JP7363186B2 - ヘッドマウントディスプレイ - Google Patents

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Description

本発明は、ヘッドマウントディスプレイに関する。
特許文献1には、湾曲表面を有するビームスプリッタを用いたヘッドマウントディスプレイが開示されている。特許文献1のヘッドマウントディスプレイは、両眼の視野間を分離する鼻堤ピースを備えている。鼻堤ピースは、2つの表面間を分離する垂直バーや壁となっている。
特表2014-500518号公報
上記のように、ヘッドマントディスプレイでは、表示素子からの表示光を左右それぞれの眼に導くための光学系が設けられている。例えば、ヘッドマウントディスプレイは左眼用表示素子、左眼用光学系、右眼用表示素子、及び右眼用光学系を備えている。
しかしながら、ヘッドマウントディスプレイでは、例えば右眼用表示素子からの表示光が左眼に入射するクロストーク光と呼ばれるノイズ成分が発生し、表示品質が低下するという問題点がある。特に、左右方向に視野角を広げるために光学系を大型化する場合、クロストークの影響が大きくなってしまう。クロストークとは、左右の表示素子からの表示光がそれぞれ意図した眼とは反対側の眼に入射することである。この点について、図11を用いて説明する。図11は、表示素子、及び光学系の構成を模式的に示す上面図である。
左眼ELの前には、ビームスプリッタ122L、及びコンバイナ121Lが配置されている。同様に、右眼ERの前には、ビームスプリッタ122R、及びコンバイナ121Rが配置されている。ビームスプリッタ122Lの上方に配置された左眼用表示素子101Lからの表示光PL11は、ビームスプリッタ122Lで反射されて、コンバイナ121Lに入射する。コンバイナ121Lで反射された表示光PL11は、ビームスプリッタ122Lを介して、左眼ELに入射する。
しかしながら、コンバイナ121Lで反射された表示光PL11の一部が、クロストーク光PCTとして右眼ERに入射してしまう。図11では図示を省略しているが、同様に、右眼用表示素子101Rからの表示光PR11の一部が、クロストーク光として左眼ELに入射してしまう。左右の表示素子からの表示光PL11、PR11の一部が反対側の眼にクロストーク光PCTとして入射すると、表示画像のノイズ成分となってしまう。よって、コントラストの低下や二重像などが発生し、表示品質が低下してしまうおそれがある。特許文献1では、クロストークを抑制するが、2つの表面間を分離する垂直バーや壁が強調されるため、高い表示品位を得ることができないという問題点がある。
本開示は上記の点に鑑みなされたものであり、表示品質の高いヘッドマウントディスプレイを提供することを目的とする。
本実施形態にかかるヘッドマウントディスプレイは、ユーザの前方に配置され、表示画像を形成する表示光を前記ユーザの方向に反射する反射部材と、前記ユーザの左眼の前方の空間と右眼の前方の空間との間に配置され、前記表示光を拡散反射する仕切り部、を備えている。
本開示によれば、表示品質の高いヘッドマウントディスプレイを提供することができる。
本実施の形態にかかるヘッドマウントディスプレイの一部の構成を示す図である。 本実施の形態にかかるヘッドマウントディスプレイの機能ブロックを示す図である。 ヘッドマウントディスプレイの光学系における表示光、及び外光を説明するための図である。 実施の形態1にかかるヘッドマウントディスプレイの光学系の構成を模式的に示す上面図である。 実施の形態1にかかるヘッドマウントディスプレイの光学系の構成を模式的に示す側面図である。 実施の形態2にかかるヘッドマウントディスプレイの光学系の構成を模式的に示す上面図である。 実施の形態2にかかるヘッドマウントディスプレイの光学系の構成を模式的に示す側面図である。 目に入射する外光を説明するための図である。 仕切り板の拡散反射率の空間分布を示す側面図である。 実施の形態3にかかるヘッドマウントディスプレイの光学系の構成を模式的に示す側面図である。 表示光のクロストークを説明するための図である。
以下、本発明を適用した具体的な実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。ただし、本開示が以下の実施形態に限定される訳ではない。また、説明を明確にするため、以下の記載および図面は、適宜、簡略化されている。
実施の形態1.
本実施の形態にかかるヘッドマウントディスプレイ、及びその表示方法について、図を参照して説明する。図1はヘッドマウントディスプレイ100の一部の構成を模式的に示す斜視図である。図2はヘッドマウントディスプレイ100の一部の機能ブロックを示す図である。図1、図2では、主として、ヘッドマウントディスプレイ100の画像表示に関する構成が示されている。図1では、ヘッドマウントディスプレイ100の内部構成が示されており、実際には、図1に示す各構成要素がカバーなどで覆われていてもよい。
ヘッドマウントディスプレイ100は、ゲーム用、エンターテインメント用、産業用、医療用、フライトシミュレータ用などの様々な用途に適用可能である。ヘッドマウントディスプレイ100は、例えばVR(Virtual Reality)ヘッドマウントディスプレイやAR(Augmented Reality)ヘッドマウントディスプレイやMR(Mixed Reality)ヘッドマウントディスプレイである。なお、本実施の形態では、ヘッドマウントディスプレイ100が、ARやMRに用いられるオプティカルシースルータイプのヘッドマウントディスプレイとなっているが、非透過型のヘッドマウントディスプレイであってもよい。
以下、説明の明確化のため、XYZ3次元直交座標系を用いて説明を行う。ユーザを基準として、前後方向(奥行方向)をZ方向、左右方向(水平方向)をX方向、上下方向(鉛直方向)をY方向とする。前方向が+Z方向、後ろ方向が-Z方向、右方向を+X方向、左方向を-X方向、上方向を+Y方向、下方向を-Y方向とする。
図示しないユーザが、ヘッドマウントディスプレイ100を装着している。ヘッドマウントディスプレイ100は、表示素子部101と、フレーム102と、左眼用光学系103Lと、右眼用光学系103Rと、制御部105を備えている。制御部105は、制御部105Lと制御部105Rとを備えている。
フレーム102はゴーグル形状や眼鏡形状を有しており、図示しないヘッドバンドなどによりユーザの頭部に装着される。フレーム102には、表示素子部101、左眼用光学系103L、右眼用光学系103R、制御部105L、制御部105Rが取り付けられている。なお、図1では、両眼式のヘッドマウントディスプレイ100が図示されているが、眼鏡形状を有する非没入型ヘッドマウントディスプレイであってもよい。
表示素子部101は、左眼用表示素子101Lと右眼用表示素子101Rを備えている。左眼用表示素子101Lは、左眼用の表示画像を生成する。右眼用表示素子101Rは、右眼用の表示画像を生成する。左眼用表示素子101L、及び右眼用表示素子101Rはそれぞれ液晶モニタや有機EL(Electro-Luminescence)モニタなどのフラットパネルディスプレイを備えている。左眼用表示素子101L、及び右眼用表示素子101Rは曲面形状を有するディスプレイでもよい。左眼用表示素子101Lと右眼用表示素子101Rは、それぞれアレイ状に配置された複数の画素を備えている。ここでアレイ状の配置とは、2次元状の配置だけでなく、ペンタイル配列などでもよい。左眼用表示素子101Lは右眼用表示素子101Rの左側(-X側)に配置されている。
表示素子部101の上方(+Y側)には、制御部105が設けられている。制御部105には、外部からの映像信号、制御信号、電源が供給されている。例えば、HDMI(登録商標)などの有線接続、又はWiFi(登録商標)やBlueTooth(登録商標)等の無線接続によって、映像信号等が制御部105に入力される。ヘッドマウントディスプレイ100は、映像信号を生成する映像生成部(図示せず)を備えていてもよく、制御部105には、映像生成部が生成した映像信号等が入力されてもよい。
制御部105L、制御部105RはCPU(Central Processing Unit)、及びメモリなどのハードウェア資源を備えており、メモリに格納されたコンピュータプログラムにしたがって動作する。さらに、制御部105L、制御部105Rはそれぞれ、ディスプレイの駆動回路等を備えている。制御部105Lは、映像信号、制御信号等に基づいて、左眼用画像の表示信号を生成して、左眼用表示素子101Lに出力する。これにより、左眼用表示素子101Lは、左眼用画像を表示するための表示光を出力する。制御部105Rは、映像信号、制御信号等に基づいて、右眼用画像の表示信号を生成して、右眼用表示素子101Rに出力する。これにより、右眼用表示素子101Rは、右眼用の表示画像を表示するための表示光を出力する。つまり、制御部105は表示信号を表示素子部101に出力する。
なお、表示素子部101は、左眼用表示素子101Lと右眼用表示素子101Rを別々の表示素子とする構成に限らず、単一の表示素子とする構成としてもよい。単一の表示素子が、左眼用の表示画像と右眼用の表示画像とを生成してもよい。この場合、表示素子部101は、ディスプレイの表示領域の片側の一部を用いて、左眼用画像を生成し、反対側の一部を用いて、右眼用画像を生成する。
表示素子部101、制御部105等の一部又は全部は、フレーム102に固定されている構成に限らず、フレーム102に対して脱着可能に設けられていてもよい。例えば、スマートフォン又はタブレットコンピュータ等をフレーム102に対して取り付けることで、表示素子部101、制御部105等を実現してもよい。この場合、スマートフォン等にヘッドマウントディスプレイ用の表示画像を生成するアプリケーションプログラム(アプリ)を予めインストールしておけばよい。
左眼用光学系103Lは、左眼用表示素子101Lが出力した表示光を、左眼用画像としてユーザの左眼ELに導く。右眼用光学系103Rは、右眼用表示素子101Rが出力した表示光を、右眼用画像としてユーザの右眼ERに導く。左眼用光学系103Lは右眼用光学系103Rの左側(-X側)に配置されている。左眼用光学系103Lは、ユーザの左眼ELの前方(+Z方向)に配置されている。右眼用光学系103Rは、ユーザの右眼ERの前方(+Z方向)に配置されている。ユーザは、表示素子部101が生成した表示画像の虚像を正面前方(+Z方向)に視認することができる。
上記の通り、本実施の形態にかかるヘッドマウントディスプレイ100は、半透過型又は非透過型のヘッドマウントディスプレイのいずれにも可能である。なお、ここではヘッドマウントディスプレイ100が、半透過型のヘッドマントディスプレイであるとして説明を行う。従って、左眼用光学系103L、及び右眼用光学系103Rは、後述するコンバイナを備えている。半透過型のヘッドマウントディスプレイ100では、表示素子部101からの表示光と、外光とが、左眼EL及び右眼ERに入射する。よって、ユーザは、前方(+Z方向)の景色に表示画像が重畳した重畳画像を視認することができる。
以下、左眼用光学系103Lと右眼用光学系103R(以下、まとめて単に光学系と称する)の例について説明する。図3は、光学系を模式的に示す側面図である。なお、左眼用光学系103Lと右眼用光学系103Rとは同様の構成となっているため、図3においては、左眼用光学系103Lについてのみ説明を行う。
左眼用光学系103Lは、コンバイナ121Lと、ビームスプリッタ122Lと、遮光部150Lと、を備えている。コンバイナ121L、ビームスプリッタ122L、及び遮光部150Lは、図1で示したフレーム102に固定されている。
コンバイナ121Lは凹面鏡となっており、ビームスプリッタ122Lは平面鏡となっている。コンバイナ121L、及びビームスプリッタ122Lはハーフミラー等のビームスプリッタであり、入射光の一部を反射して、一部を透過する。コンバイナ121Lの反射の比率と透過の比率とが等しいとすると、コンバイナ121Lは、入射光のほぼ半分の光量を透過し、残りの半分を反射する。同様に、ビームスプリッタ122Lの反射の比率と透過の比率とが等しいとすると、ビームスプリッタ122Lは、入射光のほぼ半分の光量を透過し、残りの半分を反射する。コンバイナ121L及びビームスプリッタ122Lは、反射の比率を増やし透過の比率を減らしてもよいし、反射の比率を減らし透過の比率を増やしてもよい。
コンバイナ121L、及びビームスプリッタ122Lはユーザの左眼ELの正面前方(+Z方向)に配置されている。また、コンバイナ121Lは、ビームスプリッタ122Lの前方(+Z方向)に配置されている。
ビームスプリッタ122Lの上方(+Y方向)には、左眼用表示素子101Lが配置されている。左眼用表示素子101Lは表示画像を形成するための表示光PL11を出射する。つまり、左眼用表示素子101Lは、左眼ELの前方斜め上に配置されている。
遮光部150Lは、ビームスプリッタ122Lの下方(-Y方向)に配置されている。つまり、遮光部150Lは、左眼ELの前方斜め下に配置されている。遮光部150Lは、前方斜め下の視界を遮るために設けられている。遮光部150Lは光を吸収する黒色材料などで形成されている。遮光部150Lの代わりに、前方斜め下を視認するための下部窓を設けてもよい。
左眼用表示素子101Lからの表示光PL11について説明する。左眼用表示素子101Lの表示面は、下方(-Y方向)に面している。したがって、左眼用表示素子101Lからの表示光PL11は、下方(-Y方向)に出射される。左眼用表示素子101Lの下方(-Y方向)には、ビームスプリッタ122Lが傾斜して配置されている。左眼用表示素子101Lからの表示光PL11は、ビームスプリッタ122Lに入射する。ビームスプリッタ122Lは、表示光PL11の一部を反射する。また、ビームスプリッタ122Lを透過した残りの表示光PL11は、遮光部150Lで吸収される。
ビームスプリッタ122Lで反射した表示光PL11は、前方(+Z方向)に反射される。そして、表示光PL11は、コンバイナ121Lに入射する。コンバイナ121Lは、後方(-Z方向)に表示光PL11の一部を反射する。コンバイナ121Lで反射された表示光PL11を表示光PL12とする。さらに、コンバイナ121Lは凹面鏡であり、表示光PL12を左眼ELに向けて集光するように、表示光PL11を反射する。コンバイナ121Lで反射された表示光PL12は、ビームスプリッタ122Lに入射する。ビームスプリッタ122Lは、表示光PL12の一部を透過する。
ビームスプリッタ122Lを透過した表示光PL12は、左眼ELに入射する。このように、左眼用光学系103Lが、左眼用表示素子101Lからの表示光PL11を、ユーザの左眼ELに導く。光学系により、ユーザの前方(+Z方向)に虚像を表示させることができる。また、コンバイナ121Lとして凹面鏡を用いているため、表示画像が拡大して表示される。
次に、ユーザの前方(+Z方向)からの外光PL21について説明する。外光PL21の一部は、コンバイナ121Lを透過する。コンバイナ121Lを透過した外光PL21は、ビームスプリッタ122Lに入射する。ビームスプリッタ122Lは、外光PL21の一部を透過する。ビームスプリッタ122Lを透過した外光PL21は、左眼ELに入射する。
ヘッドマウントディスプレイ100が半透過型であるため、コンバイナ121Lは、前方(+Z方向)からの外光PL21と左眼用表示素子101Lからの表示光PL11を合成する。右眼用光学系103Rについては、左眼用光学系103Lと同様になっている。コンバイナ121Rは、前方(+Z方向)からの外光PR21と右眼用表示素子101Rからの表示光PR11を合成する。ユーザの前方(+Z方向)にコンバイナ121L、121Rを設けることで、ヘッドマウントディスプレイ100を光学シースルー方式とすることができる。ユーザの前方(+Z方向)の景色に、表示画像が重畳される。つまり、ユーザは、表示画像が重畳された景色を視認することができる。
次に、クロストークを抑制するための構成について、図4,及び図5を用いて説明する。図4は、光学系を模式的に示す上面図であり、図5は側面断面図である。図4、及び図5に示すように、左眼用光学系103Lと右眼用光学系103Rとの間には、仕切り部140が設けられている。
仕切り部140は、左眼ELの前方(+Z方向)の空間(以下、左前方空間160Lとする)と右眼ERの前方(+Z方向)の空間(以下、右前方空間160Rとする)との間に配置されている。左前方空間160Lと右前方空間160Rは、仕切り部140によって仕切られている。仕切り部140は、X方向における左前方空間160Lと右前方空間160Rとの境界を規定する。
なお、左前方空間160Lは、コンバイナ121L、左眼用表示素子101L、遮光部150L、仕切り部140、フレーム102(図1を合わせて参照)、及びユーザの顔によって規定される空間となる。つまり、左前方空間160Lの前方(+Z方向)は、コンバイナ121Lに面しており、後方(-Z方向)は、ユーザの顔に面している。左前方空間160Lの上方(+Y方向)は、左眼用表示素子101Lに面しており、下方(-Y方向)は遮光部150Lに面している。左前方空間160Lの右側(+X方向)は、仕切り部140に面しており、左側(-X方向)はフレーム102に面している。
同様に、右前方空間160Rは、コンバイナ121R、右眼用表示素子101R、遮光部150R、仕切り部140、フレーム102(図1を合わせて参照)、及びユーザの顔によって規定される空間となる。つまり、右前方空間160Rの前方(+Z方向)は、コンバイナ121Rに面しており、後方(-Z方向)は、ユーザの顔に面している。右前方空間160Rの上方(+Y方向)は、右眼用表示素子101Rに面しており、下方(-Y方向)は遮光部150Rに面している。右前方空間160Rの右側(+X方向)は、フレーム102に面しており、左側(-X方向)は仕切り部140に面している。
仕切り部140は、ビームスプリッタ122L、122Rの前後に配置されている。具体的には仕切り部140は、ビームスプリッタ122Lと122Rとの間に、ビームスプリッタ122L、122Rよりも前方(+Z方向)からビームスプリッタ122L、122Rよりも後方(-Z方向)に渡って配置されている。仕切り部140は可視光を拡散反射する拡散反射板である。拡散反射とは、光の反射のうち鏡面反射を除いた拡散的な反射を意味する。仕切り部140は入射した外光、及び表示光を様々な方向に拡散して反射する。なお、仕切り部140は、左前方空間160Lと右前方空間160Rとを完全に仕切っていなくてもよい。つまり、左前方空間160Lと右前方空間160Rとは一部が繋がっていてもよい。
仕切り部140は、左眼用表示素子101Lからの表示光PL11、PL12が右眼ERに入射するのを遮る。また、仕切り部140は、右眼用表示素子101Rからの表示光PR11、及びコンバイナ121Rで反射された表示光PR11である表示光PR12が左眼ELに入射するのを遮る。つまり、仕切り部140は、図11に示したクロストーク光PCTを遮光する。これにより、クロストークを抑制することができ、表示品質を向上することができる。
また、仕切り部140は拡散反射板であるため、仕切り部140に入射した光の一部が左眼EL又は右眼ERに到達する。例えば、コンバイナ121Lを通過した外光PL21の一部は、仕切り部140で拡散反射して、左眼ELに入射する。また、左眼用表示素子101Lからの表示光PL11、PL12の一部は、仕切り部140で拡散反射して、左眼ELに入射する。コンバイナ121Rを通過した外光PR21の一部は、仕切り部140で拡散反射して、右眼ERに入射する。また、右眼用表示素子101Rからの表示光PR11、PR12の一部は、仕切り部140で拡散反射して、右眼ERに入射する。
よって、本実施の形態では仕切り部140が非拡散反射板であった場合と比較して、ユーザにより仕切り部140が黒い影のように視認されることを防ぐことができる。換言すると、仕切り部140が目立たなくなるように、仕切り部140が光を拡散反射する。なお、非拡散反射板とは、例えば黒色に着色された樹脂板のことである。
仕切り部140が明るくなりすぎたり、暗くなりすぎたりして目立たないように、仕切り部140の拡散反射率を調整すればよい。拡散反射率とは、入射光量に対する拡散反射の光量の比率のことであり、色の明るさを表す。拡散反射率は、仕切り部140を着色する色、及び仕切り部140の表面の加工により調整することができる。仕切り部140の拡散反射率は、明るくなりすぎる0%近傍でなく、かつ、暗くなりすぎる100%近傍でない範囲であるとよい。これにより、ユーザが自然に表示画像を視認することができるため、表示品質を向上することができる。
仕切り部140を適切な拡散反射率にして目立たなくするために例えば、仕切り部140はグレーなどに着色された樹脂板を用いることができる。グレーとは白と黒との混合色である無彩色のうち、混合比が白100パーセントである白色と混合比が黒100パーセントである黒色を除いた色のことである。グレーとは混合比が白1パーセントかつ黒99パーセントの色も含み、また白99パーセントかつ黒1パーセントの色も含む。つまり仕切り板140は、白色でも、黒色でもない色に着色されている。
また、仕切り部140の表面に拡散反射加工を施して形成することにより、仕切り部140を適切な拡散反射率にして目立たなくすることができる。拡散反射加工とは、例えば樹脂表面をサンドペーパーなどで擦って微細な凸凹に荒らすことである。ここで仕切り部140の表面とは、左前方空間160Lに臨む面、及び、右前方空間160Rに臨む面のことである。
仕切り部140の明るさ暗さに関わらず、仕切り部140を肌色などのユーザの皮膚の色とほぼ同色にして目立たなくしてもよい。ユーザの皮膚の色とは一般に肌色と認識され得る色全般を指し、人種の肌の色により適宜変更することができる。ユーザの皮膚の色は例えば、CIE色度図上で0.375≦x≦0.400かつ0.340≦y≦0.360の範囲にある色としてもよい。ユーザがコーカソイド系の人種である場合の皮膚の色は、CIE色度図上で0.375≦x≦0.385かつ0.340≦y≦0.345の範囲にある色としてもよい。ユーザがモンゴロイド系又はネグロイド系の人種である場合の皮膚の色は、CIE色度図上で0.390≦x≦0.400かつ0.350≦y≦0.360の範囲にある色としてもよい。仕切り部140を皮膚の色と同系色にすることで、仕切り部140が鼻と融合され、鼻の一部のように視認されるため、表示品質を向上することができる。
仕切り部140が反射拡散板であることにより、仕切り部140が強調されることなく、ユーザが表示画像を視認することができる。これにより、表示品質を高くすることができる。また、仕切り部140に入射した表示光も拡散反射されるため、仕切り部140で反射した表示光により表示画像の一部が形成されることを防ぐことができる。これにより、表示品質を高くすることができる。
なお、左右方向(X方向)を厚さ方向とする薄板により仕切り部140を形成すればよい。YZ平面における仕切り部140の形状は、左前方空間160Lと右前方空間160Rの形状に応じて決めればよい。なお、仕切り部140となる拡散反射板の端辺は、表示素子部101と、遮光部150L、150Rと、コンバイナ121L、121Rとに沿った形状とすればよい。図5に示すように、仕切り部140の前方(+Z方向)側の端辺は、コンバイナ121L、121Rの湾曲に沿って形成されている。つまり、YZ平面において、仕切り部140の前方(+Z方向)側の端辺は、円弧状に形成されている。このようにすることで、左前方空間160Lと右前方空間160Rとを適切に仕切ることができるため、クロストークを効果的に抑制することが可能となる。
実施の形態2.
本実施の形態のヘッドマウントディスプレイ100について、図6,及び図7を用いて説明する。本実施の形態では、左右のビームスプリッタ122が一体的に形成されている。つまり、ビームスプリッタ122Lとビームスプリッタ122Rとを1枚のビームスプリッタ122により構成している。ビームスプリッタ122は、左前方空間160Lから右前方空間160Rに渡って配置されている。
左眼用光学系103Lと右眼用光学系103Rとで、ビームスプリッタ122を共用する。このようにすることで左眼用光学系103Lと右眼用光学系103Rとの間で、虚像のずれを抑制することができる。つまり、実施の形態1のように、ビームスプリッタ122Lとビームスプリッタ122Rと別々に設けた構成では、ビームスプリッタ122Lとビームスプリッタ122Rが傾いて配置されていると、左右の虚像が上下方向(Y方向)にずれて表示されてしまう。本実施の形態は、上下方向(Y方向)の虚像のずれを抑制することができるため、高い表示品位を得ることが可能となる。
左眼用光学系103Lと右眼用光学系103Rとで、単一のビームスプリッタ122が共用されている。よって、実施の形態1のように、左右のビームスプリッタ122L、122Rの間に仕切り部140を配置することができない。本実施の形態では、仕切り部140が2枚の仕切り板141、142によって構成されている。実施の形態1では仕切り部140が1枚の仕切り板で構成されていたのに対して、実施の形態2では、仕切り部140が2枚の仕切り板141,142で構成されている。仕切り板141は、ビームスプリッタ122よりも前方(+Z方向)に配置されている。仕切り板142は、ビームスプリッタ122よりも後方(-Z方向)に配置されている。
仕切り板141、142はそれぞれ光を拡散反射する拡散反射板である。仕切り板141、142は、グレー又は皮膚の色に着色された樹脂板により形成されている。また、仕切り板141,142は表面に拡散反射加工を施して形成されている。ここで仕切り板141及び仕切り板142の表面とは、左前方空間160Lに臨む面と、右前方空間160Rに臨む面のことである。仕切り部140が左前方空間160Lと右前方空間160Rとを仕切ることができるため、クロストークを抑制することが可能となる。これにより、実施の形態1と同様の効果を得ることができる。
さらに、本実施の形態では仕切り板141と仕切り板142の拡散反射率を異なる値としている。この点について、図8を用いて説明する。図8は、仕切り板141,142で拡散反射する外光の光量を説明するための図である。なお、左眼用光学系103Lと右眼用光学系103Rでは同じ構成となっているため、左眼用光学系103Lのみを説明する。
図8では、仕切り板141、142で拡散反射した外光のうち、10%程度が左眼ELに向かうものとして説明する。つまり、仕切り板141の箇所C、及び仕切り板142の箇所Dのいずれにおいても、仕切り板141、142に入射した外光の1/10程度が、左眼ELの方向に反射されるものと仮定する。また、コンバイナ121L及びビームスプリッタ122の透過率が50%、反射率が50%であると仮定する。
まず、ビームスプリッタ122に入射する前に仕切り板141で拡散反射する外光PL211について説明する。コンバイナ121Lを透過した外光PL211は、箇所Cにおいて、仕切り板141に入射する。ここで、コンバイナ121Lに入射する前の外光PL211の光量を100とすると、コンバイナ121Lを透過した外光PL211の光量は50(=100×0.5)となる。
そして、箇所Cで拡散した外光PL211の一部は、ビームスプリッタ122を透過して、左眼ELに入射する。箇所Cで拡散して左眼ELに向かう外光PL211の光量は5(=50×0.1)となる。さらに、ビームスプリッタ122を透過して左眼ELに到達する外光PL211の光量は、2.5(=5×0.5)となる。
次に、ビームスプリッタ122に入射した後に拡散反射する外光PL212について説明する。外光PL212は、コンバイナ121Lを透過した後、ビームスプリッタ122に入射する。従って、コンバイナ121Lを透過した外光PL212の半分がビームスプリッタ122を透過して、残りの半分がビームスプリッタ122で反射される。外光PL212のうち、ビームスプリッタ122で反射した光を外光PL213とする。外光PL212のうち、ビームスプリッタ122を透過した光を外光PL214とする。
コンバイナ121Lに入射する前の外光PL212の光量を100とすると、コンバイナ121Lを透過した直後の外光PL212の光量は50(=100×0.5)となる。さらに、ビームスプリッタ122で反射した直後の外光PL213の光量は25(=50×0.5)となる。ビームスプリッタ122を透過した直後の外光PL214の光量は25(=50×0.5)となる。
そして、外光PL213は、箇所Cにおいて仕切り板141で拡散反射される。仕切り板141で拡散反射した外光PL213の一部は、左眼ELに向かう。仕切り板141で拡散反射されて左眼ELに向かう外光PL213の光量は2.5(=25×0.1)となる。さらに、外光PL213は、ビームスプリッタ122を透過した後に、左眼ELに入射する。よって、左眼ELに到達する外光PL213の光量は1.25(=2.5×0.5)となる
外光PL214は、箇所Dにおいて、仕切り板142で拡散反射される。仕切り板142で拡散反射した外光PL214の一部は、左眼ELに向かう。仕切り板142で拡散反射されて左眼ELに向かう外光PL214の光量は2.5(=25×0.1)となる。よって、左眼ELに到達する外光PL214の光量は2.5となる。
したがって、箇所Cで拡散反射した外光PL211、外光PL213の合計光量は、3.75(=2.5+1.25)となる。一方、箇所Dで拡散反射した外光PL214の光量は、2.5となる。箇所Cと箇所Dとでユーザに視認される明るさに違いが生じてしまう。ユーザにとって、箇所Cのほうが、箇所Dよりも明るく視認されることになる。換言すると、ユーザには、仕切り板141のほうが仕切り板142よりも明るく視認される。
そこで、本実施の形態では、仕切り板141と仕切り板142との拡散反射率を異なる値としている。具体的には、仕切り板142の拡散反射率を仕切り板141の拡散反射率よりも高くしている。これにより、仕切り板141と仕切り板142との間の明るさの違いを低減することができるため、より高い表示品質を得ることができる。つまり、仕切り板141と仕切り板142の拡散反射率を調整することで仕切り部140の明るさの不均一性を補正することができる。よって、より高い表示品質を得ることが可能になる。
なお、仕切り板141を仕切り板142よりもより濃い色で着色すればよい。このようにすると仕切り板142の光の拡散反射率が、仕切り板141の光の拡散反射率よりも高くなる。仕切り板142の拡散反射率を仕切り板141の拡散反射率の1.5倍程度とすることで、ユーザが仕切り板141を仕切り板142とを同程度の明るさで視認することができる。もちろん、仕切り板142の拡散反射率は仕切り板141の拡散反射率の1.5倍以上であってもよく、1.5倍以下であってもよい。
仕切り板141と仕切り板142とは同系色で色の濃淡のみを変えることによって、拡散反射率を異ならせるようにすればよい。仕切り板141と仕切り板142をグレーとした場合は、白と黒との混合比を変えることで色の濃淡を変え、拡散反射率を異ならせればよい。拡散反射率の低い濃いグレーとしたい場合は黒の比率を増やした色とし、拡散反射率の高い淡いグレーとしたい場合は白の比率を増やした色とすればよい。
ビームスプリッタ122よりも前方(+Z方向)と後方(-Z方向)とで、仕切り部141と仕切り板142との表面の拡散反射加工を変えることによって、拡散反射率を異ならせてもよい。仕切り板141と仕切り板142との一方を拡散反射率の高い拡散反射加工として、他方を拡散反射率の低い拡散反射加工とすればよい。拡散反射率を高くしたい場合は凸凹のピッチを狭くすればよく、拡散反射率を低くしたい場合は凸凹のピッチを広くすればよい。
仕切り板141と仕切り板142を肌色とした場合は、人間が視覚で感じる反射率を数値化したものである視感反射率を変えることで肌色の濃淡を変え、拡散反射率を異ならせればよい。視感反射率はCIE色度図で表されない明るさ(明度)を表すため、仕切り板141と仕切り板142の色のCIE色度座標は変えずに、視感反射率のみを変えればよい。拡散反射率の低い濃い肌色としたい場合は視感反射率の低い肌色とし、拡散反射率の高い淡い肌色としたい場合は視感反射率の高い肌色とすればよい。
仕切り板141、142の色の濃淡、又は視感反射率を変えること、及び仕切り板141、142の表面の凸凹のピッチを変えることで、ビームスプリッタ122よりも前方(+Z方向)と後方(-Z方向)とで、仕切り部140の拡散反射率を異ならせることができる。これにより、仕切り板141と仕切り板142を自然に視認することができるため、表示品質を向上することができる。
さらには、仕切り板141において拡散反射率の空間分布を設けてもよい。例えば、図9のように、前方(+Z方向)ほど、仕切り板141の拡散反射率を低くしてもよい。図9は、色の濃い部分ほど拡散反射率が低いことを示し、色の薄い部分ほど拡散反射率が高いことを示している。あるいは、前方(+Z方向)ほど、仕切り板141の拡散反射率を高くしてもよい。また、上下方向(Y方向)に、仕切り板141において拡散反射率の空間分布を設けてもよい。同様に、仕切り板142において拡散反射率の空間分布を設けてもよい。つまり、仕切り部140が強調して表示されることがないように、仕切り板141、142の拡散反射率に空間分布を設ければよい。
なお、実施の形態1の構成においても、仕切り部140を複数の領域に分割し、それぞれの領域の拡散反射率を異ならせてもよい。例えば、仕切り部140となる拡散反射板の拡散反射率をビームスプリッタ122L、122Rよりも前方(+Z方向)の領域と、ビームスプリッタ122L、122Rよりも後方(-Z方向)の領域とで変えればよい。仕切り部140のビームスプリッタ122L、122Rよりも後方(-Z方向)の領域の拡散反射率を、仕切り部140のビームスプリッタ122L、122Rよりも前方(+Z方向)の領域の拡散反射率より低くしてもよい。例えば仕切り部140の色の濃淡を領域毎に変えることで、拡散反射率を所望の分布とすることができる。
実施の形態3.
実施の形態3にかかるヘッドマウントディスプレイ100について、図10を用いて説明する。図10は、ヘッドマウントディスプレイ100の構成を模式的に示す側面図である。本実施の形態では、実施の形態1、2と異なり、1枚ミラー方式となっている。つまり、左眼ELとコンバイナ121Lとの間に、ビームスプリッタ122L、又はビームスプリッタ122が設けられていない。
左眼用表示素子101Lの設置角度が、実施の形態1、2と異なっている。左眼用表示素子101Lは、斜めに配置されている。つまり、左眼用表示素子101Lの表示面は、下方(-Y方向)であって、前方(+Z方向)に向いている。左眼用表示素子101Lからの表示光PL11は、-Y方向及び+Z方向に出射される。コンバイナ121Lは、左眼用表示素子101Lの下方(-Y方向)に配置されているコンバイナ121Lは光の半分を透過して、残りの半分を反射する。


コンバイナ121Lは左眼用表示素子101Lからの表示光PL11を左眼ELに向けて反射する。コンバイナ121Lは凹面ハーフミラーであり、表示光PL11を左眼ELに向けて集光するように、表示光PL11を反射する。左眼用光学系103Lが、左眼用表示素子101Lからの表示光を、左眼ELに導く。光学系により、ユーザの前方(+Z方向)に虚像を表示させることができる。
また、外光PL21はコンバイナ121Lを透過して、左眼ELに入射する。コンバイナ121Lの透過率は、50%となっている。よって、外光PL21は、コンバイナ121Lを透過することで、50%に減衰する。そして、50%に減衰した外光PL21が、左眼ELに入射する。これにより、前方(+Z方向)の景色に表示画像を重畳させることができる。また、本実施の形態では、コンバイナ121Lが左眼用表示素子101Lの直下まで延在しているため、遮光部150Lが設けられていない。
左前方空間160Lと右前方空間160Rとの間に、仕切り部140が配置されている。これにより、実施の形態1,2と同様に、表示品質を向上することができる。また、図10ではビームスプリッタ122が設けられていないため、実施の形態1と同様に、1枚の拡散反射板を仕切り部140とすることができる。
なお、ヘッドマウントディスプレイ100がオプティカルシースルー方式のヘッドマントディスプレイとして説明したが、ヘッドマウントディスプレイ100は非透過型のヘッドマントディスプレイであってもよい。非透過型のヘッドマウントディスプレイの場合、コンバイナ121L、121Rの代わりに、反射ミラーが設けられていればよい。つまり、ビームスプリッタ122の前方に配置される反射部材は、ハーフミラーなどのビームスプリッタであってもよく、反射ミラーであってもよい。反射部材が表示光をユーザの方向に反射する。
以上、本発明者によってなされた発明を実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は上記実施の形態に限られたものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることは言うまでもない。上記の実施の形態の2つ以上を適宜組み合わせることも可能である。
EL 左眼
ER 右眼
100 ヘッドマウントディスプレイ
101 表示素子部
101L 左眼用表示素子
101R 右眼用表示素子
102 フレーム
103L 左眼用光学系
103R 右眼用光学系
121L、121R コンバイナ
122L、122R、122 ビームスプリッタ
150L、150R 遮光部
160L 左前方空間
160R 右前方空間
PL11、PL12 表示光
PL21 外光

Claims (5)

  1. ユーザの前方に配置され、表示画像を形成する表示光を前記ユーザの方向に反射する反射部材と、
    前記ユーザの左眼の前方の空間と右眼の前方の空間との間に配置され、前記表示光を拡散反射する仕切り部と、
    前記反射部材と前記ユーザの眼との間に配置され、前記表示光を前記反射部材に向けて反射するとともに、前記反射部材で反射した前記表示光を透過するビームスプリッタと、を備え、
    前記仕切り部が、前記ビームスプリッタの前後に設けられ、
    前記ビームスプリッタが、前記左眼の前方の空間から前記右眼の前方の空間に渡って配置されており、
    前記仕切り部が、前記ビームスプリッタよりも前方に配置された第1の仕切り板と、前記ビームスプリッタよりも後方に配置された第2の仕切り板と、を備えているヘッドマウントディスプレイ。
  2. 前記ビームスプリッタよりも前方と後方とで、前記仕切り部の拡散反射率が異なっている請求項に記載のヘッドマウントディスプレイ。
  3. ユーザの前方に配置され、表示画像を形成する表示光を前記ユーザの方向に反射する反射部材と、
    前記ユーザの左眼の前方の空間と右眼の前方の空間との間に配置され、前記表示光を拡散反射する仕切り部と、
    前記反射部材と前記ユーザの眼との間に配置され、前記表示光を前記反射部材に向けて反射するとともに、前記反射部材で反射した前記表示光を透過するビームスプリッタと、を備え、
    前記仕切り部が、前記ビームスプリッタの前後に設けられ、
    前記ビームスプリッタよりも前方と後方とで、前記仕切り部の拡散反射率が異なっているヘッドマウントディスプレイ。
  4. 前記ビームスプリッタよりも後方の前記仕切り部の拡散反射率が、前記ビームスプリッタよりも前方の前記仕切り部の拡散反射率より高くなっている請求項2、又は3に記載のヘッドマウントディスプレイ。
  5. 前記仕切り部がグレー又は特定の人種の皮膚の色になっている請求項1~4のいずれか1項に記載のヘッドマウントディスプレイ。
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