JP7365190B2 - 階段ユニット裏側への覆材取付構造 - Google Patents
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当該屋外鉄骨階段ユニットにおいては、例えば廊下部の裏側を覆う覆材としての天井張り材を設けており、当該天井張り材は、根太材の下面に設けられた野縁材に取付けられている。
また、屋外鉄骨階段ユニットの階段部以外の平面部である廊下部や踊り場の裏側に覆材を取付ける際においても、廊下部の左右両側に設けられた桁の下端側、あるいは、踊り場の左右両側に設けられた桁の下端側に、覆材を直接取付けるようにすることが考えられる。
しかしながら、屋外鉄骨階段ユニットの裏側において、左右の桁の下端側に、例えばターンバックルや斜材等のブレース材が取付けられている場合、桁の下端側とブレース材との連結部が桁の下端から下方に突出する突出物となるため、この突出物が邪魔になって覆材を桁の下端側に取付けることができなくなってしまうという課題があった。
また、取付手段は、覆材の側部に取付けられるとともに突出物避け部材の下部連結部に連結される覆材側取付部材を備えたことを特徴とするので、桁の下端から下方に突出する突出物が存在しても、覆材を突出物避け部材を介して桁の下端側に容易に取付けることができ、作業が容易となる。
また、突出物が、桁の下端とブレース材の端部との連結部であることを特徴とするので、桁の下端とブレース材の端部との連結部である突出物が存在しても、覆材を桁の下端側に取付けることができる。
実施形態1に係る階段ユニット裏側への覆材取付構造は、図1に示すように、階段ユニット1の左右の桁2,2に階段ユニット1の裏側3を覆う覆材4を取付けるための覆材取付構造であって、覆材4の上面4aが階段ユニット1の桁2の下端となる下面2aから下方に突出する突出物5より離れた下方に位置されるように、当該覆材4が取付手段6を介して桁2の下端側である下板22に取付けられた構造とした。
即ち、複数の踏み板11,11…は、各踏み板11,11…の各上板面が水平面となって、且つ、各上板面の後端を結ぶ直線が地上面に対して所定の傾斜角をなす傾斜線となるように設置される。
また、各蹴上げ板12,12…は、板面が上下左右方向に延長するように設けられて、下端と下の踏み板11の前端側とが接続されるとともに、上端と上の踏み板11の後端側とが接続される。
そして、階段部10は、上下斜め方向に連続するように設けられた複数の踏み板11,11…及び複数の蹴上げ板12,12…により段部が構成され、当該段部の右端が右側の桁2に連結されるとともに、当該段部の左端が左側の桁2に連結されたことによって、当該段部が左右の桁2,2で支持された構成となっている。
また、左右の桁2,2のうち、例えば、一方の桁2は図外の建物の外壁に連結され、他方の桁2には、手摺の支持ベース19が設けられ(図2参照)、当該支持ベース19に図外の手摺が設けられる。また、当該他方の桁2における階段部10の上下傾斜延長方向上端側が地面に固定された図外の支柱により支持されている。
尚、階段部10は、揺れ防止のために、左右の桁2,2の下面2aに掛け渡されて連結されたブレース材としてのターンバックル13を備える。
即ち、基板21は、垂直方向及び階段部10の延長方向に延長する平板面を有するとともに、下辺及び上辺が階段部10の傾斜角度に対応した傾斜辺に形成された平板により構成される。
下板22及び上板23は、階段部10の延長方向に傾斜する基板21の下辺及び上辺から同方向に延長する平板、即ち、基板21の平板面に対して垂直でかつ階段部10の延長方向に沿って延長する平板面を有した平板により形成される。
即ち、上板23は、基板21の平板面に対して垂直でかつ階段部10の延長方向に沿って延長する平板面である上面及び下面を有し、下板22は、基板21の平板面に対して垂直でかつ階段部10の延長方向に沿って延長する平板面である上面及び下面を有した構成である。当該下板22の下面が、桁2の下端となる下面2a、即ち、階段部10の延長方向に沿って延長する傾斜面である下面2aを形成する。
当該覆材4は、例えばアルミシートと発泡ポリエチレンとが積層されて形成されたアルミ樹脂積層板等の平板により構成される。
当該突出物避け部材8は、図1に示すように、桁2の下板22の下面2aに接触した状態でボルト14及びブラインドナット15等の連結手段により桁2の下板22に連結された平板部により形成された上部連結部31と、上部連結部31の側縁より下方に延長する平板部により形成された縦連結部32と、縦連結部32の延長端(下端)より延長するように設けられて上部連結部31の平板面と平行に対向する平板部により形成された下部連結部33とを備えた構成である。
そこで、当該突出物5の突出部位に位置されることになる突出物避け部材8の上部連結部31の部分を除去した突出物避け部35が形成されている。つまり、突出物避け部材8の上部連結部31には、ターンバックル13の端部13aと桁2の下板22の下面2aとの連結部である突出物5を避けるために切欠部により形成された突出物避け部35が設けられている。
そして、突出物避け部35の内側に突出物5が位置されるように、突出物避け部材8の上部連結部31の上面(平板面)31aと桁2の下板22の下面2aとを面接触させた後、突出物避け部材8の上部連結部31と桁2の下板22とが、ボルト14及びブラインドナット15等の連結手段によって連結される(図1参照)。
例えば、ターンバックル13の端部13aと桁2の下板22との連結部となる位置である桁2の下板22の上面(平板面)22aに予め図外のブラインドナットを取付けておき、ターンバックル13の端部13a及び桁2の下板22に形成された図外のボルト通し孔にボルト16を通して当該ボルト16をブラインドナットに締結することにより、ターンバックル13の端部13aの上面(平板面)と桁2の下板22の下面2aとが面接触した状態となるように、ターンバックル13の端部13aが桁2の下板22に連結される。
桁側連結部材40、覆材側連結部材50、見切部材60は、例えば金属により形成され、それぞれ、階段部10の延長方向に沿って延長する部材であり、覆材4の側部4cの延長長さとぼぼ同じ長さの長尺部材により構成される。
図1に示すように、上部連結部41の上面(平板面)41aと突出物避け部材8の下部連結部33の下面(平板面)33aとを面接触させた状態でボルト36を突出物避け部材8の下部連結部33の上面(平板面)に取付けられたブラインドナット37に締結することにより、桁側連結部材40の上部連結部41と突出物避け部材8の下部連結部33とが連結される。
尚、下板部53は、縦板部51の下端縁より階段部幅方向中心位置10C側に向けて延長する細幅部53aと、細幅部53aの延長端より上方に立ち上がる側壁部53bと、側壁部53bの上端より階段部幅方向中心位置10C側に向けて延長する覆材取付板部53cとを備える。
桁側連結部材40の縦板部42における階段部幅方向中心位置10C側の平板面42aと覆材側連結部材50の縦板部51の平板面51aとを面接触させた状態で、縦板部42と縦板部51とにスクリューねじ46を貫通させることにより、桁側連結部材40の縦板部42と覆材側連結部材50の縦板部51とが連結される。
溝部61は、覆材4の側部4cの下面4bと接触する上面(平板面)61tを有した底板61aと底板61aの左右両側の側縁から下方に延長する縦板部61b,61cとで構成される。
下板部62は、階段部幅方向中心位置10C側の縦板部61cの下端から階段部幅方向中心位置10Cに近づく方向に延長して覆材4の側部4cの下面4bと間隔を隔てて平行に対向する平板面を有した板部により構成される。
そして、突出物避け部材8は、桁2の下端となる下面2aと連結されるとともに突出物を避ける突出物避け部35を有した上部連結部31と、覆材4が連結される下部連結部33と、上部連結部31と下部連結部33とを繋ぐ縦連結部32とを備えた構成である。
より具体的には、突出物避け部材8は、桁2の下端となる下面2aの長尺方向(階段部10の傾斜延長方向)に沿って長い上部連結部31と縦連結部32と下部連結部33とを有した断面コ字状の長尺部材により形成され、上部連結部31は、桁2の下面2aと平行に対向する板面を有した平板により形成されて当該平板の板面と桁の下面2a下端とが接触した状態で桁2の下板22と連結され、下部連結部33は、上部連結部31の板面と所定の間隔を隔てて平行に対向する板面を有した平板により形成され、縦連結部32は、上部連結部31の長尺方向に沿った側縁と下部連結部33の長尺方向に沿った側縁とを繋ぐ平板により形成され、突出物避け部35は、上部連結部31の一部を切欠いて形成された構成とした。
さらに、覆材側取付部材9は、覆材4の側部4cに取付けられるとともに突出物避け部材8の下部連結部33に連結される構成とした。
より具体的には、覆材側取付部材9は、突出物避け部材8の下部連結部33に連結される桁側連結部材40と、当該桁側連結部材40に連結されるとともに覆材4の側部4cの上面4aと連結される覆材側連結部材50と、覆材4の側部4cの下面4bに取付けられる見切部材60とを備えて構成される。
図7(a)に示すように、階段部10の延長方向に沿った左右の桁2,2の下面2a,2aにブレース材としてのターンバックル13,13が連結された階段部10の裏側3に覆材4を取付ける場合、予めターンバックル13の端部13aと桁2の下板22との連結部である突出物5を避ける突出物避け部35が形成された突出物避け部材8を製作する。
突出物避け部材8の長尺方向の長さは、桁2の下面2aにおける階段部10の延長方向の長さに相当する長さに形成される。
そして、図7(b)に示すように、突出物避け部材8の突出物避け部35の内側に突出物5が位置されるように、突出物避け部材8を対応する桁2の下板22に連結する。
この場合、突出物避け部材8の上部連結部31を階段部10の延長方向に沿って所定の間隔を隔てて配置されたボルト14及びブラインドナット15等の複数の連結手段を用いて桁2の下板22に連結することにより、桁2の下板22の下面2aと突出物避け部材8の上部連結部31の上面31aとが接触した状態となるよう、突出物避け部材8が桁2の下板22に連結される(図6(a),図7(b)参照)。
さらに、覆材側連結部材50の縦板部51の平板面51aと桁側連結部材40の縦板部42の平板面42aとを接触させた状態でスクリューねじ46等の連結手段を覆材側連結部材50の縦板部51と桁側連結部材40の縦板部42とに貫通させて締結することにより、覆材側連結部材50の縦板部51と桁側連結部材40の縦板部42とを連結する。
以上により、覆材4の側部4cに覆材側取付部材9が取付けられた覆材側取付部材9付き覆材4が製作される。
まず、図6(b)に示すように、覆材側取付部材9付き覆材4の左右いずれか一方の桁側連結部材40の上部連結部41の上面41aにおけるボルト36の締結位置に予めブラインドナット37を取付けておくとともに、覆材側取付部材9付き覆材4の他方の桁側連結部材40が連結される他方の突出物避け部材8の下部連結部33の上面33bにおけるボルト36の締結位置にも予めブラインドナット37を取付けておく(図6(a)参照)。
そして、覆材側取付部材9付き覆材4の一方の桁側連結部材40の上部連結部41の下面41bと一方の突出物避け部材8の下部連結部33の上面33bとが接触するように、一方の桁側連結部材40の上部連結部41を一方の突出物避け部材8の下部連結部33の上に載置した状態で、図6(b),図6(c)に示すように、覆材側取付部材9付き覆材4の他方の桁側連結部材40の上部連結部41の上面41aと他方の突出物避け部材8の下部連結部33の下面33aとを接触させた状態とする。この状態で、ボルト36を、他方の桁側連結部材40の上部連結部41と他方の突出物避け部材8の下部連結部33とに形成された図外のボルト通し孔に貫通させるとともに、他方の突出物避け部材8の下部連結部33の上面33bに取付けられたブラインドナット37に締結することにより、他方の桁側連結部材40の上部連結部41と他方の突出物避け部材8の下部連結部33とを連結する。
その後、図6(d)に示すように、ボルト36を、一方の突出物避け部材8の下部連結部33と一方の桁側連結部材40の上部連結部41とに形成された図外のボルト通し孔に貫通させるとともに、一方の桁側連結部材40の上部連結部41の上面41aに取付けられたブラインドナット37に締結することにより、一方の桁側連結部材40の上部連結部41と一方の突出物避け部材8の下部連結部33とを連結する。
以上により、覆材側取付部材9付き覆材4が左右の桁2,2の下板22,22に取付けられた突出物避け部材8,8に連結される。
実施形態1では、突出物避け部材8と桁側連結部材40と覆材側連結部材50と見切部材60とで構成された取付手段6を介して、覆材4を、左右の桁2,2の下板22,22に取付けるようにした覆材取付構造を例示したが、見切部材60を用いないようにしてもよい。
即ち、左右の桁2,2の下板22,22に、それぞれ、突出物避け部材8を取付けておくとともに、覆材4の左右の側部に、それぞれ、桁側連結部材40及び覆材側連結部材50で構成された覆材側取付部材を取付けておき、覆材4の左右の側部4c,4cに設けられた覆材側取付部材の桁側連結部材40を左右の桁2,2の下板22,22に取付けるようにしてもよい。
実施形態1及び実施形態2では、桁側連結部材40と覆材側連結部材50とを組み合わせて覆材側取付部材を製作したが、例えば、断面Z字状に形成された長尺材を覆材側取付部材として用いるようにしてもよい。
左右の桁2,2の下板22,22に、それぞれ、突出物避け部材8,8を取付けておくとともに、覆材4の左右の側部4c,4cを左右の突出物避け部材8,8に直接にねじ等の連結手段で取付けるようにしてもよい。
即ち、覆材側取付部材9を用いずに、突出物避け部材8により形成された取付手段を介して覆材4の側部4c,4cを左右の桁2,2の下板22,22に取付けるようにした構造としてもよい。
8 突出物避け部材、9 覆材側取付部材、13 ターンバックル(ブレース材)、
13a ターンバックルの端部、22 桁の下板(桁の下端側)、31 上部連結部、
32 縦連結部、33 下部連結部、35 突出物避け部。
Claims (3)
- 階段ユニットの桁に階段ユニットの裏側を覆う覆材を取付けるための覆材取付構造であって、
覆材の上面が階段ユニットの桁の下端から下方に突出する突出物よりも下方に位置されるように、当該覆材が取付手段を介して桁の下端側に取付けられ、
取付手段は、桁の下端の長尺方向に沿って長い長尺部材により形成された突出物避け部材を備え、
突出物避け部材は、桁の下端と連結されるとともに突出物を避ける突出物避け部を有した上部連結部と、覆材が連結される下部連結部と、上部連結部と下部連結部とを繋ぐ縦連結部とを有した断面コ字状の長尺部材により形成されたことを特徴とする階段ユニット裏側への覆材取付構造。 - 取付手段は、覆材の側部に取付けられるとともに突出物避け部材の下部連結部に連結される覆材側取付部材を備えたことを特徴とする請求項1に記載の階段ユニット裏側への覆材取付構造。
- 突出物が、桁の下端とブレース材の端部との連結部であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の階段ユニット裏側への覆材取付構造。
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