JP7366848B2 - 角度検出装置、角度検出装置システム、パークロックシステム、およびペダルシステム - Google Patents
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Description
1. 一実施の形態
2. 実験例
3. 変形例
4. 適用例
5. その他の変形例
[角度検出システム100の構成]
最初に、図1から図3を参照して、本発明における一実施の形態としての角度検出システム100の構成について説明する。
センサ部1は、図2に示したように、複数の磁気検知素子として例えば3つの磁気検知素子11~13を有している。磁気検知素子11~13は、回転軸J1の周囲であって、回転軸方向と直交する面内において互いに異なる位置に設けられている。磁気検知素子11~13の各々から等距離にある中心位置CPは、例えば回転軸J1の位置と一致していることが望ましい。すなわち、磁気検知素子11~13は、回転軸J1から互いに等しい距離にあるとよい。磁気検知素子11~13は、例えばホール素子などの、磁場の強度や向きを検知可能な素子である。磁気検知素子11~13は、いずれも回転軸J1に沿った感度軸を有している。磁気検知素子11~13が例えばホール素子である場合、磁気検知素子11~13は、それぞれ、回転軸J1に沿った磁場強度を検知できる。各々の磁気検知素子11~13において検知された回転軸方向の磁場強度に基づき、以下の数1に記載の演算式で演算することにより角度情報が得られる。
磁場発生部20は、例えば磁場発生部材としての磁石21および磁石22を有している。磁石21および磁石22は、いずれも、略立方体形状または略直方体形状などの、基本的に平面のみを有する形状を有しているとよい。磁石21および磁石22は、回転軸J1の周囲において互いに離間して配置されており、例えば磁石21と回転軸J1との距離が磁石22と回転軸J1との距離と等しくなっているとよい。ここでいう磁石21と回転軸J1との距離、および磁石22と回転軸J1との距離とは、例えば図2に示したように、例えば回転軸J1と直交する面における、磁石21の幾何学的な中心位置P21と回転軸J1との距離D21、および磁石22の幾何学的な中心位置P22と回転軸J1との距離D22である。また、磁石21および磁石22における各々の材料、形状および大きさは、互いに実質的に同じであるとよい。磁石21および磁石22は、例えば回転軸J1を挟んで対向するように、回転軸J1に対して回転対称の位置に設けられているとよい。また、図3に示したように、磁石21および磁石22は、いずれも回転軸方向に着磁されている。磁石21および磁石22の各々の構成材料としては、例えばNdFeBなどのネオジム系磁石材料のほか、SmCoなどの希土類磁石材料が挙げられる。
ヨーク部30は、例えば回転軸J1の周囲において互いに離間して配置されたヨーク31およびヨーク32を有している。ヨーク31およびヨーク32は、例えば、回転軸J1と直交する断面において、回転軸J1を中心として回転する方向、すなわち回転方向R1に沿って円弧状に湾曲した平面形状をそれぞれ有する。回転軸J1からみた円弧状のヨーク31,32の中心角は、例えば106°以上110°以下が好ましく、107°以上109°以下がより好ましい。ただし、回転角度範囲に応じて円弧状のヨーク31,32の中心角を設定すればよい。ヨーク31およびヨーク32は、例えば回転軸J1を挟んで対向するように、回転軸J1に対して回転対称の位置に設けられているとよい。ヨーク31およびヨーク32は、それぞれ、回転軸方向において磁石21および磁石22と重なり合う位置にある。また、図3に示したように、ヨーク31およびヨーク32は、それぞれ、磁石21および磁石22と接するように設けられている。また、例えばヨーク31と回転軸J1との距離がヨーク32と回転軸J1との距離と等しくなっているとよい。ここでいうヨーク31と回転軸J1との距離、およびヨーク32と回転軸J1との距離とは、例えば図2に示したように、例えば回転軸J1と直交する面における、ヨーク31の幾何学的な中心位置P31と回転軸J1との距離D31、およびヨーク32の幾何学的な中心位置P32と回転軸J1との距離D32である。なお、本実施の形態の磁場発生モジュール2では、ヨーク31の中心位置P31が磁石21の中心位置P21と一致していると共にヨーク32の中心位置P32が磁石22の中心位置P22と一致しており、すなわち距離D21,D22,D31,D32が全て一致している場合を例示している。さらに、ヨーク31およびヨーク32における各々の材料、形状および大きさは、互いに実質的に同じであるとよい。ここで、回転軸方向における磁石21の高さ寸法H21は、回転軸方向におけるヨーク31の高さ寸法H31よりも大きい。同様に、回転軸方向における磁石22の高さ寸法H22は、回転軸方向におけるヨーク32の高さ寸法H32よりも大きい。ヨーク31およびヨーク32の各々の構成材料としては、例えばNiFeなどの軟磁性材料が挙げられる。
支持体4は、磁石21および磁石22を支持するための部材であり、例えば円板状の形状を有している。支持体4は、例えばその中央に取付穴4Kを有しており、ねじなどによって回転体に取り付け可能に構成されている。角度検出システム100が、上述したスロットル開度センサとして適用される場合、支持体4は回転体であるスロットルバルブの回転シャフトに連結され、支持体3は内燃機関のフレーム等に固定されることとなる。ヨーク31およびヨーク32は、磁石21および磁石22に固定されている。ただし、ヨーク31およびヨーク32は、支持体4に直接固定されるようになっていてもよい。いずれにせよ、磁場発生部20およびヨーク部30は支持体4と一体となって回転方向R1に回転可能に設けられている。
角度検出システム100では、支持体4が取り付けられた回転体(例えばスロットルバルブの回転シャフト)が回転すると、支持体4、磁場発生部20およびヨーク部30は一体となって回転方向R1に回転する。これに伴い、センサ部1を通過する検出対象磁場(磁束)の向きが周期的に変化することとなる。その結果、センサ部1における磁気検知素子11~13では、磁場発生モジュール2の回転角度に応じて正弦曲線を描くように変化する強度の磁場(磁束)がそれぞれ検知される。したがって、磁気検知素子11~13においてそれぞれ検知される磁場(磁束)の強度の値から磁場発生モジュール2が固定された回転体の回転角度を求めることができる。ただし、磁気検知素子11~13は、磁場発生モジュール2の回転中心である回転軸J1に対し、回転方向R1に沿って相対的に異なる位置に設けられているので、磁気検知素子11~13がそれぞれ検知する磁場強度が描く正弦曲線の位相は互いにずれている。
このように、上記実施の形態の角度検出システム100は、磁気検知素子11~13を含むセンサ部1と、センサ部1に対して回転軸J1を中心として回転可能に設けられ、検出対象磁場を形成する磁石21,22と、回転軸方向において磁石21,22と磁気検知素子11~13との間であって検出対象磁場の影響が及ぶ磁場影響領域に配置され、磁石21,22と一体に回転可能に設けられたヨーク31,32とを備えるようにした。このため、例えば図24に示した第1の参考例としての角度検出システム101のように、ヨークを設けない場合と比較して、角度検出精度が向上する。なお、図24の第1の参考例としての角度検出システム101は、ヨーク31,32を有しないことを除き、他は本実施の形態の角度検出システム100と同じ構成を備えている。
次に、図1に示した上記実施の形態の角度検出システム100と、図24および図25にそれぞれ示した参考例としての角度検出システム101,102との性能比較を行った。
上記実施の形態で説明した角度検出システム100において、5mTの強度を有するノイズ磁場を回転軸方向に印加しつつ磁場発生モジュール2の回転動作を行った際のセンサ部1において検出される磁束密度の変化を、シミュレーションにより求めた。ここでは、回転軸J1と直交する面において、磁気検知素子11~13の各々が本来あるべき位置11A~13Aから紙面右方向へ1mmずれた場合の、すなわち、磁気検知素子11~13の各々から等距離にある中心位置CPが、本来あるべき位置である回転軸J1と重なる位置から磁気検知素子11の方向へ1mmずれた場合のセンサ部1の特性をシミュレーションにより求めた。また、磁石21および磁石22はネオジム磁石( ネオジム、鉄、 ホウ素を主成分とする希土類磁石とし、磁石21および磁石22の各々の寸法は6.0mm×2.5mm×5.0mmとし、距離D21および距離D22は4.75mmとした。また、円弧状のヨーク31,32の各々の材質はSPCC(普通鋼)とし、ヨーク31,32の中心角はそれぞれ108°とし、ヨーク31,32の高さ寸法H31,H32はそれぞれ0.85mmとした。さらに、回転軸方向におけるヨーク31,32と磁気検知素子11~13との距離は1mmとした。
次に、図24に示した第1の参考例としての角度検出システム101についても、上記実験例1-1と同様の条件下で同様の評価を実施した。図6は、実験例1-2としての角度検出システム101における、上記センシング面での回転軸方向の磁束密度分布を模式的に表すコンター図である。なお、図6は、回転角度が0°の状態を表している。図6に示したように実験例1-2では、図4に示した実験例1-1と比較すると、磁束密度を表す等値線が、回転軸J1から遠ざかるほど一対の磁石21,22の各々の対向面に沿った紙面縦方向に対して大きく湾曲している。したがって、磁気検知素子11~13に対し、比較的ばらつきの大きな強度(磁束密度)の磁場を付与することとなる。よって、磁気検知素子11~13による角度検出精度の低下を招くことがわかる。
次に、図25に示した第2の参考例としての角度検出システム102についても、上記実験例1-1と同様の条件下で同様の評価を実施した。図8は、実験例1-3としての角度検出システム102における、上記センシング面での回転軸方向の磁束密度分布を模式的に表すコンター図である。なお、図8は、回転角度が0°の状態を表している。図8に示したように実験例1-3では、図4に示した実験例1-1と比較すると、磁束密度を表す等値線が、回転軸J1から遠ざかるほど一対の磁石21,22の各々の対向面に沿った紙面縦方向に対してやや湾曲している。よって、実験例1-1と比較すると、実験例1-3では磁気検知素子11~13による角度検出精度がやや低下することがわかる。
次に、上記実施の形態で説明した図1の角度検出システム100において、5mTの強度を有するノイズ磁場を回転軸J1と直交する方向に印加しつつ磁場発生モジュール2の回転動作を行った際のセンサ部1において検出される磁束密度の変化を、シミュレーションにより求めた。ノイズ磁場の方向が異なることを除き、他は実験例1-1と同様の条件にて実験例1-1と同様の評価を実施した。図10は、実験例2-1としての角度検出システム100における、上記センシング面での回転軸方向の磁束密度分布を模式的に表すコンター図である。なお、図10は、回転角度が0°の状態を表している。図10に示したように実験例2-1では、図4に示した実験例1-1と同様、磁束密度を表す等値線が、少なくとも磁気検知素子11~13と対応する領域において、一対の磁石21,22の各々の対向面に沿って紙面縦方向に延びている。したがって、磁気検知素子11~13に対し、比較的均質な強度(磁束密度)の磁場を付与することができることがわかる。よって、磁気検知素子11~13による角度検出精度の向上に有利であることがわかる。
次に、図24に示した第1の参考例としての角度検出システム101についても、上記実験例2-1と同様の条件下で同様の評価を実施した。図12は、実験例2-2としての角度検出システム101における、上記センシング面での回転軸方向の磁束密度分布を模式的に表すコンター図である。なお、図12は、回転角度が0°の状態を表している。図12に示したように実験例2-2では、図10に示した実験例2-1と比較すると、磁束密度を表す等値線が、回転軸J1から遠ざかるほど一対の磁石21,22の各々の対向面に沿った紙面縦方向に対して大きく湾曲している。したがって、磁気検知素子11~13に対し、比較的ばらつきの大きな強度(磁束密度)の磁場を付与することとなる。よって、磁気検知素子11~13による角度検出精度の低下を招くことがわかる。
次に、図25に示した第2の参考例としての角度検出システム102についても、上記実験例2-1と同様の条件下で同様の評価を実施した。図14は、実験例2-3としての角度検出システム102における、上記センシング面での回転軸方向の磁束密度分布を模式的に表すコンター図である。なお、図14は、回転角度が0°の状態を表している。図14に示したように実験例2-3では、図10に示した実験例2-1と比較すると、磁束密度を表す等値線が、回転軸J1から遠ざかるほど一対の磁石21,22の各々の対向面に沿った紙面縦方向に対してやや湾曲している。よって、実験例2-1と比較すると、実験例2-3では磁気検知素子11~13による角度検出精度がやや低下することがわかる。
(第1の変形例)
図16は、本発明の上記実施の形態の第1の変形例としての磁場発生モジュール2Aの外観を表す斜視図である。上記実施の形態で説明した磁場発生モジュール2のヨーク31およびヨーク32は、いずれも円弧状の平面形状を有するようにした。これに対し、第1の変形例としての磁場発生モジュール2Aは、略三角形状の平面形状を有するヨーク31Aおよびヨーク32Aを有するようにした。ヨーク31Aおよびヨーク32Aは、特に、対向する端面同士が略平行となるように配置されている。この第1の変形例においても、上記実施の形態と同様の作用効果が期待できる。さらに、この第1の変形例によれば、円弧状の平面形状を有するヨーク31およびヨーク32に比べて、ヨーク31Aおよびヨーク32Aの作製が容易であるうえ、それらヨーク31Aおよびヨーク32Aを磁石21および磁石22に取り付ける際、相対位置の決定および固定が容易である。
図17は、本発明の上記実施の形態の第2の変形例としての磁場発生モジュール2Bの外観を表す斜視図である。第2の変形例としての磁場発生モジュール2Bは、略半円状の平面形状を有するヨーク31Bおよびヨーク32Bを有するようにした。ヨーク31Bおよびヨーク32Bは、特に、対向する端面同士が略平行となるように配置されている。この第2の変形例においても、上記実施の形態と同様の作用効果が期待できる。
図18は、本発明の上記実施の形態の第3の変形例としての磁場発生モジュール2Cの外観を表す斜視図である。第3の変形例としての磁場発生モジュール2Cは、略円環状の平面形状を有する一のヨーク30Cを有するようにした。ヨーク30Cは、磁石21および磁石22に対し共通に設けられ、磁石21および磁石22の各々に直接的または間接的に設けられている。すなわち、ヨーク30Cは、磁石21および磁石22の各々と接していてもよいし、磁石21および磁石22の各々との間に他の1以上の部材を介して取り付けられていてもよい。この第3の変形例においても、上記実施の形態と同様の作用効果が期待できる。さらに、この第3の変形例によれば、円弧状の平面形状を有するヨーク31およびヨーク32に比べてヨーク30Cの作製が容易であるうえ、部品点数を減らすことができる。
図19は、本発明の上記実施の形態の第4の変形例としての磁場発生モジュール2Dの外観を表す斜視図である。第4の変形例としての磁場発生モジュール2Dは、磁石21および磁石22の代わりに磁石21Dおよび磁石22Dを設けるようにしたことを除き、他は上記実施の形態の磁場発生モジュール2と同じ構成を有する。磁石21Dおよび磁石22Dは、それぞれ、上端部に段差部T21および段差部T22を含むようにしている。段差部T21および段差部T22には、それぞれ、ヨーク31およびヨーク32が取り付けられるようになっている。このように、第4の変形例としての磁場発生モジュール2Dによれば、段差部T21および段差部T22を設けるようにしたので、ヨーク31およびヨーク32を磁石21Dおよび磁石22Dに取り付ける際、ヨーク31およびヨーク32と磁石21Dおよび磁石22Dとの相対位置の決定および固定が容易である。また、低背化を図ることができる。さらに、この第4の変形例においても、上記実施の形態と同様の作用効果が期待できる。
(第1の適用例)
図20Aおよび図20Bは、上記実施の形態で説明した角度検出システム100を有するパークロックシステム200を表す模式図である。パークロックシステム200は、例えば自動車等の車両に搭載され、運転者が車両を駐車場などに駐車する際にシフトレバーをパーキングモードにすることで車両の移動を抑止する機構である。図20Aはロックされていないロック解除状態を表し、図20Bは、ロック状態を表す。パークロックシステム200は、例えば筐体201の内部に設けられたモータ202と、シャフト203と、レバー204と、ロッド205と、係合部206と、ギヤ歯207を有するパーキングギヤ208とを備える。シャフト203は例えば紙面に垂直の方向に延在しており、モータ202により回転可能に設けられている。シャフト203の端部には上記実施の形態の角度検出システム100が設けられており、シャフト203の回転角度を検出するようになっている。紙面に平行に延びるレバー204の基端はシャフト203に固定され、レバー204は、モータ202の駆動により紙面に沿って旋回するようになっている。レバー204の先端にはロッド205の基端が取り付けられており、レバー204の旋回により、紙面左右方向にロッド205が移動するようになっている。ロッド205の先端に設けられた係合部206は、ギヤ歯207と係合および離脱可能になっている。このパークロックシステム200では、図20Aに示したロック解除状態から図20Bに示したロック状態に移行することにより、パーキングギヤ208の回転が制限される。具体的には、モータ202の回転によりシャフト203およびレバー204が紙面において右回転すると、ロッド205が紙面右方向へスライドし、係合部206がギヤ歯207と係合し、パーキングギヤ208がロックされる。反対に、図20Bに示したロック状態から図20Aに示したロック解除状態に移行することにより、パーキングギヤ208の回転の制限が解除される。具体的には、モータ202の回転によりシャフト203およびレバー204が紙面において左回転すると、ロッド205が紙面左方向へスライドし、係合部206がギヤ歯207から離間し、パーキングギヤ208のロックが解除される。ここで、上記実施の形態の角度検出システム100によりシャフト203の回転角度を検出することで、パーキングギヤ208がロック状態にあるか、ロック解除状態にあるかを高い精度で判別することができるようになっている。
図21Aおよび図21Bは、上記実施の形態で説明した角度検出システム100を有するペダルシステム300を表す模式図である。図21Aはペダル303のパッド303B(後述)が操作されていない初期状態を表し、図21Bは、パッド303Bが操作されている踏み込み状態を表す。
以上、実施の形態およびいくつかの変形例を挙げて本発明を説明したが、本発明は上記実施の形態等に限定されるものではなく、種々の変形が可能である。例えば、上記実施の形態等では、磁気検知素子として垂直ホール素子を例示して説明したが、本発明の磁気検出素子は、磁場を検知する機能を有する素子であればよく、例えば異方性磁気抵抗効果素子(AMR素子)やスピンバルブ型の巨大磁気抵抗効果(GMR)素子、トンネル磁気抵抗効果(TMR)素子等の磁気抵抗効果素子(MR素子)等をも含む概念である。GMR素子やTMR素子などのMR素子を用いる場合、回転軸J1と直交する面内における磁場の向きや強度の変化を検知することとなる。本発明では、回転軸方向における磁場強度分布(磁束密度分布)のばらつきを低減できるだけでなく、回転軸と直交する面内における磁場強度分布(磁束密度分布)のばらつきをも低減できるので、MR素子等の、回転軸J1と直交する面内における磁場の向きや強度の変化を検知する磁気検知素子の適用も可能であると考えられる。また、各構成要素の寸法や各構成要素のレイアウトなどは例示であってこれに限定されるものではない。
Claims (17)
- 磁気検知素子と、
前記磁気検知素子に対して回転軸を中心として回転可能に設けられ、磁場を形成する磁場発生部材と、
前記回転軸に沿った回転軸方向において前記磁場発生部材と前記磁気検知素子との間であって前記磁場の影響が及ぶ磁場影響領域に配置され、前記磁場発生部材と一体に回転可能に設けられたヨークと
を備え、
前記磁場発生部材は、前記回転軸を挟んで対向するように配置された第1の磁場発生部材および第2の磁場発生部材を有し、
前記第1の磁場発生部材および前記第2の磁場発生部材のそれぞれは、前記回転軸方向に着磁されており、
前記ヨークは、前記回転軸を挟んで対向するように配置された第1のヨークおよび第2のヨークを含み、
前記第1のヨークは、前記回転軸方向において前記第1の磁場発生部材の少なくとも一部と重なり合う位置であって前記回転軸と直交する方向において前記第1の磁場発生部材および前記第2の磁場発生部材の双方と重ならない位置にあり、
前記第2のヨークは、前記回転軸方向において前記第2の磁場発生部材の少なくとも一部と重なり合う位置であって前記回転軸と直交する方向において前記第1の磁場発生部材および前記第2の磁場発生部材の双方と重ならない位置にあり、
前記回転軸方向における前記第1のヨークと前記磁気検知素子との距離が、前記回転軸方向における前記第1の磁場発生部材と前記磁気検知素子との距離よりも短く、
前記回転軸方向における前記第2のヨークと前記磁気検知素子との距離が、前記回転軸方向における前記第2の磁場発生部材と前記磁気検知素子との距離よりも短い
角度検出装置。 - 磁気検知素子と、
前記磁気検知素子に対して回転軸を中心として回転可能に設けられ、磁場を形成する磁場発生部材と、
前記回転軸に沿った回転軸方向において前記磁場発生部材と前記磁気検知素子との間であって前記磁場の影響が及ぶ磁場影響領域に配置され、前記磁場発生部材と一体に回転可能に設けられたヨークと
を備え、
前記磁場発生部材は、前記回転軸を挟んで対向するように配置された第1の磁場発生部材および第2の磁場発生部材を有し、
前記第1の磁場発生部材および前記第2の磁場発生部材のそれぞれは、前記回転軸方向に着磁されており、
前記ヨークは、前記回転軸を挟んで対向するように配置された第1のヨークおよび第2のヨークを含み、
前記第1のヨークは、前記回転軸方向において前記第1の磁場発生部材と接する位置であって前記回転軸と直交する方向において前記第1の磁場発生部材および前記第2の磁場発生部材の双方と重ならない位置にあり、
前記第2のヨークは、前記回転軸方向において前記第2の磁場発生部材と接する位置であって前記回転軸と直交する方向において前記第1の磁場発生部材および前記第2の磁場発生部材の双方と重ならない位置にあり、
前記回転軸方向における前記第1のヨークと前記磁気検知素子との距離が、前記回転軸方向における前記第1の磁場発生部材と前記磁気検知素子との距離よりも短く、
前記回転軸方向における前記第2のヨークと前記磁気検知素子との距離が、前記回転軸方向における前記第2の磁場発生部材と前記磁気検知素子との距離よりも短い
角度検出装置。 - 前記回転軸方向における前記磁場発生部材の高さ寸法は、前記回転軸方向における前記ヨークの高さ寸法よりも大きい
請求項1または請求項2に記載の角度検出装置。 - 前記磁場発生部材は、略立方体形状または略直方体形状を有する
請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の角度検出装置。 - 前記第1の磁場発生部材および前記第2の磁場発生部材の各々の材料、形状および大きさは、互いに実質的に同じである
請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の角度検出装置。 - 前記第1の磁場発生部材および前記第2の磁場発生部材と前記回転軸との各々の距離は、互いに実質的に等しい
請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の角度検出装置。 - 前記第1のヨークおよび前記第2のヨークの前記回転軸に沿った断面は、前記磁場発生部材から遠ざかるほど拡大する幅を有する逆台形形状を含む
請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の角度検出装置。 - 前記第1のヨークおよび前記第2のヨークの各々は、前記回転軸と直交する面において、前記回転軸を中心として回転する方向に沿って円弧状に湾曲した平面形状を有する
請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の角度検出装置。 - 前記第1のヨークおよび前記第2のヨークの各々の材料、形状および大きさは、互いに実質的に同じである
請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の角度検出装置。 - 前記第1のヨークおよび前記第2のヨークと前記回転軸との各々の距離は、互いに実質的に等しい
請求項1から請求項9のいずれか1項に記載の角度検出装置。 - 前記磁気検知素子は、前記回転軸方向に沿った感度軸を有する
請求項1から請求項10のいずれか1項に記載の角度検出装置。 - 前記磁気検知素子は、複数の前記磁気検知素子である
請求項1から請求項11のいずれか1項に記載の角度検出装置。 - 前記複数の磁気検知素子は、前記回転軸方向と直交する面内において互いに異なる位置に設けられている
請求項12記載の角度検出装置。 - 請求項1から請求項13のいずれか1項に記載の角度検出装置と、
前記第1の磁場発生部材および前記第2の磁場発生部材の各々を支持する支持体をさらに備え、
前記支持体は、取付穴を有しており、
前記第1のヨークおよび前記第2のヨークの各々は、前記磁場発生部材または前記支持体に設けられている
角度検出システム。 - 請求項14に記載の前記角度検出システムを有する
パークロックシステム。 - 請求項14に記載の前記角度検出システムを有する
ペダルシステム。 - 前記回転軸方向において、前記第1のヨークおよび前記第2のヨークの各々は、前記第1の磁場発生部材および前記第2の磁場発生部材の各々と前記磁気検知素子との間の領域のみに設けられている
請求項1または請求項2に記載の角度検出装置。
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