JP7361618B2 - 照明装置 - Google Patents
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Description
図1に示されるように、一実施形態に係る照明装置1は、第1層11と、第2層12と、第3層13と、基板21と、発光装置40とを備える。基板21は、XZ平面に沿って延在する。第1層11、第2層12及び第3層13は、基板21に沿って位置し、XZ平面に沿って延在する。第1層11、第2層12及び第3層13のうち、第1層11は、基板21に最も近い側に位置する。第2層12は、基板21から最も遠い側に位置する。第3層13は、第1層11と第2層12との間に位置する。つまり、各層は、基板21から見て、第1層11、第3層13及び第2層12の順に位置する。各層は、Y軸の負の方向の側から正の方向の側に向けて、第1層11、第3層13及び第2層12の順に位置するともいえる。第1層11と第3層13と第2層12とは、この順で、基板21上に積層されているともいえる。
発光装置40の光源41は、励起光71を射出する。本実施形態において、励起光71は、360nmから430nmまでの波長領域にピーク波長を有するレーザ光であるとする。360nmから430nmまでの波長領域は、紫色光領域とも称される。紫色光領域に含まれるピーク波長を有する光は、紫色光とも称される。つまり、本実施形態において、励起光71として紫色光が用いられるとする。紫色光は、可視光に含まれる。紫色光に対する人間の視感度は、可視光の中の他の色の光と比べて低い。励起光71として紫色光が用いられることによって、励起光71の強度の制御が演色性に影響を及ぼしにくくなる。励起光71としてレーザ光が用いられることによって、励起光71の単色性及び指向性が高められ得る。励起光71のエネルギーが制御されやすくなるとともに、励起光71の進行方向が制御されやすくなる。
第1反射面21aを有する基板21は、セラミック、樹脂、半導体、又は金属等の種々の材料を含んで構成されてよい。本実施形態において基板21は、セラミックで構成されるとする。第1反射面21aにおける光の反射率は、基板21を構成する材料の特製に基づいて定まる。基板21がセラミックで構成される場合、第1反射面21aにおける可視光の反射率は、例えば90%以上であり得る。基板21がセラミックで構成される場合、第1反射面21aに入射した光は拡散反射され得る。基板21は、放熱性部材を含んでもよい。放熱性部材は、例えば、アルミニウム、銅を含んでよい。放熱性部材の形状としては、例えば、ヒートパイプ付き、フィン付き等がある。放熱性部材の熱伝導率は、少なくとも空気の熱伝導率よりも高くされてよい。基板21が放熱性部材を含むことによって、第1層11で生じた熱が基板21に放散されやすい。その結果、第1層11が有する第1波長変換部材31の温度が上昇しにくくなる。
図2に示されるように、波長変換部材30は、蛍光体35を備える。波長変換部材30は、透光性を有する透光部材38を更に備えてよい。透光部材38は、蛍光体35を内部に含有することによって、略均一に分散された状態で蛍光体35を保持してよい。
比較例に係る装置において、励起光71は、波長変換部材30を1回しか通過しないとする。これに対して、本実施形態に係る照明装置1において、励起光71は、波長変換部材30を2回以上通過する可能性が高くなっている。この場合、図3に例示される照明光のスペクトルの、λpで表されている励起光71のピーク波長において、本実施形態に係る照明装置1の照明光の強度は、比較例に係る装置の照明光の強度よりも小さくなっている。したがって、本実施形態に係る照明装置1は、比較例に係る装置よりも、励起光71の変換効率を高めることができる。
以下、他の実施形態が説明される。
第1層11と第2層12との間に位置する第3層13は、励起光71、未変換光、第1変換光、及び第2変換光を透過させる。言い換えれば、第3層13は、励起光71、第1反射光72、及び第2反射光74を透過させる。第3層13は、空気層であってよい。第3層13は、ガラス又は透明樹脂等の透光性を有する部材で構成されてもよい。第3層13が空気層であったり透光性を有する部材で構成されたりすることによって、第3層13を通過する光が第3層13で吸収されにくく、第3層13で減衰しにくくなる。第3層13で光が減衰しにくいことによって、第2層12に向けて進み第2層12を透過して外部に射出される第1変換光の強度が増大し得るとともに、波長変換部材30に入射する励起光71又は未変換光の強度が増大し得る。その結果、励起光71の変換効率が向上し得るとともに、照明装置1が射出する照明光の強度が増大し得る。
照明装置1は、必須ではないが、第1層11と第2層12との間の間隔を規定するスペーサ部材22を更に備えてもよい。スペーサ部材22は、第3層13と並んで基板21に沿って位置する。第3層13は、スペーサ部材22によって取り囲まれてもよい。第3層13がスペーサ部材22によって取り囲まれる場合、第3層13の基板21に沿う方向(図1のX軸方向)の端は、スペーサ部材22によって特定される。この場合、スペーサ部材22は、第3層13の端に接する端面を有し、端面において第3層13の側から入射する光を反射する。スペーサ部材22の端面は、第2反射面22aとも称される。第2反射面22aは、第3層13が延在する方向(図1のX軸方向)に交差するともいえる。
照明装置1において、照明光のスペクトルを所望のスペクトルにするために複数の種類の蛍光体35が必要とされるとする。この場合、第1波長変換部材31が一部の種類の蛍光体35を含みつつ、第2波長変換部材32が他の種類の蛍光体35を含むことによって、照明装置1全体として、照明光のスペクトルを所望のスペクトルにできる。
図1に示されるように、照明装置1は、必須ではないが、第2層12の外側に位置するフィルタ50を更に備えてもよい。フィルタ50は、第2層12から見て、第1層11に対向する側の反対側に位置する。図1の上下関係に基づけば、フィルタ50は、第2層12の上方に位置する。図1の座標系に基づけば、フィルタ50は、第2層12に対してY軸の正の方向の側に位置する。
11 第1層
12 第2層
13 第3層
13a 所定点
21 基板(21a:第1反射面)
22 スペーサ部材(22a:第2反射面、22n:法線ベクトル)
30 波長変換部材(31:第1波長変換部材、32:第2波長変換部材、35:蛍光体、35a:第1蛍光体、35b:第2蛍光体、38:透光部材)
40 発光装置(41:光源、42:ファイバ)
50 フィルタ
71 励起光
72 第1反射光
73 透過光
74 第2反射光
Claims (14)
- 第1反射面を有する基板と、
前記第1反射面上に位置し、第1波長変換部材を有する第1層と、
前記第1層の上方に前記第1層に沿って位置し、第2波長変換部材を有する第2層と、
前記第1層と前記第2層との間に位置する第3層と、
前記第3層の内部に位置する射出点から励起光を射出する発光装置と
を備え、
前記第1波長変換部材は、前記第1層に入射してきた前記励起光の少なくとも一部を前記励起光と異なるスペクトルで特定される第1変換光に変換し、
前記第1反射面は、前記第1波長変換部材で変換されなかった前記励起光を前記第2層に向けて反射し、
前記第2波長変換部材は、前記第1層から前記第2層に入射してきた前記励起光の少なくとも一部を前記励起光と異なるスペクトルで特定される第2変換光に変換し、
前記第2層は、前記第2変換光の少なくとも一部と、前記第1層から入射してきた前記第1変換光の少なくとも一部とを外方に向けて透過させ、
前記第3層は、第3波長変換部材を有し、
前記第3波長変換部材に含まれる蛍光体の密度は、前記第1波長変換部材に含まれる蛍光体の密度、及び、前記第2波長変換部材に含まれる蛍光体の密度よりも小さい、照明装置。 - 第1反射面を有する基板と、
前記第1反射面上に位置し、第1波長変換部材を有する第1層と、
前記第1層の上方に前記第1層に沿って位置し、第2波長変換部材を有する第2層と、
前記第1層と前記第2層との間に位置する第3層と、
前記第3層の内部に位置する射出点から励起光を射出する発光装置と
を備え、
前記第1波長変換部材は、前記第1層に入射してきた前記励起光の少なくとも一部を前記励起光と異なるスペクトルで特定される第1変換光に変換し、
前記第1反射面は、前記第1波長変換部材で変換されなかった前記励起光を前記第2層に向けて反射し、
前記第2波長変換部材は、前記第1層から前記第2層に入射してきた前記励起光の少なくとも一部を前記励起光と異なるスペクトルで特定される第2変換光に変換し、
前記第2層は、前記第2変換光の少なくとも一部と、前記第1層から入射してきた前記第1変換光の少なくとも一部とを外方に向けて透過させ、
前記発光装置は、前記第3層の外部に位置し、前記励起光を射出する光源と、前記光源から前記射出点まで前記励起光を伝搬させるファイバとを有し、
前記射出点から射出される前記励起光の放射強度は、前記第1層に向かう方向で最大になる、照明装置。 - 前記第3層は、透光部材を有する、請求項1又は2に記載の照明装置。
- 前記第3層は、空気層である、請求項2に記載の照明装置。
- 前記第3層の延在方向に交差する第2反射面を有するスペーサ部材を更に備え、
前記第2反射面は、前記第3層から入射してきた光を前記第3層に向けて反射する、請求項1から4までのいずれか一項に記載の照明装置。 - 前記第2反射面の法線ベクトルは、前記第2層に向かう成分を有する、請求項5に記載の照明装置。
- 前記第2波長変換部材の耐熱温度は、前記第1波長変換部材の耐熱温度よりも高い、請求項1から6までのいずれか一項に記載の照明装置。
- 前記第1波長変換部材及び前記第2波長変換部材はそれぞれ、前記励起光を緑色の光に変換する緑色蛍光体を含み、
前記第2波長変換部材に含まれる前記緑色蛍光体の密度は、前記第1波長変換部材に含まれる前記緑色蛍光体の密度よりも低い、請求項1から7までのいずれか一項に記載の照明装置。 - 前記第1変換光を特定するスペクトルのピーク波長は、前記第2変換光を特定するスペクトルのピーク波長よりも長い、請求項1から8までのいずれか一項に記載の照明装置。
- 前記発光装置は、前記励起光としてレーザ光を射出する、請求項1から9までのいずれか一項に記載の照明装置。
- 前記第2層上に位置するフィルタを更に備え、
前記フィルタの反射率は、前記励起光を特定するスペクトルのピーク波長を含む波長範囲において、最も大きい、請求項1から10までのいずれか一項に記載の照明装置。 - 前記第2層上に位置するフィルタを更に備え、
前記フィルタの透過率は、前記励起光のピーク波長を含む波長範囲において、最も小さい、請求項1から10までのいずれか一項に記載の照明装置。 - 前記励起光のピーク波長は、360nm以上且つ430nm以下である、請求項1から12までのいずれか一項に記載の照明装置。
- 前記基板は、放熱性部材を含む、請求項1から13までのいずれか一項に記載の照明装置。
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