JP7362404B2 - 組成物、膜、積層体および表示装置 - Google Patents
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Description
[1] 下記式(1)で表され、極大吸収波長を420nm以上520nm以下の範囲に有する化合物と、重合性液晶化合物および液晶性の高分子化合物の少なくとも一方の化合物とを含む組成物。
R4-R3-Ar1-(-R1-Ar2-)n-N=N-Ar3-R2 (1)
[式(1)中、nは、1または2の整数を表す。
Ar1は、置換基を有していてもよい2価の含硫黄芳香族複素環基を表し、Ar2およびAr3は、それぞれ独立に、置換基を有していてもよい1,4-フェニレン基を表す。 R1は、単結合、または-OC(=O)-、-C(=O)O-、-C≡C-、-CH=CH-、-CH=N-、-N=N-および-N=CH-からなる群から選ばれる少なくとも1つの基を表し、Ar1と結合するR1は単結合を表す。
R2は、重合性基を有していてもよいアルキルアミノ基、または重合性基を有していてもよいアルコキシ基を表す。
R3は、炭素数4から20のアルカンジイル基、炭素数2から20のアルカンジイルオキシ基、炭素数2から20のアルカンジイルオキシカルボニル基および炭素数2から20のアルカンジイルカルボニルオキシ基からなる群より選ばれる少なくとも1つの基を表す。
R4は、重合性基または水素原子を表す。
nが2である場合、2個あるR1は互いに同一であっても相異なっていてもよく、2個あるAr2は互いに同一であっても相異なっていてもよい。]
[2] 前記重合性液晶化合物および前記液晶性の高分子化合物が、重合性スメクチック液晶化合物およびスメクチック液晶性の高分子化合物である[1]に記載の組成物。
[3] 前記重合性液晶化合物が、下記式(A)で表される化合物である[1]または[2]に記載の組成物。
U1-V1-W1-(X1-Y1)m-X2-Y2-X3-W2-V2-U2 (A)
[式(A)中、mは1から3の整数である。
X1、X2およびX3は、それぞれ独立に、2価の芳香族基または2価の脂環式炭化水素基を表す。mが2または3である場合、複数あるX1は互いに同一であっても相異なっていてもよい。X1、X2及びX3からなる群から選択される少なくとも3つが2価の炭化水素6員環基を表す。
Y1、Y2、W1およびW2は、それぞれ独立に、単結合または2価の連結基を表す。mが2または3である場合、複数あるY1は互いに同一であっても相異なっていてもよい。
V1およびV2は、それぞれ独立に、置換基を有していてもよい炭素数1から20のアルカンジイル基を表す。前記アルカンジイル基を構成する-CH2-の少なくとも1つは、-O-、-CO-、-S-または-NH-に置き換わっていてもよい。
U1およびU2は、それぞれ独立に、重合性基または水素原子を表し、少なくとも一方は重合性基を表す。]
[4] 前記式(1)中、nが1である[1]から[3]のいずれかに記載の組成物。
[5] 前記重合性基が、ラジカル重合性基である[1]から[4]のいずれかに記載の組成物。
[6] [1]から[5]のいずれかに記載の組成物を形成材料とする膜。
[7] [6]に記載の膜を含む積層体。
[8] [7]に記載の積層体を有する表示装置。
本実施形態にかかる組成物は、下記式(1)で表され、極大吸収波長を420nm以上520nm以下の範囲に有する化合物と、重合性液晶化合物とを含む。組成物は、例えば偏光膜の形成材料として用いられる。すなわち組成物は、偏光膜形成用組成物であってよい。組成物を形成材料として得られる偏光膜を有する偏光板は、製造工程に由来する偏光板の二色比の低下を効果的に抑制することができる。また、偏光板は優れた二色比を達成することができる。
組成物は下記式(1)で表される化合物の少なくとも1種を含む。式(1)で表される化合物は、420nm以上520nm以下の範囲に吸収極大波長(λMAX)を有し、例えば、組成物における色素化合物として用いられる。
R4-R3-Ar1-(-R1-Ar2-)n-N=N-Ar3-R2 (1)
式(1)で表される化合物の製造方法について説明する。式(1)で表される化合物のうち、n=1である化合物(1a)は例えば、式(1X)で表される化合物[以下、化合物(1X)ともいう]と、式(1Y)で表される化合物[以下、化合物(1Y)ともいう]とから、下記反応式で示される工程により製造することができる。
重合性液晶化合物とは、分子内に少なくとも1つの重合性基を有し、配向することによって液晶相を示すことができる化合物である。重合性液晶化合物は、好ましくは単独で配向することによって液晶相を示すことができる化合物である。
U1-V1-W1-(X1-Y1)m-X2-Y2-X3-W2-V2-U2(A)
液晶性の高分子化合物とは、前記重合性液晶化合物を重合させた化合物(以下、重合性液晶化合物の重合体ともいう)であってもよく、その他の液晶性の高分子化合物であってもよいが、前記重合性液晶化合物を重合させた化合物であることが好ましい。
組成物は、化合物(1)、重合性液晶化合物および液晶性の高分子化合物に加えて、高分子化合物を更に含んでいてもよい。組成物が高分子化合物を含むことで、化合物(1)が組成物中に分散し易くなる場合がある。組成物が含みうる高分子化合物としては、化合物(1)を分散可能であれば、特に制限はない。化合物(1)を均一に分散させやすい点から、ポリメチルメタクリレート(PMMA)などのアクリル系ポリマーが好ましい。また高分子化合物は、既述の重合性液晶化合物を重合した高分子化合物であってもよい。高分子化合物のポリスチレン換算の重量平均分子量は、例えば1万以上20万以下であり、好ましくは2万以上15万以下である。
溶剤は、化合物(1)、重合性液晶化合物、液晶性の高分子化合物、および高分子化合物を完全に溶解し得る溶剤であることが好ましい。また、重合性液晶化合物の重合反応に不活性な溶剤であることが好ましい。
重合開始剤は、重合性液晶化合物の重合反応を開始し得る化合物である。重合開始剤は、より低温条件下で重合反応を開始できる点で、光重合開始剤が好ましい。具体的には、光の作用により活性ラジカルまたは酸を発生できる光重合開始剤が挙げられ、中でも、光の作用によりラジカルを発生する光重合開始剤が好ましい。
組成物が光重合開始剤を含有する場合、組成物は、好ましくは光増感剤の少なくとも1種を含有してよい。組成物が光重合開始剤および光増感剤を含有することにより、重合性液晶化合物の重合反応がより促進される傾向がある。当該光増感剤としては、キサントンおよびチオキサントン等のキサントン化合物(例えば、2,4-ジエチルチオキサントン、2-イソプロピルチオキサントン);アントラセンおよびアルコキシ基含有アントラセン(例えば、ジブトキシアントラセン)等のアントラセン化合物;フェノチアジンおよびルブレン;などが挙げられる。光増感剤は、1種単独または2種以上を組み合わせて使用できる。
組成物は、重合禁止剤の少なくとも1種を含んでいてもよい。重合禁止剤としては、例えば、ハイドロキノン、アルコキシ基含有ハイドロキノン、アルコキシ基含有カテコール(例えばブチルカテコール)、ピロガロール、2,2,6,6-テトラメチル-1-ピペリジニルオキシラジカル等のラジカル捕捉剤;チオフェノール類;β-ナフチルアミン類およびβ-ナフトール類;などが挙げられる。
組成物は、レベリング剤の少なくとも1種を含んでいてもよい。レベリング剤は、組成物の流動性を調整し、該組成物を塗布することにより得られる塗膜をより平坦にする機能を有し、具体的には、界面活性剤が挙げられる。レベリング剤としては、ポリアクリレート化合物を主成分とするレベリング剤およびフッ素原子含有化合物を主成分とするレベリング剤からなる群から選ばれる少なくとも1種が好ましい。レベリング剤は、1種単独または2種以上を組み合わせて使用できる。
組成物は酸化防止剤を含んでいてもよい。酸化防止剤は、組成物が本発明の効果を発揮し得るものであれば特に限定されず、公知の酸化防止剤を用いることができる。酸化防止剤は、式(1)で表される化合物の光劣化に対する高い抑制効果を有する観点から、ラジカルを捕捉して自動酸化の防止作用を有する、いわゆる一次酸化防止剤が好ましい。したがって、組成物に含まれる酸化防止剤は、フェノール系化合物、脂環式アルコール系化合物およびアミン系化合物からなる群から選択される少なくとも1種であることがより好ましい。酸化防止剤は、1種のみを単独で用いても、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
本実施形態にかかる膜は、式(1)で表され、極大吸収波長を420nm以上520nm以下の範囲に有する化合物と、重合性液晶化合物および液晶性の高分子化合物の少なくとも一方の化合物とを含む組成物を形成材料として得られものである。組成物からなる膜は、組成物を基材に付与し、成膜することで形成されてよい。また、式(1)で表される化合物を含む組成物が、重合性液晶化合物を含む場合、該重合性液晶化合物を重合させて得られる硬化物を含む膜は、組成物を基材に付与し、成膜した後に該重合性液晶化合物を重合し、硬化させることで形成されてよい。
前記塗膜から溶剤の少なくとも一部を除去すること、
重合性液晶化合物または液晶性の高分子化合物が液体相に相転移する温度以上まで昇温した後、降温して、該重合性液晶化合物または該液晶性の高分子化合物をスメクチック相(スメクチック液晶状態)に相転移させること、および
前記スメクチック相(スメクチック液晶状態)を保持したまま重合性液晶化合物を重合させること、
を含む方法により製造することができる。
本実施形態にかかる積層体は、前記組成物を含む膜を含む。積層体は、基材と、基材上に配置される前記組成物を形成材料とする膜とを備えていてよく、基材と、基材上に配置される配向膜と、配向膜上に配置され、前記組成物を形成材料とする膜とを備えていてよい。前記組成物を形成材料とする膜は、偏光膜を構成してよい。また、基材は位相差フィルムであってもよい。積層体は、例えば、偏光板を構成することができる。積層体は、例えば、上述した膜の製造方法によって製造することができる。
工程B:加熱して溶剤を除去しつつ、形成された塗布膜に含まれる重合性液晶化合物および液晶性の高分子化合物の少なくとも一方、と化合物(1)とを配向させる工程と、
工程C:配向した重合性液晶化合物に活性エネルギー線を照射することにより重合性液晶化合物を重合する工程と、を含む製造方法により、積層体が製造される。
基材は、ガラス基材、樹脂基材等のいずれであってもよく、好ましくは樹脂基材である。また、樹脂からなるフィルム基材を用いることで、薄い積層体を得ることができる。
前記組成物が溶剤を含む場合には、通常、形成された塗布膜から溶剤を除去する。溶剤の除去方法としては、自然乾燥法、通風乾燥法、加熱乾燥および減圧乾燥法等が挙げられる。
形成された塗布膜に重合性液晶化合物が含まれる場合は、配向した重合性液晶化合物に活性エネルギー線を照射することにより、重合性液晶化合物を重合する。
本実施形態の表示装置は、前記積層体を備え、積層体は偏光板であってよい。表示装置は、例えば、粘接着剤層を介して、偏光板としての積層体を表示装置の表面に貼合することにより得ることができる。表示装置とは、表示素子を有する装置であり、発光源として発光素子または発光装置を含む装置である。表示装置としては、例えば、液晶表示装置、有機エレクトロルミネッセンス(EL)表示装置、無機エレクトロルミネッセンス(EL)表示装置、電子放出表示装置(例えば、電場放出表示装置(FED)、表面電界放出表示装置(SED))、電子ペーパー(電子インク、電気泳動素子等を用いた表示装置)、プラズマ表示装置、投射型表示装置(例えば、グレーティングライトバルブ(GLV)表示装置、デジタルマイクロミラーデバイス(DMD)を有する表示装置)、および圧電セラミックディスプレイ等が挙げられる。液晶表示装置は、透過型液晶表示装置、半透過型液晶表示装置、反射型液晶表示装置、直視型液晶表示装置、および投写型液晶表示装置等のいずれも包含する。これらの表示装置は、2次元画像を表示する表示装置であってもよいし、3次元画像を表示する立体表示装置であってもよい。特に、表示装置としては、有機EL表示装置およびタッチパネル表示装置が好ましく、特に有機EL表示装置が好ましい。
化合物(2-9)を合成するために、まず化合物(2-9-a)を合成した。また、化合物(2-1-b)を経て化合物(2-1-c)を合成した。続いて化合物(2-9-a)と化合物(2-1-c)を鈴木カップリングさせて化合物(2-9―b)を得た。続いてエステル交換反応により化合物(2-9)を得た。
臭化銅(II)(6.48g、29.0mmol)のアセトニトリル(200mL)溶液に亜硝酸イソブチル(4.40mL、37mmol)、および2-アミノベンゾチアゾール-6-カルボン酸エチル(5.56g、25.0mmol)を順に加えた。65℃にて1.5時間攪拌後、反応溶液を室温まで冷却後、0.4M塩酸(200mL)に注ぎ、反応を停止した。クロロホルム/水で分液後、有機層を水、次いで飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥、エバポレーターで濃縮することにより化合物(2-9-a)を得た(6.56g、収率92%)。
4-ブロモアニリン(13.2g、77.6mmol)、35%塩酸(22.0mL,249mmol)、および水(200mL)を混合して0℃から5℃に冷却した。そこへ亜硝酸ナトリウム(13.0g、189mmol)の水(26mL)溶液を滴下した。その後、0から5℃を保ちながら30分間撹拌し、さらにアミド硫酸(11.0g,113mmol)を添加してジアゾ液を調製した。一方、N,N-ジメチルアニリン(14.0mL、111mmol)、酢酸ナトリウム(24.8g,302mmol)、メタノール(200mL)、および水(100mL)を混合して0から5℃に冷却し、先ほど調製したジアゾ液全量を滴下した。滴下終了後常温まで昇温し、析出した固体を濾別して化合物(2-1-b)を得た(21.0g、収率90%)。
化合物(2-1-b)(18.3g、60.0mmol)のTHF(450mL)溶液を-78℃に冷却し、そこへ1.57Mのn-ブチルリチウムヘキサン溶液(38.0mL、59.7mmol)を滴下した。その後、-78℃を保ちながら30分間攪拌し、さらにiPrOBpin(2-イソプロポキシ-4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロランの略。11.0mL,64.8mmol)を滴下した。滴下終了後常温まで昇温し、30分間攪拌した。塩化アンモニウム(60g)の水(400mL)溶液を加えて反応を停止し、有機層を分液し、飽和食塩水で洗浄した後、硫酸マグネシウムで乾燥、エバポレーターで濃縮した。得られた固体をクロロホルム/ヘキサンからの再沈殿により精製し、化合物(2-1-c)を得た(16.7g、収率79%)。
化合物(2-9-a)(1.43g、5.01mmol)、および化合物(2-1-c)(1.76g、5.00mmol)のTHF(50mL)溶液に、Pd2(dba)3(116mg、0.126mmol)、およびP(t-Bu)3・HBF4(72.0mg、0.248mmol)を加え撹拌した。さらに3Mリン酸カリウム水溶液(5.0mL、15mmol)を加え、60℃で3時間加熱撹拌した。さらにPd2(dba)3(116mg、0.126mmol)、およびP(t-Bu)3・HBF4(71.9mg、0.248mmol)を加え、60℃で2.5時間加熱撹拌した。反応溶液にメタノールを加え、析出した固体をろ取し、化合物(2-9-b)を得た(1.72g、収率80%)。
化合物(2-9-b)(0.646g、1.50mmol)、TiO(acac)2(ビス(2,4-ペンタンジオナト)チタン(IV)オキシドの略。0.197g、0.752mmol)、およびn-ヘキサノール(0.464g、4.54mmol)のp-キシレン(15mL)溶液を4時間加熱還流した。反応溶液にメタノールを加え、析出した固体をろ取し、クロロホルムを展開溶媒としたシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製し、さらにクロロホルム/メタノールからの再沈殿により精製し、化合物(2-9)を得た(0.461g、収率63%)。
UV可視光スペクトル:λmax=460nm(アセトニトリル中)
2-ブロモ-5-n-ブチルチエノチアゾール(0.344g、1.25mmol)、および化合物(2-1-c)(0.351g、1.00mmol)のTHF(10mL)溶液に、Pd2(dba)3(36.7mg、0.0401mmol)、およびP(t-Bu)3・HBF4(22.8mg、0.0786mmol)を加え撹拌した。さらに3Mリン酸カリウム水溶液(1.0mL、3.0mmol)を加え、60℃で5時間加熱撹拌した。さらにPd2(dba)3(36.8mg、0.0402mmol)、およびP(t-Bu)3・HBF4(23.1mg、0.0796mmol)を加え、60℃で2時間加熱撹拌した。反応溶液にメタノールを加え、析出した固体をろ取し、クロロホルムを展開溶媒としたシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製し、さらにクロロホルム/メタノールからの再沈殿により精製し、化合物(2-29)を得た(0.159g、収率38%)。
UV可視光スペクトル:λmax=451nm(アセトニトリル中)
化合物(2-28)を合成するために、まず化合物(2-28-a)および(2-28-b)を経て、化合物(2-28-c)を合成した。2-ブロモ-5-n-ブチルチエノチアゾールと化合物(2-28-c)を鈴木カップリングさせて化合物(2-28)を得た。
4-ブロモアニリン(12.9g、75.0mmol)、35%塩酸(22.0mL,249mmol)、および水(200mL)を混合して0℃から5℃に冷却し、そこへ亜硝酸ナトリウム(5.18g、75.1mmol)の水(10mL)溶液を滴下してジアゾ液を調製した。一方、フェノール(7.80g、82.9mmol)、酢酸ナトリウム(24.6g、300mmol)、メタノール(200mL)、および水(100mL)を混合して0℃から5℃に冷却し、先ほど調製したジアゾ液全量を滴下した。滴下終了後常温まで昇温し、析出した固体を濾別して化合物(2-28-a)を得た(17.7g、収率85%)。
化合物(2-28-a)(2.77g、10.0mmol)、炭酸カリウム(3.46g,25.0mmol)、アセトニトリル(40mL)、およびヨードメタン(0.60mL、9.6mmol)を混合し、50℃で20時間加熱攪拌した。室温まで冷却後、水(200mL)に注いで反応を停止した。THF/水で分液後、有機層を水、次いで飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥、エバポレーターで濃縮することにより化合物(2-28-b)を得た(16.7g、収率79%)。
化合物(2-28-b)(2.33g、8.00mmol)、B2pin2(正式名称はビス(ピナコラト)ジボロン。2.24g、8.80mmol)、および酢酸カリウム(2.36g,24.0mmol)の1,4-ジオキサン(40mL)溶液に、PdCl2dppf(327mg、0.400mmol)を加え、80℃で2時間加熱撹拌した。反応溶液をトルエン/水で分液し、有機層を水、次いで飽和食塩水で洗浄後、硫酸マグネシウムで乾燥、エバポレーターで濃縮した。得られた固体をクロロホルム/ヘキサンからの再沈殿により精製し、化合物(2-28-c)を得た(1.86g、収率69%)。
2-ブロモ-5-n-ブチルチエノチアゾール(0.309g、1.12mmol)、および化合物(2-28-c)(0.338g、1.00mmol)の1,4-ジオキサン(10mL)溶液に、Pd2(dba)3(23.3mg、0.0254mmol)、およびP(t-Bu)3・HBF4(15.5mg、0.0534mmol)を加え撹拌した。さらに3Mリン酸カリウム水溶液(1.0mL、3.0mmol)を加え、100℃で4時間加熱撹拌した。反応溶液にメタノールを加え、析出した固体をろ取し、クロロホルムを展開溶媒としたシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製し、さらにクロロホルム/メタノールからの再沈殿により精製し、化合物(2-28)を得た(0.166g、収率41%)。
UV可視光スペクトル:λmax=391nm(アセトニトリル中)
化合物(2-6)を合成するために、まず5-ブロモチオフェン-2-カルボン酸エチルと前述の化合物(2-1-c)を鈴木カップリングさせて化合物(2-6―a)を得た。続いてエステル交換反応により化合物(2-6)を得た。
5-ブロモチオフェン-2-カルボン酸エチル(1.30g、5.51mmol)、および化合物(2-1-c)(1.76g、5.00mmol)のTHF(50mL)溶液に、Pd2(dba)3(115mg、0.125mmol)、およびP(t-Bu)3・HBF4(72.6mg、0.250mmol)を加え撹拌した。さらに3Mリン酸カリウム水溶液(5.0mL、15mmol)を加え、2時間加熱撹拌した。反応溶液にメタノールを加え、析出した固体をろ取し、化合物(2-6-a)を得た(1.50g、収率79%)。
化合物(2-6-a)(0.379g、1.04mmol)、TiO(acac)2(ビス(2,4-ペンタンジオナト)チタン(IV)オキシドの略。0.131g、0.501mmol)、およびn-ヘキサノール(0.517g、5.06mmol)のp-キシレン(15mL)溶液を4時間加熱還流した。反応溶液にメタノールを加え、析出した固体をろ取し、クロロホルムを展開溶媒としたシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製し、さらにクロロホルム/メタノールからの再沈殿により精製し、化合物(2-6)を得た(0.238g、収率55%)。
UV可視光スペクトル:λmax=443nm(アセトニトリル中)
化合物(2-8)を合成するために、まず化合物(2-8-a)を合成した。続いて化合物(2-8-a)と前述の化合物(2-1-c)とを鈴木カップリングさせて化合物(2-8)を得た。
EDC・HCl(1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩の略。1.01g、5.25mmol)、およびDMAP(N,N-ジメチルアミノピリジンの略。61.6mg、0.504mmol)のクロロホルム(50mL)溶液にn-ヘキサノール(0.565g、5.53mmol)、および2-ブロモチアゾール-5-カルボン酸(1.04g、5.01mmol)を順に加えた。室温にて3.5時間攪拌後、反応溶液をクロロホルム/水で分液し、有機層を水、次いで飽和食塩水で洗浄後、硫酸マグネシウムで乾燥、エバポレーターで濃縮することにより化合物2-8-aを得た(1.37g、収率93%)。
化合物(2-8-a)(0.647g、2.21mmol)、および化合物(2-1-c)(0.703g、2.00mmol)の1,4-ジオキサン(20mL)溶液に、Pd2(dba)3(68.8mg、0.0751mmol)、およびP(t-Bu)3・HBF4(43.7mg、0.151mmol)を加え撹拌した。さらに3Mリン酸カリウム水溶液(2.0mL、6.0mmol)を加え、7時間加熱還流した。反応溶液にメタノールを加え、析出した固体をろ取し、クロロホルムを展開溶媒としたシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製し、さらにクロロホルム/メタノールからの再沈殿により精製し、化合物(2-28)を得た(0.115g、収率13%)。
UV可視光スペクトル:λmax=459nm(アセトニトリル中)
2-ブロモ-5-n-ヘキシルチオフェンと前述の化合物(2-1-c)とを鈴木カップリングさせて化合物(2-31)を得た。
2-ブロモ-5-n-ヘキシルチオフェン(1.36g、5.50mmol)、および化合物(2-1-c)(1.76g、5.00mmol)のTHF(50mL)溶液に、Pd2(dba)3(115mg、0.125mmol)、およびP(t-Bu)3・HBF4(72.6mg、0.250mmol)を加え撹拌した。さらに3Mリン酸カリウム水溶液(5.0mL、15mmol)を加え、3時間加熱還流した。反応溶液にメタノールを加え、析出した固体をろ取し、クロロホルムを展開溶媒としたシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製し、さらにクロロホルム/メタノールからの再沈殿により精製し、化合物(2-31)を得た(1.73g、収率88%)。
UV可視光スペクトル:λmax=432nm(アセトニトリル中)
化合物(2-155)を合成するために、まず化合物(2-155-a)を合成した。また化合物(2-155-c)を経て化合物(2-155-d)を合成した。続いて化合物(2-155-a)と化合物(2-155-d)を鈴木カップリングさせて化合物(2-155-b)を得た。続いてエステル交換反応により化合物(2-155)を得た。
臭化銅(II)(6.48g、29.0mmol)のアセトニトリル(200mL)溶液に亜硝酸イソブチル(4.40mL、37mmol)、および2-アミノベンゾチアゾール-6-カルボン酸エチル(5.56g、25.0mmol)を順に加えた。65℃にて1.5時間攪拌後、反応溶液を室温まで冷却後、0.4M塩酸(200mL)に注ぎ、反応を停止した。クロロホルム/水で分液後、有機層を水、次いで飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥、エバポレーターで濃縮することにより化合物(2-155-a)を得た(6.56g、収率92%)。
4-ブロモ-2-フルオロアニリン(14.3g、75.0mmol)、35%塩酸(22.0mL、249mmol)、および水(200mL)を混合して0℃から5℃に冷却し、そこへ亜硝酸ナトリウム(7.76g、112mmol)の水(26mL)溶液を滴下した。その後、0℃から5℃を保ちながら30分間撹拌し、さらにアミド硫酸(4.36g,45.0mmol)を添加してジアゾ液を調製した。一方、N,N-ジメチルアニリン(13.6g、113mmol)、酢酸ナトリウム(24.6g,300mmol)、メタノール(200mL)、および水(100mL)を混合して0℃から5℃に冷却し、先ほど調製したジアゾ液全量を滴下した。滴下終了後常温まで昇温し、析出した固体を濾別して化合物(2-155-c)を得た(15.8g、収率66%)。
化合物(2-155-c)(3.23g、10.0mmol)、B2pin2(ビス(ピナコラト)ジボロン。2.79g、11.0mmol)、および酢酸カリウム(2.99g、30.4mmol)の1,4-ジオキサン(60mL)溶液に、PdCl2dppf(249mg、0.305mmol)を加え、80℃で7時間加熱撹拌した。反応溶液をトルエン/水で分液し、有機層を水、次いで飽和食塩水で洗浄後、硫酸マグネシウムで乾燥、エバポレーターで濃縮した。得られた固体をクロロホルム/ヘキサンからの再沈殿により精製し、化合物(2-155-d)を得た(2.53g、収率69%)。
化合物(2-155-a)(0.631g、2.21mmol)、および化合物(2-155-d)(0.739g、2.00mmol)のTHF(20mL)溶液に、Pd2(dba)3(0.0464g、0.0507mmol)、およびP(t-Bu)3・HBF4(0.0290g、0.100mmol)を加え撹拌した。さらに3Mリン酸カリウム水溶液(2.0mL、6.0mmol)を加え、60℃で12時間加熱撹拌した。反応溶液にメタノールを加え、析出した固体をろ取し、化合物(2-155-b)を得た(0.782g、収率87%)。
化合物(2-155-b)(0.450g、1.00mmol)、TiO(acac)2(ビス(2,4-ペンタンジオナト)チタン(IV)オキシドの略。0.132g、0.504mmol)、およびn-ヘキサノール(0.512g、5.01mmol)のp-キシレン(15mL)溶液を4時間加熱還流した。反応溶液にメタノールを加え、析出した固体をろ取し、クロロホルムを展開溶媒としたシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製し、化合物(2-155)を得た(0.366g、収率72%)。
UV可視光スペクトル:λmax=482nm(アセトニトリル中)
2-ブロモ-5-n-ブチルチエノチアゾールと前述の化合物(2-155-d)を鈴木カップリングさせて化合物(2-135)を得た。
2-ブロモ-5-n-ブチルチエノチアゾール(0.304g、1.10mmol)、および化合物(2-155-d)(0.369g、1.00mmol)のTHF(10mL)溶液に、Pd2(dba)3(0.0367mg、0.0400mmol)、およびP(t-Bu)3・HBF4(0.0232mg、0.0800mmol)を加え撹拌した。さらに3Mリン酸カリウム水溶液(2.0mL、6.0mmol)を加え、16時間加熱撹拌した。反応溶液にメタノールを加え、析出した固体をろ取し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム/トルエン=10/90)にて精製し、化合物(2-135)を得た(0.127g、収率29%)。
UV可視光スペクトル:λmax=475nm(アセトニトリル中)
化合物(2-134-a)を経て化合物(2-134-b)を合成した後、2-ブロモ-5-n-ブチルチエノチアゾールと鈴木カップリングさせて化合物(2-134)を得た。
4-ブロモ-3-フルオロアニリン(1.90g、10.0mmol)、35%塩酸(3.0mL、34mmol)、および水(25mL)を混合して0℃から5℃に冷却し、そこへ亜硝酸ナトリウム(690mg、10.0mmol)の水(2.5mL)溶液を滴下してジアゾ液を調製した。一方、ジメチルアニリン(1.33g、11.0mmol)、酢酸ナトリウム(3.28g、40.0mmol)、メタノール(25.0mL)、および水(12.5mL)を混合して0℃から5℃に冷却し、先ほど調製したジアゾ液全量を滴下した。滴下終了後常温まで昇温し、析出した固体を濾別して化合物(2-134-a)を得た(2.59g、収率80%)。
化合物(2-134-a)(2.26g、7.00mmol)、B2pin2(正式名称はビス(ピナコラト)ジボロン。1.96g、7.70mmol)、および酢酸カリウム(2.06g、21.0mmol)の1,4-ジオキサン(35mL)溶液に、PdCl2dppf(286mg、0.351mmol)を加え、80℃で15時間加熱撹拌した。反応溶液をトルエン/水で分液し、有機層を水、次いで飽和食塩水で洗浄後、硫酸マグネシウムで乾燥、エバポレーターで濃縮した。得られた固体をクロロホルム/ヘキサンからの再沈殿により精製し、化合物(2-134-b)を得た(1.74g、収率67%)。
2-ブロモ-5-n-ブチルチエノチアゾール(0.307g、1.11mmol)、および化合物(2-134-b)(0.370g、1.00mmol)の1,4-ジオキサン(10mL)溶液に、Pd2(dba)3(0.023g、0.0251mmol)、およびP(t-Bu)3・HBF4(0.015g、0.0517mmol)を加え撹拌した。さらに3Mリン酸カリウム水溶液(1.0mL、3.0mmol)を加え、4時間加熱撹拌した。反応溶液にメタノールを加え、析出した固体をろ取し、クロロホルムを展開溶媒としたシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製し、さらにクロロホルム/メタノールからの再沈殿により精製し、化合物(2-134)を得た(0.317g、収率72%)。
UV可視光スペクトル:λmax=471nm(アセトニトリル中)
化合物(2-1)を合成するために、まず化合物(2-1-a)を合成した。続いて化合物(2-1-a)と先述の化合物(2-1-c)を鈴木カップリングさせて化合物(2-1)を得た。
EDC・HCl(1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩。4.83g、25.2mmol)、およびDMAP(N,N-ジメチルアミノピリジン。0.29g、2.4mmol)のクロロホルム(240mL)溶液にn-ブタノール(3.57g、48.1mmol)、および4-ブロモ安息香酸(4.83g、24.0mmol)を順に加えた。室温にて6時間攪拌後、反応溶液を水、次いで飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥、エバポレーターで濃縮することにより化合物(2-1-a)を得た(5.38g、収率87%)。
化合物(2-1-a)(286mg、1.10mmol)、および化合物(2-1-c)(352mg、1.00mmol)のTHF(10mL)溶液に、Pd2(dba)3(22.7mg、0.0248mmol)、およびP(t-Bu)3・HBF4(15.3mg、0.0527mmol)を加え撹拌した。さらに3Mリン酸カリウム水溶液(1.0mL、3.0mmol)を加え、60℃で3.6時間加熱撹拌した。反応溶液にメタノール(20mL)を加え、析出した固体をろ取し、クロロホルムを展開溶媒としたシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製し、化合物(2-1)を得た(256mg、収率71%)。
UV可視光スペクトル:λmax=436nm(アセトニトリル中)
下記の成分を混合し、80℃で1時間攪拌することで、組成物E1を得た。
・重合性液晶化合物(A-6) 75質量部
・重合性液晶化合物(A-7) 25質量部
・化合物(2-3) 4.0質量部
・重合開始剤: 2-ジメチルアミノ-2-ベンジル-1-(4-モルホリノフェニル)ブタン-1-オン(イルガキュア369;BASFジャパン社製)
6質量部
・レベリング剤:ポリアクリレート化合物(BYK-361N;BYK-Chemie社製)
1.2質量部
・溶剤:o-キシレン 250質量部
化合物(2-9)の代わりに、化合物(2-29)を用いたこと以外は実施例1と同様にして、組成物E2を得た。
化合物(2-9)の代わりに、化合物(2-28)を用いたこと以外は実施例1と同様にして、組成物E3を得た。
化合物(2-9)の代わりに、化合物(2-6)を用いたこと以外は実施例1と同様にして、組成物E4を得た。
化合物(2-9)の代わりに、化合物(2-8)を用いたこと以外は実施例1と同様にして、組成物E5を得た。
化合物(2-9)の代わりに、化合物(2-31)を用いたこと以外は実施例1と同様にして、組成物E6を得た。
化合物(2-9)の代わりに、化合物(2-155)を用いたこと以外は実施例1と同様にして、組成物E7を得た。
化合物(2-9)の代わりに、化合物(2-135)を用いたこと以外は実施例1と同様にして、組成物E8を得た。
化合物(2-9)の代わりに、化合物(2-134)を用いたこと以外は実施例1と同様にして、組成物E9を得た。
化合物(2-9)の代わりに、化合物(2-1)を用いたこと以外は実施例1と同様にして、組成物C1を得た。
1.配向膜の形成
透明基材としてガラス基板を用いた。ガラス基板上に、ポリビニルアルコール(ポリビニルアルコール1000完全ケン化型、和光純薬工業株式会社製)の2質量%水溶液(配向層形成用組成物)をスピンコート法により塗布し、乾燥後、厚さ100nmの膜を形成した。続いて、得られた膜の表面にラビング処理を施すことにより配向膜を形成し、ガラス基板上に配向膜が形成された積層体1を得た。
上記で得られた積層体1の配向膜上に、上記で得られた組成物をスピンコート法により塗布し、120℃のホットプレート上で3分間加熱乾燥した後、速やかに70℃(降温時にスメクチック液晶相を示す温度)以下に冷却して、配向膜上に第1乾燥被膜が形成された積層体2を得た。
積層体1の配向膜上に偏光膜が形成された状態の積層体2について、以下のようにして二色比の測定を行った。積層体2の偏光膜の極大吸収波長(λmax)における透過軸方向の吸光度(A1)及び吸収軸方向の吸光度(A2)を、分光光度計(島津製作所株式会社製 UV-3150)に、積層体1を備えるフォルダーをセットした装置を用いて、ダブルビーム法で測定した。該フォルダーには、リファレンス側に光量を50%カットするメッシュを設置した。測定された透過軸方向の吸光度(A1)及び吸収軸方向の吸光度(A2)の値から、比(A2/A1)を算出し、UV露光前の二色比(DR1)とした。
Claims (7)
- 下記式(1)で表され、極大吸収波長を420nm以上520nm以下の範囲に有する化合物と、重合性液晶化合物および液晶性の高分子化合物の少なくとも一方の化合物とを含む組成物。
R4-R3-Ar1-(-R1-Ar2-)n-N=N-Ar3-R2 (1)
[式(1)中、nは、1または2の整数を表す。
Ar1は、置換基を有していてもよい2価の含硫黄芳香族複素環基を表し、Ar2およびAr3は、それぞれ独立に、置換基を有していてもよい1,4-フェニレン基を表す。
R1は、単結合、または-OC(=O)-、-C(=O)O-、-C≡C-、-CH=CH-、-CH=N-、-N=N-および-N=CH-からなる群から選ばれる少なくとも1つの基を表し、Ar1と結合するR1は単結合を表す。
R2は、ラジカル重合性基を有していてもよいアルキルアミノ基、またはラジカル重合性基を有していてもよいアルコキシ基を表す。
R3は、炭素数4から20のアルカンジイル基、炭素数2から20のアルカンジイルオキシ基、炭素数2から20のアルカンジイルオキシカルボニル基および炭素数2から20のアルカンジイルカルボニルオキシ基からなる群より選ばれる少なくとも1つの基を表す。
R4は、ラジカル重合性基または水素原子を表す。
nが2である場合、2個あるR1は互いに同一であっても相異なっていてもよく、2個あるAr2は互いに同一であっても相異なっていてもよい。] - 前記重合性液晶化合物および前記液晶性の高分子化合物が、重合性スメクチック液晶化合物およびスメクチック液晶性の高分子化合物である請求項1に記載の組成物。
- 前記重合性液晶化合物が、下記式(A)で表される化合物である請求項1または2に記載の組成物。
U1-V1-W1-(X1-Y1)m-X2-Y2-X3-W2-V2-U2 (A)
[式(A)中、mは1から3の整数である。
X1、X2およびX3は、それぞれ独立に、2価の芳香族基または2価の脂環式炭化水素基を表す。mが2または3である場合、複数あるX1は互いに同一であっても相異なっていてもよい。X1、X2及びX3からなる群から選択される少なくとも3つが2価の炭化水素6員環基を表す。
Y1、Y2、W1およびW2は、それぞれ独立に、単結合または2価の連結基を表す。mが2または3である場合、複数あるY1は互いに同一であっても相異なっていてもよい。
V1およびV2は、それぞれ独立に、置換基を有していてもよい炭素数1から20のアルカンジイル基を表す。前記アルカンジイル基を構成する-CH2-の少なくとも1つは、-O-、-CO-、-S-または-NH-に置き換わっていてもよい。
U1およびU2は、それぞれ独立に、ラジカル重合性基または水素原子を表し、少なくとも1つはラジカル重合性基を表す。] - 前記式(1)中、nが1である請求項1から3のいずれか1項に記載の組成物。
- 請求項1から4のいずれか1項に記載の組成物を形成材料とする膜。
- 請求項5に記載の膜を含む積層体。
- 請求項6に記載の積層体を備える表示装置。
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