合わせてもよい。
さらに、アイテムを使用した継続抽選に当選した場合には、役(アイテム)に応じて異なる勝利画像86を表示してもよい。
バトルステージ滞在中は、押し順ベル役の当選を契機に、セット継続の可否について抽選が行われる。
具体的には、主制御部10は、押し順ベル役に当選した場合、現在のAT継続率に基づいて継続抽選を行う。AT継続率が80%以上の場合には、当選(1セット継続)が確定し、79%以下の場合には、そのAT継続率に基づいて抽選が行われる。
AT継続率が80%以上の場合には、7ゲーム間で当該抽選に当選しなかった場合、7ゲーム消化後に継続確定演出が実行されて、バトルステージからATステージAに移行する(図29(f)参照)。
また、バトルステージ中に、「7ゲーム連続で押し順ベル役に当選した場合」や「7ゲーム連続で押し順ベル役に非当選の場合」も当選(1セット継続)が確定するようになっている。
また、AT継続率が所定値(例えば、100%)を超えた場合には、所定値を超えた分のAT継続率は次セットに持ち越されるようになっている。なお、所定値は、100%に限らず、適宜変更可能であり、128%や256%としてもよい。
特化ステージ(特殊遊技状態)は、特化ステージAと特化ステージBを有しており、AT継続率の上乗せとEXゲーム数の上乗せが高確率で行われるため、上乗せに特化した「特化ゾーン」として位置付けられている。
特化ステージA又は特化ステージBへの突入は、例えば、CZステージBにおいて特典付与抽選に当選した場合(図6の矢印g2)、ATステージBにおいて白7揃いが停止表示した場合(図6の矢印m)に突入可能である。
具体的には、10ゲーム消化後、SB役に当選しない場合には、特化ステージは終了する。一方、10ゲーム消化後、SB役に当選した場合には、特化ステージは終了せずに継続するようになっている。
すなわち、10ゲーム消化後であっても、SBこぼし目の停止表示又はSB役に入賞することで、「+α」のゲーム数だけ延長させることができる。
また、10ゲーム消化後に突入したSB中に、レア役に当選した場合には、「10ゲーム+α」が再セットされて、特化ステージが継続する。
特化ステージの終了後は、主制御部10は、ATステージBへ移行するように制御する(図6の矢印n)。この場合、上述したように、移行後のATステージBでは、初期ゲーム数(30ゲーム)が再セットされる。
特化ステージAは、AT継続率の上乗せが高確率でされ易い遊技状態である。
特化ステージAでは、AT継続率の上乗せ抽選が実行される。
具体的には、主制御部10は、図27に示す「AT継続率上乗せ抽選テーブル」を参照することで、今回ゲームの当選役に基づいて、AT継続率に上乗せする上乗せ率を抽選により決定する。
例えば、図27に示すように、押し順ベル役又はレア役に当選した場合は、当選が確定し、その他の当選役(押し順ベル役とレア役以外)に当選した場合は、128/256の確率で当選する。
当該抽選に当選した場合には、1、2、5、10、20、30、50%のうち何れかの上乗せ率が選択され、レア役に当選した場合には、大きい上乗せ率が選択されるように設定されている。
特化ステージBは、EXゲーム数の上乗せが高確率でされ易い遊技状態である。
特化ステージBでは、EXゲーム数の上乗せ抽選が実行される。
具体的には、主制御部10は、図28に示す「EXゲーム数上乗せ抽選テーブル」を参照することで、今回ゲームの当選役に基づいて、EXゲーム数に上乗せする上乗せゲーム数を抽選により決定する。
例えば、図28に示すように、何れの当選役が当選した場合でも、上乗せがされるように設定されており、特に、レア役に当選した場合には、大きい上乗せゲーム数が選択されるように設定されている。
当該抽選に当選した場合には、1、2、5、10、20、30ゲームのうち何れかの上乗せゲーム数が選択される。
ボーナスは、遊技媒体の増加が見込める遊技者に有利な遊技状態であり、各ステージにおいてボーナス役に対応する図柄の組合せの停止により突入し(図6の矢印q)、所定の払出枚数を超えた時点で終了する。
ボーナスには、ビッグボーナス(青BB、赤BB)とレギュラーボーナス(赤RB、白RB)がある。
ボーナスは、ベル役に高確率で当選し、押し順ベル役に当選した場合は、共通ベル役と同様に、必ず入賞するように制御される。
ビッグボーナスは、所定枚数(例えば、252枚)を超えるメダルの払い出しがされた時点で終了し、レギュラーボーナスは、所定枚数(例えば、96枚)を超えるメダルの払い出しがされた時点で終了する。
例えば、通常ステージから突入した場合には、ビッグボーナス及びレギュラーボーナス中にATステージへの移行抽選が行われる。この場合、ビッグボーナス中は、青BBの方が赤BBよりも当選期待度が高くなるように設定されている。
また、ATステージから突入した場合には、ビッグボーナス及びレギュラーボーナス中にEXゲーム数の上乗せ抽選が行われる。
また、特化ステージAから突入した場合には、AT継続率の上乗せ抽選が行われ、特化ステージBから突入した場合には、EXゲーム数の上乗せ抽選が行われる。
なお、ボーナス中に行われる各種抽選は、上記に限らず、例えば、アイテムの獲得抽選等を行ってもよい。
ボーナス終了後は、遊技状態の移行抽選に非当選の場合には、突入前のステージに移行(復帰)する(図6の矢印r)
エンディングBは、有利区間の終了に近づいてきた場合に移行可能な遊技状態であり、一連の遊技において、遊技者にとって有利な遊技状態の終盤といった位置付けである。
具体的には、有利区間中にエンディングリミッタに到達した場合、各遊技状態(ステージ)から突入し、有利区間リミッタまで継続する。
そして、有利区間リミッタに到達した場合には、主制御部10は、有利区間を終了するとともに、通常ステージAに移行するように制御する(図6の矢印p)。
また、エンディングB中は、基本的に、出玉に関する抽選処理は実行されないようになっている。
次に、本実施形態の変形例について説明する。
本実施形態に係るスロットマシン1は、以下に示すような変形例とすることもできる。
(1)CZステージに関する抽選状態
上述の実施形態では、通常ステージ中は、通常確率状態と高確率状態を含む複数の確率状態に制御される場合で説明したが、これに代えて又はこれに加えて、CZステージに関する抽選状態を管理してもよい。
具体的には、CZステージへの移行確率を管理する状態Aと、CZステージ中のATステージへの移行確率を管理する状態Bを備える。
また、状態A及び状態Bは、複数の段階(レベル)で設定されており、高いレベルが決定されている方が遊技者にとって有利に遊技が進行し易いようになっている。
状態Aのレベルは、レア役の当選を契機に変移し、状態Bのレベルは、遊技回数(ゾーン)によって変移する。
これにより、CZステージへの移行し易さと、CZステージの突破率を別に管理することで、多彩な遊技が実行されて、遊技の興趣性を向上させることが可能となる。
通常ステージにおいて、特殊白7リプレイ役に対応する図柄の組合せ(特殊白7揃い)が停止表示した場合には、CZステージへ移行するように制御してもよい。
上述したように、特殊白7リプレイ役は、RT2又はRT3滞在中のみ抽選対象であり、特殊白7揃いが停止した場合には、遊技者に対して有利な状態(RT4)にも移行することになる。
そのため、通常ステージ中に、特殊白7揃いが停止した場合には、CZステージへの移行とともに、RT4にも移行したことを認識させることができる。
その結果、CZステージ中にRT4に滞在する場合には、上述したように、ATステージへ移行し易いため、遊技の興趣性や遊技者の期待感を向上させることができる。
ボーナス中に、所定条件の成立に応じてポイントを付与し、貯まったポイントに応じて特典(例えば、他の遊技状態への移行権利)を付与可能にしてもよい。また、高い確率でポイントの上乗せが行われるポイント高確状態を備えてもよい。
ポイント高確状態は、例えば、3ゲームの間継続し、その間はボーナス中の通常演出とは異なる高確演出(連続演出)が実行される。また、ポイント高確状態は、3ゲーム中に次セットの継続可否を決定することで、繰り返し継続(連荘)が可能である。
このようなゲーム性を備えるボーナスにおいて、ボーナスの終了間際に、ポイント高確状態が継続(連荘)すると決定された場合には、高確演出を実行せずに、通常演出を実行する。
これにより、ボーナスの終了に伴って、高確演出が途中で終了してしまうことを回避することができ、期待感が高められる高確演出の結末を最後まで楽しめるような興趣性の高い演出が実行可能である。
上述の実施形態では、有利区間中の差枚数(投入枚数-払い出し枚数)の計数値であるカウンタBの示す値がマイナスの場合には、カウンタBの示す値をゼロにすることを想定しているが、これに限らず、マイナスの値を計数し、記憶部に記憶するようにしてもよい。
すなわち、有利区間中の差枚数は、「総払い出し枚数<総投入枚数」であればマイナスとなり、一方、「総払い出し枚数>総投入枚数」であればプラスとなる。
このように有利区間中の差枚数としてマイナスの値を計数する場合には、有利区間中の差枚数に応じて、付与される特典の割合が異なるようにしてもよい。
具体的には、有利区間中の差枚数が、所定の値(例えば、-3000)以下か否かで、有利区間中に参照する各種抽選テーブルにおける特典の付与確率を変更することができる。
例えば、有利区間中の差枚数が「-3000」以下の場合には、図12(b)、(c)に示す「遊技状態移行抽選テーブル」では、「非当選」が選択される確率を半分に下げ、その確率分を「通常ステージB」又は「CZステージ」が選択される確率に振り分けてもよい。
また、図16に示す「CZステージB1、B2特典付与抽選テーブル」では、「非当選」が選択される確率を半分にし、その確率分を「当選」が選択される確率に振り分けてもよい。
また、図23に示す「EXゲーム数上乗せ抽選テーブル」では、「0」が選択される確率を半分にし、その確率分を他の上乗せゲーム数(例えば、「5」)が選択される確率に振り分けてもよい。
このように、有利区間中の差枚数が所定の値以下の場合には、特典が付与され易いようにすることで、ATステージに長期間移行していない遊技者に対して救済が可能となるので、遊技者の遊技意欲が低下してしまうことを防止することができる。
この場合、カウンタBの示す値が11400を超えたら有利区間リミッタ(11400=9000+2400)に到達したとすることができる。
このように、ゼロではない初期値をセットする事により、マイナスの値を計算するという処理が省略できるため、処理負担の軽減と記憶部の容量を削減することができる。
これにより、通常第1遊技状態と特別第1遊技状態において、特典付与抽選の当選回数が同じであっても、付与する特典の種類を異ならせることができる。そのため、遊技が単調になることを防止することができ、遊技の興趣性を向上させることが可能である。
また、特典付与抽選の当選回数によって付与される特典の種類が変化するため、遊技の興趣性や遊技者の期待感を向上させることができる。特に、ATステージへの移行が確定していない通常第1遊技状態では、「ATステージへの移行権利」といった決まりきった特典に限らず、意外性のある特典を付与することができ、遊技の興趣性を向上させることができる。
しかしながら、この遊技機においては、CZ状態で毎ゲーム移行抽選に当選しても、ART状態(AT)に制御されるだけ、すなわち「ATの権利」という決まりきった特典しか付与されないため、遊技が単調となり興趣の低下を招いていた。
このように、本実施形態のスロットマシン1によれば、従来の遊技機が改善すべきこのような課題の全部又は一部などを解決することができる。
例えば、上述の実施形態では、押し順回避ナビを表示器8やスピーカ9を用いて報知することを想定しているが、これに代えて又はこれに加えて、ナビランプ12を点灯することで報知してもよい。
なお、ナビランプ12は、副制御部20によって制御される場合で説明したが、これに限らず、主制御部10によって制御するようにしてもよい。
また、上述の実施形態では、ATステージ中は、ゲーム数減算方式を適用する場合で説明したが、これに限らず、1ゲームごとに加算されるゲーム数が上限数に到達した場合にAT状態が終了するゲーム数加算方式としてもよい。
また、前扉1aに遊技者に向けて風を吹き付ける送風手段を設けて、相対的に期待度の高い演出が行われた場合に、送風手段を作動させることで、遊技者の期待感を高めるようにしてもよい。
また、反対に、副制御部20が表示器8等において演出を実行する手段として動作を行ったが、主制御部10がその一部又は全部を行い、主制御部10が各種手段として動作することもできる。
また、遊技機は、メダルなどの現物の遊技媒体を用いることなく、データ形式の擬似遊技媒体を用いてゲームを実行可能な、いわゆるメダルレス遊技機でもよい。さらに、遊技機は、遊技球などの遊技媒体を外部に払い出さず、内部循環させてゲームを実行可能な、いわゆる封入式遊技機でもよい。なお、このようなメダルレス遊技機等は、有利区間における差枚数、ゲーム回数の上限値が、メダルなどの現物を用いる遊技機の上限値とは異なっていてもよい。
41 リール
5 停止ボタン
10 主制御部
Claims (6)
- 第1遊技状態と、当該第1遊技状態よりも遊技者に有利な第2遊技状態とを含む複数の遊技状態のうち、何れかの遊技状態に制御可能な遊技状態制御手段と、
前記第1遊技状態において、前記第2遊技状態に関する特典を付与するか否かの判定を実行可能な判定手段と、
前記判定手段により前記特典を付与すると判定された場合、付与する特典の順序を規定した特典付与順序に基づいて複数の特典の中から少なくとも1つを付与可能な特典付与手段と、
を備え、
前記第1遊技状態は、
通常第1遊技状態と、前記通常第1遊技状態よりも前記特典を付与する確率が高い特別第1遊技状態とを含み、
前記特典付与手段は、
前記通常第1遊技状態において、前記特典付与順序のうち第1の順序に基づいて前記特典を付与可能であり、
前記特別第1遊技状態において、前記特典付与順序のうち第2の順序に基づいて前記特典を付与可能である
ことを特徴とする遊技機。 - 前記第1の順序は、
前記特典付与順序の所定番目に規定された特典から順に付与可能な順序であり、
前記第2の順序は、
前記所定番目より後の特定番目に規定された特典から順に付与可能な順序である
ことを特徴とする請求項1に記載の遊技機。 - 前記通常第1遊技状態は、
当該遊技状態の開始時において、前記第2遊技状態への移行権利が付与されていない遊技状態であり、
前記特別第1遊技状態は、
当該遊技状態の開始時において、前記第2遊技状態への移行権利が付与されている遊技状態であり、
前記特典付与手段は、
前記通常第1遊技状態の開始後、前記判定手段により前記特典を付与すると判定された場合、前記第2遊技状態への移行権利を付与可能であり、
前記特別第1遊技状態の開始後、前記判定手段により前記特典を付与すると判定された場合、前記第1遊技状態よりも遊技者に有利な第3遊技状態への移行権利を付与可能である
ことを特徴とする請求項1に記載の遊技機。 - 前記特典付与手段は、
前記判定手段により前記特典を付与すると判定されるごとに、前記特典付与順序における次の順序に規定された特典を付与可能である
ことを特徴とする請求項1に記載の遊技機。 - 前記複数の特典は、
前記特典付与順序の所定番目に規定された第1の特典と、
前記所定番目より後の特定番目に規定された第2の特典と、
前記特定番目より後に規定された第3の特典と、
を含み、
前記特典付与手段は、
前記第1の特典として、前記第2遊技状態への移行権利を付与可能であり、
前記第2の特典として、前記第1遊技状態よりも遊技者に有利な第3遊技状態への移行権利を付与可能であり、
前記第3の特典として、前記第2遊技状態を延長させるための延長利益を付与可能である
ことを特徴とする請求項1に記載の遊技機。 - 前記特典付与手段は、
前記第3の特典を所定回数連続で付与可能である
ことを特徴とする請求項5に記載の遊技機。
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