JP7364690B2 - インクジェット記録装置、インクジェット記録装置の洗浄ユニットおよび液位検出装置 - Google Patents
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Description
特許文献1(WO2015/114814公報)には、インクを補充する補助インク容器内に、液位を検出する液位検出装置を設け、この液位検出装置により検出された液位検出信号を用いて、補助インク容器内のインクが所定液位を下回った場合に、インクカートリッジを交換して、補助インク容器内にインクを補充するように構成されたインクジェット記録装置が開示されている。なお、インクを収納する補助インク容器は、印字ヘッドに供給するインクを収納するインク容器(主インク容器)に必要な量のインクを補充するために用意されている。この特許文献1では、二種類の液位検出装置が開示されている。すなわち、一つ目の液位検出装置は、容器内に複数本(具体的には4本)の電極棒を設置し、各電極棒に電線を接続して、電線により液位検出信号を容器外部に取出す構成になっている(特許文献1の段落0034~段落0038の記載参照)。
また、以下の各図において、同一機器には同一番号(符号)を付し、すでに説明した機器の説明を省略する場合がある。
最初に、本発明の実施例におけるインクジェット記録装置100の基本構成および使用状態について説明する。図1は、本実施例におけるインクジェット記録装置100の使用状態を示す図である。
次に、インクジェット記録装置100における本体1内の機器配置構成について説明する。図2は、実施例におけるインクジェット記録装置の本体1の断面を示す図である。
図2において、容器ユニット510は、容器群(インク容器31、補助インク容器32、溶剤容器33)を収納している部分である。流路ボード520は、インク供給・回収および溶剤の供給・回収等を行うための流路(経路)等をまとめているボード部分である。ポンプユニット530は、それらの経路途中に設けられるポンプ群(ポンプ34~35、37、38)を取付けている部分である。電磁弁ユニット540は、経路途中に設けられる流路開閉用の電磁弁群(電磁弁49,50、53~56)を取付けている部分である。なお、ポンプ群および電磁弁群の具体的な構成(図4参照)は後述する。
次に、本発明の実施例における制御部7の構成について説明する。図3は、制御部7の概略構成を示すブロック図である。
図3において、制御部7は、マイクロプロセッシングユニット(MPU)701と、MPU701の動作のためのプログラムおよび動作に必要なデータ・情報を記憶するリードオンリーメモリ(ROM)702と、印字内容のデータや、制御に必要なデータや入力される信号等を記憶するランダムアクセスメモリ(RAM)703とを有する。また、制御部7は、印字ヘッド2を駆動し印字するための帯電電圧や偏向電圧、各種タイミング等を制御する印字ヘッド制御回路704と、ポンプ群の駆動・停止の制御を行うためのポンプ制御回路705と、電磁弁群の開閉制御を行う弁制御回路706とを有する。MPU701は、印字ヘッド制御回路704、ポンプ制御回路705、弁制御回路706を制御して、インクジェット記録装置の全体を制御する。
次に、本発明の実施例におけるインクジェット記録装置100の経路構成について説明する。
図4は、本実施例におけるインクジェット記録装置の全体経路構成を示す図である。図4において、インクジェット記録装置100は、本体1と、印字ヘッド2と、ヘッド洗浄ユニット3と、それらを結ぶ導管5,6とを備えている。本体1と印字ヘッド2との間は、導管5により接続され、本体1とヘッド洗浄ユニット3との間は導管6により接続される。
まず、本体1から印字ヘッド2に対してインクを供給するインク供給用の経路(経路801~803)について説明する。図4において、本体1には、循環するインク68Aを保持するインク容器31が備えられている。
インク容器31は、インク68Aに浸漬している部分で経路801に接続されており、経路801の途中には、粘度測定器45と、インク供給のための経路の開閉を行う電磁弁49を設置している。粘度測定器45は、インクの粘度を測定するために設けられ、制御部7に入力される。具体的には、RAM703に入力・記憶される。制御部7は、この粘度検出信号によりインク68Aの粘度を所定値あるいは所定範囲内に維持する制御を実行する。
次に、本実施例におけるインクジェット記録装置100のインク回収経路(経路804)について説明する。図4において、ガター25は、経路804に接続されている。そして、経路804は、導管5内を通過し、本体1内に配置されているインク中に混入している異物を除去するフィルタ40(インク回収用)と接続され、フィルタ40は経路804の開閉を行う電磁弁50(インク回収用)に接続されている。さらに、電磁弁50は、ガター25により捕捉されたインク粒子68Bを吸引するポンプ35(インク回収用)と接続されており、ポンプ35がインク容器31と接続されている。また、インク容器31は、インク68Aに接触しない上部の空間にて、経路805と接続されていて、経路805は本体1の外部と連通した構成をとっている。このような構成において、制御部7が電磁弁50を開き、ポンプ35を駆動する制御を実行することにより、ガター25により捕捉されたインク粒子68Bは、これらを介してインク容器31に回収される。
次に、本実施例におけるインクジェット記録装置100の溶剤補給経路(経路809~810)について説明する。図4において、本体1には、インク容器31への溶剤供給や、ノズル洗浄やヘッド洗浄に使用するための溶剤69Aを保有(収容)する溶剤容器33が備えられている。溶剤容器33は、溶剤69Aに浸漬している部分で経路809に接続されており、経路809には溶剤を吸引、圧送するために使用されるポンプ37が配置されている。そして、ポンプ37は、目的に応じて溶剤69Aの供給先を変えるために分岐経路903に接続されている。分岐経路903は、溶剤補給経路においては経路810に配置された流路の開閉を行うための電磁弁53に接続されており、電磁弁53はインク容器31と経路により接続された構成となっている。
次に、本実施例におけるインクジェット記録装置100のインク補給経路について説明する。図4において、本体1には、補充用のインク68Cを保持する補助インク容器32が備えられている。補助インク容器32は、インク68Cに浸漬している部分でインク補給のための経路811に接続されている。経路811は、経路の開閉を行う電磁弁54に接続されており、電磁弁54は合流経路901を介して、経路802に設置されてインク68Cを吸引、圧送するために使用するポンプ34に接続されている。そして、補助インク容器32内のインク68Cは、印字ヘッド2に送給され、ノズル21、ガター25を経由して、経路804、電磁弁50、ポンプ35からなるインク回収経路を通り、インク容器31に補充される。
次に、ノズル洗浄経路(経路809及び経路812)について説明する。図4において、経路809に配置されたポンプ37は、分岐経路903を介して経路812に接続されている。経路812は、流路の開閉を行うための電磁弁55(ノズル洗浄用)に接続されている。そして、電磁弁55は、溶剤69A中に混入している異物を除去するためのフィルタ41(ノズル洗浄用)に接続されている。フィルタ41は、導管5内を通る経路812を介して印字ヘッド2内に備えられ、ノズル21に洗浄のための溶剤69Aを送るかどうかを制御するための切替弁26に接続された構成となっている。
次に、本実施例におけるインクジェット記録装置100の洗浄ユニット3の基本構成について説明する。
図4において、印字ヘッド2を洗浄する洗浄ユニット3は、上面が開口し印字ヘッド2を挿入する(セットする)ための収容空間部を有する洗浄槽71と、洗浄槽71にセットされた印字ヘッド2を洗浄するために洗浄液を噴出する洗浄ノズル72と、洗浄後の印字ヘッド2を乾燥するために乾燥エアを噴出するエアノズル73と、洗浄槽71の底部に取付けられ洗浄槽の低部の開口から流出する(流れ落ちる)洗浄液69Bを回収する回収容器4とを備えている。洗浄ユニット3において使用する洗浄液は、この実施例では溶剤容器33に保有されている溶剤69Aを使用する。そのため、溶剤容器33の溶剤69Aは、浸漬している部分で経路809と繋がっており、経路809途中に設けたポンプ37は、分岐経路903を介して経路821に接続されている。経路821は、洗浄ユニット3の洗浄ノズル72と接続されている。経路822には、流路の開閉を行うための電磁弁56が配置されている。この構成により、制御部7は、電磁弁56を開動作し、ポンプ37を駆動する制御を行うことにより、溶剤容器33内の溶剤69Aを、「洗浄液」としてヘッド洗浄ユニット3内の洗浄ノズル72に供給することができる。なお、洗浄液は、本体1の溶剤容器の溶剤とは別に設けた、洗浄液供給装置から供給しても良い。
次に、図5により、洗浄ユニット3の具体的な構成について説明する。なお、以下では、図4に関して説明した内容と重複する説明は省略する場合がある。
図5において、洗浄槽71の上部には蓋ブロック81が設置される。蓋ブロック81は、印字ヘッドの挿入部81Aを有し、この挿入部81Aにより印字ヘッド2を挿入することができる。挿入部81Aの下面には、蓋部材83が設けられ、蓋ヒンジ82のバネ力により通常は閉じられている。ゴミ等が洗浄槽71内に入るのを防ぐためである。85は、配管部分を保護するカバーである。
次に、洗浄ユニット3の動作について、図8~図10により説明する。図8は、洗浄ユニット3に印字ヘッド2をセットした状態の洗浄ユニット断面図である。図9は、洗浄ユニット3において、回収容器4内の液体量(洗浄後の洗浄液69Bの収容量)がほぼ一杯になったことを検出した状態を示す図である。図10は、洗浄ユニットにおいて、回収容器4を取外した状態を示す図である。
以上説明したように、本発明の実施例によれば、インクジェット記録装置に用いる液位検出装置の構成を、容器内側に液位変動により上下動するフロートと、容器外側にそのフロートが所定位置に近接したことを検知する少なくとも1個のセンサを設ける構成としたので、容器の取付け及び取外しを簡単に実施することができる。また、この実施例で説明した液位検出装置の場合、液位検出装置の液位検出信号の出力状態により、容器が取外されているか取付けられているかを検知することができる。さらに、洗浄ユニットの回収容器内の液位を検出するに液位検出装置では、少なくとも1個のセンサで構成することができるので、構造が簡単で低コストの液位検出装置を実現することもできる。
Claims (14)
- 印字を行う印字ヘッドと、インク容器と、前記インク容器内のインクを前記印字ヘッドに供給するとともに印字に使用しない前記インクを前記インク容器に回収するための経路と、前記印字ヘッドに前記インクを供給する制御と前記印字ヘッドの印字動作を制御する制御部とを有するインクジェット記録装置であって、
前記印字ヘッドを収容可能な空間を有し下部に液出口部を有する洗浄槽と、前記洗浄槽内に収容された前記印字ヘッドに向けて洗浄液を噴出し洗浄する洗浄ノズルと、前記洗浄槽の前記液出口部から流出する洗浄液を回収する回収容器とを備えた洗浄ユニットと、
前記回収容器内の前記洗浄液の液位を検出する第1液位検出装置とを設け、
前記第1液位検出装置は、前記回収容器内に、前記液位に対応して移動する第1フロートと、前記第1フロートを保持する第1ホルダーとを備えており、前記回収容器の外側に、前記第1フロートが近接したときに液位検出信号を出力する第1センサを設置した構成とし、
前記制御部は、前記液位検出信号から前記回収容器の装着状況を判断するインクジェット記録装置。 - 請求項1記載のインクジェット記録装置において、
前記第1ホルダーは、前記回収容器の液位の中間位置にストッパを備え、前記第1フロートを前記ストッパの上側に配置して中間位置以上の液位となった場合に前記第1フロートが上下動するように構成し、
前記第1センサは、前記第1フロートが前記中間位置に存在する場合に前記液位検出信号を出力するように設置していることを特徴とするインクジェット記録装置。 - 請求項1記載のインクジェット記録装置において、
前記第1センサは、少なくとも、前記第1フロートが最小液位を検知する位置または最大液位を検知する位置に近接する場合に前記液位検出信号を出力するように設置していることを特徴とするインクジェット記録装置。 - 請求項1記載のインクジェット記録装置において、
前記インク容器内の前記インクの液位を検出する第2液位検出装置を設け、
前記第2液位検出装置は、前記インク容器内に、前記液位に対応して移動する第2フロートと、前記第2フロートを保持する第2ホルダーを備えており、前記インク容器の外側に、前記第2フロートが近接したときに前記液位検出信号を出力する第2センサを設置した構成とし、
前記制御部は、前記第2液位検出装置の前記液位検出信号を用いて前記インク容器内のインク量を所定範囲内に制御することを特徴とするインクジェット記録装置。 - 請求項4記載のインクジェット記録装置において、
前記第2センサは、少なくとも、前記第2フロートが最小液位を検知する位置または最大液位を検知する位置に近接する場合に前記液位検出信号を出力するように設置していることを特徴とするインクジェット記録装置。 - 請求項1記載のインクジェット記録装置において、
前記インク容器または前記洗浄ユニットに供給する溶剤を収容する溶剤容器を設け、
前記溶剤容器内の前記溶剤の液位を検出する第3液位検出装置を設け、
前記第3液位検出装置は、前記溶剤容器内に、前記液位に対応して移動する第3フロートと、前記第3フロートを保持する第3ホルダーを備えており、前記インク容器の外側に、前記第3フロートが近接したときに前記液位検出信号を出力する第3センサを設置した構成とし、
前記制御部は、前記第3液位検出装置の前記液位検出信号を用いて前記溶剤容器内の溶剤量を所定範囲内に制御することを特徴とするインクジェット記録装置。 - 請求項6記載のインクジェット記録装置において、
前記第3センサは、少なくとも、前記第3フロートが最小液位を検知する位置または最大液位を検知する位置に近接する場合に前記液位検出信号を出力するように設置していることを特徴とするインクジェット記録装置。 - 請求項1記載のインクジェット記録装置において、
前記第1フロートは磁石を内蔵しており、前記第1センサは、前記第1フロートが近接したときに前記磁石により誘起される電流により前記液位検出信号を出力することを特徴とするインクジェット記録装置。 - 請求項1記載のインクジェット記録装置において、
前記制御部と接続される操作表示部を設け、
前記制御部は、前記回収容器が前記洗浄ユニットに取付けられていない場合には、前記操作表示部に警告情報を表示することを特徴とするインクジェット記録装置。 - インクにより印字を行う印字ヘッドを有するインクジェット記録装置の洗浄ユニットであって、
前記洗浄ユニットは、前記印字ヘッドを収容可能な空間を有し液出口部を有する洗浄槽と、前記洗浄槽内に収容された前記印字ヘッドに向けて洗浄液を噴出し洗浄する洗浄ノズルと、前記洗浄槽の前記液出口部から流出する洗浄後の前記洗浄液を回収する回収容器と、前記回収容器内の前記洗浄液の液位検出信号を出力する液位検出装置とを備えており、
前記液位検出装置は、前記回収容器内に、前記液位に対応して移動するフロートと、前記フロートを保持するホルダーとを備えており、前記回収容器の外側に、前記フロートが近接したときに前記液位検出信号を出力するセンサを設置した構成とし、
前記液位検出信号を用いて前記液位検出信号から前記回収容器の装着状況を判断することを特徴とするインクジェット記録装置の洗浄ユニット。 - 請求項10記載のインクジェット記録装置の洗浄ユニットにおいて、
前記ホルダーは、前記回収容器の液位の中間位置にストッパを備え、前記フロートを前記ストッパの上側に配置させて前記中間位置以上の液位となった場合に前記フロートが上下動するように構成し、
前記センサは、前記フロートが前記中間位置に存在する場合に前記液位検出信号を出力することを特徴とするインクジェット記録装置の洗浄ユニット。 - 請求項10記載のインクジェット記録装置の洗浄ユニットにおいて、
前記センサは、少なくとも、前記フロートが最小液位を検知する位置または最大液位を検知する位置に近接する場合に前記液位検出信号を出力するように設置していることを特徴とするインクジェット記録装置の洗浄ユニット。 - 請求項10記載のインクジェット記録装置の洗浄ユニットにおいて、
前記フロートは磁石を内蔵しており、前記センサは、前記フロートが近接したときに前記磁石により誘起される電流により前記液位検出信号を出力することを特徴とするインクジェット記録装置の洗浄ユニットの洗浄ユニット。 - 請求項10記載のインクジェット記録装置の洗浄ユニットにおいて、
前記液位検出信号を入力する制御部と、前記制御部と接続される操作表示部とを設け、
前記制御部は、前記回収容器が前記洗浄ユニットに取付けられていない場合には、前記操作表示部に警告情報を表示することを特徴とするインクジェット記録装置の洗浄ユニット。
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